JP2001226047A - エレベータを用いた乗客運送システム - Google Patents

エレベータを用いた乗客運送システム

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JP2001226047A
JP2001226047A JP2000032280A JP2000032280A JP2001226047A JP 2001226047 A JP2001226047 A JP 2001226047A JP 2000032280 A JP2000032280 A JP 2000032280A JP 2000032280 A JP2000032280 A JP 2000032280A JP 2001226047 A JP2001226047 A JP 2001226047A
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boarding
elevator
card
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passenger
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Michitaka Kanayama
道王 金山
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Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】乗客のエレベータ利用に関する満足度を向上さ
せる。 【解決手段】複数の車両3発着用として駅部2内に階層
的に建設されたホーム4a1〜4a3にエレベータ11
を用いて乗客を運送する乗客運送システム10。各階の
ホームを貫通して延びる昇降路5に配設されたエレベー
タの乗客収納用かごと、かごを昇降させるエレベータの
昇降駆動機構と、かごのドアを開閉動作させるエレベー
タの開閉駆動機構と、各ホームに発着する全ての車両の
運行ダイヤを運行ダイヤファイルとして記憶する管制制
御装置13のメモリと、メモリに記憶された運行ダイヤ
に応じて昇降駆動機構のかご昇降および開閉駆動機構の
ドア開閉動作をそれぞれ制御するエレベータ制御ユニッ
ト12および管制制御装置とを備えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、駅部における高架
上や地下等に階層的に建設された複数の乗降場(プラッ
トホーム、以下単にホームともいう)に対してエレベー
タを用いて乗客を運送するエレベータを用いた乗客運送
システムに関する。
【0002】
【従来の技術】複数の都市間に渡って敷設された路線
(軌道、レール)上において、例えば複数両編成の車両
(列車、電車等)を走行させることにより、乗客を上記
路線上に配設された駅部間で輸送する鉄道システム等の
車両交通システムは、国民にとって最も利用することが
多い交通システムの1つである。
【0003】上記車両交通システムでは、特定の駅部に
おいて複数の車両(列車、電車等)に乗り換えることが
可能になっており、乗客の利便性を向上させている。
【0004】上述した複数の車両に乗り換え可能な駅部
では、複数車両発着用の複数のホームを設置する必要が
あるが、各駅部の地上の利用スペースは限られている。
そこで、近年では、複数のホームを高架上や地下等を利
用して階層的に建設することにより、地上利用可能スペ
ースが限られていても、多数の車両を発着させることが
可能な駅部が多数出現している。
【0005】このように、複数のホームが高架上や地下
等を利用して階層的に建設された駅部においては、乗客
が各ホームへアクセスするための手段として、階段やエ
スカレータ等が設置されている。しかしながら、最近で
は、各ホームに対する乗客の輸送効率を向上させるため
に、一度に多数の乗客を迅速に各ホームへ輸送すること
ができるエレベータを用いることも増えている。
【0006】上述した、階層的に建設された複数のホー
ムを有する車両交通システムに適用され、各ホームへの
乗客運送手段としてエレベータを利用する乗客運送シス
テムにおいては、同一の乗込み階(例えば地上1階)か
らエレベータに乗って目的となる階のホームへ移動した
い複数の乗客は、目的階のホームに対する車両の到着時
刻とは無関係に、それぞれ独自のタイミングで乗込み階
からエレベータを呼び出して移動してきたエレベータに
乗り込み、目的階のホームへ移動するようになってい
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の階層的
に建設された各ホームへの乗客運送手段としてエレベー
タを利用する乗客運送システムにおいては、乗客は、同
一の乗込み階において、目的階のホームに対する車両の
到着時刻とは無関係にそれぞれ独自のタイミングでエレ
ベータを呼び出して、エレベータを呼び出し階に移動さ
せている。
【0008】したがって、例えば、目的階のホームに対
する車両の到着時刻から考えて十分間に合う時間に乗込
み階でエレベータを呼ぼうとしても、少し前に他の乗客
に呼び出されてエレベータが移動してしまった後では、
自らが希望した時間にエレベータに乗ることができず、
十分間に合う時間にエレベータの乗込み階にいるにも係
わらず乗車したい車両に間に合わない恐れがあり、乗客
に不満が生じていた。
【0009】さらに、上述したように、乗客は、独自の
タイミングのエレベータ呼び出しに応じて移動してきた
エレベータに乗込んで目的階まで移動しているため、他
の乗客とエレベータ呼び出しタイミング(呼び出し時
間)が略一致しなければ、同一の目的階まで移動したい
他の乗客が例えば大勢いるにもかかわらず、非常に少な
い人数(極端に言えば、一人)でエレベータを利用する
可能性があり、エレベータの乗客運送効率を低減させて
いた。
【0010】一方、上述した鉄道システム等の駅部間乗
客運送用車両交通システムにおいては、ホームに到着し
た車両に対する駆け込み乗車がその安全性・車両遅延等
の面から大きな問題となっている。
【0011】そして、駅部間乗客運送用車両交通システ
ムにおいて、近年では、乗客の車両乗車証明用媒体(乗
車券、定期券、乗車用カード等)を改札(チェック)す
る手段や乗車料金回収手段として、駅構内に設置された
機械的なゲート方式の自動改札機を用いており、無人あ
るいは少数の人員で上記改札処理・料金回収処理を行な
うことを可能にして乗客の利便性の向上に努めている
が、さらなる乗客の利便性向上のため、機械的ゲート方
式の自動改札機以外の新たな改札手段および乗車料金回
収手段の開発が求められている。
【0012】本発明は上述した事情に鑑みてなされたも
のであり、階層的に建設された複数のホームを有する駅
部に適用され、各ホームへの乗客運送手段としてエレベ
ータを用いる乗客運送システムにおいて、乗客のエレベ
ータ利用に関する満足度を向上させることをその目的と
する。
【0013】また、本発明は上述した事情に鑑みてなさ
れたものであり、上記各ホームへの乗客運送手段として
エレベータを用いる乗客運送システムにおいて、エレベ
ータの乗客運送効率を向上させることを他の目的とす
る。
【0014】さらに、本発明は上述した事情に鑑みてな
されたものであり、階層的に建設された複数のホームを
有する駅部を含む車両交通システムに対して、上記各ホ
ームへの乗客運送手段としてエレベータを用いる乗客運
送システムを適用することにより、各ホームに発着する
車両に対する乗客の駆け込み乗車を防止することを他の
目的とする。
【0015】そして、本発明は上述した事情に鑑みてな
されたものであり、階層的に建設された複数のホームを
有する駅部を含む車両交通システムに対して、上記各ホ
ームへの乗客運送手段としてエレベータを用いる乗客運
送システムを適用することにより、自動改札機以外の新
たな改札手段および乗車料金回収手段を用いることを可
能にして乗客の利便性をさらに向上させることを他の目
的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】上述した目的を達成する
ための発明によれば、複数の駅部間で車両により乗客を
輸送する車両交通システムに適用され、複数の車両発着
用として所定の駅部内に階層的に建設された複数のホー
ムそれぞれにエレベータを用いて乗客を運送する乗客運
送システムにおいて、前記各階のホームを貫通して延び
る昇降路に昇降自在に配設された前記エレベータの乗客
収納用かごと、このかごを昇降動作させる前記エレベー
タの昇降駆動機構と、前記かごのドアを開閉動作させる
前記エレベータの開閉駆動機構と、前記駅部の各ホーム
に発着する全ての車両の運行ダイヤを記憶する記憶手段
と、この記憶手段に記憶された運行ダイヤに応じて前記
