JP2001196432A - 半導体ウエハ表面の不純物測定方法及びそのための不純物回収装置 - Google Patents

半導体ウエハ表面の不純物測定方法及びそのための不純物回収装置

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JP2001196432A JP2000001441A JP2000001441A JP2001196432A JP 2001196432 A JP2001196432 A JP 2001196432A JP 2000001441 A JP2000001441 A JP 2000001441A JP 2000001441 A JP2000001441 A JP 2000001441A JP 2001196432 A JP2001196432 A JP 2001196432A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 気相分解法を用いた原子吸光分析による半導
体ウエハ表面の不純物測定において、より正確な不純物
分析を行うことができる半導体ウエハ表面の不純物測定
方法及び装置を提供する。 【解決手段】 フッ化水素酸を含む酸蒸気によりウエハ
表面の酸化膜又は窒化膜を分解する気相分解工程と、分
解反応で生成した生成物を液滴中に取り込む液滴走査工
程と、得られた生成物含有液滴をウエハ表面の所定位置
に位置せしめて乾燥せしめる液滴乾燥工程と、残留した
残渣を溶解液に溶解してフッ化水素酸濃度1重量%以下
の分析試料を調製する工程と、分析試料について原子吸
光分析により不純物分析を行う不純物分析工程とを有す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、半導体ウエハ、
特にシリコンウエハのウエハ表面に付着し又はその表面
の酸化膜又は窒化膜中に存在する不純物の種類やその量
を測定するための半導体ウエハ表面の不純物測定方法及
びそのための不純物回収装置に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体製造プロセスの間に受けた微粒
子、金属不純物等の汚染物質に由来するウエハ表面の汚
染は、結晶欠陥の発生、絶縁不良、配線腐蝕、動作不
良、微小欠陥の発生、ソフトエラー等の種々の問題を引
き起し、半導体デバイスの特性や信頼性に大きな影響を
与える。
【0003】このため、半導体製造プロセスにおいて
は、超高純度の試薬を用い、作業環境を高度にクリーン
ルーム化する等の汚染源を排除することも重要である
が、ウエハ表面の不純物を分析し、実際にウエハ表面が
どのような不純物でどの程度に汚染されているかを調べ
て品質管理を行うことも、製品歩留りの向上を図り、品
質のばらつき、耐久性の低下、誤動作の発生等を防止す
る上で極めて重要である。
【0004】そこで、従来においても、ウエハ表面の酸
化膜をフッ化水素酸蒸気で気相分解し、生成した分解生
成物を純水、フッ化水素酸(HF)、フッ化水素酸+過酸化
水素(HF+H2O2) 、塩酸+過酸化水素(HCl+H2O2)等の回収
液により回収して分析試料を調製し(気相分解法)、得
られた分析試料を原子吸光分析、特にグラファイトファ
ーナス原子吸光分析(GF-AAS: Graphite Furnace Atomi
c Absorption Spectrometry )により分析してウエハ表
面の不純物を測定することが提案されている(例えば、
特公平6-58,927号公報、特許第 2,604,037号明細書
等)。この方法は、ほとんど全ての金属について高感度
の分析が可能であり、しかも、オージェ電子分光分析、
放射化分析、二次イオン質量分析等による他の分析方法
とは異なって比較的簡便に半導体ウエハ表面の不純物を
測定できるという優れた特長を有することから、半導体
製造プロセスにおいてその品質管理に採用されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近年、半導
体デバイスの微細化、高集積化がますます進む傾向にあ
り、これに伴って半導体ウエハ表面の不純物測定に要求
される分析感度についてもより高感度の分析が要求され
るようになりつつあり、気相分解を利用した測定機器と
してICP-MS、TRXRF 等の高感度の機器も利用されつつあ
るが、ICP-MSは反応生成物によるマトリックス効果のた
め、また、TRXRF はシリコンウエハの珪素(Si)の妨害に
より、高感度の分析、特にアルミニウム(Al)、アルカリ
金属の分析ができず、GF-AAS分析が重要となっている。
【0006】そこで、本発明者らは、気相分解法を用い
たGF-AAS分析による半導体ウエハ表面の不純物測定にお
いて、より高感度で不純物分析を行うための手法につい
て検討を進めている過程で、意外なことには、ウエハ表
面の酸化膜を気相分解するために用いるフッ化水素酸(H
F)あるいは反応生成物である珪フッ化水素酸(H2SiF6)が
GF-AAS分析の際にその分析感度を低下させる1つの原因
になっていることを突き止めた。
【0007】すなわち、気相分解法を用いたGF-AAS分析
による半導体ウエハ表面の不純物測定においては、気相
分解によりウエハ表面の酸化膜を分解し、生成した分解
生成物を回収して分析試料を調製している。このため、
このようにして調製された分析試料中には、必然的にフ
ッ化水素酸(HF)及び珪フッ化水素酸(H2SiF6)がある程度
の濃度で存在することになる。
【0008】しかしながら、本発明者らの検討結果によ
れば、分析試料中のある種の金属不純物、例えばナトリ
ウム(Na)、カリウム(K)、銅(Cu)等についてはそ
の影響が比較的少ないものの、他の特定の金属不純物、
例えば鉄(Fe)、アルミニウム(Al)、クロム(Cr)等
については、調製された分析試料中にフッ化水素酸(HF)
