JP2001194029A - 冷凍回路における電子膨張弁の調整方法 - Google Patents

冷凍回路における電子膨張弁の調整方法

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JP2001194029A JP2000005206A JP2000005206A JP2001194029A JP 2001194029 A JP2001194029 A JP 2001194029A JP 2000005206 A JP2000005206 A JP 2000005206A JP 2000005206 A JP2000005206 A JP 2000005206A JP 2001194029 A JP2001194029 A JP 2001194029A
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expansion valve
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minimum opening
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Ichiro Takeyama
一郎 竹山
Toshikazu Okumura
敏和 奥村
Kazusuke Nagayama
和亮 長山
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Kubota Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電子膨張弁の適正な最小開度を自動的に調整
することができる冷凍回路における電子膨張弁の調整方
法を提供すること。 【解決手段】 一日一回定刻あるいは電源供給時に、以
下に示す手順で電子膨張弁15A〜15Cの最小開度調
整を行う。調整対象の電子膨張弁の開度を前回決定した
最小開度よりも数パルス分小さい開度にし、コンプレッ
サ3を運転させたときの蒸発器の入口側配管部分の所定
の温度降下を確認する。所定の温度降下が認められれば
この開度を最小開度として決定し、以後これを基に庫内
の冷却作用を行う。上記温度降下がない場合は電子膨張
弁の開度を1パルス分増大させて再度、蒸発器の入口側
配管部分の所定の温度降下を確認する。この作用を繰り
返し、所定の温度降下がある点を最小開度として決定
し、記憶する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば自動販売
機、空調機、冷蔵庫、冷凍庫などの冷凍回路における電
子膨張弁の調整方法に関し、更に詳しくは、電子膨張弁
の最小開度調整を自動的に行い得る電子膨張弁の調整方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば自動販売機や空調機、冷蔵庫、冷
凍庫などの機器の冷却装置は、被冷却系外に配置される
圧縮機及び凝縮器と、被冷却系内に配置される少なくと
も1つの蒸発器とを備えた冷凍回路からなり、この冷凍
回路に冷媒を循環させて上記被冷却系内を冷却する。
【0003】一般に、上記凝縮器と蒸発器との間には、
冷媒の流量調整手段が配置されており、この流量調整手
段として、外部の制御手段から発信されるパルス信号の
パルス数に応じて開度が制御される電子膨張弁を用いた
ものがある。
【0004】電子膨張弁を用いた冷凍回路としては、例
えば本出願人が先に提案した特願平11−346567
号に記載のものがある。これは、電子膨張弁の開度を、
ある固定値に固定した状態で冷媒を循環させた後、蒸発
器の出入り口における冷媒の温度差、すなわち過熱度が
所定値を維持するように、電子膨張弁の開度をPID制
御する技術に関するものである。これによれば、キャピ
ラリチューブを流量調整手段として用いた構成よりも、
運転モードの変化や外界温度の変動等の影響を抑制して
適正な冷却能力を維持することが可能となる。
【0005】上述のように、電子膨張弁の開度は、上記
制御手段から発信されるパルス信号のパルス数に応じて
制御されるため、パルス数と弁の開度量とが互いに対応
していなければならない。特に、電子膨張弁の最小開度
は、冷却装置の適正な運転を維持する上で重要なパラメ
ータであり、最小開度のパルス数と実際の開度量とが異
なると、冷媒が流れなくなったり、冷媒量が過剰になる
などの不具合が生じる。そこで従来では、電子膨張弁の
