JP5267191B2 - 光リングネットワークシステム及び光伝送装置 - Google Patents

光リングネットワークシステム及び光伝送装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5267191B2
JP5267191B2 JP2009035641A JP2009035641A JP5267191B2 JP 5267191 B2 JP5267191 B2 JP 5267191B2 JP 2009035641 A JP2009035641 A JP 2009035641A JP 2009035641 A JP2009035641 A JP 2009035641A JP 5267191 B2 JP5267191 B2 JP 5267191B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
optical
optical transmission
signal
transmission device
communication path
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2009035641A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010193184A (ja
Inventor
英二 菅原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujitsu Ltd filed Critical Fujitsu Ltd
Priority to JP2009035641A priority Critical patent/JP5267191B2/ja
Priority to US12/698,497 priority patent/US8280244B2/en
Publication of JP2010193184A publication Critical patent/JP2010193184A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5267191B2 publication Critical patent/JP5267191B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04BTRANSMISSION
    • H04B10/00Transmission systems employing electromagnetic waves other than radio-waves, e.g. infrared, visible or ultraviolet light, or employing corpuscular radiation, e.g. quantum communication
    • H04B10/27Arrangements for networking
    • H04B10/275Ring-type networks
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04JMULTIPLEX COMMUNICATION
    • H04J14/00Optical multiplex systems
    • H04J14/02Wavelength-division multiplex systems
    • H04J14/0201Add-and-drop multiplexing
    • H04J14/0202Arrangements therefor
    • H04J14/0204Broadcast and select arrangements, e.g. with an optical splitter at the input before adding or dropping
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04JMULTIPLEX COMMUNICATION
    • H04J14/00Optical multiplex systems
    • H04J14/02Wavelength-division multiplex systems
    • H04J14/0201Add-and-drop multiplexing
    • H04J14/0202Arrangements therefor
    • H04J14/021Reconfigurable arrangements, e.g. reconfigurable optical add/drop multiplexers [ROADM] or tunable optical add/drop multiplexers [TOADM]
    • H04J14/0212Reconfigurable arrangements, e.g. reconfigurable optical add/drop multiplexers [ROADM] or tunable optical add/drop multiplexers [TOADM] using optical switches or wavelength selective switches [WSS]
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04JMULTIPLEX COMMUNICATION
    • H04J14/00Optical multiplex systems
    • H04J14/02Wavelength-division multiplex systems
    • H04J14/0201Add-and-drop multiplexing
    • H04J14/0202Arrangements therefor
    • H04J14/0213Groups of channels or wave bands arrangements
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04JMULTIPLEX COMMUNICATION
    • H04J14/00Optical multiplex systems
    • H04J14/02Wavelength-division multiplex systems
    • H04J14/0278WDM optical network architectures
    • H04J14/0283WDM ring architectures
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04JMULTIPLEX COMMUNICATION
    • H04J14/00Optical multiplex systems
    • H04J14/02Wavelength-division multiplex systems
    • H04J14/0287Protection in WDM systems
    • H04J14/0293Optical channel protection
    • H04J14/0295Shared protection at the optical channel (1:1, n:m)

