JP2001222694A - カードリーダ - Google Patents

カードリーダ

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JP2001222694A
JP2001222694A JP2000030075A JP2000030075A JP2001222694A JP 2001222694 A JP2001222694 A JP 2001222694A JP 2000030075 A JP2000030075 A JP 2000030075A JP 2000030075 A JP2000030075 A JP 2000030075A JP 2001222694 A JP2001222694 A JP 2001222694A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、種々のカードに対応が可能であ
り、カードの搬送性に優れたカードリーダを提供するこ
とを目的とする。 【解決手段】 本発明は、カード1の搬送路7と、カー
ド1を前記搬送路7内で移動させる搬送手段と、前記搬
送路7内に存在するカード1にデータを記録する動作か
カード1からデータを再生する動作の少なくとも一方の
動作を行うデータ記録再生手段と、カード1に可視画像
を形成する画像形成手段と、カード1に形成された可視
画像を消去する画像消去手段とを備えたカードリーダで
あって、前記搬送路7に出没自在に設けられ前記カード
1の反りや曲がりなどを矯正する矯正手段を備えた構成
とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カード等の情報記
録媒体に、データの記録か再生の少なくとも一方を行う
カードリーダに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、カードはその携帯性に利便な
ことから、種々の用途で使用され、その種類も様々であ
る。例えば、テレホンカード、乗車券等のプリペイドカ
ード、定期券、回数券、ポイントカード、更に、銀行カ
ード、キャッシュカード、クレジットカード、運転免許
証等のIDカード、会員カード、身分証明書等が挙げら
れる。
【0003】また、これらのカードは、個人識別情報や
残高、累積ポイント等の情報を記録・保持するため、磁
気記録層、光記録層、或いはICメモリー等に代表され
るメモリ部を有している。これらのメモリ部に記録され
た情報は、専用のカードリーダで再生されるが、磁気記
録層、光記録層、ICメモリーに記録された情報は不可
視情報であるので、カードの持ち主がその記録情報を直
接確認する事はできない。
【0004】そこで従来から、これら不可視の記録情報
を可視的に表示する事がなされている。例えば、インク
ジェット、感熱転写、レーザービームプリンタ等の様々
な印字手段によってカード表面に情報を印字したり、カ
ードに予め感熱発色層を形成し感熱記録する等の追記型
の表示がなされている。追記型の表示方法では、カード
表面の表示領域の制約で、より多くの情報を表示できな
い。そこで最近では、書換可能な表示方法が採用されて
いる。例えば、カードに液晶表示体を形成する場合や、
加熱によって、繰り返し印字・消去が可能である熱可逆
的材料を使用して表示する事もなされている。
【0005】更に、これらのカードの用途、情報記録方
式、表示方法が様々であることに加えて、カード基材を
構成する材料や、磁気ストライプ、ICチップ等のメモ
リ部の位置、カードの大きさや厚み等の規格等も多種多
様となっている。例えば、カード材料としては、ポリ塩
化ビニル(PVC)、ポリ塩化酢酸ビニル(PVC
A)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリカ
ーボネイト(PC)、生分解性材料等のプラスチックや
紙、合成紙が使用されている。また、全ての識別カード
に関するJISX6301や外部端子付きICカードに
関するJISX6303の規定では、厚さが0.76m
m±0.08mmである。一般には、0.28mm厚の
硬質塩化ビニルシート2枚を積層し、この表裏に0.1
mm厚の硬質塩化ビニルシートを貼合わせた構成が知ら
れている。更に、カードによっては、口座番号、有効期
限や所有者氏名が、カード基材を物理的に隆起させて形
成される、いわゆるエンボス加工も施されている。この
ような硬質プラスチックを基材とするカードばかりでは
なく、テレホンカードに代表されるプリペイドカード等
は、カード厚みが0.20〜0.28mm程度の薄手の
カードである。
【0006】このように現在カードは多種多様なものと
なっている。そして、これらのカードから情報を読み取
ったり(リード)、或いは、カードに対して情報を記録
したり(ライト)、或いは、カードに表示する情報を書
き換えたりする機能を有する装置がカードリーダであ
る。
【0007】ここで、従来のカードリーダの一例を挙げ
る。図23は従来のカードリーダを示す側断面図であ
り、以下図23を用いて説明する。
【0008】カード1には、熱可逆性材料等を設けたリ
ライトカードが用いられ、ここでは磁気記録層も有して
いる。リライトカードは、例えば所定の温度以上に加熱
することで、可視的な像などを形成し、所定の温度範囲
内にカードの温度を所定時間加熱することで、その形成
された像などを不可視にする構成を有するものである。
【0009】挿入口2から挿入されたカード1は、ガイ
ダー6で構成された搬送路7内を駆動ローラ3,4,5
とその各駆動ローラに対向する押圧ローラ8,10,1
2により搬送される。
【0010】56はカードに磁気的な情報を記録か又は
再生するデータ記録再生部、58は磁気ヘッド56に対
向する磁気ヘッド押圧ローラである。カード1に印字す
る印字部37はサーマルヘッドホルダ60に取り付けら
れ軸96により回動する。
【0011】更にカードに印字された情報を消去する消
去部49は消去ヘッドホルダ79に取り付けられ、消去
ヘッドホルダ79は軸97によりサーマルヘッドホルダ
60に連結されサーマルヘッド37と連動する。
【0012】サーマルヘッド37と消去ヘッド49は、
昇降モータ98によりカム99を介して搬送路7から突
出、待避する様に構成されている。
【0013】カード1に印字・消去する場合、サーマル
ヘッド37、消去ヘッド49は、各ホルダーに掛けられ
たバネにより、サーマルヘッド37と対向する位置に設
けられたプラテン31、消去ヘッド49に対向する位置
に設けられたローラ43にカード1を介して押圧付勢さ
れ、搬送路7内に突出し所定の情報をカード1上に、印
字・消去する。
【0014】印字消去が終了した場合、昇降モータ98
によりカム99を介してサーマルヘッド37と消去ヘッ
ド49は搬送路7から待避する。
【0015】また、サーマルヘッド37及び消去ヘッド
49の押圧荷重は、機構上その上限が約5N程度であ
り、カード1に印字などを行う場合には、カード1に曲
がり等が生じている場合には、うまくカード1上に所定
の文字などを印字する事ができない場合があった。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上述の構
成では、カード1の曲がりを矯正するためのローラは非
常に強い押圧力によって、カード1を押さえなければカ
ード1の曲がり等を修正し良好な印字品質を得ることは
できないが、カードを矯正するためのローラの押圧力が
大きいと、カード1に印字などを行わないときには、磁
気ヘッド56でのデータの記録再生がうまくいかないこ
とや、搬送路7でのカード搬送がうまく行かないときが
あり、問題点があった。
【0017】加えて、上述したようにカードは多種多様
であり、0.68〜0.84mm厚のカードと0.20
〜0.28mmの薄手のカードでは、搬送や印字、消
去、データの記録再生における押圧力の設定が一律とは
言えず、従来構成では、その微調整が容易ではない。特
に、0.68〜0.84mm厚のカードは、0.20〜
0.28mmの薄手のカードに比べて可撓性に劣る。こ
のことは、カードに反り等の変形があった場合には、フ
レキシブルな薄手のカードに比べて、カードリーダ内
で、搬送不良、印字不良、消去不良、記録再生不良等の
不具合を生じる可能性が高い。従来構成のカードリーダ
では、押圧力の調整が容易ではないので、搬送、印字、
消去等を良好に行うことができない。
【0018】更に、カードに形成される熱可逆性材料等
の印字領域は、カードの用途により様々である。上述構
成のカードリーダでは、印字ヘッド、消去ヘッドの幅や
位置は固定であり、自由度に欠けるものであった。ま
た、消去ヘッドはサーマルヘッドに連結されているの
で、仮に、異なる幅のヘッドに交換する場合は、細部ま
で分解する必要があり、取り付け後も、両ヘッドのバラ
ンスを正確に取る必要もある。特にカード幅よりも狭い
幅のヘッドを取り付けた場合には、カードがヘッドから
受ける押圧力が均一ではなくなり、良好な状態でカード
を印字、消去できない。
【0019】また、エンボスを有するカードには対応が
十分ではなく、印字、消去、搬送等を良好に行うことが
