JP2001204431A - 新規魚肉練製品およびその製造方法 - Google Patents

新規魚肉練製品およびその製造方法

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JP2001204431A
JP2001204431A JP2000014659A JP2000014659A JP2001204431A JP 2001204431 A JP2001204431 A JP 2001204431A JP 2000014659 A JP2000014659 A JP 2000014659A JP 2000014659 A JP2000014659 A JP 2000014659A JP 2001204431 A JP2001204431 A JP 2001204431A
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fish
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Tadao Hasegawa
忠男 長谷川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 カニ足に近い外観およびカニ足に近い歯応え
と優れた食味・食感を有し、魚肉の旨味成分が内蔵され
た小粒な新規魚肉練製品を提供する。 【解決手段】 繊維状魚肉練製品が結着剤によって相互
にほぼ並列に結着された大部分と、表面の1部に形成さ
れた赤系統に着色された魚肉練製品部分と、を一体的に
備えた小粒な魚肉練製品であって、好ましくは個々の粒
子が0.2〜2gの範囲から選ばれるほぼ一定の質量を
有し、個々の粒子は相互に付着し難く、かつ内部に多数
の微細な独立気泡を有しており、水中では沈むが、熱水
中では浮上し、再度水中に入れると沈む特性を有する魚
肉練製品により課題を解決できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は新規魚肉練製品に関
するものであり、さらに詳しくは、カニ足に近い外観を
有する、小粒で魚肉の旨味成分が内蔵されている新規魚
肉練製品に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、カニ足かまぼこなどの魚肉練製品
として、スケトウダラ、グチ、ヒラメ、ホッケ等の原料
魚またはそれらのすり身を使用し、結着剤を用いて、き
ざんだものや、繊維状のものを結合した製品が市販され
ているが、個々の製品の大きさが大きく、質量も大きく
(例えば、5〜8gあるいはそれ以上)、形状としては
ビー玉やピンポン玉あるはそれ以上に大きなボール状の
ものがある。しかし、従来の魚肉練製品はカニ足に近い
食感・食味が得られず、また外観も悪いので用途が限定
されるという問題があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の第1の目的
は、カニ足に近い歯応えと優れた食味・食感を有すると
ともに、カニ足に近い外観を有する、小粒で魚肉の旨味
成分が内蔵されている新規魚肉練製品を提供することで
あり、本発明の第2の目的は、そのような新規魚肉練製
品を容易に連続的に大量生産できる製造方法を提供する
ことである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は上記目的を達
成すべく鋭意検討した結果、繊維状魚肉練製品と結着剤
を混合した混合物と赤系統に着色した魚肉練原料を共押
出成形機に供給して連続的に共押出して、共押出成形機
のノズルから吐出された共押出物を吐出直後にロータリ
カッタで連続的にカットして小粒の粒子を作り、この粒
子を直ちにフラッシュボイルして粒子表面を凝固させ、
次いで蒸煮機で蒸煮することにより、個々の粒子は相互
に付着し難くなるとともに魚肉の旨味成分が外部に溶出