昇降駆動機構の前記かご昇降動作および前記開閉駆動機
構のドア開閉動作をそれぞれ制御する制御手段とを備え
ている。
【0017】本発明において、前記制御手段は、前記運
行ダイヤを参照して次に車両が到着するホームおよび到
着時刻をそれぞれ抽出する抽出手段と、抽出されたホー
ムおよび到着時刻に応じて前記昇降駆動機構を制御し
て、当該到着時刻よりも所定時間前に前記かごを、乗客
の前記かごに対する乗込み階に移動させる第1の移動制
御手段と、前記開閉駆動機構を制御して、前記第1の移
動制御手段により前記乗込み階に着床したかごのドアを
開放させる第1の開放制御手段とを備えている。
【0018】本発明において、前記制御手段は、前記ド
アの開放タイミングから所定時間経過後に前記開閉駆動
機構を制御して、前記開放状態のドアを閉鎖させる第1
の閉鎖制御手段と、この閉鎖制御手段による閉鎖完了に
応じて前記昇降駆動機構を制御して、前記抽出されたホ
ームの階まで前記かごを移動させる第2の移動制御手段
と、この第2の移動制御手段によるかご移動完了に応じ
て前記かごのドアを開放させる第2の開放制御手段とを
備えている。
【0019】本発明において、前記抽出手段は、前記運
行ダイヤを参照して次に車両が到着するホームおよび到
着時刻に加えて、前記車両が到着するホームの番線ナン
バを抽出するようになっており、前記抽出手段により抽
出された車両を識別する情報と前記ホームの車両到着番
線ナンバとを含む乗客誘導情報を音声出力および表示出
力の内の少なくとも一方の形態で前記かご内の乗客に対
して伝達する手段を備えている。
【0020】本発明において、前記かご内に収納された
乗客が有する乗車情報が記録された乗車証明用媒体を当
該かご内で自動的に改札するための自動改札手段をさら
に備え、この自動改札手段は、前記かご内の乗客が有す
る乗車証明用媒体に記録された乗車情報を読取る読取り
手段と、この読取り手段により読取られた乗車情報に、
実際の乗車駅部を特定する乗車駅部特定情報が含まれて
いるか否か判断する第1の判断手段と、この第1の判断
手段により前記乗車駅部特定情報が含まれていないと判
断された場合に、自駅部を前記乗車駅部として特定する
乗車駅部特定情報を前記乗車証明用媒体に書込む書込み
手段とを備えている。
【0021】本発明において、前記乗車証明用媒体は、
カードIDが記録されたメモリと、前記自動改札手段に
対する無線情報通信用の通信インタフェースと、この通
信インタフェースを介した前記自動改札手段との間の情
報送受信処理、および前記メモリに対するデータ書込み
および読み出し処理を行なう処理部とを備えた乗車用カ
ードであり、前記読取り手段は、前記乗車用カードに対
して改札情報を送信する改札情報送信手段と、前記乗車
用カードから返送されてきた前記カードIDを含む乗車
情報を受信する手段とを備えており、前記乗車用カード
の処理部は、前記改札情報を前記通信インタフェースを
介して受け取り、前記カードIDを含む乗車情報を前記
通信インタフェースを介して前記読取り手段へ送信する
ようになっており、前記自動改札手段は、第1の判断手
段により前記乗車情報に前記乗車駅部特定情報が含まれ
ていると判断された場合に、少なくとも前記カードI
D、前記乗車駅部特定情報および次駅部(下車駅部)を
特定する下車駅部特定情報を含む乗車情報を送信する乗
車情報送信手段と、前記各駅部間の料金を表すデータが
格納された料金データベースを記憶する料金データベー
ス記憶手段と、前記乗車用カードが1回清算型カードか
否か判断する第2の判断手段と、この第2の判断手段に
より1回清算型カードと判断された場合に、前記料金デ
ータベースを参照して、前記乗車情報に含まれる前記乗
車駅部特定情報および下車駅部特定情報に基づく乗車区
間に対応する利用金額を求める手段と、前記カードID
に基づいて前記乗車用カードが、前記カードのメモリに
予め利用可能金額が記録されたプリペイドカードタイプ
であるか否か判断する第3の判断手段と、この第3の判
断手段によりプリペイドカードタイプであると判断され
た場合に、求めた利用金額およびカードIDを含む利用
金額清算指令を、当該カードIDに対応する乗車用カー
ドに送信する利用金額清算指令送信手段とを備えてお
り、前記乗車用カードの処理部は、前記利用金額清算指
令を前記通信インタフェースを介して受け取り、受け取
った指令に基づく利用金額を前記メモリに記録された利
用可能金額から差し引き、差し引き後の残金額を利用可
能金額として前記メモリに書込む料金清算手段を備えて
いる。
【0022】本発明において、前記自動改札手段は、銀
行内に設置された前記乗客の預金口座を管理するコンピ
ュータと、前記銀行内に設置され、前記乗客の預金口座
と当該乗客が有する前記乗車用カードのカードIDとを
対応付けて記憶する口座用記憶メモリと、前記第3の判
断手段により前記乗車用カードがプリペイドカードタイ
プでないと判断された場合に、前記求めた利用金額およ
びカードIDを含む利用金額清算指令を、前記コンピュ
ータに送信する手段とを備え、前記コンピュータは、前
記口座用記憶メモリに記憶された前記利用金額清算指令
のカードIDに対応する銀行口座から、前記利用金額清
算指令に含まれる利用金額をさし引くように構成されて
いる。
【0023】本発明において、前記乗込み階のエレベー
タに対する乗客入口側に設置され、前記第1の移動制御
手段により前記乗込み階に着床したかご内に向かう乗客
が有する乗車情報が記録された乗車証明用媒体をチェッ
クするためのチェック装置を備えており、このチェック
装置は、前記乗車証明用媒体に記録された乗車情報を読
取る手段と、この読取り手段により読取られた乗車情報
が不正であるか否か判断する不正判断手段とを備えてお
り、前記第1の開放制御手段は、前記不正判断手段によ
り前記乗客情報が正常であると判断された際に前記開閉
駆動機構にドア開放駆動用制御信号を送信することによ
り当該開閉駆動機構を介して前記ドアを開放させる一
方、前記不正判断手段により前記乗客情報が不正である
と判断された際に、前記ドア開放駆動用制御信号を送信
することなく不正警報を出力し、不正警報出力処理から
所定時間経過後に前記ドア開放駆動用制御信号を前記開
閉駆動機構に送信することにより当該開閉駆動機構を介
して前記ドアを開放させるようにしている。
【0024】
【発明の実施形態】本発明の実施の形態について図面を
参照して説明する。
【0025】なお、本発明の実施の形態における車両交
通システムは、例えば都市内や異なる都市間等の複数の
地域に亘って敷設された線路(路線、レール)上におい
て、電車・列車等の複数両編成車両を走行させることに
より、上記複数の地域それぞれに設置された複数の駅部
間において乗客を輸送する交通システムである。
【0026】そして、車両交通システムの複数の駅部の
中の複数車両に乗り換え可能な駅部における、複数車両
発着用の複数のホームが高架上や地下等を利用して階層
的に建設された駅部に対して、本発明のエレベータを用
いた乗客運送システムが適用されている。
【0027】図1は、本発明の実施の形態に係わる車両
交通システムおよびこの車両交通システムの駅部に適用
されたエレベータを用いた乗客運送システムの概略構成
を示す図である。
【0028】図1によれば、車両交通システム1の駅部
2は、地上4階層構造として構築されており、その地上
2階から4階には、車両3発着用のホーム4a1〜4a
3がそれぞれ建設されている。
【0029】また、駅部2の1階には、図示しない駅部
入口が設置されており、駅部2から車両3に乗車したい
乗客は、この駅部入口を介して駅部2内に進入するよう
になっている。
【0030】そして、駅部2は、この駅部2の各階のホ
ーム4を貫通して延びる複数のエレベータ昇降路5(図
1では、説明を容易にするため1つとする)を備えてお
り、各エレベータ昇降路5には、乗客運送システム10
のエレベータ(昇降機)11が昇降自在に配置されてい
る。
【0031】駅部2の2階に設置されたホーム4a1の
上り用番線、下り用番線には、それぞれ上り車両3a1
x、下り車両3a1yが発着するようになっており、駅
部2の3階に設置されたホーム4a2の上り用番線、下
り用番線には、それぞれ上り車両3a2x、下り車両3
a2yが発着するようになっている。
【0032】さらに、駅部2の4階に設置されたホーム
4a3の上り用番線、下り用番線には、それぞれ上り車
両3a3x、下り車両3a3yが発着するようになって
いる。
【0033】すなわち、例えばホーム4a1の上り用番
線に到着した上り車両3a1xに乗車した乗客は、駅部
2で降車して他のホーム4a1、4a2へ移動し、他の
ホーム4a1、4a2に到着する車両3a2xあるいは
3a2y、車両3a3xあるいは3a3yに乗り換える
ことが可能になっている。
