JP2001205827A - インクジェット記録方法、インクジェット記録装置、コンピュータ可読記憶媒体およびプログラム - Google Patents

インクジェット記録方法、インクジェット記録装置、コンピュータ可読記憶媒体およびプログラム

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JP2001205827A
JP2001205827A JP2000261133A JP2000261133A JP2001205827A JP 2001205827 A JP2001205827 A JP 2001205827A JP 2000261133 A JP2000261133 A JP 2000261133A JP 2000261133 A JP2000261133 A JP 2000261133A JP 2001205827 A JP2001205827 A JP 2001205827A
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liquid
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Yoshinori Tomita
佳紀 富田
Osamu Shikame
修 鹿目
Retsu Shibata
烈 柴田
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/21Ink jet for multi-colour printing
    • B41J2/2107Ink jet for multi-colour printing characterised by the ink properties
    • B41J2/2114Ejecting transparent or white coloured liquids, e.g. processing liquids

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ノズル径の小さなノズルを高密度に配列した
記録ヘッドを用いて、高画質化と高速化の双方を両立さ
せたインクジェット記録装置及び記録方法を提供するこ
とを目的とする。 【解決手段】 記録すべき画像の所定領域を記録インク
のみで記録するか、前記所定領域を記録インクとクリア
インクの双方で記録するかを、前記所定領域の画像デー
タに応じて決定し、インク吐出ノズルとクリアインク吐
出ノズルとが交互に配列されたノズル列を有する記録ヘ
ッドを用いて、前記決定の結果に基づいた記録を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、色材を含有するイ
ンクと色材を実質的に含有しない液体とを用いて被記録
媒体上に画像を記録するインクジェット記録装置及びイ
ンクジェット記録方法に関する。
【0002】
【従来の技術】複写装置や、ワードプロセッサ、コンピ
ュータ等の情報処理機器、さらには通信機器の普及に伴
い、それらの機器の画像形成(記録)のための出力装置
の一つとして、インクジェット方式によりデジタル画像
の記録を行うインクジェット記録装置が急速に普及して
いる。このような記録装置においては、記録速度の向上
のため、複数のインク吐出ノズルを集積配列してなる記
録ヘッドとして、インク吐出口および液路を複数集積し
たものを用い、さらに近年ではカラー対応化が進むにつ
れ、複数個の上記記録ヘッドを同時に備えたものが多く
見られる。
【0003】インクジェット記録方式は、記録液である
インクを飛翔的液滴として紙等の被記録媒体に着弾させ
てドット記録を行うもので、非接触方式であるために低
騒音である。また、インク吐出ノズルの高密度化によっ
て高解像度化・高速記録化が可能であり、さらに普通紙
等の被記録媒体に対しても現象や定着などの格別な処理
を要せず、低価格で高品位な画像を得ることが可能であ
ることから、近年ではその用途が広く普及しつつある。
特に、オンデマンド型のインクジェット記録装置はその
カラー化が容易で、しかも装置自体の小型化、簡略化が
可能なことから、将来の需要について有望視されてい
る。また、上述のようなカラー化の普及につれて、高画
質化と高速化が益々要求されている。
【0004】このように高画質化が要求されている現状
において、高画質化に関する種々の方法が提案されてい
る。高画質化の1つの方法として、吐出インクを小液滴
化する方法がある。小液滴化のためにはノズル径を小さ
くするのが最も効果的であり、このようにノズル径を小
さくしたインク吐出ノズルを高密度に配列することで高
画質化を図っている。吐出インクの小液滴化が高画質化
に繋がる理由は、小液滴化すれば記録ドットが目立ちに
くくなり、また1画素のマトリクスサイズを大きくせず
に表現できる階調数を多くすることができるからであ
る。つまり、吐出インクの小液滴化は、解像度を低下さ
せずに階調数を増加させることを可能とするのである。
尚、ノズルを高密度に配列すればする程、出力解像度が
高くなるが、製造プロセス上の制約があるためこの高密
度化にも限界がある。また、小液滴化も同様で、製造プ
ロセス上の制約から現状では、吐出量は1〜数ピコリッ
トル(数ナノグラム)、被記録媒体上における記録ドッ
ト径は20〜40μmが限界である。
【0005】また、高画質化の別の方法として、インク
濃度の異なる同系色の濃淡インクを用いる方法がある。
この方法では、ハイライト部(低濃度部)を淡インクに
より記録することで記録ドットによる粒状感を目立たな
くしている。また、階調に応じて濃淡のインクを使い分
け、より多くの階調を表現することを可能としている。
このように濃淡のインクを用いることで高画質化を図る
ことができる。尚、画像のハイライト部における粒状感
を低減させる別の方法として、透明インクを記録ドット
に重ねて記録することで記録ドットの濃度を薄め全体に
淡い表現をできるようにすることが特開昭59−115
853号公報に開示されている。特開昭59−1158
53号公報によれば、表現し得る階調数を増加させてい
るわけではないが、画像のハイライト部における粒状感
を低減させているので、結局は高画質化に繋がってい
る。
【0006】また、高画質化の別の方法として、パルス
変調により記録ドットのサイズを制御することで表現し
得る階調数を増加させる方法がある。これは、ドット径
を変化させることにより単位面積あたりのドット記録面
積を変化させて、見かけ上の濃度を変化させることによ
り階調を表示する方法である。
【0007】また、高画質化の方法には、階調性のある
(階調レベルが一定でない)画像を高品位に記録しよう
とする上記のような方法の他に、文字の品位を向上させ
ることを目的とした方法もある。このような文字品位の
向上に関する方法として、文字部のエッジ部分を強調す
るエッジ強調がある。例えば、特開平1ー212176
号公報には、画像信号を2次微分して原画像の信号をス
ムージングしたデータと演算し、エッジ部分を強調する
ことが記載されている。また、特開平8−72236が
号公報には、エッジ部分のインク吐出量を非エッジ部分
よりも多くして、エッジ部分の濃度を高くすることが記
載されている。このようなエッジ強調を行うことで輪郭
が鮮明な文字を形成できる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記のように高画質化
を実現するために種々の方法が提案されているが、これ
らには以下のような種々の課題がある。
【0009】吐出インクを小液滴化すると、解像度は
高くなるが各インクドットにより被覆される面積が小さ
くなる。すると、被記録媒体の一定面積を被覆するのに
要するインクドットの数が多く必要になるので、記録速
度の低下を招いてしまう。すなわち、吐出インクの小液
滴化は、高画質化には寄与するが高速化には反する。
【0010】ノズル径を小さくしたインク吐出ノズル
を高密度に配列すると、上述したように解像度を低下さ
せずに階調数を増加させることが可能であるが、ノズル
密度をむやみに高くしても高画質化を図れるとは限らな
い。なぜなら、ノズル配列を高密度化しすぎると、被記
録媒体上における隣接インクドット同士が必要以上に重
なり過ぎてインクドットが滲んでしまう場合があるから
である。そして、このような滲みは画像の品位を劣化さ
せる。また、インクジェット法ではインクのよれという
現象があるが、ノズルを高密度化してより高解像度化に
すればするほどこのインクのよれが目立ってしまうとい
う弊害がある。そして、このインクのよれが画像品位の
劣化を招いてしてしまう場合がある。
【0011】上記の滲みやよれによる画像の劣化を
低減させるために、隣接したノズルからインクを同時に
吐出しないようにし、記録ヘッドの同一主走査でインク
を重ねないようにすることが考えられる。例えば、ノズ
ル数が256個の場合、1つおきに休止して1回の走査
では128個のノズルを駆動して画像を記録するのであ
る。このような場合、仮に、ベタ画像を記録したとする
と、記録ヘッドの1回の主走査における印字デユーティ
ーは50%になってしまうので、記録ヘッドの1回の主
走査における印字濃度が低下してしまう。一方、印字濃
度の低下を避けるためには記録ヘッドを2回主走査させ
ることが考えられるが、そうすると記録時間が長くなっ
てしまう。
【0012】濃淡インクを用いる場合、使用するイン
ク毎に記録ヘッドおよびインクカートリッジを設けてい
るため、記録ヘッドの数およびインクカートリッジの数
が増加し、記録装置が大型化するという問題がある。例
えば、イエロー・マゼンタ・シアン・ブラック・淡マゼ
ンタ・淡シアン・淡イエローの7色のインクを用いる場
合には、7色分のヘッドの横幅が必要となる。また、記
録ヘッドおよびキャリッジの数が増加すると、それに伴
い重量も増しキャリッジを駆動させるため負荷が増大す
るので、トルクの大きな駆動モータを用いる必要性や、
記録ヘッドの数に応じて多数個設けられるキャップのキ
ャッピング性能維持のための複雑な機構の必要性を生
じ、そのためのコストが増すという問題がある。
【0013】また、濃淡インクを用いる場合、濃淡イ
ンク間の濃度の差が大きいと、記録画像における淡イン
クと濃インクの切り換え部分(つなぎ部分)で階調の再
現が線形にならず、疑似輪郭が生じ易くなる。また、記
録された画像の粒状性の変化や色調の変化が、上記イン
ク切り換え部分で発生して不自然な画像となってしま
う。つまり、濃淡インクの濃度差により階調が不連続に
なってしまうのである。このような問題を解決するため
に、低濃度インク、中濃度インク、高濃度インクを用い
るなど、濃度の段階を増して記録を行う方法があるが、
上述の大型化に関する問題をより助長することは明らか
である。
【0014】濃淡インクを用いるインクジェット記録
装置の中には、文字や表等を記録する通常モードにおい
てはイエロー・マゼンタ・シアン・ブラックの4色を使
用し、写真調画質等を記録する高画質モードにおいては
イエロー・マゼンタ・シアン・淡マゼンタ・淡シアン・
淡イエローの6色を使用する場合がある。そのような場
合、ブラックインクカートリッジと淡インクカートリッ
ジとを交換するのだが、このようなカートリッジの交換
はユーザーに手間をかけさせるという問題がある。
【0015】ドット径制御方式により階調を表現する
場合、ドット径を所望の大きさにするためにインク吐出
量を制御しなければならないが、この方式によりインク
吐出量を制御することは困難であり、階調の再現性に乏
しいという問題がある。
【0016】このように従来の高画質化の方法に対して
は上記〜のような種々の課題がある。今後、インク
ジェット記録装置に必要なことは、更なる高画質化に加
え、高速化、低コスト化、装置の小型化等を実現するこ
とである。そのために上記〜のように種々の課題を
解決することが必要である。
【0017】また、上記〜によれば、ノズル径を小
さくしたインク吐出ノズルを高密度に配列するだけで
は、高画質化・高速化を実現することは困難であること
が分かる。より高画質な画像を得るためには小液滴化し
た吐出インクを精度よく記録媒体上に着弾させるか、も
しくはインクのよれがあったとしてもそれを目立たせな
い様にすることが重要である。また、高速記録のために
は記録ヘッドの1回の主走査における印字デユーティー
を高しなければならないが、ノズルを高密度化しすぎる
とインクのよれが目立ってしまい好ましくない。
【0018】また、上記では階調性のある(階調レベル
が一定でない)絵柄画像の品位について主に着目してい
るが、高画質化を実現するには絵柄画像のみならず、階
調性のない(階調レベルが一定である)文字・線・表・
ポスター等の画像の品位も考慮する必要がある。すなわ
ち、文字・線・表・ポスター等の画像に対してはエッジ
強調を施してシャープで鮮明な画像を形成することが考
えられる。しかしながら、上記特開平8−72236号
公報におけるエッジ強調の方法では、エッジ部のインク
吐出量を多くしているのでエッジ部が滲じんでしまうこ
とが考えられる。すると、シャープなエッジ部が形成で
きない。また、エッジ強調により画像品位を向上させる
場合、従来は記録時間については考慮していなかった。
例えば、エッジ部のインク吐出量を多くして記録する場
合、1パスで記録してしまうと隣接ドット同士が滲んで
しまうので、マルチパスで記録する必要がある。する
と、必要以上に時間がかかってしまい好ましくない。ま
た、ポスター等の文字を記録する場合、ポスターの文字
は大きいので文字内部を塗りつぶすのには時間がかか
る。すると、仮に、エッジ部を短時間で記録できたとし
ても、画像全体としての記録時間がかかってしまい好ま
しくない。従って、エッジ部ばかりでなく非エッジ部の
記録方式も工夫する必要がある。このように従来は、エ
ッジ強調により高画質化を図っていたけれども、高速化
には着目していなかった。
【0019】以上のことから、絵柄画像を高解像度、高
階調数で記録し、文字・線・表・ポスター等の画像を鮮
明に記録することで高画質化を図り、さらに、絵柄画像
も文字・線・表・ポスター等の画像も高速で記録するこ
とが望まれる。
【0020】本発明は上記種々の課題に鑑みてなされた
ものであり、ノズル径の小さなノズルを高密度に配列し
た記録ヘッドを用いて、高画質化と高速化の双方を両立
させたインクジェット記録装置及び記録方法を提供する
ことを目的とする。
【0021】また、本発明は、出力解像度を低下させず
に中間調の階調数を増加させることでスムーズなグラデ
ーションを表現可能とし、またハイライト部での粒状感
も低減させることを可能としたインクジェット記録装置
及び記録方法を提供することを目的とする。
【0022】また、本発明は、装置の大型化やコストア
ップを伴わずに、高画質化及び高速化を実現することが
可能なインクジェット記録装置及び記録方法を提供する
ことを目的とする。
【0023】また、本発明は、シャープなエッジ部を有
する鮮明な文字・線・表・ポスター等の画像を短時間で
形成可能なインクジェット記録装置及び記録方法を提供
することを目的とする。
【0024】また、本発明は、絵柄領域を高解像度、高
階調数で記録可能とし、またハイライト部の粒状感も低
減させることを可能としたインクジェット記録装置及び
記録方法を提供することを目的とする。
【0025】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明は、色材を含有するインクを吐出するための少
なくとも1つのインク吐出ノズルと色材を実質的に含有
しない液体を吐出するための少なくとも1つの液体吐出
ノズルとが所定の方向に交互に隣接して配置されたノズ
ル列を有する記録ヘッドを用い、前記記録ヘッドと被記
録媒体とを相対的に走査させながら、前記インクと前記
液体を前記被記録媒体に吐出することで画像を記録する
インクジェット記録方法であって、記録すべき画像中の
少なくとも一部の領域を前記インクのみで記録するか、
前記領域を前記インクと前記液体の双方で記録するかを
決定する決定工程と、前記決定工程による決定結果に基
づき前記領域の記録を行う記録工程とを備え、前記領域
を前記インクと前記液体の双方で記録する場合、前記記
録工程では、所定のインク吐出ノズルから吐出されるイ
ンクと前記所定のインク吐出ノズルに隣接する液体吐出
ノズルから吐出される液体のそれぞれが前記被記録媒体
上の異なる位置に着弾し、前記着弾したインクと前記着
弾した液体とが前記被記録媒体上で接触することを特徴
とするものである。
【0026】また、本発明は、色材を含有するインクを
吐出するための少なくとも1つのインク吐出ノズルと色
材を実質的に含有しない液体を吐出するための少なくと
も1つの液体吐出ノズルとが所定の方向に交互に隣接し
て配置されたノズル列を有する記録ヘッドを用い、前記
記録ヘッドと被記録媒体とを相対的に走査させながら、
前記インクと前記液体を前記被記録媒体に吐出すること
で画像を記録するインクジェット記録装置であって、記
録すべき画像中の少なくとも一部の領域を前記インクの
みで記録するか、前記領域を前記インクと前記液体の双
方で記録するかを決定する決定手段と、前記決定手段に
よる決定結果に基づいた記録がなされるように前記記録
ヘッドを制御する記録制御手段とを備え、前記領域を前
記インクと前記液体の双方で記録する場合、所定のイン
ク吐出ノズルから吐出されるインクと前記所定のインク
吐出ノズルに隣接する液体吐出ノズルから吐出される液
体のそれぞれが前記被記録媒体上の異なる位置に着弾
し、前記着弾したインクと前記着弾した液体とが前記被
記録媒体上で接触することを特徴とするものである。
【0027】また、本発明は、色材を含有するインクを
吐出するための少なくとも1つのインク吐出ノズルと色
材を実質的に含有しない液体を吐出するための少なくと
も1つの液体吐出ノズルとが所定の方向に交互に隣接し
て配置されたノズル列を有する記録ヘッドを用い、前記
記録ヘッドと被記録媒体とを相対的に走査させながら、
前記インクと前記液体を前記被記録媒体に吐出すること
で画像を記録するインクジェット記録装置の記録制御処
理を実行するプログラムが格納されたコンピュータ可読
記憶媒体であって、前記プログラムは、記録すべき画像
中の少なくとも一部の領域を前記インクのみで記録する
か、前記領域を前記インクと前記液体の双方で記録する
かを決定する決定工程と、前記決定工程による決定結果
に基づき記録データを生成する生成工程とを含み、前記
領域を前記インクと前記液体の双方で記録することが決
定された場合、所定のインク吐出ノズルから吐出される
インクと前記所定のインク吐出ノズルに隣接する液体吐
出ノズルから吐出される液体のそれぞれが前記被記録媒
体上の異なる位置に着弾し、前記着弾したインクと前記
着弾した液体とが前記被記録媒体上で接触するように、
前記生成工程における前記記録データの生成を行うこと
を特徴とするものである。
【0028】また、本発明は、色材を含有するインクを
吐出するための少なくとも1つのインク吐出ノズルと色
材を実質的に含有しない液体を吐出するための少なくと
も1つの液体吐出ノズルとが所定の方向に交互に隣接し
て配置されたノズル列を有する記録ヘッドを用い、前記
記録ヘッドと被記録媒体とを相対的に走査させながら、
前記インクと前記液体を前記被記録媒体に吐出すること
で画像を記録するインクジェット記録装置を制御するた
めのプログラムであって、記録すべき画像中の少なくと
も一部の領域を前記インクのみで記録するか、前記領域
を前記インクと前記液体の双方で記録するかを決定する
決定工程と、前記決定工程による決定結果に基づき記録
データを生成する生成工程とを含み、前記領域を前記イ
ンクと前記液体の双方で記録することが決定された場
合、所定のインク吐出ノズルから吐出されるインクと前
記所定のインク吐出ノズルに隣接する液体吐出ノズルか
ら吐出される液体のそれぞれが前記被記録媒体上の異な
る位置に着弾し、前記着弾したインクと前記着弾した液
体とが前記被記録媒体上で接触するように、前記生成工
程における前記生成工程における前記記録データの生成
を行うことを特徴とするものである。
【0029】尚、本明細書において、記録インクとは色
材を含有するインクのことである。また、クリアインク
とは、色材を実質的に含有しない液体のことであり、例
えば、上記の記録インクから色材成分を除去した残りの
成分よりなる液体のことである。
【0030】また、本明細書においては、ノズルのピッ
チ間隔が1/XインチのヘッドのことをXdpiのヘッ
ドという。例えば、ノズルのピッチ間隔が1/1200
インチであれば、1200dpiのヘッドである。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施形態について詳細に説明する。
【0032】[第1の実施形態]図1は、本発明に適用可
能なインクジェット記録装置に搭載する記録ヘッドの概
略構成図である。詳しくは、ノズルが直線的に配列され
た記録ヘッド(直線配列型記録ヘッド)90であり、そ
のノズルの配列方向に対して記録インク吐出用ノズル9
3とクリアインク吐出用ノズル95とが交互に配置され
ていることを示す概略構成図である。なお、図1で示し
た記録ヘッドにおいて、ノズルの最端部がクリアインク
吐出用ノズル95となることが好ましい。なぜなら、1
つの記録インクドットに対して2つのクリアインクを隣
接させる場合、ノズルの最端部がクリアインク吐出用ノ
ズル95でなければこれを実現できないからである。
【0033】図2は、図1に示した記録ヘッド90を複
数個具備した記録ヘッドユニット9の構成を示す図であ
る。図2(a)は図1で示した直線配列型記録ヘッド9
0を横一列に配列した場合を示しており、イエロー
(Y)・マゼンタ(M)・シアン(C)・ブラック(B
k)の4色の各ヘッド(90Y・90M・90C・90
Bk)を備えたヘッドユニット9である。また、図2
(b)は図1で示した直線配列型記録ヘッド90を縦一
列に配列した場合を示しており、これも図2(a)と同
様にイエロー(Y)・マゼンタ(M)・シアン(C)・
ブラック(Bk)の4色の各ヘッド(90Y・90M・
90C・90Bk)を備えている。尚、図2(a)及び
(b)に示すような各色のヘッド90は、分離独立して
いてもよく、また一体化されていてもよい。本実施形態
においては、このような記録ヘッドユニット9をインク
ジェット記録装置に搭載している。
【0034】図3は、本発明に係るインクジェット記録
装置の概略構成図であり、図2(a)に示す記録ヘッド
ユニット9を搭載している。イエロー・マゼンタ・シア
ン・ブラック(以下Y、M、C、Bkと省略する)のイ
ンクを吐出するための各ノズルには対応する各インクタ
ンクから各色のインクが夫々供給され、また、クリアイ
ンクを吐出するノズルにはクリアインクタンクからクリ
アインクが供給される。その際、各色のヘッドにおい
て、記録インク吐出用ノズルとクリアインク吐出用ノズ
ルとが交互になるように配置されている。
【0035】図3において、被記録媒体1は搬送ロ−ラ
4、5を経て給送ロ−ラ2で挟持され、給送ロ−ラ2に
