JP2009236348A - 冷却貯蔵庫 - Google Patents

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正信 竹内
Masayuki Tanji
雅之 丹治
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Abstract

【課題】既存の制御装置を用いつつ、各膨張弁に設けられる制御装置によって膨張弁の開度を制御し、適切な冷却運転を実現することができる冷却貯蔵庫を提供する。
【解決手段】複数の蒸発器9、11及び膨張弁10、12を有する冷媒回路5を備えた冷却貯蔵庫1において、各蒸発器それぞれの冷媒入口温度及び冷媒出口温度に基づいて、それに対応する膨張弁の弁開度を制御する膨張弁コントローラ15、16を備え、蒸発器9、11の冷媒入口温度及び冷媒出口温度とそれに対応する膨張弁10、12の弁開度に基づいて膨張弁が所定の異常制御条件を満たしているか判断し、条件を満たしている場合には、当該膨張弁の弁開度を拡張する方向に制御する。
【選択図】図1

Description

本発明は、蒸発器及び膨張弁を有する冷媒回路を備えた冷却貯蔵庫に関するもの、特に、膨張弁の開度制御に関するものである。
従来よりスーパーマーケット等の店舗には、商品を陳列販売する冷蔵或いは冷凍用のオープンショーケースや扉付きのショーケースなどの低温ショーケースや、商品をバックヤードにおいて冷却貯蔵するプレハブ冷却貯蔵庫などが設置されている。係る冷却貯蔵庫に設けられる冷凍サイクルは、例えば、特許文献1に示す如く、圧縮機と、凝縮器と、液電磁弁と、膨張弁と、蒸発器などを冷媒配管にて環状に接続することにより構成されていた。
特開平5−296614号公報
この場合、蒸発器の入口側には膨張弁が設けられ、蒸発器における冷媒の過熱度を最適値になるように調整していた。この膨張弁は温度式(機械式)が採用されている場合があり、これは蒸発器の出口側の冷媒温度に応じてベローズが弁開度を調整するものであったため、過熱度の調整のみの役割を果たしていた。そのため、全閉することが困難であったため、膨張弁近傍において、冷媒配管を全閉可能とする液電磁弁などが設けられていた。
一方で、近年ではステッピングモータなどの駆動装置を用いた電子膨張弁(若しくは、電動膨張弁)が開発されており、係る電子膨張弁によれば弁開度の細かな制御を実現可能と共に、冷媒配管を全閉可能とする。
そこで、従来の冷却貯蔵庫において採用されていた機械式の膨張弁を電子膨張弁に換装することにより、精度の高い冷却制御を実現することが考えられる。しかし、従来の冷却貯蔵庫における制御装置は、機械式膨張弁が設けられていることを前提としているため、膨張弁の開度制御を行う機能を有していない。
係る場合には、別途膨張弁の開度制御を行う膨張弁制御手段を備え、既存の制御装置から入力される温調用ON/OFFデータ(サーモ信号)や霜取り信号、非冷信号に基づいて膨張弁を開閉制御すると共に、当該膨張弁の開度を膨張弁制御手段に入力される蒸発器の冷媒入口温度及び冷媒出口温度から算出される過熱度に基づいて制御することとなる。
既存の制御装置において、庫内の設定温度が変更された場合であっても、既存の制御装置と各膨張弁制御装置は直接通信線等で接続されていないため、当該設定温度の変更を出力することができない。これにより、膨張弁制御装置側での設定温度の変更ができず、電子膨張弁における最適な過熱度制御を実現することができない問題があった。
本発明は従来の技術的課題を解決するために成されたものであり、既存の制御装置を用いつつ、各膨張弁に設けられる制御装置によって膨張弁の開度を制御し、適切な冷却運転を実現することができる冷却貯蔵庫を提供する。
