JP2008213267A - 液体吐出装置、液体吐出方法、及び、プログラム - Google Patents

液体吐出装置、液体吐出方法、及び、プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】液体滴が付着することによって生ずる媒体の変形を緩和するために使用される液剤を節約すること。
【解決手段】媒体上に第1液体滴を吐出して画像を形成する第1液体吐出部と、前記第1液体滴によって生ずる前記媒体の変形を緩和させるために、前記媒体に第2液体滴を吐出する第2液体吐出部と、前記第1液体滴及び前記第2液体滴のいずれも吐出されていない場所を前記媒体上に残しつつ、前記画像の周辺に前記第2液体滴を吐出するように前記第2液体吐出部を制御するコントローラと、を備える液体吐出装置。
【選択図】図2

Description

本発明は、液体吐出装置、液体吐出方法、及び、プログラムに関する。
液体を媒体上に吐出して画像を形成する液体吐出装置がある。このような装置が画像を形成する場合、液体滴が多く着弾した場所において媒体が液体滴の水分によりシワになるコックリング(cockle:しわにする)現象を発生することがある。このようなときには、多くの液体滴が着弾していない媒体上の場所にも透明な液体滴を吐出して全ての場所において液体滴が着弾するようにする。このようにすることで、コックリング現象の発生を緩和することができる。
特開平6−198868号公報 特開2001−205827号公報
しかしながら、液体滴が着弾していない全ての場所について透明な液体滴を一様に吐出する必要はない。コックリング現象は、液体滴が多く着弾した場所と液体滴が着弾していない場所との水分量の差が大きいときに発生しやすい。よって、媒体の全体に一様に透明な液体滴を吐出しなくても、急激な水分量変化が起こらないように画像の周辺に透明な液体滴を分布させるようにすることでコックリング現象の発生を緩和することができる。そして、媒体の全面に透明な液体滴を吐出しなくてもよいことから、透明な液体滴を節約することができる。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、液体滴が付着することによって生ずる媒体の変形を緩和するために使用される液剤を節約することを目的とする。
上記目的を達成するための主たる発明は、
媒体上に第1液体滴を吐出して画像を形成する第1液体吐出部と、
前記第1液体滴によって生ずる前記媒体の変形を緩和させるために、前記媒体に第2液体滴を吐出する第2液体吐出部と、
前記第1液体滴及び前記第2液体滴のいずれも吐出されていない場所を前記媒体上に残しつつ、前記画像の周辺に前記第2液体滴を吐出するように前記第2液体吐出部を制御するコントローラと、
を備える液体吐出装置である。
本発明の他の特徴については、本明細書及び添付図面の記載により明らかにする。
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも、以下の事項が明らかとなる。
媒体上に第1液体滴を吐出して画像を形成する第1液体吐出部と、
前記第1液体滴によって生ずる前記媒体の変形を緩和させるために、前記媒体に第2液体滴を吐出する第2液体吐出部と、
前記第1液体滴及び前記第2液体滴のいずれも吐出されていない場所を前記媒体上に残しつつ、前記画像の周辺に前記第2液体滴を吐出するように前記第2液体吐出部を制御するコントローラと、
を備える液体吐出装置。
このようにすることで、液体滴が付着することによって生ずる媒体の変形を緩和するために使用される液剤を節約することができる。
かかる液体吐出装置であって、前記媒体は仮想的に複数の領域に分割されており、前記画像を含まない領域に前記第1液体滴及び前記第2液体滴のいずれも吐出されていない場所を残しつつ、前記画像を含む領域のうち前記第1液体滴が吐出されていない場所に前記第2液体滴を吐出するように前記第2液体吐出部が制御されることが望ましい。また、前記媒体上の一部の場所に前記第2液体滴を吐出するために用意された複数のパターンのうち、前記画像に基づいて選択されるパターンに基づいて前記画像の周辺に前記第2液体滴が吐出されることが望ましい。また、前記画像に基づいて選択されるパターンは、前記画像と前記パターンとの重なり量に基づいて選択されることが望ましい。また、前記第2液体滴の単位面積あたりの吐出量は、前記画像を形成する第1液体滴の単位面積あたりの吐出量よりも少ないことが望ましい。
また、前記画像を形成する第1液体滴の単位面積あたりの吐出量は、前記画像を形成するためのデータに基づいて求められることが望ましい。また、前記第2液体滴は、該第2液体滴が吐出される領域の端部において吐出量が減らされつつ吐出されることが望ましい。また、前記第2液体吐出部は、前記第2液体滴として透明な液体滴を吐出することが望ましい。また、前記第1液体滴と前記第2液体滴は、前記媒体上の同じ面に吐出されることが望ましい。
このようにすることで、液体滴が付着することによって生ずる媒体の変形を緩和するために使用される液剤を節約することができる。
媒体上に第1液体滴を吐出して画像を形成するステップと、
前記画像の周辺に前記第1液体滴によって生ずる前記媒体の変形を緩和させるための第2液体滴を吐出するステップであって、前記第1液体滴及び前記第2液体滴のいずれも吐出されていない場所を前記媒体上に残しつつ、前記画像の周辺に前記第2液体滴を吐出するステップと、
を含む液体吐出方法。
このようにすることで、液体滴が付着することによって生ずる媒体の変形を緩和するために使用される液剤を節約することができる。
液体吐出装置を動作させるためのプログラムであって、
媒体上に第1液体滴を吐出して画像を形成するステップと、
前記画像の周辺に前記第1液体滴によって生ずる前記媒体の変形を緩和させるための第2液体滴を吐出するステップであって、前記第1液体滴及び前記第2液体滴のいずれも吐出されていない場所を前記媒体上に残しつつ、前記画像の周辺に前記第2液体滴を吐出するステップと、
を、前記液体吐出装置に行わせるプログラム。
