JP2001195919A - 導電性熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents

導電性熱可塑性樹脂組成物

Info

Publication number
JP2001195919A
JP2001195919A JP2000006421A JP2000006421A JP2001195919A JP 2001195919 A JP2001195919 A JP 2001195919A JP 2000006421 A JP2000006421 A JP 2000006421A JP 2000006421 A JP2000006421 A JP 2000006421A JP 2001195919 A JP2001195919 A JP 2001195919A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
thermoplastic resin
rubber
conductive
matrix
composition
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2000006421A
Other languages
English (en)
Inventor
Jiro Watanabe
次郎 渡邊
Masuo Kuroda
益夫 黒田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yokohama Rubber Co Ltd
Original Assignee
Yokohama Rubber Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yokohama Rubber Co Ltd filed Critical Yokohama Rubber Co Ltd
Priority to JP2000006421A priority Critical patent/JP2001195919A/ja
Publication of JP2001195919A publication Critical patent/JP2001195919A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】比重が小さく、特別な製造装置を必要とせずに
簡便に製造することのできる導電性熱可塑性樹脂組成物
の提供。 【解決手段】熱可塑性樹脂をマトリックスとし、熱可塑
性樹脂および/またはゴムをドメインとする海島構造を
有し、少なくともマトリックスを形成する熱可塑性樹脂
に、導電性無機充填剤を含有する導電性熱可塑性樹脂組
成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、導電性熱可塑性樹
脂組成物に関し、詳しくは、比重が小さく、製造が容易
で、発熱体、電磁波シールド材等に好適に用いることの
できる導電性熱可塑性樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】一般にゴムや熱可塑性樹脂は電気的に絶
縁性の物質であるが、導電性を要求される用途が多く、
また、電磁シールド性等のためにも導電性が要求される
場合がある。ゴムや熱可塑性樹脂に導電性を付与する方
法としては、導電性材料、例えば金属や導電性カーボン
を配合する方法が一般に行われている(特開平6−98
84号、特開平6−220323号、特開平8−924
70号各公報参照)。しかし、金属、導電性カーボン等
を配合すると、比重が大きくなり、得られるゴムや熱可
塑性樹脂の使用部位が限られるという問題がある。ゴム
や熱可塑性樹脂の成形物、熱可塑性樹脂のフィルムの表
面にコーティングを施し導電性を付与する方法もある
が、表面コーティングのための特別な装置が必要とな
り、成形物やフィルムの製造の工程が増え、手間がかか
るという問題があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、比重
が小さく、特別な製造装置を必要とせずに簡便に製造す
ることのできる導電性熱可塑性樹脂組成物を提供するこ
と、さらに、これらの組成物を含むことにより、軽く、
かつ、製造の手間のかからない発熱体および電磁波シー
ルド材を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、熱
可塑性樹脂をマトリックスとし、熱可塑性樹脂および/
またはゴムをドメインとする海島構造を有し、少なくと
もマトリックスを形成する熱可塑性樹脂に、導電性無機
充填剤を含有する導電性熱可塑性樹脂組成物を提供す
る。
【0005】前記導電性熱可塑性樹脂組成物の体積固有
抵抗値が10-5〜103 〔Ω・cm〕であるのが好まし
い。
【0006】前記導電性無機充填剤が導電性金属および
導電性カーボンからなる群より選ばれる少なくとも1つ
であるのが好ましい。
【0007】前記ドメインが、少なくとも一部が加硫さ
れたゴムであるのが好ましい。
【0008】さらに、本発明は、前記導電性熱可塑性樹
脂組成物を含有する発熱体を提供する。
【0009】また、本発明は、前記導電性熱可塑性樹脂
組成物を含有する電磁波シールド材を提供する。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の導電性熱可塑性樹脂組成物(以下、本発明の組
成物と記す)は、熱可塑性樹脂をマトリックス(連続
相)とし、熱可塑性樹脂および/またはゴムをドメイン
(分散相)とする海島構造を有し、少なくともマトリッ
クスに導電性無機充填剤を含有する樹脂組成物である。
本発明では、連続相に導電性無機充填剤を配合して、連
続相中に導電性回路を形成することにより、本発明の組
成物に導電性を持たせる。組成物中において、ドメイン
に比して、できるだけ少ない量の熱可塑性樹脂で連続相
を形成し、一般に高比重である導電性無機充填剤の配合
量をより少ない量として回路を形成することにより、本