本発明の冷却貯蔵庫は、蒸発器及び膨張弁を有する冷媒回路を備えたものであって、蒸発器により冷却される貯蔵室内の温度を検出する主温度センサを有する主コントローラと、膨張弁の弁開度を制御する膨張弁コントローラとを備え、該膨張弁コントローラは、貯蔵室内の温度を検出する膨張弁用温度センサを有し、該膨張弁用温度センサの出力と、主コントローラから送信される温調用ON/OFFデータと、蒸発器の冷媒入口温度及び冷媒出口温度とに基づいて、膨張弁の弁開度を制御すると共に、膨張弁用温度センサが検出する貯蔵室内の温度を監視して主コントローラにおける温度設定値の変更を推定し、自ら保有する温度設定値を推定された主コントローラの温度設定値に修正することを特徴とする。
本発明によれば、蒸発器及び膨張弁を有する冷媒回路を備えた冷却貯蔵庫において、蒸発器により冷却される貯蔵室内の温度を検出する主温度センサを有する主コントローラと、膨張弁の弁開度を制御する膨張弁コントローラとを備え、該膨張弁コントローラは、貯蔵室内の温度を検出する膨張弁用温度センサを有し、該膨張弁用温度センサの出力と、主コントローラから送信される温調用ON/OFFデータと、蒸発器の冷媒入口温度及び冷媒出口温度とに基づいて、膨張弁の弁開度を制御すると共に、膨張弁用温度センサが検出する貯蔵室内の温度を監視して主コントローラにおける温度設定値の変更を推定し、自ら保有する温度設定値を推定された主コントローラの温度設定値に修正するので、直接主コントローラと膨張弁コントローラとを通信線により接続することなく、庫内の温度状況に応じて膨張弁の最適な過熱度制御を実現することが可能となる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について詳述する。図1は本発明を適用した冷却貯蔵庫1の冷媒回路図、図2は主コントローラC及び各膨張弁コントローラ15、16の概略電気ブロック図である。本実施例の冷却貯蔵庫1は、例えばスーパーマーケットなどの店舗内に据え付けられる冷蔵オープンショーケースであり、ここでは、2台(これに限定されず、複数台)のショーケース2、3が連結して設置されている。
当該冷却貯蔵庫1を冷却する冷却装置Rは、店舗外に設置された冷凍機4を備え、この冷凍機4と店舗内に設置されたショーケース2、3との間に渡って冷媒回路5が配管接続されている。
この冷媒回路5は、冷凍機4側に設置された圧縮機7、放熱器としての凝縮器8、ショーケース2内に設定されて貯蔵室2A内を冷却する蒸発器9と、ショーケース3内に設定されて貯蔵室3A内を冷却する蒸発器11と、これら蒸発器9、11内に流入する冷媒量を制御する減圧装置としての電子膨張弁10、12と、図示しないドライヤやアキュムレータ等から構成される。
圧縮機7の吐出側は凝縮器8の入口に接続されており、凝縮器8の出口は、三方弁を介して分岐されており、分岐した一方の配管は、ショーケース2の電子膨張弁10の入口側に接続され、電子膨張弁10の出口は、貯蔵室2A内を冷却する蒸発器9の入口に接続されている。分岐した他方の配管は、ショーケース3の電子膨張弁12の入口側に接続され、電子膨張弁12の出口は、貯蔵室3A内を冷却する蒸発器11の入口に接続されている。そして、蒸発器9、11の出口は合流した後、圧縮機7の吸込側に接続されている。
尚、図中21は、蒸発器9近傍に設けられて蒸発器9と熱交換した冷気をショーケース2の貯蔵室2A内に循環する蒸発器用送風機、22は、蒸発器11の近傍に設けられる蒸発器用送風機である。
上記電子膨張弁10、12はステッピングモータによって弁開度を高精度に調整することができる膨張弁である。各電子膨張弁10、12は、詳細は後述する膨張弁コントローラ15、16により、全閉と全開の間でその弁開度を所定ステップずつ調整可能とされている。
蒸発器10の配管の冷媒入口側には、冷媒入口温度を検出する温度センサ17が設けられていると共に、蒸発器10の配管の冷媒出口側には、冷媒出口温度を検出する温度センサ18が設けられている。同様に、蒸発器12にも冷媒入口温度を検出する温度センサ19と、冷媒出口温度を検出する温度センサ20が設けられている。これら温度センサ19、20は電子膨張弁12を制御する膨張弁コントローラ16に接続されている。
