JP2001214530A - ユニット式建物及びその構造計算方法 - Google Patents

ユニット式建物及びその構造計算方法

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JP2001214530A
JP2001214530A JP2000027732A JP2000027732A JP2001214530A JP 2001214530 A JP2001214530 A JP 2001214530A JP 2000027732 A JP2000027732 A JP 2000027732A JP 2000027732 A JP2000027732 A JP 2000027732A JP 2001214530 A JP2001214530 A JP 2001214530A
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units
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裕 小松
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Abstract

(57)【要約】 【課題】個々の建物ユニット自体に必要以上に保有水平
耐力をもたせなくても設計できるユニット式建物及びそ
の構造計算方法を提供すること。 【解決手段】前後左右に複数配置された建物ユニット10
と、これらの建物ユニット10の相互間を連結する連結部
材110,210とを備え、これらの連結部材110,210は、略平
板状に形成されるとともに、互いに隣り合う建物ユニッ
ト10の水平方向に生じる剪断力を伝達可能としたから、
水平方向の剪断力を建物全体で支えることができ、左右
に並ぶ建物ユニットを1つの連続した構造体として扱え
る。建物の保有水平耐力の構造計算をするため、水平方
向に並べられた建物ユニット10の保有水平耐力を各建物
ユニット毎に求め、これらの建物ユニット毎に求められ
た保有水平耐力値を合算して建物の全体の保有水平耐力
値とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数の建物ユニッ
トを組み合わせて構成されるユニット式建物及びその保
有水平耐力の計算をするユニット式建物の構造計算方法
に関する。
【0002】
【背景技術】所定高さの建物では、建物の設計にあた
り、応力度等のチェック及び層間変形角のチェックに加
え、地上部分の各階の保有水平耐力が大地震時に想定さ
れる水平力、つまり、必要保有水平耐力を上回っている
ものでなければならない。ここで、保有水平耐力とは、
建物が大地震を受けて柱、梁等の構造部材が降伏した時
に各階が保持している剪断力の総計をいうが、この値は
計算により求められる。
【0003】この保有水平耐力は、鉄骨の柱や梁を組み
立てて施工される建物や複数の建物ユニットを組み合わ
せて建てるユニット式建物等の種々の建物で求められる
が、いずれの場合でも独立した建物毎に保有水平耐力を
求めなければならない。例えば、隣り合う建物をエキス
パントジョイントで連結する場合では、このエキスパン
トジョイントが隣り合う建物の剪断力を伝達しないた
め、各建物毎に保有水平耐力を求めなければならない。
【0004】ユニット式建物では、各建物ユニットの位
置決めのため、隣り合う建物ユニット同士は略平板状の
連結プレート(シアプレート)で連結されている(実用
新案登録第2514437号)。この連結プレートは建物ユニ
ット間の位置決めのために用いられるものであって、隣
り合う建物ユニットの水平方向に生じる剪断力を伝達す
る構成ではない。そのため、ユニット式建物の保有水平
耐力を求めるにあたり、各建物ユニット単位で計算を行
っており、この計算値が各建物ユニット単位で求められ
る必要保有水平耐力の値と比較される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来例では、各建物ユ
ニット毎に求められた保有水平耐力が各建物ユニット毎
に要求される必要保有水平耐力と比較される。ユニット
式建物で十分な耐力をもたせるには、1個の建物ユニッ
ト自体の耐力が大きくなるように建物全体の設計をしな
ければならず、そのため、個々の建物ユニットの構造体
を構成する梁や柱等の強度を必要以上に大きくしなけれ
ばならなかった。
【0006】本発明の目的は、個々の建物ユニット自体
に必要以上に保有水平耐力をもたせなくても設計できる
ユニット式建物及びその構造計算方法を提供することに