連結した副走査モ−タ3の駆動に伴って図中矢印A方向
に搬送される。また、被記録媒体1を横切るようにして
ガイドレ−ル6、7が平行に設けられており、このガイ
ドレ−ル6、7に沿ってキャリッジ8は案内され、キャ
リッジ8に搭載された記録ヘッドユニット9が左右に走
査される。
【0036】キャリッジ8にはイエロ−、マゼンタ、シ
アン、ブラックの4色の記録ヘッド90Y,90M,9
0C,90Bkが搭載されており、これらそれぞれの記
録ヘッド90に対しては4色のインクタンク12から夫
々対応するインクが供給される。また、記録ヘッド90
Y,90M,90C,90Bkの夫々には、クリアイン
クタンク13からクリアインクが供給される。被記録媒
体1は各記録ヘッドの印字幅分もしくは印字幅より小な
る量だけ間欠送りされるが、被記録媒体1が停止してい
る時に記録ヘッドはPQ方向に走査し、画像信号に応じ
たインク滴を吐出して記録が行われる。
【0037】尚、インクジェットプリンタには、被記録
材のみを副走査させることで記録を行うライン型プリン
タと、記録ヘッドの主走査及び被記録媒体の副走査を繰
り返しながら記録を行うシリアル型プリンタの2種類が
ある。上記図3はシリアルプリンタの一例であり、ノズ
ル配列方向とほぼ垂直方向(図3のPQ方向)に記録ヘ
ッドを主走査し、1主走査分の記録が終了した後、記録
ヘッドの幅分もしくはそれより小なる量だけ被記録媒体
をノズル配列方向(図3のA方向)に副走査し、これを
繰り返すことで記録を行なっている。また、本発明はこ
のシリアルプリンタに限られるものではなく、図4に示
すようなラインプリンタにも適用可能である。すなわ
ち、ラインプリンタの場合には、ノズルが記録幅だけ図
4のように配列してあり、各色の記録ヘッド(90Y・
90M・90C・90Bk )を記録媒体のA方向に沿
って配列すると共に各色記録ヘッドの夫々に対し記録イ
ンク及びクリアインクを供給する。そして、記録ヘッド
の主走査は行わずに、ノズル配列方向と垂直方向(図4
のA方向)に被記録媒体を副走査させることで記録を行
う。
【0038】上記図3のようなシリアル型のインクジェ
ット記録装置では、図5(a)に示すように、複数のノ
ズルを配列させた記録ヘッド90をX方向に走査して、
幅dだけの画像記録を行い、1ラインの記録が終了する
毎に記録ヘッド90の記録幅分ずつ、図5(a)に示す
Y方向と逆方向に被記録媒体を間欠送りするようになっ
ている。この走査を図5に示す(1)、(2)、(3)
の順に繰り返すことにより記録が行われる。また、図5
(b)に示すように、記録ヘッドの幅より小なる量だ
け、Y方向と逆方向に被記録媒体を間欠送りすることに
より画像記録を行ってもよい。この場合、記録媒体にお
ける同一ライン上を複数回、記録ヘッドが主走査するこ
とになる。尚、この図5(b)は被記録媒体を記録ヘッ
ド幅の1/2ずつ副走査させており、被記録媒体の同一
ライン上を記録ヘッドが2回主走査することで画像を形
成している。例えば、被記録媒体上の領域Bは記録ヘッ
ドのの主走査との主走査により記録され、領域Cは
の走査との走査により記録される。
【0039】ここで、本発明に適用可能なインクジェッ
トヘッドについて詳述する。本発明においては、発熱抵
抗素子を備えたバブルジェット(登録商標)ヘッドを用
いることが最適である。また、本実施形態において使用
するバブルジェットヘッドは、従来の製造方法のプロセ
スを利用して製造することができる。以下にバブルジェ
ットヘッドの製造方法について示す。バブルジェットヘ
ッドを製造する方法としては、例えばシリコン基板上に
発熱素子、発熱素子用配線を薄膜技術を用い形成し、さ
らに樹脂である感光性樹脂を用いフォトリソグラフィー
等の工程により、インク流路の溝壁及び共通インク室壁
を形成し、ついで他のガラス等の平板の覆いを接合し
て、いわゆるバブルジェットヘッドの主要部である吐出
エレメントを形成する方法が知られている。この吐出エ
レメントは、共通インク室入口部にフィルターが接着さ
れ、ベースプレート上にPCBとともに固定される。吐
出エレメントとPCBとの間の電気的接続はワイヤーボ
ンディングなどの方法がとられる。最後にフロントカバ
ー、インク取入れ部材が固定され、液密、気密の目的で
シリコーン樹脂等の封止剤が充填される。図6〜図8は
上記バブルジェットヘッドの構成を示すものである。
【0040】図6は、1色の記録インクを吐出するため
の吐出エレメントの構成を表わしている。シリコン基板
301上に発熱素子303と発熱素子用配線302が薄
膜技術を用いて形成されており、さらに感光性樹脂等の
樹脂により形成されたインク流路の溝壁及び共通インク
室壁304がある。その上に共通インク入口部307が
あいたガラス板305が接着されており、また、ガラス
基板305に設けられた共通インク入口部はガラス板に
接着されたフィルター306によって覆われている。
【0041】図7はバブルジェットヘッドの構成を示す
概略図である。吐出エレメント401とPCB402と
が吐出エレメントを支持する支持体としてのベースプレ
ート403上に接着固定され、両者はワイヤーボンディ
ング406によって電気的に接続されている。これにイ
ンク取入れ部材405、及び吐出窓407が取付けられ
たフロントカバー404を接合させ、液密、気密の目的
でシリコーン樹脂501を充填させたものが図8に示さ
れるバブルジェットヘッドである。尚、インクジェット
ヘッドを形成する別の方法としては、耐インク性のある
プラスチック樹脂の成形により溝を形成して、蓋板と接
合しインク流路を形成する方法でもよい。また、インク
流路の従来の別の形成方法として、特公平2−4266
9号にみられるように感光性樹脂の硬化膜を用いて流路
形成用の溝を形成した後、蓋板と接着或は圧着してイン
ク流路を形成してもよい。
【0042】本発明に適用可能なバブルジェットヘッド
は上述した従来のヘッドの製法を利用して製造するわけ
であるが、図6に示すような従来のバブルジェットヘッ
ドでは1色の記録インクを吐出するためのヘッドを想定
しているので、当然のことながら流路及び共通液室には
同一色のインクが充填されている。しかしながら、本発
明では1つの記録ヘッドにおけるノズル列から記録イン
クとクリアインクの双方を吐出することを特徴としてい
るので、図6に示すようなインク流路の構成では本発明
を実現することができない。そこで、本発明において
は、流路を図9(a)〜(c)示すように構成してい
る。すなわち、複数のノズルから構成されるノズル列に
対して記録インクとクリアインクとを交互に供給するよ
うにしたのである。このように本発明では、記録インク
を吐出するための記録インク吐出用ノズルとクリアイン
クを吐出するためのクリアインク吐出用ノズルとが交互
に配置されたノズル列を有するインクジェットヘッドを
用いている。尚、図9は記録インクとクリアインクをノ
ズル列に交互に供給するための液流路の一例を示す図で
あり、(a)は透視斜視図、(b)は透視正面図、
(c)は側面断面図である。このように本発明に適用可
能なインクジェットヘッドは、図1や図9に示されるよ
うに記録インク吐出用ノズルが1つおきに配置されたノ
ズル列を有しており、記録インク吐出用ノズルに隣接す
るノズルがクリアインク吐出用ノズルとなっているヘッ
ドである。
【0043】このようなインクジェットヘッドを用いて
記録媒体に画像を記録するに際し、本発明では、記録イ
ンク吐出ノズルのみを駆動して被記録媒体に記録インク
のみを記録する場合と、記録インク吐出ノズル及びクリ
アインク吐出ノズルの双方を駆動して被記録媒体に記録
インク及びクリアインクを記録する場合とを、記録すべ
き画像に応じて使い分けている。そして、記録インクと
クリアインクを共に記録するときは、図10(a)に示
すように、記録ヘッドの同一主走査において記録インク
吐出ノズルとそれに隣接する少なくとも1つのクリアイ
ンク吐出ノズルとを共に駆動している。記録ヘッドの同
一主走査において記録インクとクリアインクの双方を隣
接ノズルから吐出することで、被記録媒体上で記録イン
クとクリアインクとを精度よく接触(混和)させること
ができ、また図10(b)に示すように記録ドットによ
る被覆面積を広げることができる。尚、図10(b)や
後述の図14(b)では着弾ドットの中心部分が薄く示
されているが、これは単に記録インクとクリアインクと
が混和した様子を分かりやすく説明するためにこのよう
に図示しているだけであって、実際には、着弾ドットの
中心部分が薄いわけではない。また、図10では120
0dpiのヘッドを用いている。
【0044】上述(同一主走査において隣接ノズルから
吐出された記録インクとクリアインクとが被記録媒体上
で混和すること)からも分かるように、本発明において
使用するインクジェットヘッドはノズルが高密度に配列
されている。通常、このような高密度ヘッドを用いて記
録を行うと、種々のメリットがあると同時にいくつかの
弊害もある。この弊害について、図11に示すような1
200dpiのヘッドを用いて以下に簡単に説明する。
図11は、1200dpiのヘッドであり、全てのノズ
ルから記録インクを吐出することが可能である。この図
11に示すヘッドにおける隣接ノズルから記録インクを
吐出したとすれば、図11(b)に示されるように被記
録媒体上において隣接する記録ドット同士が重なってし
まう。単に隣接ドット同士が重なるだけであれば問題は
ないが、その隣接ドット同士が同一主走査中において重
ねられる場合、その記録ドット同士は液状で混和するこ
とになる。このように隣接ドット同士が液状で混和する
と、ドットが滲んでしまい画像品位を劣化させてしまう
恐れがある。特に、高解像度が要求される文字や細画等
においてはこの滲みがとりわけ画像品位に影響を及ぼ
す。そこで、前述したように従来の記録方式では、先に
吐出されたインクが被記録媒体中に浸透するまでの時間
をかせぐために同一走査中においては隣接ドットを記録
しないようにし、次の走査中において隣接ドットを記録
するようにすることで、ドット同士の重なりによる滲み
を低減させていた。すなわち、同一領域を複数回走査す
るマルチパス方式を用いて記録を行っていたのである。
マルチパス方式で記録を行えば上記滲みは低減されるの
で画像品位も向上するが、その代わり走査回数が多くな
り、そのため記録時間も長くなり、ひいては記録速度の
低下を招いてしまう。
【0045】また、図11に示すヘッドはノズルが高密
度に配列されているので、吐出インクのよれが目立ちや
すく画像品位に大きな影響を与えるという弊害もある。
ここで、ノズルが高密度に配列されている程、吐出イン
クのよれが目立ちやすい理由を、1200dpiのヘッ
ドと600dpiのヘッドとで記録を行った場合を比較
することにより説明する。例えば、記録密度が1200
dpiの場合、隣接ドット間の中心間距離が約21μm
であり、記録密度が600dpiの場合、隣接ドット間
の中心間距離が約42μmであるとする。そして、ドッ
ト径が約20μmであれば、1200dpiでは隣接ド
ットが接するような配置で画像が形成され、一方、60
0dpiでは隣接ドット同士は接することなく画像が形
成される。上記のような条件で記録する場合、1200
dpiでは吐出インクのよれによってドットの着弾位置
がずれると、ドットで被覆されない部分の割合(白地
率)の変動が大きい。つまり、ドットの着弾位置が少し
でもずれると、隣接ドットと余計に重複していまい、こ
れによって白地が発生してしまう場合がある。これに対
して600dpiでは元々隣接ドット同士は重なり合っ
ていないので多少着弾位置がずれても白地率の変動はあ
まり大きくない。つまり、多少着弾位置がずれても隣接
ドットが重複することはないので、新たに白地が発生す
ることは少ないのである。このことから、ノズルが高密
度に配列されている程、吐出インクのよれによる画像品
位の劣化が目立ちやすいことが分かる。
【0046】以上のことから、ノズルが高密度に配列さ
れている程、滲みやよれによる画像品位の劣化が目立ち
やすいので、このような高密度ヘッドを用いて記録を行
う場合は上記滲みやよれによる画像品位の劣化を低減さ
せるように工夫する必要がある。そこで、本発明では、
ノズル列における全てのノズルから記録インクを吐出す
るのではなく、1つおきのノズルから記録インクを吐出
するようにしている。換言すると、記録インク吐出用ノ
ズルに隣接するノズルからは記録インクを吐出できない
ように構成しており、図1に示されるように記録インク
吐出用ノズルは1つおきに配置されている。このような
ヘッドを用いて記録を行うことで、ドットの滲みやよれ
といった上記弊害を低減することができる。なぜなら、
1つおきに記録インク吐出用ノズルを配置すれば、図1
2に示すように1200dpiのヘッドにおける全ての
記録インク吐出用ノズルを駆動したとしても、記録され
る隣接ドット同士は接触しないので、上記で説明したよ
うなノズルの高密度化に起因する弊害は生じないからで
ある。
【0047】このように本発明では、ノズル径が小さな
ノズルを高密度に配列したヘッドを用いることで高解像
度の画像を記録することを可能にすると共に、記録イン
ク吐出用ノズルを1つおきに配列することで高密度ヘッ
ドにおける上記弊害を回避することを可能としている。
尚、上記例では1200dpiのヘッドを用いて1つお
きのノズルから記録インクを吐出しているので、結果と
して600dpiの記録密度で記録を行っていることに
なる。従って、1200dpiの記録密度で記録を行う
ことに比べて解像度は低下してしまうが、その代わりド
ットの滲みやよれ等に起因する画像品位の劣化が低減で
きるので、解像度を低下させてもこの方が好ましい。ま
た、一般に、600dpiの解像度は高品位な画像を得
るという観点からしても十分な解像度であり、高解像度
の画像といえる。
【0048】本発明においては、図1に示すようなイン
ク吐出ノズルとクリアインク吐出ノズルとが交互に配列
されたノズル列を有するインライン型の記録ヘッドを用
いることで、記録インクとクリアインクとを同一のヘッ
ドから吐出している。この理由は、インライン型ヘッド
の方が着弾精度が高いからである。なぜなら、同一ヘッ
ドの場合、ヘッドが異なることで生じる熱膨張の差違の
影響を受けないからである。具体的には、記録インク吐
出ノズルとクリアインク吐出ノズルとが別ヘッドの場
合、環境温度に応じて各ヘッドが熱膨張することにより
ノズルの相対的な位置関係にずれが生じる場合がある。
この場合、記録インクドットの間にクリアインクドット
を精度よく着弾させることができない場合がある。一
方、記録インク吐出ノズルとクリアインク吐出ノズルと
がインラインで配置しているインライン型ヘッドの場
合、熱膨張しても各ノズルの相対的な位置関係に変化は
ないので、記録インクドットの間にクリアインクドット
を精度よく着弾することができる。従って、本発明にお
いては、ヘッドが異なることで生じる熱膨張の差異の影
響を受けないインライン型ヘッドを用いることが好まし
い。
【0049】また、本発明では後述のように、記録イン
クドットに隣接する位置にクリアインクを着弾させてい
る。これは、クリアインクを記録ドットと同じ位置に着
弾させるよりも隣接位置に着弾させた方がドットの被覆
面積が大きくなり、十分な被覆率が必要なベタ印字の場
合に特に有効だからである。一方、同じ位置に着弾させ
ると十分な被覆率が得られず隙間が発生することがある
ので、ベタ印字には向かない。これを図46、図47を
用いて説明する。図46は記録インク1ドットとクリア
インク1ドットを被記録媒体に着弾させた図であり、
(a)は記録インクとクリアインクを隣接する位置に着
弾させた場合であり、(b)は記録インクとクリアイン
クを同じ位置に着弾させた場合である。これから、明ら
かなように隣接する位置に着弾させた方が同じ位置に着
弾させるよりもドット面積が大きい。これはインクの拡
散に起因している。すなわち、隣接位置に着弾させた記
録インクとクリアインクとは短時間の内に一体化して被
記録媒体表面上のXY方向に滲むため、このときのドッ
ト面積は記録インクドットとクリアインクドットの各ド
ット面積の和よりも若干大きくなる。一方、同じ位置に
記録インクとクリアインクを着弾させると、インクのZ
方向(被記録媒体の厚さ方向)への拡散量が大きくなる
ので、ドット面積は隣接位置に着弾させたときよりも小
さくなる。
【0050】図47は、記録インクとクリアインクの双
方でベタ印字を行うことを示しており、図のようにドッ
トが2次元に展開される。そして、記録インクドットと
クリアインクドットとを同じ位置に着弾させた場合、被
記録媒体への拡散とドット径の相関によっては、図47
(b)のようにドット間に隙間が空くことがある。従っ
て、記録インクとクリアインクとでベタ印字を行う本発
明では、記録インクとクリアインクとを隣接位置に着弾
させることが好ましいのである。
【0051】ところで、上記課題〜でも述べたよう
に小液滴化したインクで記録を行うと、高解像度の画像
は記録できるが、被記録媒体上にベタ画像を記録する場
合には記録時間が長くなり、記録速度を低下させてしま
う。そこで、本実施形態においては、高解像度が必要な
画像を記録する場合には記録インクのみで画像記録を行
い、解像度が不要なベタ画像を記録する場合には記録イ
ンク及びクリアインクの双方で画像記録を行うこととし
ている。
【0052】まず、記録インクのみを用いる第1の記録
モードに関し、図13を用いて説明する。この第1の記
録モードは、文字や細線等の高解像度が要求される画像
を記録する場合に適用される。これは、記録インク吐出
ノズルのみを駆動しクリアインク吐出ノズルは駆動しな
いようにすることで実現される。こうすることで、図1
3に示すように、被記録媒体上には記録ドットのみが形
成される。この記録ドットのみで構成される画像は、隣
接ドット同士が重なる確率は低いのでドットの滲みやよ
れの影響が少なく、また高解像度でもあることから、品
位の高い画像であるといえる。また、特に、高解像度が
要求される文字や細線等のエッジ部に第1の記録モード
を用いれば、ドットが独立した状態で存在しエッジが強
調されるので効果的である。
【0053】次に、記録インク及びクリアインクの双方
を用いる第2の記録モードに関し、図10と図14を用
いて説明する。図10は記録インク及びクリアインクの
双方を用いる記録モードに基づき記録を行う場合を示し
ている図であり、(a)は記録インク吐出用ノズルとそ
れに隣接する少なくとも1つのクリアインク吐出用ノズ
ルとを共に駆動することを示しており、(b)は被記録
媒体上に着弾した記録インクドットとクリアインクドッ
トが混和している様子を示している。また、図14も記
録インク及びクリアインクの双方を用いる記録モードに
基づき記録を行う場合を示している図であり、(a)は
記録インク吐出用ノズルとそれに隣接する2つのクリア
インク吐出用ノズルとを共に駆動することを示してお
り、(b)は被記録媒体上に着弾した記録インクドット
とクリアインクドットが接触してその双方のドットが混
和する様子を示している。この第2の記録モードは、特
に、解像度が不要なベタ画像を記録する場合に有効であ
る。上記第2の記録モードでベタ画像を記録する場合に
は、図10(a)及び図14(a)のヘッドにおける全
てのノズルを駆動することで実現される。
【0054】そして、吐出される記録インクとクリアイ
ンクとを液状で混和させるためには、記録インクとクリ
アインクとを記録ヘッドの同一主走査で吐出することが
好ましい。このように所定のインク吐出ノズルから吐出
されたインクと所定のインク吐出ノズルに隣接する液体
吐出ノズルから吐出された液体とが被記録媒体上の異な
る位置に着弾し、被記録媒体上において記録インクと液
体とが接触することで、被記録媒体上において記録イン
クとクリアインクとが液状で混和するため、記録インク
ドットがクリアインクにより広げられ記録インクドット
の被覆面積が大きくなる。こうすることで、短時間でベ
タ画像を記録することが可能となる。
【0055】ここで、ベタ画像を記録する場合に記録イ
ンクとクリアインクを混和させることが有効である理由
を説明する。まず、第1に、記録時間が短縮できるから
である。上述したように、本発明では隣接する記録イン
クドット同士は重なり合わないので、記録ヘッドの1回
の走査では被記録媒体における所定領域を記録インクド
ットで完全に被覆することはできない。つまり、1回の
主走査(1パス)では記録インクドット間に隙間が空い
てしまい、ベタ画像を記録できないのである。仮に、本
発明のヘッドを用いて記録ドットのみでベタ画像を記録
しようとすると、マルチパス方式で記録しなければなら
ず、記録時間が長くなっていしまう。そこで、記録イン
クとクリアインクを混和させて記録インクの被覆面積を
大きくすることで、記録ヘッドの1回の主走査でベタ画
像を記録できるようにしている。第2に、記録濃度を高
くすることができるからである。本発明のヘッドを用い
て記録インクドットのみでベタ画像を記録しようとする
場合、記録ヘッドの1回の走査では隣接ドット間に隙間
ができてしまい記録濃度が低くなってしまう。そこで、
記録インクとクリアインクを混和させて記録インクの被
覆面積を大きくすることで、記録濃度の上昇を図ってい
る。以上のように、本発明では、十分な記録濃度を有す
るベタ画像を短時間で記録するために、記録インクとク
リアインクとを混和させているのである。
【0056】上記説明では、記録インクとクリアインク
とが混和すると記録濃度が上昇すると説明しているが、
このことについて詳述する。記録インクとクリアインク
が混和すると、記録インクの色材がクリアインクによっ
て拡散され、記録インクドットは薄められる。このよう
にして記録インクドットが薄められると記録インクドッ
トの光学濃度は低下すると考えられるが、薄められるこ
とで記録インクドットの面積が広がるので、単に薄めら
れたからといって光学濃度が低下するわけではない。即
ち、記録インクドットの光学濃度は、単位面積あたりの
色材の絶対量によってのみ決定されるのではなく、実際
には記録媒体上における記録ドットの被覆面積が大きく
影響するのである。
【0057】例えば、このことは図15から分かる。図
15は、ベタ光学濃度がDsの第1インクとベタ光学濃
度がDs/2の第2インクの2種類のインクによるドッ
ト被覆率と光学反射濃度(OD値)との関係を示してい
る図である。尚、横軸はドットによる被覆率であり、縦
軸はOD値である。この図15から、第1インクによっ
て被覆率50%を実現するよりも第2インクによって被
覆率100%を実現した方がOD値が高いことが分か
る。(これは、A点のOD値よりもB点のOD値の方が
大きいことから明らかである。)すなわち、図15は、
濃度"1"の記録インクドットで面積"1"を形成するより
も濃度"1/2"の記録インクドットで面積"2"を形成し
た方がOD値が高いことを示しているのである。以上の
ことから、光学反射濃度はインクそのものの濃度のみに
よって決定されるものではなく、被覆面積が大きく係っ
ていることが分かる。
【0058】本発明はこの原理を利用して光学反射濃度
の上昇を図っている。記録インクドット1個とクリアイ
