JP2001191823A - 車両用シート装置 - Google Patents

車両用シート装置

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JP2001191823A
JP2001191823A JP2000001956A JP2000001956A JP2001191823A JP 2001191823 A JP2001191823 A JP 2001191823A JP 2000001956 A JP2000001956 A JP 2000001956A JP 2000001956 A JP2000001956 A JP 2000001956A JP 2001191823 A JP2001191823 A JP 2001191823A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 シート装置とリフトアップ装置が連結不良等
の異常状態を簡単な構成で確実に検出することができる
車両用シート装置を提供する。 【解決手段】 本発明の車両用シート装置は、シート装
置とリフトアップ装置の連結状態、及び駆動装置にかか
る荷重の変化に基づいて異常状態を検出する異常検出装
置を備えている。このため簡単な構成で早期に異常状態
を検出できるので、安全性が向上した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シート装置とリフ
トアップ装置との連結不良を検出する異常検出装置を備
えた、車両用シート装置に関する。
【0002】
【従来の技術】本出願人は、シート装置と、車両室内に
設置され、シート装置を車両室内と車両室外との間で移
動させるためのリフトアップ装置とを備え、シート装置
を車両室内用のシート及び車椅子として使用することが
できる車両用シート装置を開発した。
【0003】この車両用シート装置によれば、着座者
は、シート装置に着座したまま車両への乗降を行うこと
ができる。これにより、着座者は車室内用のシートと車
椅子との間の乗り移り動作を行う必要がなくなり、着座
者及びその介護者の負担を大幅に低減することができ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような車両用シー
ト装置では、リフトアップ装置を作動させている時に、
異常状態を簡単な構成で早期に検出して異常処理を行う
必要がある。検出すべき異常状態としては、例えば、シ
ート装置とリフトアップ装置との連結が不完全な状態で
リフトアップ装置によりシート装置を上昇させているこ
と、また、シート装置の下方に障害物が存在すること等
がある。そこで、本発明は、異常状態を簡単な構成で確
実に検出することができる車両用シート装置を提供する
ことを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】このため、請求項1に記
載の発明は、シート装置とリフトアップ装置との連結状
態及び駆動装置にかかる荷重の変化に基づいて異常を検
出する異常検出装置を備えた車両用シート装置である。
本発明においては、簡単な構成で早期に異常状態を検出
できるため、安全性が向上した。
【0006】また、請求項2に記載の発明は、シート装
置とリフトアップ装置とが未連結状態で駆動装置にかか
る荷重の変化を検出したことにより、異常を検出する車
両用シート装置である。具体的には、シート装置を装着
した状態でリフトアップ装置を上昇させる時連結が不完
全である場合、シート装置を装着した状態でリフトアッ
プ装置を下降させる時連結が不完全である場合、また、
シート装置を装着していない状態でリフトアップ装置の
みを下降させる時にリフトアップ装置が下部に存在する
障害物に当たった等の異常を検出することができる。
【0007】また、請求項3に記載の発明においては、
シート装置が有する車輪の状態、例えば車輪が折り畳ま
れているか引き出されているかを示す信号をコネクタ接
続確認信号として、シート装置とリフトアップ装置の間
に設けられた信号送受信用のコネクタを介して検出する
ことにより、シート装置とリフトアップ装置が連結状態
にあるか否かを判別する。
【0008】また、請求項5に記載の発明においては、
適所にリミットスイッチ等の連結確認センサを用いるこ
とにより、シート装置とリフトアップ装置が連結状態か
否かを判別する。
【0009】また、請求項5に記載の発明においては、
駆動装置における駆動軸の回転に応じたパルス発生装置
を備え、そのパルス波形の変化によって、リフトアップ
装置にかかる荷重の変化があるか否か判別することにと
り、駆動装置にかかる荷重の変化を検出する。
【0010】また、請求項6に記載の発明によれば、前
記パルス発生装置は駆動軸に設けられた磁石の通過を検
出するホール素子を有している。
【0011】
【発明の実施の形態】次に図面を参照しながら本発明の
実施の形態を説明する。図1は、車両用シート装置1の
一実施の形態の概略図を示している。この車両用シート
装置1は、シート装置10と、車両室内に設置され、シ
ート装置10を車両室内と車両室外との間で移動させる
ためのリフトアップ装置50を備えている。リフトアッ
プ装置50とシート装置10とを連結した状態で、リフ
トアップ装置50を作動させることにより、シート装置
10を車室内から車室外へ、逆に車室外から車室内に移
動させることができる。シート装置10は車室内では通
常の車両用シートとして使用される一方、車室外では車
椅子として単独で使用することができる。これにより着
座者は、シート装置10に着座した状態で車両に乗り込
み、あるいは車両から降りることができる。
【0012】先ず、シート装置10は、シート本体11
と折り畳み可能な前後の車輪60,70を備えている。
シート本体11は、シートクッション11aと、シート
バック11bを有している。シートクッション11a
と、シートバック11bはシートフレーム20に載置し
た状態で固定されている。図3は、シート装置10のう
ちシート本体11を除いた状態を示している。シートフ
レーム20には、前輪60及び後輪70が連動機構35
を介して折り畳み可能に取り付けられている。すなわ
ち、シートフレーム20の左右の側枠21の後部(シー
ト装置10の移動方向に対して後側)には、後輪ステー
71の上端部がそれぞれ支軸71aを介して回転可能に
支持されている。この両後輪ステー71の下端部にそれ
ぞれ後輪70が回転可能に取り付けられている。両後輪
ステー71は、連結ロッド72により連結されている。
このため、両後輪ステー71は一体で回転する。連結ロ
ッド72の長手方向中央には、支軸73を介して後輪リ
ンクアーム74の一端部が回転可能に連結されている。
後輪リンクアーム74の他端部は、支軸75を介して移
動枠80の長手方向中央に回転可能に連結されている。
この移動枠80については後述する。
【0013】シートフレーム20の両側枠21間には、
前側(シート装置10の移動方向に対して前側)から前
枠23と、中枠22と、後ろ枠24が取り付けられてい
る。前枠23には、フットレスト支持枠100が取り付
けられている。このフットレスト支持枠100の中央に
は、平板形状のフットレスト101が取り出し・収納可
能に取り付けられている。フットレスト支持枠100の
両側には、L型の支持枠102が取り付けられている。
この両支持枠102間には、連結ロッド103が取り付
けられている。この連結ロッド103の両端部には、そ
れぞれ前輪ステー91が(図では、ほぼ中央部)支軸9
1aを介して回転可能に取り付けられている。両前輪ス
テー91の下部には、それぞれ当該前輪ステー91の軸
芯回りに回転可能な二股形状の前輪ブラケット96が取
り付けられている。この前輪ブラケット96には、前輪
60が回転自在に取り付けられている。従って、前輪6
0は、前輪ステー91に対して首振り可能(前輪60の
回転軸線が水平面方向に沿って移動可能)に取り付けら
れている。一方、両前輪ステー91の上端部には、それ
ぞれ支軸92を介して前輪リンクアーム93の一端部が
回転可能に連結されている。両前輪リンクアーム93の