発明の組成物全体の低比重化を達成したものである。本
発明の組成物では、マトリックスを形成する樹脂(以
下、マトリックス樹脂という)中に、ドメインを形成す
る熱可塑性樹脂および/またはゴムが分散しており、マ
トリックスは、本発明の組成物の中に網目状の連続相を
形成して存在する。この分散構造は安定であり、樹脂組
成物製造の後工程での加工によっても、分散構造は変化
しない。マトリックスの体積に比してドメインの体積が
多くとも、熱可塑性樹脂および/またはゴムがドメイン
を安定に形成している。マトリックスとドメインの体積
分率は特に制限はないが、マトリックスの体積分率がド
メインの体積分率より小さいのが好ましい。具体的に
は、マトリックスとドメインとの体積分率の比が、90
/10〜30/70であるのが好ましい。この範囲であ
れば、得られる本発明の組成物は、後述する高比重の導
電性無機充填剤が必ず含有されるマトリックスの体積分
率が小さく本発明の組成物全体の比重を小さいものとす
ることができる。ここで、本発明の組成物の比重は、
2.0以下が好ましく、1.3以下がより好ましい。
【0011】本発明の組成物のマトリックス樹脂として
用いることのできる熱可塑性樹脂は、特に限定はなく、
ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリ
スチレン、ABS樹脂等の汎用熱可塑性樹脂、ナイロ
ン、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリアセター
ル、ポリ塩化ビニリデン、フッ素樹脂等のエンジニアリ
ング・プラスチック等が挙げられる。これらは、1種単
独で用いても良いし、2種以上を併用してもよい。
【0012】本発明の組成物のドメインとして用いるこ
とのできる熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、
ABS樹脂等の汎用熱可塑性樹脂、ナイロン、ポリカー
ボネート、ポリエステル、ポリ塩化ビニリデン、フッ素
樹脂等のエンジニアリング・プラスチック等が挙げられ
る。本発明の組成物において、マトリックスとドメイン
とが分離するように、ドメインの熱可塑性樹脂として
は、マトリックスの熱可塑性樹脂と溶解度パラメータ
(SP値)が異なるもの、あるいは、極性が異なるもの
を選択するのが好ましい。ドメインとして用いられる熱
可塑性樹脂は、1種単独でも良いし、2種以上を併用し
てもよい。
【0013】本発明の組成物のドメインとして用いるこ
とのできるゴムは、特に限定はなく、例えば、天然ゴ
ム、イソプレンゴム、スチレンブタジエンゴム、ブタジ
エンゴム、エチレンプロピレンゴム、ブチルゴム、シリ
コーンゴム、クロロプレンゴム、ニトリルゴム、フッ素
ゴム、ウレタンゴム、アクリルゴム、クロロスルホン化
ポリエチレン等が挙げられる。これらは、1種単独で用
いても良いし、2種以上を併用してもよい。ドメインと
してのゴムとしては、マトリックスとドメインとが分離
するように、マトリックス樹脂の熱可塑性樹脂と溶解度
パラメータ(SP値)が異なるもの、あるいは、極性が
異なるものを選択するのが好ましい。本発明のドメイン
としては、上記熱可塑性樹脂とゴムとを用いることがで
きるが、熱可塑性樹脂とゴムを併用しても、また併用せ
ずにそれぞれ単独で用いることもできる。
【0014】本発明の組成物は、少なくともマトリック
ス樹脂に導電性無機充填剤を含有する。マトリックスに
含有される導電性無機充填剤は、マトリックス中で密集
し、マトリックス自体が本発明の組成物中で網目状の連
続構造を有することにより、導電性無機充填剤も本発明
の組成物中で網目状の連続構造を保持することができ、
その結果、本発明の組成物に導電性回路が形成され、本
発明の組成物は導電性を有するようになる。本発明で用
いられる導電性無機充填剤としては、導電性を有する充
填剤であれば特に限定されず、例えば、導電性金属、導
電性カーボンが挙げられる。導電性金属としては、金、
銀、銅、アルミニウム、ニッケル、パラジウム、鉄、ス
テンレス鋼、酸化鉄(フェライト)、酸化錫、酸化イン
ジウム、酸化鉛、炭化ケイ素、炭化ジルコニウム、炭化
チタニウム等の粉状体、黄銅繊維、Al繊維、Cu繊
維、ステンレス繊維等の金属繊維、金属フレーク等があ
り、いずれも10-6〔Ω・cm〕程度の体積固有抵抗値
を有する。
【0015】導電性カーボンとは、充填剤/補強剤とし
て用いられるカーボンブラックとは区別され、DBP
(ジブチルフタレート)吸油量が90〔ml/100
g〕以上、好ましくは100〔ml/100g〕以上、
さらに好ましくは150〜400〔ml/100g〕の
カーボンブラックをいう。このような導電性カーボンと
しては、例えば、三菱化学(株)製の#3050B、#
3150B、#3750B、#3950B、アクゾ
(株)製のケッチェンブラックEC、DJ−600、東
海カーボン社製の#4500、#5500、並びに電気
化学工業(株)製のアセチレンブラック等を例示するこ
とができる。また、導電性カーボンとして、カーボンフ
ァイバー、カーボンミルドファイバー等の繊維状のカー
ボンでもよい。繊維状である場合は、長さが0.5〜2
5mmのものが好ましい。本発明の樹脂組成物には、導
電性金属、導電性カーボンを、それぞれ単独で、あるい
は両方添加してもよい。導電性無機充填剤は、少なくと
もマトリックス中に含有されるが、ドメイン中に含有さ
れていても良い。
【0016】上述の導電性無機充填剤を含有する本発明
の組成物の体積固有抵抗値は、10 -5〜103 〔Ω・c
m〕が好ましく、10-3〜100 〔Ω・cm〕がより好
ましい。この範囲であれば、得られる本発明の樹脂組成
物の導電性が高く、同時に比重を十分に小さくできる。
体積固有抵抗値は、導電性無機充填剤の配合量により、
本発明の樹脂組成物の体積固有抵抗値を制御することが
できる。
【0017】本発明の組成物には、上記必須の成分に加
え、本発明の目的を損なわない範囲で、公知の添加剤、
例えば、上記導電性カーボン以外の補強用カーボンブラ
ック、クレー、タルク、炭酸カルシウム等の充填剤;パ
