JP3500454B2 - ペースト状食品原料の連続造粒装置およびそれを用いた魚肉練製品の製造装置 - Google Patents

ペースト状食品原料の連続造粒装置およびそれを用いた魚肉練製品の製造装置

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JP3500454B2 JP2000036771A JP2000036771A JP3500454B2 JP 3500454 B2 JP3500454 B2 JP 3500454B2 JP 2000036771 A JP2000036771 A JP 2000036771A JP 2000036771 A JP2000036771 A JP 2000036771A JP 3500454 B2 JP3500454 B2 JP 3500454B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はペースト状食品原料
の連続造粒装置およびそれを用いた魚肉練製品の製造装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、魚肉すりみまたはそのおとしみな
どの可塑性を有するペースト状食品原料を連続的に造粒
した粒状製品が知られているが、個々の粒状製品の大き
さが大きく、質量も大きかった。例えば、魚肉すりみま
たはそのおとしみなどの場合は5〜8gあるいはそれ以
上で、5g未満の粒状製品は得られていなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の第1の目的
は、魚肉すりみまたはそのおとしみ、畜肉すりみまたは
そのおとしみ、これらに食塩を添加して塩摺りされた畜
魚肉すりみまたはそのおとしみ、チョコレートを成形す
るための原料混合物、パンやクッキーなどを製造するた
めの原料混合物、コンニャク原料混合物、モチ、寒天や
ゼラチンなどを含む各種食品原料混合物などの可塑性を
有するペースト状食品原料を連続的に造粒して5g未満
の小粒な粒状製品を容易に製造するための造粒装置を提
供することであり、本発明の第2の目的は、この造粒装
置を用いて小粒で美味しい魚肉練製品を製造するための
装置を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は上記目的を達
成すべく鋭意検討した結果、ペースト状食品原料を押出
すノズルと、このノズルから押出された押出物を連続的
にカットして造粒するための可撓性を有する板状カッタ
ーを備えるなど特定の構成を有するロータリカッターを
備えた連続造粒装置を用いることにより課題を解決でき
ることを見いだし、本発明を完成するに至った。
【0005】 すなわち、本発明の請求項1は、ペース
ト状食品原料が押出されるノズルと、このノズルから押
出された押出物を連続的にカットして造粒するためのロ
ータリカッターとを備えた連続造粒装置において、前記
ロータリカッターは押出方向にほぼ直角な軸の回りを回
転する回転円筒と、この回転円筒の外周に前記軸の中心
から外方に放射状に延在する直線に並行して一定長さ突
出させ、かつ、前記軸に平行に相互に一定距離隔てて固
定して取り付けた複数の可撓性を有する板状カッターと
を備え、前記軸の中心から前記板状カッターの先端部ま
での距離をR1、前記軸の中心から前記板状カッターの
先端部がノズルに最初に接触する位置までの距離をR
2、そして、前記軸の中心から前記板状カッターの先端
部がこのノズルから離れる位置までの距離をR3とした
時、R1、R2およびR3の間に次式(1)が成立し、
かつ、前記ノズルの先端部を斜めにカットするとともに
押出物の押出方向を前記ロータリカッターに向かって水
平面より下方に傾斜させることを特徴とするペースト状
食品原料の連続造粒装置に関するものである。 R2<R1≒R3 式(1)
【0006】
【0007】 本発明の請求項は、請求項1記載の連
続造粒装置において、前記板状カッターを水冷すること
を特徴とするものである。
【0008】 本発明の請求項は、請求項1あるいは