他端部は、それぞれ支軸94及びL型ブラケット95を
介して移動枠80の左右の端部に回転可能に連結されて
いる。
【0014】シートフレーム20の前枠23と中枠22
との間には、2本のスライドバー81が相互に平行に取
り付けられている。この2本のスライドバー81を介し
て移動枠80が前後にスライド可能に取り付けられてい
る。この移動枠80のほぼ中央にはナット82が取り付
けられている。、このナット82にはねじ軸83が噛み
合い状態で挿入されている。このねじ軸83の一端部は
中枠22に回転可能に支持され、他端部はギヤボックス
84を経て電動モータ85に接続されている。電動モー
タ85が正転又は逆転すると、ギヤボックス84を経て
ねじ軸83が正転又は逆転する。これにより、ねじ軸8
3とナット82の噛み合い作用によって移動枠80が前
方に又は後方に平行移動する。
【0015】電動モータ85、ギヤボックス84、ねじ
軸83、ナット82、前輪リンクアーム93、後輪リン
クアーム74によって車輪折り畳み装置86が構成され
ている。この車輪折り畳み装置86の電動モータ85を
正転させて移動枠80を前方に平行移動させると、前輪
リンクアーム93が前方に移動する。これにより両前輪
ステー91がそれぞれ支軸91aを中心にして図示時計
回り方向(前輪60を後方へ移動させる方向)に回転
し、両前輪60が後方へ折り畳まれる。また、電動モー
タ85を正転させて移動枠80を前方に平行移動させる
と、後輪リンクアーム74が前方に移動する。これによ
り、連結ロッド72が前方に移動し、両後輪ステー71
がそれぞれ支軸71aを中心にして図示反時計回り方向
(後輪70を前方へ移動させる方向)に回転し、両後輪
70が前方に折り畳まれる。以下、電動モータ85を正
転させた場合における移動枠80の移動方向(前方)、
前輪リンクアーム93の移動方向(前方)、前輪ステー
91の回動方向(図3において時計回り方向)、後輪リ
ンクアーム74の移動方向(前方)、後輪ステー71の
回動方向(図3において反時計回り方向)をそれぞれ
「折り畳み方向」ともいう。
【0016】逆に、電動モータ85を逆転させて、移動
枠80を後方へ平行移動させると、前輪リンクアーム9
3が後方へ移動する。これにより両前輪ステー91が支
軸91aを中心にして図示反時計回り方向に回動し、こ
れにより両前輪60が折り畳み位置から下方へ取り出さ
れる。又、移動枠80を後方へ平行移動させると、後輪
リンクアーム74が後方へ移動する。これにより両後輪
ステー71がそれぞれ支軸71aを中心にして図示時計
回り方向に回転し、両後輪70が折り畳み位置から下方
へ取り出される。以下、電動モータ85が逆転した場合
における各部の移動方向又は回転方向を「引き出し方
向」ともいう。このように、車輪折り畳み装置86によ
り移動枠80が移動すると、連動機構35により前輪6
0,60及び後輪70,70が連動して上方へ折り畳ま
れ、又は下方へ取り出される。図4には、引き出し状態
における前輪60及び後輪70の位置が実線で示されて
いる。また、前輪60及び後輪70が折り畳まれる様子
が二点鎖線で示されている。
【0017】次に、前輪60が折り畳まれる際には、そ
の姿勢が縦姿勢から強制的に横姿勢に変更される。前記
したように前輪60を回転支持する前輪ブラケット96
は、前輪ステー91に対して前輪ステー91の軸芯回り
に回転可能に支持されている。これにより、前輪60は
前輪ステー91の軸芯、すなわちキャスタ軸Cを中心に
して左右に首振り可能に支持されている。一方、図3、
図5、図6に示すように両後輪ステー71には、それぞ
れ支持板76を介して姿勢規制ガイド77が取り付けら
れている。この姿勢規制ガイド77は、棒状のガイド本
体77aと、2本の支持柱77b,77cを有してい
る。ガイド本体77aは、支持柱77b、77cを介し
て支持板76に固定されている。図6に示すように、下
側の支持柱77cの方が上側の支持柱77bよりも短く
形成されているため、ガイド本体77aは上側に至るほ
ど幅方向内側に傾斜している。又、ガイド本体77aに
は、カラー77dが、回転可能かつガイド本体77aの
軸方向へ一定の範囲でスライド可能に装着されている。
これにより、後輪アーム71が取り出し位置にあるとき
には、カラー77dは、その自重によりガイド本体77
aの下側に位置している。
【0018】このように構成した姿勢規制ガイド77は
以下のように作用する。すなわち、前輪60及び後輪7
0が折り畳まれる際には、後輪ステー71が前輪ステー
91よりも速い速度で上方へ回動する。これにより、前
輪60の縁部が姿勢規制ガイド77のカラー77dに当
接する。カラー77dが当接する位置は、前輪60の縁
部であって、キャスタ軸Cから変位した位置になるよう
設定されている。このため、前輪60が折り畳まれるに
したがって、前輪60の姿勢が縦姿勢から徐々に横姿勢
に変更される。この時、カラー77dは回転可能且つガ
イド本体77aの軸方向に一定の範囲でスライド可能に
装着されているので、前輪60の姿勢変更動作に伴うカ
ラー77dと前輪60との当接位置の移動(前輪60の
外周に沿った移動)がスムーズに行われる。したがって
前輪60の姿勢変更動作及び折り畳み動作、さらには後
輪70の折り畳み動作がスムーズに行われる。なお、前
輪60の縦姿勢とは、前輪60の回転軸線(車軸)が水
平方向(地面に対して平行)に沿っている姿勢をいい、
また横姿勢とは、前輪60の折り畳み動作が完了して、
前輪60の回転軸線が垂直方向(地面に対して直交する
方向)に沿っている姿勢をいう。このように、前輪60
を折り畳む時には,その姿勢が横姿勢に変更されるの
で、その分だけ下方への張り出し寸法を小さくすること
ができる。これにより、シート装置10の車室内におけ
る収容高さを低くすることができので、着座者の特別の
意識(特別扱いを受けているという疎外感等)を緩和す
ることができる。
【0019】左右の両カバー体30には、図1に示すよ
うにそれぞれシートバック11bの側部に沿った立ち上
がり部30bが設けられている。この立ち上がり部30
bの内部には、シート装置10をリフトアップ装置50
に連結するための連結部40が設けられている。この連
結部40の詳細が図9及び図10に示されている。この
両連結部40は、左右対称に構成されているので、図9
及び図10に示すように着座者から見て左側の連結部4
0について説明する。シートフレーム20の左側の側枠
21の後部には、略L字状の第1側板41が立ち上げ状
に固定されている。この第1側板41の上部には、第2
側板42が一定の間隔をおいて平行に固定されている。
両側板41,42間の前端縁は上前板43と下前板44
により閉塞されている。上前板43の上部は逆U字状に
折り曲げられている。これにより、連結部40の上部に
は、リフトアップ装置50の連結板56の上部56cを
抱え込み状に保持するための引き掛け凹部40aが形成
されている。
【0020】両側板41,42及び上下の前板43,4
4により、後方及び下方に開放する略箱体形状の連結部
40が形成されている。この連結部40の後部及び下部
の開口部を経て、リフトアップ装置50の連結板56が
嵌め込まれる。第2側板42の後端縁には、ほぼ一定の
幅で外側に折り曲げられたガイド縁42aが形成されて
いる。このガイド縁42aは、連結部40にリフトアッ
プ装置50の連結板56を嵌め込む際の案内板として機
能する。このように設けた左右一対の連結部40に、そ
れぞれリフトアップ装置50の連結板56が嵌め込まれ
ることにより、シート装置10がリフトアップ装置50
に連結される。なお、両側板41,42間の上部にはロ
ックバー45が掛け渡し状に固定されている。このロッ
クバー45がリフトアップ装置50の連結板56に係合
することにより、連結板56と連結部40との連結状態
がロックされるようになっている。この点についての詳
細は後述する。
【0021】次に、車室内に設置したリフトアップ装置
50について説明する。リフトアップ装置50は、図1
2に示すように車両室内のフロアRに設置したスライド
レール51を介して車両前後方向に移動可能なメインベ
ース52と、このメインベース52上に取り付けられた
