JP4542970B2 - 回転直動変換機構 - Google Patents

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Description

本発明は、回転運動と直線運動の間で運動方向を変換することにより回転トルクと推力を変換する回転直動変換機構に係り、特に、大推力で信頼性が高くがたの小さい高効率のパワーステアリング装置に好適な回転直動変換機構に関する。
まず最初に、自動車のパワーステアリング装置についてその概要を説明する。図21は、乗用車で現在主流となっている、ラックピニオン方式のステアリング機構である。主な構成要素は、ステアリングホイール101、その回転軸であるステアリングコラム102、その下端部に設けられたピニオン103、そのピニオン103に噛合うラックを設けたロッド(このロッド自体をラックと称することが多いが、本発明では混乱を避けるため、ラックロッドと呼称し、符号1とする)、その両端に接続し、その他端で操舵輪106と繋がるタイロッド105である。
これにより、ドライバーがステアリングホイール101をまわすと、ステアリングコラム102が回転し、下端のピニオン103も回転する。ピニオン103の回転でそれに噛合うラックによりラックロッド1が軸方向に直動し、それに繋がるタイロッド105が動いて操舵を行う。
パワーステアリング装置は、これらの構成要素のいずれかをアシストしてドライバーのステアリングホイール101をまわす力を低減するシステムである。近年、このパワーステアリング装置は、自動車に欠かせない装備品となっている。特に最近は、自動車全体がそうであるように、このパワーステアリング装置にも、従来の油圧アシスト方式に代わって、電動アシスト方式が主流を占めるようになり、省エネに貢献している。
本発明でも用いられるような回転直動変換機構は、モータを回転駆動源とし前記ラックロッド1に直動のアシスト力を付与するラックアシスト機構107として、電動パワーステアリング装置に適用される。しかも、この場合は、小型化の見地から回転速度の高いモータを用いるのが望ましいので、回転直動変換機構としては減速機構を兼ね備えたものが要求される。このような要求を満たす機構として、例えばボールねじ方式の回転直動変換機構が従来から提案されている(例えば、特許文献1を参照)。
この特許文献1に記載された装置は、ラックロッド1にねじを切り、このねじにナットを噛み合わせ、そのナットを回転動力源であるモータで回転させることによりラックを直動させるようにしたものである。そして、この場合、モータを1回転させたとき、ねじのリード分だけラックが移動されるので、リード角を小さくしてやれば、その分、大きな減速比が得られ、モータの回転速度が上げられ、小型化が図れることになる。
このとき、ラックロッドのねじとナットのねじの間に大きな荷重が働くので、ここに多数のボールを配し、このボールを循環させて転がり接触とし、摩擦を低減して高効率化が達成されるようにしている。
特開平7−165089号公報
しかし、上記の特許文献1に示された従来技術は、多数のボールを循環させる手段が不可欠であり、このボール循環が滑らかでないと、ボール部とナット間及びボールとラック間ですべり摩擦が発生し、ボール部の摩擦係数が増大して伝達効率が低下する。
特に、モータを小型化するため、減速比を大きく設定しているステアリング装置では、ねじのリード角を小さくしなければならないので(現状は5度前後)、ボール摩擦係数(現状は0.01前後)が増加したとすると、図23に示したように、著しく効率が低下してしまう。図23は、ボール摩擦係数μをパラメータとしたリード角とボールねじ機構の効率の関係を示したもので、図示のように、ボール摩擦係数μが0.01前後から増加するにつれ、伝達効率が低下していくことが判る。
また、上記特許文献1の従来技術では、一旦すべりが発生し出すと、ボール転動面が荒れはじめ、それが一層のすべりを誘発し、破局的なボール摩擦係数の急上昇を招き、短時間で機構の破綻にまで到る恐れがある。このため、このボールねじ機構では、ボールの循環状態を常に良好に保つことが至上命題であり、ボール戻り経路の最適設計と共に、ボールとナットねじ、ラックロッドねじの形状寸法の高精度化が最重要項目となり、高コストとなる。また、このとき必要な精度は、ボール数の増加に伴い急激に上昇するため、コスト面からボール数に事実上の上限が生じる一方、ボール数は、ボールねじ機構が発生できる最大出力を決める。
よって、特許文献1に示すような従来技術によるボールねじ機構は、伝達力に実用上の上限が現われ、従って、これを用いたパワーステアリング装置は、要求される直動出力(ラック推力)が大きな大型車には搭載できないという課題があった。
本発明の目的は、大推力が発生可能な高効率回転直動変換機構の噛合い設定箇所以外での干渉を抑制して信頼性向上を図ることにある。また、本発明の他の目的は、ラックロッドの揺動を抑制して使い勝手の高い回転直動変換機構を実現することにある。
前記課題を解決するために、本発明は主として次のような構成を採用する。
外周面にねじを有するラックロッドと、前記ラックロッドの外周側に設けられて前記ラックロッドに対して相対回転可能かつ相対軸移動可能に設けられたホルダ部材と、前記ホルダ部材に回転可能に支持されて外周面に前記ねじ山フランクと噛合う環状溝を有しかつ前記ラックロッドの中心軸に対して前記ねじのリード角に等しい軸角でねじり配置された公転ローラと、を備えた回転直動変換機構において、
前記ねじ山フランクと前記環状溝の噛み合い箇所における両接平面を、前記公転ローラの中心軸に対して直交させ、前記噛合い箇所を含めてその近傍で、前記ねじ山フランクと前記環状溝面の一方の面を凸曲面とする構成とする。
また、前記回転直動変換機構において、前記噛合い箇所を含めてその近傍で、前記ねじ山フランクと前記環状溝面の一方の面を凸曲面とすることに代えて、前記ねじ山フランクと前記環状溝面の両面を凸曲面とする構成とする。
外周面にねじを有するラックロッドと、前記ラックロッドの外周側に設けられて前記ラックロッドに対して相対回転可能かつ相対軸移動可能に設けられたホルダ部材と、前記ホルダ部材に回転可能に支持されて外周面に前記ねじ山フランクと噛合う環状溝を有しかつ前記ラックロッドの中心軸に対して前記ねじのリード角に等しい軸角でねじり配置された公転ローラと、を備えた回転直動変換機構において、
