JP2001317150A - 小屋組補強用部材、屋根補強用部材及び屋根構造 - Google Patents

小屋組補強用部材、屋根補強用部材及び屋根構造

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JP2001317150A
JP2001317150A JP2000136003A JP2000136003A JP2001317150A JP 2001317150 A JP2001317150 A JP 2001317150A JP 2000136003 A JP2000136003 A JP 2000136003A JP 2000136003 A JP2000136003 A JP 2000136003A JP 2001317150 A JP2001317150 A JP 2001317150A
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reinforcing
climbing
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climbing beam
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JP2000136003A
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Tomohiro Sengoku
智広 仙石
Hiroshi Hosaka
浩 保坂
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Misawa Homes Co Ltd
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Misawa Homes Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低コストで、かつ、屋根の重量を大きくする
ことなく屋根の構造強度をより高めることが可能となる
小屋組補強用部材、屋根補強用部材及び屋根構造を提供
する。 【解決手段】 本発明は、小屋組補強用部材(10)が
小屋組を構成する登り梁(3a)と屋根パネル(4)と
を接合する。そして、屋根補強用部材(20)が、屋根
の隅棟(5)を挟んで配置される2枚の屋根パネル
(4)同士を接合する。このように、建物の屋根面を構
成する屋根パネル(4)と小屋組(2)との接合強度及
び、隅棟部分における屋根パネル(4)同士の接合強度
を高めることによって、屋根の重量を大きくすることな
く、屋根全体の構造強度を高めることが出きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建物の屋根面を施
工する際に使用する小屋組補強用部材、屋根補強用部材
及び屋根構造に関する。
【0002】
【背景の技術】近年、住宅の構築についてはその工業化
が進み、例えば壁や床、屋根といった構成要素を予め工
場にてパネル化しておき、施工現場でこれらのパネルを
組み立てることにより、住宅を構築するといったパネル
工法が一部に採用されている。例えば、住宅の屋根とし
て使用される屋根パネルは、2本の縦框材と横框材とが
矩形状に組み立てられるとともに、この矩形枠の内部に
補強用桟材が縦横に組まれて枠体が形成され、さらにこ
の枠体の片面に合板等の面材が貼設されて構成される。
【0003】上記パネル工法の住宅においては、床、
壁、屋根等を構成する各パネルが互いに接合されて住宅
を構成するので、基本的に、柱、梁をほとんど用いない
ものとなっているが、壁パネルだけで屋根を構成する屋
根パネルすべてを支持することが困難なので、通常、住
宅の壁体の上部に梁を組み上げて小屋組を構築し、該小
屋組上に屋根パネルを配置することで住宅の屋根面を構
築している。
【0004】ここで、前記小屋組を構成する梁として
は、例えば、木材、H型鋼、筒状の鋼管等からなる梁
や、特開平8−189128号公報に開示されたいわゆ
るベント梁が知られている。ベント梁とは、斜めに配置
された登り部と、水平に配置された水平部とを備え、登