回転盤53と、回転盤53上に取り付けられたスイング
ベース54と、スイングベース54の両側部に取り付け
た左右一対の四節リンク機構55を備えている。本実施
の形態では、メインベース52を車両前後方向へ移動さ
せるための特別の駆動手段は備えていない。従ってメイ
ンベース52は、手動操作によって車両前後方向に移動
される。メインベース52の位置は、図示省略したスラ
イドロック機構により車両前後方向の任意の位置でロッ
クできるようになっている。勿論、メインベース52の
車両前後方向の移動動作を、例えばモータとラック・ピ
ニオンを組み合わせた電動式の駆動機構等により行うこ
ともできる。回転盤53は内輪53aと外輪53bを相
互に回転自在に組み付けたものである。例えば、外輪5
3bがメインベース52上に固定され、内輪53aがス
イングベース54の下面に固定されている。この回転盤
53により、スイングベース54は、車両前方を向いた
回転位置と車両側方(ドア開口部D側、図1参照)を向
いた回転位置との間で向きとの間で約90度回転可能に
支持されている。このスイングベース54は、車両前方
を向いた回転位置(乗車位置)と車両側方を向いた回転
位置(乗車位置)との2位置において、図示省略した回
転ロック機構により位置保持されるようになっている。
【0022】又、図示は省略したが、スイングベース5
4と車両フロアFとの間には、スイングベース54の回
転とメインベース52の車両前後方向へのスライド動作
を連動させるための連動機構が介装されている。この連
動機構は、例えばスイングベース54の下面に取り付け
た円弧形状のピニオンギヤと、メインベース52に回転
可能に支持され、ピニオンギヤに噛み合う中間ギヤと、
スライドレール51に沿ってフロアF上に取り付けら
れ、中間ギヤに噛み合うラックにより構成される。
【0023】次に、両四節リンク機構55は、それぞれ
2本のリンクアーム55a,55bを備えている。前側
の両リンクアーム55aの下端部は、スイングベース5
4の側壁部54cに設けた支軸55dを介して上下に回
転可能に連結されている。一方、後ろ側の両リンクアー
ム55bの下端部間は、側壁部54cに対して回動する
1本の連結軸57により一体に連結されている。これに
より、両リンクアーム55bは、連結軸57を介してス
イングベース54に対して上下に回動可能に連結されて
いる。連結軸57には、両四節リンク機構55を上方に
起立させた状態と、側方に振り出した状態の間で動作さ
せる、駆動源としての電動式の駆動装置90が連結され
ている。
【0024】両四節リンク機構55の先端には、それぞ
れ前記した連結板56が取り付けられている。前後のリ
ンクアーム55a,55bの上端部は、この両連結板5
6に対して、支軸56a,56bを介して回動可能に連
結されている。両連結板56は、図10に示すように、
それぞれシート装置10の連結部40に嵌め込み可能
(好ましくはほぼ隙間なく)な略平板形状を有してい
る。この連結板56の上部56cが、連結部40の引き
掛け凹部40a内に嵌め込まれると、連結部40の上部
56cの外れ方向(図10において右方)への変位が規
制される。両連結板56の下部には、それぞれロック爪
58が設けられている。、このロック爪58が連結部4
0の下前板44に対して下側から引き掛けられることに
よって、連結板56の下部の外れ方向への変位が規制さ
れる。
【0025】又、両連結板56の前側には、ロック凹部
56dが切り込み状に形成されている。一方、図9及び
図10に示すように四節リンク機構50の後ろ側のリン
クアーム55bの支軸56b寄りの位置には、それぞれ
ブロック55cが取り付けられている。図10に示すよ
うに、連結板56をそれぞれ連結部40に連結させる
と、ロック凹部56dに連結部40のロックバー45が
嵌まり込む。これによっても、連結板56の外れ方向
(後方)への変位が規制される。しかも、リフトアップ
装置50を作動させて前後のリンクアーム55a,55
bを起立させると、ブロック55cがロックバー45の
上側に張り出す。これによりロック凹部56dからのロ
ックバー45の相対移動が禁止される。したがって、シ
ート装置10とリフトアップ装置50との連結状態が確
実に維持される。両連結板56の両側面には、それぞれ
所定の板厚を有する摺動板56eが貼り付けられてい
る。この摺動板56eにより、連結板56は、連結部4
0に対して板厚方向(シート装置10の幅方向)にガタ
ツキなく、かつ面方向に滑らかに嵌め込まれる。
【0026】次に、両連結板56の下端部間は、受け枠
59により連結されている。シート装置10がリフトア
ップ装置50に連結された状態では、この受け枠59
が、シート装置10のシートフレーム20の後ろ枠24
に対して下側からほぼ重ね合わせ状に位置する。図11
に示すように後ろ枠24の左右側枠21寄りの箇所(図
では2箇所)には、位置決め用の位置決めピン105が
下方へ突き出し状に取り付けられている。一方、受け枠
59には、位置決めピン105に対応させて位置決め孔
59aが形成されておる。両位置決め孔59aにそれぞ
れ位置決めピン105が挿入されることにより、シート
装置10に対するリフトアップ装置50の位置決めがな
される。
【0027】又、シートフレーム20の後ろ枠24に
は、リフトアップ装置50を介した電源供給のための電
源コネクタ、シート装置10の車輪60、70が折り畳
まれているか引き出されているかを示す車輪位置検出セ
ンサの信号(コネクタ接続確認信号)等を伝送するため
の信号コネクタを有するコネクタ(いわゆるジャンクシ
ョンコネクタ)110のオス側110aが取り付けられ
ている。これに対して、受け枠59には、ジャンクショ
ンコネクタ110のメス側110bが取り付けられてい
る。このため、シート装置10がリフトアップ装置50
に連結されると、位置決めピン105が位置決め孔59
aに挿入され、シートフレーム20の後ろ枠24が受け
枠59にほぼ重ね合わせ状に位置決めされる。同時に、
ジャンクションコネクタ110のオス側110aがメス
側110bに連結され、シート装置10とリフトアップ
装置50との間が電気的にも接続される。ジャンクショ
ンコネクタ110のオス側110aは、車輪折り畳み装
置86の電動モータ85に接続されている。従って、電
源コネクタ110のオス側110aとメス側110bが
接続されると、電動モータ85に電源が供給可能とな
り、前輪60及び後輪70を折り畳むことが可能、又は
引き出しが可能となる。なお、電源コネクタと信号伝送
用コネクタを別体に設けることもできる。
【0028】以上のように構成したリフトアップ装置5
0は、以下のようにして前記シート装置10に対して連
結又は切り離しされる。なお、リフトアップ装置50と
シート装置10の連結又は切り離しを行っている間、着
座者はシート装置10に着座したままでよい。これによ
り、着座者は、シート装置10に着座したままで車室外
から車両室内に移動でき、逆に車室内から車室外に移動
できる。先ず、車室外に位置するシート装置10をリフ
トアップ装置50に連結する場合の操作について説明す
る。図1は、シート装置10をリフトアップ装置50か
ら切り離した状態を示している。また、リフトアップ装
置50の両四節リンク機構55は、振り出し側に傾動し
た状態となっている。一方、シート装置10は、前輪6
0及び後輪70が下方に引き出されて、単独で使用可
能、すなわち通常の車椅子として路上を移動するために
使用することができる状態となっている。
【0029】このような状態においてシート装置10を
リフトアップ装置50に連結するには、シート装置10
を後ろ向きでリフトアップ装置50に接近させて、シー
トフレーム20の後ろ枠24の下方に受け枠59を位置
させる。然る後、リフトアップ装置50の電動式の駆動
装置90を起立側に作動させ、両四節リンク機構55を
わずかに起立方向に移動させる。これにより、両連結板
56及び受け枠59が一体で上昇し、受け枠59はシー
トフレーム20の後ろ枠24に対して下方から重ね合わ
せられる。その過程で、位置決めピン105が位置決め
孔59aに挿入されることにより、リフトアップ装置5