ラフィンオイル等の可塑剤;N−フェニル−N’−
(1,3−ジメチル)−p−フェニレンジアミン、N−
フェニル−N’−イソプロピル−p−フェニレンジアミ
ン等の老化防止剤、熱安定剤、光安定剤、潤滑剤、着色
剤等を配合してもよい。
【0018】本発明の組成物中に海島構造を形成し、少
なくともマトリックスに導電性無機充填剤を含有させ
る、本発明の組成物の製造方法としては、例えば、下記
の2つの方法を例示することができる。 マトリックスとドメインの両方に熱可塑性樹脂を用
い、ドメインの熱可塑性樹脂(以下、ドメイン樹脂とい
う)の極性がマトリックス樹脂の極性より低くなるよう
ドメイン樹脂を選択する。より極性の高い熱可塑性樹脂
と、より極性の低い熱可塑性樹脂と、導電性無機充填剤
とを併せて溶融混練し、かつ、2種の熱可塑性樹脂の体
積分率の比および混練時の粘度の比を下記関係式(1)
を満足するように選択することにより、より極性の高い
熱可塑性樹脂が、本発明の組成物の中にマトリックスと
なり、網目状の連続相を形成して存在する、海島構造を
とることができる。 (φ2 /φ1 )×(η1 /η2 )<1 (1) φ1 :より極性の高い熱可塑性樹脂の体積分率 φ2 :より極性の低い熱可塑性樹脂の体積分率 η1 :より極性の高い熱可塑性樹脂の混練時の溶融粘度 η2 :より極性の低い熱可塑性樹脂の混練時の溶融粘度 ここで体積分率とは、全体の体積を1とした場合の、あ
る相の全体の体積に占める割合をいい、φ1 +φ2 =1
である。溶融粘度はキャピラリ・レオメータにより測定
される溶融粘度である。なお、体積分率、溶融粘度は混
練時の温度、剪断速度で規定される。導電性無機充填剤
は、極性のより高い熱可塑性樹脂からなるマトリックス
により選択的に取りこまれ、マトリックス中で導電性回
路を形成することができる。
【0019】もう1つの本発明の組成物の海島構造の製
造方法の例としては、 ドメインにゴムを用い、マトリックスとしての熱可
塑性樹脂とゴムとを混練時、ゴムを加硫する動的加硫に
より製造する方法が例示される。予め熱可塑性樹脂とゴ
ムとを動的に加硫した後、導電性無機充填剤を配合する
と、導電性無機充填剤は既に加硫されたドメイン側のゴ
ムには取りこまれず、より選択的にマトリックスである
熱可塑性樹脂に取りこまれる。マトリックスに取りこま
れた導電性無機充填剤は、マトリックス中で導電性回路
を形成し、その結果、得られる組成物は導電性を有す
る。
【0020】まず、極性を持つ熱可塑性樹脂を利用す
る製造方法から説明する。組成物のマトリックス、ドメ
インとして、より極性の高い熱可塑性樹脂と、より極性
の低い熱可塑性樹脂とを用いて製造すると、導電性を有
する無機充填剤は、より極性の高い熱可塑性樹脂により
選択的に取りこまれる。濃縮された導電性無機充填材
は、密集して網目状の連続構造を形成することができ
る。また、熱可塑性樹脂を、分子運動が活発となる温度
で保持すると、導電性無機充填剤が樹脂中で分散した状
態であると導電性無機充填剤と樹脂の界面の面積が大き
く、従って界面自由エネルギーも大きいので、なるべく
界面自由エネルギーを減少させようと、導電性無機充填
剤の凝集が起こる。その結果、やはり、導電性無機充填
剤は網目状の導電性回路を形成することができる。より
極性の高い熱可塑性樹脂が、上記の関係式(1)を満た
して、本発明の導電性樹脂組成物(以下、で得られる
本発明の組成物を、本発明の樹脂組成物という)全体の
中で連続相を形成することと、導電性無機充填剤が凝集
することにより、本発明の樹脂組成物に導電性回路が形
成され、本発明の樹脂組成物は導電性を有するようにな
る。
【0021】ここでマトリックス(連続相)を形成する
極性を有する熱可塑性樹脂としては、マトリックス樹脂
として前述した熱可塑性樹脂の中でも、酸素、窒素、硫
黄、ハロゲン等を有する置換基を高分子内に有し、ある
いは、これらの原子を分子鎖中に有することにより電気
的かたよりがあり、その結果、高分子内に電気的双極子
を持つ極性のある熱可塑性樹脂を選択する。極性を有す
る熱可塑性樹脂であれば特に制限はない。
【0022】上記極性を有する熱可塑性樹脂としては、
具体的には、ナイロン6、66、610、612、11
等のポリアミド樹脂;ポリアクリレート樹脂;ポリエー
テルイミド樹脂;ポリブチレンテレフタレート、ポリブ
チレンテレフタレートイソフタレート共重合体、ポリエ
チレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレートイ
ソフタレート共重合体、ポリシクロヘキサンジメタノー
ルテレフタレート、ポリシクロヘキサンジメタノールテ
レフタレートイソフタレート共重合体等のポリアルキル
テレフタレート樹脂;ポリエチレンナフタレート等のポ
リアルキルナフタレート樹脂;ポリ酢酸ビニル樹脂;ポ
リエステル樹脂等が挙げられる。
【0023】ドメイン(分散相)を形成する、マトリッ
クスの熱可塑性樹脂より極性の低い熱可塑性樹脂として
は、極性を有するがマトリックスの熱可塑性樹脂より低
い熱可塑性樹脂であっても、また、ほとんど極性を有さ
ない熱可塑性樹脂であってもよい。ドメインを形成する
熱可塑性樹脂の種類としては、上述のマトリックスを形
成する熱可塑性樹脂として例示した熱可塑性樹脂と同様
の樹脂を用いることができるが、好ましい例として、極
性の低い、あるいはほとんど極性を有さない熱可塑性樹
脂としては、例えば、AAS、AES、AS、ABS、
ハロゲン化ポリエチレン、ハロゲン化ポリプロピレン、
ポリテトラフルオロエチレン等のフッ素樹脂、高密度ポ
リエチレン(HDPE)、低密度ポリエチレン(LDP
E)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)等のポ
リチレン、ポリプロピレン、ポリブタジエン、ポリ塩化
ビニル、ポリスチレン等が挙げられる。
【0024】本発明の樹脂組成物のマトリックス樹脂、
ドメイン樹脂の組み合わせとしては、例えば、ナイロン
6とHDPEの組み合わせが例示される。
