JP2008201158A - 車両用ホイール - Google Patents
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Abstract
【課題】高い操縦安定性を確保しつつ車両への振動を抑制し、乗り心地がよく、車内騒音の低減を実現できるとともに、シール剤を使用せずにシール確保が可能で、分別回収の手間を省き、環境的に優れた車両用ホイールを提供する。
【解決手段】リム2の外周面4上に複数の副気室3を備えた車両用ホイール1である。複数の下蓋部材12が、下蓋部材12の接合部18で、リム外周面上4に環状に接合された後、複数の上蓋部材11と、リム外周面4上に接合された下蓋部材12とが、重ね合わされた状態で、上蓋部材11と、下蓋部材12とが、重ね合わされた箇所で気密にかしめ接合またはシーム溶接されることにより、複数の副気室3が形成されてなる車両用ホイール1。
【選択図】図1
【解決手段】リム2の外周面4上に複数の副気室3を備えた車両用ホイール1である。複数の下蓋部材12が、下蓋部材12の接合部18で、リム外周面上4に環状に接合された後、複数の上蓋部材11と、リム外周面4上に接合された下蓋部材12とが、重ね合わされた状態で、上蓋部材11と、下蓋部材12とが、重ね合わされた箇所で気密にかしめ接合またはシーム溶接されることにより、複数の副気室3が形成されてなる車両用ホイール1。
【選択図】図1
Description
本発明は、高い操縦安定性を確保しつつ車両に伝達される振動を抑制し、乗り心地の向上、車内騒音の低減等を実現できる車両用ホイールを高い生産性で得ることができるとともに、溶接欠陥などによる故障が低減し、環境的に優れる車両用ホイールに関する。
近年、自動車、特に、高級車とされる自動車においては、操縦安定性と車内空間の快適さとが共に求められている。このため、いわゆる足回りと呼ばれるタイヤ、車両用ホイール、サスペンション等においては、例えば、サスペンションのアクティブ制御技術、防振ゴムやタイヤの構造の改良技術等が開発されてきている。
車両用ホイールに関しても種々の改良がなされており、例えば、車内騒音に対して、その大きな要因であるタイヤ空洞共鳴音を抑えるべく、副気室をリムホイール内に設け、この副気室とタイヤ内部主気室と連通させる連通孔の寸法を調整することによりヘルムホルツ共鳴吸音器として作用させる車両用ホイール等が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
例えば、特許文献1に示すリムホイールは、リムとリムの径方向外側に配置される複数の蓋部材との間に形成され、周方向に間隔をあけて設けられた複数の隔壁により分割された複数の副気室と、リムまたは蓋部材の少なくとも一方に設けられ、底部位置がビードシートよりも径方向内側に位置する凹状のウエル部と、タイヤ主副気室と副気室と連通させる連通部とを備えたものであり、副気室と連通部とでヘルムホルツ共鳴吸音器を構成したものである。
特開2002−79802号公報
しかしながら、特許文献1に示すリムホイールは、副気室を構成する蓋部材と隔壁とが溶接等によって接合されたものであり、この接合部分において、自動車の走行時の振動に耐え得る機械的強度を確保することが困難であるという問題があった。また、蓋部材と隔壁を溶接等で接合する場合に十分な共鳴吸音効果を得るためには、副気室の気密性の確保が必要であり、極めて高度な溶接技術が必要となるため、実際に特許文献1に示すリムホイールを工業的に製造することは困難であるという問題があった。
副気室の気密性を確保するためには、一般にシール剤を使用するが、シール剤は通常樹脂製であり、副気室を構成するアルミニウムなどの金属製と相違するため、分別回収する必要がある。
また、副気室の気密性を確保しながら、副気室を形成するための部材をリム外周面に固定する接合部分において自動車の走行時の振動に耐え得る機械的強度を確保するために、溶接を行うことで下記に記載の諸問題が生じる恐れがあった。
即ち、溶接に伴う熱によって構成部材の材質的な性能劣化や、構造的な歪みが生じる。また更に、副気室部材を耳部を介してリム外周面のウエル部に気密に固定するために耳部全周を溶接する際に溶接材料の分布が溶接の始点と終点とで多くなる等、一様にすることは困難であった。溶接材料自体の重量増加も考慮する必要がある。そのため、リムホイールの強度や真円度が低下し、ホイールバランスが悪くなるといった問題や、副気室の体積の精度が低下することによる吸音効果の減少といった問題があった。これらの問題を抑制するためには作業性の悪化、生産工程の増加、コストの上昇等が避けられない。
