JP2001190823A

JP2001190823A - 遊技機

Info

Publication number: JP2001190823A
Application number: JP2000005333A
Authority: JP
Inventors: Sadao Ioki; 定男井置
Original assignee: Sophia Co Ltd
Current assignee: Sophia Co Ltd
Priority date: 2000-01-14
Filing date: 2000-01-14
Publication date: 2001-07-17

Abstract

(57)【要約】【課題】流路切換手段の故障時にも、遊技を停止させ
ずに通常と同様の遊技を継続させることができるように
したものを提供する。【解決手段】排出機構６００の下方に流路切換ユニッ
ト７００を備え、賞球排出であるか貸球排出であるかに
したがって、流路切換ユニット７００の流路切換弁７２
０により遊技球を賞球流路７０３または貸球流路７０４
に導き、それぞれ賞球検出センサ７１３、貸球検出セン
サ７１４で検出し、この検出を使用して目標数の遊技球
を排出するようにした遊技機において、流路切換弁７２
０Ａ、７２０Ｂの動作の異常が発生した場合に、賞球排
出時ならば貸球検出センサ７１４の検出結果を、貸球排
出時ならば賞球排出センサ７１３の検出結果を、それぞ
れ使用する非常用排出制御処理を実行するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、排出機構から排出
された遊技球を、賞球であるか貸球であるかにしたがっ
て流路切換手段で選り分け、それぞれ対応するセンサで
検出する遊技機に関し、流路切換手段の故障時にも、遊
技を停止させずに通常と同様の遊技を継続させることが
できるようにした改良に関する。

【０００２】

【従来の技術】遊技機には、排出制御装置により制御さ
れた排出機構から遊技球を排出し、この遊技球を賞球で
あるか貸球であるかにしたがって異なる流路（賞球流
路、貸球流路）に流路切換手段によって導き、それぞれ
の流路に設けた賞球センサ、貸球センサで検出するもの
がある。排出制御装置は、これらのセンサからの検出信
号を受けて、目標数の遊技球が排出されるように排出機
構を制御する。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
遊技機では、流路切換手段が故障した場合に、排出機構
からの遊技球排出は行えるにも関わらず、遊技を一旦停
止して、流路切換手段や賞球検出センサ、貸球検出セン
サの修復を行っていた。しかしながら、これでは故障修
復の間、遊技者を待たせることとなり、遊技機の稼働率
が低下してしまう。

【０００４】本発明は、このような問題点に着目してな
されたもので、排出機構から排出された遊技球を、賞球
であるか貸球であるかにしたがって流路切換手段で選り
分け、それぞれ対応するセンサで検出する遊技機におい
て、流路切換手段の故障時にも、遊技を停止させずに通
常と同様の遊技を継続させることができるようにしたも
のを提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】第１の発明では、遊技球
を賞球または貸球として排出する排出機構を備え、この
排出機構からの球流路に賞球流路と貸球流路を分岐させ
て形成するとともに、遊技球を賞球として排出する賞球
排出時には前記賞球流路を開放し前記貸球流路を閉止し
て賞球を前記賞球流路に流下させる一方、遊技球を貸球
として排出する貸球排出時には前記貸球流路を開放し前
記賞球流路を閉止して貸球を前記貸球流路に流下させる
流路切換手段と、前記賞球流路に流下する遊技球を検出
する賞球検出センサと、前記貸球流路に流下する遊技球
を検出する貸球検出センサと、目標数の遊技球が排出さ
れるように前記排出機構の動作を制御する排出制御手段
とを備えた遊技機において、前記流路切換手段に異常が
発生したことを判定する異常判定手段と、前記賞球排出
時に前記異常判定手段により異常発生の判定がなされた
場合には前記貸球検出センサによる遊技球検出を使用す
る一方、前記貸球排出時に前記異常判定手段により異常
発生の判定がなされた場合には前記賞球検出センサによ
る遊技球検出を使用するように前記排出制御手段による
制御を切り換える制御切換手段とを備えた。

【０００６】第２の発明では、前記異常発生の判定が、
前記賞球排出時であるにも関わらず前記流路切換手段が
前記貸球流路を開放し前記賞球流路を閉鎖し続ける異常
状態が発生したことを判定するものである場合には、前
記制御切換手段は前記貸球検出センサによる遊技球検出
を使用するとともに前記賞球検出センサによる遊技球検
出を使用しないように制御を切り換える一方、前記異常
発生の判定が、前記貸球排出時であるにも関わらず前記
流路切換手段が前記賞球流路を開放し前記貸球流路を閉
鎖し続ける異常状態が発生したことを判定するものであ
る場合には、前記制御切換手段は前記賞球検出センサに
よる遊技球検出を使用するとともに前記貸球検出センサ
による遊技球検出を使用しないように制御を切り換え
る。

【０００７】第３の発明では、前記異常判定手段は、前
記賞球排出時に前記賞球検出センサによる検出が無く前
記貸球検出センサによる検出があった場合に、前記賞球
排出時であるにも関わらず前記流路切換手段が前記貸球
流路を開放し前記賞球流路を閉鎖し続ける異常状態が発
生したと判定する一方、前記貸球排出時に前記貸球検出
センサによる検出が無く前記賞球検出センサによる検出
があった場合に、前記貸球排出時であるにも関わらず前
記流路切換手段が前記賞球流路を開放し前記貸球流路を
閉鎖し続ける異常状態が発生したと判定する。

【０００８】第４の発明では、前記異常発生の判定が、
前記流路切換手段が前記賞球流路と貸球流路のいずれを
開放するのか不特定となる異常状態が発生したことを判
定するものである場合には、前記制御切換手段は前記賞
球検出センサによる遊技球検出と前記貸球検出センサに
よる遊技球検出の両方を使用するように制御を切り換え
る。

【０００９】第５の発明では、前記異常判定手段は、前
記賞球排出時または貸球排出時に前記賞球検出センサお
よび前記貸球検出センサの両方で検出があった場合に、
前記流路切換手段が前記賞球流路と貸球流路のいずれを
開放するのか不特定となる異常状態が発生したと判定す
る。

【００１０】第６の発明では、前記異常判定手段による
異常判定があったことを報知する報知手段を備えた。

【００１１】

【発明の作用および効果】本発明では、流路切換手段に
異常が発生したと判定された場合、排出制御手段は、賞
球検出時であっても貸球検出センサによる検出を使用し
て目標数の賞球排出がなされるように排出機構を制御
し、また、貸球検出時であっても賞球検出センサによる
検出を使用して目標数の貸球排出がなされるように排出
機構を制御するので、流路切換手段の異常に関わらず、
遊技を停止せずに、通常と同様の遊技（賞球排出または
貸球排出）を継続することができる。したがって、賞球
検出センサと貸球検出センサの２つの検出センサを備え
たことを有効利用でき、遊技機の稼働率の低下を防止で
きる。

【００１２】第５の発明では、異常判定手段による異常
判定があったことが報知されるので、遊技を通常通り継
続しつつ、流路切換手段の異常を知ることができ、的確
な対応を迅速にとることができる。