せず内蔵されることを見いだし、本発明を完成するに至
った。
【0005】すなわち、本発明の請求項1は、繊維状魚
肉練製品が結着剤によって相互に結着された大部分と、
表面の1部に形成された赤系統に着色された魚肉練製品
部分と、を一体的に備えた小粒な魚肉練製品であって、
個々の粒子は相互に付着し難く、かつ内部に多数の微細
な独立気泡を有しており、水中では沈むが、熱水中では
浮上し、再度水中に入れると沈むという特性を有し、魚
肉の旨味成分が内蔵されていることを特徴とする新規魚
肉練製品に関するものである。
【0006】本発明の請求項2は、請求項1記載の新規
魚肉練製品において、バラ凍結されていることを特徴と
するものである。
【0007】本発明の請求項3は、請求項1あるいは請
求項2記載の新規魚肉練製品において、個々の粒子は
0.2〜2gの範囲から選ばれるほぼ一定の質量を有す
ることを特徴とするものである。
【0008】本発明の請求項4は、下記の工程(1)〜
(9)を含むことを特徴とする請求項1あるいは請求項
2記載の新規魚肉練製品の製造方法に関するものであ
る。 (1)繊維状魚肉練製品と結着剤を混合した混合物を作
る工程、(2)赤系統に着色した魚肉練原料を作る工
程、(3)工程(1)で作られた混合物と工程(2)で
作られた赤系統に着色した魚肉練原料を共押出成形機に
供給して連続的に共押出する工程、(4)工程(3)の
前記共押出成形機のノズルから吐出された共押出物を吐
出直後にロータリカッタで連続的にカットして小粒の粒
子を作る工程、(5)工程(4)で作られた粒子を直ち
に熱水中に短時間浸漬してフラッシュボイルして粒子表
面を凝固する工程、(6)工程(5)でフラッシュボイ
ルして粒子表面を凝固した粒子を蒸煮して内部まで凝固
させて、繊維状魚肉練製品が結着剤によって相互に結着
された大部分と、表面の1部に形成された赤系統に着色
された魚肉練製品部分とを備えた小粒な魚肉練製品を作
る工程、(7)工程(6)における蒸煮後、冷却し、必
要に応じて凍結する工程、(8)凍結して団塊化した魚
肉練製品を必要に応じてクラッシャーにかけて個々の粒
子に解離する工程、(9)工程(8)で個々の粒子に解
離した製品を包装して凍結保存する工程。
【0009】本発明の請求項5は、請求項4記載の製造
方法において、個々の粒子は0.2〜2gの範囲から選
ばれるほぼ一定の質量を有することを特徴とするもので
ある。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明の
一実施形態について説明する。図1において、(a)は
本発明の新規魚肉練製品を模式的に説明する斜視図であ
り、(b)は本発明の新規魚肉練製品のX−X断面を模
式的に説明する断面図であり、(c)は本発明の新規魚
肉練製品のY−Y断面を模式的に説明する断面図であ
る。X−X断面はロータリカッタでカットした面Aにほ
ぼ平行な断面であり、Y−Y断面はロータリカッタでカ
ットした面Aにほぼ直角な断面であり、Lは長さ、Dは
直径を示す。図1において、本発明の新規魚肉練製品1
は、繊維状魚肉練製品2が結着剤3によって相互に結着
された白系統の色を有する大部分4と、表面の1部に形
成された赤系統に着色された魚肉練製品部分5とを一体
的に備えている小粒な魚肉練製品である。そして全体的
に膨らんだ内部に多数の微細な独立気泡6を有してい
る。本発明の新規魚肉練製品1(粒子)は、従来知られ
ているものより小粒であり好ましくは0.2〜2gの範
囲から選ばれるほぼ一定の質量を有する小粒な魚肉練製
品である。
【0011】本発明の新規魚肉練製品1は、全体的に膨
らんだ形状を呈しており、ロータリカッタでカットした
面Aも膨らんでおり、自然感がでてカニ足に近い外観を
呈する。
【0012】本発明の新規魚肉練製品1は、内部に多数
の微細な独立気泡6を有しており、例えば常温〜常温以
下の冷水に入れると独立気泡6中の水蒸気や空気が収縮