ンクドット1個とを混和させた場合、混和後のインク濃
度は記録インクの濃度に対して平均約1/2であり、混
和後のインク被覆面積は記録インクドットのみの被覆面
積に対して平均約2倍となる。この場合、下記のYul
e−Nielsenの式(D:反射光学濃度、n:定
数、a:ドット被覆率、Ds:ベタの反射光学濃度)か
ら明らかなように、ドット被覆率が上がれば反射光学濃
度は高くなり、濃く見える。本発明においては、記録イ
ンクドット間にクリアインクドットを打って滲ませるこ
とによりドット被覆率を上昇させることで、記録インク
ドットのみによる光学反射濃度よりも高い光学反射濃度
を有する画像を記録することを可能としている。
【0059】
【外1】
【0060】上記第1の記録モードでは特に記録速度を
重視しており1パス記録を可能としているが、1パスで
記録を行うと隣接ドット同士が接しないのでドット間に
隙間ができ、その隙間により画像の品位が低下して見え
る場合もある。そこで、より品位の高い画像を記録した
い場合には、第1の記録モードにマルチパス方式を適用
した記録方式を用いて記録を行えばよい。具体的には、
まず、第1の記録モードと同様に、1パス目で記録イン
クのみを吐出して隣接ドットが接しない画像を形成す
る。次に、被記録媒体を副走査方向に搬送した後、2パ
ス目において1パス目で記録したドットの間を補完する
ように記録インクのみを吐出していくのである。このよ
うにすることでドット間に隙間のない高解像度の画像を
記録することが可能となり、第1の記録モードで記録す
るよりも高画質化を図ることができる。このマルチパス
方式を適用した記録方式を第3の記録モードとする。
尚、この第3の記録モードを適用すると、第1の記録モ
ードよりも高画質化できる反面、記録速度の低下を招い
てしまう。例えば、パス数を2回にすれば記録時間は2
倍以上、3回にすれば3倍以上かかってしまう。以上の
ように第1の記録モードと第3の記録モードには夫々利
点があるので、これを考慮して記録速度を重視する場合
と記録品位を重視する場合とで使い分ければよい。ま
た、第2の記録モードにマルチパス方式を適用した記録
方式を第4の記録モードとする。第4の記録モートは第
3の記録モートと共に用いられる。双方のモードともマ
ルチパスであり、これによりパス数を合わせることがで
きるためである。尚、第4の記録モードで記録を行うと
きであっても、隣接ノズルから吐出される記録インクと
クリアインクは記録ヘッドの同一主走査で吐出される。
【0061】このように本実施形態では第1の記録モー
ド、第2の記録モード、第3の記録モード、第4の記録
モードにより記録を行うことが可能であり、どの記録モ
ードを用いるかは記録すべき画像やユーザーの選択等に
応じて決定することが好ましい。本発明に係る第1の実
施形態では、解像度が要求される非ベタ領域に対しては
第1の記録モードを用い、解像度が不要な画像のベタ領
域に対しては第2の記録モードを用いて行うことを特徴
としている。これについて図16〜図19を用いて以下
に詳述する。
【0062】図16は、図3に示すインクジェット記録
装置100のブロック図である。ホストコンピュータ1
710から記録すべき文字や線画、写真調等の画像デー
タが記録装置100の受信バッファ1601に入力され
る。また、正しくデータが転送されているかを確認する
データ、および記録装置100の動作状態を知らせるデ
ータが、記録装置100からホストコンピュータに送信
される。受信バッファ1601のデータは、CPU16
02の管理下においてメモリ部1603に転送され、そ
してメモリ部1603のRAM(ランダムアクセスメモ
リ)に一時的に記憶される。メカコントロール部160
4は、CPU1602からの指令により、キャリッジモ
ータやラインフィードモータ等のメカ1605を駆動制
御する。センサ/SWコントロール部1606は、各種
センサやSW(スイッチ)からなるセンサ/SW部16
07からの信号をCPU1602に送る。表示素子コン
トロール部1608は、CPU1602からの指令によ
り、表示パネル群のLEDや液晶素子等からなる表示素
子部1609を制御する。記録ヘッドコントロール部1
610は、CPU1602からの指令により記録ヘッド
90Y、90 M 、90C、90Bkを制御する。例え
ば、画像データやユーザーの選択に応じて、各ヘッドに
おける記録インク吐出用ノズルのみを駆動する場合と、
記録インク吐出用ノズル及びクリアインク吐出用ノズル
の双を駆動する場合とを制御し、ノズルを選択的に駆動
することで画像を形成する。また、記録ヘッドコントロ
ール部1610は、上記記録ヘッドの状態を示す温度情
報等を検出して、それらをCPU1602に伝える。
【0063】図17は、ホストコンピュータ1710の
制御系の構成を示すブロック図である。図17において
1710はホストコンピュータ、例えばパーソナルコン
ピュータであり、1700は各部を制御するMPU、1
701は各種の動作プログラムを格納した読出し専用メ
モリROM、1702は書込み読出し可能なメモリRA
Mである。1704は画像処理全般を行う画像処理部、
1705は画像のベタ領域を検出するベタ領域検出部で
あり、1707は各種キーの入力及びメッセージの表示
等を行うための操作部である。ホストコンピュータ17
10は、ROM1701に格納されたプログラムに基づ
いて動作するMPU1700により制御される。ROM
1701には、文書処理プログラム等を制御するアプリ
ケーションプログラム、プリンタを駆動するためのプリ
ンタドライバ、アプリケーションプログラムとプリンタ
ドライバを仲介するグラフィックサブシステム等が含ま
れており、また、本実施形態に係る図19のフローチャ
ートで示す処理を実行するためのプログラムも格納され
ている。また、ホストコンピュータ1710にはインク
ジェット記録装置100、スキャナやデジタルカメラ等
の画像入力装置150等がインターフェース部1603
を介して接続されている。
【0064】図18は、ベタ領域検出部1705の構成
を示すブロック図である。本実施形態では、図17に示
したようにベタ領域検出部1705を独立して設けてあ
るが、例えば、画像処理部1704の内部に設けても読
取データを2値化した後にベタ領域の検出を行っても良
い。以下に本実施形態におけるベタ領域の検出方法につ
いて説明する。ここでは、特に、原稿画像をスキャナで
読み取り、原稿画像における黒ベタ領域を検出する場合
について示す。
【0065】黒ベタ領域の検出は、黒画素がどのくらい
連続して存在するのか、ということに基づいて行われ
る。具体的には、原稿画像の1ライン中の黒画素の個数
をカウントし、その個数が所定のしきい値以上であれば
そのラインをベタ領域の候補とし、この候補ラインが一
定ライン続いたらその開始ラインから終了ラインまでを
黒ベタ領域とする。
【0066】図18は、上記検出方法を用いてベタ領域
検出部1705を構成した場合のブロック図であり、コ
ンパレータ201と、DF/F(D型フリップフロッ
プ)202と、イネーブルカウンタ203と、コンパレ
ータ204と、ラインカウンタ205と、セレクタ20
6と、DF/F207と、DF/F208とで構成され
る。ベタ領域検出部1705では、先ず、スキャナやデ
ジタルカメラ等の画像入力装置から入力される多値画像
データをコンパレータ201でThreshold1
(しきい値)と比較して、対訳処理画像用に2値化す
る。DF/F202は、2値化したデータを入力し、黒
画素が所定画素連続したら出力BからHighを出力す
る。イネーブルカウンタ203は、このHigh出力の
回数をカウントし、ラインクロックに基づいて1ライン
辺りの黒画素数を出力する。コンパレータ204は、1
ライン辺りの黒画素数をThreshold2(しきい
値)と比較して、Threshold2の値以上であれ
ば、その時のY座標をDF/F207でラッチする。こ
の時最初にThreshold2を越えた値をY1とし
て記憶しておく。その後、ラインカウンタ205,セレ
クタ206,DF/F207,DF/F208によって
Y1がLowになるまでY座標の値を更新しYnを得
る。即ち、Y1〜Ynの間が黒ベタ領域となる。尚、上
記では黒ベタ領域を検出する場合について説明したがこ
れには限られず、他の色(C・M・Y等)のベタ領域も
検出することも可能である。例えば、CインクによるC
ベタ領域を検出する場合は、C画素に着目することによ
り検出することができる。
【0067】以上の構成を用いて実現される第1の実施
形態の動作について、図19のフローチャートを用いて
説明する。図19は、画像データに応じて、記録インク
のみを使用する場合(第1の記録モード)と記録インク
及びクリアインクの双方を使用する場合(第2の記録モ
ード)とを制御する処理について示しており、MPU1
700が各部1701〜1705を制御することにより
この処理は実行される。まず、ステップS1において、
画像入力装置(スキャナ)150で原稿を読み取り、画
像入力を行う。次に、ステップS2において、読み取っ
た読取画像データ中におけるベタ領域の検出をベタ領域
検出部1705で行う。ベタ領域であればステップ3に
進み、そのベタ領域を上記第2の記録モードで記録する
ように設定する。つまり、ベタ領域と判定された領域
は、記録インクとクリアインクの双方を用いて記録する
のである。ステップS3で第2の記録モードを設定した
ら、ステップS4において前記ベタ領域を記録するため
の記録画像データを作成する。ここで得られたデータを
データAとする。その後、ステップS7に進む。
【0068】一方、ベタ領域でない非ベタ領域であれば
ステップS5に進み、その非ベタ領域を上記第1の記録
モードで記録するように設定する。つまり、非ベタ領域
と判定された領域は、記録インクのみを用いて記録する
のである。ステップS5で第1の記録モードを設定した
ら、ステップS5において前記非ベタ領域を記録するた
めの記録画像データを作成する。ここで得られたデータ
をデータBとする。その後、ステップS7に進む。
【0069】ステップS7において、ベタ領域のデータ
と非ベタ領域のデータとを結合する。具体的には、ベタ
領域を記録するために得られたデータAと、非ベタ領域
を記録するために得られたデータBとの理論積をとり、
これを記録データとする。
【0070】このようにして得られた記録データは、イ
ンターフェース部1603を介してインクジェット記録
装置100に伝送され、そしてインクジェット記録装置
にて記録が行われる。以上により、非ベタ領域を記録イ
ンクのみで記録し、ベタ領域を記録インクとクリアイン
クとの双方で記録した記録画像が形成される。
【0071】尚、上述したベタ領域の検出はスキャナ・
デジタルカメラ等の画像入力装置150から入力された
画像データに対して行ったが、ホストコンピュータ17
10の表示部であるモニタに表示されている文字や写真
画像等を記録する場合にも上記と同様にベタ領域の検出
を行う。この場合、多値の画像データを2値データに変
換した後に、上記と同様な方法でベタ領域を検出すれば
よい。
【0072】また、ベタ領域の検出方法は上記方法に限
定されるものではなく、公知の種々の方法を用いること
ができる。例えば、輪郭追跡によりベタ領域を検出する
方法を採用してもよい。この方法について図20〜図2
1を用いて説明する。
【0073】まず、記録すべき画像データが格納されて
いるRAM上で画像データをラスタ走査して、追跡を開
始する画素を探し出す。次に、その追跡開始画素から外
側の輪郭線の場合には反時計回りに追跡し、内側の輪郭
線の場合には時計回りに輪郭画素を追跡する。そして、
再び追跡開始画素に戻ったことをもって、一つの画素集
合の輪郭線の追跡が終了する。以上の走査を未追跡の輪
郭画素がなくなるまで繰り返し実行する。
【0074】図20は一つの画素集合の輪郭線を追跡し
た例を示すもので、輪郭線の方向として図21に示すよ
うな0〜7の方向としている。まず、図20の点描のよ
うにラスタ走査して追跡開始を捜し、例えば、追跡開始
画素が(i1,j1)の位置に見つかったとすると、ラ
スタ走査時の一つ前の画素が白画素であり外側輪郭線で
あると判断し、この位置より反時計回りに追跡を開始す
る。次に、図21の「4」の方向から反時計回りに追跡
を開始する。「4」の方向から反時計回りに近傍の画素
を調べ、最初に見つかった画素の方向を輪郭線の方向と
する。次いで、追跡中心画素をその画素に移動し、前回
の輪郭線の方向(「2」の方向)から反時計回りに近傍
画素を調べ、これが追跡開始画素にたどり着くまで繰り
返す。この様な処理を行うことで図20の矢印群で示す
ような輪郭線が得られる。
【0075】このようにして得られた輪郭線のデータを
RAMに格納し、その後、この輪郭線データがベタ領域
であるかどうが判断する。この判断手法としては、輪郭
線内の画素数をカウントすることにより行われる。具体
的には、まず、X方向において連続する画素数をカウン
トする。そのカウントはjN行分行う。例えば、図20
では、j1行目で画素3個、j2行目で画素5個・・・
と順にカウント(計数)していく。次に、カウント画素
数の合計数と予め決められた閾値とを比較し、合計数の
方が大きい場合は輪郭線内をベタ領域と判断する。一
方、合計数の方が小さい場合は非ベタ領域と判断する。
すなわち、このベタ領域の検出では、輪郭線内の面積が
予め決められた閾値より大きいか否かでベタ領域である
か否かを判断している。上記と同様に、ベタ領域と判断
された場合は第2の記録モードを設定し、非ベタ領域と
判断された場合は第1の記録モードを設定する。
【0076】なお、第1の実施形態では、上述のように
ベタ領域の検出や記録モードの設定等の各処理はホスト
コンピュータ1710側で行うこととしているが、プリ
ンタのメモリ部に前記各処理を実行するためのプログラ
ムを格納しておくことによりプリンタ側で前記各処理を
行ってもよい。また、第1の実施形態では、この各処理
を図17におけるROM1701に格納したプログラム
によりMPU1700がソフトウエア的に処理を行うよ
うにしているが、この各処理を行うための専用の回路を
プリンタ側に設けてハードウエアで構成するようにして
もよい。
【0077】以上のように本実施形態によれば、記録イ
ンク吐出用ノズルとクリアインク吐出用ノズルとが交互
に配置された高密度ヘッドを用いて画像の記録を行うに
際し、解像度が要求されないベタ領域は記録インクとク
リアインクの双方で記録するようにし、解像度が要求さ
れる非ベタ領域は記録インクのみで記録するようにする
ことで、記録速度を低下させずにしかも十分な印字濃度
でベタ領域を形成でき、また高解像度で非ベタ領域を形
成できる。従って、本実施形態を用いることで、短時間
で解像度の高い画像が記録可能となる。さらに、ヘッド
の構成上、同一主走査において吐出される記録インクド
ット同士は隣接しないので記録インクドットによる滲み
を低減でき、また、高解像度化をし過ぎているわけでは
ないので吐出インクドットのよれも目立ちにくくするこ
とができる。
【0078】〔第2の実施形態〕次に、本発明の第2の
実施形態について説明する。この第2の実施形態では、
文字領域は第1の記録モードで記録し、絵柄領域(非文
字領域)は第2の記録モードで記録することを特徴とす
る。ここでは、特に、文字領域と絵柄領域とが混在した
画像を記録する場合を例にとって説明する。尚、本実施
形態を説明するために図17、図18、図22を用い
る。
【0079】図22は第2の実施形態の処理手順を示す
フローチャートであり、この処理を実行するためのプロ
グラムは図17のROM1701に格納されている。ま
た、図22に示すフローチャートはMPU1710によ
り実行される。
【0080】まず、ステップS1において、画像入力装
置150で原稿が読み取られ、画像が入力される。原稿
としては、例えば、文字領域と絵柄領域とが混在した多
色画像を有するグラビラ雑誌のようなフルカラー画像で
あり、画像入力装置150で読み取られたフルカラー画
像はデジタルデータに変換され、R・G・Bの多値画像
データとしてインターフェース部1703を介してホス
トコンピュータ1710に入力される。次に、ステップ
S2において、入力された R・G・Bの多値画像デー
タは、画像処理部1704で、インクジェット記録装置
100で出力可能なY・M・C・Bkの2値データに変
換される。その後、ステップS3において、2値化され
た夫々のY・M・C・Bkデータに対して、文字である
か否かの文字判定を行う。
【0081】文字である文字領域であればステップS4
に進み、その文字領域を第1の記録モードを記録するよ
うに設定する。つまり、文字領域と判定された領域は、
記録インクのみで記録するのである。ステップS4で第
1の記録モードを設定したら、ステップS5において前
記文字領域を記録するための記録画像データを作成す
る。ここで得られたデータをデータCとする。その後、
ステップS8に進む。
【0082】一方、文字でない絵柄領域であればステッ
プS6に進み、その絵柄領域を第2の記録モードで記録
するように設定する。つまり、絵柄領域と判定された領
域は、記録インクとクリアインクの双方を用いて記録す
るのである。ステップS6で第2の記録モードを設定し
たら、ステップS7において前記絵柄領域を記録するた
めの記録画像データを作成する。ここで得られたデータ
をデータDとする。その後、ステップS8に進む。
【0083】ステップS8において、文字領域のデータ
と絵柄領域のデータとを結合する。具体的には、文字領
域を記録するために得られたデータCと、絵柄領域を記
録するために得られたデータDとの理論積をとり、これ
を記録データとする。
【0084】このようにして得られた記録データは、イ
ンターフェース部1603を介してインクジェット記録
装置100に伝送され、そしてインクジェット記録装置
にて記録が行われる。以上により、文字領域を記録イン
クのみで記録し、絵柄領域を記録インクとクリアインク
の双方で記録した記録画像が形成される。
【0085】ここで、図22におけるステップS3の文
字判定について説明する。具体的には図23のフローチ
ャートで示すような処理手順で実行される。まず、ステ
ップS1において、カウンタLの値を「1」にする。次
に、ステップS2において、図24に示すように、注目
している色の2値データに対してX方向の射影1次元デ
ータを求める。そして、ステップS3において、図25
に示すように、その射影1次元データのデータ形状(幅
W、間隔B、高さH、鋭さH/dx)を計測する。
【0086】ステップS4において、形状の測定結果で
ある幅W、間隔B、高さH、鋭さH/dxと予め設定さ
れた基準値とを比較することにより、文字であるか否か
を判定する。例えば、文字は行をなして印刷されること
がほとんどなので、X方向射影データの幅W及び高さH
から文字を判定することができる。すなわち、データの
幅W及び高さHが略同じであれば、その領域を文字領域
と判定する。こうして、文字判定は行われる。なお、文
字判定を行うステップS2、S3、S4はこれ以外の方
法、例えば、図26で示されるランレングスの頻度分布
(図27)を解析することによりおこなってもよい。
【0087】ここで、絵柄領域を記録インクとクリアイ
ンクの双方で記録し、文字領域を記録インクのみで記録
する理由について説明する。これは、絵柄領域には階調
性があり、一方、文字領域には階調性がないからであ
る。一般に、写真画像等の絵柄領域には階調性があり、
階調レベルの異なる多階調データを記録することにより
前記絵柄領域は形成される。従って、絵柄領域を記録す
る場合には階調表現を行うことが必要である。特に、よ
り高品位な画像を得るためには、表現し得る階調数が多
い方が好ましい。よって、本実施形態においては、高階
調表現を行うことに適していることから、絵柄領域を記
録する場合には記録インクとクリアインクの双方を用い
ることとしている。一方、文字というのは一定の階調レ
ベルで記録されるものであり、階調表現を必要としな
い。従って、階調表現を必要としない文字領域を記録す
る場合には記録インクのみを用いている。記録インクの
みで文字を記録した方が鮮明な文字を形成できる。
【0088】上述したように本実施形態では、記録イン
クとクリアインクの双方を用いることで表現し得る階調
数を増加させ、高品位な絵柄領域を形成可能としてい
る。ここで、記録インクのみを用いるよりも、記録イン
クとクリアインクの双方を用いた方が表現し得る階調数
が増加する理由を図28〜図33を用いて説明する。
【0089】図28は、記録インクによる記録ドットと
クリアインクとを接触させることで記録ドットの被覆状
態が変化する様子を示した図である。図28において、
2801は記録媒体の断面を表しており、2802は記
録媒体に着弾した記録ドット、2803は記録ドットと
接するように付与したクリアインクを示している。ま
た、図28(a)は記録媒体に記録ドットのみを記録し
た場合であり、図28(b)は記録ドットを着弾させて
から十分な時間が経過した後(T3)に、クリアインク
を記録ドットに重ねて記録した場合であり、図28
(c)は記録ドットを着弾させてから直ぐ(T2)にク
リアインクを重ねて記録した場合である。また、Da、
Db、Dcは、夫々図28(a)、図28(b)、図2
8(c)の記録条件による記録ドットの光学反射濃度を
示している。尚、Da、Db、Dcは、記録ドットを着
弾させた時間T1及びクリアインクを着弾させた時間T
2、T3から十分な時間が経過した後の時間T4におい
て測定している。つまり、クリアインクによる記録ドッ
トの被覆状態の変化が終わってから測定している。
【0090】図28(b)では、記録ドットを着弾させ
てから十分な時間が経過した後に、クリアインクを記録
ドットに重ねているので、記録ドットの被覆状態はほと
んど変化しない。従って、記録ドットの被覆状態は、図
28(a)のように記録ドットのみを着弾させた場合と
略同じである。一方、図28(c)では、インクが記録
媒体内に完全に浸透する前にクリアインクを吐出してい
るので、クリアインクにより記録ドットが広がる。この
ような場合、光学反射濃度は、Da=Db<Dcであ
る。本実施形態では、上記の記録条件により光学反射濃
度がDa=Db<Dcとなることを利用している。つま
り、記録ドットによる被覆面積の増加に伴い、光学反射
濃度が増加することを利用しているのである。
【0091】上述のように本実施形態はクリアインクに
よって記録ドットの被覆面積を増加させているが、本実
施形態はこれを利用することで表現し得る階調数を増加
させ、よりスムーズなグラデーションを表現可能として
いる。これを図29を用いて説明する。
【0092】図29は、ドットマトリクス内に記録ドッ
トとクリアインクドットを配置したドットパターンであ
る。図29(a)のように4×4のドットマトリクス内
に4個の記録ドットを印字した場合の光学反射濃度をD
1、図29(b)のように4個の記録ドットの近傍に4
個のクリアインクドットを印字した場合の光学反射濃度
をD2、図29(c)のように4個の記録ドットの近傍
に8個のクリアインクドットを印字した場合の光学反射
