JP2001229522A - 磁気記録媒体 - Google Patents

磁気記録媒体

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JP2001229522A
JP2001229522A JP2000032226A JP2000032226A JP2001229522A JP 2001229522 A JP2001229522 A JP 2001229522A JP 2000032226 A JP2000032226 A JP 2000032226A JP 2000032226 A JP2000032226 A JP 2000032226A JP 2001229522 A JP2001229522 A JP 2001229522A
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magnetic
coating
acid
resin
layer
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JP2000032226A
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English (en)
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Hirotoshi Kitsumoto
博俊 木津本
Tsuyoshi Hachitsuka
剛志 八塚
Junko Nakao
淳子 中尾
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Toyobo Co Ltd
Original Assignee
Toyobo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 平滑な塗膜表面を有する磁気記録媒体を提供
する。 【解決手段】 非磁性顔料と結合剤樹脂を溶剤中に分散
させて得られる塗料を非磁性支持体上に直接或いは下塗
り層を介して設けた塗布層を有する磁気記録媒体におい
て、この結合剤樹脂の主成分が使用する溶剤組成中で、
以下の条件を満たす極限粘度([η])を有する事を特
徴とする磁気記録媒体。 [η]≦0.3dl/g

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は磁気記録媒体に関
し、更に詳しくは磁性塗布層が極めて表面平滑性に優
れ、かつ均一な塗布厚を有する磁気テープ、磁気ディス
クなどの磁気記録媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】汎用的磁気記録媒体である磁気テープ、
フロッピィディスクは長軸1μm以下の針状磁性粒子を
分散剤、潤滑剤、帯電防止剤などの添加剤とともに結合
剤溶液に分散させて磁気塗料を作り、これをポリエチレ
ンテレフタレートフィルムに塗布して作られている。
【0003】磁性層の結合剤に要求される特性として
は、磁性粒子の分散性、分散安定性、充填性、配向性、
かつ磁性層の耐久性、耐摩耗性、耐熱性、非磁性支持体
との接着性等が挙げられ、結合剤は非常に重要な役割を
果たしている。
【0004】結合剤樹脂としては、従来より、塩化ビニ
ル・酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル・酢酸ビニル・ビ
ニルアルコール共重合体、塩化ビニル・塩化ビニリデン
共重合体、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、アク
リロニトリル・ブタジエン共重合体、ニトロセルロー
ス、セルロースアセテート・ブチレート、エポキシ樹脂
あるいはアクリル樹脂等が使用されてきた。
【0005】これら樹脂のうちポリウレタン樹脂はウレ
タン結合による分子間水素結合により他の樹脂と比べて
強靭性、耐摩耗特性が優れている。
【0006】近年、磁気記録媒体の高記録密度化が進む
中で、磁性層はより薄膜で表面が平滑である事が求めら
れている。この様な要求に対して、従来の様に支持体上
に磁性層を単層塗布した場合、支持体フィルムの凹凸が
磁性層表面に反映し、十分な表面平滑性が得られない、
塗布層の強度が不足する、或いは十分な量の潤滑剤を蓄