して水中に沈むが、それを取り出して例えば約60℃〜
80℃程度の熱水に入れると独立気泡6中の水蒸気や空
気が膨張して浮上する。それを再度水中に入れると沈
む。
【0013】本発明の新規魚肉練製品1は、共押出成形
機のノズルから吐出された直後にロータリカッタでカッ
トした後、直ちにフラッシュボイル(例えば、95℃、
5〜10秒程度)した際に熱固化、熱変性して粒子表面
に凝固皮膜7(例えば点線で示した部分)が形成され
る。この凝固皮膜7の形成により、フラッシュボイル
後、粒子相互が付着し難くなるとともにベルトや装置に
も付着せず、取り扱い性が良くなる。
【0014】本発明においてはフラッシュボイル後に蒸
煮(例えば、95℃、3〜10分程度)して内部まで凝
固されるが、蒸煮中にフラッシュボイルした際に形成さ
れた前記凝固皮膜7により内部の魚肉の旨味成分が外部
に溶出するのが防止・抑制され、魚肉の旨味成分が内蔵
される。このように蒸煮して粒子内部まで凝固すると、
凝固した粒子内部と前記凝固皮膜7の部分とは実質的に
一体化して区別が付かなくなる。
【0015】また、本発明の新規魚肉練製品1を蒸煮し
たり、その後冷却したり、凍結したりしても、粒子相互
が付着し難く、取り扱い性に優れ、例え凍結した際に粒
子相互が多少付着しても機械的に攪拌するなどにより容
易に個々の粒子に切り離すことができる。なお、本発明
においてバラ凍結とは、凍結した粒子相互が付着してお
らず個々の凍結した粒子に切り離された状態をいう。
【0016】表面の魚肉練製品部分5の色はフラッシュ
ボイルして蒸煮することによって色が薄くなるとともに
大部分4の白系統の色と魚肉練製品部分5の赤系統の色
が微妙に溶け合って自然感がでてカニ足に近い外観を呈
するようになる。
【0017】本発明の新規魚肉練製品1は凍結しておく
ことが好ましい。凍結して公知の方法で袋詰め包装や函
詰めするなどして凍結保存しておけば、長期にわたり貯
蔵可能であり、必要に応じて出荷し、解凍してそのまま
食したり、ピラフなどの西洋料理、ちゃーはんなどの中
華料理、米飯などの日本料理などの各種料理に供するこ
とができる。
【0018】上記の構成を有する本発明の新規魚肉練製
品1は、凝固した結着剤3からなるマトリックス中にそ
れより歯応えのある繊維状魚肉練製品2が網目状に相互
に結着されているため、食すと口の中で繊維状魚肉練製
品2がバラケて、全体としてカニ足に近い歯応えと優れ
た食味・食感を有する。さらに、白系統の色の大部分4
と、表面の1部に形成された自然感のある赤系統の色の
魚肉練製品部分5とを一体的に備えているのでカニ足に
近い外観を有し、しかも小粒で魚肉の旨味成分が内蔵さ
れているので美味しい。
【0019】本発明で用いる結着剤3や繊維状魚肉練製
品2は、いわゆるかまぼこ類に用いられるものがそのま
ま適用できる。結着剤3としては、具体的には、例え
ば、魚肉すりみまたはそのおとしみ、畜肉すりみまたは
そのおとしみ、これらに食塩を添加して塩摺りされた畜
魚肉すりみまたはそのおとしみ、畜魚肉ハムのバイン
ダ、澱粉、葡萄糖、コンニャクマンナン、カラギーナ
ン、デキストリンなどの増粘多糖類、生ゴム、グルテン
などの植物蛋白などの公知の結着剤を挙げることができ
る。
【0020】繊維状魚肉練製品2を製造する製造方法の
一例を挙げると、具体的には、例えば、助宗ダラを代表
とするすり身に、1.5〜3.0質量%の食塩を添加
し、必要に応じて油脂、澱粉、卵白などの副材料や、グ
ルタミン酸ソーダ、グリシン、砂糖、しょうゆ、ソー
ス、各種フレーバーなどの調味料を添加して、攪拌器に
よって塩摺りを行ってゲル化した原料ペーストを、押出
し成形機などから板状に押出し(例えば、長さ50c
m、幅40cm、厚さ70mm程度)、坐り(約15
℃、20時間)後、連続蒸煮機により蒸煮加熱処理(9
5℃、25〜55分程度)して固化、冷却した後、所定
の大きさ(例えば、約1mm角、長さ約10mm)の繊
維状に細断する例を挙げることができる。魚肉練製品部