このようにすることで、液体滴が付着することによって生ずる媒体の変形を緩和するために使用される液剤を節約することができる。
===実施形態===
<全体構成について>
図1は、プリンタ1の全体構成の概略図である。図2は、プリンタ1の全体構成のブロック図である。以下、プリンタ1の基本的な構成について説明する。
プリンタ1は、搬送ユニット20、ハイドレータユニット30、ヘッドユニット40、検出器群50、コントローラ60、反転ユニット70、及びインタフェース80を有する。外部装置であるコンピュータ110から印刷データを受信したプリンタ1は、コントローラ60によって各ユニット(搬送ユニット20、ハイドレータユニット30、ヘッドユニット40、反転ユニット70)を制御する。そして、コントローラ60は、用紙に画像を印刷する。プリンタ1内の状況は検出器群50によって監視されており、検出器群50は、検出結果をコントローラ60に出力する。コントローラ60は、検出器群50から出力された検出結果に基づいて、各ユニットを制御する。
搬送ユニット20は、用紙Sなどの媒体を所定の方向(搬送方向という)に搬送させるためのものでる。この搬送ユニット20は、従動ローラ21、押さえローラ22、駆動ローラ23、テンショナ24、ベルト25、及び、サクションユニット26を有する。駆動ローラ23は、コントローラ60からの制御により不図示の駆動モータが回転させられることにより駆動される。ベルト25は、従動ローラ21及びテンショナ24にも架け渡されているため、駆動ローラ23が回転させられると、ベルト25が搬送方向に移動する。尚、テンショナ24は、ベルト25の張り具合を調整し、ベルト25と駆動ローラ23との摩擦力を確保するためのものである。
ベルト25は、所定の幅を有するベルトであり、ベルト25の上部に用紙Sが乗ることにより用紙Sが搬送される。ベルト25には、一様に分布するような穴があけられている。サクションユニット26は、負圧を生成してベルト25にあけられた穴から用紙Sを吸引する。そうすることによって、用紙Sは、ベルト25上に吸着させられベルト25の移動と共に搬送されるようになっている。
ハイドレータユニット30は、透明な液体滴を用紙S上に吐出するためのものである。ハイドレータユニット30は、複数のノズルを有するヘッド31を有する。各ノズルからの液体滴の吐出量はコントローラ60によって制御される。ハイドレータユニット30のノズルの配置については、後述する。尚、ハイドレータユニット30のヘッド31は、第2液体吐出部に含まれる。
ヘッドユニット40は、用紙Sにインク滴を吐出するためのものである。ヘッドユニット40は、複数のノズルを有するヘッド41を備える。このヘッドユニットから吐出されるインク滴は有色のインク滴である。例えば、イエローY、マゼンタM、シアンC、及び、ブラックKの液体滴が吐出される。これらのインク滴が吐出されることによって、用紙S上に画像が形成される。尚、ヘッドユニット40のヘッド41は、第1液体吐出部に含まれる。
ハイドレータユニット30及びヘッドユニット40のノズルの配置については、後述する。
検出器群50は、例えば、駆動ローラに取り付けられたロータリーエンコーダなどがある。そして、ロータリーエンコーダからの出力がコントローラ60に入力され、用紙の搬送などの制御に利用される。
コントローラ60は、プリンタ1の制御を行うための制御ユニットである。コントローラ60には、処理部とメモリが含まれている。処理部は、プリンタ全体の制御を行うための演算装置である。メモリは、処理部が実行するプログラムやデータなどを記憶する記憶領域を有する。処理部がメモリに格納されているプログラムを実行することによって、コントローラ60が各部を制御するようになっている。
反転ユニット70は、開閉ゲート72、73を開閉することで、おもて面の印刷が完了した用紙Sを反転部71に引き込む。そして、その後、この用紙を搬送して、再度給紙する機能を有する。このようにすることによって、用紙の裏面を印刷できるようにしている。
インタフェース80は、コンピュータ110に接続するためのUSBインタフェースなどのインタフェースである。インタフェース80に接続してコンピュータ110に接続することにより、コンピュータ110から印刷データを取得することができるようになっている。印刷データについては後述する。尚、ここでは有線のインタフェースとなっているが、無線技術を応用し、印刷データの送受を行えるようなインタフェースを採用することもできる。
コンピュータ110は、プリンタ1に印刷させる画像についての印刷データを作成して送信する。コンピュータ110には、プリンタドライバがインストールされている。そして、コンピュータ110のOS上で稼働するアプリケーションから印刷する画像のデータが送られると、プリンタドライバは、後述する印刷処理で必要な印刷データに変換する。印刷データは、プリンタ1の各ノズルが用紙上の各画素についてどのようなサイズのドットを形成するかを示す画素データを含んでいる。
<ヘッドの構成について>
図3は、ヘッドユニット40とハイドレータユニット30におけるヘッドの配置を説明するための図である。図では、プリンタ1の上部から見た図になっている。本来であれば、ヘッドのノズル孔は、他の要素に阻まれて上部からは目視できないが、ここでは説明の便宜上上部からノズル孔の様子が観察できるように描かれている。
ヘッドユニット40は、イエローヘッドユニットY、マゼンタヘッドユニットM、シアンヘッドユニットC、及び、ブラックヘッドユニットKの4つのユニットを含む。それぞれのヘッドユニットは、それぞれ4つのヘッド41を含んでいる。各ヘッドは、4つのノズル列を有する。各ノズル列は180dpiの間隔で180個のノズルが形成されている。そして、お互いに、720dpiずつ用紙の幅方向(搬送方向とは垂直方向)にずらされて配置されている。そうすることで、用紙の幅方向について720dpiの解像度で画像を形成することができるようになっている。
