JP2013159735A - 樹脂複合体、熱伝導性樹脂シート、導電線、樹脂複合体の製造方法 - Google Patents
樹脂複合体、熱伝導性樹脂シート、導電線、樹脂複合体の製造方法 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】少量のカーボンナノチューブの配合で優れた熱伝導特性と電気伝導特性を持ちつつ、優れた加工性、柔軟性を持つ樹脂複合体などを提供する。
【解決手段】互いに相溶性を有さない樹脂Aと樹脂Bとが、ミクロ相分離構造として海島構造を形成し、前記樹脂Aは海部分を構成し、前記樹脂Bは島部分を構成し、前記樹脂Aは、前記樹脂Bよりも、カーボンナノチューブを多量に含み、前記樹脂Aの体積が、前記樹脂Bの体積よりも少なく、前記カーボンナノチューブが、他のカーボンナノチューブと互いに接触するネットワーク構造を形成していることを特徴とする樹脂複合体である。
【選択図】図1
【解決手段】互いに相溶性を有さない樹脂Aと樹脂Bとが、ミクロ相分離構造として海島構造を形成し、前記樹脂Aは海部分を構成し、前記樹脂Bは島部分を構成し、前記樹脂Aは、前記樹脂Bよりも、カーボンナノチューブを多量に含み、前記樹脂Aの体積が、前記樹脂Bの体積よりも少なく、前記カーボンナノチューブが、他のカーボンナノチューブと互いに接触するネットワーク構造を形成していることを特徴とする樹脂複合体である。
【選択図】図1
Description
本発明は、樹脂中にカーボンナノチューブを含む樹脂複合体などに関するものである。
カーボンナノチューブは、炭素によって作られるグラフェンシートが単層あるいは多層の同軸管状になった物質であり、超微細径、軽量性、高強度、高屈曲性、高電流密度、高熱伝導性、高電気伝導性を有する材料である。このカーボンナノチューブと金属を用いて、従来にない特性を持つ複合材料を得ることが試みられている。
例えば、硬化可能な液状の熱硬化性樹脂マトリクスと、カーボンナノチューブなどの導電性ナノファイバと、熱硬化性マトリクスの全体を通じて不連続に分散された粒状非導電性相とを含む導電性の重合体組成物が開示されている(特許文献1を参照)。
しかしながら、カーボンナノチューブは、粒子状のカーボンブラックに比べて、非常に高価であるため、カーボンナノチューブ使用量の低減が必要であるという問題点があった。
本発明は、前述した問題点に鑑みてなされたもので、その目的とすることは、少量のカーボンナノチューブの配合で優れた熱伝導特性と電気伝導特性を持ちつつ、優れた加工性、柔軟性を持つ樹脂複合体を提供することである。
前述した目的を達成するために、本願では、以下の発明を提供する。
(1)互いに相溶性を有さない樹脂Aと樹脂Bとが、ミクロ相分離構造として海島構造を形成し、前記樹脂Aは海部分を構成し、前記樹脂Bは島部分を構成し、前記樹脂Aは、前記樹脂Bよりも、カーボンナノチューブを多量に含み、前記樹脂Aの体積が、前記樹脂Bの体積よりも少なく、前記カーボンナノチューブが、他のカーボンナノチューブと互いに接触するネットワーク構造を形成していることを特徴とする樹脂複合体。
(2)さらに、カーボンファイバーを含むことを特徴とする(1)に記載の樹脂複合体。
(3)さらに、無機フィラーを含むことを特徴とする(1)または(2)のいずれかに記載の樹脂複合体。
(4)前記樹脂Aと前記樹脂Bが、(樹脂A、樹脂B)=(ポリエチレン、ポリプロピレン)、(PEEK樹脂、PBI樹脂)、(エポキシ樹脂、ゴム成分)、(ゴム成分、エポキシ樹脂)、(硬質エポキシ樹脂、軟質シリコーン樹脂)、(ポリアセタール樹脂、高密度ポリエチレン樹脂)の組み合わせのいずれかであることを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載の樹脂複合体。
(5)(1)〜(4)のいずれかに記載の樹脂複合体を成形してなる熱伝導性樹脂シート。
(6)(1)〜(4)のいずれかに記載の樹脂複合体を導体として用いることを特徴とする導電線。
(7)カーボンナノチューブを含む樹脂Aと、カーボンナノチューブを含まない樹脂Bと、を混練する工程を具備することを特徴とする樹脂複合体の製造方法。
(8)樹脂Aの粘度が、樹脂Bの粘度よりも低い状態で混練することを特徴とする(7)に記載の樹脂複合体の製造方法。