Description

ここに開示される実施形態は、リング状に接続された光伝送路において障害が発生した時に、通信経路を自動的に切り替え可能な光リングネットワークシステム及びその光リングネットワークシステムにおいて使用される光伝送装置に関する。
近年、高速通信及び大容量通信に対するニーズが増大している。そして、高速通信及び大容量通信を実現するために、通信に使用される光を多重化し、その多重化された光を伝送する波長分割多重通信(Wavelength Division Multiplex、WDM)方式の通信システムが利用されている。このWDM方式の通信システムの一つの形態として、光伝送路がリング状に接続された光リングネットワークを有する、光リングネットワークシステムが利用されている。光リングネットワークシステムは、光伝送路の一部において障害が発生しても、通信経路を切り替えることにより、通信を継続することが可能である。
このような光リングネットワークシステムにおける、光伝送路上の障害発生時における通信経路の切り替え方式が幾つか提案されている。例えば、特許文献1に開示された第1の切り替え方式では、光リングネットワークに接続された各光伝送装置は、第1の波長の光信号と第2の波長の光信号のそれぞれに同一の情報を搬送させる。そして各光伝送装置は、第1の波長の光信号と第2の波長の光信号を互いに対して逆向きに、光リングネットワークへ送出する。一方、各光伝送装置は、通常時において、第1の波長を選択することにより、光信号を受信する。そして障害が発生した時には、第1の波長の光信号を受信できない光伝送装置は、第2の波長を選択することにより、光信号を受信する。
また、特許文献1に開示された第2の切り替え方式では、各光伝送装置は、通常時には第1の波長の光信号を用いて情報を伝送する。そして障害発生時において、隣接する光伝送路において障害が発生したことを検知した光伝送装置は、第1の波長による光信号を第2の波長の光信号に変換する。そして障害が発生したことを検知した光伝送装置は、この第2の波長の光信号を、第1の波長の光信号が伝播してきた方向に対して逆向きに光伝送路に送出する。
さらに、特許文献2に開示された第3の切り替え方式では、波長ごとに光リングネットワークが用意されており、各ノードにおいて、各波長の光信号は、割り当てられた光リングネットワークに入力される。そして各ノードに接続された光波リング装置は、現用波長の何れかの光リングネットワークに障害が発生したことを検知すると、光信号を送出する光リングネットワークを他の波長用の光リングネットワークに切り替える。
特開平6−97950号公報 特開2000−332805号公報
しかし、第1の切り替え方式では、一つの情報を送信するために、光リングネットワークにおいて、一つの波長に対する双方向の二つの光チャネルが常に使用される。そのため、光リングネットワークにより提供可能な回線数が、その光リングネットワークで使用可能な波長の数以下に制限されてしまう。
また、第2の切り替え方式では、障害が発生した光伝送路に隣接する光伝送装置がその障害の発生を検知することにより、光信号をループバックさせる。そのため、光信号は、その光信号を光リングネットワークへ送出した光伝送装置から、障害を検知した光伝送装置までの区間の光伝送路を二重に経由する。したがって、特に通信経路上に存在する光伝送装置の数が多い場合、または光伝送装置間の距離が長い場合には、障害を救済するための迂回通信経路で発生する伝送遅延が大きくなってしまう。
さらに、第3の切り替え方式では、光リングネットワークシステムは、障害が発生していない場合には使用されない予備用の光伝送路を備えねばならず、また、各光波リング装置が全ての波長に対する切り替え機能及び分岐機能を有さなければならない。そのため、光リングネットワークシステム全体のコストが非常に高価になってしまう。
そこで、本明細書は、通常時における提供回線数の減少及びコストの増大を防止しつつ、障害発生時においても伝送遅延を抑制可能な光リングネットワークシステム及び光伝送装置を提供することを目的とする。
一つの実施形態によれば、光リングネットワークシステムが提供される。係る光リングネットワークシステムは、リング状に接続され、第1の方向に光信号を伝送する第1の光伝送路と、リング状に接続され、第1の方向とは逆向きの第2の方向に光信号を伝送する第2の光伝送路と、第1の光伝送路及び第2の光伝送路に接続された第1の光伝送装置と、第1の光伝送路及び第2の光伝送路に接続された第2の光伝送装置とを有する。そして、第1の光伝送装置は、第1の波長を持つ第1の光信号に、信号の送信元を表す送信元識別子を含め、その第1の光信号を第1の光伝送装置と第2の光伝送装置とを結ぶ第1の光伝送路及び第2の光伝送路上に設定される第1の通信経路へ送出する。一方、第2の光伝送装置は、第1の通信経路を介して受信した第1の光信号から抽出した送信元識別子と、予め設定された通信相手を特定する受信期待光パス識別子とが一致するか否か判定し、送信元識別子と受信期待光パス識別子とが一致しない場合、あるいは第1の光信号から送信元識別子を抽出できない場合、第1の波長を持つ第2の光信号に、光信号を送出する光伝送路を第1の通信経路とは逆向きの第2の通信経路へ切り替えることを第1の光伝送装置に対して要求する切替要求信号を含め、その第2の光信号を第1の通信経路へ送出し、かつ、第1の光伝送装置から送出された第2の通信経路を経由した、第1の波長と異なる第2の波長を持つ第3の光信号を受信する。
また他の実施形態によれば、リング状に接続され、第1の方向に光信号を伝送する第1の光伝送路と、リング状に接続され、第1の方向とは逆向きの第2の方向に光信号を伝送する第2の光伝送路とを有する光リングネットワークに接続される光伝送装置が提供される。係る光伝送装置は、予め設定された通信相手を特定する受信期待光パス識別子を記憶する記憶部と、その光伝送装置と、光リングネットワークに接続された他の光伝送装置とを結ぶ、第1の光伝送路及び第2の光伝送路上に設定された第1の通信経路を経由した他の光伝送装置からの第1の波長を持つ第1の光信号か、または、第1の通信経路とは逆向きの第2の通信経路を経由した他の光伝送装置からの第1の波長と異なる第2の波長を持つ第3の光信号を選択的に受信し、第1の光信号を受信する場合、受信した第1の光信号から、信号の送信元を表す送信元識別子を抽出する受信部と、第1の波長を持つ第2の光信号を第1の通信経路へ送出する送信部と、送信元識別子と、受信期待光パス識別子とが一致するか否か判定し、送信元識別子と受信期待光パス識別子とが一致しない場合、あるいは第1の光信号から送信元識別子を抽出できない場合、送信部に、第2の光信号に、光信号を送出する光伝送路を第2の通信経路へ切り替えることを他の光伝送装置に対して要求する切替要求信号を含めさせ、かつ、受信部に、第2の通信経路を経由した第3の光信号を受信させる制御部とを有する。
さらに他の実施形態によれば、リング状に接続され、第1の方向に光信号を伝送する第1の光伝送路と、リング状に接続され、第1の方向とは逆向きの第2の方向に光信号を伝送する第2の光伝送路とを有する光リングネットワークに接続された光伝送装置による通信経路の切り替え方法が提供される。係る通信経路の切り替え方法は、光伝送装置と、光リングネットワークに接続された他の光伝送装置とを結ぶ、第1の光伝送路及び第2の光伝送路上に設定された第1の通信経路を経由した他の光伝送装置からの第1の波長を持つ第1の光信号を受信し、受信した第1の光信号から信号の送信元を表す送信元識別子を抽出し、送信元識別子と、光伝送装置の記憶部に記憶された、予め設定された通信相手を特定する受信期待光パス識別子とが一致するか否か判定し、送信元識別子と受信期待光パス識別子とが一致しない場合、あるいは第1の光信号から送信元識別子を抽出できない場合、第1の波長を持つ第2の光信号に、光信号を送出する光伝送路を第1の通信経路とは逆向きの第2の通信経路へ切り替えることを他の光伝送装置に対して要求する切替要求信号を含めさせ、かつ、その第2の光信号を第1の通信経路へ送出し、第2の通信経路を経由した第1の波長と異なる第2の波長を持つ第3の光信号を受信することを含む。
本明細書に開示された光リングネットワークシステム及び光伝送装置は、通常時における提供回線数の減少及びコストの増大を防止しつつ、障害発生時においても伝送遅延を抑制できるという効果を奏する。
第1の実施形態に係る光リングネットワークシステムの概略構成図である。 図1に示された光リングネットワークシステムに接続される光伝送装置の概略構成図である。 図1に示された光リングネットワークシステムにおいて、二つの光伝送装置間に設定されている通信経路のうちの一方の光伝送路上で障害が発生した場合の光リングネットワークシステムの状況を示す図である。 図1に示された光リングネットワークシステムに接続された二つの光伝送装置が通信経路を切り替えるための動作手順を示すシーケンス図である。 図1に示された光リングネットワークシステムに接続された二つの光伝送装置が通信経路を切り替えるための動作手順を示すシーケンス図である。 図1に示された光リングネットワークシステムにおいて、二つの光伝送装置間に設定されている通信経路に含まれる両方の光伝送路上で障害が発生した場合の光リングネットワークシステムの状況を示す図である。 第2の実施形態に係る光リングネットワークシステムの概略構成図である。 第2の実施形態の変形例に係る光リングネットワークシステムで使用される光伝送装置の概略構成図である。
以下、図を参照しつつ、第1の実施形態に係る光リングネットワークシステムについて説明する。
この光リングネットワークシステムでは、光リングネットワークに接続された各光伝送装置が、予め回線設定された通信相手の光伝送装置の識別情報を保持する。一方、各光伝送装置は、通常時において使用される現用波長の光信号のヘッダ情報に、自己の識別情報を含め、そしてその光信号を、互いに対して逆向きに光信号を伝送する二つの光リングネットワークのうちの一方へ送出する。そして各光伝送装置は、受信した現用波長の光信号のヘッダ情報に含まれる識別情報と、予め保持した識別情報が一致するか否かを判定することにより、通信経路上の光伝送路で発生した障害を検知する。そして障害が発生したことを検知した光伝送装置は、通信相手の光伝送装置に対して、予備用の波長の光信号を、通常時とは逆方向の光リングネットワークにも送出することを要求する。
図1は、第1の実施形態による光リングネットワークシステム1の概略構成図である。図1に示すように、光リングネットワークシステム1は、4台の光伝送装置11〜14を有する。そして各光伝送装置11〜14は、それぞれ、隣接する光伝送装置と2組の光ファイバ束21〜24及び31〜34で接続されている。そして光ファイバ束21〜24は、それぞれ少なくとも1本の光ファイバを有し、時計回り方向に光信号を伝送するリング状の光伝送路20を形成する。一方、光ファイバ束31〜34は、それぞれ少なくとも1本の光ファイバを有し、反時計回り方向に光信号を伝送するリング状の光伝送路30を形成する。そしてこれら2系統の光伝送路は、それぞれ、複数の互いに異なる波長を持つ光を搬送波とする、多重化された光チャネルを含むことが可能となっている。
各光伝送装置11〜14は、それぞれ、少なくとも一つのユーザ回線41〜44に接続されている。なお、ユーザ回線41〜44は、例えば、SONET(Synchronous Optical Network)/SDH(Synchronous Digital Hierarchy)などの所定の通信規格に従った通信回線である。そして図1に示された光リングネットワークシステム1では、ユーザ回線41とユーザ回線42との間に、光伝送装置11及び光伝送装置12を経由する通信経路が設定されている。この通信経路では、光伝送装置11から出力された光信号は、時計回りの光伝送路20を経由して、光伝送装置12に到達する。一方、光伝送装置12から出力された光信号は、反時計回りの光伝送路30を経由して、光伝送装置11に到達する。
同様に、ユーザ回線43とユーザ回線44との間に、光伝送装置13及び光伝送装置14を経由する通信経路が設定されている。この通信経路では、光伝送装置13から出力された光信号は、時計回りの光伝送路20を経由して、光伝送装置14に到達する。一方、光伝送装置14から出力された光信号は、反時計回りの光伝送路30を経由して、光伝送装置13に到達する。
この二つの通信経路は、光伝送路20及び30内で重複しないため、各光伝送装置は、同一の波長λ1の光チャネルを用いて通信を行っている。また各通信経路は、波長λ2の光チャネルを予備用の光チャネルとして共有している。このように、光リングネットワークシステム1は、通信経路同士が重複しなければ、同一波長の光チャネルを用いて複数の通信経路を設定できる。そのため、光リングネットワークシステム1は、使用可能な波長の数よりも多い通信経路を設定することができる。
また、光伝送装置11は、少なくとも一つの光リング送信部51と、少なくとも一つの光リング受信部61と、クロスコネクト部71と、記憶部81と、制御部91を有する。同様に、光伝送装置12〜14は、それぞれ、少なくとも一つの光リング送信部52〜54と、少なくとも一つの光リング受信部62〜64と、クロスコネクト部72〜74と、記憶部82〜84と、制御部92〜94を有する。
なお、各光伝送装置11〜14の構成及び機能は同一であるため、以下では、光伝送装置11について説明する。また、便宜上、各光伝送装置において、時計回り方向に隣接する光ファイバ束と接続される端子をEast端と呼び、反時計回り方向に隣接する光ファイバ束と接続される端子をWest端と呼ぶ。
図2は、光伝送装置11の概略構成図である。なお、図2では、簡単化のために、光リング送信部51及び光リング受信部61は、それぞれ1個ずつ示されているが、光伝送装置11は、複数個の光リング送信部51及び光リング受信部61を有してもよい。
光リング送信部51は、ユーザ回線41からの光信号を受信する。そして光リング送信部51は、ユーザ回線41から受け取った光信号に含まれるデータを、光伝送路20または30により伝送される光信号に含める。そのために、図2に示されるように、光リング送信部51は、光−電気変換器511と、デジタルラッパー回路512、513と、電気−光変換器514、515と、ビームスプリッタ516、517を有する。このうち、デジタルラッパー回路512、電気−光変換器514及びビームスプリッタ516は、通常時の通信経路に使用される現用波長λ1の光チャネルに対応する処理を実行する。一方、デジタルラッパー回路513、電気−光変換器515及びビームスプリッタ517は、障害が発生した時の迂回通信経路に使用される予備用波長λ2の光チャネルに対応する処理を実行する。