0がシート装置10に対して位置決めされる。また、ジ
ャンクションコネクタ110のオス側110aがメス側
110bに接続されて、シート装置10への電源供給及
びシート装置10とリフトアップ装置50間での信号の
送受信が可能となる。
【0030】又、両連結板56が上昇することにより、
連結板56がシート装置10の連結部40内に嵌め込ま
れる。両連結板56の上端部56cがそれぞれ連結部4
0の引き掛け凹部40aにはまり込むと、両連結板56
のロック爪58がそれぞれ連結部40の下前板44の下
縁に下方から引き掛けられるとともに、連結板56のロ
ック凹部56d内にロックピン45がはまり込む。この
段階で、両連結板56が、それぞれシート装置10の連
結部40に対して左右方向及び後方へ相対移動不能に連
結される。
【0031】リフトアップ装置50の四節リンク機構5
5をさらに起立側(室内側)に移動させると、シート装
置10は地面から浮き上がる。この段階で一旦リフトア
ップ装置50を停止させ、シート装置10の前輪60及
び後輪70を折り畳む。前輪60及び後輪70が折り畳
まれる様子が図4に示されている。
【0032】前輪60及び後輪70を折り畳むには、車
輪折り畳み装置86の電動モータ85を、折り畳み方
向、例えば正転側に起動させる。電動モータ85の駆動
制御は、ジャンクションコネクタ110を介して電動モ
ータ85に供給する電源を制御することによって行う。
電動モータ85が正転側に起動すると、移動枠80が折
り畳み側に平行移動する。これにより、両前輪リンクア
ーム93と後リンクアーム74が折り畳み方向(前方、
図4において左方)に移動する。両前輪リンクアーム9
3が折り畳み方向に移動すると、両前輪ステー91がそ
れぞれ支軸91aを中心にして折り畳み方向(図4にお
いて反時計回り方向)に回動する。したがって、両前輪
60が折り畳み方向に移動する。これと同時に、両後輪
ステー71がそれぞれ支軸71aを中心にして折り畳み
方向(図4において時計回り方向)に回転する。したが
って、両後輪70が折り畳み方向に移動する。
【0033】前輪60及び後輪70が折り畳まれる段階
では、前記したように両前輪60の姿勢が縦姿勢から横
姿勢に強制的に変更される。この様子が、図5〜図8に
示されている。図5及び図6に示すように、折り畳み途
中の前輪60と後輪70が接近すると、両前輪60の縁
部にそれぞれ姿勢規制ガイド77のカラー77dが当接
する。この当接状態のまま後輪ステー71がさらに折り
畳み方向に回動すると、前輪60のブラケット96が前
輪ステー91に対して回転する。これにより、両前輪6
0がガイド本体77aに乗り上がるようにして横姿勢に
なる。横姿勢になった状態が図7及び図8に示されてい
る。
【0034】このようにして両前輪60の姿勢が縦姿勢
から横姿勢に変更されながら、前輪60及び後輪70が
折り畳まれる。なお、移動枠80がスライド前端位置及
び後端位置に位置することは、例えば図3に示すように
シートフレーム21に設けられた車輪折り畳みリミット
スイッチ170、車輪引き出しリミットスイッチ171
等により検知される。この場合、各リミットスイッチ1
70、171により車輪位置検出センサが構成されてい
る。また、図13に示すように、車輪折り畳みリミット
スイッチ170と車輪引き出しリミットスイッチ171
の出力配線は、前記ジャンクションコネクタ110を介
して、コントロールユニット180に接続されている
(コネクタ接続確認信号)。移動枠80がスライド前端
位置に至る(前輪60及び後輪70の折り畳みが完了)
と、車輪折り畳みリミットスイッチ170がオンする。
そして、その出力信号が信号送受信用コネクタを介して
リフトアップ装置50側のコントロールユニット180
に送信され、電動モータ85の回転が停止される。一
方、移動枠80が後端位置に至って前輪60及び後輪7
0が引き出されると、車輪引き出しリミットスイッチ1
71がオンする。そして、その出力信号に基づいて電動
モータ85の回転が停止される。(図3)
【0035】前輪60及び後輪70を折り畳んだ後、再
度リフトアップ装置50を車室内側に作動させることに
より、シート装置10を車室内に収容することができ
る。両四節リンク機構55がほぼ起立位置に移動し、シ
ート装置10がほぼスイングベース54上に位置する状
態になった段階で、電動式駆動装置90が停止する。な
お、この段階で、両四節リンク機構55は図示省略した
スイングロック機構により起立位置にロックされる。こ
れにより、シート装置10はスイングベース54の上方
に位置保持される。
【0036】又、両四節リンク機構55の後ろ側のリン
クアーム55bがほぼ直立状態になると、図10に示す
ように、ブロック55cがロックバー45の上方に張り
出す状態となる。これにより、シート装置10は、リフ
トアップ装置10に対する上方への移動が規制される。
以上のようにしてシート装置10を車室内に移動させた
後、シート装置10及びスイングベース54を一体で手
動操作により約90度回転させて車両前方向を向いた回
転位置に位置させる。なお、この時、前記した連動機構
により、シート装置10は、車両前方を向いた回転位置
に回転しつつ、後方へスライド移動して着座位置に至
る。以上で、単独で使用可能なシート装置10を車室内
の着座位置に位置させるまでの一連の操作が完了する。
【0037】シート装置10を車室内の着座位置から車
室外に移動させ、車椅子として単独で使用可能な状態に
するには上記と逆の操作をすればよい。すなわち、先ず
車室内においてシート装置10を手動操作によりドア開
口部D側に回転させつつ前方へ所定距離移動させる。シ
ート装置10をドア開口部側を向いた回転位置で、リフ
トアップ装置50の電動式の駆動装置90を振り出し側
(例えば、逆転方向)に起動し、両四節リンク機構55
を室外側に作動させる(下降させる)。これにより、シ
ート装置10を車室内から車室外に移動させることがで
きる。リフトアップ装置50が室外側に作動すると、両
四節リンク機構55のリンクアーム55a,55bが倒
れ方向に傾動する。これにより、図10に二点鎖線で示
すように、リンクアーム55a,55bは、それぞれ連
結板56に対して支軸56a,56bを中心にして反時
計回り方向に回転する。後ろ側のリンクアーム56bが
それぞれ連結板56に対して反時計回り方向に回転する
ことにより、ブロック55cがロックピン45の上方か
ら退避する。これにより、ロックピン45がロック凹部
56dから離脱可能な状態となる。
【0038】シート装置10を車室外に移動させ、未だ
地面に接地しない段階で、折り畳まれている前輪60及
び後輪70を引き出す。これには、車輪折り畳み装置8
6の電動モータ85を引き出し方向(例えば逆転方向)
に起動させる。電動モータ85が逆転すると、移動枠8
0が引き出し方向(図4において右方)に平行移動す
る。これにより、両前輪リンクアーム93及び後リンク
アーム74が引き出し方向に移動する。両前輪リンクア
ーム93が引き出し側に移動すると、両前輪ステー91
がそれぞれ支軸91aを中心にして引き出し方向(図4
において時計回り方向)に回動する。したがって、両前
輪60が下方に引き出される。同時に、両後輪ステー7
1が引き出し方向(図4において反時計回り方向)に回
動して、両後輪70が下方へ引き出される。前輪60及
び後輪70の引き出しが完了したことは、車輪引き出し
リミットスイッチ171により検出され、ジャンクショ
ンコネクタ110を介してコントロールユニット180
に送信される。
【0039】このようにして、前輪60及び後輪70を
引き出した後、リフトアップ装置50を更に室外側に作
動(四節リンク機構55を室外側に傾動)させてシート
装置10の前輪60及び後輪70を接地させる。シート
装置10を接地させた後、リフトアップ装置50を引き
続き室外側に作動させると、連結部40と連結板56と
の連結が解除される。すなわち、両連結板56のロック
爪58が連結部40の下前板44の下端縁から外れ、連
結部40のロックピン45が両連結板56のロック凹部
56d内から離脱し、さらに連結板56の上端部56c
が引き掛け凹部40aから抜き出される。又、両連結板
