JP2001219481A - 異条件樹脂膜材の同時熱融着方法およびこの方法によって製造された樹脂膜製袋 - Google Patents

異条件樹脂膜材の同時熱融着方法およびこの方法によって製造された樹脂膜製袋

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 樹脂膜材に熱融着を施す場合に、熱融着を施
す部分の条件が異なる部分を同時に適正な十分な熱融着
強度をもって熱融着させることができる異条件樹脂膜材
の同時熱融着方法を提供し、この方法によって製せられ
た適正な十分な熱融着強度をもって形成されている樹脂
膜製袋を提供すること。 【解決手段】 複数枚の樹脂膜材を同時に熱融着する異
条件樹脂膜材の同時熱融着方法において、4枚の樹脂膜
材の熱圧着距離を2枚の樹脂膜材の熱圧着距離より小さ
くして同時に熱圧着することにより前記4枚の樹脂膜材
部分と2枚の樹脂膜材部分とを十分な熱融着強度で熱融
着することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばポリエチレ
ンフィルム等の易融着性材からなる樹脂膜材を素材とし
て製造されている樹脂膜製袋の熱融着部のような熱融着
を施す部分の条件が異なる部分を同時に熱融着する場合
に好適な異条件樹脂膜材の同時熱融着方法およびこの方
法によって製造された樹脂膜製袋に関する。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】一般に、
ポリエチレンフィルム等の易融着性材からなる樹脂膜材
は、その易融着性から製品を包装するための包装用袋等
の樹脂膜製袋の素材として多用されている。
【0003】このような包装用袋においては、多量の製
品を包装するためにガゼット部を設けたり、表面のほぼ
全体に亘って製品説明等のための印刷が施されている。
【0004】図7はこの種の包装用袋Aの1例を示して
いる。この包装用袋Aは、表裏2枚の側面部材1a、1
bの上端部を内側に折り曲げてガゼット半部2a、2b
からなるガゼット部2を設け、互いに内面を対向させて
いるガゼット半部2a、2bと側面部材1a、1bの上
端部から所定位置をそれぞれ別々に熱融着させて天シー
ル部3a、3bを施し、側面部材1a、1bおよびガゼ
ット半部2a、2bの両端部を側面部材1a、1bの全
長に亘ってそれぞれ熱融着させてサイドシール部4a、
4bを施して袋状に形成されている。各ガゼット半部2
a、2bの上端から天シール部3a、3bまでの部分に
それぞれ厚手のポリエチレンフィルム帯状の握り手5
a、5bが熱融着されている。この包装用袋A内には紙
おむつ等の製品を圧縮状態にして充填し、側面部材1
a、1bの下端部を熱融着させて包装している。
【0005】このようにして製品を充填された包装用袋
Aにおいては、圧縮状態にて充填されている製品からの
復元反発力が各熱融着部の熱融着を破壊する力として作
用する。前記構成を有する包装用袋Aにおいては、内部
に充填されている製品が天シール部3a、3bより内側
のガゼット半部2a、2bを図7のように一直線状に伸
ばすように両側面部材1a、1bを広げるために、サイ
ドシール部4a、4bのうちの側面部材1a、1bおよ
びガゼット半部2a、2bの4枚を熱融着した部分に過
大な張力が長時間に亘って作用して、ついには図8に示
すようにガゼット半部2a、2bが剥離されて剥離部B
が発生することがあった。
【0006】このような剥離部Bが発生すると、包装用
袋Aの外観の美観を損ない、製品の商品価値の低下を招
くことになりかねないという不都合があった。
【0007】この剥離発生の原因は包装用袋Aの表面に
印刷を施しているからである。なぜならば、袋Aの表面
には商品のPR、規格表示、安全注意書等の印刷が施さ
れているが、その印刷に使用するインキとポリエチレン
フィルムとの接着性を助長するために、予めポリエチレ
ンフィルムの表面に、コロナ放電等の表面処理加工が施
されている。そして、この表面処理加工時にカルボニル
基がフィルム表面に発生し、このカルボニル基と空中の
水酸基とが結合することによりシール強度が低下するた
