JP2003064255A - 熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents

熱可塑性樹脂組成物

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JP2003064255A
JP2003064255A JP2001253571A JP2001253571A JP2003064255A JP 2003064255 A JP2003064255 A JP 2003064255A JP 2001253571 A JP2001253571 A JP 2001253571A JP 2001253571 A JP2001253571 A JP 2001253571A JP 2003064255 A JP2003064255 A JP 2003064255A
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thermoplastic resin
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JP2001253571A
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Kiyoji Takagi
喜代次 高木
Mitsuru Nakamura
充 中村
Mitsuji Iwaki
光地 岩木
Hidehiro Hayazaki
秀広 早崎
Masami Suzuki
政己 鈴木
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Mitsubishi Engineering Plastics Corp
Original Assignee
Mitsubishi Engineering Plastics Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 樹脂が本来有する機械的強度、流動性を損わ
ず、導電性や帯電防止性などの電気的性質に優れ、塗装
性にも優れた熱可塑性樹脂組成物を提供すること。 【構成】 熱可塑性樹脂{(A)成分}、ポリアミド樹脂
{(B)成分}、導電性物質{(C)成分}、および、ハロゲン
化アルカリ金属および/または銅化合物{(D)成分}が、
特定の割合で配合されてなる熱可塑性樹脂組成物を特徴
とする。 【効果】 上記目的が達成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱可塑性樹脂組成
物に関する。さらに詳しくは、機械的強度、塗装性など
に優れ、かつ、導電性や帯電防止性などの電気的性質に
も優れた成形品が得られる、熱可塑性樹脂組成物に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、電気絶縁性である熱可塑性樹脂に
導電性物質を混合し、導電性や帯電防止性などの特性を
付与することは古くから行われており、そのために各種
の導電性物質が用いられている。一般に用いられる導電
性物質としては、イオン性界面活性剤、非イオン性界面
活性剤、ポリエチレングリコール単位やイオン性官能基
を有する高分子帯電防止剤などの有機化合物のほかに、
カーボンブラック、炭素繊維、金属繊維、金属粉末、金
属酸化物の無機化合物などが挙げられる。
【0003】特に、少量の導電性物質で優れた導電性を
付与するために、中空炭素フィブリルが使用され、さら
に優れた導電性の樹脂組成物を得るために、ミクロ構造
形態が海−島構造を呈し、海相の樹脂中に高濃度、高密
度、または均一に複合化する方法が多数提案されてい
る。しかしながら、これらの樹脂組成物の導電性は向上
するが、同時に成形加工性、機械的強度(特に靱性)の
低下し、成形品の表面外観が低下し、熱可塑性樹脂が本
来有している特性を犠牲にしている。
【0004】また、自動車部品に関しては、導電性を付
与した樹脂成形品に電気を流し、それと反対の電荷を付
加した塗料を吹き付ける「静電塗装」が行われている。
これは、成形品表面と塗料とに反対の電荷を持たせるこ
とによって互いに引き合う性質を利用し、塗料の成形品
表面への付着率を向上させたものである。自動車の外
装、外板部品には、ポリフェニレンエーテルとポリアミ
ドのブレンド物が多く使われている。しかしながら、こ
れら樹脂材料も導電性を付与することによる靱性や流動
性の低化が問題となっている。また、熱可塑性樹脂への
導電性物質の分散性が悪く、両者を単に混合しただけで
は導電性は期待したほど向上せず、また分散不良に起因
する成形品表面外観の問題もある。
【0005】熱可塑性樹脂に導電性物質を混合した場
合、樹脂組成物中での導電性物質の分散状態は、得られ
る成形品の電気的特性に大きく影響し、導電性物質を良
好に分散させないと、電気的特性は期待したほど向上し
ない。従来は、高い電気的特性を発揮させるために、導
電性物質の添加量を増加する方法を採っていたが、この
方法では得られる成形品の表面外観が低下し、衝撃強度
も低下してしまう。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来の
諸欠点を解消した熱可塑性樹脂組成物を提供することを
目的として鋭意検討した結果、本発明に到達したもので
ある。すなわち、本発明の目的は次のとおりである。
1.熱可塑性樹脂本来有する機械的強度や流動性などを
損なわず、導電性、帯電防止性などの電気的性質に優れ
た熱可塑性樹脂組成物を提供すること。2.塗装性に優
れた熱可塑性樹脂組成物を提供すること。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明では、熱可塑性樹脂{(A)成分}9.9〜60
重量部、ポリアミド樹脂{(B)成分}39.9〜90重量
部、および、導電性物質{(C)成分}0.1〜10重量部
の合計100重量部に、ハロゲン化アルカリ金属化合物
および/または銅化合物{(D)成分}が0.001〜5重
量部配合されてなることを特徴とする、熱可塑性樹脂組