56が連結部40に対して下方に変位すると、受け枠5
9がシートフレーム20の後ろ枠24から離れる。これ
により、位置決めピン105が位置決め孔59aから抜
き出される。また、ジャンクションコネクタ110のオ
ス側110aとメス側110bが切り離され、シート装
置10に対する電源供給、及びシート装置10とリフト
アップ装置50との間の信号の送受信が遮断される。
【0040】このようにして両連結板56が連結部40
に対して下方へ変位させた状態とした後、シート装置1
0を前方へ移動させると、シート装置10はリフトアッ
プ装置50から完全に切り離された状態となる。以後、
このシート装置10を車椅子として単独で使用すること
ができる。一方、シート装置10を切り離したリフトア
ップ装置50は、四節リンク機構55を室内側に作動さ
せて車室内に収容する。
【0041】以上のように構成した車両用シート装置1
によれば、リフトアップ装置50の両連結板56をシー
ト装置10の連結部40にそれぞれ下方から挿入する
と、両連結板56のロック爪58がそれぞれ連結部40
の下前板44の下縁に下方から引き掛けられるととも
に、両連結板56のロック凹部56dにそれぞれロック
ピン45がはまり込む。これによりシート装置10がリ
フトアップ装置50に対して左右方向及び後方へ相対移
動不能に連結される。
【0042】又、リフトアップ装置50の両四節リンク
機構55の後ろ側のリンクアーム55bが、ほぼ起立状
態となり、両リンクアーム55bに取り付けたブロック
55cが、両連結板56のロックバー45の上方に張り
出して、両ロックバー45のロック凹部56dからの抜
け出しが禁止される状態となる。これにより車室内にお
けるシート装置10のリフトアップ装置10に対する連
結状態がより強固にロックされて、シート装置10の上
方への変位(ガタツキ又は離脱)が規制される。
【0043】また、リフトアップ装置50の両連結板5
6をシート装置10の連結部40に挿入する構成である
ので、連結板56の連結部40に対する連結状態は連結
部40によりそれぞれ遮蔽されて外部からは見えない。
従って、見栄えを損なうことはない。また、シート装置
10の軽量化及びコストダウンを図ることができる。
【0044】又、シート装置10の後ろ枠24に取り付
けた位置決めピン105,が、リフト装置50の受け枠
59に設けた位置決め孔59aに挿入される。これによ
っても、シート装置10のリフトアップ装置50に対す
る位置ズレが防止される。
【0045】本実施の形態の車両用シート装置1は、リ
フトアップ装置50とシート装置10との連結が不完全
な状態でリフトアップ装置50によりシート装置10を
上昇させていること等の異常状態を検出する異常検出装
置を備えている。本実施の形態で用いる異常検出装置
は、シート装置10とリフトアップ装置50との連結状
態と、リフトアップ装置50を駆動する駆動装置にかか
る荷重の変化、リフトアップ装置50の連結板56の位
置(高さ)に基づいて異常状態を検出する。
【0046】リフトアップ装置50の連結板56の位置
(高さ)は、図14に示すリフトセンサ130によって
検出している。本実施の形態では、リフトセンサ130
として、常時オン型のリミットスイッチであり、ブラケ
ット131を介してスイングベース54の一方の側壁5
4cに取り付けられている。ブラケット131は、後ろ
側のリンクアーム55bを回動支持する連結軸57を中
心にして上下に回動可能に取り付けられている。ブラケ
ット131と側壁54cとの間には、引っ張りばね13
2が介装されている。これにより、ブラケット131
は、図14において時計回り方向に付勢されている。一
方、後ろ側のリンクアーム55bの連結軸57寄りの位
置にはブラケット133を介して検知バー134が取り
付けられている。この検知バー134は、その軸方向の
位置を調整可能である。検知バー134は、後ろ側のリ
ンクアーム55bが、連結板56を最も低い位置に位置
させるほぼ水平位置(図14に示す位置)から、一定の
設定角度θsだけ起立方向へ回動する範囲では、リフト
センサ130の作動子を下方へ押し下げるようにその軸
方向の位置が設定されている。作動子が押し下げらる
と、リフトセンサ130はオフする。一方、検知バー1
34の下端が作動子から離間して作動子の押し下げが解
除されると、リフトセンサ130はオンする。設定角度
θsは、車輪60,70を折り畳むべく、シート装置1
0を地面から僅かに浮き上がらせるのに必要な後ろ側の
リンクアーム55bの上昇角度に設定されている。
【0047】シート装置10とリフトアップ装置50と
の連結状態は、ジャンクションコネクタ110の連結状
態を検出するコネクタ接続確認手段と、受け枠59と後
ろ枠24が適切に位置合わせされて連結されていること
を検出する連結確認センサ150により検出している。
本実施の形態では連結確認センサ150として、リフト
センサ130と同様の常時オン型のリミットスイッチを
用い、両連結板56の下端部間を連結する受け枠59に
ブラケット151を介して取り付けられている。シート
フレーム20の後ろ枠24の下方に受け枠59を位置さ
せた状態で、リフトアップ装置50を起立方向に作動さ
せると、シート装置10とリフトアップ装置50との相
対位置が適切であれば、受け枠59が後ろ枠24の下面
に適切に重ね合わせられる。これによりジャンクション
コネクタ110のオス側110aがメス側110bに接
続されるとともに、位置決めピン105が位置決め孔5
9aに挿入される。この場合、連結確認センサ150の
作動子が押し下げられ、連結確認センサ150がオフす
る。前記したようにシート装置10の車輪60、70が
引き出されている状態であれば、車輪引き出しリミット
スイッチ171がオンし、車輪折り畳みリミットスイッ
チ170がオフする。また、車輪60、70が折り畳ま
れている状態であれば、車輪引き出しリミットスイッチ
171がオフ、車輪折り畳みリミットスイッチ170が
オンする。各リミットスイッチ170、171の検出信
号(コネクタ接続確認信号)は、ジャンクションコネク
タ110を介して、リフトアップ装置側に設けられてい
るコントロールユニット180に送信されている。(図
3、図13)したがって、ジャンクションコネクタ11
0のオス側110aが110bに接続された時、各リミ
ットスイッチ170、171の検出信号がジャンクショ
ンコネクタ110を介してコントロールユニット180
に送信される。コントロールユニット180、リミット
スイッチ170、171によりコネクタ接続確認手段が
構成されている。前記コントロールユニット180は、
マイクロプロセッサ内蔵の論理回路で構成されている箱
型の装置であり、リフトアップ装置50もしくはその周
辺の安定な位置に設置されている。
【0048】一方、リフトアップ装置50とシート装置
10の相対位置が適切でない場合には、位置決めピン1
05が位置決め孔59aに挿入されない。この場合に
は、ジャンクションコネクタ110のオス側110aが
メス側110bに接続されない。また、連結確認センサ
150もオフしない。なお、ジャンクションコネクタ1
10のオス側110aとメス側110bが電気的に接続
された後に、連結確認センサ150がオフするように設
定されている。すなわち、コネクタ接続確認信号は検出
されるが、連結確認信号は検出されない状態が起こり得
る。
【0049】次に、リフトアップ装置50を駆動する駆
動装置にかかる荷重の変化を検出する荷重変化検出装置
152の一実施例を図15に示す。駆動装置の駆動軸1
90の先端に、駆動軸190と共に回転する円盤状の部
材191を設ける。円盤状の部材191には、円周方向
に等間隔に磁石192を設置する。本実施例では、駆動
力を伝達するギヤに磁石192を配置している。また円
盤状の部材191の磁石192と対応する位置にホール
IC193を配置する。ホールIC193は、磁石19
2の通過を検出し、検出信号をコントロールユニット1
8に送信する。なお、ホールIC193内、もしくはコ
ントロールユニット180において、波形整形が施さ
れ、図16に示すようなパルス信号が得られる。このパ
