JP2001213907A - フリーラジカル開始剤とインドリンニトロキシドラジカル制御剤との存在下でエチレンを制御下に高圧ラジカル重合または共重合する方法 - Google Patents
フリーラジカル開始剤とインドリンニトロキシドラジカル制御剤との存在下でエチレンを制御下に高圧ラジカル重合または共重合する方法Info
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Abstract
シドラジカル制御剤との存在下でのエチレンの制御され
た高圧ラジカル重合または共重合方法。 【解決手段】 少なくとも一種のフリーラジカル開始剤
(Z・)と、〔化1〕で表されるインドリンニトロキシ
ド骨格(I)を有する少なくとも一種の安定なフリーラ
ジカル制御剤(SFR・)との存在下でエチレンを高圧ラジ
カル(共)重合する: 【化1】 (Aはそれが結合した2つの炭素原子と一緒に芳香族環
を形成する炭化水素鎖であり、この芳香族環は置換基を
有していてもよく、また、必要に応じて置換されていて
もよい芳香族または脂肪族の一つまたは複数の並列環を
有していてもよく、窒素原子に対してα位およびβ位に
ある窒素環を形成する炭素原子は水素原子または置換基
を有することができる)
Description
カル重合または共重合方法に関するものであり、特に、
重合開始化合物から生じるフリーラジカル開始剤(radi
caux libres amorceurs)と、インドリンニトロキシド
からなる安定なフリーラジカル制御剤(radicaux libre
s stables controleurs)の両者の存在下でエチレンを
高圧ラジカル重合または共重合する方法に関するもので
ある。上記のフリーラジカルは一つの同一の重合開始/
制御化合物から得ることもできる。
レンとコモノマーとのラジカル共重合によって得られる
製品は種々の用途、例えば接着剤、特にホットメルト接
着剤のベース、ビチューメン結合剤、包装フィルム、衝
撃補強剤、共押出し結合剤、成形品等で用いられる。高
温高圧下でフリーラジカル開始剤を用いてエチレンを重
合する方法は古くから知られている。この場合、エチレ
ンのポリマーは約50〜500MPaの圧力下、50〜300℃の温
度で連続運転される重合系でのエチレンの単独重合また
はエチレンと少なくとも一種の他のコモノマーとの共重
合によって得られる。この重合は管状連続反応器または
攪拌機を備えたオートクレーブ中で開始剤の存在下(必
要な場合にはさらに移動剤の存在下)に行われる。得ら
れたポリマーを反応器から出した後に分離器で揮発性物
質を分離する。
チレンの重合反応が暴走することがあるということは知
られている(例えば、Chem. Eng. Proc.、1998、37、55
〜59頁)。この暴走が起こると温度および圧力が著しく
上昇し、設備の安全装置が破損し、製造を停止せざるを
得なくなる。そのため、こうした望ましくない製造停止
の事態はできるだけ避ける方法が求められきた。そのた
めの1つの方法は反応器に導入する反応物、特にラジカ
ル源すなわち開始剤の流量を慎重に制御することであ
る。すなわち、多量のラジカルを過剰に導入すると反応
器の一部が局部的に暴走し、この暴走が反応器全体に迅
速に広がることになる。従って、重合を暴走させないよ
うなラジカル含有量が存在する。しかし、安定なフリー
ラジカルを用いることによってラジカル重合を制御し、
それによって分子量分布の狭いポリマーが得られるとい
うことは一般に知られている。
カル開始剤と、安定なフリーラジカル(従来からのニト
ロキシド、例えば2,2,6,6,-テトラメチル-1-ピペリジニ
ルオキシ(TEMPO)およびその誘導体)と、エチレンと
の混合物を、約40〜約500℃の温度、約50〜500MPaの圧
力下で加熱して分子量分布が約1.0〜約2.0である熱可塑
性樹脂をラジカル重合する方法が開示されている。
でのエチレンの周知の制御されたラジカル(共)重合方
法の改良方法の研究過程で、従来のラジカル開始剤と、
ラジカル(共)重合の制御剤としての米国特許第5,449,
724号に記載のない特定のニトロキシドとを(共)重合
で用いた場合[本発明の一つの実施例では少なくとも一
種のラジカル開始剤と少なくとも一種の安定なフリーラ
ジカル(この高圧(共)重合で用いられる特定の温度条
件下で安定なフリーラジカル)とを発生できる重合開始
/制御化合物を用いた場合]に、特に有利な条件下で
(共)重合を制御でき、反応の安定性も制御できるとい
うことを見出した。ここで用いるインドリンニトロキシ
ドの利点は熱安定性が高いことであり、この特性は一般
に高温、高圧で行うプロセスでは重要なことである。
従来の安定なフリーラジカルとを用いた場合よりも効果
的にエチレンの高圧(共)重合が制御できるということは
これまで知られておらず、また、エチレンの(共)重合
が著しく高速度で行われるというということは全く予想
し得なかったことである。しかも、本発明方法で得られ
る(コ)ポリマーの分子量には制限がない。
カル開始剤を発生するような開始剤または重合開始/制
御化合物を選択することによって、少なくとも一つのブ
ロックがエチレンを成分として含むブロックコポリマー
が製造できる点にある。すなわち、従来、高圧下で製造
されるエチレンコポリマーはランダム構造のもので、エ
チレンブロックを有するブロックコポリマーを得ること
はできなかった。ブロックコポリマー構造はランダムコ
ポリマーよりもはるかに物理化学的特性が良いというこ
とは周知である。従って、本発明方法によって新規な特
性を有する新規な材料を製造することができる。
合開始剤の非存在下、立体障害アミン誘導体(N-オキシ
誘導体(安定なフリーラジカル)にすることができる)
の存在下で、エチレン等のエチレンモノマーを20〜500M
