JP2001220850A - 屋根構造及び屋根の施工方法 - Google Patents

屋根構造及び屋根の施工方法

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JP2001220850A
JP2001220850A JP2000029421A JP2000029421A JP2001220850A JP 2001220850 A JP2001220850 A JP 2001220850A JP 2000029421 A JP2000029421 A JP 2000029421A JP 2000029421 A JP2000029421 A JP 2000029421A JP 2001220850 A JP2001220850 A JP 2001220850A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 作業負荷を低減して工期短縮を図ることがで
きるとともに、寸法精度向上も図ることができる建築物
の屋根構造及び屋根の施工方法を提供する。 【解決手段】 頂点部分10Aで交わる4本の隅棟10
B…を有する方行屋根の屋根構造10の頂点部分10A
側を、上部屋根ユニット11により形成する。該上部屋
根ユニット11は、二つの分割屋根パネル12A、12
Aの斜辺同士を、丁番13により接合してなる分割屋根
パネルユニットを、四つ接合することにより形成する。
丁番13により、隅棟10Bの角度に合わせた形状に、
容易に、製造できるとともに、接合精度の向上を図るこ
とができる。また、登り部1Aaと水平部1Abとを備
える四つのベント梁1A…を、水平部1Abが四角枠状
になるように接合して、水平部1Abに上部屋根ユニッ
ト11を固定して屋根構造10を施工する。これによ
り、屋根構造10の施工作業を低減して、工期短縮を図
ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、方行屋根または寄
棟屋根を基本構造とする建築物の屋根構造及び屋根の施
工方法に関する。
【0002】
【背景の技術】従来、方行屋根または寄棟屋根を基本構
造とする建築物を構築する場合の屋根の施工方法は、工
業化施工の要請から、例えば、2本のくだり棟(隅棟)
とその交わる頂点部分とで形成される三角形の屋根面に
対応した形状の屋根パネルを、工場等の製造場所で、予
め、建築物の屋根構造に合わせた形状に一体に接合して
屋根ユニットを形成し、該屋根ユニットを施工現場に運
搬して屋根を施工する場合がある。
【0003】例えば、特開平9−60179号公報の従
来技術においては、4本のくだり棟が一つの頂点部分で
交わる方行屋根の施工において、2本のくだり棟と該く
だり棟が交わる頂点部分とで形成される屋根面に対応し
た形状の4枚の屋根パネルを、予め、工場にて一体に接
合した屋根ユニットを形成し、該屋根ユニットにより方
行屋根を施工することが開示されている。上記構成によ
れば、建築物の屋根面に跨って前記屋根ユニットを固定
するだけで良いので、屋根の施工の工業化と工期短縮を
図ることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記公報の
従来技術においては、屋根ユニットは立体的に形成する
ことになり、屋根パネル同士をくだり棟の角度に合わせ
て、立体的に位置合わせをしながら互いに斜めに接合す
ることになる。そして、このように、屋根パネル同士を
立体的に接合する作業は、寸法精度を確保しながら接合
することになるために、熟練や工夫を要することが多い
とともに、作業負荷が大きくなり、工期短縮を図りにく
いものとなりやすい。従って、より簡易的な方法で、寸
法精度を確保しながら所定の角度で互いに接合すること
ができれば、作業負荷を大幅に低減することができ、工
期短縮を図ることができる。なお、屋根パネル同士を互
いに斜めに接合するには、例えば、釘打ちなどの機械的
締結方法と各種接着剤による接着とを同時に用いて一体
に接合することができる。
【0005】本発明は上記事情に鑑みてなされたもので
あり、屋根パネル同士を所定の角度に容易に接合するこ
とができるとともに、寸法精度を容易に確保することが
できる、屋根構造及び屋根の施工方法を提供することを
目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の屋根構造
10は、例えば、図1、2に示すように、方行屋根また
は寄棟屋根を基本構造とする屋根の四方に流れる各屋根
面10Cの同じ高さ位置に屋根を一周するように四角枠
状に梁(水平部1Ab)が配置されるとともに、該梁
(1Ab)の上に、四方に流れる上部屋根面を備えた上
部屋根ユニット11が配置された屋根構造10であっ
て、上記上部屋根ユニット11の四方に流れる四つの上
部屋根面がそれぞれ上部屋根パネル12から構成され、
かつ、各上部屋根パネル12のうちの少なくとも一部の
屋根パネルどうしが、隅棟10Bなどの棟の部分で丁番
13により互いに接合されるとともに接着剤により互い
に接合されていることを特徴とする。
【0007】例えば、平面上で、屋根パネルどうしを突
き合わせて、丁番13により仮接合した後に、丁番13