り部と水平部とが、それぞれの一端部において互いに接
合されることで接合部において曲がった形状となる梁で
ある。
【0005】上記ベント梁を使用した小屋組構造は、例
えば、図5に示すように住宅の内壁パネル100の上部
から屋根の裏側にまで至る屋切りパネル101を、内壁
パネル100の上端面に取り付ける。そして、ベント梁
102の水平部102aの端部を屋切りパネル101の
上端部と接合し、ベント梁102の登り部102bの端
部を外壁103の上端部と接合する。このようなベント
梁102を、その登り部102bが互いに平面視した場
合に平行になるように住宅の壁体103の上部に配置
し、更に、ベント梁102同士の間に母屋104を接合
することで構成される。
【0006】上述のように構成される小屋組上に、予め
屋根面の形状に対応するように製造された複数枚の屋根
パネルを敷設し、これら屋根パネルの下面において、屋
根面の傾斜方向に対して直交方向に水平に配置される梁
(例えば、棟木、母屋、ベント梁の水平部等。以下、母
屋等と表記する。)や住宅の外壁等と屋根パネルとを接
合すると共に、隣合う屋根パネル同士を接合することで
住宅の屋根面が構築される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、住宅の屋根
には屋根や雪等の荷重や風等の外力がかかることにな
る。従って、これら外力等により例えば屋根の形状に変
位が生じないようにするには屋根の駆体となる小屋組や
屋根パネルに適切な強度を持たせる必要がある。一方、
屋根パネルや小屋組の強度を更に高めようとすると、屋
根が重くなったり、コストが高くなるという問題があ
る。本発明の課題は、低コストで、かつ、屋根の重量を
大きくすることなく屋根の構造強度をより高めることが
可能となる屋根用補強部材及びその屋根用補強部材を用
いた屋根構造を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、請求項1記載の小屋組補強用部材(10)は、建物
の屋根面(1)を支持する小屋組(2)の一部として屋
根面(1)の傾斜方向に直交する方向に配置される水平
梁(3b)を支持するとともに、屋根面(1)の傾斜方
向に沿って斜めに配置される登り梁(3a)と、屋根面
(1)の下に屋根面(1)の傾斜方向に沿って配置さ
れ、かつ、屋根面(1)を形成する屋根板を支持する桟
材のうちの該登り梁(3a)上に登り梁(3a)に沿っ
て配置される桟材とを接合する登り梁接合手段を備える
ことを特徴とする。
【0009】請求項1記載の小屋組補強用部材(10)
によれば、屋根面(1)の傾斜方向に沿って斜めに配置
される登り梁(3a)と、該登り梁(3a)上に、登り
梁(3a)に沿って配置される桟材とを接合する登り梁
接合手段を備える。従って、登り梁(3a)と屋根面
(1)とが接合されることで、小屋組(2)と屋根面
(1)を形成する部材とを強く一体化して、屋根の強度
を高めることができる。また、登り梁(3a)と屋根面
(1)とが接合されることで、小屋組全体の構造強度が
高まることになり、風等の外的要因による小屋組全体の
ゆがみを抑制できる。また、住宅の壁体に設けられる開
口部から進入する風により屋根面(1)にかかる上向き
の力に対する強度を更に向上できる。
【0010】請求項2記載の小屋組補強用部材(10)
は、請求項1記載の小屋組補強用部材(10)におい
て、前記登り梁接合手段が、前記登り梁(3a)を下側
から包み込むように配置される略U字状の抱持部(1
1)と、該抱持部(11)の左右の上端部に設けられる
とともに、前記桟材に取り付けられる固定部(12)と
を備えたことを特徴とする。
【0011】請求項2記載の小屋組補強用部材(10)
によれば、請求項1と同様の効果が得られるとともに、
登り梁接合手段が、略U字状の抱持部(11)と桟材に
取り付けられる固定部(12)とを備えていることで、
登り梁(3a)と桟材との接合作業を容易に行なうこと
ができる。また、略U字状の抱持部(11)が、登り梁
(3a)を下側から包み込むように配置されることで、
さらに、屋根面(1)に対してかかる上向きや横向きの
力に対する強度を高めることができる。
【0012】請求項3記載の小屋組補強用部材(10)
