JP2001181485A - 耐衝撃性が改良された熱可塑性ポリエステル組成物 - Google Patents
耐衝撃性が改良された熱可塑性ポリエステル組成物Info
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Abstract
組成物。PETまたはPBTで有用。 【解決手段】 下記の(i)と(ii)を(iii)、(iv)の比
率(重量%)で含む熱可塑性ポリエステル組成物: (i) 熱可塑性ポリエステル (ii) (a)と(b)とからなる衝撃改質剤: (a) コア−シェルコポリマー(A) (b) エチレンと不飽和無水カルボン酸とのコポリマー
(B1)、エチレンと不飽和エポキシドとのコポリマー
(B2)およびこれらのアロイの中から選択されるエチレ
ンコポリマー(B) (iii) (B)/(A)比が40/60〜10/90で、衝撃改質剤18〜4
0%、ポリエステル82〜60%、(iv) (B)/(A)比が40/60
〜25/75で、衝撃改質剤2〜18%、ポリエステル98〜82%
の比率で、好ましくは衝撃改質剤5〜18%、ポリエステ
ル95〜82%。
Description
塑性ポリエステル組成物と、衝撃改質剤組成物とに関す
るものである。
リブチレンテレフタレート)やPET(ポリエチレンテレ
フタレート)は優れた寸法安定性、耐熱性および耐薬品
性を有し、電気、電子および自動車分野で使用されてい
る。しかし、成形操作中の高温でポリマーの分子量が減
少し、耐衝撃性が低下する。さらに、ポリエステルはノ
ッチ付の部品では破断抵抗性が不十分である。
4,343号)にはエチレン−アルキル(メタ)アクリレート
−グリシジル(メタ)アクリレートコポリマーで改質され
たポリエステル、例えばポリエチレンテレフタレート
(PET)またはポリブチレンテレフタレート(PBT)が記
載されている。米国特許第5,369,154号には4つの異な
る改質剤を含むPET/ポリカーボネートアロイが記載さ
れている。改質剤はエポキシドを含むコポリマー、コア
−シェル型コポリマー、SBR-またはSBS-またはEPR型エ
ラストマおよびSANまたはABS型のコポリマーである。コ
ア−シェルコポリマーはエラストマコアと熱可塑性シェ
ルとを有する微粒子である。
リエチレン(LLDPE)と、ガラス繊維と、任意成分とし
てのコア−シェルコポリマーとを含むPETまたはPBTが記
載されている。欧州特許第133,993号にはコア−シェル
コポリマーと、エチレン/アルキルアクリレートまたは
(メタ)アクリル酸コポリマーとを含むPETが記載されて
いる。
開)にはエチレン−アルキル(メタ)アクリレートコポリ
マーと、エチレン−グリシジルメタクリレートコポリマ
ーとを含むPBTが記載されている。欧州特許第838,501号
および第511,475号には上記日本国特許と同じ組成物が
記載されている。欧州特許第803,537号にはグリシジル
メタクリレートを含むコポリマーを含むPETおよびポリ
カーボネートが記載されている。この特許では初めにポ
リカーボネートとグリシジルメタクリレートを含むコポ
リマーとを混練し、得られたアロイをPETに混和する。
ポリマーおよびエチレンと無水マレイン酸または(メタ)
アクリル酸とのコポリマーを含むPETが記載されてい
る。欧州特許第737,715号にはエチレン−メチルメタク
リレート−グリシジルメタクリレートコポリマー/コア
−シェルコポリマーアロイからなる衝撃改質剤によって
改質されたPBTが記載されている。衝撃改質剤の量はポ
リエステル100部に対して5〜20部である。すなわち衝撃
改質剤4.8〜16.7%、ポリエステル95.2〜83.7%であ
る。コア−シェルコポリマーに対するグリシジルメタク
リレートの比率は比15/85〜20/80である。実施例の衝撃
改質剤の量はポリエステル100部に対して18部すなわち1