(9)樹脂Aと樹脂Bとカーボンナノチューブとを混練する工程を具備し、前記カーボンナノチューブは、前記樹脂Aと親和性が高く、前記樹脂Bと親和性が低いことを特徴とする樹脂複合体の製造方法。
(10)前記カーボンナノチューブの表面が親水性の官能基で修飾されており、前記樹脂Aが、親水性の樹脂であり、前記樹脂Bが、疎水性の樹脂であることを特徴とする(9)に記載の樹脂複合体の製造方法。
(11)前記カーボンナノチューブの表面が疎水性の官能基で修飾されており、前記樹脂Aが、疎水性の樹脂であり、前記樹脂Bが、親水性の樹脂であることを特徴とする(9)に記載の樹脂複合体の製造方法。
(12)前記カーボンナノチューブの表面が正の電荷を有する官能基で修飾されており、前記樹脂Aが、負の電荷を帯びた樹脂であり、前記樹脂Bが、正の電荷を帯びた樹脂であることを特徴とする(9)に記載の樹脂複合体の製造方法。
(13)前記カーボンナノチューブの表面が負の電荷を有する官能基で修飾されており、前記樹脂Aが、正の電荷を帯びた樹脂であり、前記樹脂Bが、負の電荷を帯びた樹脂であることを特徴とする(9)に記載の樹脂複合体の製造方法。
(1)互いに相溶性を有さない樹脂Aと樹脂Bとが、ミクロ相分離構造として海島構造を形成し、前記樹脂Aは海部分を構成し、前記樹脂Bは島部分を構成し、前記樹脂Aは、前記樹脂Bよりも、カーボンナノチューブを多量に含み、前記樹脂Aの体積が、前記樹脂Bの体積よりも少なく、前記カーボンナノチューブが、他のカーボンナノチューブと互いに接触するネットワーク構造を形成していることを特徴とする樹脂複合体。
(2)さらに、カーボンファイバーを含むことを特徴とする(1)に記載の樹脂複合体。
(3)さらに、無機フィラーを含むことを特徴とする(1)または(2)のいずれかに記載の樹脂複合体。
(4)前記樹脂Aと前記樹脂Bが、(樹脂A、樹脂B)=(ポリエチレン、ポリプロピレン)、(PEEK樹脂、PBI樹脂)、(エポキシ樹脂、ゴム成分)、(ゴム成分、エポキシ樹脂)、(硬質エポキシ樹脂、軟質シリコーン樹脂)、(ポリアセタール樹脂、高密度ポリエチレン樹脂)の組み合わせのいずれかであることを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載の樹脂複合体。
(5)(1)〜(4)のいずれかに記載の樹脂複合体を成形してなる熱伝導性樹脂シート。
(6)(1)〜(4)のいずれかに記載の樹脂複合体を導体として用いることを特徴とする導電線。
(7)カーボンナノチューブを含む樹脂Aと、カーボンナノチューブを含まない樹脂Bと、を混練する工程を具備することを特徴とする樹脂複合体の製造方法。
(8)樹脂Aの粘度が、樹脂Bの粘度よりも低い状態で混練することを特徴とする(7)に記載の樹脂複合体の製造方法。
(9)樹脂Aと樹脂Bとカーボンナノチューブとを混練する工程を具備し、前記カーボンナノチューブは、前記樹脂Aと親和性が高く、前記樹脂Bと親和性が低いことを特徴とする樹脂複合体の製造方法。
(10)前記カーボンナノチューブの表面が親水性の官能基で修飾されており、前記樹脂Aが、親水性の樹脂であり、前記樹脂Bが、疎水性の樹脂であることを特徴とする(9)に記載の樹脂複合体の製造方法。
(11)前記カーボンナノチューブの表面が疎水性の官能基で修飾されており、前記樹脂Aが、疎水性の樹脂であり、前記樹脂Bが、親水性の樹脂であることを特徴とする(9)に記載の樹脂複合体の製造方法。
(12)前記カーボンナノチューブの表面が正の電荷を有する官能基で修飾されており、前記樹脂Aが、負の電荷を帯びた樹脂であり、前記樹脂Bが、正の電荷を帯びた樹脂であることを特徴とする(9)に記載の樹脂複合体の製造方法。
(13)前記カーボンナノチューブの表面が負の電荷を有する官能基で修飾されており、前記樹脂Aが、正の電荷を帯びた樹脂であり、前記樹脂Bが、負の電荷を帯びた樹脂であることを特徴とする(9)に記載の樹脂複合体の製造方法。
本発明により、少量のカーボンナノチューブの配合で優れた熱伝導特性と電気伝導特性を持ちつつ、優れた加工性、柔軟性を持つ樹脂複合体を提供することができる。
以下図面に基づいて、本発明の実施形態を詳細に説明する。