Paの圧力で圧縮する方法が開示されている。しかし、こ
の方法は重合方法でない。このことを別にしても、この
米国特許第5,872,252号には本発明の安定なフリーラジ
カル(インドリンニトロキシド)に関する記載は全くな
い。
少なくとも一種のフリーラジカル開始剤(Z・)および
〔化16〕で表される化学式(I)のインドリンニトロキ
シド主鎖を含む少なくとも一種の安定なフリーラジカル
制御剤(SFR・)存在下でのエチレンの高圧ラジカル重合
または共重合方法にある:
原子と一緒に芳香族環を形成する炭化水素鎖であり、こ
の芳香族環は置換基を有していてもよく、また、必要に
応じて置換されていてもよい芳香族または脂肪族の一つ
または複数の並列環を有していてもよく、窒素原子に対
してα位およびβ位にある窒素環を形成する炭素原子は
水素原子または置換基を有することができる)
R・)は200℃のジフェニルエーテル中に6時間置いた後
に少なくとも90%、好ましくは95%が安定に残るラジカ
ルの中から選択される。
せる。安定なフリーラジカルと、寿命が瞬間的(数ミリ
秒)の遊離ラジカル、例えば通常の重合開始剤であるペ
ルオキシド、ヒドロペルオキシドおよびアゾ型の開始剤
から生じる遊離ラジカルとを混同してはならない。重合
を開始させるこれらの遊離ラジカルは重合を加速するの
に対し、安定な遊離ラジカルは一般に重合を減速する。
一般的には、遊離ラジカルが重合開始剤でなく且つ本発
明の使用条件下で平均寿命が少なくとも5分である場合
に、本発明の意味においてフリーラジカルは安定である
ということができる。この平均寿命の間に安定なフリー
ラジカルの分子はラジカルの状態と酸素原子を中心とす
るラジカルと炭素原子を中心とするラジカルとの共役反
応によって生じる共有結合でポリマー鎖に結合した基の
状態とを常に交互に繰り返している。本発明では安定な
フリーラジカルがその使用中に良好な安定性を有してい
るのが好ましいということは理解できよう。一般に、安
定なフリーラジカルは室温でラジカル状態で単離するこ
とができる。本発明の特に有利な実施例では、安定なフ
リーラジカル制御剤(SFR・)が〔化17〕で表されるラ
ジカル(II)の中から選択される:
も異なっていてもよく、互いに独立して水素、アルキル
基、アルケニル基、アリール基、アラルキル基、OH、-O
R5(R5はアルキル基、アルケニル基、アリール基または
アラルキル基、-COOH、-COOR6を表し、R 6はアルキル
基、アルケニル基、アリール基またはアラルキル基を表
し)またはCNを表すか、R3とR4とが互いに結合して=X
基(XはOまたは=NR7を表し、R7はアルキル基、アル
ケニル基、アリール基またはアラルキル基を表す)を表
し、R1〜R6の定義のアルキル基、アルケニル基、アリー
ル基またはアラルキル基は置換基を有していてもよく、
Aは上記定義のものを表す]
モル質量が15以上で、且つ/または、R3およびR4が互い
に結合して=X(Xは上記定義のもの)となり、且つ/
または、R1がフェニルまたはメシチル等のアリール基を
表し、R2がメチル、エチル、i-プロピルまたはn-ブチル
等のC1-C4アルキル基、フェニル等のアリール基、ベン
ジル基またはアリル基を表すのが好ましい。
一群が挙げられる:
義のものであり、R8〜R11は互いに同一でも異なってい
てもよく、互いに独立して水素または請求項4にR1〜R4
として記載のラジカルを表すか、R8とR9またはR9とよR
10またはR10とR11とが互いに結合して脂肪族または芳香
族環を形成することができる) この群の化合物(IIa)の中ではR8〜R11が水素を表すもの
が挙げられる(これらのうちの少なくとも1つをメチル
基で置換することもできる(例えばAがメシチル基であ
る化合物)。特に、1,2-ジヒドロ-2,2-ジフェニル-3-フ
ェニルイミノ-3H-インドール−N-オキシルが挙げられ
る。さらに、この化合物(IIa)の中では〔化19〕〜〔化2
2〕で表される化合物(IIa1)〜(IIa4)が挙げられる:
のであり、R8およびR10〜R31は互いに独立して水素また
はR1〜R4として記載のラジカルを表す) 式(I)の環の鎖Aがアントラセンのような多環式炭化
水素基の一部をなすこともできる。
ジアシルペルオキシド、ペルオキシエステル、ジアルキ
ルペルオキシド、ジクミルペルオキシド、クミル−tert
-ブチルペルオキシド、ヒドロペルオキシドおよびペル
オキシジカルボネートの中から選択される化合物から得
られる。ジアシルペルオキシドの例としては、ベンゾイ
ルペルオキシド、ラウロイルペルオキシド、デカノイル
ペルオキシド、3,5,5-トリメチルヘキサノイルペルオキ
シド、およびアセチルシクロヘキシルスルホニルペルオ
キシドが挙げられる。
のが挙げられる: (1) tert-ブチルペルオキシベンゾエート (2) tert-ブチルペルオキシアセテート (3) tert-ブチルペルオキシ-3,5,5-トリメチルヘキサノ
エート (4) tert-アミルペルオキシ-3,5,5-トリメチルヘキサノ
エート (5) 2,5-ジメチル-2,5-ジ(ベンゾイルペルオキシ)ヘ
キサン (6) 00-tert-ブチル 0-イソプロピルモノペルオキシカ
ルボネート (7) 00-tert-ブチル 0-(2-エチルヘキシル)モノペル
オキシカルボネート (8) 00-tert-アミル 0-(2-エチルヘキシル)モノペル
オキシカルボネート (9) tert-ブチルペルオキシイソブチレート (10) tert-ブチルペルオキシ-2-エチルヘキサノエート (11) tert-アミルペルオキシ-2-エチルヘキサノエート (12) 2,5-ジメチル-2,5-ジ(2-エチルヘキサノイルペル
