JP2001199245A - サンルーフ装置 - Google Patents
サンルーフ装置Info
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Abstract
を防止することができるサンルーフ装置を提供する。 【解決手段】 リッドの閉方向への移動時には、リッド
がチルトアップ位置で停止しないようにしたため、乗員
がリッドを閉めようとしてスイッチ操作をした場合にお
いて、リッドがチルトアップ位置を経過して必ず全閉位
置まで移動できるようにした。
Description
置、特にリッドの前後移動範囲の中間にチルトアップ位
置を設定した場合におけるリッドの閉め忘れを防止する
ことができるサンルーフ装置に関するものである。
フに形成された開口に前後移動するリッドを設け、この
リッドにより開口を開閉する構造になっている(類似技
術として、実公平8−5852号公報参照)。リッドの
前後移動中の形態としては、開口を塞いだ全閉位置と、
開口後方のルーフ内に収納されて開口を開放した状態と
なる全開位置と、後端を開口面よりも上昇させたチルト
アップ位置がある。従来は、全閉位置がスライダの前後
移動範囲の中間にあり、スライダが前側へ移動するとチ
ルトアップ位置になり、後側へ移動すると全開位置にな
るようになっている。本明細書において、「開口面」と
は、開口の縁部を結ぶ仮想面のことである。
うな従来の技術にあっては、水密性の確保や、風切り音
防止のために、最も厳密な前後方向での位置保持が要求
されるリッドの全閉位置が、スライダの前後移動範囲に
おける中間に設定されていたため、リッドの安定した状
態が得づらく、リッドの位置保持が困難であった。つま
り、スライダの前後移動範囲における中間位置は、前側
にも、後側にも、移動可能な安定しない位置であるた
め、両方向での位置保持機構が必要になり、構造が複雑
になる。
囲における前端に変更し、中間にチルトアップ位置をも
ってきて、後端に全開位置をもってくる新規な構造が考
えられる。このようにすれば、リッドを開口の前端に突
き当てるだけで、リッドの前後方向における安定した位
置保持状態が得られることになる。
ッドを開ける場合も、閉じる場合も、いったんチルトア
ップ位置でリッドが停止するため、特に、閉じる場合に
おいて、スイッチを押し続けて、モータ音が停止した状
態(この状態は未だチルトアップ位置)を全閉位置と誤
認し、その状態を放置したまま車から降りてしまうおそ
れがある。リッドがチルトアップ位置のままだと、盗難
防止の面からも好ましくなく、雨水や洗車水などが侵入
して車室内をぬらしてしまうことにもなる。
れたものであり、誤認によるリッドの閉め忘れを防止す
ることができるサンルーフ装置を提供するものである。
は、車体のルーフに形成された開口に、該開口を覆うこ
とを可能としたリッドを設け、該リッドを前後移動させ
ることにより、リッドの最前位置で開口を塞ぐ全閉位置
と、リッドの後端が開口面よりも上昇したチルトアップ
位置と、リッドの後端が開口面よりも下降したフラップ
位置を経てリッドが後方へスライドして開口を開放した
状態にする全開位置とが得られるサンルーフ装置であっ
て、前記リッドは全閉位置から全開方向へ向かう開方向
での移動時はチルトアップ位置で停止し、逆の閉方向で
の移動時はチルトアップ位置で停止しないようにした。
閉方向へ移動する際には、リッドをチルトアップ位置で
停止させないようにしたため、乗員がリッドを閉めよう
とスイッチ操作をした場合において、必ず全閉位置にま
でリッドが移動し、チルトアップ位置のまま放置される
ことがない。スイッチ操作としては、スイッチを操作し
ている間だけリッドが移動するマニュアルタイプと、ワ
ンタッチ操作で予め決められた位置までリッドが移動す
るオートタイプがあるが、リッドの状態を確認しないで