ルス信号のパルス幅taは、駆動軸190の回転速度に
比例する。すなわち、駆動装置にかかる荷重が増加すれ
ば、駆動軸190の回転速度が遅くなり、図17に示す
ように、パルス幅は大きくなり、taからtbに増大す
る。一方、駆動装置にかかる荷重が減少すれば、駆動軸
190の回転速度が速くなりパルス幅はtaからtcに
減少する。 コントロールユニット180は、ホールI
C193の出力信号のパルス幅の変化により、駆動装置
にかかる荷重の変化を検出する。
【0050】次に、本発明の車両用シート装置の制御装
置の一実施である形態の概略構成図を図13に示す。制
御装置180(コントロールユニット)は、外部装置接
続用の端子A〜Qを有する。端子A、Bには電動式の駆
動装置90の電動モータ91が、端子Cには車両用シー
ト装置を車室外に移動させるとき、その向きを規制する
ための振り出しリミットスイッチ151が、端子Dには
連結確認センサ150が、端子E、Fはジャンクション
コネクタ110を介して車輪用電動モータ86が、端子
Gにはジャンクションコネクタ110を介して車輪引き
出しリミットスイッチ171が、端子Hにはジャンクシ
ョンコネクタ110を介して車輪折り畳みリミットスイ
ッチ170が、端子I、Jには荷重変化検出装置152
が、端子Kにはコントロールユニット180のアース
が、端子Lにはリフトアップ装置50が下端まで下降し
ているか検出する下降端リミットスイッチ153が、端
子Mにはリフトアップ装置50が上端まで上昇している
か検出する上昇端リミットスイッチ154が、端子N及
び端子Oには上昇下降スイッチ155が、端子Pには異
常時に鳴る警報ブザー156が、端子Qにはリフトセン
サ130が接続されている。次に、リフトアップ装置の
一連の上昇、下降動作時における異常状態検出動作につ
いて説明する。図18は、リフトアップ装置50を上昇
させる時のフローチャート、図19は、リフトアップ装
置50を下降させる時のフローチャートである。いずれ
の動作もコントロールユニット180に内蔵されている
マイクロプロセッサの指令に基づいて実行される。
【0051】先ず、リフトアップ装置50を上昇させる
時の動作を、図18に示すフローチャートに基づいて説
明する。先ず、ステップ201で上昇スイッチがオンし
ているか否かを判定する。上昇スイッチがオンしている
場合には、ステップ202の処理に進む。上昇スイッチ
がオフならば、図19に示す下降時のフローチャートに
進む。ステップ202では、ジャンクションコネクタ1
10が接続されているか否かを判定する。本実施の形態
では、ジャンクションコネクタ110が接続されている
か否かは、コネクタ接続確認信号、例えばシート装置側
からの車輪折り畳みリミットスイッチ170と車輪引き
出しリミットスイッチ171の出力信号が検出できるか
否かで判定する。ステップ202においてジャンクショ
ンコネクタ110が接続されていなければ、ステップ2
17の処理に進む。ステップ217で、リフトアップ装
置50が上昇端まで上昇しているか否か判定する。上昇
端まで上昇していなければ、ステップ218に進み、駆
動装置90を上昇方向にオンしてリフトアップ装置50
を上昇させる。そして、ステップ219で異常な荷重変
化があるか否か判定する。異常な荷重変化が検出されな
ければリターンする。異常な荷重変化は、例えば、リフ
トアップ装置50が障害物に当たった場合等に発生す
る。
【0052】ここで、荷重変化検出装置152から出力
されるパルスのパルス幅は、リフトアップ装置が正常に
動作している場合でも、例えば、リフトアップ装置の角
度が変化するに伴い変化する。従って、荷重変化に伴う
パルス幅の変化が異常であるか否かを判定する必要があ
る。パルス幅の異常変化を検出する方法としては、種々
の方法がある。例えば、それ以前に出力された幾つかの
パルスのパルス幅の平均値を求め、その平均値に余裕値
を加減算した基準値と今回のパルスのパルス幅との比較
結果に基づいて、異常なパルス幅の変化であるか否かを
判定する。例えば、今回のパルス幅が上限の基準値以上
の場合、あるいは下限の基準値以下の場合に異常と判定
する。この状態を“異常荷重変化”という。本実施例に
おいて、この判定は、荷重変化検出装置152が接続さ
れているコントロールユニット180で行う。ステップ
219において異常荷重変化がありと検出された時は、
ステップ220で異常処理を行い、リターンする。この
時の異常は、例えば、ジャンクションコネクタ110が
接続されていない状態で、駆動装置90にかかる異常荷
重変化が検出された時である。すなわち、リフトアップ
装置50とシート装置10との連結が不完全な状態でシ
ート装置10が持ち上げられた場合、リフトアップ装置
50をシート装置10に連結するまでの間、もしくは、
シート装置10を装着していないリフトアップ装置50
が車両室外にあり、上昇させながら車両室内に移動させ
る時に、途中で障害物に当たった場合、誰かがリフトア
ップ装置50に寄り掛かった場合等である。この処理に
よって、特に、リフトアップ装置50とシート装置10
との連結が不完全な状態でシート装置10が持ち上げら
れたことを早期に検出することができる。一方、ステッ
プ217でリフトアップ装置50が上昇端まで上昇した
ことを判定した場合には、ステップ221に進み駆動装
置90をオフし、リターンする。これらの処理は、シー
ト装置10を装着していないリフトアップ装置50を上
昇させながら車両室内に正常に移動させる場合に行われ
る。
【0053】ステップ202で、ジャンクションコネク
タ110が接続されていると判定された場合には、ステ
ップ203の処理に進む。ここで、コントロールユニッ
ト180は、コネクタ接続確認信号、例えば、車輪折り
畳みリミットスイッチ170あるいは車輪引き出しリミ
ットスイッチ171のいずれかの出力信号がオンしてい
ることを示す信号を検出できたか否かを判定する。そし
てコネクタ接続確認信号を検出した場合にジャンクショ
ンコネクタ110が接続されていると判定する。ステッ
プ203では、連結確認センサ150からの連結確認信
号を検出したか否かを判断する。連結確認信号をが検出
した場合には、ステップ204に進む。本実施例におい
て、連結確認センサ150は、リフトアップ装置50に
設置された常時オン型のリミットスイッチであり、ジャ
ンクションコネクタ110が接続されたことによりオフ
すると、連結確認信号を検出したと判定する。
【0054】ステップ204では、リフトアップ装置5
0のアームの角度θが所定の角度θs以下であるか否か
判定する。本実施の形態では、アームの角度θはリフト
センサ130により判定している。リフトセンサ130
は、リフトアップ装置50のアーム部分に設置された常
時オン型のリミットスイッチであり、アームの角度θが
θs以上になるとオフする。アームの角度θがθs以下で
あれば、ステップ205に進む。本実施の形態では、ア
ームの角度θは、水平方向を基準とし、アームの起立方
向の角度を示している。勿論、アームの角度θをアーム
の起立位置を基準とすることもできる。なお、「以上」
は、等号を含んでも含まなくてもよい。ステップ205
でリフトアップ装置50側の駆動装置90を上昇方向に
オンし、ステップ206に進すむ。ステップ206で
は、リフトアップ装置50を上昇させている途中で駆動
装置90にかかる荷重が異常変化したか否かを判定す
る。異常荷重変化がなければリターンし、アームの角度
がθsになるまで荷重の変化を監視しながら上昇を続け
る。そして、ステップ204でアームの角度が所定角度
θsまで達したことを判定すると、ステップ208に進
む。
【0055】ステップ208では、シート装置10の車
輪が折り畳まれているか否かを判定する。車輪が折り畳
まれていなければ、ステップ209に進み一旦駆動装置
90をオフして上昇を停止する。そして、ステップ21
0で車輪用電動モータ85をオンし、車輪が折り畳まれ
るまで車輪折り畳みプログラムを実行する。本実施例に
おいて、車輪が折り畳まれているか否かは、シート装置
側から送信される車輪折り畳みリミットスイッチ170
の出力信号によって判定する。ステップ208で車輪が