【００１３】

【発明の実施の形態】以下、添付図面に基づいて、本発
明の実施の形態について説明する。

【００１４】図１は、弾球遊技機の遊技盤１０の正面図
である。また、図２は、弾球遊技機の裏面図である。ま
た、図３には、弾球遊技機の制御系の一部をブロック構
成図で示す。

【００１５】図１に示すように、遊技盤１０の表面にお
いてガイドレール９で囲われた部分は遊技領域１１とな
る。この遊技領域１１に向けて、打球発射装置５５０
（図２参照）から遊技球（パチンコ球）が打ち出される
ことにより、弾球遊技が行われる。この場合、打球発射
装置５５０は、図示されない操作部の操作にしたがった
打球発射がなされるように、発射制御装置５００（図
２、図３参照）により制御される。

【００１６】遊技領域１１のほぼ中央には、表示装置
（特別図柄表示装置）２０が備えられる。この表示装置
２０は、例えばＬＣＤ（液晶表示器）、ＣＲＴ（ブラウ
ン管）等で表示画面部分が構成されるもので、表示制御
装置３５０（図２、図３参照）により制御されて、遊技
の進行に対応した画像を表示する。

【００１７】遊技領域１１の下方付近には、内部に大入
賞口を有する特別変動入賞装置１２が配設される。この
特別変動入賞装置１２は、大入賞口ソレノイド１２Ａ
（図３参照）への通電により入口が開閉されるものであ
る。

【００１８】特別変動入賞装置１２の直ぐ上方には、普
通変動入賞装置（普通電動役物）１５を有する始動口１
４が配設される。この普通変動入賞装置１５は、普通電
動役物ソレノイド１５Ａ（図３参照）への通電により動
作し、始動口１４への入口の広さを変更する。

【００１９】遊技領域１１の各所にはＮ個（図１には３
個のみ示す）の一般入賞口１３が設けられている。ま
た、遊技領域１１の最下端には、排出口１６が設けられ
る。

【００２０】遊技領域１１内に打ち込まれた遊技球は、
遊技領域１１内の各所に配置された風車等の転動誘導部
材１７により転動方向を変えられながら遊技領域１１表
面を流下し、特別変動入賞装置１２、一般入賞口１３、
始動口１４に入賞するか、排出口１６から排出される。

【００２１】Ｎ個の一般入賞口１３への入賞は、各一般
入賞口１３毎に備えられたＮ個の入賞センサ５１．１〜
５１．Ｎ（図３参照）により検出される。また、始動口
１４への入賞は、特別図柄始動センサ５２（図３参照）
により検出される。さらに、特別変動入賞装置１２への
入賞は、カウントセンサ５３（図３参照）により検出さ
れる。これら入賞センサ５１．１〜５１．Ｎ、特別図柄
始動センサ５２、カウントセンサ５３により入賞検出が
なされると、排出制御装置２００（図２、図３参照）の
制御により、入賞した入賞装置の種類に応じた数の賞球
が排出機構６００（図２参照）から排出され、図示され
ない供給皿（遊技者に対して賞球または貸球が払い出さ
れる皿）に供給されるようになっている。

【００２２】特別図柄始動センサ５２により検出された
始動口１４への遊技球の入賞タイミングは、特別図柄入
賞記憶として、遊技制御装置１００（図３参照）のＲＡ
Ｍに設けられた第１〜第４の特別図柄記憶領域に、最大
４回分を限度として記憶される。また、この特別図柄入
賞記憶の数は、表示装置２０上部に設けられた特別図柄
記憶表示器２１に表示される。遊技制御装置１００は、
この特別図柄入賞記憶に基づき、（特別図柄に関する）
大当たり発生の抽選を行う。

【００２３】この大当たりの抽選により遊技が大当たり
状態となると、表示装置２０が大当たりが発生したこと
を表示するとともに、特別変動入賞装置１２が、所定期
間にわたって、球を受け入れない閉状態（遊技者に不利
な状態）から球を受け入れやすい開状態（遊技者に有利
な状態）に変換され、より多くの賞球獲得のチャンスが
遊技者に与えられる。

【００２４】大当たりにおける開状態は、カウントセン
サ５３により検出される特別変動入賞装置１２への所定
数（例えば１０個）の入賞、または所定時間（例えば３
０秒）の経過を１単位（１ラウンド）として実行され
る。そして、この各ラウンドにおいて、特別変動入賞装
置１２へ所定数の入賞があり、かつ特別変動入賞装置１
２内に設けられた継続入賞口（図示せず）への入賞があ
る限り、所定の上限値（例えば１６ラウンド）に至るま
でラウンドが繰り返されるようになっている。なお、継
続入賞口への入賞は、継続センサ５４（図３参照）によ
り検出される。

【００２５】遊技領域１１の所定位置には、普通図柄始
動ゲート１８が配設される。この普通図柄始動ゲート１
８への遊技球の通過は普通図柄始動センサ５５（図３参
照）により検出され、この通過タイミング（普通図柄始
動記憶）は、遊技制御装置１００に記憶される。

【００２６】遊技制御装置１００は、この普通図柄始動
記憶に基づき、普通図柄に関する当たりの抽選を行う。
この普通図柄に関する当たりが発生したときには、当た
りの発生が始動口１４の基部に設けられた普通図柄表示
器３０により表示されるとともに、始動口１４手前の普
通変動入賞装置１５が所定時間にわたって開かれ、始動
口１４への入賞が容易とされる。なお、普通図柄始動記
憶の記憶数は、普通図柄表示器３０の両側に配設された
普通図柄記憶表示器３１に表示されようになっている。

【００２７】弾球遊技機の要所には、サイドランプ４
１、図示されない装飾用ＬＥＤ等の装飾発光装置が備え
られる。これらの装飾発光装置の発光動作は、装飾制御
装置４００（図３参照）により制御される。また、弾球
遊技機には、音出力装置（スピーカ）が備えられてい
る。この音出力装置からの効果音出力は、音制御装置４
５０（図３参照）により制御される。

【００２８】図２に示すように、弾球遊技機の裏面にお
いては、基枠体６０上に、各種裏機構（貯留タンク６
１、誘導路６２、半端センサユニット６３、排出機構６
００、流路切換ユニット７００、排出制御装置２００、
電源供給装置３００、発射制御装置５００、打球発射装
置５５０等）が配設されている。半端センサユニット６
３には、半端センサ５６（図３参照）が備えられ、排出
機構６００に供給されるべき遊技球がないこと（貯留タ
ンク６１からの遊技球が誘導路６２上になくなったこ
と）を検出するようになっている。

【００２９】また、基枠体６０の略中央部は開口部とな
っており、この開口部から遊技盤１０の背部が覗いてい
る。この遊技盤１０背部に、遊技制御装置１００、表示
制御装置３５０、装飾制御装置４００、音制御装置４５
０等が取り付けられている。さらに、弾球遊技機の側部
には、プリペイドカードユニット（球貸装置）７０が備
えられている。