5.3%であり、コア−シェルコポリマーに対するグリシ
ジルメタクリレートの比率は比3/15すなわち17/83であ
る。
ポリマーを含む使用済み(リサイクル)PBT/ポリカー
ボネート(PC)アロイが記載されている。このアロイに
官能化されたコポリマーを加えて新しい熱可塑性樹脂に
する。官能化されたコポリマーはエチレン−グリシジル
メタクリレート(GMA)コポリマーまたはエチレン−酢
酸ビニル−グリシジルメタクリレートコポリマーのいず
れかである。この特許では1〜97%のポリカーボネー
ト、1〜97%のPBT、1〜40%のコア−シェルコポリマ
ー、および1〜40%のグリシジルメタクリレートコポリ
マーの比率を記載している。実施例では実際にリサイク
ルが望ましいPBT/ポリカーボネートアロイは15%のコ
ア−シェルコポリマーを含んでいる(より現実的な値に
対応)。80部のリサイクル材料と20部のグリシジルメタ
クリレートコポリマーとのアロイ(i)と、90部のリサイ
クル材料と10部のグリシジルメタクリレートコポリマー
とのアロイ(ii)とを作っている。その比率(重量部)は下
記のEP 531,008表に示してある。
和ポリエステルの耐衝撃性が向上することは従来技術か
らわかっている。このコア−シェルコポリマーは厳密に
定義された構造を有し、コアはエラストマ特性を有する
ポリマーからなり、シェルは熱可塑性を有する。さら
に、ポリエステルの官能基と反応可能な反応性官能基を
任意成分として含む衝撃改質剤の分散相を混和させるこ
とによって衝撃強度を改良することができることもわか
っている。この反応性によって改質剤を微細、均質に分
散でき、良好な付着性を得ることができる。マトリック
スに良く付着させるようにコア−シェルコポリマー自身
を官能化することもできるが、コポリマーの反応性が高
くなり、それによってメルトフローインデックスが低下
する。メルトフローインデックスの低下は大型部品や精
密な部品の射出成形には不利である。
改質剤組成物を加えて耐衝撃性、特に低温靭性を改良し
た熱可塑性ポリマーを提供することにある。本発明のさ
らに他の目的は、耐衝撃性を向上させるためにポリエス
テルに添加する衝撃改質剤組成物を提供することにあ
る。この衝撃改質剤組成物を用いると各化合物で別々に
用いた場合に得られる耐衝撃性よりも優れた耐衝撃性が
得られる。本出願人は2種類の改質剤すなわち(a)コア−
シェルコポリマーおよび(b)エチレン不飽和エポキシド
コポリマーまたはエチレン無水カルボン酸コポリマーま
たはこれらのアロイのいずれかを、ポリエステルの比率
および(b)/(a)比を公知の欧州特許第737,715号とは異な
る値にして添加することによって、熱可塑性ポリエステ
ルの耐衝撃性を改良できるということを見出した。それ
によってメルトフローインデックスを維持し、さらには
改良し且つ衝撃強度を良くすることができる。さらに、
(a)および(b)を公知の欧州特許第737,715号および第53
1,008号の(b)/(a)比率とは異なる値で含む熱可塑性ポリ
エステルにポリカーボネートを添加することによって衝
撃強度をさらに改良できるということも見出した。
(i)と(ii)を(iii)、(iv)の比率(重量%)で含む熱
可塑性ポリエステル組成物にある: (i) 熱可塑性ポリエステル (ii) (a)と(b)とからなる衝撃改質剤: (a) コア−シェルコポリマー(A) (b) エチレンと不飽和無水カルボン酸とのコポリマー
(B1)、エチレンと不飽和エポキシドとのコポリマー
(B2)およびこれらのアロイの中から選択されるエチレ
ンコポリマー(B) (iii) 衝撃改質剤18〜40%、ポリエステル82〜60%の場
合には(B)/(A)比が40/60〜10/90、(iv) 衝撃改質剤2
〜18%、ポリエステル98〜82%、好ましくは衝撃改質剤
5〜18%、ポリエステル95〜82%の比率の場合には(B)