【0034】なお、各ホーム4a1〜4a3の各上り用
・下り用番線には、それぞれ互いに識別可能な番線N
o.(ナンバ)が設定されている。例えば、各ホーム4
a1〜4a3の各上り用番線No.として、それぞれX
1、X2、X3が設定されており、各ホーム4a1〜4
a3の各下り用番線No.として、それぞれY1、Y
2、Y3が設定されている。
【0035】すなわち、乗客は、例えば駅部構内の電光
掲示板等を参照して、自ら乗車したい車両3が到着する
ホーム4を、上記乗車したい車両3に対応する番線N
o.に従って探し、エレベータ11を利用して自らが乗
車したい車両3の到着ホーム4に対して移動するように
なっている。
【0036】また、乗客運送システム10は、図1に示
すように、エレベータ11の昇降動作制御およびエレベ
ータのかごのドア開閉動作制御を行なうためのエレベー
タ制御ユニット12と、駅部2に対して発着する全ての
車両3の運行ダイヤを含む車両運行情報を管理する機
能、およびエレベータ制御ユニット12のエレベータ昇
降動作制御・ドア開閉動作制御を、車両運行情報に応じ
てコントロールする機能を有する管制制御装置13とを
備えている。
【0037】各エレベータ11は、図2に示すように、
乗客収容・運送用のかご20と、このかご20に機械的
に接続された巻上機等を有し、エレベータ制御ユニット
12の制御の基で駆動してかご20を昇降動作させる昇
降駆動機構21と、かご20のドア20aに機械的に連
結され、エレベータ制御ユニット12の制御の基で駆動
してドア20aを開閉動作させる開閉駆動機構22と、
かご20自体の荷重を含むかご20内に収容された全人
員(乗客)の全荷重を検知することにより、かご20内
に収容された乗客の人数を検知するための人数検知部2
3とを備えている。
【0038】さらに、各エレベータ11は、かご20内
の例えば内側面に取り付けられており、かご20内に乗
込んだ乗客に対して、当該かご20内において機械的な
ゲートを用いることなく自動改札を行なうための情報を
送受信する機能、および自エレベータ11が向かう階
(ホーム)の番線No.、その番線No.に停車する車
両3の特定情報(例えば、目的駅部の名称等)等、かご
20内の乗客を、その乗客が希望する車両に正確に誘導
するための情報(乗客誘導情報)を当該かご20内の乗
客に伝達するための伝達機能を有する自動改札装置24
を備えている。
【0039】すなわち、自動改札装置24は、図3に示
すように、かご20の内側面に取り付けられたボックス
状の筐体30と、この筐体30の乗客側の側面に取り付
けられた表面パネル31と、筐体30内に設けられた処
理ユニット32とを備えている。
【0040】処理ユニット32は、図3および図4に示
すように、乗客Pの有する乗車証明用媒体{本実施形態
では、プリペイドカード、スマートカード等の磁気記憶
領域(メモリ)および無線送受信機能付きの乗車用カー
ドとする}Cおよび管制制御装置13に対する無線情報
通信インタフェース処理を行なう通信インタフェース
(I/F)34と、自動改札に係わる処理および乗客誘
導情報伝達に係わる処理を行なうコンピュータ等から構
成された演算処理部35とを備えている。
【0041】また、表面パネル31には、液晶ディスプ
レイ等の情報表示出力用のモニタ36および情報音声出
力用のスピーカ37がそれぞれ設けられており、処理ユ
ニット32の演算処理部35は、管制制御装置13から
送られた乗客誘導情報を文字情報に変換してモニタ36
の表示画面上に表示出力する機能、および上記乗客誘導
情報を音声情報に変換してスピーカ37を介して音声出
力する機能を有している。
【0042】そして、表面パネル31には、かご20内
の乗客Pのマニュアル操作でかご20のドア20aの開
閉動作を実行させるためのマニュアル操作スイッチ(開
動作用スイッチ、閉動作用スイッチ)39が設置されて
いる。
【0043】一方、エレベータ制御ユニット12は、図
2に示すように、各エレベータ11の昇降駆動機構21
のかご昇降駆動を制御(上昇開始、下降開始、停止、緊
急停止等)するための昇降制御装置40と、各エレベー
タ11の開閉駆動機構22のドア開閉駆動を制御(開放
開始・停止、閉鎖開始・停止等)するための開閉制御装
置41とを備えており、これら昇降制御装置40および
開閉制御装置41は、互いに制御信号を送受信可能にな
っている。
【0044】昇降制御装置40は、昇降駆動機構21の
駆動状態に基づいて各エレベータ11の昇降位置、すな
わち、各エレベータ11のかご20の昇降位置を監視し
ており、その監視した各エレベータ11のエレベータ昇
降位置データを管制制御装置13にそれぞれ送信するよ
うになっている。
【0045】管制制御装置13は、図2に示すように、
各エレベータ11の自動改札装置24、エレベータ制御
ユニット12の昇降制御装置40および開閉制御装置4
1と後述するコントローラとの間の情報通信に関するイ
ンタフェース処理、各エレベータ11の自動改札装置2
4とコントローラとの間の情報通信に関するインタフェ
ース処理および各エレベータ11の人数検知部23から
送られた荷重データを受信する処理をそれぞれ行なう通
信インタフェース(I/F)45と、この通信I/F4
5に接続されたCPU等を含む制御処理用のコントロー
ラ46と、このコントローラ46の処理実行用プログラ
ムを記憶するとともに、コントローラ46の処理実行中
の一時的なデータを記憶するためのメモリ47とを備え
ている。
【0046】そして、本実施形態の管制制御装置13の
メモリ47には、全車両3の全路線に関する車両運行情
報(運行管理情報)として、各車両3(3a1x、3a
1y、3a2x、3a2y、3a3x、3a3y)の識
別情報(車両名、車両No.等)と各車両3の駅部2
(対応する乗降場4a1〜4a3)に対する到着時刻と
から構成された運行ダイヤデータが格納された運行ダイ
ヤファイルFが記憶されており、さらに、各駅部間の料
金を表すデータが格納された料金データベースDBが記
憶されている。
【0047】また、管制制御装置13のコントローラ4
6は、現在時刻を管理する機能を有している。
【0048】一方、乗車用カードCは、図4に示すよう
に、例えばプラスチック性でクレジットカードの形状お
よび寸法を有するカードジャケット50と、このカード
ジャケット50内に搭載され、自動改札装置24との間
の無線通信処理用の通信インタフェース(I/F)51
と、データ記録用のメモリ52と、通信I/F51を介
した自動改札装置24との間の情報送受信処理およびメ
モリ52に対するデータ書き込み・読み出し処理を行な
う処理部53と、カード表面およびカード裏面の内の少
なくとも一方側(例えば裏面側)に形成された印字領域
54とを備えている。
【0049】乗車用カードCのメモリ52内には、予め
各カード固有の識別用ID(カードID)が記録されて
おり、また、乗車用カードCの種類(プリペイドカード
タイプ)によっては、予め自カードの利用可能金額が記
録されている。
【0050】次に、本実施形態の乗客運送システムの全
体動作について、特に、管制制御装置13の処理を中心
に説明する。
【0051】本実施形態において、管制制御装置13の
コントローラ46は、常にメモリ47に記憶された運行
ダイヤファイルFを参照し(図5;ステップS1)、各
ホーム4a1〜4a3の各上り用・下り用番線に発着す
る車両3a1x・3a1y〜3a3x・3a3yそれぞ
れの運行ダイヤに基づいて、次に車両3が到着するホー
ム、番線No.および到着時刻をそれぞれ抽出する。
【0052】今、例えば、各車両3a1x・3a1y〜
3a3x・3a3yそれぞれの運行ダイヤにおいて、次
に、ホーム4a2の上り用番線(No.X2)に車両3
a2xが到着すると仮定すると、コントローラ46は、
次に車両(3a2x)が到着するホーム(4a2)、番
線No.X2および到着時刻をそれぞれ抽出する(ステ
ップS2)。
【0053】次いで、コントローラ46は、抽出した到
着時刻、現在時刻および昇降制御装置40から通信I/
F45を介して送信されている複数のエレベータ11の
エレベータ昇降位置データ(例えば、所定のエレベータ
11aが4階に停止しているとする)に基づいて、現在
時刻が上記到着時刻に対し所定時間前(以下、エレベー
タ乗り込み時刻とする)に達した際に駅部2の乗客乗込
み階である1階に位置させることが可能な少なくとも1
台のエレベータ(例えばエレベータ11a)を選択し
(ステップS3)、選択したエレベータ11aを上記エ
レベータ乗り込み時刻に乗込み階(1階)に位置させる
ためのエレベータ移動用制御信号を通信I/F45を介
してエレベータ制御ユニット12の昇降制御装置40に
送信する(ステップS4)。
【0054】昇降制御装置40は、送信されてきたエレ
ベータ移動用制御信号に応じて、対応するエレベータ1