前記ねじ山フランクと前記環状溝との噛合い箇所と、前記噛合い箇所を通るねじ山フランク上の螺線と、公転ローラ中心軸とを、前記公転ローラ中心軸と前記ラックロッド中心軸の共通垂線方向に直交する直交面へ投影したとき、噛合い箇所投影点における螺線投影線の接線が公転ローラ中心軸投影線と直交するべく前記噛合い箇所を設定し、前記ラックロッド中心軸及び前記共通垂線に平行で前記噛合い箇所を通る噛合い設定平面上で、前記噛合い箇所で接し合い、その接し合った接点での接線が前記共通垂線と同一方向となるべく二本の線を設定し、前記二本の線の内で一方の線を前記噛合い螺線に沿ってスイープして形成する面をねじ山フランクとし、他方の線を前記公転ローラ中心軸を中心に回転して形成される面を環状溝面とし、前記噛合い設定平面上に設定する前記二本の線の一方を凸曲線とする構成とする。
本発明によると、大きな推力が発生可能であり機構効率も高い回転直動変換機構において、噛み合い部における不慮の干渉を抑制して信頼性を高めることができる。
また、推力の出力部の不要な揺動を抑制して使い勝手の高い回転直動変換機構の実現を可能にすることができる。
本発明の実施形態に係る回転直動変換機構について、図面を参照しながら以下詳細に説明する。まず、本発明の第1の実施形態に係る回転直動変換機構を自動車のラックアシストタイプの電動パワーステアリング装置に適用した構成例を図1乃至図12、図21、図22、図24に基づいて説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る回転直動変換機構が適用された電動パワーステアリング装置のラックアシスト機構の縦断面図であり、図2は図1に示すラックアシスト機構に手前の公転ローラを正規の姿勢で配した図であり、図3は図1又は図2に示すラックアシスト機構に対して視点を90度回転した時(図1や図2の上部から見下ろした場合)の縦断面図であり、手前にくる公転ローラも描いてある。また、図4は本実施形態に関する全ての公転ローラの側面図であり、図5は本実施形態に関する公転ローラとホルダ部材のサブアセンブリの側面図(一部が断面図であり、図6のB1−B2−B3−B4)であり、図6は図5に示すサブアセンブリの横断面図(図5のA−A)である。
また、図21は、本実施形態が適用されたラックアシスト機構の電動パワーステアリング装置における配置を示す図であり、図22は本実施形態に係る回転直動変換機構の回転直動変換動作を説明する図である。さらに、図7乃至図12、図24は、本発明の実施形態に係る回転直動変換機構における噛合い面についての説明図である。
最初に、本発明の実施形態に係る回転直動変換機構の構成を説明する。まず、図5と図6に示す、公転ローラ21,22,23とホルダ3のサブアセンブリを説明する。図4から分かるように、これら公転ローラの右ローラ端部21c1〜23c1は、左ローラ端部21c2〜23c2に比較して長い。これは、左ローラ端部にはラジアル軸受(以後、左公転ローララジアル軸受21f2〜23f2と称する)のみ設置するのに対し、右ローラ端部は、ラジアル軸受(以後、右公転ローララジアル軸受21f1〜23f1と称する)とともにスラスト軸受(以後、公転ローラスラスト軸受21e〜23eと称する)の設置スペースを確保するためである。
これら公転ローラは、公転ローラスラスト軸受をスラストロックナット21j,22j,23jで固定した後、中央の外周に設けたねじ(以後、公転ローラ取り付けねじ21m〜23mと称する)で右ホルダ端板3cに配置する。ここで、右ホルダ端板3cの右側には、パイプ部3xが延在し、そこにモータ5の構成要素であるロータ5aが、圧入又は焼き嵌めによりあらかじめ固定されている。
次に、公転ローラ左端部21c2〜23c2を左ホルダ端板3bに設けたローラ挿入穴へ通し、その後、左公転ローララジアル軸受21f2〜23f2を嵌合する。この手順と構成により、ローラ挿入穴へ公転ローラ左端部を通す時は、左公転ローララジアル軸受の概略内径の円筒を左公転ローララジアル軸受の概略外径の穴へ通すため、その大きな径差を利用して、ねじり配置された複数の公転ローラをホルダに組み込むことが可能になる。その後、ラジアルロックナット21k〜23k(但し、22k,23kは図示せず)で内輪を固定すると同時に、左公転ローララジアル軸受に予圧をかけるため、波板ばね21k1〜23k1(但し、22k1,23k1は図示せず)を介して外輪を弾性支持する。
このようにして公転ローラの両端を軸支したホルダ端板3b,3cを、ホルダ連結部3dで連結してホルダ部材3を形成する。ここで、本実施形態のホルダ連結部3dは、左ホルダ端板3bと一体化しているため、剛性が高く、軽量化を実現できるという効果がある。また、ホルダ連結部3dと右ホルダ端板3cはホルダ連結ねじ3gで締結する。これにより、公転ローラの中心軸(以後、公転ローラ軸と称する)21d,22d,23dが、ラックロッドの中心軸(以後、ラックロッド軸と称する)1dに対してラックロッドねじ山1aのリード角程度の軸角をもってねじり配置される。ここで、この軸角の詳細は、ラックロッドねじ山の面とそれに噛合う公転ローラ環状溝の面の設定に依存するため、後述するこれら噛合い面の詳細説明のところで、説明する。以上のようにして、公転ローラとホルダ部材のサブアセンブリを製作する。
ここで、図4に表わされているように、各公転ローラ21,22,23に設けた複数の環状溝(ラックロッド1のねじにおける螺旋状溝とは異なって環状の溝)は、軸方向にその配置位置をずらしながら設ける。本実施形態は、公転ローラをラックロッド1の周囲に等角度間隔で配するため、公転ローラ22の環状溝22bは公転ローラ21の環状溝21bよりもP/2だけ右側にずらし、公転ローラ23の環状溝23bは環状溝21bよりもPだけ右側にずらす。これら環状溝の機構組立て時の軸方向位置は、この各公転ローラのずらし量とともに、公転ローラスラスト軸受の厚さやそのスラスト軸受を固定するホルダの取り付け箇所軸方向位置等により決まる。このため、関連するこれらの寸法や位置の高精度化で公転ローラ環状溝の機構組立て時の軸方向位置精度確保に対処することは誤差の重なりのため極めて困難となる。
そこで、本実施形態は、公転ローラとホルダの取り付け箇所を公転ローラ取り付けねじ21m〜23mとし、このねじを設けた公転ローラスラスト軸受をまわして公転ローラの軸方向位置を調整可能な構造としている。この調整は、後述するように、ラックロッド1をこのサブアセンブリにねじ込んだ状態で行う。調整後は、リング形状からラックロッド側を切り欠いたC形状の公転ローラロック部材21n〜23nをかしめて、公転ローラの軸方向位置を固定する。