は、請求項1または2記載の小屋組補強用部材(10)
において、前記桟材が、複数本の框材が組み立てられて
なる枠体と、該枠体の内側に配置される補強用桟材と、
該枠体の上面に設けられる面材(4c)とを備えて建物
の屋根面(1)を形成する屋根パネル(4)の前記框材
(4a)もしくは補強用桟材(4b)であることを特徴
とする。
【0013】請求項3記載の小屋組補強用部材(10)
によれば、請求項1または2と同様の効果が得られると
ともに、前記桟材が屋根パネル(4)を構成する框材
(4a)もしくは補強用桟材(4b)であるので、小屋
組上に複数枚敷設されることで建物の屋根面(1)を構
成する各屋根パネル(4)と小屋組(2)とをより強固
に一体化することができる。
【0014】請求項4記載の屋根補強用部材(20)
は、隅棟(5)を有する屋根において、前記隅棟(5)
を挟む二つの屋根面(1)をそれぞれ形成する屋根板同
士を互いに接合する隅棟接合手段を備えることを特徴と
する。
【0015】請求項4記載の屋根補強用部材(20)に
よれば、隅棟(5)を挟む二つの屋根面(1)をそれぞ
れ形成する屋根板同士を互いに接合することにより、隅
棟(5)を挟む二つの屋根面(1)同士がより強固に接
合されることにより、小屋組全体の構造強度が高まる。
【0016】請求項5記載の屋根補強用部材(20)
は、請求項4記載の屋根補強用部材(20)において、
前記屋根板が、複数本の框材が組み立てられてなる枠体
と、該枠体の内側に配置される補強用桟材と、該枠体の
上面に設けられる面材(4c)とを備えて建物の屋根面
(1)を形成する屋根パネル(4)の前記面材(4c)
であることを特徴とする。
【0017】請求項5記載の屋根補強用部材(20)に
よれば、請求項4と同様の効果が得られるとともに、前
記屋根板が屋根パネル(4)を構成する面材(4c)で
あり、該面材(4c)と屋根補強用部材(20)とが接
合することで、隅棟(5)を挟んで位置する屋根パネル
(4)同士の接合力を高め、屋根全体の強度を高めるこ
とができる。
【0018】請求項6記載の屋根構造は、請求項1〜3
のいずれか一つに記載の小屋組補強用部材(10)を用
いた屋根構造であって、前記登り梁(3a)と、該登り
梁(3a)の上側の端部に一端部が接合されて、該登り
梁(3a)に支持される前記水平梁(3b)とが一体の
ベント梁(3)とされ、複数の該ベント梁(3)を組み
立てることにより小屋組(2)が形成され、前記ベント
梁(3)の登り梁(3a)と、該登り梁(3a)上に配
置される前記桟材とが前記小屋組補強用部材(10)に
より接合されていることを特徴とする。
【0019】請求項6記載の屋根構造によれば、請求項
1〜3のいずれか一つと同様の効果が得られる。
【0020】請求項7記載の屋根構造は、請求項6記載
の屋根構造において、前記屋根面(1)からなる屋根が
隅棟(5)を有する屋根とされ、隅棟(5)を挟む二つ
の屋根面(1)をそれぞれ形成する屋根板同士を互いに
接合する屋根補強用部材(20)が備えられていること
を特徴とする。
【0021】請求項7記載の屋根構造によれば、請求項
6と同様の効果が得られると共に、隅棟(5)を挟む二
つの屋根面(1)をそれぞれ形成する屋根板同士を互い
に接合することにより、隅棟(5)を挟む二つの屋根面
(1)同士がより強固に接合され、小屋組全体の構造強
度が高まる。
【0022】請求項8記載の屋根構造は、請求項4また
は5記載の屋根補強用部材(20)を用いた屋根構造で
あって、前記屋根を支持する小屋組(2)が、前記登り
梁(3a)と、該登り梁(3a)の上側の端部に一端部
が接合されて、該登り梁(3a)に支持される水平梁
(3b)とが一体のベント梁(3)とされ、複数の該ベ
ント梁(3)を組み立てることにより形成され、前記隅
棟(5)を挟む屋根面(1)をそれぞれ形成する屋根板
が前記屋根補強用部材(20)を用いて接合されている
ことを特徴とする。
【0023】請求項8記載の屋根構造によれば、請求項
4または5と同様の効果が得られる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、図を参照して本発明の実施
の形態を詳細に説明する。なお、本実施の形態において