分5は、例えば、魚肉すりみまたはそのおとしみ、畜肉
すりみまたはそのおとしみ、これらに食塩を添加して塩
摺りされた畜魚肉すりみまたはそのおとしみなどに公知
の天然品および/または合成品の食用赤系統色素を添加
混合した魚肉練原料を用いて形成される。
【0021】図2は、本発明の新規魚肉練製品の製造方
法の1例を示す説明図である。図2に示したように、先
ず工程(1)において、前記大部分4を作るために、先
ず例えば上記のようにして作られた繊維状魚肉練製品と
結着剤を混合した混合物を作る。原料が凍結したもので
あれば解凍してから各種原料を配合して練り、異物除去
のために濾過した後、蒸煮、冷却、細断して繊維状魚肉
練製品を作り、これに結着剤を繊維状魚肉練製品が切断
されないように練り、混合して混合物を作る。
【0022】そして工程(2)において、魚肉練製品部
分5を作るために、先ず塩摺りされた畜魚肉すりみまた
はそのおとしみなどに公知の食用赤系統色素を添加、混
合して赤系統に着色した魚肉練原料を作る。原料が凍結
したものであれば解凍してから食用赤系統色素を添加し
て練り、異物除去のために濾過して赤系統に着色した魚
肉練原料を作る。
【0023】工程(3)において、工程(1)で作られ
た混合物と工程(2)で作られた赤系統に着色した魚肉
練原料をそれぞれ公知の共押出成形機に供給して連続的
に共押出する。
【0024】工程(4)において、共押出成形機のノズ
ル(例えば、ノズル孔の内径約5〜15mm程度)から
吐出された複数のストランド状の共押出物(例えば、直
径約5〜15mm)を吐出直後にロータリカッタで連続
的にカットして小粒な粒子を作る。好ましくは、質量約
0.2〜2gでほぼ一定の粒子(例えば、直径D=約5
〜15mm、長さL=約3〜5mm程度)を作る。ロー
タリカッタの刃に冷水をかけて刃に共押出物が付着しな
いようにすることが好ましい。
【0025】工程(5)において、前記粒子を直ちに約
95℃程度の熱水中に短時間(例えば、5〜10秒程
度)浸漬してフラッシュボイルして粒子表面を凝固させ
る。
【0026】工程(6)において、フラッシュボイルし
て粒子表面を凝固した粒子を蒸煮(例えば、95℃、3
〜10分程度)して粒子の内部まで凝固する。
【0027】工程(7)において、蒸煮後、冷却し、急
速凍結機で凍結する。
【0028】工程(8)において、もし凍結して少し団
塊化した場合は、魚肉練製品をクラッシャーにかけて個
々の粒子に解離する。
【0029】工程(9)において、公知の方法で包装し
て、箱詰めして凍結保存する。凍結保存した製品は長期
保管可能であり、必要に応じて出荷される。
【0030】
【実施例】以下、実施例および比較例により本発明の内
容をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施
例に何ら限定されるものではない。 (実施例1)スケトウダラの加塩すり身100質量部に
対して、食塩1.5質量部、澱粉5質量部、砂糖3質量
部、水30質量部を添加して、攪拌機にて混合して原料
ペーストを形成し、この原料ペーストを、押出し成形機
から板状に押出し、連続蒸煮機により蒸煮加熱処理(9
5℃、55分程度)して固化、冷却した後、細断して繊
維状魚肉練製品を作った。繊維状魚肉練製品は本発明の
新規魚肉練製品の繊維状魚肉練製品以外の他の部分より
歯応えがでるように原料を選定して調製されて作られ
る。
【0031】この繊維状魚肉練製品40質量部とスケト
ウダラの加塩すり身からなる結着剤40質量部を混合し
て混合物80質量部を調製する。一方、上記スケトウダ
ラの加塩すり身に天然紅こうじ色素(モナスカラー)
(食用赤系統色素)を約20質量%添加、混合して赤系
統に着色した魚肉練原料20質量部を調製する。前記混
合物と魚肉練原料をそれぞれ共押出成形機に供給して成
形温度約15℃で連続的に共押出した。ノズル(ノズル