1aの昇降駆動機構21を駆動させて、4階に位置して
いたエレベータ11aを下降させて、1階に着床させる
(ステップS5)。
【0055】そして、コントローラ46は、現在時刻が
上記エレベータ乗り込み時刻に達した際に、ドア開放駆
動用制御信号を通信I/F45を介してエレベータ制御
ユニット12の開閉制御装置41に送信する(ステップ
S6)。
【0056】開閉制御装置41は、送信されてきたドア
開放駆動用制御信号に応じて、対応するエレベータ11
aの開閉駆動機構22を駆動させて、1階に位置するエ
レベータ11aのかご20のドア20aを開放させる
(ステップS7)。
【0057】この結果、自ら乗車したい車両3a2xに
十分間に合う時刻に乗込み階(1階)のエレベータ11
a付近に集まった複数の乗客Pは、到着時刻に対して所
定時間前に自動的にドア20aが開放されたエレベータ
11aのかご20に略同時に乗り込むことができる。
【0058】コントローラ46は、ドア20aの開放タ
イミングから所定時間経過後にドア閉鎖駆動用制御信号
を通信I/F45を介してエレベータ制御ユニット12
の開閉制御装置41に送信する(ステップS8)。
【0059】開閉制御装置41は、送信されてきたドア
閉鎖駆動用制御信号に応じて、対応するエレベータ11
aの開閉駆動機構22を駆動させて、開放されたドア2
0aを自動的に閉鎖させる。なお、ドア20aの閉動作
時において、乗客Pから開動作スイッチ39が操作され
た場合には、ドア20aの閉動作に何らかの支障が存在
すると判断し、開閉駆動機構22を介してドア20aを
反転(開動作)させ、所定時間経過後、あるいは閉動作
スイッチ39の操作に応じて再度ドア20aを閉動作さ
せるようになっている。そして、開閉制御装置41は、
ドア20aの閉動作が完了すると、閉動作完了信号を通
信I/F45を介してコントローラ46に送信する(ス
テップS9)。
【0060】コントローラ46は、送信されてきた閉動
作完了信号に応じて、ステップS3で抽出した車両3a
2xの到着ホーム4a2にエレベータ11aを移動(上
昇)させるためのエレベータ移動用制御信号を通信I/
F45を介して昇降制御装置40に送信する(ステップ
S10)。
【0061】昇降制御装置40は、送信されてきたエレ
ベータ移動用制御信号に応じて、対応するエレベータ1
1aの昇降駆動機構21を駆動させて、乗込み階(1
階)に位置するエレベータ11aを、目的階(3階)の
ホーム4a2に向けて上昇させる(ステップS11)。
なお、上述した乗込み階からのエレベータ11aの目的
階に対する移動時においては、乗客Pの選択スイッチ操
作は全て無効となる。
【0062】一方、管制制御装置13のコントローラ4
6は、エレベータ移動時において、エレベータ11aの
移動制御と同時並列的に、自動改札用の処理および乗客
誘導情報伝達用の処理を行なう。
【0063】すなわち、コントローラ46は、自動改札
装置24の処理ユニット32に対して、改札情報送信指
令を通信I/F45を介して送信する(図6;ステップ
S20)。
【0064】処理ユニット32の演算処理部35は、通
信I/F34を介して送信されてきた改札情報送信指令
に応じて、「改札」を表す情報(改札情報)を、エレベ
ータ11aのかご20内の全ての乗客Pが有する乗車用
カードCに対して無線で送信する(ステップS21)。
【0065】各乗客Pの乗車用カードCの処理部53
は、通信I/F51を介して送信されてきた改札情報に
応じて、メモリ52に記憶されたカードIDを含む乗車
情報を読み出す。
【0066】このとき、乗車用カードCが切符(乗車
券)のように1回毎の清算で使用されるカードの場合、
および定期券のように予め利用区間情報(乗車駅部およ
び下車駅部をそれぞれ特定する利用区間を表す情報)お
よび利用期間情報がメモリ52に書込まれたカードの場
合の何れの場合であっても、各乗客Pは乗車時であるた
め、各カードCのメモリ52には、乗車駅部の情報{実
際の乗車駅部を特定する情報(乗車駅部名称等、以下、
乗車駅部特定情報と呼ぶ)}は記録されてはおらず、処
理部53は、メモリ52に記録されたカードIDのみを
含む乗車情報(1回清算型カードの場合)、あるいはカ
ードID、利用区間情報および利用期間情報を含む乗車
情報(定期券型カードの場合)を通信I/F51を介し
て無線で処理ユニット32に返送する(ステップS2
2)。
【0067】処理ユニット32の演算処理部35は、通
信I/F34を介して受信された各カードID毎の乗車
情報に基づいて、その乗車情報に乗車駅部特定情報が含
まれているか否か判断する(ステップS23)。
【0068】このとき、乗車情報に乗車駅部特定情報が
含まれていないと判断された場合には(ステップS23
→NO)、演算処理部35は、対応するカードIDの乗
車用カードCに対して上記乗車駅部2を特定する乗車駅
部特定情報(乗車駅部2の名称等)を送信する(ステッ
プS24)。
【0069】通信I/F51を介して乗車駅部特定情報
が送信されてきた乗車用カードCの処理部53は、その
乗車駅部特定情報をメモリ52に書込み、さらに乗車駅
部特定情報をカードCの印字領域54に印字する(ステ
ップS25)。
【0070】この結果、エレベータ11a内において、
各乗客Pの有する乗車証明用媒体としての乗車用カード
Cに対して、駅部2で車両3に乗車したことを特定する
乗車駅部特定情報を書込む(印字する)処理、すなわ
ち、各乗客Pの乗車用カードCに対する自動改札処理を
行なうことができる。
【0071】また、管制制御装置13のコントローラ4
6は、ステップS20の改札情報送信指令送信処理と同
時並列的に、乗客Pを乗車したい車両3a2xへ正確に
誘導するための情報、例えば、車両3a2xの到着ホー
ム4a2の番線No.(X2番線)および車両3a2x
を識別する情報等を含む乗客誘導情報を通信I/F45
を介して自動改札装置24の処理ユニット32に送信す
る(ステップS26)。
【0072】処理ユニット32の演算処理部35は、通
信I/F34を介して送信されてきた乗客誘導情報を文
字情報に変換してモニタ36の表示画面上に表示出力
し、かつ(あるいは)乗客誘導情報を音声情報に変換し
てスピーカ37を介して音声出力する(ステップS2
7)。
【0073】この結果、エレベータ11a内の乗客P
は、モニタ36の表示画面に表示された乗客誘導情報を
視認するか、あるいはスピーカ37を介して出力される
音声情報を聞くことにより、自らが乗車する車両3a2
xおよびその到着ホーム4a2の番線No.を確実に認
識することができる。
【0074】一方、ステップS11の処理によりエレベ
ータ11aが3階のホーム4a2に到着すると、昇降制
御装置40は、昇降駆動機構21を介してエレベータ1
1aの移動を停止させ、エレベータ到着信号を通信I/
F45を介してコントローラ46に送信する(ステップ
S12)。
【0075】コントローラ46は、送信されてきたエレ
ベータ到着信号に応じて、エレベータ11aのドア開放
駆動用制御信号を通信I/F45を介してエレベータ制
御ユニット12の開閉制御装置41に送信する(ステッ
プS13)。
【0076】開閉制御装置41は、送信されてきたドア
開放駆動用制御信号に応じて、対応するエレベータ11
aの開閉駆動機構22を駆動させて、ドア20aを開放
させ、所定時間ドア20aの開放状態を維持する(ステ
ップS14)。
【0077】一方、コントローラ46は、ステップS1
3の処理後にステップS1の処理に戻り、上述したステ
ップS1〜ステップS14の処理が繰り返し行なわれ
る。
【0078】この結果、各車両3a1x〜3a3yの運
行ダイヤに従って自動的にエレベータ11が乗込み階に
移動し、このエレベータ11に乗込んだ乗客を自動的に
目的階(ホーム)まで運送するようになっている。
【0079】すなわち、エレベータ11aに乗込んだ複
数の乗客Pは、エレベータ11aの動作により自ら乗車
したい車両3a2xが到着する3階のホーム4a2まで
移動してそのホーム4a2に降り立つことができ、到着
した車両3a2xに乗車することができる。
【0080】一方、車両3a2xから降車した乗客は、
ドア20aが開放されたエレベータ11aに乗り込む。
【0081】このとき、開閉制御装置41は、上記所定
時間経過後に対応するエレベータ11aの開閉駆動機構
22を駆動させて、開放されたドア20aを自動的に閉
鎖させる。なお、上述したように、開動作スイッチ39
が操作された際には、ドア20aの閉動作に何らかの支
障が存在すると判断し、開閉駆動機構22を介してドア
20aを反転(開動作)させ、所定時間経過後、あるい
は閉動作スイッチ39の操作に応じて再度ドア20aを
閉動作させるようになっている。
【0082】そして、開閉制御装置41は、ドア20a
の閉動作が完了すると、閉動作完了信号を通信I/F4