は、図1に示すように住宅の屋根面1を支持するための
小屋組2を構成する梁としてベント梁3を使用し、小屋
組上に屋根パネル4を敷設する場合について説明する。
なお、ベント梁3とは、例えばH型鋼や筒状の鋼管等か
らなり、斜めに配置される登り梁3aと、水平に配置さ
れた水平梁3bとを備え、登り梁3aと水平梁3bと
が、それぞれの一端部において互いに接合されることで
接合部において曲がった形状となる梁である。
【0025】本実施の形態にかかる建物の屋根構造の補
強用部材は2つあり、一つは、ベント梁3と屋根パネル
4とを接合するために使用される小屋組補強用部材10
であり、一つは、屋根の隅棟5を挟んで配置される2枚
の屋根パネル4に跨って取り付けられ、隅棟5を挟む2
つの屋根面1の接合強度を高めるための屋根補強用部材
20である。
【0026】まず、図2(A)〜(D)及び図3に示す小屋
組補強用部材10について説明する。小屋組補強用部材
10は、屋根パネル4を構成する框材4a又は補強用桟
材4bと、屋根面1の傾斜方向に沿って斜め上方に取り
付けられるベント梁3の登り梁3a(以下、登り梁3a
という。)とを接合することで、屋根の強度を高めると
共に、小屋組2に対して働く屋根パネル4を上や横に移
動させようとする力に対する強度を高める部材である。
屋根パネル4とは、2本の縦框材4aと横框材4aとが
矩形状に組み立てられるとともに、この矩形枠の内部に
補強用桟材4bが縦横に組まれて枠体が形成され、さら
にこの枠体の片面に合板等の面材4cが貼設されて構成
される部材である。そして、複数枚の屋根パネル4を小
屋組上に配設していくことで建物の屋根面1が構築され
る。小屋組補強用部材10は、プラスチック等の合成樹
脂や、鉄、真鍮等の金属材料からなる。また、小屋組補
強用部材10は、抱持部11と、固定部12とを備えて
おり、これらが一体に、上側に開口を有する略U字状に
形成されている。
【0027】抱持部11は、登り梁3aの下側のフラン
ジ3cと当接する底辺部11aと、底辺部11aの両端
から垂直上方に伸びる一対の腕部11bとを備える略U
字状の部材であり、小屋組補強用部材10が登り梁3a
に取り付けられると、登り梁3aをその下方から包み込
むように保持する。底辺部11aは、その左右方向の幅
が、H型鋼で構成されるベント梁3のフランジ3cとほ
ぼ同じ幅を有するように加工されており、小屋組補強用
部材10が登り梁3aに取り付けられると、ベント梁3
の下側のフランジ3cと当接するようになっている。腕
部11bは、その上下方向の長さが、ベント梁3の高さ
(上下のフランジ3cの厚みとウェブ3dの上下方向の
高さを合わせたもの)とほぼ等しくされており、小屋組
補強用部材10が登り梁3aに取り付けられると、上下
のフランジ3cの左右両側面と当接するようになってい
る。
【0028】固定部12は、前記抱持部11の上端部か
ら続く部材であり、接続部12aと接合部12bとを備
える。接続部12aは、前記腕部11bの上端部と、後
述する接合部12bの下端部とをつなぐ部材である。接
続部12aは、平行に配置される2つの腕部11bのそ
れぞれの上端部から、内側に屈折して設けられるので、
小屋組補強用部材10の登り梁3aへの取付け時に、前
記底辺部11aをベント梁3の下側のフランジ3cと当
接する位置まで移動させると、小屋組補強用部材10
は、その位置で、接続部12aにより登り梁3aに仮止
めされるようになっている。接合部12bは、前記接続
部12aの上端部から続き、前記腕部11bと平行に設
けられる一対の部材である。平行に配置される一対の接
合部12bの間隔は、登り梁3aの上面に位置する屋根
パネル4の2本の框材4a又は補強用桟材4bの厚みと
ほぼ等しくなるように加工されている。接合部12bに
は小屋組補強用部材10と屋根パネル4の2本の框材4
a又は補強用桟材4bとを接合するために、複数個の釘
穴12cが設けられており、該釘穴12cを通してスク
リュー釘などにより小屋組補強用部材10と屋根パネル
4が接合される。
【0029】なお、上述のように、登り梁3aの上側に
は、小屋組上の屋根パネル4の敷設位置によって、左右
に隣合う2枚の屋根パネル4の接合部分、つまり、2枚
