JP2001223041A - 異方導電性シート及びその製造方法 - Google Patents

異方導電性シート及びその製造方法

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JP2001223041A
JP2001223041A JP2000032400A JP2000032400A JP2001223041A JP 2001223041 A JP2001223041 A JP 2001223041A JP 2000032400 A JP2000032400 A JP 2000032400A JP 2000032400 A JP2000032400 A JP 2000032400A JP 2001223041 A JP2001223041 A JP 2001223041A
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conductive wire
elastic rod
elastic
circuit board
conductive sheet
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Takumi Suda
工 須田
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Shin Etsu Polymer Co Ltd
Shin Etsu Chemical Co Ltd
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Shin Etsu Polymer Co Ltd
Shin Etsu Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 一接続端子当たりの接続荷重を低減し、接続
導電路の長さを短縮等できる異方導電性シート及びその
製造方法を提供する。 【解決手段】 回路基板と半導体パッケージとの間に介
在する絶縁性の弾性保持フィルム3を備え、絶縁性の弾
性保持フィルム3に、複数の貫通孔4を厚さ方向に向け
て穿孔する。そして、各貫通孔4内に、弾性棒状体6を
密嵌してその軸方向と弾性保持フィルム3の面方向とを
平行な関係に設定し、各弾性棒状体6に導電ワイヤ7を
螺旋状に巻回するとともに、弾性棒状体6と導電ワイヤ
7とを貫通孔4の上下からそれぞれ露出させる。回路基
板と半導体パッケージとの導通時に導電ワイヤ7が弾性
棒状体6の軸方向にずれ傾き、接続荷重を同方向に逃が
すので、一接続端子当たりの接続荷重の低減を図ること
ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プリント基板等の
回路基板と各種の回路部品との間に介在されてこれらを
導通させる異方導電性シート及びその製造方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来、回路基板1とLSI10とを電気
的に導通させる場合には、図6や図7に示す方法が用い
られている。図6は、接続端子としてピン11を有する
LSI10を導通させる方法を示すもので、この場合、
回路基板1に複数のソケットコンタクト12を植設し、
各ソケットコンタクト12にLSI10のピン11を挿
入支持させて導通させるようにしている。これに対し、
図7は、ピン11を有しないLSI10を導通させる方
法を示すもので、この場合、回路基板1の電極パッドと
LSI10下面の平板電極との間に、エラストマー13
中に断面く字状の弾性コンタクト14を配列したコネク
タ15を介在し、このコネクタ15にLSI10を押さ
え治具16で圧下して導通を図るようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで近年、ICや
LSI10等の回路部品は、その製造技術が進歩し、内
部回路がますます高密度化するのに伴い、接続端子が増
加・高密度化の傾向にある。接続端子数が増加すると、
接続荷重保持のために回路部品を過大な構造としなけれ
ばならないが、これでは回路部品の小型・軽量化を到底
図ることができない。そこで、回路部品の小型・軽量化
のため、一接続端子当たりの接続荷重の低減が強く求め
られている。また、演算速度の高速化に伴う配線遅延抑
制やクロストーク防止等の観点から、回路基板1と回路
部品との接続長を短くしたり、接続抵抗を減少させるこ
とも要望されている。
【0004】本発明は、上記に鑑みなされたもので、一