請求項2記載の連続造粒装置と、造粒された粒子をフラ
ッシュボイルするためのフラッシュボイル槽と、フラッ
シュボイルされた粒子を次いで蒸煮するための蒸煮装置
と、蒸煮した粒子を冷却後凍結する凍結装置と、凍結し
て団塊化した粒子を必要に応じて解離してバラ凍結した
粒子とするクラッシャーと、を備えたことを特徴とする
魚肉練製品の製造装置に関するものである。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明の
一実施形態について説明する。図1は、ペースト状食品
原料が押出されるノズルと、このノズルから押出された
押出物を連続的にカットして造粒するためのロータリカ
ッターとを備えた連続造粒装置の断面説明図であり、図
2は、図1に示したノズルとロータリカッターの関係を
拡大して示す説明図であり、図3は、図1に示したノズ
ルとロータリカッターを架台に固定、装着した連続造粒
装置の断面説明図であり、図4は、図3に示す連続造粒
装置の平面説明図である。
【0010】図1〜図4に示した1は本発明の連続造粒
装置、2、2、2・・・はぺースト状食品原料が押出さ
れるノズル(12個、内径約11mm)、3はロータリ
カッターをしめす。ロータリカッター3はぺースト状食
品原料7の押出方向Aにほぼ直角な軸4を中心に回転す
る回転円筒5と、この回転円筒5の外周に前記軸4の中
心Bから外方に放射状に延在する直線Cに並行して一定
長さ突出させ、かつ、前記軸4に平行に相互に一定距離
D隔てて固定して取り付けた24枚の可撓性を有する板
状カッター6,6、・・・を備えている。
【0011】ノズル2には2種のペースト状食品原料
X、Yをそれぞれ供給する供給口2−1、2−2を供え
ており、供給口2−1,2−2からノズル2に供給され
たペースト状食品原料X、Yは共押し出しされてペース
ト状食品原料(押出物)7としてノズル2から外部に連
続的に押し出され、ノズル2から押出された押出物7は
連続的に回転する板状カッター6,6、・・・により連
続的にカットされて小さな粒子8,8、・・・に造粒さ
れる。
【0012】板状カッター6は可撓性を有する板状のカ
ッターであり、例えば、厚さ凡そ0.3mm程度、幅が
回転円筒5とほぼ同じ程度のステンレス板を回転円筒5
の外周に凡そ60〜80mm程度突出させて前記軸4に
平行に相互に一定距離D隔てて固定して取り付けられて
いる。
【0013】図2に示すように、軸4の中心Bから板状
カッター6の先端部までの距離をR1、軸4の中心Bか
ら板状カッター6の先端部がノズル2に最初に接触する
位置までの距離をR2、そして、軸4の中心Bから板状
カッター6の先端部がこのノズル2から離れる位置まで
の距離をR3とした時、R1はR2より例えば約0.1
mm〜1mm程度やや大きくしてある。板状カッター6
は可撓性を有するので、板状カッター6の先端部がノズ
ル2に接触した後はしなるように曲がり、ノズル2から
押し出されるペ〜スト状食品原料(押出物)7をカット
し、そして板状カッター6の先端部がこのノズル2から
離れる位置ではR1はほぼR3と同じ長さとなりノズル
2にほぼ接して離れるようになっている。このようにR
1、R2、Rを3の間には前記式(1)の関係が成立す
るようにノズル2、板状カッター6などがそれぞれが設
計されている。板状カッター6の先端部は鋭利な刃にす
ることが好ましく、鋭利な刃により切れがよくなり、商
品価値を低下させるヒゲなどの発生や形状不良の発生な
どを抑えることができる。
【0014】ノズル2の先端部を斜めにカット(例えば
斜め下方向に約45°)するとともに押出物7の押出方
向Aをロータリカッター3に向かって水平面より下方に
傾斜させる(例えば約12°)ことにより良好にカット
できる。また、板状カッター6にペースト状食品原料7
が付着したり、粘着したりしないように板状カッター6
に冷却した水をかけるなどにより水冷することが好まし
い。
【0015】図中、9は回転円筒5を駆動するモータ、
10はノズル2やロータリカッター3を固定して装着す
る架台、11は移動用車輪、12、13はコンベア、1