この結果、前記した極めて困難な寸法管理が不要となり、製作コストの大幅な低減を可能にするという特有の効果がある。また、公転ローラロック部材21n〜23nをC形状としたのは、公転ローラスラスト軸受21e〜23eの外径をラックロッド1の外径に近いところまで拡大し、軸受負荷容量の最大化とともに、公転ローラスラスト軸受からスラスト荷重作用線がはずれる距離をできるだけ小さくするためである。後者は、スラスト荷重反力とスラスト荷重による発生トルクを最小化し、それを打ち消すために軸受各部に生じる荷重の集中や新たに生じる荷重を抑制するためである。
また、左公転ローララジアル軸受21f2〜23f2を左ホルダ端板3bに固定しない構成としたために公転ローラ軸方向に移動可能とし、さらに、公転ローラスラスト軸受21e〜23eを複列スラスト軸受としたため、ホルダ部材3への固定側である公転ローラスラスト軸受を公転ローラ軸方向へ移動しても公転ローラ21,22,23の各軸受への負荷は変化しない。これにより、公転ローラの軸方向位置の調整を左ホルダ端板3c側だけで行うことが可能となり、組み立てが容易になるという効果がある。
次に、公転ローラ21,22,23とホルダ部材3のサブアセンブリ(図5と図6を参照)に、ラックロッド1をねじ込む。この時、ラックロッドねじ山1aと公転ローラ環状溝21b〜23bが噛合う。そして、前述したように、ラックロッド1が容易に回転するように、各公転ローラ21〜23の軸方向位置を調整する。そして、左ホルダ端板3bに左ホルダラジアル軸受3f2と左ホルダスラスト軸受3e2を装着した上で、それらを、左ケーシング6aへ挿入する。この時、左板ばね3pで左ホルダラジアル軸受3f2に予圧をかける。
その後、予圧をかけるための右板ばね3qを装着した上で右ホルダラジアル軸受3f1を右ホルダ端板3cと左ケーシング6a間に挿入する。さらに、右ホルダスラスト軸受3e1を軸受押さえ4のかしめにより左ケーシング6aに装着する。この時、ラックロッド1の回転を止めた状態で、ホルダ部材3が最もスムーズに回転する位置で軸受押さえ4を固定する。これにより、公転ローラとホルダ部材のサブアセンブリは、左側ケーシング6aに対して、回転可能な状態で固定される。
ここで、ホルダ部材を回転支持する軸受は、ラジアル軸受とスラスト軸受の役割を有するアンギュラー玉軸受またはテーパローラ軸受としてもよい。また、両ホルダ軸受は各々複列アンギュラー玉軸受でも勿論良い。また、調芯性を持った軸受にしてもよく、この場合、軸受取り付け精度を低減できるという効果が生じる。また、特に、公転ローラスラスト軸受21e〜23eを調芯軸受とした場合、ある程度のラジアル荷重を受けることが可能となるため、右公転ローララジアル軸受21f1〜23f1を略してコスト低減を図ることが可能となる。
次に、ステータ5bが圧入又は焼き嵌めされている右ケーシング6bを、これまでのアセンブリに右側から被せ、両ケーシング6a,6bをねじ止め等により接続する。これにより、ステータ5bとロータ5aが対向してモータ5が形成される。右ケーシング6bの端部近くには、右ラックロッドレール9bが設けられる。これは、その内径がラックロッド1の外径よりもわずかに大きい寸法とし、その面仕上げはラックロッド1がこすれても損傷しない程度のレベルに加工されている。まったく同様のもの(左ラックロッドレール9a)が左ケーシング6aの端部に設けられる。
ここで、以上の組み立てに際しては、適宜、グリースが構成部品間に流し込まれる。ところで、回転直動変換動作を起こすためには、直動部であるラックロッド1の回転を防止して直動のみ許す直動対偶が必要である。本実施形態では、図21のピニオン103とラックロッド1に設けたピニオン103と噛み合うラックがその役目を果たす。これが無いようなシステムの場合、例えばステアバイワイヤシステムなどでは、ボールスプラインのような直動対偶を別途備える必要がある。本実施形態に適用されるようなステアリング機構の場合、ボールを省略してすべり対偶としても直動部の速度は小さいため効率低下は小さい。よって、コスト重視の場合は、単純なスプライン継ぎ手のような単純な構造としても差し支えない。このことは、ステアリング機構以外での適用において、直動部の要求速度が小さい場合、一般的に当てはまる。
次に、本実施形態の噛合い箇所となる公転ローラ環状溝面とラックロッドねじ山フランクの面形状について、その製作法を述べつつ説明する(図7〜図12を参照)。本実施形態に係る回転直動変換機構におけるラックロッドねじ山は一条ねじであり、ねじ山の側の噛合い面は二面となる(ラックロッドのねじ山の右と左の側面、すなわちロックロッドの溝底面から立ち上がった右と左の側面)。
図7、図9、図10、図11及び図12は、図1に示す回転直動変換機構に対して、視点を右下手前におき、図8は紙面手前を視点として、ねじ山の左側の面(側面)を左ラックロッドねじ山フランク1a1、右側の面(側面)を右ラックロッドねじ山フランク1a2とする(図9を参照)。また、それらに噛合う公転ローラ21,22,23は、噛合い状態に関しては3個とも同様であるため、以下の説明では、公転ローラ21のみを取り上げる。
また、複数存在する公転ローラ環状溝21bの噛合い面を、左ラックロッドねじ山フランク1a1に噛合う左側の面(ラックロッドねじを見たときと同様の視点とする)という意味で、一括して左公転ローラ環状溝面21b1とし、もう一方を右公転ローラ環状溝面21b2とする(図4と図12を参照)。なお、ラックロッドのねじ山のフランク(側面)と公転ローラの環状溝面(側面)とが噛み合って回転直動変換するのである。これらの公転ローラ環状溝面は、今後、あいまいさのない場合に限り、特定の環状溝を取り上げて説明を行う。
まず、ねじのフランク(ねじの溝底面部から立ち上がった側面)毎に噛合い設定平面(例えば、図7でA面)を設け、その各々の面上に断面線を定義する。噛合い設定平面は、ラックロッド軸1dを通る平面と平行で一定の距離(以後、Δと記述する)だけ離れた面として定義される。本実施形態のねじは、左ラックロッドねじ山フランク1a1と右ラックロッドねじ山フランク1a2の二面があるため(図9を参照)、一般的には、二面の噛合い設定平面を定義する必要がある。
