JP2003048469A - 車両用シート - Google Patents
車両用シートInfo
- Publication number
- JP2003048469A JP2003048469A JP2002034308A JP2002034308A JP2003048469A JP 2003048469 A JP2003048469 A JP 2003048469A JP 2002034308 A JP2002034308 A JP 2002034308A JP 2002034308 A JP2002034308 A JP 2002034308A JP 2003048469 A JP2003048469 A JP 2003048469A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- seat
- auxiliary leg
- auxiliary
- rear wheel
- vehicle
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Seats For Vehicles (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 高齢者等の乗員であっても車両への乗降を楽
に行うことができるようにするための車両用シートであ
って、シート装置をリフトアップ装置から切り離して車
椅子として単独で使用でき、この場合に後方への転倒を
防止するための補助輪を備えたものにおいて、従来は補
助輪の折り畳み、取り出し操作をし忘れて車両を損傷等
する問題があった。本発明では、特別の操作をすること
なく折り畳み、取り出される補助輪を備えた車両用シー
トを提供する。 【解決手段】 一端側に補助輪200を備えた補助脚2
01を後輪ステー71に回転可能に支持する一方、補助
脚201の他端側のガイドローラー203をシートフレ
ーム20に設けたガイドブロック210のガイド面21
0aに転動させて、後輪ステー71の回転に伴って補助
脚201の回転軸線202に対してガイドローラー20
3を変位させて補助脚201および補助輪200を後輪
70の折り畳み、取り出し動作に連動して折り畳み、取
り出す構成とする。
に行うことができるようにするための車両用シートであ
って、シート装置をリフトアップ装置から切り離して車
椅子として単独で使用でき、この場合に後方への転倒を
防止するための補助輪を備えたものにおいて、従来は補
助輪の折り畳み、取り出し操作をし忘れて車両を損傷等
する問題があった。本発明では、特別の操作をすること
なく折り畳み、取り出される補助輪を備えた車両用シー
トを提供する。 【解決手段】 一端側に補助輪200を備えた補助脚2
01を後輪ステー71に回転可能に支持する一方、補助
脚201の他端側のガイドローラー203をシートフレ
ーム20に設けたガイドブロック210のガイド面21
0aに転動させて、後輪ステー71の回転に伴って補助
脚201の回転軸線202に対してガイドローラー20
3を変位させて補助脚201および補助輪200を後輪
70の折り畳み、取り出し動作に連動して折り畳み、取
り出す構成とする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば老人や身
障者等(着座者)が車両への乗降を楽に行うことができ
るようにした車両用シートに関する。
障者等(着座者)が車両への乗降を楽に行うことができ
るようにした車両用シートに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、いわゆる福祉車両用のシート
として様々な改良が施された車両用のシートが提供され
ている。例えば特開平11−309175号公報に開示
された車両用シートは、シート本体と折り畳み可能な前
後の車輪を有するシート装置と、車両室内に設置され、
該シート装置を連結して前記シート本体の着座姿勢を保
持しつつ該シート装置を車両室内と車両室外との間で移
動するためのリフトアップ装置を備え、該リフトアップ
装置により前記シート装置を車両室内に移動して該シー
ト装置を車両室内用のシートとして使用可能、かつ前記
リフトアップ装置により前記シート装置を車両室外に移
動した後、前記リフトアップ装置から切り離して当該シ
ート装置を車椅子として単独で使用可能な構成となって
いる。この車両用シートによれば、着座者はシート装置
のシート本体に着座したまま車両に乗り込むことがで
き、又シート装置のシート本体に着座したまま室外に出
た後、当該シート装置をリフトアップ装置から切り離し
て通常の車椅子として使用することができるので、着座
者は車両室内用のシートと車椅子との間の乗り移り動作
を全く行う必要がなく、従って着座者及びその介護者の
負担を大幅に低減することができた。又、車両室内と車
両室外との間のシート装置の移動をリフトアップ装置に
より行うことができるので、この点でも介護者の負担を
大幅に低減することができた。また、この車両用シート
によれば、シート装置の前後輪はシート本体の下面に沿
って折り畳み可能となっているため、着座者がシート本
体に着座したまま該シート装置ごと車両室内に乗り込む
際に、この前後輪をシート本体の下面に沿って折り畳ん
でおくことにより着座者は車両室内において他の同乗者
とほぼ同じ高さに着座することができ、これにより着座
者は特別の感情(例えば、特別扱いを受けているといっ
た疎外感)を抱くことなく着座することができた。
として様々な改良が施された車両用のシートが提供され
ている。例えば特開平11−309175号公報に開示
された車両用シートは、シート本体と折り畳み可能な前
後の車輪を有するシート装置と、車両室内に設置され、
該シート装置を連結して前記シート本体の着座姿勢を保
持しつつ該シート装置を車両室内と車両室外との間で移
動するためのリフトアップ装置を備え、該リフトアップ
装置により前記シート装置を車両室内に移動して該シー
ト装置を車両室内用のシートとして使用可能、かつ前記
リフトアップ装置により前記シート装置を車両室外に移
動した後、前記リフトアップ装置から切り離して当該シ
ート装置を車椅子として単独で使用可能な構成となって
いる。この車両用シートによれば、着座者はシート装置
のシート本体に着座したまま車両に乗り込むことがで
き、又シート装置のシート本体に着座したまま室外に出
た後、当該シート装置をリフトアップ装置から切り離し
て通常の車椅子として使用することができるので、着座
者は車両室内用のシートと車椅子との間の乗り移り動作
を全く行う必要がなく、従って着座者及びその介護者の
負担を大幅に低減することができた。又、車両室内と車
両室外との間のシート装置の移動をリフトアップ装置に
より行うことができるので、この点でも介護者の負担を
大幅に低減することができた。また、この車両用シート
によれば、シート装置の前後輪はシート本体の下面に沿
って折り畳み可能となっているため、着座者がシート本
体に着座したまま該シート装置ごと車両室内に乗り込む
際に、この前後輪をシート本体の下面に沿って折り畳ん
でおくことにより着座者は車両室内において他の同乗者
とほぼ同じ高さに着座することができ、これにより着座
者は特別の感情(例えば、特別扱いを受けているといっ
た疎外感)を抱くことなく着座することができた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の車両用シートにもさらに改善すべき点があった。す
なわち、上記従来の車両用シートにおけるシート装置を
リフトアップ装置から分離して車椅子として単独で使用
する場合に、路面状況あるいは着座者の体格や姿勢等に
よって当該シート装置の接地状態が不安定になるおそれ
があり、この問題に対する対策としては補助輪あるいは
補助脚(以下、単に補助脚ともいう)を設けることが効
果的である。ところが、従来この補助脚の折り畳み、取
り出し操作が面倒であったため、補助脚を取り出さない
まま路面に接地させたり、逆に補助脚を取り出したまま
車室内へ移動させて該補助脚あるいは車両を損傷してし
まうおそれがあった。本発明は、この問題を解消するた
めになされたもので、補助脚あるいは補助輪の折り畳
み、取り出し操作が面倒でない車両用シートを提供する
ことを目的とする。
来の車両用シートにもさらに改善すべき点があった。す
なわち、上記従来の車両用シートにおけるシート装置を
リフトアップ装置から分離して車椅子として単独で使用
する場合に、路面状況あるいは着座者の体格や姿勢等に
よって当該シート装置の接地状態が不安定になるおそれ
があり、この問題に対する対策としては補助輪あるいは
補助脚(以下、単に補助脚ともいう)を設けることが効
果的である。ところが、従来この補助脚の折り畳み、取
り出し操作が面倒であったため、補助脚を取り出さない
まま路面に接地させたり、逆に補助脚を取り出したまま
車室内へ移動させて該補助脚あるいは車両を損傷してし
まうおそれがあった。本発明は、この問題を解消するた
めになされたもので、補助脚あるいは補助輪の折り畳
み、取り出し操作が面倒でない車両用シートを提供する
ことを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】このため、本発明は、前
記各請求項に記載した構成の車両用シートとした。請求
項1記載の車両用シートによれば、シート装置をリフト
アップ装置から切り離して車椅子として単独で使用する
場合に、前輪または後輪の折り畳み動作に連動して補助
脚が折り畳まれるので、使用者(着座者または介護者
等)は補助脚に対して特別な折り畳み操作をする必要が
なく、従って従来のように補助脚を取り出した状態のま
ま当該シート装置を車室内へ移動させてしまうことが防
止され、これにより該補助脚または車両の損傷を未然に
防止することができる。また、請求項1記載の車両用シ
ートによれば、前輪または後輪の取り出し動作に連動し
て補助脚が取り出されるので、使用者は補助脚に対して
特別の取り出し操作をする必要がなく、従って従来のよ
うに補助脚を取り出さないまま当該シート装置を路面に
接地させてしまうことがなくなり、これにより当該シー
ト装置を車椅子として単独で使用する場合に補助脚を確
実に機能(主として後方転倒防止機能)させることがで
きる。さらに、補助脚が後輪よりも後方に取り出されて
接地されるので、シート装置の後方への転倒を防止する
ことができる。補助脚は、当該シート装置の設置状態で
は常時地面に接地する構成とする他、前輪が地面から浮
いて当該シート装置が後方へ傾動した時にのみ地面に接
地する構成、すなわち常時には地面から一定距離だけ浮
いた位置に保持される構成とすることができる。前者の
常時接地させる構成とした場合には、当該補助脚を地面
接地側にばね付勢しておき、シート装置が後方へ傾動し
た際にはばね付勢力に抗して当該補助脚が一定角度だけ
上方へ回動する(退避する)構成とすることにより、シ
ート装置により段差を乗り越える場合あるいは坂道を進
む場合に、当該補助脚が邪魔になることがなく、様々な
路面態様に対してスムーズな走行を実現できる。後輪の
折り畳み、取り出しについては、電動モータを駆動源と
する電動式とする他、手動操作による構成とすることが
できる。
記各請求項に記載した構成の車両用シートとした。請求
項1記載の車両用シートによれば、シート装置をリフト
アップ装置から切り離して車椅子として単独で使用する
場合に、前輪または後輪の折り畳み動作に連動して補助
脚が折り畳まれるので、使用者(着座者または介護者
等)は補助脚に対して特別な折り畳み操作をする必要が
なく、従って従来のように補助脚を取り出した状態のま
ま当該シート装置を車室内へ移動させてしまうことが防
止され、これにより該補助脚または車両の損傷を未然に
防止することができる。また、請求項1記載の車両用シ
ートによれば、前輪または後輪の取り出し動作に連動し
て補助脚が取り出されるので、使用者は補助脚に対して
特別の取り出し操作をする必要がなく、従って従来のよ
うに補助脚を取り出さないまま当該シート装置を路面に
接地させてしまうことがなくなり、これにより当該シー
ト装置を車椅子として単独で使用する場合に補助脚を確
実に機能(主として後方転倒防止機能)させることがで
きる。さらに、補助脚が後輪よりも後方に取り出されて
接地されるので、シート装置の後方への転倒を防止する
ことができる。補助脚は、当該シート装置の設置状態で
は常時地面に接地する構成とする他、前輪が地面から浮
いて当該シート装置が後方へ傾動した時にのみ地面に接
地する構成、すなわち常時には地面から一定距離だけ浮
いた位置に保持される構成とすることができる。前者の
常時接地させる構成とした場合には、当該補助脚を地面
接地側にばね付勢しておき、シート装置が後方へ傾動し
た際にはばね付勢力に抗して当該補助脚が一定角度だけ
上方へ回動する(退避する)構成とすることにより、シ
ート装置により段差を乗り越える場合あるいは坂道を進
む場合に、当該補助脚が邪魔になることがなく、様々な
路面態様に対してスムーズな走行を実現できる。後輪の
折り畳み、取り出しについては、電動モータを駆動源と
する電動式とする他、手動操作による構成とすることが
できる。
【0005】請求項2記載の車両用シートによれば、シ
ート装置の後方への一定角度範囲の傾動が許容されるの
で、シート装置により段差を乗り越える場合、あるいは
坂道に差し掛かった場合等においても、当該補助脚が邪
魔になることがなく、シート装置をスムーズに進行させ
ることができる。請求項3記載の車両用シートによれ
ば、例えば段差部を乗り越える場合等にシート装置が後
方へ傾動して補助輪が接地した状態においても当該シー
ト装置をスムーズに進行させることができる。請求項4
記載の車両用シートによれば、後輪を折り畳むと後輪ス
テーの回動に伴って補助脚が移動するとともに、その反
接地側端部が案内部材に案内されて、該補助脚が後輪ス
テーに対して折り畳み方向に回動し、これにより補助脚
が後輪に対して折り畳まれ、ひいては当該補助脚がシー
ト本体に対して折り畳まれる。逆に、補助脚を取り出し
方向に例えばばね付勢しておくことにより、後輪を取り
出すと後輪ステーの回動に伴って補助脚が移動するとと
もに、該補助脚がばね付勢により取り出し方向に回転し
て取り出される。このように請求項4記載の車両用シー
トによっても、後輪の折り畳み、取り出し動作に連動し
て補助脚が折り畳まれ、取り出されるので、前記と同様
の作用効果を奏する。また、請求項4記載の車両用シー
トによれば、簡単な機械的構成のみで上記作用効果を得
ることができる。
ート装置の後方への一定角度範囲の傾動が許容されるの
で、シート装置により段差を乗り越える場合、あるいは
坂道に差し掛かった場合等においても、当該補助脚が邪
魔になることがなく、シート装置をスムーズに進行させ
ることができる。請求項3記載の車両用シートによれ
ば、例えば段差部を乗り越える場合等にシート装置が後
方へ傾動して補助輪が接地した状態においても当該シー
ト装置をスムーズに進行させることができる。請求項4
記載の車両用シートによれば、後輪を折り畳むと後輪ス
テーの回動に伴って補助脚が移動するとともに、その反
接地側端部が案内部材に案内されて、該補助脚が後輪ス
テーに対して折り畳み方向に回動し、これにより補助脚
が後輪に対して折り畳まれ、ひいては当該補助脚がシー
ト本体に対して折り畳まれる。逆に、補助脚を取り出し
方向に例えばばね付勢しておくことにより、後輪を取り
出すと後輪ステーの回動に伴って補助脚が移動するとと
もに、該補助脚がばね付勢により取り出し方向に回転し
て取り出される。このように請求項4記載の車両用シー
トによっても、後輪の折り畳み、取り出し動作に連動し
て補助脚が折り畳まれ、取り出されるので、前記と同様
の作用効果を奏する。また、請求項4記載の車両用シー
トによれば、簡単な機械的構成のみで上記作用効果を得
ることができる。
【0006】請求項5記載の車両用シートによれば、後
輪を折り畳むと後輪ステーの回動に伴ってリンクアーム
が後輪ステーに対して回転して補助脚が後輪ステーに対
して回転し、これにより補助脚が後輪に対して折り畳ま
れる。このように後輪の折り畳み動作に連動して補助脚
が後輪に対して折り畳まれ、従って当該補助脚がシート
本体に対して折り畳まれるので、使用者あるいは介護者