無意識にスイッチを操作した場合は、いずれのタイプの
場合もチルトアップ位置を通り過ぎる。尚、前者のマニ
ュアルタイプの場合において、スイッチを操作しなが
ら、リッドを少しづつ移動させる場合もあるが、この場
合は、リッドの状態に対する意識があるので、チルトア
ップ位置のまま放置することはない。
置にリミットスイッチを設け、該リミットスイッチは、
リッドの閉方向での移動時には機能し、閉方向での移動
時には機能させないようにした。
スイッチが1つで済むため、コスト的に有利である。
での移動時には、フラップ位置でもリッドを停止させな
いようにした。
位置でもリッドを停止させないようにしたため、リッド
がフラップ位置のまま放置されることはない。
置とフラップ位置の間でリッドが開口を塞ぐ仮想全閉位
置で、リッドを停止させないようにした。
ップ位置とフラップ位置の間に存在する仮想全閉位置で
もリッドが停止しないようにしため、仮想全閉位置を全
閉位置と誤認して放置することがない。
態を図1〜図16に基づいて説明する。
態に係るサンルーフ装置の構造及び基本機能を説明す
る。自動車のルーフ1には、サンルーフ用の開口2が形
成されている。開口2の左右両側には、押出成形品のサ
イドレール3がそれぞれ左右対称に形成され且つ配置さ
れている。サイドレール3の前端には、コーナ部材4を
介して車幅方向に沿うフロントレール5が配置されてい
る。
〜図9に示されるように、外側の端部には、フランジ6
が形成され、その反対側の内側端部には、ルーフライニ
ング7の端末を係合するための内向きの溝部8が形成さ
れている。そして、その溝部8の上に、外向きの溝部9
が形成され、その外向きの溝部9の外側位置に対向する
状態で内向きの溝部10が形成されている。また、前記
外向きの溝部9の上側には、更にシェード11用の内向
き溝部12が形成されている。
ストッパ13が取付けられている。ストッパ13は、切
欠いた部分から上方に突出する一対の案内壁14、15
を有している。この案内壁14、15は、前後方向で平
行に対向していると共に、後側へ傾斜している。
が設けられている。このモータ16から各サイドレール
3にかけてケーブル17(図6〜図9)が配索されてい
る。このケーブル17の一端は、ガイドパイプ18(図
1)にて保護された状態で、モータ16からコーナ部材
4に至り、そこからサイドレール3の前記溝部10内に
通されている。ケーブル17の他端は、同じくガイドパ
イプ18にて保護された状態で、モータ16からサイド
レール3のフランジ6の下側に延びている。各ケーブル
17は、モータ16のギアと係合しており、モータ16
の回転方向に応じて前後方向に送り出されるようになっ
ている。
された状態で、ケーブル17と一緒に前後に移動するス
ライダ19とフック20とが設けられている。図8及び
図9に示すように、スライダ19及びフック20は、両
端を一対の溝部9、10内に係合した状態で前後に移動
するようになっている。スライダ19の上端には、外向
きに突出するガイドピン21が設けられ、フック20の
前面には、前向きに開口する係合部22が凹設されてい
る。
右両端下面には、前後方向に沿うガイド部材24が固定
されている。このガイド部材24には、図2乃至図5に
示すように、概略逆「へ」の字状のガイド溝25が切欠
き形成されている(尚、ガイド溝25は、ガイドピン2
1が係合する形状であれば「切欠き」でなくても良
い)。このガイド溝25の縁部には、カバー26が取付
けられ、該カバー26を介した状態で、前記スライダ1
9の上端に設けたガイドピン21がガイド溝25内に内
側から係合し、ガイド溝25内で移動自在になってい
る。該カバー26は、図7及び図8に示すように、貫通
されているものに限らず、ガイドピン21の自由端部側
を閉じる形状にして、見映えの向上を図っても良い。