/(A)比が40/60〜25/75。
て耐衝撃性を向上させる下記の(a)と(b)からなる衝撃
改質剤組成物にある: (a)コア−シェルコポリマー(A) (b) エチレン不飽和無水カルボン酸コポリマー(B1)、
エチレン不飽和エポキシドコポリマー(B2)およびこれ
らのアロイから選択されるエチレンコポリマー(B) 衝撃改質剤18〜40%、ポリエステル82〜60%の比率の場
合には(B)/(A)比は40/60〜10/90、衝撃改質剤2〜18
%、ポリエステル98〜82%、好ましくは衝撃改質剤5〜1
8%、ポリエステル95〜82%の比率の場合には(B)/(A)
比が40/60〜25/75。
グリコールとジカルボン酸またはその誘導体との飽和縮
合ポリマーを意味する。これは8〜14個の炭素原子を有
する芳香族ジカルボン酸と、ネオペンチルグリコール、
シクロヘキサンジメタノールおよび化学式:HO(CH2)n
OHの脂肪族グリコール(nは2〜10の整数)からなる群
の中から選択される少なくとも1つのグリコールとの縮
合物であるのが好ましい。芳香族ジカルボン酸の最大50
mol%を8〜14個の炭素原子を有する少なくとも1種の他
の芳香族ジカルボン酸に代えることができ、および/ま
たは、その最大20mol%を2〜12個の炭素原子を有する脂
肪族ジカルボン酸に代えることができる。
フタレート(PET)、ポリ(1,4‐ブチレン)テレフタレ
ート(PBT)、1,4‐シクロヘキシレンジメチレンテレフ
タレート/イソフタレートおよび芳香族ジカルボン酸、
例えばイソフタル酸、ジ安息香酸、ナフタレンジカルボ
ン酸、4,4-ジフェニレンジカルボン酸、ビス(p-カルボ
キシフェニル)メタン酸、エチレンビス(p-安息香
酸)、1,4-テトラメチレンビス(p-オキシ安息香酸)、
エチレンビス(パラ-オキシ安息香酸)、1,3-トリメチ
レンビス(p-オキシ安息香酸)と、グリコール、例えば
エチレングリコール、1,3-トリメチレングリコール、1,
4-テトラメチレングリコール、1,6-ヘキサメチレングリ
コール、1,3-プロピレングリコール、1,8-オクタメチレ
ングリコール、1,10-デカメチレングリコールとから導
かれるその他のエステルである。これらポリエステルの
MFI(250℃、2.16kgの荷重下で測定)は2〜100、好まし
くは10〜80であるのが好ましい。「MFI」とはメルトフ
ローインデックスを意味する。
からなるポリエステルも本発明の範囲を逸脱するもので
はない。また、各種のポリエステルのアロイがを用いる
こともできる。
含んでいても本発明の範囲を逸脱するものではない。こ
のコポリエーテルエステルはポリエチレングリコール
(PEG)、ポリプロピレングリコール(PPG)またはポリ
テトラメチレングリコール(PTMG)のようなポリエーテ
ルジオールに由来するポリエーテル単位と、テレフタル
酸のようなジカルボン酸単位と、グリコール(エタンジ
オール)または1、4-ブタンジオールのような短い連鎖
延長剤ジオール単位とを有するポリエステルブロックお
よびポリエーテルブロックを含むコポリマーである。ポ
リエーテルと二酸の鎖が軟いセグメントを形成し、グリ
コールまたはブタンジオールと二酸との鎖がコポリエー
テルエステルの硬いセグメントを形成する。これらのコ
ポリエーテルエステルは熱可塑性エラストマである。こ
のコポリエーテルエステルの比率は熱可塑性ポリエステ
ル100部に対して最大で30部にすることができる。
いても本発明の範囲を逸脱するものではない。一般に、
「ポリカーボネート」という用語は〔化1〕で表される
単位を有するポリマーを意味する。
族の基であり、脂肪族および脂環式基は最大で8個の炭
素原子を有することができる)。R1の例としてはエチレ
ン、プロピレン、トリメチレン、テトラメチレン、ヘキ
サメチレン、ドデカメチレン、ポリ[1,4-(2-ブテニレ
ン)]、ポリ[1,10-(2-エチルデシレン)]、1,3-シクロペ