光−電気変換器511は、例えば、フォトダイオードなどの受光素子と、その受光素子に接続された増幅回路とを有し、ユーザ回線41から受信した光信号を電気信号に変換する。そして、光−電気変換器511は、その電気信号をデジタルラッパー回路512及び513へ出力する。
デジタルラッパー回路512及び513は、それぞれ、光信号の送信単位となるフレーム内に、受信した電気信号に含まれるデータと、前方誤り訂正(Forward Error Correction、FEC)符号などの誤り訂正符号と、所定の通信規格に従ったヘッダ情報を包含させる。なお、所定の通信規格は、例えば、国際通信連合−通信標準化部門勧告G.709(International Telecommunication Union-Telecommunication Standardization Sector G.709、ITU-T G.709)である。
またデジタルラッパー回路512及び513は、記憶部81から制御部91を介して受け取った、光伝送装置11を他の光伝送装置と識別するための識別情報をヘッダ情報に書き込む。さらにデジタルラッパー回路512及び513は、通信相手の光伝送装置に対して、通信経路の切り替えを要求するか否かを示す切替要求フラグをヘッダ情報に書き込む。例えば、デジタルラッパー回路512及び513は、ITU-T G.709に規定されたヘッダ情報の未定義領域に、光伝送装置11の識別情報及び切替要求フラグを書き込む。
ヘッダ情報に書き込まれた光伝送装置11の識別情報及び切替要求フラグは、光伝送路の一部において障害が発生した時の通信経路の切り替えに利用される。通信経路の切り替えの詳細については後述する。
なお、デジタルラッパー回路512及び513は、例えば、ITU-T G.709に準拠した処理を実行する集積回路とすることができる。
デジタルラッパー回路512は、作成したフレームを、電気−光変換器514へ出力する。また、デジタルラッパー回路513は、作成したフレームを、電気−光変換器515へ出力する。
電気−光変換器514は、受信したフレームを、現用波長λ1の光信号に変換する。また、電気−光変換器515は、受信したフレームを、予備用波長λ2の光信号に変換する。そのために、電気−光変換器514及び515は、例えば、レーザダイオードと、レーザダイオードから出力された光を、フレームに含まれる信号値に応じて変調する光変調器とを有する。そして電気−光変換器514は、現用波長λ1の光信号をビームスプリッタ516へ出力する。また電気−光変換器515は、予備用波長λ2の光信号をビームスプリッタ517へ出力する。
ビームスプリッタ516は、現用波長λ1の光信号を、時計回りの光伝送路20へ送出される光信号と、反時計回りの光伝送路30へ送出される光信号に分岐する。またビームスプリッタ517は、予備用波長λ2の光信号を、時計回りの光伝送路20へ送出される光信号と、反時計回りの光伝送路30へ送出される光信号に分岐する。
ビームスプリッタ516または517から出力された光信号は、それぞれ、クロスコネクト部71に入力される。
クロスコネクト部71は、光リング送信部51から受け取った光信号をWDM方式により多重化し、その多重化された光信号をリング状の光伝送路20または光伝送路30に送出する。またクロスコネクト部71は、リング状の光伝送路20または光伝送路30を流れる多重化された光信号を中継または受信する。そしてクロスコネクト部71は、リング状の光伝送路20または光伝送路30を介して受信した多重化された光信号から、各波長ごとの光信号に分波し、その分波された光信号を光リング受信部61へ出力する。そのために、クロスコネクト部71は、図2に示されるように、マルチプレクサ711、712と、波長選択スイッチ713、714と、ビームスプリッタ715、716と、デマルチプレクサ717、718とを有する。
マルチプレクサ711は、少なくとも一つの光リング送信部51から受け取った光信号を合波する。そしてマルチプレクサ711は、合波した光信号を時計回りの光伝送路20上に設けられた波長選択スイッチ713へ出力する。またマルチプレクサ712は、少なくとも一つの光リング送信部51から受け取った光信号を合波する。そしてマルチプレクサ712は、合波した光信号を反時計回りの光伝送路30上に設けられた波長選択スイッチ714へ出力する。
波長選択スイッチ713は、その入力側端子に接続された光伝送路20に含まれる光ファイバ束24またはマルチプレクサ711から受信した、波長多重化された光信号を波長ごとの光信号に分離する。そして波長選択スイッチ713は、制御部91からの制御信号に応じて、任意の波長の光信号を選択する。そして波長選択スイッチ713は、選択された波長の光信号を、その出力側端子に接続された光伝送路20に含まれる光ファイバ束21へ出力する。また、波長選択スイッチ714は、その入力側端子に接続された光伝送路30に含まれる光ファイバ束31またはマルチプレクサ712から受信した、波長多重化された光信号を波長ごとの光信号に分離する。そして波長選択スイッチ714は、制御部91からの制御信号に応じて、任意の波長の光信号を選択する。そして波長選択スイッチ714は、選択された波長の光信号を、その出力側端子に接続された光伝送路30に含まれる光ファイバ束34へ出力する。
ビームスプリッタ715は、光伝送路20に含まれる光ファイバ束24から受信した、波長多重化された光信号を、波長選択スイッチ713へ向かう信号とデマルチプレクサ717へ向かう光信号に分岐する。またビームスプリッタ716は、光伝送路30に含まれる光ファイバ束31から受信した、波長多重化された光信号を、波長選択スイッチ714へ向かう信号とデマルチプレクサ718へ向かう光信号に分岐する。
デマルチプレクサ717及び718は、それぞれ、ビームスプリッタ715及び716から受信した、波長多重化された光信号を波長ごとの光信号に分波する。そしてデマルチプレクサ717及び718は、各波長の光信号を、それぞれの波長に対応する光リング受信部61へ出力する。
また、光伝送装置11は、クロスコネクト部71の入力側及び出力側の光伝送路20及び30に接続される、光増幅器101〜104を有する。そしてこの光増幅器101〜104は、それぞれ、光伝送路20または30を伝送される光信号を増幅する。なお、光増幅器101〜104は、例えば、エルビウムまたはネオジウムなどの希土類が添加された光ファイバ増幅器とすることができる。
光リング受信部61は、クロスコネクト部71から受け取った光信号からデータを取り出し、取り出したデータを所定の通信規格に従ってユーザ回線41に送出する。そのために、光リング受信部61は、図2に示されるように、光スイッチ611、612と、光−電気変換器613、614と、デジタルラッパー回路615、616と、スイッチ回路617と、電気−光変換器618を有する。このうち、光スイッチ611、光−電気変換器613及びデジタルラッパー回路615は、現用波長λ1の光チャネルに対応する処理を実行する。一方、光スイッチ612、光−電気変換器614及びデジタルラッパー回路616は、予備用波長λ2の光チャネルに対応する処理を実行する。
光スイッチ611は、制御部91からの制御信号に応じて、時計回りの光伝送路20とデマルチプレクサ717を経由した現用波長λ1の光信号、または反時計回りの光伝送路30とデマルチプレクサ718を経由した現用波長λ1の光信号の何れか一方を選択する。そして光スイッチ611は、選択した光信号を光−電気変換器613へ出力する。また、光スイッチ612は、制御部91からの制御信号に応じて、時計回りの光伝送路20とデマルチプレクサ717を経由した予備用波長λ2の光信号、または反時計回りの光伝送路30とデマルチプレクサ718を経由した予備用波長λ2の光信号の何れか一方を選択する。そして光スイッチ612は、選択した光信号を光−電気変換器614へ出力する。
光−電気変換器613は、例えば、フォトダイオードなどの受光素子と、その受光素子に接続された増幅回路とを有し、光スイッチ611から受信した光信号を電気信号に変換する。そして、光−電気変換器613は、その電気信号をデジタルラッパー回路615へ出力する。同様に、光−電気変換器614は、例えば、フォトダイオードなどの受光素子と、その受光素子に接続された増幅回路とを有し、光スイッチ612から受信した光信号を電気信号に変換する。そして、光−電気変換器614は、その電気信号をデジタルラッパー回路616へ出力する。
デジタルラッパー回路615及び616は、それぞれ、光−電気変換器613及び614から受信した電気信号に含まれるフレームからデータを取り出す。またデジタルラッパー回路615及び616は、取り出したデータに対して誤り訂正処理を実行する。なお、デジタルラッパー回路615及び616は、例えば、ITU-T G.709に従った処理を実行する集積回路とすることができる。
デジタルラッパー回路615及び616は、取り出したデータをユーザ回線41が準拠する通信規格に従った形式の信号とし、その信号をスイッチ回路617へ出力する。
さらに、デジタルラッパー回路615及び616は、フレームから取り出したヘッダ情報に書き込まれている、通信相手の光伝送装置を他の光伝送装置と識別するための識別情報及び切替要求フラグを抽出する。そしてデジタルラッパー回路615及び616は、抽出された識別情報及び切替要求フラグを制御部91へ渡す。またデジタルラッパー回路615及び616は、通信相手の光伝送装置の識別情報を抽出できないときは、エラー発生信号を制御部91へ渡す。なお、以下では、受信した光信号のヘッダ情報から抽出された、通信相手の光伝送装置の識別情報を、送信元識別子と呼ぶ。
スイッチ回路617は、デジタルラッパー回路615または616の何れか一方から受信した信号を、制御部91からの制御信号に応じて選択し、選択された電気信号を電気−光変換器618へ出力する。
電気−光変換器618は、スイッチ回路617から受信した信号を、ユーザ回線41が準拠する通信規格に従った光信号に変換する。そのために、電気−光変換器618は、例えば、レーザダイオードと、レーザダイオードから出力された光を、スイッチ回路617から受信した信号値に応じて変調する光変調器とを有する。そして電気−光変換器618は、光信号をユーザ回線41へ出力する。
記憶部81は、不揮発性の半導体メモリを有する。そして記憶部81は、光伝送装置11自身の識別情報を記憶する。また記憶部81は、予め設定された通信相手の光伝送装置の識別情報を、その通信相手との通信に利用される波長の光チャネルに関連付けて記憶する。なお、以下では、この通信相手の光伝送装置の識別情報を、受信期待光パス識別子と呼ぶ。
制御部91は、少なくとも1個のプロセッサと、その周辺回路を有する。そして制御部91は、光リングネットワークシステム1において設定されている通信経路上で障害が発生したことを検知する。そして制御部91は、障害が発生したことを検知した場合、その障害発生箇所を経由する通信経路を、迂回通信経路に切り替える。
制御部91は、通信経路上で障害が発生したか否かを、送信元識別子と、その通信相手との通信に利用される現用波長の光チャネルにより特定された、記憶部81に記憶されている受信期待光パス識別子とを比較することにより判定する。そして、送信元識別子と受信期待光パス識別子とが一致する場合、制御部91は、通信経路上に障害は発生していないと判定する。すなわち、制御部91は受信状態が正常であると判定する。一方、送信元識別子と受信期待光パス識別子とが一致しない場合、あるいは、制御部91が光リング受信部61からエラー発生信号を受け取った場合、制御部91は通信経路上に障害が発生したと判定する。すなわち、制御部91は受信状態が異常であると判定する。この場合、制御部91は、切替要求フラグの値を、通信相手の光伝送装置に対して通信経路の切り替えを要求することを示す値にすることを指示する制御信号を、光リング送信部51に送信する。
また、制御部91は、光リング受信部61が受信した光信号から抽出した切替要求フラグが、通信経路の切り替えを要求しないことを示す値を有していれば、通常時に使用される現用波長λ1の光チャネルを通る通信経路をそのまま使用する。すなわち、制御部91は送信状態が正常であると判定する。一方、切替要求フラグが、通信経路を切り替えることを要求する値を有していれば、制御部91は送信状態が異常であると判定する。そして制御部91は、現用波長λ1の光信号だけでなく、クロスコネクト部71を制御して、予備用波長λ2の光信号を、通常時に使用される通信経路とは逆向きの光伝送路にも出力させる。
以下に、通常時に使用される現用通信経路の状態と、光伝送装置11の各部の動作状態の関係を表すテーブルを示す。
Figure 0005267191
上記のテーブル1に示すように、現用通信経路の通信状態が正常である場合、光リング受信部61は、現用波長λ1の光チャネルを選択する。そして光リング受信部61は、現用波長λ1の光チャネルを経由した光信号を受信し、その光信号に含まれるデータをユーザ回線41へ転送する。また、光リング送信部51は、切替要求フラグの値を、通信相手の光伝送装置12に対して、通信経路の切り替えを要求しない値に設定する。さらに、クロスコネクト部71では、迂回通信経路設定時において光伝送装置11からの光信号の送信に利用される波長選択スイッチ714が、予備用波長λ2の光チャネルを流れる光信号が光伝送装置11をスルーするように設定される。また、迂回通信経路設定時において光伝送装置12からの光信号を受信する経路にある波長選択スイッチ713も、予備用波長λ2の光チャネルを流れる光信号が光伝送装置11をスルーするように設定される。
また、現用通信経路の通信状態が、光伝送装置11から出力された光信号が通信相手の光伝送装置12に到達しない送信異常である場合も、光リング受信部61は、現用波長λ1の光チャネルを選択する。そして光リング受信部61は、現用波長λ1の光チャネルを経由した光信号を受信し、その光信号に含まれるデータをユーザ回線41へ転送する。また、光リング送信部51は、切替要求フラグの値を、通信相手の光伝送装置12に対して、通信経路の切り替えを要求しない値に設定する。しかし、クロスコネクト部71では、迂回通信経路設定時において光伝送装置11からの光信号の送信に利用される波長選択スイッチ714が、光リング送信部51から出力された予備用波長λ2の光信号を光伝送路30へ送出するように設定される。一方、迂回通信経路設定時において光伝送装置12からの光信号を受信する経路にある波長選択スイッチ713は、予備用波長λ2の光チャネルを流れる光信号が光伝送装置11をスルーするように設定される。