オキシ)ヘキサン (13) tert-ブチルペルオキシピバレート (14) tert-アミルペルオキシピバレート (15) tert-ブチルペルオキシネオドデカノエート (16) tert-ブチルペルオキシイソノナノエート (17) tert-アミルペルオキシネオドデカノエート (18) α-クミルペルオキシネオドデカノエート (19) 3-ヒドロキシ-1,1-ジメチルブチルペルオキシネオ
ドデカノエート (20) tert-ブチルペルオキシマレエート。
のものが挙げられる: (1) 2,5-ジメチル-2,5-ジ(tert-ブチルペルオキシ)-3
-ヘキシン (2) ジ-tert-ブチルペルオキシド (3) ジ-tert-アミルペルオキシド (4) 1,3-ジ(tert-ブチルペルオキシイソプロピル)ベ
ンゼン (5) 2,5-ジメチル-2,5-ジ(tert-ブチルペルオキシ)ヘ
キシン (6) 1,1,4,4,7,7-ヘキサメチルシクロ-4,7-ジペルオキ
シノナン (7) 3,3,6,6,9,9-ヘキサメチルシクロ-1,2,4,5-テトラ
オキサノナン。
のが挙げられる: (1) 1,1-ジ(tert-ブチルペルオキシ)シクロヘキサン (2) 1,1-ジ(tert-ブチルペルオキシ)-3,3,5-トリメチ
ルシクロヘキサン (3) エチル 3,3-ジ(tert-ブチルペルオキシ)ブチレー
ト (4) エチル 3,3-ジ(tert-アミルペルオキシ)ブチレー
ト (5) n-ブチル 4,4-ジ(tert-ブチルペルオキシ)バレレ
ート (6) 2,2-ジ(tert-ブチルペルオキシ)ブタン (7) 1,1-ジ(tert-アミルペルオキシ)シクロヘキサン (8) 2,2-ビス[4,4-ジ(tert-ブチルペルオキシ)シク
ロヘキシル]プロパン。
のが挙げられる: (1) tert-ブチルヒドロペルオキシド (2) tert-アミルヒドロペルオキシド (3) クミルヒドロペルオキシド (4) 2,5-ジメチル-2,5-ジ(ヒドロペルオキシ)ヘキサ
ン (5) ジイソプロピルベンゼンモノヒドロペルオキシド (6) パラメンタンヒドロペルオキシド。
記のものが挙げられる: (1) ジ(2-エチルヘキシル)ペルオキシジカルボネート (2) ジシクロヘキシルペルオキシジカルボネート。
生する化合物/モノマーの比は0.0005〜20重量%、好ま
しくは0.0005〜10重量%、さらに好ましくは0.0005〜5
重量%にすることができる。フリーラジカル制御剤のイ
ンドリンニトロキシド基(SFR・)/モノマーの比は0.0
005〜15重量%、好ましくは0.0005〜5重量%にするこ
とができる。フリーラジカル開始剤(Z・)に対するフ
リーラジカル制御剤のインドリンニトロキシド基(SFR
・)のモル比は0.1〜10、好ましくは0.1〜5、さらに好
ましくは0.8〜1.2である。
ジカル開始剤が、重合または共重合条件下で分解して
(1)一官能価のフリーラジカル開始剤(Z・)と、(2)
(共)重合状態下で安定している上記定義の安定なフリ
ーラジカル(SFR・)とを発生することが可能な少なく
とも一種の重合開始/制御化合物から得られる。換言す
れば、重合開始/制御化合物は解離時にフリーラジカル
開始剤と安定なフリーラジカルとを媒体中に発生する。
これらは一官能価のラジカルである。重合開始/制御化
合物の例は以下に示す。
と安定なフリーラジカル(SFR・)で構成される「制御
剤」部分との間で成長する。本発明の第1変形例では、
重合開始/制御化合物として〔化23〕で表される化合物
(IIIa) 、(IIIb)および(IIIc)の中から選択される一官
能価のラジカル(Z・)を発生できる化合物が選択され
る:
R37,R38は互いに独立して、必要に応じて置換されてい
てもよいC1-24アルキル、必要に応じて置換されていて
もよいC1-24アリールを表し、R32,R33,R34,R35,
R36,R37が互いに独立して水素原子を表すこともでき
る) この第1変形例では例えば重合開始/制御化合物として
〔化24〕、〔化25〕または〔化26〕で表される化合物(I
IIa1) 、(IIIb2)および(IIIc3)の中から選択される少な
くとも一種の一官能価のラジカル(Z・)を発生できる
化合物が選択される:
(特にヘキシル基(n=5)]
ルを表す)
いに独立してアルキル、アリールまたはハロゲンを表
し、R45はアルキルまたはアリールを表す) 特に、重合開始/制御化合物として、O・をO-ヘキシル
等のO-アルキルまたはO-スチリルで置換した上記化合物
(II)を選択することができる。従って、重合開始/制
御化合物としては1,2-ジヒドロ-2,2-ジフェニル-3-フェ
ニルイミノ3H-インドールN-オキシヘキシルを選択する
ことができる。
ンドリンニトロキシドおよびこれに対応する上記重合開
始/制御化合物は文献に記載の方法で製造可能な公知の
化合物である。参考文献としては下記のものが挙げられ
る: (1)Berti,C.、Colonna M.、Greci,L.、Marcretti,
L.、Tetrahedron、1975年、第31版、1745頁 (2)Carloni, P.、Greci, L.、Stipa, P.、J.Org.Che
m.、1991年、第56版、4733〜4737頁 (3)Albertini A.、Carloni, P.、Greci, L.、Stipa,
P.、Neri,C.、Polym.Degrad.Stab.、1993年、第39版、2
15〜224頁 (4) Stipa, P.、Greci, L.、)Carloni, P.、Damiani,
E.、Polym.Degrad.Stab.、1997年、第55版、323〜327
頁。
は一般に0.0001〜10重量%、特に0.0005〜5重量%であ
る。第2変形例では、重合開始/制御化合物として〔化
27〕で表されるラジカル(Z・)を発生できる化合物(I