成物を提供する。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明に係る熱可塑性樹脂組成物を構成する熱可塑性樹
脂{以下、単に(A)成分と略称することがある}とは、
加熱することによって溶融、成形できるものであれば、
特に限定されるものではない。具体的には、ポリフェニ
レンエーテル(A1)、ゴム状重合体(A2)、ポリオレフィン
(A3)、ポリエステル(A4)、ポリアセタール(A5)、ポリフ
ェニレンスルフィド(A6)、ビニル化合物芳香族重合体(A
7)、ポリカーボネート(A8)、ポリスルホン(A9)、ポリエ
ーテルエーテルケトン(A10)などが挙げられる。
【0009】(A)成分の一例であるポリフェニレンエー
テル(A1)とは、下記構造式[I]で示される繰り返し単位
を主構成要素とする結晶性樹脂である。
【0010】
【化1】
【0011】Q1およびQ2の第一級アルキル基の好適な
例は、メチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、n
−アミル、イアミル、2−メチルブチル、n−ヘキシ
ル、2,3−ジメチルブチル、2−、3−もしくは4−
メチルペンチルまたはヘプチルである。第二級アルキル
基の好適な例は、イプロピル、sec−ブチルまたは1
−エチルプロピルである。多くの場合、Q1はアルキル
基またはフェニル基、特に炭素数1〜4のアルキル基で
あり、Q2は水素原子である。
【0012】好適なポリフェニレンエーテルの単独重合
体としては、例えば、2,6−ジメチル−1,4−フェ
ニレンエ−テル単位からなるものである。好適な共重合
体としては、上記単位と2,3,6−トリメチル−1,
4−フェニレンエ−テル単位との組合せからなるランダ
ム共重合体である。多くの好適な、単独重合体(ホモポ
リマー)またはランダム共重合体が、多くの特許公報お
よび文献に記載されている。例えば、分子量、溶融粘度
および/または耐衝撃強度などの特性を改良する分子構
成部分を含むポリフェニレンエーテルもまた好適であ
る。
【0013】ポリフェニレンエーテルは、溶媒をクロロ
ホルムとし、温度30℃で測定した固有粘度が0.2〜
0.8dl/gの範囲のものが好ましい。固有粘度が0.2
dl/g未満では組成物の耐衝撃性が不足し、0.8dl/gを
越えると成形性が不満足である。固有粘度のより好まし
い範囲は、0.2〜0.7dl/gのものであり、中でも特
に好ましいのは0.25〜0.6dl/gである。
【0014】ゴム状重合体(A2)としては、ビニル芳香族
化合物重合体ブロックAと共役ジエン系化合物重合体B
とからなるブロック共重合体の水素添加物(a21)、ポリ
オレフィン系共重合体ゴム(a22)などが挙げられる。ブ
ロック共重合体水素添加物(a21)は、ビニル芳香族化合
物の重合体ブロックAと、共役ジエン系化合物の重合体
ブロックBとが、A−B−A型の構造を呈したブロック
共重合弾性体である。ブロックAおよびブロックBの配
列は、線状構造のもの、または分岐構造(ラジカルテレ
ブロック)のものを含む。また、これらの構造のうちの
一部にビニル芳香族化合物と共役ジエン系化合物とのラ
ンダム共重合部分に由来するランダム鎖を含んでいても
よい。これら構造のうちでも線状構造のものが好まし
く、特にジブロック構造のものが好ましい。ブロック共
重合体水素添加物(a21)は、分子鎖中の不飽和基に水素
を添加して不飽和基を減少させたものをいう。ブロック
共重合体の不飽和基に水素を添加するには、従来から知
られている方法によることができる。
【0015】ブロック共重合体の水素添加物(a21)のビ
ニル芳香族化合物は、好ましくはスチレン、α−メチル
スチレン、パラメチルスチレン、ビニルトルエン、ビニ
ルキシレンなどであり、更に好ましくは、スチレンであ
る。共役ジエン系化合物は、好ましくは1,3−ブタジ
エン、2−メチル−1,3−ブタジエンである。ブロッ
ク共重合体の水素添加物(a21)におけるビニル芳香族化
合物に由来する繰り返し単位の占める割合は、10〜8
0重量%の範囲が好ましく、15〜60重量%の範囲が
より好ましい。ブロック共重合体における脂肪族鎖部分
のうち、共役ジエン系化合物に由来し、水素添加されず
に残存している不飽和結合の割合は、20%以下が好ま
しく、10%以下がより好ましい。また、ビニル芳香族
化合物に由来する芳香族性不飽和結合の約25%以下が
水素添加されていてもよい。
【0016】これらの水素添加ブロック共重合体(a21)
は、それらの分子量の目安として、濃度15重量%のト
ルエンを溶液の温度25℃における溶液粘度が3000
0〜10cpsの範囲のものが好ましい。溶液粘度が30
000cpsを越えると、最終組成物の成形加工性が劣
り、また10cpsより小さい値の範囲では、最終組成物
の機械的強度が低下し、いずれも好ましくない。溶液粘
度のより好ましい範囲は、10000〜30cpsであ
る。
【0017】ポリオレフィン系共重合体ゴム(a22)は、
エチレン・α−オレフィン共重合体系ゴムを意味する。
具体的には、エチレン・プロピレン共重合体系ゴム、お
よびエチレン・ブテン共重合体系ゴムを主成分とする無
定形ランダム共重合体、特に非共役ジエンを共重合させ
たものが挙げられる。非共役ジエンとしては、ジシクロ
ペンタジエン、1,4−ヘキサジエン、シクロオクタジ
エン、メチルノルボルネン、5−エチリデン−2−ノル
ボルネンなどが挙げられる。
【0018】水素添加ブロック共重合体(a21)とエチレ
ン−α−オレフィン系共重合体(a22)の少なくとも一部
を、不飽和酸無水物および不飽和酸から選ばれた少なく
とも一種と反応させて変性したもの(a23)であってもよ
い。不飽和酸無水物、不飽和酸としては、マレイン酸、
マレイン酸モノメチルエステル、無水マレイン酸、イタ
コン酸、イタコン酸モノメチルエステル、無水イタコン
酸、フマル酸などのα,β−不飽和ジカルボン酸、また
はエンド−ビシクロ[2.2.1]−5−ヘプテン−
2,3−ジカルボン酸、これらの誘導体などの脂環式カ
ルボン酸、またはグリシジル基と(メタ)アクリレート