の屋根パネル4を構成する2本の框材4aが存在する場
合と、屋根パネル4の左右方向における中央部、つま
り、屋根パネル4の補強用桟材4bが存在する場合があ
る。従って、固定部12の形状を登り梁3aの上側に存
在する2本の框材4aや補強用桟材4bの厚みに対応し
て、予め加工しておくこととしても良いし、小屋組補強
用部材10全体をまずU字状にしておき、底辺部11a
を登り梁3aの下側のフランジ3cに当接させた後、接
合部12bの内面が、登り梁3aの上側に存在する補強
用桟材4bや2本の框材4aに密着するように折り曲げ
加工することとしても良い。
【0030】次に、図4(A)〜(D)に示す屋根補強用部
材20について説明する。屋根補強用部材20は、屋根
の隅棟部分において、隅棟5を挟んで配置される2枚の
屋根パネル4同士を接合することで、小屋組2と屋根パ
ネル4との接合強度を高めるための部材である。屋根補
強用部材20は、プラスチック等の合成樹脂や、鉄、真
鍮等の金属材料からなる矩形状の板体である。そして、
屋根補強用部材20は、その左右側のほぼ中心から左右
方向に流れる2つの傾斜面21を備えている。各傾斜面
21は、屋根補強用部材20と屋根パネル4の面材とを
釘打ちなどにより接合するための、複数個の釘穴21a
を備えている。また、2つの傾斜面21から形成される
角度が、隅棟5を挟む2つの屋根面1から形成される角
度とほぼ同じになるようにされている。
【0031】ここで、現場において屋根補強用部材20
を隅棟5を挟む2つの屋根パネル4に取り付ける際に、
屋根補強用部材20の2つの傾斜面21から形成される
角度が、隅棟5を挟む2つの屋根面1から形成される角
度とほぼ同じになるように予め加工しておくこととして
も良いし、屋根補強用部材20を折り曲げずに、隅棟5
を挟む2枚の屋根パネル4のうちのどちらか一方に当接
させた後、他方の屋根パネル4に当接するように折り曲
げ加工することとしても良い。
【0032】ここで、図を参照しながら、本実施例の屋
根構造を工程順に説明する。まず、図1に示すように複
数本のベント梁3や直線梁6及び補助梁7を使用して住
宅の小屋組2を構築する。なお、図1に示す住宅の屋根
面1は左右に配置される2つの方形屋根部1a,1b
と、これら2つの方形屋根の間に配置される切妻屋根部
1cとが一体に形成されている。方形屋根部1a及び1
bの小屋組構造は、基本的に4本のベント梁3から構成
され、各ベント梁3の登り梁3a側の端部が住宅の外壁
8と接合し、水平梁3b側の端部が該ベント梁3と直交
する方向に配置される他のベント梁3の水平梁3bと接
合している。このように、平面視した場合に各ベント梁
3の水平梁3bが四角枠状となるように接合すること
で、互いをその一端において支持し合う4本のベント梁
3からなる小屋組2が構築される。なお、小屋組2を外
壁8に接合する際には、まず、小屋組2を四角枠状に組
まれた外壁8の内部において、登り梁3aの端部が壁体
内面と接触しないように、各ベント梁3を、該ベント梁
3が取り付けられる壁体に対して斜めにずらした状態で
小屋組2を構築する。そして、この状態で小屋組2をク
レーンなどにより上方に移動した後に回転させ、外壁上
端の所定位置に接合する。
【0033】なお、本実施例に示す小屋組構造において
は、ベント梁3の水平梁3b側の端部から延出して補助
梁7が取り付けられている。この補助梁7の一方の端部
は、前記接合面の裏側において、ベント梁3と直交する
他のベント梁3の水平梁3bと接合しており、他方の端
部が、ベント梁3の登り梁3aの端部と接合している住
宅の外壁8と向かい合う位置に、平行に配置されている
他の外壁8と接合している。
【0034】なお、方形屋根部1bの小屋組2を構成す
る4本のベント梁3(以下、第一のベント梁3と呼
ぶ。)それぞれに対して、平面視した場合に該第一のベ
ント梁3と平行になるように第二のベント梁3e及び第
三のベント梁3fを設けられている。これら第二のベン
ト梁3e及び第三のベント梁3fは、それぞれ、その登
り梁3aが第一のベント梁3の登り梁3aが接合されて
いる外壁8と接合し、その水平梁3bが第一のベント梁
3の水平梁3bが接合されている他の第一のベント梁3