第1の実施形態に係る樹脂複合体1について説明する。図1は、樹脂複合体1の模式的な断面図である。樹脂複合体1は、海島構造を有し、海部分3を構成する樹脂Aと島部分5を構成する樹脂Bを有する。さらに、海部分3には、島部分5に比べて多量のカーボンナノチューブ7を有し、海部分3中の複数のカーボンナノチューブ7は、互いに接触するネットワーク構造を形成している。島部分を構成する樹脂Bに、カーボンナノチューブが含まれていてもよいが、海構造を構成する樹脂Aにカーボンナノチューブを偏在させ、カーボンナノチューブの使用量を抑えるという観点からすると、樹脂Bに含まれるカーボンナノチューブは少ないほうが好ましい。また、同様にカーボンナノチューブの使用量を抑えるという観点からすると、海部分3の体積は、島部分5の体積よりも、少ないほうが好ましい。なお、図1および図3中では、カーボンナノチューブ7を実際の縮尺よりも太く記載し、観察できるようにしている。
(樹脂Aと樹脂B)
樹脂Aと樹脂Bは、海島構造を構成する樹脂の組み合わせであれば、採用可能であるが、(樹脂A、樹脂B)=(ポリエチレン、ポリプロピレン)、(PEEK樹脂、PBI樹脂)、(エポキシ樹脂、ゴム成分)、(ゴム成分、エポキシ樹脂)、(硬質エポキシ樹脂、軟質シリコーン樹脂)、(ポリアセタール樹脂、高密度ポリエチレン樹脂)であることが好ましい。なお、PEEK樹脂とは、ポリエーテルエーテルケトン(polyetheretherketone)を意味し、PBI樹脂とは、ポリベンゾイミダゾール(polybenzimidazole)を意味する。他に、樹脂Aとしてフェノール樹脂を使用し、樹脂Bとして、フェノール樹脂と相溶しないエラストマーを使用するか、Tgを2つ有し、高い方のTgがフェノール樹脂のTgに近い値である熱可塑性樹脂を使用することができる。
樹脂Aと樹脂Bは、海島構造を構成する樹脂の組み合わせであれば、採用可能であるが、(樹脂A、樹脂B)=(ポリエチレン、ポリプロピレン)、(PEEK樹脂、PBI樹脂)、(エポキシ樹脂、ゴム成分)、(ゴム成分、エポキシ樹脂)、(硬質エポキシ樹脂、軟質シリコーン樹脂)、(ポリアセタール樹脂、高密度ポリエチレン樹脂)であることが好ましい。なお、PEEK樹脂とは、ポリエーテルエーテルケトン(polyetheretherketone)を意味し、PBI樹脂とは、ポリベンゾイミダゾール(polybenzimidazole)を意味する。他に、樹脂Aとしてフェノール樹脂を使用し、樹脂Bとして、フェノール樹脂と相溶しないエラストマーを使用するか、Tgを2つ有し、高い方のTgがフェノール樹脂のTgに近い値である熱可塑性樹脂を使用することができる。
また、樹脂Aとして、ポリオレフィン系樹脂を使用し、樹脂Bとしては、樹脂Aと相溶しない樹脂を使用することができる。ポリオレフィン系樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン・αオレフィン共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・アクリル酸エステル共重合体、エチレン・メタクリル酸エステル共重合体、エチレン・アクリル酸共重合体、エチレン・メタクリル酸共重合体などを使用できる。ポリエチレンとしては、超低密度ポリエチレン(VLDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)などが挙げられる。また、ポリプロピレンとしては、プロピレンホモポリマー(H−PP)、エチレン・プロピレンブロック共重合体(B−PP)、エチレン・プロピレンランダム共重合体(R−PP)などが挙げられる。樹脂Aとしてポリオレフィン系樹脂を使用する場合の樹脂Bとしては、非相溶の樹脂であれば特に制限は無いが、例えば、ポリスチレン、ポリ塩化ビニルなどが挙げられる。
(海島構造)
樹脂Aと樹脂Bで構成される海島構造は、樹脂Bによる島の大きさは円に換算して直径100μm以下であることが望ましく、1〜30μmであることがカーボンナノチューブによるネットワーク構築、伝熱性能の発現、加工性等から好ましい。
樹脂Aと樹脂Bで構成される海島構造は、樹脂Bによる島の大きさは円に換算して直径100μm以下であることが望ましく、1〜30μmであることがカーボンナノチューブによるネットワーク構築、伝熱性能の発現、加工性等から好ましい。