【0025】本発明の樹脂組成物におけるマトリックス
樹脂とドメイン樹脂との割合には、特に制限はないが、
マトリックス樹脂とドメイン樹脂との重量比が70/3
0〜30/70であるのがより好ましい。この範囲であ
れば、得られる本発明の樹脂組成物の比重が小さく、ま
た、連続相としてマトリックス樹脂がドメイン樹脂の中
で網目状に存在することができ、少なくともマトリック
ス中に導電性無機充填剤を含有することにより、本発明
の樹脂組成物が十分な導電性を得られる。
【0026】の製造方法では、上述のマトリックス樹
脂、ドメイン樹脂、導電性無機充填剤、必要に応じて前
述した添加剤を、例えば、ミキサー等の混練機で均一に
混練し、一軸または二軸の押しだし機に供給して溶融混
練することにより、本発明の樹脂組成物を製造すること
ができる。混練された本発明の樹脂組成物は、ペレット
とした後に成形に供しても良く、直接成形しても良い。
【0027】次に、の製造方法を説明する。の製造
方法では、得られる本発明の導電性樹脂組成物(で得
られる本発明の組成物を以下、本発明のエラストマー組
成物という)は、熱可塑性樹脂のマトリックス(連続
相)と、少なくとも一部が加硫されたゴムのドメイン
(分散相)とからなる海島構造を有し、少なくともマト
リックスに導電性無機充填剤を含有する。本発明のエラ
ストマー組成物では、少なくとも連続相を形成するマト
リックス中に、導電性無機充填剤を有し、この導電性無
機充填剤が、上述の本発明の樹脂組成物のマトリックス
中で凝集するのと同様の現象により、マトリックス中で
凝集を起こすことにより導電性回路が形成される。本発
明のエラストマー組成物に電圧をかけると、電子はこの
導電性回路を経由してマトリックスを流れる。このた
め、本発明のエラストマー組成物は導電性を有すること
ができる。
【0028】連続相である熱可塑性樹脂中に分散相であ
るゴムが分散する海島構造は、前述のように、熱可塑性
樹脂とゴムとを混練時、ゴムを加硫する動的加硫により
製造することができ、熱可塑性樹脂とゴムとを動的に加
硫して熱可塑性エラストマー組成物を製造した後、導電
性無機充填剤を配合すると、導電性無機充填剤は既に加
硫されたゴムには取りこまれず、より選択的にマトリッ
クスである熱可塑性樹脂に取りこまれる。マトリックス
に偏在する導電性無機充填剤はマトリックス中で導電性
回路を形成し、その結果、本発明のエラストマー組成物
は導電性を有する。
【0029】本発明のエラストマー組成物のマトリック
ス(連続相)を形成する熱可塑性樹脂としては、各種の
熱可塑性樹脂またはその組成物が利用可能である。すな
わち、単独の熱可塑性樹脂あるいは組成物であっても、
あるいは、それらの混合物からなる組成物であってもよ
い。具体的には、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ
ブタジエン等のポリオレフィン樹脂;ナイロン6、6
6、610、612、11等のポリアミド樹脂;ポリエ
ステル樹脂;AAS、AES、AS、ABS等のポリス
チレン系樹脂、ポリアクリレート樹脂、ポリメタクリレ
ート樹脂、ポリ塩化ビニル、塩素化ポリ塩化ビニル等の
ポリビニル系樹脂、ポリテトラフルオロエチレン等のフ
ッ素樹脂、イミド系樹脂、スチレン系、オレフィン系、
ポリエステル系、ウレタン系等の熱可塑性エラストマー
等を挙げることができる。
【0030】本発明のエラストマー組成物のドメイン
(分散相)を形成するゴムとしては、前述したように、
各種のゴムが利用可能である。具体的には、ジエン系ゴ
ムおよびその水添物(例えば、NR、IR、エポキシ化
天然ゴム、SBR、BR(高シスBRおよび低シスB
R)、NBR、水素化NBR、水素化SBR)、オレフ
ィン系ゴム(例えば、エチレン・プロピレンゴム(EP
DM、EPM)、マレイン酸変性エチレン・プロピレン
ゴム(M−EPM)、IIR、イソブチレンと芳香族ビ
ニル又はジエン系モノマー共重合体、アクリルゴム(A
CM)、アイオノマー)、含ハロゲンゴム(例えば、B
r−IIR、Cl−IIR、イソブチレンパラメチルス
チレン共重合体の臭素化物(BIMS)、CR、ヒドリ
ンゴム(CHR)、クロロスルホン化ポリエチレン(C
SM)、塩素化ポリエチレン(CM)、マレイン酸変性
塩素化ポリエチレン(M−CM)、シリコンゴム(例え
ば、メチルビニルシリコンゴム、メチルフェニルビニル
シリコンゴム)、含イオウゴム(例えば、ポリスルフィ
ドゴム)、フッ素ゴム(例えば、ビニリデンフルオライ
ド系ゴム、含フッ素ビニルエーテル系ゴム、含フッ素ホ
スファゼン系ゴム)、熱可塑性エラストマー(例えば、
スチレン系エラストマー、オレフィン系エラストマー、
エステル系エラストマー、ウレタン系エラストマー、ポ
リアミド系エラストマー)が挙げられる。ドメインに
は、ゴムに加え、充填剤等の添加剤を配合してもよい。
【0031】本発明のエラストマー組成物のマトリック
ス樹脂とドメインのゴムの好適な組み合わせとしては、
例えば、ポリプロピレンとEPDM、ポリエチレンとE
PDM、ナイロン6とIIR等が挙げられる。
【0032】本発明のエラストマー組成物のマトリック
スを形成する熱可塑性樹脂と、ドメインを形成するゴム
との割合は、マトリックス樹脂とドメインのゴムとの重
量比が70/30〜30/70であるのがより好まし
い。この範囲であれば、得られるエラストマー組成物の
比重が小さく、また、連続相としてマトリックス樹脂が
ドメインのゴムの中で網目状に存在することができ、少
なくともマトリックス中に導電性無機充填剤を含有する
ことにより、本発明のエラストマー組成物が十分な導電
性を得られる。
【0033】本発明のエラストマー組成物では、熱可塑
性樹脂中に少なくとも一部が加硫されたゴムが微細な粒
子状に分散した海島構造になっている。連続相である熱
可塑性樹脂中に分散相であるゴムが分散するには、熱可
塑性樹脂とゴムとの体積分率(φ)と溶融粘度(η)が
以下の関係を満たすようにする。 α=(φD /φM )/(ηM /ηD )<1 式中、 φM :連続相の体積分率 φD :分散相の体積分率 ηM :連続相の溶融粘度 ηD :分散相の溶融粘度 を表す。体積分率と溶融粘度は、前述の本発明の樹脂組