【００３０】図３に示すように、遊技制御装置１００
は、遊技用マイクロコンピュータ１０１、クロック回路
１０２、入力インターフェース１０３、出力インターフ
ェース１０４等から構成される。遊技用マイクロコンピ
ュータ１０１は、ＣＰＵ、ＲＯＭ、ＲＡＭを内蔵するも
ので、クロック回路１０２からの割り込み周期で遊技制
御を行う。

【００３１】具体的に遊技用マイクロコンピュータ１０
１は、各種センサ（入賞センサ５１．１〜５１．Ｎ、特
別図柄始動センサ５２、カウントセンサ５３、継続セン
サ５４、普通図柄始動ゲートセンサ５５、オーバーフロ
ーセンサ５７、ガラス枠開放センサ５８、賞球検出セン
サ７１３）からの検出信号を受信し、これらの検出信号
に基づいて前述した大当たりの抽選、異常発生の判定等
を行い、大入賞口ソレノイド１２Ａ、各種制御装置（排
出制御装置２００、表示制御装置３５０、装飾制御装置
４００、音制御装置４５０）等に制御情報を送信するこ
とにより、弾球遊技機の動作を統轄的に制御する。

【００３２】排出制御装置２００への賞球制御情報に
は、「払出個数コマンド」と「排出条件コマンド」が含
まれ得る。「払出個数コマンド」は、排出すべき賞球数
を特定するコマンド（具体的にはどの入賞装置に入賞し
たのかを特定する）であり、各種入賞装置のセンサによ
り入賞検出がなされた場合に送信される。また、「排出
条件コマンド」は、排出に関わる条件が変化したことを
通知するコマンドであり、例えば供給皿から遊技球があ
ふれてしまったこと（オーバーフロー）がオーバーフロ
ーセンサ５７により検出された場合、あるいは半端セン
サ５６により排出すべき遊技球がないこと（球無し状
態）が検出された場合等、排出に関する各種条件が変化
したときに送信される。

【００３３】なお、遊技制御装置１００は、本体用外部
接続端子８１、枠用外部接続端子８２、検査用外部接続
端子８３から信号出力可能となっている。この枠用外部
接続端子８２は遊技盤１０の裏面に、また検査用外部接
続端子８３は遊技制御装置１０の基板に、それぞれ設置
されている。

【００３４】排出制御装置２００は、ＣＰＵ２０１、Ｒ
ＯＭ２０２，ＲＡＭ２０３、クロック回路２０４、入力
インターフェース２０５、出力インターフェース２０
６、ロジック電源回路２０７等から構成され、排出関連
の制御を行う。具体的に、排出制御装置２００は、遊技
制御装置１００からの賞球制御情報またはプリペイドカ
ードユニット７０からの貸球要求に基づいて、排出機構
６００（具体的には、排出用パルスモータ６２０、フラ
ッパーソレノイド６３６）および流路切換ユニット７０
０（具体的には、流路切換弁用ソレノイド７３０）の動
作を制御し、賞球または貸球の排出を行わせる。この場
合、排出制御装置２００には、賞球検出センサ７１３か
らの賞球検出信号または貸球検出センサ７１４からの貸
球検出信号が入力される（なお、後述するように賞球検
出センサ７１３、貸球検出センサ７１４にはＡ、Ｂの２
系統がある）。

【００３５】また、排出制御装置２００は、発射制御装
置５００に発射イネーブル信号を送信して、打球発射装
置５５０からの遊技球発射を禁止する。また、排出に関
する異常が発生した場合には、エラー表示器８６にこの
異常発生を報知させる。さらに、後述するように非常用
排出処理（図１１のフローチャート参照）を行う場合に
は、エラー表示器８６によりこれを報知する。

【００３６】ＲＡＭ２０３は、排出制御においてワーク
エリアとして使用されるもので、賞球データメモリ、各
種データメモリ、ワークメモリ等の領域を備えている。
賞球データメモリは、遊技制御装置１００からの賞球制
御情報により通知された入賞のうちで未だ対応する賞球
払出がなされていない入賞を賞球データとして累積記憶
しているメモリである。

【００３７】この賞球データメモリは、バックアップ対
象領域であって、後述する電源供給ユニット３００のバ
ックアップ電源３０１からも電源供給されるようになっ
ている。これにより、停電等によりロジック電源回路２
０７からの電源供給が途絶えた場合でも、賞球データメ
モリの記憶は保存される。なお、電源再投入時にこの賞
球データメモリにバックアップデータが存在すれば、排
出制御装置２００は入賞記憶表示器８５にこれを報知さ
せるとともに、後述する管理装置用出力端子８４を介し
て管理装置に向けて残賞球報知信号を出力する。

【００３８】また、後述する停電検出回路３０２から停
電検出の通知を受けた場合には、排出制御装置２００の
動作停止の準備処理として、賞球データメモリにチェッ
クサムが記憶される。電源再投入時にチェックサムに異
常がなければ、バックアップされていた賞球データにし
たがった排出を行う。一方、チェックサムに異常があれ
ば、バックアップされていた賞球データメモリの内容は
クリアされる。

【００３９】ロジック電源回路２０７は、電源供給ユニ
ット３００からの１２Ｖ電源を５Ｖ電源に変換して、排
出制御装置６００内の各種構成要素（ＣＰＵ２０１、Ｒ
ＡＭ２０３等）に供給する回路である。

【００４０】管理装置用出力端子８４は、図示されない
管理装置（遊技店において店内の複数の遊技機を統轄的
に管理するホストコンピュータ）へ接続される端子であ
る。なお、後述するように、流路切換ユニット７００の
流路切換弁７２０Ａ、７２０Ｂが故障して非常用排出を
行う場合には、管理装置用出力端子８４を介して、これ
が管理装置に通知される。

【００４１】電源供給ユニット３００は、外部からの交
流電源を直流電源に変換して、弾球遊技機の各種装置に
供給する装置であり、バックアップ電源３０１、停電検
出回路３０２を備えている。バックアップ電源３０１
は、コンデンサからなるもので、前述したように排出制
御装置２００のＲＡＭ２０３の賞球データメモリにバッ
クアップ電源を供給するものである。また、停電検出回
路３０２は、停電時等の電源供給ユニット３００の電圧
低下を検出するもので、この停電検出は排出制御装置２
００に伝達される。

【００４２】図４には、排出機構６００の構成を示す。

【００４３】図示されるように、排出機構６００は、ケ
ーシング６０１、球送出部６１０、排出用パルスモータ
６２０、ストッパ機構６３０等から構成される。

【００４４】透明なケーシング６０１には、一対の球流
路６０２Ａ、６０２Ｂが形成されている。上方の半端セ
ンサユニット６３からの遊技球は、球入口６０３Ａ、６
０３Ｂからそれぞれ球流路６０２Ａ、６０２Ｂに導入さ
れ、球出口６０４Ａ、６０４Ｂから下方の流路切換ユニ
ット７００に排出される。なお、球流路を２系統設けた
のは、遊技球を効率的に排出するためで、賞球と貸球の
区別とは直接関係する訳ではない。