ンチレン、1,3-シクロへキシレン、1,4-シクロへキシレ
ン、m-フェニレン、p-フェニレン、4,4'-ジフェニレ
ン、2,2-ビス(4-フェニレン)プロパンおよびベンゼン
-1,4-ジメチレンが挙げられる。ポリカーボネート中の
少なくとも60%のR1基、好ましくは全てのR1基が〔化
2〕で表される芳香族基であるのが有利である。
あり、Yは1個または2個の原子がR2およびR3を分離して
いる結合基である)。遊離原子価は一般にYに対してメ
タ位またはパラ位にある。R2およびR3は置換フェニレン
または非置換フェニレンにすることができる。置換基の
例としては、アルキル、アルケニル、ハロゲン、ニトロ
およびアルコキシが挙げられる。フェニレンは非置換で
あるのが好ましい。これらは共にまたは別々にメタまた
はパラにすることができ、パラにするのが好ましい。結
合基Yは1個の原子がR2とR3を分離するものが好ましい。
この結合基Yは炭化水素基、例えばメチレン、シクロヘ
キシルメチレン、2-[2.2.1]ビシクロヘプチルメチレ
ン、エチレン、2,2-プロピレン、1,1-(2,2-ジメチルプ
ロピレン)、1,1-シクロへキシレン、1,1-シクロペンタ
デシレン、シクロドデシレン、カルボニル、オキシラジ
カル、チオラジカルおよびスルホンであるのが好まし
い。R1はビスフェノールAに由来する2,2-ビス(4-フェニ
レン)プロパンであるもの、すなわちYはイソプロピリデ
ンで、R2およびR3がそれぞれp-フェニレンであるのが好
ましい。25℃の塩化メチレン中で測定したポリカーボネ
ートの固有粘度は0.3〜1dl/gであるのが有利である。
エステル100部に対して最大で30部にすることができ
る。
ストマーのコアと少なくとも1種の熱可塑性のシェルと
を有する微粒子の形をしており、粒径は一般に1μm以
下、好ましくは200〜500nmである。コアの例としてはイ
ソプレンのホモポリマーまたはブタジエンのホモポリマ
ー、イソプレンと最大で30mol%のビニルモノマーとの
コポリマーおよびブタジエンと最大で30mol%のビニル
モノマーとのコポリマーが挙げられる。ビニルモノマー
はスチレン、アルキルスチレン、アクリロニトリルまた
はアルキル(メタ)アクリレートにすることができる。他
のコア群はアルキル(メタ)アクリレートのホモポリマー
およびアルキル(メタ)アクリレートと最大で30mol%の
ビニルモノマーとのコポリマーからなる。アルキル(メ
タ)アクリレートはブチルアクリレートにするのが有利
である。ビニルモノマーはスチレン、アルキルスチレ
ン、アクリロニトリル、ブタジエンまたはイソプレンに
することができる。コポリマー(A)のコアは完全また
は部分的に架橋されていてもよい。必要なことはコアの
製造中に少なくとも二官能性のモノマーを添加すること
だけである。このモノマーはポリオールのポリ(メタ)ア
クリルエステル、例えばブチレンジ(メタ)アクリレート
およびトリメチロールプロパントリメタクリレートの中
から選択することができる。他のニ官能性モノマーは例
えばジビニルベンゼン、トリビニルベンゼン、酢酸ビニ
ルおよびビニルメタクリレートである。不飽和官能性モ
ノマー、例えば不飽和無水カルボン酸、不飽和カルボン
酸および不飽和エポキシドを重合中にグラフトするか、
コモノマーとして導入することによってもコアを架橋す
ることができる。その一例としては無水マレイン酸、
(メタ)アクリル酸およびグリシジルメタクリレートが挙
げられる。
ルスチレンのホモポリマーまたはメチルメタクリレート
のホモポリマーまたは少なくとも70mol%の上記モノマ
ーの1種と、上記以外のモノマー、酢酸ビニルおよびア
クリロニトリルの中から選択される少なくとも1種のコ
モノマーとからなるコポリマーである。シェルは不飽和
官能性モノマー、例えば不飽和無水カルボン酸、不飽和