は補助脚の折り畳み操作を行う必要がなく、これにより
補助脚の折り畳み忘れをなくして、その損傷等を防止す
ることができる。また、請求項5記載の構成によれば、
後輪の取り出し動作に連動して補助脚が取り出されるの
で、使用者あるいは介護者は特にそのための操作を行う
必要がなく、これにより補助脚を折り畳んだ状態のまま
当該シート装置を路面に接地させてしまうことがなくな
るので、当該補助脚を確実に機能させることができる。
請求項6記載の車両用シートによれば、上記請求項1〜
5のいずれか1項に記載した構成による作用効果に加え
て、前後輪が電動により折り畳み、取り出されるので、
当該シート装置の操作性、使い勝手を一層向上させるこ
とができる。
輪を折り畳むと後輪ステーの回動に伴ってリンクアーム
が後輪ステーに対して回転して補助脚が後輪ステーに対
して回転し、これにより補助脚が後輪に対して折り畳ま
れる。このように後輪の折り畳み動作に連動して補助脚
が後輪に対して折り畳まれ、従って当該補助脚がシート
本体に対して折り畳まれるので、使用者あるいは介護者
は補助脚の折り畳み操作を行う必要がなく、これにより
補助脚の折り畳み忘れをなくして、その損傷等を防止す
ることができる。また、請求項5記載の構成によれば、
後輪の取り出し動作に連動して補助脚が取り出されるの
で、使用者あるいは介護者は特にそのための操作を行う
必要がなく、これにより補助脚を折り畳んだ状態のまま
当該シート装置を路面に接地させてしまうことがなくな
るので、当該補助脚を確実に機能させることができる。
請求項6記載の車両用シートによれば、上記請求項1〜
5のいずれか1項に記載した構成による作用効果に加え
て、前後輪が電動により折り畳み、取り出されるので、
当該シート装置の操作性、使い勝手を一層向上させるこ
とができる。
【0007】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施形態を図1〜
図17に基づいて説明する。図1及び図2は、本実施形
態に係る車両用シート1の全体を示している。この車両
用シート1は、シート装置10と、車両室内に設置され
てこのシート装置10を車両室内と車両室外との間で移
動させるためのリフトアップ装置50を備えている。リ
フトアップ装置50にシート装置10を連結して当該リ
フトアップ装置50を作動させることにより、シート装
置10を着座姿勢を保持しつつ車室内から車室外へ、逆
に車室外から車室内に移動させることができる。車室内
に移動させることにより当該シート装置10は通常の車
両用シートとして使用される一方、車室外に移動してリ
フトアップ装置50から切り離すことにより車椅子とし
て単独で使用することができる。先ず、シート装置10
は、シート本体11と折り畳み可能な前後の車輪60,
60,70,70を備えている。シート本体11は、シ
ートクッション11aと、シートバック11bを有し、
シートフレーム20の上面に固定されている。図3はシ
ート装置10のうちシート本体11を除いた状態を示し
ている。シートフレーム20に、上記前輪60,60及
び後輪70,70が連動機構35を介して折り畳み可能
に取り付けられている。すなわち、シートフレーム20
の左右側枠21,21の後部には、後輪ステー71,7
1の上端部がそれぞれ支軸71aを介して上下に回転可
能に支持されている。この両後輪ステー71,71の下
端部に、それぞれホイールインモータ160を内蔵した
後輪70が取り付けられている。両後輪70,70の取
り付け部周辺の詳細が図4〜図5に示されている。
図17に基づいて説明する。図1及び図2は、本実施形
態に係る車両用シート1の全体を示している。この車両
用シート1は、シート装置10と、車両室内に設置され
てこのシート装置10を車両室内と車両室外との間で移
動させるためのリフトアップ装置50を備えている。リ
フトアップ装置50にシート装置10を連結して当該リ
フトアップ装置50を作動させることにより、シート装
置10を着座姿勢を保持しつつ車室内から車室外へ、逆
に車室外から車室内に移動させることができる。車室内
に移動させることにより当該シート装置10は通常の車
両用シートとして使用される一方、車室外に移動してリ
フトアップ装置50から切り離すことにより車椅子とし
て単独で使用することができる。先ず、シート装置10
は、シート本体11と折り畳み可能な前後の車輪60,
60,70,70を備えている。シート本体11は、シ
ートクッション11aと、シートバック11bを有し、
シートフレーム20の上面に固定されている。図3はシ
ート装置10のうちシート本体11を除いた状態を示し
ている。シートフレーム20に、上記前輪60,60及
び後輪70,70が連動機構35を介して折り畳み可能
に取り付けられている。すなわち、シートフレーム20
の左右側枠21,21の後部には、後輪ステー71,7
1の上端部がそれぞれ支軸71aを介して上下に回転可
能に支持されている。この両後輪ステー71,71の下
端部に、それぞれホイールインモータ160を内蔵した
後輪70が取り付けられている。両後輪70,70の取
り付け部周辺の詳細が図4〜図5に示されている。
【0008】後輪ステー71の下端部には略平板形状の
モータブラケット161が取り付けられており、このモ
ータブラケット161の外側面にホイールインモータ1
60が取り付けられている。このホイールインモータ1
60は、後輪70のホイール162の内周側にコンパク
トに組み込まれている。このホイールインモータ160
は図示省略した電気配線を経てバッテリから供給される
直流電源により駆動する。電源用のバッテリは、シート
バック11bの背面に搭載されている。このバッテリ
は、シート装置10をリフトアップ装置50に連結した
状態(車室内に搭載した状態)では該リフトアップ装置
50側に設置した充電器により充電される。又、シート
バック11bの上部に設けたハンドル部104には、ホ
イールインモータ160,160の起動・停止操作、低
速・高速切り換え操作及び正転・逆転切り換え操作をす
るための操作スイッチ(図示省略)が配置されている。
この操作スイッチは、ハンドル部104を把持して当該
シート装置10を移動操作する介護者が迅速かつ楽に操
作できる位置に配置されている。さらに、図示は省略し
たがシート本体11のアームレスト11cには、着座者
が当該シート装置10の移動・停止操作、低速・高速切
り換え操作及び前後進切り換え操作等の各種操作をする
ためのジョイスティック形式の操作レバーが設けられて
いる。このように構成したホイールインモータ160,
160により両後輪70,70を回転駆動させることが
でき、これによりシート装置10を自走させることがで
きる。
モータブラケット161が取り付けられており、このモ
ータブラケット161の外側面にホイールインモータ1
60が取り付けられている。このホイールインモータ1
60は、後輪70のホイール162の内周側にコンパク
トに組み込まれている。このホイールインモータ160
は図示省略した電気配線を経てバッテリから供給される
直流電源により駆動する。電源用のバッテリは、シート
バック11bの背面に搭載されている。このバッテリ
は、シート装置10をリフトアップ装置50に連結した
状態(車室内に搭載した状態)では該リフトアップ装置
50側に設置した充電器により充電される。又、シート
バック11bの上部に設けたハンドル部104には、ホ
イールインモータ160,160の起動・停止操作、低
速・高速切り換え操作及び正転・逆転切り換え操作をす
るための操作スイッチ(図示省略)が配置されている。
この操作スイッチは、ハンドル部104を把持して当該
シート装置10を移動操作する介護者が迅速かつ楽に操
作できる位置に配置されている。さらに、図示は省略し
たがシート本体11のアームレスト11cには、着座者
が当該シート装置10の移動・停止操作、低速・高速切
り換え操作及び前後進切り換え操作等の各種操作をする
ためのジョイスティック形式の操作レバーが設けられて
いる。このように構成したホイールインモータ160,
160により両後輪70,70を回転駆動させることが
でき、これによりシート装置10を自走させることがで
きる。
【0009】次に、図3に示すように両後輪ステー7
1,71は、連結ロッド72により連結されている。こ
のため、両後輪ステー71,71は一体で上下に回転す
る。連結ロッド72の長手方向中央には、支軸73を介
して後輪リンクアーム74の後端部が上下に回転可能に
連結されている。後輪リンクアーム74の前端部は支軸
75を介して移動枠80の長手方向中央に回転可能に連
結されている。この移動枠80については後述する。シ
ートフレーム20の両側枠21,21間には、前側から
前枠23と中枠22と後ろ枠24が掛け渡し状に取り付
けられている。前枠23にはフットレスト支持枠100
が取り付けられており、このフットレスト支持枠100
の中央に平板形状のフットレスト101が取り出し・収
納可能に取り付けられている。フットレスト支持枠10
0の両側にはL型の支持枠102,102が取り付けら
れており、この両支持枠102,102間には連結ロッ
ド103が掛け渡し状に取り付けられている。この連結
ロッド103の両端部に、それぞれ前輪ステー91のほ
ぼ中央部が支軸91aを介して上下に回転可能に取り付
けられている。この両前輪ステー91,91の下部に
は、それぞれ当該前輪ステー91の軸芯回りに回転可能
な二股形状の前輪ブラケット96が取り付けられてお
り、この前輪ブラケット96に前輪60が回転自在に取
り付けられている。従って、前輪60,60は、前輪ス
テー91に対して首振り可能に取り付けられている。一
方、両前輪ステー91,91の上端部には、それぞれ支
軸92を介して前輪リンクアーム93の前端部が回転可
能に連結されている。両前輪リンクアーム93の後端部
は、それぞれ支軸94及びL型ブラケット95を介して
前記移動枠80の端部に回転可能に連結されている。
1,71は、連結ロッド72により連結されている。こ
のため、両後輪ステー71,71は一体で上下に回転す
る。連結ロッド72の長手方向中央には、支軸73を介
して後輪リンクアーム74の後端部が上下に回転可能に
連結されている。後輪リンクアーム74の前端部は支軸
75を介して移動枠80の長手方向中央に回転可能に連
結されている。この移動枠80については後述する。シ
ートフレーム20の両側枠21,21間には、前側から
前枠23と中枠22と後ろ枠24が掛け渡し状に取り付
けられている。前枠23にはフットレスト支持枠100
が取り付けられており、このフットレスト支持枠100
の中央に平板形状のフットレスト101が取り出し・収
納可能に取り付けられている。フットレスト支持枠10
0の両側にはL型の支持枠102,102が取り付けら
れており、この両支持枠102,102間には連結ロッ
ド103が掛け渡し状に取り付けられている。この連結
ロッド103の両端部に、それぞれ前輪ステー91のほ
ぼ中央部が支軸91aを介して上下に回転可能に取り付
けられている。この両前輪ステー91,91の下部に
は、それぞれ当該前輪ステー91の軸芯回りに回転可能
な二股形状の前輪ブラケット96が取り付けられてお
り、この前輪ブラケット96に前輪60が回転自在に取
り付けられている。従って、前輪60,60は、前輪ス
テー91に対して首振り可能に取り付けられている。一
方、両前輪ステー91,91の上端部には、それぞれ支
軸92を介して前輪リンクアーム93の前端部が回転可
能に連結されている。両前輪リンクアーム93の後端部
は、それぞれ支軸94及びL型ブラケット95を介して
前記移動枠80の端部に回転可能に連結されている。
【0010】次に、シートフレーム20の前枠23と中
枠22との間には、2本のスライドバー81,81が相
互に平行に取り付けられている。この2本のスライドバ
ー81,81を介して前記移動枠80が前後にスライド
可能に取り付けられている。この移動枠80のほぼ中央
にはナット82が取り付けられており、このナット82
にはねじ軸83が噛み合い状態で挿入されている。この
ねじ軸83の後端部は中枠22に回転可能に支持され、
前端部はギヤボックス84を経て電動モータ85に接続
されている。電動モータ85が正転又は逆転すると、ギ
ヤボックス84を経てねじ軸83が正転又は逆転し、該
ねじ軸83とナット82の噛み合い作用を通じて移動枠
80が前方に平行移動し、又は後方に平行移動する。こ
の移動枠80を平行移動させるための機構、すなわち主
として電動モータ85、ねじ軸83及びその周辺機器
が、前後輪60,60,70,70を折り畳むための駆
動装置86を構成する。この駆動装置86によれば、電
動モータ85を正転させて移動枠80を前方に平行移動
させると、前輪リンクアーム93,93が前方に移動す
るので、両前輪ステー91,91がそれぞれ支軸91a
を中心にして図示時計回り方向(前輪60を後方へ移動
させる方向)に回動し、これにより両前輪60,60が
後方へ折り畳まれる。一方、電動モータ85が正転して
移動枠80が前方に平行移動すると、後輪リンクアーム
74が同じく前方に移動するので、連結ロッド72が前
方に移動し、従って両後輪ステー71,71が図示反時
計回り方向に回動して両後輪70,70が前方に折り畳
まれる。以下、電動モータ85を正転させた場合におけ
る移動枠80の移動方向(前方)、前輪リンクアーム9
3,93の移動方向(前方)、前輪ステー91,91の
回動方向(図3において時計回り方向)、後輪リンクア
ーム74の移動方向(前方)、後輪ステー71の回動方
向(図3において反時計回り方向)をそれぞれ「折り畳
み方向」ともいう。
枠22との間には、2本のスライドバー81,81が相
互に平行に取り付けられている。この2本のスライドバ
ー81,81を介して前記移動枠80が前後にスライド
可能に取り付けられている。この移動枠80のほぼ中央
にはナット82が取り付けられており、このナット82
にはねじ軸83が噛み合い状態で挿入されている。この
ねじ軸83の後端部は中枠22に回転可能に支持され、
前端部はギヤボックス84を経て電動モータ85に接続
されている。電動モータ85が正転又は逆転すると、ギ
ヤボックス84を経てねじ軸83が正転又は逆転し、該
ねじ軸83とナット82の噛み合い作用を通じて移動枠
80が前方に平行移動し、又は後方に平行移動する。こ
の移動枠80を平行移動させるための機構、すなわち主
として電動モータ85、ねじ軸83及びその周辺機器
が、前後輪60,60,70,70を折り畳むための駆
動装置86を構成する。この駆動装置86によれば、電
動モータ85を正転させて移動枠80を前方に平行移動
させると、前輪リンクアーム93,93が前方に移動す
るので、両前輪ステー91,91がそれぞれ支軸91a
を中心にして図示時計回り方向(前輪60を後方へ移動
させる方向)に回動し、これにより両前輪60,60が
後方へ折り畳まれる。一方、電動モータ85が正転して
移動枠80が前方に平行移動すると、後輪リンクアーム
74が同じく前方に移動するので、連結ロッド72が前
方に移動し、従って両後輪ステー71,71が図示反時
計回り方向に回動して両後輪70,70が前方に折り畳
まれる。以下、電動モータ85を正転させた場合におけ
る移動枠80の移動方向(前方)、前輪リンクアーム9
3,93の移動方向(前方)、前輪ステー91,91の
回動方向(図3において時計回り方向)、後輪リンクア
ーム74の移動方向(前方)、後輪ステー71の回動方
向(図3において反時計回り方向)をそれぞれ「折り畳
み方向」ともいう。
【0011】逆に、電動モータ85が逆転すると、移動
枠80が後方へ平行移動するので、前輪リンクアーム9
3,93が後方へ移動して両前輪ステー91,91が支
軸91a,91aを中心にして図示反時計回り方向に回
動し、これにより両前輪60,60が折り畳み位置から
下方へ取り出される。又、移動枠80が後方へ平行移動
すると、後輪リンクアーム74が後方へ移動するため両
後輪ステー71,71がそれぞれ支軸71aを中心にし
て図示時計回り方向に回動し、これにより両後輪70,
70が折り畳み位置から下方へ取り出される。以下、電
動モータ85が逆転した場合における各部の移動方向又
は回動方向を「取り出し方向」ともいう。このように、
駆動装置86により移動枠80が移動すると、連動機構
