JP2001182798A - 送りねじユニット及びこれを備えた送り装置 - Google Patents

送りねじユニット及びこれを備えた送り装置

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JP2001182798A
JP2001182798A JP36875399A JP36875399A JP2001182798A JP 2001182798 A JP2001182798 A JP 2001182798A JP 36875399 A JP36875399 A JP 36875399A JP 36875399 A JP36875399 A JP 36875399A JP 2001182798 A JP2001182798 A JP 2001182798A
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feed
spiral groove
pair
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JP36875399A
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Inventor
Hiroshi Kunimatsu
博 国松
Yutaka Hashimoto
豊 橋本
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JTEKT Machine Systems Corp
Original Assignee
Koyo Machine Industries Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】廉価に高精度な送りを実現にすると共に、停止
中の被送り台を強い保持力で保持することができる送り
ねじユニット及び送り装置を提供する。 【解決手段】外周に螺旋溝の形成された送りねじ21
と、送りねじ21に対して少なくともその軸線方向両側
から圧接する一対の押圧軸23と、これを回転自在に支
持する支持体22とを備える。一対の押圧軸23の少な
くとも一方が、その軸線方向に送りねじ21の螺旋溝ピ
ッチと同ピッチで連設された複数の環状突条を備え、且
つその条線が送りねじ21の螺旋溝に沿うように送りね
じ21の軸線に対し傾斜して支持体22に支持されると
ともに、各環状突条が螺旋溝と噛合するように設けられ
た噛合軸23に形成される。送りねじのリードを小さく
することができ、リードを小さくすることで高精度な位
置決めが可能であり、停止中の保持力が高まる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、外周に螺旋溝の形
成された送りねじと、この送りねじに係合する係合体と
を備え、送りねじと係合体とがその軸線方向に沿って相
対的に移動するように設けられた送りねじユニット及び
この送りねじユニットを備えた送り装置に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】上述し
た送りねじユニットとして、外周に螺旋溝の形成された
送りねじと、この送りねじの螺旋溝に装填されるボール
(転動体)を介して前記送りねじに螺合するナット(前
記係合体)から構成されたボールねじが広く知られてい
る。このボールねじはボールの転がり運動によってナッ
トを駆動する構造となっているので、低摩擦であり、し
かも高精度な送りを実現できることから、工作機械の送
り装置をはじめとして、多くの送り装置に使用されてい
る。
【0003】ところで、近年、工作機械の分野では更に
高い加工精度を求められるようになっており、上記送り
装置の位置決め精度も0.1μmや0.01μmといっ
た単位の精度が要求されるようになっている。
【0004】ところが、ボールねじを構成する前記送り
ねじのリードは、これを前記ボールの直径よりも小さく
することができないことから比較的大きく、このような
リードの大きな送りねじによって上記高精度な位置決め
を実現するためには、自ずと、送りねじの回転位置を検
出する検出器に高分解能のものが必要となる。しかしな
がら、このような高分解能の検出器は高価であり、した
がって、これを用いた送り装置はそのコストが非常に高
くなるという問題があった。このことから、送りねじの
リードを小さくすべく、ボールの直径を小さくすること
も考えられるが、この場合には、循環形成に必要なボー
ル数が多くなって循環パイプ内でボールを押し出す抵抗
が増すため、循環パイプが破損し易くなるという問題を
却って生じることになる。
【0005】また、上述のように、ボールねじはボール
の転がり運動によってナットを駆動する低摩擦駆動構造
であり、しかもそのリードが比較的大きいので、回転運
動を効率良く直線運動に変換することができるが、この
ことは、逆に、直線運動を回転運動に変換する効率が良
いということでもあり、したがって、ボールねじには、
停止中の被送り台をその位置に保持する力が弱いという
構造的な欠点がある。
【0006】送りねじユニットとしては、このようなボ
ールねじの他に、送りねじとナットとの間に、循環式の
ローラねじや遊星ローラねじを設けたものもあるが、こ
れらは部品点数が多く、また、ナットの外径寸法が大き
くなるため、これを用いた送り装置は嵩高くなり剛性が
弱くなるという欠点がある。
【0007】本発明は上記諸問題を解決すべくなされた
ものであり、廉価に高精度な送りを実現にすると共に、
停止中の被送り台を強い保持力で保持することができる
送りねじユニット及びこれを用いた送り装置の提供を目
的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段及びその効果】上記課題を
解決するための本発明の請求項1に記載した発明は、外
周に螺旋溝の形成された送りねじと、該送りねじにその
径方向から圧接する少なくとも一対の押圧軸と、該一対
の押圧軸を回転自在に支持する支持体とを備えた送りね
じユニットであって、前記一対の押圧軸の少なくとも一
方が、その軸線方向に前記送りねじの螺旋溝ピッチと同
ピッチで連設された複数の環状突条を備え、且つ該環状
突条の条線が前記送りねじの螺旋溝に沿うように前記送
りねじの軸線に対し傾斜して前記支持体に支持されると
ともに、前記各環状突条が前記螺旋溝と噛合するように
設けられた噛合軸に形成されてなり、前記送りねじをそ
の軸中心に回転させることによって、又は前記一対の押
圧軸及び支持体を一体的に前記送りねじの軸中心に回転
させることによって、前記一対の押圧軸及び支持体と前
記送りねじとがその軸線方向に沿って相対的に移動する
ように設けられた送りねじユニットに係る。
【0009】この送りねじユニットによれば、前記送り
ねじが駆動されてその軸中心に回転すると、送りねじの
螺旋溝と噛合する前記噛合軸がその噛み合い関係から送
りねじの軸方向に向けた推力を与えられ、噛合軸を含む
押圧軸及びこれらを支持する支持体が送りねじの軸線方
向に沿って移動する。噛合軸に形成される環状突条は、
送りねじの螺旋溝ピッチと同ピッチに連設され、且つ該
環状突条の条線が送りねじの螺旋溝に沿うように送りね
じの軸線に対し傾斜して回転自在に支持体に支持されて
いるので、噛合軸は基本的には送りねじに対して転がり
接触する。したがって、送りねじと噛合軸との間の摩擦
抵抗が低く、このため駆動力の伝達ロスが少なく、ま
た、摩耗によるガタツキの発生を軽減することができる
という効果が奏される。
【0010】尚、逆に、前記送りねじを非回転にし、且
つ送りねじの軸方向において前記一対の押圧軸及び支持
体を定位置に保持した状態で、当該一対の押圧軸及び支
持体を一体的に送りねじの軸中心に回転させると、送り
ねじと噛合軸との上記噛合関係から送りねじが自身の軸
方向に向けた推力を与えられ、当該送りねじがその軸方
向に向けて移動する。このように、この送りねじユニッ
トによれば、送りねじをその軸中心に回転させることに
よって、又は一対の押圧軸及び支持体を一体的に送りね
じの軸中心に回転させることによって、当該一対の押圧
軸及び支持体と送りねじとをその軸線方向に沿って相対
的に移動させることができる。
【0011】前記送りねじの螺旋溝のリードは、その大
きさについてボールねじのような制約を受けることがな
いので、噛合軸の環状突条のピッチと共に、加工上可能
な限りその大きさを小さくすることができる。したがっ
て、送りねじのリードをできるだけ小さくすることで、
送りねじの1回転あたりの噛合軸及び支持体の移動量を
極僅かなものとすることができ、送りねじの回転位置を
高価,高性能の検出器によって検出しなくても、前記支
持体の高精度な位置決めを実現することができる。ま
た、送りねじのリードを小さくすることで、停止中の噛
合軸及び支持体を強い保持力でその位置に保持すること
ができる。
【0012】また、一対の押圧軸(少なくとも一方は噛
合軸)で送りねじを挟圧しているので、噛合軸を確実に
送りねじと噛合させることができ、また、両者間にバッ
クラッシュが生じるのを極力抑えることができる。
【0013】尚、本発明における前記押圧軸の一方は前
記環状突条の形成されていない円柱状のローラであって
も、前記噛合軸と同じ構成のものであっても良い。ロー
ラとする場合にはその軸線を前記送りねじの軸線と平行
にすると良い。また、押圧軸の数は2以上であれば良
く、特に限定されるものではない。また、送りねじは1
条ねじでも多条ねじでも良く、そのねじ形状は三角ねじ
や台形ねじなど極一般的なねじ形状とすることができ
る。また、これに噛合される噛合軸の環状突条の横断面
形状も、当該環状突条が前記螺旋溝と噛合可能であれば
どのような形状であっても良く、一例を挙げれば三角形
や台形、或いはこれらの傾斜面が凸曲面となったものな
どとすることができる。
【0014】また、本発明の請求項2に記載した送りね
じユニットは、前記噛合軸に形成された環状突条の直径
が、その軸方向中央部が最も小径に形成され、両端に向
かうほど大径に形成されて、前記各環状突条が前記螺旋
溝に対し均一な押圧力で圧接するように設けられてなる
ものである。
【0015】前記噛合軸を上記のように傾斜させると、
その両端部においては、螺旋溝と接触する環状突条の位
置が、送りねじの中心軸からずれ、両者の軸間距離が長
くなるため、送りねじのリードが大きい場合や送りねじ
の直径が小さい場合には、噛合軸の各環状突条を前記螺
旋溝に対し均一な押圧力で圧接させることができなくな
る場合を生じる。この発明によれば、環状突条の直径を
噛合軸の両端部に向かうに従いその軸間距離に応じて大
きくしているので、各環状突条を前記螺旋溝に対して均
一な押圧力で圧接させることができる。これにより、各
環状突条に対し均一に推力を伝達することができ、一部
の環状突条に集中して推力が伝達されるのを防止するこ
とができ、かかる環状突条が破損したり、螺旋溝が破損
したりするのを防止することができる。また、本発明に
よれば、噛合軸の両端部は、送りねじの中心軸を挟み、
その両サイドにそれぞれずれた位置で当該送りねじと接
触するので、当該送りねじを保持する作用を奏し、支持
体等を安定して送ることができ、或いはその逆に送りね
じをその軸方向に安定して移動させることが可能とな
る。
【0016】また、本発明の請求項3に記載した送りね
じユニットは、前記噛合軸の環状突条が部分的に欠落さ
れてなるものである。上記のように環状突条の直径を噛
合軸の両端部に向かうに従って大きくした場合、中央部
分の環状突条の直径と、両端部分の環状突条の直径とに
大きな差が生じることがあり、このために噛合軸が回転
する際に、これらの環状突条間でその回転周速に差を生
じ、この周速差のために、一部の環状突条については螺
旋溝との間で滑り接触を生じる場合がある。このように
滑り接触を生じると、駆動力の伝達ロスが発生すると共
に、環状突条や螺旋溝が摩耗して両者間にガタツキを生
じることになるが、本発明によれば、大きな周速差を生
じる環状突条を欠落させることができるので、上記よう
な問題が生じるのを防止することができる。尚、欠落さ
せる環状突条は噛合軸の中央部付近のものであるのが好
ましい。
【0017】斯くして、上記請求項1乃至3記載のいず
れの送りねじユニットについても、高精度な位置決めが
可能であり、請求項4に記載した発明のように、かかる
送りねじユニットを備えた送り装置は、被送り台を高精
度に位置決めすることができ、かかる送り装置を工作機
械に適用すると、極めて高精度な加工を実現することが
可能となる。尚、請求項4に記載した発明は、請求項1
乃至3記載のいずれかの送りねじユニットを備え、前記
支持体が固着されて前記送りねじの軸線方向に沿って駆
動される被送り台と、該被送り台が載置される基台と、
前記被送り台をその移動方向に案内する案内手段と、前
記送りねじを回転駆動する駆動モータとを備えてなる送
り装置に係る。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の具体的な実施形態
について添付図面に基づき説明する。図1は、本発明の
一実施形態に係る送り装置を示す平面図であり、図2
は、本実施形態に係る送りねじユニットを示す底面図で
あり、図3は、図2における矢視A−A方向の断面図で
あり、図4は、図3における矢視B−B方向の断面図で
ある。尚、図3及び図4における断面部分へのハッチン
グはこれを省略している。
【0019】図1に示すように、本例の送り装置1は、
基台2と、この基台2上に載置される被送り台たるテー
ブル3と、このテーブル3を矢示方向に移動させる送り
ねじユニット20と、この送りねじユニット20を駆動
するサーボモータ10などからなる。
【0020】前記テーブル3は基台2上に配設された案
内手段5に案内されて上記の如く矢示方向に移動するよ
うになっている。案内手段5は適宜間隔をあけて平行に
配設された一対のガイドレール6と、各ガイドレール6
に係合しこれに沿ってスライド自在となったスライドベ
アリング7からなり、各スライドベアリング7がテーブ
ル3の裏面に固着され、当該テーブル3を案内する。
【0021】図1乃至図4に示すように、前記送りねじ
ユニット20は、テーブル3の裏面に固着された支持体
22と、前記ガイドレール6と平行に配設された送りね
じ21と、この送りねじ21を左右両側から挟圧する一
対の噛合軸23,23と、各噛合軸23,23の両端部
を回転自在に支持する支持部材25,26などからな
る。前記支持体22はL字形状をした部材の中央部分に
リブ部22aを形成してなるものであり、図4に示すよ
うに、このリブ部22aを長手方向に貫通するように一
方側から他方側に向けて貫通孔22bが形成されてい
る。また、リブ部22aの両側面には、前記貫通孔22
bの形成にともなって開口部22cが形成されている。
【0022】前記送りねじ21は、図6に示すように、
その外周に適宜ピッチ及びリードの螺旋溝21aを備え
ており、図4に示すように、前記支持体22に形成され
た貫通孔22b内に挿入され、その外周部が前記リブ部
22aに形成された開口部22c,22cから外部に突
出した状態となっている。尚、この送りねじ21は1条
ねじでも多条ねじでも良く、そのねじ形状も三角ねじや
台形ねじなど極一般的なねじ形状とすることができる
が、本例では、三角ねじの1条ねじとしている。
【0023】図5に示すように、前記噛合軸23は、そ
の軸線方向に前記送りねじ21の螺旋溝21aピッチと
同ピッチで連設された複数の環状突条23aを外周部に
備えている。そして、図6に示すように、噛合軸23は
環状突条23aの条線23bが前記送りねじ21の螺旋
溝21aに沿うように前記送りねじ21の軸線に対し角
度θだけ傾斜して配設され、図3に示すように、このよ
うに傾斜した状態で支持部材25,26に支持されてい
る。尚、各支持部材25,26にはそれぞれベアリング
27,28が内蔵されており、噛合軸23はこのベアリ
ング27,28によって軸中心に回転自在となってい
る。また、前記連設環状突条23aの長手方向中心位置
が前記送りねじ21の軸線と同一水平面内に位置するよ
うになっている。
【0024】そして、図2に示すように、一対の噛合軸
23はそれぞれ送りねじ21の両側に配設され、その環
状突条23aが、前記リブ部22aの開口部22cから
突出する送りねじ21の螺旋溝21aと噛合するよう
に、前記支持部材25,26を介してリブ部22aに固
着されている。また、図5及び図7に示すように、前記
環状突条23aの直径は、噛合軸23の中心部分が最も
小さく、その両端部に向かうに従い大きくなるようにな
っている。これは、噛合軸23が送りねじ21に対し傾
斜して設けられているため、その両端部に向かうに従い
送りねじ21との軸間距離が長くなることから(d1<
d2,d3)、各環状突条23aを螺旋溝21aと均等
に当接させるためには、前記軸間距離に応じて環状突条
の直径を大きくする必要があるからである。尚、前記送
りねじ21のリードが小さい場合には、d1とd2及び
d3との差が極僅かとなり、噛合軸23の弾性変形によ
って前記各環状突条23aが螺旋溝21aと均等に当接
することが可能であるため、この場合には敢えて上記の
ような直径差を設ける必要はない。
【0025】斯くして、各環状突条23aは略均等な圧
力で前記螺旋溝21aと噛合する。また、図2に示すよ
うに、前記支持部材25,26は、リブ部22aとの間
に間座24を挟んだ状態で当該リブ部22aに固着され
ている。したがって、この間座24の厚さを適宜調整す
ることによって、噛合軸23が送りねじ21に当接する
圧力を調整することができ、環状突条23aと螺旋溝2
1aとの噛合状態には前記調整によって所定の予圧が付
加されている。尚、環状突条23aの横断面形状は、当
該環状突条23aが前記螺旋溝21aと噛合可能であれ
ばどのような形状であっても良く、三角形や台形、或い
はこれらの傾斜面が凸曲面となったものなどとすること
ができるが、本例では三角形を採用している。
【0026】また、図1に示すように、前記送りねじ2
1の一方端(右端)は軸受13により回転自在に支持さ
れるとともに、カップリング12を介して前記サーボモ
ータ10の出力軸に連結されており、送りねじ21はこ
のサーボモータ10によって軸中心に回転駆動される。
尚、サーボモータ10はブラケット11を介して前記基
台2に固設されている。
【0027】以上の構成を備えた本例の送り装置1によ
れば、サーボモータ10の作動によって送りねじ21が
駆動され、これがその軸中心に回転すると、前記螺旋溝
21aと噛合する噛合軸23がその噛み合い関係から送
りねじ21の軸方向(矢示方向)に向けた推力を与えら
れ、噛合軸23及びこれを支持する支持体22を介して
テーブル3が矢示方向に駆動され、これが案内手段5に
案内されて同方向に移動する。
【0028】その際、噛合軸23に形成される環状突条
23aは、送りねじ21の螺旋溝21aピッチと同ピッ
チに連設され、且つ環状突条23aの条線23bが送り
ねじ21の螺旋溝21aに沿うように送りねじ21の軸
線に対し傾斜して回転自在に支持されているので、噛合
軸23は基本的には送りねじ21に対して転がり接触す
る。したがって、送りねじ21と噛合軸23との間の摩
擦抵抗は低く、このため駆動力の伝達ロスが少なく、ま
た、摩耗によるガタツキの発生を軽減することができる
という効果が奏される。
【0029】また、前記螺旋溝21aのリードは、その
大きさについてボールねじのような制約を受けることが
ないので、噛合軸23の環状突条23aのピッチと共
に、加工上可能な限りその大きさを小さくすることがで
きる。したがって、送りねじ21のリードをできるだけ
小さくすることで、送りねじ21の1回転あたりの噛合
軸23の移動量を極僅かなものとすることができ、送り
ねじ21の回転位置を高価,高性能の検出器によって検
出しなくても、前記テーブル3の高精度な位置決めを実
現することが可能となる。また、送りねじ21のリード
を小さくすることで、停止中のテーブル3を強い保持力
でその位置に保持することができる。
【0030】また、前記環状突条23aは所定の予圧を
付与された状態で前記螺旋溝21aと噛合しているの
で、各環状突条23aを確実に送りねじ21と噛合させ
ることができ、両者間にバックラッシュが生じるのを極
力抑えることができる。
【0031】また、前記環状突条23aの直径を前記噛
合軸23の両端部に向かうに従い、噛合軸23と送りね
じ21との軸間距離に応じて大きくしているので、各環
状突条23aを前記螺旋溝21aに対して均一な押圧力
で圧接させることができる。これにより、各環状突条2
3aに対して均一に推力を伝達することができ、一部の
環状突条23aに集中して推力が伝達されるのを防止す
ることができ、かかる環状突条23aが破損したり、螺
旋溝21aが破損したりするのを防止することができ
る。また、噛合軸23の両端部の環状突条23aは、送
りねじ21の中心軸を挟み、その上下にそれぞれずれた
位置で当該送りねじ21と接触するので、当該送りねじ
21を保持する作用を奏し、支持体22やテーブル3を
安定して送ることが可能となる。
【0032】また、図3に示すように、送りねじ21の
上下側にはこれと係合する部材がないので、送りねじユ
ニット20、ひいては送り装置1自体が嵩高くなるのを
防止することができ、装置の剛性を高めることができ
る。
【0033】以上、本発明の一実施形態について説明し
たが、本発明の採り得る具体的な態様がこれに限られる
ものでないことは言うまでもなく、例えば、前記噛合軸
23は、図8に示すように、その中心部23cの環状突
条23aを欠落させた状態のものとすることができる。
【0034】上記のように環状突条23aの直径を噛合
軸23の両端部に向かうに従って大きくした場合、中央
部分の環状突条23aの直径と、両端部分の環状突条2
3aの直径とに大きな差が生じることがあり、このため
に噛合軸23が回転する際に、これらの環状突条23a
間でその回転周速に差を生じ、この周速差のために、一
部の環状突条23aについては螺旋溝21aとの間で滑
り接触を生じる場合がある。このように滑り接触を生じ
ると、駆動力の伝達ロスが発生すると共に、環状突条2
3aや螺旋溝21aが摩耗して両者間にガタツキを生じ
ることになる。そこで、両端部との間で大きな周速差を
生じる中央部の環状突条23aを欠落させることで、上
記ような問題が生じるのを防止することができる。尚、
欠落させる環状突条23aは噛合軸23の中央部付近の
ものに限定されるものではなく、その他の部分を適宜欠
落させても良い。
【0035】また、上記一対の噛合軸23は、その内の
一方を環状突条23aの形成されていない円柱状のロー
ラから構成しても良い。この場合、その軸線を前記送り
ねじ21の軸線と平行にすると良い。
【0036】また、上述の例では、送りねじユニット2
0の送りねじ21を回転させて、被送り台たるテーブル
3を移動させるように構成したが、送りねじ21に被送
り体を連結し、送りねじ21を非回転に保持すると共
に、送りねじ21の軸方向において前記一対の噛合軸2
3,23及び支持体22などを定位置に保持した状態
で、当該一対の噛合軸23,23及び支持体22などを
一体的に送りねじ21の軸中心に回転させ、当該送りね
じ21がその軸方向に向けて移動するように設けても良
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る送り装置の全体を示
す平面図である。
【図2】本実施形態に係る送りねじユニットを示す底面
図である。
【図3】図2における矢視A−A方向の断面図である。
【図4】図3における矢視B−B方向の断面図である。
【図5】本実施形態に係る噛合軸を示す平面図である。
【図6】本実施形態に係る送りねじと噛合軸との噛合状
態を示す側面図である。
【図7】本実施形態に係る送りねじと噛合軸との噛合状
態を示す正面図である。
【図8】他の実施形態に係る噛合軸を示す平面図であ
る。
【符号の説明】
1 送り装置 2 基台 3 テーブル 5 案内手段 10 サーボモータ 20 送りねじユニット 21 送りねじ 22 支持体 23 噛合軸

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外周に螺旋溝の形成された送りねじと、
    該送りねじにその径方向から圧接する少なくとも一対の
    押圧軸と、該一対の押圧軸を回転自在に支持する支持体
    とを備えた送りねじユニットであって、 前記一対の押圧軸の少なくとも一方が、その軸線方向に
    前記送りねじの螺旋溝ピッチと同ピッチで連設された複
    数の環状突条を備え、且つ該環状突条の条線が前記送り
    ねじの螺旋溝に沿うように前記送りねじの軸線に対し傾
    斜して前記支持体に支持されるとともに、前記各環状突
    条が前記螺旋溝と噛合するように設けられた噛合軸に形
    成されてなり、 前記送りねじをその軸中心に回転させることによって、
    又は前記一対の押圧軸及び支持体を一体的に前記送りね
    じの軸中心に回転させることによって、前記一対の押圧
    軸及び支持体と前記送りねじとがその軸線方向に沿って
    相対的に移動するように設けられてなる送りねじユニッ
    ト。
  2. 【請求項2】 前記噛合軸に形成された環状突条の直径
    が、その軸方向中央部が最も小径に形成され、両端に向
    かうほど大径に形成されて、前記各環状突条が前記螺旋
    溝に対し均一な押圧力で圧接するように設けられてなる
    請求項1記載の送りねじユニット。
  3. 【請求項3】 前記噛合軸の環状突条が部分的に欠落さ
    れてなる請求項1又は2記載の送りねじユニット。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3記載のいずれかの送りね
    じユニットを備え、前記支持体が固着されて前記送りね
    じの軸線方向に沿って駆動される被送り台と、該被送り
    台が載置される基台と、前記被送り台をその移動方向に
    案内する案内手段と、前記送りねじを回転駆動する駆動
    モータとを備えてなる送り装置。
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