図中Cは、汎用のマイクロコンピュータにより構成された主コントローラである。当該主コントローラCの入力側には、冷却貯蔵庫1を構成する一方のショーケース2の貯蔵室2A内の温度を検出する主温度センサ30及び貯蔵室2A、2Bの設定温度等を入力するコントロールパネル27が接続されており、出力側には、冷却貯蔵庫1の圧縮機7、各凝縮器用送風機21、22が接続されている。また、この主コントローラCには、各膨張弁コントローラ15、16にサーモON/OFFデータ、霜取信号、非冷信号を送信する信号線23、24が接続されている。
膨張弁コントローラ15は、汎用のマイクロコンピュータにより構成されており、その入力側には、上記主コントローラCからサーモON/OFFデータ、霜取信号、非冷信号を入力する信号線23と、蒸発器9の冷媒入口温度及び冷媒出口温度を検出する温度センサ17、18と、蒸発器9により冷却される貯蔵室2A内の領域の温度を検出する膨張弁用温度センサ25が接続されている。
同様に、膨張弁コントローラ16は、汎用のマイクロコンピュータにより構成されており、その入力側には、上記主コントローラCからサーモON/OFFデータ、霜取信号、非冷信号を入力する信号線24と、蒸発器11の冷媒入口温度及び冷媒出口温度を検出する温度センサ19、20と、蒸発器11により冷却される貯蔵室3A内の領域の温度を検出する膨張弁用温度センサ26が接続されている。
これら膨張弁コントローラ15及び16は、各温度センサ18、20が検出する冷媒出口温度から温度センサ17、19が検出する冷媒入口温度を差し引くことで蒸発器9又は11における冷媒の過熱度を算出する。
(通常の冷却制御)
以上の構成により、主コントローラCは、一方の貯蔵室2A内の領域に設けられる主温度センサ30により検出される庫内温度に基づき、コントロールパネル27によって設定された設定温度(例えば5℃等の冷蔵温度)の上に設定された上限温度(ON点)に達した場合に圧縮機7を起動し、当該設定温度(OFF点)まで低下した場合に圧縮機7を停止する。このとき、主コントローラCは、主温度センサ30により検出される庫内温度が上限温度に達した場合、各膨張弁コントローラ15、16にサーモON信号を送信し、検出される庫内温度が設定温度に達した場合、各膨張弁コントローラ15、16にサーモOFF信号を送信する。
圧縮機7が起動されると、圧縮されて高温となった冷媒ガスは凝縮器8で放熱して液化する。主コントローラCから各膨張弁コントローラ15、16にサーモON信号が送信されることで、各膨張弁コントローラ15、16は、電子膨張弁10、12を開く。これによって、凝縮器8を経た液冷媒は、各電子膨張弁10、12で絞られた後、それぞれの蒸発器9、11に流入して蒸発する。このときの吸熱作用で蒸発器9、11は冷却効果を発揮する。
蒸発器9、11と熱交換した冷気は、それぞれの蒸発器用送風機21、22によって貯蔵室2A、3A内に循環されるので、冷却貯蔵庫1内(貯蔵室2A、3A内)は、同様の設定温度に冷却維持される。そして、各蒸発器9、11を出た冷媒は再び圧縮機7に吸い込まれて圧縮される。
ここで、各膨張弁コントローラ15、16は、主コントローラCから信号線23又は24によって送信される温調用ON/OFFデータ、霜取信号、非冷信号に基づき、各電子膨張弁10、12を全閉か、開放するかを制御する。即ち、主コントローラCから膨張弁コントローラ15、16にサーモOFF信号、霜取信号、非冷信号の何れかが送信された場合、膨張弁コントローラ15、16は、電子膨張弁10、12を全閉とし、冷却を停止する。他方、主コントローラCからサーモON信号が送信された場合、各温度センサ17、18、若しくは19、20が検出する冷媒入口温度と冷媒出口温度から算出された蒸発器9又は11の過熱度が冷凍サイクルに最適な目標値となるように電子膨張弁10、12の弁開度を調整する。