接続端子当たりの接続荷重の低減を図ることができ、接
続導電路の長さを短縮等することのできる異方導電性シ
ート及びその製造方法を提供することを目的としてい
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明にお
いては、上記課題を達成するため、回路基板と回路部品
との間に介在されてこれらを導通させるものであって、
上記回路基板と上記回路部品との間に介在する絶縁性の
弾性保持フィルムに複数の貫通孔を穿孔し、この複数の
貫通孔の少なくとも一部の貫通孔内に、弾性棒状体を嵌
め入れてその軸方向と上記弾性保持フィルムの面方向と
を略平行な関係とし、該弾性棒状体に導電ワイヤを略螺
旋状に巻き付けるとともに、この導電ワイヤを上記貫通
孔から露出させたことを特徴としている。なお、上記少
なくとも一部の貫通孔における一対の対向面から相互に
接近する突片をそれぞれ突出させ、各突片を上記弾性棒
状体の端面に圧力作用状態で接触させ、該弾性棒状体の
外径と上記導電ワイヤの内径とを略一致させることが好
ましい。
【0006】また、請求項3記載の発明においては、上
記課題を達成するため、絶縁性の弾性保持フィルムに複
数の貫通孔を穿孔し、弾性棒状体に導電ワイヤを略螺旋
状に巻き付け、上記複数の貫通孔の少なくとも一部の貫
通孔内に、上記弾性棒状体を嵌め入れてその軸方向と上
記弾性保持フィルムの面方向とを略平行な関係とすると
ともに、上記導電ワイヤを上記貫通孔から露出させるよ
うにしたことを特徴としている。
【0007】ここで、特許請求の範囲における回路基板
には、プリント基板や高密度フレキシブル基板等、各種
の回路基板が含まれる。回路部品には、ICやLSIの
他、BGAやLGA等、下面にボールやランドを並べた
表面実装型の各種半導体パッケージが含まれる。貫通孔
は、丸孔、楕円孔、小判状の孔、多角形状の孔等、いず
れでも良い。また、略平行な関係とは、厳密な意味の平
行関係やこれとおおよそ同等と認められる関係をいう。
略螺旋状とは、螺旋状やおおよそ螺子状と認められるも
のをいう。さらに、略一致には、一致の他、おおよそ一
致と認められるものが含まれる。
【0008】請求項1又は3記載の発明によれば、回路
基板と回路部品との間に異方導電性シートを介在し、回
路基板方向と回路部品とを異方導電性シートを介し強く
接触させれば、回路基板と回路部品とを異方導電性シー
トの導電ワイヤで導通させることができる。この際、弾
性棒状体が圧縮変形するとともに、略螺旋状に巻かれた
導電ワイヤが弾性棒状体の軸方向にずれ動いて傾き、接
続荷重を同方向に逃がす。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の好
ましい実施形態を説明すると、回路基板1と半導体パッ
ケージ2とを導通させる異方導電性シートは、図1ない
し図4(a)、(b)、(c)に示すように、回路基板1と半
導体パッケージ2との間に介在する弾性保持フィルム3
を備え、この絶縁性の弾性保持フィルム3に、複数の貫
通孔4を厚さ方向に向けて穿孔し、各貫通孔4内に、弾
性棒状体6を密嵌してその軸方向(図4(a)の左右方向)
が弾性保持フィルム3の厚さ方向と直交する方向、換言
すれば、面方向(同図の左右方向)になるよう設定し、各
弾性棒状体6に導電ワイヤ7を螺旋状に巻回するととも
に、これら弾性棒状体6と導電ワイヤ7とを貫通孔4の
上下からそれぞれ露出させるようにしている。
【0010】弾性保持フィルム3は、絶縁性、弾性、低
い吸水率等が期待できるポリエチレンテレフタレート
(PET)やポリエチレンナフタレート(PEN)を用いて
断面板状の略矩形に成形されている。この弾性保持フィ
ルム3は、吸水率1%以下、好ましくは0.5%以下、
熱膨張係数5×10-5/℃以下〜好ましくは2×10-5
/℃以下、厚さ75〜250μmに設定される。吸水率
が1%以下、好ましくは0.5%以下であるのは、吸水
率が高いと、長期の使用において誘電率が変化し、信号
伝達特性が変化するので望ましくなく、しかも、導電ワ
イヤ7の腐食の原因となるおそれがあるからである。
【0011】熱膨張係数が5×10-5/℃以下、好まし
くは2×10-5/℃以下と小さいのは、半導体パッケー
ジ2使用時の温度上昇に基づき、ずれが生じて導通の不
完全を招くおそれがあるからである。厚さが75〜25
0μmの範囲から選択されるのは、75μm未満の場合
には剛性に欠け、棒状弾性体6の離脱や半導体パッケー
ジ2の実装時に装着性を損なうおそれがあるからであ
る。逆に250μmを超える場合、貫通孔4を穿孔する