濃度をD3とすると、これらはD1<D2<D3の関係
になる。これは被記録媒体上に着弾(付着)した記録ド
ットの大きさ、形状、被覆面積の関係、記録媒体内部へ
の浸透メカニズム等が影響しているものと考えられ、特
にドット形状が記録媒体表面上でヨコに広がりドット径
を拡大することで被覆効果を向上させる現象が生じて濃
度を嵩上げしているものと考えられる。
【0093】一般に、図29(a)のようにドットマト
リクス内に4個の記録ドットを配置したドットパターン
の階調値より濃度が1段階高い階調値を表現する場合、
図29(d)のようにドットマトリクス内に5個の記録
ドットを配置している。この図29(d)の光学反射濃
度をD4とすると、当然のことながら光学反射濃度の関
係はD1<D4となる。従来は1つの濃度のインクでD
1とD4の間の階調を表現することができなかったが、
本実施形態では上記D2またはD3がD1とD4の中間
にあること、即ち光学反射濃度の関係がD1<D2<D
3<D4であることを利用してD1とD4の間の階調を
表現している。このようにして表現し得る階調数を増加
させている。また、D1とD4の間の光学反射濃度を有
する中間調を得るためには、ただ闇雲にクリアインクを
加えればよいというものではない。D2とD3の関係か
ら分かるように着弾させるクリアインクドット数によっ
て光学反射濃度が異なるので、記録ドットと接触させる
クリアインクの量、つまりクリアインクドット数を制御
することで中間調を表現しなければならない。着弾させ
るクリアインクドット数を変化させることにより所望の
階調数を得ることが可能となる。
【0094】記録媒体上における色材を含有する記録ド
ットの様子を観察すると、記録媒体表面に着弾した記録
ドットが真円であることは稀である。通常、例えば、普
通紙(PPC用紙)上では紙の繊維に沿って色材が染み
込んだ形になったり、紙面深く浸透しているような部分
もあれば、表面に滲んでいるような部分もあり、非常に
複雑な形状である。すなわち、記録ドットとは記録媒体
表面上では複雑な形状を呈している。このよう複雑な形
状を有している記録ドットに隣接する位置に上記クリア
インクを付着させると紙面上で記録ドットの形状が変化
する。具体的には、色材が紙面の繊維に沿ってより多く
染み込むこととなり、ドット径の拡大が観察されること
となる。また、ドットの境界部分が滲むことにより、ハ
イライト部における記録ドットの粒状感を低減させると
いう効果も現れる。
【0095】以上のように本実施形態は、記録ドットと
クリアインクドットの双方のドットにより階調表現する
ことで、記録ドットのみで階調表現するよりも表現し得
る階調数を増加させている。例えば、図30・図31に
示したように4×4のドットマトリクスを用いて階調値
を表現する場合は、通常、図30(a)・図31(a)
のごとく16階調値分のドットパターンが考えられる。
ところが、記録ドットとクリアインクドットの双方のド
ットにより階調表現する場合は、例えば、図30(b)
・図31(b)のように25階調の表現が可能となる。
尚、図30(b)・図31(b)は、階調値が"16"以
下のドットパターンに対してクリアインクを加えている
場合である。このようにハイライト部を記録する際にク
リアインクを用いることとすることで、ハイライト部に
おける記録ドットの粒状感が低減される。また、階調数
が増加することでよりスムーズなグラデーションが表現
可能となり高品位な画像を得ることができる。
【0096】尚、図1に示すような本発明に係る記録ヘ
ッドを用いて上記図30や図31に示すようなドットパ
ターンを記録する場合、記録ドットとクリアインクドッ
トのドット配置の関係上、記録ヘッドの1回の主走査
(1パス)では図30や図31に示すドットパターンを
記録することはできない。従って、図30や図31に示
すようなドットパターンを記録する場合はマルチパス方
式を用いて記録を行う。しかしながら、本実施形態にお
いて使用可能なドットパターンは上記図30・図31に
は限られず、記録ドットとクリアインクドットのドット
配置が図30・図31とは異なるドットパターンを用い
てもよいことは言うまでもない。その場合、1パス記録
が可能なようにドットが配置されたドットパターンを用
いることで、1パス記録が可能となる。
【0097】また、図32・図33に他のドットパター
ンの例を示す。図32は9階調値分のドットパターンを
示しており、記録インクドットとクリアインクドットの
比率が常に1:1である場合を示している。また、図3
3は18階調値分のドットパターンを示しており、記録
インクドットとクリアインクドットの比率が1:1、
1:2、2:3、3:4…のように変化する場合を示し
ている。このように記録ドットとクリアインクの比率
は、図32のように常に一定でもいいし、図33のよう
に変化させてもいいが、より多くの階調を表現したい場
合は図33のようにしたほうがいい。尚、この図32・
図33に示す双方とも、1パス記録が可能なドットパタ
ーンである。
【0098】このように本実施形態によれば、1画素に
対応しているドットマトリクスの大きさを変えずに、す
なわち出力解像度を低下させずに階調数を増加させるこ
とが可能であり、階調性に優れた絵柄領域を形成でき
る。また、記録インクとクリアインクを混和させている
ので階調間の濃度差が少なくなり、濃淡インクを用いる
場合の弊害、すなわち濃淡インク間の濃度の差が大きい
と記録画像における淡インクと濃インクの切り換え部分
(つなぎ部分)が目立ってしまい画像品位を低下させる
という弊害が生じない。
【0099】上記の本実施形態では、文字領域であるか
絵柄領域であるかに応じて、第1または第2の記録モー
ドを設定している。具体的には、文字領域である場合は
第1の記録モードを設定し、絵柄領域である場合は第2
の記録モードを設定している。このように設定する理由
は、上述したように、一般に文字領域には階調性がな
く、絵柄領域には階調性があるからである。つまり、こ
の第2の実施形態を別の見方でみると、階調性の有無に
応じて、記録モードを設定しているということもでき
る。従って、この第2の実施形態は、階調性に着目し、
その領域が階調性を有するか否かに応じて、記録モード
の設定を行うこととしてもよい。この場合、画像データ
の階調レベルに着目し、階調レベルが一定の領域は第1
の記録モードで記録するようにし、階調性レベルに変化
がある領域は第2の記録モードで記録するようにする。
具体的には、まず、入力されたRGBの多値画像データ
における画素毎の階調レベルを検出する。次に、同じ階
調レベルの画素がX・Y方向に所定数以上連続している
かどうかを判定する。そして、連続していると判定され
た場合は、その領域を非階調領域と判定し、記録インク
のみで記録するために第1の記録モードを設定する。一
方、連続していないと判定された場合は、その領域を階
調領域と判定し、記録インクとクリアインクの双方で記
録するために第2の記録モードを設定する。このように
することで、階調性の有無に応じた記録モードの設定が
可能となる。尚、階調性がない画像としては、例えば、
文字・グラフ・表・ポスター調の画像等が挙げられる。
【0100】なお、第2の実施形態では、上述のように
文字領域の検出や記録モードの設定等の各処理はホスト
コンピュータ1710側で行うこととしているが、プリ
ンタのメモリ部に前記各処理を実行するためのプログラ
ムを格納しておくことによりプリンタ側で前記各処理を
行ってもよい。また、第2の実施形態では、この各処理
を図17におけるROM1701に格納したプログラム
によりMPU1700がソフトウエア的に処理を行うよ
うにしているが、この各処理を行うための専用の回路を
プリンタ側に設けてハードウエアで構成するようにして
もよい。
【0101】また、第2の実施形態に係る図22のフロ
ーチャートでは、入力された画像データ(文字領域か絵
柄領域か)に応じて、ホストコンピュータが自動的に第
1の記録モードと第2の記録モードとを設定しているがこ
れに限定されるものではない。すなわち、第1の記録モ
ードと第2の記録モードの設定をユーザーが行ってもよ
い。この場合、インクジェット記録装置にスイッチやパ
ネルを設け、それによりモードの設定を行うことが考え
られる。もしくは、ホストコンピュータ内で処理するプ
リンタドライバでユーザーが設定を行ってもしてもよ
い。このようにユーザーが設定する場合は、ユーザーの
用途や好みに合わせて画像を出力できるという利点があ
る。一方、ホストコンピュータが自動的に設定する場合
は、ユーザーは何もしなくてよいのでユーザーの操作が
簡単であるという利点がある。
【0102】なお、上記では文字領域と絵柄領域とが混
在した画像を記録する場合を示したが、本実施形態はこ
れに限定されることなく、文字のみの画像や絵柄のみの
画像を記録する場合にも当然適用できる。
【0103】以上のように本実施形態によれば、記録イ
ンク吐出用ノズルとクリアインク吐出用ノズルとが交互
に配置された高密度ヘッドを用いて画像の記録を行うに
際し、階調性が要求される非文字領域(絵柄領域)は記
録インクとクリアインクの双方で記録するようにし、階
調性が要求されない文字領域は記録インクのみで記録す
るようにすることで、階調性に優れた絵柄領域を形成で
き、また一定の階調レベルを示す鮮明な文字を形成でき
る。従って、本実施形態を用いることで、絵柄領域と文
字領域とが混在した画像を記録する場合でも、階調性に
優れた絵柄領域と鮮明な文字とを有する高品位な画像が
記録可能となる。
【0104】[第3の実施形態]上述した第1の実施形態
及び第2の実施形態では、第1の記録モードまたは第2
の記録モードのどちらか一方を設定することで1パス記
録を行っている。上記第1の実施形態及び第2の実施形
態によれば、短時間で十分高品位な画像を形成できるこ
とから1パス記録で十分な場合が多いと考えられる。し
かしながら、ユーザーの用途や好みもしくは記録すべき
画像によっては、記録時間が長くなったとしてもより高
品位な画像を形成する方が好ましい場合もある。このよ
うな場合は、マルチパス方式で記録を行うことが好まし
い。すなわち、第3の記録モード及び第4の記録モード
を設定して記録を行うのである。尚、第3の記録モード
が設定されるとその所定領域は記録インクのみで且つ複
数回の走査で記録され、第4の記録モードが設定される
とその所定領域は記録インクとクリアインクの双方で且
つ複数回の走査で記録される。この第3の記録モード及
び第4の記録モードの設定は、ユーザーがインクジェッ
ト記録装置に備えられたにスイッチやパネルにより設定
してもいいし、ホストコンピュータ内で処理するプリン
タドライバで設定してもよい。また、第1の実施形態や
第2の実施形態と同様に、画像データに応じて、ホスト
コンピュータまたはインクジェット記録装置が自動的に
設定してもよい。この場合、第3の記録モードか第4の
記録モードのどちらか一方を常に設定するようにしてお
いてもいいし、第1、第2、第3または第4の記録モー
ドのいずれか一つを画像データに応じて設定するように
しておいてもいい。
【0105】以上のように本実施形態によれば、マルチ
パス方式で記録を行う第3の記録モードまたは第4の記
録モードを用いることで、第1の実施形態や第2の実施
形態よりも記録時間は長くかかってしまうが、その代わ
り第1の実施形態や第2の実施形態よりも高品位な画像
の形成が可能となる。
【0106】[第4の実施形態]次に、本発明の第4の実
施形態について説明する。この第4の実施形態では、ユ
ーザの用途や好み等に応じて、記録しようとする画像の
種類のモード(文書・写真・混在画像等)や画像品位・
記録時間(高品位モード・高速モード)等をユーザが自
ら選択し、その選択結果に応じて第1、第2、第3また
は第4の記録モードが設定されることを特徴とする。
【0107】図34は第4の実施形態を示すフローチャ
ートであり、この図34を用いて本実施形態を説明す
る。尚、ここでは、画像の種類が文書・写真・混在画像
(文字、イラスト、表、写真等が混在した画像)の3種
類の場合を例に挙げて説明する。
【0108】まず、ステップS1において、文書・写真
・混在画像等の画像の種類を示した画像モードを、ユー
ザーは記録すべき画像に応じて選択する。文書が選択さ
れた場合はステップS2に進む。ステップS2では、画
像品位を重視した高品位モードで記録を行うか、もしく
は記録速度を重視した高速モードで記録を行うかを選択
する。高品位モードが選択された場合はステップS3に
進み、第3の記録モードが設定される。すなわち、高品
位な文書を記録したい場合は、記録インクのみを用いて
マルチパス方式で記録を行う。一方、高速モードが選択
された場合はステップS4に進み、第1の記録モードが
設定される。すなわち、短時間で文書を記録したい場合
は、記録インクのみを用いて1パスで記録を行う。
【0109】また、ステップS1において、写真が選択
された場合はステップS5に進む。ステップS5では、
画像品位を重視した高品位モードで記録を行うか、もし
くは記録速度を重視した高速モードで記録を行うかを選
択する。高品位モードが選択された場合はステップS6
に進み、第4の記録モードが設定される。すなわち、高
品位な写真を記録したい場合は、記録インクとクリアイ
ンクの双方を用いてマルチパス方式で記録を行う。一
方、高速モードが選択された場合はステップS7に進
み、第2の記録モードが設定される。すなわち、短時間
で写真を記録したい場合は、記録インクとクリアインク
の双方を用いて1パスで記録を行う。
【0110】また、ステップS1において、混在画像が
選択された場合はステップS8に進む。ステップS8で
は、画像品位を重視した高品位モードで記録を行うか、
もしくは記録速度を重視した高速モードで記録を行うか
を選択する。高品位モードが選択された場合はステップ
S9に進み、ステップS9で混在画像中における文字部
の品位を重視するか、もしくは非文字部の品位を重視す
るかを選択する。文字部を重視する場合はステップS1
0に進み、第3の記録モードを設定する。すなわち、文
字部と非文字部が混在する混在画像を高品位で記録する
場合において、特に文字部の品位を重視するときは記録
インクのみを用いてマルチパス方式で記録を行う。ま
た、非文字部を重視する場合はステップS11に進み、
第4の記録モードを設定する。すなわち、文字部と非文
字部が混在する混在画像を高品位で記録する場合におい
て、特に非文字部の品位を重視するときは記録インクと
クリアインクの双方を用いてマルチパス方式で記録を行
う。
【0111】一方、ステップS8で高速モードが選択さ
れた場合はステップS12に進み、ステップS12で混
在画像中における文字部の品位を重視するか、もしくは
非文字部の品位を重視するかを選択する。文字部を重視
する場合はステップS13に進み、第1の記録モードを
設定する。すなわち、文字部と非文字部が混在する混在
画像を短時間で記録する場合において、特に文字部の品
位を重視するときは記録インクのみを用いて1パスで記
録を行う。また、非文字部を重視する場合はステップS
14に進み、第2の記録モードを設定する。すなわち、
文字部と非文字部が混在する混在画像を短時間で記録す
る場合において、特に非文字部の品位を重視するときは
記録インクとクリアインクの双方を用いて1パスで記録
を行う。
【0112】上記ステップS3、S4、S6、S7、S
10、S11、S13、S14の夫々において記録モー
ドを設定した後はステップS15に進み、画像データを
作成する。そして、その画像データに基づいた記録がイ
ンクジェト記憶装置にて行われる。
【0113】以上のように本実施形態よれば、画像品
位、記録時間等をユーザーが選択することができるの
で、ユーザーの要求にあった画像記録を行うことができ
る。
【0114】[第5の実施形態]次に、本発明の第5の実
施形態について説明する。この第5の実施形態では、記
録インク吐出用ノズルからの吐出量がクリアインク吐出
用ノズルからの吐出量よりも少ないことを特徴としてい
る。以下に図48〜図50を用いて、本実施形態につい
て説明する。尚、図48は、本実施形態で適用可能な記
録ヘッドの概略構成図であり、(a)は相対的に径が小
さい記録インク吐出用ノズルと相対的に径が大きいクリ
アインク吐出用ノズルが直線的に配列された記録ヘッド
(直線配列型記録ヘッド)であり、(b)はこれらのノ
ズルが千鳥状に配列された記録ヘッド(千鳥配列型記録
ヘッド)である。図49は、図48に示した記録ヘッド
90を複数個具備した記録ヘッドユニット9の構成を示
す図であり、(a)は図48で示した直線配列型記録ヘ
ッド90を横一列に配列した場合を示しており、(b)
は図48で示した直線配列型記録ヘッド90を縦一列に
配列した場合を示している。図50は、記録インクのみ
を用いる記録モード((a)及び(b))、記録インク
及びクリアインクの双方を用いる記録モード((c)及
び(d))を示している図である。詳しくは、(a)は
相対的に径の小さい記録インク吐出用ノズルのみを駆動
することを示しており、(b)は被記録媒体上に着弾し
た記録インクドットを示している。また、(c)は相対
的に径が小さい記録インク吐出用ノズルと相対的に径の
大きいクリアインク吐出用ノズルとを共に駆動すること
を示しており、(d)は被記録媒体上に着弾した記録イ
ンクドットとクリアインクドットが接触してその双方の
ドットが混和する様子を示している。
【0115】本実施形態では、図48に示すように記録
インク吐出用ノズルのノズル径がクリアインク吐出用ノ
ズルのノズル径よりも相対的に小さくなるように構成す
ることで、記録インク吐出用ノズルからの吐出量をクリ
アインク吐出用ノズルからの吐出量よりも相対的に少な
くしている。具体的には、クリアインク吐出用ノズルの
ノズル半径をrとすると、記録インク吐出用ノズルのノ
ズル半径RがR≦0.9rとなるように構成している。
このようにクリアインク吐出用ノズルのノズル半径rに
比べ記録インク吐出用ノズルのノズル半径Rを10%以
上小さく構成しているのは、ドット径のバラツキが数%
程度発生するためである。(同一ノズルから吐出される
インク滴の体積は吐出パワーや表面張力の変動、そのノ
ズルから直前に吐出したか否かによるインクリフィルな
どの影響によるバラツキがあり、さらにはインク滴と空
中で分離するサテライト滴の体積と位置関係、さらには
記録紙表面の不均一性によるインク滴の拡散状態の違い
などにより、ドット径は数%のバラツキを生ずる)。即
ち、バラツキの範囲内(R>0.9r)では、記録イン
ク吐出用ノズルを相対的に小さくしたことによる効果が
殆ど認められないので、ドット径のバラツキの範囲以上
にノズル径の大きさを異ならせているのである。そのた
めに本実施形態では、R≦0.9rとなるよように構成
している。一方、Rの下限は0.7r≦Rとなるように
構成している。0.7r≦Rとしているのは、これ以上
記録インク吐出用ノズルのノズル径をクリアインク吐出
用ノズルのノズル径よりも小さくしてしまうと、記録イ
ンクドットに比べクリアインクドットが大きくなり過ぎ
てしまい、その結果、正確な階調表現を行い難くなるか
らである。このようなことから本実施形態では、クリア
インク吐出用ノズルのノズル半径をr、記録インク吐出
用ノズルのノズル半径をRとしたとき、0.7r≦R≦
0.9rを満たすように構成している。
【0116】また、上記では記録インク吐出用ノズルと
クリアインク吐出用ノズルのノズル径の大ききを相対的
に異ならせることで両者の吐出量を異ならせているが、
本実施形態はこれには限られず、ノズル径を異ならせる
こと無く、単に両者の吐出量を異ならせる構成としても
良い。吐出量を異ならせる方法としては、例えば、吐出
ノズルに印加する駆動パルスのパルス幅・駆動電圧等を
変化させたることにより実現される。そして、本実施形
態では、記録インクの1滴あたりの吐出量がクリアイン
クの1滴あたりの吐出量よりも少なくなるようにしてい
る。具体的には、クリアインクの吐出量をV1とする
と、記録インクの吐出量V2がV2≦0.8V1となるよ
うに制御している。V2≦0.8V1としているのは、上
述したようにドット径のバラツキが数%程度あるためで
ある。一方、V2の下限は0.5V1≦V2となるように
制御している。0.5V1≦V2としているのは、これ以
上記録インクの吐出量をクリアインクの吐出量よりも少
なくしてしまうと、記録インクドットに比べクリアイン
クドットが大きくなり過ぎてしまい、その結果、正確な
階調表現を行いにくくなるからである。このようなこと
から本実施形態では、クリアインクの吐出量をV1、記
録インクの吐出量をV2としたとき、0.5V1≦V2
0.8V1を満たすように制御している。
【0117】尚、本実施形態における記録インク吐出用
ノズルからの1滴あたりの吐出量とクリアインク吐出用
ノズルからの1滴あたりの吐出量の和と、第1の実施形
態における記録インク吐出用ノズルからの1滴あたりの
吐出量とクリアインク吐出用ノズルからの1滴あたりの
吐出量の和とが略同じになるように、本実施形態におけ
る記録インク吐出用ノズルのノズル径とクリアインク吐
出用ノズルのノズル径とは設定されている。例えば、第
1の実施形態での記録インクの吐出量、クリアインクの
吐出量を共にXとすると、本実施形態では記録インクの
吐出量が0.8X、クリアインクの吐出量が1.2Xと
なるように、記録インク吐出用ノズルのノズル径とクリ
アインク吐出用ノズルのノズル径が設定されている。
【0118】以上のような本実施形態によれば記録イン
クが小滴化するため、記録インクのみで記録を行う領域
においては第1の実施形態に比べてより高精細な画像記
録を行うことが可能になる。また、ベタ領域を1パスで
記録する場合、記録インクとクリアインクを混和させて
いるため、記録インクのみで記録するよりも濃度を高め
ることができる。
【0119】[第6の実施形態]次に、本発明の第6実施
形態について説明する。この第6の実施形態では、クリ
アインク吐出用ノズルからの吐出量が記録インク吐出用
ノズルからの吐出量よりも少ないことを特徴としてい
る。以下に図51〜図53を用いて、本実施形態につい
て説明する。尚、図51は、本実施形態で適用可能な記
録ヘッドの概略構成図であり、(a)は相対的に径が小
さいクリアインク吐出用ノズルと相対的に径が大きい記
録インク吐出用ノズルが直線的に配列された記録ヘッド
(直線配列型記録ヘッド)であり、(b)はこれらのノ
ズルが千鳥状に配列された記録ヘッド(千鳥配列型記録
ヘッド)である。図52は、図51に示した記録ヘッド
90を複数個具備した記録ヘッドユニット9の構成を示
す図であり、(a)は図51で示した直線配列型記録ヘ
ッド90を横一列に配列した場合を示しており、(b)
は図51で示した直線配列型記録ヘッド90を縦一列に
配列した場合を示している。図53は、記録インクのみ
を用いる記録モード((a)及び(b))、記録インク
及びクリアインクの双方を用いる記録モード((c)及
び(d))を示している図である。詳しくは、(a)は
相対的に径の大きい記録インク吐出用ノズルのみを駆動
することを示しており、(b)は被記録媒体上に着弾し