5を介してコントローラ46に送信する(ステップS1
5)。
【0083】コントローラ46は、送信された閉動作完
了信号に応じて、乗客下車階である1階にエレベータ1
1aを移動させるためのエレベータ移動用制御信号を通
信I/F45を介して昇降制御装置40に送信する(ス
テップS16)。
【0084】昇降制御装置40は、送信されてきたエレ
ベータ移動用制御信号に応じて、対応するエレベータ1
1aの昇降駆動機構21を駆動させて、エレベータ11
aを、下車階に向けて移動させる(ステップS17)。
【0085】このとき、管制制御装置13のコントロー
ラ46および処理ユニット32の演算処理部35は、自
動改札用処理の処理、すなわち、上述した改札情報送信
指令送信処理を行なう(図6;ステップS20、ステッ
プS21参照)。
【0086】各乗客の乗車用カードCの処理部53は、
送信されてきた改札情報に応じて、メモリ52に記憶さ
れたカードIDを含む乗車情報を読み出す。
【0087】このとき、各乗客は下車時であるため、各
カードCのメモリ52には、各乗客が乗車した駅部を特
定する乗車駅部特定情報が記録されており、処理部53
は、メモリ52に記録されたカードID、乗車駅部特定
情報および自駅部、すなわち下車駅部を特定する情報
(下車駅部特定情報)を含む乗車情報(1回清算型カー
ドの場合)、あるいはカードID、利用区間情報(乗車
駅部特定情報〜下車駅部特定情報)および利用期間情報
を含む乗車情報(定期券型カードの場合)を通信I/F
51を介して無線で処理ユニット32に返送する(図
6;ステップS22参照)。
【0088】処理ユニット32の演算処理部35は、通
信I/F34を介して受信された各カードID毎の乗車
情報に基づいて、その乗車情報に乗車駅部特定情報が含
まれているか否か判断する(ステップS23)。
【0089】このとき、乗車情報には乗車駅部特定情報
が含まれているため、ステップS23の判断はYESと
なり、演算処理部35は、乗車用カードCの乗車情報を
管制制御装置13のコントローラ46に送信する(ステ
ップS28)。
【0090】コントローラ46は、通信I/F45を介
して送信されてきた乗車情報に基づいて、対応する乗車
用カードCが1回清算型カードか定期券型カードかを判
断する(ステップS29)。
【0091】ステップS29の判断の結果、定期券型カ
ードである場合には(ステップS29→NO)、コント
ローラ46は、料金清算は予め済んでいると判断し、そ
のまま処理を終了する。
【0092】一方、ステップS29の判断の結果、1回
清算型カードである場合には(ステップS29→YE
S)、コントローラ46は、メモリ47に記憶された料
金データベースDBを参照して、乗車情報の中の乗車区
間(乗車駅部特定情報〜下車駅部特定情報)の料金(利
用金額)を求める(ステップS30)。
【0093】次いで、コントローラ46は、カードID
に基づいて、1回清算型のカードCがプリペイドカード
タイプであるか否か判断し(ステップS31)、プリペ
イドタイプのカードであれば(ステップS31→YE
S)、コントローラ46は、求めた利用金額および対応
するカードIDを含む利用金額清算指令を通信I/F4
5を介して無線で処理ユニット32に送信する(図7;
ステップS32)。
【0094】処理ユニット32の演算処理部35は、通
信I/F34を介して送信されてきたカードIDを含む
利用金額清算指令を、そのカードIDに対応する乗車用
カードCに対して無線で送信する(ステップS33)。
【0095】乗車用カードCの処理部53は、通信I/
F51を介して送信されてきた利用金額清算指令に応じ
て、メモリ52に記録された利用可能金額から利用金額
を差し引き(ステップS34)、差し引き後の残金額を
利用可能金額として再度カードCのメモリ52に書き込
む(ステップS35)。
【0096】一方、乗車用カードCがプリペイドカード
タイプでなければ(ステップS31→NO)、コントロ
ーラ46は、カードIDおよび料金清算指令を、そのカ
ードIDに対応する銀行に送信する(図7;ステップS
36)。
【0097】このとき、図4に示すように、銀行60に
は、乗客の銀行口座とこの乗客の有する乗車用カードC
のカードIDとが対応付けられてメモリ61に記憶され
ており、銀行60のホストコンピュータ62は、送信さ
れたカードIDおよび料金清算指令に応じて、そのカー
ドIDに対応する乗客の銀行口座から料金清算指令に基
づく利用金額を引き落とす(ステップS37)。
【0098】この結果、下車時に、エレベータ11a内
において各乗客の有する乗車用カードCを介して自動的
に乗車区間に対応する利用料金清算処理を行なうことが
できる。
【0099】以上述べたように、本実施形態によれば、
階層的に構築された複数のホームに対して発着する複数
の車両の運行ダイヤに基づいてエレベータの移動を制御
することができるため、乗込み階に集まった同一のホー
ムで同一の車両に乗車したい複数の乗客を同時に対応す
るホームまで運送することができる。
【0100】したがって、複数の乗客間のエレベータ呼
び出しタイミングの違いに起因してエレベータへの乗込
みができないことや、エレベータに少数しか乗込まない
こと等を防止することができ、乗客の満足度および乗客
運送効率をそれぞれ向上させることができる。
【0101】また、本実施形態によれば、所定のホーム
に到着する車両に乗車したい乗客は、エレベータにより
到着時刻に間に合う時刻に所定のホームまで運送される
ため、所定のホームに到着する車両に対する駆け込み乗
車を抑止することができる。
【0102】さらに、本実施形態によれば、エレベータ
による移動時の乗客が有する乗車用カードを自動改札
し、料金を回収することができるため、機械的ゲート方
式の自動改札機の設置台数を低減させることが可能にな
り、この結果、機械的ゲート方式の自動改札機の設置や
メンテナンスに係わる設備コストおよび人的コストを低
減させることができ、駅部内の有効スペースを拡張させ
ることが可能になる。
【0103】そして、本実施形態においては、エレベー
タのかご内の乗客に対して、当該エレベータが向かう階
(ホーム)の番線No.、その番線No.に停車する車
両特定情報等の乗客誘導情報を伝達することができるた
め、ホームに複数の車両が到着していた場合であって
も、乗客を、自ら乗車したい車両に確実に誘導すること
ができる。
【0104】なお、本実施形態では、乗車証明用媒体を
乗車用カードとして説明したが、本発明はこれに限定さ
れるものではなく、券売機等で購入される、予め乗車駅
部を特定する情報および利用可能区間情報(金額情報)
が乗車情報として記録された乗車券や、予め利用区間情
報および利用期間情報が乗車情報として記録された定期
券等を乗車証明用媒体として用いることも可能である。
【0105】この場合、自動改札装置24は、表面パネ
ル31に乗車券や定期券に記録された乗車情報を読取る
ことが可能な読み取り面(読取り領域)を有しており、
乗客が自身の有する乗車券や定期券を読み取り面にかざ
した際に、上記乗車情報を読取る機能を有している。
【0106】すなわち、本変形例においては、図6のス
テップS21〜S22の代りに、乗客が乗車券や定期券
を表面パネル31の読取り面にかざすようになってお
り、処理ユニット32の演算処理部35は、読み取り面
を介して乗車券や定期券に記録された乗車情報を読取
り、読取った乗車情報に基づいてステップS23の処理
を行なうようになっている。
【0107】また、図6に示すステップS23以降の各
ステップの処理において、“カード”は“乗車券”、あ
るいは“定期券”となり、カードIDは、“乗車券識別
情報”、あるいは“定期券識別情報”となる。また、ス
テップS29の判断はNO(予め購入されている)とな
る。
【0108】一方、本実施形態において、管制制御装置
13のコントローラ46は、ステップS3の処理におい
て、エレベータ乗り込み時刻に乗込み階に位置させるこ
とが可能なエレベータ11を1台選択しているが、エレ
ベータ11のかご20内に一度に乗込める人数は予め定
まっており(以下、その人数のことを定員と呼ぶ)、仮
に乗込み階に集まった複数の乗客の人数がエレベータ1
1の定員をオーバーした場合には、人数検知部23が検
知してコントローラ46に検知情報を送信し、コントロ
ーラ46および処理ユニット32の演算処理部35は、
スピーカ37を介して上記定員オーバーを警告する警報
音を出力するようになっている。
【0109】すなわち、乗車したい車両3の到着時刻に
間に合う時刻にエレベータ11でホーム4まで運送され
る乗客の数は、エレベータ11の定員に限定されること
になり、エレベータ11に乗込むことができない乗客
は、階段等を利用してホーム4まで移動しなければなら
ない。
【0110】そこで、多数の乗客をエレベータ11でホ
