JP2001196821A - 車両用補助アンテナ装置 - Google Patents

車両用補助アンテナ装置

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JP2001196821A
JP2001196821A JP2000003063A JP2000003063A JP2001196821A JP 2001196821 A JP2001196821 A JP 2001196821A JP 2000003063 A JP2000003063 A JP 2000003063A JP 2000003063 A JP2000003063 A JP 2000003063A JP 2001196821 A JP2001196821 A JP 2001196821A
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JP2000003063A
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Yuji Kanayama
祐二 金山
Yayoi Kanayama
弥生 金山
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 車両のルーフ等に固定された車両用アンテナ
ユニットを利用してこれに取り付けることにより、ロッ
ドアンテナを引き出すことなく、高感度で電波を受信で
きる小型かつ安価な車両用補助アンテナ装置を提供す
る。 【解決手段】 補助アンテナ装置10は、車両のルーフ
等の外面に取り付けられる本体ケース31と、手動にて
本体ケース外に引き伸ばし可能にされたロッドアンテナ
32とを備えた車両用アンテナユニット30に対して取
り付けて使用される。補助アンテナ装置は、取付ケース
11と、取付ケースに取り付けられたバーアンテナ20
と、取付ケースを被覆する電波の透過性が高い外側ケー
ス25とを備えている。バーアンテナは、長尺板状等の
導電性の基部21を有すると共に、基部の一端側に本体
ケースから突出したロッドアンテナの外周面にロッドア
ンテナが摺動可能なように接触し、あるいは近接する接
触端部22を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ラジオ等の電波受
信用の車両用補助アンテナ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】車両のルーフ等の外面に車両の標準装備
として取り付けられるラジオ受信用のアンテナユニット
としては、本体ケースと、本体ケースに収容されると共
に本体ケース外に引き伸ばし可能にされたロッドアンテ
ナとからなるものがある。このような車両用アンテナユ
ニットは、カバーの材質が電波の透過率が低く、また防
水上の関係でスリットや孔を設けることができないた
め、ラジオを聞く場合に、ロッドアンテナをケース内に
収容したままでは、受信感度が低く、良い音質で聞くこ
とはできない。従って、良好な音質でラジオ放送を聞く
ためには、本体ケースからロッドアンテナを引き出す必
要がある。一方、車庫に駐車する場合等にはケースに戻
す必要があるため、しばしばロッドアンテナの出し入れ
を行わなければならない。
【0003】このような車両用アンテナユニットとして
は、ロッドアンテナを手動により引き出す手動式アンテ
ナユニットと、自動で引き出すことができる電動式アン
テナユニットとがある。電動式のアンテナユニットは、
機構が複雑であると共に電気系統を設ける必要があるた
め高価になり、通常は高級乗用車に搭載されている。こ
れに対して、手動式アンテナユニットは、安価であるた
め、通常の乗用車や軽乗用車にもっぱら用いられてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、手動式アンテ
ナユニットの場合、上記理由によりしばしばロッドアン
テナの出し入れを行う必要があるため、非常に煩雑であ
る。例えば、ロッドアンテナを収納した状態で、車両走
行中にラジオを聞きたくなったような場合、ロッドアン
テナを手で引き出すために、急駐停車を行うことは難し
いことがある。また、路肩停車できたとしても、それに
よっても交通の流れを乱したりして、他の走行車両に迷
