JP2001197011A - リング伝送システム用光伝送装置及びリング伝送システム用光伝送方法 - Google Patents

リング伝送システム用光伝送装置及びリング伝送システム用光伝送方法

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孝則 安井
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Masahiro Shioda
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    • H04J2203/0001Provisions for broadband connections in integrated services digital network using frames of the Optical Transport Network [OTN] or using synchronous transfer mode [STM], e.g. SONET, SDH
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    • H04J2203/006Fault tolerance and recovery

Abstract

(57)【要約】 【課題】 時分割多重された光信号が双方向に伝送しう
るリング伝送システム用の光伝送技術において、複数の
箇所で伝送経路が切り替えられた際のスケルチテーブル
及びリップテーブルの構築が、クロスコネクト設定と同
時にかつ自動的にでき、設定項目を増加させずにリング
伝送システムを正常動作させるとともに、既存のハード
ウェアを用いてスケルチテーブルを高速に作成でき、各
テーブル構築までに出す警報がセカンダリノードから自
動的に送信されるようにする。 【解決手段】 光伝送装置10aにおいて、データリン
ク読み出し手段11aと、トポロジー生成手段11b
と、データリンク書き込み手段11cと、スケルチテー
ブル生成手段11dと、スケルチテーブル11eと、R
IPテーブル生成手段12aと、RIPテーブル12b
と、ノード認識手段12cと、イースト側受信部13
a,イースト側送信部13bと、ウエスト側送信部14
a,ウエスト側受信部14bとをそなえて構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、データリンクチャ
ネルを有する双方向リング伝送路を介して複数の光伝送
装置が相互に接続されたリング伝送システムに用いて好
適な、リング伝送システム用光伝送装置及びリング伝送
システム用光伝送方法に関する。
【0002】
【従来の技術】光ファイバを用いた光伝送においては、
伝送回線の信頼性を向上させ、また、サービスの向上や
管理を容易にするために、SDH(Synchronous Digita
l Hierarchy:同期ディジタルハイアラーキ)を用いた信
号の多重化が行なわれている。具体的には、光伝送は、
SONET(Synchronous Optical Network:同期光通信
網)と呼ばれるアーキテクチャーが使用されている。こ
のSONETとは、SDHを採用する高速の専用線サー
ビスであって、複数の光伝送装置が、光ファイバで接続
されて、リング状の伝送路(以下、リング伝送路と称し
たり、単にリングと称する)が構成され、このリング状
の伝送システムを光信号が伝送するようになっている。
そして、このリング伝送路において、光信号は、複数の
タイムスロットが時間多重されて伝送するようになって
おり、その伝送態様は、OC48(Optical Carrier 48)
やOC192(Optical Carrier 192)と呼ばれる方式が
採用されている。
【0003】このOC48とは、48個のタイムスロッ
トが時間多重されて48回線が含まれたものであり、O
C192とは、192個のタイムスロットが時間多重さ
れて192回線が含まれたものである。そして、これら
多重化されたタイムスロットは、半分が現用の回線(以
下、現用回線と称する)に割り当てられ、また、残りの
半分が予備用の回線(以下、予備回線と称する)に割り
当てられている。なお、現用回線は、ワーキング回線と
も呼ばれ、WorkingやWorkと表示され、一
方、予備回線は、プロテクション回線とも呼ばれ、Pr
otectionやPTやPTCTと表示されることが
ある。
【0004】加えて、その多重化されたタイムスロット
は、光信号が正確に目的地に伝送するように、データリ
ンクチャネルと呼ばれる制御チャネルを有する。なお、
以下の説明においては、このデータリンクチャネルをデ
ータリンクと称することがある。そして、よく知られて
いるように、リング伝送システムにおいて、光伝送装置
が、そのリング伝送システムに光信号を挿入し(光信号
をアドする)、そのアドされた光信号は、光ファイバを
伝送する。また、他の光伝送装置は、その伝送してきた
光信号を抽出し(光信号をドロップ)、これにより、光
信号は、リング伝送システム間を転送されるのである。
すなわち、データリンクにより、アド・ドロップの情報
が伝達されるようになっている。これにより、光ファイ
バで接続された光伝送装置は、それぞれ、データリンク
の内容を読み出せるとともに、データリンクの内容を書
き込むことができるようになっている。
【0005】なお、多重化されたタイムスロットによる
回線の1つは、STS回線と呼ばれ、OC48等の構成
単位の1つに相当する。具体的には、STS−1(Synch
ronous Transport Signal Level 1)という回線が使用さ
れており、このSTS−1回線の速度に関するフォーマ
ットは、51.840Mbit/sの速度である。従って、OC48
は、48個のタイムスロットが多重されているので、そ
の速度は、2.4Gbps(51.840Mbit/s×48)である。
【0006】ところで、OC48において、48回線多
重された光信号を伝送する構成は、1本の光ファイバを
用いる2ファイバBLSR構成と、2本の光ファイバを
用いる4ファイバBLSR構成との2種類がある。具体
的には、2ファイバBLSR構成は、伝送容量の半分を
現用回線用の帯域に割り当てて、もう半分を予備回線用
の帯域に割り当てている。一方、4ファイバBLSR構
成の場合は、一本の光ファイバが現用回線用の帯域に割
り当てられ、もう一本が予備回線用の帯域に割り当てら
れている。近年は、4ファイバBLSRが用いられ、現
用回線用の帯域が大幅に確保され、現用回線用の帯域
が、より有効に利用できるようになっている。そして、
この4ファイバBLSRは、2ファイバBLSRより
も、複雑な回線設定や回線切り替えを行なえるようにな
っている。
【0007】このリングにおける光信号の伝送は、単一
方向だけ伝送可能なUPSR(Uni-directional Path-Sw
itched Ring)構成と、双方向伝送可能なBLSR(Bi-di
rectional Line-Switched Ring)構成とがあり、STS
(Synchronous Transport Signal)回線を有効に利用でき
るBLSR構成が主流となってきている。さらに、BL
SRは、後述するように、ノーマルBLSRとサブマリ
ンBLSRとの2態様がある。
【0008】図58はUPSR構成の模式図であり、こ
の図58に示すリング伝送システム80は、光信号が単
一方向のみ伝送できるリング伝送システムである。この
リング伝送システム80は、A,B,C,D,Eのノー
ドID(Node Identification)を付された5種類の光伝
送装置(ノード)を有し、ノードBにアドされた光信号
は、ノードB,ノードC,ノードDの経路を通ってドロ
ップされる一方、ノードA,ノードE,ノードDの経路
を通ってドロップされる。ここで、ノードとは、光伝送
装置と同一のものであり、以下の説明中、リング接続に
ついての説明で、光伝送装置をノードと称することがあ
る。このリング伝送システム80は、ノードA,ノード
B間やノードA,ノードC間で光ファイバが何らかの障
害(回線障害)が発生することにより、切断された場合
は、光信号の伝送が遮断される。
【0009】図59(a)〜(c)はそれぞれBLSR
構成の模式図であり、各ノード間には現用回線と予備回
線との2回線が設けられている。この図59(a)に示
すリング伝送システム81aは、光信号が双方向に伝送
できるリング伝送システムである。そして、ノードBか
ら、ノードDに対して送信された場合は、ノードCを介
して、ノードDから出力される。図59(b)はノード
B,ノードC間に障害が発生した場合のBLSR構成の
模式図であり、この図59(b)に示すノードB,ノー
ドC間に障害が発生した場合は、ノードBにアドされた
光信号は、逆の方向のループを通り、ノードIDで、
B,A,E,D,C,Dという経路を通って、ノードD
にてドロップされる。また、図59(c)はノードC,
ノードD間に障害が発生した場合のBLSR構成の模式
図であり、この図59(c)でも、ノードBでアドされ
た光信号は、B,C,B,A,B,D(ノードID)を
通って、ノードDにてドロップされる。従って、光信号
の伝送方向は2通りある。
【0010】このBLSR構成は、同一回線に、複数の
光信号を伝送させることができるので、リング伝送シス
テムがアイドル状態の時は、回線切り替えが行なわれて
いないことを利用して、予備回線で別の光信号を伝送さ
せることができる。すなわち、予備回線は、これら複数
の現用回線の光信号と予備回線の光信号とを共用してい
る。このため、予備回線は、複数の回線を収容している
ので、回線切り替えが行なわれた場合は、これら複数の
回線の間で、光信号が誤って転送される接続(ミスコネ
クト)が発生する可能性がある。
【0011】従って、より複雑な回線切り替えが行なえ
るように、各ノードは、スケルチテーブル(Squelch Tab
le)やリップテーブル(Ring Interworking on Protectio
n Table:以下、RIPテーブルと称する)を設けてい
る。以下、スケルチテーブルについて、図60から図6
3を用いて説明する。また、RIPテーブルについて
は、リング伝送システムの接続形態を表すDCP(Drop
and Continue on Protection)接続,DTP(Dual Trans
mit on Protection)接続と関連が深いので、そのDCP
接続及びDTP接続とついて、図64から図69を用い
て説明するときに、併せて説明する。
【0012】上記のスケルチとは、リング伝送路の2箇
所以上で障害が発生してリング伝送路が分断された状態
になった場合に、伝送されている光信号が誤ったノード
に接続されるのを防止し、光信号を救済するために行な
われる処理であって、具体的には、各ノードが、光信号
にAIS(Alarm Indication Signal)を加える操作を意
味する。これにより、光信号の混信が防止される。な
お、このスケルチは、スケルチングやスケルチ処理とも
称されるが、同一の意味で使用することとし、また、リ
ング伝送路が分断される状態のことを、リングセグメン
テーション:RingSegmentation)と称されることがあ
る。
【0013】そして、このスケルチ機能を発揮するため
に、各ノードには、スケルチテーブルが設けられてい
る。スケルチテーブルとは、スケルチするために必要な
回線接続情報が書き込まれたテーブルであって、現在運
用されている回線において、個々のアドノードのIDと
ドロップノードのIDとを示すデータが書き込まれたテ
ーブルをいう。また、このスケルチテーブルは、STS
回線毎に個別に設けられており、このスケルチテーブル
によって、各ノードは、どのノードからどのノードまで
パス(経路)が設定されているかについてのクロスコネ
クト情報を得ることが可能となる。すなわち、このクロ
スコネクト情報とは、BLSR構成において、1箇所の
ノードにおいて、光信号をどの方向に振り分けるか、あ
るいは、スルーさせるかという回線の接続状況を示すも
のである。
【0014】そして、各ノードは、それぞれ、光信号に
ついて、スケルチするか否かの判定を行なって障害が発
生した場所を特定して、この場所とスケルチテーブルと
を比較することによって、光信号を救済できるか否かを
判定するようになっている。また、救済不可能な場合は
スケルチが行なわれる。上述したように、BLSR構成
のリング伝送路では、協調して光信号の迂回路を形成す
るために、全ノードが、リング伝送路の障害が発生した
箇所と、自ノードとの位置関係を的確に知る必要があ
る。この位置関係を決定するために、各ノードは、それ
ぞれ、個別のノードIDを割り振られるとともに、各ノ
ードは、それぞれ、これらのノードIDの並び順をトポ
ロジー(リングトポロジー)として有するようになって
いる。
【0015】図60はトポロジーを説明するための図で
ある。この図60に示すBLSR構成のリング伝送シス
テム82は、4基のノードA,B,C,Dを有し、各ノ
ード間は、それぞれ、現用回線と予備回線とにより光信
号を伝送させるようになっている。また、各ノードは、
それぞれ、隣接する2基のノードの方向別にE(East)
とW(West)とを有する。この方向の決め方は、図60に
示すリング伝送システム82を上から見て、右回りに伝
送する方向をE方向(W→E方向,East方向周り,
時計方向)と定義し、また、左回りに伝送する方向をW
方向(E→W方向,West方向,反時計周り方向)と
定義する。ここで、各ノードは、それぞれ、自ノードを
常に先頭にしたトポロジー(TPLGY)を有する。例
えばノードAは、自ノードAを先頭に、トポロジーA,
B,C,Dを有する。
【0016】図61は、データリンクのフォーマットを
示す図である。上述したように、データリンクは、クロ
スコネクト情報を有し、アドノードのIDとドロップノ
ードのIDとが書き込まれている。そして、アドノード
のIDはソースノードID(Source Node ID)、ドロッ
プノードのIDはデスティネーションノードID(Dest
ination Node ID)と記載される。
【0017】この図61に示すデータリンクは、E→W
方向とW→E方向とを別々に有し、これらの方向毎に、
それぞれ、送信データと受信データとを有する。また、
各クロスコネクト情報は、1バイトで管理されており、
全て合計すると8バイトである。そして、各1バイト
は、4ビットづつを、ソースノードID部と、デスティ
ネーションノードID部とに割り当てており、送信及び
受信に関する情報が管理されている。これにより、この
データリンクは、クロスコネクト設定が行なわれ、どこ
からどこへ接続されたかが、各ノードで認識されるよう
になっている。
【0018】図62(a)はアドノードとドロップノー
ドとを有するリング伝送路の模式図であり、ノードA,
ノードB,ノードCがそれぞれ、接続されている。そし
て、この図62(a)に示すノードCにおいて、光信号
がアドされて、パス2を用いて、ノードBに伝送され、
ノードAにおいて、ドロップされるようになっている。
また、ノードBにおいて、光信号がアドされて、パス1
を用いてノードCに伝送され、ノードCにおいて、その
光信号がドロップされるようになっている。
【0019】また、図62(b)はノードBのスケルチ
テーブルの一例を示す図である。この図62(b)に示
すスケルチテーブル84は、2種類のパス1,2を有
し、それらのパス毎に、アドノードを示すソースノード
IDと、ドロップノードを示すデスティネーションノー
ドIDとが書き込まれている。そして、図62(c)は
各ノードでのスケルチテーブル値を比較するための図で
あり、スケルチテーブル83a,83b,83cが表示
されている。この図62(c)に示すスケルチテーブル
83aは、ノードA(Node A)のWest側に相当するも
のであって、ノードC(Node C)でアドされたパス2の光
信号がノードAでドロップされることを示している。ま
た、スケルチテーブル83bは、ノードB(Node B)のE
ast側とWest側に相当するものであって、Eas
t側にアドノードCのID,ドロップノードAのIDが
書き込まれており、さらに、West側には、E→W方
向にアドノードCのID,ドロップノードAのIDが書
き込まれるとともに、W→E方向にアドノードBのI
D,ドロップノードCのIDが書き込まれる。さらに、
スケルチテーブル83cについても同様に、East側
のE→W方向に、アドノードBのID,ドロップノード
CのIDが書き込まれており、East側のW→E方向
にアドノードCのIDとドロップノードAのIDが書き
込まれている。
【0020】また、この図62(c)に示す、スケルチ
テーブル83bの下に、Source及びDest(Destination)
と付された8個の枠が示されているが、これらは、それ
ぞれ、スケルチテーブル83a,83b,83cが有す
る8個の枠内の同一位置に示されるIDを表すものであ
る。例えば、スケルチテーブル83bのWest側のE
→W方向にあるB及びCは、それぞれ、デスティネーシ
ョンノードID及びソースノードIDを表している。
【0021】換言すれば、アドされたノードは、ソース
ノードID部に自ノードのIDを入力し、デスティネー
ションノードID部に受信したデータリンクのデスティ
ネーションノードID部を入れて送信する。また、ドロ
ップされたノードは、デスティネーションノードID部
に自ノードを入れ、ソースノードID部に受信したデー
タリンクのソースノードIDを入れて送信するのであ
る。
【0022】次に、3ノード時のデータリンクにおける
データの流れの具体例を、図63(a)〜(f)を用い
て説明する。図63(a)は3ノードが接続された模式
図であり、ノード1〜3がそれぞれ、ノードIDとして
1〜3を有する。また、図63(b)は初期状態での各
ノードにおけるデータリンクの内容を示す図であり、ノ
ード1において、アドクロスコネクトがなされたことに
より、ノード1は、E→W方向のソースノードID部
に、自ノードの絶対ノードIDを書き込む。さらに、図
63(c)はノード1でアドクロスコネクトが設定され
たときの各ノードにおけるデータリンクの内容を示す図
であり、この図63(c)に示すように、ノード1のE
→W方向のデスティネーションノードID部には、ノー
ド1が受信しているデスティネーションノードのノード
IDが入れられて送信されている。
【0023】図63(d)はノード2においてE→W方
向のスルー設定がなされた場合の各ノードにおけるデー
タリンクの内容を示す図であり、ノード2は、ドロップ
ノード3を受信し、この値を送信し、E側から受信した
データをそのままW側に送信する。次に、図63(e)
はノード3においてドロップクロスコネクトがなされた
場合の各ノードにおけるデータリンクの内容を示す図で
ある。ノード3は、ドロップクロスコネクトを実施する
ことにより、E→W方向のデスティネーションノードI
D部に、自ノードの絶対ノードIDを書き込み、また、
送信するソースノードID部に、受信したソースノード
ID部をコピーして送信する。そして、ノード1は、受
信したデスティネーションノードID部が変化したこと
を検出することにより、再度デスティネーションノード
ID部を入れ替えて送信する。
【0024】図63(f)は各ノードのスケルチテーブ
ルの内容を示す図であるが、この図63(f)のよう
に、全ノードで送信側のスケルチテーブルと、受信側の
スケルチテーブルとが同一データとなり、ノード1は、
このリング伝送路におけるデータリンクが完成したもの
と判断し、ノード1は、スケルチテーブルを、本データ
リンクに基づいて、データを取り出して作成するのであ
る。
【0025】このため、スケルチテーブルを生成するに
は、多量の設定項目が存在するので、その設定項目を極
力少なくすることが要求されている。また、光伝送装置
の設定を、簡易に行なえるように、データリンクの情報
を使用して各ノードにおける各設定が自動的に行なわれ
ることが求められている。また、従って、リングが1つ
の場合は、予備回線用の帯域は、切り替えが発生する
と、現用回線用の帯域に置き替えられるために、スケル
チ動作をする必要がなく、回線設定によりデータリンク
を使用し、回線設定の状態を通知する必要がない。
【0026】なお、予備回線用の帯域でクロスコネクト
を実施しても、予備回線用の帯域は、切り替えが発生す
ると、必ず、現用回線用の帯域の情報が乗せ替えられる
ので、予備回線用の帯域としてミスコネクトの可能性が
ない。従って、予備回線用の帯域は、スケルチテーブル
構築を実施する必要がないため、予備回線用の帯域につ
いては、スケルチテーブル構築用のデータリンクは使用
されていない。
【0027】ところで、BLSRの仕様によれば、通
常、一つのリングが有するノード数は16であり、それ
以上のノード数が必要な場合は、2以上のリングを相互
に接続するようにしている。このリング間の相互接続方
式は、リング・インターコネクションとも呼ばれ、DC
W(Drop and Continue on Working)及びDTW(Dual
Transmit on Working)と、DCP(Drop and Continue
on Protection)及びDTP(Dual Transmit on Prote
ction)との4種類がある。
【0028】そして、各ノードは、自分がこれら4種類
のリング・インターコネクションのうちどれに属するか
を、RIPテーブルと呼ばれるものによって、知ること
ができるようになっている。次に、RIPテーブルにつ
いて説明する。このRIPテーブルとは、2つ以上のリ
ング伝送システム間を接続するために必要な情報が書き
込まれたテーブルである。
【0029】そして、このRIPテーブルにより、2個
以上のリングが接続されたリング伝送システム(デュア
ルリング伝送システムとも称する)が実現されるのであ
る。ここで、DCP(DCPアプリケーション)及びD
TP(DTPアプリケーション)では、それぞれ、プラ
イマリノードとセカンダリノードとの間において、光信
号が予備回線で伝送される。さらに、DCW(DCWア
プリケーション)及びDTW(DTWアプリケーショ
ン)では、それぞれ、プライマリノードとセカンダリノ
ードとの間において、光信号が現用回線で伝送される。
【0030】従って、DCP及びDTPのグループと、
DCW及びDTWのグループとの相違点は、光信号の伝
送が、予備回線であるか又は現用回線であるかによる。
以降、特に断らない限り、DCP及びDTPを例にして
説明を行なう。また、これらDCP接続又はDTP接続
とは、リング伝送システムにおいて、光信号をアドされ
て、そのアドされた光信号を他のリング伝送システムに
ドロップする場合に、アドノードを2箇所設けて、ドロ
ップノードにおいて、アドされた2系統の光信号のうち
良い方が選択されてドロップされるようにした接続構成
を意味する。
【0031】例えば、第1のリング伝送システムと第2
のリング伝送システムとが結合したリング伝送システム
において、他の外部のリング伝送システムから送信され
た光信号が第1のリング伝送システムにアドされて、そ
のアドされた光信号が第2のリング伝送システムに送信
された後、他の外部のリング伝送システムにその光信号
をドロップする場合を考える。
【0032】ここで、第1のリング伝送システムにある
1箇所のノードが、異なる他のリング伝送システムから
光信号を受信してその光信号を第2のリング伝送システ
ムに送信する場合に、第2のリング伝送システムを構成
する2箇所のノードにて、光信号を第1のリング伝送シ
ステムから別々に受信する。ここで、第2のリング伝送
システムにある2箇所のノードは、それぞれ、プライマ
リノード(Primary Node)と、セカンダリノード(Seco
ndary Node)と呼ばれている。また、第2のリング伝送
システムにあるノードであって、第1のリング伝送シス
テムからの光信号を他の外部のリング伝送システムに送
信するノードは、ドロップノード(Drop Node)と呼ば
れる。
【0033】そして、プライマリノードとセカンダリノ
ードとで別々に受信された光信号は、それぞれ、2系統
で第2のリング伝送システムを伝送し、ドロップノード
にて、それら2系統の光信号から、より良い光信号が選
択されて他の外部のリング伝送システムに送信されるよ
うになっている。また、このDCP接続と、DTP接続
との違いは、プライマリノードとセカンダリノードとの
位置関係によって次のように呼び分けられている。具体
的には、DCP接続とは、プライマリノードとセカンダ
リノードとの間に、ドロップノードがない接続構成であ
り、そして、DTP接続とは、プライマリノードとセカ
ンダリノードとの間に、ドロップノードがある接続構成
である。
【0034】以下、図64〜図69を用いて、DCP,
DTPについて説明する。図64はDCP接続の模式図
である。この図64に示すリング伝送システム90とリ
ング伝送システム91とが、それぞれ、自システムが有
する相互のノードが結合することによって構築され、こ
れら複数のリング伝送システムを光信号が伝送できるよ
うになっている。ここで、図64に示す実線は現用回線
(Workと表示されたもの)を表し、点線は予備回線
(PTCTと表示されたもの)を表す。なお、ノード9
0a内には、データの乗せ替えを行なうサービスセレク
タSSが表示されており、また、DCP接続を明示する
ために、DCPと表示されている。
【0035】さらに、リング伝送システム90,91
は、それぞれ、伝送リングをも意味する。従って、リン
グ伝送システム90,91は、1つのリングと2又は3
以上複数のリングが相互に接続されたものとの両方を意
味する。そのため、以下の説明においては、リング伝送
システムを、単に、伝送リングあるいはリングと称する
こともある。
【0036】そして、リング伝送システム90は、リン
グ伝送システム91から、プライマリノード90aとセ
カンダリノード90bとの2箇所のノードにて、光信号
を受信し、セカンダリノード90bは、その受信した光
信号を予備回線にてプライマリノード90aに送信す
る。ここで、プライマリノード90aは、現用回線と予
備回線とで受信した2系統の同じ光信号のうち良い方を
選択して、品質の良い方をドロップノード90cに送信
し、ドロップノード90cは、その光信号を外部の他の
リング伝送システムに送信するようになっている。
【0037】図65(a)はDCP接続の構成図であ
り、図65(b)はDCP接続された各ノードのスケル
チテーブルの説明図である。この図65(a)に示すD
CP接続は、ドロップノード90c(ノード1とも称す
る)と、プライマリノード90a(ノード3とも称す
る)と、セカンダリノード90b(ノード5とも称す
る)とを有し、また、ドロップノード90cは、これら
プライマリノード90a,セカンダリノード90bの間
の外側に配置されている。そして、プライマリノード9
0aとセカンダリノード90bとにおいて、それぞれ、
光信号がアドされ、それらの2系統の光信号は、プライ
マリノード90aにおいて、品質の良い方が選択され
て、ドロップノード90cに送信され、そして、このド
ロップノード90cから、他のリング伝送システム(図
示省略)に光信号が送信されるのである。
【0038】一方、ドロップノード90cからアドされ
た光信号は、現用回線にて伝送しプライマリノード90
aにてドロップされるとともに、予備回線を伝送しセカ
ンダリノード90bにてドロップされる。すなわち、プ
ライマリノード90aにて、ドロップ(drop)かつ伝送
続行(continue)がなされている。また、図65(b)に
示すように、スケルチテーブルの設定は、現用回線が通
過しているノード1,ノード3間だけで行なわれてお
り、予備回線を使用しているノード4,ノード5間は、
スケルチテーブルが設定されないようになっている。そ
して、このノード1,ノード3間において、DCP接続
されたパスの両端のノードIDが、ソースノードID及
びデスティネーションノードIDとして設定されてい
る。
【0039】次に、図66はDCP接続におけるプライ
マリノード及びセカンダリノードの動作説明図である。
この図66に示すように、プライマリノードを含む現用
回線に障害が発生した場合には、セカンダリノードが、
プライマリノードと逆方向の予備回線に、アド・ドロッ
プ制御を実施し、プライマリノード側の予備回線には、
警報信号であるAISを書き込む。そして、セカンダリ
ノードを含まない現用回線に障害が発生した場合には、
プライマリノードは、光信号の伝送続行を禁止させ、S
Sの設定をアドノード側に固定する。また、セカンダリ
ノードは、プライマリノード方向の予備回線に、光信号
のドロップと伝送続行とを行ない、プライマリノードへ
光信号を伝送する。また、予備回線の障害が発生した場
合や、光信号が通過していないスパン(区間)での障害
が発生したときは、予備回線に対して、アド・ドロップ
の制御を実施し、プライマリノード側の回線には、AI
Sを書き込む。
【0040】一方、図67はDTP接続の模式図であ
る。この図67に示すリング伝送システム92とリング
伝送システム93とが結合し、光信号が伝送できるよう
になっている。なお、図67に示す実線は現用回線(W
orkと表示されたもの)を表し、点線は予備回線(P
TCTと表示されたもの)を表す。ここで、リング伝送
システム92は、リング伝送システム93から、プライ
マリノード92aとセカンダリノード92bとの2箇所
のノードにて、光信号を受信する。そして、プライマリ
ノード92aは、その受信した光信号を現用回線にてド
ロップノード92cに送信し、また、セカンダリノード
92bは、その受信した同じ光信号を予備回線にてドロ
ップノード92cに送信する。さらに、ドロップノード
92cは、現用回線と予備回線とで受信した2系統の同
じ光信号のうち良い方を選択して、外部の他のリング伝
送システム(図示省略)に送信するようになっている。
なお、光伝送装置92c及び光伝送装置93c内には、
それぞれ、データを選択してドロップするためのスイッ
チPSW(Path Switch)が表示されており、また、D
TP接続を明示するために、DTPと表示されている。
【0041】さらに、図68(a)はDTP接続の構成
図であり、図68(b)はDTP接続された各ノードの
スケルチテーブルの説明図である。この図68(a)に
示すDTP接続は、プライマリノード92a(ノード1
とも称する)と、ドロップノード92c(ノード3とも
称する)と、セカンダリノード92b(ノード5とも称
する)とを有し、また、ドロップノード92cが、これ
らプライマリノード92a,セカンダリノード92bの
間に配置されている。
【0042】そして、プライマリノード92aとセカン
ダリノード92bとにおいて、それぞれ、外部のリング
伝送システム(図示省略)から光信号がアドされ、その
光信号は、2系統の現用回線及び予備回線でドロップノ
ード92cに送信される。それらの2系統の光信号は、
ドロップノード92cにおいて、より良い方が選択さ
れ、他のリング伝送システム(図示省略)に送信され
る。
【0043】一方、ドロップノード92cで他のリング
伝送システムからアドされた光信号は、現用回線にて伝
送しプライマリノード92aにてドロップされるととも
に、予備回線にて伝送しセカンダリノード92bにてド
ロップされる。また、同様に、スケルチテーブルの設定
が必要なノードは、現用回線が通過しているノード1,
ノード3間だけであり、予備回線を使用しているノード
4,ノード5間は、スケルチテーブルは設定されないよ
うになっている。そして、このノード1,ノード3間に
おいて、DTP接続されたパスのPCA(Protection C
hannel Access)区間のノードIDが、ソースノードI
D及びデスティネーションノードIDとして設定されて
いる。このPCAとは、回線切り替えが実施されていな
い場合に、予備回線に光信号を通すことを意味し、回線
切り替えがなされた時には、現用回線が予備回線を使用
するために侵食されてしまうものであって、優先度が低
いものである。すなわち、セカンダリノードへの接続に
際しては、現用回線を使わないように用いられることが
ある。
【0044】さらに、図69はDTP接続におけるプラ
イマリノード及びセカンダリノードの動作説明図であ
り、プライマリノードを含む現用回線に障害が発生した
場合は、次のようになる。すなわち、プライマリノード
を含む現用回線に障害が発生した場合には、セカンダリ
ノードは、予備回線へのアド・ドロップ制御をそのまま
継続して実施する。一方、プライマリノードを含まない
現用回線に障害が発生した場合には、プライマリノード
は、通常の切り替え動作を行なう。ここで、プライマリ
ノードが光信号をスルーさせるだけのときは、スルーノ
ード(Through Node)として動作する。また、セカンダ
リノードは、プライマリノード方向の予備回線に、光信
号のドロップと伝送続行とを実施し、プライマリノード
へ光信号を送信する。加えて、セカンダリノードは、タ
ーミナルノード(Terminal Node)に向かう予備回線につ
いては、サービスセレクタSSの設定を行なう。なお、
このターミナルノードとは、アド機能とドロップ機能と
を有するノード、又は、ドロップ機能のみを有するノー
ドを意味する。
【0045】また、予備回線に障害が発生した場合や、
光信号が通過していない区間で障害が発生した場合は、
プライマリノードは、通常の切り替え動作を行ない、光
信号をスルーさせるだけのときは、スルーノードとして
動作する。そして、セカンダリノードは、予備回線を使
ったアド・ドロップのクロスコネクトを禁止する。さら
に、ターミナルノードを含む現用回線又は予備回線に障
害が発生した場合は、プライマリノードは、やはり、通
常の切り替え動作を行ない、光信号をスルーさせるだけ
のときは、スルーノードとして動作する。そして、セカ
ンダリノードも、同様に、予備回線を使ったアド・ドロ
ップのクロスコネクトを禁止する。
【0046】このように、DCP接続及びDTP接続
は、2個以上のリング間を接続し、より一層、回線の使
用効率を向上させるように用いられている。また、4フ
ァイバ(又は2ファイバ)BLSRにおけるDCP接続
及びDTP接続の場合は、予備回線用の帯域を含んだ形