また、ハイドレータユニット30も4つのヘッドを含んでいる。そして、同様に、各ヘッドは4つのノズル列を有する。各ノズル列は180dpiの間隔で180個のノズルが形成されている。そして、お互いに720dpiずつ用紙の幅方向にずらされて配置されることで、用紙の幅方向に720dpiの解像度で透明の液体滴を吐出させることができるようになっている。
ヘッドユニット40及びハイドレータユニット30に含まれるヘッドの各ノズルには、それぞれインクチャンバー(不図示)と、ピエゾ素子が設けられている。ピエゾ素子の駆動によってインクチャンバーが伸縮・膨張し、ノズルからインク滴が吐出できるようになっている。ハイドレータユニット30に含まれるヘッド31の数は、ヘッドユニット40に含まれるヘッド41の数の1/4である。よって、ハイドレータユニット30のヘッド31の各ノズルは、ヘッドユニット40のヘッド41のノズルが形成するドットが含む液体量の4倍の液体量を吐出できるような構成になっている。このような構成は、ハイドレータユニット30のノズル孔の径をヘッドユニット40のノズル孔の径よりも大きくしたり、ピエゾ素子に印加する駆動パルスの振幅を、ハイドレータユニット30のものの方をヘッドユニット40のものよりも大きくするなどして実現される。この駆動パルスを含む駆動信号は、駆動信号生成回路(不図示)によって生成される。この駆動信号生成回路はコントローラ60に含まれている。
このようにすることによって、例えば、ハイドレータユニット30のヘッド31のノズルによって形成される小ドットが含む液体量はブラックヘッドユニットKのヘッド41のノズルによって形成される小ドットの4倍の液体量を含むようになっている。同様に、ヘッド31のノズルによって形成される中ドットが含む液体量は、ヘッド41のノズルによって形成される中ドットの4倍の液体量を含み、ヘッド31のノズルによって形成される大ドットが含む液体量は、ヘッド41のノズルによって形成される大ドットの4倍の液体量を含む。
<媒体に着弾する液体滴の分布に偏りがあるとき(参考例)>
図4は、コックリング現象について説明するための図である。図には、用紙Sが示され、さらにこの用紙Sを横から見た図、及び、下から見た図が示されている。用紙Sのある部分には、画像Aが形成されている。画像Aは、コックリング現象の説明のために単位面積あたりの液体量の高い印刷がなされている。たとえは、画像Aはベタ印刷のように濃度の高い印刷によって形成される。
このような印刷を行った場合、画像Aの領域には多量のインク滴が付着することになる。そうすると、用紙Sの繊維がこのインク滴の水分を吸収し膨張する。一方、他の領域では繊維の膨張は起こらないため、インク滴が着弾した部分については他の領域と比較して盛り上がった形状へと変形してしまう。そして、用紙Sにしわを形成する。このような現象をコックリング現象(cockle:しわにする)と呼んでいる。
このような変形は、特定の箇所にのみ多量のインク滴が付着することにより起こる。よって、画像Aの領域だけでなく、他の領域にもインク滴を着弾させることで、他の領域の繊維も同様に膨張し、このような用紙Sの変形を緩和させることができるものと考えられる。この場合、他の領域には透明な液体滴を着弾させることで、表現される画像に影響を与えないようにしている。
プリンタ1が有するハイドレータユニット30は、上述の透明の液体滴を用紙Sに吐出するために設けられたものである。例えば、図4のような画像が形成される場合、ハイドレータユニット30は、画像Aが形成されている場所以外の場所に透明な液体滴を吐出する。このようにすることで、用紙S全体の繊維が膨張することになるので、コックリング現象を緩和することができる。
このような目的で設けられたハイドレータユニット30であるが、インク滴が着弾していない全ての場所について透明な液体滴を吐出する必要はない。コックリング現象は、液体滴が多く着弾した領域と液体滴が着弾していない領域との水分量の差が大きいときに発生しやすい。例えば、図4のように何も印刷されていない領域とベタ印刷されている領域とが混在しているような場合に最も発生しやすい。一方、水分量が急激に変化しないような場合には、コックリング現象は発生しにくい。よって、一様に透明な液体滴を吐出しなくても、画像を形成するインク量よりも密度を少なくして画像の周辺に透明な液体滴を吐出することで、水分量変化を緩やかにすることができる。そして、コックリング現象の発生を緩和することができる。この場合、画像の周辺にのみ透明な液体滴を吐出するため、用紙Sの全面に透明な液体滴を吐出する場合に比して透明な液体滴を節約することができる。
以下に示す実施形態では、形成される画像の周辺に透明な液体滴を吐出する。そして、画像の縁において急激な水分量変化が起こらないようにする。そして、コックリング現象の発生を緩和する。
尚、「透明な液体」であるが、用紙Sの変形に影響する物質は水分である。よって、この透明な液体は純水でも構わない。但し、より安定してノズルから吐出させるため、透明な液体はできるだけインクと物性が近い方が好ましい。そこで、以下に示す実施形態では、ノズル面での水分の乾燥を防ぐための有機溶媒と、用紙への浸透に影響する界面活性剤と、水とを混合したものを透明な液体として使用することとするが、組成はこれに限られない。
また、本実施形態において、透明な液体滴を吐出させるための画素データの生成はコンピュータ110のプリンタドライバが行っている。そして、プリンタ1のコントローラ60が、この画素データに基づいて透明な液体滴の吐出を制御している。この場合、インク滴及び透明な液体滴のいずれも吐出されていない場所を用紙S上に残しつつ、画像の周辺に透明な液体滴を吐出するようにハイドレータユニット30のヘッド31を制御するコントローラは、コンピュータ110、コンピュータ110にインストールされたプリンタドライバ、及び、プリンタ1のコントローラ60が相当する。
===第1実施形態===
ここでは、まず、画素データについて説明し、次に、カラーインク滴用の画素データの生成処理について説明する。そして、その後に、透明な液体滴の画素データの生成処理と印刷処理の説明を行う。
<画素データ>
プリンタ1は、画素データに基づいて、インク滴及び透明な液体滴の吐出を行う。ここでは、この画素データについて説明を行う。