た記録インクドットを示している。また、(c)は相対
的に径が小さいクリアインク吐出用ノズルと相対的に径
の大きい記録インク吐出用ノズルとを共に駆動すること
を示しており、(d)は被記録媒体上に着弾した記録イ
ンクドットとクリアインクドットが接触してその双方の
ドットが混和する様子を示している。
【0120】本実施形態では、図51に示すようにクリ
アインク吐出用ノズルのノズル径が記録インク吐出用ノ
ズルのノズル径よりも相対的に小さくなるように構成す
ることで、クリアインク吐出用ノズルからの吐出量を記
録インク吐出用ノズルからの吐出量よりも相対的に少な
くしている。具体的には、記録インク吐出用ノズルのノ
ズル半径をsとすると、クリアインク吐出用ノズルのノ
ズル半径SがS≦0.9sとなるように構成している。
このように記録インク吐出用ノズルのノズル半径sに比
べクリアインク吐出用ノズルのノズル半径Sを10%以
上小さく構成しているのは、ドット径のバラツキが数%
程度発生するためである。即ち、バラツキの範囲内(S
>0.9s)では、クリアインク吐出用ノズルを相対的
に小さくしたことによる効果が殆ど認められないので、
ドット径のバラツキの範囲以上にノズル径の大きさを異
ならせているのである。そのために本実施形態では、S
≦0.9sとなるよように構成している。一方、Sの下
限は0.7s≦Sとなるように構成している。0.7s
≦Sとしているのは、これ以上クリアインク吐出用ノズ
ルのノズル径を記録インク吐出用ノズルのノズル径より
も小さくしてしまうと、記録インクドットに比べクリア
インクドットが小さくなり過ぎてしまい、その結果、記
録インクにクリアドット加えても階調が変化しずらく、
正確な階調表現を行い難くなるからである。このような
ことから本実施形態では、クリアインク吐出用ノズルの
ノズル半径をs、記録インク吐出用ノズルのノズル半径
をSとしたとき、0.7s≦S≦0.9sを満たすよう
に構成している。
【0121】また、上記では記録インク吐出用ノズルと
クリアインク吐出用ノズルのノズル径の大ききを相対的
に異ならせることで両者の吐出量を異ならせているが、
本実施形態はこれには限られず、ノズル径を異ならせる
こと無く、単に両者の吐出量を異ならせる構成としても
良い。吐出量を異ならせる方法としては、例えば、吐出
ノズルに印加する駆動パルスのパルス幅・駆動電圧等を
変化させたることにより実現される。そして、本実施形
態では、クリアインクの1滴あたりの吐出量が記録イン
クの1滴あたりの吐出量よりも少なくなるようにしてい
る。具体的には、記録インクの吐出量をN1とすると、
クリアインクの吐出量N2がN2≦0.8N1となるよう
に制御している。N2≦0.8N1としているのは、ドッ
ト径のバラツキが数%程度あるためである。一方、N2
の下限は0.5N1≦N2となるように制御している。
0.5N1≦N2としているのは、これ以上クリアインク
の吐出量を記録インクの吐出量よりも少なくしてしまう
と、記録インクドットに比べクリアインクドットが小さ
くなり過ぎてしまい、その結果、記録インクにクリアド
ット加えても階調が変化しずらく、正確な階調表現を行
いにくくなるからである。このようなことから本実施形
態では、クリアインクの吐出量をN1、記録インクの吐
出量をN2としたとき、0.5N1≦N2≦0.8N1を満
たすように制御している。
【0122】尚、本実施形態における記録インク吐出用
ノズルからの1滴あたりの吐出量とクリアインク吐出用
ノズルからの1滴あたりの吐出量の和と、第1の実施形
態における記録インク吐出用ノズルからの1滴あたりの
吐出量とクリアインク吐出用ノズルからの1滴あたりの
吐出量の和とが略同じになるように、本実施形態におけ
る記録インク吐出用ノズルのノズル径とクリアインク吐
出用ノズルのノズル径とは設定されている。例えば、第
1の実施形態での記録インクの吐出量、クリアインクの
吐出量を共にXとすると、本実施形態ではクリアインク
の吐出量が0.8X、記録インクの吐出量が1.2Xと
なるように、記録インク吐出用ノズルのノズル径とクリ
アインク吐出用ノズルのノズル径が設定されている。
【0123】以上のような本実施形態によれば記録イン
クの吐出量が多くなるため、第1の実施形態に比べてよ
り高濃度な画像記録を行うことが可能になる。
【0124】[第7の実施形態]次に、本発明の第7実施
形態について説明する。この第7の実施形態では、走査
と走査の間のつなぎ目部分で発生する濃度ムラ(つなぎ
スジ)を低減させるために、つなぎ目部分あるいはその
周辺部にクリアインクを吐出することを特徴とする。以
下、図54〜図59を用いて本実施形態について説明す
る。
【0125】まず、本実施形態を説明する前に従来例に
ついて説明する。図54は、従来の記録方法を用いて2
回の走査により画像を記録した場合を示している。
(a)は記録ドットが正規位置に着弾した様子を示して
おり、走査と走査の間のつなぎ部分においてスジムラ等
の画像欠陥は発生しておらず、全体的にも濃度ムラのな
い一様な画像となっている。この(a)のように正規位
置にドットを着弾させることが理想的ではあるが、実際
には、吐出よれが生じたり紙送り精度が不十分であった
りするため、インクの着弾位置がばらつく。図54の
(b)・(c)は着弾位置のバラツキのためにつなぎ部
分において画像欠陥が発生した様子を示している。
(b)ではm回目の走査とm+1回目の走査によるつな
ぎ部分において隣接するドットが必要以上に重なり、そ
のつなぎ部分おいて黒スジが発生している。一方、
(c)ではm回目の走査とm+1回目の走査によるつな
ぎ部分において隣接ドット間の距離が必要以上に開いて
しまい、そのつなぎ部分おいて白スジが発生している。
このように従来の記録方法では、走査間のつなぎ部分に
おいて黒スジや白スジが発生する場合があった。
【0126】そこで本実施形態では、図55に示すよう
に走査と走査の間のつなぎ部分においてクリアインクを
吐出している。図55の(A)は、インクよれ等の発生
がなく、正規位置(目標位置)にインクが着弾した場合
を示している。ここでは、m回目の走査においてn+1
番目のクリアインクノズルから吐出されたクリアドット
と、m+1回目の走査において1番目のクリアインクノ
ズルから吐出されたクリアドットとが互いに重なり合う
ようにしている。(A)の(aー3)は、このように記
録インク及びクリアインクが目標位置に着弾することよ
り記録された画像である。この場合、目標着弾位置に記
録インクもクリアインクも着弾しているのでスジムラ等
の画像欠陥が生じることはない。
【0127】図55の(B)は、m回目の走査とm+1
回目の走査のつなぎ部分において、m回目の走査におい
て吐出された記録インク及びクリアインクとm+1回目
の走査において吐出された記録インク及びクリアインク
とが互いに寄り合い、このつなぎ部分において必要以上
に記録インク及びクリアインクが重なり合っている場合
を示している。ここでは、m+1回目の走査において1
番目のクリアインクノズルから吐出されたクリアインク
ドットが、m回目の走査においてn+1番目のクリアイ
ンクノズルから吐出されたクリアドットと重なるだけで
なく、m回目の走査においてn番目の記録インクノズル
から吐出された記録インクドットとも重なり合ってい
る。(B)の(bー3)は、このように記録インク及び
クリアインクがつなぎ部分において必要以上に重なり合
って着弾することより記録された画像である。このよう
にm回目の走査とm+1回目の走査において着弾した記
録インクドット同士が近づき過ぎた場合、従来ではこの
部分での濃度が高くなり過ぎて黒スジ等の濃度ムラを発
生させていたが、本実施形態では図55の(B)のよう
に記録インクドット間にクリアインクを着弾させること
により、記録インクをクリアインクにより滲ませ、つな
ぎ目部分の濃度を低下させているので、記録インクドッ
ト同士が必要以上に重なり合うことによる濃度ムラの発
生を抑制することができる。
【0128】図55の(C)は、m回目の走査とm+1
回目の走査のつなぎ部分において、m回目の走査におい
て吐出されたクリアインクとm+1回目の走査において
吐出されたクリアインクとが重なり合わない場合を示し
ている。具体的には、m+1回目の走査において1番目
のクリアインクノズルから吐出されたクリアインクドッ
トとm回目の走査においてn+1番目のクリアインクノ
ズルから吐出されたクリアドットとが重なっていない。
また、m+1回目の走査において1番目の記録インクノ
ズルから吐出された記録インクドットとm回目の走査に
おいてn番目の記録インクノズルから吐出された記録ド
ットの距離も、規定の距離より長くなり記録インクドッ
ト同士が離れてしまう。このような場合、従来ではこの
部分においてドット間に隙間が生じることにより白スジ
等の濃度ムラを発生させていたが、本実施形態では図5
5の(C)のように記録インクドット間にクリアインク
を着弾させることにより、記録インクをクリアインクに
より滲ませ、記録インクドットのドット径の拡大を図っ
ているので、記録インクドット同士が離れていたとして
もドット間に隙間が生じ難く、濃度ムラの発生を抑制す
ることができる。
【0129】次に、本実施形態の記録方法を用いて1パ
ス記録を行う場合と2パス記録を行う場合について説明
する。図56は各走査によるつなぎ部分以外の領域に対
して記録ヘッドを1回だけ相対走査させることにより画
像の記録を行う1パス記録に関して説明するための図で
ある。図57は各走査によるつなぎ部分以外の領域に対
して記録ノズルを2回相対走査させることにより画像の
記録を行う2パス記録に関して説明するための図であ
る。図56に示すように1パス記録の場合、記録ヘッド
が1回主走査する毎に、記録媒体は主走査方向と略直交
する方向に第1の量だけ副走査する。第1の量とは、記
録ヘッドの両端に位置するクリアインクノズル(1番目
のクリアインクノズルとn+1番目のクリアインクノズ
ル)の各吐出口の中心間の距離と同じである。つまり、
記録ヘッドが1回主走査する度に図中のd1の量だけ記
録媒体は副走査するのである。ここで、副走査量をd1
としているのは、1つ前の主走査においてn+1番目の
クリアインクノズルが走査した領域とその次の主走査に
おいて1番目のクリアインクノズルが走査する領域とが
同じになるようにするためである。言い換えれば、記録
ヘッドの一方の端部のクリアインクノズルと他方の端部
のクリアインクノズルとを前後する主走査において同じ
領域を走査させるめに副走査量を図中のd1のように設
定しているのである。このように副走査量をd1とする
ことで、つなぎ部分においてクリアインク同士をオーバ
ーラップさせることができ、1パス記録においてもつな
ぎ部分の濃度ムラの低減を図ることができる。また、2
パス記録の場合、図57に示すように記録ヘッドが1回
主走査した後、記録媒体は第2の量(d2)だけ副走査
し、その後再びヘッドが主走査した後に、今度は第3の
量(d1―d2)だけ副走査する。これを繰り返すこと
で画像記録を行っていく。尚、d2とは、隣接するイン
クノズルとクリアインクノズルの各吐出口の中心間距離
のことである。つまり、ここでは1ノズル分だけ記録媒
体を副走査させているのである。副走査量を上記のよう
に設定することで、つなぎ部分以外の領域は記録インク
ノズルとクリアインクノズルが1回ずつ走査されること
になり、その結果、画像全体濃度を高めることができる
ようになる。また、つなぎ部分においても記録インクと
クリアインクとをオーバーラップさせることができるの
で、つなぎ部分で濃度ムラの低減を図ることが可能とな
る。尚、上記では、1ノズル分だけ副走査させているが
これには限られず、数ノズル分副走査させても良い。ま
た、本実施形態では、1パス記録及び2パス記録に限定
されるものではなく、3パス、4パス…等複数パス記録
を行うこともできる。
【0130】以上のように本実施形態によれば、各走査
によるつなぎ部分あるいはその周辺部分にはクリアイン
クを吐出するように制御することで、つなぎ部に発生し
やすい濃度ムラを低減することが可能となる。
【0131】[第8の実施形態]本実施形態では、高解像
度が必要な画像のエッジ部を記録する場合には記録イン
クのみで画像記録を行い、解像度が不要な画像の非エッ
ジ部もしくはベタ領域を記録する場合には記録インク及
びクリアインクの双方で画像記録を行うことを特徴とし
ている。
【0132】まず、記録インクのみを用いる第1の記録
モードに関し、図13を用いて説明する。この第1の記
録モードは、文字や細線等の高解像度が要求される画像
のエッジ部を記録する場合に適用される。これは、記録
インク吐出ノズルのみを駆動しクリアインク吐出ノズル
は駆動しないようにすることで実現される。こうするこ
とで、図13に示すように、被記録媒体上には記録ドッ
トのみが形成される。この記録ドットのみで構成される
画像は、隣接ドット同士が重なる確率は低いのでドット
の滲みやよれの影響が少なく、また高解像度でもあるこ
とから、品位の高い画像であるといえる。また、ドット
が独立した状態で存在しエッジが強調されるので効果的
である。
【0133】次に、記録インク及びクリアインクの双方
を用いる第2の記録モードに関し、図10と図14を用
いて説明する。この第2の記録モードは、特に、解像度
が不要な画像のベタ領域や階調性のない(階調レベルが
一定である)非エッジ部を記録する場合に有効である。
上記第2の記録モードでベタ領域や非エッジ部を記録す
る場合には、図10(a)及び図14(a)のヘッドに
おける全てのノズルを駆動することで実現される。そし
て、吐出される記録インクとクリアインクとを液状で混
和させるためには、記録インクとクリアインクとを記録
ヘッドの同一主走査で吐出することが好ましい。このよ
うに被記録媒体上で記録インクとクリアインクとを液状
で混和させることで、記録インクドットがクリアインク
により広げられ記録インクドットの被覆面積が大きくな
る。こうすることで、短時間でベタ領域や非エッジ部を
記録することが可能となる。
【0134】ここで、ベタ領域や非エッジ部を記録する
場合に記録インクとクリアインクを混和させることが有
効である理由を説明する。まず、第1に、記録時間が短
縮できるからである。上述したように、本実施形態では
隣接する記録インクドット同士は重なり合わないので、
記録ヘッドの1回の走査では被記録媒体における所定領
域を記録インクドットで完全に被覆することはできな
い。つまり、1回の主走査(1パス)では記録インクド
ット間に隙間が空いてしまい、ベタ領域や非エッジ部を
記録できないのである。仮に、本実施形態のヘッドを用
いて記録ドットのみでベタ領域や非エッジ部を記録しよ
うとすると、マルチパス方式で記録しなければならず、
記録時間が長くなっていしまう。そこで、記録インクと
クリアインクを混和させて記録インクの被覆面積を大き
くすることで、記録ヘッドの1回の主走査でベタ領域や
非エッジ部を記録できるようにしている。第2に、記録
濃度を高くすることができるからである。本実施形態の
ヘッドを用いて記録インクドットのみでベタ領域や非エ
ッジ部を記録しようとする場合、記録ヘッドの1回の走
査では隣接ドット間に隙間ができてしまい記録濃度が低
くなってしまう。そこで、記録インクとクリアインクを
混和させて記録インクの被覆面積を大きくすることで、
記録濃度の上昇を図っている。以上のように、本実施形
態では、十分な記録濃度を有するベタ領域や非エッジ部
を短時間で記録するために、記録インクとクリアインク
とを混和させているのである。
【0135】なお、上記第1の記録モードでは特に記録
速度を重視しており1パス記録を可能としているが、1
パスで記録を行うと隣接ドット同士が接しないのでドッ
ト間に隙間ができ、その隙間により画像の品位が低下し
て見える場合もある。そこで、より品位の高い画像を記
録したい場合には、第1の記録モードにマルチパス方式
を適用した記録方式を用いて記録を行えばよい。具体的
には、まず、第1の記録モードと同様に、1パス目で記
録インクのみを吐出して隣接ドットが接しない画像を形
成する。次に、被記録媒体を副走査方向に搬送した後、
2パス目において1パス目で記録したドットの間を補完
するように記録インクのみを吐出していくのである。こ
のようにすることでドット間に隙間のない高解像度の画
像を記録することが可能となり、第1の記録モードで記
録するよりも高画質化を図ることができる。このマルチ
パス方式を適用した記録方式を第3の記録モードとす
る。尚、この第3の記録モードを適用すると、第1の記
録モードよりも高画質化できる反面、記録速度の低下を
招いてしまう。例えば、パス数を2回にすれば記録時間
は2倍以上、3回にすれば3倍以上かかってしまう。以
上のように第1の記録モードと第3の記録モードには夫
々利点があるので、これを考慮して記録速度を重視する
場合と記録品位を重視する場合とで使い分ければよい。
また、第2の記録モードにマルチパス方式を適用した記
録方式を第4の記録モードとする。第4の記録モートは
第3の記録モートと共に用いられる。双方のモードとも
マルチパスであり、これによりパス数を合わせることが
できるためである。尚、第4の記録モードで記録を行う
ときであっても、隣接ノズルから吐出される記録インク
とクリアインクは記録ヘッドの同一主走査で吐出され
る。
【0136】このように本実施形態では第1の記録モー
ド、第2の記録モード、第3の記録モード、第4の記録
モードにより記録を行うことが可能である。そして、画
像のエッジ部を記録するか非エッジ部を記録するかに応
じて、記録インクのみを用いる第1の記録モード(もし
くは第3のモード)を設定するか、記録インクとクリア
インクの双方を用いる第2の記録モード(もしくは第4
のモード)を設定するかが決定される。また、1パスで
記録を行う(すなわち、第1の記録モードと第2のモー
ドを用いる)か、マルチパス記録を行う(すなわち、第
3の記録モードと第4のモードを用いる)かは、ユーザ
ーの選択に応じて決定することが好ましい。
【0137】本発明に係る第8実施形態では、解像度が
要求されるエッジ部に対しては第1の記録モードを用
い、解像度が不要な画像の非エッジ部に対しては第2の
記録モードを用いて行うことを特徴としている。これに
ついて図58〜図63を用いて説明する。
【0138】まず、第8の実施形態に係るインクジェッ
ト記録装置の各部の制御を実行するための制御構成につ
いて、図58に示すブロック図を参照して説明する。制
御回路を示す同図において、2010は記録信号を入力
するインターフェース、2011はMPU、2012は
MPU11が実行する制御プログラムを格納するプログ
ラムROM、2013は各種データ(上記記録信号やヘ
ッドに供給される記録データ等)を保存しておくダイナ
ミック型のRAMであり、印字ドット数や、インク記録
ヘッドの交換回数等も記憶できる。2014は記録ヘッ
ド90に対する記録データの供給制御を行うゲートアレ
イであり、インターフェース2010、MPU201
1、RAM2013間のデータの転送制御も行う。70
04はエッジ部検出手段であり、画像におけるエッジ部
を検出する。2020は記録ヘッド90を搬送するため
のキャリアモータ、2019は記録用紙搬送のための搬
送モータである。2015はヘッドを駆動するヘッドド
ライバ、2016,2017は夫々搬送モータ201
9、キャリアモータ2020を駆動するモータドライバ
である。
【0139】図59は、図58の各部の詳細を示す回路
図である。ゲートアレイ2014は、データラッチ21
41、セグメント(SEG)シフトレジスタ2142、
マルチプレクサ(MPX)2143、コモン(COM)
タイミング発生回路2144、デコーダ2145を有す
る。記録ヘッド90は、ダイオードマトリックス構成を
採っており、コモン信号COMとセグメント信号SEG
が一致したところの吐出用ヒータ(H1からH64)に
駆動電流が流れ、これによりインクが加熱され吐出され
る。
【0140】上記デコーダ2145は、上記コモンタイ
ミング発生回路2144が発生したタイミングをデコー
ドして、コモン信号COM1〜8のいずれか1つを選択
する。データラッチ2141はRAM2013から読み
出された記録データを8ビット単位でラッチし、この記
録データをマルチプレクサ2143はセグメントシフト
レジスタ2142に従い、セグメント信号SEG1〜8
として出力する。マルチプレクサ2143からの出力
は、1ビット単位、2ビット単位、または8ビット全て
など、シフトレジスタ2142の内容によって種々変更
することができる。
【0141】上記制御構成の動作を説明すると、インタ
ーフェース2010に記録信号が入るとゲートアレイ2
014とMPU2011との間で記録信号がプリント用
の記録データに変換される。そして、モータドライバ2
016,2017が駆動されるとともに、ヘッドドライ
バ2015に送られた記録データに従って記録ヘッドが
駆動され、印字が行われる。
【0142】図60は、記録装置内部での記録データの
流れを説明する構成図を示す。ホストコンピュータから
送られた記録データはインターフェースを介して記録装
置内部の受信バッファに蓄えられる。受信バッファは数
k〜数十kバイトの容量を持っている。受信バッファに
蓄えられた記録データに対してコマンド解析が行われて
からテキストバッファへ送られる。テキストバッファ中
では一行分の中間形式として記録データが保持され、各
文字の印字位置、修飾の種類、大きさ、文字(コー
ド)、フォントのアドレス等が付加される処理が行われ
る。テキストバッファの容量は各機種毎により異なり、
シリアルプリンタであれば数行分の容量、ページプリン
タであれば1ページ分の容量を持っている。更にテキス
トバッファに蓄えられた記録データを展開してプリント
バッファに2値化された状態で蓄え、記録ヘッドに記録
データとして信号を送り、記録が行われる。記録装置の
種類によってはテキストバッファを有することなく、受
信バッファに蓄積した記録データをコマンド解析と同時
に展開してプリントバッファに書き込むものもある。
【0143】次に、エッジ部検出手段7004について
説明する。本実施形態では非記録画素の周囲2画素以内
に記録画素が存在する場合にエッジ部として検出する仕
様としている。
【0144】記録装置では色毎の記録データを、記録に
先立って記録を行うか行なわないかの1、0のビット描
画データに展開する(該展開されるメモリを以下ではプ
リントバッファと称す)。
【0145】ここで、非記録画素の周囲2画素内に記録
画素が存在するか否かを検出する為に作業用のバッファ
1に記録用のプリントバッファのデータを反転したデー
タを展開し非記録画素バッファを作成する。次に作業用
のバッファ2を用意して該バッファ2に、バッファ1の
データを左右(X方向)2ビット分の論理和を取ったデ
ータを展開してX方向に2画素分非記録画素データがボ
ールドした画素バッファを作成する。更に作業用のバッ
ファ3を用意して該バッファ3に、前後(Y方向)2ビ
ット分の論理和を取ったデータを展開してY方向に2画
素分非記録画素データがボールドした画素バッファを作