惑をかけることもある。さらに、手動式自動式を問わず
ロッドアンテナ自体、車両の外方に突出する形式のもの
であるため、場合によっては第三者に何らかの危険を及
ぼす可能性を持ったものである。
【0005】車両に標準装備された手動式アンテナユニ
ットの他には、別に市販されて車体に取り付けるタイプ
の手動式アンテナユニットがあり、粘着テープやマグネ
ットによって車体に固定されるものと、取付金具を用い
てねじによりトランク、ルーフガーター等に取り付ける
ものとがある。しかし、粘着テープ等を用いるもので
は、固定の確実性に欠けると共に、取り外しを忘れるこ
とにより、盗難されたり破損されたりし易いという問題
がある。一方、取付金具とねじを用いるものでは、車両
の振動によりねじが緩むため、定期的にねじを締め直す
必要があり煩雑であると共に、締め忘れにより脱落する
おそれがあった。さらに、これらのアンテナユニットの
場合、車外から車内への配線及びカーラジオ等への接続
等が煩雑である。
【0006】本件発明者は、従来の車両に標準装備され
たアンテナユニットに対して、その本体ケースから先端
がわずかに突出したロッドアンテナの突出端部に、金属
製の棒状部材や板状部材等を接触させあるいは近接させ
て配設することにより、ロッドアンテナを引き伸ばさな
くてもラジオ等の電波を高感度で受信できること見出し
て、本発明を想到するにいたった。
【0007】すなわち、本発明は、上記した問題を解決
しようとするもので、車両のルーフ等に固定された車両
用アンテナユニットを利用してこれに取り付けることに
より、ロッドアンテナを引き出すことなく、高感度でラ
ジオ等の電波を受信できる小型かつ安価な車両用補助ア
ンテナ装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に上記請求項1の発明の構成上の特徴は、車両のルーフ
等の外面に取り付けられる本体ケースと、本体ケースに
収容されると共に本体ケース外に引き伸ばし可能にされ
たロッドアンテナとを備えた車両用アンテナユニットに
対して取り付けられる車両用補助アンテナ装置であっ
て、本体ケースに被せて取り付けられる電波の透過性が
高い被覆ケースと、被覆ケース内に固定されて、導電性
の基部を有すると共に、基部の一部に本体ケースから突
出したロッドアンテナの外周面に近接しまたはロッドア
ンテナが摺動可能なようにロッドアンテナに接触する端
子部を設けたバーアンテナとを備えたことにある。な
お、本発明の対象となる車両用アンテナユニットとして
は、ロッドアンテナを手で伸縮させる手動式と、自動的
に伸縮させる電動式のいずれも可能であるが、手動式ア
ンテナユニットを対象とすることがより好ましい(以下
同様である)。
【0009】上記のように構成した請求項1の発明にお
いては、被覆ケースを車両用アンテナユニットの本体ケ
ースに被せて取り付けると共に、導電性の基部の一部に
設けた端子部を本体ケースから突出したロッドアンテナ
の外周面に近接しまたは接触させることにより、被覆ケ
ースから透過した電波をバーアンテナからロッドアンテ
ナに効果的に伝播させることができる。このように、ロ
ッドアンテナに対してバーアンテナを配置させたことに
より、ロッドアンテナを本体ケース外に引き伸ばすこと
なくラジオ用の放送電波等を高感度で受信することがで
きる。また、バーアンテナは被覆ケースにより保護され
ているので、外部から容易には接触することは出来な
い。さらに、この補助アンテナ装置は、被覆ケースとバ
ーアンテナとによる簡易な構成である。また、この補助
アンテナ装置は、取り付け及び取り外しが容易であり、
類似仕様の種々の車両用アンテナユニットに対しても装
着することが可能である。また、バーアンテナの端子部
はロッドアンテナに近接しまたは摺動可能なように接触
しているため、通常どおりロッドアンテナを引き出して
使用することも可能である。
【0010】また、上記請求項2の発明の構成上の特徴
は、車両のルーフ等の外面に取り付けられる本体ケース
と、本体ケースに収容されると共に本体ケース外に引き
伸ばし可能にされたロッドアンテナとを備えた車両用ア
ンテナユニットに対して取り付けられる車両用補助アン
テナ装置であって、本体ケースに被せて取り付けられる
電波の透過性が高い被覆ケースと、被覆ケース内に固定