でスケルチテーブルを構築しなければならず、そのた
め、DCP接続及びDTP接続におけるセカンダリノー
ドは、それぞれ、障害が発生した区間により、回線切り
替え動作を変更できる必要がある。従って、各ノード
は、現用回線がどの区間で使用されているかという情報
と、自分がDCP接続あるいはDTP接続におけるセカ
ンダリノード として定義されていることを認識して動
作しなければならない。
【0047】すなわち、パスに関係するノード数が増加
するため、DCP接続やDTP接続の場合は、上述のス
ケルチテーブルだけではクロスコネクト情報を表現でき
なくなる。そして、より複雑なスケルチテーブルの構築
と、回線毎に切り替えを管理するために、各ノード毎に
RIPテーブルの構築が行なわれ、複雑な構成での切り
替えに対応できるようになっている。このRIPテーブ
ルは、スケルチテーブルとほぼ同一の内容を有し、プラ
イマリと、セカンダリと、ターミナルとのそれぞれのノ
ードIDが格納されるようになっている。さらに、これ
らの設定は、回線毎に必要であり、使用者が設定する場
合は、各ノード毎及びSTS回線単位でかつ方向別にな
されなければならない。
【0048】なお、BLSR技術に関しては,Bellcore
社の仕様にSONETの分類で基準化(GR−123
0)されており、その実現方法も公知であり、また、上
記のUPSR技術についても、Bellcore社の仕様にSO
NETの分類で基準化(CR−1400)されて公知で
ある。このため、以下、関連のあるものについて主に説
明し、その他についての説明を省略する。
【0049】上記BLSRは、特にノーマルBLSR
(以下、図面中ではNormal BLSRと表記することがあ
る)と称される。このノーマルBLSRのうちで、さら
に、救済時に余計なパス(冗長な部分のパス)を省いた
ものは、特にサブマリンBLSRと呼ばれている。すな
わち、このサブマリンBLSRは、ノーマルBLSRか
ら、そのノーマルBLSRを用いた場合に生じる品質劣
化原因を取り除いたものである。
【0050】このサブマリンBLSRは、例えば海底ケ
ーブルにより大陸間を接続するノードに用いられてい
る。米国西岸から日本に対して光信号を伝送するため
に、ハワイと日本との間は、海底ケーブルが設けられて
いる。仮に、日本とハワイとの間で障害が発生した場
合、ハワイにあるノードは、送信方向を日本からアラス
カに変更し、アラスカを経由して日本に伝送される。こ
こで、光信号は、ハワイとその障害位置(障害点)との
間の往復分だけ伝送するので、ループバックされると余
計なパスがあるため光信号のロスが生じる。
【0051】従って、そのような迂回距離が大きく、総
じて数万キロメートルになる場合には、光信号は、最短
経路でループバックされるようになっている。このた
め、サブマリンBLSRを用いると、光信号はターミナ
ルノードにてループバックされ、また、余計なパスが無
くなるようにされている。これにより、パス短縮の効果
が顕著に現れ、光信号が救済されるのである。
【0052】そして、ノーマルBLSRとサブマリンB
LSRとを用いることにより、ネットワークの回線使用
率や回線救済率を向上させることができ、近年のデジタ
ル光通信における伝送容量の増大に応えることができ
る。さらに、以下の説明において使用する、両端と片端
とについて説明する。すなわち、両端とは、一つのリン
グの両端(2箇所のノード)においてDCP(又はDT
P,DCW,DTW)接続されていることを意味し、片
端とは、一つのリングの片端(片方のターミナルノー
ド)においてDCP(又はDTP,DCW,DTW)接
続されていることを意味する。
【0053】さて、両端DCWとは、1つのリングが2
つのリングと接続されている場合に、中央のリングが、
それら2つのリングとDCW接続されているときの、そ
の中央のリングの接続形態を意味する。一方、片端DC
Wとは、1つのリングが2つのリングと接続されている
場合に、中央のリングが、それらのリングのうちの1つ
のリングとDCW接続されているその中央のリングの接
続形態を意味する。すなわち、他のリングとの接続箇所
がリング内で一箇所だけであることを意味する。また、
これらの両端及び片端の意味は、以後同様の意味で使用
する。
【0054】図70は片端DCWの構成図であり、この
図70に示すリング伝送システム120aは、リング1
とリング2とが相互に接続されている。そして、リング
1−ノード3(リング1のノード3を表す。以下の説明
でも同様に表す)とリング1−ノード4とがペアにな
り、また、リング2−ノード1とリング2−ノード6と
がペアになっている。
【0055】すなわち、この図70に示すリング1は、
片端のノード3,ノード4によりDCW構成となる。ま
た、リング2は、片端のノード1,ノード6によりDC
W構成となる。そして、これらのプライマリノード(Pr
imary Nodeと表示されたもの)及びセカンダリノード
(Secondary Nodeと表示されたもの)のペアは、同一の
光信号に対してアクセスし、他の伝送リングにその光信
号を送信するのである。
【0056】これにより、ターミナルノード(リング1
−ノード1)からアドされた光信号は、リング1−ノー
ド2を通って、リング1−ノード3のプライマリノード
に到達し、このプライマリノードにて2分岐される。す
なわち、一方の光信号は、そのままリング2−ノード1
へ直接ドロップされ、他方の光信号は、セカンダリノー
ド(リング1−ノード4)にコンティニューされる。そ
して、コンティニューされた光信号は、リング2−ノー
ド6のセカンダリノードにアドされてリング2−ノード
1に転送される。
【0057】一方、リング2のプライマリノード(リン
グ2−ノード1)においては、リング1−ノード3から
来た光信号と、リング1−ノード6から来た光信号との
うちのいずれか一方が選択されてリング2−ノード2へ
転送され、最終的にターミナルノード(リング2−ノー
ド3)からドロップされる。この片端DCWは、DCP
と異なり、図70に示すリング1−ノード3からリング
1−ノード4を経由して、リング2−ノード6、リング
2−ノード1へ到達される光信号のパスが、現用回線を
用いて伝送されている。なお、これらの間が予備回線を
用いて光信号が伝送されていれば、DCPとなる。
【0058】この図70においては、リング1−ノード
4からリング2−ノード6へ伝送されるパスが、現用回
線を用いて伝送されている。従って、この現用回線を用
いたパスは、冗長であるにも関わらず、その現用回線の
光信号によって占有されてしまうので、その他の光信号
は、この現用回線の同一チャネルを使用できず、回線利
用効率の低下の原因となっていた。
【0059】また、DCWは、単一のリングでは、現用
回線の光信号によって回線が占有されてしまうため、回
線使用効率の低下原因となっていた。なお、図70にお
いて、リング2−ノード1とリング2−ノード6との間
には、他のノードが設けられるようにしてもよい。図7
1はDTWの構成図であり、この図71に示すリング伝
送システム120bは、リング1又はリング2内の片方
のターミナルノードにて、双方向(Dual)に光信号を現
用回線(Working)を用いて伝送(Transmit)してい
る。
【0060】この図71に示すリング1−ノード3、リ
ング1−ノード4と、リング2−ノード1、リング2−
ノード6との間がそれぞれ、プライマリノード、セカン
ダリノードにてリング間が相互に接続されている。これ
により、リング1−ノード1のターミナルノードからア
ドされた光信号は、East方向周り(時計方向)に伝
送されるものと、West方向周り(反時計方向)に伝
送されるものとに分岐される。まず、リング1−ノード
1からの光信号は、リング1−ノード2、リング1−ノ
ード3のプライマリノードに到達し、そのままリング2
−ノード1、リング2−ノード2をそれぞれ経由して、
ターミナルノードのリング2−ノード3へ転送される。
一方、リング1−ノード1からアドされた光信号は、反
時計方向でリング1−ノード6、リング1−ノード5,
…,リング2−ノード4を経由してリング2−ノード3
へ伝送される。
【0061】そして、最終的には、リング2−ノード3
のターミナルノードは、時計方向からの受信した光信号
と反時計方向からの受信した光信号とのそれぞれについ
て、パススイッチ(Path Switch)し、どちらか一方の
光信号をドロップするのである。従って、リング1−ノ
ード1(ターミナルノード)にて、リング1−ノード3
(プライマリノード)から現用回線を用いて光信号と、
その逆方向のリング1−ノード4(セカンダリノード)
から予備回線を用いた光信号とが、パス選択され、そし
て、そのうちの品質のよい方がドロップされて、他のリ
ングに伝送されるのである。一方、リング1−ノード1
(ターミナルノード)にて、アドされる光信号に対して
は、現用回線を経由したリング1−ノード3(プライマ
リノード)への接続と、その逆方向のリング1−ノード
4(セカンダリノード)への接続が行なわれる。
【0062】このように、DTWは、リング1−ノード
3(プライマリノード)にてサービスセレクタ制御せ
ず、また、リング1−ノード4(セカンダリノード)に
てアド・ドロップの方向がDCPのそれと逆になる。そ
して、前述したDCWと同様に、DTWは、East方
向周りの光信号とWest方向周りの光信号との両方
が、いずれも、現用回線を用いて伝送されている。
【0063】次にRIPテーブルを用いた回線接続形態
の説明を図72及び図73を用いて説明する。図72は
片端DCPの構成図であり、この図72に示すリング伝
送システム120cは、リング1内の片方のターミナル
ノード(リング1−ノード3,リング1−ノード4)に
て、DCPしており、同様に、リング2内の片方のター
ミナルノード(リング2−ノード1,リング2−ノード
6)にて、DCPしている。
【0064】また、図72に示すリング2−ノード1
は、リング2−ノード3(ターミナルノード)から現用
回線を経由する光信号をドロップし、かつ、その光信号
をセカンダリノード(リング2−ノード6)に対してコ
ンティニューする。また、セカンダリノード(リング2
−ノード6)は、予備回線を用いて、その光信号をドロ
ップする。
【0065】一方、リング2−ノード1は、現用回線を
用いてリング1−ノード3が送信した光信号と、予備回
線を用いてリング2−ノード6が送信した光信号とを、
入力され、サービスセレクタSSによって、選択してリ
ング2−ノード2に対して現用回線を用いて光信号を送
信する。ここで、片端DCW(図70参照)との相違点
は、リング1−ノード3からリング1−ノード4を通過
して、リング2−ノード6、リング2−ノード1へそれ
ぞれ伝送される光信号が予備回線を用いて伝送されてい
る点である。すなわち、光信号は、リング1−ノード3
から最終的にリング2−ノード1へ、現用回線を用いて
伝送されている。ここで、RIPテーブルを用いてリン
グを相互に接続すると、その予備回線を用いて相互接続
されている区間は、現用回線により別の光信号を伝送で
きるため、片端DCPは、片端DCWと比較して回線利
用効率が高くなる。
【0066】すなわち、片端DCPと片端DCWとの相
違点は、リング1−ノード3、リング1−ノード4と、
リング2−ノード1、リング2−ノード6との間のそれ
ぞれのプライマリノード,セカンダリノード間における
リング間の相互接続部分である。なお、図72におい
て、リング2−ノード1とリング2−ノード6との間に
は、他のノードが設けられるようにしてもよい。
【0067】図73はDTPの構成図であり、この図7
3に示すリング伝送システム120dは、リング内の片
方のターミナルノードにて、DTP構成されているもの
である。すなわち、リング1では、リング1−ノード1
(ターミナルノード)にて、リング1−ノード3(プラ
イマリノード)から現用回線を経由する光信号と、その
逆方向のリング1−ノード4(セカンダリノード)から
予備回線を経由する光信号とが、パス選択されてドロッ
プされる。
【0068】一方、アド光信号に対しては、現用回線を
経由してリング1−ノード3(プライマリノード)に接
続され、予備回線経由でリング1−ノード4(セカンダ
リノード)に接続される。なお、リング2においても同
様であり、リング2−ノード3(ターミナルノード)に
て、リング2−ノード1(プライマリノード)から現用
回線を経由する光信号と、その逆方向のリング2−ノー
ド6(セカンダリノード)から予備回線を経由する光信
号とが、パス選択されてドロップされる。一方、アド光
信号に対しては、現用回線を経由してリング2−ノード
1(プライマリノード)に接続され、予備回線経由でリ
ング2−ノード6(セカンダリノード)に接続される。
【0069】このDTPと、DCPとの違いは、プライ
マリノードとセカンダリノードとの位置関係によって次
のように呼び分けられ、DCPとは、プライマリノード
とセカンダリノードとの間に、ドロップノードがない接
続であり、そして、DTPとは、プライマリノードとセ
カンダリノードとの間に、ドロップノードがある接続で
ある。DCPとの違いは、プライマリノードにてサービ
スセレクタSSが形成される。なお、DTPは、DTW
と異なり、リング1−ノード1からアドされる反時計方
向の光信号は、予備回線を用いて伝送される。
【0070】すなわち、リング1においては、リング1
−ノード3とリング1−ノード4とにおいてそれぞれ、
DTPされており、リング1−ノード1及びリング1−
ノード6においては、DTPされていない。このよう
に、2箇所のアドノードにてアドされた2系統の光信号
のうちの良い方が選択されてドロップされ、RIPテー
ブルによりリングを相互接続した場合、予備回線を用い
て相互接続している間の回線区間は、現用回線を用いて
その他の光信号伝送に利用できるため、DTWと比較し
て回線利用効率が高い。
【0071】次に、ノーマルBLSRにおける障害発生
時のループバック制御について、図74及び図75を用
いて説明する。図74は通常時のノーマルBLSR(No
rmal-BLSR時の通常時)としての伝送の説明図である。
この図74に示すリング200のノードCにおいて、W
(West)側からアドされた光信号は,反時計方向に
伝送され、ノードB、ノードAを通って、最終的にノー
ドFに到達し,ノードFのE(East)側からドロッ
プされる。この逆に、ノードCのE側からアドされた光
信号は、時計方向にノードDへ伝送され、ノードDのW
側からドロップされる。
【0072】従って、ノーマルBLSRにおける光信号
は、リング200内の同一の現用回線を用いて送信され
るので、UPSRと比較して回線利用効率が高い。次
に、図75は回線救済制御(Normal-BLSR時の救済制
御)の説明図であり、図74に示すリング200におい
て、ノードAとノードBとの間にて障害が発生した場合
の回線救済を制御したときの光信号の流れを表してい
る。
【0073】ここで、障害が発生すると、この図75に
示すノードA及びノードBは、それぞれ、障害位置の両
側にある障害ノードとして、光信号をループバックす
る。そして、回線情報は、この図75に示すノードCか
ら反時計方向によりノードFに対して送信される。すな
わち、ノードBにて、光信号は、現用回線から予備回線
へのブリッジによりループバックされて、再度、ノード
C、ノードD、ノードE、ノードF、ノードAを通っ
て、再度ノードFに折り返されてノードFのE(Eas
t)側からドロップされる。また、ノードCからノード
Dへ伝送されていた光信号は、その障害の影響を受けな
いのでそのまま伝送され続ける。
【0074】ここで、ノードCからノードFに対して送
信された光信号は、ノードFヘ到達するまでに、余計な
パスを通過している。この余計なパスとは、図75に示
すノードB及びノードC間のパスと、ノードA及びノー
ドF間のパスであって、迂回経路をいう。このように、
リングの接続の形態は、種々の種類があり、光信号は、
安全に伝送されているが、同時に、光信号は、そのリン
グを構成する各ノード間において、最短距離で伝送され
ることが要求される。
【0075】なお、リング接続は、DCW(自ノード)
−DCP(対向ノード)、DCW(自ノード)−DCW
(対向ノード)等の接続も存在するが、これらの接続の
違いのみに基づき、ループバックの制御方法が異なるも
のではない。さらに、自ノードと対向ノードとのそれぞ
れにプライマリノードとセカンダリノードという接続形
態がある。これは、リング間を相互に接続した場合に、
プライマリノードにおいては、一つは、他のリングのプ
ライマリノード又はセカンダリノードからドロップされ
て、自リングにアドされる光信号と、もう一つは、他リ
ングのプライマリノード又はセカンダリノードからドロ
ップされて自リングのセカンダリノードにアドされ、現
用回線又は予備回線を経由してプライマリノードに到達
する光信号とがある。
【0076】そして、サービスセレクタ機能により、こ
れら前者と後者との光信号のうち、品質の良い方が選択
されて、送信すべき目的ノードに対して光信号が伝送さ
れるのである。このBLSRにおけるサービスセレクタ
機能とに関する技術は,SONETの規格(GR−12
30)に記載されており、公知なため、詳細な説明を省
略する。
【0077】以下、この最短距離での伝送について、D
CW(自ノード)−DCP(対向ノード)、DCW(自
ノード)−DCW(対向ノード)という接続について、
リング数が3のときを例として、ループバック制御につ
いて述べる。図76はDCP−DCWのリング間相互接
続の説明図であって、両端DCPの変形接続を示してい
る。すなわち、この図76に示すリング2の一端がリン
グ1とDCP接続され、リング2の他端がリング3とD
CW接続されており、DCP構成のリング2−ノード4
(セカンダリノード)とDCW構成のリング2−ノード
6(セカンダリノード)との間が、予備回線、現用回
線、現用回線により接続されている。そして、障害発生
前は、リング3−ノード1から光信号がアドされて、リ
ング1−ノード3にてその光信号がドロップされるので
ある。
【0078】すなわち、まず、リング3−ノード1にて
光信号がアドされ、リング3−ノード3に送信される。
そして、そのノード3にて、一方は、リング2−ノード
1へ送信され、他方はリング3−ノード4(セカンダリ
ノード)を経由してリング2−ノード6へ送信され、リ
ング2−ノード1(プライマリノード)へ送信される。
【0079】さらに、リング2−ノード1においては、
両方向から来る光信号がサービスセレクタSSで選択さ
れて、品質の良い方が、リング2−ノード2を経由して
リング2−ノード3へ送信され、一方はリング1−ノー
ド1へ送信され、他方はリング2−ノード4とリング1
−ノード6とを経由してリング1−ノード1へ送信され
る。そして、リング1−ノード1にて、サービスセレク
タSSによりリング1−ノード3へ送信され、そこでド
ロップされるのである。ここで、リング2−ノード1
(プライマリノード)とリング2−ノード6(セカンダ
リノード)との間において、光信号は、現用回線を通っ
て転送されている。
【0080】なお、図76において、リング2−ノード
3とリング2−ノード4との間と、リング2−ノード1
とリング2−ノード6との間には、それぞれ、他のノー
ドが設けられるようにしてもよい。次に、現用回線に障
害が発生した場合に、回線救済がどのように制御される
かについて、障害によって光信号の伝送路が変わる部分
を主に説明する。
【0081】まず、図77を用いて障害が発生した場合
に生じる迂回パスについて説明する。図77は障害発生
時のリングの説明図であり、リングスイッチ機能を有す
るリング伝送システム500にて障害が発生した場合の
動作が表示されている。この図77に示すものは、DC
P−DCW接続であり、また、リング2−ノード3及び
リング2−ノード4のそれぞれの対向ノードに相当する
プライマリノード(リング2−ノード1)とセカンダリ
ノード(リング2−ノード6)との間で障害が発生した
ものとする。この例において、DCP(自ノード)−D
CW(対向ノード)間が、従来の装置における回線救済
を示している。
【0082】ここで、リング2−ノード1,リング2−
ノード6間で障害が発生すると、まず、リング3−ノー
ド4から、リング2−ノード6に伝送された光信号は、
障害発生によってリングブリッジされてWest方向周
りの予備回線を通り、ループバックされる。従って、リ
ング2−ノード6において、光信号のパスが変更されて
いる。
【0083】続いて、このループバックされた光信号
は、リング2−ノード5、リング2−ノード4を介して
リング2−ノード3へ転送される。そして、West方
向周り(反時計方向)の予備回線を通って転送された光
信号は、リング2−ノード3のリングスイッチによっ
て、East方向周り(時計方向)の現用回線に切り替
えられて救済されるのである。
【0084】なお、先の、リング2−ノード6でループ
バックされ、リング2−ノード5、リング2−ノード4
へ予備回線を通過した光信号は、このリング2−ノード
4にてドロップされ(DTP−スイッチ−ドロップ−W
est)されてリング1−ノード6へアドされる。さら
に、このアドされた光信号は、リング1−ノード1へ転
送され、リング1−ノード1にてサービスセレクタ制御
されて、リング1−ノード2、リング1−ノード3へ転
送されて、そこでドロップされる。
【0085】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、BLS
R構成は、APS信号のバイト制限より、1つのネット
ワークのノード数は、16ノードまでと制限されてお
り、また、現状のデータリンクでは、4ビットで、絶対
ノードIDを表しているため、4ビットで表現できる全
てのデータ(0〜15)は、ノードIDを示すのに使用
されており、付加的な情報を表現するための領域が存在
していない。従って、セカンダリノードにおける現用回
線と使用区間とを通知するために、フラグ等を使用して
情報を送信することができず、切り替え処理を正常に行
なうたの情報を通知することができない。
【0086】その上、回線設定を実施し各情報が通知さ
れるときに、各ノードは、どのようなタイミングで、デ
ータリンク上のデータが変化するのかを認識できない。
従って、各ノードは、スケルチテーブルの変更が完了し
ていない旨を認識できるようにし、切り替えによって起
こりうるミスコネクトを事前に防止する必要がある。こ
こで、データリンク内に複数の情報を通知することにな
ると、各ノードは、いつデータリンクの変更が完了した
かを認識することができない。
【0087】また、さらに、各ノードは、データリンク
を構築している途中で障害が発生したときに、あるノー
ドから先にデータリンクが伝送されていないことを知る
こともできない。従って、各ノードは、正常に全てのノ
ードでデータリンクが受信され、スケルチテーブルが構
築されているかを認識できない。このため、次のような
6つの課題が生ずる。まず、最初に、DCP接続,DT
P接続において、各ノードが、スケルチテーブル及びR
IPテーブルを構築し、クロスコネクト設定を実施する
と、データリンクの値が常に変化する。この場合、末端
ノードにおいても、自ノードのノードIDを使用しない
でスケルチテーブルを構築しなければならないことがあ
り、末端ノードは、データリンク完了と判断して良いか
否かを明確に判断できず、また、予備帯域を含めてデー
タ構築を行なわなければならない。従って、現状の方法
では、各ノードは、予備帯域の設定状態を通知すること
ができないという課題がある。
【0088】また、第2に、これらのRIPテーブルと
スケルチテーブルとは極めてその性格が似たテーブルで
ある一方で、互換性がない。これらの光伝送装置のハー
ドウェアは、スケルチテーブルを構築するために作られ
ており、情報量が多いRIPテーブルの構築には向いて
いないが、リング伝送システムにおいて新規装置が従来
装置と接続されることがあるので、ハードウェアを新た
に作り直すことは出来ないという課題がある。
【0089】また、第3に、セカンダリノードに対し
て、2ノード以上の情報を通知するにも4ビットで表現
できる値の中に意味をもたない値がデータリンク上にな
く、変化する情報の中でどれが何を示す値なのかを通知
することができず、使用者がSTS回線毎に、各種の設
定を行なわなければ、正常なシステム運用ができない。
さらに、スケルチデータが完成するまでの間に、切り替
えが発生した場合は、スケルチ動作が正常に動作し得な
いので、警報が各ノードに通知されることによって、そ
の旨を周知させる必要がある。この場合でも、各ノード
は、いつスケルチテーブル及びRIPテーブルが完成し
たかを認識できないので、警報の発生、解除を通知する
ことが出来ないという課題がある。
【0090】さらに、第4に、複雑な操作によって、シ
ステムの構築を実施するため、光伝送装置を正常に動作
させるために数多くの設定が必要となり、使用が困難な
光伝送装置となってしまい、また、データリンクの情報
量を変えて、対策を実施する場合は、現状出荷している
光伝送装置のハードウェアの改造が必須となり、運用さ
れている光伝送装置のハードウェアを入れ替える作業が
発生するという課題が発生する。
【0091】加えて、次の第5の課題と第6の課題とが
ある。すなわち、図75に示す回線救済制御において、
障害が発生すると、光信号は余計なパスを通過するの
で、光信号の伝送遅延をもたらし、かつ、光信号の劣化
を引き起こす。従って、光信号の劣化は、中継装置の設
置数を増加させなければならず、コストが上昇する。こ
のため、最短距離でループバックできる機能を具備した
装置の開発が、要望されているが、図77に示すリング
2−ノード3は、リング2−ノード4から予備回線を経
由してきた光信号を、リングスイッチの切り替えにより
選択している。このため、リング3−ノード3(プライ
マリノード),リング2−ノード1(プライマリノー
ド),リング2−ノード2を介して受信した光信号は、
まったく選択されず、品質の高い光信号を受信できな
い。
【0092】さらに、図78,図79はいずれもリング
スイッチ機能がないネットワークにて障害が発生した場
合の説明図であり、この図78に示すリング2−ノード
1とリング2−ノード6との間において障害が発生して
いる。ここで、リング2−ノード6において、リング3
−ノード4からの光信号は、リングブリッジされ、この
光信号は予備回線を通過して、障害検出ノードであるリ
ング2−ノード1にてリングスイッチされる。そして、
リング2−ノード1にてサービスセレクタ制御され、光
信号はリング2−ノード2に戻り、リング2−ノード3
からリング1−ノード1へドロップされる。ここで、リ
ング2−ノード3において、リング2−ノード2から受
信した光信号が無条件に選択されて、リング1−ノード
1に転送されている。
【0093】しかしながら、第5に、このように障害検
出ノード(リング2−ノード1)にてループバックが行
なわれると、リング2−ノード4からリング2−ノード
1までの予備回線にて余計なパスを通過し、光信号の品
質が低いという課題がある。また、図79において、障
害がリング2−ノード4とリング1−ノード6との間に
て発生すると、リング2−ノード4にて最短距離でドロ
ップされていた光信号は、そのパスを失う。従って、リ
ング2−ノード4から、光信号が出力され、その光信号
はリング2の予備回線をほぼ一周し、そして、リング2
−ノード1にてループバックされてから、リング2−ノ
ード3からリング1−ノード1にドロップされる。従っ
て、第6に、やはり、回線救済のために、余計なパスを
通過しているという課題がある。
【0094】本発明は、このような課題に鑑み創案され
たもので、時分割多重された光信号が双方向に伝送しう
るリング伝送システムにおいて、複数の箇所で伝送経路
の切り替えが行なわれた際に、スケルチを正常に行なう
ためのスケルチテーブルの構築と、各ノードがDCP接
続又はDTP接続を認識するのに必要なRIPテーブル
の構築とが、データリンクの設定が行なわれるのと同時
に、自動的に、かつ、最小限の設定により行なわれるよ
うにして、リング伝送システムが正常動作することを第
1の目的とする。
【0095】また、本発明は、既存のハードウェアを用
いてスケルチテーブルを高速に作成して、効率的な情報
伝送を可能とするとともに、スケルチテーブルに比べて
情報量が多いRIPテーブルの構築が効率よく行なわれ
ることを第2の目的とする。さらに、本発明は、データ
リンクを構成する時でも現状のデータリンクが有する情
報量のままで設定項目を増加させずに、上記のテーブル
構築がなされるまでの警報発生が自動的に行なわれるこ
とを第3の目的とする。
【0096】加えて、本発明は、各ノードが、それぞ
れ、パス管理を一元的にできる回線接続テーブルを設け
ることにより、RIP機能と、現用回線及び予備回線と
を最短距離でループバックさせる機能とを発揮し、ま
た、対向ノードが使用している回線種別及びリング間接
続形態を認識できるようにし、これにより、回線利用効
率、回線障害救済率を向上させて、アド又はドロップし
ているターミナルノードにてループバックが行なえると
ともに、4ノードのみならず、3ノード及び2ノードで
構成されるリングが相互に接続できるようにすることを
第4の目的とする。
【0097】併せて、本発明は、特別な回線障害が発生
した場合(以下、特例と称することがある)には、特殊
な光信号の救済を制御するとともに、リング・インター
コネクションを行なうことを第5の目的とする。
【0098】
【課題を解決するための手段】このため、本発明のリン
グ伝送システム用光伝送装置は、光信号をアドするノー
ドを表すアドノード識別番号と光信号をドロップするノ
ードを表すドロップノード識別番号とを表示するクロス
コネクト情報が書き込まれたデータリンクチャネルを有
する双方向リング伝送路を介して複数の光伝送装置が相
互に接続されたリング伝送システムに使用される、リン
グ伝送システム用光伝送装置であって、クロスコネクト
情報とリング状に接続された光伝送装置の並び順を一意
的に表示するトポロジー情報とを読み出すデータリンク
読み出し手段と、データリンク読み出し手段にて読み出
されたトポロジー情報を用いて、トポロジーを生成する
トポロジー生成手段と、トポロジー生成手段にて生成さ
れたトポロジーに基づき、データリンクチャネルのクロ
スコネクト情報に、複数の光伝送装置のそれぞれが有す
る固有の絶対ノード識別番号と、他ノードの絶対ノード
識別番号とトポロジーとを関連させて付された相対ノー
ド識別番号とを、データリンクチャネルのクロスコネク
ト情報に書き込むデータリンク書き込み手段と、データ
リンクチャネルに書き込まれたクロスコネクト情報を保
持するスケルチテーブルを生成するスケルチテーブル生
成手段とをそなえて構成されたことを特徴としている
(請求項1)。
【0099】また、本発明のリング伝送システム用光伝
送装置は、光信号をアドするノードを表すアドノード識
別番号と光信号をドロップするノードを表すドロップノ
ード識別番号とを表示するクロスコネクト情報が書き込
まれたデータリンクチャネルを有する双方向リング伝送
路を介して複数の光伝送装置が相互に接続された第1の
リング伝送システムと、データリンクチャネルを有する
双方向リング伝送路を介して複数の光伝送装置が相互に
接続された第2のリング伝送システムとが結合したリン
グ伝送システムに使用される、リング伝送システム用光
伝送装置であって、データリンクチャネルのクロスコネ
クト情報とリング状に接続された光伝送装置の並び順を
一意的に表示するトポロジー情報とを読み出すデータリ
ンク読み出し手段と、データリンク読み出し手段にて読
み出されたトポロジー情報を用いて、トポロジーを生成
するトポロジー生成手段と、トポロジー生成手段にて生
成されたトポロジーに基づき、データリンクチャネルの
クロスコネクト情報に、複数の光伝送装置のそれぞれが
有する固有の絶対ノード識別番号と、他ノードの絶対ノ
ード識別番号とトポロジーとを関連させて付された相対
ノード識別番号とを、書き込むデータリンク書き込み手
段と、データリンクチャネルに書き込まれたクロスコネ
クト情報を保持するスケルチテーブルを生成するスケル
チテーブル生成手段と、第1のリング伝送路から第2の
リング伝送路に光信号を送信するプライマリノードを示
すプライマリノード識別番号と、プライマリノードに隣
接して光信号を送受信するセカンダリノードを示すセカ
ンダリノード識別番号と、ドロップノード識別番号とを
保持するリップテーブルを、クロスコネクト情報に基づ
いて現用回線及び予備回線毎に生成するリップテーブル
生成手段と、データリンク読み出し手段が読み出したク
ロスコネクト情報の相対ノード識別番号により、自ノー
ドがプライマリノードであるかセカンダリノードである
かを認識しうるノード認識手段とをそなえて構成された
ことを特徴としている(請求項2)。
【0100】さらに、上記のデータリンク書き込み手段
は、自ノードがアドノードである場合は自ノードの絶対
ノード識別番号をデータリンクチャネルのアドノード識
別番号に設定し、自ノードがドロップノードである場合
はデータリンクチャネルのドロップノード識別番号をア
ドノード識別番号に対応する自ノードの相対ノード識別
番号に設定するように構成されてもよい。
【0101】また、そして、データリンク書き込み手段
が設定する相対ノード識別番号が零以外のデータを使用
するとともに、ノード認識手段が、データリンクチャネ
ルのドロップノード識別番号が書き込まれた領域の零デ
ータの有無を認識することにより、クロスコネクト情報
の設定が完了したことを判定するように構成されてもよ
い。
【0102】そして、上記のノード認識手段は、第1の
リング伝送システム又は第2のリング伝送システムの接
続形態に関し、光信号がプライマリノードでドロップさ
れるとともに光信号が予備回線にて伝送続行されるDC
P接続か、若しくは、光信号が現用回線と予備回線との
両方にて伝送続行されるDTP接続かを、スケルチテー
ブルに書き込まれた情報により判定しうる付加情報判定
手段をそなえて構成されてもよい。
【0103】加えて、上記の付加情報判定手段は、プラ
イマリノード識別番号からみた自ノードを示す自ノード
識別番号の方向が、トポロジーが表示するノードの並び