ーム4に運送するためには、コントローラ46は、ステ
ップS3の処理において、エレベータ乗り込み時刻に位
置させることが可能なエレベータ11を複数台選択し、
選択した複数台のエレベータを乗り込み階に移動させれ
ばよい。
【0111】また、多数の乗客をエレベータ11でホー
ム4に運送するために、各エレベータ11として、2つ
のかご(上かご20X1、下かご20X2)を上下に連
結して構成されるダブルデッキエレベータ(図8参照)
や3つのかごを上下に連結して構成されたトリプルデッ
キエレベータを用いることも可能である。
【0112】このダブルデッキエレベータ11Xを用い
た場合においては、前掲図5のステップS5において、
昇降制御装置40は、エレベータ11Xの上かご20X
1を乗込み階に着床させるようになっている。
【0113】そして、ステップS7の処理後において、
コントローラ46は、人数検知部23から定員オーバー
を表す人数検知信号が通信I/F45を介して送信され
てきたか否かを所定時間判断しており(図9;ステップ
S7a)、この判断の結果送信されない場合には(ステ
ップS7a→NO)、前掲図5のステップS8の処理に
移行する。
【0114】一方、ステップS7aの判断の結果、送信
されてきた場合には(ステップS7a→YES)、コン
トローラ46は、処理ユニット32の演算処理部35に
対して定員オーバー警告用の警報音出力指令を送信し、
演算処理部35は、通信I/F34を介して送信されて
きた警報音出力指令に応じて、上記定員オーバー警告用
の警報音をスピーカ37を介して出力する(ステップS
7b)。
【0115】そして、コントローラ46は、警報音出力
指令送信時から所定時間経過した後でドア閉鎖駆動用制
御信号を開閉制御装置41に送信して開閉駆動機構22
を解して上かご20X1のドア20aを閉鎖した後、開
閉制御装置41から送信される閉動作完了信号に応じ
て、下かご20X2着床用制御信号を通信I/F45を
介して昇降制御装置40に送信する(ステップS7
c)。
【0116】昇降制御装置40は、送信されてきた着床
用制御信号に応じて、対応するエレベータ11Xの昇降
駆動機構21を駆動させてエレベータ11Xを上昇さ
せ、その下かご20X2を乗込み階(1階)に着床させ
る(ステップS7d)。
【0117】そして、コントローラ46は、上記着床完
了時に昇降制御装置40から送られた着床信号に応じて
エレベータ11Xのドア開放駆動用制御信号を開閉制御
装置41に送信し、開閉制御装置41および開閉駆動機
構22を介して下かご20X2のドア20aを開放させ
る(ステップS7e)。
【0118】この結果、乗込み階において、定員オーバ
ーによりエレベータ11Xの上かご20X1に乗込めな
かった乗客は、エレベータ11Xの下かご20X2に乗
り込むことができる。
【0119】以下、ステップS8において、コントロー
ラ46は、下かご20X2のドア20a閉鎖用制御信号
を送信するようになっている。
【0120】そして、ステップS11〜ステップS12
において、昇降制御装置40は、昇降駆動機構21を介
してエレベータ11Xの上かご20X1を目的階に着床
させるようになっており、コントローラ46は、昇降制
御装置40から送信されたエレベータ到着信号に応じ
て、ドア開放駆動用制御信号を開閉制御装置41に送信
して開閉駆動機構22を介して上かご20X1のドア2
0aを開放して上かご20X1内の乗客を目的階に下ろ
した後(ステップS12a)、開閉制御装置41および
開閉駆動機構22を介して上かご20X1のドア20a
を閉鎖し(ステップS12b)、昇降制御装置40およ
び昇降駆動機構21を介してエレベータ11Xを上昇さ
せ、その下かご20X2を目的階に着床させる(ステッ
プS12c)。
【0121】そして、コントローラ46は、上記着床完
了時に昇降制御装置40から送られた着床信号に応じ
て、開閉制御装置41および開閉駆動機構22を介して
下かご20X2のドア20aを開放させ、開放状態を所
定時間維持し(ステップS12d)、以下、ステップS
15〜ステップS17と略同様の処理が行なわれる。
【0122】この結果、上かご20X1および下かご2
0X2に乗込んだ乗客は、それぞれ目的階のホーム4に
降り立つことができる。
【0123】以上述べたように、本変形例によれば、エ
レベータとしてダブルデッキエレベータ11Xを用いる
ことにより、1回のエレベータ11Xの移動により、単
一のかご20を用いたエレベータ11と比べて2倍の数
の乗客を運送することができ、乗客運送効率を大幅に向
上させることができる。
【0124】なお、エレベータとして、下かご、中かご
および上かごが上下に連結されたトリプルデッキエレベ
ータを用いた場合でも、上かご→中かご→下かごの順番
で乗り込み階に着床させ、多数の乗客が各かごに乗込ん
だ後、トリプルデッキエレベータを移動させて上かご→
中かご→下かごの順番に乗り込み階に着床させることに
より、全ての乗客が目的階のホームに降り立つことがで
きる。
【0125】この結果、1回のエレベータの移動によ
り、単一のかご20を用いたエレベータ11と比べて3
倍の数の乗客を運送することができ、乗客運送効率をさ
らに向上させることができる。
【0126】なお、ダブルデッキエレベータやトリプル
デッキエレベータを用いた変形例においては、上述した
ように、上かごを乗込み階や目的階に着床した後で下か
ご(あるいは中かご→下かご)と順番に乗込み階や目的
階に着床させるためのエレベータ移動制御を行なう必要
があるため、上かごの定員がオーバーして上かごに乗込
めなかった乗客は、最初に着床するかご(上かご)に乗
り込む乗客と比べて、中かごや下かごに乗り込むまで
に、かご移動制御に伴うタイムラグが発生することにな
る。
【0127】そこで、図10に示すように、上下に連結
された隣接かご(図10においては、かご20X1、下
かご20X2)間を移動可能に連結する階段等の昇降機
構70を設けることも可能である。
【0128】このように構成すれば、乗込み階において
エレベータ11Xの上かご20X1に乗込んだ乗客は、
昇降機構70を利用して下かご20X2に移動すること
により、エレベータ11Xの下かご20X2の移動制御
を行なうことなく、上かご20X1および下かご20X
2内に乗客を乗り込ませることができる。
【0129】同様に、目的階においてエレベータ11X
の下かご20X2に乗込んだ乗客は、昇降機構70を利
用して上かご20X1に移動することにより、エレベー
タ11Xの下かご20X2の移動制御を行なうことな
く、目的階のホーム4に降り立つことができる。
【0130】この結果、ダブルデッキエレベータやトリ
プルデッキエレベータを利用した際の乗客運送効率およ
び乗客満足度をさらに向上させることができる。
【0131】また、本実施形態においては、複数台のエ
レベータの中から1台のエレベータを選択して次に車両
が到着するホームまで移動させているが、例えば、車両
が複数両編成の車両(以下、複数両編成の車両を車群と
する)である場合、その編成された各車両それぞれにエ
レベータ11を割当て、車群が到着する運行ダイヤに基
づいて対応する全てのエレベータ11を同時に移動させ
ることも可能である。
【0132】例えば、図11に示すように、4両編成の
車群3Yがホーム4Yに到着する場合においては、4台
のエレベータ11Y1〜11Y4を、そのドア20aが
ホーム4Yにおける車群3Yの対応する車両3Y1〜3
Y4が到着する位置に対向するようにそれぞれ配設され
ており、ホーム4Yは、各車両3Y1〜3Y4(各エレ
ベータ11Y1〜11Y4)毎に点線(白線)で区切ら
れている。
【0133】したがって、例えば、車群3Yの何れかの
車両(例えば車両3Y3)に指定席を有している乗客
は、対応するエレベータ11Y3に乗り込むことによ
り、間違えて他の車両に乗車することなく、確実に車両
3Y3に乗車することができる。
【0134】ところで、本実施形態においては、上述し
たように、乗車証明用媒体として、乗車用カード、また
は乗車券、定期券等を用いることが可能であり、その乗
車証明用媒体に対して自動改札処理を行なっているが、
自動改札処理により、例えば実際の乗車駅部〜行き先駅
部に係わる乗車情報とは異なる乗車情報が記録されてい
る場合もある(以下、このような不正な乗車情報が記録
されている乗車用媒体を不正乗車用媒体と呼ぶ)。
【0135】本実施形態では、例えば、乗車証明用媒体
として、乗車券や定期券を用いた場合、機械的な自動改
札装置のように不正乗車証明用媒体を用いた乗客の乗車
を拒否することは難しい。
【0136】したがって、本実施形態の自動改札処理に
おいては、別途、乗務員が車両内を巡回して抜き打ちに
乗車証明用媒体をチェックして、不正乗車証明用媒体を
用いた乗客に対して法外な金額を要求すること等の対策