基を同一分子内に持つ化合物、グリシジルオキシ基とア
クリルアミド基を同一分子内に持つ化合物、脂環式エポ
キシ基を有する不飽和単量体、およびブチルグリシジル
フマレートなどの含エポキシ化合物が挙げられる。水素
添加ブロック共重合体(a21)とエチレン−α−オレフィ
ン系共重合体(a22)を、上記不飽和酸無水物および不飽
和酸によって変性する方法としては、(1)溶融混練する
方法、(2)電離放射線を照射する方法、(3)紫外線を照射
する方法、などが挙げられる。中でも、上の(1)の溶融
混練する方法が好適である。
【0019】ポリオレフィン(A3)とは、α−オレフィン
の単独重合体またはこれらα−オレフィン(複数種でも
よい)を主成分とし、共重合可能な他の不飽和単量体
(複数種でもよい)を副成分とする共重合体などであ
る。ここで共重合体は、ブロック共重合体、ランダム共
重合体、グラフト共重合体、またはこれらの複合物など
であってもよい。また、これらのオレフィン重合体は塩
素化、スルホン化、カルボニル化などによって変性され
たものであってもよい。
【0020】上記α−オレフィンは、例えば、エチレ
ン、プロピレン、ブテン−1、ペンテン−1、ヘキセン
−1、ヘプテン−1、オクテン−1などであり、入手の
容易さから、炭素数が2〜8個のα−オレフィンが好ま
しい。また、共重合可能な他の不飽和単量体としては、
例えば、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸エス
テル、マレイン酸などの不飽和有機酸類、またはこれら
のエステル類、無水物類、不飽和脂肪族環状オレフィン
類などが挙げられる。
【0021】これらポリオレフィンの具体例としては、
低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリ
エチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリ−4−メ
チル−ペンテン−1、エチレン−プロピレンブロック共
重合体、エチレン−プロピレンランダム共重合体、エチ
レンと他の共重合可能なモノマーとの共重合体などが挙
げられる。
【0022】ポリエステル(A4)とは、芳香族ジカルボン
酸、脂肪族ジカルボン酸、これらの低級アルキルエステ
ル、酸ハライドまたは酸無水物誘導体と、グリコールま
たは二価フェノールとを縮合させて得られる熱可塑性ポ
リエステルをいう。芳香族ジカルボン酸、脂肪族ジカル
ボン酸の具体例としては、シュウ酸、マロン酸、コハク
酸、グルタル酸、アジピン酸、スべリン酸、アゼライン
酸、セバシン酸、テレフタル酸、イフタル酸、p,p’
−ジカルボキシジフェニルスルホン、p−カルボキシフ
ェノキシ酢酸、p−カルボキシフェノキシプロピオン
酸、p−カルボキシフェノキシ酪酸、p−カルボキシフ
ェノキシ吉草酸、2,6−ナフタリンジカルボン酸、
2,7−ナフタリンジカルボン酸、またはこれらカルボ
ン酸の混合物が挙げられる。
【0023】脂肪族グリコールとしては、炭素数2〜1
2の直鎖アルキレングリコール、例えばエチレングリコ
ール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブテン
グリコール、1,6−ヘキセングリコール、1,12−
ドデカメチレングリコールなどが挙げられる。芳香族グ
リコール化合物としては、p−キシリレングリコールが
挙げられ、二価フェノールとしては、ピロカテコール、
レゾルシノール、ヒドロキノン、またはこれらの化合物
のアルキル置換誘導体などが挙げられる。このほか、
1,4−シクロヘキサンジメタノールも挙げられる。
【0024】上に挙げた飽和ポリエステルの中でも、ポ
リエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテ
レフタレート(PBT)、ポリナフタレンテレフタレー
ト(PEN)、ポリ(1,4−シクロヘキサンジメチレ
ンテレフタレート)(PCT)、および、液晶性ポリエ
ステルなどである。液晶性ポリエステルとしては、溶融
状態で液晶を形成するポリマー(Thermotropic Liquid
Crystal Polymer;TLCP)がある。これらの範疇に入り現
在市販されているTLCPとしては、イーストマンコダック
社のX7G、ダートコ社のXyday(ザイダー)、住友化学
社のエコノール、セラニーズ社のベクトラなどが挙げら
れる。他の好ましいポリエステルとしては、ラクトンの
開環重合によるポリエステルも挙げられる。例えば、ポ
リピバロラクトン、ポリ(ε−カプロラクトン)などで
ある。
【0025】ポリアセタール(A5)は、次式、すなわち、
−H−O−(CH2−O−CH2−O)X−H−、{この
式において、末端基は、制御された量の水から導かれた
ものであり、xは、頭−尾結合の形で結合した多数(好
ましくは、約1500)のホルムアルデヒドユニットを
表す}、によって示される構造を有する単独重合体また
は共重合体をいう。ポリアセタール単独重合体は、例え
ば、ホルムアルデヒドまたはトリオキサンの重合によっ
て製造される。ポリアセタールの耐熱性および化学的抵
抗性を増加させるために、末端基をエステル基または、
エーテル基に変換することが一般に行われているが、ポ
リアセタール(A5)には末端基を変換させたものも含まれ
る。
【0026】ポリアセタール共重合体は、ホルムアルデ
ヒドと、活性水素を提供することのできる他の単量体ま
たはプレポリマー、たとえばアルキレングリコール、ポ
リチオール、ビニルアセテート−アクリル酸共重合体、
または還元したブタジエン−アクリロニトリルポリマー
とのブロック共重合体が挙げられる。ホルムアルデヒド
およびトリオキサンは、他のアルデヒド、環状エーテ
ル、ビニル化合物、ケテン、環状カーカーボネート、エ
ポキシド、イシアレートおよびエーテルと共重合させる
ことができる。これらの化合物の具体例としては、エチ
レンオキサイド、1,3ージオキサン、1,3−ジオキ
セペン、エピクロロヒドリン、プロピレンオキサイド、
イプチレンオキサイドおよびスチレンオキサイドが挙げ