カルボン酸および不飽和エポキシドを重合中にグラフト
するか、コモノマーとして導入することによって官能化
することができる。その一例としては無水マレイン酸、
(メタ)アクリル酸およびグリシジルメタクリレートが挙
げられる。例としてはポリスチレンのシェルを有するコ
ア−シェルコポリマー(A)およびPMMAのシェルを有す
るコア−シェルコポリマー(A)が挙げられる。2つの
シェルを有する(一つのシェルがポリスチレンからな
り、外側のシェルがPMMAからなる)コア−シェルコポリ
マー(A)もある。コポリマー(A)の例およびその製造
方法は米国特許第4,180,494号、第3,808,180号、第4,09
6,202号、第4,260,693号、第3,287,443号、第3,657,391
号、第4,299,928号および第3,985,704号に記載されてい
る。
ルは30〜10重量%であるのが有利である。コポリマー
(A)の例としては、少なくとも93mol%のブタジエン、
5mol%のスチレンおよび0.5〜1mol%のジビニルベンゼ
ンを含むコア75〜80部(i)と、内側がポリスチレンから
なり、外側がPMMAからなるほぼ同じ重量の2つのシェル2
5〜20部(ii)とで構成されるコポリマーが挙げられる。
(B1)は不飽和無水カルボン酸がグラフトされたポリエチ
レンまたはラジカル重合等で得られるエチレンと不飽和
無水カルボン酸とのコポリマーにすることができる。
ン酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸、無水アリル
コハク酸、シクロヘキシ-4−エン−1,2-無水ジカルボ
ン酸、4-メチレンシクロヘキシ-4-エン-1,2-無水ジカ
ルボン酸、ビシクロ[2.2.1]ヘプト-5-エン-2、3無水ジ
カルボン酸、x-メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト-5-エン-
2,2-無水ジカルボン酸の中から選択することができ
る。無水マレイン酸を用いるのが好ましい。無水物の全
部または一部の代わりに不飽和カルボン酸、例えば(メ
タ)アクリル酸を用いても本発明の範囲を逸脱するもの
ではない。
レンはポリエチレンのホモポリマーまたはコポリマーを
意味する。コモノマーの例としては下記を挙げることが
できる: (1) αオレフィン、好ましくは3〜30個の炭素原子を有
するαオレフィン。αオレフィンの例としてはプロピレ
ン、1-ブテン、1-ペンテン、3-メチル-1- ブテン、1-ヘ
キセン、4-メチル-1- ペンテン、3-メチル-1- ペンテ
ン、1-オクテン、1-デセン、1-ドデセン、1-テトラデセ
ン、1-ヘキサデセン、1-オクタデセン、1-エイコセン、
1-ドコセン、1-テトラコセン、1-ヘキサコセン、1-オク
タコセンおよび1-トリアコンテンが挙げられる。これら
のαオレフィンは単独または2種類以上の混合物で使用
することができる。
ばアルキル基が最大で24個の炭素原子を含むアルキル
(メタ)アクリレート。アルキルアクリレートまたはメ
タクリレートの例としてはメチルメタクリレート、エチ
ルアクリレート、n-ブチルアクリレート、イソブチルア
クリレートおよび2-エチルヘキシルアクリレートが挙げ
られる。 (3) 飽和カルボン酸ビニルのエステル、例えば酢酸ビ
ニルまたはプロピオン酸ビニル等。 (4) ジエン、例えば1,4-ヘキサジエン等。
を含むことができる。ポリエチレンは複数のポリマーの
アロイにすることができ、少なくとも50mol%、好まし
くは75mol%のエチレンを含み、密度が0.86〜0.98g/cm3
であるのが有利である。MFI(メルトフローインデック
ス、190℃/2.16kg)は0.1〜1000g/10分であるのが有利
である。
ことができる: (1)低密度ポリエチレン(LDPE) (2)高密度ポリエチレン(HDPE) (3)直鎖低密度ポリエチレン(LLDPE) (4)超低密度ポリエチレン(VLDPE)