製作誤差などを考慮して、機器ごとに、電子膨張弁の最
小開度を設定し、以後、その設定値で機器の運転を行う
ようにしていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、例えば
機器の長年の使用により、電子膨張弁の弁部への異物の
付着や弁部の摩耗などにより最小開度時の冷媒流出量が
増減する場合が生じる。特に、電子膨張弁の最小開度時
に冷媒が全く流出されない状態となると、冷却作用が得
られなくなるだけでなく、圧縮機等が故障、破損するお
それがある。
【0007】また、電子膨張弁の最小開度の機器ごとの
調整作業に多大な手間がかかるということが問題点とし
て挙げられる。そのため、この手間を少なくするため
に、電子膨張弁の最小開度を大きめに見積もって、電子
膨張弁すべてについて固定した最小開度値を設定するこ
ともあるが、これでは機器の最適運転のための対応をと
ることができない。
【0008】本発明は上述の問題に鑑みてなされ、電子
膨張弁の適正な最小開度を自動的に調整することができ
る冷凍回路における電子膨張弁の調整方法を提供するこ
とを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】以上の課題は、被冷却系
外に配置される圧縮機及び凝縮器と、被冷却系内に配置
される少なくとも1つの蒸発器との間を循環する冷媒の
流量を電子膨張弁で調整する冷凍回路であって、前記電
子膨張弁の開度を制御手段から発せられるパルス信号の
パルス数に応じて制御するようにした冷凍回路における
電子膨張弁の調整方法において、前記蒸発器の入口側配
管部分に設置した温度センサの出力を前記制御手段に供
給し、前記出力が前記冷媒の非循環時に対して所定量降
下するときのパルス数を前記電子膨張弁の最小開度とし
て決定することを特徴とする冷凍回路における電子膨張
弁の調整方法、によって解決される。
【0010】すなわち請求項1に係る発明では、上記制
御手段により、電子膨張弁の最小開度を、冷媒による温
度降下を蒸発器の入口側配管部分に設置した温度センサ
により確認することで、自動的に適正値に調整するよう
にしている。これにより、冷媒の不流出や過剰流出を防
止して適正な冷却作用が得られるとともに、電子膨張弁
の製作誤差等を補償した機器ごとの個別の最小開度調整
が実現され、作業者の手間が省略される。
【0011】電子膨張弁の最小開度調整は、請求項2に
記載のように、所定時間毎、例えば一日一回定刻に、ま
たは電源投入時や停電後の電源復帰時などの電源供給時
に行えば、常に適正な開度を維持、調整することができ
る。
【0012】また以上の課題は、被冷却系外に配置され
る圧縮機及び凝縮器と、被冷却系内に配置される少なく
とも1つの蒸発器との間を循環する冷媒の流量を電子膨
張弁で調整する冷凍回路であって、前記電子膨張弁の開
度を制御手段から発せられるパルス信号のパルス数に応
じて制御するようにした冷凍回路における電子膨張弁の
調整方法において、前記蒸発器の入口側及び出口側の各
配管部分にそれぞれ設置した入口側及び出口側温度セン
サの各出力を前記制御手段に供給し、前記冷媒が循環し
ている状態で前記入口側、出口側温度センサの出力の差
が所定値に達したときのパルス数を前記電子膨張弁の最
小開度として決定することを特徴とする冷凍回路におけ
る電子膨張弁の調整方法、によって解決される。
【0013】すなわち請求項7に係る発明では、蒸発器
の入口と出口における冷媒の温度差(過熱度)が電子膨
張弁の開度(冷媒流出量)に大きく関係することに着目
したものであり、冷媒の循環時に上記入口側及び出口側
温度センサの出力差が、上記所定値として電子膨張弁の
最小開度時の冷媒の過熱度に相当する点に達して安定し
たとき、その点を弁の最小開度として決定するようにし
たものである。この方法によっても、上述と同様な効果
を得ることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。本実施の形態では、自動販
売機の冷却装置における冷凍回路を例にとり、説明す
る。
【0015】図1は本発明の実施の形態による自動販売
機の冷却装置の配管系統を示している。庫内は左庫1
A、中庫1B及び右庫1Cの3つの庫に断熱材7を介し
て区画されている。本実施の形態では、左庫1Aは年間
を通してコールドドリンクを販売する庫として、中庫1
B及び右庫1Cは季節に応じてコールドドリンク又はホ