35により前輪60,60及び後輪70,70が連動し
て上方へ折り畳まれ、又は下方へ取り出される。図6に
は、取り出し位置における前輪60,60及び後輪7
0,70が実線で示され、該前輪60,60及び後輪7
0,70が折り畳まれる様子が二点鎖線で示されてい
る。
枠80が後方へ平行移動するので、前輪リンクアーム9
3,93が後方へ移動して両前輪ステー91,91が支
軸91a,91aを中心にして図示反時計回り方向に回
動し、これにより両前輪60,60が折り畳み位置から
下方へ取り出される。又、移動枠80が後方へ平行移動
すると、後輪リンクアーム74が後方へ移動するため両
後輪ステー71,71がそれぞれ支軸71aを中心にし
て図示時計回り方向に回動し、これにより両後輪70,
70が折り畳み位置から下方へ取り出される。以下、電
動モータ85が逆転した場合における各部の移動方向又
は回動方向を「取り出し方向」ともいう。このように、
駆動装置86により移動枠80が移動すると、連動機構
35により前輪60,60及び後輪70,70が連動し
て上方へ折り畳まれ、又は下方へ取り出される。図6に
は、取り出し位置における前輪60,60及び後輪7
0,70が実線で示され、該前輪60,60及び後輪7
0,70が折り畳まれる様子が二点鎖線で示されてい
る。
【0012】次に、前輪60,60が折り畳まれる際に
は、その姿勢が縦姿勢から強制的に横姿勢に変更され
る。前記したように前輪60を回転支持する前輪ブラケ
ット96,96は、前輪ステー91に対して該前輪ステ
ー91の軸芯回りに回転可能に支持され、これにより前
輪60,60は前輪ステー91の軸芯すなわち図6に示
すようにキャスタ軸Cを中心にして左右に首振り可能に
支持されている。一方、図4および図5に示すように両
後輪ステー71,71の先端に取り付けたモータブラケ
ット161,161の内側面には、それぞれ略V字形を
なす姿勢規制ガイド77が取り付けられている。この姿
勢規制ガイド77は、棒材を略V字形に屈曲させて形成
されており、モータブラケット161に対して直交する
縦部77bと、後輪ステー71の先端側に至るほど外側
に傾斜する斜め部77aを有している。斜め部77aの
ほぼ中央には、カラー77dが該斜め部77aの軸回り
に回転可能かつ該斜め部77aに沿って一定の範囲で移
動可能に装着されている。このため、後輪ステー71が
取り出し位置にあるときには、このカラー77dはその
自重により斜め部77aの下側寄りに位置している。
は、その姿勢が縦姿勢から強制的に横姿勢に変更され
る。前記したように前輪60を回転支持する前輪ブラケ
ット96,96は、前輪ステー91に対して該前輪ステ
ー91の軸芯回りに回転可能に支持され、これにより前
輪60,60は前輪ステー91の軸芯すなわち図6に示
すようにキャスタ軸Cを中心にして左右に首振り可能に
支持されている。一方、図4および図5に示すように両
後輪ステー71,71の先端に取り付けたモータブラケ
ット161,161の内側面には、それぞれ略V字形を
なす姿勢規制ガイド77が取り付けられている。この姿
勢規制ガイド77は、棒材を略V字形に屈曲させて形成
されており、モータブラケット161に対して直交する
縦部77bと、後輪ステー71の先端側に至るほど外側
に傾斜する斜め部77aを有している。斜め部77aの
ほぼ中央には、カラー77dが該斜め部77aの軸回り
に回転可能かつ該斜め部77aに沿って一定の範囲で移
動可能に装着されている。このため、後輪ステー71が
取り出し位置にあるときには、このカラー77dはその
自重により斜め部77aの下側寄りに位置している。
【0013】このように構成した姿勢規制ガイド77,
77によれば、前輪60,60及び後輪70,70が折
り畳まれる際に、姿勢規制ガイド77,77のカラー7
7d,77dがそれぞれ前輪60の縁部に当接する。カ
ラー77d,77dが当接する位置は前輪60の縁部で
あって、キャスタ軸Cから変位した位置になるよう設定
されている。この当接状態で後輪ステー71が前輪ステ
ー91,91よりも速い速度で上方へ回動することによ
り前輪60の姿勢が縦姿勢から徐々に横姿勢に変更され
る。なお、カラー77d,77dは回転可能且つ軸方向
に一定の範囲でスライド可能に装着されているので、前
輪60,60の姿勢変更動作に伴う該カラー77d,7
7dと前輪60,60との当接位置の移動(前輪60の
外周に沿った移動)がスムーズになされ、ひいては該前
輪60,60の姿勢変更動作及び折り畳み動作さらには
後輪70,70の折り畳み動作がスムーズになされる。
この明細書において、前輪60の縦姿勢とは、該前輪6
0の折り畳み動作途中においてその回転軸線(車軸)を
水平方向(地面Gに対して平行)に沿わせた姿勢をい
い、横姿勢とは前輪60の折り畳み動作完了時点でその
回転軸線を垂直方向(地面Gに対して直交する方向)に
沿わせた姿勢をいう。このように、前輪60,60が収
納されると、その姿勢が横姿勢に変更されるので、その
分だけ下方への張り出し寸法を小さくすることができ、
これにより当該シート装置10の車室内における収容高
さを低くすることができので、着座者の特別の意識(特
別扱いを受けているという疎外感等)を緩和することが
できる。
77によれば、前輪60,60及び後輪70,70が折
り畳まれる際に、姿勢規制ガイド77,77のカラー7
7d,77dがそれぞれ前輪60の縁部に当接する。カ
ラー77d,77dが当接する位置は前輪60の縁部で
あって、キャスタ軸Cから変位した位置になるよう設定
されている。この当接状態で後輪ステー71が前輪ステ
ー91,91よりも速い速度で上方へ回動することによ
り前輪60の姿勢が縦姿勢から徐々に横姿勢に変更され
る。なお、カラー77d,77dは回転可能且つ軸方向
に一定の範囲でスライド可能に装着されているので、前
輪60,60の姿勢変更動作に伴う該カラー77d,7
7dと前輪60,60との当接位置の移動(前輪60の
外周に沿った移動)がスムーズになされ、ひいては該前
輪60,60の姿勢変更動作及び折り畳み動作さらには
後輪70,70の折り畳み動作がスムーズになされる。
この明細書において、前輪60の縦姿勢とは、該前輪6
0の折り畳み動作途中においてその回転軸線(車軸)を
水平方向(地面Gに対して平行)に沿わせた姿勢をい
い、横姿勢とは前輪60の折り畳み動作完了時点でその
回転軸線を垂直方向(地面Gに対して直交する方向)に
沿わせた姿勢をいう。このように、前輪60,60が収
納されると、その姿勢が横姿勢に変更されるので、その
分だけ下方への張り出し寸法を小さくすることができ、
これにより当該シート装置10の車室内における収容高
さを低くすることができので、着座者の特別の意識(特
別扱いを受けているという疎外感等)を緩和することが
できる。
【0014】次に、後輪70,70のそれぞれには当該
シート装置10の後方への転倒を防止するための補助脚
201が取り付けられている。この補助脚201,20
1の詳細が図11に示されている。この補助脚201
は、図示するように概ねL字形に屈曲しており、その接
地側端部には補助輪200が回転自在に支持されてい
る。この補助脚201は、前記モータブラケット161
に設けた支持ベース部161aに支軸202を介して上
下に自由回動可能に支持されている。補助脚201は、
その長手方向中程(L形屈曲部付近)で支軸202を介
して支持ベース部161aに支持されている。補助脚2
01の上端部には、ガイドローラー203が回転自在に
取り付けられている。また、補助脚201は、モータブ
ラケット161に設けた上限ストッパ204と下限スト
ッパ205との間に位置している。このため、補助脚2
01の回動範囲は両ストッパ204,205により規制
されている。すなわち、補助脚201の後輪ステー71
に対する図示時計回り方向(折り畳み方向)の回動範囲
が上限ストッパ204によって規制され、図示反時計回
り方向(取り出し方向)の回動範囲が下限ストッパ20
5によって規制されている。一方、シートフレーム20
の左右側枠21,21には、それぞれガイドブロック2
10が取り付けられている。両ガイドブロック210,
210の下面には、予め設定された曲面形状を有するガ
イド面210aが形成されている。当該シート装置10
をリフトアップ装置50から切り離して、車外において
車椅子として単独で用いる場合であって、後輪70,7
0を接地させた状態では、補助脚201,201は後方
に延びて補助輪200を後輪70,70よりも後方に位
置させた状態に保持される。この状態では、補助脚20
1は、下限ストッパ205に当接する位置よりも僅かに
手前に位置している。着座者がバランスを崩したり、当
該シート装置10で坂道を上ることにより、当該シート
装置10に対して該シート装置10を後方へ転倒させる
外力(重力、以下後方転倒外力ともいう)が負荷されて
当該シート装置10が後方へ傾動すると、先ず補助輪2
00が接地して補助脚201に、後輪ステー71に対し
て相対的に図示反時計回り方向の外力が作用し、これに
より補助脚201が僅かに回動して該補助脚201が下
限ストッパ205に当接して該補助脚201のそれ以上
回動が規制され、これにより後方転倒外力が補助輪20
0を介して補助脚201により受けられて当該シート装
置10の後方への転倒が防止される。
シート装置10の後方への転倒を防止するための補助脚
201が取り付けられている。この補助脚201,20
1の詳細が図11に示されている。この補助脚201
は、図示するように概ねL字形に屈曲しており、その接
地側端部には補助輪200が回転自在に支持されてい
る。この補助脚201は、前記モータブラケット161
に設けた支持ベース部161aに支軸202を介して上
下に自由回動可能に支持されている。補助脚201は、
その長手方向中程(L形屈曲部付近)で支軸202を介
して支持ベース部161aに支持されている。補助脚2
01の上端部には、ガイドローラー203が回転自在に
取り付けられている。また、補助脚201は、モータブ
ラケット161に設けた上限ストッパ204と下限スト
ッパ205との間に位置している。このため、補助脚2
01の回動範囲は両ストッパ204,205により規制
されている。すなわち、補助脚201の後輪ステー71
に対する図示時計回り方向(折り畳み方向)の回動範囲
が上限ストッパ204によって規制され、図示反時計回
り方向(取り出し方向)の回動範囲が下限ストッパ20
5によって規制されている。一方、シートフレーム20
の左右側枠21,21には、それぞれガイドブロック2
10が取り付けられている。両ガイドブロック210,
210の下面には、予め設定された曲面形状を有するガ
イド面210aが形成されている。当該シート装置10
をリフトアップ装置50から切り離して、車外において
車椅子として単独で用いる場合であって、後輪70,7
0を接地させた状態では、補助脚201,201は後方
に延びて補助輪200を後輪70,70よりも後方に位
置させた状態に保持される。この状態では、補助脚20
1は、下限ストッパ205に当接する位置よりも僅かに
手前に位置している。着座者がバランスを崩したり、当
該シート装置10で坂道を上ることにより、当該シート
装置10に対して該シート装置10を後方へ転倒させる
外力(重力、以下後方転倒外力ともいう)が負荷されて
当該シート装置10が後方へ傾動すると、先ず補助輪2
00が接地して補助脚201に、後輪ステー71に対し
て相対的に図示反時計回り方向の外力が作用し、これに
より補助脚201が僅かに回動して該補助脚201が下
限ストッパ205に当接して該補助脚201のそれ以上
回動が規制され、これにより後方転倒外力が補助輪20
0を介して補助脚201により受けられて当該シート装
置10の後方への転倒が防止される。
【0015】これに対して、シート装置10をリフトア
ップ装置50に連結して車室内へ移動させるために当該
シート装置10を地面Gから浮かせた状態で前後輪6
0,60,70,70を連動して折り畳むと、補助脚2
01,201もこれに連動して折り畳まれる。すなわ
ち、前記したように後輪70が折り畳まれる段階で、後
輪ステー71が上方へ回動すると、補助脚201のガイ
ドローラー203がガイドブロック210のガイド面2
10aに当接し、この段階で補助脚201の自由回動状
態が規制される。すなわち、後輪ステー71がさらに上
方(折り畳み方向)へ回動すると、ガイドローラー20
3をガイド面210aに沿って転動させながら支軸20
2が上方へ変位するため、補助脚201は後輪ステー7
1に対して図示時計回り方向(折り畳み方向)に回動す
る。後輪ステー71が上端位置まで回動して後輪70が
完全に折り畳まれた状態となると、補助脚201も折り
畳み方向に最大に回動した状態となり、この状態では図
中二点鎖線で示すように補助輪200および補助脚20
1は後輪70の下端縁の高さHよりも上側に位置する状
態となる。このように、両補助脚201,201は後輪
71,71の折り畳み動作に連動して折り畳まれ、この
折り畳み状態では補助輪200,200を含めて後輪7
1よりも上側に収納された状態となる。なお、この状態
では、補助脚201は上限ストッパ204に当接する位
置よりも僅かに手前に位置している。
ップ装置50に連結して車室内へ移動させるために当該
シート装置10を地面Gから浮かせた状態で前後輪6
0,60,70,70を連動して折り畳むと、補助脚2
01,201もこれに連動して折り畳まれる。すなわ
ち、前記したように後輪70が折り畳まれる段階で、後
輪ステー71が上方へ回動すると、補助脚201のガイ
ドローラー203がガイドブロック210のガイド面2
10aに当接し、この段階で補助脚201の自由回動状
態が規制される。すなわち、後輪ステー71がさらに上
方(折り畳み方向)へ回動すると、ガイドローラー20
3をガイド面210aに沿って転動させながら支軸20
2が上方へ変位するため、補助脚201は後輪ステー7
1に対して図示時計回り方向(折り畳み方向)に回動す
る。後輪ステー71が上端位置まで回動して後輪70が
完全に折り畳まれた状態となると、補助脚201も折り
畳み方向に最大に回動した状態となり、この状態では図
中二点鎖線で示すように補助輪200および補助脚20
1は後輪70の下端縁の高さHよりも上側に位置する状
態となる。このように、両補助脚201,201は後輪
71,71の折り畳み動作に連動して折り畳まれ、この
折り畳み状態では補助輪200,200を含めて後輪7
1よりも上側に収納された状態となる。なお、この状態
では、補助脚201は上限ストッパ204に当接する位
置よりも僅かに手前に位置している。
【0016】逆に、前後輪60,60,70,70を折
り畳み状態から下方へ取り出すために、後輪ステー71
が下方へ回動すると、補助脚201がガイドローラー2
03をガイドブロック210のガイド面210aに沿っ
て転動させつつ、後輪ステー71に対して図示反時計回
り方向に回動する。後輪ステー71がさらに下方へ回動
するとガイドローラー203がガイド面210aから離
脱する。補助脚201は、ガイドローラー203がガイ
ド面210aに当接している状態と補助輪200が接地
した状態を除いて自由回動状態となる。この自由回動状
態では、後輪ステー71の位置(回動角度)によって該
後輪ステー71に対する補助脚201の相対的な位置が
変化する。しかしながら、補助脚201の後輪ステー7
1に対する自由回動範囲は上下ストッパ204,205
により規制されている。このため、シート装置10が地
面Gから上昇した状態であって、取り出された前後輪6
0,60,70,70が地面Gに接地していない状態で
あっても、補助脚201は上ストッパ204に当接して
補助輪200を後輪の後方に位置させた状態に保持さ
れ、この状態でシート装置10を下降させて前後輪6
0,60,70,70を接地させると、これと同時に補
助輪200,200がスムーズに接地される。上下スト
ッパ204の位置は、前後輪60,60,70,70の
接地時における補助輪200の確実かつスムーズな接
地、およびガイドローラー203のガイド面210aに
対する確実かつスムーズな当接を考慮して設定されてい
る。また、補助脚201は、前記姿勢規制ガイド77に
干渉しないようその回動範囲が設定されている。なお、
図6〜図10では、補助輪200および補助脚201の