順と同一方向か逆方向かにより、第1のリング伝送シス
テム及び第2のリング伝送システムが、DCP接続又は
DTP接続であるかを判定するように構成されてもよ
い。
【0104】また、スケルチテーブル生成手段は、リン
グ伝送システムの光伝送装置の間で同一のスケルチテー
ブルを生成するように構成されてもよく、さらに、リッ
プテーブル生成手段が、リング伝送システムの光伝送装
置の間で同一のスケルチテーブルを生成するように構成
されてもよい。そして、本発明のリング伝送システム用
光伝送方法は、光信号をアドするノードを表すアドノー
ド識別番号と光信号をドロップするノードを表すドロッ
プノード識別番号とを表示するクロスコネクト情報が書
き込まれたデータリンクチャネルを有する双方向リング
伝送路を介して複数のノードが相互に接続されたリング
伝送システムに使用される、リング伝送システム用光伝
送方法であって、上記の各ノードのそれぞれにおいて、
クロスコネクト情報とリング状に接続された光伝送装置
の並び順を一意的に表示するトポロジー情報とを読み出
すデータリンク読み出しステップと、データリンク読み
出しステップにて読み出されたトポロジー情報を用い
て、トポロジーを生成するトポロジー生成ステップと、
トポロジー生成ステップにて生成されたトポロジーに基
づき、データリンクチャネルのクロスコネクト情報に、
複数のノードのそれぞれが有する固有の絶対ノード識別
番号と他ノードの絶対ノード識別番号とトポロジーとを
関連させて付された相対ノード識別番号とを書き込むデ
ータリンク書き込みステップと、データリンクチャネル
に書き込まれたクロスコネクト情報を保持するスケルチ
テーブルを生成するスケルチテーブル生成ステップとを
そなえて構成されたことを特徴としている(請求項
3)。
【0105】また、本発明のリング伝送システム用光伝
送方法は、光信号をアドするノードを表すアドノード識
別番号と光信号をドロップするノードを表すドロップノ
ード識別番号とを表示するクロスコネクト情報が書き込
まれたデータリンクチャネルを有する双方向リング伝送
路を介して複数のノードが相互に接続された第1のリン
グ伝送システムと、データリンクチャネルを有する双方
向リング伝送路を介して複数のノードが相互に接続され
た第2のリング伝送システムとで行なわれる、リング伝
送システム用光伝送方法であって、第1のリング伝送シ
ステムが、外部のノードから現用回線にて送信された光
信号を受信し光信号を現用回線にて第1のリング伝送シ
ステムの他のノードに送信するとともに、第1のリング
伝送システムの他のノードから現用回線にて送信された
光信号を受信する第1アドドロップノードと、第1アド
ドロップノードが現用回線にて送信した光信号を受信し
光信号を現用回線にて外部のリング伝送システムと第1
のリング伝送システムの他のノードとに送信するととも
に、外部のリング伝送システムが現用回線にて送信した
光信号と第1のリング伝送システムの他のノードが予備
回線にて送信した光信号とを受信し、光信号を現用回線
にて第1のリング伝送システムの他のノードに送信する
第1プライマリノードと、第1プライマリノードが予備
回線にて送信した光信号を受信し光信号を予備回線にて
外部のリング伝送システムに送信するとともに、外部の
リング伝送システムが予備回線にて送信した光信号を受
信し光信号を予備回線にて第1プライマリノードに送信
する第1セカンダリノードとをそなえて構成され、第2
のリング伝送システムが、第1のリング伝送システムの
第1セカンダリノードが予備回線にて送信した光信号を
受信して、光信号を予備回線にて第2のリング伝送シス
テムに送信する第2セカンダリノードと、第1のリング
伝送システムの第1プライマリノードが送信した現用回
線の光信号と第2セカンダリノードが送信した予備回線
の光信号とを受信して光信号を現用回線にて第2のリン
グ伝送システムの他のノードに送信するとともに、第2
のリング伝送システムの他のノードが現用回線で送信し
た光信号を受信し光信号を第1のリング伝送システムの
第1プライマリノードに送信し光信号を第2セカンダリ
ノードに送信する第2プライマリノードと、外部のリン
グ伝送システムから現用回線にて送信された光信号を受
信し光信号を現用回線にて第2のリング伝送システムの
他のノードに送信するとともに、第2のリング伝送シス
テムの他のノードが現用回線にて送信した光信号を受信
し光信号を現用回線にて外部のリング伝送システムに送
信する第2アドドロップノードとをそなえて構成され、
上記の各ノードのそれぞれにおいて、データリンクチャ
ネルのクロスコネクト情報とリング状に接続された光伝
送装置の並び順を一意的に表示するトポロジー情報とを
読み出すデータリンク読み出しステップと、データリン
ク読み出しステップにて読み出されたトポロジー情報を
用いて、トポロジーを生成するトポロジー生成ステップ
と、トポロジー生成ステップにて生成されたトポロジー
に基づき、データリンクチャネルのクロスコネクト情報
に、複数のノードのそれぞれが有する固有の絶対ノード
識別番号と、他ノードの絶対ノード識別番号とトポロジ
ーとを関連させて付された相対ノード識別番号とを書き
込むデータリンク書き込みステップと、データリンクチ
ャネルに書き込まれたクロスコネクト情報を保持するス
ケルチテーブルを生成するスケルチテーブル生成ステッ
プと、第1のリング伝送路から第2のリング伝送路に光
信号を送信するプライマリノードを示すプライマリノー
ド識別番号と、プライマリノードに隣接して光信号を送
受信するセカンダリノードを示すセカンダリノード識別
番号と、ドロップノード識別番号とを保持するリップテ
ーブルを、クロスコネクト情報に基づいて現用回線及び
予備回線毎に生成するリップテーブル生成ステップと、
データリンク読み出しステップが読み出したクロスコネ
クト情報の相対ノード識別番号により、自ノードがプラ
イマリノードであるかセカンダリノードであるかを認識
しうるノード認識ステップとをそなえて構成されたこと
を特徴としている。
【0106】さらに、本発明のリング伝送システム用光
伝送方法は、光信号をアドするノードを表すアドノード
識別番号と光信号をドロップするノードを表すドロップ
ノード識別番号とを表示するクロスコネクト情報が書き
込まれたデータリンクチャネルを有する双方向リング伝
送路を介して複数のノードが相互に接続された第1のリ
ング伝送システムと、データリンクチャネルを有する双
方向リング伝送路を介して複数のノードが相互に接続さ
れた第2のリング伝送システムとで行なわれる、リング
伝送システム用の光伝送方法であって、第1のリング伝
送システムが、外部のノードから現用回線にて送信され
た光信号を受信し光信号を現用回線にて第1のリング伝
送システムに送信し光信号を予備回線にて第1のリング
伝送システムに送信するとともに、第1のリング伝送シ
ステムの他のノードから現用回線にて送信された光信号
を受信し、また、第1のリング伝送システムの他のノー
ドから予備回線にて送信された光信号を受信し光信号を
現用回線にて外部のリング伝送システムに送信する第1
アドドロップノードと、第1アドドロップノードが現用
回線にて送信した光信号を受信し光信号を現用回線にて
外部のリング伝送システムと第1のリング伝送システム
の他のノードとに送信するとともに、外部のリング伝送
システムが現用回線にて送信した光信号と第1のリング
伝送システムの他のノードが予備回線にて送信した光信
号とを受信し、受信した光信号のうちの一方を選択して
現用回線にて第1のリング伝送システムの他のノードに
送信する第1プライマリノードと、第1アドドロップノ
ードが予備回線にて送信した光信号を受信し光信号を予
備回線にて外部のリング伝送システムのノードに送信す
るとともに、外部のリング伝送システムのノードが予備
回線にて送信した光信号を受信し光信号を予備回線にて
第1アドドロップノードに送信する第1セカンダリノー
ドとをそなえて構成され、第2のリング伝送システム
が、第1のリング伝送システムの第1プライマリノード
が予備回線にて送信した光信号を受信し光信号を現用回
線にて第2のリング伝送システムの他のノードに送信す
るとともに、第2のリング伝送システムの他のノードが
現用回線にて送信した光信号を受信し光信号を予備回線
にて第1のリング伝送システムの第1プライマリノード
に送信する第2プライマリノードと、第1のリング伝送
システムの第1セカンダリノードが予備回線にて送信し
た光信号を受信し光信号を予備回線にて第2のリング伝
送システムの他のノードに送信するとともに、第2のリ
ング伝送システムの他のノードが予備回線にて送信した
光信号を受信し光信号を予備回線にて第1のリング伝送
システムの第1セカンダリノードに送信する第2セカン
ダリノードと、第2プライマリノードが予備回線にて送
信した光信号を受信し第2のリング伝送システムの他の
ノードが現用回線にて送信した光信号を受信し光信号を
現用回線にて外部のリング伝送システムに送信するとと
もに、外部のリング伝送システムが現用回線にて送信し
た光信号を受信し光信号を現用回線にて第2のリング伝
送システムの他のノードに送信し光信号を予備回線にて
第2のリング伝送システムの他のノードに送信する第2
アドドロップノードとをそなえて構成され、上記の各ノ
ードのそれぞれにおいて、データリンクチャネルのクロ
スコネクト情報とリング状に接続された光伝送装置の並
び順を一意的に表示するトポロジー情報とを読み出すデ
ータリンク読み出しステップと、データリンク読み出し
ステップにて読み出されたトポロジー情報を用いて、ト
ポロジーを生成するトポロジー生成ステップと、トポロ
ジー生成ステップにて生成されたトポロジーに基づき、
データリンクチャネルのクロスコネクト情報に、複数の
ノードのそれぞれが有する固有の絶対ノード識別番号
と、他ノードの絶対ノード識別番号とトポロジーとを関
連させて付された相対ノード識別番号とを書き込むデー
タリンク書き込みステップと、データリンクチャネルに
書き込まれたクロスコネクト情報を保持するスケルチテ
ーブルを生成するスケルチテーブル生成ステップと、第
1のリング伝送路から第2のリング伝送路に光信号を送
信するプライマリノードを示すプライマリノード識別番
号と、プライマリノードに隣接して光信号を送受信する
セカンダリノードを示すセカンダリノード識別番号と、
ドロップノード識別番号とを保持するリップテーブル
を、クロスコネクト情報に基づいて現用回線及び予備回
線毎に生成するリップテーブル生成ステップと、データ
リンク読み出しステップが読み出したクロスコネクト情
報の相対ノード識別番号により、自ノードがプライマリ
ノードであるかセカンダリノードであるかを認識しうる
ノード認識ステップとをそなえて構成されたことを特徴
としている。
【0107】加えて、データリンク書き込みステップ
が、相対ノード識別番号が零以外のデータを使用するよ
うに構成されてもよく、また、ノード認識ステップが、
データリンクチャネルのドロップノード識別番号が書き
込まれた領域の零データの有無を認識することにより、
クロスコネクト情報の設定が完了したことを判定するよ
うに構成されてもよい。
【0108】そして、本発明のリング伝送システム用光
伝送装置は、双方向リング伝送路を介して複数の光伝送
装置が相互に接続された伝送リングにおける、リング伝
送システム用光伝送装置であって、双方向リング伝送路
に接続され、伝送リングとこの伝送リングに接続された
他の伝送リングとの間の接続形態を認識する接続形態認
識手段と、接続形態認識手段に接続され、障害が発生し
た区間を検出する障害区間検出手段と、接続形態認識手
段と障害区間検出手段とに接続され、接続形態と区間と
に基づいて伝送パスを切り替えするループバック切り替
え制御手段とをそなえて構成されたことを特徴としてい
る(請求項4)。
【0109】また、その接続形態認識手段は、双方向リ
ング伝送路に接続され光信号をアド/ドロップする終端
光伝送装置に関する情報と、終端光伝送装置の接続形態
に関する接続形態情報と、現用回線/予備回線種別を示
す回線種別情報とを一元的に認識しうるように構成され
てもよく、あるいは、伝送リングに接続された終端光伝
送装置のうち少なくとも2基が、それぞれ、現用回線/
予備回線の両方を用いて光信号を伝送続行するディーテ
ィーピー接続であることを認識するように構成されても
よい。
【0110】さらに、また、上記ループバック切り替え
制御手段に接続され、双方向リング伝送路において、一
方向からの第1光信号と、他の方向からの第2光信号と
のうちの品質のよい方を選択するパス切り替え手段をそ
なえて構成することもできる。加えて、本発明のリング
伝送システム用光伝送方法は、双方向リング伝送路を介
して複数の光伝送装置が相互に接続された伝送リングに
おける、リング伝送システム用光伝送方法であって、伝
送リングとこの伝送リングに接続された他の伝送リング
との間の接続形態を認識する接続形態認識ステップと、
接続形態認識ステップにて認識された接続形態に基づき
障害が発生した区間を検出する障害区間検出ステップ
と、接続形態認識ステップにて認識された接続形態と障
害区間検出ステップにて検出された区間とに基づき、光
信号の伝送リングにおけるループバック距離を最小にす
べく、伝送パスを切り替えするループバック切り替え制
御ステップとをそなえて構成されたことを特徴としてい
る(請求項5)。
【0111】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。 (A)本発明の第1実施形態の説明 図1は、本発明の第1実施形態に係るリング伝送システ
ムの模式図である。この図1に示すリング伝送システム
10は、光信号をアドするノードを表すアドノード識別
番号(アドノードID)と光信号をドロップするノード
を表すドロップノード識別番号(ドロップノードID)
とを表示するクロスコネクト情報が書き込まれたデータ
リンクチャネル(データリンク)をそなえた伝送路を介
して、6基のリング伝送システム用光伝送装置(以下、
単に光伝送装置と称することがある)10a,10b,
10c,10d,10e,10fが相互に接続されて構
成されている。この伝送路は、光ファイバであって、光
ファイバを介して、これらの光伝送装置10a,10
b,10c,10d,10e,10fの間を、光信号が
伝送し、また、これらの光伝送装置10a,10b,1
0c,10d,10e,10fは、それぞれ、双方向リ
ング伝送路に使用されるようになっている。
【0112】図2は、本発明の第1実施形態に係るデー
タリンクのフォーマットを示す図である。この図2に示
すデータリンク1は、アドノードのIDとドロップノー
ドのIDとが、それぞれ、書き込まれたものであって、
Sourceと表示された領域(以下、ソースノードID部と
称する)と、Destinationと表示された領域(以下、デ
スティネーションノードID部と称する)とを有する。
そして、アドノードのIDはソースノードID部に書き
込まれ、ドロップノードのIDはデスティネーションノ
ードID部に書き込まれる。ここで、ソースノードID
部と、デスティネーションノードID部とは、それぞ
れ、4ビットづつが割り当てられている。
【0113】さらに、データリンク1は、イースト(E
ast)側とウエスト(West)側とを有する。これ
らイースト側とウエスト側とは、それぞれ、光伝送装置
10aの両側に対応する。また、イースト側とウエスト
側とにそれぞれ、E→W方向とW→E方向とを別々に有
し、そして、E→W方向とW→E方向とに対して、それ
ぞれ、送信データと受信データとを有する。これらの送
信及び受信に関する情報は、1バイトのデータにより管
理されている。
【0114】また、このリング伝送システム10(図1
参照)は、SONETを基にした光信号の伝送を行なっ
ており、以下の説明は、SONETを基礎として記述す
る。具体的には、OC48が用いられ、48回線の光信
号が、光時分割多重されている。そして、このリング伝
送システム10は、4ファイバBLSR構成であり、1
本の光ファイバが現用回線に割り当てられるとともに、
もう1本が予備回線に割り当てられている。この4ファ
イバBLSR構成により、現用回線が大幅に確保され、
現用回線の帯域がより有効に利用できるようになり、ま
た、2ファイバBLSR構成よりも、複雑な回線設定や
回線切り替えが行なえるようになる。
【0115】なお、以下の説明では、リング接続の形態
に関し、光伝送装置のことをノードと称することがある
が、これらは同一のものである。また、以下の説明中で
は、他ノードとは、他のノードを意味し、自ノードと
は、自局のノードを意味する図3は、本発明の第1実施
形態に係る光伝送装置10aの構成図である。また、リ
ング伝送システム10における他の5基の光伝送装置1
0b,10c,10d,10e,10fも、それぞれ、
同様な構成となっている。さらに、後述する光伝送装置
20a,20b,20c,20d,20e,21a,2
1b,21c,21d,21e及び30a,30b,3
0c,30d,30e,31a,31b,31c,31
d,31eも同様な構成である。
【0116】この図3に示す光伝送装置10aは、デー
タリンク読み出し手段11aと、トポロジー生成手段1
1bと、データリンク書き込み手段11cと、スケルチ
テーブル生成手段11dと、スケルチテーブル11e
と、RIPテーブル生成手段12aと、RIPテーブル
12bと、ノード認識手段12cと、イースト側受信部
13a,イースト側送信部13bと、ウエスト側送信部
14a,ウエスト側受信部14bとをそなえて構成され
ている。
【0117】ここで、データリンク読み出し手段11a
は、クロスコネクト情報とリング状に接続された光伝送
装置の並び順を一意的に表示するトポロジー情報とを読
み出すものである。このクロスコネクト情報とは、アド
ノードを示すアドノードIDと光信号をドロップするド
ロップノードを示すドロップノードIDとを有する情報
であって、データリンクにて伝送されている。さらに、
上記のデータリンクには、クロスコネクト情報とは別の
トポロジー用のデータリンクが存在し、そのデータリン
クにてトポロジー情報が伝送されている。
【0118】また、トポロジー生成手段11bは、デー
タリンク読み出し手段11aにて読み出されたクロスコ
ネクト情報とトポロジー情報とを用いて、リング状に接
続された光伝送装置10a,10b,10c,10d,
10e,10fの並び順を一意的に表示するトポロジー
を生成するものである。さらに、データリンク書き込み
手段11cは、トポロジー生成手段20dにて生成され
たトポロジーに基づき、データリンクのクロスコネクト
情報に、6基の光伝送装置10a,10b,10c,1
0d,10e,10fのそれぞれが有する固有の絶対ノ
ードIDと、他ノードの絶対ノードIDとトポロジーと
を関連させて付された相対ノードIDとを、データリン
クのクロスコネクト情報に書き込むものである。そし
て、このデータリンク書き込み手段11cは、自ノード
がアドノードである場合は自ノードの絶対ノードIDを
データリンクのアドノードIDに設定し、自ノードがド
ロップノードである場合はデータリンクのドロップノー
ドIDをアドノードIDに対応する自ノードの相対ノー
ドIDに設定するようになっている。
【0119】さらに、スケルチテーブル生成手段11d
は、スケルチテーブル11eを生成するものである。こ
のスケルチテーブル11eは、データリンクに書き込ま
れたクロスコネクト情報を保持するものであり、例えば
ハードウェアにより、実現されている。また、このスケ
ルチテーブル生成手段11dは、リング伝送システム1
0の光伝送装置の間で同一のスケルチテーブルを生成す
るようになっている。
【0120】さらに、イースト側受信部13aは、光伝
送装置10aが受信したデータリンクの内容を保持する
バッファであり、光伝送装置10aのイースト側に設け
られている。そして、イースト側送信部13bは、光伝
送装置10aが送信するデータリンクの内容を保持する
バッファであり、光伝送装置10aのイースト側に設け
られている。
【0121】加えて、ウエスト側送信部14aは、光伝
送装置10aが送信するデータリンクの内容を保持する
バッファであり、光伝送装置10aのウエスト側に設け
られている。そして、ウエスト側受信部14bは、光伝
送装置10aが受信したデータリンクの内容を保持する
バッファであり、光伝送装置10aのウエスト側に設け
られている。
【0122】これにより、このリング伝送システム用光
伝送方法は、次のようになる。すなわち、上記の各ノー
ドのそれぞれにおいて、クロスコネクト情報とリング状
に接続されたノードの並び順を一意的に表示するトポロ
ジー情報とが読み出され(データリンク読み出しステッ
プ)、データリンク読み出しステップにて読み出された
トポロジー情報を用いて、トポロジーが生成される(ト
ポロジー生成ステップ)。
【0123】そして、このトポロジー生成ステップにて
生成されたトポロジーに基づき、データリンクのクロス
コネクト情報に、複数のノードのそれぞれが有する固有
の絶対ノードIDと、他ノードの絶対ノードIDとトポ
ロジーとを関連させて付された相対ノードIDとが書き
込まれる(データリンク書き込みステップ)。また、こ
のデータリンク書き込みステップが、相対ノードIDが
零以外のデータを使用するようになっている。続いて、
データリンクに書き込まれたクロスコネクト情報を保持
するスケルチテーブルが生成されるのである(スケルチ
テーブル生成ステップ)。
【0124】これらの機能は、ソフトウェア又はハード
ウェアにより実現される。また、光伝送装置10aの他
の構成部材については、その説明を省略する。なお、こ
の図3に示すRIPテーブル生成手段12a,RIPテ
ーブル12b,ノード認識手段12cは、それぞれ、D
CP接続及びDTP接続に関するものであるため、DC
P接続及びDTP接続の説明とともに後述する。
【0125】次に、図4(a)〜(c)を用いて、トポ
ロジーと相対ノードIDとの関係を説明する。図4
(a)は、リング伝送システム10の光伝送装置10
a,10b,10c,10d,10e,10fに付され
た絶対ノードIDの一例を示す図であり、光伝送装置1
0a,10b,10c,10d,10eは、それぞれ、
ノードIDとして、1,3,5,6,8,2が付されて
いる。
【0126】また、図4(b)は、ノードIDとトポロ
ジーテーブルとの関係を示す図である。この図4(b)
に示すトポロジーは、自ノードを先頭とし、時計回りの
方向に沿って設けられた光伝送装置のノードIDが並べ
られている。例えば、光伝送装置10a(ノードIDは
1)が有するトポロジーは、1,3,5,6,8,2で
ある。
【0127】さらに、図4(c)は、トポロジーテーブ
ルと相対ノードIDとの関係を示す図であり、各列のノ
ード(Node1, Node3, Node5, Node6, Node8, Node2)が
認識するノードが、相対ノードIDの値により示されて
いる。この相対ノードIDは、自ノードを"0"とし、"
1"から順番に、時計回り方向に付されており、この相
対ノードIDは、絶対ノードIDとは異なり、番号が欠
落することなく、詰めてナンバリングされる。例えば、
光伝送装置10b(ノードIDが3)にとっての相対ノ
ードIDとノードとの関係は、次のようになる。すなわ
ち、相対ノードID0は絶対ノードID3を示し、同様
に、相対ノードID1,2,3,4,5は、それぞれ、
5,6,8,2,1を示す。
【0128】従って、その相対ノードIDが示す光伝送
装置は、各光伝送装置10a,10b,10c,10
d,10e,10f間で異なっており、また、この相対
ノードID"0"は、自ノードを示すので、データリンク
には、"0"値が書き込まれることがなくなる。換言すれ
ば、この"0"データに特別な意味をもたせることによ
り、"0"値がある場合には、各光伝送装置10a,10
b,10c,10d,10eは、それぞれ、そのノード
は使用されていないと判定できるようになる。
【0129】ここで、全てのノードが相対ノードIDを
使用すると、各ノードにおける相対ノードIDが示すノ
ードが何処を示しているのかについては、各ノードID
によって、認識が異なる。従って、相対ノードIDを定
義する基準として、ドロップクロスコネクトされたノー
ドは、アドクロスコネクトされたノードが設定した絶対
ノードIDからみた相対ノードIDを設定するようにす
る。
【0130】次に、この光伝送装置は、ノードとして、
4ファイバBLSRで実施されるクロスコネクトの8種
類のパターンを有し、各パターンについて図5(a)か
ら図7(b)を用いて説明する。図5(a)は現用回線
のドロップのみを行なうノードの模式図であり、このノ
ード42aは、受信したデータリンクのソースノードI
D部からみた、自ノードの相対ノードIDを、現用回線
用の送信部(イースト側送信部13b又はウエスト側送
信部14a)のデスティネーションノードIDに入れ
る。そして、この相対ノードIDが書き込まれたデータ
が、送信されるのである。
【0131】図5(b)は現用回線のアドのみを行なう
ノードの模式図であり、このノード42bは、自ノード
の絶対ノードIDを、現用回線用の送信部(イースト側
送信部13b又はウエスト側送信部14a)に入れる。
図5(c)は予備回線のドロップのみを行なうノードの
模式図である。このノード42cは、受信したデスティ
ネーションノードIDが"0"以外の時は、受信したソー
スノードIDからみた自ノードの相対ノードIDを、予
備回線用の送信部(イースト側送信部13b又はウエス
ト側送信部14a)に入れる。そして、このノード42
cは、追加情報がある場合には、予備回線用の送信部
(イースト側送信部13b又はウエスト側送信部14
a)のソースノードID部に、"1(要求フラグ)"を入
れることによって、他のノードは、受け入れ完了を認識
できるようにしている。
【0132】図5(d)は予備回線のアドのみを行なう
ノードの模式図である。このノード42dは、自ノード
の絶対ノードIDを、予備回線用の送信部(イースト側
送信部13b又はウエスト側送信部14a)に入れる。
そして、このノードは、受信したデスティネーションノ
ードIDが"0"以外の時は、予備回線用の送信部(イー
スト側送信部13b又はウエスト側送信部14a)に"
1(要求フラグ)"を入れる。従って、受信したデステ
ィネーションノードIDが"0"又は"1"であるかによ
り、このノードは、追加情報がある場合に、その受け入
れが完了したことを認識できるようになっている。
【0133】図6(a)は、2方向からの光信号を選択
してアドするノードの模式図であって、このノード42
eは、予備回線から入力された光信号と外部からの光信
号(ADD信号)とを受信して、品質の良い方の光信号
を、サービスセレクタSSで選択して現用回線へアドす
るようになっている。このノード42eは、予備回線で
受信したソースノードIDを、現用回線用の送信部(イ
ースト側送信部13b又はウエスト側送信部14a)の
ソースノードID部に入れる。そして、このノード42
eは、現用回線で受信したデスティネーションノードI
Dが、"0"以外であれば、予備回線で受信したソースノ
ードIDからみた自ノードの相対ノードIDを、予備回
線用の送信部(イースト側送信部13b又はウエスト側
送信部14a)のソースノードID部に入れるのであ
る。
【0134】一方、このノード42eは、現用回線で受
信したデスティネーションノードIDが、"0"以外であ
れば、そのデスティネーションノードIDを、予備回線
用の送信部(イースト側送信部13b又はウエスト側送
信部14a)のデスティネーションノードID部に入
れ、同時に、予備回線用の受信部(イースト側受信部1
3a又はウエスト側受信部14b)のソースノードID
からみた自ノードの相対ノードIDを予備回線用の送信
部(イースト側送信部13b又はウエスト側送信部14
a)のソースノードID部に入れる。さらに、このノー
ド42eは、予備回線で受信したデスティネーションノ
ードIDが"1"であり、また、現用回線で受信したソー
スノードIDが、"0"以外であれば、現用回線で受信し
たソースノードIDを予備回線用の送信部(イースト側
送信部13b又はウエスト側送信部14a)のソースノ
ードID部に入れる。
【0135】ここで、このノード42eは、光信号を振
り分けるためのデータの乗せ替えを、サービスセレクタ
SSを用いて、次のように行なっている。すなわち、こ
のノード42eは、現用回線で伝送される複数のタイム
スロットの中から1つのタイムスロットを受信し、その
タイムスロットの中身を現用回線の別のタイムスロット
にコピーするとともに、同じ中身を予備回線のタイムス
ロットの1つにコピーすることによって、データの乗せ
替えを行なっている。また、逆方向の乗せ替えも同様で
あって、ノード42eは、他のノード(図示省略)が予
備回線で送信したタイムスロットの中身と、他のノード
(図示省略)が現用回線で送信したタイムスロットの中
身とをそれぞれ受信し、それらの中身を現用回線のタイ
ムスロットの1つにコピーして、データの乗せ替えを行
なうのである。なお、このデータの乗せ替えについて
は、後述するDTP接続(図11のノード3参照)にお
いても、同様である。さらに、このサービスセレクタS
Sは、図6(a)以外の図にも表示されており、それら
は、全て、上記のデータ乗せ替えを行なっている。
【0136】図6(b)は、1方向からの光信号を2方
向に伝送するノードの模式図であって、このノード42
fは、現用回線からの光信号を受信し、その光信号をド
ロップするとともに予備回線に伝送する。このノード4
2fは、現用回線で受信したソースノードIDを、予備
回線用の送信部(イースト側送信部13b又はウエスト
側送信部14a)のソースノードID部に入れ、この受
信ソースノードIDからみた自ノードの相対ノードID
を予備回線用の送信部(イースト側送信部13b又はウ
エスト側送信部14a)のデスティネーションノードI
Dに入れる。また、このノード42fは、予備回線で受
信したデスティネーションノードIDが、"0"以外の場
合は、現用回線用の送信部(イースト側送信部13b又
はウエスト側送信部14a)のデスティネーションノー
ドIDに、予備回線で受信したデスティネーションノー
ドIDを入れ、現用回線で受信したソースノードIDか
らみた自ノードの相対ノードIDを現用回線用の送信部
(イースト側送信部13b又はウエスト側送信部14
a)のソースノードID部に入れる。
【0137】図7(a)は、1方向からの光信号を2方
向に伝送するノードの模式図であって、このノード42
gは、アドされた光信号を現用回線と予備回線とに送出
する。このノード42gは、現用回線用の送信部(イー
スト側送信部13b又はウエスト側送信部14a)のソ
ースノードID部に、自ノードの絶対ノードIDを入
れ、そして、予備回線用の送信部(イースト側送信部1
3b又はウエスト側送信部14a)のソースノードID
にも自ノードの絶対ノードIDを入れる。ここで、現用
回線で受信したデスティネーションIDが"0"以外の場
合は、このノード42gは、予備回線用の送信部(イー
スト側送信部13b又はウエスト側送信部14a)のデ
スティネーションノードID部に、現用回線で受信した
デスティネーションノードIDを入れる。同様に、予備
回線で受信したデスティネーションノードIDが"0"以
外であれば、そのデータを、現用回線用の送信部(イー
スト側送信部13b又はウエスト側送信部14a)のデ
スティネーションノードIDに入れる。
【0138】図7(b)は、2方向からの光信号を選択
しドロップするノードの模式図であって、現用回線と予
備回線とからの光信号は、それぞれ、スイッチPSW(P
athSwitch)により選択されてドロップされるようになっ
ている。また、このノード42hは、現用回線で受信し
たソースノードIDからみた自ノードの相対ノードID
を、現用回線用の送信部(イースト側送信部13b又は
ウエスト側送信部14a)のデスティネーションノード
ID部に入れる。さらに、このノード42hは、予備回
線で受信したソースノードIDを、現用回線で受信した
ソースノードIDからみた相対ノードIDに変換して現
用回線用の送信部(イースト側送信部13b又はウエス
ト側送信部14a)に入れる。加えて、このノード42
hは、予備回線で受信したソースノードIDからみた自
ノードの相対ノードIDを、予備回線用の送信部(イー
スト側送信部13b又はウエスト側送信部14a)のデ
スティネーションノードID部に入れる。さらに、現用
回線で受信したソースノードIDを、予備回線で受信し
たソースノードIDからみた相対ノードIDに変換して
予備回線用の送信部(イースト側送信部13b又はウエ
スト側送信部14a)のソースノードID部に入れる。
【0139】なお、このスイッチPSWは、図7(b)
以外の図にも表示されており、それらは、全て、上記の
データの選択とドロップとを行なっている。このよう
に、ドロップノードは、デスティネーションノードID
に相対ノードIDを入れ、また、アドノードは、そのデ
ータを受信し、デスティネーションノードIDが"0"以
外であることを認識する。従って、アドノード及びドロ
ップノードは、それぞれ、クロスコネクトの設定が完了
したことを認識できるようになる。また、各ノードは、
それぞれ、データリンクにおけるデータ送受信が完了し
たことを判断できるようになる。
【0140】さらに、各ノードは、それぞれ、送信と受
信とが同じデータでなくても、クロスコネクトの設定を
認識できる。また、各ノードは、それぞれ、ソースノー
ドID部とデスティネーションノードID部とにデータ
を入れる必要がなくなる。これにより、デスティネーシ
ョンノードID部は、E→W方向及びW→E方向別に、
4ビットの余裕を生じるため、各ノードは、それぞれ、
この4ビットを使用して付加情報を通信できるようにな
る。
【0141】次に、2個以上のリング伝送システムが接
続された場合について、図8,9を用いてDCP接続を
説明し、また、図10,11を用いてDTP接続を説明
する。図8は、本発明の第1実施形態に係るDCP接続
されたリング伝送システムの模式図であり、この図8に
示すリング伝送システム25は、第1のリング伝送シス
テム20と、第2のリング伝送システム21とが結合し