されて、導電性の基部を有すると共に、基部の一部に本
体ケースから突出したロッドアンテナの外周面を囲む筒
状の端子部を設けたバーアンテナと、ロッドアンテナの
外周面と端子部の内周面間に密接状態で装着された筒状
の絶縁カラーとを設けたことにある。
【0011】上記のように構成した請求項2の発明にお
いては、被覆ケースを車両用アンテナユニットの本体ケ
ースに被せて取り付けると共に、導電性の基部の一部に
設けた端子部を本体ケースから突出したロッドアンテナ
の外周面に絶縁カラーを介して近接させることにより、
被覆ケースから透過した電波をバーアンテナからロッド
アンテナに効果的に伝播させることができる。このよう
に、ロッドアンテナに対してバーアンテナを配置させた
ことにより、ロッドアンテナを本体ケース外に引き伸ば
すことなくラジオ用の放送電波等を高感度で受信するこ
とができる。さらに、絶縁カラーがバーアンテナの端子
部とロッドアンテナ間に密接状態で装着されているた
め、車両の大きな振動等によってもバーアンテナがロッ
ドアンテナに対して径方向に位置変動することがなく、
バーアンテナからロッドアンテナへの電波の伝播が安定
して行われる。また、バーアンテナは被覆ケースにより
保護されているので、外部から容易には接触することは
出来ない。さらに、この補助アンテナ装置は、被覆ケー
スとバーアンテナとによる簡易な構成である。また、こ
の補助アンテナ装置は、取り付け及び取り外しが容易で
あり、類似仕様の種々の車両用アンテナユニットに対し
て装着することが可能である。また、バーアンテナは絶
縁カラーに密接状態になっているものであり、通常どお
りロッドアンテナを引き出して使用することも可能であ
る。
【0012】また、上記請求項3の発明の構成上の特徴
は、前記請求項2に記載の車両用補助アンテナ装置にお
いて、絶縁カラーの軸方向外側にてロッドアンテナに導
電性の筒状の通電カラーを外嵌することとし、通電カラ
ーが、バーアンテナの端子部の一部に近接しまたは接触
した状態で配設可能にされたことにある。
【0013】上記のように構成した請求項3の発明にお
いては、バーアンテナの端子部が絶縁カラーを介してロ
ッドアンテナの外周面に装着され、さらに通電カラーに
近接または接触している。そのため、車両の大きな振動
等によってもバーアンテナがロッドアンテナに対して径
方向に位置変動することがなく、バーアンテナから通電
カラーを通してのロッドアンテナへの電波の伝播が安定
して行われる。
【0014】また、上記請求項4の発明の構成上の特徴
は、前記請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の
車両用補助アンテナ装置において、被覆ケースが、被覆
ケースを貫通する小孔及び又はスリットを設けたことに
ある。これにより、電波が小孔、スリットを通して被覆
ケース内に確実に伝播し、バーアンテナにより確実に受
信することができる。
【0015】また、上記請求項5の発明の構成上の特徴
は、前記請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の
車両用サブアンテナにおいて、被覆ケースが、高透磁率
材料で形成されていることにある。これにより、電波が
高透磁率の被覆ケースを通して被覆ケース内に確実に伝
播し、バーアンテナにより確実に受信することができ
る。
【0016】また、上記請求項6の発明の構成上の特徴
は、車両のルーフ等の外面に取り付けられる本体ケース
と、本体ケースに収容されると共に本体ケース外に引き
伸ばし可能にされたロッドアンテナとを備えた車両用ア
ンテナユニットに対して取り付けられる車両用補助アン
テナ装置であって、本体ケースに被せて取り付けられる
導電性の導電被覆ケースを設けることとし、導電被覆ケ
ースの一部が、本体ケースから突出したロッドアンテナ
の外周面に近接しまたはロッドアンテナが摺動可能なよ
うにロッドアンテナに接触していることにある。
【0017】上記のように構成した請求項6の発明にお
いては、導電被覆ケースが車両用アンテナユニットの本
体ケースに被せて取り付けられていると共に、その一部
が本体ケースから突出したロッドアンテナの外周面に近
接しまたは接触していることにより、導電被覆ケースか
ら透過した電波をロッドアンテナに効果的に伝播させる