できない。特に、カードへの押圧力を上げすぎると印字
ヘッドや消去ヘッドが、エンボスを削ったり、ヘッドに
傷が発生する可能性もある。逆に、カードへの押圧力を
下げすぎると、印字不良や、消去不良が発生することも
考えられる。
【0020】そして、近年電子取引等に使用されている
ICカードに対応するためには、別のICカードリーダ
が必要であり、設置には広いスペースを要するだけでな
く、情報のやりとりの為に、両カードリーダを接続する
必要もあり、システムが複雑となってしまう。
【0021】本発明は、上記従来の課題を解決するもの
で、種々のカードに対応が可能であり、カードの搬送性
に優れたカードリーダを提供することを目的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】本発明は、カードの搬送
路と、カードを前記搬送路内で移動させる搬送手段と、
前記搬送路内に存在するカードにデータを記録する動作
かカードからデータを再生する動作の少なくとも一方の
動作を行うデータ記録再生手段と、カードに可視画像を
形成する画像形成手段と、カードに形成された可視画像
を消去する画像消去手段とを備えたカードリーダであっ
て、前記搬送路に出没自在に設けられ前記カードの反り
や曲がりなどを矯正する矯正手段を備えた構成とした。
【0023】
【発明の実施の形態】請求項1に係る発明は、カードの
搬送路と、カードを搬送路内で移動させる搬送手段と、
搬送路内に存在するカードにデータを記録する動作かカ
ードからデータを再生する動作の少なくとも一方の動作
を行うデータ記録再生手段と、カードに可視画像を形成
する画像形成手段と、カードに形成された可視画像を消
去する画像消去手段とを備えたカードリーダであって、
搬送路に出没自在に設けられカードの反りや曲がりなど
を矯正する矯正手段を備えた事を特徴とするカードリー
ダであって、カードの曲がりや反りなどを矯正させるこ
とができるので、カードへの可視画像の形成を良好に行
えると共に、カードに形成された可視画像を確実に消去
でき、品質の良い画像を形成することができる。
【0024】請求項2に記載の発明は、請求項1におい
て、画像形成手段、及び/又は、画像消去手段は、搬送
路に出没自在に設けられた事を特徴とするカードリーダ
であって、カードを搬送路で移動させる時に、カードの
搬送に支障を来すことなく、スムーズにカードを移動さ
せることができるので、カードの損傷等を防止できる。
【0025】請求項3に記載の発明は、請求項1,2に
おいて、画像形成手段のカードに対する押圧荷重、及び
/又は、画像消去手段のカードに対する押圧荷重をカー
ドの厚さにより異ならせる事を特徴とするカードリーダ
であって、カード厚さにあった押圧荷重を設定し、画像
形成や消去を良好に行うことができる。
【0026】請求項4に記載の発明は、請求項1,2,
3において、カードの厚さが0.68mm〜0.84m
mである場合に、画像形成手段のカードに対する押圧荷
重は、3N以上、好ましくは6N以上とした事を特徴と
するのカードリーダであって、可視画像を良好に形成す
ることができる。
【0027】請求項5に記載の発明は、請求項1〜4に
おいて、カードの厚さが0.68mm〜0.84mmで
ある場合に、画像消去手段のカードに対する押圧荷重
は、3N以上、好ましくは6N以上、更に好ましくは1
3N以上とした事を特徴とするカードリーダであって、
カードに形成された可視画像を良好に消去することがで
きる。
【0028】請求項6に記載の発明は、請求項1〜5に
おいて、少なくともデータ記録再生手段にてカードにデ
ータを記録するかカードからデータの再生をする動作の
場合には、矯正手段は搬送路から後退している事を特徴
とするカードリーダであって、データ記録再生手段にて
カードにデータを記録するかカードからデータの再生を
する際に、不都合を防止でき、その間のカード搬送速度
を上げる事ができる。
【0029】請求項7に記載の発明は、請求項1〜6に
おいて、矯正手段を画像形成手段の近傍であって画像形
成手段の前後の少なくとも一方に設けた事を特徴とする
カードリーダであって、カードに曲がりや反り等が生じ
ていても、矯正手段によって、カードの曲がりや反りな
どを矯正させることができるので、品質の良い画像を形
成することができる。
【0030】請求項8に記載の発明は、請求項1〜7に
おいて、矯正手段を画像消去手段の近傍であって画像消
去手段の前後の少なくとも一方に設けた事を特徴とする
カードリーダであって、カードに曲がりや反り等が生じ
ていても、矯正手段によって、カードの曲がりや反りな
どを矯正させることができるので、良好に画像を消去す
ることができる。
【0031】請求項9に記載の発明は、請求項1〜8に
おいて、矯正手段として、一対のローラで構成し、一対
のそれぞれのローラを搬送路に出没自在にし、一方のロ
ーラと他方のローラでカードを挟み込んでカードの矯正
を行うことを特徴とするカードリーダであって、簡単な
構成でしかもカードに傷などを付けずにカードの曲がり
や反りなどを矯正できる。
【0032】請求項10に記載の発明は、請求項9にお
いて、画像形成手段のカード押圧荷重と一方のローラの
カード押圧荷重を異ならせた事を特徴とするカードリー
ダであって、確実なカードの矯正を実現できると共に、
画像形成手段の寿命を長くすることができる。
【0033】請求項11に記載の発明は、請求項9,1
0において、画像消去手段のカード押圧荷重と一方のロ
ーラのカード押圧荷重を異ならせた事を特徴とするカー
ドリーダであって、確実なカードの矯正を実現できると
共に、画像消去手段の寿命を長くすることができる。
【0034】請求項12に記載の発明は、請求項10,
11において、一方のローラの押圧荷重を3N〜30N
とした事を特徴とするカードリーダであって、確実なカ
ードの矯正を実現できると共に、画像形成手段及び/又
は画像消去手段の寿命を長くすることができる。
【0035】請求項13に記載の発明は、カードの搬送
路と、カードを搬送路内で移動させる搬送手段と、搬送
路内に存在するカードにデータを記録する動作かカード
からデータを再生する動作の少なくとも一方の動作を行
うデータ記録再生手段と、カードに可視画像を形成する
画像形成手段と、カードに形成された可視画像を消去す
る画像消去手段とを備えたカードリーダであって、デー
タ記録再生手段として、磁気記録再生部及びIC記録再
生部を設けた事を特徴とするカードリーダであって、可
視画像の表示、磁気記録再生、IC記録再生の機能を有
するカードに対応できる。
【0036】請求項14に記載の発明は、カードの搬送
路と、カードを搬送路内で移動させる搬送手段と、搬送
路内に存在するカードにデータを記録する動作かカード
からデータを再生する動作の少なくとも一方の動作を行
うデータ記録再生手段と、カードに可視画像を形成する
画像形成手段と、カードに形成された可視画像を消去す
る画像消去手段とを備えたカードリーダであって、画像
消去手段のカードに対する押圧荷重は、画像形成手段の
カードに対する押圧荷重よりも大なる事を特徴とするカ
ードリーダであって、カードへの可視画像の形成を良好
に行えると共に、カードに形成された可視画像を確実に
消去できる。
【0037】請求項15に記載の発明は、カードの搬送
路と、カードを搬送路内で移動させる搬送手段と、搬送
路内に存在するカードにデータを記録する動作かカード
からデータを再生する動作の少なくとも一方の動作を行
うデータ記録再生手段と、カードに可視画像を形成する
画像形成手段と、カードに形成された可視画像を消去す
る画像消去手段とを備えたカードリーダであって、カー
ドの種類によって、画像形成手段と画像消去手段の幅、
及び/又は、位置を対応させる事を特徴とするカードリ
ーダであって、種々の形態のカードに対してもフレキシ
ブルに対応できる。
【0038】以下、本発明におけるの実施の形態につい
て説明する。
【0039】図1は本発明の一実施の形態におけるカー
ドリーダを示す側断面図である。
【0040】図1において、1はカードで、カード1に
はデータの記録かもしくは再生の少なくとも一方を行う
ことが可能なメモリ部と、熱可逆性材料等を用いてキャ
ラクタ等を印字・消去可能とした表示部が用いられてい
る。メモリ部としては、磁気ストライブ、光学ストライ
プ、IC等が用いられる。表示部としては、熱可逆性材
料を用いたリライト層や液晶層を用いたり、ライトワン
スの追記型のものなどが用いられる。なお、本明細書で
記載しているカードとは、単なるカード状体のみなら
ず、帯状体やシート状体のものも好適に用いられること
は言うまでもない。
【0041】2はカード1を挿入する挿入口、7はカー
ド1を搬送する搬送路で、搬送路7は、少なくとも一つ
のガイダー等で構成される。具体例として、カード1の
両側部を固定ガイドと可動ガイドの二つのガイド6によ
って案内しながら搬送することが、カードの安定した搬
送性を維持できるので好ましい。
【0042】3は回転軸14に取り付けられた駆動ロー
ラで、駆動ローラ3には従動ローラ8が対向している。
従動ローラ8はコイルバネなどの弾性部材9によって搬
送路7の方に付勢されている。この駆動ローラ3は回転