際の作業性や生産性を低下させる。
【0012】複数の貫通孔4は、図1に示すように、弾
性保持フィルム3にマトリクスに並べて穿孔されてい
る。各貫通孔4は、図2や図3に示すように、平面略小
鼓状、略千切状(共に建築分野の用語)に穿孔され、一対
の対向面から相互に接近する三角形状の突片5がそれぞ
れ突出している。各突片5は、弾性棒状体6の端面に尖
った先端部を変形圧接し、弾性棒状体6に食い込んで弾
性棒状体6が弾性保持フィルム3から脱落するのを有効
に防止する。
【0013】弾性棒状体6は、各種のエラストマー材料
を用いて断面円形、楕円形、小判形、正方形、長方形、
卵形等に成形されている。エラストマー材料としては、
ブタジエン‐スチレン、ブタジエン‐アクリロニトリ
ル、ブタジエン‐イソブチレン等のブタジエン共重合
体、クロロプレン重合体、塩化ビニル‐酢酸ビニル共重
合体、ポリウレタン、シリコーンゴム、又はフッ素ゴム
等が使用される。これらの中でも、耐熱性、耐寒性、耐
薬品性、耐候性、絶縁性、安全性に優れるシリコーンゴ
ムの使用が最適である。
【0014】弾性棒状体6は、半導体パッケージ2の平
面度のばらつきを吸収するため、弾性保持フィルム3の
厚さ方向の圧縮代を少なくとも0.2mm以上とする必
要があることから、弾性保持フィルム3の厚さ方向の外
径を少なくとも1mm以上有するのが好ましい。さら
に、半導体パッケージ2の接続端子のピッチが0.8m
m〜1.27mmであることを考慮し、弾性保持フィル
ム3の面方向の外径を接続端子のピッチの35%〜60
%、具体的数値として0.4mm〜0.75mmとする
のが良い。
【0015】弾性棒状体6の硬度は、30〜70°H
s、好ましくは40〜60°Hs(共にJIS‐A)の範
囲から選択される。これは、弾性棒状体6の硬度が低過
ぎると、回路基板1や半導体パッケージ2の接続端子に
導電ワイヤ7を圧接する応力が小さくなるので、電気的
な導通が不安定になるからである。逆に、硬度が高過ぎ
ると、圧接荷重が高くなり、良好な接続が期待できなく
なる。
【0016】導電ワイヤ7は、金細線の他、ニッケル、
銀、銅、タングステン、白金、パラジウム、SUS、り
ん青銅、ベリリウム銅等が使用される。銅や銅合金の場
合にはニッケルメッキを施し、その後、ニッケルメッキ
上に金メッキを施した細線を使用でき、他の金属線の場
合、金メッキを直接施した細線を使用することが可能で
ある。金メッキを施す場合、金メッキの厚さは、導電性
の改善、環境信頼性の向上、経済性等の観点から0.1
〜0.5μmが良い。
【0017】導電ワイヤ7の線径は、10〜500μ
m、好ましくは50〜200μmの範囲から選択され
る。これは、導電ワイヤ7の線径が小さ過ぎる場合に
は、接続抵抗が大きくなり、破断強度が小さいため、弾
性棒状体6に対する巻回作業が困難になるからである。
逆に、導電ワイヤ7の線径が大き過ぎる場合、導電ワイ
ヤ7の剛性が大きくなるので、圧接荷重が高くなり、半
導体パッケージ2の接続時に過大な荷重を必要とし、小
型・軽量化に支障を来すからである。
【0018】次に、異方導電性シートの製造方法を説明
すると、先ず、絶縁性の弾性保持フィルム3に複数の貫
通孔4を相互に干渉しないよう格子状に穿孔する。この
複数の貫通孔4を穿孔する方法としては、金型による打
ち抜き法、プラズマエッチング法、ウエットエッチング
法、レーザ加工法があげられるが、レーザ加工法が最適
である。このレーザ加工法によれば、孔空けのパターン
としてマスク等の初期費用が不要となり、設計変更や弾
性保持フィルム3の寸法精度に合わせた調整等が容易と
なる。使用するレーザは、エキシマ等の紫外域レーザ、
YAG、CO2等の赤外域レーザいずれでも良い。レー
ザの波長域は、弾性保持フィルム3の材質や貫通孔4の
精度等により選択する。赤外域のものは熱加工となるの
で貫通孔4の壁面が溶融状態となり、精度的に劣るが、
紫外域のものでは高品質に孔を空けることができ、より
適切である。
【0019】各貫通孔4は、弾性保持フィルム3から弾
性棒状体6が脱落するのを防止し、弾性棒状体6を保持
する役割を果たすので、弾性棒状体6よりも小さく穿孔
する。具体的には、半導体パッケージ2の接続端子ピッ
チに対して35〜60%の大きさに穿孔する。この範囲
とするのは、小さ過ぎると弾性棒状体6自体を小さくし
なければならないので、接続抵抗が不安定化し、逆に大
き過ぎると弾性保持フィルム3の強度が低下し、剛性の
低下を招くからである。半導体パッケージ2の接続端子
ピッチが1.27mmピッチの場合、各貫通孔4は0.