(カーボンナノチューブ)
カーボンナノチューブは、炭素六角網面のグラフェンシートが円筒状に閉じた単層構造あるいはこれらの円筒構造が入れ子状に配置された多層構造を有する。すなわち、カーボンナノチューブは、単層構造のみから構成されていても多層構造のみから構成されていても良く、単層構造と多層構造が混在していてもかまわない。
カーボンナノチューブは、炭素六角網面のグラフェンシートが円筒状に閉じた単層構造あるいはこれらの円筒構造が入れ子状に配置された多層構造を有する。すなわち、カーボンナノチューブは、単層構造のみから構成されていても多層構造のみから構成されていても良く、単層構造と多層構造が混在していてもかまわない。
カーボンナノチューブは、平均直径が0.5〜50nmであることが好ましい。さらに、カーボンナノチューブは、直線状であっても、湾曲状であってもよく、平均直径は電子顕微鏡による径の実測値を平均して求めることが好ましい。カーボンナノチューブの配合量は、特に限定されず、用途に応じて設定できる。本発明に係る樹脂複合体は、カーボンナノチューブの比重を2.0として、樹脂複合体全体に対してカーボンナノチューブを0.05〜25体積%好ましくは0.5〜10体積%の割合で含むことが好ましい。また、樹脂Aの量に対して、カーボンナノチューブを10〜30体積%の割合で含むことが好ましい。この割合は複合材料の断面から算出することも可能である。
単層カーボンナノチューブもしくは多層カーボンナノチューブは、アーク放電法、レーザーアブレーション法、気相成長法などによって望ましいサイズに製造される。アーク放電法は、大気圧よりもやや低い圧力のアルゴンや水素雰囲気下で、炭素棒でできた電極材料の間にアーク放電を行うことで、陰極に堆積した多層カーボンナノチューブを得る方法である。また、単層カーボンナノチューブは、前記炭素棒中にニッケル/コバルトなどの触媒を混ぜてアーク放電を行い、処理容器の内側面に付着するススから得られる。レーザーアブレーション法は、希ガス(例えばアルゴン)中で、ターゲットであるニッケル/コバルトなどの触媒を混ぜた炭素表面に、YAGレーザーの強いパルスレーザー光を照射することによって炭素表面を溶融・蒸発させて、単層カーボンナノチューブを得る方法である。気相成長法は、ベンゼンやトルエン等の炭化水素を気相で熱分解し、カーボンナノチューブを合成するもので、より具体的には、流動触媒法やゼオライト担持触媒法などが例示できる。カーボンナノチューブは、あらかじめ表面処理、例えば、イオン注入処理、スパッタエッチング処理、プラズマ処理などを行うことによって、樹脂Aとの親和性やぬれ性を改善することができる。
(無機フィラー)
また、樹脂複合体1は、無機フィラーを含んでもよい。無機フィラーとは、無機物の充填剤のことである。例えば、熱伝導性を向上させるために、アルミナを加えることができる。また、難燃性を向上させるために、水酸化アルミニウムや水酸化マグネシウムを加えることができる。
その他、無機フィラーとしては、タルク、シリカ、マグネシア、チタニア、酸化亜鉛、窒化アルミニウム、窒化ホウ素などを使用することができる。そして、これらの無機フィラーは、一種のみを用いたり二種以上を組み合わせて用いたりすることができる。
また、樹脂複合体1は、無機フィラーを含んでもよい。無機フィラーとは、無機物の充填剤のことである。例えば、熱伝導性を向上させるために、アルミナを加えることができる。また、難燃性を向上させるために、水酸化アルミニウムや水酸化マグネシウムを加えることができる。
その他、無機フィラーとしては、タルク、シリカ、マグネシア、チタニア、酸化亜鉛、窒化アルミニウム、窒化ホウ素などを使用することができる。そして、これらの無機フィラーは、一種のみを用いたり二種以上を組み合わせて用いたりすることができる。
(ネットワーク構造)
カーボンナノチューブ7は、カーボンナノチューブ同士が互いに接触した状態であるネットワーク構造を有する。ネットワーク構造を有する状態とは、パーコレーション閾値を越えた状態であり、導電パスを有する状態である。パーコレーション閾値とは、図2のように、絶縁体中に導電性フィラーを配合した際に、配合量と電気伝導抵抗をプロットした場合、ある配合量を境に急激に伝導抵抗が変化する閾値のことをいう。今回の樹脂複合体においては、通常は、体積抵抗率が1×108Ω・cmを下回るか、熱伝導率が1W/Kmを超えると、パーコレーションしきい値を越えたと考えられる。