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明のユニット式建物
は、図面の符号を参照して説明すれば、前後左右に複数
配置された建物ユニット10と、これらの建物ユニット
10の相互間を連結する連結部材110,210とを備
え、前記連結部材110,210は、略平板状に形成さ
れるとともに、互いに隣り合う前記建物ユニット10の
水平方向に生じる剪断力を伝達可能としたことを特徴と
する。
【0008】この構成の本発明では、連結部材110,
210が隣り合う建物ユニット10の剪断力を伝達でき
る剛性を有するため、地震等によって建物に水平方向の
剪断力が生じても、その剪断力を建物全体で支えること
ができる。そのため、建物の保有水平耐力を求めるにあ
たり、左右に並ぶ建物ユニット10が1つの連続した構
造体として扱えるので、個々の建物ユニット10単位で
求めた保有水平耐力を建物全体の保有水平耐力値とする
ことを要しない。従って、個々の建物ユニット10自体
に必要以上の保有水平耐力をもたせて建物の設計をしな
くてもよい。
【0009】この構成のユニット式建物の保有水平耐力
の構造計算をするため、本発明は、水平方向に並べられ
た建物ユニット10の保有水平耐力を各建物ユニット1
0毎に求め、これらの建物ユニット10毎に求められた
保有水平耐力値を合算してユニット式建物全体の保有水
平耐力値としたことを特徴とする。この構成の本発明で
は、水平方向に並んだ建物ユニット10に対してそれぞ
れ保有水平耐力を求め、この保有水平耐力値を単純に合
算することで建物全体の保有水平耐力値を簡単に求める
ことができる。
【0010】ここで、本発明では、前記建物ユニット1
0は、上下に複数階配置され、これらの互いに隣り合う
前記建物ユニット10の相互間を各階毎に前記連結部材
110,210で連結した構成でもよい。この構成のユ
ニット式建物では、各階毎に隣り合う建物ユニット10
が連結部材110,210で互いに連結されるため、地
震等によって建物の各階に水平方向の剪断力が生じて
も、その剪断力を建物全体で支えることができる。
【0011】この複数階建ての構成のユニット式建物の
保有水平耐力を求めるため、本発明は、水平方向に並べ
られた建物ユニット10の保有水平耐力を各建物ユニッ
ト10毎に求め、これらの建物ユニット10毎に求めら
れた保有水平耐力値を合算してユニット式建物全体の保
有水平耐力値とし、この保有水平耐力値を各階毎に求め
ることを特徴とする。この構成の本発明では、前述と同
様に、建物全体の保有水平耐力値を求めるが、これを各
階毎に求めることにより、複数階からなるユニット式建
物での保有水平耐力が適正に求まる。
【0012】また、本発明では、左右方向に並べられた
前記建物ユニット10は、それぞれ同じ構造体であって
もよい。ここで、構造体とは建物ユニットの骨組みを構
成する柱及び梁をいう。この構成では、建物全体の保有
水平耐力を求めるにあたり、1つの建物ユニット10の
保有水平耐力を求め、この値を建物ユニット10が並べ
られた数だけ乗じればよいので、保有水平耐力をより簡
単に求めることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面
に基づいて説明する。図1には、本実施形態に係るユニ
ット式建物が示され、このユニット式建物1は、基礎3
の上に設けられた2階建ての建物本体2と、この建物本
体2の上に設けられた図示しない屋根とを備えている。
建物本体2は、略箱状となる建物ユニット10をX方向
に4個Y方向に3個、合計12個を互いに隣接配置する
とともに、これらの建物ユニット10を上下2段に積み
重ねることにより構成されている。
【0014】建物ユニット10は、図2に示される通
り、四隅に配置された柱11の上下端部をそれぞれ梁1
2で結合した骨組み13を備え、この骨組み13に図示
しない天井材、床材、内壁材、外壁材及び内装部品が設
けられている。梁12は長短の2種類があり、長辺梁1
2はY方向に延びて配置され、短辺梁12はX方向に延
びて配置される。本実施形態では、骨組み13は、主に
建物の剪断力を伝達する構造体として機能するものであ
り、各建物ユニット10において共通の構造とされる。
【0015】図3の平面配置図に示される通り、建物内
部において、隣接する4個の建物ユニット10の上面角
部にまたがって連結部材としての第1の連結プレート
(シアプレート)110が配置され、建物外部におい
て、隣接する2個の建物ユニット10の上面角部にまた