45mm〜0.75mmの大きさに穿孔する。
【0020】次いで、弾性棒状体6の表面に導電ワイヤ
7を螺旋状、螺子状、巻きバネ状に複数回巻回する。具
体的には、長い弾性棒状体6を直線状に緊張固定し、こ
の弾性棒状体6を回転させるとともに、導電ワイヤ7を
一定張力に制御しながら繰り出すことにより巻回する。
この際、導電ワイヤ7の繰り出し口を弾性棒状体6の軸
方向に移動させる速度と、弾性棒状体6の回転速度との
関係を適宜調節すれば、導電ワイヤ7を螺旋状に巻回す
るピッチを調整することができる。
【0021】導電ワイヤ7の巻きピッチは、導電ワイヤ
7の線径の2〜5倍の範囲で選択する。導電ワイヤ7
は、螺旋形状に少なくとも2ターンさせるのが好まし
く、巻回時の大きさにより巻きピッチを選択する。ま
た、導電ワイヤ7は、その内径が弾性棒状体6の外径と
一致するよう巻回する(図4(b)参照)。このようにすれ
ば、弾性棒状体6の弾性力により、螺旋状を呈した導電
ワイヤ7の斜め方向に対する倒れこみが容易となり、接
続荷重の低減が期待できるからである。なお、弾性棒状
体6の強度が小さく、導電ワイヤ7の巻回時に弾性棒状
体6を直線状に保持することができない場合には、弾性
棒状体6の中心部に金属補強線を挿通しておき、巻回作
業後等に金属補強線を抜き取れば良い。
【0022】弾性棒状体6に導電ワイヤ7を巻回した
ら、弾性棒状体6を所定の長さに切断する。この切断に
際しては、周知のカッタを使用すれば良い。但し、弾性
棒状体6の硬度が低く、切断時のせん断応力で弾性棒状
体6と導電ワイヤ7とが分離するおそれのある場合に
は、レーザ加工やウォータジェット加工等、せん断応力
の小さい切断法を用いる。
【0023】そしてその後、各貫通孔4内に切断した弾
性棒状体6を横向きにきつく密嵌し、弾性棒状体6の軸
方向と弾性保持フィルム3の面方向とを平行な関係と
し、弾性棒状体6と導電ワイヤ7との上下部を弾性保持
フィルム3の上下からそれぞれ露出させれば、異方導電
性シートを製造することができる(図4(a)、(b)参
照)。
【0024】こうして異方導電性シートを製造したら、
回路基板1と半導体パッケージ2との間に異方導電性シ
ートを挟んで位置決めし、この異方導電性シートに半導
体パッケージ2を適宜圧下すれば、回路基板1の電極パ
ッドと半導体パッケージ2の接続端子とを一部露出した
導電ワイヤ7で導通させることができる(図4(c)参
照)。
【0025】上記構成によれば、回路基板1と半導体パ
ッケージ2との導通時に導電ワイヤ7が弾性棒状体6の
軸方向にずれ傾き、接続荷重を同方向に逃がすので、一
接続端子当たりの接続荷重の低減を図ることができる。
したがって、半導体パッケージ2の小型・軽量化が大い
に期待できる。この点に関して詳細に説明すると、バネ
材質の導電ワイヤ7を使用する場合、荷重と耐久性との
兼ね合いから接続荷重の低減に限界が生じる。すなわ
ち、バネ材質の導電ワイヤ7では、接続荷重を低くする
ために線径を小さくすると、繰り返し圧接の耐久性が低
下するし、耐久性を向上させるために線径を大きくする
と、接続荷重が増加するという不具合がある。
【0026】これに対し、本実施形態によれば、弾性棒
状体6に導電ワイヤ7が巻回されるので、バネ材質の材
料で導電ワイヤ7を構成しなくても、導電ワイヤ7に復
元力を付与することができる。よって、導電ワイヤ7の
復元力を導電ワイヤ7の弾性に依存しなくても良いの
で、弾性棒状体6の硬度を調整することにより、接続荷
重の調整や低減を簡単に実現することが可能となる。ま
た、導電ワイヤ7の材料をバネ材料としなくても良いの
で、導電性等の要求値により材料を自由に選択すること