本実施形態は、両噛み合い設定平面のΔが0の場合とする(後述する第6の実施形態はΔが0でない場合であり、図17におけるA1面とA2面)。この結果、図7に示すように、二面であるところの噛合い設定平面は一面に縮約される。この縮約された噛合い設定平面をA面とする。なお、図7は公転ローラがラックロッドのリード角θでねじり配置された状態で干渉無く(ラックロッドが左右にシフトしてもいずれのシフト点でも噛み合いで不均衡が起こらないこと又は公転ローラの軸方向のいずれの噛み合い位置でも噛み合いに不均衡が起こらないこと)動作するためのねじ創生の第1ステップの説明図であり、具体的には、ラックロッドねじを製作(創生)する説明図であり、ラックロッドねじにおける公転ローラとの噛み合い位置がどこに存在するかを示すものであって、結果的には、公転ローラとの噛み合い点がロッド中心軸を通るA面上に整列していることを示している。
次に、図8で示すように、噛み合い設定平面A上に回転直動変換機構の減速割合を決定するラックロッドねじ山のリードと同一の周期を持つラックロッドねじ山断面線β(厳密には縦線部のみで、左側の線をβ1、右側の線をβ2とする)と、それに接触する公転ローラ環状溝断面線γ(厳密には縦線部のみで、左側の線をγ1、右側の線をγ2とする)を描画する。β1とγ1はともに曲線であり、凸と凸で接触し、その接点における共通接線がラックロッド軸1dに垂直となっている。β2とγ2も同様である。
図7に示すδ1は、β1とγ1の接点(左接点)を通り、中心軸がラックロッド軸1dでリードがラックねじのリードに一致する螺線(以後、ラックロッドねじ螺線と称する)である。図示しなかったが、右接点を通る螺線δ2も同様に定義する。後述するが、ここで設定したβとγの接点が公転ローラ環状溝面(側面)とラックロッドねじ山フランク(側面)が噛合う点となる(このために、このA面を噛み合い設定平面と称した)。
このように、図8においては、図7に示す噛み合い設定平面A上にラックロッドねじ山断面線βとローラ環状溝断面線γを描き、互いの断面線の接点における共通接線がラックロッド中心軸1dに直交するようにする。図8に示すようにラックロッド(実線)と公転ローラ(点線)が互いに向き合う方向に太鼓形状又は凸面形状を形成するとその接平面での接線がロッド軸に垂直であると、公転ローラが公転してラックロッドがその軸方向に移動するどの位置でも、又は公転ローラがラックロッドと噛み合うローラ軸心方向におけるどの位置でも、公転ローラとラックロッドの噛み合いが不均衡になることが少なくなる(干渉が抑制される)のである。
以上のように、図8に示す噛み合い設定平面上において、ラックロッドのねじ山断面線と公転ローラ環状面断面線の共通接線がラックロッド軸に直交することと、ラックロッドと公転ローラの歯形が凸面形状又は太鼓面形状同士(構成の一例であり、第2〜第5の実施形態では他の構成例が開示されている)で噛み合っていること(凸面同士による接点が図8上で左右側の噛み合い位置で上下動することがないので干渉が発生し難い構成)という2つの要件が本発明の実施形態における特徴の1つでもある。
なお、図8に示す平面における共通接線はロッド軸に垂直であるが、ねじ部と環状溝の噛み合い箇所における接平面は、図8の紙面と図8の共通接線で交差するけれども、図8の紙面と直交する面(すなわち、ラックロッド軸と直交する面)とは異なっており、後述する図12の3次元図からも分かるように、この接平面、例えば21b1,21b2は公転ローラの中心軸に対して直交している(接平面21b1,21b2はロッド軸線1dに直交とは異なる角度で形成される)。
この特徴によって、ラックロッドと公転ローラの干渉が軽減されるのである(干渉は厳密にはなくなることはないが、なるべく最小にするために、本実施形態ではこの2つを構成としているのである)。なお、干渉をさらになくするための具体策として、上述の2つの要件以外にも、後述する本発明の第6の実施形態で開示するように、公転ローラを、その中心軸がラックロッド軸に対してリード角θよりも大きな角度でねじり配置することを併せた要件とすることによって、干渉をさらに少なくすることができる。
このように、本実施形態の概要は、公転ローラがラックロッドに複数箇所で噛み合っている際に公転ローラの中央部だけではなくて端部寄りの噛み合い箇所でもラックロッドと不均衡となることなく噛み合い、さらに、公転ローラの公転によってラックロッドがどのような位置に移動しても公転ローラとラックロッドの噛み合いが不均衡となることなく噛み合うように、公転ローラとラックロッドのペアで噛み合い歯形を創生(製作)することにある。
次に、図9を用いて、ラックロッドねじ山フランクの製作法(創生)を説明する。左ラックロッドねじ山断面線β1を左ラックロッドねじ螺線δ1に沿ってスィープさせることにより、左ラックロッドねじ山フランク1a1を創生する。同様に、右ラックロッドねじ山断面線β2を右ラックロッドねじ螺線δ2に沿ってスィープさせることにより、右ラックロッドねじ山フランク1a2を創生する。ここで、ねじ溝底面は、β1とβ2の下端を繋いで上に凸とならない線(直線でもよい)をδ1またはδ2に沿ってスィープさせて創生する。換言すると、図9において、図7のねじ螺旋δに沿ってロッドのねじ断面線βをスィープしてラックロッドの歯形を製作する。
この結果、左ラックロッドねじ山フランク1a1及び右ラックロッドねじ山フランク1a2は、大局的には螺旋面であり、噛合い箇所近傍においては、局所的にいかなる向きの断面においても負の曲率を持たない(凹曲面ではなくて最小曲率でもたかだか0(0は平面)となる)円筒側面の形状となる。すなわち、凸曲面(最小主曲率がたかだか0であり、マイナスとならない面であると定義する)となっている。
次に、図10により、公転ローラの軸21dの設定法を説明する(公転ローラの環状溝の創生は後述する図11と図12で説明する)。噛合い設定平面Aと直交し、ラックロッド軸1dと平行で、さらにラックロッド軸1dからの距離がラックロッド軸と公転ローラ軸の最小軸間距離となるC面を考える(公転ローラ軸はラックロッド軸に対してリード角だけずれて配置されるために互いの軸間距離には最小距離が存在する)。なお、このC面というのは、ラックロッド軸と公転ローラ中心軸に共通して通る共通垂線(唯一の垂線)に直交する面である。