図示が省略されている。
り畳み状態から下方へ取り出すために、後輪ステー71
が下方へ回動すると、補助脚201がガイドローラー2
03をガイドブロック210のガイド面210aに沿っ
て転動させつつ、後輪ステー71に対して図示反時計回
り方向に回動する。後輪ステー71がさらに下方へ回動
するとガイドローラー203がガイド面210aから離
脱する。補助脚201は、ガイドローラー203がガイ
ド面210aに当接している状態と補助輪200が接地
した状態を除いて自由回動状態となる。この自由回動状
態では、後輪ステー71の位置(回動角度)によって該
後輪ステー71に対する補助脚201の相対的な位置が
変化する。しかしながら、補助脚201の後輪ステー7
1に対する自由回動範囲は上下ストッパ204,205
により規制されている。このため、シート装置10が地
面Gから上昇した状態であって、取り出された前後輪6
0,60,70,70が地面Gに接地していない状態で
あっても、補助脚201は上ストッパ204に当接して
補助輪200を後輪の後方に位置させた状態に保持さ
れ、この状態でシート装置10を下降させて前後輪6
0,60,70,70を接地させると、これと同時に補
助輪200,200がスムーズに接地される。上下スト
ッパ204の位置は、前後輪60,60,70,70の
接地時における補助輪200の確実かつスムーズな接
地、およびガイドローラー203のガイド面210aに
対する確実かつスムーズな当接を考慮して設定されてい
る。また、補助脚201は、前記姿勢規制ガイド77に
干渉しないようその回動範囲が設定されている。なお、
図6〜図10では、補助輪200および補助脚201の
図示が省略されている。
【0017】次に、図1および図2に示すようにシート
装置10の両側部にはカバー体30,30が取り付けら
れている。この両カバー体30,30には、それぞれシ
ートバック11bの側部に沿った立ち上がり部30bが
設けられており、この立ち上がり部30bの内部には、
当該シート装置10をリフトアップ装置50に連結する
ための連結部40が設けられている。この連結部40の
詳細が図12及び図13に示されている。この両連結部
40,40は左右対称に構成されているので、図12及
び図13に示すように着座者から見て左側の連結部40
について説明する。シートフレーム20の左側の側枠2
1の後部には、略L字状の第1側板41が立ち上げ状に
固定されており、この第1側板41の上部には第2側板
42が一定の間隔をおいて相互に平行に固定されてい
る。両側板41,42間の前端縁は上前板43と下前板
44により閉塞されている。上前板43の上部は逆U字
状に折り曲げられて、当該連結部40の上部に、連結し
た連結板56の上部56cを抱え込み状に保持するため
の引き掛け凹部40aが形成されている。両側板41,
42及び上下の前板43,44により後方及び下方に開
放する略箱体形状の連結部40が形成されており、この
後部及び下部の開口部を経てリフトアップ装置50の連
結板56が嵌め込まれる。図示するように第2側板42
の後端縁には、ほぼ一定の幅で外側に折り曲げられたガ
イド縁42aが形成されており、このガイド縁42aは
当該連結部40にリフトアップ装置50の連結板56を
嵌め込む際の案内板として機能する。このように設けた
左右一対の連結部40,40に、それぞれリフトアップ
装置50の連結板56,56が嵌め込まれることによ
り、当該シート装置10がリフトアップ装置50に連結
される。両側板41,42間の上部にはロックバー45
が掛け渡し状に固定されており、このロックバー45が
リフトアップ装置50の連結板56に係合することによ
り、該連結板56の連結部40への連結状態がロックさ
れるようになっている。この点については後述する。
装置10の両側部にはカバー体30,30が取り付けら
れている。この両カバー体30,30には、それぞれシ
ートバック11bの側部に沿った立ち上がり部30bが
設けられており、この立ち上がり部30bの内部には、
当該シート装置10をリフトアップ装置50に連結する
ための連結部40が設けられている。この連結部40の
詳細が図12及び図13に示されている。この両連結部
40,40は左右対称に構成されているので、図12及
び図13に示すように着座者から見て左側の連結部40
について説明する。シートフレーム20の左側の側枠2
1の後部には、略L字状の第1側板41が立ち上げ状に
固定されており、この第1側板41の上部には第2側板
42が一定の間隔をおいて相互に平行に固定されてい
る。両側板41,42間の前端縁は上前板43と下前板
44により閉塞されている。上前板43の上部は逆U字
状に折り曲げられて、当該連結部40の上部に、連結し
た連結板56の上部56cを抱え込み状に保持するため
の引き掛け凹部40aが形成されている。両側板41,
42及び上下の前板43,44により後方及び下方に開
放する略箱体形状の連結部40が形成されており、この
後部及び下部の開口部を経てリフトアップ装置50の連
結板56が嵌め込まれる。図示するように第2側板42
の後端縁には、ほぼ一定の幅で外側に折り曲げられたガ
イド縁42aが形成されており、このガイド縁42aは
当該連結部40にリフトアップ装置50の連結板56を
嵌め込む際の案内板として機能する。このように設けた
左右一対の連結部40,40に、それぞれリフトアップ
装置50の連結板56,56が嵌め込まれることによ
り、当該シート装置10がリフトアップ装置50に連結
される。両側板41,42間の上部にはロックバー45
が掛け渡し状に固定されており、このロックバー45が
リフトアップ装置50の連結板56に係合することによ
り、該連結板56の連結部40への連結状態がロックさ
れるようになっている。この点については後述する。
【0018】次に、車室内に設置したリフトアップ装置
50について説明する。このリフトアップ装置50は、
図15に示すように車両室内のフロアFに設置したスラ
イドレール51,51を介して車両前後方向に移動可能
なメインベース52と、このメインベース52上に取り
付けた回転盤53と、該回転盤53上に取り付けたスイ
ングベース54と、該スイングベース54の両側部に取
り付けた左右一対の四節平行リンク機構55,55を備
えている。回転盤53は内輪53aと外輪53bを相互
に回転自在に組み付けたもので、外輪53bがメインベ
ース52上に固定され、内輪53aがスイングベース5
4の下面に固定されている。この回転盤53によりスイ
ングベース54が車両前方向きと車両側方向き(ドア開
口部D側、図1及び図2参照)との間で約90度回転可
能に支持されている。このスイングベース54は車両前
方向きと車両側方向きの2位置において、図示省略した
回転ロック機構により位置保持されるようになってい
る。又、図示は省略したがスイングベース54と車両フ
ロアFとの間には、該スイングベース54の回転と車両
前後方向へのスライド動作を連動させるための連動機構
が介装されている。この連動機構は、スイングベース5
4の下面に取り付けた円弧形状のピニオンギヤと、メイ
ンベース52に回転可能に支持されてこのピニオンギヤ
に噛み合う中間ギヤと、車両室内側のスライドレール5
1に沿ってフロアF上に取り付けられて、該中間ギヤに
噛み合うラックを備えている。また、上記連動機構は駆
動源としての電動モータを備えている。この電動モータ
を駆動源として、スイングベース54ひいてはシート装
置10の車両前後方向の移動および回転動作を電動によ
り行うことができる。
50について説明する。このリフトアップ装置50は、
図15に示すように車両室内のフロアFに設置したスラ
イドレール51,51を介して車両前後方向に移動可能
なメインベース52と、このメインベース52上に取り
付けた回転盤53と、該回転盤53上に取り付けたスイ
ングベース54と、該スイングベース54の両側部に取
り付けた左右一対の四節平行リンク機構55,55を備
えている。回転盤53は内輪53aと外輪53bを相互
に回転自在に組み付けたもので、外輪53bがメインベ
ース52上に固定され、内輪53aがスイングベース5
4の下面に固定されている。この回転盤53によりスイ
ングベース54が車両前方向きと車両側方向き(ドア開
口部D側、図1及び図2参照)との間で約90度回転可
能に支持されている。このスイングベース54は車両前
方向きと車両側方向きの2位置において、図示省略した
回転ロック機構により位置保持されるようになってい
る。又、図示は省略したがスイングベース54と車両フ
ロアFとの間には、該スイングベース54の回転と車両
前後方向へのスライド動作を連動させるための連動機構
が介装されている。この連動機構は、スイングベース5
4の下面に取り付けた円弧形状のピニオンギヤと、メイ
ンベース52に回転可能に支持されてこのピニオンギヤ
に噛み合う中間ギヤと、車両室内側のスライドレール5
1に沿ってフロアF上に取り付けられて、該中間ギヤに
噛み合うラックを備えている。また、上記連動機構は駆
動源としての電動モータを備えている。この電動モータ
を駆動源として、スイングベース54ひいてはシート装
置10の車両前後方向の移動および回転動作を電動によ
り行うことができる。
【0019】次に、両四節平行リンク機構55,55は
それぞれ2本のリンクアーム55a,55bを備え、前
側の両リンクアーム55a,55aの下端部は支軸55
d,55dを介してスイングベース54の側壁部54c
に上下に回転可能に連結されている。一方、後ろ側の両
リンクアーム55b,55bの下端部は、左右の側壁部
54c,54c間に軸回りに回転可能に支持した1本の
連結軸57に固定されている。このため後ろ側の両リン
クアーム55b,55bは、連結軸57を介して相互に
一体でスイングベース54の両側壁部54c,54cに
上下に回動可能に連結されている。上記連結軸57に、
両四節平行リンク機構55,55を室外側に振り出し動
作させるための駆動源としての電動シリンダ90が連結
されている。両四節平行リンク機構55,55の先端
に、それぞれ前記した連結板56が取り付けられてい
る。この両連結板56,56に対して前後のリンクアー
ム55a,55bの上端部は支軸56a,56bを介し
て回動可能に連結されている。両連結板56,56は、
図13に示すようにそれぞれ前記シート装置10の連結
部40にほぼ隙間なく嵌め込み可能な略平板形状を有し
ている。この連結板56の上部56cが、連結部40の
引き掛け凹部40a内に嵌め込まれると、当該上部56
cの外れ方向(図13において右方)への変位が規制さ
れる。両連結板56,56の下部にはそれぞれロック爪
58が設けられており、このロック爪58が連結部40
の下前板44に対して下側から引き掛けられることによ
っても当該連結板56の後方への変位が規制される。
それぞれ2本のリンクアーム55a,55bを備え、前
側の両リンクアーム55a,55aの下端部は支軸55
d,55dを介してスイングベース54の側壁部54c
に上下に回転可能に連結されている。一方、後ろ側の両
リンクアーム55b,55bの下端部は、左右の側壁部
54c,54c間に軸回りに回転可能に支持した1本の
連結軸57に固定されている。このため後ろ側の両リン
クアーム55b,55bは、連結軸57を介して相互に
一体でスイングベース54の両側壁部54c,54cに
上下に回動可能に連結されている。上記連結軸57に、
両四節平行リンク機構55,55を室外側に振り出し動
作させるための駆動源としての電動シリンダ90が連結
されている。両四節平行リンク機構55,55の先端
に、それぞれ前記した連結板56が取り付けられてい
る。この両連結板56,56に対して前後のリンクアー
ム55a,55bの上端部は支軸56a,56bを介し
て回動可能に連結されている。両連結板56,56は、
図13に示すようにそれぞれ前記シート装置10の連結
部40にほぼ隙間なく嵌め込み可能な略平板形状を有し
ている。この連結板56の上部56cが、連結部40の
引き掛け凹部40a内に嵌め込まれると、当該上部56
cの外れ方向(図13において右方)への変位が規制さ
れる。両連結板56,56の下部にはそれぞれロック爪
58が設けられており、このロック爪58が連結部40
の下前板44に対して下側から引き掛けられることによ
っても当該連結板56の後方への変位が規制される。
【0020】又、両連結板56,56の前側にはロック
凹部56dが下方に向けて切り込み状に形成されてい
る。一方、図12及び図13に示すように四節平行リン
ク機構50の後ろ側のリンクアーム55b,55bの支
軸56b寄りの位置には、それぞれブロック55cが取
り付けられている。図13に示すように連結板56,5
6をそれぞれ連結部40に連結すると、上記ロック凹部
56dに連結部40のロックバー45が嵌まり込み、こ
れによっても連結板56の後方への変位が規制される。
しかも、当該リフトアップ装置50の作動によりシート
装置10を室内に移動すると、図示するように前後のリ
ンクアーム55a,55bがほぼ直立状態に位置するた
め、上記ブロック55cがロックバー45の上側に張り
出し、これによりロックバー45のロック凹部56dに
おける相対移動および抜け出しが禁止され、ひいては車
室内における当該シート装置10に対するリフトアップ
装置50の連結状態が確実に維持される。両連結板5
6,56の両側面には、それぞれ所定の板厚を有する摺
動板56e,56eが貼り付けられている。この摺動板
56e,56eにより連結板56,56は、連結部40
に対して板厚方向(当該シート装置10の幅方向)にガ
タツキなく、かつ面方向には滑らかに移動可能に嵌め込
まれるようになっている。
凹部56dが下方に向けて切り込み状に形成されてい
る。一方、図12及び図13に示すように四節平行リン
ク機構50の後ろ側のリンクアーム55b,55bの支
軸56b寄りの位置には、それぞれブロック55cが取
り付けられている。図13に示すように連結板56,5
6をそれぞれ連結部40に連結すると、上記ロック凹部
56dに連結部40のロックバー45が嵌まり込み、こ
れによっても連結板56の後方への変位が規制される。
しかも、当該リフトアップ装置50の作動によりシート
装置10を室内に移動すると、図示するように前後のリ
ンクアーム55a,55bがほぼ直立状態に位置するた
め、上記ブロック55cがロックバー45の上側に張り
出し、これによりロックバー45のロック凹部56dに
おける相対移動および抜け出しが禁止され、ひいては車
室内における当該シート装置10に対するリフトアップ
装置50の連結状態が確実に維持される。両連結板5
6,56の両側面には、それぞれ所定の板厚を有する摺
動板56e,56eが貼り付けられている。この摺動板
56e,56eにより連結板56,56は、連結部40
に対して板厚方向(当該シート装置10の幅方向)にガ
タツキなく、かつ面方向には滑らかに移動可能に嵌め込
まれるようになっている。
【0021】次に、上記両連結板56,56の下端部間
は、受け枠59により連結されている。シート装置10
がリフトアップ装置50に連結された状態では、この受
け枠59が、シート装置10のシートフレーム20の後
ろ枠24に対して下側からほぼ重ね合わせ状に位置す
る。図14に示すように上記後ろ枠24の左右側枠2
1,21寄りの2カ所には、リフトアップ装置50に対
する位置決め用の位置決めピン105が下方へ突き出し
状に取り付けられている。これに対して受け枠59には
位置決め孔59a,59aが形成されており、両位置決
め孔59a,59aにそれぞれ位置決めピン105が挿
入されることにより、シート装置10に対するリフトア
ップ装置50の位置決めがなされる。又、シートフレー
ム20の後ろ枠24には、電源コネクタ(いわゆるジャ
ンクションコネクタ)110のオス側110aが取り付
けられている。これに対して、受け枠59には上記電源
コネクタ110のメス側110bが取り付けられてい
る。このため、シート装置10がリフトアップ装置50
に連結されると、シートフレーム20の後ろ枠24が受
け枠59にほぼ重ね合わせ状に位置決めされるととも
に、電源コネクタ110のオス側110aがメス側11
0bに連結されて、シート装置10とリフトアップ装置
50との間が電気的にも接続される。電源コネクタ11
0のオス側110aは前記駆動装置86の電動モータ8