4は必要に応じて熱湯などを入れる槽を示す。
【0016】上記の構成の本発明の連続造粒装置1にお
いて、2種のペースト状食品原料X、Yをそれぞれノズ
ル2の供給口2−1,2−2に供給して共押し出してペ
ースト状食品原料(押出物)7としてノズル2から外部
に連続的に押し出すと、ノズル2から押出された押出物
7は連続的に回転する板状カッター6,6、・・・によ
り連続的にカットされてヒゲなどのない形状の揃った小
さな粒子8,8、・・・に造粒される。粒子8,8・・
は下部に落下して一端が槽14内に入れられているコン
ベア12により搬送されて槽14外に出され、さらにコ
ンベア13により次の工程へ搬送される。
【0017】図5は本発明の魚肉練製品の製造装置を模
式的に説明する説明図である。本発明の魚肉練製品の製
造装置20は、上記の本発明の連続造粒装置1と、造粒
された粒子をフラッシュボイルするためのフラッシュボ
イル槽21と、フラッシュボイルされた粒子を次いで蒸
煮するための蒸煮装置22と、蒸煮した粒子を冷却後凍
結する凍結装置24と、凍結して団塊化した粒子を必要
に応じて解離してバラ凍結した粒子とするクラッシャー
25とを備えている。23は冷却装置、26は袋詰装
置、27は箱詰装置、28は倉庫、29は出荷するため
のトラックを示す。
【0018】図6は、本発明の魚肉練製品の製造装置を
用いて魚肉練製品を製造する工程を示す説明図である。
図6に示したように、本発明の魚肉練製品の製造装置を
用いて魚肉練製品を製造するには、先ず工程(1)にお
いて、繊維状魚肉練製品と結着剤を図5に示すミキサ3
0で繊維状魚肉練製品が切断されないように混合し、一
方のペースト状食品原料(X)を作る。原料が凍結した
ものであれば解凍してから各種原料を配合して練り、異
物除去のために濾過した後、蒸煮、冷却、細断して繊維
状魚肉練製品を作り、これに結着剤を添加して練り、混
合して混合物(X)を作る。
【0019】繊維状魚肉練製品は例えば、助宗ダラを代
表とするすり身に、1.5〜3.0質量%の食塩を添加
し、必要に応じて油脂、澱粉、卵白などの副材料や、グ
ルタミン酸ソーダ、グリシン、砂糖、しょうゆ、ソー
ス、各種フレーバーなどの調味料を添加して、撹拌器に
よって塩摺りを行ってゲル化した原料ペーストを、押出
し成形機などから板状に押出し(例えば、長さ50c
m、幅40cm、厚さ70mm程度)、連続蒸煮機によ
り蒸煮加熱処理(95℃、25〜55分程度)して固
化、冷却した後、所定の大きさの繊維状に細断して作る
ことができる。
【0020】結着剤としては、具体的には、例えば、魚
肉すりみまたはそのおとしみ、畜肉すりみまたはそのお
としみ、これらに食塩を添加して塩摺りされた畜魚肉す
りみまたはそのおとしみ、畜魚肉ハムのバインダ、澱
粉、葡萄糖、コンニャクマンナン、カラギーナン、デキ
ストリンなどの増粘多糖類、生ゴム、グルテンなどの植
物蛋白などの公知の結着剤を挙げることができる。
【0021】そして工程(2)において、塩摺りされた
畜魚肉すりみまたはそのおとしみなどに公知の食用赤系
統色素を図5に示すミキサ31に添加して、混合して赤
系統に着色した他方のペースト状食品原料(Y)を作
る。原料が凍結したものであれば解凍してから食用赤系
統色素を添加して練り、異物除去のために濾過して赤系
統に着色した魚肉練原料(Y)を作る。
【0022】工程(3)において、工程(1)で作られ
た混合物(X)と工程(2)で作られた赤系統に着色し
た魚肉練原料(Y)をそれぞれ公知の共押出成形機(図
5に示した32、33)に供給して連続的に共押出す
る。
【0023】工程(4)において、共押出成形機の複数
のノズル2(例えば、ノズル孔の内径約5〜15mm程
度)から吐出された複数のストランド状の共押出物7
(例えば、直径約5〜15mm)を吐出直後にロータリ
カッタ3で連続的にカットして小粒な粒子8、8、・・
・・を作る。好ましくは、質量約0.2〜2gでほぼ一
定の粒子(例えば、直径D=約5〜15mm、長さL=
約3〜5mm程度)を作る。ロータリカッタ3の板状カ
ッター6に冷水をかけて刃6に共押出物7が付着しない