カーボンナノチューブ7は、カーボンナノチューブ同士が互いに接触した状態であるネットワーク構造を有する。ネットワーク構造を有する状態とは、パーコレーション閾値を越えた状態であり、導電パスを有する状態である。パーコレーション閾値とは、図2のように、絶縁体中に導電性フィラーを配合した際に、配合量と電気伝導抵抗をプロットした場合、ある配合量を境に急激に伝導抵抗が変化する閾値のことをいう。今回の樹脂複合体においては、通常は、体積抵抗率が1×108Ω・cmを下回るか、熱伝導率が1W/Kmを超えると、パーコレーションしきい値を越えたと考えられる。
ここで、ネットワーク構造を有する場合と、有しない場合、つまり、パーコレーション閾値を超えた場合と、超えない場合の、樹脂複合体の特性について説明する。図3(a)は、樹脂15中のカーボンナノチューブ13が、ネットワーク構造を形成している樹脂複合体の模式図であり、図3(b)は、樹脂15中のカーボンナノチューブ13が、ネットワーク構造を形成せず、独立分散構造を有する場合の模式図である。図3(a)と(b)では、樹脂15中のカーボンナノチューブ13の量は同じであると仮定する。
さらに、それぞれの熱伝導率を、熱伝導回路を用いて見積もる。図4(a)は、ネットワーク構造を有する樹脂複合体の単純化した構造であり、図4(b)は、図4(a)の構造の熱伝導回路である。図4(b)の熱伝導回路の見かけの熱伝導率λAは、樹脂の熱伝導率λpと、カーボンナノチューブの熱伝導率λcと、カーボンナノチューブの配合量r(vol比)を用いると、以下の式(1)で表される。
λA=λp×(1−r)+λc×r (1)
一方、図4(c)は、独立分散構造を有する樹脂複合体の単純化した構造であり、図4(d)は、図4(c)の構造の熱伝導回路である。図4(d)の熱伝導回路の見かけの熱伝導率λBは、以下の式(2)で表される。
λB=λp×λc/(λc×(1−r)+λp×r) (2)
λA=λp×(1−r)+λc×r (1)
一方、図4(c)は、独立分散構造を有する樹脂複合体の単純化した構造であり、図4(d)は、図4(c)の構造の熱伝導回路である。図4(d)の熱伝導回路の見かけの熱伝導率λBは、以下の式(2)で表される。
λB=λp×λc/(λc×(1−r)+λp×r) (2)
カーボンナノチューブ配合量を変えた場合の、λAとλBについての変化を、図5に示す。ここで、λpを0.2[W/m・K]とし、λcを1000[W/m・K]として計算した。カーボンナノチューブ配合量が0の場合は、当然同じ値であるが、rが増えるにしたがって、飛躍的にλAの値が上昇し、カーボンナノチューブ配合量が10vol%の場合には、λAは、λBの500倍にもなる。
(樹脂複合体の第1の製造方法)
樹脂複合体1は、予めカーボンナノチューブが混合された樹脂Aと、カーボンナノチューブを含まない樹脂Bを混練することで得られる。工程としては、樹脂Aにカーボンナノチューブを混合する工程と、樹脂Aと樹脂Bを混練する工程とからなる。
樹脂複合体1は、予めカーボンナノチューブが混合された樹脂Aと、カーボンナノチューブを含まない樹脂Bを混練することで得られる。工程としては、樹脂Aにカーボンナノチューブを混合する工程と、樹脂Aと樹脂Bを混練する工程とからなる。
樹脂Aへのカーボンナノチューブの混合方法には、溶液へ分散した分散液を添加する方法、粉体のまま添加する方法、カーボンナノチューブを高濃度に含むマスターバッチを使用する方法などがある。
樹脂Aと樹脂Bの混練方法としては、一般的な樹脂の混練方法を使用することができる。樹脂複合体1は、二軸混練押出機、バンバリーミキサー、ニーダー、ロールなどの通常用いられる混練装置で混練することにより製造することができる。
この際、樹脂Aが海部分となり、樹脂Bが島部分となるように、混練することが好ましい。一般的な海島構造は、互いに非相溶な樹脂を混練すると、量の多い樹脂が海部分となり、量の少ない樹脂が島部分となる。そのため、樹脂Aを樹脂Bよりも多量に加えると、樹脂Aが海部分となるが、樹脂Aは、カーボンナノチューブが含まれており、コストの観点からすると、樹脂Aの使用量をできるだけ削減し、樹脂Aの量を、樹脂Bの量よりも少なくすることが好ましい。