あるいは珪フッ化水素酸(H2SiF6)が存在すると、その濃
度に応じて、実際に分析試料中に存在する金属不純物濃
度とGF-AAS分析で測定された金属不純物濃度との間に差
異が生じ、結果としてこのGF-AAS分析における分析感度
を低下させ、GF-AAS分析による不純物測定に限界が生じ
ることが判明した。
【0009】本発明はこの問題を解決したものであり、
その目的とするところは、気相分解法を用いた原子吸光
分析による半導体ウエハ表面の不純物測定において、よ
り正確な不純物分析を行うことができる半導体ウエハ表
面の不純物測定方法を提供することにある。また、本発
明の他の目的は、原子吸光分析による半導体ウエハ表面
の不純物測定においてより正確な不純物分析を行うこと
ができる分析試料を調製するための不純物回収装置を提
供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、気
相分解装置内でフッ化水素酸を含む酸蒸気によりシリコ
ンウエハのウエハ表面の酸化膜又は窒化膜を分解する気
相分解工程と、上記気相分解工程の分解反応で生成した
生成物を回収する回収液からなる液滴でウエハ表面を走
査し、この液滴中に生成物を取り込む液滴走査工程と、
この液滴走査工程で得られた生成物含有液滴をウエハ表
面の所定位置に位置せしめ、この生成物含有液滴中の液
体を蒸発せしめる液滴乾燥工程と、上記液滴乾燥工程で
残留した残渣を有するシリコンウエハを気相分解装置内
に収容し、ウエハ表面に新たに生成した酸化膜をフッ化
水素酸を含む酸蒸気により分解する第二の気相分解工程
と、溶解液からなる液滴でウエハ表面を走査し、この液
滴中に上記第二の気相分解工程で生成した生成物と上記
液滴乾燥工程で残留した残渣とを溶解して取り込み、分
析試料としてフッ化水素酸及び珪フッ化水素酸の濃度が
それぞれ1重量%以下の第二の生成物含有液滴を回収す
る第二の液滴走査工程と、この第二の液滴走査工程で分
析試料として回収された第二の生成物含有液滴につい
て、原子吸光分析により不純物分析を行う不純物分析工
程とを有する、半導体ウエハ表面の不純物測定方法(第
一の方法)である。
【0011】また、本発明は、気相分解装置内でフッ化
水素酸を含む酸蒸気によりシリコンウエハのウエハ表面
の酸化膜又は窒化膜を分解する気相分解工程と、上記気
相分解工程の分解反応で生成した生成物を回収する回収
液からなる液滴でウエハ表面を走査し、この液滴中に生
成物を取り込む液滴走査工程と、この液滴走査工程で得
られた生成物含有液滴を試料容器に採取する液滴採取工
程と、この試料容器に採取された生成物含有液滴中の液
体を蒸発させて乾燥する液滴乾燥工程と、上記液滴乾燥
工程で試料容器内に残留した残渣をフッ化水素酸以外の
溶解液で溶解して不純物測定用の分析試料を調製する残
渣溶解工程と、調製された分析試料について、原子吸光
分析により不純物分析を行う不純物分析工程とを有す
る、半導体ウエハ表面の不純物測定方法(第二の方法)
である。
【0012】更にまた、本発明は、シリコンウエハのウ
エハ表面の酸化膜又は窒化膜をフッ化水素酸を含む酸蒸
気により分解する気相分解装置と、気相分解処理後のウ
エハ表面を回収液からなる液滴で走査し、気相分解処理
の際にウエハ表面に生成した生成物を上記液滴中に取り
込む液滴走査装置と、液滴走査により得られた生成物含
有液滴を乾燥する液滴乾燥装置と、液滴乾燥処理で得ら
れた残渣をフッ化水素酸以外の溶解液で溶解して不純物
測定用の分析試料を調製する残渣溶解手段と、調製され
た分析試料を収容するための複数の試料容器を保持する
コレクターユニットと、所定の位置から所定の位置まで
シリコンウエハを搬送するウエハ搬送装置とを備えてい
る、原子吸光分析により半導体ウエハ表面の不純物測定
を行うための不純物回収装置である。
【0013】本発明において、気相分解工程でウエハ表
面の酸化膜や窒化膜を気相分解するためのフッ化水素酸
を含む酸蒸気は、フッ化水素酸単独の酸蒸気でもよく、
また、フッ化水素酸と例えば硝酸、塩酸等の他の酸との
混酸の酸蒸気であってもよく、ウエハ表面の酸化膜や窒
化膜のみを分解して分析するというの観点から、好まし
くはフッ化水素酸である。この気相分解工程では、ウエ
ハ表面の酸化膜や窒化膜がフッ化水素酸を含む酸蒸気と
反応し、その反応生成物中に酸化膜中や窒化膜中に含ま
れる金属不純物やこれら酸化膜や窒化膜の表面に付着し
た金属汚染物が溶解する。
【0014】また、本発明において、上記気相分解工程
でウエハ表面に生成した生成物を液滴走査工程で回収す
るための回収液としては、不純物測定の対象金属として
銅が含まれていない場合には、金属珪素(Si)と反応性が
なく、気相分解工程での生成物を溶解し得るものであれ
ばよく、例えば純水、希塩酸、希フッ化水素酸、希硝酸
等が好適に用いられ、また、不純物測定の対象金属とし
て銅等の還元され易い金属が含まれる場合には、金属の
再付着を防止するために、例えば過酸化水素、硝酸等の
酸化剤を少量含有する酸の使用が好ましい。
【0015】そして、この回収液からなる液滴を用い、
ウエハ表面を走査して生成物を回収する際の液滴走査の
方法については、液滴を液滴保持具で保持し、この液滴
をウエハ表面に接触させた状態で、水平に設置されたシ
リコンウエハの表面をその中心から外周に向けて螺旋状
の軌跡を描くように走査したり、あるいは、その左右方
向に往復させながら上下方向に移動させ、次いで上下方
向に往復させながら左右方向に移動させることにより上
下左右往復の軌跡を描くように走査する液滴保持型の液
滴走査装置(特許第 2,604,037号明細書参照) を用いて
行ってもよく、また、ウエハ表面上に液滴を滴下し、シ
リコンウエハを種々の方向に傾斜させ、また、回転させ
ることにより、ウエハ表面上の液滴が螺旋状の軌跡又は
上下左右往復の軌跡を描くように走査する液滴滴下型の
液滴走査装置(特開平8-233,7097号公報参照) を用いて