と接合している。そして、上述の場合と同様に、第二の
ベント梁3e及び第三のベント梁3fに対しても、これ
ら第二のベント梁3e及び第三のベント梁3fと他の第
一のベント梁3との接合面の裏側に補助梁7を取付けて
いる。このような小屋組構造を採用することで、上述の
4本のベント梁3及び補助梁7からなる方形屋根部1a
の小屋組構造と比較してより高い構造強度を得られる。
また、切妻屋根部1cは、棟木となる直線梁6等から小
屋組が形成され、棟木の両側から切妻屋根面配置されて
いる。なお、直線梁6の両端は、前記方形屋根部1a及
び1bを構成する小屋組と接合している。そして、予め
屋根面1の形状に対応するように加工されている複数枚
の屋根パネル4を小屋組上の所定位置に敷設する。この
際に、各ベント梁3の登り梁3aの上部には、隣合う2
枚の屋根パネル4それぞれの框材4aが存在する場合
と、屋根パネル4を構成する補強用桟材4bが存在する
場合がある。
【0035】そして、前記小屋組補強用部材10をベン
ト梁3の登り梁3aの下側から上方に移動させ、前記底
辺部11aの内面を登り梁3aの下側のフランジ3cに
当接させる。すると、前記接続部12aが、登り梁3a
のフランジ3cの外縁部と係合され、前記底辺部11a
と登り梁3aの下側のフランジ3cとの密着性が保たれ
た仮止め状態となる。この状態で、接合部12bを登り
梁3aの上側に存在する2本の框材4a又は、補強用桟
材4bの表面に密着させ、接合部12bに設けられた釘
穴12cを通してスクリュー釘などで固定する。
【0036】次に、屋根パネル4の端面は、パネルの表
面に対して直角となっているので、隅棟部分において
は、該隅棟5を挟んで配置される2枚の屋根パネル4の
間に生ずる楔状の隙間を埋めるための桁材9が配置され
る。そして、隅棟5を挟む2枚の屋根パネル4の表面
に、前記屋根補強用部材20の2つの傾斜面21を密着
させて、各傾斜面21が備える釘穴21aを通して、屋
根補強用部材20と屋根パネル4とを接合する。このよ
うにして、小屋組補強用部材10と、屋根補強用部材2
0を使用した屋根構造が得られる。
【0037】なお、本発明は、上述の実施の形態に限ら
れるものではなく、本発明の要旨の範囲内で変形が可能
である。たとえば、前記底辺部11aに予め接着剤など
を塗布しておくことで、小屋組補強用部材10を登り梁
3aと接合する際の仮止めの効果をより高めることが可
能となる。また、小屋組補強用部材10をU字状に形成
し、小屋組補強用部材10の一方の接合部12bから、
屋根パネル4の框材4a又は補強用桟材4bを貫通し
て、他方の接合部12bまで至るボルト及びこのボルト
を固定するためのナットを用いることとしても良い。
【0038】また、小屋組補強用部材10と屋根パネル
4の框材4a又は補強用桟材4bとの接合方法及び、屋
根補強用部材20と屋根パネル4の面材4cとの接合方
法として、本実施例では、スクリュー釘などを用いて説
明したが、他にも、ボルトナットや接着剤などの周知の
接合方法を用いても良い。本実施の形態にかかる小屋組
補強用部材10によれば、底辺部11aの幅がH型鋼で
構成されるベント梁3の下側のフランジ3cとほぼ同じ
幅を有するように加工されており、腕部11bの上下方
向の長さが、ベント梁3の高さとほぼ等しくなってい
る。また、平行に配置される一対の固定部12の間隔
は、登り梁の上面に位置する屋根パネル4の2本の框材
4a又は補強用桟材4bの厚みとほぼ等しくなるように
加工されている。従って、小屋組補強用部材10を登り
梁3aに対して隙間が生じないように取り付けることが
できるので、小屋組2と屋根面1との接合強度が高ま
り、屋根面全体の構造強度を高めることができる。
【0039】また、接続部12aが、平行に配置される
2つの腕部11bのそれぞれの上端部から、内側に屈折
して設けられるので、小屋組補強用部材10の登り梁3
aへの取付け時に、前記底辺部11aをベント梁3の下
側のフランジ3cと当接する位置まで移動させると、小
屋組補強用部材10は、その位置で、接続部12aによ
り登り梁3aに仮止めされるようになっている。従っ
て、その状態を保ちながら該小屋組補強用部材10の接
合部12bと2本の框材4a又は補強用桟材4bとを接