折り畳まれていると判定された場合には、ステップ21
1に進んで車輪用電動モータ85をオフし、ステップ2
12に進む。
【0056】ステップ212では、リフトアップ装置5
0が上昇端まで上昇しているか否かを判定する。上昇端
まで上昇していなければ、ステップ213に進み再び駆
動装置90をオンしステップ214に進む。本実施例に
おいては、リフトアップ装置50が上昇端まで上昇した
らオフする常時オン型のリミットスイッチが設置されて
いて、オフしていなければ、まだ上昇端まで上昇してい
ないと判定する。そして、ステップ213で再び駆動装
置90をオンし、上昇動作を開始する。そして、ステッ
プ214で駆動装置90にかかる荷重が異常変化したか
否かを判定する。異常荷重変化がなければリターンし、
駆動装置90にかかる荷重の変化を監視しながら上昇を
続ける。ステップ212で上昇端まで上昇したことが判
定されれば、ステップ216で駆動装置90をオフして
リターンする。この一連の動作は、シート装置を装着し
ているリフトアップ装置が車両室外にあり、途中シート
装置の車輪を折り畳みながら上昇し、車両室内に正常に
移動する場合である。
【0057】また、ステップ206において異常荷重変
化がありと判定された時は、ステップ207に進み異常
処理を行う。例えば、駆動装置90を停止させる等の処
理を実行する。この時の異常は、例えばリフトアップ装
置50のアームを所定の角度θsまで上昇させる途中で
障害物に当たる等の異常が発生した場合、誰かがリフト
アップ装置50に寄り掛かる等の異常が発生した場合で
ある。
【0058】また、ステップ214において異常荷重変
化がありと判定された時は、ステップ215の処理に進
み異常処理を行う。この時の異常は、例えばリフトアッ
プ装置50のアームを所定の角度θsまで上昇し、車輪
を折り畳んだ後、再び上昇端まで上昇させる間に障害物
に当たる等の異常が発生した場合、誰かがリフトアップ
装置50に寄り掛かる等の異常が発生した場合である。
【0059】ステップ203でジャンクションコネクタ
110が接続されていると判定された場合には、ステッ
プ222に進む。ステップ222では、現在時間tから
コネクタ接続確認信号を検出した時間t2を減算した値
(t−t2)が、ジャンクションコネクタ110が接続
されてから連結確認センサが作動するまでのタイムラグ
に対応するしきい値Ts1を経過しているか否かを判断す
る。(t−t2)がTs1以下であればステップ223に
進み、駆動装置90をオンする。そして、ステップ22
4で異常荷重変化があるか否かを判定する。異常荷重変
化がなければリターンし、現在時間tがタイムラグTs1
以上になるまでリフトアップ装置50の上昇を続行す
る。ステップ224で異常荷重変化がありと判定された
時は、ステップ225で異常処理を行いリターンする。
この時の異常は、例えば、シート装置10を装着してリ
フトアップ装置50を上昇させている時、ジャンクショ
ンコネクタ110が接続されてから、しきい値Ts1を経
過するまでの間において、リフトアップ装置50とシー
ト装置10との連結が不完全な状態でシート装置10が
持ち上げられた場合、リフトアップ装置が障害物に当た
った場合、誰かがリフトアップ装置に寄り掛かった場合
等である。この処理によって、特に、リフトアップ装置
50とシート装置10との連結が不完全な状態でシート
装置10が持ち上げられたことを早期に検出することが
できる。また、ステップ222においてジャンクション
コネクタ110が接続されてから、しきい値Ts1を経過
しても連結確認信号を検出できない場合、連結状態が不
完全であると判定し、ステップ226で異常処理を行
い、リターンする。この時の異常は、ジャンクションコ
ネクタ110は接続されてコネクタ接続確認信号は検出
できるものの、受け枠59と後ろ枠24との間に異物が
挟まるなどで連結確認センサ150が作動しない場合で
ある。この処理によって、特に、リフトアップ装置50
とシート装置10との連結が不完全な状態でシート装置
10が持ち上げられたことを早期に検出することができ
る。
【0060】次に、リフトアップ装置50を下降させる
時の動作を図19に示すフローチャートに基づいて説明
する。ステップ301で、下降スイッチがオンしている
か否かを判定する。下降スイッチがオンしている場合に
は、ステップ302の処理に進む。下降スイッチがオフ
ならば、上昇スイッチも下降スイッチもオフなのでスタ
ートにリターンする。下降スイッチがオンしていれば、
ステップ302でシート装置10とリフトアップ装置5
0が連結されているか否かを判定する。本実施の形態で
は、コネクタ接続確認信号によりジャンクションコネク
タ110が接続されているか否か判定する。なお、ステ
ップ302では、コネクタ接続確認信号により判定した
が、連結確認信号により判定してもよい。また両方によ
り判定してもよい。ジャンクションコネクタ110が接
続されていれば、ステップ303でアームの角度がθs
以上か否かを判定する。アームの角度が所定の角度θs
以上であれば、ステップ304でリフトアップ装置50
側の電動式の駆動装置90を下降方向にオンし、ステッ
プ305に進む。そしてステップ305でリフトアップ
装置50を下降させている途中で駆動装置90にかかる
荷重が異常変化したか否か判定する。異常荷重変化がな
ければリターンし、ステップ303の所定角度θsまで
下降し続ける。ステップ303でアームの角度が所定角
度θsまで達したことを判定すると、ステップ307の
処理に進む。ステップ307では、シート装置10の車
輪が引き出されているか否かを判定する。車輪が引き出
されていなければ、ステップ308に進み一旦駆動装置
90をオフして、下降を停止する。そして、ステップ3
09で車輪用電動モータ85をオンし、車輪が引き出さ
れるまで車輪引き出しプログラムを実行する。ステップ
308で、車輪が引き出されていると判定した場合はス
テップ310に進んで車輪用電動モータ85をオフに
し、ステップ311に進む。ステップ311で、リフト
アップ装置50が下降端まで下降しているか否かを判定
する。下降端まで下降していなければ、ステップ312
に進み、再び駆動装置90をオンし、ステップ313に
進む。本実施の形態では上昇端と同様、下降端まで下降
したらオフする常時オン型のリミットスイッチが設置さ
れていて、オフしていなければ、まだ下降端まで下降し
ていないと判定する。ステップ313では、駆動装置9
0にかかる荷重が異常変化したか否かを判定する。異常
荷重変化がなければリターンし、駆動装置90にかかる
荷重の変化を監視しながら下降端まで下降を続ける。ス
テップ311で下降端まで下降したことが判定されれ
ば、ステップ315で駆動装置90をオフし、リターン
する。この一連の動作は、シート装置10を装着してい
るリフトアップ装置50が車両室内にあり、途中シート
装置の車輪を引き出しながら下降し、車両室外に正常に
移動する場合である。
【0061】ステップ305において異常荷重変化があ
りと判定された時にはステップ306に進み異常処理を
行う。この時の異常は、たとえば、リフトアップ装置5
0のアームを所定の角度θsまで下降させる途中で、障
害物に当たった場合等である。
【0062】また、ステップ313において異常荷重変
化がありと判定された時は、ステップ314で異常処理
を行う。この異常は、リフトアップ装置50のアームを
所定の角度θsまで下降させ、車輪を引き出した後、再
び下降端まで下降させる間に障害物に当たった場合、誰
かがリフトアップ装置50に寄り掛かった場合等であ
る。
【0063】ステップ302においてジャンクションコ
ネクタ110が接続されていなければステップ316に
進む。ステップ316では、リフトアップ装置50が下
降端まで下降しているか否かを判定する。リフトアップ
装置50が下降端まで下降していなければ、ステップ3
17で駆動装置90をオンし下降させる。そして、ステ
ップ318では、リフトアップ装置50を下降させてい
る間、異常荷重変化があるか否かを判定する。異常荷重
変化がなければ、リターンし下降し続ける。ステップ3
16でリフトアップ装置50が下降端まで下降したこと