また、かしめ接合やシーム溶接により、副気室のような内部が中空であって閉じた構造のものを異なる2つの部材を重ねて気密に接合して形成して更にリム外周面上に同時にかつ充分な機械的強度で固定することは、一般には困難である。即ち、かしめ接合では2つの部材の接合する箇所をかしめ接合用の治具で挟みこむ必要があり、またシーム接合の場合には主として金属等の2つの部材に対して接合する箇所をディスク状の特殊な形状の電極を兼ねた治具によって両側から挟みこみ、加圧及び通電しながら接合箇所全周に渡って治具を回転させて抵抗溶接を行う必要があるために、この治具が2つの部材を挟み込むための余地が必要である。
本発明は、上述した課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、高い操縦安定性を確保しつつ車両への振動を抑制し、乗り心地がよく、車内騒音の低減を実現できるとともに、シール剤を使用せずにシール確保が可能で、分別回収の手間を省き、環境的に優れた車両用ホイールを提供することにある。
本発明者は、上記課題を解決するため、鋭意検討した結果、以下の構成を採用することにより上記課題を達成することを見出し、本発明を完成するに至った。即ち、本発明は、下記に示す通りである。
[1]リム外周面上に副気室を備えた車両用ホイールであって、下蓋部材が、下蓋部材の接合部で、リム外周面上に環状に接合された後、上蓋部材と、リム外周面上に接合された下蓋部材とが、重ね合わされた状態で、上蓋部材と、下蓋部材とが、重ね合わされた箇所で気密にかしめ接合またはシーム溶接されることにより、副気室が形成されてなる車両用ホイール。
[2]接合部が下蓋部材のホイール周方向両端に近い少なくとも2箇所である前記[1]に記載の車両用ホイール。
[3]リム外周面上に副気室を備えた車両用ホイールであって、上蓋部材と、下蓋部材とが、重ね合わされた状態で、重ね合わされた箇所で気密にかしめ接合またはシーム溶接され、副気室部材が形成された後、上蓋部材の接合部で、副気室部材として形成された状態の上蓋部材と、リム外周面とが、接合されることにより、副気室部材がリム外周面上に固定されて副気室が形成されてなる車両用ホイール。
[4]接合部が上蓋部材のホイール周方向両端に近い少なくとも2箇所である前記[3]に記載の車両用ホイール。
[5]該副気室にタイヤ装着側の表面へ連通する連通孔を一つ以上備え、タイヤ主気室と該副気室とが連通孔とによって共鳴吸収を可能とした前記[1]〜[4]のいずれかに記載の車両用ホイール。
[1]の構成によれば、下蓋部材が、下蓋部材の接合部で、リム外周面上に環状に接合された後で、上蓋部材と、リム外周面上に接合された下蓋部材とが、重ね合わされた状態で、上蓋部材と、下蓋部材とが、重ね合わされた箇所で気密にかしめ接合またはシーム溶接されることにより、副気室が形成されてなるため、副気室の気密性を確保することが容易であり、かつ副気室がリム外周面上に充分な強度で固定される。
また、下蓋部材のみをリム外周面上に固定すれば良いので接合部で接合する際に接合方法の選択肢が広がるとともに作業効率の向上や、接合に伴うコストの削減、更には溶接に伴うリムホイールの材質の劣化や心円度に対する悪影響を抑制することができる。
[2]の構成によれば、接合部が下蓋部材のホイール周方向両端に近い少なくとも2箇所であるため、作業効率の向上や、接合に伴うコストの削減、溶接に伴うリムホイールの材質の劣化や心円度に対する悪影響を抑制することができる。
[3]の構成によれば、上蓋部材と、下蓋部材とが、重ね合わされた状態で、重ね合わされた箇所で気密にかしめ接合またはシーム溶接され、副気室部材が形成された後、上蓋部材の接合部で、副気室部材として形成された状態の上蓋部材と、リム外周面とが、接合されることにより、副気室部材がリム外周面上に固定されて副気室が形成されてなるため、副気室の気密性を確保することが容易であり、かつ副気室がリム外周面上に充分な強度で固定される。