めである。前記剥離部Bにおいては、側面部材1a、1
bとガゼット半部2a、2bとの接合面は表面加工処理
を施されていない易融着性面同士をもって熱融着されて
いるために十分に強固に熱融着されるが、その内側のガ
ゼット半部2a、2bは表面加工処理を施されている難
融着性面同士をもって熱融着されているために熱融着強
度が弱く剥離されてしまうものであった。
【0008】サイドシール部4a、4bの熱融着は、サ
イドシール部4a、4bの全長に亘る長さを有する1対
のヒータのシール面によって側面部材1a、1bおよび
ガゼット半部2a、2bを挟持して加熱圧迫することに
より同時に熱融着させるものであるが、加熱温度、圧迫
強度、圧迫時間を調整して熱融着強度を高くして剥離部
Bの発生を防止することを試みたが、ガゼット2部分の
熱融着強度は高くなるが、他の部分が熱溶断される等の
不都合が発生したり、ガゼット2部分および側面部材1
a、1bのみの部分の熱融着強度を使用に耐え得るよう
な値に熱融着条件を保持して熱融着作業を継続させるこ
とは不可能であった。また、サイドシール部4a、4b
を、熱融着条件が相違するガゼット2部分がある部分と
ない部分とに分けて2工程でシールを施すことも考えら
れるが、2工程に分けると前後の工程において適正位置
に熱融着を施すための工程管理も複雑になり、更に工程
が増加して生産効率が低下し、コスト高の要因となるた
めに採用することができない。
【0009】また、サイドシール部4a、4bにおける
ガゼット半部2a、2b部分の熱融着強度を補強するた
めに、図9に示すように、天シール部3a、3bと同様
にして側面部材1a、1bおよびガゼット半部2a、2
bを別々に斜めに熱融着させて補助シール部6a、6b
を形成することも提案されている。しかしながら、この
斜めの補助シール部6a、6bを形成すると、製品を充
填した時に補助シール部6a、6b部分に皺が集中して
発生し、印刷内容も読みにくくなり、外観上の品位が低
下するものであった。
【0010】本発明はこれらの点に鑑みてなされたもの
であり、樹脂膜材に熱融着を施す場合に、熱融着を施す
部分の条件が異なる部分を同時に適正な十分な熱融着強
度をもって熱融着させることができる異条件樹脂膜材の
同時熱融着方法を提供し、この方法によって製せられた
適正な十分な熱融着強度をもって形成されている樹脂膜
製袋を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、請求項1に記載の本発明の異条件樹脂膜材の同時熱
融着方法は、1面に難融着性処理を施した易融着性材か
らなる2枚の樹脂膜材を易融着性面を合わせて積層し、
これらの両樹脂膜材の間の一部分に難融着性処理面を合
わせるとともにそれぞれの易融着性面を前記両樹脂膜材
の易融着性面に合わせるようにして他の2枚の樹脂膜材
を積層した組合せ部分を備えた複数枚の樹脂膜材を同時
に熱融着する異条件樹脂膜材の同時熱融着方法におい
て、前記組合せ部分の4枚の樹脂膜材の熱圧着距離を2
枚の樹脂膜材の熱圧着距離より小さくして同時に熱圧着
することにより前記4枚の樹脂膜材部分と2枚の樹脂膜
材部分とを十分な熱融着強度で熱融着することを特徴と
する。
【0012】このような本発明の方法によれば、熱圧着
距離を調整して、即ち、前記組合せ部分における4枚の
樹脂膜材の熱圧着距離を2枚の樹脂膜材の熱圧着距離よ
り小さく調整して、同時に熱圧着することにより、4枚
の樹脂膜材部分と2枚の樹脂膜材部分とを十分な熱融着
強度で熱融着することができる。更に、当該組合せ部分
を備えていれば、樹脂膜材の積層枚数が前記組合せ部分
の枚数以上であっても同様に良好な熱融着が施される。
【0013】また、請求項2に記載の本発明の異条件樹
脂膜材の同時熱融着方法は、4枚の樹脂膜材を2枚の樹
脂膜材の熱圧着距離より小さい熱圧着距離をもって熱融
着させることにより、当該熱融着部分の樹脂膜材の表面
の性状を他の熱融着部分の樹脂膜材の表面の性状と異な
るようにして熱融着することを特徴とする。
【0014】これにより、4枚の樹脂膜材の熱融着部分