えられない等の問題が生じてきた。
【0007】そこで上記問題点解決のため、支持体と磁
性層の間に非磁性顔料を分散させた中間層が設けられる
様になった。この中間層は多くの場合、その上の磁性層
と同時に支持体上に重層塗布される。例えば「塗装工
学」Vol.26 No.10(1991)にその塗布方式の例を見る事が
できる。
【0008】上記重層塗布方式により得られる最近の磁
性層の膜厚は0.2μm以下であり、一方その下の中間
層は約2μmと、約10倍の厚みを有する。従って、こ
の中間層自身の平滑性がその上に塗布された薄膜磁性層
の表面平滑性に顕著な影響を与える。
【0009】また磁気テープをロール状で保存する場合
にバックコート層の凹凸が磁性層に転移し、磁気テープ
の出力を低下させる原因となるため、バックコート層に
も平滑性が要求されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】従来この中間層或いは
バックコート層のための結合剤樹脂としてはこれまで磁
性層に用いられてきたものと同様の結合剤樹脂が採用さ
れてきた。磁気記録媒体の高記録密度化が更に要求され
つつある現在、磁気記録媒体の表面はより一層平滑化さ
れる事が望まれている。
【0011】
【課題を解決するための手段】この様な要求に対して、
本発明者らは上記中間層或いはバックコート層の結合剤
樹脂に付き、鋭意検討した結果、本発明に到達した。す
なわち本発明は、非磁性顔料と結合剤樹脂を溶剤中に分
散させて得られる塗料を非磁性支持体上に直接或いは下
塗り層を介して塗布する事により設けられた塗布層を有
する磁気記録媒体において、この結合剤樹脂の主成分が
使用する溶剤組成中で、以下の条件を満たす極限粘度
([η])を有する事を特徴とする磁気記録媒体を提供
するものである。 [η]≦0.3dl/g
【0012】上記極限粘度値は測定溶剤中での結合剤樹
脂の分子容を示している。本発明者らはこの値が小さい
場合、上記測定溶剤と同一溶剤を用いて得られた顔料分
散塗料の塗料粘度が低くなる事を見いだした。
【0013】顔料分散塗料の粘度が低い場合、その塗料
中の溶剤濃度を下げる事が可能となる。すなわち塗料中
で不揮発成分である顔料と結合剤成分の濃度が高い状態
でも支持体上に塗布する事が可能となる。塗料中で不揮
発性分濃度が高い場合、塗布後の乾燥時において、溶剤
飛散による塗布層の体積収縮率が小さくなり、表面平滑
性が得られやすくなる。
【0014】上記極限粘度値は樹脂の分子量が低下すれ
ば小さくなる事は周知の通りである。しかしながら上記
中間層或いはバックコート層の結合剤成分として用いら
れる樹脂の分子量が低い場合、中間層の機械的物性が低
下し、記録媒体としての耐久性が低下する。従って樹脂
組成を選択し、分散溶剤に対する溶解性を制御する事で
上記極限粘度値を下げる事が肝要となる。
【0015】本発明の結合剤樹脂成分としては先に挙げ
た種々結合剤樹脂を用いる事が出来るが、ポリウレタン
樹脂もしくはポリエステル樹脂が好ましい。
【0016】本発明に用いられるポリウレタン樹脂はポ
リエステルジオールと有機ポリイソシアナートを必須成
分とし、必要により、イソシアネート基と反応性を有す
る活性水素を2個以上有する化合物を共重合する事によ
って得られる。またポリエステル樹脂は上記ポリエステ
ルジオールを高分子量化したものである。
【0017】上記ポリエステルジオール、もしくはポリ
エステル樹脂の二塩基酸成分としてはコハク酸、アジピ
ン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン
酸、ドデシニルコハク酸等の脂肪族系二塩基酸、1,2-シ
クロヘキサンジカルボン酸、1,3-シクロヘキサンジカル
ボン酸、1,4-シクロヘキサンジカルボン酸、4-メチル-
1,2-シクロヘキサンジカルボン酸、1,2-ビス(4-カルボ
キシシクロヘキシル)メタン、2,2ビス(4-カルボキシ
シクロヘキシル)プロパン等の脂環族系二塩基酸及びテ
レフタル酸、イソフタル酸、オルソフタル酸、1,6-ナフ
タレンジカルボン酸、1,2-ナフタレンジカルボン酸等の
芳香族ジカルボン酸等を挙げる事が出来るが、これらの
内、テレフタル酸、イソフタル酸、オルソフタル酸、1,
6-ナフタレンジカルボン酸が好ましい。また上記以外の
二塩基酸成分として5-ナトリウムスルホイソフタル