また、上蓋部材のみをリム外周面上に固定すれば良いので接合部で接合する際に接合方法の選択肢が広がるとともに作業効率の向上や、接合に伴うコストの削減、更には溶接に伴うリムホイールの材質の劣化や心円度に対する悪影響を抑制することができる。
[4]の構成によれば、接合部が上蓋部材のホイール周方向両端に近い少なくとも2箇所であるため、作業効率の向上や、接合に伴うコストの削減、溶接に伴うリムホイールの材質の劣化や心円度に対する悪影響を抑制することができる。
[1]または[3]の構成によれば、以下の問題を回避できる。一般的な方法として、かしめ接合やシーム溶接により、副気室のような内部が中空であって閉じた構造のものを異なる2つの部材を重ねて気密に接合して形成して更にリム外周面上に同時にかつ充分な機械的強度で固定することは、困難である。即ち、かしめ接合では2つの部材の接合する箇所をかしめ接合用の治具で挟みこむ必要があり、またシーム接合の場合には主として金属等の2つの部材に対して接合する箇所をディスク状の特殊な形状の電極を兼ねた治具によって両側から挟みこみ、加圧及び通電しながら接合箇所全周に渡って治具を回転させて抵抗溶接を行う必要があるために、この治具が2つの部材を挟み込むための余地が必要である。
しかしながら、[1]または[3]の構成を採用することで、上記した副気室のような内部が中空であって閉じた構造のものを、異なる2つの部材を重ねて気密に接合することも容易で、リム外周面上に形成して、充分な機械的強度で固定することが可能であるばかりでなく、大量生産を導入してコスト削減が見込まれ、複雑な工程を最小化することにも寄与し、不良率の低減にも貢献できる。
本発明によれば、高い操縦安定性を確保しつつ車両に伝達される振動を抑制し、乗り心地の向上、車内騒音の低減等を実現でき、溶接欠陥などによる故障が低減し、かつ作業効率の向上や製造コストの低減が見込まれるばかりでなく、しかもシール剤を使用しないでシール確保が可能となり、分別回収の手間が省かれ、環境的に優れた車両用ホイールを高い生産性で得ることが出来る。
以下、図面を参照して、本発明をその実施形態に基づいて説明するが、本発明は、これに限定されて解釈されるものではなく、本発明の範囲を逸脱しない限りにおいて、当業者の知識に基づいて、種々の変更、修正、改良を加え得るものである。
図1は、本発明に係る車両用ホイールを模式的に示す平面図、図2は、本発明の車両用ホイールを模式的に示す断面図である。図1、図2に示すように,本発明に係る車両用ホイール1は、ディスク6の外周端にリム2が環状に形成されたものであり、リム2の外周面4上に複数の副気室3を備えている。図4に示すように、下蓋部材12が、リム外周面上において固定され、続いて上蓋部材11がこのリム外周面4上に固定された下蓋部材12に気密に接合されて副気室部材10が形成される。上蓋部材11と、下蓋部材11とが、気密に接合されることで、リム外周面4上に図3に示すような副気室部材10が形成される。
複数の下蓋部材12は、例えば、レーザービーム溶接等により、リム外周面4上と、通常2箇所の接合箇所18で固定され、図1に示すようにホイール周方向24に環状に配設される。このとき、固定方法は特に限定されるものではなく、下蓋部材がリム外周面4上に固定されるものであればよい。但し、溶接に伴う上記の諸問題を回避すべく、溶接する場合には局所的な領域の2箇所、例えば下蓋部材のホイール周方向24両端付近におけるホイール軸方向19における中央部付近で行うことが好ましい。
ここで、「ホイール周方向」とは、図1中の矢印で示されるホイール周方向24を示し、「ホイール軸方向」とは、図2中の矢印で示されるホイール軸方向19を示す。
次に、本発明に係る車両用ホイールの製造方法について説明する。まず、アルミニウム等の金属製材料から、図4に示されるような全周に耳部16を備えた上蓋部材11及び下蓋部材12を得る。次に、図4に示されるように、下蓋部材12をリム外周面4上にレーザービーム溶接等により固定する。更に、この下蓋部材12に上蓋部材11を重ね合わせた状態で気密にかしめ接合する。ここで、上蓋部材11と下蓋部材12を気密にかしめ接合するために、図4に示されるように、かしめ接合する際に上蓋部材11の全周において耳部16と、下蓋部材12の全周において、上蓋部材11の耳部16を覆うようにして内側に折り畳まれるような折り返し部17を形成しておくことが好ましい。このようにして、本発明に係る車両用ホイールを製造することができる。また、上蓋部材11と下蓋部材12とを気密に接合する方法は、特に限定しないが、かしめ接合、シーム溶接またはレーザー溶接等を用いることが好ましい。