行ってもよい。
【0016】このように液滴中に生成物を取り込んで得
られた生成物含有液滴は、先ず液滴乾燥工程でその生成
物含有液滴中に含まれる液体を蒸発させて乾燥し、次い
で得られた残渣を所定の溶解液に溶解し、GF-AAS分析に
用いる分析試料とされる。ここで、生成物含有液滴を乾
燥させ、次いで溶解液に溶解して分析試料とする方法に
ついては、下記の方法が挙げられる。
【0017】すなわち、第一の方法は、上記液滴乾燥処
理で得られた残渣を有するシリコンウエハを気相分解装
置内に収容し、ウエハ表面に新たに生成した酸化膜をフ
ッ化水素酸を含む酸蒸気により分解する第二の気相分解
処理を行い、次に、液滴走査装置により、第二の気相分
解処理で生成した生成物を溶解できる溶解液からなる液
滴でウエハ表面を走査し、この液滴中に第二の気相分解
工程で生成した生成物や液滴乾燥工程で残留した残渣を
溶解して取り込み、分析試料としてフッ化水素酸及び珪
フッ化水素酸の濃度がそれぞれ1重量%以下の第二の生
成物含有液滴を回収する方法である。
【0018】また、第二の方法は、液滴走査で得られた
生成物含有液滴を試料容器に回収し、この試料容器内で
生成物含有液滴中の液体を蒸発させて乾燥させ、次いで
試料容器内に残留した残渣をフッ化水素酸以外の溶解液
で溶解して不純物測定用の分析試料を調製する方法であ
る。
【0019】この第二の方法においては、液滴走査で得
られた生成物含有液滴を試料容器に回収し、この試料容
器内で生成物含有液滴中の液体を蒸発させて乾燥させる
ので、特に銅が測定対象金属とされている場合には、例
えば、先ず純水、希塩酸、希フッ化水素酸、希硝酸等を
回収液として銅等の還元され易い金属以外の金属不純物
の回収を行う液滴走査と、次いで過酸化水素や硝酸等の
酸化剤を含む希塩酸、希フッ化水素酸等を回収液として
銅不純物の回収を行う液滴走査とを、それぞれ1回若し
くは必要に応じて複数回繰り返し、試料容器内に回収さ
れた生成物含有液滴を一括して蒸発、乾燥させてもよ
く、これによって金属不純物の回収漏れを可及的に防止
でき、分析精度がより一層向上する。
【0020】本発明において、上記残渣を溶解して分析
試料を調製するために用いられる溶解液としては、少な
くともフッ化水素酸による気相分解反応で生成した生成
物を溶解することができ、最終的に原子吸光分析、特に
GF-AAS分析において許容できる範囲のフッ化水素酸(HF)
及び珪フッ化水素酸(H2SiF6)の濃度がそれぞれ1重量%
以下、好ましくは0.5重量%以下の分析試料の調製が
可能であればよく、具体的には、不純物測定の対象金属
として銅が含まれていない場合には、純水、希塩酸、濃
度1重量%以下(好ましくは0.5重量%以下)のフッ
化水素酸、希硝酸等の酸が好適に用いられる。また、不
純物測定の対象金属として銅等の還元され易い金属が含
まれる場合には、上記純水又は酸溶液に過酸化水素等の
酸化剤が添加された溶液が好適に用いられる。
【0021】以上のようにして調製された分析試料は、
原子吸光分析、特にGF-AAS分析により分析され、ウエハ
表面に存在する金属不純物等の汚染物質の種類とその量
が測定される。
【0022】本発明方法を実施するために、好適には、
ウエハ表面の酸化膜又は窒化膜をフッ化水素酸を含む酸
蒸気により分解する気相分解装置と、気相分解処理後の
ウエハ表面を回収液からなる液滴で走査し、気相分解処
理の際にウエハ表面に生成した生成物を上記液滴中に取
り込む液滴走査装置と、液滴走査により得られた生成物
含有液滴を乾燥する液滴乾燥装置と、液滴乾燥処理で得
られた残渣を溶解液で溶解してフッ化水素酸及び珪フッ
化水素酸の濃度がそれぞれ1重量%以下の不純物測定用
の分析試料を調製する残渣溶解手段と、調製された分析
試料を収容するための複数の試料容器を保持するコレク
ターユニットと、所定の位置から所定の位置までシリコ
ンウエハを搬送するウエハ搬送装置とを備えた不純物回
収装置が用いられ、この不純物回収装置により調製され
た分析試料がGF-AAS分析装置で分析され、半導体ウエハ
表面の不純物の測定が行われる。
【0023】ここで、上記液滴走査装置としては、好ま
しくは、コレクターユニットに保持された複数の試料容
器と対をなし、下端には液滴の表面張力を利用してこの
液滴を保持する液滴保持部を有すると共に上端には真空
吸着面を備えたフランジ部を有する筒体で形成され、液
滴走査時以外の待機時には試料容器の上方所定位置に位
置してこの試料容器に汚染物質が入るのを防止する複数
の液滴保持具と、この液滴保持具のフランジ部上面の真
空吸着面に密着する真空吸着面を有する吸着部と、バキ
ュウーム装置に接続されて上記液滴保持具の吸着部に真
空吸着力を発揮せしめる真空路とを有し、液滴保持具を
吸着して操作する保持具ハンドと、この保持具ハンドに
取り付けられ、所定の回収液又は溶解液を所定量だけ上
記液滴保持具内に供給する液供給具とを備えた装置が用
いられる。
【0024】また、上記コレクターユニットについて
は、好ましくは、複数の試料容器をその下方から保持す
る保持プレートと、この保持プレートの上方に所定の間
隔を置いて着脱可能に配置され、保持プレート上に保持
された試料容器の上方所定位置に上記液滴保持具を支持
する支持プレートとを有するものであるのがよく、これ
によって、たとえ各試料容器の高さ寸法に誤差があって
も、コレクターユニットに保持されて待機中の各液滴保
持具の高さ位置が一定になり、これら各液滴保持具を保
持具ハンドで確実に吸着して操作することができる。特
に、試料容器がPFA製のバイアルである場合には、そ
の成形上の問題から各バイアルの高さ寸法には若干の寸
法誤差(±0.1 mm)があるのが通例であり、コレクター
ユニットに25個程度までのバイアルをセットする場合
には比較的同じ寸法のバイアルを選択して使用したり、
あるいは、バイアルを装置に傾き無く配置する等の方法
でこの寸法誤差を吸収できるが、30個を超えて例えば