5及び前記ホイールインモータ160,160の電源バ
ッテリの充電回路に接続されている。このため、電源コ
ネクタ110のオス側110aとメス側110bが接続
されると、駆動装置86の電動モータ85に電源が供給
され、これにより前輪60,60及び後輪70,70を
折り畳み可能、又は取り出し可能な状態になると共に、
ホイールインモータ160,160の電源バッテリを、
車室内に搭載した充電器に接続した状態となり、これに
より電源バッテリは車両走行中十分な時間充電すること
ができる。
は、受け枠59により連結されている。シート装置10
がリフトアップ装置50に連結された状態では、この受
け枠59が、シート装置10のシートフレーム20の後
ろ枠24に対して下側からほぼ重ね合わせ状に位置す
る。図14に示すように上記後ろ枠24の左右側枠2
1,21寄りの2カ所には、リフトアップ装置50に対
する位置決め用の位置決めピン105が下方へ突き出し
状に取り付けられている。これに対して受け枠59には
位置決め孔59a,59aが形成されており、両位置決
め孔59a,59aにそれぞれ位置決めピン105が挿
入されることにより、シート装置10に対するリフトア
ップ装置50の位置決めがなされる。又、シートフレー
ム20の後ろ枠24には、電源コネクタ(いわゆるジャ
ンクションコネクタ)110のオス側110aが取り付
けられている。これに対して、受け枠59には上記電源
コネクタ110のメス側110bが取り付けられてい
る。このため、シート装置10がリフトアップ装置50
に連結されると、シートフレーム20の後ろ枠24が受
け枠59にほぼ重ね合わせ状に位置決めされるととも
に、電源コネクタ110のオス側110aがメス側11
0bに連結されて、シート装置10とリフトアップ装置
50との間が電気的にも接続される。電源コネクタ11
0のオス側110aは前記駆動装置86の電動モータ8
5及び前記ホイールインモータ160,160の電源バ
ッテリの充電回路に接続されている。このため、電源コ
ネクタ110のオス側110aとメス側110bが接続
されると、駆動装置86の電動モータ85に電源が供給
され、これにより前輪60,60及び後輪70,70を
折り畳み可能、又は取り出し可能な状態になると共に、
ホイールインモータ160,160の電源バッテリを、
車室内に搭載した充電器に接続した状態となり、これに
より電源バッテリは車両走行中十分な時間充電すること
ができる。
【0022】以上のように構成した車両用シート1によ
れば、シート装置10をリフトアップ装置50から切り
離すことにより(図1参照)、該シート装置10を車椅
子として単独で使用することができる。シート装置10
は、リフトアップ装置50から切り離した状態では、前
輪60,60及び後輪70,70が下方に取り出されて
地面Gに接地した状態となっている。上記切り離し状態
において、介護者がハンドル部104の操作スイッチを
起動操作することにより、又は着座者がアームレスト1
1cに配置したジョイスティック形式の操作スイッチを
起動操作することにより、ホイールインモータ160,
160が起動して、両後輪70,70が回転駆動され
る。このため、介護者はより小さな力でシート装置10
を移動させることができ、この点で介護者の負担が大幅
に低減される。また、着座者がアームレスト11cの操
作スイッチを操作して、当該シート装置10を自走させ
ることにより介護者の援助を得ることなく着座者自身が
単独で移動することができる。さらに、ハンドル部10
4の操作スイッチ又はアームレスト11cの操作スイッ
チを操作して、両左右ホイールインモータ160,16
0を逆転させることによりシート装置10を後退させる
ことができ、又両ホイールインモータ160,160の
回転数を変化させることによりシート装置10を低速で
移動させたり、高速で移動させたりすることができ、又
両ホイールインモータ160,160の回転数を相互に
相違させることによりシート装置10を左旋回又は右旋
回させることができる。
れば、シート装置10をリフトアップ装置50から切り
離すことにより(図1参照)、該シート装置10を車椅
子として単独で使用することができる。シート装置10
は、リフトアップ装置50から切り離した状態では、前
輪60,60及び後輪70,70が下方に取り出されて
地面Gに接地した状態となっている。上記切り離し状態
において、介護者がハンドル部104の操作スイッチを
起動操作することにより、又は着座者がアームレスト1
1cに配置したジョイスティック形式の操作スイッチを
起動操作することにより、ホイールインモータ160,
160が起動して、両後輪70,70が回転駆動され
る。このため、介護者はより小さな力でシート装置10
を移動させることができ、この点で介護者の負担が大幅
に低減される。また、着座者がアームレスト11cの操
作スイッチを操作して、当該シート装置10を自走させ
ることにより介護者の援助を得ることなく着座者自身が
単独で移動することができる。さらに、ハンドル部10
4の操作スイッチ又はアームレスト11cの操作スイッ
チを操作して、両左右ホイールインモータ160,16
0を逆転させることによりシート装置10を後退させる
ことができ、又両ホイールインモータ160,160の
回転数を変化させることによりシート装置10を低速で
移動させたり、高速で移動させたりすることができ、又
両ホイールインモータ160,160の回転数を相互に
相違させることによりシート装置10を左旋回又は右旋
回させることができる。
【0023】このような切り離し状態からシート装置1
0をリフトアップ装置50に連結して車両室内に搭載す
るためには、シート装置10を後ろ向きでリフトアップ
装置50に接近させて(後退)、シートフレーム20の
後ろ枠24の下方に受け枠59が位置する状態とする。
然る後、リフトアップ装置50の電動シリンダ90を起
立側に起動して両四節平行リンク機構55,55をわず
かに起立方向に移動させることにより、両連結板56,
56及び受け枠59を一体で上昇させ、これにより受け
枠59をシートフレーム20の後ろ枠24に対して下方
から重ね合わせる。その過程で、位置決めピン105,
105が位置決め孔59a,59aに挿入されることに
より、リフトアップ装置50がシート装置10に対して
位置決めされ、また電源コネクタ110のオス側110
aがメス側110bに接続されて、駆動装置86に電源
が供給される。又、両連結板56,56が上昇すること
により、該連結板56,56がシート装置10の連結部
40,40内に嵌め込まれる。両連結板56,56の上
端部56c,56cがそれぞれ連結部40の引き掛け凹
部40aにはまり込むと、両連結板56,56のロック
爪58,58がそれぞれ連結部40の下前板44の下縁
に下方から引き掛けられるとともに、連結板56のロッ
ク凹部56d内にロックピン45がはまり込む。この段
階で、両連結板56,56が、それぞれシート装置10
の連結部40に対して左右方向及び後方へ相対移動不能
に連結される。
0をリフトアップ装置50に連結して車両室内に搭載す
るためには、シート装置10を後ろ向きでリフトアップ
装置50に接近させて(後退)、シートフレーム20の
後ろ枠24の下方に受け枠59が位置する状態とする。
然る後、リフトアップ装置50の電動シリンダ90を起
立側に起動して両四節平行リンク機構55,55をわず
かに起立方向に移動させることにより、両連結板56,
56及び受け枠59を一体で上昇させ、これにより受け
枠59をシートフレーム20の後ろ枠24に対して下方
から重ね合わせる。その過程で、位置決めピン105,
105が位置決め孔59a,59aに挿入されることに
より、リフトアップ装置50がシート装置10に対して
位置決めされ、また電源コネクタ110のオス側110
aがメス側110bに接続されて、駆動装置86に電源
が供給される。又、両連結板56,56が上昇すること
により、該連結板56,56がシート装置10の連結部
40,40内に嵌め込まれる。両連結板56,56の上
端部56c,56cがそれぞれ連結部40の引き掛け凹
部40aにはまり込むと、両連結板56,56のロック
爪58,58がそれぞれ連結部40の下前板44の下縁
に下方から引き掛けられるとともに、連結板56のロッ
ク凹部56d内にロックピン45がはまり込む。この段
階で、両連結板56,56が、それぞれシート装置10
の連結部40に対して左右方向及び後方へ相対移動不能
に連結される。
【0024】こうしてリフトアップ装置50の四節平行
リンク機構55,55を起立側(室内側)に移動させつ
つ両連結板56,56を連結部40,40に連結し、そ
の後引き続き電動シリンダ90を逆転させて四節平行リ
ンク機構55,55を起立側に移動させることにより、
シート装置10を地面Gから浮き上がらせることができ
る。この段階で一旦リフトアップ装置50を停止させ
る。こうしてシート装置10を地面Gから浮き上がらせ
た状態とすることにより以下説明するように前輪60,
60及び後輪70,70を折り畳むことができる。前輪
60,60及び後輪70,70が折り畳まれる様子が図
6に示されている。前輪60,60及び後輪70,70
を折り畳むには、駆動装置86の電動モータ85を正転
側に起動させればよい。なお、この段階で駆動装置86
の電動モータ85には電源コネクタ110を経て電源が
供給されている。電動モータ85が正転側に起動すると
移動枠80が折り畳み側に平行移動するため、両前輪リ
ンクアーム93,93と後輪リンクアーム74が折り畳
み方向(前方、図6において左方)に移動する。両前輪
リンクアーム93,93が折り畳み方向に移動すると両
前輪ステー91,91がそれぞれ支軸91aを中心にし
て折り畳み方向(図6において反時計回り方向)に回動
し、これにより両前輪60,60が折り畳み方向に移動
する。一方、これと同時に両後輪ステー71,71がそ
れぞれ支軸71aを中心にして折り畳み方向(図6にお
いて時計回り方向)に回転し、これにより両後輪70,
70が折り畳み方向に移動する。
リンク機構55,55を起立側(室内側)に移動させつ
つ両連結板56,56を連結部40,40に連結し、そ
の後引き続き電動シリンダ90を逆転させて四節平行リ
ンク機構55,55を起立側に移動させることにより、
シート装置10を地面Gから浮き上がらせることができ
る。この段階で一旦リフトアップ装置50を停止させ
る。こうしてシート装置10を地面Gから浮き上がらせ
た状態とすることにより以下説明するように前輪60,
60及び後輪70,70を折り畳むことができる。前輪
60,60及び後輪70,70が折り畳まれる様子が図
6に示されている。前輪60,60及び後輪70,70
を折り畳むには、駆動装置86の電動モータ85を正転
側に起動させればよい。なお、この段階で駆動装置86
の電動モータ85には電源コネクタ110を経て電源が
供給されている。電動モータ85が正転側に起動すると
移動枠80が折り畳み側に平行移動するため、両前輪リ
ンクアーム93,93と後輪リンクアーム74が折り畳
み方向(前方、図6において左方)に移動する。両前輪
リンクアーム93,93が折り畳み方向に移動すると両
前輪ステー91,91がそれぞれ支軸91aを中心にし
て折り畳み方向(図6において反時計回り方向)に回動
し、これにより両前輪60,60が折り畳み方向に移動
する。一方、これと同時に両後輪ステー71,71がそ
れぞれ支軸71aを中心にして折り畳み方向(図6にお
いて時計回り方向)に回転し、これにより両後輪70,
70が折り畳み方向に移動する。
【0025】前輪60,60及び後輪70,70の折り
畳み動作の最終段階では、前記したように両前輪60,
60の姿勢が縦姿勢から横姿勢に強制的に変更される。
この様子が、図7〜図10に示されている。図7及び図
8に示すように折り畳み途中の前輪60,60と後輪7
0,70が接近すると、両前輪60,60の縁部にそれ
ぞれ姿勢規制ガイド77のカラー77dが当接する。こ
の当接状態のまま後輪ステー71,71がさらに折り畳
み方向に回動することにより、前輪60のブラケット9
6が前輪ステー91に対して回転し、これにより両前輪
60,60が斜め部77aに乗り上がるようにして横姿
勢になる。横姿勢になった状態が図9及び図10に示さ
れている。こうして両前輪60,60の姿勢が縦姿勢か
ら横姿勢に変更されると、当該前輪60,60及び後輪
70,70の折り畳みが完了する。なお、移動枠80の
スライド前端位置及び後端位置はセンサ(リミットスイ
ッチ)により検知される。移動枠80がスライド前端位
置に至って前輪60,60及び後輪70,70の折り畳
みが完了すると、該移動枠80のスライド前端位置がセ
ンサにより検知され、該センサの出力信号に基づいて電
動モータ85が停止する。逆に、移動枠80が後端位置
に至って前輪60,60及び後輪70,70が取り出さ
れると、該移動枠80の後端位置がセンサにより検知さ
れ、これに基づいて電動モータ85が自動的に停止す
る。
畳み動作の最終段階では、前記したように両前輪60,
60の姿勢が縦姿勢から横姿勢に強制的に変更される。
この様子が、図7〜図10に示されている。図7及び図
8に示すように折り畳み途中の前輪60,60と後輪7
0,70が接近すると、両前輪60,60の縁部にそれ
ぞれ姿勢規制ガイド77のカラー77dが当接する。こ
の当接状態のまま後輪ステー71,71がさらに折り畳
み方向に回動することにより、前輪60のブラケット9
6が前輪ステー91に対して回転し、これにより両前輪
60,60が斜め部77aに乗り上がるようにして横姿
勢になる。横姿勢になった状態が図9及び図10に示さ
れている。こうして両前輪60,60の姿勢が縦姿勢か
ら横姿勢に変更されると、当該前輪60,60及び後輪
70,70の折り畳みが完了する。なお、移動枠80の
スライド前端位置及び後端位置はセンサ(リミットスイ
ッチ)により検知される。移動枠80がスライド前端位
置に至って前輪60,60及び後輪70,70の折り畳
みが完了すると、該移動枠80のスライド前端位置がセ
ンサにより検知され、該センサの出力信号に基づいて電
動モータ85が停止する。逆に、移動枠80が後端位置
に至って前輪60,60及び後輪70,70が取り出さ
れると、該移動枠80の後端位置がセンサにより検知さ
れ、これに基づいて電動モータ85が自動的に停止す
る。
【0026】このようにして前後輪60,60,70,
70が連動して折り畳まれる段階では、補助脚201,
201もこれに連動して折り畳まれる。すなわち、図1
1に示すように後輪ステー71が上方へ回動して折り畳
みの最終段階に至ると、補助脚201のガイドローラー
203がガイドブロック210のガイド面210aに当
接する。後輪ステー71がさらに上方(折り畳み方向)
へ回動すると、支軸202が上方へ変位するため、補助
脚201はガイドローラー203をガイド面210aに
沿って転動させながら後輪ステー71に対して図示時計
回り方向(折り畳み方向)に回動する。後輪ステー71
が折り畳み位置まで回動して後輪70が完全に折り畳ま
れた状態となると、補助脚201も後輪ステー71に対
して折り畳み方向に最大に回動した状態となり、この状
態では補助輪200および補助脚201が後輪70の下
端縁の高さHよりも上側に収納された状態となる。こう
して前輪60,60、後輪70,70および補助脚20
1,201の折り畳みが完了した後、再度リフトアップ
装置50を車室内側に作動させることにより、シート装
置10を車室内に収容することができる。両四節平行リ
ンク機構55,55が起立位置に移動してシート装置1
0がほぼスイングベース54上に位置する状態になった
段階で、電動シリンダ90が停止して当該リフトアップ
装置50が停止する。なお、この段階で両四節平行リン
ク機構55,55は図示省略したスイングロック機構に
より起立位置にロックされ、従ってシート装置10がス
イングベース54の上方に位置保持される。
70が連動して折り畳まれる段階では、補助脚201,
201もこれに連動して折り畳まれる。すなわち、図1
1に示すように後輪ステー71が上方へ回動して折り畳
みの最終段階に至ると、補助脚201のガイドローラー
203がガイドブロック210のガイド面210aに当
接する。後輪ステー71がさらに上方(折り畳み方向)
へ回動すると、支軸202が上方へ変位するため、補助