成物における体積分率と溶融粘度と同義である。
【0034】本発明のエラストマー組成物中の海島構造
は、熱可塑性樹脂とゴムとを混練時、ゴムを加硫する動
的加硫により製造される。本発明で用いられる加硫剤
(架橋剤)としては、特に限定はなく、例えば、硫黄系
加硫剤、有機過酸化物系加硫剤、フェノール樹脂系架橋
剤、有機アンモニウム塩系架橋剤、ポリアミン系架橋
剤、ポリカルボン酸架橋剤等を挙げることができ、これ
らの1種を単独で、もしくは2種以上を併用して用いて
もよい。具体的には、硫黄系加硫剤としては、粉末イオ
ウ、沈降性イオウ、高分散性イオウ、表面処理イオウ、
不溶性イオウ、ジモルフォリンジサルファイド、アルキ
ルフェノールジサルファイド等を例示でき、例えば、ゴ
ム100重量部に対し、0.5〜20重量部程度用いる
ことができる。また、有機過酸化物系の加硫剤として
は、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルヒドロパー
オキサイド、2,4−ビクロロベンゾイルパーオキサイ
ド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオ
キシ)ヘキサン、2,5−ジメチルヘキサン−2,5−
ジ(パーオキシルベンゾエート)等が例示され、例え
ば、ゴム100重量部に対し、1〜20重量部程度用い
ることができる。更に、フェノール樹脂系の架橋剤とし
ては、アルキルフェノール樹脂の臭素化物(例えば臭素
化フェノール)や、塩化スズ、クロロプレン等のハロゲ
ンドナーとアルキルフェノール樹脂とを含有する混合架
橋系等が例示でき、例えば、ゴム100重量部に対し、
1〜20重量部程度用いることができる。その他とし
て、亜鉛華(ゴム100重量部に対し5重量部程度)、
酸化マグネシウム(ゴム100重量部に対し4重量部程
度)、リサージ(ゴム100重量部に対し10〜20重
量部程度)、p−キノンジオキシム、p−ジベンゾイル
キノンジオキシム、テトラクロロ−p−ベンゾキノン、
ポリ−p−ジニトロソベンゼン(ゴム100重量部に対
し2〜10重量部程度)、メチレンジアニリン(ゴム1
00重量部に対し0.2〜10重量部程度)が例示でき
る。
【0035】本発明のエラストマー組成物に配合される
導電性無機充填剤は、上述の海島構造を形成した後に配
合する。海島構造が固定化されると、分散相であるゴム
がすでに加硫されていることにより、導電性無機充填剤
は分散相には取りこまれず、選択的に連続相である熱可
塑性樹脂に取りこまれ、連続相に取りこまれた導電性無
機充填剤は、連続相中で導電性回路を形成し、その結
果、本発明のエラストマー組成物は高い導電性を有す
る。逆に、海島構造を形成する前に、熱可塑性樹脂、ゴ
ム、導電性無機充填剤、加硫剤を混合し動的加硫を行う
と、導電性無機充填剤は、連続相である熱可塑性樹脂ば
かりでなく分散相であるゴムにも取りこまれ、得られる
エラストマー組成物の導電性が低くなる。また、ゴムと
導電性無機充填剤とを混合し、ついで熱可塑性樹脂、加
硫剤を加えて加硫を行うと、得られるエラストマー組成
物は、導電性無機充填剤を分散相であるゴム中により多
く含有し、従って導電性はさらに低くなる。
【0036】本発明のエラストマー組成物には、上述の
熱可塑性樹脂、ゴム、導電性無機充填剤、加硫剤に加
え、必要に応じて、2−メルカプトベンゾチアゾール、
N−t−ブチル−2−ベンゾチアゾリルフルフェンアミ
ド等の加硫促進剤;ステアリン酸、ステアリン酸亜鉛等
の加硫促進助剤;上記導電性カーボン以外の補強用カー
ボンブラック、クレー、タルク、炭酸カルシウム等の充
填剤;パラフィンオイル等の可塑剤;N−フェニル−
N’−(1,3−ジメチル)−p−フェニレンジアミ
ン、N−フェニル−N’−イソプロピル−p−フェニレ
ンジアミン等の老化防止剤;熱安定剤、光安定剤、潤滑
剤、着色剤等のその他の配合剤を添加してもよい。
【0037】本発明のエラストマー組成物の製造におい
て、混練に使用する機種には特に限定はないが、スクリ
ュー押出機、ニーダ、バンバリミキサー、2軸混練押出
機等が例示される。中でも、混練と、動的架橋を考慮す
ると、2軸混練押出機を使用するのが好ましい。さら
に、2種類以上の混練機を使用し、順次混練してもよ
い。
【0038】本発明のエラストマー組成物は、予めドメ
イン(分散相)を形成するゴムに必要に応じて加硫剤の
添加剤以外の添加剤を混練し、このゴムと、熱可塑性樹
脂と、必要に応じてその他の添加剤とを、二軸混練押出
機等で溶融混練し、熱可塑性樹脂中にゴムを分散させな
がら、ゴムを加硫させる加硫剤を添加し、混練中に動的
に加硫させる、いわゆる動的加硫により製造することが
できる。加硫剤の種類や動的な加硫条件(温度、時間)
等は、ゴムの種類に応じて適宜決定すればよく、特に限
定はないが、例えば、動的加硫を行う条件としては、温
度150〜300℃、剪断速度を500〜7500秒-1
という条件を例示することができる。
【0039】以上の、例示された製造方法等により製造
される本発明の組成物は、ドメインの体積分率を大きく
し、連続するマトリックスの体積分率を小さくし、これ
によりマトリックスに配合して導電性回路を形成する導
電性無機充填剤を少なくすることにより、組成物全体と
して低比重化することが可能とする。低比重化すること
により、本発明の組成物を用いた製品、例えば発熱体、
電磁波シールドの重量を軽減できる。
【0040】上記構成をとることにより、本発明の組成
物は、製造に特殊な装置を必要とせず簡便に製造するこ
とができ、低比重で、優れた導電性を有する。体積固有
抵抗値が10-5〜103 〔Ω・cm〕である本発明の本
発明の組成物は、特に導電性に優れる。含有される導電
性無機充填剤が導電性金属、導電性カーボンである本発
明の組成物は、容易に優れた導電性を有することができ
る。従って、本発明の組成物は、電磁波シールド材とし
て好適であり、各種のOA機器の帯電ローラー、帯電防