そのため、粘度の低い樹脂が海部分となり、粘度の高い樹脂が島部分になる特徴を利用し、混練する際に、樹脂Aの粘度を樹脂Bの粘度よりも低くすることが好ましい。具体的には、樹脂Aに粘度の低い樹脂を使用し、樹脂Bに粘度の高い樹脂を使用する方法や、予め加温されて粘度が低下した樹脂Aと、樹脂Aよりも低温の樹脂Bを混練する方法や、混練時のスクリュー速度などの条件を調整し、樹脂Aの粘度が低く、樹脂Bの粘度が高い条件で混練する方法や、樹脂Aの分子量をなるべく小さくする一方、樹脂Bの分子量を大きくする方法などが考えられる。
(樹脂複合体の第2の製造方法)
樹脂複合体1は、樹脂Aと樹脂Bとカーボンナノチューブとを混練することでも得られる。ここで、カーボンナノチューブは、海部分を形成する樹脂Aに混ざりやすく(親和性が高く)、島部分を形成する樹脂Bに混ざりにくい(親和性が低い)ことが好ましい。
樹脂複合体1は、樹脂Aと樹脂Bとカーボンナノチューブとを混練することでも得られる。ここで、カーボンナノチューブは、海部分を形成する樹脂Aに混ざりやすく(親和性が高く)、島部分を形成する樹脂Bに混ざりにくい(親和性が低い)ことが好ましい。
そのためには、カーボンナノチューブの表面を官能基などで修飾し、樹脂Aと混ざりやすくする必要がある。
例えば、カーボンナノチューブの表面を親水性の官能基で修飾し、樹脂Aに親水性の樹脂を用い、樹脂Bに疎水性の樹脂を用いる場合である。親水性の官能基としては、水酸基、カルボキシル基、スルホン酸基などが挙げられる。また、親水性の樹脂とは、水に溶解したり水で膨潤したりする樹脂という意味ではなく、親水性の官能基を樹脂中に含むことを意味する。親水性の樹脂としては、例えばポリビニルアルコールが挙げられる。また、疎水性の樹脂とは、疎水性の官能基を樹脂中に含むことを意味する。疎水性の樹脂としては、例えばポリエチレン、ポリプロピレンが挙げられる。
同様に、カーボンナノチューブの表面を疎水性の官能基で修飾し、樹脂Aに疎水性の樹脂を用い、樹脂Bに親水性の樹脂を用いる場合であっても、カーボンナノチューブは樹脂Aに混ざりやすくなる。疎水性の官能基としては、メチル基などのアルキル基、フェニル基などのアリール基などが挙げられる。
親疎水性制御の他に、電荷の制御によって、カーボンナノチューブを樹脂Aに混ざりやすくすることができる。例えば、カーボンナノチューブの表面を正の電荷を有する官能基で修飾し、樹脂Aを、負の電荷を帯びた樹脂、樹脂Bを正の電荷を帯びた樹脂とする場合であっても、チャージの関係上、カーボンナノチューブは樹脂Aに混ざりやすくなる。正の電荷を有する官能基とは、第四級アンモニウム基、アミノ基等が挙げられる。また、正の電荷を帯びた樹脂とは、例えば、ポリアクリルアミンハイドロクロライド、ポリジアリルジアミンアンモニウムクロライドが挙げられる。さらに、負の電荷を帯びた樹脂とは、例えばポリ4ソジウムスチレンスルフォネート、ポリメタクリル酸が挙げられる。
同様に、カーボンナノチューブの表面を負の電荷を有する官能基で修飾し、樹脂Aに正の電荷を帯びた樹脂を用い、樹脂Bに負の電荷を帯びた樹脂を用いる場合であっても、カーボンナノチューブは樹脂Aに混ざりやすくなる。負の電荷を有する官能基としては、カルボキシル基、スルホン酸基、あるいはリン酸基などが挙げられる。
なお、無機フィラーを有する樹脂複合体1を得るためには、樹脂Aと樹脂Bとを混練する際に、無機フィラーを添加すればよい。
(第1の実施形態の効果)
第1の実施形態によれば、カーボンナノチューブ7が、海部分3に存在するため、海部分3内でのカーボンナノチューブ7の量が多く、接触する確率が高く、ネットワーク構造を作りやすい。つまり、カーボンナノチューブ7を含まない島部分5があり、海部分3のみに十分な量のカーボンナノチューブ7があれば、ネットワーク構造を形成可能であることから、樹脂全体としては、樹脂全体にカーボンナノチューブ7を配合する場合に比べて、少ない量のカーボンナノチューブで、ネットワーク構造を形成することができる。