合することができる。従って、2本の框材4a又は補強
用桟材4bと登り梁3aとの接合作業を簡素化し、作業
性を向上することができる。
【0040】そして、本実施の形態にかかる屋根補強用
部材20によれば、隅棟5を挟む二つの屋根面1をそれ
ぞれ形成する屋根パネルの面材4c同士を互いに接合す
ることにより、屋根面全体の構造強度を高めることがで
きる。上述のように、小屋組全体の構造強度が高まるこ
とになり、風等の外的要因による小屋組全体のゆがみを
抑制することができる。また、本実施例における小屋組
構造は、基本的に4本のベント梁3のそれぞれが、その
一端を建物の外壁8に接合し、一端を他のベント梁3と
接合することで互いに支持し合う構造となっている。こ
こで、図1に示す方形屋根部1aの小屋組2には、該小
屋組2が支持する屋根面1の自重や積雪等による荷重に
よって、小屋組全体を時計回りに回転させようとする力
が働く。そこで、小屋組補強用部材10及び屋根補強用
部材20を使用して、屋根面1と小屋組2との接合強度
を高めることで、屋根構造全体の強度が高まり、小屋組
全体を回転させようとする力を抑える効果を有する。
【0041】
【発明の効果】請求項1記載の小屋組補強用部材によれ
ば、屋根面の傾斜方向に沿って斜めに配置される登り梁
と、該登り梁上に、登り梁に沿って配置される桟材とを
接合する登り梁接合手段を備える。従って、登り梁と屋
根面とが接合されることで、小屋組と屋根面を形成する
部材とを強く一体化して、屋根の強度を高めることがで
きる。また、登り梁と屋根面とが接合されることで、小
屋組全体の構造強度が高まることになり、風等の外的要
因による小屋組全体のゆがみを抑制できる。また、住宅
の壁体に設けられる開口部から進入する風により屋根面
にかかる上向きの力に対する強度を更に向上できる。
【0042】請求項2記載の小屋組補強用部材によれ
ば、請求項1と同様の効果が得られるとともに、登り梁
接合手段が、略U字状の抱持部と桟材に取り付けられる
固定部とを備えていることで、登り梁と桟材との接合作
業を容易に行なうことができる。また、略U字状の抱持
部が、登り梁を下側から包み込むように配置されること
で、さらに、屋根面に対してかかる上向きや横向きの力
に対する強度を高めることができる。
【0043】請求項3記載の小屋組補強用部材によれ
ば、請求項1または2と同様の効果が得られるととも
に、前記桟材が屋根パネルを構成する框材もしくは補強
用桟材であるので、小屋組上に複数枚敷設されることで
建物の屋根面を構成する各屋根パネルと小屋組とをより
強固に一体化することができる。
【0044】請求項4記載の屋根補強用部材によれば、
隅棟を挟む二つの屋根面をそれぞれ形成する屋根板同士
を互いに接合することにより、隅棟を挟む二つの屋根面
同士がより強固に接合されることにより、小屋組全体の
構造強度が高まる。
【0045】請求項5記載の屋根補強用部材によれば、
請求項4と同様の効果が得られるとともに、前記屋根板
が屋根パネルを構成する面材であり、該面材と屋根補強
用部材とが接合することで、隅棟を挟んで位置する屋根
パネル同士の接合力を高め、屋根全体の強度を高めるこ
とができる。
【0046】請求項6記載の屋根構造によれば、請求項
1〜3のいずれか一つと同様の効果が得られる。
【0047】請求項7記載の屋根構造によれば、請求項
6と同様の効果が得られると共に、隅棟を挟む二つの屋
根面をそれぞれ形成する屋根板同士を互いに接合するこ
とにより、隅棟を挟む二つの屋根面同士がより強固に接
合され、小屋組全体の構造強度が高まる。
【0048】請求項8記載の屋根構造によれば、請求項
4または5と同様の効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態の小屋組構造を示す平面図である。
【図2】小屋組補強用部材10の平面図(B)、側面図
(A)、及び接合方法を示す断面図(C),(D)であ
る。
【図3】小屋組補強用部材10の接合方法を示す斜視図
である。
【図4】屋根補強用部材20の平面図(A)、側面図
(B)、接合方法を示す断面図(C)及び斜視図(D)
である。
【図5】ベント梁を使用した小屋組構造を示す斜視図で
ある。
【符号の説明】