ここで、「シーム溶接」とは、ローラー型、またはディスク型の電極で二つの部材の接合する箇所を挟み込んだ状態で加圧するとともに通電し続け、電極を回転させて連続的に溶接する抵抗溶接のことをいう。このため、2つの部材の接合する箇所を対向する位置から挟み込む必要があり、本発明の副気室のような内部が中空である構造のものを上蓋部材と下蓋部材のような2枚貼り合わせの部材によって構成し、同時にリム外周面に固定することは容易ではない。このことから、本発明においては、副気室を構成する各要素を一定の手順に従って、固定または溶接することで実現するものである。
また、副気室3を形成する際に、図6に示すような折り返し部17を備えた上蓋部材11と箱状の下蓋部材12の他の一例を用いても良い。このとき、図7に示すように上蓋部材11と下蓋部材12とが、缶詰を形成する要領で気密に形成することができる。この折り返し部17は、上蓋部材11と下蓋部材12のどちらか一方に設けておれば良く、折り返し部17に対応して上蓋部材11と下蓋部材12のどちらか一方に適宜耳部を設けることもできる。
上記実施形態においては、接合部18が下蓋部材とリム外周面4とを接合しており、上蓋部材11と下蓋部材12と更にリム外周面4との3つの部材を同時に接合することを回避している。これは、施工性と接合部18の強度とを考慮した結果であって気密性を保ちながらも強度的に充分な接合を行うことができる。
次に、上記実施形態とは部材の形状と接合部の位置が異なるが、上蓋部材11と下蓋部材12の別の一例として、図8に示されるような形状のものを用いて、副気室部材10を形成することができる。このとき、上記実施形態と同じく、上蓋部材11と下蓋部材12と更にリム外周面4との3つの部材を同時に接合することを回避している。これはまた、施工性と接合部18の強度とを考慮した結果であって気密性を保ちながらも強度的に充分な接合を行うことができるものである。
図8において示すように、上蓋部材11は、全周に段差30を備え、下蓋部材12と重ね合わせて気密に固定することで、副気室3を備えた副気室部材10を得ることができる。このとき、蓋部材11と蓋部材12とを気密に固定する手段は特に限定しないが、例えば図8に示すようなシーム溶接治具31と32を用いて、段差30の全周においてシーム溶接することが好ましい。
次いで図9に示すように、上蓋部材11と下蓋部材12とで形成された副気室部材10をリム外周面4上に固定する。副気室部材10を固定する方法は例えば、レーザービーム溶接等により、リム外周面4上と、通常2箇所の接合箇所18で固定され、図9に示すようにホイール周方向24に環状に配設される。このとき、固定方法は特に限定されるものではなく、下蓋部材がリム外周面4上に固定されるものであればよい。但し、溶接に伴う上記の諸問題を回避すべく、溶接する場合には局所的な領域の2箇所、例えば下蓋部材のホイール周方向24両端付近におけるホイール軸方向19における中央部付近で行うことが好ましい。
なお、副気室部材10には、連通孔5を所定間隔に一つ以上穿設し、タイヤ主気室と連通孔5とによって共鳴吸収が可能なものとすることが好ましい。この連通孔5は複数の副気室3すべてに対して一つ以上穿設することが、上記共鳴吸収の効果をさらに向上させることができることから好ましい。この連通孔5は、あらかじめ副気室部材10に設けておくことが好ましい。
本実施形態の車両用ホイールにおいては、ホイールを構成する材料について特に制限はないが、例えば、車両用ホイールとして必要な機械的強度を得ることができるとともに軽量であることから、軽合金を主成分とする金属であることが好ましく、具体的には、アルミニウム合金やマグネシウム合金を主成分とすることが好ましい。
また更に、本実施形態の車両用ホイールにおいては、副気室部材10を構成する材料について特に制限はないが、例えば、副気室部材10として必要な機械的強度を得ることができるとともに軽量であることから、熱可塑性樹脂、光可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、光硬化性樹脂、金属等が好ましい。成形性を考慮すると熱(光)可塑性樹脂が好ましく、成形後(装着後)ホイールの熱による影響を考慮すると熱(光)硬化性樹脂もまた好ましい。金属としては、軽合金を主成分とする金属であることが好ましく、具体的には、アルミニウム合金やマグネシウム合金を主成分とすることが好ましい。材質として可塑性樹脂を用いた場合は、成形が容易であるという点において好ましい。