第1の実施形態によれば、カーボンナノチューブ7が、海部分3に存在するため、海部分3内でのカーボンナノチューブ7の量が多く、接触する確率が高く、ネットワーク構造を作りやすい。つまり、カーボンナノチューブ7を含まない島部分5があり、海部分3のみに十分な量のカーボンナノチューブ7があれば、ネットワーク構造を形成可能であることから、樹脂全体としては、樹脂全体にカーボンナノチューブ7を配合する場合に比べて、少ない量のカーボンナノチューブで、ネットワーク構造を形成することができる。
第1の実施形態によれば、樹脂中に、カーボンナノチューブのネットワーク構造を有するため、この樹脂複合体は、従来の樹脂に比べて、優れた熱伝導性と電気伝導性を有する。
第1の実施形態によれば、樹脂中に、樹脂Bの島部分を有するため、樹脂複合体全体として優れた加工性と優れた柔軟性を有し、様々な成形方法により成形することが可能である。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態について説明する。
図6は、第2の実施形態にかかる、樹脂複合体9を示す図である。以下の実施形態で第1の実施形態と同一の様態を果たす要素には同一の番号を付し、重複した説明は避ける。
次に、第2の実施形態について説明する。
図6は、第2の実施形態にかかる、樹脂複合体9を示す図である。以下の実施形態で第1の実施形態と同一の様態を果たす要素には同一の番号を付し、重複した説明は避ける。
樹脂複合体9は、カーボンナノチューブ7に加えて、カーボンファイバー11を含む。
カーボンファイバー11としては、気相成長カーボンファイバー(VGCF)を使用することができ、0.05μm〜10μmの範囲の繊維径と、1〜500μmの範囲の長さを有することができる。カーボンファイバー11の量は、添加するCNTに対して、重量比で0.05〜1重量%であることが好ましい。
樹脂複合体9の製造方法としては、予めカーボンナノチューブを混合した樹脂Aと、カーボンナノチューブを混合していない樹脂Bと、カーボンファイバーを混練することで得られる。また、樹脂Aと、樹脂Bとカーボンナノチューブと、カーボンファイバーを同時に混練することでも得られる。
第2の実施形態によれば、第1の実施形態で得られる効果に加えて、カーボンファイバーは、カーボンナノチューブに比べてはるかに安価なので、樹脂複合体のコストを低下させることができる。
(第3の実施形態)
次に、第3の実施形態について説明する。
第3の実施形態は、樹脂複合体1や9を成形してなる熱伝導性樹脂シートである。樹脂複合体1や9は、優れた加工性と柔軟性を有するため、一般的な成形方法で、成形することができ、例えば、ロールによる成形、押出成形、射出成形、プレス成形等によって成形することができる。
次に、第3の実施形態について説明する。
第3の実施形態は、樹脂複合体1や9を成形してなる熱伝導性樹脂シートである。樹脂複合体1や9は、優れた加工性と柔軟性を有するため、一般的な成形方法で、成形することができ、例えば、ロールによる成形、押出成形、射出成形、プレス成形等によって成形することができる。
第3の実施形態によれば、樹脂複合体1や9が、高熱伝導性を有するため、放熱特性に優れる熱伝導性樹脂シートが得られる。
また、第3の実施形態によれば、シリコーン樹脂を使用しない場合には、シロキサンの発生のない熱伝導性樹脂シートを得ることができる。
また、第3の実施形態によれば、塩化ビニル樹脂を使用しない場合には、ハロゲンフリーな熱伝導性樹脂シートを得ることができる。
(第4の実施形態)
次に、第4の実施形態について説明する。
第4の実施形態は、樹脂複合体1または9を導体として用いた導電線である。つまり、線状に加工した樹脂複合体1または9を、電気を流すパスとして使用する導電線であり、線状の樹脂複合体のみを使用してもよいし、線状の樹脂複合体
の表面を、他の樹脂などの絶縁体で被覆してもよい。
次に、第4の実施形態について説明する。
第4の実施形態は、樹脂複合体1または9を導体として用いた導電線である。つまり、線状に加工した樹脂複合体1または9を、電気を流すパスとして使用する導電線であり、線状の樹脂複合体のみを使用してもよいし、線状の樹脂複合体
の表面を、他の樹脂などの絶縁体で被覆してもよい。
第4の実施形態に係る導電線は、樹脂複合体1または9を押出成形することによって得ることができる。