尚、図2乃至図5に示すガイド溝25にもカバー26が
取り付けられているが、図面の煩雑さを避けるために、
図示を省略してある。
前側脚部27が形成され、該前側脚部27の下端が、図
6に示されるように外向きの溝部9に係合されている。
前側脚部27の下端は、溝部9に沿って移動自在である
と共に、溝部9内で回転(角度変更)することもでき
る。尚、前側脚部27の下端に、溝部9内でスライド自
在な別物のブラケットをヒンジを介して回転自在に取付
けても良い。
7寄りの位置で、概ねガイド溝25の前端に対応する位
置には、前記ストッパ13の前後の案内壁14、15間
で上下動する中間脚部28が形成されている。この中間
脚部28の下端は、案内壁14、15に挟まれるため、
前後方向でガタつくことはない。
部29が形成されている。この後側脚部29は、下端が
全閉位置で前記フック20の係合部22と係合して上下
移動が規制される。
た説明図と、図11〜図16に示した回路図を参照しつ
つ順に説明する。尚、回路中において太線で示されてい
る部分が電気の流れている部分である。R1〜R3は、
それぞれリレーを示している。
9のガイドピン21がガイド溝25の前端に当接した状
態になり、リッド23の前端が開口2の前端に突き当て
られた状態で開口2を塞いでいる。この状態では、回路
に全く電流が流れない(図11参照)ため、リッド23
の状態は安定し、前後方向でのガタつきがない。また、
後側脚部29の下端がフック20の係合部22に係合し
ているため、リッド23の上下方向でのガタつきも防止
される。
ると、リレーR1、R2が接続を変え、モータ16に電
流が流れ、モータ16が正転方向に回転する(図12参
照)。モータ16が正転方向に回転すると、ケーブル1
7が後側に送られ、スライダ19及びフック20が後方
(開方向)へ移動する。そして、ガイドピン21がガイ
ド溝25における最も低い中間位置に来ると、リッド2
3の後端がガイド部材24の前側脚部27の下端を中心
にして上昇して、開口2の縁部を結ぶ開口面よりも上側
に移動したチルトアップ位置(図3)になり、ガイドパ
イプ28の端末近傍に設けられ、ケーブル17がチルト
アップ位置にあるときに作動するリミットスイッチLS
が回路を断つことにより、その状態で停止する(図13
参照)。つまり、リミットスイッチLSを含む回路に電
流を流すことが、モータ16を正転方向に回転させる条
件になっているため、その回路をリミットスイッチLS
で断つことにより、モータ16を停止させることができ
る。
させる際、ストッパ13の各案内壁14、15が後側に
傾斜しているため、リッド23は若干後退する。このた
め、リッド23の前端が開口2の前端に対して「こじれ
る(強接触する)」のを防止することができる。操作者
は、リッド23がチルトアップ位置に来るまでスイッチ
SWをオープン側に操作し続けるが、リッド23がチル
トアップ位置に来るとリミットスイッチLSにより自動
的に停止するため、スイッチSWから手を離す。従っ
て、スイッチSWは、中立位置に戻り、回路には電流が
流れなくなるため(図14参照)、チルトアップ位置は
そのまま維持される。
作すると(図15参照)、モータ16が再び正転方向に
回転し、スライダ19を更に後方に移動させる。そし
て、スライダ19のガイドピン21がガイド溝25の後
端に当接すると、リッド23は、いったんルーフ1と面
一になる「仮想全閉(図3の想像線図示部分)」を経て
から、更に、リッド23の後端を開口2よりも下げたフ
ラップ位置(図4)に至り、そのまま後方のルーフ1内
にスライドし、全開位置(図5は全開位置に至る途中)
となる。尚、全開位置では、リッド23の前端も若干下
がり、開口2の後縁と干渉しないようになっている。
ら元の全閉位置に戻すには、スイッチSWをクローズ側
に操作して(図16参照)、モータ16を逆転させ、ス