さらに、現用通信経路の通信状態が、光伝送装置12から出力され、現用通信経路を経由した光信号が光伝送装置11に到達しない受信異常である場合、光リング受信部61は、予備用波長λ2の光チャネルを選択する。そして光リング受信部61は、予備用波長λ2の光チャネルを経由した光信号を受信し、その光信号に含まれるデータをユーザ回線41へ転送する。また、光リング送信部51は、切替要求フラグの値を、通信相手の光伝送装置12に対して、通信経路の切り替えを要求する値に設定する。さらに、クロスコネクト部71では、迂回通信経路設定時において光伝送装置11からの光信号の送信に利用される波長選択スイッチ714が、光リング送信部51から出力された予備用波長λ2の光信号を光伝送路30へ送出するように設定される。また、迂回通信経路設定時において光伝送装置12からの光信号を受信する経路にある波長選択スイッチ713も、光リング送信部51から出力された予備用波長λ2の光信号を光伝送路20へ送出するように設定される。
図3〜図5を参照しつつ、通信経路上で障害が発生した時の、光伝送装置による通信経路切り替え動作について説明する。図3は、光伝送装置11と光伝送装置12の間に設定されている通信経路において、反時計回りの光伝送路30上で障害が発生した場合の光リングネットワークシステム1の状況を示す。また図4及び図5は、図1に示された光リングネットワークシステム1において、光伝送装置11と光伝送装置12が通信経路を切り替えるための動作手順を示すシーケンス図である。
図3に示されるように、光伝送路30上で障害が発生しても、光伝送装置11から出力された現用波長λ1の光信号301は、通常通り光伝送装置12へ到達する。一方、光伝送路30上で障害が発生すると、光伝送装置12から出力された現用波長λ1の光信号302は、光伝送装置11へ到達できなくなる。
この場合、図4に示されるように、光伝送装置11の制御部91は、通常時の通信経路である光伝送路30を経由して受信された光信号から抽出された送信元識別子と受信期待光パス識別子とが一致するか否か判定する(ステップS101)。通信経路上で障害が発生していない通常時であれば、送信元識別子と受信期待光パス識別子とは一致する(ステップS101−Yes)。そのため、制御部91は、ステップS102及びS103の処理を省略する。しかし、図3に示された状況では、光信号302が光伝送装置11へ到達しないため、光リング受信部61は送信元識別子を抽出することができず、エラー発生信号を制御部91へ出力する。そのため、送信元識別子と受信期待光パス識別子とは一致しない(ステップS101−No)。したがって、制御部91は、光リング送信部51に、切替要求フラグの値を、通信相手の光伝送装置に対して通信経路の切り替えを要求することを示す値に設定させる(ステップS102)。そのため、光伝送装置11から光伝送路20を経由して光伝送装置12に到達する、現用波長λ1の光信号のヘッダには、通信経路を切り替えることを要求することを示す切替要求フラグが含まれる。また制御部91は、クロスコネクト部71に、現用波長λ1の光信号301を光伝送路20へ送出させるとともに、その光信号301と同じデータを含む予備用波長λ2の光信号を光伝送路30へ送出させる。
さらに、制御部91は、現用波長λ1の光信号を受信するように設定されている光リング受信部61に対して、受信する光信号の波長として予備用波長λ2を選択するよう制御する(ステップS103)。そのため、光リング受信部61は、時計回りの光伝送路20を経由した、予備用波長λ2の光信号303を選択的に受信して、その光信号303に含まれるデータをユーザ回線41へ転送するように、光スイッチ611、612及びスイッチ回路617を動作させる。
一方、光伝送装置12では、制御部92が、通常時の通信経路である光伝送路20を経由して受信された現用波長λ1の光信号から抽出された切替要求フラグの値が、通信経路の切り替えを要求するものであるか否か判定する(ステップS201)。切替要求フラグの値が通信経路の切り替えを要求しない値である場合には(ステップS201−No)、制御部92は、ステップS202の処理を省略する。しかし、図3に示された状況では、上述したように、光伝送装置11は、切替要求フラグの値を、通信経路を切り替えることを要求する値に設定している(ステップS201−Yes)。したがって、制御部92は、クロスコネクト部72を制御して、現用波長λ1の光信号302を送出するだけでなく、その光信号302と同じデータを含む予備用波長λ2の光信号303を通常時の通信経路とは逆向きの光伝送路へ送出させる(ステップS202)。図3に示された状況では、光伝送装置12から光伝送路20へ、予備用波長λ2の光信号303が送出される。
その後、図5に示されるように、光伝送装置12の制御部92は、通常時の通信経路である光伝送路20を経由して受信された光信号から抽出された送信元識別子と受信期待光パス識別子とが一致するか否か判定する(ステップS203)。図3に示された状況では、光伝送装置11から光伝送装置12への通信経路上には障害が発生していないため、送信元識別子と受信期待光パス識別子とは一致する(ステップS203−Yes)。そのため、制御部92は、通信経路の切り替え処理を終了する。
一方、光伝送装置11の制御部91は、現用波長λ1の光信号から抽出された切替要求フラグの値が、通信経路の切り替えを要求するものであるか否か判定する(ステップS104)。そして図3に示された状況では、光伝送装置11は、現用波長λ1の光信号302を受信できないため、切替要求フラグを抽出できない(ステップS104−No)。そのため、制御部91は、通信経路の切り替え処理を終了する。
この一連の処理の結果、光伝送装置12から出力される、予備用波長λ2の光信号が、光伝送路20を経由して光伝送装置11に到達するようになる。一方、現用波長λ1の光信号を伝送する、光伝送装置11から光伝送装置12への通信経路は、そのまま使用される。したがって、光リングネットワークシステム1は、光伝送装置12から送出される光信号が通る通信経路のみを切り替えることにより、光伝送装置11と光伝送装置12間の通信を継続できる。
図6に、光伝送装置11と光伝送装置12の間に設定されている通信経路において、時計回りの光伝送路20及び反時計回りの光伝送路30の両方で障害が発生した場合の光リングネットワークシステム1の状況を示す。この場合、光伝送装置11から出力された現用波長λ1の光信号601及び光伝送装置12から出力された現用波長λ1の光信号602の両方が通信相手の光伝送装置へ到達できなくなる。このような場合における、光伝送装置11と光伝送装置12が通信経路を切り替えるための動作手順を、再度図4及び図5を用いて説明する。
まず、ステップS101〜S103及びステップS201、202の処理については、図3に示された状況の場合と同様であるため、説明を省略する。
図5のステップS203において、図6に示された状況では、光伝送装置11から光伝送装置12への通信経路上には障害が発生している。そのため、光リング受信部62は送信元識別子を抽出することができず、エラー発生信号を制御部92へ出力する。そのため、送信元識別子と受信期待光パス識別子とは一致しない(ステップS203−No)。したがって、制御部92は、光リング送信部52に、切替要求フラグの値を、通信相手の光伝送装置に対して通信経路の切り替えを要求することを示す値に設定させる(ステップS204)。また制御部92は、クロスコネクト部72に、現用波長λ1の光信号602を光伝送路30へ送出させるとともに、その光信号602と同じデータを含む予備用波長λ2の光信号604を光伝送路20へ送出させる。
さらに、制御部92は、現用波長λ1の光信号を受信するように設定されている光リング受信部62を、受信する光信号の波長として予備用波長λ2を選択するよう制御する(ステップS205)。そのため、光リング受信部62は、反時計回りの光伝送路30を経由した、予備用波長λ2の光信号603を選択的に受信して、その光信号603に含まれるデータをユーザ回線42へ転送する。その後、制御部92は、通信経路の切り替え処理を終了する。
一方、光伝送装置11では、制御部91が、通常時の通信経路である光伝送路20を経由して受信された現用波長λ1の光信号602から抽出された切替要求フラグの値が、通信経路の切り替えを要求するものであるか否か判定する(ステップS104)。図6に示された状況では、光伝送装置11は、現用波長λ1の光信号602から切替要求フラグを抽出できない。そのため、制御部91は、通信経路の切り替え処理を終了する。
この一連の処理の結果、光伝送装置11から出力される、予備用波長λ2の光信号603が、光伝送路30を経由して光伝送装置12に到達するようになる。また、光伝送装置12から出力される、予備用波長λ2の光信号604が、光伝送路20を経由して光伝送装置11に到達するようになる。したがって、光リングネットワークシステム1は、両方向の通信経路を切り替えることにより、光伝送装置11と光伝送装置12間の通信を継続できる。
なお、図6に示される状況の場合、ステップS202にて、光伝送装置12は、既に予備用波長λ2の光信号604を光伝送路20へ送出するようになっている。そのため、ステップS204では、光伝送装置12は、実際には、送出する光信号の切り替えを行わない。同様に、ステップS102にて、光伝送装置11は、既に予備用波長λ2の光信号603を光伝送路30へ送出するようになっている。光伝送装置11と光伝送装置12の間に設定されている通信経路において、光伝送路20でのみ障害が発生した場合に、ステップS204及びステップS105で、光信号が送出される光伝送路の切り替えが生じる。
また、図6に示される状況から、光伝送路30が復旧された場合、光伝送装置11は、光伝送装置12から光伝送路30へ送出された現用波長λ1の光信号602を受信できるようになる。そのため、光伝送装置11は、光信号602から送信元識別子を抽出できる。したがって、光伝送装置11では、送信元識別子と受信期待光パスが一致するので、光伝送装置11の制御部91は、受信状態は正常であると判定する。そして制御部91は、光リング受信部61を、受信する光信号の波長として現用波長λ1を選択するよう制御する。そのため、光伝送装置12から光伝送装置11への通信経路は、通常時の通信経路となる。また、制御部91は、光リング送信部51に、切替要求フラグの値を、通信相手の光伝送装置に対して通信経路の切り替えを要求しないことを示す値に設定させる。
その後、さらに光伝送路20が復旧された場合、光伝送装置12は、光伝送装置11から光伝送路20へ送出された現用波長λ1の光信号601を受信できるようになる。そのため、光伝送装置12は、光信号601から送信元識別子を抽出できる。したがって、光伝送装置12では、送信元識別子と受信期待光パスが一致するので、光伝送装置12の制御部92は、受信状態は正常であると判定する。そして制御部92は、光リング受信部62を、受信する光信号の波長として現用波長λ1を選択するよう制御する。そのため、光伝送装置11から光伝送装置12への通信経路は、通常時の通信経路となる。さらに、光信号601から抽出された切替要求フラグが通信経路の切り替えを要求しない値を持つため、光伝送装置12は、予備用波長λ2の光信号604の送出を停止する。また、制御部92は、光リング送信部52に、切替要求フラグの値を、通信相手の光伝送装置に対して通信経路の切り替えを要求しないことを示す値に設定させる。したがって、光伝送装置11においても、光信号602から抽出された切替要求フラグが通信経路の切り替えを要求しない値を持つため、光伝送装置11は、予備用波長λ2の光信号603の送出を停止する。
この一連の処理の結果、光リングネットワークシステム1は、光伝送装置11と光伝送装置12間の通信を通常時の通信経路に切り替えることができる。
以下に示すテーブル2は、図1に示された光伝送装置11と光伝送装置12間の通常時の通信経路が正常な場合の光リングネットワークシステム1が有する各光伝送装置の設定を示す。またテーブル3は、図1に示された光伝送装置11と光伝送装置12間の通常時の通信経路において双方向とも障害が発生しており、光伝送装置11と光伝送装置12間に迂回通信経路が設定されている場合の各光伝送装置の設定を示す。
Figure 0005267191
Figure 0005267191
テーブル2に示すように、光伝送装置11と光伝送装置12間の通常時の通信経路が正常な場合、光伝送装置11は、現用波長λ1の光チャネルについて、East端側に接続された光ファイバ束21及び31を介して光信号を送受信する。また、光伝送装置11は、予備用波長λ2の光チャネルについては、光信号をスルーさせる。そして光伝送装置11は、送信元識別子として、光伝送装置11を表す'A'という識別情報を、光伝送装置11から送出される光信号に含める。さらに光伝送装置11は、受信期待光パス識別子として、光伝送装置12を表す'B'という識別情報を記憶している。同様に、光伝送装置12は、現用波長λ1の光チャネルについて、West端側に接続された光ファイバ束21及び31を介して光信号を送受信する。また、光伝送装置12は、予備用波長λ2の光チャネルについては、光信号をスルーさせる。そして光伝送装置12は、送信元識別子として、光伝送装置12を表す'B'という識別情報を、光伝送装置12から送出される光信号に含める。さらに光伝送装置12は、受信期待光パス識別子として、光伝送装置11を表す'A'という識別情報を記憶している。
さらに、光伝送装置13は、現用波長λ1の光チャネルについて、East端側に接続された光ファイバ束23及び33を介して光信号を送受信する。また、光伝送装置13は、予備用波長λ2の光チャネルについては、光信号をスルーさせる。そして光伝送装置13は、送信元識別子として、光伝送装置13を表す'C'という識別情報を、光伝送装置13から送出される光信号に含める。さらに光伝送装置13は、受信期待光パス識別子として、光伝送装置14を表す'D'という識別情報を記憶している。同様に、光伝送装置14は、現用波長λ1の光チャネルについて、West端側に接続された光ファイバ束23及び33を介して光信号を送受信する。また、光伝送装置14は、予備用波長λ2の光チャネルについては、光信号をスルーさせる。そして光伝送装置14は、送信元識別子として、光伝送装置14を表す'D'という識別情報を、光伝送装置14から送出される光信号に含める。さらに光伝送装置14は、受信期待光パス識別子として、光伝送装置13を表す'C'という識別情報を記憶している。