ことができる。そのため、ロッドアンテナを本体ケース
外に引き伸ばすことなくラジオ用の放送電波等を高感度
で受信することができる。また、この補助アンテナ装置
は、バーアンテナを省略した導電被覆ケースのみによる
簡易な構成である。また、この補助アンテナ装置は、取
り付け及び取り外しが容易であり、類似仕様の種々の車
両用アンテナユニットに対して装着することも可能であ
る。また、ロッドアンテナについては、通常どおり引き
出して使用することも可能である。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態につ
いて図面を用いて説明すると、図1、図2は車両に標準
装備された手動式の車両用アンテナユニット30に同実
施形態に係る車両用補助アンテナ装置10(以下、補助
アンテナ装置と記す)を取り付けた状態を正面図、平面
図により示したものである。また、図3は補助アンテナ
装置10及び車両用アンテナユニット30を車体のルー
フRに取り付けた状態を一部破断正面図により示したも
のであり、図4はルーフRに取り付けられた補助アンテ
ナ装置10の外側ケースを除いた状態を平面図により示
したものである。
【0019】車両用アンテナユニット30は、車両の前
面側部のルーフR部分に固定された公知のものであり、
図7に示すように、本体ケース31と、その長手方向の
一端側(図示左端側)にて先端がわずかに突出した状態で
本体ケース31の内部に設けられた長手方向に伸縮自在
なロッドアンテナ32とを備えている。本体ケース31
の長手方向両端側にはそれぞれ取付孔33,34が設け
られており、本体ケース31は取付孔33,34を通し
てボルト35,36により車体のルーフRに固定されて
いる。以下、左右方向については、本体ケース31の長
手方向のロッドアンテナ32突出側を左として説明す
る。
【0020】補助アンテナ装置10は、バーアンテナ2
0を固定すると共に車両用アンテナユニット30に被せ
て車体のルーフRに固定される取付ケース11と、取付
ケース11に被せられて固定される外側ケース25とを
備えている。
【0021】取付ケース11は、図3、図4に示すよう
に、樹脂製であって本体ケース31よりわずかに大きい
箱形状になっており、長手方向一端側(図示左端側)のロ
ッドアンテナ32の突出部分に開口部12を設けてい
る。開口部12の左側は、ロッドアンテナ32を支持す
るための突出した支持部13になっており、支持部13
の左側の略平坦部分には、本体ケース31の取付孔33
との対応位置に取付孔14を設けている。ただし、支持
部13については、その高さを低くすることにより、ロ
ッドアンテナ32の取付のバラツキに対応できるように
することもできる。開口部12の右側がバーアンテナ2
0を固定するバーアンテナ取付部15になっており、バ
ーアンテナ取付部15には略円柱状の突起15aが設け
られている。バーアンテナ取付部15の右側は、長手方
向他端側近傍に至る部分が略長方形の大面積の開口部1
6になっている。開口部16の右側の略平坦部分には、
本体ケース31の取付孔34との対応位置に取付孔17
を設けている。
【0022】さらに、取付ケース11の周端部には、取
り付けの際にルーフRと接触する弾性材料製の接触部1
8が取り付けられている。また、接触部18の一部に
は、ケース内に溜まった水を排水する排水孔19が設け
られている。そして、取付ケース11は、取付孔14,
17を、本体ケース31の取付孔33,34に合わせ
て、ボルト35,36により本体ケース31と一体でル
ーフRに固定される。
【0023】バーアンテナ20は、金属製の略弓状に湾
曲した長尺板形状の基部21を有し、その一端側(図示
左端側)が略直角に折り曲げられかつ略直角に折り返さ
れており、折返し端部が幅方向に断面円弧状に湾曲した
端子部である接触端部22になっている。基部21の接
触端部22に隣接した部分は、バーアンテナ取付部15
に固定される固定部23になっており、固定部23には
円形の小孔23aを設けている。バーアンテナ20に用
いられる金属材質としては、導電性の高いもの例えばア
ルミニウム系(アルマイト処理したものを含む)、ステン
レス系、一般の鉄材料系(メッキ処理等を施したものを
含む)等が好ましい。バーアンテナ20は、固定部23