止シート、導電ベルト、掃除機、機器パネルカバー、ク
リーンルーム内装、IC関連部品およびIC製品用ハウ
ジング、燃料タンク、センサー用電極、アース棒、帯電
防止用ホース内管や外管、建築用床材等として好適に利
用することができ、また、(面状)発熱体としても好適
である。
【0041】
【実施例】以下、実施例を示して本発明を具体的に説明
する。 (実施例1〜5)下記第1表の実施例1〜5に示すドメ
イン(EPDM)を、100℃に設定したゴム用ペレタ
イザーにてペレット化した。次いで、第1表に示す配合
比で、ゴムペレットとマトリックス樹脂のペレットと
を、2軸混練押出機の第1フィーダーより投入して溶融
混練した後、第3フィーダーからイオウ、亜鉛華、ステ
アリン酸、老化防止剤を連続的に投入することで、マト
リックスとしての樹脂中に、ドメインとして分散するゴ
ムを動的に加硫した。混練条件は、混練温度200〜2
50℃、混練時間3分間、剪断速度約1000秒-1で、
動的加硫を終了し、2軸混練押出機より吐出した組成物
を水冷、切断して、熱可塑性エラストマー組成物のペレ
ットを得た。次に、得られたペレットと導電性無機充填
剤を配合し、ニーダーにて10分間混練してから取り出
した。さらに200℃のプレスにて2mm厚さのシート
とし、体積固有抵抗値と比重を測定した。測定値を第1
表に示す。また、でき上がったシートを切断し、透過型
顕微鏡で導電性無機充填剤の分散を調べたところ、マト
リックス側に存在していた。
【0042】(実施例6)下記第1表の実施例6に示す
マトリックス樹脂とドメインのペレットと、導電性無機
充填剤とをドライブレンドし、2軸混練押出機の第1フ
ィーダーより投入して、230℃で3分間、剪断速度1
000秒-1で溶融混練した後、2軸混練押出機より吐出
した組成物を水冷、切断してペレット化した。次に実施
例1と同様に240℃でプレスして2mm厚のシートを
作製し、体積固有抵抗値を測定した。また、比重も測定
した。測定値を第1表に示す。実施例1同様に導電性無
機充填剤の分散を調べたところマトリックス側にあっ
た。
【0043】(比較例1)下記第1表の比較例1に示す
マトリックス樹脂とドメインのペレットと、導電性無機
充填剤(カーボンブラック)と、加硫剤(イオウ)とそ
の他の添加剤を予めドライブレンドし、2軸混練押出機
の第1フィーダーより投入し、混練温度200〜250
℃、混練時間3分間、剪断速度約1000秒-1で、混
練、動的加硫を行った。得られた組成物を実施例同様に
2mm厚のシートに成形し、体積固有抵抗値を測定し、
また、比重も測定した。測定値を第1表に示す。さら
に、カーボン分散を測定すると、マトリックス側、ドメ
イン側双方に均一に存在していた。
【0044】(比較例2)ドメインのゴムと導電性無機
充填剤(カーボンブラック)とを予め密閉式バンバリミ
キサーにて初期温度40℃で、3分間混合し、その後ゴ
ムペレタイザーでペレット化した。次に導電性無機充填
剤の入ったゴムとマトリックス樹脂、加硫剤( イオ
ウ)、その他の添加剤をドライブレンドし、2軸混練押
出機の第1フィーダーより投入し、混練温度200〜2
50℃、混練時間3分間、剪断速度約1000秒-1で、
混練、動的加硫を行った。得られた組成物をシートに成
形し、体積固有抵抗値を測定し、また、比重も測定し
た。測定値を第1表に示す。カーボン分散は、ドメイン
のゴム中に集中して存在していた。 (比較例3)マトリックス樹脂と導電性無機充填剤とを
ドライブレンドし、2軸混練押出機の第1フィーダーよ
り投入して、20℃で3分間溶融混練した後、水冷、切
断してペレット化した。組成物は実施例同様にプレスで
2mm厚さのシートにして、体積固有抵抗値と比重を測
定した。測定値を第1表に示す。
【0045】
【表1】
【0046】(実施例7、比較例4) <電磁波シールド効果試験>200℃のプレス成形によ
り、実施例3、比較例2の組成物を、厚さ0.2mmの
シート状に成形した。これを、電磁波検出装置(ミルス
タンダード285)により、電磁波のシールド効果を測
定した。シート状の組成物に電磁波(500MHz)を
当て、入力電磁波の電圧V1と、シートを透過し電磁波
検出部で測定された電圧V2とから、20×log(V
1/V2)の式に従って、電磁波のシートを透過する際
の減衰率をシールド性として測定した。結果を第2表に
示す。
【0047】
【表2】
【0048】(実施例8、比較例5) <発熱性試験>実施例2、比較例2で得られた組成物
を、150mm×150mm、厚さ2mmのシート状に
成形し、電極を取付け、100Vの電圧を5分間かけ、
電圧をかける前と後での温度差[℃]を測定した。結果
を第3表に示す。
【0049】
【表3】
【0050】実施例、比較例で用いた化合物は以下のと
おりである。 PP:トクヤマポリプロRB121D(トクヤマ社製) ナイロン6:アミランCM1001(東レ社製) EPDM:三井EPT4021(三井化学社製) HDPE:ハイゼックス2100J(三井化学社製) 銅粉:JIS H 2114で定めるKE11を使用し
た。 カーボンブラック:ケッチェンブラックEC(AKZO
社製) カーボン繊維:カーボンチョップドファイバー9mm長
(東レ社製) イオウ:粉末イオウ(軽井沢精錬所社製) 亜鉛華:亜鉛華3号(正同化学社製) ステアリン酸:ビーズステアリン酸NY(日本油脂社
製) 老化防止剤:アンチゲンRD−G(住友化学社製)
【0051】
【発明の効果】本発明により、少なくともマトリックス
側に選択的に導電性無機充填剤を混入することにより、
低比重で、高い導電性を有した導電性熱可塑性樹脂組成
物を得ることができ、この導電性熱可塑性樹脂組成物は
電磁波シールド性に優れ、発熱性にも優れ、従って本発
明の導電性熱可塑性樹脂組成物は、発熱体、電磁波シー