V)が選択される:
(Z1・)の開始断片、例えば上記のラジカル(Z・)等
を表し、(PM)1は、フリーラジカル開始剤(Z1・)と上
記定義の少なくとも一種のフリーラジカル制御剤(SFR
・)との存在下でラジカル重合可能な少なくとも一種の
モノマーのリビングラジカル重合または共重合によって
得られるポリマーブロックを表し、(PM)2は、開始剤(Z
1-(PM)1・)と上記定義の少なくとも一種のフリーラジ
カル制御剤(SFR・)との存在下でラジカル重合可能な
少なくとも一種のモノマーのリビングラジカル重合また
は共重合によって形成される、必要に応じて存在する(P
M)1以外の他のポリマーブロックを表す)
〔化28〕で表されるブロックを選択することができる:
素または置換されていてもよいC1-10アルキル基を表
し、VおよびWは互いに独立して水素、置換されていて
もよいアルキル、置換されていてもよいアリールまたは
〔化29〕で表される化学式の基を表し、
されていてもよいアルキルまたは置換されていてもよい
アリールを表す) nは重合度を表し、特に10,000に達することもある] この第2変形例はマクロな重合開始/制御化合物を使用
するものである。このマクロな重合開始/制御化合物の
「マクロ開始」部分は、エチレンが少なくとも一種のブ
ロックの製造に関与する(T=U=V=W=H)場合には高
圧下(例えば>100MPa)で、逆の場合には低圧下で、リ
ビングラジカル(共)重合による公知の方法で製造でき
る。
特に150〜250MPaの圧力で、100〜300℃、特に120〜250
℃の温度で行われる。本発明で得られる(コ)ポリマー
の分子量は制限されない。重合または共重合条件(特に
モノマーをポリマーまたはコポリマーに変換する時間、
温度または変換度)によって各種の異なる分子量のポリ
マーを製造することができる。特に、エチレン重合の場
合には、本発明方法で重量平均分子量がポリエチレン当
量で70,000以上で、数平均分子量がポリエチレン当量で
20,000以上であるポリエチレンを得るのに十分な温度、
圧力、時間が用いられる。
きる。溶媒は特にベンゼン、トルエン、キシレン、ヘプ
タン、酢酸エチル、メタノール、エタノール、プロパノ
ール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノー
ル、アミルアルコール、ジメチルスルホキシド、グリコ
ール、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフランおよ
びこれらの混合物の中から選択される。溶媒/重合成分
の重量比は5以下にするのが有利である。
行うことができる。使用可能な移動剤は高圧下のエチレ
ン(共)重合の当業者に周知である。特に、ブタンまた
はヘプタン等のアルカン、プロピレン等のアルケン、ア
ルデヒドまたはアルコール等の酸素含有誘導体を挙げる
ことができる。本発明ではエチレンとラジカル重合また
は共重合可能な炭素−炭素二重結合を有する他の任意の
モノマーとを共重合することができる。コモノマーは
(エチレン以外の)ビニル、アリル、ビニリデン、ジエ
ン、オレフィンモノマーの中から選択することができ
る。
ート、芳香族ビニルモノマー、ビニルエステル、ビニル
エーテル、(メタ)アクリロニトリル、(メタ)アクリ
ルアミドおよびモノ-およびジ(C1-C18アルキル)(メ
タ)アクリルアミドおよび無水マレイン酸およびマレイ
ン酸のモノエステルおよびジエステルを意味する。(メ
タ)アクリレートは特に〔化30〕で表されるものと、さ
らには、グリシジル(メタ)アクリレート、ノルボルニ
ル(メタ)アクリレートまたはイソボルニル(メタ)ア
クリレートを意味する:
C1-C18の第1、第2または第3アルキル基、C5-C18のシ
クロアルキル基、(C1-C18)アルコキシ(C1-C18)-ア
ルキル基、(C1-C18)アルキルチオ(C1-C18)アルキル
基、アリール基およびアリールアルキル基の中から選択
され、これらの基は必要に応じてさらに少なくとも1つ
のハロゲン原子および/または少なくとも1つのヒドロ
キシ基で置換でき、上記アルキル基は直鎖でも分岐鎖を
有していてもよい)
エチル、2,2,2-トリフルオロエチル、n-プロピル、イソ
プロピル、n-ブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、n-ア
ミル、i-アミル、n-ヘキシル、2-エチルヘキシル、シク
ロヘキシル、オクチル、i-オクチル、ノニル、デシル、
ラウリル、ステアリル、フェニル、ベンジル、β-ヒド
ロキシエチル、イソボルニル、ヒドロキシプロピルまた
はヒドロキシブチルメタクリレートを挙げることができ
る。特にメチルメタクリレートが挙げられる。
としてはメチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、
n-ブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、ヘキシル、2-エ
チルヘキシル、イソオクチル、3,3,5-トリメチルヘキシ
ル、ノニル、イソデシル、ラウリル、オクタデシル、シ
クロヘキシル、フェニル、メトキシメチル、メトキシエ
チル、エトキシメチルおよびエトキシエチルアクリレー
トを挙げることができる。
ビニルトルエン、α-メチルスチレン、4-メチルスチレ
ン、3-メチルスチレン、4-メトキシスチレン、2-(ヒド
ロキシメチル)スチレン、4-エチルスチレン、4-エトキ
シスチレン、3,4-ジメチルスチレン、環上でハロゲンで
置換されたスチレン、例えば2-クロロスチレン、3-クロ
ロスチレン、4-クロロ-3-メチルスチレン、3-(tert-ブ
チル)スチレン、2,4-ジクロロスチレン、2,6-ジクロロ