軸14を介して後述する駆動手段によって駆動力が伝達
される。この駆動ローラ3と従動ローラ8でカード1を
挟み込みカード1を搬送路7内で移動させる。
【0043】200は搬送路7に出没自在に設けられた
印字ユニットで、印字ユニット200には印字部37と
矯正ローラ36,38が設けられている。印字部37,
矯正ローラ36,38にはそれぞれ駆動するローラ3
1,28,34が対向している。印字ユニット200は
後述の駆動手段によって駆動され、カード1上に所定の
キャラクタなどを印字する際には印字ユニット200は
搬送路7に突出し、カード1を矯正ローラ36,38と
それらローラに対向するローラ28,34で挟み込ん
で、カード1の曲がり等を矯正(反り等が発生している
場合には反りを矯正する)し、印字部37でカード1上
に印字するので、良好な印字品質を得ることができる。
【0044】また、カード1上に所定のキャラクタを印
字しない場合には、印字ユニット200は搬送路7から
後退し、カード1は矯正ローラ36,38とローラ2
8,34で挟み込まれず、しかも印字部37とローラ3
1にも挟み込まれないので、スムーズにカード1の搬送
が行われる事になる。印字部37としては、サーマルヘ
ッドやインクジェットヘッド等が好適に用いられ、カー
ド1の表示部としてリライト層を用いた場合にはサーマ
ルヘッドを用い、カード1の表示部として追記式のもの
を用いる場合には、サーマルヘッドやインクジェットヘ
ッドのいずれか一方が用いられる。また、カードの曲が
りや反りを矯正する手段として、矯正ローラ36,38
とローラ28,34を用いたが、例えば、搬送路7に出
没する平板でカード1の曲がり等を矯正したりすること
もできる。
【0045】75は印字部37を搬送路7の方に付勢す
る弾性部で、弾性部75は例えばコイルバネなどが好適
に用いられる。弾性部75は印字部37に設けられたシ
ャフト61に直接力を加えている。
【0046】76,77はそれぞれ矯正ローラ36,3
8に加重を加える弾性部で、弾性部76,77はコイル
バネなどが好適に用いられる。この様に印字部37,矯
正ローラ36,38に個別に弾性部75,76,77に
て押圧力を付加することができるので、各種弾性部の押
圧力を変えることによって、矯正ローラ36,38から
カード1に加えられる押圧力を非常に大きくでき、しか
も印字部37からカード1に加えられる押圧力を小さく
することができる。この構成によって、矯正ローラ3
6,38から大きな押圧力をカード1に加えることで、
カード1の曲がりなどの矯正を確実に行うことができ、
しかも印字部37におけるカード1の接触圧力を最適化
する事ができるので、印字部37(特にサーマルヘッド
を用いた場合)の摩耗性を低減させることができるの
で、安定した印字品質、印字部37の寿命を長くするこ
とができる。
【0047】この時、矯正ローラ36,38の押圧荷重
としては、3N〜50Nに設定する事が好ましい。押圧
荷重が3N未満であるとカード1の曲がりなどを矯正す
る効果はあまりなく、50Nを超えるとカード1の摩耗
や破損などが発生する確率が高くなる。
【0048】また、印字部37の押圧荷重は、カード1
の厚さが0.68〜0.84mmの場合には、3N以上
に設定する事が好ましい。押圧荷重が3N未満である
と、カード1が変形している場合には、印字不良を発生
する確率が高い。更に、6N以上に設定する事により、
カード1が実用上使用される範囲の変形に対して、良好
に印字する事が可能となる。また、印字部37の押圧荷
重は50N以下に設定する事が好ましい、50Nを超え
るとカード1の摩耗や破損、或いは印字部37の摩耗な
どが顕著に発生する確率が高くなる。
【0049】また、印字部37の押圧荷重は、カード1
の厚さが0.20〜0.28mmの場合には、1N〜5
0N(特に好ましくは、2N〜15N)に設定する事が
好ましい。押圧荷重が1N未満であると、カード1に印
字されたキャラクタなどの印字品質が悪くなる事があ
り、押圧荷重が50Nを超えると、カード1の摩耗や破
損、或いは印字部37の摩耗などが顕著に発生する確率
が高くなる。
【0050】更に、印字部37のカード1との接触部と
矯正ローラ36,38の回転中心との距離Lは8mm〜
40mm(好ましくは11mm〜16mm)と設定する
事が好ましい。距離Lが8mm以下であると、矯正ロー
ラ36,38の直径が小さくなることで、その材質など
の選択が非常に難しくなり、しかも組立性が悪くなる。
距離Lが40mm以上であると、カード1に矯正ローラ
36,38に押圧力が加えられ、カード1の曲がりなど
が矯正されても、矯正ローラ36,38と印字部37と
の距離が長すぎるために、カード1の矯正効果が薄れて
しまい、印字品質などの向上はあまり望めない。
【0051】また、本実施の形態では、利便性や構造の
簡略化等のために矯正ローラ36,38を印字ユニット
200に設け、印字部37とともに、搬送路7に出没自
在になるように構成したが、矯正ローラ36,38は、
印字ユニット200に一体に設けずに、別体とし、個別
に搬送路7に出没自在になるように構成しても良い。こ
の様な構成にすることで、多少構造が複雑になるもの
の、良好な印字品質とカード1の搬送路7内のスムーズ
な移動を可能となる。
【0052】更に、本実施の形態では、矯正ローラ3
6,38の2つの矯正ローラを用いたが、少なくとも一
つの矯正ローラを用いることでも十分な矯正効果を得る
ことができる。例えば、矯正ローラ38を設けずに矯正
ローラ36のみを設ける構成である。なお、矯正ローラ
の数を増やせば、矯正効果は向上するが、小型化等を考
慮すると、矯正ローラ38は4個以下とする事が好まし
い。
【0053】56はカード1からデータを読み出すかカ
ード1にデータを記録する少なくとも一つの動作を行う
データ記録再生部で、本実施の形態では、データ記録再
生部56として磁気ヘッドを用いた。このデータ記録再
生部56に磁気ヘッドを用いた場合には、カード1には
磁気ストライプが設けられる構成となっている。なお、
データ記録再生部56としては、磁気ヘッド以外に光学
的にデータを記録か再生の少なくとも一方を行う光学ヘ
ッド(この場合には、カード1には光ストライプやバー
コード等が設けられている。)を用いても良い。
【0054】58はデータ記録再生部56(本実施の形
態では磁気ヘッド)に対向する従動ローラでデータ記録
再生部56は弾性部57にて従動ローラ58の方向に付
勢されており、カード1はデータ記録再生部56によっ
て従動ローラ58に押しつけ、確実なデータの記録か再
生の少なくとも一方を行うことができる様構成されてい
る。なお、弾性部57としてはコイルバネが好適に用い
られる(図5参照)。
【0055】4は回転軸15に設けられた駆動ローラ
で、駆動ローラ4には従動ローラ10が対向している。
従動ローラ10はコイルバネなどの弾性部材11によっ
て搬送路7の方に付勢されている。この駆動ローラ4は
回転軸15を介して後述する駆動手段によって駆動力が
伝達される。この駆動ローラ4と従動ローラ10でカー
ド1を挟み込みカード1を搬送路7内で移動させる。
【0056】201は搬送路7に出没自在に設けられた
消去ユニットで、消去ユニット201は、カード1の表
示部に可逆性の表示手段を用いた場合に設けられるもの
である。すなわち、印字ユニット200でカード1に印
字し、その印字したものを消去する場合にはこの消去ユ
ニット201で消去する。例えば、カード1の表示部に
熱可逆性のリライト層などを用いた場合には、消去ユニ
ット201としては、カード1の表示を所定の温度に加
熱する加熱手段が搭載される。なお、カード1にキャラ
クタを追記してキャラクタ等を消去する必要がない場合
には、この消去ユニットは不要になる。
【0057】消去ユニット201には消去部49と矯正
ローラ48,50が設けられている。消去部49,矯正
ローラ48,50にはそれぞれ駆動するローラ43,4
0,46が対向している。ローラ43,40,46には
それぞれ回転軸43a,40a,46aが設けられてい
る。消去ユニット201は後述の駆動手段によって駆動
され、カード1上に画像形成された所定のキャラクタな
どを消去する際には消去ユニット201は搬送路7に突
出し、カード1を矯正ローラ48,50とそれらローラ
に対向するローラ40,46で挟み込んで、カード1の
曲がり等を矯正(反り等が発生している場合には反りを
矯正する)し、消去部49でカード1上に形成された画
像等を消去するので、良好な消去品質を得ることができ
る。
【0058】また、カード1上に所定のキャラクタを消
去しない場合には、消去ユニット201は搬送路7から
後退し、カード1は矯正ローラ48,50とローラ4
0,46で挟み込まれず、しかも消去部49とローラ4
3にも挟み込まれないので、スムーズにカード1の搬送
が行われる事になる。消去部49としては、発熱抵抗体
(基板上に発熱体を設け、その発熱体を覆うようにガラ
スやシリカ等の保護膜を設けた構成のヒータ等)等が好
適に用いられる。また、カード1の曲がりや反りを矯正
する手段として、矯正ローラ48,50とローラ40,
46を用いたが、例えば、搬送路7に出没する平板でカ
ード1の曲がり等を矯正したりすることもできる。