この場合、電子膨張弁10、12の弁開度が小さすぎると過熱度は大きくなり、冷媒は蒸発器9、11を出る以前に蒸発しきってしまうため、蒸発器9、11での冷却効果は低下する。一方、電子膨張弁10、12の弁開度が大きすぎれば過熱度はマイナスとなり、蒸発器9、11から未蒸発の冷媒が流出して圧縮機7に吸い込まれる所謂液バック現象が発生するようになる。
各膨張弁コントローラ15、16は係る問題が発生しないようにそれぞれの電子膨張弁10、12の弁開度を冷凍サイクルの運転上最適な目標値に調整するものであるが、その際の制御方式としてはPID制御が用いられる。このPID制御は、比例制御(目標値との偏差eを無くす方向の制御量を決定)、積分制御(定常的な偏差eを無くす方向の制御量を決定)及び微分制御(偏差eの変化を無くす方向の制御量の決定)による制御量の合算から最終的な電子膨張弁10、12の弁開度の制御量を決定するもので、その際には比例係数KP、積分係数KI及び微分係数KDが必要となる。
各膨張弁コントローラ15、16には、予め実験により決定された少なくとも二種類、即ち、プルダウン時において採用される比例係数KP、積分係数KI及び微分係数KDと、通常の冷却運転(サーモサイクル時)において採用される比例係数KP、積分係数KI及び微分係数KDが書き込まれている。
そのため、各膨張弁コントローラ15、16は、いずれの比例係数KP、積分係数KI及び微分係数KDを使用するかを当該膨張弁コントローラ15、16のそれぞれに接続されている膨張弁用温度センサ25、26による検出温度に基づいて決定し、これらを切り替えて各膨張弁10、12の弁開度の制御量を決定する。
そして、各膨張弁コントローラ15、16は、各係数を用いてPID制御を実行し、それぞれの電子膨張弁10、12の弁開度を決定して過熱度を目標値に一致させていく。これにより、各電子膨張弁10、12によって、精度の良い過熱度制御を実現できるようになる。
(第1の冷却不良発生時における制御)
上記冷却制御を実行している際に、各膨張弁コントローラ15、16は、一定時間毎に、異常制御条件を満たしているか否かを判断する。本実施例において、異常制御条件とは、(1)温度センサ17又は19が検出する冷媒入口温度が所定の設定温度、例えば0℃以上であること(2)膨張弁コントローラ15、16によって算出された過熱度が所定の異常値以下、例えば−3.0℃以下であること(3)電子膨張弁10、12の弁開度が予め設定されている下限値であることとする。
即ち、冷媒入口温度が所定の設定温度以上であって、電子膨張弁の弁開度が下限値であるにもかかわらず、当該蒸発器における過熱度が所定値以下、即ち、冷媒入口温度よりも冷媒出口温度が下回っている状況である場合には、過熱度が実際よりも低く算出されており、弁開度が絞りすぎている異常状態が発生したものと判断する。
当該異常状態が発生する原因としては、蒸発器9、11が設けられる冷媒配管を伝ってくる他方の蒸発器からの熱等の影響によって、蒸発器の冷媒入口温度を検出する温度センサ17、19や冷媒出口温度を検出する温度センサ18、20が、一時的に実際の冷媒温度よりも低い温度を検出することが考えられる。
この場合には、膨張弁コントローラ15、16において、過熱度が実際よりも低く算出され、当該膨張弁コントローラ15、16は、液バックが生じる条件でないにもかかわらず膨張弁10や12の弁開度を絞ってしまう。これにより、係る蒸発器9又は11には、十分な冷媒が供給されなくなり、冷却不良が発生する。
本実施例では、上述したように係る異常状態が発生しているか否かを判断し、異常制御条件を満たしているものと判断した膨張弁コントローラ15、16は、当該膨張弁10又は12の弁開度を拡張する方向、例えば、弁開度の所定の上限値まで開放する。
これにより、蒸発器9又は11において見かけ上の液バックが生じていることによる異常状態の発生を電子膨張弁10又は12の弁開度を拡張することで、当該蒸発器9又は11に十分な冷媒を供給することが可能となり、冷却不良を改善することができる。