ようにすることが好ましい。
【0024】工程(5)において、前記粒子8を直ちに
フラッシュボイル槽21中の約95℃程度の熱水中に短
時間(例えば、5〜10秒程度)浸漬してフラッシュボ
イルして粒子8の表面を凝固させる。
【0025】工程(6)において、フラッシュボイルし
て粒子8の表面を凝固した粒子8をコンベア12で搬送
して、次のコンベア13に乗せて蒸煮装置22中で蒸煮
(例えば、95℃、3〜10分程度)して粒子8の内部
まで凝固する。
【0026】工程(7)において、蒸煮後、冷却装置2
3中で冷却し、急速凍結装置24で凍結する。
【0027】工程(8)において、もし粒子8を凍結し
て少し団塊化した場合は、団塊化した魚肉練製品をクラ
ッシャー25にかけて個々の粒子8に解離する。なお、
本発明においてバラ凍結とは、凍結した粒子8相互が付
着しておらず個々の凍結した粒子に切り離された状態を
いう。
【0028】工程(9)において、公知の袋詰め装置2
6で包装して、次いで箱詰め装置27で箱詰めして倉庫
28内で凍結保存する。凍結保存した製品は長期保管可
能であり、必要に応じて例えばトラック29で出荷され
る。
【0029】このようにして製造された魚肉練製品粒子
8は、繊維状魚肉練製品が結着剤によって相互に結着さ
れた白系統の色を有する大部分と、表面の1部に形成さ
れた赤系統に着色された魚肉練製品部分とを一体的に備
えている小粒な魚肉練製品である。そして全体的に膨ら
んだ内部に多数の微細な独立気泡を有している。この魚
肉練製品(粒子)は、従来知られているものより小粒で
あり好ましくは0.2〜2gの範囲から選ばれるほぼ一
定の質量を有する小粒な魚肉練製品である。魚肉練製品
は、全体的に膨らんだ形状を呈しており、ロータリカッ
タ3でカットした面も膨らんでおり自然感がでてカニ足
に近い外観を呈する。ノズル2から吐出された直後にロ
ータリカッタ3でカットした後、直ちにフラッシュボイ
ル(例えば、95℃、5〜10秒程度)した際に熱固
化、熱変性して粒子8の表面に凝固皮膜が形成される。
この凝固皮膜の形成により、フラッシュボイル後、粒子
8の相互が付着し難くなるとともにコンベアベルト1
2、13などや装置にも付着せず、取り扱い性が良くな
る。
【0030】フラッシュボイル後に蒸煮(例えば、95
℃、3〜10分程度)して内部まで凝固されるが、蒸煮
中にフラッシュボイルした際に形成された前記凝固皮膜
により内部の魚肉の旨味成分が外部に溶出するのが防止
・抑制され、魚肉の旨味成分が内蔵される。このように
蒸煮して粒子8の内部まで凝固すると、凝固した粒子8
の内部と前記凝固皮膜の部分とは実質的に一体化して区
別が付かなくなる。
【0031】また、魚肉練製品を蒸煮したり、その後冷
却したり、凍結したりしても、粒子8の相互が付着し難
く、取り扱い性に優れ、例え、凍結した際に粒子8の相
互が多少付着してもクラッシャー25で機械的に撹拌す
るなどにより容易に個々の粒子8に切り離すことができ
る。
【0032】表面の魚肉練製品部分の色はフラッシュボ
イルして蒸煮することによって色が薄くなるとともに大
部分の白系統の色と魚肉練製品部分の赤系統の色が微妙
に溶け合って自然感がでてカニ足に近い外観を呈するよ
うになる。
【0033】魚肉練製品は凍結しておくことが好まし
い。凍結して公知の方法で袋詰め包装や函詰めするなど
して凍結保存しておけば、長期にわたり貯蔵可能であ
り、必要に応じて出荷し、解凍してそのまま食したり、
ピラフなどの西洋料理、ちゃーはんなどの中華料理、米
飯などの日本料理などの各種料理に供することができ
る。
【0034】このようにして製造された魚肉練製品は、
凝固した結着剤からなるマトリックス中にそれより歯応
えのある繊維状魚肉練製品が網目状に相互に結着されて
いるため、食すと口の中で繊維状魚肉練製品がバラケ
て、全体としてカニ足に近い歯応えと優れた食味・食感
を有する。さらに、白系統の色の大部分と、表面の1部
に形成された自然感のある赤系統の色の魚肉練製品部分
とを一体的に備えているのでカニ足に近い外観を有し、
しかも小粒で魚肉の旨味成分が内蔵されているので美味