スチレンおよび1-ビニルナフタレンおよびビニルアント
ラセン等の不飽和エチレンを含む芳香族モノマーを意味
する。ビニルエステルとしては酢酸ビニル、プロピオン
酸ビニル、塩化ビニルおよび弗化ビニルを挙げることが
でき、ビニルエーテルとしてはビニルメチルエーテルお
よびビニルエチルエーテルを挙げることができる。ビニ
リデンモノマーとしては弗化ビニリデンが挙げられる。
ン、2,3-ジメチルブタジエン、イソプレン、クロロプレ
ン、1,3-ペンタジエン、1,4-ペンタジエン、1,4-ヘキサ
ジエン、1,5-ヘキサジエン、1,9-デカジエン、5-メチレ
ン-2-ノルボルネン、5-ビニル-2-ノルボルネン、2-アル
キル-2,5-ノルボルナジエン、5-エチレン-2-ノルボルネ
ン、5-(2-プロぺニル)-2-ノルボルネン、5-(5-ヘキ
セニル)-2-ノルボルネン、1,5-シクロオクタジエン、
ビシクロ[2.2.2]オクタ-2,5-ジエン、シクロペンタジエ
ン、4,7,8,9-テトラヒドロインデンおよびイソプロピリ
デンテトラヒドロインデンおよびピペリレン等の直鎖ま
たは環状の共役または非共役ジエンから選択されるジエ
ンを意味する。
素原子を有するオレフィン、特にα-オレフィンが挙げ
られる。オレフィンとしてはプロピレン、1-ブテン、4-
メチル-1-ペンテン、1-オクテン、1-ヘキセン、イソブ
チレン、3-メチル-1-ペンテン、3-メチル-1-ブテン、1-
デセン、1-テトラデセンまたはこれらの混合物を挙げる
ことができる。また、フッ素化オレフィンモノマーも挙
げられる。
チレン性不飽和C3-8カルボン酸、例えばマレイン酸、フ
マル酸、イタコン酸、アクリル酸、メタクリル酸、およ
びクロトン酸、あるいはα-またはβ-エチレン性不飽和
C3-8無水カルボン酸、例えば無水マレイン酸または無水
イタコン酸が挙げられる。好ましいコモノマーは酢酸ビ
ニル、n-ブチルアクリレート、2-エチルヘキシルアクリ
レート、メチルアクリレート、エチルアクリレート、グ
リシジルメタクリレート、メチルメタクリレートおよび
無水マレイン酸である。
ためのコモノマーの比率は一般に全モノマーの0〜90重
量%、好ましくは0〜50重量%である。本発明方法は管
状反応器またはオートクレーブ中あるいは両者を組合せ
て行われる。オートクレーブおよび管状反応器を用いる
プロセスは両者とも当業者に周知な「高圧」重合法とよ
ばれる重合法に含まれる。これら2つの方法では高圧
下、一般に100〜350Mpaで、生成時のポリエチレンの溶
融温度より高い温度でエチレンをラジカル重合する。管
状反応器を用いる方法では管状反応器内で重合する。管
状反応器は内径が一般に1〜10cmで、長さが一般に0.1
〜3kmの円筒で、反応混合物は速い線速度、一般に毎秒2
mで移動し、反応時間は例えば0.1〜5分にすることがで
きる。
好ましくは230〜250 MPaにすることができる。管状反応
器の温度は120〜350℃、好ましくは150〜300℃にするこ
とができる。オートクレーブを用いる方法では、単一反
応帯域の場合、長さ/直径比が一般に1〜25のオートク
レーブで重合する。複数の反応帯域を有し、反応混合物
を長さ方向へ流す場合には各帯域の長さ/直径比は一般
に0.5〜6にする。
〜250MPa、好ましくは120〜180 MPa、例えば140〜170 M
Paにすることができる。オートクレーブ反応器の温度は
180〜300℃、好ましくは240〜290℃にすることができ
る。本発明はさらに、開始ラジカル(Z・)から生じるZ
断片を一端に有し、インドリンニトロキシドラジカル
(SFR・)から生じるSFR断片を他端または移動反応に従
って鎖に沿って有するエチレンのホモポリマーまたはラ
ンダムコポリマーに関するものである。
に起因する移動反応を生じるということは知られてい
る。エチレンの単独重合では一般に下記の2つの型の移
動反応に大別できる:〔化31〕で表される短い鎖を生じ
る分子間移動(バックバイティング(back biting)と
もよばれる):
移動:
の共重合でもみられる。従って、カウンタラジカルが長
鎖の末端に結合することができる。本発明はさらに、少
なくとも一種のブロック成分としてエチレンを含む〔化
33〕の化学式で表されるブロックコポリマーに関するも
のである:
開始断片を表し、(PM)1、(PM)2、(PM)3はラジカル重合
可能な少なくとも一種のモノマーの重合によって得られ
る互いに異なる3つのポリマーブロックを表し、(PM)2
は任意成分であり、SFRは請求項1〜11のいずれか一
項に記載のフリーラジカル制御剤(SFR・)から生じる
フリーラジカル制御剤断片を表し、このSFR断片はコポ
リマー鎖の末端か、SFR断片を有するポリマーブロック
(PM)3鎖に沿って位置することができる)
リマーは第2変形例で説明したマクロな重合開始/制御
化合物を用いて製造できる。このブロックコポリマーの
製造は単一または複数の反応器で行うことができる。単
一反応器で行う場合は、第1ブロックを製造するのに用
いた部分とは別の帯域にモノマーを導入して第2ブロッ
クを製造する。また、エチレンを加える必要がある際に
まず初めに高圧下(例えばP>100MPa)で行い、次い
で、この段階で高圧下に得られたポリマーをコポリマー
を製造するためのマクロ開始剤として用いることもでき
る。この2番目の操作は低圧(例えばP<100MPa)で運転
する任意の型の反応器で行うことができる。
ことができる:ポリスチレン-(b)-ポリエチレン、ポリ
アクリレート-(b)-ポリエチレン、ポリメタクリレート-
(b)-ポリエチレン、ポリ(スチレン-(co)-アクリレー
ト)-(b)-ポリエチレン、ポリスチレン-(b)-ポリ(エチ
レン-(co)-アクリレート)、ポリスチレン-(b)-ポリ