従って、各電子膨張弁10、12の弁開度を制御する膨張弁コントローラ15、16によって適切な過熱度制御を実現することができ、円滑な冷却運転を実行することが可能となる。
(第2の冷却不良発生時における制御)
また、本実施例において、各膨張弁コントローラ15、16、特に、主温度センサ30が設けられていない領域(本実施例では貯蔵室3A)を冷却する蒸発器11の膨張弁12の開度制御を行う膨張弁コントローラ16は、上記冷却制御を実行している際に、当該膨張弁コントローラ16に接続されている上記PID制御に用いられていた膨張弁用温度センサ26により検出される貯蔵室3A内の領域の温度と、主コントローラCから送信される温調用ON/OFFデータとを比較する。
具体的には、膨張弁コントローラ16は、主コントローラCから送信される温調用ON/OFFデータから把握される貯蔵室2A、3A内の冷却状態と、膨張弁用温度センサ26が検出する貯蔵室3A内の領域の冷却状態とを比較する。
これら冷却状態が異なる場合、例えば、主コントローラCから膨張弁コントローラ16にOFF信号が送信されており、膨張弁用温度センサ26により検出される温度が前記上限温度(ON点)よりも高い場合には、膨張弁コントローラ16は、電子膨張弁12を全閉せずに、膨張弁用温度センサ26に基づき、上記過熱度制御を実行する。
これにより、主温度センサ30から離間した位置の貯蔵室3A内の領域を冷却する蒸発器11の電子膨張弁12を適切に開閉制御することができ、当該領域の冷却不良を未然に回避することが可能となる。
同様に、主コントローラCから膨張弁コントローラ16にON信号が送信されており、膨張弁用温度センサ26により検出される温度が前記設定温度(OFF点)よりも低い場合には、膨張弁コントローラ16は、過熱度制御を実行せずに、膨張弁用温度センサ26に基づき、電子膨張弁12を全閉する。
これにより、主温度センサ30から離間した位置の貯蔵室3A内の領域を冷却する蒸発器11の電子膨張弁12を適切に開閉制御することができ、当該領域の冷えすぎを未然に回避することが可能となる。
従って、複数の蒸発器9、11によって冷却される貯蔵室2A、3A内の冷却状態の偏りを抑制し、全体を均一に、且つ、適切に冷却することが可能となる。
(温度設定値を変更した際の制御)
次に、図3及び図4を参照してコントロールパネル27によって貯蔵室2A及び3A内の設定温度を変更した際の制御について説明する。図3は温度変化に対するタイミングチャート、図4は温度設定値の推定条件を示す図である。
本実施例の膨張弁コントローラ15、16は、貯蔵室2A、3A内の設定温度を設定する主コントローラCと通信線によって接続されておらず、主コントローラCから送信される温調用ON/OFFデータ、霜取信号及び非冷信号と、各蒸発器の冷媒温度によって電子膨張弁10及び12の弁開度を制御している。そのため、主コントローラCにおいてコントロールパネル27により貯蔵室2A、3A内の設定温度が変更された場合であっても、直接的には、膨張弁コントローラ15、16における膨張弁10、12の弁開度制御に反映されない。
しかし、上述したように、PID制御において膨張弁用温度センサ25、26により検出された温度に基づいて用いられる各係数が変更される。この変更も貯蔵室2A、3A内の温度設定値に基づいて行われるため、膨張弁コントローラ15、16でも温度設定値の変更を把握する必要がある。
そこで、本実施例では、以下の如く膨張弁コントローラ15、16にて温度設定値の修正を行う。まず、膨張弁コントローラ15及び16は、主コントローラCから(1)霜取信号と非冷信号が送信されていないこと(2)温調用ON/OFFデータがサーモON信号からサーモOFF信号に変化してから所定の遅延時間dが経過したことを条件として、当該膨張弁コントローラ15又は16に接続されている膨張弁用温度センサ25、26により検出された温度を内蔵されるメモリに記憶する。尚、サーモOFF信号に変化してから所定の遅延時間dが経過したことを条件とすることで、確実に霜取信号及び非冷信号に基づくサーモOFF信号によるものを除外することができる。