C面に垂直な方向からC面上にδ1を投影し(ラックロッドのねじ螺旋δ1の投影線)、δ1螺線の投影線ε1(サインカーブとなる)を描画する。そして、このε1のうちで投影前の螺線がラックロッド1の上部側に対応する部分とAとの交点を求め、その点におけるε1の接線ξ1を描き、そのξ1と直交する軸ζ1を設定する。右ラックロッドねじ螺線δ2においても同様にξ2、ζ2(ともに図示せず)を描画できる。これらζ1,ζ2はC面上で互いに平行の関係となっているこれらのうちのいずれかもしくはそれらに平行なC面上の軸を公転ローラ軸21dとする。このように、ねじ螺旋δのC面への投影線εのうちで、ねじ螺旋δとA面との交点(上側)におけるεの接線ξを描き、この接線ξと直交する軸ζを求める。この軸ζを公転ローラの軸方向として設定する。この軸ζのラックロッド軸1dに対する傾きが取りも直さずラックロッドのリード角となるのである。
本実施形態では、左右断面線が同一の噛合い設定平面上で定義され、かつ、右接点と左接点(図8参照)のラックロッド軸1dからの距離が等しかったため、ζ1とζ2は平行となった。一般的に、左右断面線を定義する互いに平行な噛み合い設定平面をラックロッド軸を通る面から異なる距離に定義した場合、右接点と左接点をラックロッド軸1dから等しい距離に設定してしまうと、ζ1とζ2は平行とならず、公転ローラ軸が定義不能となる。この場合には、ζ1とζ2が平行となるように、右接点と左接点をラックロッド軸1dから異なる距離に設定する必要がある。
すなわち、ラックロッド軸から噛合い箇所までの距離が左右のフランクで異なるような噛合いとなる。動作の向きで機構効率を変えたい場合等を除いて、このような噛合い設定に大きな意義は見出せないため、通常の場合、ねじ両フランクに対応する二枚の噛合い設定平面はねじ中心軸を通る平面から同一距離の位置に設ける。また、今回の場合、ξ1がサインカーブε1の原点における接線となることから(Δが0に起因する)、ラックロッド軸1dと公転ローラ軸21dの軸角は、ラックロッドねじのリード角(厳密には、噛合い設定箇所の径におけるねじリード角)に等しくなる。
次に、図11と図12を用いて、公転ローラ環状溝の創生法(製作法)を説明する。まず、図11にあるように、公転ローラ軸21dが中心軸となるようなローラ素材を配置する(図11は、図10で決定した公転ローラ素材(環状溝を未形成)の中心軸をζと一致させて配置した図である)。このとき、この素材が、ラックロッド歯底面と干渉せず、かつ、その中に断面線βと断面線γの全ての接点が含まれるように注意する。
これは、公転ローラ軸21dがラックロッド軸1dに対してねじり配置されているため、公転ローラ軸21d上でラックロッド軸1dに最も近づく点(以後、ローラ軸最接近点と称する。これら二軸が最短距離となる二点を結ぶ線分は公転ローラ軸とラックロッド軸の共通垂線に含まれる)から離れるにしたがって、上記断面線の接点は公転ローラ軸21dから離れていき、決して一定の距離を保ってはいないからである。このため、一般的なローラ素材の形状は、公転ローラ軸21dを中心軸とする回転体であって、ローラ軸最接近点における径を最小とする鼓形状が最も適している。軸角が小さかったり、公転ローラ21の長さが短い場合には、円柱でも構わない。このように、図11では、図10で決めた軸ζに公転ローラの中心軸21dが一致するように公転ローラ素材を設置するのである。
次に、公転ローラ環状溝断面線γ1,γ2とそれをつなぐ直線からなる線(図8参照)を公転ローラ軸21dを中心に回転させ、その回転の結果できる立体図形を公転ローラ素材から除去することにより、複数のローラ環状溝面21b1,21b2(図4と図12を参照)を創生する。この結果、各環状溝面は、いわばドーナツの上面のような形状をしており、最も盛り上がった位置が噛み合い設定箇所となる。よって、噛合い設定箇所近傍における噛合い面の局所形状は、円柱側面の形状となる。
また、本実施形態のように、ローラ環状溝断面線が周期的な線であっても、ローラ軸最接近点からの距離によって各環状面形状が異なってくる。図12に示すように、公転ローラ素材を中心軸21dを軸心として回転させてできる形状であるので、ラックロッドのねじ形状に対応する環状溝を創生する。図8に示すように、ラックロッドと公転ローラの接平面における共通接線が仮にラックロッド軸に直交するのではなくて傾斜していれば、公転ローラがラックロッドに噛み合う点が上下動する成分を有するので干渉が生じるが、本実施形態では共通接線がラックロッド軸に直交するようにしているので干渉は殆どない。
以上述べた公転ローラ21における環状溝面21b1,21b2の創生とまったく同様に、公転ローラ22において環状溝面22b1,22b2を創生し、公転ローラ23において環状溝面23b1,23b2を創生する。
次に、本発明の実施形態に係る回転直動変換機構作の動作について、図22を用いて説明する。図22は、動作原理を説明するため、ラックロッド1の外周面を展開して示した図である。
図22において、モータが上から下へ回転する場合に限定して考える。ホルダ部材がラックロッド軸を中心に回転し、これに保持されている3本の公転ローラもモータと同一回転を行う。よって、図22では、公転ローラは上(A位置)から下(B位置)へ垂直に移動する。図22の太線は、公転ローラがA位置にある場合の右ラックロッドねじ山フランクを示す。
そして、このA位置から、公転ローラがδラジアン(rad)だけ公転してラックロッドの円周上をδ・(ラック軸半径)だけ動いてB位置に到達した場合を考える。このとき、右公転ローラ環状溝面の位置は、ラックロッド軸方向には移動せず、展開図上では上下方向にのみ移動する。よって、ラックロッドが軸方向(展開図上では左右方向)に、δ・(ラックロッド軸半径)・tan(ラックロッドねじリード角)だけ動いた場合、右ラックロッドねじ山フランクが左に動いて破線の位置となり、公転ローラ環状溝とラックロッドねじ山の噛み合いを保つ。このようにして回転直動変換が生じる。
また、モータの1回転あたりのラック移動量M(以後、機構ピッチと称する)は、δを2πとして、
M=2π・(ラックロッド軸半径)・tan(ラックロッドねじリード角)
となる。この式から明らかなように、ラックロッドねじリード角を小さくすることにより、減速割合を増大できることが分かる。
また、噛み合い箇所は、公転ローラ側の環状溝面とラックロッド側のねじ山フランクであり、曲率の小さい面同士の噛み合いとなる。よって、噛み合い時の弾性変形によって広範囲で接触が起きるため、発生する応力の最大値(ヘルツ応力)が抑制される。このために、噛み合い一箇所あたりの負荷荷重が増大し、コンパクトながら、大きな推力が発生可能になるという効果がある。