たものであって、各リング伝送路内の相互のノードが結
合することによって、これらのリング伝送路を光信号が
伝送できるようになっている。また、この図8に示す実
線は現用回線(Workと表示されたもの)を表し、点
線は予備回線(PTCTと表示されたもの)を表す。
【0142】この第1のリング伝送システム20は、ア
ドノードIDとドロップノードIDとを表示するクロス
コネクト情報が書き込まれたデータリンクを有する双方
向リング伝送路を介して5基のリング伝送システム用光
伝送装置(光伝送装置)20a,20b,20c,20
d,20eが相互に接続されて構成されている。ここ
で、光伝送装置20dは、外部のノードから現用回線に
て送信された光信号を受信し光信号を現用回線にて光伝
送装置20eに送信するとともに、光伝送装置20eか
ら現用回線にて送信された光信号を受信するものであっ
て、第1アドドロップノードとして機能している。ま
た、光伝送装置20eは、光伝送装置20dと光伝送装
置20aとの間に設けられたものである。なお、これら
の光伝送装置20a,20b,20c,20d,20e
の近傍に付されたEは、E→W方向を表し、また、W
は、W→E方向を表す。
【0143】さらに、光伝送装置20aは、光伝送装置
20eが現用回線にて送信した光信号を受信し光信号を
現用回線にて外部のリング伝送システム21と第1のリ
ング伝送システム20の光伝送装置20bとに送信する
とともに、外部のリング伝送システム21が現用回線に
て送信した光信号と第1のリング伝送システム20の光
伝送装置20bが予備回線にて送信した光信号とを受信
し、受信した光信号のうちの一方を選択して現用回線に
て光伝送装置20eに送信するものであって、第1プラ
イマリノードとして機能している。
【0144】また、光伝送装置20bは、光伝送装置2
0aと光伝送装置20cとの間に設けられ、受信した光
信号の内容を変更せずそのまま伝送方向の光伝送装置2
0a(又は光伝送装置20c)に送信するものである。
なお、以下の説明において、このような機能をスルー(t
hrough)するということがある。さらに、光伝送装置2
0cは、光伝送装置20a(第1プライマリノード)が
予備回線にて送信した光信号を受信しその光信号を予備
回線にて外部のリング伝送システム21に送信するとと
もに、外部のリング伝送システム21が予備回線にて送
信した光信号を受信しその光信号を予備回線にて光伝送
装置20dに送信するものであって、第1セカンダリノ
ードとして機能している。
【0145】これにより、光伝送装置20dでアドされ
た光信号の経路は、次のようになる。すなわち、光伝送
装置20dにて光信号がアドされ、この光信号は、現用
回線を伝送して光伝送装置20eを通過し、さらに、光
伝送装置20aにて、ドロップされるとともに、予備回
線を伝送して光伝送装置20bを通過し、光伝送装置2
0cにてドロップされる。
【0146】逆方向も同様であって、光伝送装置20c
にて、第2のリング伝送システム21から光信号がアド
され、その光信号は予備回線を伝送して光伝送装置20
bを通過し、また、光伝送装置20aにて、光伝送装置
20bからの光信号と第2のリング伝送システム21か
ら送信された光信号とのうち、品質の良い方が選択され
て、その選択された光信号が現用回線に送信され、この
現用回線を伝送する光信号は、光伝送装置20dにてド
ロップされるのである。
【0147】一方、第2のリング伝送システム21は、
そのデータリンクを有する双方向リング伝送路を介して
5基の光伝送装置21a,21b,21c,21d,2
1eが相互に接続されて構成されている。ここで、光伝
送装置21bは、第1のリング伝送システム20の光伝
送装置20cが予備回線にて送信した光信号を受信し
て、光信号を予備回線にて第2のリング伝送システム2
1に送信するものであり、第2セカンダリノードとして
機能している。
【0148】また、光伝送装置21aは、第1のリング
伝送システム20の光伝送装置20cが送信した現用回
線の光信号と光伝送装置21bが送信した予備回線の光
信号とを受信してその光信号を現用回線にて光伝送装置
21eに送信するとともに、光伝送装置21eが現用回
線で送信した光信号を受信しその光信号を第1のリング
伝送システム20の光伝送装置20aに送信しその光信
号を光伝送装置21bに送信するものであって、第2プ
ライマリノードとして機能している。そして、光伝送装
置21eは、光伝送装置21aと光伝送装置21dとの
間に設けられ、スルーを行なうノードである。
【0149】さらに、光伝送装置21dは、外部のリン
グ伝送システム(図示省略)から現用回線にて送信され
た光信号を受信しその光信号を現用回線にて光伝送装置
21eに送信するとともに、光伝送装置21eが現用回
線にて送信した光信号を受信しその光信号を現用回線に
て外部のリング伝送システムに送信するものであって、
第2アドドロップノードとして機能している。
【0150】なお、光伝送装置20a及び光伝送装置2
1a内には、それぞれ、サービスセレクタSSが表示さ
れており、また、DCP接続を明示するために、DCP
と表示されている。これにより、光伝送装置21bに
て、第1のリング伝送システム20からの光信号がアド
され、また、光伝送装置21aにて、第1のリング伝送
システム20からの光信号がアドされる。そして、この
光伝送装置21aにて、これら2方向からの光信号のう
ち、品質の良い方が選択され、その選択された光信号
は、現用回線を伝送する。また、その光信号は、光伝送
装置21eを通過し、光伝送装置21dにて、外部のリ
ング伝送システムにドロップされる。
【0151】これとは逆に、光伝送装置21dにてアド
された光信号は、光伝送装置21eを通過し、光伝送装
置21aにて、その光信号は、ドロップされて第1のリ
ング伝送システム20に送信されるとともに、予備回線
を伝送し、光伝送装置21bにて、光信号は予備回線で
第1のリング伝送システム20に送信される。そして、
第1のリング伝送システム25の光伝送装置20aに
て、光伝送装置20c,光伝送装置20bをそれぞれ介
して光伝送装置21bから送信された光信号と、光伝送
装置21aから直接送信された光信号とが比較される。
ここで、これら2方向からの光信号のうち、品質の良い
方が選択され、その選択された光信号は、現用回線を伝
送し、光伝送装置20eを通過し、光伝送装置20dに
て、外部のリング伝送システムにドロップされるのであ
る。
【0152】これらの光伝送装置20a,20b,20
c,20d,20eと、21a,21b,21c,21
d,21eとは、それぞれ、これら第1のリング伝送シ
ステム20,第2のリング伝送システム21のそれぞれ
に使用されるものであり、その詳細を、図3に示す。図
3は本発明の第1実施形態に係る光伝送装置の構成図で
ある。この図3に示す光伝送装置20aが有するRIP
テーブル生成手段12aは、RIPテーブル12bをク
ロスコネクト情報に基づいて現用回線及び予備回線毎に
生成するものである。また、RIPテーブル12bは、
第1のリング伝送路から第2のリング伝送路に光信号を
送信するプライマリノードを示すプライマリノードID
と、光信号を送受信するセカンダリノードを示すセカン
ダリノードノードIDと、ドロップノードノードIDと
を保持するようになっている。
【0153】また、ノード認識手段12cは、データリ
ンク読み出し手段が読み出したクロスコネクト情報の相
対ノードIDにより、自ノードがプライマリノードであ
るかセカンダリノードであるかを認識しうるものであっ
て、付加情報判定手段12dをそなえて構成されてい
る。この付加情報判定手段12dは、第1のリング伝送
システム20又は第2のリング伝送システム21の接続
形態に関し、光信号がプライマリノードでドロップされ
るとともに光信号が予備回線にて伝送続行されるDCP
接続か、若しくは、光信号が現用回線と予備回線との両
方にて伝送続行されるDTP接続かを、スケルチテーブ
ルに書き込まれた情報により判定しうるものである。
【0154】そして、付加情報判定手段12dは、プラ
イマリノードIDからみた自ノードを示す自ノードID
の方向が、トポロジーが表示するノードの並び順と同一
方向か逆方向かにより、第1のリング伝送システム20
及び第2のリング伝送システム21が、DCP接続又は
DTP接続であるかを判定するようになっている。そし
て、これにより、第1のリング伝送システム20と、第
2のリング伝送システム21とで行なわれるリング伝送
システム用光伝送方法は、次のようになる。すなわち、
第1のリング伝送システム20が、第1アドドロップノ
ードと、第1プライマリノードと、第1セカンダリノー
ドとをそなえて構成され、第2のリング伝送システム2
1が、第2セカンダリノードと、第2プライマリノード
と、第2アドドロップノードとをそなえて構成され、上
記の各ノードのそれぞれにおいて、まず、データリンク
のクロスコネクト情報とリング状に接続された光伝送装
置の並び順を一意的に表示するトポロジー情報とが読み
出され(データリンク読み出しステップ)、データリン
ク読み出しステップにて読み出されたトポロジー情報を
用いて、トポロジーが生成される(トポロジー生成ステ
ップ)。
【0155】続けて、トポロジー生成ステップにて生成
されたトポロジーに基づき、データリンクのクロスコネ
クト情報に、複数のノードのそれぞれが有する固有の絶
対ノードIDと、他ノードの絶対ノードIDとトポロジ
ーとを関連させて付された相対ノードIDとが書き込ま
れる(データリンク書き込みステップ)。また、このデ
ータリンク書き込みステップが、相対ノードIDが零以
外のデータを使用するようになっている。
【0156】さらに、データリンクに書き込まれたクロ
スコネクト情報を保持するスケルチテーブルが生成され
(スケルチテーブル生成ステップ)、第1のリング伝送
路から第2のリング伝送路に光信号を送信するプライマ
リノードを示すIDと、プライマリノードに隣接して光
信号を送受信するセカンダリノードを示すセカンダリノ
ードIDと、ドロップノードIDとを保持するリップテ
ーブルが、クロスコネクト情報に基づいて現用回線及び
予備回線毎に生成されるのである(リップテーブル生成
ステップ)。
【0157】また、データリンク読み出しステップが読
み出したクロスコネクト情報の相対ノードIDにより、
自ノードがプライマリノードであるかセカンダリノード
であるかが認識される(ノード認識ステップ)。また、
ノード認識ステップが、データリンクのドロップノード
IDが書き込まれた領域の零データの有無を認識するこ
とにより、クロスコネクト情報の設定が完了したことを
判定するようになっている。さらに、ノード認識ステッ
プが、データリンクのドロップノードIDが書き込まれ
た領域の零データの有無を認識することにより、クロス
コネクト情報の設定が完了したことを判定するようにな
っている。
【0158】このように、各ノードが、それぞれ、4フ
ァイバBLSRにおけるDCP接続及びDTP接続され
た場合において、予備回線をも含めた複雑なスケルチテ
ーブルが構築される。また、各ノードは、それぞれ、各
ノード毎にRIPテーブルの構築が行なわれ、各ノード
は、それぞれ、このRIPテーブルの情報により、現用
回線がどの区間で使用されているかを認識でき、自ノー
ドがDCP接続あるいはDTP接続におけるセカンダリ
ノードとして定義されているか否かを認識できるのであ
る。従って、各ノードは、それぞれ、複雑な構成での切
り替えに対応でき、回線毎の切り替えを管理できるよう
になる。
【0159】さらに、このように、DCP接続やDTP
接続の場合に、リング伝送路に関係するノード数が増加
しても、各ノードは、それぞれ、上述のスケルチテーブ
ルに加えてクロスコネクト情報を認識できるようにな
る。加えて、DCP接続及びDTP接続におけるセカン
ダリノードは、それぞれ、障害が発生した区間により、
回線切り替え動作を変更できるようになる。
【0160】なお、これらの設定は、回線毎に行なわ
れ、使用者が設定する場合は、STS回線単位でかつ方
向別になされるようにしている。図9(a)はDCP接
続形態を説明するための模式図である。ここで、実線は
現用回線を表し、点線は予備回線を表す。そして、光伝
送装置20a(ノード3とも称する)は、光伝送装置2
0e(ノード1とも称する)が現用回線にて送信したデ
ータを、現用回線にて外部にドロップするとともに、予
備回線にて光伝送装置20b(ノード4とも称する)側
に送信しており、データを乗せ替えている。なお、光伝
送装置20cと光伝送装置20eとは接続されている
が、その結線は、省略している。
【0161】そして、図9(b)はDCP接続における
各ノードでのデータリンクの中身を示す図である。この
図9(b)は、図9(a)に示す各ノードに、それぞ
れ、対応したものであって、各ノードの真下に配置され
ている。例えば、ノード3については、イースト側受信
部13a,イースト側送信部13b,ウエスト側送信部
14a,ウエスト側受信部14bを有する。すなわち、
ノード3は、E→W方向とW→E方向とを別々に有し、
これらの方向毎に、それぞれ、送信データと受信データ
とを有する。ここで、送信及び受信に関する情報は、1
バイトのデータにより管理されている。また、とと
は、それぞれ、E→W方向に伝送するデータリンクの流
れを示しており、ととは、それぞれ、W→E方向に
伝送するデータリンクの流れを示している。換言すれ
ば、E→W方向とW→E方向とは、それぞれ、2系統の
データリンクを伝送する回線を有するようになってい
る。さらに、ウエスト側から送信するデータリンクの内
容は、ウエスト側送信部14aに格納され、ウエスト側
で受信するデータリンクの内容は、ウエスト側受信部1
4bに格納される。
【0162】そして、データリンクの各方向(E→W方
向,W→E方向)と、その中のソースノードIDとデス
ティネーションノードIDとの関係を、次のようにして
決定する。すなわち、E→W方向のW方向の流れにお
いては、各ノードは、ソースノードID部に末端ノー
ド、デスティネーションノードID部に中継ノードのI
Dを書き込み、また、E→W方向のE方向の流れにお
いては、各ノードは、ソースノードID部に中継ノー
ド、デスティネーションノードID部に末端ノードを書
き込む。ここで、中継ノードとは、ノード3のようなD
CP接続を行なっているプライマリノードを意味する。
【0163】さらに、W→E方向のW方向の流れにお
いては、各ノードは、ソースノードID部に中継ノード
のIDを書き込み、デスティネーションノードID部に
末端ノードを書き込む。加えて、W→E方向のE方向
の流れにおいては、各ノードは、ソースノードID部に
末端ノードのIDを書き込み、デスティネーションノー
ドID部に中継ノードを書き込む。
【0164】各ノードは、それぞれ、プライマリノード
と、末端ノードとの関係をトポロジーテーブルからみた
並びの関係と比較することにより、中継ノードが末端ノ
ードより内側にあるかどうかで(順方向か逆方向)、D
CP接続及びDTP接続の区別が行なえて、この方法を
使用することによって、各ノードは、自動的に、DCP
接続かDTP接続かを区別して認識できるようになる。
【0165】ここで、図9(b)に示すノード5が受信
するデータ13aは、ソースノードIDが1(絶対ノー
ドID)であり、デスティネーションノードIDが2
(相対ノードID)であり、デスティネーションノード
IDが零データ以外のものであるので、自ノードがセカ
ンダリノードであることを認識できる。また、ノード5
は、の流れの関係を適用して、末端ノードをソースノ
ードIDからノード1(絶対ノードID)と認識し、ま
た、プライマリノードをデスティネーションノードID
から3(絶対ノードID)と認識する。
【0166】そして、ノード5は、自ノード(ノード
5)と末端ノードとの間に、プライマリノードが存在す
ることから、DCP接続であることを認識できる。従っ
て、付加情報判定手段12dは、プライマリノードID
("3")からみた自ノードを示す自ノードID("5")
の方向が、トポロジーが表示するノードの並び順(1,
2,3,4,5)と同一方向(順方向)であるので、第
1のリング伝送システム20及び第2のリング伝送シス
テム21が、DCP接続と判定していることになる。
【0167】また、ノード5は、現用回線で使用されて
いる区間が、ノード1とノード3との間であることか
ら、RIPテーブル12bを構築できて、セカンダリノ
ードとして必要な情報を全て揃えることができるように
なる。さらに、ノード3で中継されてノード1でドロッ
プされているので、Sに、中継ノードである3(相対ノ
ードID)を入れ、Dに、末端ノードである1(相対ノ
ードID)を入れてW→E方向に送信している。ここ
で、ノード5の相対ノードIDである1,3が示すノー
ドは、それぞれ、アドしているノード5からノード5を
0としてE→W方向に向かって1番目,3番目のノード
であって、それぞれ、ノード1,ノード3になる。
【0168】これにより、ノード3は、ウエスト側受信
部14bのSが"5"と、ウエスト側送信部14aのS
が"3"とにより、ノード5からアドされていることを知
るのである。さらに、ノード1は、E→W方向のW方向
のソースノードIDを絶対ノードIDの"1"にし、デ
スティネーションIDを"0"にして送信している。同時
にE→W方向のE方向のソースノードIDが2(相対
ノードID)で、デスティネーションノードIDが4
(相対ノードID)を表す。ここで、デスティネーショ
ンノードIDは、末端ノードを示し、ソースノードID
が、中継ノードを示しており、これらは、それぞれ、相
対ノードIDである。従って、ノード1は、中継ノード
を、末端ノードよりも内側にあると判断でき(順方
向)、接続形態をDCP接続と認識するのである。
【0169】また、ノード1は、DCP接続と認識した
場合は、E→W方向のW方向のソースノードID0
と、E→W方向のE方向のデスティネーションノード
ID4とによって、光信号がノード1でアドされ、ノー
ド5でドロップされていることを認識する。さらに、ノ
ード1は、W→E方向のE方向のソースノードID5
(絶対ノードID)と、W→E方向のE方向のデステ
ィネーションノードID3(ノード3にて予備回線から
受信した5からみた自ノードの相対ノードID)とを受
信している。加えて、ノード1は、W→E方向のW方向
のより、デスティネーションノードIDが1であり、
ソースノードIDが0である。
【0170】このように、各ノードは、スケルチテーブ
ル11eの構築を行なうことができ、また、このよう
に、ドロップノードは、相対ノードIDを使用してデー
タリンクへデータを書き込むので、設定されたスケルチ
テーブル11eは、相対ノードIDとして"0"データが
入ることはない。逆に、相対ノードIDとして"0"デー
タが入っていれば、回線設定がなされていない(未設
定)と認識されるのである。
【0171】そして、このようにして、返信用のデータ
を入れていた箇所に、特別な付加情報を入れることがで
き、ターミナルノード以外のノード情報を通知したり、
フラグ部として使用することが可能となる。従って、D
CP接続及びDTP接続の時に、スケルチテーブル11
eの構築、RIPテーブルの構築及びセカンダリノード
としての動作を保証するための各情報の通知、加えて、
DCP接続及びDTP接続の区別を、各ノードがそれぞ
れ独自にかつ自動的に認識できるようになる。
【0172】さらに、このようにして、各光伝送装置
が、クロスコネクト設定を実施するので、各光伝送装置
において、DCP接続及びDTP接続としての動作が実
施できるようになるともに、スケルチテーブル11e及
びRIPテーブルを自動的に構築することができ、さら
に、各テーブルの作成完了を自動的に認識できるように
なる。
【0173】また、セカンダリノード5においては、W
方向のデータリンクのソースノードIDが"1"(絶対ノ
ードID)を示し、デスティネーションノードIDが"
2"(相対ノードID)を示していることから、デステ
ィネーションノードID部に、"0"以外のデータが入っ
ている。このことから、自ノードは、セカンダリノード
であると認識でき、末端ノードがソースノードIDから
ノード1と認識し、デスティネーションノードIDから
中継ノードがノード3と認識し、E→W方向と同様に、
末端ノードより内側に中継ノードが存在することから
(順方向)、DCP接続であると認識することができ、
現用回線の使用区間がノード1とノード3の間であると
認識できる。これにより、RIPテーブルの構築を行な
え、セカンダリノードとして必要な情報が全て揃うので
ある。
【0174】そして、このようにして、ノード1,ノー
ド3間において、DCP接続されたパスの両端のノード
IDが、ソースノードID及びデスティネーションノー
ドIDとして設定される。すなわち、スケルチテーブル
11eの設定が必要なノードは、現用回線が通過してい
るノード1,ノード3間だけであり、予備回線を使用し
ているノード4,ノード5間は、スケルチテーブル11
eは設定されない。さらに、セカンダリノードとして機
能するノードは、必ず、予備回線を使用して、各光伝送
装置間でのクロスコネクトを実施し、この予備回線にデ
ータを入れることによって、各ノードは、セカンダリノ
ードとして認識できるようになるとともに、セカンダリ
ノードとして必要なRIPテーブルを構築できるように
なる。
【0175】なお、リング伝送システム25に障害が発
生した場合は、その障害位置がプライマリノードを含む
か否かによって次のようになる。すなわち、プライマリ
ノードを含む現用回線に障害が発生した場合には、セカ
ンダリノードは、プライマリノードと逆方向の予備回線
に、アド・ドロップ制御を実施し、プライマリノード側
の予備回線には、AISを書き込む。
【0176】また、プライマリノードを含まない現用回
線に障害が発生した場合には、プライマリノードは、光
信号の伝送続行を禁止し、サービスセレクタSSをアド
ノード側に固定する。そして、セカンダリノードは、プ
ライマリノード方向の予備回線に、光信号のドロップ
(Drop)と伝送続行(Continue)とを実施し、プライマ
リノードへ光信号を送信する。加えて、セカンダリノー
ドは、ターミナルノードに向かう予備回線については、
サービスセレクタSSの設定を行なう。
【0177】また、予備回線に障害が発生した場合や、
光信号が通過していない区間で障害が発生した場合は、
プライマリノードは、伝送続行を禁止、サービスセレク
タSSをアドノードに固定する。そして、セカンダリノ
ードは、予備回線を使ったアド・ドロップのクロスコネ
クトを禁止する。このように、プライマリノード及びセ
カンダリノードは、それぞれ、自動的に回線設定を行な
い、また、セカンダリノードは、スケルチテーブル11
eが生成されるまで、AISを自動的に送信するので、
回線の安全性を高めることができる。加えて、さらに、
セカンダリノードは、特別な設定を一切する必要がなく
なることで、各操作を簡潔化でき、システムとして、よ
り正常に動作させることが簡単になり、信頼性の向上
と、マンマシンインターフェースの簡略化を向上させら
れるようになる。
【0178】次に、DTP接続時について説明する。図
10は、本発明の第1実施形態に係るDTP接続された
リング伝送システムの模式図である。この図10に示す
リング伝送システム35は、第1のリング伝送システム
30と、第2のリング伝送システム31とが結合したも
のであって、各リング伝送路内の相互のノードが結合す
ることによって、これらのリング伝送路を光信号が伝送
できるようになっている。
【0179】この第1のリング伝送システム30は、ア
ドノードIDとドロップノードIDとを表示するクロス
コネクト情報が書き込まれたデータリンクを有する双方
向リング伝送路を介して5基の光伝送装置30a,30
b,30c,30d,30eが相互に接続されて構成さ
れている。ここで、光伝送装置30cは、外部の光伝送
装置(図示省略)から現用回線にて送信された光信号を
受信しこの光信号を現用回線にて第1のリング伝送シス
テム30に送信しその光信号を予備回線にて第1のリン
グ伝送システム30に送信するとともに、第1のリング
伝送システム30の光伝送装置30bから現用回線にて
送信された光信号を受信し、また、第1のリング伝送シ
ステム30の光伝送装置30dから予備回線にて送信さ
れた光信号を受信しその光信号を現用回線にて外部のリ
ング伝送システム(図示省略)に送信するするものであ
って、第1アドドロップノードとして機能している。
【0180】また、光伝送装置30bは、光信号をスル
ーするノードとして機能している。さらに、光伝送装置
30aは、光伝送装置30c(第1アドドロップノー
ド)が現用回線にて送信した光信号を受信しその光信号
を現用回線にて第2のリング伝送システム31の光伝送
装置31aに送信するとともに、第2のリング伝送シス
テム31の光伝送装置31aが現用回線にて送信した光
信号を受信しその光信号を現用回線にて第1のリング伝
送システム30の光伝送装置30bに送信するものであ
って、第1プライマリノードとして機能している。加え
て、光伝送装置30dは、光信号をスルーするノードと
して機能している。
【0181】また、光伝送装置30eは、光伝送装置3
0dが予備回線にて送信した光信号を受信しその光信号
を予備回線にて第2のリング伝送システム31の光伝送
装置31eに送信するとともに、第2のリング伝送シス
テム31の光伝送装置31eが予備回線にて送信した光
信号を受信しその光信号を予備回線にて光伝送装置30
dに送信するものであって、第1セカンダリノードとし
て機能している。
【0182】同様にして、第2のリング伝送システム3
1は、アドノードIDとドロップノードIDとを表示す
るクロスコネクト情報が書き込まれたデータリンクを有
する双方向リング伝送路を介して5基の光伝送装置31
a,31b,31c,31d,31eが相互に接続され
て構成されている。ここで、光伝送装置31aは、第1
のリング伝送システム30の光伝送装置30aが予備回
線にて送信した光信号を受信しその光信号を現用回線に
て第2のリング伝送システム31の光伝送装置31bに
送信するとともに、第2のリング伝送システム31の光
伝送装置31bが現用回線にて送信した光信号を受信し
その光信号を予備回線にて第1のリング伝送システム3
0の光伝送装置30aに送信するものであって、第2プ
ライマリノードとして機能している。
【0183】さらに、光伝送装置31eは、第1のリン
グ伝送システム30の光伝送装置30eが予備回線にて
送信した光信号を受信しその光信号を予備回線にて第2
のリング伝送システム31の光伝送装置31dに送信す
るとともに、第2のリング伝送システム31の光伝送装
置31dが予備回線にて送信した光信号を受信しその光
信号を予備回線にて第1のリング伝送システム30の光
伝送装置30eに送信するものであって、第2セカンダ
リノードとして機能している。
【0184】また、光伝送装置31bと光伝送装置31
dは、それぞれ、光信号をスルーするノードとして機能
している。そして、光伝送装置31cは、光伝送装置3
1dが予備回線にて送信した光信号を受信し第2のリン
グ伝送システム31の光伝送装置31bが現用回線にて
送信した光信号を受信しその光信号を現用回線にて外部
のリング伝送システム(図示省略)に送信するととも
に、外部のリング伝送システムが現用回線にて送信した
光信号を受信しその光信号を現用回線にて光伝送装置3
1bに送信しその光信号を予備回線にて光伝送装置31
dに送信するものであって、第2アドドロップノードと
して機能している。
【0185】なお、光伝送装置30c及び光伝送装置3
1c内には、それぞれ、スイッチPSWが表示されてお
り、また、DTP接続を明示するために、DTPと表示
されている。これにより、第1のリング伝送システム3
0の光伝送装置30cにて光信号がアドされ、この光信
号は、現用回線と予備回線とに分けられる。このうち、
一方の現用回線の光信号は、光伝送装置30bを通過
し、光伝送装置30aにて、ドロップされる。このドロ
ップされた光信号は、第2のリング伝送システム31の
光伝送装置31aにて受信されて現用回線から光信号が
出力され、この光信号は、光伝送装置31bを通過し、
光伝送装置31cにてドロップされる。
【0186】また、第1のリング伝送システム30の光
伝送装置30cにて分離された他方の予備回線の光信号
は、光伝送装置30dを通過し、光伝送装置30eにて
ドロップされる。このドロップされた光信号は、第2の
リング伝送システム31の光伝送装置31eにて受信さ
れて予備回線から光信号が出力され、この光信号は、光
伝送装置31dを通過し、光伝送装置31cにてドロッ
プされる。
【0187】逆方向も同様であって、第2のリング伝送
システム31の光伝送装置31cにて光信号がアドさ
れ、この光信号は、現用回線と予備回線とに分離され
る。このうち、一方の現用回線の光信号は、光伝送装置
31bを通過し、光伝送装置31aにて、ドロップされ
る。このドロップされた光信号は、第1のリング伝送シ
ステム30の光伝送装置30aにて受信されて現用回線
から光信号が出力され、この光信号は、光伝送装置30
bを通過し、光伝送装置30cにてドロップされる。
【0188】また、第2のリング伝送システム31の光
伝送装置31cにて分離された他方の予備回線の光信号
は、光伝送装置31dを通過し、光伝送装置31eにて
ドロップされる。このドロップされた光信号は、第1の
リング伝送システム30の光伝送装置30eにて受信さ
れて予備回線から光信号が出力され、この光信号は、光
伝送装置30dを通過し、光伝送装置30cにてドロッ
プされる。
【0189】また、DCP接続の場合と同様に、リング
伝送路に関係するノード数の増加に対してクロスコネク
ト情報を把握し、より複雑なスケルチテーブル11eの
構築と、回線毎の切り替えを管理できるようにするため
に、各ノード毎にRIPテーブルの構築が行なわれ、複
雑な構成での切り替えに対応できるようになっている。
さらに、これらの設定は、回線毎に必要であり、使用者
が設定する場合は、STS回線単位でかつ方向別になさ
れなければならない。
【0190】また、第1のリング伝送システム30と、
第2のリング伝送システム31とで行なわれる、リング
伝送システム用光伝送方法は、次のようになる。すなわ
ち、第1のリング伝送システム30が、第1アドドロッ
プノードと、第1プライマリノードと、第1セカンダリ
ノードとをそなえて構成され、第2のリング伝送システ
ム31が、第2プライマリノードと、第2セカンダリノ
ードと、第2アドドロップノードとをそなえて構成さ
れ、上記の各ノードのそれぞれにおいて、データリンク
のクロスコネクト情報とリング状に接続されたノードの
並び順を一意的に表示するトポロジー情報とが読み出さ
れ(データリンク読み出しステップ)、データリンク読
み出しステップにて読み出されたトポロジー情報を用い
て、トポロジーが生成される(トポロジー生成ステッ
プ)。
【0191】そして、トポロジー生成ステップにて生成
されたトポロジーに基づき、データリンクのクロスコネ
クト情報に、複数のノードのそれぞれが有する固有の絶
対ノードIDと、他ノードの絶対ノードIDとトポロジ
ーとを関連させて付された相対ノードIDとが書き込ま
れる(データリンク書き込みステップ)。また、このデ
ータリンク書き込みステップが、相対ノードIDが零以
外のデータを使用するようになっている。
【0192】さらに、データリンクに書き込まれたクロ
スコネクト情報を保持するスケルチテーブルが生成され
(スケルチテーブル生成ステップ)、第1のリング伝送
路から第2のリング伝送路に光信号を送信するプライマ
リノードを示すIDと、プライマリノードに隣接して光
信号を送受信するセカンダリノードを示すセカンダリノ
ードIDと、ドロップノードIDとを保持するリップテ
ーブルが、クロスコネクト情報に基づいて現用回線及び
予備回線毎に生成されるのである(リップテーブル生成
ステップ)。
【0193】続けて、データリンク読み出しステップが
読み出したクロスコネクト情報の相対ノードIDによ
り、自ノードがプライマリノードであるかセカンダリノ
ードであるかが認識される(ノード認識ステップ)。図
11(a)はDTP接続形態を説明するための模式図で
あり、光伝送装置30aが現用回線にて送信した光信号
と、光伝送装置30eが予備回線にて送信した光信号と
が、それぞれ、光伝送装置30cにて受信され、ドロッ
プされている。なお、実線は現用回線を表し、点線は予
備回線を表しており、光伝送装置30aと光伝送装置3
0eとは接続されているが、その結線は、省略してい
る。
【0194】そして、図11(b)はDTP接続におけ
る各ノードでのデータリンクの中身を示す図であり、こ
の図11(b)は、図11(a)に示す各ノードに、そ
れぞれ、対応したものであって、各ノードの真下に配置
されている。例えば、ノード3(光伝送装置30c)に
ついては、イースト側受信部13a,イースト側送信部
13b,ウエスト側送信部14a,ウエスト側受信部1
4bを有する。すなわち、ノード3は、E→W方向とW
→E方向とを別々に有し、これらの方向毎に、それぞ
れ、送信データと受信データとを有する。ここで、送信
及び受信に関する情報は、1バイトのデータにより管理
されている。
【0195】また、ととは、それぞれ、E→W方向
に伝送するデータリンクの流れを示しており、とと
は、それぞれ、W→E方向に伝送するデータリンクの流
れを示している。換言すれば、E→W方向とW→E方向
とは、それぞれ、2系統のデータリンクを伝送する回線
を有するようになっている。さらに、ウエスト側から送
信するデータリンクの内容は、ウエスト側送信部14a
に格納され、ウエスト側で受信するデータリンクの内容
は、ウエスト側受信部14bに格納される。
【0196】さらに、上記の〜と同様に、データリ
ンクの各方向(E→W方向,W→E方向)と、その中の
ソースノードIDとデスティネーションノードIDとの
関係を、次のようにして決定する。すなわち、E→W方
向のW方向の流れにおいては、各ノードは、ソースノ
ードID部に末端ノード、デスティネーションノードI
D部に中継ノードのIDを書き込み、また、E→W方向
のE方向の流れにおいては、各ノードは、ソースノー