ットドリンクを販売する庫として、それぞれ構成されて
いる。すなわち、左庫1Aには冷却器としての蒸発器2
Aのみが配置されているのに対して、中庫1B及び右庫
1Cにはそれぞれ蒸発器2B、2C及び加熱器としての
ヒータ12B、12Cが配置されている。
【0016】各庫1A〜1Cに配置される蒸発器2A〜
2Cはそれぞれ庫外に配置されるコンプレッサ(圧縮
機)3及び凝縮器4に並列に接続され、各庫1A〜1C
内を冷却する冷凍回路が構成される。凝縮器4と各蒸発
器2A〜2Cとの間には、それぞれ冷媒の流量調整手段
としての電子膨張弁15A、15B及び15Cが配置さ
れている。各電子膨張弁15A〜15Cにはそれぞれパ
ルスモータ(あるいはステッピングモータ)16A、1
6B及び16Cが設けられ、制御手段20から供給され
るパルス信号に基づいてパルスモータ16A〜16Cに
より電子膨張弁15A〜15Cの開度が調整される。
【0017】コンプレッサ3から吐出される冷媒は、高
温高圧のガス状態で凝縮器4に供給され、ここで外気に
放熱して高温高圧の液体となる。電子膨張弁15A〜1
5Cにより減圧されて低温低圧の液体となった冷媒は蒸
発器2A〜2Cに供給され、ここで庫内1A〜1Cの空
気を吸熱してガスとなり、コンプレッサ3に吸い込まれ
て再び高温高圧のガス状態で吐出される。以上の公知の
作用を繰り返すことにより、庫内1A〜1Cが冷却され
る。
【0018】各蒸発器2A〜2Cの入口及び出口の各配
管部分には、冷媒の温度を検出するための入口側温度セ
ンサ17A、17B、17C及び出口側温度センサ18
A、18B、18Cがそれぞれ設置されている。これら
の温度センサ17A〜17C及び18A〜18Cの出力
は制御手段20に供給され、蒸発器2A〜2Cの出入口
における冷媒の温度差、すなわち過熱度が各蒸発器2A
〜2Cごとに算出される。
【0019】本実施の形態では庫1A〜1Cの冷却運転
開始時、各電子膨張弁15A〜15Cの開度をそれぞれ
個々に設定した固定値に固定して運転し、その後、各電
子膨張弁15A〜15Cの開度を、それぞれの蒸発器2
A〜2Cにおける冷媒の過熱度が所定値を維持するよう
に逐次、PID制御がなされるように構成される。
【0020】また本実施の形態では、各電子膨張弁15
A〜15Cはそれぞれ全閉時において冷媒の流出を遮断
する遮断弁として機能し、庫1A〜1Cが設定温度以下
にまで冷却されたことが庫内温度センサ9A、9B及び
9Cにより検出されたとき、対応する電子膨張弁15A
〜15Cを全閉させ、蒸発器2A〜2Cへの冷媒供給を
停止し庫内の冷却作用を停止する。
【0021】なお、全庫1A〜1Cが設定温度以下にま
で冷却されたときは、コンプレッサ3の運転が停止され
る。ここで図示せずとも、コンプレッサ3の上流側には
当該コンプレッサ3から蒸発器2A〜2C側への冷媒の
逆流を防ぐ逆止弁が設けられているものとする。
【0022】また、運転モードの切替えにより中庫1
B、右庫1Cが加熱室として運転される場合は、電子膨
張弁15B、15Cが全閉して蒸発器2B、2Cへの冷
媒の流出を止め、ヒータ12B、12Cによる加熱が行
われる。
【0023】なお図において、符号8A、8B及び8C
は、冷却空気あるいは加熱空気を庫内で循環させる庫内
ファン、符号11は、温度センサ19で検出した凝縮器
4の出口における冷媒温度を調整する庫外ファンをそれ
ぞれ示している。
【0024】次に、本実施の形態の作用について図2を
参照して説明する。ここでは庫1A〜1Cが全て冷却室
として運転される場合について説明する。また、左庫1
A側の電子膨張弁15Aの最小開度調整について説明す
るが、他の庫1B、1C側の電子膨張弁15B、15C
についても同様である。
【0025】本発明に係る電子膨張弁の最小開度調整
は、本実施の形態では一日一回定刻、あるいは機器設置
後の電源投入時・停電復帰時など自動販売機に電源が供
給されたときに行われる(ステップS1、S2)。
【0026】以上の条件を具備すると、コンプレッサ3
の運転が停止されているか否かが確認される(ステップ
S3)。そして、全庫1A〜1Cが設定温度以下にまで
冷却されコンプレッサ3の運転が停止されていればその
状態が維持され、いずれか又は全ての庫の冷却作用が行
われていれば、その運転が停止するのを待つ。
【0027】次に、運転モードの確認が行われる(ステ
ップS4)。これは、各庫1A〜1Cが冷却室、加熱室
のいずれかで運転されているかを確認するもので、冷却
室として運転されている庫の電子膨張弁を特定するステ