またテーブル3に示すように、光伝送装置11と光伝送装置12間に迂回通信経路が設定されている場合、光伝送装置11は、予備用波長λ2の光チャネルについて、West端側に接続された光ファイバ束24及び34を介して光信号を送受信する。同様に、光伝送装置12は、予備用波長λ2の光チャネルについて、East端側に接続された光ファイバ束22及び32を介して光信号を送受信する。その他の設定は、テーブル2に示された設定と同じとなる。
以上に説明してきたように、第1の実施形態に係る光リングネットワークシステムでは、各光伝送装置が、予め回線設定された通信相手の光伝送装置の識別情報を受信期待光パス識別子として保持する。一方、各光伝送装置は、通常時において使用される現用波長の光信号のヘッダ情報に、自己の識別情報を送信元識別子として含め、そしてその光信号を通常時に使用される通信経路へ送出する。そして各光伝送装置は、受信した現用波長の光信号のヘッダ情報に含まれる送信元識別子と、予め保持した受信期待光パス識別子が一致するか否かを判定することにより、通信経路上の光伝送路で発生した障害を検知できる。そして障害が発生したことを検知した光伝送装置は、通信相手の光伝送装置に対して、通常時の通信経路とは逆方向の光伝送路にも予備用の波長の光信号を送出することを要求する。これにより、この光リングネットワークシステムは、通常時においては、光伝送装置が一方向にしか光信号を送出しないため、同一の波長の光信号を用いる複数の通信経路を提供できる。一方、この光リングネットワークシステムは、障害が発生した時も、信号送信元の光伝送装置自体が、光信号を送出する通信経路を切り替えるので、光信号が二重に経由する区間をなくすことができる。そのため、この光リングネットワークシステムは、障害発生時において通信経路長の無用な増加を抑制することにより、伝送遅延を抑制することができる。またこの光リングネットワークシステムは、障害発生時用の光伝送路を通常時に使用される光伝送路と別個に有する必要がない。そのため、この光リングネットワークシステムは、光リングネットワークシステムの設置に要するコストを抑制できる。
なお、異常発生時において、予備用波長の光チャネルを用いて各光伝送装置間の通信が行われる場合、各光伝送装置は、送出する予備用波長の光信号のヘッダ情報にも、送信元識別子を含めてもよい。また各光伝送装置は、選択的に受信される予備用波長の光信号から抽出した送信元識別子と受信期待光パス識別子が一致するか否か判定し、送信元識別子と受信期待光パス識別子が一致しない場合には、通信を停止してもよい。これにより、同一の現用波長の光チャネルを用いる複数の通信経路上でそれぞれ障害が発生しても、この光リングネットワークシステムは、各光伝送装置に接続されたユーザ回線間に誤った通信相手の信号を転送することを防止できる。
例えば、図1に示された光リングネットワークシステム1において、光伝送装置11と12間の通信経路と、光伝送装置13と14間の通信経路のそれぞれに障害が発生したとする。この場合、各光伝送装置は、同一の予備用波長λ2の光信号を、通常時に使用される通信経路とは逆向きの光伝送路に送出する。そのため、光伝送装置11から送出された予備用波長λ2の光信号は、光伝送装置14に到達する。
しかし、光伝送装置11から送出された予備用波長λ2の光信号のヘッダ情報には、送信元識別子として光伝送装置11の識別情報が記述されている。一方、光伝送装置14は、受信期待光パス識別子として、光伝送装置13の識別情報を保持している。したがって、予備用波長λ2の光信号から抽出された送信元識別子と受信期待光パス識別子が一致しないので、光伝送装置14は通信を停止する。同様に、他の光伝送装置についても、受信した予備用波長λ2の光信号のヘッダ情報から抽出された送信元識別子と受信期待光パス識別子が一致しないので、各光伝送装置は通信を停止する。このように、この光リングネットワークシステムは、各光伝送装置に接続されたユーザ回線間に誤った通信相手の信号を転送することを防止できる。
次に、第2の実施形態による光リングネットワークシステムについて説明する。第2の実施形態による光リングネットワークシステムは、障害が発生していない通常時において、予備用波長の光信号を利用した、他の通信経路よりも優先度の低い通信経路を設定する。そして、優先度が高い通信経路上で障害が発生した時、この光リングネットワークシステムでは、障害が発生したことを検知した光伝送装置が、管理用の光チャネルを通じて低優先度の通信経路の利用を停止するよう、各光伝送装置に通知する。そして障害が発生した通信経路を利用する光伝送装置が、予備用波長の光チャネルを利用した迂回通信経路を設定する。
図7は、第2の実施形態による光リングネットワークシステム2の概略構成図である。なお、図7に示される光リングネットワークシステム2の各構成要素には、図1に示された光リングネットワークシステム1の対応する構成要素と同一の参照番号を付した。光リングネットワークシステム2は、ユーザ回線43とユーザ回線44との間の通信経路702では、波長λ2の光チャネルが使用される点、及び各光伝送装置が、波長λ3の管理用の光チャネル703で接続されている点で光リングネットワークシステム1と異なる。なお、各光伝送装置は、図2に示された構成を有する。そのため、各光伝送装置の機能及び構成に関する詳細な説明は省略する。
通信経路702で使用される波長λ2は、光伝送装置11及び光伝送装置12を経由する、ユーザ回線41とユーザ回線42間の通信経路701にとっての予備の通信経路用の波長である。そして、光伝送装置13と光伝送装置14間の通信経路702の優先度は、光伝送装置11と光伝送装置12間の通信経路701の優先度よりも低く設定されている。なお、各通信経路の優先度は、例えば、その通信経路が設定されている光伝送装置の記憶部に、予め記憶される。
さらに、管理用の光チャネル703は、例えば、光監視チャネル(Optical Supervisory Channel、OSC)の規格に従った光チャネルとすることができる。そして各光伝送装置の制御部は、この光チャネル703を介して、隣接する光伝送装置へ制御情報及び管理情報を送信することが可能となっている。
次に、光リングネットワークシステム2において、優先度が高い通信経路上の光伝送路において障害が発生した場合の、各光伝送装置による通信経路の切り替え動作について説明する。なお、光リングネットワークシステム2の各光伝送装置が障害の発生を検知する原理及び手順は、図1の光リングネットワークシステム1の各光伝送装置が障害の発生を検知する原理及び手順と同一とすることができる。すなわち、光リングネットワークシステム2の各光伝送装置は、受信した光信号から抽出した送信元識別子と受信期待光パス識別子が一致するか否か判定する。そして各光伝送装置は、送信元識別子と受信期待光パス識別子が一致しない場合、または送信元識別子が抽出できない場合、障害が発生したと判定する。また、光リングネットワークシステム2の各光伝送装置は、管理用の光チャネル703を介して隣接する光伝送装置へ定期的にキープアライブパケットを送信し、そのキープアライブパケットを受信できなかったときに、障害が発生したと判定してもよい。
図7に示された通信経路701上の光ファイバ束21及び31で障害が発生した場合を仮定する。この場合、光伝送装置11の制御部91は、障害が発生したことを検知すると、記憶部81に記憶されている通信経路701の優先度を調べる。図7に示される例では、通信経路701の優先度は高い。そこで、制御部91は、通信経路701とは逆向きの光伝送路を通る管理用の光チャネル703を介して、光伝送装置14へ受信障害発生通知信号を送信する。光伝送装置14の制御部94は、光伝送装置11から受信障害発生通知信号を受信すると、その受信障害発生通知信号を、光チャネル703を介して光伝送装置13へ転送する。また、光伝送装置14では、制御部94は、クロスコネクト部74を、光伝送路から受信した波長λ2の光信号をスルーするように制御する。同様に、光伝送装置13の制御部93は、光伝送装置14から受信障害発生通知信号を受信すると、その受信障害発生通知信号を、光チャネル703を介して光伝送装置12へ転送する。また、光伝送装置13では、制御部93は、クロスコネクト部73を、光伝送路から受信した波長λ2の光信号をスルーするように制御する。
光伝送装置14が波長λ2の光信号をスルーするようになると、光伝送装置13は、光伝送装置14から送出された波長λ2の光信号を受信できなくなるので、送信元識別子を抽出できなくなる。光伝送装置13が送信元識別子を抽出できなくなると、光伝送装置13の制御部93は、記憶部83に記憶されている、光伝送装置14との間の通信経路702の優先度を調べる。図7に示される例では、通信経路702の優先度は低い。そこで、制御部93は、光伝送装置14への波長λ2の光信号の送出を停止する。同様に、光伝送装置14は、光伝送装置13からの波長λ2の光信号を受信できなくなるので、送信元識別子を抽出できなくなる。光伝送装置14が送信元識別子を抽出できなくなると、光伝送装置14の制御部94は、記憶部84に記憶されている、通信経路702の優先度を調べる。そして通信経路702の優先度は低いため、制御部94は、光伝送装置13への波長λ2の光信号の送出を停止する。
これにより、光伝送装置13と光伝送装置14との間に設定されていた、優先度の低い通信経路702は開放される。そして光伝送装置11と光伝送装置12は、波長λ2の光信号を、光伝送装置13及び14を経由する通信経路に流すことが可能となる。そこで光伝送装置11は、クロスコネクト部71を制御して、光リング送信部51から出力される、波長λ2の光信号を通常時の通信経路701とは逆向きの光伝送路にも送出させる。また制御部91は、波長λ1の光信号を受信するように設定されている光リング受信部61を、通信経路701とは逆向きの通信経路から受信する波長λ2の光信号を選択的に受信するよう制御する。同様に、光伝送装置12は、クロスコネクト部72を制御して、光リング送信部52から出力される、波長λ2の光信号を通信経路701とは逆向きの光伝送路にも送出させる。制御部92は、波長λ1の光信号を受信するように設定されている光リング受信部62を、通信経路701とは逆向きの通信経路から受信する波長λ2の光信号を選択的に受信するよう制御する。
この一連の処理の結果、光伝送装置11から出力される、波長λ2の光信号が、光伝送路30を経由して光伝送装置12に到達するようになる。また、光伝送装置12から出力される、波長λ2の光信号が、光伝送路20を経由して光伝送装置11に到達するようになる。したがって、光伝送装置11と光伝送装置12間の通信は、両方向の通信経路を切り替えることにより、継続される。
以下に示すテーブル4は、図7に示された光伝送装置11と光伝送装置12間の通常時の通信経路が正常な場合の光リングネットワークシステム2が有する各光伝送装置の設定を示す。またテーブル5は、図7に示された光伝送装置11と光伝送装置12間の通常時の通信経路において双方向とも障害が発生しており、光伝送装置11と光伝送装置12間に迂回通信経路が設定されている場合の各光伝送装置の設定を示す。
Figure 0005267191
Figure 0005267191
テーブル4に示すように、光伝送装置11と光伝送装置12間の通常時の通信経路が正常な場合、光伝送装置11は、波長λ1の光チャネルについて、East端側に接続された光ファイバ束21及び31を介して光信号を送受信する。また、光伝送装置11は、波長λ2の光チャネルについては、光信号をスルーさせる。そして光伝送装置11は、送信元識別子として、光伝送装置11を表す'A'という識別情報を、光伝送装置11から送出される光信号に含める。さらに光伝送装置11は、受信期待光パス識別子として、光伝送装置12を表す'B'という識別情報を記憶している。同様に、光伝送装置12は、波長λ1の光チャネルについて、West端側に接続された光ファイバ束21及び31を介して光信号を送受信する。また、光伝送装置12は、波長λ2の光チャネルについては、光信号をスルーさせる。そして光伝送装置12は、送信元識別子として、光伝送装置12を表す'B'という識別情報を、光伝送装置12から送出される光信号に含める。さらに光伝送装置12は、受信期待光パス識別子として、光伝送装置11を表す'A'という識別情報を記憶している。
さらに、光伝送装置13は、波長λ2の光チャネルについて、East端側に接続された光ファイバ束23及び33を介して光信号を送受信する。そして光伝送装置13は、送信元識別子として、光伝送装置13を表す'C'という識別情報を、光伝送装置13から送出される光信号に含める。さらに光伝送装置13は、受信期待光パス識別子として、光伝送装置14を表す'D'という識別情報を、波長λ2の光チャネルと関連付けて記憶している。同様に、光伝送装置14は、波長λ2の光チャネルについて、West端側に接続された光ファイバ束23及び33を介して光信号を送受信する。そして光伝送装置14は、送信元識別子として、光伝送装置14を表す'D'という識別情報を、光伝送装置14から送出される光信号に含める。さらに光伝送装置14は、受信期待光パス識別子として、光伝送装置13を表す'C'という識別情報を、波長λ2の光チャネルと関連付けて記憶している。
なお、光伝送装置13及び14では、波長λ1の光チャネルについての設定は未定義である。光伝送装置13及び14は、波長λ1の光チャネルを経由する光信号をスルーさせてもよいし、あるいは、波長λ1の光チャネルを経由する別の通信経路を設定してもよい。
またテーブル5に示すように、光伝送装置11と光伝送装置12間に迂回通信経路が設定されている場合、光伝送装置11は、波長λ2の光チャネルについて、West端側に接続された光ファイバ束24及び34を介して光信号を送受信する。同様に、光伝送装置12は、波長λ2の光チャネルについて、East端側に接続された光ファイバ束22及び32を介して光信号を送受信する。一方、光伝送装置13及び14は、波長λ2の光チャネルを経由する光信号をスルーさせる。その他の設定は、テーブル4に示された設定と同じとなる。
以上に説明してきたように、第2の実施形態に係る光リングネットワークシステム2は、通常時において、優先度の高い通信経路に対する予備の波長の光チャネルを、優先度の低い通信経路に利用できる。そのため、この光リングネットワークシステム2は、通常時において、第1の実施形態に係る光リングネットワークシステム1よりも多くの通信経路を提供できるので、高い回線利用効率を実現できる。また第2の実施形態に係る光リングネットワークシステム2の各光伝送装置は、第1の実施形態に係る光リングネットワークシステム1の光伝送装置と同様に、現用波長の光信号から抽出される送信元識別子を利用して、障害の発生を検知できる。そして障害の発生を検知した光伝送装置は、通信相手の光伝送装置に、通信経路を切り替えさせることができる。したがって、この光リングネットワークシステム2も、第1の実施形態の光リングネットワークシステム1が有する効果と同様の効果を奏することができる。