を施すことが好ましい。
【0137】また、車両内に対して、例えば乗車証明用
媒体挿入口を有する改札装置を設けておき、乗客が乗車
証明用媒体を上記乗車証明用媒体挿入口に挿入した際に
その乗車証明用媒体を改札し、不正な場合には、車両内
の乗務員に通知するようなシステムを構築しておくこと
も可能である。
【0138】さらに、本実施形態のエレベータを有する
乗客運送システムを用いた車両交通システムにおいて
は、エレベータの特殊性をいかして、機械的なゲート方
式の自動改札装置に類似した改札処理を行なうことも可
能である。
【0139】この機械的ゲート方式に類似した自動改札
処理を行なうことが可能な本実施形態に係わる乗客運送
システムの変形例を図12に示す。
【0140】図12によれば、前記乗客乗込み階におけ
るエレベータ11Zに対する乗客入口側(乗込み階に停
止しているかご20のドア20aの近傍)には、無線に
よる非接触センシング(検出)および接触センシングが
可能な乗車証明用媒体チェック装置80が設置されてお
り、このチェック装置80は、管制制御装置13の通信
I/F45に通信可能に接続されている。
【0141】すなわち、チェック装置80は、読取り面
80aを有しており、乗車券や定期券等の送受信機能の
無い乗車証明用媒体T1が読取り面に対して近接した際
にその乗車券や定期券に記録された乗車情報を読取る機
能、送受信機能を有する乗車用カード等の乗車証明用媒
体T2に対して改札情報を送信し、返送されてきた乗車
情報を受信する機能およびコントローラ46からの不正
警報出力指令に応じて警報を出力する機能を備えてい
る。
【0142】なお、その他の構成については、上述した
乗客運送システムと略同等である。
【0143】本変形例においては、ステップS5の処理
の後、コントローラ46は、現在時刻が上記エレベータ
乗り込み時刻に達した際に、チェック装置80から乗客
情報が送信されてきたか否か判断している(図13;ス
テップS50)。
【0144】このとき、乗込み階(1階)のエレベータ
11Z付近に集まった複数の乗客Pは、自身が乗車券や
定期券等の乗車証明用媒体T1を有している際には、そ
の乗車証明用媒体T1をチェック装置80の読取り面8
0aにかざすようになっている。
【0145】一方、チェック装置80は、改札情報を周
囲に送信しており、改札情報に応じて乗車証明用媒体T
2から返送されてきた乗客情報、および読取り面80a
を介して読取られた乗客情報をコントローラ46に送信
する。
【0146】チェック装置80から乗客情報が送信され
てくると、ステップS50の判断はYESとなり、コン
トローラ46は、送信されてきた乗客情報が不正である
か否か判断し(ステップS51)、この判断の結果、乗
客情報が不正である場合には(ステップS51→YE
S)、コントローラ46は、ドア開放駆動用制御信号を
送信することなく、不正警報出力指令をチェック装置8
0に送信し、チェック装置80は、不正警報出力指令に
応じて不正警報を出力し(ステップS52)、所定時間
経過後にステップS6の処理に移行する。
【0147】一方、ステップS53の判断の結果、乗客
情報が不正でない場合には(ステップS51→NO)、
コントローラ46は、ステップS6以降の処理に移行す
る。
【0148】すなわち、本変形例によれば、不正乗車証
明用媒体を有する乗客は、エレベータ11Zのドア20
aが開動作せずに閉状態であるため、機械的ゲートのよ
うにエレベータ11Zへの進入を阻止する役割を持つこ
とになり、上記不正乗車証明用媒体を有する乗客の乗車
を拒否することができる。
【0149】この結果、本実施形態の乗客運送システム
を用いた車両交通システムに比べて、確実に不正乗車を
防止することができ、その信頼性および経済性をさらに
向上させることができる。
【0150】さらに、本実施形態においては、本発明の
乗客運送システムを、路線上において列車等の車両を走
行させる車両交通システムに適用したが、本発明はこれ
に限定されるものではない。
【0151】例えば、専用路線上においてバス、トラッ
ク、列車等の特定の車両を、例えば非機械的かつ電子的
に着脱自在に連結して隊列を組むように自動走行(自動
隊列走行、プラトーン走行)させる車両交通システムに
対しても適用可能である。
【0152】
【発明の効果】本発明のエレベータを用いた乗客運送シ
ステムによれば、階層的に建設された複数のホームに対
して発着する複数の車両の運行ダイヤに基づいてエレベ
ータのかご移動を制御することにより、乗込み階に集ま
った複数の乗客を同時に乗車したいホームまで運送する
ことができる。この結果、エレベータ呼び出しタイミン
グの違いに起因してエレベータを乗り過ごすことや、小
人数でエレベータを移動させることを防止して乗客の満
足度および乗客運送効率をそれぞれ向上させることがで
きる。
【0153】また、本発明のエレベータを用いた乗客運
送システムによれば、エレベータにより乗客を常に車両
到着時刻に十分間に合う時刻に所定のホームまで運送す
ることができるため、その車両に対する乗客の駆け込み
乗車を抑止して車両運行システムの安全性および運行効
率をそれぞれ向上させることができる。
【0154】さらに、本発明のエレベータを用いた乗客
運送システムによれば、エレベータによる移動時の乗客
が有する乗車証明用媒体を自動改札し、料金を回収する
ことができるため、機械的ゲート方式の自動改札機の設
置台数を低減させることが可能になり、乗客の利便性を
さらに向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る車両交通システムお
よびこの車両交通システムの駅部に適用されたエレベー
タを用いた乗客運送システムの概略構成を示す図。
【図2】図1に示す乗客運送システムの機能を概略的に
示すブロック図。
【図3】図2に示すエレベータのかご内の自動改札装置
のハードウエア構成を示す斜視図。
【図4】図3に示す自動改札装置の処理ユニットの機能
構成、および乗車用カードの機能構成を示すブロック
図。
【図5】本実施形態に係わる管制制御装置、昇降・開閉
制御装置および昇降・開閉駆動機構の処理の一例を示す
概略フローチャート。
【図6】本実施形態に係わる管制制御装置のコントロー
ラ、処理ユニットの演算処理部および乗車用カードの処
理部の処理の一例を示す概略フローチャート。
【図7】本実施形態に係わる管制制御装置のコントロー
ラおよび銀行のホストコンピュータの処理の一例を示す
概略フローチャート。
【図8】本実施形態の変形例として、ダブルデッキエレ
ベータを用いた場合のエレベータ部分の概略構成を示す
図。
【図9】図8に示すダブルデッキエレベータを用いた乗
客運送システムにおけるダブルデッキエレベータ移動動
作に係わる管制制御装置のコントローラおよび銀行のホ
ストコンピュータの処理の一例を示す概略フローチャー
ト。
【図10】図8に示すダブルデッキエレベータを用いた
乗客運送システムの変形例を示す図。
【図11】本実施形態の変形例として、各車両毎にエレ
ベータを有する乗客運送システムの概略構成を示す図。
【図12】機械的ゲート方式に類似した自動改札処理を
行なうことが可能な本実施形態に係わる乗客運送システ
ムの変形例を示す図。
【図13】図12に示す乗客運送システムの自動改札動
作に係わる管制制御装置のコントローラおよび図12に
示すチェック装置の処理の一例を示す概略フローチャー
ト。
【符号の説明】
1 車両交通システム 2 駅部 3、3a1x,1y〜3a3x,3y 車両 4a1〜4a3 ホーム 5 昇降路 10 乗客運送システム 11、11Z エレベータ 12 エレベータ制御ユニット 13 管制制御装置 20 かご 20a ドア 21 昇降駆動機構 22 開閉駆動機構 23 人数検知部 24 自動改札装置 30 筐体 31 表面パネル 32 処理ユニット 34、45、51 通信インタフェース(I/F) 35 演算処理部 36 モニタ 37 スピーカ 39 マニュアル操作スイッチ 40 昇降制御装置 41 開閉制御装置 46 コントローラ 47、53、61 メモリ 50 筐体 52 処理部 60 銀行 80 チェック装置 80a 読取り面 C 乗車用カード F 運行ダイヤファイル DB 料金データベース T1、T2 乗車証明用媒体 P 乗客

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の駅部間で車両により乗客を輸送す
    る車両交通システムに適用され、複数の車両発着用とし
    て所定の駅部内に階層的に建設された複数のホームそれ
    ぞれにエレベータを用いて乗客を運送する乗客運送シス
    テムにおいて、 前記各階のホームを貫通して延びる昇降路に昇降自在に
    配設された前記エレベータの乗客収納用かごと、このか