成する。以上で非記録画素データが前後左右に2画素分
膨らんだ画素データが作業用バッファ3に得られる。
【0146】次に作業用バッファ4を用意し、該バッフ
ァ4上に前記非記録画素のボールドデータであるバッフ
ァ3と記録画素データであるプリントバッファの論理積
を取ったデータを展開する。この時該バッファ4上に残
った画素データが非記録画素の周囲2画素内に記録画素
が存在するエッジ部となる。更に作業用バッファ5を用
意し、該バッファ5上に前記記録画素データであるプリ
ントバッファと前記エッジ部のデータであるバッファ4
の論理差を取ったデータを展開する。
【0147】上記の説明では方式の理解を容易とするた
めに作業用バッファを5本使用する場合について説明し
たが、1本のバッファ上で全てを処理する方式であって
も勿論良い。
【0148】1本の単位となる縦横のドットサイズ(ビ
ットマップサイズ)としては、境界検出のために検出す
るドット数(本実施形態では周囲2画素であるので5×
5画素サイズ)以上であれば制限は無いが、横は記録サ
イズの1行相当分、縦はヘッドのノズル相当分にするこ
とが容易である場合が多い。
【0149】更に論理和や論理積はCPUの機能を利用
しても、ハードロジックで処理する方式であっても良
い。ハード的な処理の場合には縦横同時に膨らますこと
も可能であり高速処理が達成できる。また、ビット単位
処理でもバイト単位、或いはワード単位処理でも良い
が、大きな単位で処理する方が高速処理が可能であるこ
とはいうまでもない。
【0150】ドットの拡張の仕方では、例えば左右に2
ドット膨らませる手段として前記では左右の2ドット画
素の論理和を取ったが、片方向、例えば右方向に8画素
分ドットを拡張し(注目ドットから右方向に8画素分論
理和を与え)、展開元バッファがX方向にn画素分のデ
ータエリアであったとすると展開先である作業バッファ
は右方向に8画素分大きなn+8画素分のデータエリア
となるが、該エリア中X方向の端部の4画素分のエリア
は捨てて、X方向第5画素の位置から第(n+4)画素
の位置のデータを抽出することで左右4画素の論理和を
取ったのと同様のデータが得られる。ソフト上のアルゴ
リズムやハードロジック構成によってはアドレスを前後
に参照するよりも前参照か後参照だけに限定できた方が
容易である場合があるが、この様な時に該手段は有効で
ある。
【0151】このようにして画像のエッジ部を検出する
ことで、記録すべき画像をエッジ部と非エッジ部とに分
離することができる。この分離後、エッジ部を記録イン
クのみで記録するように設定し、非エッジ部を記録イン
クとクリアインクの双方で記録するように設定すること
で本実施形態は実現される。また、本実施形態において
は、図61に示すようにエッジ部と隣接する非エッジ部
におけるドットを記録しないようにしている。すなわ
ち、エッジ部と非エッジとの間を1ドット分空けること
で画像を形成しているのである。このように1ドット分
の隙間を空けることで、エッジ部のドットが独立するこ
ととなり、画像のエッジがより強調されるのである。ま
た、1ドット分の隙間を空けることで、エッジ部分のド
ットと非エッジ部分のドットとが混じり合って滲んでし
まうという弊害が低減されるので、エッジ部分がシャー
プに形成できる。尚、図61に示されるように、エッジ
部と非エッジ部との間に1ドット分の隙間を設けること
で、本来記録すべきドットを間引くこととなるが、これ
によりエッジが強調され画像品位が向上するので問題な
い。一方、図62のようにエッジ部分と非エッジ部分の
区別せずに、両方の部分とも記録インクとクリアインク
の双方で記録してしまうとエッジが強調されない。尚、
上記図61はエッジ部を記録インクのみで記録し、非エ
ッジ部を記録インクとクリアインクの双方で記録した場
合の図を示しており、上記図62はエッジ部も非エッジ
部も記録インクとクリアインクの双方で記録した場合の
図を示している。そして、図61、図62は、主走査位
置X1、X2、X3、X4の夫々の位置において記録イ
ンクもしくは記録インクとクリアインクを吐出している
ことを示している。
【0152】ここで、図10に示すような1200dp
iのヘッドを用いて、画像記録を行う場合について説明
する。図63は、インクジェット記録装置の画像データ
処理を示すブロック図である。図63に示すように、ま
ずプリントバッファ7000に格納された画像データ
を、上記エッジ部検出手段7004により、エッジ部デ
ータのエッジ部データプリントバッファ7005への格
納と、非エッジ部データの非エッジ部データプリントバ
ッファ7001への格納とを行う。尚、本実施形態の場
合、非エッジ部データプリントバッファ7001は12
8ラスタ分のデータを格納できる容量を持っており、一
方、エッジ部データプリントバッファ7005は64ラ
スタ分のデータを格納できる容量を持っている。
【0153】次に、非エッジ部データ処理部7002に
おいて、非エッジ部データを記録インクとクリアインク
の双方で記録できるように、前記非エッジ部データに対
して処理を施す。具体的には、記録すべき記録インクド
ットに隣接する位置に必ずクリアインクドットが形成さ
れるように、非エッジ部データに処理を施すである。つ
まり、非エッジ部データの半分を記録インクで記録する
ようにし、残り半分をクリアインクで記録するようにす
るのである。さらに、エッジ部と非エッジ部との間に1
ドット分の隙間を空けるために、非エッジ部データのう
ち最外殻の1ドット分に相当するデータを消去する。こ
うすることで、非エッジ部を形成するドットのうちエッ
ジ部と隣接する1ドット分が記録されないことになる。
【0154】また、エッジ部データ処理部7006にお
いて、エッジ部データを記録インクのみで記録できるよ
うに、前記エッジ部データに対して処理を施す。具体的
には、記録すべき記録インクドットに隣接する位置にク
リアインクドットが形成されないように、エッジ部デー
タに処理を施すである。
【0155】このように処理が施されたエッジ部データ
と非エッジ部データの理論和を取ったデータを転送デー
タ(記録データ)として記録ヘッドに転送する。そし
て、この記録データに基づいて1パスで画像を形成す
る。
【0156】尚、上記の説明では、エッジ部と非エッジ
との間を1ドット分空けることとしているが、本実施形
態におけるエッジ強調はこの方法に限定されるものでは
ない。例えば、非エッジ部におけるドットのうち、エッ
ジ部と隣接するドットを所定数だけ間引くようにしても
よい。このようにすることでも、エッジ部と非エッジ部
との境界における滲みを低減することができる。また、
エッジ部と隣接する非エッジ部におけるドットを全く間
引かないようにしてもエッジを強調することはできる。
但し、エッジ部と非エッジ部との境界の滲みをより低減
させることによりシャープなエッジ部を形成するという
観点からすれば、エッジ部と非エッジとの間を1ドット
分空ける方法、エッジ部と隣接する非エッジ部における
ドットを所定数だけ間引く方法、エッジ部と隣接する非
エッジ部におけるドットを全く間引かない方法の順に好
ましい。
【0157】尚、上記の説明では画像データのエッジ部
検出を記録装置で行っているが、画像データを送るホス
ト側で画像データとエッジデータを記録装置に送るシス
テムをとることは可能である。この場合、画像データを
プリントバッファに展開しエッジデータを直接エッジデ
ータバッファに展開する。この構成により記録装置本体
がエッジ部検出手段を用いなくても上述した実施形態と
同様の記録方法及び効果を得ることが可能である。
【0158】以上のように本実施形態によれば、記録イ
ンク吐出用ノズルとクリアインク吐出用ノズルとが交互
に配置された高密度ヘッドを用いて画像の記録を行うに
際し、エッジ部を記録インクのみで記録するようにし、
非エッジ部を記録インクとクリアインクの双方で記録す
るようにすることで、エッジ部を強調することが可能と
なり、また記録速度を低下させずにしかも十分な印字濃
度で非エッジ部を形成することができる。従って、本実
施形態を用いることで、鮮明なエッジ部を有する高品位
な画像を短時間で記録することが可能となる。また、エ
ッジ部と隣接する非エッジ部におけるドットを記録しな
いことでより効果的なエッジ強調を行うことができる。
【0159】〔第9の実施形態〕次に、本発明の第9の
実施形態について説明する。この第9の実施形態では、
文字領域におけるエッジ部は第1の記録モードで記録
し、文字領域における非エッジ部は第2の記録モードで
記録し、絵柄領域(非文字領域)も第2の記録モードで
記録することを特徴とする。ここでは、特に、文字領域
と絵柄領域とが混在した画像を記録する場合を例にとっ
て説明する。尚、本実施形態を説明するために図17、
図18、図64を用いる。
【0160】図64は第9の実施形態の処理手順を示す
フローチャートであり、この処理を実行するためのプロ
グラムは図17のROM1701に格納されている。ま
た、図64に示すフローチャートはMPU1710によ
り実行される。
【0161】まず、ステップS1において、画像入力装
置150で原稿が読み取られ、画像が入力される。原稿
としては、例えば、文字領域と絵柄領域とが混在した多
色画像を有するグラビラ雑誌のようなフルカラー画像で
あり、画像入力装置150で読み取られたフルカラー画
像はデジタルデータに変換され、R・G・Bの多値画像
データとしてインターフェース部1703を介してホス
トコンピュータ1710に入力される。次に、ステップ
S2において、入力された R・G・Bの多値画像デー
タは、画像処理部1704で、インクジェット記録装置
100で出力可能なY・M・C・Bkの2値データに変
換される。その後、ステップS3において、2値化され
た夫々のY・M・C・Bkデータに対して、文字である
か否かの文字判定を行う。つまり、文字領域を抽出する
のである。
【0162】文字である文字領域であればステップS4
に進み、ステップS4で文字領域のエッジ部を検出する
ことにより文字領域をエッジ部と非エッジ部とに分離す
る。その後、ステップS5においてエッジ部を第1の記
録モードを記録するように設定し、またステップS7に
おいて非エッジ部を第2の記録モードを記録するように
設定する。つまり、文字領域のエッジ部と判定された領
域は記録インクのみで記録し、文字領域の非エッジ部と
判定された領域は記録インクとクリアインクの双方を用
いて記録するのである。ステップS5で第1の記録モー
ドを設定したら、ステップS6において前記文字領域の
エッジ部を記録するための記録画像データを作成する。
ここで得られたデータをデータCとする。その後、ステ
ップS11に進む。
【0163】また、ステップS7で第2の記録モードを
設定したら、ステップS8において前記文字領域の非エ
ッジ部を記録するための記録画像データを作成する。こ
こで得られたデータをデータDとする。その後、ステッ
プS11に進む。尚、ステップS4において文字領域を
エッジ部と非エッジ部とに分離する方法は、上記第1の
実施形態のエッジ部検出手段、もしくは第2の実施形態
のベタ領域検出部を用いることによって行う。
【0164】一方、文字でない絵柄領域であればステッ
プS9に進み、その絵柄領域を第2の記録モードで記録
するように設定する。つまり、絵柄領域と判定された領
域は、記録インクとクリアインクの双方を用いて記録す
るのである。ステップS9で第2の記録モードを設定し
たら、ステップS10において前記絵柄領域を記録する
ための記録画像データを作成する。ここで得られたデー
タをデータEとする。その後、ステップS11に進む。
【0165】ステップS11において、文字領域のエッ
ジ部データ、文字領域の非エッジ部データ、及び絵柄領
域のデータを結合する。具体的には、文字領域のエッジ
部を記録するために得られたデータCと、文字領域の非
エッジ部を記録するために得られたデータDと、絵柄領
域を記録するために得られたデータEとの理論積をと
り、これを記録データとする。
【0166】このようにして得られた記録データは、イ
ンターフェース部1603を介してインクジェット記録
装置100に伝送され、そしてインクジェット記録装置
にて記録が行われる。以上により、文字領域のエッジ部
を記録インクのみで記録し、文字領域の非エッジ部及び
絵柄領域を記録インクとクリアインクの双方で記録した
記録画像が形成される。なお、図64におけるステップ
S3の文字判定(文字抽出)は、上記第2の実施形態に
おいて説明した方法を用いることができる。
【0167】なお、第9の実施形態に係る図28のフロ
ーチャートでは、入力された画像データ(文字領域のエ
ッジ部か、文字領域の非エッジ部か、絵柄領域か)に応
じて、ホストコンピュータが自動的に第1の記録モード
と第2の記録モードとを設定しているがこれに限定され
るものではない。すなわち、第1の記録モードと第2の
記録モードの設定をユーザーが行ってもよい。この場
合、インクジェット記録装置にスイッチやパネルを設
け、それによりモードの設定を行うことが考えられる。
もしくは、ホストコンピュータ内で処理するプリンタド
ライバでユーザーが設定を行ってもしてもよい。このよ
うにユーザーが設定する場合は、ユーザーの用途や好み
に合わせて画像を出力できるという利点がある。一方、
ホストコンピュータが自動的に設定する場合は、ユーザ
ーは何もしなくてよいのでユーザーの操作が簡単である
という利点がある。
【0168】なお、上記では文字領域と絵柄領域とが混
在した画像を記録する場合を示したが、本実施形態はこ
れに限定されることなく、文字のみの画像や絵柄のみの
画像を記録する場合にも当然適用できる。
【0169】以上のように本実施形態によれば、記録イ
ンク吐出用ノズルとクリアインク吐出用ノズルとが交互
に配置された高密度ヘッドを用いて画像の記録を行うに
際し、階調性が要求される非文字領域(絵柄領域)は記
録インクとクリアインクの双方で記録するようにし、階
調性が要求されない文字領域のエッジ部は記録インクの
みで記録するようにし、文字領域の非エッジ部は記録イ
ンクとクリアインクの双方で記録するようにすること
で、階調性に優れた絵柄領域を形成でき、またエッジ強
調が施された鮮明な文字を形成できる。従って、本実施
形態を用いることで、絵柄領域と文字領域とが混在した
画像を記録する場合でも、階調性に優れた絵柄領域と鮮
明な文字とを有する高品位な画像が記録可能となる。
【0170】[第10の実施形態]上述した第8の実施形
態および第9の実施形態では、第1の記録モードまたは
第2の記録モードのどちらか一方を設定することで1パ
ス記録を行っている。上記第8の実施形態及び第9実施
形態によれば、短時間で十分高品位な画像を形成できる
ことから1パス記録で十分な場合が多いと考えられる。
しかしながら、ユーザーの用途や好みもしくは記録すべ
き画像によっては、記録時間が長くなったとしてもより
高品位な画像を形成する方が好ましい場合もある。この
ような場合は、マルチパス方式で記録を行うことが好ま
しい。すなわち、第3の記録モード及び第4の記録モー
ドを設定して記録を行うのである。尚、第3の記録モー
ドが設定されるとその所定領域は記録インクのみで且つ
複数回の走査で記録され、第4の記録モードが設定され
るとその所定領域は記録インクとクリアインクの双方で
且つ複数回の走査で記録される。この第3の記録モード
及び第4の記録モードの設定は、ユーザーがインクジェ
ット記録装置に備えられたにスイッチやパネルにより設
定してもいいし、ホストコンピュータ内で処理するプリ
ンタドライバで設定してもよい。また、第8の実施形態
および第9の実施形態と同様に、画像データに応じて、
ホストコンピュータまたはインクジェット記録装置が自
動的に設定してもよい。この場合、第3の記録モードか
第4の記録モードのどちらか一方を常に設定するように
しておいてもいいし、第1、第2、第3または第4の記
録モードのいずれか一つを画像データに応じて設定する
ようにしておいてもいい。
【0171】以上のように本実施形態によれば、マルチ
パス方式で記録を行う第3の記録モードまたは第4の記
録モードを用いることで、第1の実施形態〜第3の実施
形態よりも時間は長くかかってしまうが、その代わり第
1の実施形態〜第3の実施形態よりも高品位な画像の形
成が可能となる。
【0172】[他の実施形態]上記第1の実施形態〜第1
0の実施形態では、記録ドットの隣接部にクリアインク
を着弾させているが、これはクリアインクに限定される
ものではない。本発明を実現するためには、色相を実質
的に変化させずに記録ドットの被覆状態を変化させるこ
とができるものであればよい。従って、色材を含有しな
い液体であればよい。特に、記録ドットの色材が染料で
あればその染料を溶解する液体であればよく、また記録
ドットの色材が顔料であればその顔料を分散し均一に保
持する液体であればよい。そして、色材を実質的に含有
しない液体の中でもクリアインクを用いるが本発明には
好適である。なぜなら、クリアインクは、媒体上に着弾
させた記録ドットにおける色材との相溶性が均一になり
やすからである。また、クリアインクは、インク吐出口
から良好に吐出しやすいように処方されているものであ
るからである。また、このクリアインクは各色の記録イ
ンクに対して共通に用いることが可能であるので、色材
を含有する記録インクを複数、例えばCMYの3色ある
いはそれ以上を用意したとしても、このクリアインクは
一種類用意するだけよく、各色で濃淡インクを用意する
よりも効率的に階調表現することができる。
【0173】また、上記実施形態ではインク吐出ノズル
とクリアインク吐出ノズルとが1ノズル毎に交互に配置
されたヘッドを用いているが、本発明はこれには限定さ
れるものではない。例えば、クリアインク吐出ノズル、
インク吐出ノズル、クリアインク吐出ノズル、クリアイ
ンク吐出ノズル、インク吐出ノズル、クリアインク吐出
ノズル…の順番でノズルが配置されたヘッド、即ち、イ
ンク吐出ノズル間に2つのクリアインク吐出ノズルが配
置されたヘッドを用いても良い。この場合、上記実施形
態のヘッドに比べインク吐出ノズル間の距離が長くなる
ため、同じ1パス記録の記録結果を比べると画像濃度が
薄くなってしまう。その一方で、記録速度を低下させず
に表現し得る階調数を増加させることができる。このよ
うに本発明では、少なくとも1つのインク吐出ノズルと
少なくとも1つの液体吐出ノズルとが交互に隣接して配
置されたノズル列を有する記録ヘッドを用いることがで
きるのである。
【0174】本発明に適用可能なインクジェットヘッド
としては上記に示したバブルジェットヘッドに限られる
ものではなく、ノズルを高集積化できれば圧電素子を備
えたピエゾヘッドでもよい。このピエゾインクジェット
ヘッドは、特公昭63−252750号公報、あるいは
特公昭63−247051号公報、特開昭59−481
64号公報に示されたように、インク室を形成する容器
の壁の一部に圧電素子を設け、信号により圧電素子をた
わみ変形させ生じる圧力によってノズルからインク滴を
飛翔させ、記録紙上にドットを形成するものである。本
実施形態においても、従来のインクジェットヘッドの製
造方法と同様のプロセスを用いて、基板に圧電素子を形
成し、ノズルを形成することができる。
【0175】これらのインクジェットヘッドは図35に
示すように、ノズルの並び方向511に互いに間隔を有
する複数の平行な流路604を有しており、これら流路
604は流路604の長手方向512に伸びる側壁60
5により区画されている。これら流路604の一端60
3は複数のノズル502を有するノズル基板501に接
続され、他の一端はインクを各流路に補充するインク供
給路609に接続されている。側壁605は、その一部
あるいは全体が圧電物質で構成され、電気的アクチュエ
ート手段(図示せず)により剪断モードなどのノズルの
並び方向511に平行な変形を引き起こし、流路604
を圧力発生室としてインクの圧力を変化させ、ノズル5
02からインク滴を吐出させるものである。
【0176】また、その製造方法は、図36に示すよう
に、厚さ方向に分極された圧電セラミックスからなる上
部基板(第1の流路部材)601および下部基板(第2
の流路部材)602上に平行な流路604を複数形成す
る工程と、図37に示すように、隣接する流路604を
区画する側壁605に、電極層607を流路604ごと
に形成する工程と、図35に示すように、上記工程を施
した上部基板601と下部基板602とを、両基板の流
路604同士が対向して重なり、上部基板601の側壁
電極層607aと下部基板602の側壁電極607bと
が、両基板の表面部608で電気的に接続されるように
接合して、流路形成部材606を形成する工程と、ノズ
ル基板501と流路形成部材606の一端とを接着する
工程からなるものである。そして、上記バブルジェット
ヘッドと同様に、流路は図9(a)〜(c)示すように
構成した。
【0177】ここで、ピエゾインクジェットヘッドの動
作の概要について図38〜図44を用いて説明する。図
38は、ピエゾインクジェットヘッドの全体を表した斜
視図である。但し、インクジェット内部を説明するため
に、一部をカットした状態で示してある。図39は、図
38のインクジェットヘッドの手前端面を、ノズル73
4の位置で切断した、断面図である。
【0178】上記ピエゾインクジェットヘッドの動作概
要は、以下のとおりである。その主要部分の構成は、ノ
ズル734が形成されているノズル形成基板733およ
び、インク室751を形成する構造体732および、イ
ンク室751と圧力発生部材721との境界を形成する
薄膜731および、圧力発生部材721とインク室75
1を接続するための取り付け接合部730および、イン
ク室751へインクを供給するインク供給口735およ
び、本発明のインクジェットヘッド全体を固定する構造
体737とからなっている。
【0179】インクを吐出させる際の動作は、図40及
び図41に示したとおりである。ここで、740は駆動
用電源、741は圧力発生部材充電用スイッチ、742
は圧力発生部材放電用スイッチ、720は各ノズル73
4に対応した個別電極、722はすべてのノズルに対応
した共通電極である。本発明の実施例では、圧力発生部
材として、積層型PZTを用いた。また、利用している
変位方向は、積層方向に直角な方向である。
【0180】図39の状態は、圧力発生部材721に電
界が印加されていない、定常状態を示している。ここ
で、充電用スイッチ741を閉じ、圧力発生部材721
に電界を印加すると、圧力発生部材721が矢印766
の方向へ変位し、同時に接続されている接合部730を
引き寄せ、薄膜731がインク室751を拡大させる方
向へ変形する。このとき、インク供給口735から、イ
ンク室751の体積が増加した分のインクが供給され
る。次に、図41に示したように、充電用スイッチ74
1を開き、放電用スイッチ742を閉じる。このとき、
圧力発生部材721は、矢印65方向へ変位し、こんど
はインク室751の体積を減少させる方向へ作用する。
これにより加圧されたインクが、ノズル734より外部
へ飛翔する。以上が、一連のインク吐出のための動作で
ある。