(例えばジルコニウムまたはチタン)原子とこの金属に
結合した2つの環状アルキル分子とで構成されるモノサ
イト触媒の存在下でエチレンとαオレフィン(例えばプ
ロピレン、ブテン、ヘキセンまたはオクテン)とを共重
合して得られるポリエチレン。メタロセン触媒は一般に
金属に結合した2つのシクロペンタジエン環で構成され
る。この触媒は共触媒または活性剤としてのアルミノオ
キサン、好ましくはメチルアルミノオキサン(MAO)と
一緒に用いられることが多い。シクロペンタジエンが結
合する金属としてハフニウムを用いることもできる。他
のメタロセンにはIVA、VAおよびVIA族の遷移金属が含ま
れる。ランタニド系列の金属を用いることもできる。
ストマ (7)EPDM(エチレン−プロピレン−ジエン)エラストマ (8)ポリエチレンとEPRまたはEPDMとのアロイ (9)エチレン−アルキル(メタ)アクリレートコポリマ
ー(最大で60%、好ましくは2〜40重量%の(メタ)アク
リレートを含むことができる)。
と不飽和無水カルボン酸とのコポリマー(すなわち不飽
和カルボン酸無水物がグラフトされていないコポリマ
ー)は、エチレンと無水不飽和カルボン酸ととのコポリ
マーである(任意成分として、グラフトされるエチレン
コポリマーに関して述べた上記コモノマーの中から選択
することができる他のモノマーを含むことができる)。
よびエチレン−(メタ)アクリレート−無水マレイン酸コ
ポリマーを用いるのが有利である。これらのコポリマー
は0.2〜10重量%の無水マレイン酸と、0〜40重量%、好
ましくは5〜40重量%のアルキル(メタ)アクリレートと
を含み、MFIは0.5〜200(190℃/2.16kg)である。アル
キル(メタ)アクリレートは既に説明したものである。複
数のコポリマー(B1)のアロイを用いることができ、エ
チレン−無水マレイン酸コポリマー/エチレン−アルキ
ル(メタ)アクリレート−無水マレイン酸コポリマーアロ
イを用いることもできる。
でラジカル重合によって製造された顆粒の形で市販され
ている。エチレン−不飽和エポキシドコポリマー(B2)
は、エチレンと不飽和エポキシドとの共重合か、ポリエ
チレンに不飽和エポキシドをグラフトすることによって
得ることができる。グラフトは溶媒相で行うか、ペルオ
キシドの存在下で溶融状態のポリエチレンに対して行う
ことができる。これらのグラフト法自体は周知である。
エチレンと不飽和エポキシドとの共重合は通常200〜250
0barの圧力で操作されるいわゆるラジカル重合を用いる
ことができる。
のものを挙げることができる: 1)脂肪族グリシジルエステルおよびエーテル、例えば
アリルグリシジルエーテル、ビニルグリシジルエーテ
ル、グリシジルマレート、グリシジルイタコネート、グ
リシジルアクリレートおよびグリシジルメタクリレー
ト、 2)脂環式グリシジルエステルおよびエーテル、例えば
2-シクロヘキセン-1-グリシジルエーテル、シクロヘキ
セン-4,5-ジグリシジルカルボキシレート、シクロヘキ
セン-4-グリシジルカルボキシレート、5−ノルボルネ
ン−2−メチル−グリシジルカルボキシレート、エンド
−シス−ビシクロ[2.2.1]-5-ヘプテン-2,3-ジカルボキ
シレート。
りにエポキシドをグラフトする点を除いて(B1)で述べ
たのと同様に、エチレンのホモポリマーまたはコポリマ
ーにグラフトする。共重合も、エポキシドを用いる点を
除いて(B1)で述べたのと同様である。(B1)の場合と同
様に、他のコモノマーを含むこともできる。化合物(B2)
はエチレン−アルキル(メタ)アクリレート−不飽和エポ
キシドコポリマーであるのが有利である。この化合物(B
2)は最大で40重量%、好ましくは5〜40重量%のアルキ
ル(メタ)アクリレートと、最大で10重量%、好ましくは
0.1〜8重量%の不飽和エポキシドとを含むのが有利であ