(エチレン-(co)-酢酸ビニル)。
で得られるエチレンのホモポリマーおよびランダムコポ
リマーは多くの用途、例えば接着剤のベース、共押出し
結合剤、フィルム、ビチューメン結合剤、包装材料、成
形品等がある。本発明はさらに、本発明の少なくとも一
種のエチレンのホモポリマーまたはランダムコポリマー
および/または本発明の少なくとも一種のブロックコポ
リマーおよび/または従来法で製造される少なくとも一
種のエチレン(コ)ポリマー(例えばLDPEまたはHDPE)
との混合物を含み、少なくとも一種の一般的な添加剤を
含むことができるポリマー組成物に関するものである。
めに用いられる任意の化合物を意味する。例えば、ホッ
トメルト配合物では所望の粘着性を付与するために用い
る樹脂または油を添加してベースポリマーの特性を改質
することが知られている。以下、本発明方法によるポリ
マーの製造法の比較例および実施例を説明するが、本発
明は下記実施例に限定されるものではない。以下の実施
例では下記の略語を用いる: TEMPO:〔化34〕で表される2,2,6,6-テトラメチル-1-ピ
ペリジニルオキシ
フェニル-3-フェニルイミノ-3H-インドールN-オキシ
ル:以下、CR1
御重合 耐圧鋼からなる金属反応器をリングヒーターを用いて16
0℃の温度に予熱する。6Mpaのエチレンで数回、次いで1
00MPaのエチレンでパージした後、反応器にエチレン(1
9.2g)を充填する。次いでシリンジを用いて下記の化合
物を注入する: 1) 0.01626gのHexyl-TEMPO(エチレンに対して103モ
ルppmのフリーラジカル)、2) 0.804gのヘプタン。
Paに上げた後、手動ポンプで所望値200MPaに上げる。反
応器に接続された赤外分光計を用いて変換率を連続的に
測定する。3時間後、エチレンは重合していなかった。
この結果は電子常磁性分光測定と一致している。電子常
磁性分光測定ではTEMPOのシグナルの出現を認めるにはH
exyl-TEMPO を200℃以上の温度に加熱する必要があるこ
とがわかる。ポリエチレン鎖とTEMPOとの結合は同じ種
類であり、従って、エチレンを重合するためには200℃
以上の温度に加熱する必要がある。
によるエチレン重合 実施例1の運転条件を繰返したが、19.09gのエチレンを
用い、0.01626gのHexyl-TEMPOの代わりに0.03147gのHex
yl-CR1(エチレンに対して101モルppmのフリーラジカ
ル)を用いた。時間の関数としてのln(1/(1−変換
率))曲線を用いて重合の制御状態を評価した。曲線が
直線に近づく程よく制御できているということを意味す
る。時間の経過とともに〔表1〕の結果が得られた:
変換率))曲線のグラフは直線であり、重合をよりよく
制御できていることがわかる。この直線の相関係数は0.
99である。さらに、実施例1と実施例2とを比較する
と、Hexyl-CR1の重合速度が0.6g/分であるのに対し
て、Hexyl-TEMPOは重合が行われない(速度がゼロ)こ
とがわかる。
度のポリエチレンを単離した。ポリエチレンを145℃の
トリクロロベンゼンに溶解させた後、ポリエチレンの分
子量を立体除外クロマトグラフィーを用いて求めた。分
子量はポリエチレン当量で表した。ピーク分子量はクロ
マトグラフィーのピーク時に測定される分子量である。
に増加すること、リビング重合であることが示される。
さらに、得られる分子量が高く、材料の機械的特性にと
って有利であることが分かる。多分散指数が変換率とと
もに増加しているが、このことは必ずしも重合の制御の
低下を示すものではない。なぜなら、多分散指数は分子
間移動の結果として増加するからである。分子間移動は
カウンタラジカルの存在下でも起こる。米国特許第5,44
9,724号には多分散指数が1.0〜2.0であるエチレン(コ)
ポリマーが開示されているが、本発明ではそれより高い
多分散指数を有するポリマーを得ることができ、ある種
の用途(例えばフィルムの製造)や特定の流動学的特性
を与えるのに有利である。エチレン重合がHexyl-CR1の
ような化合物によって上記のような速度でよりよく制御
できるということはこれまで全く知られていなかった。
モデルEMX分光計を用いて熱安定性試験を行った。この
試験は5×10-4Mのニトロキシド濃度のジフェニルエー
テル中で行った。予め活性化した中性アルミナ90にジフ
ェニルエーテルを通し、凍結−減圧−解凍サイクルを数
回行ってサンプルを脱酸素した。次に、サンプルを分光
計の空洞部に入れ、200℃で6時間加熱する。スペクトル
を5分毎に記録し、ニトロキシド濃度の変化をEPRスペク
トルの二重積分によって求める。基準積分は200℃のニ
トロキシドの第1スペクトルに対応する積分である。結
果は〔表3〕に示してある。
のに対して、インドリンカウンタラジカルCR1は95%も
残っている。これら2つの化学種の分解速度を比較する
ことができる: TEMPO:6.6%/時 CR1: 0.83%/時。 従って、CR1は熱的により安定なカウンタラジカルであ
る。
Claims (38)
- 【請求項1】 少なくとも一つのフリーラジカル開始剤
(Z・)と、〔化1〕で表されるインドリンニトロキシ
ド骨格(I)を有する少なくとも一種の安定なフリーラ
ジカル制御剤(SFR・)との存在下で、エチレンを高圧下
にラジカル重合または共重合する方法: 【化1】 (ここで、Aはそれが結合した2つの炭素原子と一緒に
芳香族環を形成する炭化水素鎖であり、この芳香族環は
置換基を有していてもよく、また、必要に応じて置換さ
れていてもよい芳香族または脂肪族の一つまたは複数の
並列環を有していてもよく、窒素原子に対してα位およ
びβ位にある窒素環を形成する炭素原子は水素原子また