【0059】93は消去部49を搬送路7の方に付勢す
る弾性部で、弾性部93は例えばコイルバネなどが好適
に用いられる。弾性部93は消去部37に設けられたシ
ャフト80に直接力を加えている。
【0060】94,95はそれぞれ矯正ローラ48,5
0に加重を加える弾性部で、弾性部94,95はコイル
バネなどが好適に用いられる。この様に消去部49,矯
正ローラ48,50に個別に弾性部93,94,95に
て押圧力を付加することができるので、各種弾性部の押
圧力を変えることにより、矯正ローラ48,50からカ
ード1に加えられる押圧力を非常に大きくでき、しかも
消去部49からカード1に加えられる押圧力を小さくす
ることができる。この構成によって、矯正ローラ48,
50から大きな押圧力をカード1に加えることで、カー
ド1の曲がりなどの矯正を確実に行うことができ、しか
も消去部49におけるカード1の接触圧力を最適化する
事ができるので、消去部49(特に発熱抵抗体を用いた
場合)の摩耗性を低減させることができるので、安定し
た消去特性、消去部49の寿命を長くすることができ
る。
【0061】この時、矯正ローラ48,50の押圧荷重
としては、3N〜50Nに設定する事が好ましい。押圧
荷重が3N未満であるとカード1の曲がりなどを矯正す
る効果はあまりなく、50Nを超えるとカード1の摩耗
や破損などが発生する確率が高くなる。
【0062】また、消去部49の押圧荷重は、カード1
の厚さが0.68〜0.84mmの場合には、3N以上
に設定する事が好ましい。押圧荷重が3N未満である
と、カード1が変形している場合には、消去不良を発生
する確率が高い。更に、6N以上に設定する事により、
カード1の熱可逆性材料等の感度が低い場合でも、良好
に消去できる。また更に、13N以上に設定する事によ
り、カード1が実用上使用される範囲の変形に対して、
良好に消去する事が可能となる。また、消去部49の押
圧荷重は50N以下に設定する事が好ましい、50Nを
超えるとカード1の摩耗や破損、或いは消去部49の摩
耗などが顕著に発生する確率が高くなる。
【0063】また、カード1の厚さが0.20〜0.2
8mmの場合には、消去部49の押圧荷重は、1N〜5
0N(特に好ましくは、2N〜15N)に設定する事が
好ましい。押圧荷重が1N未満であると、カード1に印
字されているキャラクタなどの消去特性が悪くなる事が
あり、押圧荷重が50Nを超えると、カード1の摩耗や
破損、或いは消去部49の摩耗などが顕著に発生する確
率が高くなる。
【0064】更に、消去部49のカード1との接触部と
矯正ローラ48,50の回転中心との距離Mは8mm〜
40mm(好ましくは11mm〜16mm)と設定する
事が好ましい。距離Mが8mm以下であると、矯正ロー
ラ48,50の直径が小さくなることで、その材質など
の選択が非常に難しくなり、しかも組立性が悪くなる。
距離Mが40mm以上であると、カード1に矯正ローラ
48,50に押圧力が加えられ、カード1の曲がりなど
が矯正されても、矯正ローラ48,50と消去部49と
の距離が長すぎるために、カード1の矯正効果が薄れて
しまい、消去特性などの向上はあまり望めない。
【0065】また、本実施の形態では、利便性や構造の
簡略化等のために矯正ローラ48,50を消去ユニット
201に設け、消去部49とともに、搬送路7に出没自
在になるように構成したが、矯正ローラ48,50は、
消去ユニット201に一体に設けずに、別体とし、個別
に搬送路7に出没自在になるように構成しても良い。こ
の様な構成にすることで、多少構造が複雑になるもの
の、良好な消去品質とカード1の搬送路7内のスムーズ
な移動を可能となる。
【0066】更に、本実施の形態では、矯正ローラ4
8,50の2つの矯正ローラを用いたが、少なくとも一
つの矯正ローラを用いることでも十分な矯正効果を得る
ことができる。例えば、矯正ローラ50を設けずに矯正
ローラ48のみを設ける構成である。なお、矯正ローラ
48の数を増やせば、矯正効果は向上するが、小型化等
を考慮すると、矯正ローラ48は4個以下とする事が好
ましい。
【0067】5は回転軸16に取り付けられた駆動ロー
ラで、駆動ローラ5には従動ローラ12が対向してい
る。従動ローラ12はコイルバネなどの弾性部材13に
よって搬送路7の方に付勢されている。この駆動ローラ
5は回転軸16を介して後述する駆動手段によって駆動
力が伝達される。この駆動ローラ5と従動ローラ12で
カード1を挟み込みカード1を搬送路7内で移動させ
る。
【0068】51は各駆動ローラを駆動する駆動部で、
駆動部51としてはモータなどが好適に用いられる。
【0069】400は、ICリードユニットである。4
01はカード挿入口であり、駆動ローラ5と従動ローラ
12により、搬送路7内を移動されてきたカード1がI
Cリードユニット400内に送り込まれる。402はカ
ード1のカード搬送路となっている。さらに、403は
IC接触部であり、カード1が内部にICを搭載し、カ
ード表面にICと接続された電極を有した、いわゆる接
触式のICカードの場合には、IC接触部403はカー
ド1の表面に設けられた電極と接触する少なくとも一つ
の電極を有している。
【0070】なお、カード1が内部にICと無線でデー
タの授受を行うことができるアンテナ(コイルやコンデ
ンサ)を有したいわゆる非接触ICカードの場合には、
IC接触部403に代えて、コイル状のアンテナや容量
を発生させる部材を設けた構成となる。
【0071】図2は本発明の一実施の形態におけるカー
ドリーダを示す上部平面図である。
【0072】図2において、300は印字ユニット20
0を昇降させる駆動部で、駆動部300としてはモータ
などが用いられる。301は消去ユニット201を昇降
させる駆動部で、駆動部301としてはモータなどが用
いられる。
【0073】本実施の形態では、図3に示すように、シ
ャーシ66とシャーシ23に分割し、シャーシ66とシ
ャーシ23を回動自在に取り付ける事によって、搬送路
7内でカード1が詰まったり、内部のメンテナンスのた
めに例えばシャーシ66を回動軸500を中心に回動さ
せることで、搬送路7をむき出しにする事ができる。こ
の時、駆動部51を設置側となるシャーシ23に設け、
駆動部300,301をシャーシ66に設ける事によっ
て、全体の重量バランスが良くなり、搬送路7をむき出
しにする動作などがやりやすくなる。
【0074】更に、搬送路7を固定ガイドと可動ガイド
によって構成することにより、カード1の両側部を固定
ガイドと可動ガイドの二つのガイド6によって案内しな
がら搬送することできる。
【0075】ここで、通常、搬送路をむき出しにする場
合、シャーシを上下に分割し、この上下に分割されたシ
ャーシ間で搬送路を形成するような構成を取ることが一
般に知られている。このような構成では、内部メンテナ
ンスを容易に行えると言う反面、両シャーシを離間させ
て開放し、再度これを閉じた場合に、各シャーシに配置
されたローラが精度良く重ならない等の場合には、両シ
ャーシ間で形成される搬送路の搬送精度を著しく阻害す
るおそれがあり、両シャーシ間のギャップの変動を抑え
る必要も生じるので、軸ズレ、位置ズレを防ぐために、
硬度が高く、振動に強い部材を使う必要があり、カード
リーダが高価でその重量も重くなる等の問題もある。し
かしながら、搬送路7を固定ガイドと可動ガイドによっ
て構成にすることで、シャーシ66とシャーシ23に分
割し、回動軸500を中心に回動させて、搬送路7がむ
き出しになっても、搬送路7は少なくとも一方のシャー
シに残存するので、搬送路の軸ズレ等を引き起こすこも
なく、各ローラや消去ユニット、印字ユニット、データ
再生記録部との位置関係も保存されるので好適である。
【0076】また、図14は本発明の一実施の形態にお
けるカードリーダの応用例を示す模式図である。図14
に示すように、本発明のカードリーダにおいては、カー
ドの種類によって、印字部37(サーマルヘッド)及び
消去部49(発熱抵抗体)の幅や位置をフレキシブルに
変更するものである。図14(a)に示すように、カー
ド表面の略全面に熱可逆性材料を用いた表示部Sが形成
されたカード1を使用する場合を示しており、印字部3
7(サーマルヘッド)及び消去部49(発熱抵抗体)の
幅をカード1の幅とほぼ同じ幅、或いはそれ以上の幅に
している。図14(b)(c)においては、カード1の
表示部Sの位置に対して、印字部37(サーマルヘッ
ド)及び消去部49(発熱抵抗体)の位置を対応させる
ものである。さらに、図14(d)に示されるカード1
は、表示部Sに加えて、エンボス領域Eを有しており、
このようなカード1に対しても、本発明のカードリーダ
では、印字部37(サーマルヘッド)及び消去部49
(発熱抵抗体)の幅及び位置を適合させることができ
る。このように、本発明のカードリーダにおいては、種
々の形態のカードに対してもフレキシブルに対応でき
る。
【0077】更に、図15は本発明の一実施の形態にお
けるカードリーダの応用例を示す側断面図である。カー
ドリーダを筐体600に搭載しており、テンキーやファ
ンクションキー、液晶表示部等の操作パネル601によ