【0181】図42及び図43は、圧力発生部材721
として用いた、積層型PZTの変位方向を説明した図で
ある。図42は、圧力発生部材721を充電した状態を
示した図である。充電用スイッチ741を閉じ、放電用
スイッチ742を開くことによって、個別電極720お
よび共通電極722の間に、駆動用電源740が接続さ
れる。このとき、圧力発生部材721は、その圧電性及
び分極方向から、矢印761の方向へ厚くなる変形をす
る。このとき、ポアソン比によって定まる比率で、矢印
762の方向へ縮む方向へ変形する。本発明の実施例で
は、この矢印762方向の変位を利用している。
【0182】図43は、圧力発生部材721を放電して
いる状態を示した図である。充電用スイッチ741を開
き、放電用スイッチ742を閉じることによって、個別
電極720および共通電極722を接続し、圧力発生部
材721中の電荷を放出させている。このとき、矢印7
64の方向へ薄くなる変形を生じ、同時に矢印763方
向へ伸びる方向へ変形し、もとの状態に戻る。尚、図4
4は、圧力発生部721を単独で取りだしたときの斜視
図である。
【0183】本発明では以上のようなピエゾインクジェ
ットヘッドを用い、このピエゾインクジェットヘッドか
ら記録インクとクリアインクを吐出することで画像を記
録してもよい。但し、現状ではピエゾインクジェットヘ
ッドはバブルジェットヘッドよりもノズルの高密度化が
困難であるので、高密度化の観点からすると本発明には
バブルジェットヘッドの方が好ましい。
【0184】また、本発明は、図45に示されるような
ノズルが千鳥状に配列された記録ヘッド(千鳥状配列型
記録ヘッド)91を用いてもよい。この千鳥状配列型記
録ヘッドも図1と同様にインライン型のヘッドであり、
ノズルの配列方向に対して記録インク吐出用ノズル93
とクリアインク吐出用ノズル95とが交互に配置されて
いる。このような鳥状配列型記録ヘッド91を図2のよ
うに横一列や縦一列に複数個具備してもよい。このよう
に本発明では、所定の方向にインク吐出ノズルと液体吐
出ノズルが交互に隣接して配置されたヘッドを用いてい
るのである。
【0185】尚、前述した実施形態の機能を実現するソ
フトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体を、
システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは
装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格
納されたプログラムコードを読出し実行することによっ
ても、本発明の目的が達成されることは言うまでもな
い。
【0186】この場合、記憶媒体から読出されたプログ
ラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現するこ
とにより、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は
本発明を構成することになる。
【0187】プログラムコードを供給するための記憶媒
体としては、例えば、フロッピディスク、ハードディス
ク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、磁
気テープ、不揮発性のメモリカード、ROMなどを用いる
ことができる。
【0188】また、コンピュータが読出したプログラム
コードを実行することにより、前述した実施形態例の機
能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指
示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOS(オペレ
ーティングシステム)などが実際の処理の一部または全
部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が
実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0189】さらに、記憶媒体から読出されたプログラ
ムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボード
やコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わる
メモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示
に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備
わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、そ
の処理によって前述した実施形態の機能が実現される場
合も含まれることは言うまでもない。
【0190】なお、本発明は、種々のインクジェット記
録方式が適用可能であるが、特にその中でもインク吐出
を行わせるために利用されるエネルギーとして熱エネル
ギーを発生する手段(例えば電気熱変換体やレーザ光
等)を備え、前記熱エネルギーによりインクの状態変化
を生起させる方式のプリントヘッド、プリント装置にお
いて優れた効果をもたらすものである。かかる方式によ
ればプリントの高密度化、高精細化が達成できるからで
ある。
【0191】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書、同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行うものが好ましい。この方式は所謂オンデマンド型、
コンティニュアス型のいずれにも適用可能であるが、特
に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)が保持
されているシートや液路に対応して配置されている電気
熱変換体に、プリント情報に対応していて核沸騰を越え
る急速な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号を
印加することによって、電気熱変換体に熱エネルギを発
生せしめ、プリントヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさ
せて、結果的にこの駆動信号に一対一で対応した液体
(インク)内の気泡を形成できるので有効である。この
気泡の成長、収縮により吐出用開口を介して液体(イン
ク)を吐出させて、少なくとも1つの滴を形成する。こ
の駆動信号をパルス形状とすると、即時適切に気泡の成
長収縮が行われるので、特に応答性に優れた液体(イン
ク)の吐出が達成でき、より好ましい。このパルス形状
の駆動信号としては、米国特許第4463359号明細
書、同第4345262号明細書に記載されているよう
なものが適している。なお、上記熱作用面の温度上昇率
に関する発明の米国特許第4313124号明細書に記
載されている条件を採用すると、さらに優れたプリント
を行うことができる。
【0192】プリントヘッドの構成としては、上述の各
明細書に開示されているような吐出口、液路、電気熱変
換体の組合せ構成(直線状液流路または直角液流路)の
他に熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を開
示する米国特許第4558333号明細書、米国特許第
4459600号明細書を用いた構成も本発明に含まれ
るものである。加えて、複数の電気熱変換体に対して、
共通するスリットを電気熱変換体の吐出部とする構成を
開示する特開昭59−123670号公報や熱エネルギ
の圧力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を開
示する特開昭59−138461号公報に基いた構成と
しても本発明の効果は有効である。すなわち、プリント
ヘッドの形態がどのようなものであっても、本発明によ
ればプリントを確実に効率よく行うことができるように
なるからである。
【0193】さらに、プリント装置がプリントできるプ
リント媒体の最大幅に対応した長さを有するフルライン
タイプのプリントヘッドに対しても本発明は有効に適用
できる。そのようなプリントヘッドとしては、複数プリ
ントヘッドの組合せによってその長さを満たす構成や、
一体的に形成された1個のプリントヘッドとしての構成
のいずれでもよい。
【0194】加えて、上例のようなシリアルタイプのも
のでも、装置本体に固定されたプリントヘッド、あるい
は装置本体に装着されることで装置本体との電気的な接
続や装置本体からのインクの供給が可能になる交換自在
のチップタイプのプリントヘッド、あるいはプリントヘ
ッド自体に一体的にインクタンクが設けられたカートリ
ッジタイプのプリントヘッドを用いた場合にも本発明は
有効である。
【0195】また、本発明にプリント装置の構成として
設けられる、プリントヘッドに対しての回復手段、予備
的な補助手段等を付加することは本発明の効果を一層安
定できるので、好ましいものである。これらを具体的に
挙げれば、プリントヘッドに対してのキャッピング手
段、クリーニング手段、加圧或は吸引手段、電気熱変換
体或はこれとは別の加熱素子或はこれらの組み合わせに
よる予備加熱手段、プリントとは別の吐出を行なう予備
吐出モードを行なうことも安定したプリントを行なうた
めに有効である。
【0196】また、搭載されるプリントヘッドの種類な
いし個数についても、例えば単色のインクに対応して1
個のみが設けられたものの他、プリント色や濃度を異に
する複数のインクに対応して複数個数設けられるもので
あってもよい。すなわち、例えばプリント装置のプリン
トモードとしては黒色等の主流色のみのプリントモード
だけではなく、プリントヘッドを一体的に構成するか複
数個の組み合わせによるかいずれでもよいが、異なる色
の複色カラー、または混色によるフルカラーの少なくと
も一つを備えた装置にも本発明は極めて有効である。
【0197】さらに加えて、以上説明した本発明実施例
においては、インクを液体として説明しているが、室温
やそれ以下で固化するインクであって、室温で軟化もし
くは液化するもの、あるいはインクジェット方式ではイ
ンク自体を30℃以上70℃以下の範囲内で温度調整を
行ってインクの粘性を安定吐出範囲にあるように温度制
御するものが一般的であるから、使用プリント信号付与
時にインクが液状をなすものであればよい。加えて、積
極的に熱エネルギによる昇温をインクの固形状態から液
体状態への状態変化のエネルギとして使用せしめること
で防止するか、またはインクの蒸発防止を目的として放
置状態で固化するインクを用いるかして、いずれにして
も熱エネルギーのプリント信号に応じた付与によってイ
ンクが液化し、液状インクが吐出されるものや、プリン
ト媒体に到達する時点ではすでに固化し始めるもの等の
ような、熱エネルギーによって初めて液化する性質のイ
ンクを使用する場合も本発明は適用可能である。このよ
うな場合のインクは、特開昭54−56847号公報あ
るいは特開昭60−71260号公報に記載されるよう
な、多孔質シート凹部または貫通孔に液状又は固形物と
して保持された状態で、電気熱変換体に対して対向する
ような形態としてもよい。本発明においては、上述した
各インクに対して最も有効なものは、上述した膜沸騰方
式を実行するものである。
【0198】さらに加えて、本発明の液体噴射プリント
ヘッドを使用するプリント機構を備えたプリント装置の
形態としては、コンピュータ等の情報処理機器の画像出
力端末として用いられるものの他、リーダ等と組合せた
複写装置、さらには送受信機能を有するファクシミリ装
置の形態を採るもの等であってもよい。
【0199】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、インク吐
出ノズルと液体吐出ノズルとが交互に配列した高密度記
録ヘッドを用いることで、高画質化と高速化の双方を両
立させることが可能となる。
【0200】また、記録インクとクリアインクの双方を
用いて画像を形成することで、出力解像度を低下させず
に中間調の階調数を増加させることができる。それによ
り、スムーズなグラデーションが表現可能となり、また
ハイライト部での粒状感も低減する。
【0201】また、インク吐出ノズルと液体吐出ノズル
とが配列したノズル列を有するインライン型ヘッドを用
いることで、装置の大型化やコストアップを伴わず、高
画質化及び高速化を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に適用可能なインクジェット記録装置に
搭載する記録ヘッドの概略構成図であり、ノズルが直線
的に配列された記録ヘッド(直線配列型記録ヘッド)を
示している。
【図2】図1に示した記録ヘッド90を複数個具備した
記録ヘッドユニット9の構成を示す図であり、(a)は
図1で示した直線配列型記録ヘッド90を横一列に配列
した場合を示しており、(b)は図1で示した直線配列
型記録ヘッド90を縦一列に配列した場合を示してい
る。
【図3】本発明に適用可能なシリアル型のインクジェッ
ト記録装置の一例を示す斜視図である。
【図4】本発明に適用可能なライン型のインクジェット
記録装置の一例を示す斜視図である。
【図5】シリアル型のインクジェット記録装置の記録動
作を示す図である。
【図6】バブルジェットヘッドの吐出エレメントの構成
を示す図である。
【図7】バブルジェットヘッドの構成を示す概略図であ
る。
【図8】バブルジェットヘッドの構成を示す概略図であ
る。
【図9】記録インクとクリアインクをノズル列に交互に
供給するための液流路の一例を示す図であり、(a)は
透明斜視図、(b)は透明正面図(c)は側面断面図で
ある。
【図10】記録インク及びクリアインクの双方を用いる
記録モードに基づき記録を行う場合を示す図であり、
(a)は記録インク吐出用ノズルとそれに隣接する少な
くとも1つのクリアインク吐出用ノズルとを共に駆動す
ることを示しており、(b)は被記録媒体上に着弾した
記録インクドットとクリアインクドットが混和している
様子を示している。
【図11】1200dpiのヘッドを示す図であり、全
てのノズルに記録インクが供給されていることを示して
いる。
【図12】1200dpiのヘッドを示す図であり、1
つおきのノズルに記録インクが供給されていることを示
している。
【図13】インク吐出ノズルとクリアインク吐出ノズル
とが交互に配置された記録ヘッドを示す図であり、イン
ク吐出ノズルのみを駆動していることを示している。
【図14】記録インク及びクリアインクの双方を用いる
記録モードに基づき記録を行う場合を示す図であり、
(a)は記録インク吐出用ノズルとそれに隣接する2つ
のクリアインク吐出用ノズルとを共に駆動することを示
しており、(b)は被記録媒体上に着弾した記録インク
ドットとクリアインクドットが接触してその双方のドッ
トが混和する様子を示している。
【図15】ベタ濃度がDsの第1インクとベタ濃度がD
s/2の第2インクの2種類のインクによるドット被覆
率と光学反射濃度(OD値)との関係を示している図で
ある。
【図16】図3に示すインクジェット記録装置のブロッ
ク図である。
【図17】ホストコンピュータ1710の制御系の構成
を示すブロック図である。
【図18】ベタ部検出部1705の構成を示すブロック
図である。
【図19】第1の実施形形態例に係る処理手順を示すフ
ローチャートである。
【図20】1つの画素集合の輪郭線を追跡した例を示す
図である。
【図21】輪郭線の方向を示す図である。
【図22】第2の実施形形態例に係る処理手順を示すフ
ローチャートである。
【図23】図22における文字判定の処理手順を示すフ
ローチャートである。
【図24】X方向の射影1次元データを概念的に示す図
である。
【図25】射影データから捉えられる特徴量を概念的に
示す図である。
【図26】文字判定を行う他の方法を説明するための図
である。
【図27】文字判定を行う他の方法を説明するための図
である。
【図28】クリアインクと記録ドットを接触させること
で記録ドットの被覆状態が変化する様子を示した図であ
る。
【図29】ドットマトリクス内に記録ドットとクリアイ
ンクドットとを配置したドットパターンである。
【図30】階調を表現するドットパターンの一例を示す
図である。
【図31】階調を表現するドットパターンの一例を示す
図である。
【図32】階調を表現するドットパターンの一例を示す
図である。
【図33】階調を表現するドットパターンの一例を示す
図である。
【図34】第4の実施形態を示すフローチャートであ
る。
【図35】従来のピエゾインクジェットヘッド及びその
製造方法を示す製造工程図である。
【図36】ピエゾインクジェットヘッドの製造工程図で
ある。
【図37】ピエゾインクジェットヘッドの製造工程図で
ある。
【図38】本発明に適用可能なインクジェットヘッドの
斜視図である。
【図39】本発明に適用可能なインクジェットヘッドの
縦断面図である。
【図40】本発明に適用可能なインクジェットヘッドの
縦断面図で、圧力発生部材が縮んでいる状態の図であ
る。
【図41】本発明に適用可能なインクジェットヘッドの
縦断面図で、圧力発生部材が伸びている状態の図であ
る。
【図42】圧力発生部材が縮むときの動作説明図であ
る。
【図43】圧力発生部材が伸びるときの動作説明図であ
る。
【図44】圧力発生部の斜視図である。
【図45】本発明に適用可能なインクジェット記録装置
に搭載する記録ヘッドの概略構成図であり、ノズルが千
鳥状に配列された記録ヘッド(千鳥配列型記録ヘッド)
を示している。
【図46】記録インク1ドットとクリアインク1ドット
を被記録媒体に着弾させた図であり、(a)は記録イン
クとクリアインクを隣接する位置に着弾させた場合であ
り、(b)は記録インクとクリアインクを同じ位置に着
弾させた場合である。
【図47】記録インクとクリアインクの双方でベタ印字
を行うことを示した図である。
【図48】第5の実施形態で適用可能な記録ヘッドの概
略構成図であり、(a)は相対的に径が小さい記録イン
ク吐出用ノズルと相対的に径が大きいクリアインク吐出
用ノズルが直線的に配列された記録ヘッド(直線配列型
記録ヘッド)であり、(b)はこれらのノズルが千鳥状
に配列された記録ヘッド(千鳥配列型記録ヘッド)であ
る。
【図49】図48に示した記録ヘッド90を複数個具備
した記録ヘッドユニット9の構成を示す図であり、
(a)は図48で示した直線配列型記録ヘッド90を横
一列に配列した場合を示しており、(b)は図48で示
した直線配列型記録ヘッド90を縦一列に配列した場合
を示している。
【図50】第5の実施形態で適用可能なヘッドを用い、
記録インクのみを用いる記録モードに基づき記録する場
合と、記録インク及びクリアインクの双方を用いる記録
モードに基づき記録する場合とを示す図である。
【図51】第6の実施形態で適用可能な記録ヘッドの概
略構成図であり、(a)は相対的に径が小さいクリアイ
ンク吐出用ノズルと相対的に径が大きい記録インク吐出
用ノズルが直線的に配列された記録ヘッド(直線配列型
記録ヘッド)であり、(b)はこれらのノズルが千鳥状
に配列された記録ヘッド(千鳥配列型記録ヘッド)であ
る。
【図52】図51に示した記録ヘッド90を複数個具備
した記録ヘッドユニット9の構成を示す図であり、
(a)は図51で示した直線配列型記録ヘッド90を横
一列に配列した場合を示しており、(b)は図51で示
した直線配列型記録ヘッド90を縦一列に配列した場合
を示している。
【図53】第6の実施形態で適用可能なヘッドを用い、
記録インクのみを用いる記録モードに基づき記録する場
合と、記録インク及びクリアインクの双方を用いる記録
モードに基づき記録する場合とを示す図である。
【図54】従来の記録方法を用いて2回の走査により画
像を記録した場合を示している。
【図55】走査と走査の間のつなぎ部分においてクリア
インクを吐出する場合を示した図である。
【図56】各走査によるつなぎ部分以外の領域に対して
記録ヘッドを1回だけ相対走査させることにより画像の
記録を行う1パス記録に関して説明するための図であ
る。
【図57】各走査によるつなぎ部分以外の領域に対して
記録ヘッドを2回相対走査させることにより画像の記録
を行う2パス記録に関して説明するための図である。
【図58】第8の実施形態に係るインクジェット記録装
置の各部の制御を実行するための制御回路を示すブロッ
ク図である。
【図59】図58の各部の詳細を示す回路図である。
【図60】印字データの流れを説明する図である。
【図61】エッジ部を記録インクのみで記録し、非エッ
ジ部を記録インクとクリアインクの双方で記録した場合
を示す図である。
【図62】エッジ部も非エッジ部も記録インクとクリア
インクの双方で記録した場合を示す図である。
【図63】第8の実施形態によるインクジェット記録装
置の画像データ処理のブロック図である。
【図64】第9の実施形形態例に係る処理手順を示すフ
ローチャートである。
【符号の説明】
1 被記録媒体 2 給紙ローラ 3 副走査モータ 4 搬送ローラ 5 搬送ローラ 6 ガイドレール 7 ガイドレール 9 記録ヘッドユニット 12 記録インクタンク 13 クリアインクタンク 90 記録ヘッド 93 記録インク吐出用ノズル 95 クリアインク吐出用ノズル 100 インクジェット記録装置 150 画像入力装置 1700 MPU 1701 ROM 1702 RAM 1703 インターフェース部 1704 画像処理部 1705 ベタ領域検出部 1707 操作部 1710 ホストコンピュータ 7000 プリントバッファ 7001 非エッジ部データプリントバッファ 7002 非エッジ部データ処理部 7004 エッジ部検出手段 7005 エッジ部データプリントバッファ 7006 エッジ部データ処理部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 柴田 烈 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内 Fターム(参考) 2C056 EA04 EC11 EC71 EC74 EC80 ED02 ED05 EE17 HA22 2C057 AF01 AF21 AF39 AF91 AG12 AG13 AG15 AM14 AN01 BA03 BA13 CA08

Claims (58)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 色材を含有するインクを吐出するための
    少なくとも1つのインク吐出ノズルと色材を実質的に含
    有しない液体を吐出するための少なくとも1つの液体吐
    出ノズルとが所定の方向に交互に隣接して配置されたノ
    ズル列を有する記録ヘッドを用い、前記記録ヘッドと被
    記録媒体とを相対的に走査させながら、前記インクと前
    記液体を前記被記録媒体に吐出することで画像を記録す
    るインクジェット記録方法であって、 記録すべき画像中の少なくとも一部の領域を前記インク