酸、5-カリウムスルホイソフタル酸、ナトリウムスル
ホテレフタル酸等のスルホン酸金属塩含有ジカルボン酸
を挙げることができる。これら二塩基酸は無機顔料の分
散性向上に顕著な効果を示す。
【0018】上記ポリエステルジオールもしくはポリエ
ステル樹脂のグリコール成分としては、エチレングリコ
ール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコー
ル、1,3-プロパンジオール、1,4-ブタンジオール、1,5-
ペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、1,2ープロパ
ンジオール、1,2ーブタンジオール、1,3-ブタンジオー
ル、2,3-ブタンジオール、2,2-ジメチル-1,3-プロパン
ジオール、3-メチル-1,5-ペンタンジオール、2,2-ジメ
チル-3-ヒドロキシプロピル-2',2'-ジメチル-3-ヒドロ
キシプロパネート、2,2-ジエチル-1,3-プロパンジオー
ル、2-ブチル,2-エチルブタンジオール等の脂肪族系グ
リコール、1,3-ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサ
ン、1,4-ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン、1,4-
ビス(ヒドロキシエチル)シクロヘキサン、1,4-ビス
(ヒドロキシプロピル)シクロヘキサン、1,4-ビス(ヒ
ドロキシメトキシ)シクロヘキサン、1,4-ビス(ヒドロ
キシエトキシ)シクロヘキサン、2,2ビス(4-ヒドロキ
シメトキシシクロヘキシル)プロパン、2,2-ビス(4ヒ
ドロキシエトキシシクロヘキシル)プロパン、ビス(4-
ヒドロキシシクロヘキシル)メタン、2,2-ビス(4-ヒド
ロキシシクロヘキシル)プロパン、3(4),8(9)-トリシク
ロ[5.2.1.02,6]デカンジメタノール等の脂環族系グリ
コールが挙げられる。また原料の一部に無水トリメリッ
ト酸、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエ
リスリトール等の三官能以上の化合物をポリエステルジ
オールまたはポリエステル樹脂の有機溶剤溶解性、塗布
作業性等の特性を損なわない範囲で使用してもよい。
これらの内、特にエチレングリコール、ジエチレングリ
コール、1,4-ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサ
ン、1,2-プロピレングリコールが好ましい。
【0019】上記以外のポリエステルジオールのグリコ
ール成分としては、2-ナトリウムスルホ-1,4ーブタンジ
オール、2-ナトリウムスルホ-1,6-ヘキサンジオール等
のスルホン酸金属塩を含有するものが挙げられる。
【0020】本発明で用いるポリウレタン樹脂の有機ポ
リイソシアナートとしては2,4-トリレンジイソシアネー
ト、2,6-トリレンジイソシアネート、p-フェニレンジイ
ソシアネート、4,4'-ジフェニルメタンジイソシアネー
ト、m-フェニレンジイソシアネート、3,3'-ジメトキシ-
4,4'-ビフェニレンジイソシアネート、2,6-ナフタレン
ジイソシアネート、3,3'-ジメチル-4,4'-ビフェニレン
ジイソシアネート、4,4'-ジフェニレンジイソシアネー
ト、4,4'-ジイソシアネートジフェニルエーテル、1,5-
ナフタレンジイソシアネート、m-キシレンジイソシアネ
ート、等の芳香族系ポリイソシアネート、またはヘキサ
メチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネー
ト、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートの水
添加物等の脂肪族、脂環族系ポリイソシアネートが挙げ
られる。これらの中では、4,4'-ジフェニルメタンジイ
ソシアネートが特に好ましい。
【0021】本発明に用いられるポリウレタン樹脂に必
要により用いられる、イソシアネート基と反応性を有す
る活性水素を2個以上有する化合物とはポリエステルジ
オールもしくはポリエステル樹脂に用いられる上記グリ
コール成分、或いは種々のジアミン化合物、アミノアル
コール化合物を挙げる事が出来る。
【0022】本発明の結合剤樹脂として用いられるポリ