画素データは、印刷される画像の画素に関するデータである。ここで、画素とは、用紙上に仮想的に定められた方眼状の升目であり、ドットが形成される領域を示す。そして、印刷データにおける画素データは、用紙上に形成されるドットに関するデータである。本実施形態において、画素データには、ドット無しに対応するデータ「00」と、小ドットに対応するデータ「01」と、中ドットに対応するデータ「10」と、大ドットに対応するデータ「11」とがある。これらのデータは、各色(YMCK)及び透明な液体についてそれぞれ用意される。よって、プリンタ1は、各色(YMCK)及び透明な液体について4階調でドットの形成ができることとなる。
画素データは印刷データに含まれることとなる。印刷データは、プリンタ1が解釈できる形式のデータであって、各種のコマンドデータと画素データとを有するデータである。コマンドデータとは、プリンタ1に特定の動作の実行を指示するためのデータである。このコマンドデータには、例えば給紙の指示、搬送量の指示、及び排紙の指示のコマンドデータがある。画素データは、コンピュータ110においてプリンタドライバが印刷データを作成する際に生成される。
<画素データ生成処理>
図5は、カラーインク滴用の画素データ生成処理を説明するためのフローチャートである。ここでは、このフローチャートを参照しつつ、カラーインク滴用の画素データの作成方法について説明を行う。ここでは、最初に解像度・色変換処理が行われる(S501)。
図6は、解像度・色変換処理を説明するためのフローチャートである。プリンタドライバは、アプリケーションから送られた画像データに基づいて、解像度変換処理を行う(S601)。解像度変換処理は、画像データ(テキストデータ、イメージデータなど)を、用紙に画像を印刷する際の解像度に変換する処理である。
次に、プリンタドライバは、印刷解像度に変換された画像データに基づいて、色変換処理を行う(S602)。色変換処理は、RGB画像データの各RGB画素データを、YMCK色空間により表される多段階(本実施形態において256段階)の階調値を有するデータに変換する処理である。この色変換処理は、RGBの階調値とYMCKの階調値とを対応付けたテーブル(色変換ルックアップテーブル)を参照することによって行われる。これにより、各画素におけるYMCKの階調値が得られることになる。
次に、プリンタドライバは、YMCKの階調値のデータに基づいて、ハーフトーン処理を行う(S502)。ハーフトーン処理は、多段階の階調値を有する階調値のデータから、プリンタ1で表現可能な少段階の画素データに変換する処理である。ここでは、ディザ法などの手法によりハーフトーン処理が行われる。このハーフトーン処理により、256段階の階調値を示すデータから、4段階の階調値を示す2ビットの画素データが得られる。
<透明な液体滴の画素データ生成処理>
第1実施形態では、用紙Sが仮想的に複数の領域に分割される。そして、画像を含む領域のうちインク滴が吐出されていない場所に透明な液体滴が吐出される。このとき、画像を含まない領域には透明な液体滴は吐出されない。ここでは、このような条件で透明な液体滴を吐出するような、透明な液体滴の画素データの生成処理について説明する。
図7は、第1実施形態において透明な液体滴の画素データ生成処理を説明するためのフローチャートである。以下、このフローチャートにしたがって、透明な液体滴の画素データ生成処理について説明する。
プリンタドライバは、アプリケーションから送られた画像について、解像度・色変換処理を行う(S702)。この解像度・色変換処理については、カラーインク滴用の画素データ生成処理で用いられたものと同様の方法(図6)で行われるため説明を省略するが、これにより、解像度が用紙に画像を印刷する際の解像度に変換され、さらに、各画素についてYMCKの階調値が得られることとなる。
次に、プリンタドライバは、YMCKの階調値に変換された画像をグレースケールに変換する(S704)。そうすると、ブラックKの階調値にグレースケール化後の新たな階調値が設定され、イエローY、マゼンタM、シアンCについての階調値はすべて0に設定される。以降の説明における各画素の「階調値」としては、このグレースケール化後のブラックKの階調値が参照されることとなる。
次に、プリンタドライバは、透明な液体の絵柄に含まれる画素を求める(S706)。
図8は、仮想的に分割された媒体の領域について説明するための図である。図において、用紙Sは24個の領域に分割され、分割されたそれぞれの領域に領域番号が付されている。以降、この領域番号を使用して説明を進める。尚、ここでは、24個の領域に分割されているが、より小さな領域に分割されることとしてもよい。
分割された領域は、それぞれ複数の画素を含む。そして、予め、どの画素がどの領域に属するかが決められている。そこで、まず、プリンタドライバは、階調値が0ではない画素を特定する。そして、階調値が0ではない画素を含む領域を画像が形成される領域であると特定する。画像が形成される領域を特定すると、プリンタドライバは、画像が形成される領域において画像の階調値が0である画素を透明な液体の絵柄に含まれる画素として特定する。
図9Aは、第1実施形態において形成される画像の一例を示す図である。図では、領域番号6、領域番号7、及び、領域番号11において画像(黒色)が形成されている様子が示されている。図9Bは、透明な液体滴の絵柄を示す図である。図では、透明な液体の絵柄が斜線にて示されている。上述のような方法で透明な液体の絵柄に対応する画素を特定すると、領域番号6、領域番号7、及び、領域番号11の斜線で示された場所に含まれる画素が透明な液体の絵柄に含まれる画素として特定されることとなる。
次に、プリンタドライバは、階調値が0ではない画素の平均の階調値を算出する(S708)。
図10は、分割されたある領域を画素単位でさらに分割した様子を説明するための図である。画素には9つの画素番号が割り振られている。ここでは、説明の容易のために9個の画素に分割して説明を行うが、実際の1つの画素は1/720インチ×1/720インチ四方からなり、きわめて小さなものである。よって、実際は、この領域は遙かに多くの画素に分割されることとなる。