なお、この第2の実施形態に係る光リングネットワークシステムにおいて、同じ光ファイバ束を通る複数の通信経路が設定されている場合も考えられる。このような場合、それら複数の通信経路が経由する光ファイバ束において障害が発生しても、それぞれの通信経路に対する迂回通信経路を設定できることが好ましい。そこで、各光伝送装置の記憶部は、その光伝送装置を経由する通信経路ごとに、対応する予備の光チャネルの識別情報を記憶することが好ましい。そして障害が発生したことを検知した光伝送装置の制御部は、受信障害発生通知信号に、その障害により通信不能となった通信経路に対応する予備の光チャネルの識別情報を含める。そしてその制御部は、障害により通信不能となった通信経路に対応する予備の光チャネルの識別情報を含む受信障害発生通知信号を隣接する光伝送装置へ送信する。一方、受信障害発生通知信号を受信した光伝送装置は、その受信障害発生通知信号に含まれた、予備の光チャネルの識別情報により特定された光チャネルを利用した、優先度の低い通信経路を開放する。これにより、障害が発生したことを検知した光伝送装置は、その障害により通信不能となった優先度の高い通信経路のそれぞれについて、対応する予備の光チャネルを利用した迂回通信経路を設定することができる。
また、各光伝送装置は、低優先度の通信経路に利用される波長と同一の波長を持ち、低優先度の通信経路とは逆の方向から送信されてくる光信号をモニタすることにより、低優先度の通信経路を開放するか否かを決定してもよい。
図8は、低優先度の通信経路とは逆の方向から送信されてくる光信号をモニタすることができる光伝送装置801の概略構成図である。図8に示される光伝送装置801の各構成要素には、図2に示された光伝送装置11の対応する構成要素と同一の参照番号を付した。光伝送装置801は、光リング受信部61に含まれる二つのデジタルラッパー回路が、低優先度の通信経路に使用される光チャネルの波長λ2を持つ光信号を、光伝送路ごとに別個に受信する点で図2に示された光伝送装置11と異なる。また、光リング送信部51は、波長λ2の光信号のみをクロスコネクト部71へ送出する。したがって、光リング送信部51のうち、波長λ1の光信号を生成するために利用されるデジタルラッパー回路などは省略されてもよい。
光リング受信部61では、二つのデジタルラッパー回路のうち、低優先度の通信経路が設定された光伝送路から光信号が入力される方のデジタルラッパー回路から出力された電気信号が常にユーザ回線41へ出力されるように、スイッチ回路617が設定される。また、他方のデジタルラッパー回路は、受信した光信号から送信元識別子の抽出を試みる。以下では、このデジタルラッパー回路をモニタ用デジタルラッパー回路と呼ぶ。そしてモニタ用デジタルラッパー回路は、送信元識別子を抽出できたとき、低優先度の通信経路以外から光信号を受信したことを示す受信確認信号を制御部91へ渡す。
制御部91は、モニタ用デジタルラッパー回路から受信確認信号を受け取ると、波長λ2の光チャネルを予備用回線とする、高優先度の通信経路上で障害が発生したと判定する。そこで制御部91は、光リング送信部51に対して、波長λ2の光信号の送出を停止させる。また制御部91は、光伝送路から受信した波長λ2の光信号が光伝送装置801をスルーするように、クロスコネクト部71を制御する。
例えば、図7における光伝送装置13及び14が、図8に示された光伝送装置801と同様の構成を有する第2の実施形態の変形例について説明する。この場合、光伝送装置13の光リング受信部63は、光ファイバ束33を通る、低優先度の通信経路702を固定的にユーザ回線43に接続し、通信経路702を経由した波長λ2の光信号をユーザ回線43へ転送する。
また、光リング受信部63において、モニタ用デジタルラッパー回路は、光ファイバ束22を経由する波長λ2の光信号をモニタする。高優先度の通信経路701において障害が発生していなければ、光伝送装置12は、光伝送路20には波長λ2の光信号を送出しない。そのため、光伝送装置13の光リング受信部63のモニタ用デジタルラッパー回路は光信号を受信しない。そのため、光伝送装置13は、光伝送装置14との間で設定された通信経路702を利用して、ユーザ回線43とユーザ回線44間の通信を行うことができる。
一方、高優先度の通信経路701において障害が発生すれば、光伝送装置12は、光伝送路20に対して波長λ2の光信号を送出する。そのため、光伝送装置13の光リング受信部63のモニタ用デジタルラッパー回路は、光伝送装置12からの光信号を受信するので、送信元識別子を抽出できる。従って、光伝送装置13の制御部93は、モニタ用デジタルラッパー回路から受信確認信号を受け取るので、光リング送信部53に対して、波長λ2の光信号の送出を停止させる。また制御部93は、他の光伝送装置から出力された波長λ2の光信号が光伝送装置13をスルーするように、クロスコネクト部73を制御する。
この結果、光伝送装置14には、光伝送路30を介して、光伝送装置12から出力された波長λ2の光信号が到達するようになる。そのため、その光信号から抽出された送信元識別子は、光伝送装置14の記憶部84に記憶された受信期待光パス識別子と一致しなくなる。そこで、光伝送装置14の制御部94は、他の光伝送装置から出力された波長λ2の光信号が光伝送装置14をスルーするように、クロスコネクト部74を制御する。また制御部94は、光リング送信部54に対して、波長λ2の光信号の送出を停止させる。
なお、光伝送装置14が、光伝送装置11から出力される波長λ2の光信号をモニタすることにより、通信経路702を解放するか否か決定してもよい。この場合、光伝送装置14は、上記の光伝送装置13における処理と同様の処理を実行すればよい。
この一連の処理の結果、光伝送装置11から出力される、波長λ2の光信号が、光伝送路30を経由して光伝送装置12に到達するようになる。また、光伝送装置12から出力される、波長λ2の光信号が、光伝送路20を経由して光伝送装置11に到達するようになる。したがって、光伝送装置11と光伝送装置12間の通信は、両方向の通信経路を切り替えることにより、継続される。
このように、低優先度の通信経路が設定された光伝送装置は、その通信経路に利用される波長と同一の波長を持つ光チャネルを経由する、逆方向からの光信号を検出したときに、その低優先度の通信経路を開放する。これにより、第2の実施形態の変形例に係る光リングネットワークシステムは、管理用の光チャネルを省略できる。そのため、この光リングネットワークシステムは、より多数の通信経路を設定できるので、回線利用効率をさらに高くすることができる。さらにこの光リングネットワークシステムは、管理用の光チャネル上で障害が発生することによる、通信経路の切り替え動作不良の発生を防止できる。
なお、本発明は上記の実施形態に限定されるものではない。例えば、光リングネットワークシステムが有する光伝送装置の数は、4台に限られない。光リングネットワークシステムは、4台よりも少数または4台よりも多数の光伝送装置を有していてもよい。
また、各光伝送装置の制御部は、光リングネットワークシステムの保守性を向上させるために、図示しない操作部を介して保守モードに設定されたとき、管理者によるその操作部の操作に従って、送信元識別子の値を他の光伝送装置の識別情報に書き換えてもよい。これにより、光リングネットワークシステムは、任意の通信経路上で障害が発生した状況を擬似的に再現できる。従って、管理者は、擬似的に障害を発生させた通信経路の迂回通信経路が正しく確立されるか否かを確認することができる。
さらに、各光伝送装置の制御部は、受信した現用波長の光信号から切替要求フラグを抽出できない場合も、その光信号が経由するはずの通信経路上で障害が発生したと判定してもよい。また各光伝送装置では、制御部の代わりに、光リング受信部のデジタルラッパー回路が、送信元識別子と受信期待光パス識別子が一致するか否かの判定を実行してもよい。この場合、光リング受信部のデジタルラッパー回路は、その判定結果を制御部へ通知する。そして制御部は、通知された判定結果にしたがって、クロスコネクト部及び光リング受信部を制御することにより、上記の第1の実施形態と同様に、通信経路の切り替え処理を行ってもよい。
以上のように、当業者は、本発明の範囲内で、実施される形態に合わせて様々な変更を行うことができる。
以上説明した実施形態及びその変形例に関し、更に以下の付記を開示する。
(付記1)
リング状に接続され、第1の方向に光信号を伝送する第1の光伝送路と、
リング状に接続され、前記第1の方向とは逆向きの第2の方向に光信号を伝送する第2の光伝送路と、
前記第1の光伝送路及び前記第2の光伝送路に接続された第1の光伝送装置と、
前記第1の光伝送路及び前記第2の光伝送路に接続された第2の光伝送装置とを有し、
前記第1の光伝送装置は、
第1の波長を持つ第1の光信号に、信号の送信元を表す送信元識別子を含め、当該第1の光信号を前記第1の光伝送装置と前記第2の光伝送装置とを結ぶ前記第1の光伝送路及び前記第2の光伝送路上に設定される第1の通信経路へ送出し、
前記第2の光伝送装置は、
前記第1の通信経路を介して受信した前記第1の光信号から抽出した前記送信元識別子と、予め設定された通信相手を特定する受信期待光パス識別子とが一致するか否か判定し、前記送信元識別子と前記受信期待光パス識別子とが一致しない場合、あるいは前記第1の光信号から前記送信元識別子を抽出できない場合、前記第1の波長を持つ第2の光信号に、光信号を送出する光伝送路を前記第1の通信経路とは逆向きの第2の通信経路へ切り替えることを前記第1の光伝送装置に対して要求する切替要求信号を含め、当該第2の光信号を前記第1の通信経路へ送出し、かつ、前記第1の光伝送装置から送出された前記第2の通信経路を経由した前記第1の波長と異なる第2の波長を持つ第3の光信号を受信する、光リングネットワークシステム。
(付記2)
前記第1の光伝送装置は、前記第1の通信経路を介して前記切替要求信号を含む前記第2の光信号を受信すると、前記第3の光信号を、前記第2の通信経路へ送出する、付記1に記載の光リングネットワークシステム。
(付記3)
前記第2の光伝送装置は、前記送信元識別子と前記受信期待光パス識別子とが一致しない場合、あるいは前記第1の光信号から前記送信元識別子を抽出できない場合、前記第2の光信号を前記第1の通信経路へ送出するとともに、前記第1の波長と異なる第2の波長を持つ第4の光信号を前記第2の通信経路へ送出する、付記1に記載の光リングネットワークシステム。
(付記4)
前記第1の光伝送路及び前記第2の光伝送路に接続された第3の光伝送装置と、
前記第1の光伝送路及び前記第2の光伝送路に接続された第4の光伝送装置とをさらに有し、
前記第3の光伝送装置と前記第4の光伝送装置との間に、前記第1の光伝送装置及び前記第2の光伝送装置を経由しない、第3の通信経路が設定され、前記第1の通信経路上に障害が発生していない場合、前記第3の光伝送装置及び前記第4の光伝送装置は、前記第2の波長を持つ光信号を前記第3の通信経路を介して互いに送受信し、
前記第2の光伝送装置は、前記送信元識別子と前記受信期待光パス識別子とが一致しない場合、あるいは前記第1の光信号から前記送信元識別子を抽出できない場合、前記第3の光伝送装置及び前記第4の光伝送装置に、前記第3の通信経路を介する光信号の送受信を停止させ、かつ前記第2の波長を持つ光信号を通過させる、付記1〜3のいずれか一項に記載の光リングネットワークシステム。
(付記5)
リング状に接続され、第1の方向に光信号を伝送する第1の光伝送路と、リング状に接続され、前記第1の方向とは逆向きの第2の方向に光信号を伝送する第2の光伝送路とを有する光リングネットワークに接続される光伝送装置であって、
予め設定された通信相手を特定する受信期待光パス識別子を記憶する記憶部と、
前記光伝送装置と、前記光リングネットワークに接続された他の光伝送装置とを結ぶ、前記第1の光伝送路及び前記第2の光伝送路上に設定された第1の通信経路を経由した他の光伝送装置からの第1の波長を持つ第1の光信号か、または、前記第1の通信経路とは逆向きの第2の通信経路を経由した他の光伝送装置からの第1の波長と異なる第2の波長を持つ第3の光信号を選択的に受信し、前記第1の光信号を受信する場合、受信した第1の光信号から、信号の送信元を表す送信元識別子を抽出する受信部と、
前記第1の波長を持つ第2の光信号を前記第1の通信経路へ送出する送信部と、
前記送信元識別子と、前記受信期待光パス識別子とが一致するか否か判定し、前記送信元識別子と前記受信期待光パス識別子とが一致しない場合、あるいは前記第1の光信号から前記送信元識別子を抽出できない場合、前記送信部に、前記第2の光信号に、光信号を送出する光伝送路を前記第2の通信経路へ切り替えることを他の光伝送装置に対して要求する切替要求信号を含めさせ、かつ、前記受信部に、前記第2の通信経路を経由した前記第3の光信号を受信させる制御部と、
を有する光伝送装置。
(付記6)
リング状に接続され、第1の方向に光信号を伝送する第1の光伝送路と、リング状に接続され、前記第1の方向とは逆向きの第2の方向に光信号を伝送する第2の光伝送路とを有する光リングネットワークに接続された光伝送装置による通信経路の切り替え方法であって、
前記光伝送装置と、前記光リングネットワークに接続された他の光伝送装置とを結ぶ、前記第1の光伝送路及び前記第2の光伝送路上に設定された第1の通信経路を経由した他の光伝送装置からの第1の波長を持つ第1の光信号を受信し、
受信した第1の光信号から信号の送信元を表す送信元識別子を抽出し、
前記送信元識別子と、前記光伝送装置の記憶部に記憶された、予め設定された通信相手を特定する受信期待光パス識別子とが一致するか否か判定し、
前記送信元識別子と前記受信期待光パス識別子とが一致しない場合、あるいは前記第1の光信号から前記送信元識別子を抽出できない場合、前記第1の波長を持つ第2の光信号に、光信号を送出する光伝送路を前記第1の通信経路とは逆向きの第2の通信経路へ切り替えることを他の光伝送装置に対して要求する切替要求信号を含めさせ、かつ、当該第2の光信号を前記第1の通信経路へ送出し、
前記第2の通信経路を経由した第1の波長と異なる第2の波長を持つ第3の光信号を受信する、
ことを含む通信経路の切り替え方法。
1、2 光リングネットワークシステム
11〜14、801 光伝送装置
20、30 光伝送路
21〜24、31〜34 光ファイバ束
41〜44 ユーザ回線
51〜54 光リング送信部
61〜64 光リング受信部
71〜74 クロスコネクト部
81〜84 記憶部
91〜94 制御部