ルド材等に好適に用いられる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H05K 9/00 H05K 9/00 X Fターム(参考) 4J002 AC01X AC03X AC06X AC08X AC09X BB03W BB03X BB12W BB12X BB15X BB18X BB27X BC03W BC03X BD04W BD04X BD10W BD10X BD12W BD12X BN15W BN15X CB00W CF00W CF00X CG00W CG00X CK02X CL00W CL00X CP03X DA036 DA076 DA086 DA096 DE116 DE156 DJ006 FA046 FD016 FD116 5E321 AA22 AA44 BB32 BB34 GG01 GG05 5G301 DA02 DA03 DA04 DA05 DA06 DA07 DA10 DA11 DA18 DA22 DA23 DA42 DA43 DA46 DA47 DA51 DA53 DD06 DD09

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】熱可塑性樹脂をマトリックスとし、熱可塑
    性樹脂および/またはゴムをドメインとする海島構造を
    有し、少なくともマトリックスを形成する熱可塑性樹脂
    に、導電性無機充填剤を含有する導電性熱可塑性樹脂組
    成物。
  2. 【請求項2】体積固有抵抗値が10-5〜103 〔Ω・c
    m〕である請求項1に記載の導電性熱可塑性樹脂組成
    物。
  3. 【請求項3】前記導電性無機充填剤が導電性金属および
    導電性カーボンからなる群より選ばれる少なくとも1つ
    である請求項1または2に記載の導電性熱可塑性樹脂組
    成物。
  4. 【請求項4】前記ドメインが、少なくとも一部が加硫さ
    れたゴムである請求項1〜3のいずれかに記載の導電性
    熱可塑性樹脂組成物。
  5. 【請求項5】請求項1〜4のいずれかに記載の導電性熱
    可塑性樹脂組成物を含有する発熱体。
  6. 【請求項6】請求項1〜4のいずれかに記載の導電性熱
    可塑性樹脂組成物を含有する電磁波シールド材。
JP2000006421A 2000-01-14 2000-01-14 導電性熱可塑性樹脂組成物 Withdrawn JP2001195919A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000006421A JP2001195919A (ja) 2000-01-14 2000-01-14 導電性熱可塑性樹脂組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000006421A JP2001195919A (ja) 2000-01-14 2000-01-14 導電性熱可塑性樹脂組成物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001195919A true JP2001195919A (ja) 2001-07-19

Family

ID=18534954

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000006421A Withdrawn JP2001195919A (ja) 2000-01-14 2000-01-14 導電性熱可塑性樹脂組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001195919A (ja)

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002309107A (ja) * 2001-04-13 2002-10-23 Jsr Corp 導電性ゴム組成物及びそれを用いた電磁波シールド材
JP2003064255A (ja) * 2001-08-23 2003-03-05 Mitsubishi Engineering Plastics Corp 熱可塑性樹脂組成物
JP2006160801A (ja) * 2004-12-03 2006-06-22 Japan Polypropylene Corp 導電性ポリプロピレン系樹脂組成物
JP2006257429A (ja) * 2004-09-29 2006-09-28 Toyobo Co Ltd ポリアミド系導電性樹脂組成物
JP2008156702A (ja) * 2006-12-22 2008-07-10 Fujitsu Ltd 樹脂筐体及びその製造方法
US7674402B2 (en) * 2003-12-05 2010-03-09 Showa Denko K.K. Electroconductive resin composition and molded product thereof
JP2011162754A (ja) * 2010-02-15 2011-08-25 Inoac Gijutsu Kenkyusho:Kk 複合材料及びその製造方法
JP2013159735A (ja) * 2012-02-07 2013-08-19 Furukawa Electric Co Ltd:The 樹脂複合体、熱伝導性樹脂シート、導電線、樹脂複合体の製造方法
JP2014523458A (ja) * 2011-06-10 2014-09-11 レンバーガ ゲタ マレーシア 可逆的電気的挙動性のあるエポキシ化天然ゴム系混合物
US9050774B2 (en) 2010-04-30 2015-06-09 Fujifilm Corporation Antistatic laminate, optical film, polarizing plate, and image display device
WO2018147250A1 (ja) * 2017-02-07 2018-08-16 東洋紡株式会社 導電性ポリアミド樹脂組成物
JP2019182963A (ja) * 2018-04-06 2019-10-24 東亞合成株式会社 導電性組成物およびその製造方法
JP7463144B2 (ja) 2020-03-17 2024-04-08 大倉工業株式会社 半導電性ポリエチレン系樹脂組成物及びこれを用いた成形体、シームレスベルト