ウレタン樹脂、或いはポリエステル樹脂の塗料溶剤中で
の極限粘度([η])は0.3dl/g以下である。
0.3dl/gを越える場合、塗料粘度が高くなり、塗
料中の不揮発成分濃度を下げなければ塗布出来ない。そ
の場合、塗料中の揮発成分である溶剤の濃度が高くな
り、塗布後乾燥時の塗膜体積収縮率が大きくなる。結果
として平滑な塗膜表面が得られなくなる。
【0023】本発明の結合剤樹脂として用いられるポリ
ウレタン樹脂、或いはポリエステル樹脂の数平均分子量
は5000〜30,000が好ましい。5000未満で
は塗布層が極めて脆く、記録媒体の耐久性が低下する。
一方30,000を越えると、塗料粘度が高く、塗料中
の不揮発性分濃度を上げる事が出来ない。
【0024】本発明に用いられるポリウレタン樹脂の製
造方法は原料を溶融状態で行う方法、溶液中で溶解して
行う方法のどちらで行っても構わない。
【0025】反応触媒としてオクチル酸第一錫、ジブチ
ル錫ジラウリレート、トリエチルアミン等を用いてもよ
い。また紫外線吸収剤、加水分解防止剤、酸化防止剤な
どをポリウレタン樹脂の製造前、製造中あるいは製造後
に添加してもよい。
【0026】本発明においては、本発明で用いるポリウ
レタン樹脂、ポリエステル樹脂以外に、可撓性の調節、
耐寒性、耐久性向上などの目的のために、他の樹脂を添
加するか、及び/またはポリウレタン樹脂或いはポリエ
ステル樹脂と反応して架橋する化合物を混合することが
望ましい。他の樹脂としては塩化ビニル系樹脂、セルロ
ース系樹脂、エポキシ樹脂、フェノキシ樹脂、ポリビニ
ルブチラール、アクリロニトリル・ブタジエン共重合体
等が挙げられる。
【0027】一方、ポリウレタン樹脂あるいはポリエス
テル樹脂と架橋する化合物としては、ポリイソシアネー
ト化合物、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂等が
あり、特にこれらの中でポリイソシアネート化合物が好
ましい。
【0028】本発明の上記中間塗布層或いはバックコー
ト層には必要に応じてジブチルフタレート、トリフェニ
ルホスフェートの様な可塑剤、ジオクチルスルホナトリ
ウムサクシネート、t-ブチルフェノール・ポリエチレ
ンエーテル、エチルナフタレン・スルホン酸ソーダ、ジ
ラウリルサクシネート、ステアリン酸亜鉛、大豆油レシ
チン、シリコーンオイル、その他種々長鎖脂肪酸やその
アルキルエステルのような潤滑剤や種々の帯電防止剤を
添加することもできる。
【0029】本発明の中間塗布層に使用する無機顔料と
してはヘマタイト、あるいは酸化チタン、炭酸カルシウ
ム、炭酸マグネシウム、酸化アルミニウム、二酸化クロ
ム、二酸化ケイ素、酸化チタン等が挙げられ、カーボン
ブラックや酸化錫等を帯電防止剤等として併用しても良
い。
【0030】さらには本発明で用いられるポリウレタン
樹脂及びポリエステル樹脂は上記無機顔料等を分散さ
せ、非磁性支持体裏面にバックコートされても良い。磁
気テープの場合、テープ巻き取り時にバックコート層の
表面凹凸が磁性層表面に転写されるため、バックコート
層表面が平滑である事も重要なテープ特性である。
【0031】
【作用】本発明の中間塗布層或いはバックコート層に用
いられるポリウレタン樹脂或いはポリエステル樹脂は、
塗料化する際に使用される溶剤中での極限粘度が0.3
dl/g以下にあり、得られる塗料の溶液粘度が低い。
そのため、塗料中での不揮発成分濃度が高い状態でも塗
布可能となる。この事は塗布後乾燥工程での塗膜体積収
縮を抑制し、平滑な塗膜表面を形成する結果となる。
【0032】
【実施例】以下実施例により本発明を具体的に例示す
る。実施例中単に部とあるのは重量部を示す。尚、以下
のポリエステルジオール、ポリエステル樹脂及びポリウ
レタン樹脂の合成例で得られた樹脂の組成、その他特性
を表1,2に示した。表中の略号は以下の通りである。
【0033】TPA:テレフタル酸 IPA:イソフタル酸 OPA:オルソフタル酸 SA:セバシン酸 AA:アジピン酸 SIPA:5-スルホイソフタル酸 NPG:2,2-ジメチル-1,3-プロパンジオール EG:エチレングリコール DEG:ジエチレングリコール HD:1,6-ヘキサンジオール NPG:ネオペンチルグリコール HPN:2,2-ジメチル-3-ヒドロキシプロピル-2',2'-ジ