ができる。また、耐食性を確保するため、導電ワイヤ7
の表面に金メッキ等を施すこともできる。
【0027】また、導通時に導電ワイヤ7を半径内方向
に押圧変形させるのではなく、弾性棒状体6の軸方向に
斜めに変形させるので、半径内方向に押圧変形させる場
合に比べ、接続荷重の低減が大いに期待できる。また、
長い導電ワイヤ7をく字状に屈曲させるのではなく、接
続端子に対して螺旋状の導電ワイヤ7の少なくとも二点
以上を接触させるので、回路基板1と半導体パッケージ
2との接続長を短縮したり、接続抵抗を減少させたり、
あるいは優れた高周波特性を得ることができる。さら
に、半導体パッケージ2がBGAの場合、接続端子であ
る半田ボール表面の酸化皮膜に螺旋状の導電ワイヤ7が
圧接し、導電ワイヤ7が倒れこみながら圧接されるの
で、半田ボールに対して摺動作用が生じる。よって、半
田ボールの酸化皮膜を効果的に破壊可能であり、安定し
た接続を実現することができる。
【0028】なお、上記実施形態では回路基板1と半導
体パッケージ2とを異方導電性シートで導通させたが、
半導体パッケージ2を構成する回路基板1とICやLS
I10等との間に異方導電性シートを介在させ、導通さ
せることもできる。また、弾性保持フィルム3の各貫通
孔4内に弾性棒状体6を密嵌したが、任意の貫通孔4内
に弾性棒状体6を密嵌しても良い。また、上記実施形態
では各突片5を三角形状に形成したが、図5に示すよう
に、各突片5を半楕円状等にしても良い。さらに、導電
ワイヤ7を螺旋状に巻回し、この導電ワイヤ7に弾性棒
状体6を貫通して導電ワイヤ7を圧縮変形し、楕円状等
に成形することも可能である。
【0029】
【実施例】以下、本発明に係る異方導電性シートの実施
例を比較例と共に説明する。 実施例 先ず、加硫後の硬度が50°Hs(JIS‐A)のシリコ
ーンゴムを長軸1mm、短軸0.75mmの断面楕円形
状に成形し、これを弾性棒状体6とした。こうして弾性
棒状体6を得たら、この弾性棒状体6に導電ワイヤ7を
ピッチ0.2mmで螺旋状に巻回し、これを0.75m
mの長さにウォータジェット加工機により切断し、導電
ワイヤ7にニッケルメッキを施すとともに、このニッケ
ルメッキ上に金メッキを施した。導電ワイヤ7として
は、線径100μmのリン青銅線を使用した。
【0030】次いで、厚さ250μmのPENフィルム
を弾性保持フィルム3とし、この弾性保持フィルム3に
複数の貫通孔4を打ち抜き法によりピッチ1.27m
m、24列の格子状に配列して穿孔した。各貫通孔4の
形状は、図1に示すように、基本的には0.75mmの
正方形とし、一対の対向面から相互に接近する三角形状
の突片5がそれぞれ突出する形とした。そして、各貫通
孔4に導電ワイヤ7付きの弾性棒状体6を密嵌して固定
し、異方導電性シートを得た。
【0031】異方導電性シートを得たら、プリント基板
からなる回路基板1と全接続端子が内部で短絡している
LGAタイプのダミーパッケージとを接続した。する
と、一接続端子当たり30mΩの接続抵抗となり、この
場合の接続荷重は一接続端子当たり0.39Nとなっ
た。この接続状態のまま、0〜100℃/1時間/サイ
クルの衝撃試験を実施したところ、接続抵抗の上昇は1
0%以下であり、良好な接続信頼性が得られた。
【0032】比較例 先ず、線径100μm、長さ3mmのリン青銅線をその
中央部で90°に折曲して略く字状の弾性コンタクト1
4とし、この弾性コンタクト14にニッケルメッキを施
すとともに、このニッケルメッキ上に金メッキを施し
た。そして、加硫後の硬度が50°Hs(JIS‐A)の
シリコーンゴムに、弾性コンタクト14をピッチ1.2
7mm、24列の格子状に埋設して異方導電性シートを
得た。