の樹脂膜材の表面の性状が他の熱融着部分の樹脂膜材の
表面の性状と異なるために、この性状の相違の有無によ
って4枚の樹脂膜材の熱融着部分の熱融着が十分である
か否かの判断を容易に行うことができる。
【0015】また、請求項3に記載の本発明の異条件樹
脂膜材の同時熱融着方法は、請求項1または請求項2に
おいて、難融着性処理が樹脂膜材の表面に対する印刷を
行うための表面処理であることを特徴とする。
【0016】これにより、印刷を行うための表面処理に
よって樹脂膜材の融着性が悪くなっていても、十分な熱
融着強度で熱融着することができる。
【0017】また、請求項4に記載の異条件樹脂膜材の
同時熱融着方法は、請求項1から請求項3のいずれか1
項において、前記複数枚の樹脂膜材を1対のヒータの融
着防止材を添着したシール面によって挟持して加熱圧迫
することにより同時に熱融着させる場合に、少なくとも
一方のシール面の4枚の樹脂膜材の熱融着部分に熱圧着
距離を小さくする難融着部用融着防止材を添着して熱融
着を施すことを特徴とする。
【0018】この方法によれば、ヒータのシール面に難
融着部用融着防止材を添着することにより4枚の樹脂膜
材部分と2枚の樹脂膜材部分とを十分な熱融着強度で熱
融着することができる。
【0019】また、請求項5に記載の本発明の樹脂膜製
袋は、2枚の側面部材の間の一部分にガゼット部を設
け、両側面部材およびガゼット部の端部を熱融着した熱
融着部を有する樹脂膜製袋において、前記側面部材は1
面に難融着性処理を施した易融着性材からなる2枚の樹
脂膜材を易融着性面を合わせて積層して形成されてお
り、前記ガゼット部は難融着性処理面を合わせるととも
にそれぞれの易融着性面を前記両側面部材の易融着性面
に合わせるようにして2枚の樹脂膜材を積層して形成さ
れており、前記側面部材およびガゼット部からなる4枚
の樹脂膜材の熱圧着距離を、前記側面部材からなる2枚
の樹脂膜材の熱圧着距離より小さくして同時に熱圧着す
ることにより前記4枚の樹脂膜材部分と2枚の樹脂膜材
部分とを十分な熱融着強度で熱融着したことを特徴とす
る。
【0020】このように形成することにより、難融着性
処理面を有するガゼット部を備えた樹脂膜製袋を十分な
熱融着強度で熱融着され、高品質のものとすることがで
きる。
【0021】また、請求項6に記載の樹脂膜製袋は、請
求項5において、2枚の樹脂膜材の熱圧着距離より小さ
い熱圧着距離をもって熱融着させられた4枚の樹脂膜材
の当該熱融着部分の樹脂膜材の表面の性状が、他の熱融
着部分の樹脂膜材の表面の性状と異なることを特徴とす
る。
【0022】これにより、4枚の樹脂膜材の熱融着部分
の樹脂膜材の表面の性状が他の熱融着部分の樹脂膜材の
表面の性状と異なるために、この性状の相違の有無によ
って4枚の樹脂膜材の熱融着部分の熱融着が十分である
か否かの判断を容易に行うことができる。
【0023】また、請求項7に記載の樹脂膜製袋は、請
求項5または請求項6において、難融着性処理が樹脂膜
材の表面に対する印刷を行うための表面処理であること
を特徴とする。
【0024】これにより、印刷を行うための表面処理に
よって樹脂膜材の融着性が悪くなっていても、十分な熱
融着強度で熱融着した樹脂膜製袋を得ることができる。
【0025】また、請求項8に記載の樹脂膜製袋は、請
求項5から請求項7のいずれか1項において、前記複数
枚の樹脂膜材を1対のヒータの融着防止材を添着したシ
ール面によって挟持して加熱圧迫することにより同時に
熱融着させる場合に、少なくとも一方のシール面の4枚
の樹脂膜材の熱融着部分に熱圧着距離を小さくする難融
着部用融着防止材を添着して熱融着を施して形成したこ
とを特徴とする。
【0026】このように形成すれば、ヒータのシール面
に難融着部用融着防止材を添着することによりガゼット
部のある4枚の樹脂膜材部分と2枚の樹脂膜材部分とを
十分な熱融着強度で熱融着した樹脂膜製袋を得ることが
できる。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図1
から図6について説明する。
【0028】図1は樹脂膜製袋として包装用袋Aを製造