50個のバイアルをセットする場合にはこのような方法
ではバイアルの寸法誤差やバイアルを装置に配置する際
の傾き等を吸収するのが難しくなり、上記試料容器の保
持プレートと液滴保持具の支持プレートとを有するコレ
クターユニットの使用が必要になる。
【0025】更に、上記液滴保持具のフランジ部には、
液滴保持具が試料容器の上方の所定位置に位置した際
に、試料容器内へ通じる貫通孔を形成せしめ、生成物含
有液滴を保持した液滴保持具が保持具ハンドの吸着部に
吸着されて試料容器の上方所定位置に位置した際にこの
吸着部に形成された真空路から上記貫通孔を介して試料
容器内に陰圧を生ぜしめることができるように構成すれ
ば、この液滴保持具に保持された生成物含有液滴を確実
にかつ速やかに試料容器内に滴下することができ、これ
によって生成物含有液滴が試料容器内に収容されないと
いう不測の事故を未然に防止できるほか、特に上記第二
の方法において、この試料容器内に生成物含有液滴を採
取する液滴採取工程を円滑にかつ確実に実施できる。
【0026】ここで、上記第一の方法を実施する場合に
は、生成物含有液滴を乾燥させる液滴乾燥装置として
は、液滴走査でウエハ表面の所定位置、好適には中央位
置に位置せしめられた生成物含有液滴をこのウエハ表面
上で乾燥せしめるものであるから、好ましくは赤外線ス
ポットヒーター等のスポットヒーターが用いられる。
【0027】また、この第一の方法を実施する場合にお
いて、液滴乾燥処理で得られた残渣を溶解液で溶解し、
所定の分析試料を調製する残渣溶解手段は、上記気相分
解装置と液滴走査装置とが担っており、気相分解装置に
おいては、液滴乾燥処理で得られた残渣を有するシリコ
ンウエハを気相分解装置内に収容し、ウエハ表面に新た
に生成した酸化膜をフッ化水素酸を含む酸蒸気により分
解する第二の気相分解処理が行われ、また、液滴走査装
置においては、フッ化水素酸以外の溶解液からなる液滴
でウエハ表面を走査し、この液滴中に上記第二の気相分
解処理で生成した生成物と上記液滴乾燥処理で得られた
残渣とを溶解して取り込む第二の液滴走査が行われ、こ
の第二の液滴走査で得られた第二の生成物含有液滴がそ
のまま分析試料として用いられる。
【0028】また、上記第二の方法を実施する場合にお
いて、生成物含有液滴を乾燥させ、次いで溶解液に溶解
して分析試料とする方法については、液滴走査で得られ
た生成物含有液滴を試料容器に回収し、この試料容器内
で生成物含有液滴を乾燥させ、次いで試料容器内に残留
した残渣をフッ化水素酸及び珪フッ化水素酸の濃度がそ
れぞれ1重量%以下の溶解液で溶解するものであるか
ら、液滴乾燥装置や残渣溶解手段として種々の方法を採
用することができる。
【0029】この第二の方法を実施する上で採用できる
液滴乾燥装置としては、例えば、上記赤外線スポットヒ
ーター等のスポットヒーターが用いられるほか、試料容
器を支持するコレクターユニットに例えばPTFEでコーテ
ィングされたヒーター等の適当なヒーターを組み込み、
試料容器全体を所定の温度に加温できるようにしたり、
更には、コレクターユニットの下部を高純度炭素板で形
成して赤外線ヒーター等で加温してもよい。
【0030】また、上記第二の方法を実施する上で採用
できる残渣溶解手段についても、例えば、ピペット等を
用いた人手により実施してもよいほか、ペリスタポンプ
等を用いて自動的に所定量の溶解液を添加できるように
してもよい。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に示す実施例に基
づいて、本発明の好適な実施の形態を具体的に説明す
る。図1及び図2に本発明方法を搭載した不純物回収装
置が示されており、この不純物回収装置を用いて半導体
ウエハ表面から分析試料が調製され、GF-AAS分析装置で
分析され、半導体ウエハ表面の不純物の測定が行われ
る。
【0032】この実施例の不純物回収装置は、シリコン
ウエハの表面の酸化膜をフッ化水素酸を含む酸蒸気によ
り分解する一対の気相分解装置1a,1b と、気相分解処理
後のウエハ表面を回収液からなる液滴で走査し、気相分
解処理の際にウエハ表面に生成した生成物を上記液滴中
に取り込む液滴走査装置2と、液滴走査により得られた
生成物含有液滴を乾燥する液滴乾燥装置3と、液滴乾燥
処理で得られた残渣をフッ化水素酸以外の溶解液で溶解
して不純物測定用の分析試料を調製する残渣溶解手段
と、調製された分析試料を収容するための多数のPFA
製バイアル(試料容器)Bを保持するコレクターユニッ
ト4と、所定の位置から所定の位置までシリコンウエハ
を搬送するウエハ搬送装置5とを備えている。
【0033】なお、図1及び図2において、符号6は不
純物測定の対象となるシリコンウエハが平らにセットさ
れるカセットステージであり、また、符号7は液滴走査
の際に気相分解処理終了後のシリコンウエハを載置して
回転するターンテーブルであり、更に、符号8は気相分
解処理終了後にウエハ搬送装置5によって気相分解装置
1a又は1bから移送され、上記ターンテーブル7上に載置
されたシリコンウエハをこのターンテーブル7の中央に
セットするためのセンタリング装置である。
【0034】ここで、上記液滴走査装置2は、図3〜図
5及び図7に詳細に示されているように、コレクターユ
ニット4に保持された多数のバイアルBと対をなし、下
端には液滴Dの表面張力を利用してこの液滴Dを保持す
る液滴保持部9aを有すると共に上端には真空吸着面を備
えたフランジ部9bを有する筒体で形成され、液滴走査時
以外の待機時にはバイアルBの上方所定位置に位置して
このバイアルB内に汚染物質が入るのを防止する多数の
液滴保持具9と、この液滴保持具9のフランジ部9b上面
の真空吸着面に密着する真空吸着面を有する吸着部10a
、及び図示外のバキュウーム装置に接続されて上記液
滴保持具9のフランジ部9b上面の真空吸着面と上記吸着