また、噛み合い箇所では、相対すべりが無くなる向き、すなわち一体で動く向きに摩擦力が働く。この摩擦力によって、公転ローラは、その公転ローラ環状溝がラックロッドねじ山というレール上を転がるように自転を起こす。ここで重要なことは、公転ローラが自転しても噛み合い箇所において公転ローラ溝が軸方向に移動しないということである。これは、公転ローラ溝がねじではなく環状溝であることから実現している。このように、公転ローラは全噛み合い箇所での摩擦の和が低減するように自ら自転速度を制御するため、損失が小さく高効率になるという効果がある。
次に、噛み合い箇所における詳細な動作を説明する。前述したように、ラックロッド1は3個の公転ローラ21,22,23と噛合うが、噛合い状況は同様であるため、公転ローラ21との噛合い箇所のみを説明する。さらに、噛合い面は右と左の二系統あるが、噛合い状態は同様であるため、ここでは、左ラックロッドねじ山フランク1a1と左公転ローラ環状溝面21b1の噛合いに限定して説明を行う。
図7〜図12によって説明した両噛み合い面の創生法(製作法)から、噛合い箇所は、左断面線β1とγ1の接点になることが分かる。これらの創生法を言い換えると(二次元的表現で云うと)、噛合い箇所と当該箇所を通るねじ山フランク上の螺線と公転ローラ軸21dを、公転ローラ軸21dとラックロッド軸1dの共通垂線方向に直交する面Cへ投影したとき、噛合い箇所投影点における螺線投影線εの接線ξが公転ローラ中心軸投影線と直交するべく前記噛合い箇所を設定し、前記ラックロッド軸1d及び前記共通垂線に平行で前記噛合い箇所を通る噛合い設定平面A上で、前記噛合い箇所で凸同士で接し合い、その接点での接線が前記共通垂線と同一方向となるべく、二本の断面線β1とγ1を設定し、二本の断面線の内でβ1線を前記噛合い螺線δに沿ってスイープして創生する面をラックロッドねじ山フランク1a1とし、γ1線を前記公転ローラ軸21dを中心に回転して創生する面を公転ローラ環状溝面21b1としたということができる。
また、図8に示す左接点における共通接線を公転ローラ軸21d中心に回転させてできる面は、左公転ローラ環状溝面21b1の創生法(図12参照)から、噛合い箇所における環状溝面21b1の接平面となることがわかる。さらに、その共通接線は、公転ローラ軸と直交することもわかるため、その接平面は公転ローラ軸21dと直交することがわかる(ラックロッドねじ部と公転ローラ環状溝の噛み合い箇所における両接平面が公転ローラの中心軸に対して直交する)。
一方、図10で示すような、公転ローラ軸21dの方向と噛合い点におけるラックロッドねじ山フランク1a1の関係から、公転ローラ環状面の噛合い箇所における接平面は、ラックロッドねじ山フランク1a1の噛合い箇所における接平面ともなっていることがわかる。すなわち、噛合い箇所における左ラックロッドねじ山フランク1a1と左公転ローラ環状溝面21b1の両接平面は同一となり、前記公転ローラ軸21dに対して直交することがわかる。
図22で示した向きに公転ローラが動くようにホルダ部材3を回転させた場合を考える。この向きは、図12中のブロック矢印の向きである。この時、公転ローラ最接近点よりも奥側で左ラックロッドねじフランク上の噛合い箇所を通るラックロッドに垂直な断面を考える(図12参照)。この断面を図24に示す(図24とみると、公転ローラ最接近点よりも奥側断面であるので、ラックロッド1の中心軸1dと公転ローラの中心軸21dが図面上で左右にずれている)。ここで、図24は、図8に示すように共通接線がラックロッド軸に直交すると干渉が抑制されることの理由付けを説明するために用いられる。この際、公転ローラ軸角をラックロッドのリード角に等しくして配置している。
図24は、前述した向きにホルダ部材3を回転させたとき、そのホルダ部材に載ってラックロッド1と公転ローラ21を見た図である。図24には、この瞬間前後の噛合い点の軌跡をこの断面に投影したものを矢印で示す。この二本の軌跡(実線と点線)から、二面上の噛み合い点は、噛合い前後で図22の垂線方向における位置が入れ替わることがわかる。本実施形態の噛合い点における両噛合い面の共通接平面は図22の垂線を含む平面となっているため、噛合い前または噛合い後で、両噛み合い面が噛合い点近傍で干渉を起こすことがない。なぜならば、そうでない(共通接平面が図22の垂線と交差する平面である場合)と、噛合い前または噛合い後で、両噛み合い面が図22の垂線方向で位置を入れ替えることになり、それはどちらかで干渉が生じていることになるからである。
以上の説明によって、本実施形態では、噛合いを設定する箇所以外での不慮の干渉を抑制できるため、噛合い状態を精度良く把握でき、信頼性の向上を可能とする効果がある。さらに、本実施形態は、噛み合い箇所の軸方向位置によらないため、複数の噛み合い箇所において不慮の干渉を抑制できることを示している。この結果、複数の噛み合い箇所を設定しても、全ての箇所で噛み合い状態を精度良く把握でき、高信頼性で大出力を扱うことを可能とする効果がある。ここで、噛合いが公転ローラ軸に直交する面で起るため、噛合い面の位置精度が悪いと、強く当たる噛合い箇所を支点としてラックロッド1が回転し、ラックロッド軸が機構全体の中心軸(ホルダ部材3の中心軸)のまわりを揺動するという課題が生じる。本実施形態では、ラックロッド1の両端側に、前記のラックロッドレール9a,9bを配したため(図2と図3を参照)、ラックロッド1の揺動が抑制され、使い勝手が向上する。
一般に、ねじ面は、それを形成する断面線を直線としても、最小主曲率が負となる(凹となる方向が面内に存在する)ため、噛合い設定箇所以外での干渉の危険性がある。本実施形態では、噛合い設定箇所近傍における両噛み合い面の局所形状が両者とも円筒側面(最小主曲率が0であり負ではない)となっている。また、噛合い設定箇所における両者の母線方向も概略一致するため、ヘルツ応力の増大を抑制しつつ、噛合い設定箇所以外での不慮の干渉を一層抑制できるため、噛合い状態をさらに精度良く把握でき、信頼性の一層の向上を可能とする効果がある。
本実施形態の噛合い面の加工法としては、鼓状のエンドミルを用いて、左右の噛合い面を別々に製作する方法が挙げられる。特に、公転ローラの環状溝面の加工では、公転ローラ素材をその軸中心に回転させながら、エンドミルを公転ローラ軸と交差する方向(ラックロッド軸と公転ローラ軸の軸角)に等間隔に動かして、複数の溝面を加工する。