第4の実施形態に係る導電線としては、樹脂複合体1または9を、内部導体および/または外部導体に使用した同軸ケーブルや、樹脂複合体1または9を導体に使用したマグネットワイヤなどを挙げることができる。
第4の実施形態によれば、加工性が高く、柔軟性が高く、高強度で、腐食の心配がない導電線を得ることができる。
以上、添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されない。当業者であれば、本願で開示した技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到しえることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
1………樹脂複合体
3………海部分
5………島部分
7………カーボンナノチューブ
9………樹脂複合体
11………カーボンファイバー
13………カーボンナノチューブ
15………樹脂
3………海部分
5………島部分
7………カーボンナノチューブ
9………樹脂複合体
11………カーボンファイバー
13………カーボンナノチューブ
15………樹脂
Claims (13)
- 互いに相溶性を有さない樹脂Aと樹脂Bとが、ミクロ相分離構造として海島構造を形成し、
前記樹脂Aは海部分を構成し、前記樹脂Bは島部分を構成し、
前記樹脂Aは、前記樹脂Bよりも、カーボンナノチューブを多量に含み、
前記樹脂Aの体積が、前記樹脂Bの体積よりも少なく、
前記カーボンナノチューブが、他のカーボンナノチューブと互いに接触するネットワーク構造を形成していることを特徴とする樹脂複合体。 - さらに、カーボンファイバーを含むことを特徴とする請求項1に記載の樹脂複合体。
- さらに、無機フィラーを含むことを特徴とする請求項1または請求項2のいずれか1項に記載の樹脂複合体。
- 前記樹脂Aと前記樹脂Bが、(樹脂A、樹脂B)=(ポリエチレン、ポリプロピレン)、(PEEK樹脂、PBI樹脂)、(エポキシ樹脂、ゴム成分)、(ゴム成分、エポキシ樹脂)、(硬質エポキシ樹脂、軟質シリコーン樹脂)、(ポリアセタール樹脂、高密度ポリエチレン樹脂)の組み合わせのいずれかであることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の樹脂複合体。
- 請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の樹脂複合体を成形してなる熱伝導性樹脂シート。
- 請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の樹脂複合体を導体として用いることを特徴とする導電線。
- カーボンナノチューブを含む樹脂Aと、カーボンナノチューブを含まない樹脂Bと、を混練する工程を具備することを特徴とする樹脂複合体の製造方法。
- 樹脂Aの粘度が、樹脂Bの粘度よりも低い状態で混練することを特徴とする請求項7に記載の樹脂複合体の製造方法。
- 樹脂Aと樹脂Bとカーボンナノチューブとを混練する工程を具備し、
前記カーボンナノチューブは、前記樹脂Aと親和性が高く、前記樹脂Bと親和性が低いことを特徴とする樹脂複合体の製造方法。 - 前記カーボンナノチューブの表面が親水性の官能基で修飾されており、
前記樹脂Aが、親水性の樹脂であり、
前記樹脂Bが、疎水性の樹脂であることを特徴とする請求項9に記載の樹脂複合体の製造方法。 - 前記カーボンナノチューブの表面が疎水性の官能基で修飾されており、
前記樹脂Aが、疎水性の樹脂であり、
前記樹脂Bが、親水性の樹脂であることを特徴とする請求項9に記載の樹脂複合体の製造方法。 - 前記カーボンナノチューブの表面が正の電荷を有する官能基で修飾されており、前記樹脂Aが、負の電荷を帯びた樹脂であり、
前記樹脂Bが、正の電荷を帯びた樹脂であることを特徴とする請求項9に記載の樹脂複合体の製造方法。 - 前記カーボンナノチューブの表面が負の電荷を有する官能基で修飾されており、
前記樹脂Aが、正の電荷を帯びた樹脂であり、
前記樹脂Bが、負の電荷を帯びた樹脂であることを特徴とする請求項9に記載の樹脂複合体の製造方法。
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