がって連結部材としての第2の連結プレート(シアプレ
ート)210が配置されている。これらの連結プレート
110,210は、1階部分及び2階部分において、隣
り合う建物ユニット10の相互間を連結する。
【0016】第1の連結プレート110の詳細な構造が
図4に示されている。図4において、下階の建物ユニッ
ト10の柱11の上端面11Aには、大きな位置決めピ
ン11Bと小さな位置決めピン11Cとがそれぞれ突出
形成されている。第1の連結プレート110は、平面矩
形状の略平板状に形成されており、その中央部には、位
置決めピン11Bが係合される大きな係合孔112と、
位置決めピン11Cが係合される小さな係合孔113と
がそれぞれ貫通形成されており、その四隅(図では2カ
所のみ示す)には、ボルト挿通孔114が貫通形成され
ている。
【0017】第1の連結プレート110を挟んで上下の
建物ユニット10が対向配置されており、これらの上下
に位置する建物ユニット10は、ボルト及びナットから
なる締結具120で互いに連結されている。第1の連結
プレート110は、互いに隣り合う4個の建物ユニット
10の水平方向に生じる剪断力を伝達可能とされる構造
体である。第1の連結プレート110は、建物ユニット
10の水平方向に生じる剪断力を伝達できるものであれ
ば、その材質や厚さ寸法を問わない。例えば、鉄等の硬
質金属から第1の連結プレート110を成形してもよ
い。
【0018】第2の連結プレート210の詳細な構造が
図5に示されている。図5において、第2の連結プレー
ト210は、平面矩形状の略平板状に形成されており、
その中央部には係合孔112及び係合孔113がそれぞ
れ貫通形成されており、その両端部(図では1カ所のみ
示す)にはボルト挿通孔114が形成されている。第2
の連結プレート210を挟んで上下の建物ユニット10
が配置されており、これらの建物ユニット10は、ボル
ト及びナットからなる締結具120で互いに連結されて
いる。
【0019】第2の連結プレート210は、第1の連結
プレート110と同様に、互いに隣り合う2個の建物ユ
ニット10の水平方向に生じる剪断力を伝達可能とされ
る構造体であり、この機能を達成できるものであれば、
その材質や厚さ寸法を問わない。隣り合う建物ユニット
10は第1及び第2の連結プレート110,210で互
いに連結されているため、建物ユニット10の骨組み1
3及び連結プレート110,210からユニット式建物
1全体として1つの連続した構造体が形成されることに
なる。
【0020】次に、本実施形態のユニット式建物1の構
造計算をする方法について説明する。この構造計算で
は、保有水平耐力や必要水平耐力等が求められるが、こ
れらの計算は従来より用いられている増分解析法等の解
析法をコンピュータプログラムで実行される。まず、従
来の構造計算を行う場合と同様に、コンピュータに保有
水平耐力、必要水平耐力等を求めるために必要なデータ
並びに計算式を入力する。
【0021】このデータとして、建物ユニット10の荷
重、建物ユニット10のスパン、節点の位置等が挙げら
れ、これらのデータから保有水平耐力を求めるに必要な
長期荷重並びに短期荷重が求まる。ここで、長期荷重を
求めるため、各層各建物ユニット10毎に1層スパンラ
ーメンとして応力解析を行う。短期荷重を求めるため、
地震荷重、風荷重による各骨組み13(フレーム)の応
力を算出し、各建物ユニット固有の許容耐力と比較す
る。入力に際しては、コンピュータのキーボードを利用
してもよく、マウスを利用してもよい。
【0022】データをコンピュータに入力したなら、プ
ログラムを実行させて各建物ユニット10の保有水平耐
力を求める。各建物ユニット10の保有水平耐力が計算
により求まったなら、この計算値を合算する。例えば、
X方向には、3列の建物ユニット10がそれぞれ4個づ
つ各階で並べて配置されているため、合計12個の建物
ユニット10がX方向の保有水平耐力に寄与することに
なる。つまり、建物ユニット10自体の保有水平耐力の
値をXiとすると、その12倍(12×Xi)がユニッ
ト式建物1のX方向の保有水平耐力の値となる。
【0023】同様に、Y方向には、4列の建物ユニット
10がそれぞれ3個づつ各階で並べて配置されているた
め、合計12個の建物ユニット10がY方向の保有水平
耐力に寄与することになる。つまり、建物ユニット10
自体の保有水平耐力の値をYiとすると、その12倍
(12×Yi)がY方向のユニット式建物1の保有水平
耐力の値となる。これらの保有水平耐力を各階毎に求め
る。さらに、ユニット式建物の必要水平耐力を従来と同