り、カードリーダへの処理入力を行うことができる。筐
体600により、外観の意匠性が向上し、ゴミの混入
や、外力による衝撃等からカードリーダを保護すること
が可能である。また、操作パネル601により、カード
リーダへのカード処理入力等も簡単に行える。
【0078】以下、カードリーダの動作について、図1
〜図13を用いて説明する。
【0079】まず駆動部51が駆動すると図3,図5等
に示すように、駆動部51に設けられたギア52が回転
し、その駆動力はギア53,54を介してギア55に伝
達され、ギア55には回転軸16が固定されているの
で、ギア55の回転に伴って回転軸16も回転し、その
結果駆動ローラ5が回転する。回転軸16にはギア55
を設けた側と反対側にプーリ19が設けられ、回転軸1
6の回転とともにプーリ19が回転する。プーリ19に
はベルト21がプーリ18との間に掛けられており、プ
ーリ19の回転はベルト21を介してプーリ18に伝達
される。プーリ18には回転軸15が取り付けられてお
り、プーリ18の回転によって、回転軸15も回転し、
回転軸15に設けられている駆動ローラ4も回転する。
更にプーリ18には、ベルト20がプーリ17との間に
掛けられており、プーリ18の回転はベルト20を介し
てプーリ17に伝達される。プーリ17には回転軸14
が取り付けられており、プーリ17の回転によって、回
転軸14も回転し、回転軸14に設けられている駆動ロ
ーラ3も回転する。回転軸14にはプーリ17を設けた
側と反対側にプーリ22が設けられ、回転軸14の回転
と共にプーリ22が回転する。プーリ22にはベルト2
6がプーリ25に掛けられ、従って、プーリ22の回転
によってプーリ25も回転する。プーリ25の内側には
一体にギア25aが設けられ、アイドラ39を介してギ
ア41に伝達され、回転軸40aを回転させ、それに伴
って回転軸40aに取り付けられたローラ40が回転
し、更にギア41の回転はアイドラ42を介してギア4
4に伝達され、回転軸43aを回転させ、それに伴って
回転軸43aに取り付けられたローラ43が回転し、更
に、ギア44の回転はアイドラ45を介してギア47に
伝達され、回転軸46aを回転させ、それに伴って、回
転軸46aに取り付けられたローラ46が回転する。
【0080】また、別の経路で、プーリ25の回転はア
イドラ27を介してギア29に伝達され、回転軸28a
を回転させ、それに伴って回転軸28aに取り付けられ
たローラ28が回転し、更にギア29の回転はアイドラ
30を介してギア32に伝達され、回転軸31aを回転
させ、それに伴って回転軸31aに取り付けられたロー
ラ31が回転し、更に、ギア32の回転はアイドラ33
を介してギア35に伝達され、回転軸34aを回転さ
せ、それに伴って、回転軸34aに取り付けられたロー
ラ34が回転する。
【0081】この様に、駆動部51を駆動させること
で、駆動ローラ3,4,5及びローラ34,31,2
8,40,43,46を回転駆動させ、カード1を搬送
路7内で移動させ、カード1上に所定のキャラクタ等を
印字か或いは消去するか、もしくはデータの記録・再生
の少なくとも一方の動作を行わせる。また、駆動部51
の回転方向を制御することで、カード1を挿入口2側か
ら駆動部51の方へ搬送路7内において移動させたり、
その逆方向に移動させたりする。
【0082】次に印字ユニット200及び消去ユニット
201の動作について説明する。
【0083】まず、印字ユニット200について説明す
る。
【0084】図1に示す駆動部300が駆動すると、駆
動部300に設けられたギア74が回転し、その回転は
アイドラ73を介してカム69に設けられたギア69a
に伝達される。すると、図8に示すようにカム69は回
転軸67に取り付けられており、しかも回転軸67には
更にカム70が取り付けられているので、駆動部300
の回転によってカム69,70が回転する事になる。回
転軸67はシャーシ66に回転自在に取り付けられてい
る。
【0085】図6〜9に示すように、カム69,70に
は回転軸67から外周部までの距離が異なるような形状
となっており、好ましくは図6〜9に示されるように外
周部に段差を設けることが好ましい。また、カム69,
70の回転によって、シャフト71が搬送路7に対して
垂直方向に上下動するよう構成されている。カム69,
70とシャフト71はシャフト71の両端に設けられた
カムフォロアー72を介して連動する。カムフォロアー
72は好ましくはシャフト71に回転自在に設ける事に
よって、カム69,70とシャフト71の摩擦を低減さ
せることができる。
【0086】図6に示すように、シャフト71は印字ユ
ニット200に固定されており、しかもシャーシ66に
設けられた長孔66aに挿入されているので、シャフト
71はシャーシ66に対しては上下動可能なように保持
される。従ってシャフト71の上下動にともなって、印
字ユニット200も上下動し、少なくとも印字部37は
搬送路7に出没自在になる。また、印字ユニット200
には2対の長孔(a),(b)が設けられており、この
長孔(a),(b)にはシャフト61,62が可動自在
に取り付けられている。なお、前述のようにシャフト6
1には弾性部75によって、搬送路7側に付勢されてい
る。この時、印字部37はホルダ60を介してシャフト
61,62に取り付けられている。
【0087】更に、図8に示すように、印字ユニット2
00には、長孔(d)が設けられており、この長孔
(d)には回転軸67が挿入されている。これは、シャ
ーシ66に設けられた回転軸67によって、印字ユニッ
ト200の上下動を阻害しないように設けられている。
【0088】また、図8に示すように、印字ユニット2
00には長孔(c)が2つ設けられており、この2つの
長孔(c)にはそれぞれシャフト64,65が可動自在
に保持されている。シャフト64,65にはそれぞれ矯
正ローラ36,38が設けられており、シャフト64,
65には弾性部76,77によって、搬送路7側に付勢
されている。
【0089】以上の様に構成された印字ユニット200
の動作について説明する。
【0090】まず、少なくともカード1に印字などを行
わない場合等には、印字ユニット200は図6,図8に
示すように、カムフォロアー72はカム69,70の回
転軸67から離れた外周部が当接しており、この様な状
態では、シャフト71は上方に押し上げられ、それに伴
って、印字ユニット200も搬送路7から離れて配置さ
れることになる。
【0091】少なくともカード1に印字などを行う場合
には、駆動部300は図示していない制御部などから印
字指令などが送られてくると、駆動部300は図6,図
8に示す矢印方向に回転し、それに伴って図7,図9に
示すようにカムフォロアー72はカム69,70の回転
軸67に近い外周部が当接し、最終的には離れることに
なり、シャフト71は各弾性部の付勢力により搬送路7
側に移動し、それに伴って印字ユニット200も搬送路
7側に移動する。すると、図7に示すように印字部37
はカード1をローラ31との間に挟み込み、所定の印字
を行うとともに、図9に示すように矯正ローラ36,3
8もカード1をローラ28,34の間に挟み込んでカー
ドの曲がりなどを矯正する。
【0092】印字動作が終了すると、駆動部300は再
び回転しカム69,70を図7,図9に示す矢印方向に
回転させて、図6,図8に示す様に、カムフォロアー7
2とカム69,70の回転軸67から離れた外周面と当
接するようになり、印字ユニットは搬送路7から離れ
る。
【0093】次に消去ユニット201について説明す
る。
【0094】図1に示す駆動部301が駆動すると、駆
動部301に設けられたギア92が回転し、その回転は
アイドラ91を介してカム87に設けられたギア87a
に伝達される。すると、図12に示すようにカム87は
回転軸85に取り付けられており、しかも回転軸85に
は更にカム88が取り付けられているので、駆動部30
1の回転によってカム87,88が回転する事になる。
回転軸85はシャーシ66に回転自在に取り付けられて
いる。
【0095】図10〜13に示すように、カム87,8
8には回転軸85から外周部までの距離が異なるような
形状となっており、好ましくは図10〜13に示される
ように外周部に段差を設けることが好ましい。また、カ
ム87,88の回転によって、シャフト89が搬送路7
に対して垂直方向に上下動するよう構成されている。カ
ム87,88とシャフト89はシャフト89の両端に設
けられたカムフォロアー90を介して連動する。カムフ
ォロアー90は好ましくはシャフト89に回転自在に設
ける事によって、カム87,88とシャフト89の摩擦
を低減させることができる。
【0096】シャフト89は消去ユニット201に固定
されており、しかもシャーシ66に設けられた長孔66
bに挿入されているので、シャフト89はシャーシ66
に対しては上下動可能なように保持される。従ってシャ
フト89の上下動にともなって、消去ユニット201も
上下動し、少なくとも消去部49は搬送路7に出没自在
になる。また、消去ユニット201には2対の長孔
(a),(b)が設けられており、この長孔(a),
(b)にはシャフト80,81が可動自在に取り付けら