部10a の真空吸着面との間に真空吸着力を発揮せしめる
真空路10bとを有し、液滴保持具9を吸着して操作する
保持具ハンド10と、この保持具ハンド10に取り付けら
れ、PTFE製チューブをローラーで扱いて液を送るペ
リスタポンプを有して所定の回収液又は溶解液を所定量
だけ上記液滴保持具9内に供給することができる液供給
具11とを備えている。
【0035】また、上記コレクターユニット4は、図
3、図4、図7、及び図8に詳細に示されているよう
に、多数のバイアルBをその下方から着脱可能に保持す
る円盤状の保持プレート12と、この保持プレート12の上
方にバイアルBの高さ寸法と略等しい間隔を置いて着脱
可能に配置され、保持プレート12上に保持されたバイア
ルBの上方所定位置で液滴保持部9aがバイアルB内に位
置するように各液滴保持具9を支持する円盤状の支持プ
レート13とで構成されている。
【0036】なお、この実施例においては、円盤状の保
持プレート12に3本の支持ピン14が互いに等間隔で立設
され、また、支持プレート13には上記各支持ピン14に対
応する位置にそれぞれ透孔15が開設され、各支持ピン14
の先端部を透孔15内に嵌合することにより、保持プレー
ト12とその上に配置される支持プレート13との位置関係
が決まるようになっている。そして、上記支持プレート
13は、上記3本の支持ピン14によりその水平が維持さ
れ、これによってこの支持プレート13に支持された液滴
保持具9のフランジ部9b上面の真空吸着面が水平に保た
れ、保持具ハンド10の吸着部10a の真空吸着面が液滴保
持具9のフランジ部9b上面の真空吸着面に容易に密着で
きるようになっている。また、保持プレート12上に保持
された各バイアルBの上端とその上方に位置する支持プ
レート13の下面側との間は、通常各バイアルBの成形時
に不可避的に生じる高さ寸法の誤差を吸収できる程度の
僅かな隙間が許容される。
【0037】更に、この実施例においては、上記液滴保
持具9のフランジ部9bには、液滴保持具9がバイアルB
の上方所定位置に位置した際に、このバイアルB内へ通
じる貫通孔9cが形成されており、生成物含有液滴Dを保
持した液滴保持具9が保持具ハンド10の吸着部10a に吸
着されてバイアルBの上方所定位置に位置した際に上記
真空路10b から貫通孔9cを介してバイアルB内の空気を
吸引し、このバイアルB内に若干の陰圧を生ぜしめるこ
とができるようになっており、これによって液滴保持具
9の液滴保持部9aに保持された生成物含有液滴Dを確実
にかつ速やかにバイアルB内に滴下できるようになって
いる。
【0038】また、上記液滴乾燥装置3には赤外線スポ
ットヒーター3aが設けられており、また、その近傍には
赤外線スポットヒーター3aで温められて揮発した蒸気を
吸引して排気するための局所排気口3bが配設されてい
る。
【0039】次に、上記実施例に係る不純物回収装置を
用いてウエハ表面の不純物を測定する第一及び第二の方
法について説明する。
【0040】[第一の方法について]第一の方法におい
て、不純物測定の対象となるシリコンウエハWは、先
ず、カセットステージ6に平らにセットされる。次に、
シリコンウエハWは、ウエハ搬送装置5により気相分解
装置1a又は1bの密閉空間内に搬送されて平らにセットさ
れ、この気相分解装置1a又は1b内に配置された蒸発用容
器内のフッ化水素酸を揮発させ、この揮発したフッ化水
素酸蒸気によりウエハ表面の酸化膜を分解せしめる(気
相分解工程)。
【0041】このようにして気相分解工程が終了した
後、シリコンウエハWは、ウエハ搬送装置5により、気
相分解装置1a又は1bからターンテーブル7上に移送さ
れ、センタリング装置8によりターンテーブル7の中央
にセットされる。
【0042】次に、液滴走査装置2の保持具ハンド10
は、図4に示すように、コレクターユニット4の支持プ
レート13に支持された液滴保持具9の上方位置に移動
し、ここでその吸着部10a の真空吸着面が液滴保持具9
のフランジ部9b上面の真空吸着面に密着し、真空路10b
を介してバキュウーム装置により吸引し、液滴保持具9
を吸着し、次いでこの液滴保持具9をウエハ表面の中心
位置まで移動させ、ここでペリスタポンプからなる液供
給具11を駆動させて所定の回収液を所定量だけ液滴保持
具9内に供給し、この液滴保持具9の液滴保持部9aに液
滴Dを保持させる。
【0043】そして、図5に示すように、液滴保持具9
に保持された回収液からなる液滴DをシリコンウエハW
のウエハ表面に接触させた状態でターンテーブル7を回
転させ、同時に液滴保持具9をウエハ表面の中心から周
辺に向けて移動させ、これによって液滴Dによりウエハ
表面全面をその中心から周辺に向けて螺旋状の軌跡を描
くように走査させる(液滴走査工程)。
【0044】この液滴走査により得られた生成物含有液
滴Dをウエハ表面の中心位置に滴下し、図6に示すよう
に、液滴乾燥装置3の赤外線スポットヒーター3aをウエ
ハ表面上の生成物含有液滴Dに向けて接近させ、所定の
温度、通常60〜150℃、好ましくは80〜110℃
に加熱し、生成物含有液滴D中の液体を蒸発させて乾燥
せしめる(液滴乾燥工程)。
【0045】上記液滴乾燥工程が終了した後、ウエハ搬
送装置5でシリコンウエハWを再び上記気相分解装置1a
又は1bの密閉空間内に搬送して平らにセットし、この気
相分解装置1a又は1b内で揮発したフッ化水素酸蒸気によ
り、ウエハ表面に新たに生成した酸化膜を再び分解せし
める(第二の気相分解工程)。ここで、この第二の気相
分解工程で生成する生成物は、最初の気相分解工程が終
了した後から液滴乾燥工程までの間にウエハ表面に新た
に生成した酸化膜を分解させて生成するものであり、第
一の気相分解に付されるシリコンウエハが有する最初の
酸化膜の厚さにもよるが、第一の気相分解工程で生成す
る生成物の量に比べて通常1/10〜1/1000程度
である。