る。
ートであるのが有利である。アルキル(メタ)アクリレ
ートはメチル(メタ)アクリレート、エチルアクリレー
ト、n-ブチルアクリレート、イソブチルアクリレートお
よび2-エチルヘキシルアクリレートの中から選択するの
が有利である。アルキル(メタ)アクリレートの量は20
〜35%であるのが有利である。MFIは0.5〜200(g/10
分、190℃/2.16kg)であるのが有利である。複数のコ
ポリマー(B2)のアロイを用いることができ、エチレン
−アルキル(メタ)アクリレート−不飽和エポキシドコポ
リマー/エチレン−不飽和エポキシドコポリマーアロイ
を用いることもできる。このコポリマー(B2)はモノマ
ーのラジカル重合で得ることができる。コポリマー(B
1)と(B2)とのアロイを用いることもできる。このコ
ポリマー(B2)はモノマーのラジカル重合で得ることが
できる。
(100重量部)は75〜95部のポリエステルと、25〜5部の
衝撃改質剤とを含むのが有利である。(A)および(B)の
比(B)/(A)比は、ポリエステル中の衝撃改質剤の量に
かかわらず40/60〜25/75になるようにするのが有利であ
る。コポリマー(B)の中ではコポリマー(B2)を用いる
のが有利である。本発明はさらに、上記特性を有する衝
撃改質剤組成物に関するものである。
改質剤組成物の他に滑剤、ブロッキング防止剤、酸化防
止剤、紫外線安定剤および充填剤をさらに含むことがで
きる。充填剤はガラス繊維、難燃剤、タルクまたはチョ
ークにすることができる。
のアロイは一軸または二軸スクリュー押出機、コニーダ
型のBUSS(登録商標)混練機で熱可塑性ポリマーの通常
の混合方法で作ることができる。ポリエステルと衝撃改
質剤の各成分すなわちコポリマー(A)、(B)および
(C)は混練機に別々に導入することができる。衝撃改
質剤の各成分は予め作成しておいたアロイとして、場合
によってはポリエステル中のマスターバッチとして添加
することもできる。添加剤、例えば滑剤、ブロッキング
防止剤、酸化防止剤、紫外線防止剤および充填剤はその
ままあるいはポリエステル中のマスターバッチまたは1
種以上のコポリマー(A)〜(C)とのマスターバッチと
して上記の機械に添加することができる。ポリエステル
に添加するための(A)〜(C)を含む衝撃改質剤組成物
は従来の通常の熱可塑性ポリマーの混練法で作ることが
できる。
む、MFIが6(190 ℃、2.16kg)のエチレン−メチルア
クリレート−グリシジルメタクリレート(GMA)コポリ
マー。エルフアトケム(Elf Atochem)社から商品名LOT
ADER(登録商標)で市販。AX 8930 :25重量%のアクリレートと3%のGMAとを含
む、MFIが6(190 ℃、2.16kg)のエチレン−メチルア
クリレート−グリシジルメタクリレート(GMA)コポリ
マー。エルフアトケム社から商品名LOTADER(登録商
標)で市販。
するコアとPMMAのシェルとからなるMBS型コア−シェル
コポリマー。エルフアトケム社から商品名METABLEND
(登録商標)で市販。EXL 2314 :エポキシで官能化したアクリルコア−シェル
コポリマー。Rohm and Haas社から商品名PARALOID(登
録商標)で市販。PBT : MFIが20(250℃/2.16kg)であるポリブチレンテ
レフタレート。BASF社から商品名ULTRADUR(登録商標)
B4500で市販。
衝撃改質剤とからなる組成物を用いて作った。シャルピ
ーノッチ付き衝撃強度はISO 179:93規格に従って測定し
た。値が高いほど、衝撃強度が良い。図1はAXまたはコ
ア−シェルコポリマーまたはこれらのアロイのいずれか
で構成される衝撃改質剤を含むPBTに対する−40℃での
シャルピーノッチ付き衝撃強度を示している。2種類のA
X:AX 8900およびAX 8930と、2種類のコア−シェルコポ