は置換基を有することができる) - 【請求項2】 安定なフリーラジカル制御剤(SFR・)
が200℃のジフェニルエーテル中に6時間置いた後に少
なくとも90%が安定に残るラジカルの中から選択される
請求項1に記載の方法。 - 【請求項3】 安定なフリーラジカル制御剤(SFR・)
が200℃のジフェニルエーテル中に6時間置いた後に少
なくとも95%が安定に残るラジカルの中から選択される
請求項2に記載の方法。 - 【請求項4】 安定なフリーラジカル制御剤(SFR・)
が〔化2〕で表されるラジカル(II)の中から選択され
る請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法: 【化2】 [ここで、 R1,R2,R3,R4は互いに同一でも異なっていてもよく、
互いに独立して水素、アルキル基、アルケニル基、アリ
ール基、アラルキル基、OH、-OR5(R5はアルキル基、ア
ルケニル基、アリール基またはアラルキル基、-COOH、-
COOR6を表し、R 6はアルキル基、アルケニル基、アリー
ル基またはアラルキル基を表し)またはCNを表すか、R3
とR4とが互いに結合して=X基(XはOまたは=NR7を
表し、R7はアルキル基、アルケニル基、アリール基また
はアラルキル基を表す)を表し、R1〜R6の定義のアルキ
ル基、アルケニル基、アリール基またはアラルキル基は
置換基を有していてもよく、Aは請求項1で定義のもの
を表す] - 【請求項5】 R1およびR2の少なくとも1つのラジカル
のモル質量が15以上である請求項4に記載の方法。 - 【請求項6】 R3とR4とが互いに結合して=Xとなり、
Xが請求項4に定義のものである請求項4または5に記
載の方法。 - 【請求項7】 R1がアリール基を表し、R2がC1-C4アル
キル基、アリール基、ベンジル基またはアリル基を表す
請求項4〜6のいずれか一項に記載の方法。 - 【請求項8】 [化2]の化合物(II)として〔化3〕
で表される化合物(IIa)を選択する請求項4〜7のいず
れか一項に記載の方法: 【化3】 (ここで、R1,R2,R3,R4は請求項4に定義のものであ
り、R8〜R11は互いに同一でも異なっていてもよく、互
いに独立して水素または請求項4にR1〜R4として記載の
ラジカルを表すか、R8とR9またはR9とよR10またはR10と
R11とが互いに結合して脂肪族または芳香族環を形成す
ることができる) - 【請求項9】 R8〜R11がそれぞれ水素を表し、これら
の少なくとも1つがメチル基で置換されていてもよい請
求項8に記載の方法。 - 【請求項10】 安定なフリーラジカル制御剤(SF
R・)が1,2-ジヒドロ-2,2-ジフェニル-3-フェニルイミ
ノ-3H-インドール-N-オキシルである請求項9に記載の
方法。 - 【請求項11】 R8とR9またはR9とR10またはR10とR11
が互いに結合して脂肪族または芳香族環を形成する化合
物(IIa)の安定なフリーラジカル制御剤(SFR・)が〔化
4〕〜〔化7〕で表されるラジカル化合物(IIa1)〜(IIa
4)の中から選択される請求項8に記載の方法: 【化4】 【化5】 【化6】 【化7】 (ここで、R1,R2,R3,R4は請求項4で定義のものであ
り、R8およびR10〜R31は互いに独立して水素または請求
項4にR1〜R4として記載のラジカルを表す) - 【請求項12】 フリーラジカル開始剤(Z・)がジア
シルペルオキシド、ペルオキシエステル、ジアルキルペ
ルオキシド、ジクミルペルオキシド、クミル-tert-ブチ
ルペルオキシド、ペルオキシケタール、ヒドロペルオキ
シドおよびペルオキシジカルボネートの中から選択され
る化合物から得られる請求項1〜11のいずれか一項に
記載の方法。 - 【請求項13】 フリーラジカル開始剤(Z・)を発生
する化合物/モノマーの比が0.0005〜20重量%である請
求項12に記載の方法。 - 【請求項14】 安定なフリーラジカル制御剤(SF
R・)/モノマーの比が0.0005〜15重量%である請求項
1〜13のいずれか一項に記載の方法。 - 【請求項15】 化合物(I)の安定なフリーラジカル
制御剤(SFR・)/フリーラジカル開始剤(Z・)を発生
する化合物の比が0.1〜5である請求項1〜14のいず
れか一項に記載の方法。 - 【請求項16】 フリーラジカル開始剤が、重合または
共重合条件下で分解して(1)一官能価のフリーラジカル
開始剤(Z・)と、(2)(共)重合状態下で安定している
請求項1〜10のいずれか一項に定義の安定なフリーラ
ジカル(SFR・)とを発生することが可能な少なくとも
一種の重合開始/制御化合物から得られる請求項1〜1
1のいずれか一項に記載の方法。 - 【請求項17】 重合開始/制御化合物として〔化8〕
で表される化合物(IIIa) 、(IIIb)または(IIIc)の中か
ら選択される一官能価ラジカル(Z・)を発生できる化
合物を選択する請求項16に記載の方法: 【化8】 (ここで、 R32,R33,R34,R35,R36,R37,R38は互いに独立し
て、必要に応じて置換されていてもよいC1-24アルキ
ル、必要に応じて置換されていてもよいC1-24アリール
を表し、R32,R33,R34,R35,R36,R37が互いに独立し
て水素原子を表すこともできる) - 【請求項18】 重合開始/制御化合物として〔化
9〕、〔化10〕または〔化11〕で表される化合物(III
a1) 、(IIIb2)または(IIIc3)の中から選択される少なく
とも一種の一官能価ラジカル(Z・)を発生できる化合
物を選択する請求項17に記載の方法: 【化9】 (ここで、n=0または1〜23の整数) 【化10】 (ここで、R39は水素、メチルまたはエチルを表す) 【化11】 (ここで、R40,R41,R42,R43,R44は互いに独立して