の小孔23aをバーアンテナ取付部15に設けた突起1
5aに嵌め合わせることによりバーアンテナ取付部15
に固定されると共に、接触端部22がロッドアンテナ3
2に嵌め合わされて圧着状態で接触している。ただし、
接触端部22については、電波の受信感度は若干低くは
なるが、ロッドアンテナ32に対して必ずしも接触して
いる必要はなく近接状態になっていてもよい。
【0024】外側ケース25は、取付ケース11を覆う
樹脂製の箱状ケースであり、取付ケース11と共に被覆
ケースを構成するものであり、その長手方向他端側の表
面には電波の通過を促進させるための多数の貫通小孔2
6を設けている。貫通小孔26の代わりにスリットとし
てもよい。外側ケース25は、図5(図3に示すV−V
線方向の左側断面図)及び図6(図3に示すVI−VI線
方向の右側断面図)に示すように、その幅方向両側に配
設されたリブ27を、取付ケース11の幅方向両側に設
けた線状凹部11aに係合させることにより取付ケース
11に固定される。なお、外側ケース25の材質は、電
波の透過性の高い高透磁率のものでもよく、その場合に
は、貫通小孔26等を無くしてもよい。
【0025】以上のように構成した実施形態において
は、取付ケース11を車両用アンテナユニット30の本
体ケース31に被せて取り付けると共に、バーアンテナ
20の導電性の基部21の一端側の接触端部22が、本
体ケース31から突出したロッドアンテナ32の外周に
圧接されている。そのため、バーアンテナ20は容易に
は外れないようにロッドアンテナ32に電気的に接続さ
れている。このように、ロッドアンテナ32に電気的に
接続されたバーアンテナ20により、ロッドアンテナ3
2を本体ケース31から引き出さなくても外側ケース2
5から透過する放送電波を高感度で受信することができ
る。その結果、車両の乗員は、ロッドアンテナ32の突
出状態を気にすることなく、高感度でラジオ等の放送を
楽しむことができる。しかも、ロッドアンテナ32を引
き伸ばす必要がないので、ロッドアンテナが伸びている
ことにより生じる問題を回避できる。
【0026】さらに、バーアンテナ20は外側ケース2
5により被覆保護されているので、外部からいたずらに
より損傷を受けるおそれが少ない。さらに、この補助ア
ンテナ装置10は、取付ケース11と外側ケース25と
バーアンテナ20とによる簡易な構成であり、安価に提
供される。また、この補助アンテナ装置10は、取り付
け及び取り外しが容易であり、類似仕様の種々の車両用
アンテナユニットに対して装着することも可能である。
また、バーアンテナ20の接触端部22はロッドアンテ
ナ32に摺動可能なように圧接されているため、ロッド
アンテナ32を引き出して通常の形態で使用することも
可能である。
【0027】つぎに、他の実施形態について説明する。
本実施形態では、バーアンテナ40とロッドアンテナ3
2の接触部分の構造が上記実施形態とは異なっている。
バーアンテナ40は、図9に示すように、基部41の一
端側に設けた接触端部42は、ロッドアンテナ32の径
より大きい径のほぼ筒状になっており、基部41との反
対側において軸方向に延びるスリット43を設けてい
る。さらに接触端部42のスリット43の径方向の対向
位置には軸心方向に突出する係止凸部45を設けてい
る。係止凸部45は、接触端部42に軸方向に沿ってコ
字状の切込みを設け、切り込みに沿って折り曲げること
により形成される。さらに、基部41には、取付ケース
11のバーアンテナ取付部15の突起15aに係止させ
るための小孔44が形成されており、小孔44を突起に
嵌め合わせることにより、バーアンテナ40は、取付ケ
ース11に固定される。
【0028】図8に示すように、ロッドアンテナ32の
本体ケース31からの突出部分には樹脂製の筒状の絶縁
カラー51が密接状態で嵌め合わされている。絶縁カラ
ー51は、図10に示すように、軸方向に延びたスリッ
ト52を設けており、スリット52で押し広げることに
よりロッドアンテナ32に嵌め合わせるようになってい
る。さらに、絶縁カラー51には、スリット52に対し
て周方向の略45°離れた位置に、貫通した小孔53が
設けられている。この小孔53に接触端部42の係止凸
部45を係止させることにより、絶縁カラー51はバー
アンテナ40の接触端部42に固定されて一体になって