しい。
【0035】
【実施例】以下、実施例および比較例により本発明の内
容をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施
例に何ら限定されるものではない。 (実施例1)スケトウダラの加塩すり身100質量部に
対して、食塩1.5質量部、澱粉5質量部、砂糖3質量
部、水30質量部を添加して、撹拌機にて混合して原料
ペーストを形成し、この原料ペーストを、押出し成形機
から板状に押出し、連続蒸煮機により蒸煮加熱処理(9
5℃、55分程度)して固化、冷却した後、細断して繊
維状魚肉練製品を作った。繊維状魚肉練製品は魚肉練製
品の繊維状魚肉練製品以外の他の部分より歯応えがでる
ように原料を選定して調製されて作られる。
【0036】この繊維状魚肉練製品40質量部とスケト
ウダラの加塩すり身からなる結着剤40質量部を混合し
て混合物80質量部(一方のペースト状食品原料X)を
調製する。一方、上記スケトウダラの加塩すり身に天然
紅こうじ色素(モナスカラー)(食用赤系統色素)を約
20質量%添加、混合して赤系統に着色した魚肉練原料
20質量部(他方のペースト状食品原料Y)を調製す
る。前記混合物Xと魚肉練原料Yをそれぞれ共押出成形
機32、33に供給して成形温度約15℃で連続的に共
押出した。ノズル2(ノズル孔の内径約8mm)から吐
出された複数のストランド状の共押出物7(直径約9m
m)を吐出直後にロータリカッタ3で連続的にカットし
て質量約0.8gでほぼ一定の粒子8(直径D=約9m
m、長さL=約4mm)を作った。ロータリカッタ3の
板状カッター6に冷水を連続的にかけて刃6に共押出物
7が付着しないようにした。この粒子8を直ちにロータ
リカッタ3の下部に配設したフラッシュボイル槽21中
の約95℃程度の熱水中に短時間(8秒)浸漬してフラ
ッシュボイルして粒子8の表面を凝固させた。フラッシ
ュボイルした粒子8をコンベアベルト12、13により
次の蒸煮装置22による蒸煮工程に送った。移送中、粒
子8の相互が付着せず、コンベアベルト12、13にも
付着しなかった。次いで蒸煮装置22で蒸煮(95℃、
5分)して粒子8の内部まで凝固した。蒸煮した粒子8
は粒子相互が付着せず、コンベアベルト13などにも付
着しなかった。次いで、冷却装置23で冷却し、急速凍
結装置24で凍結した。凍結して少し団塊化した魚肉練
製品をクラッシャー25にかけて個々の粒子8に解離し
た。公知の袋詰め装置26で包装して、箱詰め装置27
で箱詰めして倉庫28中で冷凍保存した。
【0037】このようにして製造した魚肉練製品を解凍
して、10名のパネラーに試食させて食味・食感、外
観、旨味などを評価した結果、魚肉練製品はカニ足に近
い歯応えと優れた食味・食感を有するとともに、カニ足
に近い外観を有し、魚肉の旨味成分が内蔵されており美
味しいことが判った。
【0038】
【発明の効果】本発明の請求項1記載のペースト状食品
原料の連続造粒装置は、構成が簡単であり、魚肉すりみ
またはそのおとしみ、畜肉すりみまたはそのおとしみ、
これらに食塩を添加して塩摺りされた畜魚肉すりみまた
はそのおとしみ、チョコレートを成形するための原料混
合物、パンやクッキーなどを製造するための原料混合
物、コンニャク原料混合物、モチ、寒天やゼラチンなど
を含む各種食品原料混合物などの可塑性を有するペース
ト状食品原料を連続的に造粒して5g未満の小粒な粒状
製品を容易に製造できる効果を奏する。そして、ノズル
の先端部を斜めにカットするとともに押出物の押出方向
をロータリカッターに向かって水平面より下方に傾斜さ
せたので、ヒゲなどのない、均一形状の小粒な粒状製品
を容易に製造できる。
【0039】
【0040】 本発明の請求項記載のペースト状食品
原料の連続造粒装置は、板状カッターを水をかけるなど
して水冷するようにしたので、押出物が板状カッターに
付着したり、粘着したりするのを抑制でき、均一形状の
小粒な粒状製品を容易に製造できる。
【0041】 本発明の請求項記載の魚肉練製品の製
造装置は、本発明の連続造粒装置と、本発明の連続造粒