する場合の本発明の製造方法の工程を示している。従来
と同一部分には同一符号を付してある。
【0029】図1において、包装用袋Aは表面に所定の
印刷を施した樹脂膜材を右から左に搬送させながら各工
程の製造作業処理を受けて、サイドシールおよび切断工
程位置に至るまでに、側面部材1a、1bの間にガゼッ
ト半部2a、2bの折り込みを行い、更に天シール部3
a、3bの熱融着処理を施されている。サイドシールお
よび切断工程位置においては、隣接する包装用袋A、A
のサイドシール部4a、4bを本発明方法に従って熱融
着処理され、その後に中央部を裁断される。これにより
底部が解放状態の包装用袋Aが連続生産される。
【0030】前記サイドシールおよび切断工程位置にお
いては、1対の金属製のバー状の上ヒータ11a、下ヒ
ータ11bによって各サイドシール部4a、4bの熱融
着を行うようにしている。各上ヒータ11a、下ヒータ
11bの対向面には、それぞれ各サイドシール部4a、
4bの位置に合わせて1対の平行な細長いヒート突起1
2a、12bが一体的に形成されている。そして、各ヒ
ート突起12a、12bの表面には、それぞれヒート突
起12a、12bが側面部材1a、1bの表面に融着す
ることを防止する融着防止材としてのガラステープ13
a、13bを添着しシール面14a、14bを形成して
いる。本実施の形態に用いたガラステープ13a、13
bは、厚さが80〜130μm程度で、ガラス繊維の両
面に4フッ化エチレン樹脂をコーティングして形成され
ている。更に、本実施の形態においては、一方の上ヒー
タ11aのガラステープ13aの表面のガゼット2の天
シール部3a、3bより内側部分に相当する位置に4枚
の樹脂膜材の熱融着部分に熱圧着距離を小さくする難融
着部用融着防止材として前記と同一素材のガラステープ
15を添着している。この難融着部用融着防止材として
のガラステープ15は他方の下ヒータ11b側に設けた
り、両方のヒータ11a、11bに設けてもよい。ま
た、融着防止材としては、ガラステープ13a、13
b、15以外の金属製薄膜等の種々の素材を用いること
ができる。
【0031】次に、各サイドシール部4a、4bの熱融
着処理を説明する。
【0032】図1のサイドシールおよび切断工程位置に
サイドシール処理前の樹脂膜材が到達して停止すると、
互いに離間していた上ヒータ11a、下ヒータ11bが
相互に近接させられて行き、図4に示すように、一対の
ガラステープ13a、13bの表面からなるシール面1
4a、14bの間隔、即ち熱圧着距離がガゼット半部2
a、2bを除いた2枚の側面部材1a、1bを十分な熱
融着強度をもって熱融着させるに適した大きさDとなる
まで移動させられ、当該位置で所定時間停止して所定温
度に加熱されている上ヒータ11a、下ヒータ11bに
よって2枚の側面部材1a、1bを熱融着させる。この
時同時に、ガラステープ15が添着されている側面部材
1a、1bの間にガゼット半部2a、2bが介在されて
いる部分においては、図4に示すように、4枚の樹脂膜
材が2枚の樹脂膜材の熱圧着距離Dよりガラステープ1
5の厚さ分だけ小さい熱圧着距離dによって熱融着処理
を施される。本実施の形態においては、例えば4枚で厚
さが360μmである樹脂膜材を60μmの熱圧着距離
dまで極薄化して熱融着を施す。この極薄化熱融着によ
り、ガゼット半部2a、2bの表面側に施された印刷用
の表面処理、即ち樹脂膜材の難融着性処理部分が熱融着
時に一旦溶解されて混ざり合った後に冷却固化されるた
めに、1枚のフィルム化が行われ、熱融着強度が高くさ
れて十分な熱融着強度で熱融着されることとなる。この
ような各サイドシール部4a、4bの熱融着が終わる
と、図示しないカッタによって両サイドシール部4a、
4bの中間部が熱溶断されて包装用袋Aが生産される。
【0033】次に、ガラステープ15によるガゼット部
2の熱融着の強度について更に説明する。
【0034】本発明方法による前記の厚さが90μmの
ポリエチレンフィルムを用いた5枚の包装用袋Aの各サ
イドシール部4a、4bをヒータ11a、11bの温度
を290℃、熱圧着距離dを60μm、圧着時間を0.