いる。すなわち、絶縁カラー51は、バーアンテナ40
に固定されているが、ロッドアンテナ32には密接状態
であり、したがってロッドアンテナ32は、通常どおり
伸縮可能にされている。そして、バーアンテナ40は、
絶縁カラー51を設けたことにより、車両の振動の際
に、ロッドアンテナ32に対して径方向の位置変動がほ
とんどないようにされている。
【0029】ロッドアンテナ32には、さらに絶縁カラ
ー51に隣接して金属製の筒状の通電カラー55が嵌め
合わされている。通電カラー55は、図11に示すよう
に、軸方向に延びたスリット56を設けており、スリッ
ト56で押し広げることによりロッドアンテナ32に嵌
め合わせるようになっており、ロッドアンテナ32の先
端部で止められている。通電カラー55の材質は、バー
アンテナ40の材質と同様である。これにより、バーア
ンテナ40の接触端部42が、通電カラー55の外周に
圧着されて電気的に接触するようになっている。そのた
め、車体の振動等によるロッドアンテナ32の振動によ
っても、接触端部42が絶縁カラー51,通電カラー5
5によりロッドアンテナ32からは離れることがなく、
ロッドアンテナ32と、接触端部42との電気的な接触
が安定に確保される。ただし、通電カラー55について
は、電波の伝播効率はわずかに低下するが接触端部42
に近接した状態にすることもできる。
【0030】以上に説明したように、上記他の実施形態
においては、車体の振動等によりロッドアンテナ32が
振動しても、バーアンテナ40の接触端部42の径方向
の位置変動が抑えられているため、ロッドアンテナ32
との電気的な接触が安定に確保されている。そのため、
バーアンテナ40を通しての放送電波の受信が安定に行
われ、車両の乗員は、車両の振動の有無によらず常に高
感度でラジオ放送等を楽しむことができる。
【0031】なお、上記他の実施形態においては、絶縁
カラーについては、筒形状でスリットを設けたものであ
るが、これに代えて2分割したものとし、かつねじ溝を
設けて接触端部42に螺着させるようにしてもよく、さ
らに接着等の類似手段により固定させるようにしても良
い。また、通電カラーについても、2分割としたもので
も良く、ロッドアンテナ32への固定についても種々の
方法を用いることができる。さらに、通電カラーについ
ては、上記実施形態では、接触端部の内周面に接触ない
し近接させているが、これに代えて、図示しないが接触
端部の一部に接触ないし近接させるようにしてもよい。
【0032】また、上記他の実施形態において、通電カ
ラー55を省略して絶縁カラー51のみを設けるように
実施してもよい。この場合、放送電波の電波をより確実
にするための、絶縁カラー51の厚みは薄くし、かつ透
磁率の高い材質を用いることが望ましい。これによって
も、車両の振動によるロッドアンテナ32に対するバー
アンテナ40の径方向の位置変動を防止し、電波を安定
して受信することができる。
【0033】なお、上記各実施形態においては、被覆ケ
ースとして、取付ケースと外側ケースとに分離されたも
のが用いられているが、これらを一体化したケースとす
ることもできる。また、上記各実施形態では、取付ケー
スの取付孔を、本体ケースの取付孔と共通にして、ボル
トによって車体に取り付けるようにしているが、本体ケ
ースとは別個に取付ケースを車体に取り付けるようにし
てもよい。さらに、外側ケース側から車体に取り付ける
ようにしてもよい。また、本体ケースの形状によって
は、取付ケースを車体にではなく、本体ケースに直接取
り付けるようにしてもよい。また、バーアンテナの形状
についても、長尺板状に限らず、棒状でもよく、さらに
複数の板材や棒を組み合わせた複雑な形状のものでもよ
い。
【0034】なお、上記各実施形態においては、取付ケ
ースと外側ケースは、樹脂製の絶縁性のケースになって
いるが、少なくとも取付ケースを金属等の導電性の材料
で形成してもよい。これにより、導電性ケースがバーア
ンテナの機能を兼ねることになりバーアンテナを省略で
きるので、補助アンテナ装置の構成を簡略にでき、さら
に装置を安価に提供できる。
【0035】また、上記各実施形態においては、車両用
アンテナユニットとしてロッドアンテナを手で伸縮させ
る手動式のアンテナユニットに対して本発明を適用した