メチル-3-ヒドロキシプロパネート CHDM:1,4-ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサ
ン MDI:4,4'-ジフェニルメタンジイソシアナート
【0034】ポリウレタン樹脂の数平均分子量はテトラ
ヒドロフランを溶剤としてゲル浸透クロマトグラフィー
により、標準ポリスチレン換算の値を測定した。ポリエ
ステルジオール、ポリエステル樹脂組成比はCDCl3
溶液の1H-NMR分析により定量した。ポリエステルジ
オール酸価はクロロホルム溶液をフェノールフタレイン
指示薬を用いて0.1規定NaOHエタノール溶液で滴
定して求めた。ガラス転移温度は動的粘弾性の温度依存
性測定結果より、保存弾性率(E’)の屈折点における
温度をTgとした。測定はレオロジー(株)製FTレオ
スペクトラーDVE−VAにより、周波数110Hz、振
幅10.0μm温度範囲−50〜150℃で行った。サ
ンプルは15×4mm、厚さ25μmのフィルム状サンフ゜ル片
を用いた。
【0035】ポリエステル樹脂及びポリウレタン樹脂の
極限粘度は以下の様にして求めた。測定溶剤はトルエン
/MEK/シクロヘキサノンの混合液を用い、混合組成
比は個々の結合剤樹脂の顔料分散性能が発揮される組成
比を選んだ。個々の結合剤樹脂の2g/l、4g/l、
6g/l、8g/l、10g/lの希薄溶液を調製し、
ウベローデ型粘度管で各希薄溶液の30℃における還元
粘度を測定し、Hugginsフ゜ロットを作成して極限粘度を求め
た。
【0036】調製した顔料分散塗料の塗料粘度はE型粘
度計(東機産業(株)製:RE−80型)を用い、回転数
0.5rpm、温度25℃での粘度値を測定した。
【0037】塗布膜の光沢は60度光沢を測定した。塗
布膜の表面平滑性は菱化システム(株):マイクロマッ
プを用い、3次元表面粗さを測定した。
【0038】ポリエステルジオール(a)の合成例 温度計、攪拌機、リービッヒ冷却管を具備した反応容器
に無水フタル酸595部、テレフタル酸299部、5-ナトリウ
ムスルホイソフタル酸 48部及びジエチレングリコール8
90部、シクロヘキサンジメタノール518部を投入し、触
媒としてテトラブトキシチタネート0.4部を添加した。
常圧下220℃で約3時間反応させ、生成する水を溜去
した。ついで255℃で約35分間減圧し、反応を終了
した。得られたポリエステルポリオール(a)の数平均
分子量は2400、酸価は2.5eq/106gであっ
た。得られたポリエステルジオール(a)の組成を表1
に示した。
【0039】ポリエステルジオール(b,c,d,e,
f)の合成例 ポリエステルジオール(a)の合成例と同様の手法によ
り合成したポリエステルジオール(b)〜(f)の組
成、分子量酸価を表1に示した。
【0040】ポリエステルジオール(g)の合成例 ポリエステルジオール(a)の合成例と同様の反応容器
にアジピン酸 416部、5-ナトリウムスルホイソフタル酸
40部及びネオペンチルグリコール577部を投入し、触媒
としてテトラブトキシチタネート0.3部を添加した。N2
気流下220℃で約6時間反応させ、生成する水を溜去
した。反応物の酸価が10eq/tonに達したところで重合
反応を終了した。得られたポリエステルポリオール
(f)の組成・特性を表1にしめした。
【0041】
【表1】
【0042】ポリウレタン樹脂(A)の合成例 攪拌機、温度計、コンデンサーを具備した反応容器にポ
リエステルジオール(a)200g、2,2-ジメチル-3-
ヒドロキシプロピル-2',2'-ジメチル-3-ヒドロキシプロ
パネート40部をMEK462部に溶解し、4,4'-ジフ
ェニルメタンジイソシアナート68部を加え溶解した。
次いで触媒としてジブチル錫ラウレート0.04部添加
し、70℃で5時間反応させ、MEK256部で希釈し
て反応を終了した。得られたポリウレタン樹脂の特性を
表2に示した。
【0043】ポリウレタン樹脂(B,C,D,E,F,
G)の合成例 ポリウレタン樹脂(A)の合成例と同様の手法により合
成したポリウレタン樹脂(B)〜(G)の特性を表2に
示した。
【0044】
【表2】
【0045】ポリエステル樹脂(H)の合成例 温度計、攪拌機、リービッヒ冷却管を具備した反応容器
に無水フタル酸240部、イソフタル酸697部、5-ナトリウ
ムスルホイソフタル酸48部及びジエチレングリコール89
0部、シクロヘキサンジメタノール518部を投入し、触媒