ドID部に中継ノード、デスティネーションノードID
部に末端ノードを書き込む。ここで、中継ノードとは、
ノード3,ノード5間ではノード1のプライマリノード
であり、また、ノード1,ノード3間ではノード5のセ
カンダリノードを意味する。
【0197】さらに、W→E方向のW方向の流れにお
いては、各ノードは、ソースノードID部に中継ノード
のIDを書き込み、デスティネーションノードID部に
末端ノードを書き込む。加えて、W→E方向のE方向
の流れにおいては、各ノードは、ソースノードID部に
末端ノードのIDを書き込み、デスティネーションノー
ドID部に中継ノードを書き込む。
【0198】また、同様に、各ノードは、中継ノード
と、末端ノードとの関係をトポロジーテーブルからみた
並びの関係と比較して、プライマリノードが自ノードと
末端ノードとの間の内側にあるかどうかを判定して、D
CP接続及びDTP接続の区別が行なえる。まず、ノー
ド1(光伝送装置30a)は、E→W方向のE方向の
データリンクを受信する。ここで、デスティネーション
ノードIDが"2"(相対ノードID)で、ソースノード
IDが"4"(相対ノードID)である。これより、末端
ノードは、ノード3を示し、プライマリノードは、ノー
ド5となる。この場合、ノード1と末端ノード(ノード
IDが"3")との間には、中継ノード(ノードIDが"
5")がないことになるため、ノード1は、DTP接続
と認識できる。
【0199】従って、付加情報判定手段12dは、プラ
イマリノードID("5")からみた自ノードを示す自ノ
ードID("1")の方向が、トポロジーが表示するノー
ドの並び順(1,2,3,4,5)と逆方向であるの
で、第1のリング伝送システム30及び第2のリング伝
送システム31が、DTP接続と判定していることにな
る。
【0200】また、W→E方向のE方向のデータリン
クをみると、ソースノードIDが"3"(絶対ノードI
D)を示し、デスティネーションノードIDが"2"を示
していることから、末端ノードはノード3で、中継ノー
ドがノード5であることを認識できる。従って、ノード
3は、ドロップノードであり、ノード5は、アドノード
である。なぜならば、あくまでもソースノードID部と
しており、この場合の現用回線のスケルチは、W方向の
データで構築する必要があり、この場合のスケルチテー
ブル11eは、同じルールに従って作成される。
【0201】これにより、ノード1は、E→W方向と同
様に、末端ノードとの間には、中継ノードがないので
(逆方向)、DTP接続と判断することができる。ま
た、ノード5は、それぞれ、方向別に、デスティネーシ
ョンノードIDが"0"以外の値が戻ってくることによ
り、ノード5がセカンダリノードと認識することができ
る。
【0202】従って、データリンク書き込み手段が設定
する相対ノードIDが零以外のデータを使用するととも
に、ノード認識手段が、データリンクのドロップノード
IDが書き込まれた領域の零データの有無を認識するこ
とにより、クロスコネクト情報の設定が完了したことを
判定するようになっている。すなわち、ノード5は、末
端ノードと中継ノードとの関係をみると、ノード5と末
端ノード3との間に中継ノード2がないことから、DT
P接続と認識することができるとともに、受信した各デ
ータリンクから現用回線の使用区間を認識でき、RIP
テーブルの構築を行なえるのである。
【0203】なお、リング伝送システム35に障害が発
生した場合は、次のようになる。すなわち、プライマリ
ノードを含む現用回線に障害が発生した場合には、セカ
ンダリノードは、予備回線へのアド・ドロップ制御をそ
のまま継続して実施する。一方、プライマリノードを含
まない現用回線に障害が発生した場合には、プライマリ
ノードは、通常の切り替え動作を行なう。ここで、プラ
イマリノードが光信号をスルーさせるだけのときは、ス
ルーノードとして動作する。また、セカンダリノード
は、プライマリノード方向の予備回線に、光信号のドロ
ップと伝送続行とを実施し、プライマリノードへ光信号
を送信する。加えて、セカンダリノードは、ターミナル
ノードに向かう予備回線については、サービスセレクタ
SSの設定を行なう。
【0204】また、予備回線に障害が発生した場合や、
光信号が通過していない区間で障害が発生した場合は、
プライマリノードは、通常の切り替え動作を行ない、光
信号をスルーさせるだけのときは、スルーノードとして
動作する。そして、セカンダリノードは、予備回線を使
ったアド・ドロップのクロスコネクトを禁止する。さら
に、ターミナルノードを含む現用回線又は予備回線に障
害が発生した場合は、プライマリノードは、やはり、通
常の切り替え動作を行ない、光信号をスルーさせるだけ
のときは、スルーノードとして動作する。そして、セカ
ンダリノードも、同様に、予備回線を使ったアド・ドロ
ップのクロスコネクトを禁止する。
【0205】このような構成によって、各光伝送装置
は、DCP接続のときとDTP接続のときとで、それぞ
れ、異なる態様での光信号の伝送が行なわれる。図12
は、本発明の第1実施形態に係るアド設定の光信号伝送
シーケンスを示す図であり、DCP接続された場合にお
けるシーケンスである。この図12の上部には、左か
ら、光伝送装置(第1セカンダリノード)20cと、光
伝送装置(第1プライマリノード)20aと、光伝送装
置(第2プライマリノード)21aと、光伝送装置(第
2セカンダリノード)21bとが表示されており、これ
らのノード間における、光信号の送受信シーケンスの内
容が表示されている。また、光信号の内容は、データリ
ンクW1〜W11で表示されている。
【0206】なお、光信号の伝送は、第1のリング伝送
システム20と第2のリング伝送システム21との間に
あるこれら4ノードの動作を知れば十分であって、これ
ら4ノード以外の他のノードについては、表示されてい
ない。まず、光伝送装置20cは、ウエスト側送信部1
4aに、ソースノードIDを入れ、デスティネーション
ノードIDを0(未設定)にしたデータリンクW1を送
信する。そして、光伝送装置20aは、光伝送装置21
aに対して、ソースノードIDをそのままにしデスティ
ネーションノードIDをP(光伝送装置20aの相対ノ
ードID)を入れたデータリンクW2を送信する。続い
て、光伝送装置21aは、光伝送装置21bに対して、
ソースノードIDをそのままにしデスティネーションノ
ードIDをTp(光伝送装置21aの相対ノードID)
を入れたデータリンクW3を送信する。
【0207】さらに、光伝送装置21bは、光伝送装置
21aに対して、ソースノードIDをTs(光伝送装置
21bの絶対ノードID)にしデスティネーションノー
ドIDに1を入れたデータリンクW4を送信する。ま
た、光伝送装置21aは、データリンクW4のデスティ
ネーションノードIDをTpに書き替えて、データリン
クW5を送信する。そして、光伝送装置20aは、光伝
送装置20cに対して、ソースノードIDをTpにしデ
スティネーションノードIDをPにしたデータリンクW
6を送信する。
【0208】次に、光伝送装置20cと光伝送装置20
aとの間で、光信号の送受信が行なわれる。すなわち、
光伝送装置20cから、ソースノードIDがSでデステ
ィネーションノードIDに1が入ったデータリンクW7
が送信され、また、光伝送装置20aからソースノード
IDがTsでデスティネーションノードIDがPの入っ
たデータリンクW8が送信される。さらに、ソースノー
ドIDがSでデスティネーションノードIDに0が入っ
たデータリンクW9が送信され、ソースノードIDがT
pでデスティネーションノードIDにPが入ったデータ
リンクW10が送信され、そして、ソースノードIDが
SでデスティネーションノードIDに0が入ったデータ
リンクW11が送信される。
【0209】また。図13は、本発明の第1実施形態に
係るアドノードとしてのシーケンスを示す図であって、
光伝送装置20cが隣接ノードから受信する受信値と、
隣接ノードへの送信値が表示されている。この図13に
示すA1と付された区間は、クロスコネクトが設定され
るまでの区間であって、光伝送装置20cは、ソースノ
ードID及びデスティネーションノードIDが空である
データリンクW20を送信するとともに、隣接するノー
ドから送信される空のデータリンクW20を受信し続け
る。ここで、光伝送装置20cは、予備回線(PT)に
て光信号をアドすると決定すると、ソースノードIDが
SでデスティネーションノードIDに0が入ったデータ
リンクW1を送信する。なお、このデータリンクW1
は、図12に示すデータリンクW1と同一のものを表
す。
【0210】また、他の光伝送装置は、このデータリン
クW1を受信し、クロスコネクトの設定を行なって、設
定が完了した旨をデータリンクW21にて送信する。こ
のデータリンクW21は、ソースノードIDがS′でデ
スティネーションノードIDが0であり、光伝送装置2
0cは、このデータリンクW21によって、予備回線に
てドロップされたことを認識する。なお、光伝送装置2
0cは、この図13に示すAと付された区間において、
データリンクW1を送信し続けるとともに、データリン
クW21を受信し続ける。
【0211】そして、光伝送装置20cは、クロスコネ
クトの設定が完了したことを、データリンクW6(A2
と付した区間)により認識し、データリンクW7を送信
する。また、光伝送装置20cは、ソースノードIDが
0でデスティネーションノードIDがPのデータリンク
W22を受信し、DCP接続のクロスコネクトが完了す
る。なお、データリンクW6,W7は、それぞれ、図1
2のものと同一である。
【0212】さらに、B1と付された区間において、光
伝送装置20cは、ソースノードIDがSでデスティネ
ーションノードIDに0が入ったデータリンクW1を送
信し続けるとともに、ソースノードIDがTpでデステ
ィネーションノードIDにPが入ったデータリンクW1
0を受信し続ける。また、区間B2と付された区間にお
いて、クロスコネクトの設定を解除する要求が送信され
た場合は、光伝送装置20cは、ソースノードIDが
S′でデスティネーションノードIDに0が入ったデー
タリンクW21を受信することにより、その旨を認識
し、予備回線でのクロスコネクトを解除するのである。
なお、その後は、空のデータリンクW1を送受信し続け
る。
【0213】このように、光伝送装置20cは、データ
リンクの送受信により、アドノードとして、クロスコネ
クトの設定を行なえるのである。なお、DTP接続の場
合も同様であり、そのシーケンスについては省略する。
一方、光伝送装置20cがドロップノードとして、クロ
スコネクトの設定を行なう場合を図14,図15を用い
て説明する。図14は、本発明の第1実施形態に係るド
ロップ設定の光信号伝送シーケンスを示す図であり、D
CP接続された場合におけるシーケンスである。この図
14の上部には、左から、光伝送装置(第2セカンダリ
ノード)21bと、光伝送装置(第2プライマリノー
ド)21aと、光伝送装置(第1プライマリノード)2
0aと、光伝送装置(第1セカンダリノード)20cと
が表示されており、これらのノード間における、光信号
の送受信シーケンスの内容が表示されている。また、光
信号の内容は、データリンクX1〜X8で表示されてい
る。
【0214】まず、光伝送装置21bは、アドノードを
示すADD(Tsに相当)をソースノードIDに入れデ
スティネーションノードIDを0(未設定)にしたデー
タリンクX1を送信する。このデータリンクX1は、光
伝送装置21aにて、デスティネーションノードIDが
Tp(光伝送装置21aの相対ノードID)に書き替え
られて、データリンクX2として送信される。同様に、
光伝送装置20aにて、デスティネーションノードID
がP(光伝送装置20aの相対ノードID)に書き替え
られて、データリンクX3として送信される。
【0215】このデータリンクX3を受信した光伝送装
置20cは、光伝送装置20aに対して、ソースノード
IDをSにしデスティネーションノードIDに1を入れ
たデータリンクX4を送信する。また、光伝送装置20
aは、データリンクX3のデスティネーションノードI
DをTpに書き替えて、データリンクX5を送信する。
そして、光伝送装置20cは、光伝送装置20aに対し
て、ソースノードIDをSにしデスティネーションノー
ドIDを0にしたデータリンクX6を送信する。また、
光伝送装置20aは、ソースノードIDがアドノード
(ADD)でデスティネーションノードIDがPのデー
タリンクX7を送信する。そして、光伝送装置20c
は、光伝送装置20aに対して、ソースノードIDをS
にしデスティネーションノードIDを0にしたデータリ
ンクX8を送信する。
【0216】図15は、本発明の第1実施形態に係るド
ロップノードとしてのシーケンスを示す図であり、光伝
送装置20cが隣接ノードから受信する受信値と、隣接
ノードへの送信値が表示されている。この図15に示す
Cと付された区間は、クロスコネクトが設定されるまで
の区間であって、光伝送装置20cは、ソースノードI
D及びデスティネーションノードIDが空であるデータ
リンクX20を送信するとともに、隣接するノードから
送信される空のデータリンクX20を受信し続ける。
【0217】ここで、光伝送装置20cは、予備回線
(PT)にて光信号をドロップすると決定すると、ソー
スノードIDがSでデスティネーションノードIDに0
が入ったデータリンクX21を送信する。また、他の光
伝送装置は、このデータリンクX21を受信し、クロス
コネクトの設定を行なって、設定が完了した旨をデータ
リンクX22にて送信する。このデータリンクX22
は、ソースノードIDがS′でデスティネーションノー
ドIDに0が入っている。さらに、区間Cの残りの区間
では、同様のシーケンスが繰り返される。
【0218】次に、Dと付された区間において、光伝送
装置20cは、ソースノードIDにアドノードID(A
DD)が入り、デスティネーションノードIDにPが入
ったデータリンクX3を受信すると、クロスコネクトの
設定が完了したことを認識する。そして、光伝送装置2
0cは、ソースノードIDがSで、デスティネーション
ノードIDに1が入ったデータリンクX4を送信する。
ここで、光伝送装置20cは、他の光伝送装置から送信
されるデスティネーションノードIDが空のデータリン
クX23を受信し続けるとともに、空のデータリンクX
21を送信し、隣接ノードから返信が来るまで、このデ
ータリンクX21を送信し続ける。なお、データリンク
X3,X4は、それぞれ、図14のものと同一である。
【0219】そして、光伝送装置20cは、ソースノー
ドIDにADDが入りデスティネーションノードIDに
Pが入ったデータリンクX7を受信し、DCP接続のク
ロスコネクトが完了したことを認識し、ソースノードI
DにSが入りデスティネーションノードIDに0が入っ
たデータリンクX8を送信し続ける。また、データリン
クX7,X8は、それぞれ、図14のものと同一であ
る。
【0220】また、Eと付された区間においては、光伝
送装置20cは、区間Cにおけるシーケンスと同様の処
理を行なうので、更なる説明を省略する。このように、
光伝送装置20cは、データリンクの送受信により、ド
ロップノードとして、クロスコネクトの設定を行なえる
のである。なお、DTP接続の場合も同様であり、その
シーケンスについては省略する。
【0221】そして、このようにして、リング伝送シス
テム25,35において、複数の箇所で伝送経路の切り
替えが行なわれても、スケルチテーブル11eと、RI
Pテーブル12bとが、データリンクの設定と同時に、
かつ、自動的に行なわれ、また、最小限の設定により正
常動作させることができる利点がある。従って、多量の
設定項目が存在しても、設定項目を少なくしたまま、簡
易に、光伝送装置の設定を行なえる利点がある。
【0222】また、このようにして、スケルチテーブル
11eは、既存のハードウェアを用いて、高速に生成さ
れ、効率的な情報伝送が可能となり、製品の汎用性を向
上させられる。さらに、このようにして、現状のデータ
リンクが有する情報量のままで、その設定項目を増加さ
せずに、データリンクを構成でき、また、セカンダリノ
ードが、スケルチテーブル11eが構築されるまでに、
AISを自動的に送信するので、回線の安全性を高めら
れる利点がある。
【0223】(A1)本発明の第1実施形態の変形例の
説明 本発明は上述した実施態様に限定されるものではなく、
本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、種々変形して実施す
ることができる。上記の実施形態では、光伝送は、2種
類のリング伝送システム間で行なわれているが、それ以
上の個数のリング伝送システムが接続されていても同様
である。そして、1つのリング伝送システムが有する光
伝送装置の数は、5基,6基に限定されずに、それ以上
の数でも構わない。
【0224】また、各ノードは、複数のリング伝送シス
テムを管理することができるので、第1プライマリノー
ドと第2プライマリノードとを統合するとともに、第1
セカンダリノードと第2セカンダリノードとを統合する
こともできる。図16は、本発明の第1実施形態の変形
例に係るノードを統合した場合のリング伝送システムの
模式図である。この図16に示すリング伝送システム2
5′は、第1のリング伝送システム20′と、第2のリ
ング伝送システム21′とが結合したものであって、各
リング伝送路内の相互のノードが結合することによっ
て、これらのリング伝送路を光信号が伝送できるように
なっている。また、このリング伝送システム25′は、
DCP接続されたものである。
【0225】この第1のリング伝送システム20′は、
アドノードIDとドロップノードIDとを表示するクロ
スコネクト情報が書き込まれたデータリンクを有する双
方向リング伝送路を介して5基の光伝送装置20d,2
0e,26a,26b,20fが相互に接続されて構成
されている。また、第2のリング伝送システム21′
は、光伝送装置26a,26bを、第1のリング伝送シ
ステム20′と共有しており、光伝送装置21c,21
d,21eが相互に接続されて構成されている。ここ
で、光伝送装置20fは、スルーノードであり、光伝送
装置20d,20e及び光伝送装置21c,21d,2
1eは、それぞれ、上述したものと同一であるので、更
なる説明を省略する。
【0226】そして、光伝送装置26aは、上述の第1
プライマリノード20aの機能と第2プライマリノード
21aの機能とを共有した機能を有し、また、同様に、
光伝送装置26bは、上述の第1セカンダリノード20
cの機能と第2セカンダリノード21bの機能とを共有
した機能を有する。また、これらの光伝送装置26a,
26bは、それぞれ、上述した各機能と同一なので、更
なる説明を省略する。
【0227】このように、2種類のリング伝送システム
間で、プライマリノードとセカンダリノードとが共有で
きるので、経済性を向上させることができるようにな
る。なお、図示はしないが、DTP接続された場合でも
同様にノードを統合することができる。さらに、各光伝
送装置を接続するための光ファイバの個数は、4ファイ
バであったが、本発明は、物理レイヤとは無関係なの
で、光ファイバの本数が2本でも4本でも適用可能であ
る。また、2ファイバBLSRでのクロスコネクトの種
類は、4ファイバBLSRのクロスコネクトの種類と同
じく8種類のパターンがある。
【0228】なお、上記の実施形態にて説明した、ノー
ドIDの値は、例示したものに過ぎず、このような設定
に限定されるものではない。例えば、各光伝送装置に対
して、ノードA,ノードB,ノードC,ノードD,ノー
ドE,ノードFというように付するようにしてもよい。
また、上記の説明においては、SONET以外の方式で
も適用することができる。
【0229】さらに、図8に示す光伝送装置20a,2
1a内において、DCPと付された四角形のものは、接
続形態がDCP接続であることを示すものであり、ま
た、この場合、サービスセレクタSSもDCP接続で動
作している。これは、図64においても同様である。加
えて、図67に示す光伝送装置92c,93c内におい
て、DTPと付された四角形のものは、接続形態がDT
P接続であることを示すものであり、また、この場合、
スイッチPSWもDTP接続で動作している。
【0230】(B)本発明の第2実施形態の説明 上述したように、SONET方式は、いわゆる新同期網
の1つとして北米において規格化されている。この網の
一例として、16基のノード(光伝送装置のこと。局と
称することがある)が環状に接続されて伝送リングが形
成されている。この伝送リングは、各ノード間が2本の
光ファイバで接続された2−ファイバBLSRと、4本
の光ファイバで接続された4−ファイバBLSRとがあ
る。これらの光ファイバのペアにより双方向リング伝送
路が形成されている。そして、4−ファイバBLSRに
おいて、二本の光ファイバを一組として、2−ファイバ
の時と同様に、一方(一組)を用いて時計方向に光信号
伝送が行なわれ、他方(もう一組)を用いて反時計方向
に光信号伝送が行なわれる。
【0231】この伝送リングにおいては、その双方向リ
ング伝送路を介して、例えば16基のノードが相互に接
続され、一方の光ファイバを用いて、時計方向の光信号
伝送が行なわれ、他方の光ファイバを用いて、反時計方
向の光信号伝送が行なわれる。また、この回線は、現用
回線と予備回線との2種類を用いており、これらの回線
とは、具体的には、光ファイバを伝送するタイムスロッ
トの中における所定のタイムスロットを意味する。
【0232】これにより、回線断等の障害が発生した時
には、一方の光ファイバ内の現用回線にて伝送された光
信号は、他方の光ファイバの予備回線にループバックさ
れ、品質(回線品質)の高い通信が維持されるようにな
っている。なお、以下の説明では、特に断らない限り、
ループバックとは、リングブリッジ及びリングスイッチ
の両方を含む。ここで、リングブリッジとは、障害位置
をはさんで両側にあるノードがスイッチングノードとな
り、各々の現用回線を予備回線に切り替えることであ
り、例えば、現用回線のチャネル1を予備回線チャネル
25に切り替えることである。
【0233】また、リングスイッチとは、各々の予備回
線を現用回線に切り替えることであり、例えば、各々予
備回線チャネル25を現用回線のチャネル1に切り替え
ることである。なお、光信号をそのまま通過させること
は、スルー制御と呼ばれる。図17は本発明の第2実施
形態に係るリング伝送システムの概略構成図である。こ
の図17に示すリング伝送システム100は、光ファイ
バ伝送路(双方向リング伝送路)を介して6基のノード
A,B,C,D,E,F(複数の光伝送装置)が相互に
接続されたものである。そして、ノードB,C及びノー
ドE,Fは、それぞれ、ターミナルノードとして機能し
ている。
【0234】なお、リング伝送システム100は、1つ
のリングそのものと、2又は3以上の複数のリングが相
互に接続されたものとの両方を意味する。そのため、以
下の説明においては、リング伝送システムを、単に、伝
送リングあるいはリングと称することがある。加えて、
例えば、ノードBのことを、B局と称することがある
が、これらのものは、同一のものを表す。また、混同を
生じない範囲にて、ノードB,Cの表記を単にB,Cと
簡略化して表記することがある。
【0235】図18は本発明の第2実施形態に係るノー
ドBの構成図である。この図18に示すノードBは、リ
ング伝送システム用光伝送装置であって、接続形態認識
手段110aと、障害区間検出手段110bと、ループ
バック切り替え制御手段110cと、パス切り替え手段
110dとをそなえて構成されている。この接続形態認
識手段110aは、双方向リング伝送路に接続され、伝
送リングとこの伝送リングに接続された他の伝送リング
との間の接続形態を認識するものである。また、障害区
間検出手段110bは、接続形態認識手段110aに接
続され、障害が発生した区間を検出するものである。
【0236】さらに、ループバック切り替え制御手段1
10cは、接続形態認識手段110aと障害区間検出手
段110bとに接続され、接続形態と区間とに基づいて
伝送パスを切り替えするものである。この伝送パスと
は、現用回線又は予備回線におけるチャネルを意味し、
具体的には、伝送路を時間多重により多重化されたタイ
ムスロットである。
【0237】また、これらの機能は、それぞれ、ソフト
ウェア等により実現される。なお、パス切り替え手段1
10dについては、後述する第2実施形態の第2変形例
にて、説明する。そして、これら接続形態認識手段11
0a,障害区間検出手段110bは、それぞれ、伝送リ
ング100における光信号を受信して、トポロジーテー
ブルを作成するようになっている。すなわち、回線接続
情報は、予め、図17に示す伝送リング100にて、ア
ド/ドロップ(アド又はドロップ)しているノードB,
C,E,Fに対して、現用回線,予備回線を用いて報知
され、各ノードは、それぞれ、その情報を受信して、自
分の回線接続状況を認識する。
【0238】なお、以下の説明における他のノードも、
特に断らない限り、この図18に示すノードBのそれと
同一の構成をとるので、それらに関する重複した説明を
省略する。そして、後述する他の変形例における他のノ
ードについても、同様である。図19(a),(b)は
それぞれ本発明の第2実施形態に係るノードIDの説明
図である。各ノードは、それぞれ、これらの図19
(a),(b)にそれぞれ示すリングマップ(トポロジ
ーテーブル)を有しており、このリングマップは、伝送
リングを構成する各ノードのトポロジーを一意的に表示
するものである。
【0239】例えば図19(a)に示すノードB(B局
と表示されている)は、他の局が時計方向に、それぞ
れ、C,D,E,F,Aの順で並んでいるように見え
る。また、図19(b)に示すノードCについても同様
である。そして、リング内の各ノードは、それぞれ、リ
ングを構成する全ノードのノードIDを保持するように
なっており、これにより、各ノードは、それぞれ、リン
グにおけるトポロジーを認識するのである。
【0240】図20は本発明の第2実施形態に係る回線
接続テーブルの説明図であり、ある1局において、ある
1チャネルに着目した場合の回線接続テーブル(以下、
単にテーブルと称することがある)を示している。この
テーブルは、後述する第2実施形態の各変形例において
も同様に使用されている。この図20に示すテーブル
は、Eastと付された欄と、Westと付された欄と
を有する。ここで、Eastと付された欄は1つの局の
East側を意味し、1と付された欄と2と付された欄
とを有する。そして、Westと付された欄は同一局の
West側を意味し、3と付された欄と4と付された欄
とを有する。なお、この表記は、East方向周り(時
計周り)又はWest方向周り(反時計周り)という意
味とは異なる。
【0241】ここで、双方向リング伝送路は、時計方向
に伝送するものと反時計方向に伝送するものとの2種類
があり、このテーブルの下段(2及び4と付された欄)
はEast方向周りが時計方向の伝送路を表し、このテ
ーブルの上段(1及び3と付された欄)はWest方向
周りが反時計方向の伝送路を表す。また、1つの局にお
いて、East側にてアド及びドロップ(テーブル中最
上段のEast)が行なわれ、また、West側にてア
ド及びドロップ(テーブル中最上段のWest)が行な
われるようになっている。
【0242】East側に着目すると、West方向周
りの光信号について、対向ノード側のアドノードに関す
る情報[枠1のSec(E),Pri(E)と付したも
の]と、自ノード側のドロップノードに関する情報[枠
1のPri(W),Sec(W)と付したもの]とがそ
れぞれ設定される。また、East方向周りの光信号に
ついて、自ノード側のアドノードに関する情報[枠2の
Pri(W),Sec(W)と付したもの]と対向ノー
ド側のドロップノードに関する情報([枠2のSec
(E),Pri(E)と付したもの]とがそれぞれ、設
定される。
【0243】同様に、West側に着目すると、Wes
t方向周りの光信号について、自ノード側のアドノード
に関する情報[枠3のSec(E),Pri(E)と付
したもの]と、対向ノード側のドロップノードに関する
情報[枠3のPri(W),Sec(W)と付したも
の]とがそれぞれ、設定される。また、East方向周
りの光信号について、対向ノード側のアドノードに関す
る情報[枠4のPri(W),Sec(W)と付したも
の]と自ノード側のドロップノードに関する情報[枠4
のSec(E),Pri(E)と付したもの]とがそれ
ぞれ、設定される。
【0244】さらに、ネットワークの構成に関する情報
は、そのチャネルのリング・インターコネクションの接
続種別を表している。従って、アド/ドロップの各ノー
ドにおいて、East方向周り,West方向周りのそ
れぞれにチャネル単位に与えられる。このように、ノー
ドIDを用いて、伝送パス毎に回線接続情報が与えら
れ、これにより、例えばDCW等のリングを構成してい
る各ノード(アドノード/ドロップノード)において、
East方向周り、West方向周りのそれぞれに対し
て、光信号がアド又はドロップされる、各リングにおけ
るノードが一元的に管理される。
【0245】図21は本発明の第2実施形態に係るネッ
トワーク構成情報テーブルの説明図である。この図21
に示すネットワーク構成情報テーブルは、DCP,DT
P,DCW,DCWの接続を示している。このネットワ
ーク構成情報テーブルについても、後述する第2実施形
態の各変形例において同様に使用されている。そして、
この図21に示すネットワーク構成情報テーブルは、'
East'と付された欄と、'West'と付された欄と
を有し、'East'が局のEast側の情報を表し、'
West'が局のWest側の情報を表す。また、この
テーブルは、2段を有し、上段の'E→W(West方
向)'と、下段の'W→E(East方向)'とが表示さ
れている。
【0246】また、East側のE→Wの光信号につい
て、11を付した欄は対向ノード側のアドノードの接続
を表し、14を付した欄は自ノード側のドロップノード
の接続を表す。そして、W→Eの光信号について、13
を付した欄は自ノード側のアドノードの接続を表し、1
2を付した欄は対向ノード側のドロップノードの接続を
表す。
【0247】換言すれば、East方向周りについて
は、W→Eへ光信号をアドするノードと、W→Eへ光信
号をドロップしているノードのプライマリノードとセカ
ンダリノードとの間の回線接続の設定が記録されてお
り、West方向周りについては、E→Wへ光信号をア
ドするノードと、E→Wへ光信号をドロップしているノ
ードのプライマリノード及びセカンダリノード間の回線
接続形態が設定されている。
【0248】同様に、West側のE→Wの光信号につ
いて、17を付した欄は自ノード側のアドノードの接続
を表し、15を付した欄は対向ノード側のドロップノー
ドの接続を表す。そして、W→Eの光信号については、
16を付した欄は対向ノード側のアドノードの接続を表
し、18を付した欄は自ノード側のドロップノードの接
続を表す。
【0249】換言すれば、West方向周りについて
は、E→Wへ光信号をアドするノードと、E→Wへ光信
号をドロップしているノードのプライマリノードとセカ
ンダリノードとの間の回線接続形態の設定が記録されて
おり、East方向周りについては、W→Eへ光信号を
アドするノードと、W→Eへ光信号をドロップしている
ノードのプライマリノード及びセカンダリノード間の回
線接続形態が設定されている。
【0250】従って、接続形態認識手段110a(図1
8参照)が、双方向リング伝送路に接続され光信号をア
ド/ドロップするターミナルノード(終端光伝送装置)
に関する情報と、ノードの接続形態に関する接続形態情
報と、現用回線/予備回線種別を示す回線種別情報とを
一元的に認識しうるように構成されたことになる。ま
た、図18に示す障害区間検出手段110bは、障害位
置を、上記回線接続テーブルの情報と障害情報を示すA
PS(Automatic Protection Switching)制御とを用い
て検出する。この障害情報を示すAPSとは、リング内
の障害位置を示す情報であって、APSコードとも呼ば
れる。また、その情報は、SDHのセクションオーバー
ヘッドK1,K2バイトを用いてリング内を転送する。
このAPS制御は、SONETフレーム又はSDHフレ
ーム中のK1/K2バイトを用いた標準規格に基づく。
このAPS制御は、主に、リング間を接続するノードに
対して行なわれる。なお、この規格は、Bellcore社のGe
neric Requirements等の規格(又はCCITT勧告基
準)として公知な技術であるので、それらについての詳
細な説明を省略する。
【0251】さらに、図18に示すループバック切り替
え制御手段110cは、障害が発生したときに、プライ
マリノード又はセカンダリノードとして、回線切り替え
をするようになっている。ここで、特にセカンダリノー
ドとしての切り替えについては、次の基本動作(1)及
び(2−α)〜(2−δ)に示す動作を行なう。なお、
これらの基本動作(1)及び(2−α)〜(2−δ)
は、それぞれ、後述するノード動作に関する説明におい
ても参照する。 (1)基本動作 ループバック切り替え制御手段110cは、リングに障
害が発生したとき、予備回線のアクセスを全て拒否す
る。この基本動作は、DCP,DTP及びサブマリンB
LSRのいずれの接続であっても、共通して行なわれ、
リングスイッチのノード状態をトリガとしている。
【0252】なお、障害発生時のプライマリノードとし
ての切り替え動作は、現用回線を用いて伝送してきた光
信号を、ドロップして、隣接するセカンダリノードに対
して、予備回線に切り替えて伝送するようにしている。 (2−α)予備回線にアクセスすることにより、対向ノ
ードに光信号が到着する場合には、アド及びドロップが
行なわれる。ここで、DCPの場合には、逆方向へアド
及びドロップが行なわれる。
【0253】(2−β)スイッチングノードとして動作
しており、かつ、リングブリッジが発生している場合に
は、そのチャネルのブリッジを解除する。 (2−γ)ペアを組んでいるプライマリノードに光信号