39秒として熱融着を施し、比較例として5枚の包装用
袋に対してガラステープ15を除いた状態のヒータ11
a、11bによって熱圧着距離Dを190μmとしその
他の熱融着条件は同じにして熱融着を施した。そして、
熱融着強度の測定(剥離試験)として、温度を40℃、
湿度を90%に維持した恒温恒湿槽内に、試験片として
サイドシール部4a、4bのいずれかを中間にして側面
部材1a、1bおよびガゼット半部2a、2bを15m
m(±1mm)(シールの長さ方向の長さ)×50mm
に亘って切除した試験片の一方を固定し、他方に1kg
の分銅を静止状態において吊り下げて、ガゼット半部2
a、2bのシール部が剥離するまでの時間を測定した。
【0035】本発明方法によってガラステープ15を用
いて熱融着した熱融着部は、5枚の包装用袋Aにおい
て、両サイドシール部4a、4bとも24時間経過して
も全く剥離しなかった。これに対して、比較例において
は、0.5〜1時間の間に剥離した。
【0036】また、本発明方法によってガラステープ1
5を用いて熱融着した熱融着部に隣接するガラステープ
15から外れた部分であって側面部材1a、1bおよび
ガゼット半部2a、2bの合計4枚部分の熱融着部に対
して同様の剥離試験を行ったところ0.5〜1.0時間
で剥離した。
【0037】これらの剥離試験の結果より、本発明方法
によれば、側面部材1a、1bおよびガゼット半部2
a、2b部分をガラステープ15を用いて十分な熱融着
強度で熱融着を施すことができることが実証された。即
ち、本実施の形態においては、ガゼット半部2a、2b
部分に印刷を行うための表面処理によって樹脂膜材の融
着性が悪くなっていても、十分な熱融着強度で熱融着す
ることができ、商品価値の高い包装用袋Aを製造するこ
とができる。
【0038】本発明によれば、4枚の樹脂膜材の熱融着
部分に熱圧着距離を小さくする難融着部用融着防止材と
してのガラステープ15を添着し、その他は従来と同様
に熱融着を行うことにより、従来の製造装置を用いて高
品質な包装用袋Aを安定して簡単にかつ低コストに製造
することができる。
【0039】更に説明すれば、図5および図6に示すよ
うに、ガラステープ15によって熱融着された部分Eは
表面に目視で視認可能な凹凸16が形成され、その他の
部分Fは比較的平面状に形成されている。このように本
発明方法に従って熱融着させると、例えば前記凹凸16
のような熱融着部分の樹脂膜材の表面の性状を他の熱融
着部分の樹脂膜材の表面の性状と異なるようにして熱融
着することができる。そのために、性状の相違の有無、
即ち、当該凹凸16が形成されているかを検知すること
によって、ガゼット部2の熱融着が十分であるか否かの
判断を簡単、かつ、確実に行うことができる。この判断
をCCDカメラ等によって前記凹凸16の有無を検出し
て自動的に行うこともできる。従って、生産作業者の負
担を軽減することができる。この性状の変化の内容とし
ては他のいかなるものをも含むことは勿論である。
【0040】更に、ガラステープ15によって熱融着さ
れた部分の熱融着強度が十分であるために、従来提案さ
れている斜めの補助シール部6a、6bを設ける必要も
皆無となり、製造工程の削減、ライントラブル発生機会
の減少、生産効率の向上、コストの低廉化等を図ること
ができる。また、斜めの補助シール部がないために、皺
の発生がなくなり、印刷部分が見にくくなることもな
く、常に高品位な外観を有する包装用袋を提供すること
ができる。
【0041】更に本発明によれば、従来方法における生
産時の不具合点、即ちガゼット2部分以外のシール部の
溶断切れ不良や、隣接する包装用袋のサイドシール部同
士の付着不良や、カッタに付着した樹脂の除去処置に必
要な生産停止による不良等を解消することができる。
【0042】なお、本発明は前記の実施の形態に限定さ
れず、必要に応じて変更することができる。例えば、前
記実施の形態においては、下ヒータ11bの1対のヒー
ト突起12b、12bにそれぞれ別個のガラステープ1
3b、13bを添着しているが、ロール状のガラステー
プ材から巻き出されたガラステープを1対のヒート突起
12b、12bの上面に連続状態に掛け渡して添着させ
て熱融着に使用し、所定回数の熱融着の実行毎に当該ロ