を判定した場合には、ステップ320に進み、駆動装置
90をオフしリターンする。この一連の動作は、シート
装置10を装着していないリフトアップ装置50が車両
室内にあり、下降させながら車両室外に正常に移動させ
る場合である。
【0064】また、ステップ318において異常荷重変
化がありと判定された時は、ステップ319で異常処理
を行う。この異常は、例えば、ジャンクションコネクタ
110が接続されていない状態で、駆動装置90にかか
る荷重が異常変化した場合である。すなわち、リフトア
ップ装置50とシート装置10との連結が不完全な状態
でシート装置10を車両室外に移動させた場合、シート
装置10を装着していないリフトアップ装置50が車両
室内にあり、下降させながら車両室外に移動させる途中
で障害物に当たった場合、誰かがリフトアップ装置50
に寄り掛かった場合等である。
【0065】本実施の形態では、上昇スイッチ又は下降
スイッチが操作されている状態でそれぞれ上昇又は下降
動作を行い、途中で解除された場合は直ぐに動作を停止
するように構成したが、上昇スイッチ又は下降スイッチ
が操作された場合には、下降端又は上昇端に移動するま
であるいは異常状態が発生するまで上昇または下降動作
を続行するように構成することもできる。また、本実施
の形態では、シート装置10とリフトアップ装置50と
の連結状態を判別する手段として、ジャンクションコネ
クタ110を介してコネクタ接続確認信号を受信するコ
ネクタ連結確認手段と、リミットスイッチによる連結確
認センサを併用したが、いずれか一方のみでもよい。ま
た、リフトアップ装置50の上昇時の動作は、図18に
示したフローチャートに限定されるものではない。ま
た、リフトアップ装置50の下降時の動作は、図19に
示したフローチャートに限定されるものではない。ま
た、本実施の形態ではアームの角度をリフトセンサ13
0によって判別しているが、荷重変化検出装置152の
パルス発生装置から出力されるパルスのパルス数を計数
することによって判別する等種々の方法を用いることが
できる。
【0066】また、本実施例において荷重変化検出装置
152は、パルス発生装置を使用して構成したが、パル
ス発生装置を使用したものでなくてもよい。
【0067】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1、2に記
載の車両用シート装置は、シート装置とリフトアップ装
置との連結状態及び駆動装置にかかる荷重の変化に基づ
いて異常を検出する異常検出装置を備えている。本発明
においては、簡単な構成で確実に異常状態を検出できる
ため、安全性が向上した。また、請求項3〜6に記載の
車両用シート装置を用いれば、一層簡単な構成で確実に
異常状態を検出することができる。
【0068】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の車両用シート装置の一実施例の形態の
概略図である。
【図2】本発明の車両用シート装置の一実施例の形態の
斜視図である。
【図3】シート装置の全体斜視図である。
【図4】前輪、後輪の姿勢が変更される様子を示す側面
図である。
【図5】前輪の姿勢が変更される様子を示す側面図であ
る。
【図6】前輪の姿勢が変更される様子を示す平面図であ
る。
【図7】前輪の姿勢が変更される様子を示す側面図であ
る。
【図8】前輪の姿勢が変更される様子を示す平面図であ
る。
【図9】シート装置の連結部周辺とリフトアップ装置の
連結板周辺の斜視図である。
【図10】連結部に連結板が連結された状態を示す側面
図である。
【図11】シートフレームの後ろ枠がリフトアップ装置
の受け枠に連結される状態を示す斜視図である。
【図12】リフトアップ装置の斜視図である。
【図13】本発明の車両用シート装置で用いるコントロ
ールユニットの一実施の形態の概略図である。
【図14】本発明の車両用シート装置の側面図である。
【図15】パルス発生装置の一例を示す図である。
【図16】ホールICの回路図である。
【図17】パルス発生装置の出力波形の例を示す説明図
である。
【図18】リフトアップ装置を上昇させる時の動作を示
すフローチャート図である。
【図19】リフトアップ装置を下降させる時の動作を示
すフローチャート図である。
【符号の説明】
1 車両用シート装置 10 シート装置 11 シート本体 20 シートフレーム 35 連動機構 40 連結部 45 ロックピン 50 リフトアップ装置 53 回転盤 54 スイングベース 55 四節リンク機構 56 連結板 58 ロック爪 59 受け枠 60 前輪 70 後輪 71 後輪ステー 77 姿勢規制ガイド 80 移動枠 85 電動モータ 86 車輪折り畳み装置 90 電動式の駆動装置 91 前輪ステー 105 位置決めピン 110 ジャンクションコネクタ、110a…オス
側、110b…メス側 120 連結フック 130 リフトセンサ 140 シート確認センサ 150 連結確認センサ 152 荷重変化検出装置 153 下降端リミットスイッチ 154 上昇端リミットスイッチ 155 上昇下降スイッチ 156 ブザー 157 振り出しリミットスイッチ 160 位置決め補助装置 161 規制ピン(位置決め補助部材) 162a ガイド面(位置決め補助面) 170 車輪折り畳みリミットスイッチ 171 車輪引き出しリミットスイッチ 180 コントロールユニット 190 駆動軸 193 ホールIC

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シート装置と、シート装置と着脱可能
    でありシート装置を車両室内と車両室外との間で移動さ
    せるリフトアップ装置と、リフトアップ装置の駆動装置
    と、シート装置とリフトアップ装置との連結状態及び駆
    動装置にかかる荷重の変化に基づいて異常を検出する異
    常検出装置を備える車両用シート装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の車両用シート装置であ
    って、異常検出装置は、シート装置とリフトアップ装置
    とが未連結状態において駆動装置にかかる荷重が変化し
    たことにより異常を検出する車両用シート装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の車両用シート
    装置であって、シート装置に設けられ、シート装置の車
    輪の位置を検出する車輪位置センサと、シート装置及び
    リフトアップ装置に設けられた信号伝送用コネクタとを
    備え、異常検出装置は、信号伝送用コネクタを介して車
    輪位置検出センサからのコネクタ接続確認信号を受信し
    たことによってシート装置とリフトアップ装置との連結
    状態を判別する車両用シート装置。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載の車両
    用シート装置であって、シート装置とリフトアップ装置
    が連結されたことを検出する連結確認センサを備え、異
    常検出装置は連結確認センサの出力信号に基づいてシー
    ト装置とリフトアップ装置との連結状態を判別する車両
    用シート装置。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載の車両
    用シート装置であって、駆動装置の駆動軸の回転に応じ
    たパルスを発生するパルス発生装置を備え、異常検出装
    置はパルス発生装置から発生されるパルスに基づいて駆
    動装置にかかる荷重の変化を判別する車両用シート装
    置。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の車両用シート装置で
    あって、前記パルス発生装置は、駆動軸に設けられた磁
    石の通過を検出するホール素子を有している車両用シー
    ト装置。
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