ップである。したがって、現在加熱庫として運転してい
る庫の電子膨張弁の最小開度調整は、行われない。
【0028】次に、調整の対象となる電子膨張弁の0点
調整を行う(ステップS5)。ここでは庫1A側の電子
膨張弁15Aが調整の対象となる。0点調整は、制御手
段20から電子膨張弁15Aのパルスモータ16Aへ発
するパルス信号のパルス数の原点を定めるもので、どこ
を原点とするかは任意である。
【0029】続いて、電子膨張弁15Aの開度を、当該
電子膨張弁15Aに対して前回決定された最小開度より
も所定の数(本実施の形態では−(マイナス)2パルス
分)だけ少ないパルス数に相当する開度にし、この開度
を調整開始開度とする(ステップS6)。なお、最初の
最小開度調整時など前回の最小開度値がない場合は、所
定の暫定値(パルス数)を調整開始開度とする。
【0030】そしてコンプレッサ3を運転させ、上記調
整開始開度での冷媒の流出により、蒸発器2Aの入口部
分での所定量の温度降下の有無を確認する(ステップS
7、S8)。本実施の形態では、冷媒の非循環時の温度
から所定時間内で所定の温度降下(例えば30秒間で5
℃)がある場合を温度降下有りとしている。上記温度降
下の有無の確認は、入口側温度センサ17Aの出力を受
ける制御手段20により行われる。
【0031】ここで、当該電子膨張弁15Aに対して前
回調整した最小開度値が適正に維持されていれば、上記
調整開始開度においては所定の温度降下は認められない
はずである。しかし、弁部の摩耗等により上記調整開始
開度において所定の温度降下が認められた場合は、電子
膨張弁15Aの開度に狂いが生じていたことになり、こ
の場合は、上記調整開始開度のパルス数を電子膨張弁1
5Aの最小開度として決定し、記憶する(ステップS
9)。以後、この新たに決定された最小開度値(パルス
数)でもって電子膨張弁15Aの開度制御が行われる。
【0032】また、上記調整開始開度において温度降下
量が上記所定未満の場合は、冷却作用に影響を与えるほ
どの流量ではないので、温度降下無しとしている。
【0033】なお本実施の形態では、コンプレッサ3の
運転の最初の数分間は、上記温度降下の測定は行わな
い。蒸発器2A内に残留していた冷媒による温度降下が
認められる場合があるからである。
【0034】上記調整開始開度において所定の温度降下
が認められない場合は、パルス数を+(プラス)1開動
作し、電子膨張弁15Aの開度を増大する(ステップS
10)。そして再び、蒸発器2Aの入口側配管部分の所
定の温度降下が認められるか否かを確認する。上記開度
で所定の温度降下が認められれば、この開度を最小開度
として決定、記憶するが、所定の温度降下が認められな
い場合は、上記ステップS10の作用を繰り返し行う。
【0035】なお、本実施の形態ではこの場合、冷媒が
循環しない状態でのコンプレッサ3の長時間の運転によ
る故障等を防ぐため、コンプレッサ3を一定時間運転さ
せた後停止させ、所定時間後に運転を再開するようにし
ている。
【0036】以上の作用を行うことにより、ある開度で
上記所定の温度降下が認められることになるが、増大し
た開度が予め設定された開度値(設定開度値)以上とな
ったときは、一度、当該電子膨張弁15Aの開度をある
一定の時間だけ全開にし、再び上記設定開度値に戻す
(ステップS11、S12、S13)。
【0037】これは、当該電子膨張弁15Aの弁部に付
着した異物が冷媒の流出を妨げているおそれがあるの
で、弁を全開にし冷媒の流れによって上記異物を除去す
る目的で行われる。これにより上記異物が除去された場
合は、ステップS13において弁の開度を上記設定開度
値に戻した際、蒸発器2Aの入口側で所定の温度降下が
認められることになるので、この場合はステップS6に
戻り、再び上記調整開始開度から温度降下の確認を行
う。
【0038】一方、電子膨張弁15Aを全開にしても、
上記所定の温度降下が認められない場合は、当該電子膨
張弁15Aの故障と判断し、所定の警報手段を発動させ
るようにしている(ステップS14、S15)。上記警
報手段の態様としてはランプやブザーその他のものがあ
るが、自動販売機に関しては管理システムへの異常信号
の発令や、故障と判断された電子膨張弁15Aの庫1A
の営業を停止させるなどの手段をとるようにしてもよ
い。
【0039】以上の作用を行うことにより、電子膨張弁
15Aの最小開度が確認、調整される。他の電子膨張弁
15B、15Cの調整についても同様な方法で電子膨張