脚201はガイドローラー203をガイド面210aに
沿って転動させながら後輪ステー71に対して図示時計
回り方向(折り畳み方向)に回動する。後輪ステー71
が折り畳み位置まで回動して後輪70が完全に折り畳ま
れた状態となると、補助脚201も後輪ステー71に対
して折り畳み方向に最大に回動した状態となり、この状
態では補助輪200および補助脚201が後輪70の下
端縁の高さHよりも上側に収納された状態となる。こう
して前輪60,60、後輪70,70および補助脚20
1,201の折り畳みが完了した後、再度リフトアップ
装置50を車室内側に作動させることにより、シート装
置10を車室内に収容することができる。両四節平行リ
ンク機構55,55が起立位置に移動してシート装置1
0がほぼスイングベース54上に位置する状態になった
段階で、電動シリンダ90が停止して当該リフトアップ
装置50が停止する。なお、この段階で両四節平行リン
ク機構55,55は図示省略したスイングロック機構に
より起立位置にロックされ、従ってシート装置10がス
イングベース54の上方に位置保持される。
【0027】又、シート装置10がスイングベース54
上に位置して両四節平行リンク機構55,55の後ろ側
のリンクアーム55b、55bがほぼ直立状態になる
と、図13に示すようにブロック55cがロックバー4
5の上方に張り出す状態となり、これによりシート装置
10のリフトアップ装置10に対する連結状態がロック
されて上方への移動が規制される。こうしてシート装置
10を室内に移動させた後、当該シート装置10及びス
イングベース54を一体で手動操作により約90度回転
させて車両前方向きの着座位置に位置させる。なお、前
記した連動機構によりシート装置10は車両前方向きの
位置に回転しつつ後方へスライドして着座位置に至る。
以上で、単独で使用可能な状態のシート装置10を車室
内の着座位置に位置させるまでの一連の操作が完了す
る。逆に当該シート装置10を車室内の着座位置から車
室外に移動させ、車椅子として単独で使用可能な状態に
するには上記と逆の操作をすればよい。すなわち、先ず
車室内においてシート装置10をドア開口部D側に回転
させつつ前方へ所定距離移動させる。シート装置10を
ドア開口部D側に向けた状態で、リフトアップ装置50
の電動シリンダ90を逆転方向に起動して両四節平行リ
ンク機構55,55を室外側に作動させる。これにより
シート装置10を車室内から車室外に移動させることが
できる。
上に位置して両四節平行リンク機構55,55の後ろ側
のリンクアーム55b、55bがほぼ直立状態になる
と、図13に示すようにブロック55cがロックバー4
5の上方に張り出す状態となり、これによりシート装置
10のリフトアップ装置10に対する連結状態がロック
されて上方への移動が規制される。こうしてシート装置
10を室内に移動させた後、当該シート装置10及びス
イングベース54を一体で手動操作により約90度回転
させて車両前方向きの着座位置に位置させる。なお、前
記した連動機構によりシート装置10は車両前方向きの
位置に回転しつつ後方へスライドして着座位置に至る。
以上で、単独で使用可能な状態のシート装置10を車室
内の着座位置に位置させるまでの一連の操作が完了す
る。逆に当該シート装置10を車室内の着座位置から車
室外に移動させ、車椅子として単独で使用可能な状態に
するには上記と逆の操作をすればよい。すなわち、先ず
車室内においてシート装置10をドア開口部D側に回転
させつつ前方へ所定距離移動させる。シート装置10を
ドア開口部D側に向けた状態で、リフトアップ装置50
の電動シリンダ90を逆転方向に起動して両四節平行リ
ンク機構55,55を室外側に作動させる。これにより
シート装置10を車室内から車室外に移動させることが
できる。
【0028】リフトアップ装置50が室外側に作動する
と、両四節平行リンク機構55,55のリンクアーム5
5a,55bが倒れ方向に傾動するため、図13におい
て二点鎖線で示すようにリンクアーム55a,55bが
それぞれ連結板56に対して支軸56a,56bを中心
にして反時計回り方向に回転する。後ろ側のリンクアー
ム56b,56bがそれぞれ連結板56に対して反時計
回り方向に回転することにより、ブロック55cがロッ
クピン45の上方から退避し、これによりロックピン4
5が相対的にロック凹部56dから離脱可能な状態とな
る。シート装置10を車室外に移動させて、未だ地面G
に接地しない段階で、折り畳まれている前輪60,60
及び後輪70,70を取り出す。これは、駆動装置86
の電動モータ85を逆転側に起動させればよい。電動モ
ータ85を逆転させると、移動枠80が取り出し側(図
6において右方)に平行移動し、これにより両前輪リン
クアーム93,93及び後リンクアーム74が取り出し
側に移動する。両前輪リンクアーム93,93が取り出
し側に移動すると、両前輪ステー91,91がそれぞれ
支軸91aを中心にして取り出し側(図6において時計
回り方向)に回動し、これにより両前輪60,60が下
方に取り出される。又、これとともに両後輪ステー7
1,71が取り出し側(図6において反時計回り方向)
に回動して、両後輪70,70が下方へ取り出される。
この後輪70,70の取り出し動作に連動して補助脚2
01,201が取り出される。すなわち、後輪ステー7
1が下方へ回動すると、補助脚201がガイドローラー
203をガイドブロック210のガイド面210aに沿
って転動させつつ、該後輪ステー71に対して図示反時
計回り方向に回動する。この段階における補助脚201
の回動は重力によるモーメントによってなされる。後輪
ステー71がさらに下方へ回動するとガイドローラー2
03がガイド面210aから離脱する。前記したように
補助脚201は、ガイドローラー203がガイド面21
0aに当接している状態と補助輪200が接地した状態
を除いて自由回動状態となる。但し、補助脚201の自
由回動範囲は上下ストッパ204,205により規制さ
れているため、該補助脚201は上ストッパ204に当
接して図11において時計回り方向の回動が規制され、
これにより補助輪200を後輪70よりも後方に位置さ
せた状態に保持される。この状態でシート装置10を下
降させて前後輪60,60,70,70を接地させる
と、補助輪200,200が後輪70よりも後方におい
て地面Gから浮いた位置に位置される。
と、両四節平行リンク機構55,55のリンクアーム5
5a,55bが倒れ方向に傾動するため、図13におい
て二点鎖線で示すようにリンクアーム55a,55bが
それぞれ連結板56に対して支軸56a,56bを中心
にして反時計回り方向に回転する。後ろ側のリンクアー
ム56b,56bがそれぞれ連結板56に対して反時計
回り方向に回転することにより、ブロック55cがロッ
クピン45の上方から退避し、これによりロックピン4
5が相対的にロック凹部56dから離脱可能な状態とな
る。シート装置10を車室外に移動させて、未だ地面G
に接地しない段階で、折り畳まれている前輪60,60
及び後輪70,70を取り出す。これは、駆動装置86
の電動モータ85を逆転側に起動させればよい。電動モ
ータ85を逆転させると、移動枠80が取り出し側(図
6において右方)に平行移動し、これにより両前輪リン
クアーム93,93及び後リンクアーム74が取り出し
側に移動する。両前輪リンクアーム93,93が取り出
し側に移動すると、両前輪ステー91,91がそれぞれ
支軸91aを中心にして取り出し側(図6において時計
回り方向)に回動し、これにより両前輪60,60が下
方に取り出される。又、これとともに両後輪ステー7
1,71が取り出し側(図6において反時計回り方向)
に回動して、両後輪70,70が下方へ取り出される。
この後輪70,70の取り出し動作に連動して補助脚2
01,201が取り出される。すなわち、後輪ステー7
1が下方へ回動すると、補助脚201がガイドローラー
203をガイドブロック210のガイド面210aに沿
って転動させつつ、該後輪ステー71に対して図示反時
計回り方向に回動する。この段階における補助脚201
の回動は重力によるモーメントによってなされる。後輪
ステー71がさらに下方へ回動するとガイドローラー2
03がガイド面210aから離脱する。前記したように
補助脚201は、ガイドローラー203がガイド面21
0aに当接している状態と補助輪200が接地した状態
を除いて自由回動状態となる。但し、補助脚201の自
由回動範囲は上下ストッパ204,205により規制さ
れているため、該補助脚201は上ストッパ204に当
接して図11において時計回り方向の回動が規制され、
これにより補助輪200を後輪70よりも後方に位置さ
せた状態に保持される。この状態でシート装置10を下
降させて前後輪60,60,70,70を接地させる
と、補助輪200,200が後輪70よりも後方におい
て地面Gから浮いた位置に位置される。
【0029】このようにして、前輪60,60、後輪7
0,70および補助脚201,201を取り出した後、
リフトアップ装置50を更に室外側に作動(四節平行リ
ンク機構55,55を室外側に傾動させる)させること
により当該シート装置10を接地させることができる。
シート装置10を接地させた後、リフトアップ装置50
を引き続き室外側に作動させると、連結部40,40か
ら連結板56,56が抜き出される。すなわち、この段
階では前記したようにブロック55cがロックピン45
の上方から退避して相対的にロックピン45がロック凹
部56dから離脱可能な状態となっており、これにより
シート装置10の連結部40に対して連結板56が下方
へ移動可能な状態となっている。このため、シート装置
10を接地させた後、さらにリフトアップ装置50を室
外側に作動させて、両連結板56,56を連結部40,
40に対して下方へ変位させる。これにより、ロック爪
58,58が下前板44の下端縁から外れ、又ロックピ
ン45がロック凹部56d内から離脱し、さらに連結板
56の上端部56cが引き掛け凹部40aから外れる。
又、両連結板56,56が連結部40,40に対して下
方に変位すると、受け枠59がシートフレーム20の後
ろ枠24から離脱し、これにより位置決めピン105,
105が位置決め孔59a,59aから抜き出され、か
つ電源コネクタ110のオス側110aとメス側110
bが切り離されて、シート装置10に対する電源供給が
遮断される。こうして両連結板56,56が連結部4
0,40に対して下方へ変位した状態とした後、シート
装置10を前方へ移動させれば、当該シート装置10が
リフトアップ装置50から完全に切り離された状態とな
る。以後、このシート装置10を車椅子として単独で使
用することができる。一方、シート装置10を切り離し
たリフトアップ装置50は、四節平行リンク機構55,
55を室内側に戻す方向に作動して車室内に収容され
る。
0,70および補助脚201,201を取り出した後、
リフトアップ装置50を更に室外側に作動(四節平行リ
ンク機構55,55を室外側に傾動させる)させること
により当該シート装置10を接地させることができる。
シート装置10を接地させた後、リフトアップ装置50
を引き続き室外側に作動させると、連結部40,40か
ら連結板56,56が抜き出される。すなわち、この段
階では前記したようにブロック55cがロックピン45
の上方から退避して相対的にロックピン45がロック凹
部56dから離脱可能な状態となっており、これにより
シート装置10の連結部40に対して連結板56が下方
へ移動可能な状態となっている。このため、シート装置
10を接地させた後、さらにリフトアップ装置50を室
外側に作動させて、両連結板56,56を連結部40,
40に対して下方へ変位させる。これにより、ロック爪
58,58が下前板44の下端縁から外れ、又ロックピ
ン45がロック凹部56d内から離脱し、さらに連結板
56の上端部56cが引き掛け凹部40aから外れる。
又、両連結板56,56が連結部40,40に対して下
方に変位すると、受け枠59がシートフレーム20の後
ろ枠24から離脱し、これにより位置決めピン105,
105が位置決め孔59a,59aから抜き出され、か
つ電源コネクタ110のオス側110aとメス側110
bが切り離されて、シート装置10に対する電源供給が
遮断される。こうして両連結板56,56が連結部4
0,40に対して下方へ変位した状態とした後、シート
装置10を前方へ移動させれば、当該シート装置10が
リフトアップ装置50から完全に切り離された状態とな
る。以後、このシート装置10を車椅子として単独で使
用することができる。一方、シート装置10を切り離し
たリフトアップ装置50は、四節平行リンク機構55,
55を室内側に戻す方向に作動して車室内に収容され
る。
【0030】以上のように構成した車両用シート1によ
れば、当該シート装置10をリフトアップ装置50から
切り離して、車外において車椅子として単独で用いる場
合であって、後輪70,70が接地した状態では、補助
脚201は後輪ステー71に対して後方に延びて補助輪
200を接地させた状態に保持される。この状態では、
補助脚201は、下限ストッパ205に当接する位置よ
りも僅かに手前に位置している。着座者がバランスを崩
したり、当該シート装置10により坂道を上ることによ
り、当該シート装置10に対して後方へ転倒させる外力
(後方転倒外力)が負荷されると、補助脚201が相対
的に後輪ステー71に対して図示反時計回り方向に僅か
に回動して該補助脚201が下限ストッパ205に当接
することにより該補助脚201のそれ以上の回動が規制
され、これにより後方転倒外力が補助輪200および補
助脚201によって受けられて当該シート装置10の後
方への転倒が防止される。これに対して、シート装置1
0をリフトアップ装置50に連結して車室内へ移動させ
るために前後輪60,60,70,70を連動して折り
畳むと、補助脚201,201が連動して折り畳まれ
る。
れば、当該シート装置10をリフトアップ装置50から
切り離して、車外において車椅子として単独で用いる場
合であって、後輪70,70が接地した状態では、補助
脚201は後輪ステー71に対して後方に延びて補助輪
200を接地させた状態に保持される。この状態では、
補助脚201は、下限ストッパ205に当接する位置よ
りも僅かに手前に位置している。着座者がバランスを崩
したり、当該シート装置10により坂道を上ることによ
り、当該シート装置10に対して後方へ転倒させる外力
(後方転倒外力)が負荷されると、補助脚201が相対
的に後輪ステー71に対して図示反時計回り方向に僅か
に回動して該補助脚201が下限ストッパ205に当接
することにより該補助脚201のそれ以上の回動が規制
され、これにより後方転倒外力が補助輪200および補
助脚201によって受けられて当該シート装置10の後
方への転倒が防止される。これに対して、シート装置1
0をリフトアップ装置50に連結して車室内へ移動させ
るために前後輪60,60,70,70を連動して折り
畳むと、補助脚201,201が連動して折り畳まれ
る。
【0031】すなわち、前記したように後輪70が折り
畳まれる段階で、後輪ステー71が上方へ回動すると、
補助脚201のガイドローラー203がガイドブロック
210のガイド面210aに当接し、この段階で補助脚
201の自由回動状態が規制される。すなわち、後輪ス
テー71がさらに上方(折り畳み方向)へ回動すると、
ガイドローラー203をガイド面210aに沿って転動
させながら支軸202が上方へ変位するため、補助脚2
01は後輪ステー71に対して図示時計回り方向(折り
畳み方向)に回動する。後輪ステー71が上端位置まで
回動して後輪70が完全に折り畳まれた状態となると、
補助脚201も折り畳み方向に最大に回動した状態とな
り、この状態では図中二点鎖線で示すように補助輪20
0および補助脚201は後輪70の下端縁の高さHより
も上側に位置する状態となる。このように、両補助脚2
01,201は後輪70,70の折り畳み動作に連動し
て折り畳まれ、逆に後輪70,70の取り出し動作に連
動して取り出されるので、使用者(介護者等)は、補助
脚201,201の折り畳み、取り出しについて特別の
操作を行う必要がない。従って、従来のように補助脚2
01,201を取り出さないまま路面Gに接地させた
り、逆に補助脚201,201を取り出したまま車室内
へ移動させて該補助脚201,201あるいは車両を損
傷してしまうといったおそれはなくなる。また、補助脚
201,201の折り畳み、取り出しについて特別の操
作を行うことなく、その機能を発揮させることができる
ので、当該シート装置10の使い勝手を向上させること
ができる。
畳まれる段階で、後輪ステー71が上方へ回動すると、
補助脚201のガイドローラー203がガイドブロック
210のガイド面210aに当接し、この段階で補助脚
201の自由回動状態が規制される。すなわち、後輪ス
テー71がさらに上方(折り畳み方向)へ回動すると、
ガイドローラー203をガイド面210aに沿って転動
させながら支軸202が上方へ変位するため、補助脚2
01は後輪ステー71に対して図示時計回り方向(折り
畳み方向)に回動する。後輪ステー71が上端位置まで
回動して後輪70が完全に折り畳まれた状態となると、
補助脚201も折り畳み方向に最大に回動した状態とな
り、この状態では図中二点鎖線で示すように補助輪20
0および補助脚201は後輪70の下端縁の高さHより
も上側に位置する状態となる。このように、両補助脚2
01,201は後輪70,70の折り畳み動作に連動し
て折り畳まれ、逆に後輪70,70の取り出し動作に連
動して取り出されるので、使用者(介護者等)は、補助
脚201,201の折り畳み、取り出しについて特別の
操作を行う必要がない。従って、従来のように補助脚2
01,201を取り出さないまま路面Gに接地させた
り、逆に補助脚201,201を取り出したまま車室内
へ移動させて該補助脚201,201あるいは車両を損
傷してしまうといったおそれはなくなる。また、補助脚
201,201の折り畳み、取り出しについて特別の操
作を行うことなく、その機能を発揮させることができる
ので、当該シート装置10の使い勝手を向上させること
ができる。
【0032】以上説明した補助脚200の折り畳み、取
り出し構造(第1実施形態)には変更を加えることがで
きる。例えば図16に示した補助脚251の折り畳み、
取り出し構造(第2実施形態)は、第1実施形態におけ
るガイドブロック210に対するガイドローラー203
の転動により連動させる構成(ガイドローラー連動式)
に代えてリンクアーム251を用いることにより補助脚
251の折り畳み、取り出しを後輪70の折り畳み、取
り出し動作に連動させる構成(リンクアーム連動式)と
なっている。この第2実施形態において、前記例示した
第1実施形態と同様の部材および構成については同位の
符号を用いてその説明を省略する。なお、図16におい
て前輪60,60等の図示が省略されている。この第2
実施形態における補助脚251も、両後輪70,70に
対応して左右一対設けられている。両補助脚251,2
51は左右対称に構成されているので、着座者から見て
左側の補助脚251の折り畳み、取り出し構造について
説明する。左側の補助脚251の折り畳み、取り出し構
造が図16に示されている。図示するように補助脚25
2の先端(接地側端部)には補助輪250が回転自在に
取り付けられている。この補助脚252は、後輪ステー
71の長手方向ほぼ中程の位置に設けたブラケット部7
1bに支軸253(支点C)を介して上下に傾動可能に
支持されている。補助脚252の支軸253に対して補
助輪250とは反対側(反接地側)は図示するように半
円弧形状に湾曲しており、この湾曲部252aの先端に
上記リンクアーム251の一端側が支軸254(支点
D)を介して回転可能に連結されている。また、この湾
曲部252aの内側には、シートフレーム20の連結ロ
ッド72が位置している。この連結ロッド72の周囲上
側を取り巻くようにして補助脚252の湾曲部252a
が延在している。この連結ロッド72に湾曲部252a
が上側から当接することにより、補助脚252の図示反
時計回り方向の回動が規制され、これにより当該補助輪
250を経て付加される地面Gからの接地荷重(支点C
を中心とする図示反時計回りのモーメント)が受けられ
る。リンクアーム251の他端側は、支軸255(支点
B)を介してシートフレーム20(シート本体11側)
に回転可能に連結されている。この支点Bと、後輪ステ
ー71の支軸71a(支点A)とは予め設定された一定
距離だけ離れている。
り出し構造(第1実施形態)には変更を加えることがで
きる。例えば図16に示した補助脚251の折り畳み、
取り出し構造(第2実施形態)は、第1実施形態におけ
るガイドブロック210に対するガイドローラー203
の転動により連動させる構成(ガイドローラー連動式)
に代えてリンクアーム251を用いることにより補助脚
251の折り畳み、取り出しを後輪70の折り畳み、取
り出し動作に連動させる構成(リンクアーム連動式)と
なっている。この第2実施形態において、前記例示した
第1実施形態と同様の部材および構成については同位の
符号を用いてその説明を省略する。なお、図16におい
て前輪60,60等の図示が省略されている。この第2
実施形態における補助脚251も、両後輪70,70に
対応して左右一対設けられている。両補助脚251,2
51は左右対称に構成されているので、着座者から見て
左側の補助脚251の折り畳み、取り出し構造について
説明する。左側の補助脚251の折り畳み、取り出し構
造が図16に示されている。図示するように補助脚25
2の先端(接地側端部)には補助輪250が回転自在に
取り付けられている。この補助脚252は、後輪ステー
71の長手方向ほぼ中程の位置に設けたブラケット部7
1bに支軸253(支点C)を介して上下に傾動可能に
支持されている。補助脚252の支軸253に対して補
助輪250とは反対側(反接地側)は図示するように半
円弧形状に湾曲しており、この湾曲部252aの先端に
上記リンクアーム251の一端側が支軸254(支点
D)を介して回転可能に連結されている。また、この湾
曲部252aの内側には、シートフレーム20の連結ロ
ッド72が位置している。この連結ロッド72の周囲上
側を取り巻くようにして補助脚252の湾曲部252a
が延在している。この連結ロッド72に湾曲部252a
が上側から当接することにより、補助脚252の図示反
時計回り方向の回動が規制され、これにより当該補助輪
250を経て付加される地面Gからの接地荷重(支点C
を中心とする図示反時計回りのモーメント)が受けられ
る。リンクアーム251の他端側は、支軸255(支点
B)を介してシートフレーム20(シート本体11側)
に回転可能に連結されている。この支点Bと、後輪ステ
ー71の支軸71a(支点A)とは予め設定された一定
距離だけ離れている。
【0033】次に、図17に示すように補助輪250
は、補助脚252の先端部に対して位置調整可能に取り
付けられている。補助ステー252の先端にはねじ孔2
52bが形成されており、このねじ孔252bにはねじ
軸256がねじ込まれている。ねじ軸256のねじ孔2
52bに対する締め込み量はロックナット257を締め
込むことにより固定することができる。このねじ軸25
6の先端にブラケット258が取り付けられ、このブラ
ケット258に補助輪250が回転自在に支持されてい
る。ねじ軸256のねじ孔252bに対する締め込み量
を調整することにより、実質的に補助脚252の長さ
(支点Cと補助輪250との間の距離)を調整すること
ができ、これによりシート装置10が後方へ傾動した際
における当該補助輪250の接地のタイミングを調整す
ることができる。この補助輪250の補助脚252に対
する位置調整構造は、前記第1実施形態にも適用するこ
とができる。このように構成した第2実施形態の補助脚
252および補助輪250の折り畳み、取り出し構造に
よれば、後輪ステー71の回転に伴ってなされるリンク
アーム251の後輪ステー71に対する回転により補助
脚252を後輪ステー71に対して回転させて、該補助
脚252の折り畳み、取り出し動作を後輪70の折り畳
み取り出し動作に連動して行うことができる。図16に
おいて、使用位置に取り出された補助脚252および補
助輪250が実線で示され、収納位置に折り畳まれた補
助脚252および補助輪250が二点鎖線で示されてい
る。
は、補助脚252の先端部に対して位置調整可能に取り
付けられている。補助ステー252の先端にはねじ孔2
52bが形成されており、このねじ孔252bにはねじ
軸256がねじ込まれている。ねじ軸256のねじ孔2
52bに対する締め込み量はロックナット257を締め
込むことにより固定することができる。このねじ軸25
6の先端にブラケット258が取り付けられ、このブラ
ケット258に補助輪250が回転自在に支持されてい
る。ねじ軸256のねじ孔252bに対する締め込み量
を調整することにより、実質的に補助脚252の長さ
(支点Cと補助輪250との間の距離)を調整すること
ができ、これによりシート装置10が後方へ傾動した際
における当該補助輪250の接地のタイミングを調整す
ることができる。この補助輪250の補助脚252に対
する位置調整構造は、前記第1実施形態にも適用するこ
とができる。このように構成した第2実施形態の補助脚
252および補助輪250の折り畳み、取り出し構造に
よれば、後輪ステー71の回転に伴ってなされるリンク
アーム251の後輪ステー71に対する回転により補助
脚252を後輪ステー71に対して回転させて、該補助
脚252の折り畳み、取り出し動作を後輪70の折り畳
み取り出し動作に連動して行うことができる。図16に
おいて、使用位置に取り出された補助脚252および補
助輪250が実線で示され、収納位置に折り畳まれた補
助脚252および補助輪250が二点鎖線で示されてい
る。
【0034】図16において実線で示すように補助脚2
52を下方の使用位置へ回動させた取り出し状態では、
この補助輪250は後輪70の後方に位置される。ま
た、シート装置10が後方へ傾動していない状態では、
補助輪250と地面Gとの間に一定の隙間が設定されて
おり、補助輪250は地面Gから浮いた位置に位置して
いる。このため、シート装置10をリフトアップ装置5
0から切り離して車椅子として用いる場合において、着
座者がバランスを崩す等してシート装置10が後方へ傾
動すると、補助輪250が地面Gに当接し、これにより
シート装置10の後方への転倒を防止することができ
る。このような補助脚252および補助輪250の使用
状態において、当該シート装置10をリフトアップ装置
50に連結し、この連結状態でリフトアップ装置50に
よりシート装置10を上昇させ、然る後両後輪70,7
0を折り畳むと、後輪ステー71が支軸71a(支点
A)を中心にして上方へ回動し、これにより、補助脚2
52、補助輪250および支点Cが支点Aを中心とする
軌跡に沿って上方へ移動する。また、補助脚252の移
動によりリンクアーム251の支点Dが変位する。支点
Dはリンクアーム251の他端側の支点Bを中心とする
軌跡に沿って移動する。支点Bと支点Aとの間には一定
距離だけ離れている。このため、支点Dの移動軌跡と支
点Cの移動軌跡は一致せず、これにより補助脚252が
支点Cを中心にして後輪ステー71に対して回転する。
本実施形態の場合補助脚252は後輪ステー71に対し
て図示時計回り方向へ回転するよう、各支点A〜Dの位
置が適切に設定されている。このように後輪70の折り
畳み動作に連動して補助脚252が支点Cを中心にして
後輪ステー71に対して図示時計回り方向に回転しつ
つ、後輪ステー71ととともに図示上方(折り畳み方
向)へ変位する。補助脚252が支点Cを中心にして後
輪ステー71に対して回転することにより、後輪70が
折り畳み位置に至った段階で、補助輪250および補助
脚252は後輪70の下端縁の高さHよりも上側へ変位
する。このため、当該シート装置10の車室内への格納
状態において、シート本体11の下側をよりコンパクト
に折り畳むことができ、これにより車室内における着座
者の着座高さ(ヒップポイント)をより低く設定するこ
とができる。
52を下方の使用位置へ回動させた取り出し状態では、
この補助輪250は後輪70の後方に位置される。ま
た、シート装置10が後方へ傾動していない状態では、
補助輪250と地面Gとの間に一定の隙間が設定されて
おり、補助輪250は地面Gから浮いた位置に位置して
いる。このため、シート装置10をリフトアップ装置5
0から切り離して車椅子として用いる場合において、着
座者がバランスを崩す等してシート装置10が後方へ傾
動すると、補助輪250が地面Gに当接し、これにより
シート装置10の後方への転倒を防止することができ
る。このような補助脚252および補助輪250の使用
状態において、当該シート装置10をリフトアップ装置
50に連結し、この連結状態でリフトアップ装置50に
よりシート装置10を上昇させ、然る後両後輪70,7
0を折り畳むと、後輪ステー71が支軸71a(支点
A)を中心にして上方へ回動し、これにより、補助脚2
52、補助輪250および支点Cが支点Aを中心とする
軌跡に沿って上方へ移動する。また、補助脚252の移
動によりリンクアーム251の支点Dが変位する。支点
Dはリンクアーム251の他端側の支点Bを中心とする
軌跡に沿って移動する。支点Bと支点Aとの間には一定
距離だけ離れている。このため、支点Dの移動軌跡と支
点Cの移動軌跡は一致せず、これにより補助脚252が
支点Cを中心にして後輪ステー71に対して回転する。
本実施形態の場合補助脚252は後輪ステー71に対し
て図示時計回り方向へ回転するよう、各支点A〜Dの位
置が適切に設定されている。このように後輪70の折り
畳み動作に連動して補助脚252が支点Cを中心にして
後輪ステー71に対して図示時計回り方向に回転しつ
つ、後輪ステー71ととともに図示上方(折り畳み方
向)へ変位する。補助脚252が支点Cを中心にして後
輪ステー71に対して回転することにより、後輪70が
折り畳み位置に至った段階で、補助輪250および補助
脚252は後輪70の下端縁の高さHよりも上側へ変位
する。このため、当該シート装置10の車室内への格納
状態において、シート本体11の下側をよりコンパクト
に折り畳むことができ、これにより車室内における着座
者の着座高さ(ヒップポイント)をより低く設定するこ
とができる。
【0035】逆に、リフトアップ装置50によりシート
装置10を室外側へ振り出す段階で、後輪70,70の
取り出し動作に連動して、両補助脚252,252が取
り出される。後輪ステー71が図16において二点鎖線
で示す折り畳み位置から支点Aを中心にして下方(取り
出し方向)へ回動すると、支点Cを介して補助脚252
も一体で下方へ変位する。補助脚252が下方へ変位す
ることにより支点Dが変位するので、リンクアーム25
1が支点Bを中心にして下方(図16において反時計回
り方向)に回転する。支点Cの移動軌跡の中心となる支
点Aと、リンクアーム251の回転中心となる支点Bは
相互に一定距離離間しているので、後輪ステー71が取
り出し方向へ回動すると、補助脚252が後輪ステー7
1に対して支点Cを中心にして図示反時計回り方向に回
転する。これにより、後輪70が図16において実線で
示す取り出し位置に取り出された段階では、補助輪25
0が後輪70よりも後方へ取り出された状態となる。こ
のように、第2実施形態の車両用シート1によっても、
シート装置10における後輪70,70の折り畳み、取
り出し動作に連動して補助脚252,252が折り畳
み、取り出されるので、着座者あるいは介護者が補助脚
252,252の折り畳み、取り出しに関して特別な操
作をする必要がない。このことから、補助脚の折り畳
み、取り出しを手動操作により行う場合における、当該
補助脚の折り畳み忘れ、取り出し忘れといった操作ミス
を防止することができ、これにより補助脚を折り畳んだ
状態のままシート装置10を走行させたり、逆に補助脚
を取り出した状態のままシート装置10を車室内に移動
させて車両あるいは当該シート装置10を損傷させてし
まうおそれがなくなる。
装置10を室外側へ振り出す段階で、後輪70,70の
取り出し動作に連動して、両補助脚252,252が取
り出される。後輪ステー71が図16において二点鎖線
で示す折り畳み位置から支点Aを中心にして下方(取り
出し方向)へ回動すると、支点Cを介して補助脚252
も一体で下方へ変位する。補助脚252が下方へ変位す