様の手法で算出し、この値と保有水平耐力とを比較す
る。必要水平耐力の算出値が大きければ問題がないが、
保有水平耐力の算出値が大きければ、設計をし直す。
【0024】従って、本実施形態では、前後左右に複数
配置された建物ユニット10と、これらの建物ユニット
10の相互間を連結する連結プレート110,210と
を備え、これらの連結プレート110,210は、互い
に隣り合う建物ユニット10の水平方向に生じる剪断力
を伝達可能としたから、地震等によって建物に水平方向
の剪断力が生じても、その剪断力を建物全体で支えるこ
とができる。そのため、ユニット式建物の保有水平耐力
を求めるにあたり、左右に並ぶ建物ユニット10が1つ
の連続した構造体として扱えるので、個々の建物ユニッ
ト10単位で求めた保有水平耐力を各建物ユニットの保
有水平耐力値とすることを要しないから、個々の建物ユ
ニット10自体に必要以上に保有水平耐力をもたせなく
ても設計できる。しかも、連結プレート110,210
は、略平板状に形成されているため、製造が容易である
とともに、建物ユニット10が隣接して形成される狭い
箇所でも連結プレート110,210を簡単に取り付け
ることができる。
【0025】また、建物ユニット10は、上下に2階配
置され、これらの互いに隣り合う建物ユニット10の相
互間を各階毎に連結プレート110,210で連結した
から、地震等によってユニット式建物1の1階2階部分
にそれぞれ水平方向の剪断力が生じても、その剪断力を
建物全体で支えることができる。
【0026】さらに、本実施形態では、ユニット式建物
1の保有水平耐力の構造計算をするため、水平方向に並
べられた建物ユニット10の保有水平耐力を各建物ユニ
ット10毎に求め、これらの建物ユニット10毎に求め
られた保有水平耐力値を合算してユニット式建物1の全
体の保有水平耐力値としたので、水平方向に並んだ建物
ユニット10に対してそれぞれ保有水平耐力を求め、こ
の保有水平耐力値を単純に合算することで建物全体の保
有水平耐力値を簡単に求めることができる。
【0027】また、2階建てのユニット式建物の保有水
平耐力を求めるにあたり、建物ユニット10毎に求めら
れた保有水平耐力値を合算してユニット式建物全体の保
有水平耐力値とし、この保有水平耐力値を各階毎に求め
たから、2階建てのユニット式建物1での保有水平耐力
を適正に求めることができる。さらに、左右方向に並べ
られた建物ユニット10は、それぞれ骨組み13が共通
した同じ構造体であるから、建物全体の保有水平耐力を
求めるにあたり、1つの建物ユニット10の保有水平耐
力を求め、この値を建物ユニットが並べられた数だけ乗
じればよいので、保有水平耐力をより簡単に求めること
ができる。
【0028】なお、本発明は、前述の各実施形態に限定
されるものではなく、次に示すような変形をも含むもの
である。すなわち、前記実施形態では、基礎3の上に2
階建てのユニット式建物1を施工したが、本発明では、
基礎3の上に1階建てのユニット式建物の場合でも適用
でき、さらには、3階建て以上の複数階のユニット式建
物でも適用できる。さらに、基礎3の上にRC構造の1
階建て部分を施工し、この上に複数の建物ユニット10
を組み合わせて建てるユニット式建物にも本発明を適用
することができる。
【0029】また、ユニット式建物1を構成する各建物
ユニット10の構造体(骨組み13)を共通としたが、
モジュール寸法の異なる建物ユニットを組み合わせて建
てるユニット式建物1にも本発明を適用することができ
る。この場合、各建物ユニットの保有水平耐力の計算値
が異なるが、水平方向に並べられる建物ユニットの保有
水平耐力値を合算することで、建物全体の保有水平耐力
を求めることができる。さらに、連結部材を第1及び第
2の連結プレートとしたが、連結部材の形状はプレート
状のものに限定されるものではなく、ロッド状、その他
の形状であってもよい。その他、本発明の実施の際の具
体的な構造および形状等は、本発明の目的を達成できる
範囲で他の構造等としてもよい。
【0030】
【発明の効果】請求項1に記載の発明によれば、前後左
右に複数配置された建物ユニットと、これらの建物ユニ
ットの相互間を連結する連結部材とを備え、これらの連
結部材は、略平板状に形成されるとともに、互いに隣り
合う建物ユニットの水平方向に生じる剪断力を伝達可能
としたから、ユニット式建物の保有水平耐力を求めるに
あたり、左右に並ぶ建物ユニットを1つの連続した構造
体として扱えるので、個々の建物ユニット単位で求めた
保有水平耐力を建物全体の保有水平耐力値とすることを