が到着する場合には、上記に加えて、アド側の光信号に
はサービスセレクタSSを起動させ、また、ドロップ側
の光信号にはドロップしかつコンティニューを行なう。
【0254】(2−δ)上記(2−α)〜(2−γ)以
外で予備回線にアクセスすることにより、対向ノード
(セカンダリノード)に光信号が到着する場合には、ア
ド及びドロップする。 なお、これら(2−α)〜(2−δ)以外について、ル
ープバック切り替え制御手段110cは、予備回線のア
クセスを停止させる。また、対向ノードとは現用回線を
終端しているターミナルノード,プライマリノード及び
セカンダリノードを意味し、プライマリノードとは自ノ
ード(セカンダリノード)とペアを組み、同一光信号に
アクセスしているノードをいい、対向ノードに対するプ
ライマリノードではない。
【0255】図22は本発明の第2実施形態に係るDC
Pにおけるノードの基本動作の説明図である。この図2
2に示す障害検出パターンa(プライマリ・ノードを含
む現用回線の障害と表示されたもの)が発生すると、プ
ライマリノードは、ドロップのみ行ない、サービスセレ
クタSSを停止させ、また、セカンダリノードは、逆方
向の予備回線にアクセスするようになっている。この動
作は上記の基本動作(2−α)に相当し、これ以外につ
いても、この図22に表示したような基本動作が行なわ
れる。
【0256】図23は本発明の第2実施形態に係るDT
P時におけるノードの基本動作の説明図である。この図
23に示す障害検出パターンa(プライマリ・ノードを
含む現用回線の障害と表示されたもの)が発生すると、
ターミナルノードは、予備回線(PTCT)へのブリッ
ジを停止し、パス切り替えを停止し、また、セカンダリ
ノードは、順方向の予備回線にアクセスする。この障害
検出パターンaは、上記の基本動作(2−α)に相当
し、これ以外についても、図23に示す基本動作が行な
われる。
【0257】図24(a),(b)はそれぞれ本発明の
第2実施形態に係るノード間の基本動作の説明図であ
り、セカンダリノードとターミナルノードとプライマリ
ノードとの3ノード間の動作について表示されている。
ここで、図24(a)は図22に示す基本動作(2−
α),(2−β),(2−γ)の動作位置をそれぞれ示
し、また、図24(b)は図22に示す基本動作(2−
α),(2−β),(2−γ)の動作位置をそれぞれ示
す。
【0258】さらに、図24(c)は本発明の第2実施
形態に係るプライマリノードとセカンダリノードとの対
応を説明するための図である。この図24(c)に示す
セカンダリノード1(Sec−1)は、ペアとなるプラ
イマリノードとしてプライマリノード1(Pri−1)
を選択し、また、セカンダリノード2(Sec−2)
は、ペアとなるプライマリノードとしてプライマリノー
ド2(Pri−2)を選択する。
【0259】以下、図25〜図35を用いて、4ノード
間における障害動作パターンを説明し、図36から図3
9を用いて、3ノード間における障害動作パターンを説
明する。なお、障害動作パターンを単にパターンと称す
ることがある。図25は本発明の第2実施形態に係るリ
ング伝送システムの構成図であり、この図25に示すリ
ング伝送システム100aは、DCP−DCP(両端D
CP)構成である。この図25に示すリング伝送システ
ム100aのリング2は、リング1とリング3のそれぞ
れとDCP接続されている。ここで、リング2の2箇所
のターミナルノード(プライマリノード及びセカンダリ
ノードのペア)において、隣接するリング1及びリング
3のそれぞれと接続されている。
【0260】これらの片端DCP,DTP等の仕様は、
Bellcore社のGR−1230の基準書により規格化され
ているが、同一リング内で両端にて予備回線を利用した
リング間を相互接続しているものについては書面化され
ていない。この図25に示すノードは、いずれも、接続
形態認識手段110a(図18参照)を有する。そし
て、この接続形態認識手段110aは、伝送リングに接
続されたノードのうち2基が、それぞれ、現用回線/予
備回線の両方を用いて光信号を伝送続行するDCP接続
であることを認識するようになっている。
【0261】なお、中間のリング(リング2に接続され
るリング)は、DTPであったり、あるいは、UPSR
であってもよく、また、プライマリノードとセカンダリ
ノードとの間(リング2に存在する2箇所)には、図示
はしないが、他のノードを設けるようにしてもよい。図
26(a)〜図26(c)と図27(a)〜図27
(c)とはいずれも本発明の第2実施形態に係るDCP
−DCPにおける障害動作パターンを示す図であり、こ
の図26(a)に示す4種類のノードは、それぞれ、例
えば図25に示すリング2内のノードである(符号4,
3,1,6を付したもの)。そして、Sec−2,Pr
i−2,Pri−1,Sec−1は、この順に、リング
2のノード4,ノード3,ノード1,ノード6に対応す
る。また、Sec−1,Pri−1の一組は、自ノード
側のペアであり、Sec−2,Pri−2の一組は、対
向ノード側のペアである。そして、Sec−2,Pri
−2のペアは、隣接するリングとDCP接続しており、
Sec−1,Pri−1のペアも、隣接するリングとD
CP接続している。
【0262】なお、図26(b),図26(c)及び図
27(a)〜図27(c)にそれぞれ示す4種類のノー
ドについても、図26(a)に示すものと同様である。
そして、図26(a)に示すパターンは、通常動作[以
下、ノーマル動作(Normal)と称することがある]を示
すものであり、また、図26(b),(c)にそれぞれ
示すパターンは、障害発生時の動作を示すものである。
【0263】ここで、障害が発生した範囲を、便宜上、
次のように分類する。すなわち、Sec−1を基準に考
えて、Sec−1の左側のノードヘ順に回線接続位置
を、リング間の障害位置を示す略称として、N1,N
2,N3,N4と名付けるようにする。 N1:順方向で、自ノード側予備回線範囲 N2:順方向で、現用回線障害 N3:順方向で、対向ノード側予備回線障害 N4:順方向で、その他の回線障害 R1:逆方向で、その他の回線障害 R2:逆方向で、対向ノード側予備回線障害 R3:逆方向で、現用回線障害 R4:逆方向で、自ノード側予備回線障害 そして、障害が発生した場合、まず、障害が発生したノ
ードが、APS情報を用いて、その障害情報をリング内
に転送する。従って、リング間を相互に接続しているプ
ライマリノードと、セカンダリノードとのそれぞれにお
いて、回線接続テーブルとAPS情報とから、障害が発
生した障害位置N1〜N4,R1〜R4が特定される。
【0264】また、図26(a)〜図26(c)と図2
7(a)〜図27(c)に示すパターンの数について
は、リングが両側で接続している場合、複数箇所の障害
を含めて通常16パターンである。そして、プライマリ
ノードとセカンダリノードとのそれぞれの動作を個別に
分析することにより、そのパターン数は集約できる。こ
のため、その16パターンの中から、その集約した結果
に基づいて各ノードが動作するものだけが表示されてい
る。
【0265】さらに、図26(a)〜(c)及び図27
(a)〜図27(c)にそれぞれ示すSec−1(図2
5に示すリング2−ノード6参照)の動作の種類は、次
の(1−1)〜(1−4)の4種類に集約できる。 (1−1)デフォルト状態 East方向(W→E)に対する操作として、Sec−
1は光信号を順方向の予備回線にアドする。West方
向(E→W)に対する操作として、Sec−1は順方向
からの光信号を、予備回線を伝送する光信号へドロップ
する。なお、順方向とは、元の(デフォルト)の方向を
意味し、また、逆方向とは、デフォルト方向とは逆向き
にアクセスしたときの方向を意味する。従って、順方向
/逆方向はいずれもE→W方向/W→Eの方向とは異な
る。 (1−2)完全停止状態 Sec−1はアドを停止し、ドロップの代わりにAIS
を送出する(この動作はドロップ−AISと呼ばれ
る)。 (1−3)逆方向アクセス Sec−1はデフォルト状態にて順方向回線にアドして
いた操作を中止し、逆方向回線の予備回線にアドする。
また、Sec−1はデフォルト状態にて順方向回線から
光信号をドロップしていた操作を中止し、その光信号を
逆方向回線の予備回線を伝送する光信号へドロップす
る。 (1−4)逆方向アクセスしサービスセレクタしかつコ
ンティニュー Sec−1は逆方向回線の予備回線にアドし、かつ、サ
ービスセレクタSSを形成する。また、Sec−1は逆
方向回線からの光信号を、予備回線を伝送する光信号へ
ドロップし、かつ、コンティニューする。
【0266】また、図26(a)に示すPri−1(プ
ライマリノード)の動作の種類は、次の(2−1)〜
(2−3)の3種類に集約できる。 (2−1)デフォルト状態 Pri−1は順方向回線に光信号をアドし、かつ、サー
ビスセレクタSSを形成する。Pri−1は順方向回線
からの光信号をドロップし、かつ、その光信号を予備回
線にコンティニューする。 (2−2)完全停止状態 Pri−1はスイッチングノードとして動作していると
きは、スケルチして、ドロップ−AISをする。なお、
次の(2−3)一部停止状態と同様な動作をすることも
ある。 (2−3)一部停止状態 Pri−1は順方向回線に光信号をアドするのみ行な
う。Pri−1は順方向回線からの光信号をドロップす
るのみ行なう。
【0267】まず、図26(a)の右側からSec−1
にてアドされた光信号は、N1(予備回線)を通過して
Pri−1へ到達し、Pri−1において、そのN1の
光信号とPri−1にてアドされる光信号との両方が、
サービスセレクタ制御により併せられてN2(現用回
線)を通過してPri−2へ転送される。なお、障害ノ
ードにてループバックされ、また、現用回線へのアドと
現用回線からのドロップとは、実際には、それぞれ、光
信号の伝送を停止せずに、障害ノードにてスケルチする
ことによって実行されるようになっている。これは、図
26のほか、後述する他の障害動作パターンについての
図においても、同様である。
【0268】そして、Pri−2において、N2にて受
信された光信号がドロップされるとともに、コンティニ
ューされ、その光信号は、N3(現用回線)を通過して
Sec−2へ転送される。また、Sec−2において、
N3からの光信号がドロップされる。なお、Sec−2
からアドされて、逆方向に伝送する光信号については、
通過パスがR2(現用回線)、R3(現用回線)、R4
(予備回線)となる点だけが異なり、その他は同一の制
御が行なわれるので、冗長な説明を省略する。
【0269】以上がノーマル時のDCP−DCPにおけ
る動作である。次に、図26(b)に示すパターンは、
別の区間にて障害が発生したときのものであって、上記
の基本動作(1)が行なわれる。この図26(b)に示
すN4−R1の単一個所にて障害が発生した場合、Se
c−1から見た障害位置はN4−R1間(Sec−1右
隣とSec−2の左隣との間)であり、Sec−1とP
ri−1との間のN1(予備回線)による通信は停止す
る。
【0270】この理由は、仮にSec−1と障害位置と
をはさむ対向側のノードが、現用回線を用いた通信をし
ていた場合にその現用回線を救済する必要があるためで
ある。そのRIP制御に当たり、Sec−1において
は、アドを停止し、ドロップにはAISを挿入する動作
を行なう。このAISについては公知であるためその説
明を省略する。また、図26(c)に示すパターンは、
例外を示すものであって、上記基本動作(2−γ)に相
当する。
【0271】このように、この例は両端の予備回線が障
害であるため、他の現用回線をループバックによって救
済することができない。従って、予備回線を用いた通信
が、逆方向にアクセスすることにより継続している。ま
た、図27(a)に示すパターンはプライマリノードを
含む現用回線に障害が発生した場合のものであって、上
記の基本動作(2−α)が行なわれる。このパターン
は、Sec−1から見て、N1−R4(Sec−1の左
隣とPri−1の右隣との間)と、N2−R3(Pri
−1の左隣とPri−2の右隣との間)とのそれぞれに
おいて、障害が発生した場合である。
【0272】なお、黒い丸はサービスセレクタSSを、
黒い四角形はリングブリッジを、また、白い四角形はリ
ングスイッチをそれぞれ表す。これらの記号は、その他
の図においても同様である。この場合、Sec−1は光
信号を逆方向にアドする。また、Sec−2は逆方向の
R1(予備回線)から受信した光信号をドロップし、か
つR2(予備回線)へコンティニューし、Pri−2
は、逆方向のR2(予備回線)から受信した光信号をリ
ングスイッチ(ループバック)してドロップする。
【0273】さらに、Sec−2,Pri−2のそれぞ
れにてアドされる光信号については、Pri−2はリン
グブリッジしてN3(予備回線)へ転送する。また、S
ec−2はN3から受信する光信号とSec−2にて逆
方向にアドする光信号とをサービスセレクタ制御してそ
の光信号をN4(予備回線)に転送する。このように、
障害が発生しても予備回線を経由してSec−1にて逆
方向に光信号がアド又はドロップされ、従って、障害が
回避される。
【0274】さらに、図27(b)に示すパターンはプ
ライマリノードを含まない現用回線にて障害が発生した
場合のものであって、Sec−1から見た障害位置がN
2−R3だけのときに相当する。ここで、Sec−2及
びPri−1の動作においては、上記の基本動作(2−
γ)が行なわれる。加えて、図27(c)に示すパター
ンは予備回線に障害が発生した場合のものであり、上記
と同様な動作なので、重複した説明を省略する。
【0275】Sec−1がアドする光信号と、Pri−
1がアドする光信号とのそれぞれについては、Pri−
1は、アドした光信号をリングブリッジしてR4(予備
回線)へ転送する。また、Sec−1は、R4から受信
した光信号と逆方向にアドする光信号とをサービスセレ
クタ制御し、その光信号をR1へ転送する。さらに、S
ec−1,Pri−1のそれぞれにてドロップされる光
信号は、Sec−1にてドロップしかつコンティニュー
されて、その後、Pri−1にてリングスイッチされて
ドロップされる。
【0276】このように、上記のSec−1にて逆方向
に光信号がアド又はドロップされる動作に加えて、Pr
i−1にて予備回線経由で受信された光信号がサービス
セレクタ制御される。なお、障害検出ノードにおけるリ
ングブリッジ(Ring-Bridge)動作は、ノーマルBLS
Rにおいての回線接続情報とは別である。すなわち、N
3−R3及びN2−R3にて障害が発生した場合(図示
省略)のPri−1のリングブリッジ動作は、Pri−
1ノードに隣接する障害検出ノード(図示省略)により
行なわれる。換言すれば、障害検出ノードは、相互接続
しているPri−1でなくてもリングブリッジするので
ある。
【0277】このように、1つのリングについて複数の
接続形態があっても、各ノードについてのパターンを集
約することによって、上記の状態に帰一させることがで
きる。そして、分類ごとに上記の動作が行なわれ、これ
により、回線の救済制御が行なえる。次に、DCP−D
CW(ノーマルBLSR)の障害動作パターンについて
説明する。図28は本発明の第2実施形態に係るリング
伝送システムの構成図であり、この図28に示すリング
伝送システム100bは、DCP−DCW構成である。
また、図29(a)〜図29(e)及び図30(a)〜
図30(c)はそれぞれ本発明の第2実施形態に係るD
CP−DCWにおける障害動作パターンを示す図であ
る。なお、障害動作パターンを、単に、パターンと称す
ることがある。
【0278】これらの図に示すSec−1の動作の種類
と、Pri−1の動作の種類とのそれぞれに関する個々
の救済方法は、上記DCP−DCP(ノーマルBLS
R)の集約時における場合と同様である。すなわち、障
害位置及び対向ノードのそれぞれについて、現用回線を
用いているのか予備回線を用いているかの情報によりB
LSRリング全体としての回線救済接続形態は異なる
が、Sec−1とPri−1とはいずれもDCP−DC
Pの集約時における場合と同様な回線救済制御動作をす
る。
【0279】続いて、DCW−DCP(ノーマルBLS
R)の障害動作パターンについて説明する。図31
(a)〜図31(h)及び図32(a)〜図32(c)
はそれぞれ本発明の第2実施形態に係るDCW−DCP
における障害動作パターンを示す図である。これらの図
におけるSec−1の動作の種類と、Pri−1の動作
の種類とのそれぞれに関する個々の救済方法は、上記D
CP−DCP(ノーマルBLSR)の集約時における場
合と同様である。すなわち、障害位置及び対向ノードの
現用回線又は予備回線に関する情報により、BLSRリ
ング全体としての回線救済接続形態は異なるが、Sec
−1とPri−1とはいずれもDCP−DCPの集約時
における場合と同様な回線救済制御動作をする。
【0280】さらに、DCW−DCW(ノーマルBLS
R)の障害動作パターンについて説明する。図33は本
発明の第2実施形態に係るリング伝送システムの構成図
であり、この図33に示すリング伝送システム100c
は、DCW−DCW(両側DCW)構成である。図34
(a)〜図34(h)及び図35(a)〜図35(c)
はそれぞれ本発明の第2実施形態に係るDCW−DCW
における障害動作パターンを示す図である。
【0281】これらの図におけるSec−1とPri−
1とのそれぞれについて、同様に、個々の救済方法は前
記記載のDCP−DCP(ノーマルBLSR)の集約時
のいずれかの回線救済制御動作を実施する。なお、障害
位置及び対向ノードの現用回線又は予備回線に関する情
報により、BLSRリング全体としての回線救済接続形
態は異なる。
【0282】続いて、図36から図39を用いて、3ノ
ード間における障害動作パターンを説明する。図36は
本発明の第2実施形態に係るリング伝送システムの構成
図であり、この図36に示すリング伝送システム100
dは、DTP構成である。また、図37(a)〜図37
(e)はいずれも本発明の第2実施形態に係るDTPに
おける動作パターンを示す図であり、図37(a)は通
常動作を示すものであり、図37(b)〜図37(e)
はそれぞれ、障害動作パターンを示している。
【0283】ここで、図37(a)に示すSec−1に
てアドされた光信号は、N1(予備回線)を通過してT
erm(ターミナルノード)へ到達する。このTerm
において、そのN1の光信号とPri−2からの光信号
とが、そのパスを選択されドロップされる。そして、T
ermにおいて、アドされた光信号は現用回線を経由し
てPri−2に接続され、予備回線を経由してSec−
1に接続されるようになっている。
【0284】次に、図37(b)には、プライマリノー
ドを含む現用回線に障害が発生した場合であって、具体
的には、Sec−1及びTermから見た障害位置がい
ずれもN2−R1である場合である。この図37(b)
に示す制御は、上記の基本動作(2−a)に相当する。
続いて、図37(c)に示すパターンは、Sec−1,
Termから見た障害位置がいずれもN2−R3の場合
である。そして、このパターンは、プライマリノードを
含まれない現用回線障害であり、上記の基本動作(2−
γ)に相当する。
【0285】図37(d)に示すパターンは、Sec−
1,Termから見た障害位置がいずれもN1−R4の
ときのものである。このパターンは、予備回線障害が発
生した場合に相当し、上記の基本動作(1)に相当す
る。図37(e)に示すパターンは、Sec−1,Te
rmから見た障害位置がいずれもN4−R1の場合であ
る。このパターンは、別の区間での障害が発生した場合
に相当し、上記の基本動作(1)に相当する。
【0286】次に、図38は本発明の第2実施形態に係
るリング伝送システムの構成図であり、この図38に示
すリング伝送システム100eは、片端DCP構成であ
る。図39(a)〜図39(e)は、それぞれ、本発明
の第2実施形態に係る片端DCPにおける動作パターン
を示す図であり、Pri−2,Pri−1,Sec−1
の3ノード間における障害動作が表示されている。
【0287】まず、図39(a)に示すパターンは、通
常動作(ノーマル動作)であって、障害のない動作に相
当する。次に、図39(b)に示すパターンは、光信号
が伝送していない区間において障害が発生したときを表
している。さらに、図39(c)に示すパターンは、プ
ライマリノードを含む現用回線に障害が発生したときを
表しており、上記基本動作(2−α)に相当する。図3
9(d)に示すパターンは、プライマリノードを含まな
い現用回線に障害が発生したときを表しており、上記基
本動作(2−γ)に相当する。図39(e)に示すパタ
ーンは、予備回線に障害が発生したときを表しており、
上記基本動作(1)に相当する。
【0288】これにより、各パターンに応じて、各ノー
ドが適切な動作を行なえるので、適切な光信号の伝送を
行なえる。従って、本発明のリング伝送システム用光伝
送方法は、双方向リング伝送路を介して複数の光伝送装
置(ノード)が相互に接続された伝送リング(リング伝
送システム100a〜100e)における、リング伝送
システム用光伝送方法であって、接続形態認識手段11
0a(図18参照)は、伝送リングとこの伝送リングに
接続された他の伝送リングとの間の接続形態を認識する
(接続形態認識ステップ)。そして、障害区間検出手段
110bは、この認識された接続形態に基づき障害が発
生した区間を検出する(障害区間検出ステップ)。
【0289】さらに、ループバック切り替え制御手段1
10cは、その認識された接続形態とその検出された区
間とに基づき、光信号の伝送リングにおけるループバッ
ク距離を最小にすべく、伝送パスを切り替えするのであ
る(ループバック切り替え制御ステップ)。これによ
り、通常時は、伝送リング(リング伝送システム100
a〜100e)の各ノードに対して、予め、固有のアド
レス番号(ノードID)が割り当てられ、各ノードは、
それぞれ、回線情報テーブルを生成する。そして、障害
発生時には、APS情報が報知され、各ノードの障害区
間検出手段110bはそれぞれ、回線情報テーブルに設
定されたデータに基づき、障害区間を検出し、ネットワ
ークが円滑に運用され、光信号は最短な経路を通るよう
に救済されるのである。
【0290】上述のように構成された本発明のリング伝
送システム用光伝送装置について、通常時における回線
接続情報の設定を図40〜図46を用いて説明し、障害
発生時における回線接続情報の設定を図47,図48を
用いて説明する。図40は本発明の第2実施形態に係る
片端DCP時の回線接続情報の一例を示す図であり、こ
の図40に示すリング120aは、ノードA,B,C,
D,E,F,G,Hからなり、ノードA,ノードG及び
ノードEにてチャネル1(現用回線を表す。予備回線は
チャネル25である)がアド/ドロップされている。
【0291】ここで、ノードGとノードEとはそれぞ
れ、ネットワークにおける冗長なパスであって、それぞ
れプライマリノード,セカンダリノードという関係にな
っており、その間は予備回線を用いて接続されている。
また、ノードG,ノードEの対向ノードはいずれもノー
ドAであり、ノードAの対向ノードはノードG,ノード
Eである。
【0292】従って、ノードA側には冗長なパスとなる
セカンダリノードはないので、片端DCPである。すな
わち、片端のノードG,ノードEだけが、ドロップしか
つコンティニューを予備回線にて行なっている。なお、
ノードAは冗長なパスでないため、ノードAとペアを組
むセカンダリノードも存在していない。従って、一般的
には、プライマリノードやセカンダリノードという表現
はされないが、あらゆるネットワーク構成においても、
同様の回線接続テーブルを用いてアド又はドロップでき
るように、冗長なパスがない場合(つまり、通常のター
ミナルノードである場合)は、プライマリノード及びセ
カンダリノードのノードIDには、それぞれ、ターミナ
ルノードのノードIDを示している。
【0293】また、図中に表示されるノードIDの位置
関係は、上記テーブルと同様にしている。さらに、回線
接続テーブルには、本来、固有のノードIDが数字で示
されているが、説明のため、アルファベットで表してい
る。そして、図40〜図48にそれぞれ示す接続形態に
ついては、同様に、アド/ドロップしている側にEas
t方向周り、West方向周りそれぞれのプライマリノ
ード,セカンダリノードが設定され、ネットワーク構成
も設定されている。
【0294】まず、ノードAのWest方向周りにアド
している光信号は,回線接続テーブルの右上にG,Eと
設定され、ノードAは、ネットワーク構成(リング・イ
ンターコネクション構成)のEast端にDC−WKと
設定される。また、リングトポロジーを用いて構築され
た絶対ノードIDが、相対ノードIDに変換され、障害
が発生したノードに隣接するノードから、APS情報が
送信される。これにより、各ノードは、簡単な大小比較
によってスケルチ制御及び回線切り替えを行なうことが
できる。
【0295】次に、図41は本発明の第2実施形態に係
る片端DCW時の回線接続情報の一例を示す図であり、
この図41に示すリング120bは、図40に示す設定
と同様に設定される。このように、プライマリノードや
セカンダリノードがない場合でも、ターミナルノードの
ノードIDを示しておけば、4ノードのリングのみなら
ず、3ノードのリング及び2ノードのリング(1対1の
通信)においても、光信号を救済するためのパスを適切
に選択できる。
【0296】また、図42は本発明の第2実施形態に係
るDCP−DCP時の回線接続情報の一例を示す図であ
る。この図42に示すリング120cは、ノードA〜ノ
ードHからなり、ノードA,C,E,Gにてチャネル1
(予備回線はチャネル25)がアド/ドロップされてい
る。そして、ノードA、ノードCから見ると、ノード
G、ノードEは、それぞれ、対向ノードであり、反対に
ノードG、ノードEから見ると、ノードA、ノードCが
それぞれ対向ノードであるので、ネットワーク構成は両
端DCP(DCP−DCP)である。
【0297】この図42に示すノードAとノードCとは
いずれも冗長なパスであり、プライマリノードとセカン
ダリノードという関係であり、また、これらの間は、予
備回線を用いて接続される。同様に、ノードGとノード
Eとは、いずれも冗長なパスであり、それぞれプライマ
リノードとセカンダリノードという関係で、予備回線で
接続されている。
【0298】そして、この両端DCPにおける回線接続
テーブルは、光信号のパスに基づき作成される。すなわ
ち、ノードCからアドされた光信号は、ノードBを通過
後、ノードAに到達し、このノードAにて、サービスセ
レクタSSにより、選択される。さらに、ノードAにて
選択された光信号は、ノードHを介してノードGに到達
する。そして、ノードGにて、一方はドロップされ、他
方はコンティニューされて、ノードFを経てノードEに
てドロップされる。
【0299】この光信号について追って見ると、ノード
AとノードCとはそれぞれ、リング構成のEast端に
相当し、また、ノードGとノードEとがWest端に相
当するため、ノードCはEast端のセカンダリノード
になり、ノードAがEast端のプライマリノードにな
る。そして、West端がノードGとノードEとになる
ため、West端のプライマリノードがノードGであ
り、West端のセカンダリノードがノードEとなる。
【0300】従って、回線接続テーブルについても、ア
ドノードやドロップノードの各々に示したものがそれぞ
れ、S−E、P−E、P−W、S−Wと設定される。そ
して、East端,West端の接続形態として、DC
Pであることが、ネットワーク構成情報として予めハー
ドウェアに対して与えられる。同様に、ノードEからア
ドされた光信号は、ノードGにてサービスセレクタSS
により選択された後、対向ノード側に伝送し、ノードA
にてドロップしかつコンティニューが行なわれる。ま
た、ノードCにてドロップされる光信号のパスについて
も、同様であって、回線接続テーブルにDCPであるこ
とが予め設定され、この設定によりハードウェアが必要
な動作を行なえるのである。
【0301】さらに、図43は本発明の第2実施形態に
係るDCP−DCW時の回線接続情報の一例を示す図で
あり、図44は本発明の第2実施形態に係るDCW−D
CW時の回線接続情報の一例を示す図であり、図45は
本発明の第2実施形態に係るDTP時の回線接続情報の
一例を示す図であり、そして、図46は本発明の第2実
施形態に係るDTW時の回線接続情報の一例を示す図で
ある。
【0302】また、図43に示すリング120d,図4
4に示すリング120e,図45に示すリング120
f,図46に示すリング120gにそれぞれ示したもの
についても、同様な制御が行なわれ、回線接続テーブ
ル、ネットワーク構成テーブルが作成される。次に、障
害が発生した場合について、図47,図48を用いて説
明する。
【0303】図47は本発明の第2実施形態に係る障害
発生時の第1の動作説明図であり、この図47に示すリ
ング140aは、DCP−DCP接続である。そして、
リング140aは、ノードA,ノードB間と、ノード
A,ノードH間とにおいて障害が発生すると、APS制
御により、その障害検出ノード(障害位置の隣接ノー
ド)から、同一リングの各ノードに対して、障害検出ノ
ードのノードID情報を転送し、障害検出ノードが他ノ
ードに報知される。
【0304】ここで、障害位置に隣接するノードは、必
ず2基のノード(例えばノードA,ノードH)が存在す
るので、各ノードは、それぞれ、2基の障害検出ノード
に関する情報(例えばノードID)を受け取る。この理
由は、たとえ2箇所以上にて障害が発生したとしても、
各ノードは、それぞれ、2基のノードからの情報を受け
取り、障害情報を受け取った各ノードは、障害位置の隣
接ノードを知ることができるからである。
【0305】これにより、各ノードは、それぞれ、予め
与えられていた回線接続情報を基に、そのまま伝送を継
続すべきか、あるいは、自ノードにて光信号を折り返す
べきかを判定し、アド/ドロップノードで折り返せば、
最短距離で光信号を救済する。図47において、まず、
ノードAは、East方向の光信号とWest方向の光
信号とを受信する。ここで、ノードAは、East方向
の光信号に対しては、アド又はドロップしないので、W
est方向側の欄だけに、情報を書き込む。
【0306】また、West方向側のE端の欄には、自
ノード側のアドノードの接続構成と、自ノード側のドロ
ップノードの接続構成とがそれぞれ書き込まれる。これ
により、自ノード側のアドノード(ノードC)はDCP
であることがわかる。自分が含まれる一対のペア(アド
ノード及びドロップノード)の接続構成が書き込まれ
る。一方、West方向側のW端の欄には、対向ノード
側のアドノードの接続構成と、対向ノード側のドロップ
ノードの接続構成とがそれぞれ書き込まれる。これによ
り、対向ノード側のドロップノード(ノードE)はDC
Pであることがわかる。
【0307】さらに、図47に示す回線接続テーブルに
も、ネットワーク構成テーブルと同様に、West方向
の光信号のみ書き込まれている。ここで、West方向
の欄は、8欄に分割されており、このうち、左側の4欄
のうちの左上欄と右上欄とは、それぞれ、自ノード側の
アドノードが属する一対のペア(対向側のセカンダリノ
ード及びプライマリノードを表し、いずれもアドノード
である)が書き込まれる。また、左下欄と右下欄とは、
それぞれ、自ノード側のドロップノードが属する一対の
ペア(自局側のセカンダリノード及びプライマリノード
を表し、いずれもドロップノードである)が書き込まれ
る。
【0308】一方、West方向の欄が有する8欄にう
ちの右側の4欄のうちの左上欄と右上欄には、それぞ
れ、対向ノード側のドロップノードが属する一対のペア
(いずれもドロップノード)が書き込まれる。例えば、
対向ノード側のドロップノード(ノードE)が属する一
対のペア(ノードG及びノードE)が書き込まれる。ま
た、左下欄と右下欄には、それぞれ、対向ノード側のア
ドノードが属する一対のペア(いずれもアドノード)が
書き込まれる。
【0309】ノードGは、E端にてノードHからの障害
情報を受信する。一方、反対側のW端にてノードBから
の障害情報を受信する。ここで、ノードGは回線接続テ
ーブルとネットワーク構成(リングマップ)とを参照
し、East方向へは、対向ノードのプライマリノード
に到達できず、West方向へは、対向ノードのセカン
ダリノードには到達できるが、プライマリノードには到
達できないことを知る。
【0310】また、ドロップする光信号についても、ノ
ードGは、East方向周りの光信号をドロップして
も、対向ノードからは光信号が到達しておらず、Wes
t方向周りの光信号を折り返してドロップすれば、対向
ノードのセカンダリノードとの通信可能と判定する。こ
のように、ノードGはEast方向周りへアドし続けて
いても、対向ノードには到達できないが、自ノード(ノ
ードG)で折り返せば、対向ノードのセカンダリノード
に到達できることを知るのである。
【0311】この結果、救済のためのパスが生成され、
最短距離での光信号伝送が行なえる。さらに、障害位置
の隣接ノードから、最遠到達ノードのIDが伝送され
る。そして、各ノードは、それぞれ、この最遠到達ノー
ドIDと、RIPテーブルとを比較し、ネットワークに
おける障害位置を知ることができ、これにより、各ノー
ドは、それぞれ、光信号を折り返したり、又は、スイッ
チングによって光信号を救済する。
【0312】さらに、両端DCPにおける設定について
図48を用いて説明する。図48は本発明の第2実施形
態に係る障害発生時の第2の動作説明図であり、この図
48に示すリング140bは、ノードA〜ノードHを有
する。そして、ノードA,ノードCがペアを組み、ま
た、ノードG,ノードEがペアを組んでいる。ここで、
チャネル1(ch1)に関しノードAの回線接続テーブ
ルにおいて、ノードAのWest方向周りにアドしてい
る光信号は、回線接続テーブルの右上にG,Eと設定さ
れる。さらに、ノードAは、ネットワーク構成のEas
t端にDC−PTと設定する。同様にして、チャネル1
に関するノードGと、チャネル25に関するノードC
と、チャネル25に関するノードEとのそれぞれが、所