としてテトラブトキシチタネート0.4部を添加した。常
圧下220℃で約3時間反応させ、生成する水を溜去し
た。ついで255℃で約60分間減圧し、反応を終了し
た。得られたポリエステル樹脂(H)の組成、特性を表
3に示した。 ポリエステル樹脂(I)の合成例 ポリエステル樹脂(H)の合成例と同様手法により得ら
れたポリエステル樹脂(I)の組成・特性を表3に示し
た。
【0046】
【表3】
【0047】実施例1 下記混合物をペイントシェーカーで6時間分散し、非磁
性中間層用塗料を調製した。 ポリウレタン樹脂A 2 部 ヘマタイト粉(BET:55m2/g) 12 部 MEK 10.5部 シクロヘキサノン 10.5部 ガラスビーズ(粒径:2mm) 40 部 得られた塗料の塗料粘度を測定した。次いで乾燥後塗布
厚が約4μmになる様にPETフィルム上に塗布し、乾
燥後の塗膜表面平滑性、及び表面光沢度を測定した。ま
た上記溶剤組成(MEK/シクロヘキサノン=50/50重量比)中でのポリ
ウレタンAの極限粘度を測定した。これら結果を表−4
にまとめた。上記塗料と同時に下記混合物をペイントシ
ェーカーで10時間分散し、メタル磁性塗料を調製し
た。 ポリウレタン樹脂G 3部 メタル磁性粉(BET:58m2/g、;Hc:1640Oe) 12部 MEK 24部 トルエン 14部 シクロヘキサノン 10部 ガラスビーズ(粒径:2mm) 40部 (カ゛ラスヒ゛ース゛を除く不揮発分濃度:40重%)
【0048】先の非磁性塗料塗膜上に上記磁性塗料をウ
エット・オン・ウエットで重層塗布し、最上層の表面平
滑性と光沢値を測定した。重層塗布は2本のドクターブ
レードを重ね合わせて用いた。1本目のギャップ幅を3
0μmに設定し、非磁性塗料を塗布し、その直後ギャッ
プ幅50μmに設定した2本目で磁性塗料を非磁性塗膜
上に非磁性塗膜が乾燥する前に塗布した。結果を表4に
まとめた。
【0049】実施例2〜4 ポリウレタン樹脂B〜Dとポリエステル樹脂Hを非磁性
塗膜用結合剤樹脂として、またポリウレタン樹脂Gをメ
タル磁性塗膜用結合剤として用い、実施例1と同様手法
により、非磁性塗膜単層評価及び非磁性塗膜/磁性塗膜
重層塗布評価を行い、表4に結果をまとめた。
【0050】比較例1〜4 ポリウレタン樹脂E〜G及びポリエステル樹脂Iを非磁
性塗膜用結合剤樹脂として用い、またポリウレタン樹脂
Gをメタル磁性塗膜用結合剤として用い、実施例1と同
様手法により、非磁性塗膜単層評価及び非磁性塗膜/磁
性塗膜重層塗布評価を行い、表4に結果をまとめた。非
磁性塗料の溶剤組成は各々の結合剤樹脂が顔料分散性能
を発揮出来る組成に調製し、不揮発分濃度も塗布に適し
た粘度が得られる用、各々の結合剤ごとに調製した。こ
れら比較例は非磁性層結合剤樹脂の塗料溶剤中での極限
粘度が本請求範囲を超える場合の例である。
【0051】
【表4】
【0052】
【発明の効果】本発明に用いられる結合剤樹脂を用いて
非磁性塗料を調製した場合、塗料粘度が低くなり、塗料
中の不揮発分成分濃度を高く保つ事が出来る。その結果
として塗膜乾燥時の塗膜の体積収縮が抑制され、より平
滑な塗膜表面を形成する事が可能となる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4J038 DD001 DD051 DG001 KA06 KA08 MA15 NA22 PB11 PC08 5D006 CA01 CC01 FA00

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非磁性顔料と結合剤樹脂を溶剤中に分散
    させて得られる塗料を非磁性支持体上に直接或いは下塗
    り層を介して塗布する事により設けたられた塗布層を有
    する磁気記録媒体において、この結合剤樹脂の主成分が
    使用する溶剤組成中で、以下の条件を満たす極限粘度
    ([η])を有する事を特徴とする磁気記録媒体。 [η]≦0.3dl/g
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010049731A (ja) * 2008-08-20 2010-03-04 Tdk Corp 磁気記録媒体及びその製造方法

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