られる。
【0027】ポリフェニレンスルフィド(A6)とは、下記
構造式[II]で示される繰り返し単位を主構成要素とする
結晶性樹脂である。
【0028】
【化2】
【0029】ポリフェニレンスルファイド(A6)の製造法
としては、p−ジクロロベンゼンを硫黄と炭酸ソーダの
存在下で重合させる方法、極性溶媒中で硫化ナトリウム
あるいは水硫化ナトリウムと水酸化ナトリウム、または
硫化水素と水酸化ナトリウムの存在下で重合させる方
法、p−クロルチオフェノールの自己縮合させる方法、
などが挙げられる。中でも、N−メチルピロリドン、ジ
メチルアセトアミドなどのアミド系溶媒やスルホランな
どのスルホン系溶媒中で、硫化ナトリウムとp−ジクロ
ロベンゼンを反応させる方法が好適である。上記の繰り
返し単位を主構成要素とするもの、すなわち上記の繰り
返し単位からなる単独重合体、または、これを主構成成
分(80モル%以上)とし、他の繰り返し単位の一種ま
たは二種以上を20モル%以下の割合で有する共重合体
が好適である。
【0030】ビニル化合物芳香族重合体(A7)とは、下記
式[III]で示される構成を有する重合体(樹脂)であ
る。
【0031】
【化3】
【0032】上記式[III]で示される構成を有する重合
体(A7)の具体例としては、ポリスチレン、ゴム強化ポリ
スチレン、スチレン−アクリロニトリル共重合体、アク
リロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、アクリ
ル酸−アクリロニトリル−スチレン共重合体、メリルメ
タクリレート−アクリロニトリル−スチレン共重合体、
メリルメタクリレート−ブタジエン−スチレン共重合
体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、スチレン−マ
レイミド共重合体等である。
【0033】ポリカーボネート(A8)とは、芳香族ポリカ
ーボネート、脂肪族ポリカーボネート、芳香族−脂肪族
ポリカーボネートが挙げられる。中でも、芳香族ポリカ
ーボネートが好ましい。芳香族ポリカーボネート樹脂
は、芳香族ヒドロキシ化合物またはこれと少量のポリヒ
ドロキシ化合物を、ホスゲンまたは炭酸のジエステルと
反応させることによって得られる分岐していてもよい熱
可塑性芳香族ポリカーボネート重合体または共重合体で
ある。製造方法は、特に限定されるものではなく、ホス
ゲン法(界面重合法)または、溶融法(エステル交換
法)などが挙げられる。溶融法で製造された、末端基の
OH基量を調整した芳香族ポリカーボネート樹脂であっ
てもよい。
【0034】芳香族ジヒドロキシ化合物としては、2,
2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(=ビス
フェノールA)、テトラメチルビスフェノールA、ビス
(4−ヒドロキシフェニル)−P−ジイプロピルベンゼ
ン、ハイドロキノン、レゾルシノール、4,4−ジヒド
ロキシジフェニルなどが挙げられ、好ましくはビスフェ
ノールAが挙げられる。さらに、難燃性をさらに高める
目的で上記の芳香族ジヒドロキシ化合物に、スルホン酸
テトラアルキルホスホニウムが1個以上結合した化合物
および/またはシロキサン構造を有する両末端フェノー
ル性OH基含有のポリマー、またはオリゴマーを含ませ
ることができる。
【0035】分岐した芳香族ポリカーボネート樹脂を得
るには、前記芳香族ジヒドロキシ化合物の一部を次の化
合物、すなわち、フロログルシン、4,6−ジメチル−
2,4,6−トリ(4−ヒドロキシフェニル)ヘプテン
−2、4,6−ジメチル−2,4,6−トリ(4−ヒド
ロキシフェニル)ヘプタン、2,6−ジメチル−2,
4,6−トリ(4−ヒドロキシフェニルヘプテン−3、
1,3,5−トリ(4−ヒドロキシフェニル)ベンゼ
ン、1,1,1−トリ(4−ヒドロキシフェニル)エタ
ンなどで示されるポリヒドロキシ化合物、または3,3
−ビス(4−ヒドロキシアリール)オキシインドール
(=イサチンビスフェノール)、5−クロルイサチン、
5,7−ジクロルイサチン、5−ブロムイサチンなどで
置換して用いればよい。その置換量は、0.01〜10
モル%の範囲であり、好ましくは0.1〜2モル%であ
る。
【0036】芳香族ポリカーボネート樹脂としては、好
ましくは、2,2ービス(4ーヒドロキシフェニル)プ
ロパンから誘導されるポリカーボネート樹脂、または、
2,2ービス(4ーヒドロキシフェニル)プロパンと他
の芳香族ジヒドロキシ化合物とから誘導されるポリカー
ボネート共重合体が挙げられる。さらに、難燃性を高め
る目的でシロキサン構造を有するポリマーまたはオリゴ
マーを、共重合させることができる。芳香族ポリカーボ
ネート樹脂は、組成の異なる樹脂を2種以上混合したも
のであってもよい。
【0037】ポリカーボネート樹脂の分子量を調節する
には、一価の芳香族ヒドロキシ化合物を用いればよい。
一価の芳香族ヒドロキシ化合物としては、m−および−
メチルフェノール、m−およびp−プロピルフェノー
ル、p−tert−ブチルフェノールおよびp−長鎖アルキ
ル置換フェノールなどが挙げられる。
【0038】芳香族ポリカーボネート樹脂の分子量は、
メチレンクロライドを溶媒とし、温度25℃で測定した
溶液粘度より換算した粘度平均分子量で、13,000
〜30,000の範囲が好ましい。粘度平均分子量が1
3,000未満であると、機械的強度が低下し、30,
000を越えると成形性が低下し、いずれも好ましくな
い。粘度平均分子量のより好ましい範囲は、15,00
0〜27,000であり、中でも特に好ましいのは1
7,000〜24,000である。
【0039】(A)成分は、以下に記載する(B)成分と相溶
性を有することが好ましい。ここで相溶性とは、両者の
界面の親和性、接合性が優れて界面が分離し難いことを
意味する。上記した(A)成分の中で好ましいのは、ポリ
フェニレンエーテル(A1)、ゴム状重合体(A2)、ビニル芳
香族重合体(A7)などである。中でも好ましいのは、ポリ
フェニレンエーテル(A1)、ビニル芳香族化合物重合体ブ