弁15Aと同時に行われ、順次、最小開度が決定され
る。
【0040】以上のように本実施の形態によれば、各電
子膨張弁15A〜15Cの最小開度を定期的かつ自動的
に調整することができるので、電子膨張弁15A〜15
Cの開度調整幅が適正に管理され、冷却能力を落とした
り、冷媒が流れなくなってしまうという状況が発生する
ことはない。したがって冷凍回路のもつ能力を最大に引
き出した運転制御が可能となる。
【0041】また、電子膨張弁間の製作誤差やバラツキ
が結果的に補償されることになるので、電子膨張弁個々
の調整の手間や、弁を構成する部品の高精度の寸法管理
等が不要となり、これによりコスト低減が図られる。
【0042】以上、本発明の実施の形態について説明し
たが、勿論、本発明はこれに限定されることなく、本発
明の技術的思想に基づいて種々の変形が可能である。
【0043】例えば以上の実施の形態では、電子膨張弁
の最小開度調整における調整開始開度を、前回決定した
最小開度よりも数パルス分少ない開度で行うようにした
が、これに代えて、上記調整開始開度を前回決定した最
小開度よりも数パルス分多い開度として、これから順次
開度を下げていく方法を採用してもよい。この場合、弁
の最小開度を越えると、蒸発器の入口側配管温度が所定
温度上昇することになるので、この開度に調整する直前
の開度が、最小開度として決定、記憶されることにな
る。
【0044】なお上記方法は、上述した実施の形態にお
いて、調整開始開度にて所定以上の温度降下が認められ
た場合にも、適用することが可能である。
【0045】また、以上の実施の形態では、複数の庫に
区画された自動販売機について説明したが、庫が1つの
みの自動販売機についても同様に適用可能であることは
勿論である。また、以上の実施の形態では各蒸発器2A
〜2Cをそれぞれ並列的に配置したが、蒸発器を直列的
に配置し、1つの電子膨張弁で冷媒の流量を調整するよ
うにした構成例についても本発明は適用可能である。
【0046】また、以上の実施の形態では、電子膨張弁
の最小開度調整を、一日一回定刻、又は電源供給時に行
うようにしたが、上記条件に限られず、最小開度のメン
テナンスサイクルの長短は適宜変更可能である。また、
運転モード(蒸発器2A〜2Cの運転台数)の切り替え
時にも、特に加熱室から冷却室に切り替えられた庫の電
子膨張弁に対して、上記最小開度調整を行うようにして
もよい。
【0047】さらに、以上の実施の形態では電子膨張弁
の0点調整をステップS5で行うようにしたが、これに
限られない。すなわち、当該0点調整は、最小開度調整
後の冷却運転における電子膨張弁の固定開度制御および
その後のPID制御を行う上での発信パルス数の原点を
定めるものであるので、決定した弁の最小開度値(パル
ス数)を原点として設定することも可能である。
【0048】さらにまた、蒸発器の入口側温度だけに限
らず、出口側温度センサ18A〜18Cの出力をも加味
し、電子膨張弁の最小開度を確認、調整することも可能
である。すなわち、電子膨張弁の開度増による蒸発器入
口温度の所定量の降下は、当該蒸発器を通過する冷媒の
過熱度の降下をも伴うので、過熱度が所定値に達して安
定したときの開度を、電子膨張弁の最小開度として決定
することができる。
【0049】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の冷凍回路に
おける電子膨張弁の調整方法によれば、電子膨張弁の最
小開度を自動的に調整することができるので、電子膨張
弁の開度調整幅が適正に管理され、冷却能力を落とした
り、冷媒が流れなくなってしまうという状況が発生する
ことはない。したがって冷凍回路のもつ能力を最大に引
き出した運転制御が可能となる。また、電子膨張弁間の
製作誤差やバラツキが結果的に補償されることになるの
で、調整の手間や高精度の寸法管理等が不要となり、こ
れによりコスト低減が図られる。
【0050】上記調整作用を定期的に行う請求項2の発
明によれば、経年変化による開度のバラツキが回避さ
れ、上記効果を長期にわたって維持することができる。
【0051】請求項3、請求項4の発明によれば、簡単
な構成、手法で容易に電子膨張弁の最小開度調整を行う
ことができる。
【0052】また、請求項5の発明によれば、電子膨張
弁の弁部に付着した異物により、冷媒が流れなかった
り、最小開度への閉作用ができないといった不具合を解
消することができる。さらに請求項6の発明によれば、