【００４５】球送出部６１０は、これらの球流路６０２
Ａ、６０２Ｂに臨むように設けられる。この球送出部６
１０には、一対のスプロケット（切り欠き円盤）６１１
Ａ、６１１Ｂと、これらのスプロケット６１１Ａ、６１
１Ｂの間に配置された従動歯車６１２とが備えられる。
スプロケット６１１Ａ、６１１Ｂ、従動歯車６１２は、
ケーシング６０１内に軸支された同一の回転軸６１３に
固定され、同期回動するようになっている。

【００４６】スプロケット６１１Ａ、６１１Ｂは、外周
に複数（実施の形態では８個）の球受部６１４を等間隔
に設けたもので、これらの球受部６１４の一部が、それ
ぞれ球流路６０２Ａ、６０２Ｂに臨んでいる。これによ
り、球流路６０２Ａ、６０２Ｂを通過する遊技球は、一
つの球受部６１４に一球ずつ保持されるようにして、ス
プロケット６１１Ａ、６１１Ｂの回転動作とともに順次
送り出される。したがって、排出機構６００からは、ス
プロケット６１１Ａ、６１１Ｂの動作量（回転量）に比
例した個数の遊技球が排出されることになる。

【００４７】また、スプロケット６１１Ａ、６１１Ｂ
は、互いに球受部６１４の１／２個分だけ位相がずれた
状態で、回転軸６１３に固定されている。これにより、
スプロケット６１１Ａ、６１１Ｂからの遊技球の送り出
しは交互になされ、排出機構６００からの遊技球排出を
迅速かつスムーズに行うことができる。

【００４８】排出用パルスモータ６２０の回転軸には、
原動歯車６２１と、ストッパ機構６３０の回動規制歯車
６３１とが固定されている。この原動歯車６２１と球送
出部６１０の従動歯車６１２の間には、伝達歯車６２２
が配設される。これにより、従動歯車６１２とスプロケ
ット６１１Ａ、６１１Ｂは、排出用パルスモータ６２０
により一体に回転駆動される。

【００４９】ストッパ機構６３０は、排出用パルスモー
タ６２０の回転を規制するもので、回動規制歯車６３
１、ストッパ部材６３３、リターンスプリング６３５、
フラッパソレノイド６３６等から構成される。

【００５０】回動規制歯車６３１の外周には、上述した
スプロケット６１１Ａ、６１１Ｂ外周の球受部６１４と
同数のラチェット歯６３２が、等間隔に形成されてい
る。これらのラチェット歯６３２に、ストッパ部材（フ
ラッパ）６３３が係合することにより、回動規制歯車６
３１の回動（図４における時計回りの回動）が禁止され
る。なお、回動規制歯車６３１とストッパ部材６３３は
ラチェット機構を構成しており、係合時でも逆回転（図
４における反時計回りの回動）は許容される。

【００５１】ストッパ部材６３３は、掛止部６３４に上
端側が揺動可能に支持され、揺動によりラチェット歯６
３２に係脱可能となっているもので、常態ではリターン
スプリング６３４に付勢されてラチェット歯６３２に係
合している。

【００５２】これに対して、フラッパソレノイド６３５
に通電すると、ストッパ部材６３３は、ストッパソレノ
イド６３５側に吸着され、リターンスプリング６３４に
抗して後退する。これにより、ストッパ部材６３３と回
動規制歯車６３１の係合が解除され、排出用パルスモー
タ６２０が回動可能となる。

【００５３】このようにストッパ機構６３０を備えるこ
とにより、排出用パルスモータ６２０が回転の慣性や遊
技球の重みで余分に回転してしまうことを防止でき、ス
プロケット６１１Ａ、６１１Ｂの回転量を排出制御装置
２００によって正確に制御できる。

【００５４】図５には、流路切換ユニット７００の構成
を示す。

【００５５】この流路切換ユニット７００は、上記排出
機構６００の球流路６１１Ａ、６１１Ｂにそれぞれ接続
する２系統の流路を備えるものであるが、これらの２系
統は全く同様の構成である。したがって、図５には２系
統のうち１系統（系統Ａ）のみを図示する（図示された
のと同様の構成の系統Ｂが、図の裏側に重なった形で備
えられる）。

【００５６】流路切換ユニット７００は、ケーシング７
０１に、導入路７０２Ａ、７０２Ｂから排出路７０５
Ａ、７０５Ｂに至る遊技球流路を備えている。導入路７
０２Ａ、７０２Ｂは、それぞれ排出機構６００の球流路
６１１Ａ、６１１Ｂの下端に連結している。

【００５７】遊技球流路は、賞球としての遊技球が導入
される賞球流路７０３Ａ、７０３Ｂと、貸球としての遊
技球が導入される貸球流路７０４Ａ、７０４Ｂに分岐す
る。賞球流路７０３Ａ、７０３Ｂ、貸球流路７０４Ａ、
７０４Ｂには、それぞれ賞球検出センサ７１３Ａ、７１
３Ｂ、貸球検出センサ７１４Ａ、７１４Ｂが備えられ、
通過した遊技球の数を流路毎にカウントできるようにな
っている。

【００５８】賞球流路７０３Ａ、７０３Ｂと貸球流路７
０４Ａ、７０４Ｂの分岐部には、流路切換弁７２０Ａ、
７２０Ｂが設けられる。流路切換弁７２０Ａ、７２０Ｂ
は、回動軸７２１の回りで回動して、賞球流路７０３
Ａ、７０３Ｂまたは貸球流路７０４Ａ、７０４Ｂへの入
口を選択的に閉鎖するものである。

【００５９】流路切換弁７２０Ａ、７２０Ｂは、流路切
換ソレノイド７３０により駆動されるソレノイド軸７３
１に、歯車７２２、７２３を介して連係している。これ
により、流路切換弁７２０Ａ、７２０Ｂによる賞球流路
７０３Ａ、７０３Ｂまたは貸球流路７０４Ａ、７０４Ｂ
への流路切換は、排出制御装置２００による流路切換ソ
レノイド７３０への通電で制御される。

【００６０】この場合、ソレノイド軸７３１は、常態
（流路切換ソレノイド７３０に通電がなされていない状
態）では、リターンスプリング７３２の付勢により伸長
状態にある。この結果、流路切換弁７２０Ａ、７２０Ｂ
は、貸球流路７０４Ａ、７０４Ｂの入口を閉鎖し、賞球
流路７０３Ａ、７０３Ｂの入口を開放する位置にあっ
て、導入路７０２Ａ、７０２Ｂに導入された遊技球は、
総て賞球流路７０３Ａ、７０３Ｂに流れ込み、賞球検出
センサ７１３Ａ、７１３Ｂにより検出される。