1 屋根面 2 小屋組 3 ベント梁 3a 登り梁 3b 水平梁 4 屋根パネル 4a 框材 4b 補強用桟材 4c 面材 5 隅棟 10 小屋組補強用部材 11 抱持部 12 固定部 20 屋根補強用部材

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 建物の屋根面を支持する小屋組の一部と
    して屋根面の傾斜方向に直交する方向に配置される水平
    梁を支持するとともに、屋根面の傾斜方向に沿って斜め
    に配置される登り梁と、 屋根面の下に屋根面の傾斜方向に沿って配置され、か
    つ、屋根面を形成する屋根板を支持する桟材のうちの該
    登り梁上に登り梁に沿って配置される桟材とを接合する
    登り梁接合手段を備えることを特徴とする小屋組補強用
    部材。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の小屋組補強用部材におい
    て、 前記登り梁接合手段が、前記登り梁を下側から包み込む
    ように配置される略U字状の抱持部と、 該抱持部の左右の上端部に設けられるとともに、前記桟
    材に取り付けられる固定部とを備えたことを特徴とする
    小屋組補強用部材。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の小屋組補強用部
    材において、 前記桟材が、複数本の框材が組み立てられてなる枠体
    と、該枠体の内側に配置される補強用桟材と、該枠体の
    上面に設けられる面材とを備えて建物の屋根面を形成す
    る屋根パネルの前記框材もしくは補強用桟材であること
    を特徴とする小屋組補強用部材。
  4. 【請求項4】 隅棟を有する屋根において、前記隅棟を
    挟む二つの屋根面をそれぞれ形成する屋根板同士を互い
    に接合する隅棟接合手段を備えることを特徴とする屋根
    補強用部材。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の屋根補強用部材におい
    て、前記屋根板が、複数本の框材が組み立てられてなる
    枠体と、該枠体の内側に配置される補強用桟材と、該枠
    体の上面に設けられる面材とを備えて建物の屋根面を形
    成する屋根パネルの前記面材であることを特徴とする屋
    根補強用部材。
  6. 【請求項6】 請求項1〜3のいずれか一つに記載の小
    屋組補強用部材を用いた屋根構造であって、 前記登り梁と、該登り梁の上側の端部に一端部が接合さ
    れて、該登り梁に支持される前記水平梁とが一体のベン
    ト梁とされ、複数の該ベント梁を組み立てることにより
    小屋組が形成され、前記ベント梁の登り梁と、該登り梁
    上に配置される前記桟材とが前記小屋組補強用部材によ
    り接合されていることを特徴とする屋根構造。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の屋根構造において、 前記屋根面からなる屋根が隅棟を有する屋根とされ、 隅棟を挟む二つの屋根面をそれぞれ形成する屋根板同士
    を互いに接合する屋根補強用部材が備えられていること
    を特徴とする屋根構造。
  8. 【請求項8】 請求項4または5記載の屋根補強用部材
    を用いた屋根構造であって、 前記屋根を支持する小屋組が、前記登り梁と、該登り梁
    の上側の端部に一端部が接合されて、該登り梁に支持さ
    れる水平梁とが一体のベント梁とされ、複数の該ベント
    梁を組み立てることにより形成され、 前記隅棟を挟む屋根面をそれぞれ形成する屋根板が前記
    屋根補強用部材を用いて接合されていることを特徴とす
    る屋根構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015194050A (ja) * 2014-03-31 2015-11-05 株式会社アールシーコア 耐力壁構造

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