定の値を設定し、これにより、各ノードは、それぞれ、
リングが両端DCP構成であることを認識するのであ
る。
【0313】ここで、ノードAとノードHとの間にて第
1の障害が発生し、ノードAとノードBとの間にて第2
の障害が発生すると、各ノードは、それぞれ、回線を切
り替える。そして、ノードAにてアドされた光信号はい
ずれの方向にも伝送されない代わりに、ノードCにてア
ドされた光信号が、予備回線を用いてノードDを経由し
て、ノードEに到達し、このノードEにて一方はドロッ
プされるとともに、他方は予備回線を伝送してノード
F,ノードGをスルーし、ノードHにて折り返されて、
反時計方向に現用回線を伝送し、そして、ノードGにて
ドロップされる。
【0314】一方、ノードGにてアドされた光信号は、
現用回線を用いて伝送し、ノードHにて折り返され、逆
の方向を伝送し、ノードG,ノードFを経由して、ノー
ドEに到達する。そして、このノードEにて、他のアド
された光信号と選択されてから、その選択された光信号
は、予備回線を伝送し、ノードDを経由して、ノードC
にてドロップされる。
【0315】また、プライマリノードとセカンダリノー
ドとに同一値が設定されることにより、回線接続テーブ
ル等が設定される。そして、この一元管理できる回線接
続テーブルを用いて、4ノード、3ノード、2ノードの
リング間が相互に接続される。従って、両端DCPとい
う接続形態のみならず、3ノード間における回線接続
(片端DCP−片端DTP)や、2ノードの回線接続
(1対1の通信)も可能となる。
【0316】このように、各ノードが、それぞれ、現用
回線にアドノード、ドロップノードそれぞれの回線接続
設定テーブルを有し、対向ノード側が現用回線か予備回
線かのどちらを使用して光信号を伝送しているのかを認
識し、各ノードは、それぞれ、リング間接続形態を認識
できる。従って、光信号は、各ノードが有するRIP機
能と、ループバック機能とによって、ターミナルノード
にて最短距離でのループバックが可能となり、光信号の
劣化を防止できるようになる。
【0317】また、従って、RIPテーブルと最短距離
でループバックする制御機能との一元管理が可能とな
り、同一仕様のノードを用いて、リングを構成できるよ
うになるので、装置部材の汎用化が行なえて、コストの
低減に寄与できるようになる。また、このように、回線
利用効率、回線障害救済率を向上するので、4ノードの
みならず、3ノード及び2ノードで構成されるリングに
おいて、高品質な通信を維持できる。
【0318】とりわけ、両端DCPのリングにおいて
も、リング間を相互接続するための制御(リング・イン
ターコネクション制御)やループバック制御が可能とな
り、また、これらの輻輳的なネットワークの制御に対し
ても、より効果的で高品質なネットワークの救済が行な
える。さらに、このように、リングトポロジーを用いて
生成された絶対ノードIDが、相対ノードIDに変換さ
れ、そして、障害が発生したノードに隣接するノードか
ら、APS情報が送信されるので、各ノードは、簡単な
大小比較によってスケルチ制御及び回線切り替えを行な
うことができる。
【0319】(B1)本発明の第2実施形態の第1変形
例の説明 本変形例では、サブマリンBLSRについて説明する。
サブマリンBLSRの基本動作は、現用回線にアクセス
している光信号が逆方向にアクセスすることにより対向
ノードに光信号が到達する場合にはループバックする。
ここで、逆方向にアクセスして対向ノードに光信号が到
達する場合には、ループバックせずに順方向にアクセス
しても、光信号は到達しない。一方、逆方向にアクセス
して対向ノードに光信号が到達しない場合は、順方向か
らアクセスすれば光信号が対向ノードに到達するか又は
いずれかの方向から伝送しても光信号が対向ノードに到
達しないかのどちらかが起こりうる。なお、この対向ノ
ードとは上記と同様であって、現用回線を終端している
ターミナルノード,プライマリノードを意味する。
【0320】従って、本変形例では、これらを正確に判
定するために、障害位置を特定する際に、複数の障害動
作パターンが集約され、真の障害位置が特定されるよう
になっている。そして、N1−R4等の障害位置が正確
に検出される。その方法は、BLSRにおけるRIP構
成でかつ最短距離でのループバック制御を行なうように
なっている。そして、各ノードは、それぞれ、ネットワ
ークの接続形態(片端DCP,片端DTP,片端DC
W,片端DTW,DCP−DCP,DCP−DCW,D
CW−DCW)の相違に基づいて、プライマリノード、
セカンダリノードがそれぞれ集約された複数の動作のう
ちの一つを行なう。
【0321】ここで、各ノードがどの動作を行なうかに
ついては、ネットワーク構成とN1〜N4,R1〜R4
のどちらの障害が発生したかとによって異なり、基本的
には、次の(3−1)〜(3−4)に示す救済制御のル
ールに基づく。 (3−1)リング内で障害が発生した時に、予備回線を
使用したアクセスは中止する。これは、現用回線の救済
に、その予備回線を使用するためである。 (3−2)リング内で障害が発生しても、そのままの回
線接続設定で通信を継続する。 (3−3)逆方向にアクセスすることにより、回線を救
済できると判定された場合は、逆方向にアクセスする。 (3−4)(3−3)の逆方向アクセスに加えてサービ
スセレクタSSを形成することにより、アド光信号と逆
方向から来るスルー光信号とのうち、品質の良い方を選
択するようにする。
【0322】図49(a)〜図49(d)と図50
(a)〜図50(c)とは、それぞれ、本発明の第2実
施形態の第1変形例に係る片端接続の動作説明図であ
る。ここで、図49(a)から図49(d)には、それ
ぞれ、ターミナルノードと、プライマリノードと、セカ
ンダリノードとのほか、プライマリノードにはサービス
セレクタSSが設けられている。
【0323】図49(a)は正常状態のパターンを示し
ており、プライマリノードにて、アドされた光信号とセ
カンダリノードからの光信号とがサービスセレクタによ
り、選択されて、ターミナルノードに対して送信される
ようになっている。図49(b)は、プライマリノード
の左側にて障害が発生した時のパターンを示している。
ここで、セカンダリノードにおいて、光信号をプライマ
リノードに対して送信せずに、この図49(b)に示す
と付した回線を用いて、折り返してしまうと、その折
り返された光信号はプライマリノードにてアドされて折
り返された光信号に上書きされてしまう。このため、サ
ービスセレクタができない。また、DCP接続による
と、光信号の向きが逆であるので、やはり、救済ができ
ない。
【0324】図49(c)は、そのような場合の第1の
パターンを示したものであって、セカンダリノードにサ
ービスセレクタSS(と付したもの)が設けられてい
る。これにより、プライマリノードにてアドされセカン
ダリノードに伝送された光信号と、セカンダリノードに
てアドされた光信号とは、セカンダリノードにおいて、
サービスセレクタされるのである。なお、ターミナルノ
ードは、固定的にスイッチすることもできる。
【0325】従って、この図49(c)に示すセカンダ
リノードとプライマリノードとのそれぞれによる動作
は、DCP接続における動作と類似している。図49
(d)は、第2のパターンを示したものであって、セカ
ンダリノードには、サービスセレクタSSは設けられて
いないが、プライマリノードには、サービスセレクタS
Sが設けられている。
【0326】これにより、セカンダリノードにおいて
(を付したところ)、光信号をループバックせずに、
プライマリノードにてループバックするのである。な
お、ターミナルノードは、固定的にスイッチすることも
できる。図50(a)は正常状態のパターンを示してお
り、プライマリノードにて、アドされた光信号とセカン
ダリノードからの光信号とがサービスセレクタにより、
選択されて、ターミナルノードに対して送信されるよう
になっている。
【0327】図50(b)は、プライマリノードとセカ
ンダリノードとの間にて障害が発生した時のパターンを
示している。ここで、ターミナルノードにおいて、光信
号を切り替えると、プライマリノードからのものは、選
択されない。図50(c)は、救済時のパターンを示し
たものであって、ターミナルノードに、パススイッチが
設けられている。これにより、ターミナルノードは、D
TP接続のターミナルノードのような動作をすることが
できる。
【0328】また、図51(a)〜図51(c)は、そ
れぞれ、本発明の第2実施形態の第1変形例に係る両端
接続の動作説明図であり、1つのリングの両側におい
て、他のリングと接続している場合のパターンを示して
いる。換言すれば、これらのパターンは、図50(a)
〜図50(c)にそれぞれ示すパターンを両側に拡張し
たものである。
【0329】図51(a)は正常状態のパターンを示し
ており、プライマリノードにて、アドされた光信号とセ
カンダリノードからの光信号とがサービスセレクタによ
り、選択されて、対向するプライマリノードとセカンダ
リノードとに対して送信されるようになっている。図5
1(b)は、プライマリノードとセカンダリノードとの
間にて障害が発生した時のパターンを示している。ここ
で、対向するプライマリノードとセカンダリノードとの
それぞれにおいて、光信号が切り替えられると、プライ
マリノードからのものが選択されない。
【0330】図51(c)は、救済時のパターンを示し
たものであって、対向するプライマリノードに、パスス
イッチが設けられている。これにより、対向するプライ
マリノードは、DTP接続のターミナルノードのような
動作をすることができる。このように、サブマリンBL
SRとして動作する際には、各ノードは、それぞれ、状
況に応じてパスを選択するのである。
【0331】次に、図52(a),(b)は、それぞ
れ、本発明の第2実施形態の第1変形例に係る片端DC
Wにおける障害動作パターンの説明図である。なお、片
端DCWについては、図41に示すものと同様である。
さらに、この図52(a)に示すものは、通常時のパタ
ーンであり、これについては、上述したものと同様であ
るので、重複した説明を省略する。
【0332】一方、図52(b)に示すパターンは、S
ec−1及びPri−1から見た障害位置がいずれもN
1−R4である場合である。そして、Pri−2には、
サービスセレクタにより切り替えられるようになってい
る。これにより、Sec−1にてアドされた光信号は、
逆方向の回線を経由してPri−2へ到達し、このPr
i−2において、この光信号は、Pri−1からアドさ
れた光信号と比較され、パス選択されドロップされる。
また、Pri−2にてアドされた光信号は、逆方向の回
線を経由して、Sec−1にてドロップされる。
【0333】このように、サブマリンBLSRにて動作
するときにも、無駄なパスを省くことができるようにな
り、光信号の効果的な救済が行なえる。さらに、このよ
うに、リングトポロジーを用いて生成された絶対ノード
IDが、相対ノードIDに変換され、そして、障害が発
生したノードに隣接するノードから、APS情報が送信
されるので、各ノードは、簡単な大小比較によってスケ
ルチ制御及び回線切り替えを行なうことができる。
【0334】図53(a),(b)は、それぞれ、本発
明の第2実施形態の第1変形例に係るDCP−DCWに
おける障害動作パターンの説明図である。なお、DCP
−DCWについては、図28に示すものと同様である。
さらに、この図53(a)に示すものは、通常時の動作
であり、これについては、上述したものと同様であるの
で、重複した説明を省略する。
【0335】一方、図53(b)に示す接続は、右側か
らSec−1、Pri−1、Pri−2,Sec−2の
順番にノードが接続されている。そして、Sec−1及
びPri−1から見た障害位置がいずれもN3−R2で
ある場合のパターンが示されている。これにより、Se
c−1にてアドされた光信号は、逆側の回線を経由して
Sec−2へ到達し、このSec−2にて、この光信号
は、ドロップされる。また、Sec−2にてアドされた
光信号は、逆方向の回線を経由して、Sec−1にて一
方はドロップされ、他方は、Pri−1にてPri−2
からの光信号と選択されて、ドロップされる。
【0336】このように、サブマリンBLSRにて動作
するときにも、無駄なパスを省くことができるようにな
り、光信号の効果的な救済が行なえる。続いて、図54
(a),(b)は、それぞれ、本発明の第2実施形態の
第1変形例に係るDCW−DCWにおける障害動作パタ
ーンの説明図である。なお、DCW−DCWについて
は、図33に示すものと同様である。さらに、この図5
4(a)に示すものは、通常時の動作であり、これにつ
いては、上述したものと同様であるので、重複した説明
を省略する。
【0337】一方、図54(b)に示す場合は、Sec
−1及びPri−1から見た障害位置がいずれもN3−
R2である場合であり、プライマリノードにてサービス
セレクタされるようになっている。これにより、Sec
−1にてアドされた光信号は、Pri−1にて分岐され
て逆側の回線を経由してSec−2へ到達してドロップ
される。また、Sec−2にてアドされた光信号は、逆
方向の回線を経由し、Sec−1をスルーして、Pri
−1にてPri−2からの光信号と選択されてから、ド
ロップされる。
【0338】上述のように構成された本発明のリング伝
送システム用光伝送装置について、サブマリンBLSR
による回線接続情報の設定を図55を用いて説明する。
図55は本発明の第2実施形態の第1変形例に係るサブ
マリンBLSRにおける障害発生時の救済経路の説明図
である。ここで、この図55に示すリング140におい
て、白い矢印は、APS(障害情報を表す。図18に示
す障害区間検出手段110bが障害区間を検出するため
のトリガの役割を果たす)の通知経路である。この図5
5に示すノードA,ノードH間にて第1の障害が発生
し、ノードA,ノードB間にて第2の障害が発生してい
る。そして、第1の障害は、ノードHにて検出され、第
2の障害は、ノードBにて検出される。
【0339】ここで、第1の障害については、ノードG
は、ノードHと現用回線(チャネル1)を用いて通信を
停止する。そして、ノードGはリングブリッジ及びリン
グスイッチをすることにより、ノードFから予備回線を
用いて伝送した光信号は、ノードGにてドロップされ、
また、ノードGにてアドされた光信号は、ノードHにま
で伝送されずに、このノードGにて折り返されて、予備
回線を用いてノードFに伝送されるのである。
【0340】一方、予備回線(チャネル25)について
は、通常時にはノードAとの間で光信号の送受信されて
いる。この区間に障害が発生すると、前記の最短距離で
の救済と同様に、ノードCにてノードA方向とは逆方向
に対して光信号がアド(又はドロップ)される。このよ
うに、サブマリンBLSRとして動作するときにも、最
短距離でループバックが行なえて、光信号を効果的に救
済できる。これにより、光信号の伝送ロスを大幅に減少
させることができ、また、中継距離の飛躍的な延長がで
きるようになって、システム運用のコストが大幅に縮小
することができる。
【0341】(B2)本発明の第2実施形態の第2変形
例の説明 本変形例では、リングに、特別な回線障害が発生した場
合(以下、特例と称することがある)の動作について説
明する。上記の図74,図75に示すリング200は、
いずれも、障害が発生した場合に、その障害位置を迂回
するときに余計なパスを通っている。このため、ループ
バックによる余計なパスを通らないようにすることが要
求されている。
【0342】このため、各ノードは、それぞれ、パス切
り替え手段110d(図18参照)を有するようになっ
ている。パス切り替え手段110dは、ループバック切
り替え制御手段110cに接続され、双方向リング伝送
路において、一方向からの第1光信号と、他の方向から
の第2光信号とのうちの品質のよい方を選択するもので
ある。
【0343】なお、本変形例においても、各ノードは、
それぞれ、図18に示すノードBと同一の構成であり、
それらの重複した説明を省略する。図56は第2実施形
態の第2変形例に係るループバック制御の説明図であ
り、この図56に示すノードBとノードAとの間におい
て、障害が発生している。ここで、ノードA及びノード
Bは、それぞれ、スイッチングノードでありが、障害発
生時には、何も制御を行なわない。一方、ノードC及び
ノードFは、それぞれ、ターミナルノードであり、これ
らのターミナルノードにおいて、ループバック(Loop-b
ack)されるようになっている。
【0344】そして、各ノードのパススイッチは、どち
らか一方の光信号を固定的に選択せずに、双方向からく
る光信号をモニタし、より品質の高い方を選択するので
ある。これにより、リング200aのノードCのW側か
らアドされた光信号は、ノードBへ伝送されず、ノード
Cにて現用回線から予備回線ヘリングブリッジされる。
その光信号は、ノードD,ノードE,ノードFのそれぞ
れを通過して、ノードFにて、ノードAへは到達せずに
リングスイッチされ、このノードFのE側からドロップ
されるのである。
【0345】そして、このように、リング200aにお
いて、光信号が最短距離で伝送し又はループバックさ
れ、余計なパスを通過せずに、最短距離でループバック
制御が可能となる。さらに、リング200aにおいて
は、図75に示すリング200と異なり、図75に示す
ノードBとノードCとの間の余計なパスを通過せず最短
距離で光信号が伝送される。
【0346】このような構成により、図57に示す切り
替えが行なわれる。図57は本発明の第2実施形態の第
2変形例に係るDCP−DCWにおける動作説明図であ
る。この図57に示すリング200bは、DCP−DC
W接続であって、通常時の光信号の流れについては、上
記の内容と同一であるので、重複した説明を省略する。
【0347】ここで、リング2−ノード1とリング2−
ノード6との間にて、障害が発生し、さらに、リング2
−ノード4とリング1−ノード6との間においても障害
が発生している。また、リング2−ノード3に示す黒い
丸はサービスセレクタSSである。この場合には、リン
グ2−ノード3にて、光信号の選択が行なわれる。すな
わち、リング2−ノード3において、リング2−ノード
4から予備回線を通過した光信号とリング2−ノード2
の現用回線を通過した光信号とのうち品質の良い方が、
リング2−ノード3にて選択される。
【0348】換言すれば、各ノードにおけるパススイッ
チは、双方向からの光信号をモニタし、どちらの回線で
伝送されている光信号の方がより品質が高いかを判定し
て、その判定結果に基づいて、適応的に現用回線又は予
備回線に光信号を切り替える。このようにして、リング
2−ノード3は、常時、リング2−ノード4からの光信
号と、リング2−ノード2からの光信号のうち、品質の
よい方が選択されるので、光信号の伝送の信頼性が大幅
に向上する。
【0349】このようにして、本変形例では、BLSR
におけるRIP構成でかつ最短距離でのループバック制
御において、特例動作による制御を用いるので、よりよ
い回線救済が行なえる。 (C)その他 本発明は上述した実施態様及びその変形例に限定される
ものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、種々
変形して実施することができる。
【0350】上記の各実施形態及びその変形例において
示したノード名や、符号等は、例示であって、これらの
名称には限定されない。また、図面において、単にDC
Pと表記したものは、DCP接続又はDCP構成の意味
であり、同様に、単に、DTP,DCW,DTWと表記
したものは、それぞれ、DTP接続又はDCP構成,D
CW接続又はDCW構成,DTW接続又はDTW構成の
意味である。また、図66,69において、SSと表示
されているものは、サービスセレクタを表す。
【0351】なお、図25,28,33,38,70,
72,76に示すリング伝送システムは、RIPテーブ
ルによるリングの相互接続の一例であり、隣接したノー
ドが必ずプライマリノード又はセカンダリノードとなる
ものではなく、プライマリノードとセカンダリノードと
の間に複数のノードが存在する場合もある。また、ノー
ドが接続される相手についても、リング間の相互接続に
おいて、プライマリノードどうしの接続とは限らず、プ
ライマリノードとセカンダリノードとを接続する場合も
ある。
【0352】上記の各ノードの動作について、RIPテ
ーブルによる障害救済の代表的なものを用いたが、RI
Pテーブルを用いた同一リング内のノード数は、4ノー
ドに固定されず、最大16ノードまで拡張できる。例え
ば図72のように6ノードに限定されるものではない。
また、第2実施形態にて、リング間の障害位置として名
付けたN1〜N4,R1〜R4については、この呼び方
に限定されるものではない。
【0353】そして、各図面において、プライマリノー
ドをPrimary,Primary Node又はPriと表示し、セカンダ
リノードをSecondary,Secondary Node又はSecと表示
し、ターミナルノードをTerminal,Terminal Node又はT
ermと表示しているが、これらはそれぞれ、同一の意味
である。さらに、図40〜図48,図55にそれぞれ示
すネットワーク構成とは、ネットワーク構成情報テーブ
ルを意味する。
【0354】各図面において、ch.1等と表示されて
いるものは、チャネル1等を意味する。図25,図2
8,図33,図36,図38,図57,図70〜図7
3,図76〜図79において、インター・コネクティン
グ・パスと表示されているのは、リング間を相互接続す
るものである。
【0355】(D)付記 (付記1) 光信号をアドするノードを表すアドノード
識別番号と光信号をドロップするノードを表すドロップ
ノード識別番号とを表示するクロスコネクト情報が書き
込まれたデータリンクチャネルを有する双方向リング伝
送路を介して複数の光伝送装置が相互に接続されたリン
グ伝送システムに使用される、リング伝送システム用光
伝送装置であって、該クロスコネクト情報とリング状に
接続された光伝送装置の並び順を一意的に表示するトポ
ロジー情報とを読み出すデータリンク読み出し手段と、
該データリンク読み出し手段にて読み出された該トポロ
ジー情報を用いて、トポロジーを生成するトポロジー生
成手段と、該トポロジー生成手段にて生成された該トポ
ロジーに基づき、該データリンクチャネルの該クロスコ
ネクト情報に、複数の光伝送装置のそれぞれが有する固
有の絶対ノード識別番号と、他ノードの絶対ノード識別
番号と該トポロジーとを関連させて付された相対ノード
識別番号とを、該データリンクチャネルの該クロスコネ
クト情報に書き込むデータリンク書き込み手段と、該デ
ータリンクチャネルに書き込まれた該クロスコネクト情
報を保持するスケルチテーブルを生成するスケルチテー
ブル生成手段とをそなえて構成されたことを特徴とす
る、リング伝送システム用光伝送装置。
【0356】(付記2) 光信号をアドするノードを表
すアドノード識別番号と光信号をドロップするノードを
表すドロップノード識別番号とを表示するクロスコネク
ト情報が書き込まれたデータリンクチャネルを有する双
方向リング伝送路を介して複数の光伝送装置が相互に接
続された第1のリング伝送システムと、該データリンク
チャネルを有する双方向リング伝送路を介して複数の光
伝送装置が相互に接続された第2のリング伝送システム
とが結合したリング伝送システムに使用される、リング
伝送システム用光伝送装置であって、該データリンクチ
ャネルの該クロスコネクト情報とリング状に接続された
光伝送装置の並び順を一意的に表示するトポロジー情報
とを読み出すデータリンク読み出し手段と、該データリ
ンク読み出し手段にて読み出された該トポロジー情報を
用いて、トポロジーを生成するトポロジー生成手段と、
該トポロジー生成手段にて生成された該トポロジーに基
づき、該データリンクチャネルの該クロスコネクト情報
に、複数の光伝送装置のそれぞれが有する固有の絶対ノ
ード識別番号と、他ノードの絶対ノード識別番号と該ト
ポロジーとを関連させて付された相対ノード識別番号と
を、書き込むデータリンク書き込み手段と、該データリ
ンクチャネルに書き込まれた該クロスコネクト情報を保
持するスケルチテーブルを生成するスケルチテーブル生
成手段と、該第1のリング伝送路から該第2のリング伝
送路に該光信号を送信するプライマリノードを示すプラ
イマリノード識別番号と、該プライマリノードに隣接し
て該光信号を送受信するセカンダリノードを示すセカン
ダリノード識別番号と、該ドロップノード識別番号とを
保持するリップテーブルを、該クロスコネクト情報に基
づいて該現用回線及び該予備回線毎に生成するリップテ
ーブル生成手段と、該データリンク読み出し手段が読み
出した該クロスコネクト情報の該相対ノード識別番号に
より、自ノードが該プライマリノードであるか該セカン
ダリノードであるかを認識しうるノード認識手段とをそ
なえて構成されたことを特徴とする、リング伝送システ
ム用光伝送装置。
【0357】(付記3) 該データリンク書き込み手段
が、自ノードが該アドノードである場合は自ノードの絶
対ノード識別番号を該データリンクチャネルの該アドノ
ード識別番号に設定し、自ノードがドロップノードであ
る場合は該データリンクチャネルの該ドロップノード識
別番号を該アドノード識別番号に対応する自ノードの相
対ノード識別番号に設定するように構成されたことを特
徴とする、付記1又は付記2記載のリング伝送システム
用光伝送装置。
【0358】(付記4) 該データリンク書き込み手段
が設定する該相対ノード識別番号が零以外のデータを使
用するとともに、該ノード認識手段が、該データリンク
チャネルの該ドロップノード識別番号が書き込まれた領
域の零データの有無を認識することにより、該クロスコ
ネクト情報の設定が完了したことを判定するように構成
されたことを特徴とする、付記1〜付記3のいずれか一
つに記載のリング伝送システム用光伝送装置。
【0359】(付記5) 該ノード認識手段が、該第1
のリング伝送システム又は該第2のリング伝送システム
の接続形態に関し、該光信号が該プライマリノードでド
ロップされるとともに該光信号が該予備回線にて伝送続
行されるディーシーピー接続か、若しくは、該光信号が
該現用回線と該予備回線との両方にて伝送続行されるデ
ィーティーピー接続かを、該スケルチテーブルに書き込
まれた情報により判定しうる付加情報判定手段をそなえ
て構成されたことを特徴とする、付記2記載のリング伝
送システム用光伝送装置。
【0360】(付記6) 該付加情報判定手段が、該プ
ライマリノード識別番号からみた自ノードを示す自ノー
ド識別番号の方向が、該トポロジーが表示するノードの
並び順と同一方向か逆方向かにより、該第1のリング伝
送システム及び該第2のリング伝送システムが、該ディ
ーシーピー接続又は該ディーティーピー接続であるかを
判定するように構成されたことを特徴とする、付記5記
載のリング伝送システム用光伝送装置。
【0361】(付記7) 該スケルチテーブル生成手段
が、該リング伝送システムの光伝送装置の間で同一のス
ケルチテーブルを生成するように構成されたことを特徴
とする、付記1〜付記6のいずれか一つに記載のリング
伝送システム用光伝送装置。 (付記8) 該リップテーブル生成手段が、該リング伝
送システムの光伝送装置の間で同一のスケルチテーブル
を生成するように構成されたことを特徴とする、付記2
〜付記6のいずれか一つに記載のリング伝送システム用
光伝送装置。
【0362】(付記9) 光信号をアドするノードを表
すアドノード識別番号と光信号をドロップするノードを
表すドロップノード識別番号とを表示するクロスコネク
ト情報が書き込まれたデータリンクチャネルを有する双
方向リング伝送路を介して複数のノードが相互に接続さ
れたリング伝送システムに使用される、リング伝送シス
テム用光伝送方法であって、上記の各ノードのそれぞれ
において、該クロスコネクト情報とリング状に接続され
た光伝送装置の並び順を一意的に表示するトポロジー情
報とを読み出すデータリンク読み出しステップと、該デ
ータリンク読み出しステップにて読み出された該トポロ
ジー情報を用いて、トポロジーを生成するトポロジー生
成ステップと、該トポロジー生成ステップにて生成され
た該トポロジーに基づき、該データリンクチャネルの該
クロスコネクト情報に、複数のノードのそれぞれが有す
る固有の絶対ノード識別番号と他ノードの絶対ノード識
別番号と該トポロジーとを関連させて付された相対ノー
ド識別番号とを書き込むデータリンク書き込みステップ
と、該データリンクチャネルに書き込まれた該クロスコ
ネクト情報を保持するスケルチテーブルを生成するスケ
ルチテーブル生成ステップとをそなえて構成されたこと
を特徴とする、リング伝送システム用光伝送方法。
【0363】(付記10) 光信号をアドするノードを
表すアドノード識別番号と光信号をドロップするノード
を表すドロップノード識別番号とを表示するクロスコネ
クト情報が書き込まれたデータリンクチャネルを有する
双方向リング伝送路を介して複数のノードが相互に接続
された第1のリング伝送システムと、該データリンクチ
ャネルを有する双方向リング伝送路を介して複数のノー
ドが相互に接続された第2のリング伝送システムとで行
なわれる、リング伝送システム用光伝送方法であって、
該第1のリング伝送システムが、外部のノードから該現
用回線にて送信された光信号を受信し該光信号を該現用
回線にて該第1のリング伝送システムの他のノードに送
信するとともに、該第1のリング伝送システムの他のノ
ードから該現用回線にて送信された光信号を受信する第
1アドドロップノードと、該第1アドドロップノードが
該現用回線にて送信した該光信号を受信し該光信号を該
現用回線にて外部のリング伝送システムと第1のリング
伝送システムの他のノードとに送信するとともに、該外
部のリング伝送システムが該現用回線にて送信した光信
号と該第1のリング伝送システムの他のノードが該予備
回線にて送信した光信号とを受信し、受信した該光信号
のうちの一方を選択して該現用回線にて該第1のリング
伝送システムの他のノードに送信する第1プライマリノ
ードと、該第1プライマリノードが該予備回線にて送信
した該光信号を受信し該光信号を該予備回線にて該外部
のリング伝送システムに送信するとともに、該外部のリ
ング伝送システムが該予備回線にて送信した該光信号を
受信し該光信号を該予備回線にて該第1プライマリノー
ドに送信する第1セカンダリノードとをそなえて構成さ
れ、第2のリング伝送システムが、該第1のリング伝送
システムの該第1セカンダリノードが該予備回線にて送
信した該光信号を受信して、該光信号を該予備回線にて
該第2のリング伝送システムに送信する第2セカンダリ
ノードと、該第1のリング伝送システムの該第1プライ
マリノードが送信した該現用回線の光信号と該第2セカ
ンダリノードが送信した該予備回線の該光信号とを受信
して該光信号を該現用回線にて該第2のリング伝送シス
テムの他のノードに送信するとともに、該第2のリング
伝送システムの他のノードが該現用回線で送信した光信
号を受信し該光信号を該第1のリング伝送システムの該
第1プライマリノードに送信し該光信号を該第2セカン
ダリノードに送信する第2プライマリノードと、外部の
リング伝送システムから該現用回線にて送信された光信
号を受信し該光信号を該現用回線にて該第2のリング伝
送システムの他のノードに送信するとともに、該第2の
リング伝送システムの他のノードが該現用回線にて送信
した該光信号を受信し該光信号を該現用回線にて該外部
のリング伝送システムに送信する第2アドドロップノー
ドとをそなえて構成され、上記の各ノードのそれぞれに
おいて、該データリンクチャネルの該クロスコネクト情
報とリング状に接続された光伝送装置の並び順を一意的
に表示するトポロジー情報とを読み出すデータリンク読
み出しステップと、該データリンク読み出しステップに
て読み出された該トポロジー情報を用いて、トポロジー
を生成するトポロジー生成ステップと、該トポロジー生
成ステップにて生成された該トポロジーに基づき、該デ
ータリンクチャネルの該クロスコネクト情報に、複数の
ノードのそれぞれが有する固有の絶対ノード識別番号
と、他ノードの絶対ノード識別番号と該トポロジーとを
関連させて付された相対ノード識別番号とを書き込むデ
ータリンク書き込みステップと、該データリンクチャネ
ルに書き込まれた該クロスコネクト情報を保持するスケ
ルチテーブルを生成するスケルチテーブル生成ステップ
と、該第1のリング伝送路から該第2のリング伝送路に
該光信号を送信するプライマリノードを示すプライマリ
ノード識別番号と、該プライマリノードに隣接して該光
信号を送受信するセカンダリノードを示すセカンダリノ
ード識別番号と、該ドロップノード識別番号とを保持す
るリップテーブルを、該クロスコネクト情報に基づいて
該現用回線及び該予備回線毎に生成するリップテーブル
生成ステップと、該データリンク読み出しステップが読
み出した該クロスコネクト情報の該相対ノード識別番号
により、自ノードが該プライマリノードであるか該セカ
ンダリノードであるかを認識しうるノード認識ステップ
とをそなえて構成されたことを特徴とする、リング伝送
システム用光伝送方法。
【0364】(付記11) 光信号をアドするノードを
表すアドノード識別番号と光信号をドロップするノード
を表すドロップノード識別番号とを表示するクロスコネ
クト情報が書き込まれたデータリンクチャネルを有する
双方向リング伝送路を介して複数のノードが相互に接続
された第1のリング伝送システムと、該データリンクチ
ャネルを有する双方向リング伝送路を介して複数のノー
ドが相互に接続された第2のリング伝送システムとで行
なわれる、リング伝送システム用光伝送方法であって、
該第1のリング伝送システムが、外部のノードから該現
用回線にて送信された光信号を受信し該光信号を該現用
回線にて第1のリング伝送システムに送信し該光信号を
該予備回線にて該第1のリング伝送システムに送信する
とともに、該第1のリング伝送システムの他のノードか
ら該現用回線にて送信された光信号を受信し、また、第
1のリング伝送システムの他のノードから該予備回線に
て送信された光信号を受信し該光信号を該現用回線にて