【００６１】一方、排出制御装置２００の制御により流
路切換ソレノイド７３０に通電された場合には、ソレノ
イド軸７３１が、リターンスプリング７３２に抗して、
収縮方向に吸引される。この結果、流路切換弁７２０
Ａ、７２０Ｂは、賞球流路７０３Ａ、７０３Ｂの入口を
閉鎖し、貸球流路７０４Ａ、７０４Ｂの入口を開放する
位置へと回動する結果、導入路７０２Ａ、７０２Ｂに導
入された遊技球は、総て貸球流路７０４Ａ、７０４Ｂに
流れ込み、貸球検出センサ７１４Ａ、７１４Ｂにより検
出される。

【００６２】なお、流路切換ソレノイド７３０はラッチ
ングタイプのものとすることもできる。この場合には、
流路切換弁７２０Ａ、７２０Ｂは、流路切換ソレノイド
７３０への通電により、貸球流路７０４Ａ、７０４Ｂの
入口を閉鎖し賞球流路７０３Ａ、７０３Ｂの入口を開放
する位置と、賞球流路７０３Ａ、７０３Ｂの入口を閉鎖
し貸球流路７０４Ａ、７０４Ｂの入口を開放する位置と
で選択的に切り換えられ、通電後はその弁位置が維持さ
れる。

【００６３】賞球流路７０３Ａ、７０３Ｂと貸球流路７
０４Ａ、７０４Ｂは下流の排出路７０５Ａ、７０５Ｂに
おいてそれぞれ合流する。遊技球はこの排出路７０５
Ａ、７０５Ｂから下方に排出され、供給皿に至る。

【００６４】なお、特許請求の範囲との関係では、流路
切換ユニット７００の流路切換弁７２０Ａ、７２０Ｂ、
およびこの流路切換弁７２０Ａ、７２０Ｂを切り換える
ための構成（流路切換弁用ソレノイド７３０、排出制御
装置２００等）が、「流路切換手段」に相当する。

【００６５】図６は、排出制御装置２００において実行
される排出制御のメイン処理の処理手順を示すフローチ
ャートである。

【００６６】電源投入されると、まずステップＳ１にお
いて、この電源投入が通常の電源投入であるか否かの判
定がなされる。この判定により、通常の電源投入である
と判定された場合にはステップＳ２に進み、通常の電源
投入ではないと判定された場合にはステップＳ４に進
む。ここで、通常の電源投入でない場合とは、ＲＡＭ２
０３の全領域をクリアしてしまうべき場合であり、具体
的には（１）当日の一番最初の電源投入の場合、または
（２）ノイズ等による誤動作があった場合である。これ
以外の場合は通常の電源投入である。

【００６７】ステップＳ２では、ＲＡＭ２０３のバック
アップ対象領域（賞球データメモリ）に記憶されている
チェックサムをチェックして、異常がないかを確認す
る。このチェックで異常がなければステップＳ３に進
み、バックアップ対象領域以外のＲＡＭ領域（各種デー
タメモリ、ワークメモリ等）をクリアして、ステップＳ
５に進む。一方、異常があれば、ステップＳ４に進み、
ＲＡＭ２０３の全領域（賞球データメモリ、各種データ
メモリ、ワークメモリ等）をクリアして、ステップＳ５
に進む。

【００６８】ステップＳ５では、割り込み許可を行い、
排出制御装置２００を、遊技制御装置１００からの賞球
制御情報を受け入れ得る状態とする。この割り込み許可
以降に遊技制御装置１００からの賞球制御情報送信があ
ると、排出制御装置２００は、この排出制御のメイン処
理を中断して、賞球制御情報内に含まれる情報を賞球デ
ータとして記憶する処理が実行される。

【００６９】ステップＳ６では、賞球データメモリにバ
ックアップデータがあれば、この賞球データ分の遊技球
を払い出す。

【００７０】ステップＳ７では、普段処理（賞球または
貸球の排出要求があるか否かを監視する処理）が実行さ
れる。この普段処理の詳しい処理手順は、図７のフロー
チャートともに後述する。

【００７１】ステップＳ８では、貸球排出の設定（図７
のフローチャートのステップＳ２３参照）がなされてい
るか否かの判定がなされ、設定されていれば、ステップ
Ｓ９に進んで貸球排出処理を実行してステップ７に戻
る。一方、設定されていなければ、ステップＳ１０に進
む。

【００７２】ステップＳ９の貸球排出処理では、後述す
る賞球排出処理（ステップＳ１１および図８、図９のフ
ローチャート参照）において賞球を貸球に変更した処理
が実行される。すなわち、貸球要求にしたがった貸球数
を球排出カウンタに設定し、設定された数の貸球排出
を、貸球検出センサ７１４Ａ、７１４Ｂによる検出のた
びに球排出カウンタを減算しながら実行するとともに、
必要に応じて補正の排出を行う。

【００７３】ステップＳ１０では、賞球排出設定（図７
のフローチャートのステップＳ２６参照）がなされてい
るか否かの判定がなされ、設定されていれば、ステップ
Ｓ１１に進んで賞球排出処理を実行してからステップＳ
７に戻る。一方、設定されていなければ、そのままステ
ップＳ７に戻る。ステップＳ１１の賞球排出処理の詳し
い処理手順は、図８、図９のフローチャートともに後述
する。

【００７４】図７は、普段処理（図６のフローチャート
のステップＳ７の処理）の処理手順を示すフローチャー
トである。

【００７５】ステップＳ２１では、排出エラー中（例え
ば、後述する排出エラー処理（図９のステップＳ４８、
図１０のステップＳ５６参照）が実行されている等）で
あるか否かの判定がなされ、エラー中であればそのまま
ルーチン終了する。一方、エラー中でなければ、ステッ
プＳ２２に進む。

【００７６】ステップＳ２２では、プリペイドカードユ
ニット７０からの貸球要求があったか否かの判定がなさ
れ、貸球要求があれば、ステップＳ２３で貸球排出設定
を行ってから、ルーチン終了する。一方、貸球要求がな
ければ、ステップＳ２４に進む。

【００７７】ステップＳ２４では、賞球データメモリに
入賞記憶があるか否かの判定がなされ、入賞記憶があれ
ば、ステップＳ２５で賞球排出設定をして、ルーチン終
了する。一方、入賞記憶がなければ、そのままルーチン
終了する。

【００７８】図８、図９は、賞球排出処理（図６のフロ
ーチャートのステップＳ１１の処理）の処理手順を示す
フローチャートである。

【００７９】ステップＳ３１では、排出開始条件が成立
しているか否かの判定がなされ、成立していればステッ
プＳ３２に進み、成立していなければそのままルーチン
終了する。ここで排出開始条件とは、遊技制御装置１０
０から送信される排出条件コマンドに基づいて設定され
るもので、遊技機の状態が前述したオーバーフロー状態
や球無し状態等である場合には、排出開始条件が成立し
ていないということになる。