れている。なお、前述のようにシャフト80は弾性部9
3によって、搬送路7側に付勢されている。この時、消
去部49はホルダ79を介してシャフト80,81に取
り付けられている。
【0097】更に、図12に示すように、消去ユニット
201には長孔(d)が設けられており、この長孔
(d)には回転軸85が挿入されている。これは、シャ
ーシ66に設けられた回転軸85によって、消去ユニッ
ト201の上下動を阻害しないように設けられている。
【0098】また、図12に示すように、消去ユニット
201には長孔(c)が2つ設けられており、この2つ
の長孔(c)にはそれぞれシャフト83,84が可動自
在に保持されている。シャフト83,84にはそれぞれ
矯正ローラ40,46が設けられており、シャフト8
3,84には弾性部94,95によって、搬送路7側に
付勢されている。
【0099】以上の様に構成された消去ユニット201
の動作について説明する。
【0100】まず、少なくともカード1に印字されたキ
ャラクタなどを消去しない場合等には、消去ユニット2
01は図10,図12に示すように、カムフォロアー9
0にはカム87,88の回転軸85から離れた外周部が
当接しており、この様な状態では、シャフト89は上方
に押し上げられ、それに伴って、消去ユニット201も
搬送路7から離れて配置されることになる。
【0101】少なくともカード1に印字されたキャラク
タなどを消去する場合には、駆動部301は図示してい
ない制御部などから消去指令などが送られてくると、駆
動部301は図10,図12に示す矢印方向に回転し、
それに伴って図11,図13に示すようにカムフォロア
ー90はカム87,88の回転軸85に近い外周部が当
接し、最終的には離れることになり、シャフト89は各
弾性部の付勢力により搬送路7側に移動し、それに伴っ
て消去ユニット201も搬送路7側に移動する。する
と、図11に示すように消去部49はカード1をローラ
43との間に挟み込み、キャラクタの消去を行うととも
に、図13に示すように矯正ローラ48,50もカード
1をローラ40,46の間に挟み込んでカード1の曲が
りなどを矯正する。
【0102】消去動作が終了すると、駆動部301は再
び回転しカム87,88を図11,図13に示す矢印方
向に回転させて、図10,図12に示す様に、カムフォ
ロアー90とカム87,88の回転軸85から離れた外
周面と当接するようになり、消去ユニット201は搬送
路7から離れる。
【0103】次にICリードユニット400について説
明する。
【0104】図1に示すように、ICリードユニット4
00は、カード挿入口401、カード搬送路402、I
C接触部403等で構成されている。
【0105】ICリードユニット400の動作として
は、駆動ローラ5と従動ローラ12により、搬送路7内
を移動されてきたカード1がカード挿入口401から、
ICリードユニット内のカード搬送路402に送り込ま
れる。さらに、IC接触部403の電極が、カード1の
表面のICに接続された電極側に移動し、カード1の電
極と接触して、確実なデータの記録か再生の少なくとも
一方を行う。
【0106】次にカード1の処理方法の一例を説明す
る。
【0107】まず、挿入口2の近傍に設けられた図示し
ていないセンサ(光センサなど)によって、カード1の
挿入が検知されると、図示していない制御部は、まず、
駆動部51を回転駆動させ、それにともなって、駆動ロ
ーラ3,4,5及びローラ31,34,28,40,4
3,46を回転させることで、カード1を装置内部に取
り込む。その後、カード1はデータ記録再生部(本実施
の形態の場合磁気ヘッド)56でカード1に記録されて
いるデータを読み取り、カード1はICリードユニット
400のカード挿入口401から入り、カード搬送路4
02に送り込まれ、IC接触部403の電極からカード
1の表面のICに接続された電極を通して、記録されて
いるデータを読み取り、必要であればさらにデータを記
録する。
【0108】その後に制御部は駆動部51の回転を反対
方向にし、カード1を挿入口2の方向に移動させ、その
時データ記録再生部56にてデータを書き込む。更にそ
の後、制御部は再び駆動部51の回転を逆方向に回転さ
せ、カード1を駆動部51側に移動させ、その時にカー
ド1に記録したデータを再度読み取り、データの記録ミ
スが無いかどうかチェックする(ベリファイ)。この様
にカード1にデータの記録再生の少なくとも一方を行う
動作の最中には、印字ユニット200と消去ユニット2
01は搬送路7から退却しており、従って、各矯正ロー
ラ及び印字部37と消去部49も搬送路7から後退して
いるので、カード1の移動がスムーズに行われ、データ
の記録かまたは再生に支障をきたすことはなく、しかも
カード1は強い押圧力でカード1を挟み込む各矯正ロー
ラとほぼ非接触とすることができるので、カード1と各
矯正ローラの接触時間を短くすることができるので、カ
ード1の寿命を長くすることなどができる。
【0109】次に、カード1のベリファイが終了した後
に、カード1は搬送路7の後端部まで移動し、その後。
カード1に印字されたキャラクタ等を消去する必要があ
る場合には、制御部は駆動部51を逆転させ、カード1
を挿入口2側の方向へ移動させるとともに、駆動部30
1を駆動させて、消去ユニット201を搬送路7の方へ
移動させ、カード1を矯正ローラ48,50で挟み込ん
でカード1の曲がりなどを矯正し、消去部49にてカー
ド1に印字されたキャラクタなどを消去する。この時、
矯正ローラ48,50にてカード1の曲がりなどを矯正
するので、優れた消去特性を得ることができる。
【0110】次にカード1に所定のキャラクタ等を印字
する必要がある場合には、制御部は駆動部300を回転
駆動させて、印字ユニット200を搬送路7の方へ移動
させる。この時、カード1は矯正ローラ36,38によ
って、カード1の曲がりなどが矯正されて、印字部37
にて所定のキャラクタを印字して、カード1を挿入口か
ら外部へ排出する。カード1の排出をセンサが検知した
ら、駆動部51の駆動をやめる。
【0111】
【実施例】次に、本発明のカードリーダを用いて、以下
のテストを行った。
【0112】(印字テスト1)使用したカードは表面に
熱可逆性材料を用いた印字部を有しており、カード厚
は、約0.76mmである。これらのカードで、次の4
パターンに変形したカードを複数用意して使用した。カ
ード短辺が、印字部面に向かって凸形状に変形。カード
短辺が、印字部面に向かって凹形状に変形。カード長辺
が、印字部面に向かって凸形状に変形。カード長辺が、
印字部面に向かって凹形状に変形。なお、図16にこれ
らのカード変形パターンを示している。
【0113】また、使用したカードリーダの構成は、本
発明の図1に示されている。印字テスト1においては、
印字部37は印字ヘッド(サーマルヘッド)である。さ
らに、その配置は、図14(c)に示している。また、
便宜上以下、矯正ローラ38は前方ローラ,矯正ローラ
36は後方ローラと呼ぶ事にする。また、それぞれの押
圧荷重の条件を下記に示す。
【0114】印字ヘッド: 8N 前方ローラ:11N 後方ローラ:11N また、カード搬送速度は、56mm/秒である。
【0115】このカードリーダに上記4パターンのカー
ドを挿入し、印字テストを行った。印字テストのパター
ンは、市松格子模様を印字した。その評価は、正常に印
字されたパターンとの濃度差で判定し、印字の可否を決
定するものである。その結果を図17に示す。
【0116】(印字テスト2)使用したカード、印字ヘ
ッドの押圧荷重、カード搬送速度は印字テスト1と同様
であるが、印字テスト2では、前方ローラ及び後方ロー
ラを使用せずに、印字テストを行った。その結果も図1
7に示す。
【0117】(印字テスト3)使用したカード、印字ヘ
ッド及び前方ローラの押圧荷重、カード搬送速度は印字
テスト1と同様であるが、印字テスト3では、後方ロー
ラを使用せずに、印字テストを行った。その結果も図1
7に示す。
【0118】(印字テスト4)使用したカード、印字ヘ
ッド及び後方ローラの押圧荷重、カード搬送速度は印字
テスト1と同様であるが、印字テスト4では、前方ロー
ラを使用せずに、印字テストを行った。その結果も図1
7に示す。
【0119】ここで、図17は、印字可能最大変形量と
矯正ローラ有無の関係を示すグラフであり、印字テスト
1〜4の結果を示している。カード変形パターンによ
り、印字可能な許容限度が異なっている。カード短辺の
変形に対しては、印字かすれなどの印字不具合により印
字可能な変形量が決定されるが、カード長辺の変形に対
しては、カードジャムなどのカード搬送上の問題により
許容されるカード変形量が決まってしまう。この結果を
総合判断すると、前方及び後方の矯正ローラを使用する
印字テスト1のカードリーダの構成が、4パターンの変
形カード全てに対して4mm以上のカード変形量を許容
しており、良好な印字を行うことができる。
【0120】(消去テスト1)使用したカードは表面に
熱可逆性材料を用いた印字部を有しており、カード厚
は、約0.76mmであり、印字テスト1と同様であ
る。また印字テスト1と同様に、4パターンに変形した
カードを複数用意して使用した。