図11は、ある領域における各画素の階調値の一例を示す図である。図において、画素番号5〜画素番号9に0よりも大きな階調値が設定されている。プリンタドライバは、階調値が0ではない画素の平均の階調値を算出する。図の場合、画素番号5〜画素番号9の階調値の平均値を求めることとなる。ここでの階調値の平均値は、112となる。尚、ここでは、説明の簡単のために1つの領域における平均の階調値が求められたが、実際にはすべての領域での階調値が0ではない画素の平均の階調値が求められる。
次に、プリンタドライバは、透明な液体の階調値を設定する(S710)。透明な液体の階調値は、上述において求められた平均の階調値の1/2の値とされる。これは、画像の周辺に吐出する透明な液体の単位面積あたりの液体量を画像を形成するインクの単位面積あたりの液体量よりも減らしたいためである。このようにすることで、画像の周辺で一段階落とした量の透明な液体滴を吐出することとして、コックリング現象の発生を緩和することとしている。図11において、階調値の平均値は112であった。よって、その値の1/2の値である56が透明な液体の階調値とされる。
このようにして、透明な液体の階調値を求めると、プリンタドライバは、この階調値を、透明な液体の絵柄に対応する画素に設定する。例えば、図11の場合、画素番号1〜画素番号4の階調値として56が設定されることとなる。
次に、プリンタドライバは、この透明な液体の各画素の階調値についてハーフトーン処理を行う(S712)。ハーフトーン処理については、カラーインク滴用の画素データ生成処理において既述であるので説明を省略するが、これにより、256段階の階調値を示すデータから、4段階の階調値を示す2ビットの画素データが得られることとなる。このようにして、透明な液体滴の画素データが求められる。
図12は、画像の周辺に透明な液体滴が吐出された図である。図において、黒色で示されているのは用紙Sに形成された画像である。そして、斜線で示されているのが透明な液体滴が吐出された場所である。上述のような方法で透明な液体滴の画素データを求め、後述する印刷処理を行うことで、カラーインク滴及び透明な液体滴が吐出されない領域を残しつつ、画像の周辺に透明な液体滴を吐出することができる。そして、全ての領域に一様に透明な液体滴を吐出しないため、透明な液体滴を節約することができる。また、上述のように仮想的に分割された領域を用いることによって、画像の周囲に透明な液体滴を吐出するための画素データを生成する際に、透明な液体滴を吐出する場所を容易に決めることができる。
尚、透明な液体滴の階調値を求める際、画像をグレースケールへと変換したため、4色の階調値の情報が1色の階調値の情報へと減らされている。そして、これに基づいて透明な液体滴の画素データが生成されているので透明な液体滴の吐出量は、カラーインク滴の吐出量に対して相対的に1/4の液体量を基準として求められていることとなる。
そのため、仮に、透明な液体滴の画素データを用いてヘッドユニット40のノズルで透明な液体滴を吐出すると、カラーインク全体の基準量に対して相対的に1/4の液体量しか吐出しない。しかし、前述の通り、ハイドレータユニット30のノズルは、ヘッドユニット40のノズルの4倍の液体量を吐出するようになっている。よって、これらの基準量の不整合は相殺され、問題は生じない。
また、ハイドレータユニット30のノズルは、ヘッドユニット40のノズルの4倍の液体量を吐出し、透明な液体滴の階調はYMCKの階調よりも粗い階調で表現されることとなる。しかしながら、透明な液体滴は、コックリング現象を緩和するためのものであるので、画像を表現するほど細かい階調は必要とされない。よって、この点についても問題は生じない。
また、上述の実施形態では、画像を形成するインクの単位面積あたりの液体量の半分の量に相当する単位面積あたりの液体量で透明な液体滴が吐出されるようにされた。つまり、画像を形成する単位面積あたりのインク量から1段階落とした単位面積あたりの液体量で透明な液体滴が吐出された。しかしながら、多段階的に液体量を減らしつつ画像の周辺に透明な液体滴を吐出するようにしてもよい。
例えば、液体吐出領域(カラーインク滴及び透明な液体滴が吐出される領域)において、液体吐出領域内部から液体吐出領域端部に向かって、カラーインクの1/2、1/3、1/4の単位面積あたりの液体量で透明な液体滴を吐出することとしてもよい。さらに、徐々に透明な液体滴の量が減らされるように、グラデーション状に透明な液体滴を吐出することとしてもよい。
特に、液体吐出領域の端部のうち、画像と近接する端部以外の液体吐出領域の端部において、液体吐出領域内部から液体吐出領域の端部に向かって液体吐出量を多段階的に減らしつつ吐出することとしてもよい。
また、液体吐出領域全体において、液体吐出領域内部から液体吐出領域の端部に向かって液体吐出量を多段階的に減らしつつ吐出することとしてもよいし、液体吐出領域のうち液体吐出領域の端部に近い領域のみにおいて、液体吐出領域内部から液体吐出領域の端部に向かって液体吐出量を多段階的に減らしつつ吐出することとしてもよい。
この場合、透明な液体滴を吐出する領域において、透明な液体滴を吐出しない領域に向かって、透明な液体滴を吐出する画素数を減らし透明な液体滴を吐出しない画素数を増やすこととする。そうすることで、単位面積あたりの透明な液体の吐出量を減少させるようにすることができる。
また、透明な液体滴を吐出する領域において、画像の縁から透明な液体滴を吐出しない領域に向かって、大きなサイズの透明な液体滴の吐出割合を減らし小さなサイズの透明な液体滴の吐出割合を増やすようにしてもよい。このようにすることで、単位面積あたりの透明な液体の吐出量を減少させることができる。そして、用紙上の水分量変化を緩やかにしてコックリング現象の発生をより緩和することができる。
<印刷処理>
図13は、第1実施形態における印刷処理を説明するためのフローチャートである。以下、このフローチャートにしたがって印刷処理について説明する。