【0033】異方導電性シートを得たら、プリント基板
からなる回路基板1と全接続端子が内部で短絡している
LGAタイプのダミーパッケージとを接続した。する
と、一接続端子当たり70mΩの接続抵抗となり、この
場合の接続荷重は一接続端子当たり0.29Nとなっ
た。この接続状態のまま、0〜100℃/1時間/サイ
クルの衝撃試験を実施したところ、576接続端子中、
48接続端子で導通不良が発生した。導通不良個所を解
析した結果、リン青銅線の先端部がシリコーンゴム中に
埋没し、接触不能となっているのが判明した。
【0034】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、一接続端
子当たりの接続荷重を低減し、回路部品の小型・軽量化
を図ることができるという効果がある。また、接続導電
路の長さを短くすること等も可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る異方導電性シートの実施形態にお
ける弾性保持フィルムを示す平面図である。
【図2】本発明に係る異方導電性シートの実施形態を示
す要部拡大平面図である。
【図3】本発明に係る異方導電性シートの実施形態にお
ける複数の貫通孔を示す平面図である。
【図4】本発明に係る異方導電性シートの実施形態にお
ける弾性棒状体と導電ワイヤとを示す説明図で、(a)図
は側面図、(b)図は正面図、(c)図は導通時の側面図で
ある。
【図5】本発明に係る異方導電性シートの他の実施形態
における複数の貫通孔を示す平面図である。
【図6】従来のソケットコンタクトを示す部分断面説明
図である。
【図7】従来のコネクタを示す部分断面説明図である。
【符号の説明】
1 回路基板 2 半導体パッケージ(回路部品) 3 弾性保持フィルム 4 貫通孔 5 突片 6 弾性棒状体 7 導電ワイヤ 10 LSI(回路部品) 11 ピン 12 ソケットコンタクト 13 エラストマー 14 弾性コンタクト 15 コネクタ 16 押さえ治具

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回路基板と回路部品との間に介在されて
    これらを導通させる異方導電性シートであって、 上記回路基板と上記回路部品との間に介在する絶縁性の
    弾性保持フィルムに複数の貫通孔を穿孔し、この複数の
    貫通孔の少なくとも一部の貫通孔内に、弾性棒状体を嵌
    め入れてその軸方向と上記弾性保持フィルムの面方向と
    を略平行な関係とし、該弾性棒状体に導電ワイヤを略螺
    旋状に巻き付けるとともに、この導電ワイヤを上記貫通
    孔から露出させたことを特徴とする異方導電性シート。
  2. 【請求項2】 上記少なくとも一部の貫通孔における一
    対の対向面から相互に接近する突片をそれぞれ突出さ
    せ、各突片を上記弾性棒状体の端面に圧力作用状態で接
    触させ、該弾性棒状体の外径と上記導電ワイヤの内径と
    を略一致させるようにした請求項1記載の異方導電性シ
    ート。
  3. 【請求項3】 絶縁性の弾性保持フィルムに複数の貫通
    孔を穿孔し、弾性棒状体に導電ワイヤを略螺旋状に巻き
    付け、上記複数の貫通孔の少なくとも一部の貫通孔内
    に、上記弾性棒状体を嵌め入れてその軸方向と上記弾性
    保持フィルムの面方向とを略平行な関係とするととも
    に、上記導電ワイヤを上記貫通孔から露出させるように
    したことを特徴とする異方導電性シートの製造方法。
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