【0121】また、使用したカードリーダの構成は、印
字テスト1と同様に、本発明の図1に示されている。消
去テスト2においては、消去部49としては、消去ヘッ
ド(発熱抵抗体)である。さらに、その配置は、図14
(c)に示している。また、便宜上以下、矯正ローラ4
0は前方ローラ,矯正ローラ50は後方ローラと呼ぶ事
にする。また、それぞれの押圧荷重の条件を下記に示
す。
【0122】消去ヘッド:13N 前方ローラ:11N 後方ローラ:11N また、カード搬送速度は、56mm/秒である。
【0123】このカードリーダに上記4パターンの印字
済みカードを挿入し、消去テストを行った。消去テスト
のパターンは、印字テスト同様に、市松格子模様を印字
したものを使用する。その評価は、非印字部分との濃度
差で判定し、消去の可否を決定するものである。その結
果を図18に示す。
【0124】(消去テスト2)使用したカード、消去ヘ
ッドの押圧荷重、カード搬送速度は消去テスト2と同様
であるが、消去テスト2では、前方ローラ及び後方ロー
ラを使用せずに、消去テストを行った。その結果も図1
8に示す。
【0125】(消去テスト3)使用したカード、消去ヘ
ッド及び前方ローラの押圧荷重、カード搬送速度は消去
テスト1と同様であるが、消去テスト3では、後方ロー
ラを使用せずに、消去テストを行った。その結果も図1
8に示す。
【0126】(消去テスト4)使用したカード、消去ヘ
ッド及び後方ローラの押圧荷重、カード搬送速度は消去
テスト1と同様であるが、消去テスト4では、前方ロー
ラを使用せずに、消去テストを行った。その結果も図1
8に示す。
【0127】ここで、図18は、消去可能最大変形量と
矯正ローラ有無の関係を示すグラフであり、消去テスト
1〜4の結果を示している。消去に関しては、消去残り
等の消去不具合により消去可能な変形量が決定され、カ
ードジャムなどのカード搬送上の問題ではない。この結
果から、前方及び後方の矯正ローラを使用する消去テス
ト4のカードリーダの構成が、4パターンの変形カード
全てに対して3mm以上のカード変形量を許容してお
り、良好な消去を行うことができる。
【0128】(印字テスト5)使用したカードは、上記
テスト同様、表面に熱可逆性材料を用いた印字部を有し
ており、カード厚は、約0.76mmである。これらの
カードで、次の4パターンに変形したカードを複数用意
して使用した。カード短辺が、印字部面に向かって凸形
状に変形。カード短辺が、印字部面に向かって凹形状に
変形。カード長辺が、印字部面に向かって凸形状に変
形。カード長辺が、印字部面に向かって凹形状に変形。
なお、図16にこれらのカード変形パターンを示してい
る。
【0129】また、使用したカードリーダの構成は、本
発明の図1に示されている。印字テスト5においては、
印字部37は印字ヘッド(サーマルヘッド)である。さ
らに、その配置は、図14(c)に示している。また、
ここでも便宜上、矯正ローラ38は前方ローラ,矯正ロ
ーラ36は後方ローラと呼ぶ事にする。また、それぞれ
の押圧荷重の条件を下記に示す。
【0130】印字ヘッド:0〜20N 前方ローラ:11N 後方ローラ:11N カード搬送速度は、56mm/秒である。
【0131】このカードリーダに上記4パターンのカー
ドを挿入し、印字ヘッドの押圧荷重を変更して印字テス
トを行った。印字テストのパターンは、市松格子模様を
印字した。その評価は、正常に印字されたパターンとの
濃度差で判定し、印字の可否を決定するものである。そ
の結果を図19に示す。
【0132】ここで、図19は、印字可能最大変形量と
印字ヘッド荷重の関係を示すグラフであり、印字テスト
5での結果を示している。この結果から、印字ヘッドの
押圧荷重は3N以上あれば、4パターンの変形カード全
てに対して3.5mm以上のカード変形量を許容してお
り、良好な印字を行うことができる。更にカード搬送が
可能な範囲では、印字ヘッドの押圧荷重は6N以上あれ
ば、4パターンの変形カード全てに対して4.0mm以
上のカード変形量を許容しており、良好な印字を行うこ
とができる。また、カードの摩耗や破損、或いは印字ヘ
ッドの摩耗等を考慮すれば、50N以下が好ましい。
【0133】(消去テスト5)使用したカードは、上記
テスト同様、表面に熱可逆性材料を用いた印字部を有し
ており、カード厚は、約0.76mmである。これらの
カードで、次の4パターンに変形したカードを複数用意
して使用した。カード短辺が、印字部面に向かって凸形
状に変形。カード短辺が、印字部面に向かって凹形状に
変形。カード長辺が、印字部面に向かって凸形状に変
形。カード長辺が、印字部面に向かって凹形状に変形。
なお、図16にこれらのカード変形パターンを示してい
る。
【0134】また、使用したカードリーダの構成は、本
発明の図1に示されている。消去テスト5においては、
消去部49としては、消去ヘッド(発熱抵抗体)であ
る。さらに、その配置は、図14(c)に示している。
また、ここでも便宜上、矯正ローラ40は前方ローラ,
矯正ローラ50は後方ローラと呼ぶ事にする。また、そ
れぞれの押圧荷重の条件を下記に示す。
【0135】消去ヘッド:0〜20N 前方ローラ:11N 後方ローラ:11N カード搬送速度は、56mm/秒である。
【0136】このカードリーダに上記4パターンの印字
済みカードを挿入し、消去テストを行った。消去テスト
のパターンは、印字テスト同様に、市松格子模様を印字
したものを使用する。その評価は、非印字部分との濃度
差で判定し、消去の可否を決定するものである。その結
果を図20に示す。
【0137】ここで、図20は、消去可能最大変形量と
消去ヘッド荷重の関係を示すグラフであり、消去テスト
5での結果を示している。この結果から、消去ヘッドの
押圧荷重は6N以上あれば、4パターンの変形カード全
てに対して1.0mm以上のカード変形量を許容してお
り、良好な消去を行うことができる。更に、消去ヘッド
の押圧荷重は13N以上あれば、4パターンの変形カー
ド全てに対して3.0mm以上のカード変形量を許容し
ており、良好な消去を行うことができる。なお、カード
に、より感度の高い熱可逆材料を用いた他のテストで
は、消去ヘッドの押圧荷重は3N以上あれば、4パター
ンの変形カード全てに対して1.0mm以上のカード変
形量を許容し、良好な消去を行うことができた。また、
カードの摩耗や破損、或いは印字ヘッドの摩耗等を考慮
すれば、50N以下が好ましい。
【0138】(消去テスト6)使用したカードは、上記
テスト同様、表面に熱可逆性材料を用いた印字部を有し
ており、カード厚は、約0.76mmである。
【0139】また、使用したカードリーダの構成は、本
発明の図1に示されている。消去テスト6においては、
消去部49としては、消去ヘッド(発熱抵抗体)であ
る。さらに、その配置は、図14(c)に示している。
また、それぞれの押圧荷重の条件を下記に示す。
【0140】 消去ヘッド:13N 前方ローラ:11N 後方ローラ:11N カード搬送速度は、28mm/秒及び56mm/秒の2
条件である。
【0141】また、消去ヘッドのカード搬送方向の幅は
2mmである。
【0142】そして、このカードリーダに印字済みカー
ドを挿入し、消去テストを行った。さらに、消去ヘッド
温度(℃)及び環境温度(℃)の条件をふった。ここ
で、環境温度とは、カードリーダを設置している場所の
雰囲気温度である。消去テストのパターンは、市松格子
模様を印字したものを使用する。その評価は、非印字部
分との濃度差で判定し、消去の可否を決定するものであ
る。その結果を図21に示す。
【0143】ここで、図21は、消去ヘッド温度範囲と
環境温度の関係を示すグラフであり、消去テスト6での
結果を示している。消去ヘッド温度は、カード搬送速度
や環境温度に合わせて、図21の有効範囲内に設定され
ればよい。
【0144】(消去テスト7)使用したカードは、上記
テスト同様、表面に熱可逆性材料を用いた印字部を有し
ており、カード厚は、約0.76mmである。
【0145】また、使用したカードリーダの構成は、本
発明の図1に示されている。消去テスト7においては、
消去テスト6と同様に、消去部49としては、消去ヘッ
ド(発熱抵抗体)である。さらに、その配置は、図14
(c)に示している。また、それぞれの押圧荷重の条件
を下記に示す。
【0146】消去ヘッド:13N 前方ローラ:11N 後方ローラ:11N カード搬送速度は、28mm/秒及び56mm/秒の2
条件である。
【0147】また、消去ヘッドのカード搬送方向の幅は
4mmである。
【0148】そして、このカードリーダに印字済みカー
ドを挿入し、消去テストを行った。さらに、消去ヘッド
温度(℃)及び環境温度(℃)の条件をふった。ここ
で、環境温度とは、カードリーダを設置している場所の
雰囲気温度である。消去テストのパターンは、市松格子
模様を印字したものを使用する。その評価は、非印字部
分との濃度差で判定し、消去の可否を決定するものであ
る。その結果を図22に示す。
【0149】ここで、図22は、消去ヘッド温度範囲と
環境温度の関係を示すグラフであり、消去テスト7での
結果を示している。消去ヘッド温度は、カード搬送速度