要しないから、個々の建物ユニットを過剰に保有水平耐
力をもたせなくても設計できる。
【0031】請求項2に記載の発明によれば、建物ユニ
ットは、上下に複数階配置され、これらの互いに隣り合
う建物ユニットの相互間を各階毎に連結部材で連結した
から、地震等によってユニット式建物の各階部分にそれ
ぞれ水平方向の剪断力が生じても、その剪断力を建物全
体で支えることができる。そのため、複数階からなるユ
ニット式建物でも、個々の建物ユニット単位で求めた保
有水平耐力を建物全体の保有水平耐力値とすることを要
しないから、個々の建物ユニット自体に必要以上に保有
水平耐力をもたせなくても設計できる。
【0032】請求項3に記載の発明によれば、ユニット
式建物の保有水平耐力の構造計算をするため、水平方向
に並べられた建物ユニットの保有水平耐力を各建物ユニ
ット毎に求め、これらの建物ユニット毎に求められた保
有水平耐力値を合算してユニット式建物の全体の保有水
平耐力値としたので、水平方向に並んだ建物ユニットに
対してそれぞれ保有水平耐力を求め、この保有水平耐力
値を単純に合算することで建物全体の保有水平耐力値を
簡単に求めることができる。
【0033】請求項4に記載の発明によれば、複数階建
てのユニット式建物の保有水平耐力を求めるにあたり、
建物ユニット毎に求められた保有水平耐力値を合算して
ユニット式建物全体の保有水平耐力値とし、保有水平耐
力値を各階毎に求めたから、複数階建てのユニット式建
物での保有水平耐力を適正に求めることができる。
【0034】請求項5に記載の発明によれば、左右方向
に並べられた建物ユニットは、同じ構造体であるから、
建物全体の保有水平耐力を求めるにあたり、1つの建物
ユニットの保有水平耐力を求め、この値を建物ユニット
が並べられた数だけ乗じればよいので、保有水平耐力を
より簡単に求めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るユニット式建物の概
略斜視図である。
【図2】建物ユニットの柱及び梁からなる骨組みを示す
斜視図である。
【図3】前記ユニット式建物の平面図である。
【図4】第1の連結プレート(連結部材)が建物ユニッ
トに取り付けられる状態を示す分解斜視図である。
【図5】第2の連結プレート(連結部材)が建物ユニッ
トに取り付けられる状態を示す分解斜視図である。
【符号の説明】
1 ユニット式建物 2 建物本体 10 建物ユニット 13 骨組み(構造体) 110 第1の連結プレート(連結部材) 210 第2の連結プレート(連結部材)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】前後左右に複数配置された建物ユニット
    と、これらの建物ユニット相互間を連結する連結部材と
    を備えたユニット式建物において、前記連結部材は、略
    平板状に形成されるとともに、互いに隣り合う前記建物
    ユニットの水平方向に生じる剪断力を伝達可能としたこ
    とを特徴とするユニット式建物。
  2. 【請求項2】請求項1に記載のユニット式建物におい
    て、前記建物ユニットは、上下に複数階配置され、これ
    らの互いに隣り合う前記建物ユニットの相互間を各階毎
    に前記連結部材で連結したことを特徴とするユニット式
    建物。
  3. 【請求項3】請求項1に記載されたユニット式建物の保
    有水平耐力の構造計算をする方法であって、水平方向に
    並べられた建物ユニットの保有水平耐力を各建物ユニッ
    ト毎に求め、これらの建物ユニット毎に求められた保有
    水平耐力値を合算してユニット式建物全体の保有水平耐
    力値としたことを特徴とするユニット式建物の構造計算
    方法。
  4. 【請求項4】請求項2に記載されたユニット式建物の保
    有水平耐力の構造計算をする方法であって、水平方向に
    並べられた建物ユニットの保有水平耐力を各建物ユニッ
    ト毎に求め、これらの建物ユニット毎に求められた保有
    水平耐力値を合算してユニット式建物全体の保有水平耐
    力値とし、この保有水平耐力値を各階毎に求めることを
    特徴とするユニット式建物の構造計算方法。
  5. 【請求項5】請求項3又は4に記載のユニット式建物の
    構造計算方法において、左右方向に並べられた前記建物
    ユニットは、それぞれ同じ構造体であることを特徴とす
    るユニット式建物の構造計算方法。
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