電子膨張弁の異常を外部へ報知することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態による自動販売機の冷却装
置の配管系統図である。
【図2】本発明の実施の形態による電子膨張弁の調整方
法を説明するフローチャートである。
【符号の説明】 1A 左庫 1B 中庫 1C 右庫 2A 蒸発器 2B 蒸発器 2C 蒸発器 3 コンプレッサ(圧縮機) 4 凝縮器 15A 電子膨張弁 15B 電子膨張弁 15C 電子膨張弁 17A 入口側温度センサ 17B 入口側温度センサ 17C 入口側温度センサ 18A 出口側温度センサ 18B 出口側温度センサ 18C 出口側温度センサ 20 制御手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 長山 和亮 茨城県竜ヶ崎市向陽台5丁目6番 株式会 社クボタ竜ヶ崎工場自動販売機技術部VM −PT内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被冷却系外に配置される圧縮機及び凝縮
    器と、被冷却系内に配置される少なくとも1つの蒸発器
    との間を循環する冷媒の流量を電子膨張弁で調整する冷
    凍回路であって、前記電子膨張弁の開度を制御手段から
    発せられるパルス信号のパルス数に応じて制御するよう
    にした冷凍回路における電子膨張弁の調整方法におい
    て、 前記蒸発器の入口側配管部分に設置した温度センサの出
    力を前記制御手段に供給し、前記出力が前記冷媒の非循
    環時に対して所定量降下するときのパルス数を前記電子
    膨張弁の最小開度として決定することを特徴とする冷凍
    回路における電子膨張弁の調整方法。
  2. 【請求項2】 前記電子膨張弁の最小開度の調整を少な
    くとも所定時間毎、電源供給時および前記蒸発器の運転
    台数の切替時のいずれかに行うようにしたことを特徴と
    する請求項1に記載の冷凍回路における電子膨張弁の調
    整方法。
  3. 【請求項3】 前記電子膨張弁の最小開度を、前記電子
    膨張弁の冷媒を流出させない開度から次第に大きくした
    ときの、前記蒸発器の入口側配管部分の温度が前記所定
    量だけ降下する開度とすることを特徴とする請求項1に
    記載の冷凍回路における電子膨張弁の調整方法。
  4. 【請求項4】 前記電子膨張弁の最小開度の調整開始開
    度を、当該電子膨張弁に対して前回設定した最小開度よ
    りも所定の数だけ少ないパルス数に相当する開度とする
    ことを特徴とする請求項3に記載の冷凍回路における電
    子膨張弁の調整方法。
  5. 【請求項5】 前記電子膨張弁の最小開度が予め設定さ
    れた開度値以上となったとき、当該電子膨張弁の開度を
    全開とすることを特徴とする請求項3又は請求項4に記
    載の冷凍回路における電子膨張弁の調整方法。
  6. 【請求項6】 前記電子膨張弁の最小開度が予め設定さ
    れた開度値以上となったとき、警報手段を発動させるよ
    うにしたことを特徴とする請求項3又は請求項4に記載
    の冷凍回路における電子膨張弁の調整方法。
  7. 【請求項7】 被冷却系外に配置される圧縮機及び凝縮
    器と、被冷却系内に配置される少なくとも1つの蒸発器
    との間を循環する冷媒の流量を電子膨張弁で調整する冷
    凍回路であって、前記電子膨張弁の開度を制御手段から
    発せられるパルス信号のパルス数に応じて制御するよう
    にした冷凍回路における電子膨張弁の調整方法におい
    て、 前記蒸発器の入口側及び出口側の各配管部分にそれぞれ
    設置した入口側及び出口側温度センサの各出力を前記制
    御手段に供給し、前記冷媒が循環している状態で前記入
    口側、出口側温度センサの出力の差が所定値に達したと
    きのパルス数を前記電子膨張弁の最小開度として決定す
    ることを特徴とする冷凍回路における電子膨張弁の調整
    方法。
  8. 【請求項8】 前記被冷却系内は、自動販売機における
    商品が収容される庫内とされることを特徴とする請求項
    1から請求項7のいずれかに記載の冷凍回路における電
    子膨張弁の調整方法。
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