ロックAと共役ジエン化合物重合体Bとからなるブロッ
ク共重合体の水素添加物(a21)、および、水素添加ブロ
ック共重合体(a21)とエチレン−α−オレフィン系共重
合体(a22)からなる群から選ばれた1種または2種以上
と、不飽和酸無水物および不飽和酸から選ばれた少なく
とも一種と溶融状態で反応させてなる変性物(a23)であ
る。
【0040】本発明に係る熱可塑性樹脂組成物を構成す
るポリアミド樹脂{以下、単に(B)成分と略称すること
がある}は、主鎖に、−CONH−、なる結合を有する
樹脂であって、加熱溶融できるものをいう。(B)成分の
代表例としては、ポリアミド−4、ポリアミド−6、ポ
リアミド−6・6、ポリアミド−4・6、ポリアミド−
12、ポリアミド−6・10、その他公知の芳香族ジア
ミン、芳香族ジカルボン酸などのモノマー成分を含む結
晶性または非晶性のポリアミドが挙げられる。なお、本
発明において非晶性ポリアミドとは、示査走査熱量計、
例えば、パーキン・エルマー(PERKINELMER)社製DSC
−IIを使用して測定される融解熱が1カロリー/グラム
未満のものを意味する。好ましいポリアミドは、ポリア
ミド−6、ポリアミド−6・6、半芳香族ポリアミドで
あり、これらと非晶性ポリアミドを併用することもでき
る。
【0041】上記の(B)成分は、温度23℃、98%濃
硫酸中で測定した相対粘度が2.0〜7.0のものが好
ましい。相対粘度が2.0未満であると、本発明に係る
熱可塑性樹脂組成物から得られる成形品の機械的強度が
不足し、7.0を越えると成形性が劣り、いずれも好ま
しくない。好ましい(B)成分は、末端カルボン酸含量が
70μeq/g以下で、末端カルボン酸量と末端アミン量と
の比([末端カルボン酸]/[末端アミン])が4以下で、
温度23℃、98%硫酸の相対粘度が3.0dl/g以下の
ものである。
【0042】本発明に係る熱可塑性樹脂組成物に配合さ
れる導電性物質{以下、単に(C)成分と略称することが
ある}は、樹脂組成物に帯電防止性、導電性などの電気
特性を改良する物質をいう。具体的には、導電性カーボ
ンブラック(c1)、中空炭素フィブリル(c2)、グラファイ
ト(c3)、カーボンファイバー、カーボンファイバーの粉
砕物、銅、ニッケル、亜鉛などの金属粉または金属繊
維、金属酸化物、導電剤で被覆した無機または有機化合
物、イオン性や非イオン性の有機界面活性剤やポリエチ
レングリコール単位やイオン性官基を有する高分子帯電
防止剤などが挙げられる。これら(C)成分は、1種でも
2種以上の混合物であってもよい。
【0043】導電性カーボンブラック(c1)は、ペイント
などを着色する目的で加える顔料用カーボンブラックと
は違って、微細な粒子が連なった形態をしているもので
ある。好ましい導電性カーボンブラックとしては、アセ
チレンガスを熱分解して得られるアセチレンブラック、
原油を原料としファーネス式不完全燃焼によって製造さ
れるケッチェンブラックなどが挙げられる。
【0044】中空炭素フィブリル(c2)は、規則的に配列
した炭素原子の本質的に連続的な多数層からなる外側領
域と、内部中空領域とを有し、各層と中空領域とが実質
的に同心に配置されている本質的に円柱状のフィブリル
をいう。さらに、上記外側領域の規則的に配列した炭素
原子が黒鉛状であり、上記中空領域の直径が2〜20nm
の範囲のものが好ましい。このような中空炭素フィブリ
ルは、特表昭62−500943号公報や米国特許第
4,663,230号明細書に詳しく記載されている。
【0045】その製法は、上記特許公報や米国特許明細
書に記載されているように、例えばアルミナを支持体と
する鉄、コバルト、ニッケル含有粒子などの遷移金属含
有粒子を、一酸化炭素、炭化水素などの炭素含有ガス
と、850〜1200℃の高温で接触させ、熱分解によ
り生じた炭素を、遷移金属を起点として、繊維状に成長
させる方法が挙げられる。このような中空炭素フィブリ
ルとしては、ハイペリオン・カタリシス社より、グラフ
ァイト・フィブリルという商品名で市販されており、容
易に入手することができる。
【0046】グラファイト(c3)としては、天然黒鉛、人
造黒鉛などが挙げられる。好ましくは、70%以上の粒
子のアスペクト比が3以下であるグラファイト粉末であ
る。これらの製造法としては、乾式または湿式粉砕機に
より粉砕した後、傾斜振動板などにより篩い分ける方法
が挙げられる。
【0047】本発明に係る熱可塑性樹脂組成物に含まれ
るハロゲン化アルカリ金属化合物および/または銅化合
物{以下、単に(D)成分と略称することがある}は、(B)
成分に均一に配合可能なものをいう。ハロゲン化アルカ
リ金属化合物としては、ヨウ化カリウム、臭化カリウ
ム、塩化カリウム、ヨウ化ナトリウム、臭化ナトリウ
ム、塩化ナトリウムなどが挙げられる。これらの中で
は、ヨウ化カリウムが好ましい。銅化合物としては、有
機・無機銅塩または銅キレート化合物としては、塩化第
一銅、塩化第二銅、ヨウ化第一銅、硫酸第二銅、硝酸第
二銅、サリチル酸第二銅、ステアリン酸第二銅、酢酸第
二銅、安息香酸第二銅、セバシン酸銅が挙げられる。こ
れらの中では、ヨウ化第一銅が好ましい。
【0048】本発明に係る熱可塑性樹脂組成物を調製す
るには、まず、(C)成分を(B)成分に混合、溶融・混練し
て分散させ、次いで、(A)成分、(D)成分、さらに要すれ
ば充填材などの樹脂添加剤を混合、溶融・混練する方法
が好ましい。
【0049】(A)成分の割合は、(A)成分、(B)成分およ
び(C)成分の合計100重量部中、9.9〜60重量部
とする。(A)成分が9.9重量部未満では、樹脂組成物
から得られる成形品の機械的強度、導電性などが劣り、
好ましくない。(A)成分は、上記範囲でも好ましいのは
14.5〜55重量部であり、より好ましいのは19〜
50重量部である。
【0050】(B)成分の割合は、(A)成分、(B)成分およ
び(C)成分の合計100重量部中、39.9〜90重量
部とする。(B)成分が39.9重量部未満では、樹脂組
成物から得られる成形品の機械的強度、導電性などが劣
り、好ましくない。(B)成分は、上記範囲でも好ましい