【００８０】ステップＳ３２では、流路切換弁用ソレノ
イド７３０への通電制御により、流路切換弁７２０Ａ、
７２０Ｂを賞球流路７０３Ａ、７０３Ｂ開放側に設定す
る。なお、本実施の形態のようにリターンスプリング７
３１を備えた流路切換弁用ソレノイド７３０の場合に
は、流路切換弁７２０Ａ、７２０Ｂは常態で賞球流路７
０３Ａ、７０３Ｂ開放側にあるので、このステップＳ３
２では特に処理を行わずにステップＳ３３に進む。一
方、ラッチングタイプの流路切換弁用ソレノイド７３０
の場合には、流路切換弁７２０Ａ、７２０Ｂが賞球流路
７０３Ａ、７０３Ｂ開放側に切り換わるように、流路切
換弁用ソレノイド７３０に通電することになる。

【００８１】ステップＳ３３では、存在する入賞記憶の
うち一つ（あるいは数個）を選択し、選択した入賞記憶
をクリアするとともに、この入賞記憶に対応する賞球数
（例えば、特別変動入賞装置１２内の大入賞口への入賞
に対しては１５個等）を球排出カウンタへ設定する。

【００８２】ステップＳ３４では、球排出カウンタに設
定された数の排出を行うべく、排出目標値（排出機構６
００を動作させるために設定される値）を設定する。

【００８３】ステップＳ３５では、ステップＳ３４で設
定された排出目標値分の作動をするように、排出機構６
００の排出用パルスモータ６２０を制御し、賞球排出を
開始する。また、この球排出用パルスモータ６２０の作
動開始と同時に、排出用タイマを作動開始させる。

【００８４】ステップＳ３６では、賞球検出センサ７１
３Ａ、７１３Ｂにより賞球検出がなされたか否かを判定
し、賞球検出があればステップＳ３７で球排出カウンタ
を１減算してからステップＳ３８に進み、賞球検出がな
ければそのままステップＳ３８に進む。このように賞球
排出処理では、賞球検出センサ７１３Ａ、７１３Ｂによ
る検出が使用される一方、貸球検出センサ７１４Ａ、７
１４Ｂによる検出は使用されず、球排出カウンタからは
賞球検出センサ７１３Ａ、７１３Ｂによる検出数が減算
される。

【００８５】ステップＳ３８では、貸球検出センサ７１
４Ａ、７１４Ｂで遊技球が検出されたか否かを判定し、
検出がなければステップＳ３９に進み、検出があればス
テップＳ４２に進む。

【００８６】ステップＳ３９では、球排出カウンタが０
となったか否かを判定し、０であればそのままルーチン
終了する。一方、０でなければステップＳ４０に進み、
排出用タイマがタイムアップしたか否かを判定する。タ
イムアップしていなければステップＳ３６に戻り、タイ
ムアップしていればステップＳ４１に進む。

【００８７】ステップＳ４１では、所定の排出期間（排
出用タイマが作動開始してからタイムアップするまでの
時間）中に、賞球検出センサ７１３Ａ、７１３Ｂが賞球
を１球でも検出したか否かの判定がなされる。

【００８８】このステップＳ４０で遊技球検出があった
と判定されたならば、ステップＳ４３に進んで補正制御
処理を実行する。すなわち、所定の排出期間中に、賞球
検出センサ７１３Ａ、７１３Ｂで１球でも賞球が検出さ
れたならば、補正制御処理が実行される。この補正制御
処理では、球排出カウンタの残存数（実際に排出された
賞球が排出目標値に不足する分）を、排出目標値に設定
し、入賞記憶に対応する遊技球の排出がなされるよう
に、遊技球排出を補正する。

【００８９】一方、ステップＳ４０で遊技球検出がなか
ったと判定されたならば、ステップＳ４２に進み、異常
時排出制御処理を実行する。すなわち、所定の排出期間
（中に、賞球検出センサ７１３Ａ、７１３Ｂで賞球が１
球も検出されたなかった場合には、異常時排出制御処理
が実行される。この異常時排出制御処理は、排出機構６
００または流路切換ユニット７００に異常があると考え
られる場合に、その異常の種類を特定し、これに対応す
る処理を行うもので、詳しい処理手順は、図１０のフロ
ーチャートとともに後述する。

【００９０】このように本実施の形態では、賞球排出時
に貸球検出センサ７１４Ａ、７１４Ｂにより遊技球が検
出された場合（ステップＳ３８）、および賞球排出時に
賞球検出センサ７１３Ａ、７１３Ｂにより遊技球が検出
されなかった場合（ステップＳ４１）に、異常時排出制
御処理が行われる。

【００９１】なお、貸球排出処理（図６のステップＳ９
の処理）では、以下の（１）〜（５）が異なる以外は、
上記賞球排出処理と同様の処理が実行される。（１）ステップＳ３２では、流路切換弁用ソレノイド７
３０への通電制御により、流路切換弁７２０Ａ、７２０
Ｂを貸球流路７０４Ａ、７０４Ｂ開放側に設定する。（２）ステップＳ３３では、カードユニット７０からの
貸球要求に対応する値を球排出カウンタに設定する。（３）ステップＳ３６では、貸球検出センサ７１４Ａ、
７１４Ｂにより貸球検出がなされたか否かの判定を行
う。すなわち、貸球検出センサ７１４Ａ、７１４Ｂによ
る検出が使用される一方、賞球検出センサ７１３Ａ、７
１３Ｂによる検出は使用されず、球排出カウンタからは
貸球検出センサ７１４Ａ、７１４Ｂによる検出数が減算
される。（４）ステップＳ３９では、賞球検出センサ７１３Ａ、
７１３Ｂで球検出があったか否かを判定する。（５）ステップＳ４１では、排出期間中に、貸球検出セ
ンサ７１４Ａ、７１４Ｂが賞球を１球でも検出したか否
かの判定がなされる。

【００９２】図１０は、異常時排出制御処理（図９のス
テップＳ４２）の処理手順を示すフローチャートであ
る。

【００９３】ステップＳ５１では、排出機構６００の動
作（遊技球の排出）を一時停止させる。続くステップＳ
５２では、所定時間にわたって、流路切換ユニット７０
０に流下してくる遊技球を計数する球計数処理を行う。
なお、この処理の時点では排出機構６００は動作停止し
ているが、排出機構６００の球送出部６１０と流路切換
ユニット７００の賞球検出センサ７１３Ａ、７１３Ｂ、
貸球検出センサ７１４Ａ、７１４Ｂとの間には間隔があ
るので、排出機構６００の停止後にも、この停止前に球
送出部６１０から排出された遊技球が流下してきて、賞
球検出センサ７１３Ａ、７１３Ｂ、貸球検出センサ７１
４Ａ、７１４Ｂにより検出される。

【００９４】ステップＳ５３では、上記ステップＳ５２
の球計数処理で、検出があるべきでない側のセンサ（異
常時排出制御処理が賞球排出時のものであれば貸球検出
センサ７１４Ａ、７１４Ｂ、また貸球排出時のものであ
れば賞球排出センサ７１３Ａ、７１３Ｂ）で遊技球検出
がなされたか否かを判定する。遊技球検出がなかった場
合にはステップＳ５４に進み、遊技球検出が有った場合
にはステップＳ５６に進む。

【００９５】ステップＳ５４では、（Ａ）排出機構６０
０において球詰まり等の異常が発生していて、排出機構
６００から遊技球排出されていない異常状態、または
（Ｂ）賞球検出センサ７１３Ａ、７１３Ｂ、貸球検出セ
ンサ７１４Ａ、７１４Ｂの少なくとも一部が故障してい
る異常状態、のいずれかの場合であると異常状態を特定
する。なお、このステップＳ５４に制御が進んで来るの
は、図９のフローチャートのステップ４１から分岐して
きた場合と考えられ、いずれのセンサでも全く遊技球検
出がなされない場合である。

【００９６】ステップＳ５５では、これらの異常状態
（Ａ）、（Ｂ）に対応するため、排出異常制御処理を実
行して、ルーチン終了する。

【００９７】排出異常制御処理では、（ａ）エラー表示器８６で異常状態の種類に応じた排出
エラー報知を行う（ｂ）発射制御装置５００に発射イネーブル信号を送信
して打球発射をストップする（ｃ）排出機構６００の動作を停止する等の処理が実行
される。

【００９８】一方、ステップＳ５６では、検出があるべ
き側のセンサ（異常時排出制御処理が賞球排出時のもの
であれば賞球検出センサ７１３Ａ、７１３Ｂ、また貸球
排出時のものであれば貸球排出センサ７１４Ａ、７１４
Ｂ）で遊技球検出がなされたか否かの判定がなされる。
遊技球検出があった場合にはステップＳ５７に進み、な
かった場合にはステップＳ５８に進む。

【００９９】ステップＳ５７では、流路切換弁７２０
Ａ、７２０Ｂが動作しなくなって、賞球排出時であるに
も関わらず流路切換弁７２０Ａ、７２０Ｂが賞球流路７
０３Ａ、７０３Ｂを閉止し続けている異常が発生してい
ると異常状態を特定し（異常状態Ｃ）、ステップＳ５９
に進む。一方、ステップＳ５８では、ノイズ等により流
路切換弁７２０Ａ、７２０Ｂの切り換えが不安定となっ
て、遊技球が賞球流路７０３Ａ、７０３Ｂまたは貸球流
路７０４Ａ、７０４Ｂのいずれを流下するのか不特定と
なる異常が発生していると異常状態を特定し（異常状態
Ｄ）、ステップＳ５９に進む。

【０１００】ステップＳ５９では、非常用排出制御処理
（図１１参照）を実行して、ルーチン終了する。ここ
で、非常用排出とは、通常とは反対側の検出センサをも
使用して遊技球検出をしながら、遊技球排出を行う処理
を意味する。このように本実施の形態では、流路切換手
段に異常（上記異常状態ＣまたはＤ）が発生したと判定
した場合に、非常用排出制御処理を行う。

【０１０１】図１１は、非常用排出制御処理（図１０の
ステップＳ５９）の処理手順を示すフローチャートであ
る。

【０１０２】ステップＳ６１では、排出が非常用排出で
あることをエラー表示器８６で表示するとともに、非常
用排出を行うことを管理装置用出力端子８４を介して管
理装置に通知する。

【０１０３】ステップＳ６２では、流路切換弁７２０
Ａ、７２０Ｂを、通常とは反対側の流路を開放する側
（非常排出制御処理が、賞球排出処理において実行され
ている場合には貸球流路７０４Ａ、７０４Ｂを開放する
側、また貸球排出処理において実行されている場合には
賞球流路７０３Ａ、７０３Ｂを開放する側）に設定す
る。

【０１０４】ステップＳ６３では、既に排出された遊技
球のうち、球排出カウンタから減算されていない分（す
なわち、いずれかの検出センサで検出された排出数のう
ち、賞球排出処理または貸球排出処理のメインフロー
（図８〜図９）のステップＳ３６とステップＳ４３（補
正制御処理）で検出された排出数を除く排出数の合計
値）を取得する。具体的には、以下の（α）、（β）の
合計値を取得する。（α）賞球排出処理または貸球排出
処理のメインフロー（図８〜図９）で、本来と反対側の
検出センサ（賞球排出処理では貸球検出センサ７１４
Ａ、７１４Ｂ、貸球検出処理では賞球検出センサ７１３
Ａ、７１３Ｂ）で検出された排出数。（β）異常時排出
制御処理（図１０）の球計数処理（ステップＳ５２）で
いずれかの検出センサで検出された排出数。

【０１０５】ステップＳ６４では、この合計値を球排出
カウンタの現在値から減算するとともに、減算後の球排
出カウンタの値を排出目標値に設定する。

【０１０６】ステップＳ６５では、ステップＳ６４で設
定された排出目標値分の作動をするように、排出機構６
００の排出用パルスモータ６２０を制御し、賞球排出を
開始する。また、この球排出用パルスモータ６２０の作
動開始と同時に、補正用タイマを作動開始させる。

【０１０７】ステップＳ６６では、賞球検出センサ７１
３Ａ、７１３Ｂ、貸球検出センサ７１４Ａ、７１４Ｂ検
出センサにより遊技球検出がなされたか否かを判定す
る。このステップＳ６６で遊技球検出があれば、ステッ
プＳ６７で球排出カウンタを１減算してからステップＳ
６８に進む。一方、遊技球検出がなければ、そのままス
テップＳ６８に進む。

【０１０８】このように非常時排出制御処理では、賞球
検出センサ７１３Ａ、７１３Ｂによる検出と貸球検出セ
ンサ７１４Ａ、７１４Ｂによる検出が両方とも使用さ
れ、いずれかの検出センサによる検出数が、球排出カウ
ンタから減算される。

【０１０９】なお、ステップＳ６６で、どの検出センサ
を使用し、どの検出センサを使用しないかは、異常状態
の種類に応じて変えることもできる。例えば、異常状態
が図１０のステップＳ５７で特定されたもの（異常状態
Ｃ）であれば、ステップＳ６２で設定された流路側の検
出センサ（賞球排出処理時の非常排出制御処理であれば
貸球検出センサ７１４Ａ、７１４Ｂ、貸球排出処理時の
非常排出制御処理であれば賞球検出センサ７１３Ａ、７
１３Ｂ）の検出を使用して、他方の検出センサ（賞球排
出処理時の非常排出制御処理であれば賞球検出センサ７
１３Ａ、７１３Ｂ、貸球排出処理時の非常排出制御処理
であれば貸球検出センサ７１４Ａ、７１４Ｂ）を使用し
ないようにしてもよい。一方、異常状態が図１０のステ
ップＳ５８で特定されたもの（異常状態Ｄ）であれば、
賞球検出センサ７１３Ａ、７１３Ｂ、貸球検出センサ７
１４Ａ、７１４Ｂの総ての検出センサを使用することに
なる。

【０１１０】ステップＳ６８では、球排出カウンタが０
となったか否かを判定し、０であればそのままルーチン
終了する。０でなければステップＳ４０に進み、補正用
タイマがタイムアップしたか否かを判定し、タイムアッ
プしていなければステップＳ６６に戻る。一方、タイム
アップしていれば、所定時間内に遊技球排出を完了でき
なかったということであるから、ステップＳ７０に進ん
で、排出異常制御処理を実行して、ルーチン終了する。