外部のリング伝送システムに送信する第1アドドロップ
ノードと、該第1アドドロップノードが該現用回線にて
送信した該光信号を受信し該光信号を該現用回線にて外
部のリング伝送システムと第1のリング伝送システムの
他のノードとに送信するとともに、該外部のリング伝送
システムが該現用回線にて送信した光信号と該第1のリ
ング伝送システムの他のノードが該予備回線にて送信し
た光信号とを受信し、受信した該光信号のうちの一方を
選択して該現用回線にて該第1のリング伝送システムの
他のノードに送信する第1プライマリノードと、該第1
アドドロップノードが該予備回線にて送信した光信号を
受信し該光信号を該予備回線にて該外部のリング伝送シ
ステムのノードに送信するとともに、該外部のリング伝
送システムのノードが該予備回線にて送信した光信号を
受信し該光信号を該予備回線にて該第1アドドロップノ
ードに送信する第1セカンダリノードとをそなえて構成
され、該第2のリング伝送システムが、該第1のリング
伝送システムの該第1プライマリノードが該予備回線に
て送信した該光信号を受信し該光信号を該現用回線にて
第2のリング伝送システムの他のノードに送信するとと
もに、該第2のリング伝送システムの他のノードが該現
用回線にて送信した光信号を受信し該光信号を該予備回
線にて該第1のリング伝送システムの該第1プライマリ
ノードに送信する第2プライマリノードと、該第1のリ
ング伝送システムの該第1セカンダリノードが該予備回
線にて送信した光信号を受信し該光信号を該予備回線に
て該第2のリング伝送システムの他のノードに送信する
とともに、該第2のリング伝送システムの他のノードが
該予備回線にて送信した該光信号を受信し該光信号を該
予備回線にて該第1のリング伝送システムの該第1セカ
ンダリノードに送信する第2セカンダリノードと、該第
2プライマリノードが該予備回線にて送信した該光信号
を受信し該第2のリング伝送システムの他のノードが該
現用回線にて送信した該光信号を受信し該光信号を該現
用回線にて外部のリング伝送システムに送信するととも
に、該外部のリング伝送システムが該現用回線にて送信
した光信号を受信し該光信号を該現用回線にて該第2の
リング伝送システムの他のノードに送信し該光信号を該
予備回線にて第2のリング伝送システムの他のノードに
送信する第2アドドロップノードとをそなえて構成さ
れ、上記の各ノードのそれぞれにおいて、該データリン
クチャネルの該クロスコネクト情報とリング状に接続さ
れた光伝送装置の並び順を一意的に表示するトポロジー
情報とを読み出すデータリンク読み出しステップと、該
データリンク読み出しステップにて読み出された該トポ
ロジー情報を用いて、トポロジーを生成するトポロジー
生成ステップと、該トポロジー生成ステップにて生成さ
れた該トポロジーに基づき、該データリンクチャネルの
該クロスコネクト情報に、複数のノードのそれぞれが有
する固有の絶対ノード識別番号と、他ノードの絶対ノー
ド識別番号と該トポロジーとを関連させて付された相対
ノード識別番号とを書き込むデータリンク書き込みステ
ップと、該データリンクチャネルに書き込まれた該クロ
スコネクト情報を保持するスケルチテーブルを生成する
スケルチテーブル生成ステップと、該第1のリング伝送
路から該第2のリング伝送路に該光信号を送信するプラ
イマリノードを示すプライマリノード識別番号と、該プ
ライマリノードに隣接して該光信号を送受信するセカン
ダリノードを示すセカンダリノード識別番号と、該ドロ
ップノード識別番号とを保持するリップテーブルを、該
クロスコネクト情報に基づいて該現用回線及び該予備回
線毎に生成するリップテーブル生成ステップと、該デー
タリンク読み出しステップが読み出した該クロスコネク
ト情報の該相対ノード識別番号により、自ノードが該プ
ライマリノードであるか該セカンダリノードであるかを
認識しうるノード認識ステップとをそなえて構成された
ことを特徴とする、リング伝送システム用光伝送方法。
【0365】(付記12) 該データリンク書き込みス
テップが、該相対ノード識別番号が零以外のデータを使
用するように構成されたことを特徴とする、付記9〜付
記11のいずれか一つに記載のリング伝送システム用光
伝送方法。 (付記13) 該ノード認識ステップが、該データリン
クチャネルの該ドロップノード識別番号が書き込まれた
領域の零データの有無を認識することにより、該クロス
コネクト情報の設定が完了したことを判定するように構
成されたことを特徴とする、付記10又は付記11記載
のリング伝送システム用光伝送方法。
【0366】(付記14) 双方向リング伝送路を介し
て複数の光伝送装置が相互に接続された伝送リングにお
ける、リング伝送システム用光伝送装置であって、該双
方向リング伝送路に接続され、該伝送リングと該伝送リ
ングに接続された他の伝送リングとの間の接続形態を認
識する接続形態認識手段と、該接続形態認識手段に接続
され、障害が発生した区間を検出する障害区間検出手段
と、該接続形態認識手段と該障害区間検出手段とに接続
され、該接続形態と該区間とに基づいて伝送経路を切り
替えするループバック切り替え制御手段とをそなえて構
成されたことを特徴とする、リング伝送システム用光伝
送装置。
【0367】(付記15) 該接続形態認識手段が、該
双方向リング伝送路に接続され該光信号をアド/ドロッ
プする終端光伝送装置に関する情報と、該終端光伝送装
置の該接続形態に関する接続形態情報と、現用回線/予
備回線種別を示す回線種別情報とを一元的に認識しうる
ように構成されたことを特徴とする、付記14記載のリ
ング伝送システム用光伝送装置。
【0368】(付記16) 該接続形態認識手段が、該
伝送リングに接続された該終端光伝送装置のうち少なく
とも2基が、それぞれ、現用回線/予備回線の両方を用
いて該光信号を伝送続行するディーティーピー接続であ
ることを認識するように構成されたことを特徴とする、
付記15記載のリング伝送システム用光伝送装置。
【0369】(付記17) 該ループバック切り替え制
御手段に接続され、該双方向リング伝送路において、一
方向からの第1光信号と、他の方向からの第2光信号と
のうちの品質のよい方を選択するパス切り替え手段をそ
なえて構成されたことを特徴とする、付記14記載のリ
ング伝送システム用光伝送装置。 (付記18) 双方向リング伝送路を介して複数の光伝
送装置が相互に接続された伝送リングにおける、リング
伝送システム用光伝送方法であって、該伝送リングと該
伝送リングに接続された他の伝送リングとの間の接続形
態を認識する接続形態認識ステップと、該接続形態認識
ステップにて認識された該接続形態に基づき障害が発生
した区間を検出する障害区間検出ステップと、該接続形
態認識ステップにて認識された該接続形態と該障害区間
検出ステップにて検出された該区間とに基づき、光信号
の該伝送リングにおけるループバック距離を最小にすべ
く、伝送経路を切り替えするループバック切り替え制御
ステップとをそなえて構成されたことを特徴とする、リ
ング伝送システム用光伝送方法。
【0370】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明のリング伝
送システム用光伝送装置によれば、クロスコネクト情報
とリング状に接続された光伝送装置の並び順を一意的に
表示するトポロジー情報とを読み出すデータリンク読み
出し手段と、データリンク読み出し手段にて読み出され
たトポロジー情報を用いて、トポロジーを生成するトポ
ロジー生成手段と、トポロジー生成手段にて生成された
トポロジーに基づき、データリンクチャネルのクロスコ
ネクト情報に、複数の光伝送装置のそれぞれが有する固
有の絶対ノード識別番号と、他ノードの絶対ノード識別
番号とトポロジーとを関連させて付された相対ノード識
別番号とを、データリンクチャネルのクロスコネクト情
報に書き込むデータリンク書き込み手段と、データリン
クチャネルに書き込まれたクロスコネクト情報を保持す
るスケルチテーブルを生成するスケルチテーブル生成手
段とをそなえて構成されているので、既存のハードウェ
アを改造することなく、DCP接続構成又はDTP接続
構成の場合に、回線設定を行なえて、正常にスケルチテ
ーブルやリップテーブルの構築が行なえる利点がある。
また、スケルチテーブルが構築されるときまで、各光伝
送装置にはスケルチテーブルが構築されていないことが
通知されるので、ミスコネクトが発生する可能性を減少
させることが可能となる(請求項1)。
【0371】また、本発明のリング伝送システム用光伝
送装置は、データリンクチャネルのクロスコネクト情報
とリング状に接続された光伝送装置の並び順を一意的に
表示するトポロジー情報とを読み出すデータリンク読み
出し手段と、データリンク読み出し手段にて読み出され
たトポロジー情報を用いて、トポロジーを生成するトポ
ロジー生成手段と、トポロジー生成手段にて生成された
トポロジーに基づき、データリンクチャネルのクロスコ
ネクト情報に、複数の光伝送装置のそれぞれが有する固
有の絶対ノード識別番号と、他ノードの絶対ノード識別
番号とトポロジーとを関連させて付された相対ノード識
別番号とを、書き込むデータリンク書き込み手段と、デ
ータリンクチャネルに書き込まれたクロスコネクト情報
を保持するスケルチテーブルを生成するスケルチテーブ
ル生成手段と、第1のリング伝送路から第2のリング伝
送路に光信号を送信するプライマリノードを示す識別番
号と、プライマリノードに隣接して光信号を送受信する
セカンダリノードを示すセカンダリノード識別番号と、
ドロップノード識別番号とを保持するリップテーブル
を、クロスコネクト情報に基づいて現用回線及び予備回
線毎に生成するリップテーブル生成手段と、データリン
ク読み出し手段が読み出したクロスコネクト情報の相対
ノード識別番号により、自ノードがプライマリノードで
あるかセカンダリノードであるかを認識しうるノード認
識手段とをそなえて構成されているので、セカンダリノ
ードとして機能する光伝送装置に対して、各種の情報
が、自動的に送信されるとともに、現用回線にクロスコ
ネクトしているノードに対して、DCP接続及びDTP
接続の態様を各回線毎に自動的に判断できる利点がある
(請求項2)。
【0372】さらに、上記のデータリンク書き込み手段
は、自ノードがアドノードである場合は自ノードの絶対
ノード識別番号をデータリンクチャネルのアドノード識
別番号に設定し、自ノードがドロップノードである場合
はデータリンクチャネルのドロップノード識別番号をア
ドノード識別番号に対応する自ノードの相対ノード識別
番号に設定するように構成されてもよく、また、相対ノ
ード識別番号が零以外のデータを使用してノード認識手
段が、零データの有無を認識することにより、クロスコ
ネクト情報の設定が完了したことを判定するように構成
されてもよく、このようにすれば、ハードウェアを改造
し、データリンクの情報量を増加させる必要がなくなる
とともに、製品の汎用性を向上させられる利点がある。
【0373】そして、上記のノード認識手段は、DCP
接続か、若しくは、DTP接続かを、スケルチテーブル
に書き込まれた情報により判定しうる付加情報判定手段
12dをそなえて構成されてもよく、また、この付加情
報判定手段が、プライマリノード識別番号からみた自ノ
ードを示す自ノード識別番号の方向が、トポロジーが表
示するノードの並び順と同一方向か逆方向かにより、D
CP接続又はDTP接続であるかを判定するように構成
されてもよく、このようにすれば、セカンダリノードに
対する設定が、回線設定を行なうことによって、自動的
に通知されるとともに、セカンダリノードであることも
同時に通知されるため、セカンダリノードは、特別な設
定を一切する必要がなくなることで、各操作を簡潔化で
き、システムとして、より正常に動作させることが簡単
になり、信頼性の向上と、マンマシンインターフェース
の簡略化を向上させることができる利点がある。
【0374】そして、本発明のリング伝送システム用光
伝送方法は、トポロジー情報が読み出され、そのトポロ
ジー情報を用いてトポロジーが生成され、データリンク
チャネルのクロスコネクト情報に、複数のノードの絶対
ノード識別番号と他ノードの絶対ノード識別番号と相対
ノード識別番号とが書き込まれ、スケルチテーブルが生
成されるので、このようにすれば、スケルチテーブルと
リップテーブルとが、データリンクの設定と同時かつ自
動的に行なわれ、また、最小限の設定により正常動作さ
せることができる利点がある(請求項3)。
【0375】また、本発明のリング伝送システム用光伝
送方法は、DCP接続又はDTP接続構成において、プ
ライマリノード識別番号と、セカンダリノード識別番号
と、ドロップノード識別番号とを保持するリップテーブ
ルが、クロスコネクト情報に基づいて現用回線及び予備
回線毎に生成され、その相対ノード識別番号により自ノ
ードがプライマリノードであるかセカンダリノードであ
るかが認識されるので、このようにすれば、多量の設定
項目が存在しても、設定項目を少なくしたまま、簡易
に、光伝送装置の設定を行なえる利点があり、また、ス
ケルチテーブルが、既存のハードウェアで高速に生成さ
れ、効率的な情報伝送が可能となる利点がある。
【0376】加えて、上記のデータリンク書き込みは、
相対ノード識別番号が零以外のデータを使用するように
構成されたり、零データの有無を認識することにより、
クロスコネクト情報の設定が完了したことを判定するよ
うに構成されてもよく、このようにすれば、現状のデー
タリンクが有する情報量のまま、その設定項目を増加さ
せずにデータリンクを構築できる利点がある。また、セ
カンダリノードが、スケルチテーブルが構築されるまで
に、AISを自動的に送信するので、回線の安全性を高
められる利点がある。
【0377】そして、本発明のリング伝送システム用光
伝送装置は、双方向リング伝送路に接続され、伝送リン
グとこの伝送リングに接続された他の伝送リングとの間
の接続形態を認識する接続形態認識手段と、接続形態認
識手段に接続され、障害が発生した区間を検出する障害
区間検出手段と、接続形態認識手段と障害区間検出手段
とに接続され、接続形態と区間とに基づいて伝送パスを
切り替えするループバック切り替え制御手段とをそなえ
て構成されているので、回線使用率が向上し、回線障害
救済率が向上する利点がある。例えばリング2−ノード
3が、リング2−ノード2から受信した光信号と、リン
グ2−ノード4からの光信号とのうちの品質の良い方の
光信号を選択して、リング1−ノード1に転送し、光信
号の品質が向上する利点がある(請求項4)。
【0378】また、その接続形態認識手段は、双方向リ
ング伝送路に接続され光信号をアド/ドロップする終端
光伝送装置に関する情報と、終端光伝送装置の接続形態
に関する接続形態情報と、現用回線/予備回線種別を示
す回線種別情報とを一元的に認識しうるように構成され
てもよく、あるいは、伝送リングに接続された終端光伝
送装置のうち少なくとも2基が、それぞれ、現用回線/
予備回線の両方を用いて光信号を伝送続行するディーテ
ィーピー接続であることを認識するように構成されても
よく、このようにすれば、RIPテーブルによるRIP
機能と最短距離でのループバック制御機能とがそれぞれ
発揮され、対向ノードの使用する現用回線/予備回線に
関する情報を得ることができ、従って、障害発生時の回
線救済効率が向上する利点がある。
【0379】さらに、上記ループバック切り替え制御手
段に接続され、双方向リング伝送路において、一方向か
らの第1光信号と、他の方向からの第2光信号とのうち
の品質のよい方を選択するパス切り替え手段をそなえて
構成することもでき、このようにすれば、特別な回線障
害が発生した場合にも光信号の救済を制御できる。
【0380】加えて、本発明のリング伝送システム用光
伝送方法は、伝送リングとこの伝送リングに接続された
他の伝送リングとの間の接続形態を認識する接続形態認
識ステップと、接続形態認識ステップにて認識された接
続形態に基づき障害が発生した区間を検出する障害区間
検出ステップと、接続形態認識ステップにて認識された
接続形態と障害区間検出ステップにて検出された区間と
に基づき、光信号の伝送リングにおけるループバック距
離を最小にすべく、伝送パスを切り替えするループバッ
ク切り替え制御ステップとをそなえて構成されているの
で、4ノード間の回線接続のみならず、3ノード間の回
線接続及び2ノード間の回線接続ができる利点がある
(請求項5)。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係るリング伝送システ
ムの模式図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係るデータリンクのフ
ォーマットを示す図である。
【図3】本発明の第1実施形態に係る光伝送装置の構成
図である。
【図4】(a)はリング伝送システムの光伝送装置に付
された絶対ノードIDの一例を示す図であり、(b)は
ノードIDとトポロジーテーブルとの関係を示す図であ
り、(c)はトポロジーテーブルと相対ノードIDとの
関係を示す図である。
【図5】(a)は現用回線のドロップのみを行なうノー
ドの模式図であり、(b)は現用回線のアドのみを行な
うノードの模式図であり、(c)は予備回線のドロップ
のみを行なうノードの模式図であり、(d)は予備回線
のアドのみを行なうノードの模式図である。
【図6】(a)は2方向からの光信号を選択してアドす
るノードの模式図であり、(b)は1方向からの光信号
を2方向に伝送するノードの模式図である。
【図7】(a)は1方向からの光信号を2方向に伝送す
るノードの模式図であり、(b)は2方向からの光信号
を選択しドロップするノードの模式図である。
【図8】本発明の第1実施形態に係るDCP接続された
リング伝送システムの模式図である。
【図9】(a)はDCP接続形態を説明するための模式
図であり、(b)はDCP接続における各ノードでのデ
ータリンクの中身を示す図である。
【図10】本発明の第1実施形態に係るDTP接続され
たリング伝送システムの模式図である。
【図11】(a)はDTP接続形態を説明するための模
式図であり、(b)はDTP接続における各ノードでの
データリンクの中身を示す図である。
【図12】本発明の第1実施形態に係るアド設定の光信
号伝送シーケンスを示す図である。
【図13】本発明の第1実施形態に係るアドノードとし
てのシーケンスを示す図である。
【図14】本発明の第1実施形態に係るドロップ設定の
光信号伝送シーケンスを示す図である。
【図15】本発明の第1実施形態に係るドロップノード
としてのシーケンスを示す図である。
【図16】本発明の第1実施形態の変形例に係るノード
を統合した場合のリング伝送システムの模式図である。
【図17】本発明の第2実施形態に係るリング伝送シス
テムの概略構成図である。
【図18】本発明の第2実施形態に係るノードBの構成
図である。
【図19】(a),(b)はそれぞれ本発明の第2実施
形態に係るノードIDの説明図である。
【図20】本発明の第2実施形態に係る回線接続テーブ
ルの説明図である。
【図21】本発明の第2実施形態に係るネットワーク構
成情報テーブルの説明図である。
【図22】本発明の第2実施形態に係るDCPにおける
ノードの基本動作の説明図である。
【図23】本発明の第2実施形態に係るDTP時におけ
るノードの基本動作の説明図である。
【図24】(a),(b)はそれぞれ本発明の第2実施
形態に係るノード間の基本動作の説明図であり、(c)
は本発明の第2実施形態に係るプライマリノードとセカ
ンダリノードとの対応を説明するための図である。
【図25】本発明の第2実施形態に係るリング伝送シス
テムの構成図である。
【図26】(a)〜(c)はいずれも本発明の第2実施
形態に係るDCP−DCPにおける障害動作パターンを
示す図である。
【図27】(a)〜(c)はいずれも本発明の第2実施
形態に係るDCP−DCPにおける障害動作パターンを
示す図である。
【図28】本発明の第2実施形態に係るリング伝送シス
テムの構成図である。
【図29】(a)〜(e)はそれぞれ本発明の第2実施
形態に係るDCP−DCWにおける障害動作パターンを
示す図である。
【図30】(a)〜(c)はそれぞれ本発明の第2実施
形態に係るDCP−DCWにおける障害動作パターンを
示す図である。
【図31】(a)〜(h)はそれぞれ本発明の第2実施
形態に係るDCW−DCPにおける障害動作パターンを
示す図である。
【図32】(a)〜(c)はそれぞれ本発明の第2実施
形態に係るDCW−DCPにおける障害動作パターンを
示す図である。
【図33】本発明の第2実施形態に係るリング伝送シス
テムの構成図である。
【図34】(a)〜(h)はそれぞれ本発明の第2実施
形態に係るDCW−DCWにおける障害動作パターンを
示す図である。
【図35】(a)〜(c)はそれぞれ本発明の第2実施
形態に係るDCW−DCWにおける障害動作パターンを
示す図である。
【図36】本発明の第2実施形態に係るリング伝送シス
テムの構成図である。
【図37】(a)〜(e)はいずれも本発明の第2実施
形態に係るDTPにおける動作パターンを示す図であ
る。
【図38】本発明の第2実施形態に係るリング伝送シス
テムの構成図である。
【図39】(a)〜(e)はそれぞれ本発明の第2実施
形態に係る片端DCPにおける障害動作パターンを示す
図である。
【図40】本発明の第2実施形態に係る片端DCP時の
回線接続情報の一例を示す図である。
【図41】本発明の第2実施形態に係る片端DCW時の
回線接続情報の一例を示す図である。
【図42】本発明の第2実施形態に係るDCP−DCP
時の回線接続情報の一例を示す図である。
【図43】本発明の第2実施形態に係るDCP−DCW
時の回線接続情報の一例を示す図である。
【図44】本発明の第2実施形態に係るDCW−DCW
時の回線接続情報の一例を示す図である。
【図45】本発明の第2実施形態に係るDTP時の回線
接続情報の一例を示す図である。
【図46】本発明の第2実施形態に係るDTW時の回線
接続情報の一例を示す図である。
【図47】本発明の第2実施形態に係る障害発生時の第
1の動作説明図である。
【図48】本発明の第2実施形態に係る障害発生時の第
2の動作説明図である。
【図49】(a)〜(d)はそれぞれ本発明の第2実施
形態の第1変形例に係る片端接続の動作説明図である。
【図50】(a)〜(c)はそれぞれ本発明の第2実施
形態の第1変形例に係る片端接続の動作説明図である。
【図51】(a)〜(c)はそれぞれ本発明の第2実施
形態の第1変形例に係る両端インターコネクションの動
作説明図である。
【図52】(a),(b)は、それぞれ、本発明の第2
実施形態の第1変形例に係る片端DCWにおける障害動
作パターンの説明図である。
【図53】(a),(b)は、それぞれ、本発明の第2
実施形態の第1変形例に係るDCP−DCWにおける障
害動作パターンの説明図である。
【図54】(a),(b)は、それぞれ、本発明の第2
実施形態の第1変形例に係るDCW−DCWにおける障
害動作パターンの説明図である。
【図55】本発明の第2実施形態の第1変形例に係るサ
ブマリンBLSRにおける障害発生時の救済経路の説明
図である。
【図56】第2実施形態の第2変形例に係るループバッ
ク制御の説明図である。
【図57】本発明の第2実施形態の第2変形例に係るD
CP−DCWにおける動作説明図である。
【図58】UPSR構成の模式図である。
【図59】(a)〜(c)はそれぞれBLSR構成の模
式図である。
【図60】トポロジーを説明するための図である。
【図61】データリンクのフォーマットを示す図であ
る。
【図62】(a)はアドノードとドロップノードとを有
するリング伝送路の模式図であり、(b)はノードのス
ケルチテーブルの一例を示す図であり、(c)は各ノー
ドでのスケルチテーブル値を比較するための図である。
【図63】(a)は3ノードが接続された模式図であ
り、(b)〜(e)はそれぞれ各ノードにおけるデータ
リンクの内容を示す図であり、(f)は各ノードのスケ
ルチテーブルの内容を示す図である。
【図64】DCP接続の模式図である。
【図65】(a)はDCP接続の構成図であり、(b)
はDCP接続された各ノードのスケルチテーブルの説明
図である。
【図66】DCP接続におけるプライマリノード及びセ
カンダリノードの動作説明図である。
【図67】DTP接続の模式図である。
【図68】(a)はDTP接続の構成図であり、(b)
はDTP接続された各ノードのスケルチテーブルの説明
図である。
【図69】DTP接続におけるプライマリノード及びセ
カンダリノードの動作説明図である。
【図70】片端DCWの構成図である。
【図71】DTWの構成図である。
【図72】片端DCPの構成図である。
【図73】DTPの構成図である。
【図74】通常時のノーマルBLSRとしての伝送の説
明図である。
【図75】回線救済制御の説明図である。
【図76】DCP−DCWのリング間相互接続の説明図
である。
【図77】障害発生時のリングの説明図である。
【図78】リングスイッチ機能がないネットワークにて
障害が発生した場合の説明図である。
【図79】リングスイッチ機能がないネットワークにて
障害が発生した場合の説明図である。
【符号の説明】
1 データリンク 10,20,20′,30 第1のリング伝送システム 10a〜10f,20a〜20e,21a〜21e,2
6a,26b,30a〜30e,31a〜31e,42
a〜42h リング伝送システム用光伝送装置(光伝送
装置又はノード) 11,21,21′,31 第2のリング伝送システム 11a データリンク読み出し手段 11b トポロジー生成手段 11c データリンク書き込み手段 11d スケルチテーブル生成手段 11e スケルチテーブル 12a RIPテーブル生成手段 12b RIPテーブル 12c ノード認識手段 13a イースト側受信部 13b イースト側送信部 14a ウエスト側送信部 14b ウエスト側受信部 25,25′,35,35′,100,100a〜10
0e,120a〜120g,140,140a,140
b,150,200,500 リング伝送システム(リ
ング) 110a 接続形態認識手段 110b 障害区間検出手段 110c ループバック切り替え制御手段 110d パス切り替え手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 池田 善尚 大阪市中央区城見二丁目2番53号 富士通 関西中部ネットテック株式会社内 (72)発明者 安井 孝則 大阪市中央区城見二丁目2番53号 富士通 関西中部ネットテック株式会社内 (72)発明者 谷口 充己 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内 (72)発明者 塩田 昌宏 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内 Fターム(参考) 5K002 AA05 BA06 DA03 DA04 DA11 EA07 EA32 EA33 FA01 5K031 AA04 AA08 CA08 DA06 DA12 DA19 DB14 EB05 EB11

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光信号をアドするノードを表すアドノー
    ド識別番号と光信号をドロップするノードを表すドロッ
    プノード識別番号とを表示するクロスコネクト情報が書
    き込まれたデータリンクチャネルを有する双方向リング
    伝送路を介して複数の光伝送装置が相互に接続されたリ
    ング伝送システムに使用される、リング伝送システム用
    光伝送装置であって、 該クロスコネクト情報とリング状に接続された光伝送装
    置の並び順を一意的に表示するトポロジー情報とを読み
    出すデータリンク読み出し手段と、 該データリンク読み出し手段にて読み出された該トポロ
    ジー情報を用いて、トポロジーを生成するトポロジー生
    成手段と、 該トポロジー生成手段にて生成された該トポロジーに基
    づき、該データリンクチャネルの該クロスコネクト情報
    に、複数の光伝送装置のそれぞれが有する固有の絶対ノ
    ード識別番号と、他ノードの絶対ノード識別番号と該ト
    ポロジーとを関連させて付された相対ノード識別番号と
    を、該データリンクチャネルの該クロスコネクト情報に
    書き込むデータリンク書き込み手段と、 該データリンクチャネルに書き込まれた該クロスコネク
    ト情報を保持するスケルチテーブルを生成するスケルチ
    テーブル生成手段とをそなえて構成されたことを特徴と
    する、リング伝送システム用光伝送装置。
  2. 【請求項2】 光信号をアドするノードを表すアドノー
    ド識別番号と光信号をドロップするノードを表すドロッ
    プノード識別番号とを表示するクロスコネクト情報が書
    き込まれたデータリンクチャネルを有する双方向リング
    伝送路を介して複数の光伝送装置が相互に接続された第
    1のリング伝送システムと、該データリンクチャネルを
    有する双方向リング伝送路を介して複数の光伝送装置が
    相互に接続された第2のリング伝送システムとが結合し
    たリング伝送システムに使用される、リング伝送システ
    ム用光伝送装置であって、 該データリンクチャネルの該クロスコネクト情報とリン
    グ状に接続された光伝送装置の並び順を一意的に表示す
    るトポロジー情報とを読み出すデータリンク読み出し手
    段と、 該データリンク読み出し手段にて読み出された該トポロ
    ジー情報を用いて、トポロジーを生成するトポロジー生
    成手段と、 該トポロジー生成手段にて生成された該トポロジーに基
    づき、該データリンクチャネルの該クロスコネクト情報
    に、複数の光伝送装置のそれぞれが有する固有の絶対ノ
    ード識別番号と、他ノードの絶対ノード識別番号と該ト
    ポロジーとを関連させて付された相対ノード識別番号と
    を、書き込むデータリンク書き込み手段と、 該データリンクチャネルに書き込まれた該クロスコネク
    ト情報を保持するスケルチテーブルを生成するスケルチ
    テーブル生成手段と、 該第1のリング伝送路から該第2のリング伝送路に該光
    信号を送信するプライマリノードを示すプライマリノー
    ド識別番号と、該プライマリノードに隣接して該光信号
    を送受信するセカンダリノードを示すセカンダリノード
    識別番号と、該ドロップノード識別番号とを保持するリ
    ップテーブルを、該クロスコネクト情報に基づいて該現
    用回線及び該予備回線毎に生成するリップテーブル生成
    手段と、 該データリンク読み出し手段が読み出した該クロスコネ
    クト情報の該相対ノード識別番号により、自ノードが該
    プライマリノードであるか該セカンダリノードであるか
    を認識しうるノード認識手段とをそなえて構成されたこ
    とを特徴とする、リング伝送システム用光伝送装置。
  3. 【請求項3】 光信号をアドするノードを表すアドノー
    ド識別番号と光信号をドロップするノードを表すドロッ
    プノード識別番号とを表示するクロスコネクト情報が書
    き込まれたデータリンクチャネルを有する双方向リング
    伝送路を介して複数のノードが相互に接続されたリング
    伝送システムに使用される、リング伝送システム用光伝
    送方法であって、 上記の各ノードのそれぞれにおいて、 該クロスコネクト情報とリング状に接続された光伝送装
    置の並び順を一意的に表示するトポロジー情報とを読み
    出すデータリンク読み出しステップと、 該データリンク読み出しステップにて読み出された該ト
    ポロジー情報を用いて、トポロジーを生成するトポロジ
    ー生成ステップと、 該トポロジー生成ステップにて生成された該トポロジー
    に基づき、該データリンクチャネルの該クロスコネクト
    情報に、複数のノードのそれぞれが有する固有の絶対ノ
    ード識別番号と他ノードの絶対ノード識別番号と該トポ
    ロジーとを関連させて付された相対ノード識別番号とを
    書き込むデータリンク書き込みステップと、 該データリンクチャネルに書き込まれた該クロスコネク
    ト情報を保持するスケルチテーブルを生成するスケルチ
    テーブル生成ステップとをそなえて構成されたことを特
    徴とする、リング伝送システム用光伝送方法。
  4. 【請求項4】 双方向リング伝送路を介して複数の光伝
    送装置が相互に接続された伝送リングにおける、リング
    伝送システム用光伝送装置であって、 該双方向リング伝送路に接続され、該伝送リングと該伝
    送リングに接続された他の伝送リングとの間の接続形態
    を認識する接続形態認識手段と、 該接続形態認識手段に接続され、障害が発生した区間を
    検出する障害区間検出手段と、 該接続形態認識手段と該障害区間検出手段とに接続さ
    れ、該接続形態と該区間とに基づいて伝送経路を切り替
    えするループバック切り替え制御手段とをそなえて構成
    されたことを特徴とする、リング伝送システム用光伝送
    装置。
  5. 【請求項5】 双方向リング伝送路を介して複数の光伝
    送装置が相互に接続された伝送リングにおける、リング
    伝送システム用光伝送方法であって、 該伝送リングと該伝送リングに接続された他の伝送リン
    グとの間の接続形態を認識する接続形態認識ステップ
    と、 該接続形態認識ステップにて認識された該接続形態に基
    づき障害が発生した区間を検出する障害区間検出ステッ
    プと、 該接続形態認識ステップにて認識された該接続形態と該
    障害区間検出ステップにて検出された該区間とに基づ
    き、光信号の該伝送リングにおけるループバック距離を
    最小にすべく、伝送経路を切り替えするループバック切
    り替え制御ステップとをそなえて構成されたことを特徴
    とする、リング伝送システム用光伝送方法。
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