コンピュータ110上で稼働中のアプリケーションにおいて印刷が実行されると、画像のデータがプリンタドライバに送られる。そして、プリンタドライバは、この画像のデータに基づいて、ヘッドユニット40のヘッド41から吐出されるインク滴用の画素データを生成する(S1301)。カラーインク滴用の画素データの生成については、前述の画素データ生成処理によって行われる。
画素データ生成処理が完了すると、次に、プリンタドライバは、アプリケーションから送られた画像のデータに基づいて、透明な液体滴の画素データの生成処理を行う(S1302)。この「透明な液体滴の画素データ生成処理」については既述であるので説明を省略する。
次に、プリンタドライバは、カラーインク滴の画素データと透明な液体滴の画素データとを含ませるようにして印刷データを生成する(S1303)。印刷データの生成には、インク滴の画素データ及び透明な液体滴の画素データをプリンタ1に転送するべきデータ順に変更すること、及び、コマンドデータを印刷データに含ませる処理を含む。生成された印刷データは、プリンタ1へと出力される。
プリンタ1は、印刷データに基づいて印刷を行う(S1304)。このとき、上述のように、透明な液体滴は画像が形成されていない全ての領域に吐出されない。よって、一様に透明な液体滴を吐出する場合に比して透明な液体滴を節約することができる。
本実施形態では、コンピュータ110のプリンタドライバが透明な液体滴の画素データを生成し、印刷データに含めることとしていたが、この動作をプリンタ1のコントローラ60に行わせてもよい。この場合、アプリケーションから印刷するべき画像のデータがプリンタ1に送られることとなる。そして、プリンタ1のコントローラ60が、この画像データに基づいて印刷データを生成する。この場合、インク滴及び透明な液体滴のいずれも吐出されていない場所を用紙上に残しつつ、画像の周辺に透明な液体滴を吐出するようにヘッドユニット30のヘッド31を制御するコントローラは、プリンタ1のコントローラ60が相当することとなる。
===第2実施形態===
第2実施形態において、「透明な液体滴の画素データ生成処理」が第1実施形態と異なる処理であり、他の処理は第1実施形態と同様である。よって、ここでは第2実施形態における「透明な液体滴の画素データ生成処理」について説明を行う。
<透明な液体滴の画素データ生成処理>
第2実施形態では、透明な液体滴を吐出するための用紙上におけるパターンが予め用意されている。そして、画像との重なり量が最も多いパターンが選択され、選択されたパターンの部分のうちカラーインク滴が吐出される部分を除く部分に透明な液体滴を吐出するようにする。ここでは、このような条件で透明な液体滴を吐出するような、画素データの生成処理について説明を行う。
図14は、第2実施形態において透明な液体滴の画素データ生成処理を説明するためのフローチャートである。以下、このフローチャートにしたがって、透明な液体滴の画素データ生成処理について説明する。
まず、プリンタドライバは、解像度・色変換処理を行う(S1402)。そして、さらに、解像度・色変換された画像についてグレースケール変換が行われる(S1404)。これらの処理は、第1実施形態におけるステップS702とステップS704と同じ処理であるので説明を省略する。
次に、プリンタドライバは、メモリに記憶されている複数のパターンと画像との重なり量を求め、最も重なり量が多いパターンを選択する(S1405)。
図15は、予め用意された複数のパターンを示す図である。図において、斜線が施された絵柄が予め用意されたパターンである。ここでは、(A)〜(H)の8種類のパターンが用意されている。これらのパターンは、絵柄の存在しない画素については0の階調値が設定され、絵柄の存在する画素については0以外の階調値が設定されるようにしてデータ化され、コンピュータ110のメモリに格納されている。尚、このパターンは、このパターンに基づいて透明な液体滴が吐出されることで、画像が形成されることによる用紙上の水分量の偏りに起因するコックリング現象の発生を緩和するようなパターンとして設計されている。また、ここで用意されたパターンは、パターンの一例であり、形状も数量もこれに限られない。
画像との重なり量の最も多いパターンの選択は次のようにして行われる。まず、プリンタドライバは、画像とパターンのそれぞれの同じ位置の画素において、両者の階調値が共に0よりも大きい画素の数をカウントする。この画素数のカウントは、全てのパターンについて行われる。全てのパターンについてカウントを行うと、プリンタドライバは、この中でカウント値の最も大きいパターンを選択する。
図16Aは、用紙Sに形成される画像と、その画像との重なり量が最も多いパターンを示す図である。図には、用紙Sに形成される画像が黒色で示されており、選択されたパターンが斜線にて示されている。図に示されている画像の場合、(G)のパターンが他のパターンに比して最も重なり量が多い。よって、上述のような方法でパターンの選択が行われると、この(G)のパターンが選択されることとなる。
次に、プリンタドライバは、透明な液体の絵柄に対応する画素を求める(S1406)。
図16Bは、透明な液体の絵柄を示す図である。図には、透明な液体の絵柄が斜線にて示されている。透明な液体の絵柄は、選択されたパターンの絵柄から画像の絵柄を取り除いたような絵柄となる。よって、プリンタドライバは、選択されたパターンの画素から画像の階調値が0ではない画素を除外したものを透明な液体の絵柄に含まれる画素と特定する。このようにして求められた透明な液体の絵柄に含まれる画素に透明な液体滴を吐出することで、画像が形成される場所には透明な液体滴を吐出しないようにしている。
次に、プリンタドライバは、階調値が0ではない画素についての平均の階調値を求める(S1408)。そして、透明な液体滴の階調値を求め、この階調値を透明な液体の絵柄に含まれる画素に設定する(S1410)。さらに、プリンタドライバは、透明な液体滴の階調値についてハーフトーン処理を行う(S1412)。これら、ステップS1408〜S1412の処理は、第1実施形態におけるステップS708〜S712の処理と同様であるので説明を省略する。このようにして、透明な液体滴の画素データが求められる。