【０１１１】以上のように本実施の形態では、排出制御
装置２００は、流路切換手段（流路切換ユニット７００
の流路切換弁７２０Ａ、７２０Ｂ、流路切換弁用ソレノ
イド７３０等）に異常状態が発生したと判定された場合
に、非常用排出制御処理を実行する。非常用排出制御処
理では、賞球排出時であっても貸球検出センサ７１４
Ａ、７１４Ｂによる検出結果を使用し、また貸球排出時
であっても賞球検出センサ７１３Ａ、７１３Ｂによる検
出結果を使用する。したがって、流路切換弁７２０Ａ、
７２０Ｂに故障が発生した場合でも、通常と同様の遊技
（賞球排出または貸球排出）を続行することができ、遊
技機の稼働率を低下させずに済む。

【０１１２】また、非常用排出制御処理が実行される場
合（すなわち、流路切換手段に異常が発生した場合）に
は、これを報知する（具体的には、エラー表示器８６に
より報知し、管理装置に通知する）ので、遊技を通常通
り継続しつつ、流路切換手段の故障を知ることができ、
的確な対応を迅速にとることができる。

【０１１３】なお、上記実施の形態では、賞球排出処理
または貸球排出処理が実行される度に、流路切換弁７２
０Ａ、７２０Ｂの異常を特定し、非常用排出制御処理を
実行するようにしているが、本発明はこのような形態に
限られない。例えば、いったん流路切換弁７２０Ａ、７
２０Ｂの異常発生が判定されたら、その後は（例えば、
流路切換弁７２０Ａ、７２０Ｂの異常状態が解消される
までは）、賞球排出処理または貸球排出処理を、非常用
排出制御処理に置き換えて実行するようにしてもよい。

【０１１４】また、本発明が適用される遊技機は、上記
実施の形態のようなパチンコ機に限られるものではな
い。例えば、アレンジボール遊技機、雀球遊技機などの
パチンコ機以外の弾球遊技機、あるいは球スロ遊技機等
の弾球遊技機以外の遊技機等も、本発明が適用されるも
のである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施の形態における弾球遊技機の遊技
盤を示す正面図である。

【図２】同じく弾球遊技機の裏面図である。

【図３】同じく弾球遊技機の制御系の一部を示す構成図
である。

【図４】同じく排出機構を示す斜視図である。

【図５】同じく流路切換ユニットを示す断面図である。

【図６】同じく排出制御メイン処理を示すフローチャー
トである。

【図７】同じく普段処理を示すフローチャートである。

【図８】同じく賞球排出処理を示すフローチャートであ
る。

【図９】同じく賞球排出処理を示すフローチャートであ
る。

【図１０】同じく異常時排出制御処理を示すフローチャ
ートである。

【図１１】同じく非常排出制御処理を示すフローチャー
トである。

【符号の説明】

８６エラー表示器１００遊技制御装置２００排出制御装置６００排出機構７００流路切換ユニット７０３Ａ、７０３Ｂ賞球流路７０４Ａ、７０４Ｂ貸球流路７１３Ａ、７１３Ｂ賞球検出センサ７１４Ａ、７１４Ｂ貸球検出センサ７２０Ａ、７２０Ｂ流路切換弁７３０流路切換弁用ソレノイド

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】遊技球を賞球または貸球として排出する排
出機構を備え、この排出機構からの球流路に賞球流路と貸球流路を分岐
させて形成するとともに、遊技球を賞球として排出する賞球排出時には前記賞球流
路を開放し前記貸球流路を閉止して賞球を前記賞球流路
に流下させる一方、遊技球を貸球として排出する貸球排
出時には前記貸球流路を開放し前記賞球流路を閉止して
貸球を前記貸球流路に流下させる流路切換手段と、前記賞球流路に流下する遊技球を検出する賞球検出セン
サと、前記貸球流路に流下する遊技球を検出する貸球検出セン
サと、目標数の遊技球が排出されるように前記排出機構の動作
を制御する排出制御手段と、を備えた遊技機において、前記流路切換手段に異常が発生したことを判定する異常
判定手段と、前記賞球排出時に前記異常判定手段により異常発生の判
定がなされた場合には前記貸球検出センサによる遊技球
検出を使用する一方、前記貸球排出時に前記異常判定手
段により異常発生の判定がなされた場合には前記賞球検
出センサによる遊技球検出を使用するように前記排出制
御手段による制御を切り換える制御切換手段と、を備えたことを特徴とする遊技機。
【請求項２】前記異常発生の判定が、前記賞球排出時で
あるにも関わらず前記流路切換手段が前記貸球流路を開
放し前記賞球流路を閉鎖し続ける異常状態が発生したこ
とを判定するものである場合には、前記制御切換手段は
前記貸球検出センサによる遊技球検出を使用するととも
に前記賞球検出センサによる遊技球検出を使用しないよ
うに制御を切り換える一方、前記異常発生の判定が、前
記貸球排出時であるにも関わらず前記流路切換手段が前
記賞球流路を開放し前記貸球流路を閉鎖し続ける異常状
態が発生したことを判定するものである場合には、前記
制御切換手段は前記賞球検出センサによる遊技球検出を
使用するとともに前記貸球検出センサによる遊技球検出
を使用しないように制御を切り換えることを特徴とする
請求項１に記載の遊技機。
【請求項３】前記異常判定手段は、前記賞球排出時に前
記賞球検出センサによる検出が無く前記貸球検出センサ
による検出があった場合に、前記賞球排出時であるにも
関わらず前記流路切換手段が前記貸球流路を開放し前記
賞球流路を閉鎖し続ける異常状態が発生したと判定する
一方、前記貸球排出時に前記貸球検出センサによる検出
が無く前記賞球検出センサによる検出があった場合に、
前記貸球排出時であるにも関わらず前記流路切換手段が
前記賞球流路を開放し前記貸球流路を閉鎖し続ける異常
状態が発生したと判定することを特徴とする請求項１ま
たは請求項２に記載の遊技機。
【請求項４】前記異常発生の判定が、前記流路切換手段
が前記賞球流路と貸球流路のいずれを開放するのか不特
定となる異常状態が発生したことを判定するものである
場合には、前記制御切換手段は前記賞球検出センサによ
る遊技球検出と前記貸球検出センサによる遊技球検出の
両方を使用するように制御を切り換えることを特徴とす
る請求項１に記載の遊技機。
【請求項５】前記異常判定手段は、前記賞球排出時また
は貸球排出時に前記賞球検出センサおよび前記貸球検出
センサの両方で検出があった場合に、前記流路切換手段
が前記賞球流路と貸球流路のいずれを開放するのか不特
定となる異常状態が発生したと判定することを特徴とす
る請求項１または請求項４に記載の遊技機。
【請求項６】前記異常判定手段による異常判定があった
ことを報知する報知手段を備えたことを特徴とする請求
項１から請求項５のいずれか一つに記載の遊技機。