のは44.5〜85重量部であり、より好ましいのは1
9〜80重量部である。
【0051】(C)成分の割合は、(A)成分、(B)成分およ
び(C)成分の合計100重量部に対して、0.1〜10
重量部とする。(C)成分が0.1重量部未満では、成形
品の導電性が不十分であり、10重量部を超えると成形
品の機械的強度、成形性が劣り好ましくない。(C)成分
は、上記範囲でも好ましいのは0.2〜8重量部であ
り、より好ましいのは0.5〜5重量部である。
【0052】(D)成分の割合は、(A)成分、(B)成分およ
び(C)成分の合計100重量部に対して、0.001〜
5重量部とする。(D)成分が0.001重量部未満で
は、樹脂組成物の成形時の滞留安定性(熱安定性)、成
形品の塗装性、導電性などが劣り、5重量部を超えると
樹脂組成物の吸湿性が高まり好ましくない。(D)成分
は、上記範囲でも好ましいのは0.01〜3重量部であ
り、より好ましいのは0.05〜2重量部である。
【0053】本発明に係る熱可塑性樹脂組成物には、本
発明の目的、効果を損なわない範囲で、他の各種樹脂添
加剤を配合することができる。配合できる樹脂添加剤
{(E)成分}としては、例えば、充填材、着色剤、可塑
剤、滑剤、熱安定剤、光熱安定剤、紫外線吸収剤、発泡
剤、難燃材、難燃助剤、防錆剤などが挙げられる。例え
ば、微粒子状無機質充填材を配合すると、曲げ弾性率を
向上させることができるので好ましい。無機質充填材の
配合量は、(A)成分、(B)成分および(C)成分の合計10
0重量部に対し、1〜40重量部が好ましく、より好ま
しくは3〜30重量部である。微粒子状無機質充填材と
しては、ワラストナイトなどのメタケイ酸カルシウム、
マイカ、タルクなどが挙げられる。中でも好ましいの
は、メタケイ酸カルシウムである。これら樹脂添加剤
は、本発明に係る熱可塑性樹脂組成物を調製する際に、
任意の段階で配合することができる。
【0054】熱可塑性樹脂組成物を構成する各成分を混
合・混練する方法としては、(1)所定量の各成分をタン
ブラーミキサーなどの混合機で混合し、この混合物を各
種混練機、例えば、一軸押出機、多軸押出機、バンバリ
ーミキサー、加熱ロール、ブラベンダープラストグラム
などの各種溶融・混練機で溶融・混練した後、粒状化す
る方法、(2)適当な溶媒、例えば、ヘキサン、ヘプタ
ン、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの炭化水素、お
よびその誘導体に上記成分を添加し、溶解する成分同士
または溶解する成分と不溶解成分を懸濁状態で混合する
溶液混合法などが挙げられるが、これらの方法に限定さ
れるものではない。工業的観点からは、上記(1)の溶融
・混練法が好ましい。
【0055】本発明に係る熱可塑性樹脂組成物は、その
ミクロ形態が海−島構造を呈する。本発明においてミク
ロ形態が海−島構造とは、ミクロ形態を透過型電子顕微
鏡によって観察した際に、連続層を形成する海相に、島
相が不連続に分散しているミクロ構造を呈することを意
味する。例えば、熱可塑性樹脂組成物のペレットまたは
成形品から、小片を切り取り、ウルトラミクロトーンム
(例えば、ライヘルト社、ウルトラカットN)を使用し
て超薄片を作成し、表面を酸化ルテニウム(Ru
4)、酸化オスミウム(OsO4)などで染色し、透過
型電子顕微鏡(例えば、日本電子社製、JEM100C
X)によって観察する方法によって確認することができ
る。
【0056】本発明に係る熱可塑性樹脂組成物は、(A)
成分が島相を構成し、(B)成分が海相を構成し、(C)成分
が主として(B)成分に含まれるようにするのが好まし
い。上のようなミクロ形態を呈し、かつ、(C)成分が主
として(B)成分に含まれるようにするには、(C)成分を
(B)成分に混合、溶融・混練して分散させ、次いで、(A)
成分、さらに要すれば(D)成分や他の樹脂添加剤を配合
し、溶融・混練すればよい。ミクロ形態が海−島構造を
呈し、(C)成分を主として(B)成分に含ませた熱可塑性樹
脂組成物は成形性に優れ、この樹脂組成物から得られる
成形品は導電性、機械的強度、外観、塗装性などに優れ
たものとなる。
【0057】本発明に係る熱可塑性樹脂組成物は、優れ
た導電性や帯電防止性が要求される製品、例えばOA機
器、電子機器、導電性包装用部品、帯電防止性包装用部
品、静電塗装が適用される自動車部品などの製造用の成
形材料として好適に使用される。これら製品を製造する
際には、従来から知られている熱可塑性樹脂の成形法に
よることができる。成形法としては、例えば、射出成形
法、押出成形法、中空成形法、シート成形法、熱成形
法、回転成形法、積層成形法などが挙げられる。
【0058】
【実施例】以下に本発明を実施例によって、詳しく説明
するが、本発明は以下に記載の例に限定されるものでは
ない。なお、以下に記載の例において、使用した各成分
の略称、物性などの詳細は次のとおりであり、また以下
に記載の実施例、比較例において、得られた樹脂組成物
についての評価試験は、下記に記載の方法で行ったもの
である。
【0059】(A)成分(熱可塑性樹脂): (A-1)PPE:温度30℃のクロロホルム中で測定した
固有粘度が0.40dl/gの、ポリ−2,6−ジメチル−
1,4−フェニレンエーテルである。 (A-2)ゴム状重合体:水素添加したスチレン−ブチレン
−スチレンブロック共重合体(シェル化学社製、商品
名:クレイトンG1650)である。 (A-3)ゴム状重合体:エチレン−オクテン共重合体(デ
ュポンダウケミカル社製、商品名:エンゲージ818
0)である。
【0060】(B)成分(熱可塑性樹脂): (B-1)PA6:末端カルボン酸含量が126μeq/g、末
端カルボン酸と末端アミンとの比が4.8、温度23
℃、98%硫酸中で測定したときの相対粘度が2.0dl
/gのポリアミド6(以下、PA6と略記する)である。 (B-2)PA6:末端をステアリン酸とステアリルアミン
で封鎖したポリアミド6で、末端カルボン酸含量が49
μeq/g、末端カルボン酸と末端アミンとの比が3.5、
温度23℃、98%硫酸中で測定したときの相対粘度