以上のように、リム外周面上に複数の副気室を備えた車両用ホイールを、それぞれ別体で製造したリムホイール及び副気室部材10によって作製できるため、極めて生産性に優れるとともに、機械的強度に優れ、バランスが良いことから、安定した走行を実現することが出来る。さらに、樹脂製のシール剤を使用せずに副気室のシールが可能であるため、分別回収を必要とせず、環境上極めて好ましい。
さらに、本実施形態の車両用ホイールにおいては、図1及び図2の副気室3に連通する連通孔5が穿設され、この副気室3と連通孔5とによって良好な共鳴吸収の効果を得るためには、副気室3と連通孔5とが、下記式(1)の関係を満たすように構成されていることが好ましい。
(但し、Vは副気室3の総体積(cm3)、Sは連通孔5の総断面積(cm2)、Lは該連通孔5の長さ(cm)、Nは一つの副気室3に穿設する連通孔5の数(個)、及びCは音速(cm/sec)を示す)
図1及び図2において、本発明による副気室3と連通孔5とが、前記式(1)の関係を満たすように構成されることにより、本実施形態の車両用ホイールに装着したタイヤの空洞共鳴音と同程度の周波数となるように共鳴周波数を設定することが可能となり、タイヤの空洞共鳴音を減少させることができる。なお、本実施形態の車両用ホイールにおいて、副気室3の数が二つ以上であり、それぞれの副気室3に穿設された連通孔5の数が異なる場合には、前記式(1)におけるNは一つの副気室3に穿設する連通孔5の平均数(個)のことである。
また、本実施形態の車両用ホイールにおいては、図1において、副気室3の総体積が、車両用ホイールに実際にタイヤを装着した際のタイヤ主気室の体積に対して2〜25体積%に相当することが好ましく、3〜15体積%に相当することがさらに好ましい。なお、副気室3の総体積が2体積%未満であると、走行時の乗り心地の改良効果や共鳴吸収の効果が低下することがあり、25体積%を超えると、上述した共鳴吸収を行う場合には、低周波に対してバネ定数が下がり、減衰性が低下することがある。
本発明に係る車両用ホイールによれば、車両用ホイールを作業性よく、かつ簡便、高精度に製造することができ、しかも、得られる車両用ホイールは,機械的強度にも優れ安定した走行を実現することが出来るため、工業上極めて有益である。
1:車両用ホイール、2:リム、3:副気室、4:リム外周面、5:連通孔、6:ディスク、10:副気室部材、11:上蓋部材、12:下蓋部材、16:耳部、17:折返し部、18:接合部、19:ホイール軸方向、24:ホイール周方向、30:段差、31:シーム溶接治具、32:シーム溶接治具。
Claims (5)
- リム外周面上に副気室を備えた車両用ホイールであって、
下蓋部材が、前記下蓋部材の接合部で、前記リム外周面上に環状に接合された後、
上蓋部材と、前記リム外周面上に接合された前記下蓋部材とが、重ね合わされた状態で、
前記上蓋部材と、前記下蓋部材とが、重ね合わされた箇所で気密にかしめ接合またはシーム溶接されることにより、前記副気室が形成されてなる車両用ホイール。 - 前記接合部が前記下蓋部材のホイール周方向両端に近い少なくとも2箇所である請求項1に記載の車両用ホイール。
- リム外周面上に副気室を備えた車両用ホイールであって、
上蓋部材と、下蓋部材とが、重ね合わされた状態で、
重ね合わされた箇所で気密にかしめ接合またはシーム溶接され、副気室部材が形成された後、
前記上蓋部材の接合部で、前記副気室部材として形成された状態の前記上蓋部材と、前記リム外周面とが、接合されることにより、前記副気室部材が前記リム外周面上に固定されて前記副気室が形成されてなる車両用ホイール。 - 前記接合部が前記上蓋部材のホイール周方向両端に近い少なくとも2箇所である請求項3に記載の車両用ホイール。
- 該副気室にタイヤ装着側の表面へ連通する連通孔を一つ以上備え、タイヤ主気室と該副気室とが連通孔とによって共鳴吸収を可能とした請求項1〜4のいずれか1項に記載の車両用ホイール。
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