孔の内径約8mm)から吐出された複数のストランド状
の共押出物(直径約9mm)を吐出直後にロータリカッ
タで連続的にカットして質量約0.8gでほぼ一定の粒
子(直径D=約9mm、長さL=約4mm)を作った。
ロータリカッタの刃に冷水を連続的にかけて刃に共押出
物が付着しないようにした。この粒子を直ちにロータリ
カッタの下部に配設した約95℃程度の熱水中に短時間
(8秒)浸漬してフラッシュボイルして粒子表面を凝固
させた。フラッシュボイルした粒子をコンベアベルトに
より次の蒸煮工程に送った。移送中、粒子相互が付着せ
ず、コンベアベルトにも付着しなかった。次いで連続蒸
煮機で蒸煮(95℃、5分)して粒子の内部まで凝固し
た。蒸煮した粒子は粒子相互が付着せず、コンベアベル
トなどにも付着しなかった。次いで、冷却し、急速凍結
機で凍結した。凍結して少し団塊化した魚肉練製品をク
ラッシャーにかけて個々の粒子に解離した。公知の方法
で包装して、箱詰めして冷凍保存した。
【0032】解凍した本発明の新規魚肉練製品は、内部
に多数の微細な独立気泡を有しており、常温の水中では
沈むが、それを約80℃の熱水に入れると浮上し、再度
水中に入れると沈んだ。本発明の新規魚肉練製品を解凍
して、10名のパネラーに試食させて食味・食感、外
観、旨味などを評価した結果、本発明の新規魚肉練製品
はカニ足に近い歯応えと優れた食味・食感を有するとと
もに、カニ足に近い外観を有し、魚肉の旨味成分が内蔵
されており美味しいことが判った。
【0033】(比較例1)ロータリカッタで連続的にカ
ットした後、フラッシュボイルせず、直接蒸煮した以外
は実施例1と同様にして比較のための魚肉練製品を作っ
た。フラッシュボイルしていないのでロータリカッタで
カットされた粒子はコンベアで蒸煮工程に送られる際、
粒子相互が付着してしまうとともに、コンベアベルトに
付着して移送が困難であった。実施例1と同様にして食
味・食感、外観、旨味などを評価した結果、食味・食
感、外観が劣る上、直接蒸煮したため製品内部から魚肉
の旨味成分が溶出してしまい美味さに欠けていた。
【0034】(比較例2)ノズルから吐出された複数の
ストランド状の共押出物をロータリカッタでカットせ
ず、直接95℃の熱湯を入れた槽中に入れて蒸煮(5分
程度)した後にカッタでカットして粒子を作った以外は
実施例1と同様にして比較のための魚肉練製品を作っ
た。実施例1と同様にして食味・食感、外観、旨味など
を評価した結果、色が悪い上、粒子形状がカミソリで切
ったような円筒状であって自然感がなく、外観が悪く、
そして食味・食感が劣り、直接蒸煮したため製品内部か
ら魚肉の旨味成分が溶出してしまい美味さに欠けてい
た。
【0035】
【発明の効果】本発明の請求項1記載の新規魚肉練製品
は、カニ足に近い外観を有し、カニ足に近い歯応えと優
れた食味・食感を有するとともに、小粒で魚肉の旨味成
分が内蔵されているので美味しく、各種の料理に好適に
使用できる。そして、各種の料理に使用されても本発明
の請求項1記載の新規魚肉練製品が壊れたり、バラケた
りすることがない。
【0036】本発明の請求項2記載の新規魚肉練製品
は、バラ凍結されているので長期にわたり保存可能であ
り、扱い易く、解凍すれば、本発明の請求項1記載の新
規魚肉練製品と同様にカニ足に近い外観を有し、カニ足
に近い歯応えと優れた食味・食感を有するとともに、美
味しく、各種の料理に好適に使用できる。
【0037】本発明の請求項3記載の新規魚肉練製品
は、個々の粒子が0.2〜2gの範囲から選ばれるほぼ
一定の質量を有し、従来にない小粒であり、本発明の請
求項1記載の新規魚肉練製品と同様にカニ足に近い外観
を有し、カニ足に近い歯応えと優れた食味・食感を有す
るとともに、美味しく、適用範囲を一層広げることがで
きる。
【0038】本発明の請求項4あるいは請求項5記載の
製造方法により、安くて美味しい本発明の小粒な新規魚
肉練製品を容易に連続的に大量生産できる。本発明の新