【0046】このようにして第二の気相分解工程が終了
した後、シリコンウエハWは、ウエハ搬送装置5によ
り、再び気相分解装置1a又は1bからターンテーブル7上
に移送され、センタリング装置8によりターンテーブル
7の中央にセットされる。その後、液滴保持具9に溶解
液からなる液滴Dを保持した液滴走査装置2により、最
初の液滴走査とは異なり、液滴Dでウエハ表面をその中
心から半径数cm、好ましくは5cm程度の範囲で走査
し、上記第二の気相分解処理で生成した生成物と同時に
上記液滴乾燥工程で残留した残渣とを溶解しこの液滴D
中に取り込む(第二の液滴走査工程)。
【0047】この第二の液滴走査終了後、液滴走査装置
2の保持具ハンド10に保持され、第二の生成物含有液滴
Dを保持する液滴保持具9は、図7に示すように、コレ
クターユニット4の支持プレート13の元の位置に戻り、
その液滴保持部9aがバイアルB内に位置するようにセッ
トされる。そして、この際に、液滴保持具9のフランジ
部9bに形成された貫通孔9cと保持具ハンド10の吸着部10
a に形成された真空路10b との間を導通させ、バキュウ
ーム装置で吸引してバイアルB内の空気を吸引し、バイ
アルB内に若干の陰圧を生ぜして液滴保持部9aに保持さ
れた第二の生成物含有液滴DをバイアルB内に滴下さ
せ、その後にバキュウーム装置による吸引を停止させて
液滴保持具9を支持プレート13上にリリースする。
【0048】このようにして各バイアルB4中に滴下さ
れた第二の生成物含有液滴Dは、そのまま分析試料とさ
れ、GF-AAS分析等の原子吸光分析に供される(不純物分
析工程)。このようにして調製された分析試料は、上述
のように、第二の気相分解工程で生成する生成物量が最
初の気相分解工程で生成する生成物量に比べて顕著に少
ないので、第二の生成物含有液滴D(分析試料)中に含
まれるフッ化水素酸(HF)及び珪フッ化水素酸(H2SiF6)の
それぞれの含有量(以下、「HF含有量及びH2SiF6含有
量」という)もこれに応じて少なくなり、シリコンウエ
ハのサイズや液滴走査の範囲等にもよるが、この第二の
生成物含有液滴D(分析試料)のHF含有量及びH2SiF6
含有量は通常それぞれ0.05〜0.1%程度である。
【0049】このようにして調製された分析試料は、グ
ラファイトファーナス原子吸光光度計を用いたGF-AAS分
析に供され、ナトリウム(Na)、カリウム(K)、マグ
ネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、アルミニウム(A
l)、鉄(Fe)、銅(Cu)、クロム(Cr)、ニッケル(N
i)、マンガン(Mn)、カドミウム(Cd)、金(Au)、
銀(Ag)等の不純物の定量が行われる。
【0050】[第二の方法について]第二の方法におい
ては、上記第一の方法とは異なり、図5に示す液滴走査
工程終了後、図7に示すように、生成物含有液滴Dを保
持した液滴保持具9をコレクターユニット4の支持プレ
ート13の元の位置に戻し、ここで液滴保持具9のフラン
ジ部9bに形成された貫通孔9cと保持具ハンド10の吸着部
10a に形成された真空路10b との間を導通させ、バイア
ルB内に若干の陰圧を生ぜして液滴保持部9aに保持され
た生成物含有液滴DをバイアルB内に滴下させ、その後
に液滴保持具9を図示外の回収位置に移送する。
【0051】次に、図8に示すように、液滴乾燥装置3
の赤外線スポットヒーター3aを生成物含有液滴Dが収容
されたバイアルB上に移動させ、この生成物含有液滴D
を所定の温度、通常50〜150℃、好ましくは80〜
110℃に加熱し、生成物含有液滴D中の液体を蒸発さ
せて乾燥せしめる(液滴乾燥工程)。
【0052】このようにしてバイアルB内で生成物含有
液滴Dを乾燥した後、このバイアルB内には、例えば液
滴走査装置2の保持具ハンド10に搭載されたペリスタポ
ンプからなる液供給具11を利用し、フッ化水素酸以外の
溶解液を所定量だけ供給し、上記液滴乾燥工程で試料容
器内に残留した残渣をこの溶解液で溶解して不純物測定
用の分析試料を調製し(残渣溶解工程)、GF-AAS分析等
の原子吸光分析に供する(不純物分析工程)。
【0053】なお、この第二の方法の実施例において
は、液滴保持具9の液滴保持部9aからバイアルB内に生
成物含有液滴Dを滴下させた後、液滴保持具9を図示外
の回収位置に移送し、その後に赤外線スポットヒーター
3aで生成物含有液滴Dを乾燥せしめるように構成されて
いるが、例えば、コレクターユニット4の保持プレート
12に例えばPTFEコーティングヒーター等の適当なヒータ
ーを組み込んでバイアルBをその外部から直接加温でき
るようにしてもよく、また、この際には液滴保持部9aか
らバイアルB内に生成物含有液滴Dを滴下させた後の液
滴保持具9をそのままコレクターユニット4の支持プレ
ート13で支持し、バイアルB内への溶解液の導入は液供
給具11を利用して液滴保持具9を介して行うようにし、
これによって原子吸光分析に供されるまでの間上記液滴
保持具9がバイアルBの蓋体としての役割を果たすよう
にしてもよい。
【0054】
【実施例】以下、試験例に基づいて、本発明を具体的に
説明する。
【0055】〔試験例1〕高純度(不純物濃度:Al, F
e, Cu, Crがいずれも10ppt 以下)の38重量%フッ
化水素酸(多摩化学工業製商品名:Tamapure AA 10 HF)
と、Al, Fe, Cu, Crがいずれも10ppt 以下の超純水
(多摩化学工業製商品名:Tamapure AA 10 H2O)と、Al,
Fe, Cu, Crの各基準液(関東化学製;濃度 1000ppm)と
を用い、表1に示す組成を有する試料を調製した。
【0056】
【表1】
【0057】得られた各試料について、グラファイトフ
ァーナス原子吸光光度計(パーキンエルマー社製:5100
型)を使用し、サンプル量20μl 及び表2に示す分析