そして、図4に示すように所定のサンプリング周期T(例えば、2時間)毎に、メモリに記憶された膨張弁用温度センサ25、26にて検出された庫内温度を監視して、メモリに格納する。一定時間、例えば上記サンプリング周期Tの整数倍(ここでは、24時間)毎に、メモリに格納されたサンプリング周期T毎の庫内温度の最小値を主コントローラCに設定されている変更後の温度設定値と推定し、膨張弁コントローラ15及び16が自ら保有する温度設定値を当該推定値に修正する。
このとき、図4に示すように一日の冷却運転では、所謂ナイトセットバック(NSB。夜間等の省エネ運転時)や、所謂デマンドセットバック(DSB。営業時間等における要求に応じた省エネ運転時)、更には、顧客の往来等による外乱の影響(誤差TP2)による温度変化がある。また、主コントローラCに接続される主温度センサ30と膨張弁用温度センサ25、26(特に貯蔵室3Aに設けられる温度センサ26)との取付位置が離間しているため、これらの取付位置による誤差(TP1)が生じる。
係るNSBやDSB、外乱誤差(TP2)、取付誤差(TP1)等の影響を除外した上記メモリに格納されたサンプリング周期T毎の庫内温度の最小値を現在の主コントローラCにおける温度設定値であるものと膨張弁コントローラ15及び16において推定するため、膨張弁コントローラ15及び16では、次の式を満たすことを条件として、推定値を得る。
|推定値−現在の設定値|≧|TP1|+|TP2|
そして、膨張弁コントローラ15、16は、上述の如く推定値が得られた場合、膨張弁コントローラ15、16は、現在保有している温度設定値を今回得られた推定値に修正する。以後、当該修正された温度設定値によって各電子膨張弁10、12の過熱度制御を実行する。
これにより、直接、主コントローラCと膨張弁コントローラ15、16とを通信線により接続することなく、庫内の温度状況に応じて電子膨張弁10、12の最適な過熱度制御を実現することが可能となる。
特に、本実施例では、推定値を得るためのサンプリング周期T毎に膨張弁用温度センサ25、26により検出されてメモリに格納された庫内温度は、霜取信号及び非冷信号が送信されていない、即ち、サーモサイクルによる冷却運転が行われている際のサーモOFF時の温度であって、NSBやDSB、更には、取付誤差や外乱誤差を除外した温度データに基づいて推定されたものを用いる。
これにより、適切に主コントローラCによって制御している設定温度(OFF点)を膨張弁コントローラ15、16のみに接続される膨張弁用温度センサ25、26により検出される温度からより正確に推定することが可能となる。従って、従来の機械式膨張弁を電子膨張弁に換装した場合であっても、既存の主コントローラCを変更することなく、当該電子膨張弁により最適な過熱度制御を実現することが可能となる。
(霜取終了時の制御)
上述した如き冷却運転が行われると、蒸発器9、11に着霜が成長するため、冷却運転が所定時間経過すると、主コントローラCは、蒸発器9、11の霜取運転を行う。ここで、図5の膨張弁10、12の弁開度及び過熱度設定値の変化を示す図を参照して説明する。本実施例では、主コントローラCにより当該霜取運転時間及び所定の水切り時間が経過するまで、膨張弁コントローラ15、16に霜取信号を送信し、膨張弁コントローラ15、16は、霜取信号に基づいて各電子膨張弁10、12を全閉とする(図左側)。また、このとき主コントローラCは、貯蔵室2A、3A内の温度が上昇することを防止するため、蒸発器用送風機21、22の運転を停止する。
これによって、圧縮機7から吐出された高温高圧のガス冷媒は、図示しない電子弁が設けられる除霜用配管を通りバイパス管にて電子膨張弁10、12をバイパスして蒸発器9、11内に流入する。蒸発器9、11内に流入した冷媒は、そこで潜熱或いは顕熱の一部を放熱して凝縮され、このときの放熱によって蒸発器9、11は加熱されて蒸発器9、11に成長した着霜は融解されて行く。