規魚肉練製品は小粒で短時間(秒単位)でフラッシュボ
イルできるので、フラッシュボイル槽を小型化できる。
フラッシュボイルした粒子は粒子相互が付着せず、コン
ベアベルトにも付着せず、蒸煮した粒子の粒子相互も付
着せず、コンベアベルトなどにも付着せず、凍結した粒
子相互も付着し難いので、付着に起因するトラブルが発
生せず、生産効率を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の新規魚肉練製品を模式的に説
明する斜視図であり、(b)は本発明の新規魚肉練製品
のX−X断面を模式的に説明する断面図であり、(c)
は本発明の新規魚肉練製品のY−Y断面を模式的に説明
する断面図である。
【図2】本発明の新規魚肉練製品の製造方法の1例を示
す説明図である。
【符号の説明】
1 新規魚肉練製品 2 繊維状魚肉練製品 3 結着剤 4 大部分 5 魚肉練製品部分 6 独立気泡 7 凝固皮膜

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 繊維状魚肉練製品が結着剤によって相互
    に結着された大部分と、表面の1部に形成された赤系統
    に着色された魚肉練製品部分と、を一体的に備えた小粒
    な魚肉練製品であって、個々の粒子は相互に付着し難
    く、かつ内部に多数の微細な独立気泡を有しており、水
    中では沈むが、熱水中では浮上し、再度水中に入れると
    沈むという特性を有し、魚肉の旨味成分が内蔵されてい
    ることを特徴とする新規魚肉練製品。
  2. 【請求項2】 バラ凍結されていることを特徴とする請
    求項1記載の新規魚肉練製品。
  3. 【請求項3】 個々の粒子は0.2〜2gの範囲から選
    ばれるほぼ一定の質量を有することを特徴とする請求項
    1あるいは請求項2記載の新規魚肉練製品。
  4. 【請求項4】 下記の工程(1)〜(9)を含むことを
    特徴とする請求項1あるいは請求項2記載の新規魚肉練
    製品の製造方法。 (1)繊維状魚肉練製品と結着剤を混合した混合物を作
    る工程、(2)赤系統に着色した魚肉練原料を作る工
    程、(3)工程(1)で作られた混合物と工程(2)で
    作られた赤系統に着色した魚肉練原料を共押出成形機に
    供給して連続的に共押出する工程、(4)工程(3)の
    前記共押出成形機のノズルから吐出された共押出物を吐
    出直後にロータリカッタで連続的にカットして小粒の粒
    子を作る工程、(5)工程(4)で作られた粒子を直ち
    に熱水中に短時間浸漬してフラッシュボイルして粒子表
    面を凝固する工程、(6)工程(5)でフラッシュボイ
    ルして粒子表面を凝固した粒子を蒸煮して内部まで凝固
    させて、繊維状魚肉練製品が結着剤によって相互に結着
    された大部分と、表面の1部に形成された赤系統に着色
    された魚肉練製品部分とを備えた小粒な魚肉練製品を作
    る工程、(7)工程(6)における蒸煮後、冷却し、必
    要に応じて凍結する工程、(8)凍結して団塊化した魚
    肉練製品を必要に応じてクラッシャーにかけて個々の粒
    子に解離する工程、(9)工程(8)で個々の粒子に解
    離した製品を包装して凍結保存する工程。
  5. 【請求項5】 個々の粒子は0.2〜2gの範囲から選
    ばれるほぼ一定の質量を有することを特徴とする請求項
    4記載の製造方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013531498A (ja) * 2010-06-16 2013-08-08 マース インコーポレーテッド 発泡肉製品または発泡魚肉製品を生産するための方法および装置

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