ライダ19を前方(閉方向)へ移動させればよい。フラ
ップ位置までは、ガイドピン21がガイド溝25の後端
に係合したまま前方へ移動する。フラップ位置に来る
と、中間脚部28がストッパ13に当接し前方移動が止
められると共に、後側脚部29より後方に設けた拘束用
脚部(図2に二点鎖線で表示)の下端がサイドレール3
の切欠部30から離脱し、上方への移動が可能となるた
め、リッド23の後端を押さえるものがなくなり、ガイ
ドピン21がガイド溝25内で前方へ移動する。そし
て、溝部10内で移動する中間脚部28は、チルトアッ
プ位置で停止せず、そのまま通り過ぎて、全閉位置まで
戻る。このように閉める際には、開く場合と異なり、リ
ッド23は、チルトアップ位置で停止しない。リッド2
3がチルトアップ位置で停止しないのは、図16に示す
ように、リッド23を閉方向へ移動させる際に、リミッ
トスイッチLSに電気が流れていないからである。従っ
て、リミットスイッチLSをチルトアップ位置で断って
もモータ16を停止させることはできない。つまり、閉
方向においては、リミットスイッチLSは、機能してい
ないことになる。このように、閉方向においては、リッ
ド23がチルトアップ位置で停止しないため、乗員がチ
ルトアップ位置を全閉位置と誤認して車から離れたりす
ることはない。また、リミットスイッチLSが1つで済
むため、コスト的にも有利である。
仮想全閉位置にリミットスイッチLSを設けておらず、
本来的にリッド23がそれらの位置で停止しないように
されている。従って、乗員が誤認によりそれらの位置
(フラップ位置・仮想全閉位置)をそのまま放置するこ
とはない。
利用することにより、閉方向において、リッドをチルト
アップ位置で停止させないようにしたが、リミットスイ
ッチに変えて、電子制御(パソコン)等によりリッド2
3の動作をコントロールしても良い。
動する際には、リッドをチルトアップ位置で停止させな
いようにしたため、乗員がリッドを閉めようとスイッチ
操作をした場合において、誤認によりリッドをチルトア
ップ位置のまま放置することがない。
平面図。
図。
示す断面図。
断面図。
態を示す断面図。
る状態を示す回路図。
図。
置を維持した状態を示す回路図。
る状態を示す回路図。
示す回路図。
Claims (4)
- 【請求項1】 車体のルーフに形成された開口に、該開
口を覆うことを可能としたリッドを設け、該リッドを前
後移動させることにより、リッドの最前位置で開口を塞
ぐ全閉位置と、リッドの後端が開口面よりも上昇したチ
ルトアップ位置と、リッドの後端が開口面よりも下降し
たフラップ位置を経てリッドが後方へスライドして開口
を開放した状態にする全開位置とが得られるサンルーフ
装置であって、 前記リッドは、全閉位置から全開方向へ向かう開方向で
の移動時は、チルトアップ位置で停止し、逆の閉方向で
の移動時は、チルトアップ位置で停止しないことを特徴
とするサンルーフ装置。 - 【請求項2】 請求項1に記載のサンルーフ装置であっ
て、 前記チルトアップ位置にリミットスイッチを設け、該リ
ミットスイッチは、リッドの閉方向での移動時には機能
し、閉方向での移動時には機能させないようにしたこと
を特徴とするサンルーフ装置。 - 【請求項3】 請求項1又は請求項2に記載のサンルー
フ装置であって、 前記リッドの閉方向での移動時には、フラップ位置でも
リッドを停止させないようにしたことを特徴とするサン
ルーフ装置。 - 【請求項4】 請求項1又は請求項2に記載のサンルー
フ装置であって、 前記チルトアップ位置と前記フラップ位置との間でリッ
ドが開口を塞ぐ仮想全閉位置で、リッドを停止させない
ようにしたことを特徴とするサンルーフ装置。
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