Cited By (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002309107A (ja) * 2001-04-13 2002-10-23 Jsr Corp 導電性ゴム組成物及びそれを用いた電磁波シールド材
JP2003064255A (ja) * 2001-08-23 2003-03-05 Mitsubishi Engineering Plastics Corp 熱可塑性樹脂組成物
US7674402B2 (en) * 2003-12-05 2010-03-09 Showa Denko K.K. Electroconductive resin composition and molded product thereof
JP2006257429A (ja) * 2004-09-29 2006-09-28 Toyobo Co Ltd ポリアミド系導電性樹脂組成物
JP2006160801A (ja) * 2004-12-03 2006-06-22 Japan Polypropylene Corp 導電性ポリプロピレン系樹脂組成物
JP2008156702A (ja) * 2006-12-22 2008-07-10 Fujitsu Ltd 樹脂筐体及びその製造方法
JP2011162754A (ja) * 2010-02-15 2011-08-25 Inoac Gijutsu Kenkyusho:Kk 複合材料及びその製造方法
US9050774B2 (en) 2010-04-30 2015-06-09 Fujifilm Corporation Antistatic laminate, optical film, polarizing plate, and image display device
JP2014523458A (ja) * 2011-06-10 2014-09-11 レンバーガ ゲタ マレーシア 可逆的電気的挙動性のあるエポキシ化天然ゴム系混合物
JP2013159735A (ja) * 2012-02-07 2013-08-19 Furukawa Electric Co Ltd:The 樹脂複合体、熱伝導性樹脂シート、導電線、樹脂複合体の製造方法
WO2018147250A1 (ja) * 2017-02-07 2018-08-16 東洋紡株式会社 導電性ポリアミド樹脂組成物
JPWO2018147250A1 (ja) * 2017-02-07 2019-11-21 東洋紡株式会社 導電性ポリアミド樹脂組成物
US10934432B2 (en) 2017-02-07 2021-03-02 Toyobo Co., Ltd. Conductive polyamide resin composition
JP7056557B2 (ja) 2017-02-07 2022-04-19 東洋紡株式会社 導電性ポリアミド樹脂組成物
JP2019182963A (ja) * 2018-04-06 2019-10-24 東亞合成株式会社 導電性組成物およびその製造方法
JP7144718B2 (ja) 2018-04-06 2022-09-30 東亞合成株式会社 導電性組成物およびその製造方法
JP7463144B2 (ja) 2020-03-17 2024-04-08 大倉工業株式会社 半導電性ポリエチレン系樹脂組成物及びこれを用いた成形体、シームレスベルト

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8124679B2 (en) Electrostatically dissipative fluoropolymers
CN102051000B (zh) 一种电性能改善的tpv弹性体材料
US20060100368A1 (en) Elastomer gum polymer systems
JP2001195919A (ja) 導電性熱可塑性樹脂組成物
JP2003342480A (ja) 導電性熱可塑性エラストマー組成物
WO2017163868A1 (ja) 電線被覆材組成物、絶縁電線およびワイヤーハーネス
WO2010050250A1 (ja) ハロゲンフリー難燃絶縁電線
JPH11100512A (ja) 熱可塑性エラストマー組成物
US6589647B1 (en) Thermoplastic elastomer composition
JP2003064262A (ja) 熱可塑性エラストマー組成物及びその製造方法
JP2008056811A (ja) ポリ乳酸樹脂を含む樹脂組成物、絶縁材、それを用いた電線/ケーブルならびに電子又は電気機器
JP2010090261A (ja) 膨張性黒鉛を含有するゴム組成物およびその過酸化物架橋方法
CN111057334A (zh) 热塑性氟树脂组合物的制造方法、电线的制造方法以及电缆的制造方法
US20050159540A1 (en) Fluororesin composition
JP2012074173A (ja) 絶縁電線
JPH1129678A (ja) 半導電性フッ素系樹脂組成物
JP3740820B2 (ja) 電線・ケーブル
JPH07179705A (ja) フッ素ゴム組成物の架橋方法およびその架橋成形体
JPH11170389A (ja) シームレスベルト
JP2012230847A (ja) 絶縁電線
JP5601180B2 (ja) 絶縁電線
JPH11255965A (ja) 熱可塑性エラストマー組成物の製造方法
JPH0967461A (ja) マイクロ波融着用樹脂組成物
JP4472422B2 (ja) 表面導電性ゴム材料用の架橋性ゴム組成物、該組成物を架橋してなる表面導電性ゴム材料、およびその用途
JP2004051828A (ja) 導電性熱可塑性エラストマー組成物、導電性熱可塑性エラストマー組成物の製造方法、及び導電性ローラ

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20070403