例について説明しているが、自動的に伸縮させる電動式
のアンテナユニットに対して本発明を適用することもで
きる。その他、上記各実施形態に示した車両用サブアン
テナについては、一例であり、本発明の主旨を逸脱しな
い範囲において種々変更実施することが可能である。
【0036】
【発明の効果】上記請求項1の発明によれば、ロッドア
ンテナを引き伸ばすことなく、ロッドアンテナに接触ま
たは近接したバーアンテナにより、放送電波を高感度で
受信することができるため、車両の乗員はロッドアンテ
ナを気にすることなく、高感度でラジオ等の放送を楽し
むことができる。また、ロッドアンテナを引き伸ばす必
要がないので、ロッドアンテナが伸ばすことにより生じ
る問題を回避できる。さらに、バーアンテナは被覆ケー
スにより保護されているので、外部からいたずらにより
損傷を受けるおそれが少ない。また、この補助アンテナ
装置は、被覆ケースとバーアンテナとによる簡易な構成
であり、安価に提供される。さらに、この補助アンテナ
装置は、取り付け及び取り外しが容易であり、類似仕様
の種々の車両用アンテナユニットに対して装着すること
も可能である。
【0037】また、絶縁カラーがバーアンテナの端子部
とロッドアンテナ間に密接状態で装着されているため、
車両の大きな振動等によってもバーアンテナがロッドア
ンテナに対して径方向の位置変動が抑えられ、バーアン
テナからロッドアンテナへの電波の伝播が常に安定して
行われる。そのため、車両の乗員は、車両の振動によら
ず安定して高感度で放送を楽しむことができる(請求項
2の発明の効果)。さらに、通電カラーを、バーアンテ
ナの端子部の一部に近接しまたは接触した状態で配設可
能にしたことにより、バーアンテナから通電カラーを通
してのロッドアンテナへの電波の伝播が一層安定して行
われ、特に接触した場合の電波の伝播の安定度が高めら
れる(請求項3の発明の効果)。
【0038】なお、被覆ケースにケース貫通した小孔及
び又はスリットを設けることにより、放送電波の被覆ケ
ース内への伝播が確実に行われ、バーアンテナにより確
実に受信することができる(請求項4の発明の効果)。ま
た、被覆ケースを高透磁率材料で形成することにより、
放送電波が高透磁率の被覆ケースを通して被覆ケース内
に確実に伝播し、バーアンテナにより確実に受信するこ
とができる(請求項5の発明の効果)。
【0039】また、車両用アンテナユニットの本体ケー
スに被せて取り付けるケースとして、導電被覆ケースを
用いることにより、補助アンテナ装置の構成を一層安価
にすることができ、ロッドアンテナを引き伸ばすことな
く安価にラジオ用等の放送電波等を高感度で受信するこ
とができる(請求項6の発明の効果)。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態である車両に標準装備され
た車両用アンテナユニットに補助アンテナ装置を取り付
けた状態を示す正面図である。
【図2】同車両用アンテナユニットに補助アンテナ装置
を取り付けた状態を示す平面図である。
【図3】同補助アンテナ装置及び車両用アンテナユニッ
トを車体のルーフRに取り付けた状態を示す一部破断正
面図である。
【図4】ルーフに取り付けられた補助アンテナ装置の外
側ケースを除いた状態を示す平面図である。
【図5】図3に示すV−V線方向の左側部分断面図であ
る。
【図6】図3に示すVI−VI線方向の右側部分断面図
である。
【図7】車両用アンテナユニットを示す正面図である。
【図8】他の実施形態である補助アンテナ装置及び車両
用アンテナユニットを車体のルーフRに取り付けた状態
を示す一部破断正面図である。
【図9】同補助アンテナ装置のバーアンテナを示す斜視
図である。
【図10】絶縁カラーを示す斜視図である。
【図11】通電カラーを示す斜視図である。
【符号の説明】
10…車両用補助アンテナ装置、11…取付ケース、1
2,16…開口部、13…支持部、14,17…取付
孔、15…バーアンテナ取付部、20…バーアンテナ、
21…基部、22…接触端部、23…固定部、25…外
側ケース、26…貫通小孔、30…車両用アンテナユニ
ット、31…本体ケース、32…ロッドアンテナ、40
…バーアンテナ、41…基部、42…接触端部、43…
スリット、45…係止凸部、51…絶縁カラー、55…