このようにして求められた画素データを使用することで、全ての領域に透明な液体滴を吐出しないようになるので、透明な液体滴を節約することができる。また、予め透明な液体滴を吐出するためのパターンが用意されているため、容易に透明な液体滴を吐出する場所を決定することができる。
尚、第2実施形態の透明な液体滴を吐出するパターンにおいても、第1実施形態と同様に、多段階的に液体量を減らしつつ画像の周辺に透明な液体滴を吐出するようにしてもよい。また、透明な液体滴を吐出するパターンにおいて、徐々に透明な液体滴の量が減らされるように、グラデーション状に透明な液体滴を吐出することとしてもよい。この場合、パターン内において、パターン内からパターン外に向かって、透明な液体滴を吐出する画素数を減らし透明な液体滴を吐出しない画素数を増やすこととする。そうすることで、単位面積あたりの透明な液体の吐出量を減少させるようにすることができる。
また、パターン内において、パターン内からパターン外に向かって、大きなサイズの透明な液体滴の吐出割合を減らし小さなサイズの透明な液体滴の吐出割合を増やすようにしてもよい。このようにすることで、単位面積あたりの透明な液体の吐出量を減少させることができる。そして、用紙上の水分量変化を緩やかにしてコックリング現象の発生をより緩和することができる。
尚、パターンとして、パターン内からパターン外に向かって透明な液体滴の吐出量を徐々に減らして吐出させるようなパターンが予め設計されてもよいし、パターンから実際に透明な液体滴を吐出させる画素データを生成する際に、透明な液体滴を吐出する領域の端部に向かって、多段階的に液体量を減らすような画素データを作成することとしてもよい。
===その他の実施の形態===
尚、本実施形態において「画像」は、用紙上に形成される画像に限定されるものではなく、半導体の製造工程時等に使用されるパターンを含む。また、以上説明した技術は、紙等にインクを吐出して印刷を行う印刷方法以外にも、様々な工業用装置に適用可能である。主なものとしては、布地に模様をつけるための捺染装置(方法)、回路基板上に回路パターンを形成するための回路基板製造装置(方法)、チップへDNAを溶かした溶液を塗布してDNAチップを製造するDNAチップ製造装置(方法)、有機ELディスプレイ等のディスプレイ製造装置(方法)等が挙げられる。
上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることは言うまでもない。特に、以下に述べる実施形態であっても、本発明に含まれるものである。
<ヘッドについて>
前述の実施形態では、圧電素子を用いてインクを吐出していた。しかし、液体を吐出する方式は、これに限られるものではない。例えば、熱によりノズル内に泡を発生させる方式など、他の方式を用いてもよい。
また、前述の実施形態では、ヘッドがプリンタ1に対して相対的に移動しないプリンタであった。しかしながら、ヘッドがプリンタ内部において、用紙の紙幅方向に移動しつつ画像を形成するような形式のプリンタであってもよい。
===まとめ===
(1)上述の実施形態における液体吐出装置は、第1液体吐出部と第2液体吐出部とコントローラとを備える。第1液体吐出部は、ヘッドユニット40のヘッド41と、駆動信号生成回路を含むコントローラ60とを含む。第2液体吐出部は、ハイドレータユニット30のヘッド31と、駆動信号生成回路を含むコントローラ60とを含む。また、コントローラは、プリンタドライバ、プリンタドライバを実行するコンピュータ110、及び、カラーインク滴及び透明な液体滴の吐出を制御するコントローラ60を含む。
第1液体吐出部は、用紙S上にカラーインク滴を吐出して画像を形成する。第2液体吐出部は、カラーインク滴によって生ずる用紙Sの変形を緩和させるために、この用紙Sに透明な液体滴を吐出する。そして、コントローラは、カラーインク滴及び透明な液体滴のいずれも吐出されていない場所を用紙S上に残しつつ、画像の周辺に透明な液体滴を吐出するように第2液体吐出部を制御する。
このようにすることで、用紙の全面に透明な液体滴を吐出する必要がなくなる。そして、カラーインク滴が付着することにより生ずるコックリング現象を緩和するために使用される透明な液体滴を節約することができる。
(2)また、用紙Sは仮想的に複数の領域に分割されている。そして、これら領域のうち、画像を含まない領域にカラーインク滴及び透明な液体滴のいずれも吐出されていない場所を残しつつ、画像を含む領域のうちカラーインク滴が吐出されていない場所に透明な液体滴を吐出するように第2液体吐出部が制御される。
このように仮想的に分割された領域を用いることによって、画像の周囲に透明な液体滴を吐出するための画素データを生成する際に、透明な液体滴を吐出する場所を容易に決めることができる。
(3)また、用紙S上の一部の場所に透明な液体滴を吐出するために用意された複数のパターンのうち、画像に基づいて選択されるパターンに基づいて画像の周辺に透明な液体滴が吐出されることとしてもよい。
このようにすることで、予め透明な液体滴を吐出するためのパターンが用意されているため、容易に透明な液体滴を吐出する場所を決定することができる。
(4)また、上述の画像に基づいて選択されるパターンは、画像とパターンとの重なり量に基づいて選択される。
このようにすることで、複数のパターンのうち、最も画像の周辺に透明な液体滴を吐出する可能性のあるパターンを選択することができる。
(5)また、透明な液体滴の単位面積あたりの吐出量は、画像を形成するカラーインク滴の単位面積あたりの吐出量よりも少ない。
このようにすることで、画像の周囲に吐出される単位面積あたりの透明な液体滴の量を画像を形成するインク滴の単位面積あたりの量よりも少なくできるので、段階的に液体量を少なくするようにして、コックリング現象の発生を緩和することができる。
(6)また、画像を形成するカラーインク滴の単位面積あたりの吐出量は、画像を形成するための画素データに基づいて求められる。
このようにすることで、画素データに基づいてカラーインク滴の単位面積あたりの吐出量を求めることができる。