が、2.1dl/gの低カルボン酸末端ポリアミド6(以
下、PA6と略記する)である。
【0061】(C)成分(導電性物質): (C-1)カーボンブラック:比表面積が28m2/g、DB
P吸油量が65ml/100gのカーボンブラック{ライ
オン社製で、商品名:SRFカーボン(汎用カーボンブ
ラック)}である。 (C-2)PA/20BN:グラファイト・フィブリルBN
(外径15nm、内径5nm、長さ100〜10,000nm
の中空炭素フィブリル)を20重量%、ポリアミド6を
80重量%含有するマスターバッチ(ハイペリオン・カ
タリシス社製、商品名:PA/20BN)である。
【0062】(D)成分(ハロゲン化アルカリ金属化合物
および/または銅化合物) (D-1)CuCl/KI:塩化銅(CuCl)が15重量
%とヨウ化カリウム(KI)が85重量%の混合物であ
る。 (D-2)CuI:市販されているヨウ化銅(CuI)であ
る。 (D-3)KI:市販されているヨウ化カリウム(KI)で
ある。
【0063】(D)その他: (E-1)無水マレイン酸:市販されている試薬(1級品)
である。 (E-2)ワラストナイト:ナイコ社製のナイグロス4(商
品名)である。
【0064】(1)MFR(g/10min):JIS K7210
に準拠し、温度280℃、荷重5kgとして測定した。 (2)滞留後の外観:射出成形機(東芝社製品、型式:I
S−150、型締め力150トン)を用い、シリンダー
温度280℃、金型温度80℃、シリンダー内での滞留
時間を通常の4倍の20分間として平板(幅150mm×
長さ150mm×厚さ3mm)を作成し、得られた平板につ
いて目視観察した。判定基準は、シルバー模様が認めら
れなかったものを◎、シルバー模様が平板面積の10%
以下のものを○、シルバー模様が平板面積の50%以上
のものを×とした。
【0065】(3)曲げ弾性率(Mpa):ASTM D790
に準拠して曲げ試験を行った。 (4)アイゾット衝撃強度(J/m):ASTM D256に準
拠し、厚さが3.2mm、ノッチ付きの試験片で測定し
た。
【0066】(5)塗装性:上記射出成形機を用い、シリ
ンダー温度280℃、金型温度80℃の条件で射出成形
して平板(幅150mm×長さ150mm×厚さ3mm)を作
成し、この平板について、次のような方法で評価を行っ
た。まず、平板の表面にアクリルウレタン系塗料(オリ
ジン電気社製、OP−Z−NY)を塗布し、塗布面の温
度を変えて焼き付け、焼き付けたあとの塗布面に一辺が
1mm幅で碁盤目状のスリットを刻設し、この上にセロハ
ンテープを貼着したあと、セロハンテープを剥離する方
法である。焼き付け温度80℃で塗布面が全く剥離しな
いものを◎、焼き付け温度100℃で塗布面が全く剥離
しないものを○+、焼き付け温度120℃で塗布面が全
く剥離しないものを○、一部でも剥離が認められたもの
を×、と表示した。
【0067】(6)体積抵抗(単位:Ωcm):射出成形機
(東芝社製品、型式:IS−150、型締め力150ト
ン)を用い、シリンダー温度280℃、金型温度80℃
の条件で平板(幅150mm×長さ150mm×厚さ3mm)
を作成し、この平板の長さ方向(成形時の樹脂の流れ方
向)の両端に銀ペーストを全面塗布し、室温で乾燥した
後に、テスターで抵抗値(RL)を測定し、体積抵抗R
は、次式、RL×AL/L(ALは試験片の断面積、L
は長さを意味する)、より計算した。
【0068】<中間組成物Xの調製>各原料成分を表−
1に示す割合で秤量し、タンブラーミキサーによって均
一に混合し、得られた混合物を二軸押出機(30mmφ)
を用いて、シリンダー温度280℃、スクリュー回転数
250rpmの条件下でペレット化した。このペレット
を、中間組成物Xと略称する。
【0069】<中間組成物Yの調製>上記の(A-1)PA
6を30重量部と、(C-1)カーボンブラック2重量部と
を、タンブラーミキサーによって均一に混合し、得られ
た混合物を二軸押出機(30mmφ)を用いて、シリンダ
ー温度280℃、スクリュー回転数250rpmの条件下
でペレット化した。このペレットを、中間組成物Yと略
称する。
【0070】
【表1】
【0071】[実施例1、実施例3〜実施例5]各原料
成分を表−2に示す割合で秤量し、タンブラーミキサー
によって均一に混合し、得られた混合物を二軸押出機
(30mmφ)を用いて、シリンダー温度280℃、スク
リュー回転数150rpmでペレット化した。次にこの樹
脂組成物を、射出成形機(住友ネスタール社製品、型締
め力75トン)を用い、シリンダー温度280℃、金型
温度80℃の条件で射出成形して試験片を作成し、試験
片について上記した方法で評価試験を行った。評価結果
を、表−2に示す。
【0072】[実施例6〜実施例7]各原料成分を表−
1に示す割合で秤量し、まず、(D)成分を除く成分をタ
ンブラーミキサーによって均一に混合し、得られた混合
物を実施例1におけると同様に二軸押出機(30mmφ)
を用いて、シリンダー温度280℃、スクリュー回転数
250rpmでペレット化した。次いで、試験片を作成す
る直前にこのペレットに(D)成分をドライブレンドして
試験片を作成し、試験片について実施例1におけると同
様に評価試験を行った。評価結果を、表−2に示す。
【0073】[比較例1]各原料成分を表−2に示す割
合で秤量し{(D)成分を配合しない}、実施例1における
と同様に二軸押出機(30mmφ)を用いて、シリンダー
温度280℃、スクリュー回転数250rpmでペレット
化した。次いで、試験片を作成する直前にこのペレット
に(C)成分をドライブレンドして試験片を作成し、試験
片について実施例1におけると同様に評価試験を行っ
た。評価結果を、表−2に示す。
【0074】[比較例2]各原料成分を表−2に示す割
合で秤量し{(C)成分を配合しない}、実施例1における
と同様に二軸押出機(30mmφ)を用いて、シリンダー
温度280℃、スクリュー回転数250rpmでペレット
化した。次いで、試験片を作成する直前にこのペレット
に(C)成分をドライブレンドして試験片を作成し、試験