Claims (6)

  1. リング状に接続され、第1の方向に光信号を伝送する第1の光伝送路と、
    リング状に接続され、前記第1の方向とは逆向きの第2の方向に光信号を伝送する第2の光伝送路と、
    前記第1の光伝送路及び前記第2の光伝送路に接続された第1の光伝送装置と、
    前記第1の光伝送路及び前記第2の光伝送路に接続された第2の光伝送装置とを有し、
    前記第1の光伝送装置は、
    第1の波長を持つ第1の光信号に、信号の送信元を表す送信元識別子を含め、当該第1の光信号を前記第1の光伝送装置と前記第2の光伝送装置とを結ぶ前記第1の光伝送路及び前記第2の光伝送路上に設定される二つの通信経路のうちの第1の通信経路へ送出し、
    前記第2の光伝送装置は、
    前記第1の通信経路を介して受信した前記第1の光信号から抽出した前記送信元識別子と、予め設定された通信相手を特定する受信期待光パス識別子とが一致するか否か判定し、前記送信元識別子と前記受信期待光パス識別子とが一致しない場合、あるいは前記第1の光信号から前記送信元識別子を抽出できない場合、前記第1の波長を持つ第2の光信号に、光信号を送出する光伝送路を前記二つの通信経路のうちの前記第1の通信経路と異なる第2の通信経路へ切り替えることを前記第1の光伝送装置に対して要求する切替要求信号を含め、当該第2の光信号を前記第1の通信経路へ送出し、かつ、前記第1の光伝送装置から送出された前記第2の通信経路を経由した前記第1の波長と異なる第2の波長を持つ第3の光信号を受信する、光リングネットワークシステム。
  2. 前記第1の光伝送装置は、前記第1の通信経路を介して前記切替要求信号を含む前記第2の光信号を受信すると、前記第3の光信号を、前記第2の通信経路へ送出する、請求項1に記載の光リングネットワークシステム。
  3. 前記第2の光伝送装置は、前記送信元識別子と前記受信期待光パス識別子とが一致しない場合、あるいは前記第1の光信号から前記送信元識別子を抽出できない場合、前記第2の光信号を前記第1の通信経路へ送出するとともに、前記第1の波長と異なる第2の波長を持つ第4の光信号を前記第2の通信経路へ送出する、請求項1に記載の光リングネットワークシステム。
  4. 前記第1の光伝送路及び前記第2の光伝送路に接続された第3の光伝送装置と、
    前記第1の光伝送路及び前記第2の光伝送路に接続された第4の光伝送装置とをさらに有し、前記第1の通信経路は、前記第3の光伝送装置及び前記第4の光伝送装置を経由せず、一方、前記第2の通信経路は、前記第3の光伝送装置及び前記第4の光伝送装置を経由し、
    前記第3の光伝送装置と前記第4の光伝送装置との間に、前記第1の光伝送装置及び前記第2の光伝送装置を経由しない、第3の通信経路が設定され、前記第1の通信経路上に障害が発生していない場合、前記第3の光伝送装置及び前記第4の光伝送装置は、前記第2の波長を持つ光信号を前記第3の通信経路を介して互いに送受信し、
    前記第2の光伝送装置は、前記送信元識別子と前記受信期待光パス識別子とが一致しない場合、あるいは前記第1の光信号から前記送信元識別子を抽出できない場合、前記第3の光伝送装置及び前記第4の光伝送装置に、前記第3の通信経路を介する光信号の送受信を停止させ、かつ前記第2の波長を持つ光信号を通過させる、請求項1〜3のいずれか一項に記載の光リングネットワークシステム。
  5. リング状に接続され、第1の方向に光信号を伝送する第1の光伝送路と、リング状に接続され、前記第1の方向とは逆向きの第2の方向に光信号を伝送する第2の光伝送路とを有する光リングネットワークに接続される光伝送装置であって、
    予め設定された通信相手を特定する受信期待光パス識別子を記憶する記憶部と、
    前記光伝送装置と、前記光リングネットワークに接続された他の光伝送装置とを結ぶ、前記第1の光伝送路及び前記第2の光伝送路上に設定された二つの通信経路のうちの第1の通信経路を経由した他の光伝送装置からの第1の波長を持つ第1の光信号か、または、前記二つの通信経路のうちの前記第1の通信経路と異なる第2の通信経路を経由した他の光伝送装置からの第1の波長と異なる第2の波長を持つ第3の光信号を選択的に受信し、前記第1の光信号を受信する場合、受信した第1の光信号から、信号の送信元を表す送信元識別子を抽出する受信部と、
    前記第1の波長を持つ第2の光信号を前記第1の通信経路へ送出する送信部と、
    前記送信元識別子と、前記受信期待光パス識別子とが一致するか否か判定し、前記送信元識別子と前記受信期待光パス識別子とが一致しない場合、あるいは前記第1の光信号から前記送信元識別子を抽出できない場合、前記送信部に、前記第2の光信号に、光信号を送出する光伝送路を前記第2の通信経路へ切り替えることを他の光伝送装置に対して要求する切替要求信号を含めさせ、かつ、前記受信部に、前記第2の通信経路を経由した前記第3の光信号を受信させる制御部と、
    を有する光伝送装置。
  6. リング状に接続され、第1の方向に光信号を伝送する第1の光伝送路と、リング状に接続され、前記第1の方向とは逆向きの第2の方向に光信号を伝送する第2の光伝送路とを有する光リングネットワークに接続された光伝送装置による通信経路の切り替え方法であって、
    前記光伝送装置と、前記光リングネットワークに接続された他の光伝送装置とを結ぶ、前記第1の光伝送路及び前記第2の光伝送路上に設定された二つの通信経路のうちの第1の通信経路を経由した他の光伝送装置からの第1の波長を持つ第1の光信号を受信し、
    受信した第1の光信号から信号の送信元を表す送信元識別子を抽出し、
    前記送信元識別子と、前記光伝送装置の記憶部に記憶された、予め設定された通信相手を特定する受信期待光パス識別子とが一致するか否か判定し、
    前記送信元識別子と前記受信期待光パス識別子とが一致しない場合、あるいは前記第1の光信号から前記送信元識別子を抽出できない場合、前記第1の波長を持つ第2の光信号に、光信号を送出する光伝送路を前記二つの通信経路のうちの前記第1の通信経路と異なる第2の通信経路へ切り替えることを他の光伝送装置に対して要求する切替要求信号を含めさせ、かつ、当該第2の光信号を前記第1の通信経路へ送出し、
    前記第2の通信経路を経由した第1の波長と異なる第2の波長を持つ第3の光信号を受信する、
    ことを含む通信経路の切り替え方法。
JP2009035641A 2009-02-18 2009-02-18 光リングネットワークシステム及び光伝送装置 Expired - Fee Related JP5267191B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009035641A JP5267191B2 (ja) 2009-02-18 2009-02-18 光リングネットワークシステム及び光伝送装置
US12/698,497 US8280244B2 (en) 2009-02-18 2010-02-02 Optical ring network system