そして、主コントローラCは、所定の霜取運転時間及び水切り運転時間が終了した後、霜取運転を終了する。このとき、主コントローラCは、霜取運転終了直後で、蒸発器9、11の温度が高いことから、蒸発器用送風機21、22の起動を所定時間遅延させる。霜取運転終了後、主コントローラCは、膨張弁コントローラ15、16への霜取信号を解除する。
膨張弁コントローラ15、16は、霜取信号の解除によって、膨張弁10、12の過熱度制御を復帰させる。このとき、膨張弁コントローラ15、16には、予め、霜取運転終了後における送風機の起動遅延期間に関するデータが設定されており、霜取信号の終了後、所定の遅延期間中は、通常の冷却運転時における過熱度制御に用いる過熱度設定値よりも所定値だけ過熱度設定値を上昇させる(図5中央)。
そのため、霜取運転終了後は、膨張弁コントローラ15、16は、まず、弁クリーニングのため電子膨張弁10及び12の開度を最大とする。その後、膨張弁コントローラ15、16は、上述した如き冷却運転における過熱度設定値よりも高い過熱度設定値を用いて電子膨張弁10、12の過熱度制御を実行する。
そして、当該送風機21、22の起動遅延期間経過後に、膨張弁コントローラ15、16は、冷却運転における過熱度設定値に戻し、各電子膨張弁10、12の過熱度制御を実行する(図5右側)。
このように、霜取運転終了後における送風機21、22の起動遅延期間中は、膨張弁コントローラ15、16は、通常の冷却運転時における過熱度設定値を上昇させて、電子膨張弁10、12の過熱度制御を実行するので、霜取によって高温とされた蒸発器9、11の冷媒入口温度及び冷媒出口温度と所定の過熱度設定値に基づいて膨張弁コントローラ15、16が電子膨張弁10、12の弁開度を拡張することなく、上昇された過熱度設定値に基づいて電子膨張弁10、12の開度を絞る方向に制御することができる。
従って、蒸発器9、11内に液冷媒が滞留して液バックを招来する不都合を未然に回避することが可能となる。
当該霜取運転終了後における過熱度設定値を変更した電子膨張弁10、12の過熱度制御は、特に、プレハブ冷蔵庫などにおいて、有効である。
本実施例の冷却貯蔵庫の冷媒回路図である。 主コントローラ及び各膨張弁コントローラの概略電気ブロック図である。 温度変化に対するタイミングチャートである。 温度設定値の推定条件を示す図である。 膨張弁の弁開度及び過熱度設定値の変化を示す図である。
符号の説明
C 主コントローラ
1 冷却貯蔵庫
2、3 ショーケース
4 冷凍機
5 冷媒回路
7 圧縮機
8 凝縮器
9、11 蒸発器
10、12 電子膨張弁
15、16 膨張弁コントローラ
17、19 温度センサ(冷媒入口温度)
18、20 温度センサ(冷媒出口温度)
21、22 蒸発器用送風機
23、24 信号線
25、26 膨張弁用温度センサ
27 コントロールパネル
30 主温度センサ

Claims (1)

  1. 蒸発器及び膨張弁を有する冷媒回路を備えた冷却貯蔵庫において、
    前記蒸発器により冷却される貯蔵室内の温度を検出する主温度センサを有する主コントローラと、
    前記膨張弁の弁開度を制御する膨張弁コントローラとを備え、
    該膨張弁コントローラは、前記貯蔵室内の温度を検出する膨張弁用温度センサを有し、該膨張弁用温度センサの出力と、前記主コントローラから送信される温調用ON/OFFデータと、前記蒸発器の冷媒入口温度及び冷媒出口温度とに基づいて、前記膨張弁の弁開度を制御すると共に、
    前記膨張弁用温度センサが検出する前記貯蔵室内の温度を監視して前記主コントローラにおける温度設定値の変更を推定し、自ら保有する温度設定値を推定された前記主コントローラの温度設定値に修正することを特徴とする冷却貯蔵庫。
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