や環境温度に合わせて、図22の有効範囲内に設定され
ればよい。更に消去テスト6の結果と比較すると、消去
ヘッドの幅は広い方が、消去可能温度幅は広いことが分
かる。
【0150】
【発明の効果】本発明は、カードに印字を施す際には、
カードの曲がりや反りなどを矯正する矯正手段を搬送路
に出没自在とした事によって、少なくともカードに画像
などを形成しない場合には、矯正手段は搬送路から後退
させる事ができるので、カードを搬送路内で移動させる
ときに、カードの搬送に支障を来すことなく、スムーズ
にカードを移動させることができるので、カードの損傷
等を防止できる。更に、カードに曲がりや反り等が生じ
ていても、矯正手段によって、カードの曲がりや反りな
どを矯正させることができるので、画像形成や消去を良
好に行うことができる。また、カード厚さや、可視画像
の表示、磁気記録再生、IC記録再生の機能を有するカ
ードやカード厚さの異なるカード等の種々のカードに対
応が可能であり、カードの搬送性に優れたカードリーダ
を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態におけるカードリーダを
示す側断面図
【図2】本発明の一実施の形態におけるカードリーダを
示す上部平面図
【図3】本発明の一実施の形態におけるカードリーダを
示す側面図
【図4】本発明の一実施の形態におけるカードリーダを
示す側面図
【図5】本発明の一実施の形態におけるカードリーダを
示す下部平面図
【図6】本発明の一実施の形態におけるカードリーダの
拡大図
【図7】本発明の一実施の形態におけるカードリーダの
拡大図
【図8】本発明の一実施の形態におけるカードリーダの
拡大図
【図9】本発明の一実施の形態におけるカードリーダの
拡大図
【図10】本発明の一実施の形態におけるカードリーダ
の拡大図
【図11】本発明の一実施の形態におけるカードリーダ
の拡大図
【図12】本発明の一実施の形態におけるカードリーダ
の拡大図
【図13】本発明の一実施の形態におけるカードリーダ
の拡大図
【図14】本発明の一実施の形態におけるカードリーダ
の応用例を示す模式図
【図15】本発明の一実施の形態におけるカードリーダ
の応用例を示す側断面図
【図16】カード変形パターンを示す図
【図17】印字可能最大変形量と矯正ローラ有無の関係
を示すグラフ
【図18】消去可能最大変形量と矯正ローラ有無の関係
を示すグラフ
【図19】印字可能最大変形量と印字ヘッド荷重の関係
を示すグラフ
【図20】消去可能最大変形量と消去ヘッド荷重の関係
を示すグラフ
【図21】消去ヘッド温度範囲と環境温度の関係を示す
グラフ
【図22】消去ヘッド温度範囲と環境温度の関係を示す
グラフ
【図23】従来のカードリーダを示す側断面図
【符号の説明】
3,4,5 駆動ローラ 7 搬送路 28,34,31,40,43,46 ローラ 36,38,48,50 矯正ローラ 37 印字部 49 消去部 51,300,301 駆動部 56 データ記録再生部 200 印字ユニット 201 消去ユニット 400 ICリードユニット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 坂本 和隆 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 村中 隆則 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 5B023 BA01 BA05 FA03 GA01 GA02 5B058 KA01 KA05 KA06 KA12 KA13 KA24

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】カードの搬送路と、カードを前記搬送路内
    で移動させる搬送手段と、前記搬送路内に存在するカー
    ドにデータを記録する動作かカードからデータを再生す
    る動作の少なくとも一方の動作を行うデータ記録再生手
    段と、カードに可視画像を形成する画像形成手段と、カ
    ードに形成された可視画像を消去する画像消去手段とを
    備えたカードリーダであって、前記搬送路に出没自在に
    設けられ前記カードの反りや曲がりなどを矯正する矯正
    手段を備えた事を特徴とするカードリーダ。
  2. 【請求項2】前記画像形成手段、及び/又は、前記画像
    消去手段は、前記搬送路に出没自在に設けられた事を特
    徴とする請求項1記載のカードリーダ。
  3. 【請求項3】前記画像形成手段のカードに対する押圧荷
    重、及び/又は、前記画像消去手段のカードに対する押
    圧荷重をカードの厚さにより異ならせる事を特徴とする
    請求項1,2記載のカードリーダ。
  4. 【請求項4】前記カードの厚さが0.68mm〜0.8
    4mmである場合に、前記画像形成手段のカードに対す
    る押圧荷重は、3N以上、好ましくは6N以上とした事
    を特徴とする請求項1,2,3いずれか1記載のカード
    リーダ。
  5. 【請求項5】前記カードの厚さが0.68mm〜0.8
    4mmである場合に、前記画像消去手段のカードに対す
    る押圧荷重は、3N以上、好ましくは6N以上、更に好
    ましくは13N以上とした事を特徴とする請求項1〜4
    いずれか1記載のカードリーダ。
  6. 【請求項6】少なくともデータ記録再生手段にてカード
    にデータを記録するかカードからデータの再生をする動
    作の場合には、矯正手段は搬送路から後退している事を
    特徴とする請求項1〜5いずれか1記載のカードリー
    ダ。
  7. 【請求項7】矯正手段を画像形成手段の近傍であって画
    像形成手段の前後の少なくとも一方に設けた事を特徴と
    する請求項1〜6いずれか1記載のカードリーダ。
  8. 【請求項8】矯正手段を画像消去手段の近傍であって画
    像消去手段の前後の少なくとも一方に設けた事を特徴と
    する請求項1〜7いずれか1記載のカードリーダ。
  9. 【請求項9】矯正手段として、一対のローラで構成し、
    一対のそれぞれのローラを搬送路に出没自在にし、一方
    のローラと他方のローラでカードを挟み込んでカードの
    矯正を行うことを特徴とする請求項1〜8いずれか1記
    載のカードリーダ。
  10. 【請求項10】画像形成手段のカード押圧荷重と一方の
    ローラのカード押圧荷重を異ならせた事を特徴とする請
    求項9記載のカードリーダ。
  11. 【請求項11】画像消去手段のカード押圧荷重と一方の
    ローラのカード押圧荷重を異ならせた事を特徴とする請
    求項9,10いずれか1記載のカードリーダ。
  12. 【請求項12】一方のローラの押圧荷重を3N〜30N
    とした事を特徴とする請求項10,11いずれか1記載
    のカードリーダ。
  13. 【請求項13】カードの搬送路と、カードを前記搬送路
    内で移動させる搬送手段と、前記搬送路内に存在するカ
    ードにデータを記録する動作かカードからデータを再生
    する動作の少なくとも一方の動作を行うデータ記録再生
    手段と、カードに可視画像を形成する画像形成手段と、
    カードに形成された可視画像を消去する画像消去手段と
    を備えたカードリーダであって、前記データ記録再生手
    段として、磁気記録再生部及びIC記録再生部を設けた
    事を特徴とするカードリーダ。
  14. 【請求項14】カードの搬送路と、カードを前記搬送路
    内で移動させる搬送手段と、前記搬送路内に存在するカ
    ードにデータを記録する動作かカードからデータを再生
    する動作の少なくとも一方の動作を行うデータ記録再生
    手段と、カードに可視画像を形成する画像形成手段と、
    カードに形成された可視画像を消去する画像消去手段と
    を備えたカードリーダであって、前記画像消去手段のカ
    ードに対する押圧荷重は、前記画像形成手段のカードに
    対する押圧荷重よりも大なる事を特徴とするカードリー
    ダ。
  15. 【請求項15】カードの搬送路と、カードを前記搬送路
    内で移動させる搬送手段と、前記搬送路内に存在するカ
    ードにデータを記録する動作かカードからデータを再生
    する動作の少なくとも一方の動作を行うデータ記録再生
    手段と、カードに可視画像を形成する画像形成手段と、
    カードに形成された可視画像を消去する画像消去手段と
    を備えたカードリーダであって、カードの種類によっ
    て、画像形成手段と画像消去手段の幅、及び/又は、位
    置を対応させる事を特徴とするカードリーダ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR200481526Y1 (ko) * 2015-06-29 2016-10-11 주식회사시스테크놀로지 인덴트모듈이 구비된 카드 프린터

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