装置により造粒された粒子をフラッシュボイルするため
のフラッシュボイル槽と、フラッシュボイルされた粒子
を次いで蒸煮するための蒸煮装置と、蒸煮した粒子を冷
却後凍結する凍結装置と、凍結して団塊化した粒子を必
要に応じて解離してバラ凍結した粒子とするクラッシャ
ーとを備えたので、カニ足に近い外観を有し、カニ足に
近い歯応えと優れた食味・食感を有するとともに、小粒
で魚肉の旨味成分が内蔵されているので美味しく、各種
の料理に好適に使用でき、各種の料理に使用されても壊
れたり、バラケたりすることがない魚肉練製品を連続し
て容易に製造できる効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】ペースト状食品原料が押出されるノズルと、こ
のノズルから押出された押出物を連続的にカットして造
粒するためのロータリカッターとを備えた連続造粒装置
の断面説明図である。
【図2】図1に示したノズルとロータリカッターの関係
を拡大して示す説明図である。
【図3】図1に示したノズルとロータリカッターを架台
に固定、装着した連続造粒装置の断面説明図である。
【図4】図3に示す連続造粒装置の平面説明図である。
【図5】本発明の魚肉練製品の製造装置を模式的に説明
する説明図である。
【図6】魚肉練製品の製造工程の1例を示す説明図であ
る。
【符号の説明】
X、Y ペースト状食品原料 A 押出方向 B 中心 C 直線 D 一定距離 1 本発明の連続造粒装置 2 ノズル 3 ロータリカッター 4 軸 5 回転円筒 6 板状カッター 7 ペースト状食品原料(押出物) 8 粒子 20 本発明の魚肉練製品の製造装置 21 フラッシュボイル槽 22 蒸煮装置 23 冷却装置 24 凍結装置 25 クラッシャー

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ペースト状食品原料が押出されるノズル
    と、このノズルから押出された押出物を連続的にカット
    して造粒するためのロータリカッターとを備えた連続造
    粒装置において、 前記ロータリカッターは押出方向にほぼ直角な軸の回り
    を回転する回転円筒と、この回転円筒の外周に前記軸の
    中心から外方に放射状に延在する直線に並行して一定長
    さ突出させ、かつ、前記軸に平行に相互に一定距離隔て
    て固定して取り付けた複数の可撓性を有する板状カッタ
    ーとを備え、 前記軸の中心から前記板状カッターの先端部までの距離
    をR1、 前記軸の中心から前記板状カッターの先端部がノズルに
    最初に接触する位置までの距離をR2、そして、 前記軸の中心から前記板状カッターの先端部がこのノズ
    ルから離れる位置までの距離をR3とした時、R1、R
    2およびR3の間に次式(1)が成立し、かつ、前記ノ
    ズルの先端部を斜めにカットするとともに押出物の押出
    方向を前記ロータリカッターに向かって水平面より下方
    に傾斜させることを特徴とするペースト状食品原料の連
    続造粒装置。 R2<R1≒R3 式(1)
  2. 【請求項2】 前記板状カッターを水冷することを特徴
    とする請求項1記載の連続造粒装置。
  3. 【請求項3】 請求項1あるいは請求項2記載の連続造
    粒装置と、造粒された粒子をフラッシュボイルするため
    のフラッシュボイル槽と、フラッシュボイルされた粒子
    を次いで蒸煮するための蒸煮装置と、蒸煮した粒子を冷
    却後凍結する凍結装置と、凍結して団塊化した粒子を必
    要に応じて解離してバラ凍結した粒子とするクラッシャ
    ーと、を備えたことを特徴とする魚肉練製品の製造装
    置。
JP2000036771A 2000-02-15 2000-02-15 ペースト状食品原料の連続造粒装置およびそれを用いた魚肉練製品の製造装置 Expired - Lifetime JP3500454B2 (ja)

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