通電カラー。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5J046 AA01 AA03 AA09 AA13 AA19 AB06 RA05 RA11 RA12 5J047 AA01 AA03 AA09 AA13 AA19 AB06 EA01 EA03 EA04 EA06

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両のルーフ等の外面に取り付けられる
    本体ケースと、該本体ケースに収容されると共に該本体
    ケース外に引き伸ばし可能にされたロッドアンテナとを
    備えた車両用アンテナユニットに対して取り付けられる
    車両用補助アンテナ装置であって、 前記本体ケースに被せて取り付けられる電波の透過性が
    高い被覆ケースと、 該被覆ケース内に固定されて、導電性の基部を有すると
    共に、該基部の一部に前記本体ケースから突出したロッ
    ドアンテナの外周面に近接しまたは該ロッドアンテナが
    摺動可能なように該ロッドアンテナに接触する端子部を
    設けたバーアンテナとを備えたことを特徴とする車両用
    補助アンテナ装置。
  2. 【請求項2】 車両のルーフ等の外面に取り付けられる
    本体ケースと、該本体ケースに収容されると共に該本体
    ケース外に引き伸ばし可能にされたロッドアンテナとを
    備えた車両用アンテナユニットに対して取り付けられる
    車両用補助アンテナ装置であって、 前記本体ケースに被せて取り付けられる電波の透過性が
    高い被覆ケースと、 該被覆ケース内に固定されて、導電性の基部を有すると
    共に、該基部の一部に前記本体ケースから突出したロッ
    ドアンテナの外周面を囲む筒状の端子部を設けたバーア
    ンテナと、 該ロッドアンテナの外周面と前記端子部の内周面間に密
    接状態で装着された筒状の絶縁カラーとを設けたことを
    特徴とする車両用補助アンテナ装置。
  3. 【請求項3】 前記絶縁カラーの軸方向外側にて前記ロ
    ッドアンテナに導電性の筒状の通電カラーを外嵌するこ
    ととし、 該通電カラーが、前記バーアンテナの端子部の一部に近
    接しまたは接触した状態で配設可能にされたことを特徴
    とする前記請求項2に記載の車両用補助アンテナ装置。
  4. 【請求項4】 前記被覆ケースが、該被覆ケースを貫通
    する小孔及び又はスリットを設けたことを特徴とする前
    記請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の車両用
    補助アンテナ装置。
  5. 【請求項5】 前記被覆ケースが、高透磁率材料で形成
    されていることを特徴とする前記請求項1から請求項4
    のいずれか1項に記載の車両用補助アンテナ装置。
  6. 【請求項6】 車両のルーフ等の外面に取り付けられる
    本体ケースと、該本体ケースに収容されると共に該本体
    ケース外に引き伸ばし可能にされたロッドアンテナとを
    備えた車両用アンテナユニットに対して取り付けられる
    車両用補助アンテナ装置であって、 前記本体ケースに被せて取り付けられる導電性の導電被
    覆ケースを設けることとし、 該導電被覆ケースの一部が、前記本体ケースから突出し
    たロッドアンテナの外周面に近接しまたは該ロッドアン
    テナが摺動可能なように該ロッドアンテナに接触してい
    ることを特徴とする車両用補助アンテナ装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009284366A (ja) * 2008-05-26 2009-12-03 Beat Sonic:Kk 車両用ルーフアンテナ
JP2013062638A (ja) * 2011-09-13 2013-04-04 Beat Sonic:Kk 車載用補助アンテナユニット
JP2016082492A (ja) * 2014-10-21 2016-05-16 知樹 仲里 自動車のルーフ用アンテナ装置

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