により互いに回動自在に接合された、二枚の屋根パネル
の互いの角度を決めて、例えば、接着剤と釘などを用い
て、本接合することができる。そして、容易に、隅棟1
0Bなどの棟の部分を形成するように接合することがで
きるので、上部屋根ユニット11を容易に形成すること
ができる。従って、上記屋根パネルどうしを立体的に斜
めに接合するために、立体的に位置あわせする作業など
を軽減することができ、上部屋根ユニット11を形成す
る際の効率化を図ることができる。
【0008】また、丁番13は、上記屋根パネルどうし
を所定の角度で互いに接合できれば、どのように配置し
ても良く、限定されるものではない。例えば、接合する
屋根パネルを、平面上で、位置合わせをするとともに互
いに突き合わせるようにして配置して、接合部分に平面
上で丁番13を取り付けるようにしても良い。この場合
には、上記屋根パネルどうしの位置あわせは、平面上で
行うことができるために極めて容易であるとともに、丁
番13を取り付けるにも、平面上に配置した上記屋根パ
ネルの上面に取り付ければ良いので、極めて容易であ
る。そして、丁番13は回動可能となっているので、丁
番13により接合された上記屋根パネルどうしの接合部
分を持ち上げるようにすると、上記屋根パネルの接合部
側の端面同士が面接触するようになって、所定の角度に
することができ、上記屋根パネルどうしを上記棟に合わ
せて仮接合することができる。また、屋根パネルは平面
上で位置合わせがされているので、容易に、接合精度を
確保することができる。
【0009】また、上部屋根ユニット11の四方に流れ
る四つの屋根面を構成する上部屋根パネル12は、必ず
しも1枚の上部屋根パネルから構成される必要はない。
すなわち、方行屋根または寄棟屋根を基本構造とする屋
根の四方に流れる各屋根面10Cに対応する形状にでき
れば、複数のパネルを互いに接合してなる上部屋根パネ
ル12を用いて上部屋根ユニット11を形成しても良
い。
【0010】この場合には、例えば、上部屋根パネル1
2の裏面に、複数のパネルの接合部分に渡るように、補
強用の部材を備える構成としても良い。このような構成
によれば、上部屋根ユニット11に、運搬や施工の際に
も充分な剛性を付与することができる。
【0011】また、上部屋根パネル12どうしを丁番1
3により接合するときには、例えば、上部屋根パネル1
2の端面どうしを、隅棟10Bに合わせて接合すること
になる。しかし、一般に、パネルの端面はパネルの側面
に対して直角になっているので、上部屋根パネルどうし
を接合するときには、接合部分に、楔状の隙間ができる
ことになる。従って、この楔状の隙間を埋める桁材を、
予め、屋根パネルの端面に取り付ける構成としても良
い。このような構成によれば、上部屋根パネル12どう
しの接合部分をより強固に接合することができる。さら
に、接合部分に渡るように、裏面から接合部分を固定す
る部材(例えば、金具等)を備える構成としても良い。
【0012】また、上部屋根パネルのうちの少なくとも
一部の屋根パネルとは、上述のように、上部屋根ユニッ
ト11の一つの上部屋根面が、複数の屋根パネルを互い
に接合してなっている場合に、丁番13により接合する
屋根パネルは、隅棟10Bなどの棟となる部分であれ
ば、特に限定されない意味である。すなわち、例えば、
予め、上部屋根面となる複数の屋根パネルを接合した後
に、上記棟となる部分で丁番13により接合しても良い
し、上記棟となる部分の屋根パネルのみを丁番13によ
り接合した後に、その他の屋根パネルを接合するように
しても良い。
【0013】また、隅棟10Bなどの棟の部分とは、例
えば、隅棟10Bのように、少なくとも二枚の屋根パネ
ルが、所定の角度を持つようにして互いに斜めに接合さ
れて、棟となる部分を広く意味する。すなわち、請求項
1記載の屋根構造において、丁番13により接合される
部分は限定されるものではなく、屋根パネルが互いに斜
めに接合されている部分であれば、丁番13により接合
する本発明の構成を好適に適用可能である。
【0014】また、上記構成によれば、方行屋根または
寄棟屋根を基本構造とする屋根の四方に流れる各屋根面
10Cの同じ高さ位置に、屋根を一周するように四角枠
状に梁(1Ab)が配置されている。従って、上部屋根
ユニット11を、四角枠状に配置された梁(1Ab)の
上に設置して固定することができ、好適に、方行屋根ま
たは寄棟屋根を基本構造とする屋根構造10を形成する
ことができる。
【0015】また、丁番13により接合された上記屋根
パネルの接合部分を持ち上げるようにすると、丁番13
が回動するとともに、上部屋根パネル12の自重によ
り、上部屋根パネル12どうしが互いに押された状態と
なって、仮接合された部分が圧締されることになる。そ
して、接着剤により屋根パネル同士を互いに接着するに
は、屋根パネル同士を圧締して、接合部分に力を加える
ことが好ましいが、上記屋根パネルの接合部分に接着剤
を塗布しておいた後に、接合部分を持ち上げるようにす
ることで、接合部分が圧締されて、好適に接着すること
ができる。
【0016】また、上部屋根ユニット11は、予め、工
場等の製造場所で製造しておき、次いで、上部屋根ユニ
ット11を施工現場に運搬して施工することが好まし
い。このようにすれば、施工現場での施工の負荷を低減
して工期短縮を図ることができる。しかし、立体的に組
まれた上部屋根ユニットは、ある程度大きな空間を占有
することになるためにトラック等で搬送しずらいので、
工場等の製造現場で、予め、上部屋根パネル12を製造
し、次いで、これらを建築現場まで搬送し、建築現場に
おいて、丁番13により仮接合するとともに接着剤を用
いて互いに接合しても良い。
【0017】なお、屋根パネルとは、周知のパネル工法
で用いられるパネルであって、建築物の屋根構造10を
形成できるものである。例えば、矩形状のパネルの場合
には、縦横に框材を組んで構築した枠体の内部に、縦横
に補助棧材を配置するとともに、枠体の少なくとも一方
の側面に面材を取り付けたものを好適に用いることがで
きる。また、三角形状のパネルの場合には、前記構成に
加えて、框材や補助棧材を斜めに配置する構成を併用す
ることになる。
【0018】請求項2記載の屋根構造10は、例えば、
図4、5に示すように、請求項1記載の屋根構造におい
て、四角枠状に配置された上記梁の少なくとも一部が、
方行屋根または寄棟屋根の屋根面10Cの傾斜方向に沿
った登り部1Aaと、該登り部1Aaの隅棟10Bの位
置に配置された上端部から水平に延出する水平部1Ab
とからなるベント梁1Aの水平部1Abであることを特
徴とする。
【0019】上記構成によれば、ベント梁1Aの水平部
1Abにより、四角枠状に配置された梁(1Ab)の少
なくとも一部が形成されているので、請求項1と同様の
効果を奏することができる。また、ベント梁1Aには、
屋根の傾斜方向に沿った登り部1Aaが備えられてい
る。従って、例えば、水平に延出する梁と鉛直に伸びる
梁とを縦横に組み合わせて、小屋組を支持する梁を形成
する場合などと比較すると、屋根の下方の、梁により仕
切られる空間を少なくすることができ、屋根の下方の空
間をより有効に利用することができる。例えば、屋根の
下方に部屋を配置する場合には、この部屋の天井を高く
しても良いし、また、ベント梁の水平部の下方にできる
空間に渡るように床面となる部材を配置して、物置など
として利用しても良い。
【0020】なお、ベント梁1Aは、例えば、登り部1
Aaと水平部1Abとが互いに接合された、への字状の
側面を有する構成としたものを好適に用いることができ
る。また、ベント梁1Aの形状や材質は、屋根構造10
を支持できれば特に限定されるものではないが、例え
ば、H鋼を上述のように接合したものを好適に用いるこ
とができる。
【0021】また、ベント梁1Aの水平部1Abを四角
枠状に配置するには、例えば、複数のベント梁1Aが上
面から見て略卍状となるように、互いに接合して配置し
ても良い。例えば、四つのベント梁1Aを用いて、各々
のベント梁1Aの登り部側の端部を、建築物の四方の壁
(例えば、建築物の四方の壁を形成する壁パネル)に一
つずつ固定するとともに、ベント梁1Aの水平部分1A
bが建築物の内面に向かって水平に延出されるように、
各々のベント梁1Aを配置して、ベント梁1Aの水平部
分1Abが四角枠状に組み合わせて配置されるように、
互いに接合しても良い。
【0022】請求項3記載の屋根構造10は、請求項1
または2記載の屋根構造10において、上記上部屋根ユ
ニット11の各上部屋根面の少なくとも一部の上部屋根
面を形成する二等辺三角形の上部屋根パネル12が、二
枚の直角三角形の分割屋根パネル12Aをその垂辺どう
しで接合することにより形成され、かつ、二つの分割屋
根パネル12Aどうしの接合部分の裏面側に、接合部分
に沿うとともに、二つの分割屋根パネル12Aに接合さ
れた補強部材12Bが設けられていることを特徴とす
る。
【0023】上記構成によれば、上部屋根パネル12の
裏面に、二枚の分割屋根パネル12Aの接合部分を補強
する補強部材12Bが設けられているので、屋根の施工
の際に、上部屋根ユニット11に、つり上げるのに充分
な剛性を持たせることができ、上部屋根ユニット11を
運搬するときや、屋根を施工するときの作業負荷を低減
することができる。
【0024】請求項4記載の屋根構造10は、請求項3
記載の屋根構造10において、上記四角枠状の梁(1A
b)の上面には、屋根面10Cの傾斜に対応して傾斜し
た上面を有するとともに、上記上部屋根ユニット11の
各上部屋根面10Cを形成する上部屋根パネル12の下
端部が載せられる桁材1Afが設けられ、上記補強部材
12Bの下端部が上記桁材1Afの屋根の頂点部分10
A側を向いた側面にほぼ当接するようになっていること
を特徴とする。
【0025】上記構成によれば、ベント梁1Aの水平部
分1Abの上面に備えられている桁材1Afにより、四
角枠状の梁(1Ab)の上面で上部屋根ユニット11を
位置決めすることができ、次いで、位置決めした場所で
上部屋根ユニット11を固定できるので、本発明に係る
屋根構造10の施工を容易にすることができる。
【0026】また、上部屋根ユニット11の側面を形成
する上部屋根パネル12は、方行屋根または寄棟屋根の
屋根面10Cの傾斜方向に合わせて配置されることにな
るために、上部屋根パネル12の自重により、傾斜方向
下向きの力が作用することになる。しかし、上部屋根ユ
ニット11を規制する桁材1Afが設けられ、補強部材
12Bの下端部が桁材1Afにほぼ当接するようになっ
ているので、上部屋根パネル12が傾斜方向下向きに移
動したりすることがない。
【0027】請求項5記載の屋根の施工方法は、請求項
1〜4のいずれか一つに記載の屋根構造10を有する屋
根の施工方法であって、互いに斜めに接合されることに
より接合部が隅棟10Bなどの棟となる少なくとも一対
の上部屋根パネル12を、平面上で、互いに突き合わせ
るようにして位置合わせするとともに上部屋根パネル1
2同士を丁番13により接合部を中心に回動可能に仮接
合する仮接合工程と、該仮接合工程の後に、上部屋根パ
ネル12同士の接合部を持ち上げることにより、予め斜
めに形成された上部屋根パネル12の接合部側の端面同
士を面接触させて、上部屋根パネル12同士を接合する
本接合工程と、上記本接合工程で接合された上部屋根パ
ネル12を含む上記上部屋根ユニット11の構築に必要
な上部屋根パネル12を全て接合して上記上部屋根ユニ
ット11を構築するユニット構築工程と、上記上部屋根
ユニット11を梁(1Ab)上に吊り上げて設置するユ
ニット設置工程と、を備えていることを特徴とする屋根
の施工方法。
【0028】上記構成によれば、請求項1と同様に、上
部屋根ユニット11を容易に製造することができ、次い
で、上部屋根ユニット11を四角枠状の梁(1Ab)に
固定することで、容易に、本発明に係る屋根構造10を
施工することができる。従って、方行屋根または寄棟屋
根を基本構造とする屋根構造10を有する建築物の施工
負荷の低減と、工期短縮とを図ることができる。
【0029】なお、上部屋根パネルとは、必ずしも一枚
のパネルである必要はなく、複数のパネルからなるもの
であっても良い。この場合には、隅棟10Bなどの棟と
なる部分のパネル同士を、丁番13により接合部を中心
に回動可能に仮接合することができる。また、請求項3
記載のように、二等辺三角形状の上部屋根パネル12
が、二枚の直角三角形の分割屋根パネル12Aをその垂
辺どうしで接合することにより形成されている場合に
は、該分割屋根パネル12A同士を、丁番13により、
接合部を中心に回動可能に仮接合することができる。
【0030】
【発明の実施の形態】以下に、図1〜6を用いて、本発
明の実施の形態の一例の屋根構造10を図面を参照して
説明する。図1は本発明の実施の形態の一例の屋根構造
10の平面図であり、図2は本実施の形態の屋根構造1
0を模式的に示した斜視図である。また、図3は上部屋
根ユニット11を示す図面であり、図4は本実施の形態
の屋根構造10を支持するベント梁1Aの側面図であ
り、図5は本実施の形態におけるベント梁1Aの配置構
造を示す図面であり、図6はベント梁1Aの接合部分を
示す図面である。
【0031】本実施の形態の屋根構造10は、図1、2
に示すように、頂点部分10Aで交わる4本の隅棟10
B…を有する方行屋根を基本構造とする屋根構造となっ
ており、隣り合う2本の隅棟10B、10Bに囲まれる
三角形状の四つの屋根面10C…と、該屋根面10Cを
支持する四つのベント梁1A…と、等から構成されてい
る。そして、屋根構造10の四つの屋根面10C…は、
頂点部分10A側を形成する上部屋根ユニット11と、
屋根面10C…の下側の中央部を形成する矩形状の屋根
パネル16…と、屋根面10C…の下側の左右両端部分
を形成する三角形状の屋根パネル17…とが、互いに同
一面上に敷き詰められることで形成されている。そし
て、前記屋根面10C…とベント梁1A…とが一体とな
って、屋根構造10を有する建築物の小屋組が形成され
ている。
【0032】上部屋根ユニット11は、図3(a)に示
すように、上部屋根面となる四つの二等辺三角形の上部
屋根パネル12…の側縁部同士が、丁番13…により互
いに接合されており、屋根構造10の隅棟10B…に合
わせた四角錘状に形成されている。隣り合う二つの上部
屋根パネル12…は、各々、二つの丁番13…を用いて
接合されている。二つの丁番13…は、各々、側縁部の
上方と下方に配置されている。
【0033】四つの上部屋根パネル12…は、各々、直
角三角形状の分割屋根パネル12A、12Aをその垂辺
どうしで互いに接合して、二つの隅棟10B、10Bと
その交わる頂点部分10Aの形状に合わせた二等辺三角
形状に形成されている。また、分割屋根パネル12A、
12Aの接合部分には、裏面に接合部分を補強する補強
部材12B…が、接合部分に沿うように設けられてい
る。分割屋根パネル12A、12Aは周知のパネル工法
で用いられるパネルであって、図3(b)に示すよう
に、框材12ABa、12ABbを組んでなる枠体の内
部に、補助棧材(図示しない)を配置するとともに、枠
体の上部屋根面となる面に面材12AAa、12AAb
を取り付けたものとなっている。
【0034】隣接する二つの上部屋根パネル12、12
の接合部分は、図3(b)に示すようになっている。上
部屋根パネル12、12を隅棟10Bの角度に合わせて
接合してできる楔状の隙間には、該隙間に対応する形状
の接合桁材14a、14bが備えられている。接合桁材
14aは框材12ABaに固定して備えられ、接合桁材
14bは框材12ABbに固定して備えられており、そ
して、接合桁材14aと接合桁材14bの端面どうし
が、隅棟10Bの部分で互いに接合されている。また、
上部屋根パネル12、12を形成する分割屋根パネル1
2Aの面材12AAa、12AAbの上面どうしが、隅
棟10Bに跨って配置される丁番13により互いに接合
されるとともに、接合部分の裏面には隅棟補強金物15
が備えられている。
【0035】なお、丁番13…は、上部屋根パネル12
…を隅棟10Bに合わせて互いに接合できれば、図示し
た形状の丁番13に限定されずに、各種丁番を用いるこ
とができる。
【0036】ベント梁1Aは、屋根面10C…を支持す
る屋根梁となるものであって、図4に示すように、登り
部1Aaと水平部1Abとを一体に備えており、側面が
への字状のH鋼製のものとなっている。図4に示すよう
に、登り部1Aaは、屋根面10Cに合わせた傾斜とな
っており、ベント梁1Aの登り部1Aa側の端部が、建
築物の四方の壁を形成する壁パネル1Bに、梁受け金物
1Adを用いて固定されている。そして、ベント梁1A
は、登り部1Aaの端部が壁パネル1Bに固定された状
態で、水平部1Abが水平に延出するように配置されて
いる。水平部1Abの上面には下地材1Aeが備えられ
ており、下地材1Aeの上面には桁材1Afが備えられ
ている。該桁材1Afは、屋根面10Cの傾斜に対応し
て傾斜した上面を有している。また、桁材1Afは、上
部屋根ユニット11を設置したときに、上部屋根ユニッ
ト11の補強部材12Bが配置されることになる位置に
対応する位置に備えられている。そして、上部屋根ユニ
ット11を配置したときに、補強部材12Bの下端部
が、桁材1Afの頂点部分10A側を向いた側面にほぼ
当接するようになっている。従って、上部屋根ユニット
11は、桁材1Afに支持されるとともに、例えば、桁
材1Afを貫通して、上部屋根パネル12と下地材1A
eとを釘打ちなどにより固定して、ベント梁の水平部1
Abの上面に固定することができる。
【0037】ベント梁1Aは、図5の平面図に図示する
ように、ベント梁1Aの登り部1Aaの端部が、建築物
の四方の壁パネル1Bに、各々、梁受け金物1Adによ
り固定されている(図5のBで示す四つの位置)。そし
て、ベント梁1Aの水平部分1Aa同士が、梁受け金物
1Acにより、上面から見て略卍状に配置されるように
互いに接合されている(図5のAで示す四つの位置)。
これにより、水平部分1Aaは、方行屋根の屋根構造1
0のほぼ中央部で、四角枠状となるように互いに接合さ
れており、上面に、上部屋根ユニット11を支持できる
ものとなっている。また、ベント梁1Aの水平部分1A
bには、該水平部分1Abどうしを互いに接合する位置
に、梁受け金物1Acをボルト等で固定するための受け
穴1Ag…が設けられている(図6に図示)。
【0038】梁受け金物1Acは、図6に示すように、
該梁受け金物1Acの高さL2が、H鋼製のベント梁1
Aの内面の高さL1よりも、わずかに小さな寸法を有し
ている。また、梁受け金物1Acは、ベント梁1Aを接
合するための受け穴1Aca…を備えている。これによ
り、梁受け金物1Acは、接合部分において二つのベン
ト梁1Aの内面に収容されて、ボルト1Acb…、ナッ
ト1Ace…、ワッシャ1Acc…、1Acd…を用い
て、二つのベント梁1Aを互いに直交して固定すること
ができるものとなっている。
【0039】屋根パネル16…と屋根パネル17…は、
図1、2に示すように、周知のパネル工法で用いられる
パネルであり、屋根面10C…を形成するものとなって
いる。屋根パネル16…は矩形状を有しており、三角形
状の屋根面10C…の下方を形成するものとなってお
り、屋根パネル17…は三角形状を有しており、屋根面
10C…の下方の左右端部を形成するものとなってい
る。また、屋根パネル16…と屋根パネル17…は、壁
パネル1Bよりも延出する大きさを有しており、延出し
た部分が建築物の軒先を形成するようになっている。ま
た、図1に示すように、互いに接合される屋根パネル1
6…と屋根パネル17…の裏面には、接合部分を補強す
る補強部材18…が備えられている。補強部材18…の
うち、屋根パネル17と屋根パネル16の接合部分の裏
面に備えられる補強部材18…については、他の補強部
材18…よりも長くされて、ほぼ隅棟10Bの位置まで
延在して備えられている。なお、図1や図5に示すよう
に、長くされた補強部材18…の位置にはベント梁1A
が配置されていない。また、互いに接合される屋根面1
0C…の裏面には、接合部分を補強する補強部材19…
が備えられている。補強部材19…は、隣接して配置さ
れる三角形状の屋根パネル17…の裏面に配置されてい
る。
【0040】また、屋根パネル16…と屋根パネル17
…の形状を変化させれば、同一形状の上部屋根ユニット
11を用いて、容易に、広範な屋根形状に対応すること
ができる。
【0041】次に、前記方行屋根の屋根構造10を有す
る建築物の施工方法を、屋根構造10の施工を主体に説
明する。始めに、工場等の製造場所において、ほぼ直角
三角形状を有する分割屋根パネル12A…、屋根パネル
16…、屋根パネル17…、ベント梁1Aなどを、予
め、製造する。また、分割屋根パネル12A…は、互い
に斜めに接合して隅棟10Bの部分を形成するパネルで
あり、分割屋根パネル12A…どうしの接合部分側の端
面には、図3(b)に示すように、接合桁材14a、1
4bを一体に備えておく。接合桁材14a、14bは、
分割屋根パネル12A…どうしの接合部分に合わせて、
予め、斜めに形成されている。
【0042】次いで、上部屋根ユニット11を、例え
ば、以下のように製造する。始めに、平面上で、二枚の
ほぼ直角三角形状を有する分割屋根パネル12A、12
Aを、互いに突き合わせるようにして位置合わせしなが
ら、丁番13…により、接合部を中心に回動可能に仮接
合する。分割屋根パネル12A、12Aには、予め、接
合桁材14a、14bが備えられている。そして、分割
屋根パネル12A、12Aを、隅棟10Bの角度に合う
ように互いに位置あわせして、分割屋根パネル12A、
12Aの互いの斜辺どうしが隣接するように仮接合する
(仮接合工程)。また、仮接合部分に接着剤を塗布する
とともに、丁番13…により仮接合された部分を持ち上
げるようにし、隅棟10B…の角度に合わせて接合桁材
14aと接合桁材14bの端面同士を面接触させて本接
合する(本接合工程)。この際に、本接合は、接着剤に
よる接着と釘打ちを併用して行う。以上により、隅棟1
0B…の角度に合わせて、互いに斜めに接合された一対
の分割屋根パネル12A、12A(以下、分割屋根ユニ
ット)を製造する。
【0043】また、上部屋根ユニット11の四つの隅棟
10B…部分の各々について、以上の作業を行い、上記
分割屋根ユニットを四つ製造する。次いで、四つの上記
分割屋根ユニットを、互いの分割屋根パネル12Aの垂
辺同士で、接着や釘打ちなどにより接合するとともに、
分割屋根パネル12Aの垂辺同士の接合部分の裏面に渡
るようにして、接合部分を補強するための補強部材12
B…を備える。これにより、二つの分割屋根パネル12
A、12Aが接合されて、四方に流れる四つの二等辺三
角形状の屋根面10Cが形成される。以上により、図3
(a)に示すように、上部屋根ユニット11を製造する
ことができる(ユニット構築工程)。
【0044】また、ベント梁1A…の水平部1Ab…に
は、例えば、図4に示す下地材1Ae…や桁材1Af…
を、予め、備えて製造する。
【0045】次いで、施工現場において、屋根構造10
を施工する建築物の、屋根構造10の下方を施工する。
始めに、四つのベント梁1A…の水平部1Ab…同士
を、梁受け金物1Ac…を用いて、互いに接合して、図
5の平面図に示すような略卍状に接合する。これによ
り、方行屋根の屋根構造10の中央部に、四つのベント
梁1A…の水平部1Ab…を同一面上で四角枠状に接合
することができる。
【0046】次いで、例えば、クレーン等の移動手段に
より、上部屋根ユニット11を一体に吊り上げて、四角
枠状に接合された水平部1Ab…に配置して固定する
(ユニット構築工程)。このとき、上部屋根ユニット1
1の裏面に配置されている補強部材12B…の下端部
を、桁材1Af…の頂点部分10A側を向いた側面に支
持させて固定する。また、桁材1Af…を貫通するよう
にして、上部屋根パネル12と下地材1Aeとを接着剤
や釘打ちなどにより固定する。なお、クレーン等の移動
手段により、上部屋根ユニット11を一体に吊り上げる
には、例えば、上部屋根ユニット11の底面の複数箇所
に、吊り上げのためのワイヤーなどを取り付けることに
なる。この場合には、上部屋根ユニット11を吊り上げ
たときに、ワイヤーなどを取り付ける複数の取付部分
に、均等に荷重がかかるようにすることが好ましい。例
えば、上部屋根ユニット11を底辺の四つの頂点部分で
吊り上げるように、ワイヤーなどを取り付けるようにす
れば、好適に、上部屋根ユニット11を吊り上げること
ができる。以上により、屋根面10Cの頂点部分10A
側を形成する上部屋根ユニット11を強固に固定するこ
とができる。
【0047】また、上部屋根ユニット11の下方に、矩
形状の屋根パネル16…と三角形状の屋根パネル17…
を敷き詰めて互いに接合する。以上により、互いに頂点
部分10Aで交わる隅棟10B…の形状に合わせた方行
屋根を基本構造とする屋根構造10を施工することがで
きる。
【0048】なお、屋根構造10の施工は、例えば、以
下の通りに行っても良い。すなわち、予め、例えば地上
で、ベント梁1Aの水平部1Abが四角枠状に配置され
るように、ベント梁1Aを接合する。また、水平部1A
bの上面に上部屋根ユニット11を固定するとともに、
上部屋根ユニット11の下方に、屋根パネル16…や屋
根パネル17…となどを一体に固定しておく。これによ
り、上部屋根ユニット11の側面と屋根パネル16…と
屋根パネル17…と等からなる屋根面10C…と、ベン
ト梁1A…と、等を、互いに頂点部分10Aで交わる隅
棟10B…の形状に合わせた屋根構造10となるよう
に、一体に固定することができる。
【0049】次いで、屋根面10C…とベント梁1A…
と等が一体に固定された状態で、この全体を、例えば、
クレーン等の移動手段で、建築物の施工位置に移動する
とともに固定しても良い。
【0050】なお、以上の建築物の施工において、各種
パネルの接合は周知のパネル工法と同様に行うことがで
き、例えば、ダボによって位置決めするとともに、接着
剤や釘打ち等を用いて行うことができる。
【0051】また、上部屋根パネル12の接合部分の裏
面に備えられる補強部材12Bは、建築物の施工計画に
合わせて取り付ければ良く、例えば、施工現場で取り付
けても良い。同様に、ベント梁1A…の上面に備えられ
る下地材1Ae…や桁材1Af…などについても、例え
ば、施工現場において取り付けても良い。
【0052】また、以上の屋根構造10の施工におい
て、上部屋根ユニット11の製造は、例えば、以下の通
り行っても良い。始めに、二つの、接合桁材14a、1
4bを一体に備えた分割屋根パネル12A、12Aを、
互いの垂辺同士で接着や釘打ちなどにより互いに接合し
て、二等辺三角形状の上部屋根パネル12を形成する。
次いで、上述の分割屋根ユニットの形成と同様にして、
平面上で、二つの上部屋根パネル12、12を位置あわ
せをしながら、丁番13…により、隅棟10Bの角度に
合うようにして仮接合する。また、仮接合部分には接着
剤を塗布しておく。また、仮接合部分を持ち上げるよう
にして、接合桁材14aと接合桁材14bとが面接触す
るとともに、接着と釘打ちなどにより、隅棟10Bの角
度に合わせて互いに接合する。以上により、隅棟10B
…の角度に合わせて、互いに斜めに接合された一対の上
部屋根パネル12、12(以下、上部屋根パネルユニッ
ト)を製造する。次いで、二つの上部屋根パネルユニッ
トを、接着と釘打ちなどにより、互いに接合することに
より、図3(a)に示すように、上部屋根ユニット11
を製造することができる。
【0053】また、本実施の形態においては、方行屋根
を基本構造とする屋根構造10を説明したが、同様にし
て、寄棟屋根にも適用することができる。すなわち、寄
棟屋根においても、隅棟などの棟となる部分において、
互いに斜めに接合される部分を形成するパネルについて
は、丁番13を用いることで、所定の角度に容易に角度
と位置を合わせて接合することができ、本発明の構成が
好適に適用可能である。
【0054】以上の本発明の実施の形態の屋根構造10
によれば、丁番13を用いて接合することにより、容易
に、隅棟10Bの角度に合わせて接合することができる
とともに、接合精度も、容易に、確保することができ
る。
【0055】また、上部屋根ユニット11は、予め、工
場等の製造場所で製造しておくことができるので、施工
現場での施工の負荷を低減して、建築物の施工の工期短
縮を図ることができる。
【0056】また、屋根構造10の施工は、単に、上部
屋根ユニット11を、四角枠状に接合されたベント梁1
A…の水平部1Ab…に固定するとともに、上部屋根ユ
ニット11の下方に、屋根パネル16…、17…を接合
すれば良いので、さらに施工を容易にできるとともに工
期短縮を図ることができる。
【0057】また、上部屋根パネル12…の裏面に接合
部分を補強する補強部材12B…が備えられているの
で、屋根構造10の施工の際に、上部屋根ユニット11
を吊り上げるのに充分な剛性を付与することができる。
また、ベント梁1A…の水平部1Ab…の上面に桁材1
Af…が備えられているので、屋根構造10の施工の際
に、強固に上部屋根ユニット11を取り付けることがで
きる。
【0058】なお、本発明は上記実施の形態に限定され
るものではない。すなわち、本発明の趣旨を逸脱しない
範囲において、種々変形して実施することができる。
【0059】
【発明の効果】請求項1記載の屋根構造によれば、四つ
の上部屋根パネルのうちの少なくとも一部の屋根パネル
どうしを、丁番により、隅棟などの棟となる部分に合わ
せた所定の角度と位置で、容易に、接合することができ
る。さらに、例えば釘打ちなどの機械的締結方法を併用
して用いるなどして、容易に、隅棟の勾配に合わせた上
部屋根ユニットを形成することができる。また、丁番に
より接合される屋根パネルは、例えば、平面上で、容易
に位置合わせすることができるので、屋根パネルの接合
精度を容易に確保することができる。また、上部屋根ユ
ニットは、予め、工場等の製造場所で製造することがで
きるので、施工現場での施工の負荷を低減して工期短縮
を図ることができる。
【0060】また、丁番により接合された上記屋根パネ
ルの接合部分は、丁番により回動自在になっているの
で、接合部分を持ち上げるようにすると、上部屋根パネ
ルの自重により、屋根パネルの接合部分が圧締され、接
着剤により好適に接合することができる。
【0061】請求項2記載の屋根構造によれば、請求項
1と同様の効果を奏することができるとともに、ベント
梁には方行屋根の傾斜方向に沿った登り部が備えられて
いるので、方行屋根の下方の梁により仕切られる空間を
少なくすることができ、方行屋根の下方の空間をより有
効に利用することができる。
【0062】請求項3記載の屋根構造によれば、請求項
1または2と同様の効果を奏することができるととも
に、二等辺三角形状に形成されることになる屋根面を、
二枚の直角三角形状の分割屋根パネルから製造できる。
また、上部屋根パネルの裏面に接合部分を補強する補強
部材を備えているので、上部屋根パネルに剛性を付与す