次に、本発明の第2の実施形態に係る回転直動変換機構を図13に基づいて説明する。図13は、噛合い設定平面における公転ローラとラックロッドの断面図を示したもので、ローラ環状溝の断面線γ1,γ2が直線となる以外は、既に説明した第1の実施形態と同様であるため(公転ローラ環状溝の断面線γが凸曲線ではなくて直線である)、その他の部分の構造、動作及び効果についての説明は省略する。公転ローラの環状溝の形状が単純となるため、転造法等の通常の加工が可能となり、製作コストが低減するという効果がある。また、公転ローラ軸を中心軸とする加工を行うことも可能になり、一層の製作コスト低減の可能性も出てくる。また、重要な環状溝同士の間隔精度も向上し、噛合い部の損失が低減して機構効率が向上するという効果もある。また、微妙なテーパをつけて、転造を容易にすることも考えられる。このようにすると、ラックロッド1の揺動が抑制され、使い勝手が向上するという効果もある。
次に、本発明の第3の実施形態に係る回転直動変換機構を図14に基づいて説明する。図14は、噛合い設定平面における公転ローラとラックロッドの断面図を示したもので、ローラ環状溝とラックロッドねじ山の断面線γとβが、接点で凸曲線と直線が滑らかに繋がる線となる以外は、既に説明した第1の実施形態と同様であるため(図14において接点を境にしてその上下で凸曲線と直線になっている)、その他の部分の構造、動作及び効果についての説明は省略する。公転ローラ環状溝及びラックロッドねじ山の形状がともにオーバーハングしない形状となるため、転造法等の通常の加工が可能となり、製作コストが低減するという効果がある。具体的には、わずかに外径が大きく溝幅も大きな素材を準備し、その粗加工溝に曲線の断面線が形成する面形状をした型を挿入し、外周から圧力等の力をかけて成型する。また、噛合い箇所が直線同士になることは困難であるため、公転ローラとラックロッドの接近を抑制できるため、ラックロッド1の揺動が抑制され、使い勝手が向上するという効果もある。
次に、本発明の第4の実施形態に係る回転直動変換機構を図15に基づいて説明する。図15は、噛合い設定平面における公転ローラとラックロッドの断面図を示したもので、ローラ環状溝とラックロッドねじ山の断面線γとβを形成している凸曲線が傾斜した直線となる以外は、既に説明した第3の実施形態と同様であるため、その他の部分の構造、動作及び効果についての説明は省略する(第4の実施形態では、接点を境にして断面線γとβが垂直線と傾斜直線となっている)。公転ローラ環状溝及びラックロッドねじ山の形状が更に単純となり、加工が容易となって製作コストが一層低減するという効果がある。また、この形状は、両者に角溝を形成した上で、山の角を落とすような単純な加工も可能となる。
次に、本発明の第5の実施形態に係る回転直動変換機構を図16に基づいて説明する。図16は、噛合い設定平面における公転ローラとラックロッドの断面図を示したもので、ローラ環状溝とラックロッドねじ山の断面線γとβを全て短い直線とした以外は、既に説明した第1の実施形態と同様であるため、その他の部分の構造、動作及び効果についての説明は省略する。公転ローラ環状溝及びラックロッドねじ山の形状が極めて単純となり、加工が容易となって製作コストが大幅に低減するという効果がある。また、環状溝深さを浅くし、ねじ山高さを低くした理由は、厳密にいうと干渉する形状となるため、その干渉量が大きくなる噛合い設定点から離れた部分を除いたためである(断面線γとβを短くすることによって公転ローラの最接近点から離れた箇所での噛み合い時間を短くして干渉をなくするようにした)。また、公転ローラを鼓状にすることにより、環状溝数を増大でき大出力を扱うことを可能とする効果を奏する。
次に、本発明の第6の実施形態に係る回転直動変換機構を図17乃至図20に基づいて説明する。図17と図18は、ラックロッドねじ山および公転ローラ環状溝の創生(製作法)の説明図であり、図19と図20は、ラックロッド及び公転ローラの上面拡大図である。第6の実施形態では、公転ローラのラックロッド軸に対するねじり配置をラックロッドのリード角に等しくするのではなくて、リード角よりも大きい角度をもって公転ローラをねじり配置しようとするものである。これによっても干渉を抑える効果を奏することができる。
本実施形態は、噛合い設定平面が左右の噛合いで異なる面とし、この結果、公転ローラ軸21d〜23dがラックロッド軸1dに対して噛合い設定箇所におけるラックロッドねじリード角よりも大きい軸角となる以外は、既に説明した第1乃至第5の実施形態と同様であるため、その他の部分の構造、動作及び効果についての説明は省略する。噛合い点において、ラックロッド軸と公転ローラ軸の共通垂線方向を法線とする平面で噛合い面を切ったとき、その断面に現れる曲線の曲率が正となるため、噛合い設定点以外で生じる不慮の干渉をさらに一層回避できる。この結果、さらに一層信頼性の高い機構を実現できるという効果がある。
図17において、ラックロッドの右側フランクの噛み合い箇所を繋げた平面がA2であり、左側フランクの噛み合い箇所を繋げた平面がA1である。本発明の第1〜第5の実施形態では噛み合い箇所を繋げた平面は図17の中央面と記された面である。また、図19において、黒丸で示した公転ローラとの噛み合い位置は、ラックロッドのねじ山の右側と左側とでロッド中心軸1dからずれた位置である。すなわち、図19でラックロッドのフランク(側面)の左右を異なる面で加工することによって(公転ローラをリード角以上でねじり配置することで)、左フランク面1a1が見え始める位置が中心軸1dから右側にずれており、同様に、右フランク面1a2が見え始める位置が1dから左側にずれている。なお、第1〜第5の実施形態では左右のフラン面が見え始める位置はロッド中心軸1dに沿ってずれることなく整列するものある。
このように、第6の実施形態では、公転ローラをリード角以上でねじり配置することで、すなわち、図10に示すようなδの投影線εを描き、設定平面Aとの交点での接線ξに対する直交軸ζを設定すると、この直交軸ζが図19に示すA1に沿うこととなって(1dに沿うことにはならずに)、この点が噛み合い位置となるのである。
以上に説明した本発明の種々の実施形態では、何れも公転ローラ、例えば公転ローラ21〜23について、それらの径がラックロッド1の径と概略同じにしているが、本発明の実施形態としては、強度が許す限り、公転ローラの径をラックロッドの径よりも小さくすることができる。そして、この場合は、公転ローラの本数を更に多くすることができ、これにより、より一層大きなラック推力が要求される場合にも対応することができる。