    のみで記録するか、前記領域を前記インクと前記液体の
    双方で記録するかを決定する決定工程と、 前記決定工程による決定結果に基づき前記領域の記録を
    行う記録工程とを備え、 前記領域を前記インクと前記液体の双方で記録する場
    合、前記記録工程では、所定のインク吐出ノズルから吐
    出されるインクと前記所定のインク吐出ノズルに隣接す
    る液体吐出ノズルから吐出される液体のそれぞれが前記
    被記録媒体上の異なる位置に着弾し、前記着弾したイン
    クと前記着弾した液体とが前記被記録媒体上で接触する
    ことを特徴とするインクジェット記録方法。
  2. 【請求項2】 前記所定のインク吐出ノズルから吐出さ
    れたインクと前記所定のインク吐出ノズルに隣接する液
    体吐出ノズルから吐出された液体とは、同一走査中に吐
    出されることを特徴とする請求項1に記載のインクジェ
    ット記録方法。
  3. 【請求項3】 前記所定のインク吐出ノズルから吐出さ
    れたインクと前記所定のインク吐出ノズルに隣接する液
    体吐出ノズルから吐出された液体とは、前記被記録媒体
    上において液状で混和することを特徴とする請求項1ま
    たは2に記載のインクジェット記録方法。
  4. 【請求項4】 前記決定工程では、前記領域が非ベタ領
    域のとき前記インクのみで記録するように決定し、前記
    領域がベタ領域のとき前記インクと前記液体の双方で記
    録するように決定することを特徴とする請求項1乃至3
    のいずれかに記載のインクジェット記録方法。
  5. 【請求項5】 前記決定工程では、前記領域が文字領域
    のとき前記インクのみで記録するように決定し、前記領
    域が非文字領域のとき前記インクと前記液体の双方で記
    録するように決定することを特徴とする請求項1乃至3
    のいずれかに記載のインクジェット記録方法。
  6. 【請求項6】 前記決定工程では、記録すべき画像の種
    類と記録速度モードに応じて、前記領域を前記インクの
    みで記録するか、前記領域を前記インクと前記液体の双
    方で記録するかを決定することを特徴とする請求項1乃
    至3のいずれかに記載のインクジェット記録方法。
  7. 【請求項7】 前記記録すべき画像の種類とは、文書画
    像、非文書画像、文書画像と非文書画像とが混在した画
    像からなる群から選ばれたいずれか1つであることを特
    徴とする請求項6に記載のインクジェット記録方法。
  8. 【請求項8】 前記記録速度モードとは、被記録媒体の
    1ラインを記録ヘッドの1回の主走査で記録する高速モ
    ードまたは被記録媒体の1ラインを記録ヘッドの複数回
    の主走査で記録する高品位モードであることを特徴とす
    る請求項6に記載のインクジェット記録方法。
  9. 【請求項9】 前記記録すべき画像の種類と前記記録速
    度モードとは、ユーザーが選択することを特徴とする請
    求項6乃至8のいずれかに記載のインクジェット記録方
    法。
  10. 【請求項10】 前記決定工程では、記録すべき画像の
    エッジ部を前記インクのみで記録するように決定し、前
    記画像の非エッジ部を前記インクと前記液体との双方で
    記録するように決定することを特徴とする請求項1乃至
    3のいずれかに記載のインクジェット記録方法。
  11. 【請求項11】 前記画像のエッジ部と非エッジ部とを
    分離する工程を更に備えることを特徴とする請求項10
    に記載のインクジェット記録方法。
  12. 【請求項12】 前記インクによるインクドットと前記
    液体による液体ドットの双方のドットによって前記非エ
    ッジ部を記録するに際し、前記エッジ部と隣接する前記
    非エッジ部のドットは記録しないことを特徴とする請求
    項10または11に記載のインクジェット記録方法。
  13. 【請求項13】 前記インクによるインクドットと前記
    液体による液体ドットの双方のドットによって前記非エ
    ッジ部を記録するに際し、前記エッジ部と隣接する前記
    非エッジ部のドットは間引いて記録することを特徴とす
    る請求項10または11に記載のインクジェット記録方
    法。
  14. 【請求項14】 前記画像とは、文字、線画、表からな
    る群から選ばれた少なくとも1種であることを特徴とす
    る請求項10乃至13のいずれかに記載のインクジェッ
    ト記録方法。
  15. 【請求項15】 前記記録すべき画像中の文字領域を抽
    出する工程と、 前記抽出された文字領域のエッジ部と非エッジ部とを分
    離する工程とを備え、 前記決定工程では、前記エッジ部を前記インクのみで記
    録するように決定し、前記非エッジ部を前記インクと前
    記液体との双方で記録するように決定し、前記抽出した
    文字領域以外の非文字領域を前記インクと前記液体との
    双方で記録するように決定することを特徴とする請求項
    1に記載のインクジェット記録方法。
  16. 【請求項16】 前記記録ヘッドは、インクに熱を付与
    することで気泡を発生させ、前記気泡の発生に基づき、
    インクを吐出させる熱エネルギー発生手段を具備するこ
    とを特徴とする請求項1乃至15のいずれかに記載のイ
    ンクジェット記録方法。
  17. 【請求項17】 前記色材を実質的に含有しない液体と
    は、前記インクから色材を除去したクリアインクである
    ことを特徴とする請求項1乃至16のいずれかに記載の
    インクジェット記録方法。
  18. 【請求項18】 色材を含有するインクを吐出するため
    の少なくとも1つのインク吐出ノズルと色材を実質的に
    含有しない液体を吐出するための少なくとも1つの液体
    吐出ノズルとが所定の方向に交互に隣接して配置された
    ノズル列を有する記録ヘッドを用い、前記記録ヘッドと
    被記録媒体とを相対的に走査させながら、前記インクと
    前記液体を前記被記録媒体に吐出することで画像を記録
    するインクジェット記録装置であって、 記録すべき画像中の少なくとも一部の領域を前記インク
    のみで記録するか、前記領域を前記インクと前記液体の
    双方で記録するかを決定する決定手段と、 前記決定手段による決定結果に基づいた記録がなされる
    ように前記記録ヘッドを制御する記録制御手段とを備
    え、 前記領域を前記インクと前記液体の双方で記録する場
    合、所定のインク吐出ノズルから吐出されるインクと前
    記所定のインク吐出ノズルに隣接する液体吐出ノズルか
    ら吐出される液体のそれぞれが前記被記録媒体上の異な
    る位置に着弾し、前記着弾したインクと前記着弾した液
    体とが前記被記録媒体上で接触することを特徴とするイ
    ンクジェット記録装置。
  19. 【請求項19】 前記所定のインク吐出ノズルから吐出
    されたインクと前記所定のインク吐出ノズルに隣接する
    液体吐出ノズルから吐出された液体とは、同一走査中に
    吐出されることを特徴とする請求項18に記載のインク
    ジェット記録装置。
  20. 【請求項20】 前記所定のインク吐出ノズルから吐出
    されたインクと前記所定のインク吐出ノズルに隣接する
    液体吐出ノズルから吐出された液体とは、前記被記録媒
    体上において液状で混和することを特徴とする請求項1
    8または19に記載のインクジェット記録装置。
  21. 【請求項21】 前記決定手段は、前記領域が非ベタ領
    域のとき前記インクのみで記録するように決定し、前記
    領域がベタ領域のとき前記インクと前記液体の双方で記
    録するように決定することを特徴とする請求項18乃至
    20のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  22. 【請求項22】 前記決定手段は、前記領域が文字領域
    のとき前記インクのみで記録するように決定し、前記領
    域が非文字領域のとき前記インクと前記液体の双方で記
    録するように決定することを特徴とする請求項18乃至
    20のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  23. 【請求項23】 前記決定手段は、記録すべき画像の種
    類と記録速度モードに応じて、前記領域を前記インクの
    みで記録するか、前記領域を前記インクと前記液体の双
    方で記録するかを決定することを特徴とする請求項18
    乃20のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  24. 【請求項24】 前記記録すべき画像の種類とは、文書
    画像、非文書画像、文書画像と非文書画像とが混在した
    画像からなる群から選ばれたいずれか1つであることを
    特徴とする請求項23に記載のインクジェット記録装
    置。
  25. 【請求項25】 前記記録速度モードとは、被記録媒体
    の1ラインを記録ヘッドの1回の主走査で記録する高速
    モードまたは被記録媒体の1ラインを記録ヘッドの複数
    回の主走査で記録する高品位モードであることを特徴と
    する請求項23に記載のインクジェット記録装置。
  26. 【請求項26】 前記記録すべき画像の種類と前記記録
    速度モードとは、ユーザーが選択することを特徴とする
    請求項23乃至25のいずれかに記載のインクジェット
    記録装置。
  27. 【請求項27】 前記決定手段は、記録すべき画像のエ
    ッジ部を前記インクのみで記録するように決定し、前記
    画像の非エッジ部を前記インクと前記液体との双方で記
    録するように決定することを特徴とする請求項18乃至
    20のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  28. 【請求項28】 前記画像のエッジ部と非エッジ部とを
    分離する手段を更に備えることを特徴とする請求項27
    に記載のインクジェット記録装置。
  29. 【請求項29】 前記インクによるインクドットと前記
    液体による液体ドットの双方のドットによって前記非エ
    ッジ部を記録するに際し、前記エッジ部と隣接する前記
    非エッジ部のドットは記録しないことを特徴とする請求
    項27または28に記載のインクジェット記録装置。
  30. 【請求項30】 前記インクによるインクドットと前記
    液体による液体ドットの双方のドットによって前記非エ
    ッジ部を記録するに際し、前記エッジ部と隣接する前記
    非エッジ部のドットは間引いて記録することを特徴とす
    る請求項27または28に記載のインクジェット記録装
    置。
  31. 【請求項31】 前記画像とは、文字、線画、表からな
    る群から選ばれた少なくとも1種であることを特徴とす
    る請求項27乃至30のいずれかに記載のインクジェッ
    ト記録装置。
  32. 【請求項32】 前記記録すべき画像中の文字領域を抽
    出する抽出手段と、前記抽出された文字領域のエッジ部
    と非エッジ部とを分離する分離手段と更に備え、 前記決定手段は、前記エッジ部を前記インクのみで記録
    するように決定し、前記非エッジ部を前記インクと前記
    液体との双方で記録するように決定し、前記抽出した文
    字領域以外の非文字領域を前記インクと前記液体との双
    方で記録するように決定することを特徴とする請求項1
    8に記載のインクジェット記録装置。
  33. 【請求項33】 前記記録ヘッドは、インクに熱を付与
    することで気泡を発生させ、前記気泡の発生に基づき、
    インクを吐出させる熱エネルギー発生手段を具備するこ
    とを特徴とする請求項18乃至32のいずれかに記載の
    インクジェット記録装置。
  34. 【請求項34】 前記色材を実質的に含有しない液体と
    は、前記インクから色材を除去したクリアインクである
    ことを特徴とする請求項18乃至33のいずれかに記載
    のインクジェット記録装置。
  35. 【請求項35】 色材を含有するインクを吐出するため
    の少なくとも1つのインク吐出ノズルと色材を実質的に
    含有しない液体を吐出するための少なくとも1つの液体
    吐出ノズルとが所定の方向に交互に隣接して配置された
    ノズル列を有する記録ヘッドを用い、前記記録ヘッドと
    被記録媒体とを相対的に走査させながら、前記インクと
    前記液体を前記被記録媒体に吐出することで画像を記録
    するインクジェット記録装置の記録制御処理を実行する
    プログラムが格納されたコンピュータ可読記憶媒体であ
    って、 前記プログラムは、 記録すべき画像中の少なくとも一部の領域を前記インク
    のみで記録するか、前記領域を前記インクと前記液体の
    双方で記録するかを決定する決定工程と、 前記決定工程による決定結果に基づき記録データを生成
    する生成工程とを含み、 前記領域を前記インクと前記液体の双方で記録すること
    が決定された場合、所定のインク吐出ノズルから吐出さ
    れるインクと前記所定のインク吐出ノズルに隣接する液
    体吐出ノズルから吐出される液体のそれぞれが前記被記
    録媒体上の異なる位置に着弾し、前記着弾したインクと
    前記着弾した液体とが前記被記録媒体上で接触するよう
    に、前記生成工程における前記記録データの生成を行う
    ことを特徴とするコンピュータ可読記憶媒体。
  36. 【請求項36】 前記決定工程では、前記領域が非ベタ
    領域のとき前記インクのみで記録するように決定し、前
    記領域がベタ領域のとき前記インクと前記液体の双方で
    記録するように決定することを特徴とする請求項35に
    記載のコンピュータ可読記憶媒体。
  37. 【請求項37】 前記決定工程では、前記領域が文字領
    域のとき前記インクのみで記録するように決定し、前記
    領域が非文字領域のとき前記インクと前記液体の双方で
    記録するように決定することを特徴とする請求項35に
    記載のコンピュータ可読記憶媒体。
  38. 【請求項38】 前記決定工程では、記録すべき画像の
    種類と記録速度モードに応じて、前記領域を前記インク
    のみで記録するか、前記領域を前記インクと前記液体の
    双方で記録するかを決定することを特徴とする請求項3
    5に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
  39. 【請求項39】 前記記録すべき画像の種類とは、文書
    画像、非文書画像、文書画像と非文書画像とが混在した
    画像からなる群から選ばれたいずれか1つであることを
    特徴とする請求項38に記載のコンピュータ可読記憶媒
    体。
  40. 【請求項40】 前記記録速度モードとは、被記録媒体
    の1ラインを記録ヘッドの1回の主走査で記録する高速
    モードまたは被記録媒体の1ラインを記録ヘッドの複数
    回の主走査で記録する高品位モードであることを特徴と
    する請求項38に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
  41. 【請求項41】 前記決定工程では、記録すべき画像の
    エッジ部を前記インクのみで記録するように決定し、前
    記画像の非エッジ部を前記インクと前記液体との双方で
    記録するように決定することを特徴とする請求項35に
    記載のコンピュータ可読記憶媒体。
  42. 【請求項42】 前記画像のエッジ部と非エッジ部とを
    分離する工程を含むことを特徴とする請求項41に記載
    のコンピュータ可読記憶媒体。
  43. 【請求項43】 前記インクによるインクドットと前記
    液体による液体ドットの双方のドットによって前記非エ
    ッジ部を記録するように決定された場合、前記エッジ部
    と隣接する前記非エッジ部のドットが記録されないよう
    に前記記録データを生成することを特徴とする請求項4
    1または42に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
  44. 【請求項44】 前記インクによるインクドットと前記
    液体による液体ドットの双方のドットによって前記非エ
    ッジ部を記録するように決定された場合、前記エッジ部
    と隣接する前記非エッジ部のドットが間引かれ記録され
    るように前記記録データを生成することを特徴とする請
    求項41または42に記載のコンピュータ可読記憶媒
    体。
  45. 【請求項45】 前記画像とは、文字、線画、表からな
    る群から選ばれた少なくとも1種であることを特徴とす
    る請求項41乃至44のいずれかに記載のコンピュータ
    可読記憶媒体。
  46. 【請求項46】 前記記録すべき画像中の文字領域を抽
    出する工程と、前記抽出された文字領域のエッジ部と非
    エッジ部とを分離する工程とを含み、 前記決定工程では、前記エッジ部を前記インクのみで記
    録するように決定し、前記非エッジ部を前記インクと前
    記液体との双方で記録するように決定し、前記抽出した
    文字領域以外の非文字領域を前記インクと前記液体との
    双方で記録するように決定することを特徴とする請求項
    35に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
  47. 【請求項47】 色材を含有するインクを吐出するため
    の少なくとも1つのインク吐出ノズルと色材を実質的に
    含有しない液体を吐出するための少なくとも1つの液体
    吐出ノズルとが所定の方向に交互に隣接して配置された
    ノズル列を有する記録ヘッドを用い、前記記録ヘッドと
    被記録媒体とを相対的に走査させながら、前記インクと
    前記液体を前記被記録媒体に吐出することで画像を記録
    するインクジェット記録装置を制御するためのプログラ
    ムであって、 記録すべき画像中の少なくとも一部の領域を前記インク
    のみで記録するか、前記領域を前記インクと前記液体の
    双方で記録するかを決定する決定工程と、 前記決定工程による決定結果に基づき記録データを生成
    する生成工程とを含み、 前記領域を前記インクと前記液体の双方で記録すること
    が決定された場合、所定のインク吐出ノズルから吐出さ
    れるインクと前記所定のインク吐出ノズルに隣接する液
    体吐出ノズルから吐出される液体のそれぞれが前記被記
    録媒体上の異なる位置に着弾し、前記着弾したインクと
    前記着弾した液体とが前記被記録媒体上で接触するよう
    に、前記生成工程における前記生成工程における前記記
    録データの生成を行うことを特徴とするプログラム。
  48. 【請求項48】 前記決定工程では、前記領域が非ベタ
    領域のとき前記インクのみで記録するように決定し、前
    記領域がベタ領域のとき前記インクと前記液体の双方で
    記録するように決定することを特徴とする請求項47に
    記載のプログラム。
  49. 【請求項49】 前記決定工程では、前記領域が文字領
    域のとき前記インクのみで記録するように決定し、前記
    領域が非文字領域のとき前記インクと前記液体の双方で
    記録するように決定することを特徴とする請求項47に
    記載のプログラム。
  50. 【請求項50】 前記決定工程では、記録すべき画像の
    種類と記録速度モードに応じて、前記領域を前記インク
    のみで記録するか、前記領域を前記インクと前記液体の
    双方で記録するかを決定することを特徴とする請求項4
    7に記載のプログラム。
  51. 【請求項51】 前記記録すべき画像の種類とは、文書
    画像、非文書画像、文書画像と非文書画像とが混在した
    画像からなる群から選ばれたいずれか1つであることを
    特徴とする請求項50に記載のプログラム。
  52. 【請求項52】 前記記録速度モードとは、被記録媒体
    の1ラインを記録ヘッドの1回の主走査で記録する高速
    モードまたは被記録媒体の1ラインを記録ヘッドの複数
    回の主走査で記録する高品位モードであることを特徴と
    する請求項50に記載のプログラム。
  53. 【請求項53】 前記決定工程では、記録すべき画像の
    エッジ部を前記インクのみで記録するように決定し、前
    記画像の非エッジ部を前記インクと前記液体との双方で
    記録するように決定することを特徴とする請求項47に
    記載のプログラム。
  54. 【請求項54】 前記画像のエッジ部と非エッジ部とを
    分離する工程を含むことを特徴とする請求項53に記載
    のプログラム。
  55. 【請求項55】 前記インクによるインクドットと前記
    液体による液体ドットの双方のドットによって前記非エ
    ッジ部を記録するように決定された場合、前記エッジ部
    と隣接する前記非エッジ部のドットが記録されないよう
    に前記記録データを生成することを特徴とする請求項5
    3または54に記載のプログラム。
  56. 【請求項56】 前記インクによるインクドットと前記
    液体による液体ドットの双方のドットによって前記非エ
    ッジ部を記録するように決定された場合、前記エッジ部
    と隣接する前記非エッジ部のドットが間引かれ記録され
    るように前記記録データを生成することを特徴とする請
    求項53または54に記載のプログラム。
  57. 【請求項57】 前記画像とは、文字、線画、表からな
    る群から選ばれた少なくとも1種であることを特徴とす
    る請求項53乃至56のいずれかに記載のプログラム。
  58. 【請求項58】 前記記録すべき画像中の文字領域を抽
    出する工程と、前記抽出された文字領域のエッジ部と非
    エッジ部とを分離する工程とを含み、 前記決定工程では、前記エッジ部を前記インクのみで記
    録するように決定し、前記非エッジ部を前記インクと前
    記液体との双方で記録するように決定し、前記抽出した
    文字領域以外の非文字領域を前記インクと前記液体との
    双方で記録するように決定することを特徴とする請求項
    47に記載のプログラム。
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