リマー:EXL 2314およびE 920を用いた。
強度を示している。これらの図および表では、エポキシ
ドコポリマーがAXで表され、コア−シェルコポリマーが
CSで表されている。AX/CS比は重量比であり、「30/7
0」は30重量部のAX、70部のCSを意味する。これらの値
は〔表2〕および〔表3〕にも示してある。
のMFIと、改質剤を含まないPBTすなわち「純粋なPBT」
のMFIとを示している。これらの値は〔表4〕にも示し
てある。
アロイのいずれかで構成される衝撃改質剤を含むPBTに
対する−40℃でのシャルピーノッチ付き衝撃強度を示す
図。
す図。
改質剤を含まないPBTすなわち「純粋なPBT」のMFIとを
示す図。
Claims (10)
- 【請求項1】 下記の(i)と(ii)を(iii)、(iv)の比
率(重量%)で含む熱可塑性ポリエステル組成物: (i) 熱可塑性ポリエステル (ii) (a)と(b)とからなる衝撃改質剤: (a) コア−シェルコポリマー(A) (b) エチレンと不飽和無水カルボン酸とのコポリマー
(B1)、エチレンと不飽和エポキシドとのコポリマー
(B2)およびこれらのアロイの中から選択されるエチレ
ンコポリマー(B) (iii) 衝撃改質剤18〜40%、ポリエステル82〜60%の場
合には(B)/(A)比が40/60〜10/90、(iv) 衝撃改質剤2
〜18%、ポリエステル98〜82%、好ましくは衝撃改質剤
5〜18%、ポリエステル95〜82%の比率の場合には(B)
/(A)比が40/60〜25/75。 - 【請求項2】 ポリエステルがPETまたはPBTから選択さ
れる請求項1に記載の組成物。 - 【請求項3】 熱可塑性ポリエステル100部に対して最
大で30重量部のコポリエーテルエステルを含む請求項1
または2に記載の組成物。 - 【請求項4】 熱可塑性ポリエステル100部に対して最
大で30重量部のポリカーボネートを含む請求項1〜3の
いずれか一項に記載の組成物。 - 【請求項5】 コポリマー(A)がエラストマーのコア
と、なくとも1種の熱可塑性のシェルとを含む請求項1
〜4のいずれか一項に記載の組成物。 - 【請求項6】 コポリマー(B1)が0.2〜10重量%の無
水マレイン酸と、0〜40重量%、好ましくは5〜40重量%
のアルキル(メタ)アクリレートとを含むエチレン−アル
キル(メタ)アクリレート−無水マレイン酸コポリマーで
ある請求項1〜5のいずれか一項に記載の組成物。 - 【請求項7】 エチレン/不飽和エポキシドコポリマー
(B2)が0〜40重量%のアルキル(メタ)アクリレートと
最大で10重量%の不飽和エポキシドとを含むモノマーの
共重合で得られるエチレン−アルキル(メタ)アクリレー
ト−不飽和エポキシドコポリマーである請求項1〜5の
いずれか一項に記載の組成物。 - 【請求項8】 100重量部に対して75〜95部のポリエス
テル、25〜5部の衝撃改質剤を含む請求項1〜7のいずれ
か一項に記載の組成物。 - 【請求項9】 ポリエステル中の衝撃改質剤の量にかか
わらず(B)/(A)比が40/60〜25/75である請求項1〜8の
いずれか一項に記載の組成物。 - 【請求項10】 下記の(a)と(b)からなる衝撃改質剤
組成物: (a) コア−シェルコポリマー(A) (b) エチレン不飽和無水カルボン酸コポリマー(B1)、
エチレン不飽和エポキシドコポリマー(B2)およびこれ
らのアロイの中から選択されるエチレンコポリマー
(B) 衝撃改質剤18〜40%、ポリエステル82〜60%の比率の場
合には(B)/(A)比は40/60〜10/90、 衝撃改質剤2〜18%、ポリエステル98〜82%、好ましく
は衝撃改質剤5〜18%、ポリエステル95〜82%の比率の
場合には(B)/(A)比が40/60〜25/75。
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