条件でGF-AAS分析を行った。結果を表3及び図9にそれ
ぞれ示す。
【0058】
【表2】
【0059】
【表3】
【0060】表3及び図9に示す結果から明らかなよう
に、銅(Cu)のGF-AAS分析の場合は分析試料中のHF濃
度(HF含有量に相当)にほとんど影響されることなく
吸光度が一定の値として測定されるが、アルミニウム
(Al)、鉄(Fe)、及びクロム(Cr)のGF-AAS分析の場
合には、HF濃度が増すにつれて吸光度が低下し、感度
が悪くなり、この吸光度の低下の程度はHF濃度が0〜
15重量%又は0〜10重量%程度までの範囲で顕著に
現れることが判明した。
【0061】〔試験例2〕高純度のSiO2 (不純物濃
度:Al, Fe, Cu, Crがいずれも10ppt 以下)と高純度
のフッ化水素酸(不純物濃度:Al, Fe, Cu, Crがいずれ
も10ppt 以下)とを使用し、高純度珪フッ化水素酸溶
液を調製し、Al, Fe, Cu, Crがいずれも10ppt 以下の
超純水と、Al, Fe, Cu, Crの各基準液とを用い、表4に
示す組成を有する試料を調製した。
【0062】
【表4】
【0063】得られた各試料について、グラファイトフ
ァーナス原子吸光光度計(パーキンエルマー社;Analys
t 700 型)を使用し、サンプル量20μl 及び表4に示
す分析条件でGF-AAS分析を行った。結果を表5に示す。
【0064】
【表5】
【0065】表5に示す結果から明らかなように、珪フ
ッ化水素酸の場合も、銅(Cu)のGF-AAS分析の場合にお
いては、フッ化水素酸の場合と同様に、分析試料中の珪
フッ化水素酸濃度(H2SiF6濃度;H2SiF6含有量に相当)
にほとんど影響されることなく吸光度が一定の値として
測定されるが、鉄(Fe)やクロム(Cr)のGF-AAS分析の
場合には若干の感度の低下がみられ、また、アルミニウ
ム(Al)のGF-AAS分析の場合にはH2SiF6濃度が5重量%
以上になると測定不能になることが判明した。
【0066】
【発明の効果】本発明の半導体ウエハ表面の不純物測定
方法によれば、気相分解法を用いた原子吸光分析による
半導体ウエハ表面の不純物測定において、より正確な不
純物分析を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、本発明方法を実施するための不純物
回収装置を示す平面説明図である。
【図2】 図2は、図1の縦断面説明図である。
【図3】 図3は、図1のコレクターユニットとこのコ
レクターユニットに保持されたバイアル(試料容器)及
び液滴保持具9を示す断面説明図である。
【図4】 図4は、図1の液滴走査装置の保持具ハンド
がコレクターユニット上の液滴保持具9を吸着する際の
状態を示す断面説明図である。
【図5】 図5は、図1の液滴走査装置の液滴保持具が
液滴を保持してウエハ表面上を走査する状態を示す断面
説明図である。
【図6】 図6は、シリコンウエハの中心部に滴下され
た生成物含有液滴を液滴乾燥装置の赤外線スポットヒー
ターで乾燥させる状態を示す説明図である。
【図7】 図7は、図1の液滴走査装置がその液滴保持
具をコレクターユニットの所定位置に載置し、第二の生
成物含有液滴(又は生成物含有液滴)をバイアル(試料
容器)内に滴下させる際の状態を示す断面説明図であ
る。
【図8】 図8は、バイアル(試料容器)内に滴下され
た生成物含有液滴を液滴乾燥装置の赤外線スポットヒー
ターで乾燥させる状態を示す説明図である。
【図9】 図9は、試験例1で得られたHF濃度と吸光
度との関係を示すグラフ図である。
【符号説明】
1a, 1b…気相分解装置、2…液滴走査装置、3…液滴乾
燥装置、3a…赤外線スポットヒーター、3b…局所排気
口、4…コレクターユニット、5…ウエハ搬送装置、6
…カセットステージ、7…ターンテーブル、8…センタ
リング装置、9…液滴保持具、9a…液滴保持部、9b…フ
ランジ部、10…保持具ハンド、10a …吸着部、10b …真
空路、11…液供給具、12…保持プレート、13…支持プレ
ート、14…支持ピン、B…バイアル(試料容器)、D…
液滴、W…シリコンウエハ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉迫 守 神奈川県川崎市川崎区駅前本町12番1、川 崎駅前タワー・リバーク17階、多摩化学工 業株式会社内 (72)発明者 山内 三貴典 埼玉県入間市中神1055−1、エス・イー・ エス株式会社研究開発センター内 (72)発明者 小沼 康裕 東京都青梅市今井3丁目9番18号、エス・ イー・エス株式会社東京工場内 Fターム(参考) 2G059 AA01 BB08 BB16 CC02 DD03 DD12 DD16 FF06 KK10 4M106 AA01 AA12 CA29 DH01 DJ03

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 気相分解装置内でフッ化水素酸を含む酸
    蒸気によりシリコンウエハのウエハ表面の酸化膜又は窒
    化膜を分解する気相分解工程と、上記気相分解工程の分
    解反応で生成した生成物を回収する回収液からなる液滴
    でウエハ表面を走査し、この液滴中に生成物を取り込む
    液滴走査工程と、この液滴走査工程で得られた生成物含
    有液滴をウエハ表面の所定位置に位置せしめ、この生成
    物含有液滴中の液体を蒸発せしめる液滴乾燥工程と、上
    記液滴乾燥工程で残留した残渣を有するシリコンウエハ
    を気相分解装置内に収容し、ウエハ表面に新たに生成し
    た酸化膜をフッ化水素酸を含む酸蒸気により分解する第
    二の気相分解工程と、溶解液からなる液滴でウエハ表面
    を走査し、この液滴中に上記第二の気相分解工程で生成
    した生成物と上記液滴乾燥工程で残留した残渣とを溶解
    して取り込み、分析試料としてフッ化水素酸及び珪フッ