(7)また、透明な液体滴は、この透明な液体滴が吐出される領域の端部において吐出量が減らされつつ吐出されるようにする。
このようにすることで、用紙上の水分量変化を緩やかにしてコックリング現象の発生をより緩和することができる。
(8)また、第2液体吐出部は、上述の通り透明な液体滴を吐出する。
(9)また、カラーインク滴と透明な液体滴は、用紙S上の同じ面に吐出される。
このようにすることで、コックリング現象の発生を緩和することができる。
(10)また、次のような液体吐出方法があることはいうまでもない。すなわち、この液体吐出方法は、まず、用紙S上にカラーインク滴を吐出して画像を形成する。そして、この画像の周辺にカラーインク滴によって生ずるコックリング現象の発生を緩和させるための透明な液体滴を吐出する。このとき、カラーインク滴及び透明な液体滴のいずれも吐出されていない場所を用紙S上に残しつつ、画像の周辺に透明な液体滴を吐出する。
このようにすることで、用紙の全面に透明な液体滴を吐出する必要がなくなる。そして、カラーインク滴が付着することにより生ずるコックリング現象を緩和するために使用される透明な液体滴を節約することができる。
(11)また、上述の液体吐出方法を上述の液体吐出装置に行わせるプログラムがあることはいうまでもない。
プリンタ1の全体構成の概略図である。 プリンタ1の全体構成のブロック図である。 ヘッドユニット40とハイドレータユニット30におけるヘッドの配置を説明するための図である。 コックリング現象について説明するための図である。 カラーインク滴用の画素データ生成処理を説明するためのフローチャートである。 解像度・色変換処理を説明するためのフローチャートである。 第1実施形態において透明な液体滴の画素データ生成処理を説明するためのフローチャートである。 仮想的に分割された媒体の領域について説明するための図である。 図9Aは、第1実施形態において形成される画像の一例を示す図であり、図9Bは、透明な液体の絵柄を示す図である。 分割されたある領域を画素単位でさらに分割した様子を説明するための図である。 ある領域の各画素における階調値の一例を示す図である。 画像の周辺に透明な液体滴が吐出された図である。 第1実施形態における印刷処理を説明するためのフローチャートである。 第2実施形態において透明な液体滴の画素データ生成処理を説明するためのフローチャートである。 予め用意された複数のパターンを示す図である。 図16Aは、用紙Sに形成される画像と、その画像との重なり量が最も多いパターンを示す図であり、図16Bは、透明な液体の絵柄を示す図である。
符号の説明
1 プリンタ、20 搬送ユニット、21 従動ローラ、22 押さえローラ、
23 駆動ローラ、24 テンショナ、25 ベルト、26 サクションユニット、
30 ハイドレータユニット、31 ヘッド、40 ヘッドユニット、41 ヘッド、
50 検出器群、60 コントローラ、70 反転ユニット、80 インタフェース、
110 コンピュータ

Claims (11)

  1. 媒体上に第1液体滴を吐出して画像を形成する第1液体吐出部と、
    前記第1液体滴によって生ずる前記媒体の変形を緩和させるために、前記媒体に第2液体滴を吐出する第2液体吐出部と、
    前記第1液体滴及び前記第2液体滴のいずれも吐出されていない場所を前記媒体上に残しつつ、前記画像の周辺に前記第2液体滴を吐出するように前記第2液体吐出部を制御するコントローラと、
    を備える液体吐出装置。
  2. 前記媒体は仮想的に複数の領域に分割されており、前記画像を含まない領域に前記第1液体滴及び前記第2液体滴のいずれも吐出されていない場所を残しつつ、前記画像を含む領域のうち前記第1液体滴が吐出されていない場所に前記第2液体滴を吐出するように前記第2液体吐出部が制御される、請求項1に記載の液体吐出装置。
  3. 前記媒体上の一部の場所に前記第2液体滴を吐出するために用意された複数のパターンのうち、前記画像に基づいて選択されるパターンに基づいて前記画像の周辺に前記第2液体滴が吐出される、請求項1に記載の液体吐出装置。
  4. 前記画像に基づいて選択されるパターンは、前記画像と前記パターンとの重なり量に基づいて選択される、請求項3に記載の液体吐出装置。
  5. 前記第2液体滴の単位面積あたりの吐出量は、前記画像を形成する第1液体滴の単位面積あたりの吐出量よりも少ない、請求項2〜4のいずれかに記載の液体吐出装置。
  6. 前記画像を形成する第1液体滴の単位面積あたりの吐出量は、前記画像を形成するためのデータに基づいて求められる、請求項5に記載の液体吐出装置。
  7. 前記第2液体滴は、該第2液体滴が吐出される領域の端部において吐出量が減らされつつ吐出される、請求項1〜6のいずれかに記載の液体吐出装置。
  8. 前記第2液体吐出部は、前記第2液体滴として透明な液体滴を吐出する、請求項1〜7のいずれかに記載の液体吐出装置。
  9. 前記第1液体滴と前記第2液体滴は、前記媒体上の同じ面に吐出される、請求項1〜8のいずれかに記載の液体吐出装置。
  10. 媒体上に第1液体滴を吐出して画像を形成するステップと、
    前記画像の周辺に前記第1液体滴によって生ずる前記媒体の変形を緩和させるための第2液体滴を吐出するステップであって、前記第1液体滴及び前記第2液体滴のいずれも吐出されていない場所を前記媒体上に残しつつ、前記画像の周辺に前記第2液体滴を吐出するステップと、
    を含む液体吐出方法。
  11. 液体吐出装置を動作させるためのプログラムであって、
    媒体上に第1液体滴を吐出して画像を形成するステップと、
    前記画像の周辺に前記第1液体滴によって生ずる前記媒体の変形を緩和させるための第2液体滴を吐出するステップであって、前記第1液体滴及び前記第2液体滴のいずれも吐出されていない場所を前記媒体上に残しつつ、前記画像の周辺に前記第2液体滴を吐出するステップと、
    を、前記液体吐出装置に行わせるプログラム。
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