ール状のガラステープ材の新たなガラステープ部分を巻
きだ出して交換するようにしてもよい。また、前記実施
の形態においては、4枚の樹脂膜材部分と2枚の樹脂膜
材部分とを備えた包装用袋Aを本発明方法に従って製造
する場合を示したが、本発明の製造方法によれば、更
に、当該4枚と2枚との組合せ部分を備えていれば、樹
脂膜材の積層枚数が前記組合せ部分の枚数以上であって
も、熱融着条件の異なる度合いに応じて熱圧着距離を異
ならせることによって、前記実施の形態と同様にして熱
融着条件の異なる部分を良好に熱融着することができ
る。
【0043】
【発明の効果】このように本発明は構成され作用するも
のであるから、樹脂膜材に熱融着を施す場合に、熱融着
を施す部分の条件が異なる部分を同時に適正な十分な熱
融着強度をもって熱融着させることができ、この方法に
よって適正な十分な熱融着強度をもって形成されている
樹脂膜製袋を得ることができる。
【0044】具体的には、請求項1に記載の本発明の異
条件樹脂膜材の同時熱融着方法によれば、熱圧着距離を
調整して、即ち、前記組合せ部分における4枚の樹脂膜
材の熱圧着距離を2枚の樹脂膜材の熱圧着距離より小さ
く調整して、同時に熱圧着することにより、前記4枚の
樹脂膜材部分と2枚の樹脂膜材部分とを十分な熱融着強
度で熱融着することができる。更に、当該組合せ部分を
備えていれば、樹脂膜材の積層枚数が前記組合せ部分の
枚数以上であっても同様に良好な熱融着が施される。
【0045】また、請求項2に記載の本発明の方法によ
れば、4枚の樹脂膜材の熱融着部分の樹脂膜材の表面の
性状が他の熱融着部分の樹脂膜材の表面の性状と異なる
ために、この性状の相違の有無によって4枚の樹脂膜材
の熱融着部分の熱融着が十分であるか否かの判断を容易
に行うことができる。
【0046】また、請求項3に記載の本発明の方法によ
れば、印刷を行うための表面処理によって樹脂膜材の融
着性が悪くなっていても、十分な熱融着強度で熱融着す
ることができる。
【0047】また、請求項4に記載の本発明方法によれ
ば、ヒータのシール面に難融着部用融着防止材を添着す
ることにより4枚の樹脂膜材部分と2枚の樹脂膜材部分
とを十分な熱融着強度で同時に熱融着することができ
る。
【0048】また、請求項5に記載の本発明の樹脂膜製
袋によれば、難融着性処理面を有するガゼット部を備え
た樹脂膜製袋を十分な熱融着強度で熱融着した高品質の
ものととして得ることができる。
【0049】また、請求項6に記載の本発明の樹脂膜製
袋によれば、4枚の樹脂膜材の熱融着部分の樹脂膜材の
表面の性状が他の熱融着部分の樹脂膜材の表面の性状と
異なるために、この性状の相違の有無によって4枚の樹
脂膜材の熱融着部分の熱融着が十分であるか否かの判断
を容易に行うことができる。
【0050】また、請求項7に記載の樹脂膜製袋によれ
ば、印刷を行うための表面処理によって樹脂膜材の融着
性が悪くなっていても、十分な熱融着強度で熱融着を施
した樹脂膜製袋を得ることができる。
【0051】また、請求項8に記載の樹脂膜製袋によれ
ば、ヒータのシール面に難融着部用融着防止材を添着す
ることにより、ガゼット部のある4枚の樹脂膜材部分と
2枚の樹脂膜材部分とを十分な熱融着強度で熱融着した
樹脂膜製袋を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の異条件樹脂膜材の同時熱融着方法の
工程を示す説明図
【図2】 本発明方法に用いるヒータの斜視図
【図3】 図2のヒータの側面図
【図4】 本発明の熱融着部の断面図
【図5】 本発明の熱融着部の拡大斜視図
【図6】 図5のVI−VI線に沿った断面図
【図7】 樹脂膜製袋の従来例を示す斜視図
【図8】 図7のサイドシール部の剥離状態を示す斜視
【図9】 樹脂膜製袋の他の従来例を示す正面図
【符号の説明】
1a、1b 側面部材 2 ガゼット部 2a、2b ガゼット半部 4a、4b サイドシール部 11a、11b ヒータ 13a、13b、15 ガラステープ 14a、14b シール面 16 凹凸