    ごを昇降動作させる前記エレベータの昇降駆動機構と、
    前記かごのドアを開閉動作させる前記エレベータの開閉
    駆動機構と、前記駅部の各ホームに発着する全ての車両
    の運行ダイヤを記憶する記憶手段と、この記憶手段に記
    憶された運行ダイヤに応じて前記昇降駆動機構の前記か
    ご昇降動作および前記開閉駆動機構のドア開閉動作をそ
    れぞれ制御する制御手段とを備えたことを特徴とする乗
    客運送システム。
  2. 【請求項2】 前記制御手段は、前記運行ダイヤを参照
    して次に車両が到着するホームおよび到着時刻をそれぞ
    れ抽出する抽出手段と、抽出されたホームおよび到着時
    刻に応じて前記昇降駆動機構を制御して、当該到着時刻
    よりも所定時間前に前記かごを、乗客の前記かごに対す
    る乗込み階に移動させる第1の移動制御手段と、前記開
    閉駆動機構を制御して、前記第1の移動制御手段により
    前記乗込み階に着床したかごのドアを開放させる第1の
    開放制御手段とを備えたことを特徴とする請求項1記載
    の乗客運送システム。
  3. 【請求項3】 前記制御手段は、前記ドアの開放タイミ
    ングから所定時間経過後に前記開閉駆動機構を制御し
    て、前記開放状態のドアを閉鎖させる第1の閉鎖制御手
    段と、この閉鎖制御手段による閉鎖完了に応じて前記昇
    降駆動機構を制御して、前記抽出されたホームの階まで
    前記かごを移動させる第2の移動制御手段と、この第2
    の移動制御手段によるかご移動完了に応じて前記かごの
    ドアを開放させる第2の開放制御手段とを備えたことを
    特徴とする請求項2記載の乗客運送システム。
  4. 【請求項4】 前記抽出手段は、前記運行ダイヤを参照
    して次に車両が到着するホームおよび到着時刻に加え
    て、前記車両が到着するホームの番線ナンバを抽出する
    ようになっており、前記抽出手段により抽出された車両
    を識別する情報と前記ホームの車両到着番線ナンバとを
    含む乗客誘導情報を音声出力および表示出力の内の少な
    くとも一方の形態で前記かご内の乗客に対して伝達する
    手段を備えたことを特徴とする請求項3記載の乗客運送
    システム。
  5. 【請求項5】 前記かご内に収納された乗客が有する乗
    車情報が記録された乗車証明用媒体を当該かご内で自動
    的に改札するための自動改札手段をさらに備え、 この自動改札手段は、前記かご内の乗客が有する乗車証
    明用媒体に記録された乗車情報を読取る読取り手段と、
    この読取り手段により読取られた乗車情報に、実際の乗
    車駅部を特定する乗車駅部特定情報が含まれているか否
    か判断する第1の判断手段と、この第1の判断手段によ
    り前記乗車駅部特定情報が含まれていないと判断された
    場合に、自駅部を前記乗車駅部として特定する乗車駅部
    特定情報を前記乗車証明用媒体に書込む書込み手段とを
    備えたことを特徴とする請求項3記載の乗客運送システ
    ム。
  6. 【請求項6】 前記乗車証明用媒体は、カードIDが記
    録されたメモリと、前記自動改札手段に対する無線情報
    通信用の通信インタフェースと、この通信インタフェー
    スを介した前記自動改札手段との間の情報送受信処理、
    および前記メモリに対するデータ書込みおよび読み出し
    処理を行なう処理部とを備えた乗車用カードであり、 前記読取り手段は、前記乗車用カードに対して改札情報
    を送信する改札情報送信手段と、前記乗車用カードから
    返送されてきた前記カードIDを含む乗車情報を受信す
    る手段とを備えており、前記乗車用カードの処理部は、
    前記改札情報を前記通信インタフェースを介して受け取
    り、前記カードIDを含む乗車情報を前記通信インタフ
    ェースを介して前記読取り手段へ送信するようになって
    おり、 前記自動改札手段は、第1の判断手段により前記乗車情
    報に前記乗車駅部特定情報が含まれていると判断された
    場合に、少なくとも前記カードID、前記乗車駅部特定
    情報および次駅部(下車駅部)を特定する下車駅部特定
    情報を含む乗車情報を送信する乗車情報送信手段と、前
    記各駅部間の料金を表すデータが格納された料金データ
    ベースを記憶する料金データベース記憶手段と、前記乗
    車用カードが1回清算型カードか否か判断する第2の判
    断手段と、この第2の判断手段により1回清算型カード
    と判断された場合に、前記料金データベースを参照し
    て、前記乗車情報に含まれる前記乗車駅部特定情報およ
    び下車駅部特定情報に基づく乗車区間に対応する利用金
    額を求める手段と、前記カードIDに基づいて前記乗車
    用カードが、前記カードのメモリに予め利用可能金額が
    記録されたプリペイドカードタイプであるか否か判断す
    る第3の判断手段と、この第3の判断手段によりプリペ
    イドカードタイプであると判断された場合に、求めた利
    用金額およびカードIDを含む利用金額清算指令を、当
    該カードIDに対応する乗車用カードに送信する利用金
    額清算指令送信手段とを備えており、 前記乗車用カードの処理部は、前記利用金額清算指令を
    前記通信インタフェースを介して受け取り、受け取った
    指令に基づく利用金額を前記メモリに記録された利用可
    能金額から差し引き、差し引き後の残金額を利用可能金
    額として前記メモリに書込む料金清算手段を備えたこと
    を特徴とする請求項5記載の乗客運送システム。
  7. 【請求項7】 前記自動改札手段は、銀行内に設置され
    た前記乗客の預金口座を管理するコンピュータと、前記
    銀行内に設置され、前記乗客の預金口座と当該乗客が有
    する前記乗車用カードのカードIDとを対応付けて記憶
    する口座用記憶メモリと、前記第3の判断手段により前
    記乗車用カードがプリペイドカードタイプでないと判断
    された場合に、前記求めた利用金額およびカードIDを
    含む利用金額清算指令を、前記コンピュータに送信する
    手段とを備え、前記コンピュータは、前記口座用記憶メ
    モリに記憶された前記利用金額清算指令のカードIDに
    対応する銀行口座から、前記利用金額清算指令に含まれ
    る利用金額をさし引くように構成されたことを特徴とす
    る請求項6記載の乗客運送システム。
  8. 【請求項8】 前記乗込み階のエレベータに対する乗客
    入口側に設置され、前記第1の移動制御手段により前記
    乗込み階に着床したかご内に向かう乗客が有する乗車情
    報が記録された乗車証明用媒体をチェックするためのチ
    ェック装置を備えており、 このチェック装置は、前記乗車証明用媒体に記録された
    乗車情報を読取る手段と、この読取り手段により読取ら
    れた乗車情報が不正であるか否か判断する不正判断手段
    とを備えており、 前記第1の開放制御手段は、前記不正判断手段により前
    記乗客情報が正常であると判断された際に前記開閉駆動
    機構にドア開放駆動用制御信号を送信することにより当
    該開閉駆動機構を介して前記ドアを開放させる一方、 前記不正判断手段により前記乗客情報が不正であると判
    断された際に、前記ドア開放駆動用制御信号を送信する
    ことなく不正警報を出力し、不正警報出力処理から所定
    時間経過後に前記ドア開放駆動用制御信号を前記開閉駆
    動機構に送信することにより当該開閉駆動機構を介して
    前記ドアを開放させるようにしたことを特徴とする請求
    項5記載の乗客運送システム。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003081539A (ja) * 2001-09-17 2003-03-19 Toshiba Elevator Co Ltd 駅舎用エレベーターの制御装置及びその方法
JP6068691B1 (ja) * 2016-01-05 2017-01-25 東芝エレベータ株式会社 エレベータの運行管理システム及び運行管理方法
JP2019048680A (ja) * 2017-09-07 2019-03-28 株式会社日立ビルシステム エレベーター制御システム

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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