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009035641A JP5267191B2 (ja) 2009-02-18 2009-02-18 光リングネットワークシステム及び光伝送装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010193184A JP2010193184A (ja) 2010-09-02
JP5267191B2 true JP5267191B2 (ja) 2013-08-21

Family

ID=42559993

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009035641A Expired - Fee Related JP5267191B2 (ja) 2009-02-18 2009-02-18 光リングネットワークシステム及び光伝送装置

Country Status (2)

Country Link
US (1) US8280244B2 (ja)
JP (1) JP5267191B2 (ja)

Families Citing this family (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5435223B2 (ja) * 2009-10-13 2014-03-05 日本電気株式会社 波長分割多重伝送装置およびその信号光監視方法
US8699873B2 (en) * 2010-05-13 2014-04-15 Fujitsu Limited Identifying fault locations in a network
JP5700877B2 (ja) * 2011-04-27 2015-04-15 日本電信電話株式会社 光通信装置及び光経路切替装置及びネットワーク
US9794019B2 (en) * 2011-04-28 2017-10-17 Hewlett Packard Enterprise Development Lp Prioritized optical arbitration systems and methods
EP2597801B1 (en) * 2011-11-25 2014-01-08 ADVA Optical Networking SE Meshed protected passive optical access network structure and optical network unit structure therefore
JP5867247B2 (ja) * 2012-03-30 2016-02-24 富士通株式会社 光伝送装置
JP6258683B2 (ja) * 2013-12-03 2018-01-10 株式会社日立製作所 光伝送システム
JP2016105550A (ja) * 2014-12-01 2016-06-09 富士通株式会社 伝送装置、伝送網システム、及び伝送遅延測定方法
JP6623527B2 (ja) * 2015-02-20 2019-12-25 富士通株式会社 伝送装置及び伝送制御方法
JP6488768B2 (ja) * 2015-03-04 2019-03-27 富士通株式会社 光伝送装置及び光伝送システム
JP2017098842A (ja) * 2015-11-26 2017-06-01 富士通株式会社 通信装置及び通信システム
US9569578B1 (en) * 2015-12-14 2017-02-14 International Business Machines Corporation Mask decomposition and optimization for directed self assembly
JP6819359B2 (ja) * 2017-03-01 2021-01-27 株式会社ノーリツ 給湯システム
CN109525445B (zh) * 2018-12-29 2022-03-08 北京东土军悦科技有限公司 链路切换方法、链路冗余备份网络和计算机可读存储介质
CN115549775B (zh) * 2022-12-05 2023-10-17 北京百度网讯科技有限公司 光信号传输异常的处理方法、光传输设备及系统

Family Cites Families (29)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0697950A (ja) 1992-09-11 1994-04-08 Oki Electric Ind Co Ltd 光リングシステム
US5485297A (en) * 1992-10-09 1996-01-16 Alcatel N.V. Optical switching matrix
JPH0818592A (ja) * 1994-06-30 1996-01-19 Fujitsu Ltd 光学的スイッチングによるリング保護を有する光ファイバー伝送システム
JPH10126350A (ja) 1996-10-15 1998-05-15 Nec Corp 光ネットワーク、光分岐挿入ノードおよび障害回復方式
US6292464B1 (en) * 1997-09-17 2001-09-18 Nortel Networks Limited Apparatus and method for self routing control mechanism for restoring fiber optic communications network connections
JP3586586B2 (ja) * 1999-05-24 2004-11-10 日本電気株式会社 光波リングシステム
WO2001013584A1 (fr) * 1999-08-18 2001-02-22 Fujitsu Limited Systeme de distribution de donnees
JP3780153B2 (ja) * 1999-10-25 2006-05-31 富士通株式会社 リング伝送システム用光伝送装置及びリング伝送システム用光伝送方法
JP2001156821A (ja) * 1999-11-30 2001-06-08 Toshiba Corp 波長多重リングネットワークシステムとそのノード装置及び障害回復方法
US7916723B2 (en) * 2000-03-03 2011-03-29 Adtran, Inc. Automatic network topology identification by nodes in the network
US7545755B2 (en) * 2000-03-03 2009-06-09 Adtran Inc. Routing switch detecting change in session identifier before reconfiguring routing table
US7046619B2 (en) * 2000-11-07 2006-05-16 Ciena Corporation Method and system for bi-directional path switched network
DE10142372B4 (de) * 2001-01-05 2005-03-03 Siemens Ag Vorrichtung und Verfahren zum Wiederherstellen von Verbindungen in automatisch schaltbaren optischen Netzen
JP3788263B2 (ja) * 2001-04-26 2006-06-21 日本電気株式会社 通信ネットワーク、通信ネットワーク・ノード装置、及び、障害回復方式
JP2003198660A (ja) * 2001-12-10 2003-07-11 Alcatel Usa Inc 非同期データ通信ネットワークのためのフェイルオーバ装置および方法
US6963995B2 (en) * 2002-04-24 2005-11-08 Mci, Inc. Network restoration using refreshed switch state tables
US7283739B2 (en) * 2002-05-29 2007-10-16 Fujitsu Limited Multiple subnets in an optical ring network and method
US20040179472A1 (en) * 2003-03-14 2004-09-16 Farid Khalilzadeh Shared path protection method and system
US7009578B2 (en) * 2003-11-17 2006-03-07 The Boeing Company Deployable antenna with foldable resilient members
IL163557A (en) * 2004-08-16 2010-05-31 Eci Telecom Ltd Method and system for hybrid protection in optical networks
CN100555922C (zh) * 2004-09-10 2009-10-28 华为技术有限公司 一种实现网格状光网络业务恢复的方法
JP2006186538A (ja) * 2004-12-27 2006-07-13 Mitsubishi Electric Corp 光伝送装置及び光伝送路切換方法
US7751705B2 (en) * 2005-02-24 2010-07-06 Tellabs Operations, Inc. Optical channel intelligently shared protection ring
JP4687176B2 (ja) * 2005-03-22 2011-05-25 富士通株式会社 パケット中継装置
TWI329429B (en) * 2006-09-08 2010-08-21 Inventec Multimedia & Telecom Broken line protection apparatus and method for passive optical network
US8090256B2 (en) * 2006-10-04 2012-01-03 Arizona Board Of Regents, A Body Corporate Of The State Of Arizona, Acting For And On Behalf Of Arizona State University Optical network architectures and optical communication schemes
JP5093455B2 (ja) * 2007-03-27 2012-12-12 日本電気株式会社 光通信システム、光通信装置、およびパス区間迂回における障害アラーム監視方法
US7944815B2 (en) * 2008-02-14 2011-05-17 Allied Telesis Holdings K.K. System and method for network recovery from multiple link failures
JP5540827B2 (ja) * 2010-03-29 2014-07-02 富士通株式会社 伝送装置、及び伝送経路の切替方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2010193184A (ja) 2010-09-02
US8280244B2 (en) 2012-10-02
US20100209106A1 (en) 2010-08-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5267191B2 (ja) 光リングネットワークシステム及び光伝送装置
JP4621086B2 (ja) 光通信網、ノード装置および経路故障救済方法
US8433190B2 (en) Hot-swapping in-line optical amplifiers in an optical network
US7447398B2 (en) Optical crossconnect apparatus
US6331906B1 (en) Method and apparatus for operation, protection and restoration of heterogeneous optical communication networks
US7848642B1 (en) Method and apparatus for capacity-efficient restoration in an optical communication system
US8260133B2 (en) Standby restoration signaling for optical networks
US20110116790A1 (en) Wavelength path communication node apparatus, wavelength path communication control method, program, and recording medium
US6839514B1 (en) Method and apparatus for operation, protection, and restoration of heterogeneous optical communication networks
JP5058910B2 (ja) ポイント−マルチポイントシステムにおける冗長化伝送システム
JP5206211B2 (ja) Wdmネットワークとノード装置
JPH1065624A (ja) 通信ネットワークノード装置、光通信ネットワークノード装置、信号監視方式、及び、通信ネットワーク
JP5335952B2 (ja) ポイント−マルチポイントシステムにおける冗長化伝送システム
JP4798711B2 (ja) 全光ネットワーク品質監視装置
JP6465627B2 (ja) 光伝送システム、管理装置、光伝送ノード及び光伝送方法
JP4905076B2 (ja) 局側装置
JP5677215B2 (ja) 光伝送ノード、光伝送システムおよびプロテクション方法
JP3551115B2 (ja) 通信ネットワークノード
JP3788263B2 (ja) 通信ネットワーク、通信ネットワーク・ノード装置、及び、障害回復方式
US9871580B2 (en) Transmission apparatus and network control method
JP4999759B2 (ja) 光パス切替え装置
JP2008199450A (ja) 光アクセスシステム
JP2004254339A (ja) 通信ネットワーク及び通信ネットワーク・ノード装置
JP3292178B2 (ja) 光通信ネットワーク装置と光伝送方式と光通信ネットワーク
JP2004007802A (ja) 通信ネットワーク、及び、障害回復方式

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20111006

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130115

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130122

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130315

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130409

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130422

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees