JP2001191705A - 自動車用ディスクホイール - Google Patents

自動車用ディスクホイール

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JP2001191705A
JP2001191705A JP34704999A JP34704999A JP2001191705A JP 2001191705 A JP2001191705 A JP 2001191705A JP 34704999 A JP34704999 A JP 34704999A JP 34704999 A JP34704999 A JP 34704999A JP 2001191705 A JP2001191705 A JP 2001191705A
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disk
component
rim
wheel
thickness
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Shigemasa Takagi
茂正 高木
Akihiro Nagata
彰弘 永田
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Central Motor Wheel Co Ltd
Fuji Bellows Co Ltd
Fuji Seiko Co Ltd
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Central Motor Wheel Co Ltd
Fuji Bellows Co Ltd
Fuji Seiko Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 制振性に優れ、かつ制振材が外部へ離脱しな
い自動車用ディスクホイールを提供する。 【解決手段】 表側ディスク構成部4とその外周に表側
リム構成部5を一体成形した表側ホイール部材2と、こ
れとは別の裏側ディスク構成部6とその外周に裏側リム
構成部7を一体成形した裏側ホイール部材3とを、表側
ディスク構成部4と裏側ディスク構成部6で合体する。
表側ディスク構成部4と裏側ディスク構成部6との間に
制振材23を介在する。前記合体された両ディスク構成
部4,6の外周部において両ディスク構成部4,6相互
を溶接する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車用ディスク
ホイールに関するもので、より詳しくは、タイヤ側から
車軸ハブ側への振動の伝達を抑制する制振性に優れた自
動車用ディスクホイールに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、自動車走行時におけるタイヤから
の振動による室内での騒音を低減することが強く望まれ
ており、この対策として、タイヤ自身の改良やディスク
ホイールの改良が種々なされている。
【0003】前記の低騒音化を図るためにディスクホイ
ールを改良する方法として、例えば図16に示すよう
に、車軸ハブ100に固着されるディスク101と車軸
ハブに対して回動可能な可動ディスク102との間に防
振ゴム103を介装するとともに該防振ゴム103を両
ディスク101,102に加硫接着し、更に、前記可動
ディスク102に固着したU字状のホルダ104とリム
105に固着したU字状のガイド106の間に防振ゴム
107を介装するとともに該防振ゴム107を加硫接着
して、リム105からディスク101に伝わる振動を抑
制したものが、特開平5−338401号公報に開示さ
れている。
【0004】また、図17に示すように、ディスク20
1とリム202とを嵌合してその周方向において部分的
に結合し、その嵌合部における非結合部位にゴム等の粘
弾性物質203を介在させたものが、特許第28880
91号公報に開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前記図16に示す従来
の技術においては、固定側ディスク101と可動ディス
ク102との結合及び可動ディスク102とリム105
との結合が防振ゴム103,107であるため、制振性
はあるもののこれらの結合の疲労寿命が低く、自動車の
走行中に該結合部が剥離したり破損する可能性が高く、
自動車用ディスクホイールとしては不向きである。
【0006】また、前記図17に示す従来の技術におい
ては、ゴム等の粘弾性物質203がホイールの軸方向に
離脱しないようにする手段は接着剤のみである。しか
し、このような接着剤は振動や経年により剥離したり劣
化しやすい。そのため、接着剤の剥離、劣化により粘弾
性物質203が走行中にホイールより離脱して防振効果
が無くなるおそれがある。更に、粘弾性物質203はホ
イールの表面側に露出するため、外部からよく見え、意
匠上好ましくない。
【0007】そこで、本発明は前記に鑑み、前記のよう
な振動を抑制する制振材の離脱のおそれをなくし、長期
にわたって制振性能を維持できる自動車用ディスクホイ
ールを提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記の課題を解決するた
めに、請求項1記載の第1の発明は、表側ディスク構成
部とその外周に表側リム構成部を一体成形した表側ホイ
ール部材と、これとは別の裏側ディスク構成部とその外
周に裏側リム構成部を一体成形した裏側ホイール部材と
を、表側ディスク構成部と裏側ディスク構成部で合体し
て、軸方向に2分割されたディスクホイール形状とし、
かつ前記表側ディスク構成部と裏側ディスク構成部との
間に制振材を介在し、更に、前記合体された両ディスク
構成部の外周部において両ディスク構成部相互を溶接し
たことを特徴とするものである。
【0009】本発明においては、表側ディスク構成部と
表側リム構成部が一体成形され、また、裏側ディスク構
成部と裏側リム構成部が一体成形され、かつ、両ディス
ク構成部が溶接接合されているため、自動車走行中にお
いても構成部分が分離せず、耐久性のある自動車ホイー
ルを構成する。
【0010】また、二重となった両ディスク構成部間に
制振材が配置されているため、タイヤからリムを介して
伝達される振動が、制振材により効果的に吸収され、車
軸ハブへの振動の伝達が低減される。
【0011】更に、制振材は両ディスク構成部間にサン
ドイッチ状に介在されているため、該制振材が自動車走
行中に外部へ離脱することがない。
【0012】請求項2記載の第2の発明は、前記第1の
発明において、前記制振材を、ハブ面曲部よりホイール
の径方向の内側には介在させないように形成したもので
ある。
【0013】通常、ブレーキ熱がハブを通じて表裏のデ
ィスク構成部におけるハブへの取付部に伝熱されるた
め、このハブへの取付部に制振材を介在させても、該部
の制振材はブレーキ熱により劣化し、該部での制振機能
は発揮されない。そこで本発明のように、制振機能を発
揮し得ない該部分に制振材を設けないことにすることに
より、制振材の無駄な使用を排除し、コストダウンを図
ることができる。
【0014】更に、ハブボルト穴の周囲近くの両ディス
ク構成部間に弾性材料からなる制振材が介在されている
と、ハブボルトの増し締めが必要になるが、本発明にお
いては、ハブボルト穴の周囲近くに制振材が無いため、
ハブボルトの増し締めが不要になる。
【0015】請求項3記載の第3の発明は、前記第1又
は2の発明において、前記表側リム構成部と裏側リム構
成部で形成されたリムのタイヤ装着側面であって、フラ
ンジ部とタイヤのビードが装着される部分を除いた面に
制振材を配置固着したものである。
【0016】本発明においては、リム部に配置した制振
材によって、タイヤから伝達される振動がリム部を伝達
する段階で吸収され、ディスク部に伝達される振動を大
幅に低減させる。したがって、前記第1の発明に比べて
車軸ハブへの振動の伝達が一層低減される。
【0017】請求項4記載の第4の発明は、前記第1又
は第2又は第3の発明において、前記表側ディスク構成
部と裏側ディスク構成部に飾り穴を相互に一致させて形
成するとともに表側ディスク構成部の飾り穴が、表側デ
ィスク構成部材を内側へ折曲して形成されているもので
ある。
【0018】本発明においては、表側ディスク構成部と
裏側ディスク構成部間の空間における飾り穴側端が、表
側ディスク構成部材を内側へ折曲した部材で閉塞され、
制振材が前記飾り穴側端からはみ出すことがなく、ま
た、飾り穴側端から水が侵入することを防止できる。そ
のため、制振材の吸振性能の長寿命化や金属部の防錆化
や見栄えの良さを図ることができる。
【0019】請求項5記載の第5の発明は、前記第1乃
至4のいずれかの発明において、前記表側のディスク構
成部の板厚と裏側のディスク構成部の板厚の総計の板厚
よりも前記表側リム構成部の板厚と裏側リム構成部の板
厚の総計の板厚を小さくしたものである。
【0020】請求項6記載の第6の発明は、前記第1乃
至4のいずれかの発明において、前記表側ディスク構成
部の板厚と裏側ディスク構成部の板厚の総計の板厚を1
とした場合、前記表側リム構成部の板厚と裏側リム構成
部の板厚の総計を0.3〜0.8の板厚比としたもので
ある。
【0021】本第5及び第6の発明においては、ディス
ク部を二重板構造にしたことによって該部の重量が、一
般のディスクホイールのディスク部の重量よりも重くな
っても、リム部の重量を一般のディスクホイールの重量
よりも軽くして、前記重量増加分を相殺し、全体として
重量増をなくすことができる。
【0022】そして、請求項7記載の第7の発明は、前
記第5又は第6の発明において、前記表側リム構成部と
裏側リム構成部におけるフランジ部を、その先端部を折
り返して二重板構造にしたものである。
【0023】本発明においては、前記のようにリム部の
板厚をディスク部の板厚よりも薄くしても、該リム部の
フランジ部を二重板構造として剛性を高めたので、縁石
への乗り上げによってフランジ部が変形することを防止
することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】図1乃至図15に示す実施例に基
いて本発明の実施の形態について説明する。
【0025】図1乃至図9は本発明の第1実施例を示
す。
【0026】図1は本発明の自動車用ディスクホイール
の縦断面図で、図2はその構成部品を分離して示す断面
図である。
【0027】自動車用ディスクホイール1は、ホイール
の意匠面側をなす表側ホイール部材2と、裏側ホイール
部材3とからなり、軸方向X−Xに2分割されている。
【0028】前記表側ホイール部材2は、表側ディスク
構成部4と、リム部の軸方向の略表側半分を構成する表
側リム構成部5とを一体成形してなる。裏側ホイール部
材3は、裏側ディスク構成部6と、リム部の軸方向の略
裏側半分を構成する裏側リム構成部7とを一体成形して
なる。
【0029】前記表側ホイール部材2における表側ディ
スク構成部4は、その中心にハブ穴8を形成し、その外
周部に位置してハブボルト穴9を形成し、その外周に位
置してハブ面曲部4Rを形成し、該ハブ面曲部4Rの外
周に位置して表側へ膨出するハット部10が形成されて
いる。更に、前記ハット部10には飾り穴11が形成さ
れている。更に、表側リム構成部5は、表側ディスク構
成部4の外端部を表側へ折曲して形成し、リムドロップ
部12と、表側リムビードシート部13と、表側リムフ
ランジ部14とで形成されている。
【0030】前記裏側ホイール部材3における裏側ディ
スク構成部6は、前記表側ホイール部材2における表側
ディスク構成部4の裏面に略沿って形成され、かつ該裏
側ディスク構成部6には、表側ホイール部材2の前記ハ
ブ穴8と一致するハブ穴15と、前記ハブボルト穴9と
一致するハブボルト穴16と、前記ハブ面曲部4Rと一
致するハブ面曲部6Rと、前記飾り穴11に一致する飾
り穴17が形成されている。なお、ハブ穴15を形成す
る折曲壁15aと表側ホイール部材2のハブ穴8の内面
との間は、図6に示すように所定の隙間d、例えば2〜
5mmの隙間が形成されている。更に、裏側リム構成部
7は、裏側ディスク構成部6の外端部を裏側へ延長して
形成し、リムドロップ部18と、裏側ビードシート部1
9と、裏側リムフランジ部20を形成している。
【0031】前記表側ホイール部材2の表側ディスク構
成部4と裏側ホイール部材3の裏側ディスク構成部6
は、これらを合体した場合に、これらの間に後述する制
振部材23の厚み分だけの空間が生じるように成形され
ている。
【0032】前記表側ホイール部材2の表側リムフラン
ジ部14は、その先端を折り返して二重板構造に形成
し、その折り返し部21で表側リムフランジ部14を補
強している。また、前記裏側ホイール部材3の裏側リム
フランジ部20は、その先端を折り返して二重板構造に
形成し、その折り返し部22で裏側リムフランジ部20
を補強している。
【0033】前記表側ホイール部材2の表側ディスク構
成部4と裏側ホイール部材3の裏側ディスク構成部6と
の間に形成された空間内には、防振ゴムなどからなるデ
ィスク側制振材23が介在されている。該ディスク側制
振材23は、ディスク構成部4,6に固着することが望
ましいが非固着状態でもよい。また、制振材23は弾性
を有するため、該制振材23を介入する空間の精度は多
少不均一でもよい。更に、該ディスク側制振材23は、
その厚さが約2mm〜9mmに形成されているとともに
前記両ホイール部材2,3に形成したハブ穴8,15、
ハブボルト穴9,16及び飾り穴11,17に合致する
穴を予め形成した円形の板(膜)状に形成されている。
更に、該ディスク制振材23は、図5に示すように、そ
の外周端23aが、後述する表側ホイール部材2と裏側
ホイール部材3との溶接W部から所定の距離L、例えば
10〜20mm程度離れた位置におかれるように形成さ
れており、溶接Wを施す際において、その溶接熱によっ
て制振材23が損傷しないようにしている。
【0034】更に、該ディスク制振材23の内周端23
bは図6に示すように前記ハブ穴8の内端面と略同一部
分に位置しており、全体として、中央部に穴23cを有
する環状に形成されている。
【0035】前記表側ホイール部材2と裏側ホイール部
材3とは、これらの間に前記のディスク制振材23をサ
ンドイッチ状に介装した状態で、表側ホイール部材2と
裏側ホイール部材3のリム部での分岐部の外面で溶接W
にて固着されている。該溶接Wは、ホイールの全周にわ
たって行ってもよく、また、結合強度が確保できれば周
方向に断続的に溶接してもよい。断続的に行う場合は、
例えば溶接ビード長さを約100mmとして全周を4等
分して行うことが望ましい。
【0036】前記表側ホイール部材2のハブボルト穴9
と裏側ホイール部材3のハブボルト穴16には、図6に
示すようにナットブッシュ24を嵌合するようになって
いる。
【0037】前記表側ホイール部材2の飾り穴11は、
図7に示すように、表側ディスク構成部4の部材を裏側
へ折曲した曲げ壁11aで形成され、両ホイール部材
2,3の合わせ目(制振材23を介在する空間の端)よ
りディスク側制振材23がはみ出して外観を損ねたり、
合わせ目が見えて外観を損ねたりすることがないように
するとともに、合わせ目より水が侵入して部材に錆が発
生することを防止している。また、このように曲げ壁1
1a成形することにより、穴部の切り欠き感受性による
疲労亀裂を防止できる。更に、この曲げ壁11aの曲げ
高さは、図7に示すように、その曲げ壁11aの先端が
裏側ホイール部材3における裏側ディスク構成部6の裏
面まで達する高さにすると良い。
【0038】前記表側ホイール部材2における表側リム
構成部5のタイヤ装着側面と、裏側ホイール部材3にお
ける裏側リム構成部7のタイヤ装着側面には、これらに
わたって防振ゴムなどからなる膜状のリム側制振材25
が接着剤により装着されている。該リム側制振材25は
全周にわたって環状に装着されているとともに、その軸
方向X−Xの長さは、装着した状態において、その表側
端25aと裏側端25bとが図9に示すように、装着さ
れるタイヤ30のビード部30aの内側に位置するよう
に設定されている。
【0039】次に前記表側ホイール部材2と裏側ホイー
ル部材3の板厚について説明する。
【0040】前記のように表側ホイール部材2と裏側ホ
イール部材3にディスク側制振材23をサンドイッチ状
に介在して重合すると、図8に示すディスク部Aは両ホ
イール部材2,3のディスク構成部4,6からなる二重
板構造となり、リム部Bはホイール部材2又は3の単板
構造になる。ディスク部Aは二重でも疲労強度を確保す
るためには、一般的なツーピースホイール(タイヤを装
着するリム部と車両に固定されるディスク部が、半径方
向で分割されるホイール)の単板構造からなるディスク
部の板厚よりも、表側のディスク構成部4の板厚t1
裏側のディスク構成部6の板厚t2 (図3参照)のトー
タル板厚t1 +t2 を厚くしなければならない。例えば
一般的な板製ツーピースホイールのディスク部の板厚を
1とした場合、本発明のディスク部Aの板厚は1.2〜
2.0の板厚比となる。したがって、本発明のホイール
におけるディスク部Aの重量は一般のホイールにおける
ディスク部の重量よりも増加する。
【0041】そこで本発明のホイールにおいては、リム
構成部の板厚t3 ,t4 を、設計荷重に耐え得る強度の
限界まで薄くし、ディスク構成部4,6の板厚t1 ,t
2 を設計荷重に十分耐え得る強度の板厚として、ディス
ク部Aの板厚(t1 +t2 )よりも両リム構成部5,7
のトータル板厚(t3 +t4 )を小さくしてホイールの
重量の増加を抑制している。例えばディスク部Aの板厚
(t1 +t2 )を1とした場合、両リム構成部5,7の
トータル板厚(t3 +t4 )を0.3〜0.8の板厚比
とする。また、裏側ディスク構成部6の板厚t2 を1と
した場合、表側ディスク構成部4の板厚t1 を0.5〜
1.0の板厚比にする。
【0042】また、前記板厚t1 +t2 を1とした場
合、各リム構成部の板厚t3 及びt4を0.2〜0.5
の板厚比にするとよい。
【0043】図の実施例では、表側ディスク構成部4の
板厚t1 と表側リム構成部5の板厚t3 を同一厚とし、
裏側ディスク構成部6の板厚t2 は、表側ディスク構成
部4の板厚t1 よりも厚く、裏側リム構成部7の板厚t
4 は裏側ディスク構成部6の板厚t2 よりも薄くしてい
る。更に、裏側ディスク構成部6から裏側リム構成部7
へ漸次薄くしている。
【0044】また、一般に、リムの板厚は設計荷重に耐
え得る強度よりは変形に耐え得る強度で決まる。変形に
耐え得る強度の板厚は設計荷重に耐え得る強度の板厚よ
りも厚くする必要がある。この変形は通常、図15に示
すように、タイヤ30が縁石31に乗り上げて、その縁
石31により、リムフランジ部14,20の先端部が図
15のCで示すように変形する場合である。そこで、本
発明においては、前記のようにリム部の板厚をディスク
部よりも薄くした場合にも前記のような変形が生じない
ように、リムフランジ部14,20の先端部を前記のよ
うに折り返してその折り返し部21,22で二重板構造
とし、リムフランジ部14,20の剛性を高めている。
【0045】このように、リムフランジ部14,20の
先端部の剛性を高めることにより、リム部の他の部分の
板厚t3 ,t4 は設計荷重に耐え得る最小限の強度でよ
く、ディスク部の板厚よりも薄くすることができる。例
えば、ディスクの板厚t1 +t2 を1とした場合に、各
リムの板厚t3 及びt4 の板厚を0.2〜0.5の板厚
比にすることができる。
【0046】以上のように、リムフランジ部を折り返す
ことにより、リム部Bの板厚低減ができ、ディスク部A
での板厚増加が相殺され、ホイールの重量は一般的なデ
ィスクホイールと同等とすることができる。
【0047】次に、前記実施例のホイールの製造につい
て説明する。
【0048】先ず、表側ホイール部材2と裏側ホイール
部材3を金属製板材から前記のような形状に成形する。
図2に各単品状態を示す。この成形は一般の垂直プレス
加工でもよいが、特に揺動プレス加工で行うとよい。ま
た、穴加工は垂直プレスで行う。
【0049】次で、成形された表側ホイール部材2と裏
側ホイール部材3を、図2に示すように、これらの間に
ディスク側制振材23を介在してサンドイッチ状に重ね
合わせる。このディスク側制振材23は、図2に示すよ
うに、予め表裏のディスク構成部4,6の形状に沿った
形状に整形しておく。
【0050】次で、表側ホイール部材2と裏側ホイール
部材3を、これらのリム部での分岐部で溶接Wにて固着
して合体させる。また、ハブボルト穴9,16にナット
ブッシュ24を嵌合する。このナットブッシュ24によ
り表裏のホイール部材2,3の剥離が防止できるととも
に振れ精度が確保できる。
【0051】また、リム部のタイヤ装着側面にリム側制
振材25を装着する。
【0052】そして、前記のように組み立てられたディ
スクホイールに対し、図9に示すようにタイヤ30を装
着する。このようにタイヤ30を装着したディスクホイ
ールを、図9に示すように、そのハブボルト穴9,16
に嵌合したナットブッシュ24の穴に車両側のハブ27
のハブボルト28を挿通し、そのハブボルト28にハブ
ナット29を締め付けてハブ27に固着する。このハブ
ナット29の締め付けにより、表側ホイール部材2と裏
側ホイール部材3における両ディスク構成部4,6の内
周側(車軸側)部が相互に強固に固着される。
【0053】このように、タイヤ付ディスクホイールを
自動車に装着した状態で、自動車を走行した場合、タイ
ヤ30を介して外部振動やディスクホイールの変形によ
る振動は、リム部Bに設けたリム側制振材25及びディ
スク部Aに設けたディスク側制振材23により吸収さ
れ、車軸ハブへの振動伝達が軽減される。
【0054】また、ディスク部Aのディスク側制振材2
3は両ディスク構成部4,6でサンドイッチ状に狭持さ
れているため、自動車の走行によってもディスク部より
離脱することはない。また、リム側制振材25が仮に剥
離してもタイヤ30により外部へ脱出しない。
【0055】図10は本発明の第2実施例を示す。
【0056】本第2実施例は、前記第1実施例における
リム側制振材25を設けない例である。その他の構造は
前記第1実施例と同様であるため、前記と同一部分には
前記と同一符号を付してその説明は省略する。
【0057】本第2実施例においても、ディスク側制振
材23により前記のような振動を吸収することができ、
また、その他、前記と同様の効果を発揮できる。
【0058】図11乃至図13は第3実施例を示す。
【0059】本第3実施例は、前記第1実施例における
ディスク側制振材23の変形例である。すなわち、ディ
スク側制振材23Aを、その外周端23aは前記第1実
施例におけるディスク側制振材23と同様に溶接W部か
ら所定の距離Lだけ離れた位置に設定し、内周端23b
は、前記ハブ面曲部4R,6Rよりホイールの径方向の
外側に位置するように設定して環状に形成し、該ディス
ク側制振材23Aが、ハブ面曲部4R,6Rよりホイー
ルの径方向の内側には介在されないようにしたものであ
る。また、これにより、表側ディスク構成部4のハブ面
曲部4Rと裏側ディスク構成部6のハブ面曲部6Rとは
密着されている。
【0060】その他の構造は前記第1実施例と同様であ
るため、前記と同一部分には前記と同一の符号を付して
その説明は省略する。
【0061】本実施例においても前記第1実施例と同様
の作用、効果を発揮するが、更に、前記第1実施例のも
のに比べて次のような効果を発揮できる。
【0062】通常、ブレーキ熱がハブを通じて裏側ディ
スク構成部6のハブ取付部6Aに伝熱されるため、この
ハブ取付部6Aに前記第1実施例のようにディスク側制
振材23を介在させても該部のディスク側制振材23は
ブレーキ熱により劣化し、該部での制振機能は発揮され
ない。そこで、本第3実施例のように、制振機能を発揮
し得ない部分、すなわちハブ面曲部4R,6Rよりホイ
ールの径方向の内側にはディスク側制振材23Aを設け
ないようにすることにより、制振材23Aの無駄な使用
を排除してコスト低減を図ることができる。
【0063】更に、前記第1実施例のようにハブボルト
穴9,16の周囲の近くに弾性材料からなる制振材23
が介在されていると、ハブボルトの増し締めが必要にな
るが、本第3実施例によれば、ハブボルト穴の周囲の近
くに制振材が無いため、ハブボルトの緩みを防止でき
る。
【0064】図14は第4実施例を示す。
【0065】本第4実施例は、前記第3実施例のディス
ク側制振材23Aを使用し、前記第2実施例のようなリ
ム側制振材25を設けないホイールにしたものである。
その他の構造は前記第3実施例と同様であるため、前記
と同一の部分は前記と同一の符号を付してその説明は省
略する。
【0066】本第4実施例においても前記第3実施例と
同様の効果を発揮する。
【0067】
【発明の効果】以上のようであるから、請求項1記載の
発明によれば、自動車走行に対しても十分耐久性を有
し、かつ制振性に優れ、更に制振材が外部へ離脱しない
自動車用ディスクホイールを提供できる。
【0068】請求項2記載の発明によれば、更に、制振
材の無駄な部分の使用を少なくし、コスト低減を図るこ
とができ、かつハブボルトの緩みも防止できる。
【0069】請求項3記載の発明によれば、更に、より
制振性に優れた自動車用ディスクホイールを提供でき
る。
【0070】請求項4記載の発明によれば、更に、前記
制振材の吸振性の長寿命化、金属部の防錆化、見栄えの
良さを図ることができる。
【0071】請求項5記載及び6記載の発明によれば、
更に、ディスク部を二重板構造としても、全体として一
般のディスクホイールの重量と比べて重量増加を招かな
いようにすることができる。
【0072】そして、請求項7記載の発明によれば、更
に、リム部の板厚を薄くしても縁石に乗り上げた際のリ
ム部の変形を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す縦断面図。
【図2】図1における各部品を分離した状態を示す縦断
面図で、ディスクホイールの径方向半分のみを示す。
【図3】図1における表側ホイール部材と裏側ホイール
部材の板厚を示す断面図。
【図4】図1におけるリムフランジ部の先端部の構造を
示す断面図。
【図5】図1における表側ホイール部材と裏側ホイール
部材の溶接部を示す断面図。
【図6】図1におけるハブボルト穴部を示す断面図。
【図7】図1における飾り穴部を示す断面図。
【図8】図1の構造において、リム部とディスク部の範
囲を説明する縦断面図。
【図9】図1のディスクホイールにタイヤを装着した状
態を示す縦断面図。
【図10】本発明の第2実施例を示す縦断面図。
【図11】本発明の第3実施例を示す縦断面図。
【図12】図11における各部品を分離した状態を示す
縦断面図で、ディスクホイールの径方向半分のみを示
す。
【図13】図11におけるハブボルト穴部を示す断面
図。
【図14】本発明の第4実施例を示す縦断面図。
【図15】タイヤを装着したディスクホイールが縁石に
乗り上げてリムフランジ部が変形した状態を示す図。
【図16】第1の従来の構造を示す縦断面図。
【図17】第2の従来の構造を示すもので、(a)は縦
断面図、(b)は正面図。
【符号の説明】
1 ディスクホイール 2 表側ホイール部材 3 裏側ホイール部材 4 表側ディスク構成部 4R ハブ面曲部 5 表側リム構成部 6 裏側ディスク構成部 6R ハブ面曲部 7 裏側リム構成部 11,17 飾り穴 11a 飾り穴を形成する曲げ壁 13,19 ビードシート部 14,20 フランジ部 21,22 折り返し部 23,23A,25 制振材

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表側ディスク構成部とその外周に表側リ
    ム構成部を一体成形した表側ホイール部材と、これとは
    別の裏側ディスク構成部とその外周に裏側リム構成部を
    一体成形した裏側ホイール部材とを、表側ディスク構成
    部と裏側ディスク構成部で合体して、軸方向に2分割さ
    れたディスクホイール形状とし、かつ前記表側ディスク
    構成部と裏側ディスク構成部との間に制振材を介在し、
    更に、前記合体された両ディスク構成部の外周部におい
    て両ディスク構成部相互を溶接したことを特徴とする自
    動車用ディスクホイール。
  2. 【請求項2】 前記制振材を、ハブ面曲部よりホイール
    の径方向の内側には介在させないように形成した請求項
    1記載の自動車用ディスクホイール。
  3. 【請求項3】 前記表側リム構成部と裏側リム構成部で
    形成されたリムのタイヤ装着側面であって、フランジ部
    とタイヤのビードが装着される部分を除いた面に制振材
    を配置固着した請求項1又は2記載の自動車用ディスク
    ホイール。
  4. 【請求項4】 前記表側ディスク構成部と裏側ディスク
    構成部に飾り穴を相互に一致させて形成するとともに表
    側ディスク構成部の飾り穴が、表側ディスク構成部材を
    内側へ折曲して形成されている請求項1又は2又は3記
    載の自動車用ディスクホイール。
  5. 【請求項5】 前記表側のディスク構成部の板厚と裏側
    のディスク構成部の板厚の総計の板厚よりも前記表側リ
    ム構成部の板厚と裏側リム構成部の板厚の総計の板厚を
    小さくした請求項1乃至4のいずれかに記載の自動車用
    ディスクホイール。
  6. 【請求項6】 前記表側ディスク構成部の板厚と裏側デ
    ィスク構成部の板厚の総計の板厚を1とした場合、前記
    表側リム構成部の板厚と裏側リム構成部の板厚の総計を
    0.3〜0.8の板厚比とした請求項1乃至4のいずれ
    かに記載の自動車用ディスクホイール。
  7. 【請求項7】 前記表側リム構成部と裏側リム構成部に
    おけるフランジ部を、その先端部を折り返して二重板構
    造にした請求項5又は6記載の自動車用ディスクホイー
    ル。
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