ることにより支点Dが変位するので、リンクアーム25
1が支点Bを中心にして下方(図16において反時計回
り方向)に回転する。支点Cの移動軌跡の中心となる支
点Aと、リンクアーム251の回転中心となる支点Bは
相互に一定距離離間しているので、後輪ステー71が取
り出し方向へ回動すると、補助脚252が後輪ステー7
1に対して支点Cを中心にして図示反時計回り方向に回
転する。これにより、後輪70が図16において実線で
示す取り出し位置に取り出された段階では、補助輪25
0が後輪70よりも後方へ取り出された状態となる。こ
のように、第2実施形態の車両用シート1によっても、
シート装置10における後輪70,70の折り畳み、取
り出し動作に連動して補助脚252,252が折り畳
み、取り出されるので、着座者あるいは介護者が補助脚
252,252の折り畳み、取り出しに関して特別な操
作をする必要がない。このことから、補助脚の折り畳
み、取り出しを手動操作により行う場合における、当該
補助脚の折り畳み忘れ、取り出し忘れといった操作ミス
を防止することができ、これにより補助脚を折り畳んだ
状態のままシート装置10を走行させたり、逆に補助脚
を取り出した状態のままシート装置10を車室内に移動
させて車両あるいは当該シート装置10を損傷させてし
まうおそれがなくなる。
【0036】以上説明した第1、第2実施形態にはさら
に様々な変更を加えることができる。例えば、補助脚2
01(252)の接地側端部に補助輪200(250)
を取り付け、この補助輪200(250)を介して当該
補助脚201(252)を接地させる構成を例示した
が、補助輪を省略して補助脚を直接地面Gに接地させる
構成としてもよい。また、第1実施形態において補助脚
201を後輪ステー201(モータベース161)に回
動支持する構成を例示したが、シートフレーム21の下
面側に補助脚を直接回動支持する構成としてもよい。こ
の場合、補助脚と後輪ステーとの間にリンクアームを介
装することにより該補助脚を後輪ステーに連動して上下
に回動させることができ、これにより補助脚の取り出し
・折り畳みを後輪に連動させることができる。また、補
助脚をシートフレーム21に回動支持し、該補助脚と前
記連動機構35の移動枠80にリンクアームを介して連
結することにより補助脚を前後輪に連動して折り畳み、
取り出す構成としてもよい。また、例示した2実施形態
では、補助脚201(252)の折り畳み、取り出し動
作を後輪70の折り畳み、取り出し動作に連動させる構
成を例示したが、前輪60の折り畳み、取り出し動作に
連動させる構成としてもよい。また、左右一対の補助脚
201,201(252,252)を設ける構成を例示
したが、後輪70,70の後方で接地させる1つの補助
脚を設ける構成としてもよい。また、シートフレーム2
1に回動支持した補助脚201(252)を、連動機構
35の電動モータ85とは別に設けた電動モータを駆動
源として上下に回動させる構成として、前後輪60,7
0の駆動系とは独立して折り畳み、取り出し可能とし、
電動モータの起動停止を制御することにより、補助脚2
01,201(252,252)の折り畳み、取り出し
を前後輪に連動させる構成としてもよい。さらに、補助
脚201(252)が折り畳まれると、後輪70の下端
縁の高さHよりも上側に収納される構成を例示したが、
高さHよりも下側に収納する構成としてもよい。
に様々な変更を加えることができる。例えば、補助脚2
01(252)の接地側端部に補助輪200(250)
を取り付け、この補助輪200(250)を介して当該
補助脚201(252)を接地させる構成を例示した
が、補助輪を省略して補助脚を直接地面Gに接地させる
構成としてもよい。また、第1実施形態において補助脚
201を後輪ステー201(モータベース161)に回
動支持する構成を例示したが、シートフレーム21の下
面側に補助脚を直接回動支持する構成としてもよい。こ
の場合、補助脚と後輪ステーとの間にリンクアームを介
装することにより該補助脚を後輪ステーに連動して上下
に回動させることができ、これにより補助脚の取り出し
・折り畳みを後輪に連動させることができる。また、補
助脚をシートフレーム21に回動支持し、該補助脚と前
記連動機構35の移動枠80にリンクアームを介して連
結することにより補助脚を前後輪に連動して折り畳み、
取り出す構成としてもよい。また、例示した2実施形態
では、補助脚201(252)の折り畳み、取り出し動
作を後輪70の折り畳み、取り出し動作に連動させる構
成を例示したが、前輪60の折り畳み、取り出し動作に
連動させる構成としてもよい。また、左右一対の補助脚
201,201(252,252)を設ける構成を例示
したが、後輪70,70の後方で接地させる1つの補助
脚を設ける構成としてもよい。また、シートフレーム2
1に回動支持した補助脚201(252)を、連動機構
35の電動モータ85とは別に設けた電動モータを駆動
源として上下に回動させる構成として、前後輪60,7
0の駆動系とは独立して折り畳み、取り出し可能とし、
電動モータの起動停止を制御することにより、補助脚2
01,201(252,252)の折り畳み、取り出し
を前後輪に連動させる構成としてもよい。さらに、補助
脚201(252)が折り畳まれると、後輪70の下端
縁の高さHよりも上側に収納される構成を例示したが、
高さHよりも下側に収納する構成としてもよい。
【図1】本発明の実施形態に係る車両用シートを示す斜
視図である。本図は、リフトアップ装置からシート装置
を切り離した状態を示している。
視図である。本図は、リフトアップ装置からシート装置
を切り離した状態を示している。
【図2】本発明の実施形態に係る車両用シートを示す斜
視図である。本図は、リフトアップ装置にシート装置を
連結してドア開口部を通過させる状態を示している。
視図である。本図は、リフトアップ装置にシート装置を
連結してドア開口部を通過させる状態を示している。
【図3】シート装置の全体斜視図である。本図では、シ
ート本体の図示は省略されている。
ート本体の図示は省略されている。
【図4】シート装置の後輪の取り付け部周辺の分解斜視
図である。
図である。
【図5】シート装置の後輪および補助脚周辺の側面図で
ある。
ある。
【図6】シート装置の側面図である。本図は、前後輪が
折り畳まれる様子を段階的に示している。
折り畳まれる様子を段階的に示している。
【図7】前輪が姿勢変更される様子を示す側面図であ
る。本図は、姿勢規制ガイドのカラーが縦姿勢の前輪に
当接した段階を示している。
る。本図は、姿勢規制ガイドのカラーが縦姿勢の前輪に
当接した段階を示している。
【図8】前輪が姿勢変更される様子を示す平面図であ
る。本図は、姿勢規制ガイドのカラーが縦姿勢の前輪に
当接した段階を示している。
る。本図は、姿勢規制ガイドのカラーが縦姿勢の前輪に
当接した段階を示している。
【図9】前輪が姿勢変更される様子を示す側面図であ
る。本図は、前輪が横姿勢になった状態を示している。
る。本図は、前輪が横姿勢になった状態を示している。
【図10】前輪が姿勢変更される様子を示す平面図であ
る。本図は、前輪が横姿勢になった状態を示している。
る。本図は、前輪が横姿勢になった状態を示している。
【図11】本発明の実施形態を示す図であり、補助脚が
折り畳まれる様子を示す側面図である。
折り畳まれる様子を示す側面図である。
【図12】シート装置の連結部周辺とリフトアップ装置
の連結板周辺の斜視図である。
の連結板周辺の斜視図である。
【図13】連結部に連結板が連結された状態の側面図で
ある。
ある。
【図14】シートフレームの後ろ枠がリフトアップ装置
の受け枠に連結される状態を示す斜視図であり、電源コ
ネクタのオス側がメス側に接続される状態及び位置決め
ピンが位置決め孔に挿入される状態を示す図である。
の受け枠に連結される状態を示す斜視図であり、電源コ
ネクタのオス側がメス側に接続される状態及び位置決め
ピンが位置決め孔に挿入される状態を示す図である。
【図15】リフトアップ装置の全体斜視図である。
【図16】第2実施形態を示す図であり、補助脚の側面
図である。本図において、補助脚の取り出し位置が実線
で示され、折り畳み位置が二点鎖線で示されている。
図である。本図において、補助脚の取り出し位置が実線
で示され、折り畳み位置が二点鎖線で示されている。
【図17】第2実施形態における補助輪の補助脚に対す
る支持構造を示す斜視図である。
る支持構造を示す斜視図である。
1…車両用シート
10…シート装置
11…シート本体
20…シートフレーム
35…連動機構
40…連結部
50…リフトアップ装置
55…四節平行リンク機構
56…連結板
60…前輪
70…後輪
71…後輪ステー
86…駆動装置(前後輪折り畳み用)
200…補助輪(第1実施形態)
201…補助脚(第1実施形態)
203…ガイドローラー
210…ガイドブロック、210a…ガイド面
250…補助輪(第2実施形態)
251…リンクアーム
252…補助脚(第2実施形態)
Claims (6)
- 【請求項1】 シート本体と、該シート本体に回動可能
に支持したステーを介して折り畳み可能な前後の車輪を
有するシート装置と、車両室内に設置され、該シート装
置を連結して前記シート本体の着座姿勢を保持しつつ該
シート装置を車両室内と車両室外との間で移動するため
のリフトアップ装置を備え、前記シート装置は、車両室
内に移動して車両室内用のシートとして使用可能、かつ
車両室外に移動し、前記リフトアップ装置から切り離し
て車椅子として単独で使用可能な構成とした車両用シー
トであって、 前記シート装置は、前記後輪よりも後方において接地す
る補助脚を備え、該補助脚は、前記前輪または後輪の折
り畳み動作に連動して折り畳まれ、該前輪または後輪の
取り出し動作に連動して取り出される構成とした車両用
シート。 - 【請求項2】 請求項1記載の車両用シートであって、
前輪が地面から浮いて当該シート装置が後方へ傾動した
時にのみ、補助脚を地面に接地させる構成とした車両用
シート。 - 【請求項3】 請求項1または2記載の車両用シートで
あって、補助脚の接地側端部に補助輪を回転可能に設
け、該補助輪を介して補助脚を接地させる構成とした車
両用シート。 - 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか1項に記載した
車両用シートであって、補助脚は後輪ステーに回転可能
に支持する一方、該補助脚の反接地側端部をシート本体
側に設けた案内部材を介して案内して、前記後輪ステー
の回転に伴って変位する前記補助脚の回転軸線に対して
該補助脚の反接地側端部を変位させて該補助脚を前記後
輪の折り畳み、取り出し動作に連動して折り畳み、取り
出す構成とした車両用シート。 - 【請求項5】 請求項1〜3のいずれか1項に記載した
車両用シートであって、補助脚は後輪ステーに回転可能
に支持する一方、該補助脚の反接地側端部にリンクアー
ムの一端側を回転可能に支持するとともに、該リンクア
ームの他端側をシート本体側に回転可能に支持して、前
記後輪ステーの回転に伴ってなされる前記リンクアーム
の前記後輪ステーに対する回転により前記補助脚を前記
後輪ステーに対して回転させて、前記補助脚を前記後輪
の折り畳み、取り出し動作に連動して折り畳み、取り出
す構成とした車両用シート。 - 【請求項6】 請求項1〜5のいずれか1項に記載した
車両用シートであって、シート装置の前後輪が電動モー
タを駆動源として折り畳み、取り出される構成とした車
両用シート。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002034308A JP2003048469A (ja) | 2001-05-28 | 2002-02-12 | 車両用シート |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001159349 | 2001-05-28 | ||
JP2001-159349 | 2001-05-28 | ||
JP2002034308A JP2003048469A (ja) | 2001-05-28 | 2002-02-12 | 車両用シート |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003048469A true JP2003048469A (ja) | 2003-02-18 |
Family
ID=26615807
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002034308A Pending JP2003048469A (ja) | 2001-05-28 | 2002-02-12 | 車両用シート |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003048469A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100863176B1 (ko) | 2007-06-04 | 2008-10-13 | 현대자동차주식회사 | 자동차용 휠체어 겸 시트의 전륜 절첩장치 |
US7641217B2 (en) | 2006-12-12 | 2010-01-05 | Hyundai Motor Company | Detachable mobile seat for vehicle usable as wheelchair |
-
2002
- 2002-02-12 JP JP2002034308A patent/JP2003048469A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7641217B2 (en) | 2006-12-12 | 2010-01-05 | Hyundai Motor Company | Detachable mobile seat for vehicle usable as wheelchair |
KR100863176B1 (ko) | 2007-06-04 | 2008-10-13 | 현대자동차주식회사 | 자동차용 휠체어 겸 시트의 전륜 절첩장치 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR100515785B1 (ko) | 차량 시트 | |
WO1998043849A1 (fr) | Siege de vehicule rotatif | |
WO1999011488A1 (fr) | Siege pivotant pour vehicule | |
JP3578093B2 (ja) | 車両用シート | |
JP2001097081A (ja) | 車両用回転座席 | |
JP3127904B2 (ja) | 車両用リフトアップシート | |
JP2003048469A (ja) | 車両用シート | |
JP3463638B2 (ja) | 車両用シート装置 | |
JP4540865B2 (ja) | 車両用回転シート | |
JP3755459B2 (ja) | 車両用シート | |
JP3466528B2 (ja) | 車両用シート装置 | |
JP3022520B1 (ja) | 車両用リフトアップシート | |
JP3376300B2 (ja) | 車両用リフトアップシート | |
JP4100391B2 (ja) | 車両用シート | |
JP2004148093A (ja) | 車両用シート | |
JP3358534B2 (ja) | 車両用リフトアップシート | |
JP2004236748A (ja) | 車両用シート | |
JP3127901B2 (ja) | 車両用リフトアップシート | |
JP3139489B2 (ja) | 車両用リフトアップシート | |
JP2005145281A (ja) | 車両の乗降補助装置 | |
JP4069920B2 (ja) | 車両用シート | |
JP2003267096A (ja) | 車両用シート | |
JP2002153514A (ja) | 車椅子 | |
WO2005007445A1 (ja) | 車両用シート | |
JP3264237B2 (ja) | 車両用昇降シート装置 |