フロントページの続き (72)発明者 力武 久士 埼玉県鶴ヶ島市富士見6−2−16 スーパ ーバッグ株式会社鶴ヶ島工場内 (72)発明者 川崎 直通 栃木県芳賀郡市貝町赤羽2606 花王株式会 社研究所内 Fターム(参考) 3E075 BA42 CA02 DB14 DD13 DD32 DD46 DE07 GA02 GA04 GA05

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1面に難融着性処理を施した易融着性材
    からなる2枚の樹脂膜材を易融着性面を合わせて積層
    し、これらの両樹脂膜材の間の一部分に難融着性処理面
    を合わせるとともにそれぞれの易融着性面を前記両樹脂
    膜材の易融着性面に合わせるようにして他の2枚の樹脂
    膜材を積層した組合せ部分を備えた複数枚の樹脂膜材を
    同時に熱融着する異条件樹脂膜材の同時熱融着方法にお
    いて、前記組合せ部分の4枚の樹脂膜材の熱圧着距離を
    2枚の樹脂膜材の熱圧着距離より小さくして同時に熱圧
    着することにより前記4枚の樹脂膜材部分と2枚の樹脂
    膜材部分とを十分な熱融着強度で熱融着することを特徴
    とする異条件樹脂膜材の同時熱融着方法。
  2. 【請求項2】 4枚の樹脂膜材を2枚の樹脂膜材の熱圧
    着距離より小さい熱圧着距離をもって熱融着させること
    により、当該熱融着部分の樹脂膜材の表面の性状を他の
    熱融着部分の樹脂膜材の表面の性状と異なるようにして
    熱融着することを特徴とする請求項1に記載の異条件樹
    脂膜材の同時熱融着方法。
  3. 【請求項3】 前記難融着性処理は樹脂膜材の表面に対
    する印刷を行うための表面処理であることを特徴とする
    請求項1または請求項2に記載の異条件樹脂膜材の同時
    熱融着方法。
  4. 【請求項4】 前記複数枚の樹脂膜材を1対のヒータの
    融着防止材を添着したシール面によって挟持して加熱圧
    迫することにより同時に熱融着させる場合に、少なくと
    も一方のシール面の4枚の樹脂膜材の熱融着部分に熱圧
    着距離を小さくする難融着部用融着防止材を添着して熱
    融着を施すことを特徴とする請求項1から請求項3のい
    ずれか1項に記載の異条件樹脂膜材の同時熱融着方法。
  5. 【請求項5】 2枚の側面部材の間の一部分にガゼット
    部を設け、両側面部材およびガゼット部の端部を熱融着
    した熱融着部を有する樹脂膜製袋において、前記側面部
    材は1面に難融着性処理を施した易融着性材からなる2
    枚の樹脂膜材を易融着性面を合わせて積層して形成され
    ており、前記ガゼット部は難融着性処理面を合わせると
    ともにそれぞれの易融着性面を前記両側面部材の易融着
    性面に合わせるようにして2枚の樹脂膜材を積層して形
    成されており、前記側面部材およびガゼット部からなる
    4枚の樹脂膜材の熱圧着距離を、前記側面部材からなる
    2枚の樹脂膜材の熱圧着距離より小さくして同時に熱圧
    着することにより前記4枚の樹脂膜材部分と2枚の樹脂
    膜材部分とを十分な熱融着強度で熱融着したことを特徴
    とする樹脂膜製袋。
  6. 【請求項6】 2枚の樹脂膜材の熱圧着距離より小さい
    熱圧着距離をもって熱融着させられた4枚の樹脂膜材の
    当該熱融着部分の樹脂膜材の表面の性状が、他の熱融着
    部分の樹脂膜材の表面の性状と異なることを特徴とする
    請求項5に記載の樹脂膜製袋。
  7. 【請求項7】 前記難融着性処理は、樹脂膜材の表面に
    対する印刷を行うための表面処理であることを特徴とす
    る請求項5または請求項6に記載の樹脂膜製袋。
  8. 【請求項8】 前記複数枚の樹脂膜材を1対のヒータの
    融着防止材を添着したシール面によって挟持して加熱圧
    迫することにより同時に熱融着させる場合に、少なくと
    も一方のシール面の4枚の樹脂膜材の熱融着部分に熱圧
    着距離を小さくする難融着部用融着防止材を添着して熱
    融着を施して形成したことを特徴とする請求項5から請
    求項7のいずれか1項に記載の樹脂膜製袋。
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