片について実施例1におけると同様に評価試験を行っ
た。評価結果を、表−2に示す。
【0075】
【表2】
【0076】表−2より、次のことが明らかとなる。 (1)本発明の実施例の樹脂組成物は、流動性、熱安定
性、機械的強度、塗装性、導電性などに優れている(実
施例1〜実施例7参照)。 (2)これに対して、(D)成分が配合されていない比較例1
の樹脂組成物は、熱安定性、塗装性に劣る。 (3)また、(C)成分が配合されていない比較例2の樹脂組
成物は、導電性が大幅に劣る。
【0077】
【発明の効果】本発明は、以上詳細に説明したとおりで
あり、次のようが特別に有利な効果を奏し、その産業上
の利用価値は極めて大である。 1.本発明に係る熱可塑性樹脂組成物は、熱可塑性樹脂
が本来有する機械的強度や流動性を損なうことなく、こ
の組成物から得られた成形品は導電性、帯電防止性など
の電気的特性に優れている。 2.本発明に係る熱可塑性樹脂組成物は、優れた熱安定
性を発揮し、得られる成形品は塗装性に優れている。 3.本発明に係る熱可塑性樹脂組成物から得られる成形
品は、機械的強度、塗装性、熱安定性、衝撃強度に優
れ、かつ導電性、帯電防止性が優れているので、電気電
子の搬送、包装用部品、電気電子分野やOA機器用部
品、静電塗装用の自動車部品など、多くの分野に有用で
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 71/12 C08L 71/12 101/00 101/00 (72)発明者 中村 充 神奈川県平塚市東八幡5丁目6番2号 三 菱エンジニアリングプラスチックス株式会 社技術センター内 (72)発明者 岩木 光地 神奈川県平塚市東八幡5丁目6番2号 三 菱エンジニアリングプラスチックス株式会 社技術センター内 (72)発明者 早崎 秀広 神奈川県平塚市東八幡5丁目6番2号 三 菱エンジニアリングプラスチックス株式会 社技術センター内 (72)発明者 鈴木 政己 神奈川県平塚市東八幡5丁目6番2号 三 菱エンジニアリングプラスチックス株式会 社技術センター内 Fターム(参考) 4J002 AA01X BB03X BB05X BB12X BB15X BB17X BC03X BC04X BC05X BC06X BC07X BP01X BP02X CB00X CF00X CF05X CF06X CF07X CF08X CF19X CG00X CG01X CG02X CG03X CH07X CL00W CL01W CL03W CN01X DA016 DA026 DA036 DA076 DA077 DA086 DA106 DD057 DD077 DD087 DF037 DG047 DJ008 DJ048 DJ058 EG047 EG057 EG077 FA046 FA056 FA086 FD018 FD116 GQ02

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性樹脂{(A)成分}9.9〜60重
    量部、ポリアミド樹脂{(B)成分}39.9〜90重量
    部、および、導電性物質{(C)成分}0.1〜10重量部
    の合計100重量部に、ハロゲン化アルカリ金属化合物
    および/または銅化合物{(D)成分}が0.001〜5重
    量部配合されてなることを特徴とする、熱可塑性樹脂組
    成物。
  2. 【請求項2】 (A)成分が、ポリフェニレンエーテル、
    ビニル芳香族化合物の重合体ブロックAと共役ジエン系
    化合物の重合体ブロックBとが、A−B−A型の構造を
    呈したブロック共重合弾性体の水素添加物、および、エ
    チレン−α−オレフィン系共重合体からなる群から選ば
    れる1種、または2種以上の混合物である請求項1に記
    載の樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 (A)成分が、ポリフェニレンエーテル、
    ビニル芳香族化合物の重合体ブロックAと、共役ジエン
    系化合物の重合体ブロックBとが、A−B−A型の構造
    を呈したブロック共重合弾性体の水素添加物、および、
    エチレン−α−オレフィン系共重合体からなる群から選
    ばれる1種、または2種以上の混合物と、不飽和酸無水
    物および不飽和酸から選ばれた少なくとも1種とを溶融
    状態で反応させてなる変性物である、請求項1に記載の
    熱可塑性樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 (B)成分が、その末端カルボン酸含量が
    70μeq/g以下で、末端カルボン酸量と末端アミン量と
    の比([末端カルボン酸]/[末端アミン])が2〜4で、
    温度23℃、98%硫酸の相対粘度が3.0dl/g以下の
    ものである、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載
    の熱可塑性樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 (C)成分が、導電性カーボンブラックお
    よび/または中空炭素フィブリルである、請求項1ない
    し請求項4のいずれか一項に記載の熱可塑性樹脂組成
    物。
  6. 【請求項6】 (A)成分と(B)成分とで構成した樹脂組成
    物のミクロ構造形態が海−島構造を呈し、(A)成分が島
    相を構成し、(B)成分が海相を構成し、かつ、(C)成分が
    主に(B)成分の海相に存在する、請求項1ないし請求項
    5のいずれか一項に記載の熱可塑性樹脂組成物。
  7. 【請求項7】 さらに微粒子状無機質添加剤を、(A)成
    分、(B)成分および(C)成分の合計量100重量部に対
    し、1〜40重量部配合されてなる、請求項1ないし請
    求項6のいずれか一項に記載の熱可塑性樹脂組成物。
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