本発明の第1の実施形態に係る回転直動変換機構が適用された電動パワーステアリング装置のラックアシスト機構の縦断面図である。 図1に示すラックアシスト機構に手前の公転ローラを正規の姿勢で配置した図である。 図1又は図2に示すラックアシスト機構に対して視点を90度回転した時(図1又は図2の上部から見下ろした場合)の縦断面図である。 本実施形態に関する全ての公転ローラの側面図である。 本実施形態に関する公転ローラとホルダ部材のサブアセンブリの側面図(一部が断面図であり、図6のB1−B2−B3−B4)である。 図5に示すサブアセンブリの横断面図(図5のA−A)である。 第1の実施形態における噛合い設定平面と断面線の説明図である。 第1の実施形態における断面線の説明図である。 第1の実施形態におけるラックロッドねじ山フランクを製作する説明図である。 第1の実施形態における公転ローラ軸を設定する説明図である。 第1の実施形態における公転ローラを配置する説明図である。 第1の実施形態における公転ローラ環状溝面を製作する説明図である。 本発明の第2の実施形態に係る回転直動変換機構における断面線の説明図である。 本発明の第3の実施形態に係る回転直動変換機構における断面線の説明図である。 本発明の第4の実施形態に係る回転直動変換機構における断面線の説明図である。 本発明の第5の実施形態に係る回転直動変換機構における断面線の説明図である。 本発明の第6の実施形態に係る回転直動変換機構におけるラックロッドねじ山を製作する説明図である。 第6の実施形態における公転ローラ環状溝面を製作する説明図(下から見上げた図)である。 第6の実施形態におけるラックロッド上面拡大図である。 第6の実施形態における公転ローラ上面拡大図である。 本実施形態が適用されたラックアシスト機構の電動パワーステアリング装置における配置を示す図である。 本実施形態に係る回転直動変換機構の回転直動変換動作を説明する図である。 従来技術に関するボールねじ機構の効率の一例を示す特性図である。 第1の実施形態における公転ローラとラックロッドの断面図(図12の公転ローラ最接近点より奥側の断面図)である。
符号の説明
1 ラックロッド
1a ラックロッドねじ山
1a1 左ラックロッドねじ山フランク
1a2 右ラックロッドねじ山フランク
1d ラックロッド軸
21,22,23 公転ローラ
21b,22b,23b 公転ローラ溝(環状溝)
21b1,22b1,23b1 左公転ローラ環状溝面
21b2,22b2,23b2 右公転ローラ環状溝面
21d,22d,23d 公転ローラ軸
21e,22e,23e 公転ローラスラスト軸受
21f1,22f1,23f1 右公転ローララジアル軸受
21f2,22f2,23f2 左公転ローララジアル軸受
21m,22m,23m 公転ローラ取り付けねじ
3 ホルダ部材
3e1 右ホルダスラスト軸受
3e2 左ホルダスラスト軸受
3f1 右ホルダラジアル軸受
3f2 左ホルダラジアル軸受
5 モータ
6 ケーシング
9 ラックロッドレール
103 ピニオン
107 ラックアシスト機構

Claims (5)

  1. 外周面にねじを有するラックロッドと、前記ラックロッドの外周側に設けられて前記ラックロッドに対して相対回転可能かつ相対軸移動可能に設けられたホルダ部材と、前記ホルダ部材に回転可能に支持されて外周面に前記ねじ山のフランクと噛合う環状溝を有しかつ前記ラックロッドの中心軸に対して前記ねじのリード角に等しい軸角でねじり配置された公転ローラと、を備えた回転直動変換機構において、
    前記ねじ山フランクと前記環状溝の噛み合い箇所における両接平面を、前記公転ローラの中心軸に対して直交させ、
    前記噛合い箇所を含めてその近傍で、前記ねじ山フランクと前記環状溝面の一方の面を凸曲面とする
    ことを特徴とする回転直動変換機構。
  2. 請求項1において、
    前記噛合い箇所を含めてその近傍で、前記ねじ山フランクと前記環状溝面の一方の面を凸曲面とすることに代えて、前記ねじ山フランクと前記環状溝の両面を凸曲面とすることを特徴とする回転直動変換機構。
  3. 外周面にねじを有するラックロッドと、前記ラックロッドの外周側に設けられて前記ラックロッドに対して相対回転可能かつ相対軸移動可能に設けられたホルダ部材と、前記ホルダ部材に回転可能に支持されて外周面に前記ねじ山フランクと噛合う環状溝を有しかつ前記ラックロッドの中心軸に対して前記ねじのリード角に等しい軸角でねじり配置された公転ローラと、を備えた回転直動変換機構において、
    前記ねじ山フランクと前記環状溝との噛合い箇所と、前記噛合い箇所を通るねじ山フランク上の螺線と、公転ローラ中心軸とを、前記公転ローラ中心軸と前記ラックロッド中心軸の共通垂線方向に直交する直交面へ投影したとき、噛合い箇所投影点における螺線投影線の接線が公転ローラ中心軸投影線と直交するべく前記噛合い箇所を設定し、
    前記ラックロッド中心軸及び前記共通垂線に平行で前記噛合い箇所を通る噛合い設定平面上で、前記噛合い箇所で接し合い、その接し合った接点での接線が前記共通垂線と同一方向となるべく二本の線を設定し、
    前記二本の線の内で一方の線を前記噛合い螺線に沿ってスイープして形成する面をねじ山フランクとし、他方の線を前記公転ローラ中心軸を中心に回転して形成される面を環状溝面とし、
    前記噛合い設定平面上に設定する前記二本の線のうち前記噛み合い箇所を含めてその近傍で一方を凸曲線とする
    ことを特徴とする回転直動変換機構。
  4. 請求項3において、
    前記噛合い設定平面上に設定する前記二本の線のうち前記噛み合い箇所を含めてその近傍で一方を凸曲線とすることに代えて、前記噛合い設定平面上に設定する前記二本の線を前記噛み合い箇所を含めてその近傍で凸曲線とすることを特徴とする回転直動変換機構。
  5. 請求項1ないし4のいずれか1つの請求項において、
    前記公転ローラは、前記ねじのリード角に等しい軸角でねじり配置する構造に代えて、前記ねじのリード角よりも大きい軸角でねじり配置する
    ことを特徴とする回転直動変換機構。
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