ることができる。
【0063】請求項4記載の屋根構造によれば、請求項
3と同様の効果を奏することができるとともに、梁の水
平部の上面に、上部屋根ユニットを規制する桁材が備え
られているので、屋根構造の施工の際に、上部屋根ユニ
ットの位置決めができるとともに、強固に上部屋根ユニ
ットを取り付けることができる。
【0064】請求項5記載の屋根の施工方法によれば、
請求項1から4のいずれか一つと同様の効果を奏するこ
とができるとともに、上部屋根ユニットを容易に製造す
ることができるとともに、上部屋根ユニットを四角枠状
の梁に固定することで、容易に本発明に係る屋根構造を
施工することができる。従って、複数本の隅棟を有する
建築物の施工負荷の低減と、工期短縮とを図ることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の一例の屋根構造10の平
面図である。
【図2】上記例の屋根構造10を模式的に示した斜視図
である。
【図3】上記例の屋根構造10で用いる上部屋根ユニッ
ト11を示す図面である。
【図4】上記例の屋根構造10を支持するベント梁1A
の側面図である。
【図5】上記例のベント梁1Aの配置構造を示す平面図
である。
【図6】上記例のベント梁1Aの接合部分を示す図面で
ある。
【符号の説明】
10 屋根構造 10A 頂点部分 10B 隅棟 10C 屋根面 11 上部屋根ユニット 12 上部屋根パネル 12A 分割屋根パネル 12B 補強部材 13 丁番 1A ベント梁 1Aa 登り部 1Ab 水平部 1Af 桁材

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 方行屋根または寄棟屋根を基本構造とす
    る屋根の四方に流れる各屋根面の同じ高さ位置に屋根を
    一周するように四角枠状に梁が配置されるとともに、該
    梁の上に、四方に流れる上部屋根面を備えた上部屋根ユ
    ニットが配置された屋根構造であって、 上記上部屋根ユニットの四方に流れる四つの上部屋根面
    がそれぞれ上部屋根パネルから構成され、かつ、各上部
    屋根パネルのうちの少なくとも一部の屋根パネルどうし
    が、隅棟などの棟の部分で丁番により互いに接合される
    とともに、接着剤により互いに接合されていることを特
    徴とする屋根構造。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の屋根構造において、 四角枠状に配置された上記梁の少なくとも一部が、方行
    屋根または寄棟屋根の屋根面の傾斜方向に沿った登り部
    と、該登り部の隅棟の位置に配置された上端部から水平
    に延出する水平部とからなるベント梁の水平部であるこ
    とを特徴とする屋根構造。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の屋根構造におい
    て、 上記上部屋根ユニットの各上部屋根面の少なくとも一部
    の上部屋根面を形成する二等辺三角形の上部屋根パネル
    が、二枚の直角三角形の分割屋根パネルをその垂辺どう
    しで接合することにより形成され、かつ、二つの分割屋
    根パネルどうしの接合部分の裏面側に、接合部分に沿う
    とともに、二つの分割屋根パネルに接合された補強部材
    が設けられていることを特徴とする屋根構造。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の屋根構造において、 上記四角枠状の梁の上面には、屋根面の傾斜に対応して
    傾斜した上面を有するとともに、上記上部屋根ユニット
    の各上部屋根面を形成する上部屋根パネルの下端部が載
    せられる桁材が設けられ、 上記補強部材の下端部が上記桁材の屋根の頂点部分側を
    向いた側面にほぼ当接するようになっていることを特徴
    とする屋根構造。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか一つに記載の屋
    根構造を有する屋根の施工方法であって、 互いに斜めに接合されることにより接合部が隅棟などの
    棟となる少なくとも一対の上部屋根パネルを、平面上
    で、互いに突き合わせるようにして位置合わせするとと
    もに上部屋根パネル同士を丁番により接合部を中心に回
    動可能に仮接合する仮接合工程と、 該仮接合工程の後に、上部屋根パネル同士の接合部を持
    ち上げることにより、予め斜めに形成された上部屋根パ
    ネルの接合部側の端面同士を面接触させて、上部屋根パ
    ネル同士を接合する本接合工程と、 上記本接合工程で接合された上部屋根パネルを含む上記
    上部屋根ユニットの構築に必要な上部屋根パネルを全て
    接合して上記上部屋根ユニットを構築するユニット構築
    工程と、 上記上部屋根ユニットを梁上に吊り上げて設置するユニ
    ット設置工程と、 を備えていることを特徴とする屋根の施工方法。
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