アルキル、アリールまたはハロゲンを表し、R45はアル
キルまたはアリールを表す) - 【請求項19】 重合開始/制御化合物として、-O・が
-O-アルキルまたは-O-スチリルで置換された請求項4〜
10のいずれか一項に記載の化学式(II)の化合物が選
択される請求項16〜18のいずれか一項に記載の方
法。 - 【請求項20】 重合開始/制御化合物として1,2-ジヒ
ドロ-2,2-ジフェニル-3-フェニルイミノ−3H-インドー
ル−N-オキシヘキシルを選択する請求項19に記載の方
法。 - 【請求項21】 (重合開始/制御化合物)/モノマー
の比を0.0001〜10重量%にする請求項16〜19のいず
れか一項に記載の方法。 - 【請求項22】 (重合開始/制御化合物)/モノマー
の比を0.0005〜5重量%にする請求項21に記載の方
法。 - 【請求項23】 重合開始/制御化合物として〔化12〕
で表されるラジカル(Z・)(IV)を発生できる化合物
を選択する請求項16に記載の方法: 【化12】 (ここで、 Z1は一官能価のラジカル開始剤(Z1・)の開始断片、例
えば請求項17または18に記載のラジカル(Z・)等
を表し、 (PM)1は、フリーラジカル開始剤(Z1・)と請求項1〜
11のいずれか一項で定義の少なくとも一種のフリーラ
ジカル制御剤(SFR・)との存在下でラジカル重合可能
な少なくとも一種のモノマーのリビングラジカル重合ま
たは共重合によって得られるポリマーブロックを表し、 (PM)2は、開始剤(Z1-(PM)1・)と請求項1〜11のい
ずれか一項に定義の少なくとも一種のフリーラジカル制
御剤(SFR・)との存在下でラジカル重合可能な少なく
とも一種のモノマーのリビングラジカル重合または共重
合によって形成される、必要に応じて存在する(PM)1以
外の他のポリマーブロックを表す) - 【請求項24】 (PM)1ブロックおよび(PM)2ブロックが
〔化13〕で表される式を有する請求項23に記載の方
法: 【化13】 [ここで、 TおよびUは互いに独立して水素または置換されていて
もよいC1-10アルキル基を表し、 VおよびWは互いに独立して水素、置換されていてもよ
いアルキル、置換されていてもよいアリールまたは〔化
14〕で表される化学式の基を表し、 【化14】 (ここで、R46〜R51は互いに独立して置換されていても
よいアルキルまたは置換されていてもよいアリールを表
す)nは10,000以下の重合度を表す] - 【請求項25】 100〜300MPaの圧力下で行う請求項1
〜24のいずれか一項に記載の方法。 - 【請求項26】 150〜250MPaの圧力下で行う請求項2
5に記載の方法。 - 【請求項27】 100〜300℃の温度で行う請求項1〜2
6のいずれか一項に記載の方法。 - 【請求項28】 120〜250℃の温度で行う請求項27に
記載の方法。 - 【請求項29】 重量平均分子量がポリエチレン当量で
70,000以上であり、数平均分子量がポリエチレン当量で
20,000以上であるポリエチレンを得るのに十分な温度、
圧力、時間でエチレンを重合する請求項1〜27のいず
れか一項に記載の方法。 - 【請求項30】 溶媒の存在下で行う請求項1〜29の
いずれか一項に記載の方法。 - 【請求項31】 溶媒がベンゼン、トルエン、キシレ
ン、ヘプタン、酢酸エチル、メタノール、エタノール、
プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブ
タノール、アミルアルコール、ジメチルスルホキシド、
グリコール、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラ
ンおよびこれらの混合物の中から選択される請求項30
に記載の方法。 - 【請求項32】 溶媒/重合成分の重量比が5以下であ
る請求項30または31に記載の方法。 - 【請求項33】 移動剤の存在下で行う請求項1〜32
のいずれか一項に記載の方法。 - 【請求項34】 エチレンと、ビニル、アリル、ビニリ
デン、ジエン、オレフィンモノマーの中から選択される
少なくとも一種のコモノマーとの共重合を行う請求項1
〜33のいずれか一項に記載の方法。 - 【請求項35】 管状反応器またはオートクレーブ中あ
るいは両者を組合せて行う請求項1〜34のいずれか一
項に記載の方法。 - 【請求項36】 請求項1〜11のいずれか一項に記載
のラジカル開始剤(Z ・)から生じるZ断片を一端に有
し、ラジカル(SFR・)から生じるSFR断片を他端または
移動反応で得られる鎖に有するエチレンのホモポリマー
またはランダムコポリマー。 - 【請求項37】 少なくとも一種のブロック成分として
エチレンを含む〔化15〕で表されるブロックコポリマ
ー: 【化15】 (ここで、 Zはラジカル開始剤から生じる開始断片を表し、 (PM)1、(PM)2、(PM)3はラジカル重合可能な少なくとも
一種のモノマーの重合によって得られる互いに異なる3
つのポリマーブロックを表し、(PM)2は任意成分であ
り、 SFRは請求項1〜11のいずれか一項に記載のフリーラ
ジカル制御剤(SFR・)から生じるフリーラジカル制御
剤断片を表し、このSFR断片はコポリマー鎖の末端か、S
FR断片を有するポリマーブロック(PM)3鎖に沿って位置
することができる) - 【請求項38】 請求項36に記載の少なくとも一種の
エチレンのホモポリマーまたはランダムコポリマーおよ
び/または請求項37に記載の少なくとも一種のブロッ
クコポリマーおよび/または従来法で製造された少なく
とも一種のエチレン(コ)ポリマーの混合物からなり、
少なくとも一種の添加剤を含むことができるポリマー組
成物。
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