    化水素酸の濃度がそれぞれ1重量%以下の第二の生成物
    含有液滴を回収する第二の液滴走査工程と、この第二の
    液滴走査工程で分析試料として回収された第二の生成物
    含有液滴について、原子吸光分析により不純物分析を行
    う不純物分析工程とを有することを特徴とする半導体ウ
    エハ表面の不純物測定方法。
  2. 【請求項2】 気相分解装置内でフッ化水素酸を含む酸
    蒸気によりシリコンウエハのウエハ表面の酸化膜又は窒
    化膜を分解する気相分解工程と、上記気相分解工程の分
    解反応で生成した生成物を回収する回収液からなる液滴
    でウエハ表面を走査し、この液滴中に生成物を取り込む
    液滴走査工程と、この液滴走査工程で得られた生成物含
    有液滴を試料容器に採取する液滴採取工程と、この試料
    容器に採取された生成物含有液滴中の液体を蒸発させて
    乾燥する液滴乾燥工程と、上記液滴乾燥工程で試料容器
    内に残留した残渣をフッ化水素酸以外の溶解液で溶解し
    て不純物測定用の分析試料を調製する残渣溶解工程と、
    調製された分析試料について、原子吸光分析により不純
    物分析を行う不純物分析工程とを有することを特徴とす
    る半導体ウエハ表面の不純物測定方法。
  3. 【請求項3】 液滴走査工程では、フッ化水素酸以外の
    回収液を用いた液滴走査と、フッ化水素酸以外であって
    酸化剤を含む回収液を用いた液滴走査との少なくとも2
    回以上の液滴走査を行う請求項2に記載の半導体ウエハ
    表面の不純物測定方法。
  4. 【請求項4】 シリコンウエハのウエハ表面の酸化膜又
    は窒化膜をフッ化水素酸を含む酸蒸気により分解する気
    相分解装置と、気相分解処理後のウエハ表面を回収液か
    らなる液滴で走査し、気相分解処理の際にウエハ表面に
    生成した生成物を上記液滴中に取り込む液滴走査装置
    と、液滴走査により得られた生成物含有液滴を乾燥する
    液滴乾燥装置と、液滴乾燥処理で得られた残渣を溶解液
    で溶解してフッ化水素酸及び珪フッ化水素酸の濃度がそ
    れぞれ1重量%以下の不純物測定用の分析試料を調製す
    る残渣溶解手段と、調製された分析試料を収容するため
    の複数の試料容器を保持するコレクターユニットと、所
    定の位置から所定の位置までシリコンウエハを搬送する
    ウエハ搬送装置とを備えていることを特徴とする、原子
    吸光分析により半導体ウエハ表面の不純物測定を行うた
    めの不純物回収装置。
  5. 【請求項5】 残渣溶解手段による分析試料の調製は、
    気相分解装置と液滴走査装置とで行われ、上記気相分解
    装置では、液滴乾燥処理で得られた残渣を有するシリコ
    ンウエハを気相分解装置内に収容し、ウエハ表面に新た
    に生成した酸化膜をフッ化水素酸を含む酸蒸気により分
    解する第二の気相分解処理を実行し、また、上記液滴走
    査装置では、溶解液からなる液滴でウエハ表面を走査
    し、この液滴中に上記第二の気相分解工程で生成した生
    成物と上記液滴乾燥工程で残留した残渣とを溶解して取
    り込み、分析試料としてフッ化水素酸及び珪フッ化水素
    酸の濃度がそれぞれ1重量%以下の第二の生成物含有液
    滴を回収する第二の液滴走査を実行する請求項4に記載
    の不純物回収装置。
  6. 【請求項6】 残渣溶解手段による分析試料の調製は、
    液滴走査で得られた生成物含有液滴を試料容器に回収
    し、この試料容器内で生成物含有液滴を乾燥させ、次い
    で試料容器内に残留した残渣をフッ化水素酸以外の溶解
    液で溶解することにより行う請求項4に記載の不純物回
    収装置。
  7. 【請求項7】 液滴走査装置は、コレクターユニットに
    保持された複数の試料容器と対をなし、下端には液滴の
    表面張力を利用してこの液滴を保持する液滴保持部を有
    すると共に上端には真空吸着面を備えたフランジ部を有
    する筒体で形成され、液滴走査時以外の待機時には試料
    容器の上方所定位置に位置してこの試料容器に汚染物質
    が入るのを防止する複数の液滴保持具と、この液滴保持
    具のフランジ部上面の真空吸着面に密着する真空吸着面
    を有する吸着部、及びバキュウーム装置に接続されて上
    記液滴保持具のフランジ部上面の真空吸着面と上記吸着
    部の真空吸着面との間に真空吸着力を発揮せしめる真空
    路を有し、液滴保持具を吸着して操作する保持具ハンド
    と、この保持具ハンドに取り付けられ、所定の回収液又
    は溶解液を所定量だけ上記液滴保持具内に供給する液供
    給具とを備えている請求項4〜6の何れかに記載の不純
    物回収装置。
  8. 【請求項8】 コレクターユニットは、複数の試料容器
    をその下方から保持する保持プレートと、この保持プレ
    ートの上方に所定の間隔を置いて着脱可能に配置され、
    保持プレート上に保持された試料容器の上方所定位置に
    上記液滴保持具を支持する支持プレートとを有する請求
    項4〜7の何れかに記載の不純物回収装置。
  9. 【請求項9】 液滴保持具のフランジ部には、液滴保持
    具が試料容器の上方の所定位置に位置した際に、試料容
    器内へ通じる貫通孔が形成されており、生成物含有液滴
    を保持した液滴保持具が試料容器の上方所定位置に位置
    した際に保持具ハンドの吸着部に形成された真空路から
    上記貫通孔を介して試料容器内に陰圧を発生せしめる請
    求項4〜8の何れかに記載の不純物回収装置。
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