JP2001180192A - Ovd画像付き媒体及びその作製方法と作製システム、並びにovd転写シート - Google Patents

Ovd画像付き媒体及びその作製方法と作製システム、並びにovd転写シート

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JP2001180192A
JP2001180192A JP36972399A JP36972399A JP2001180192A JP 2001180192 A JP2001180192 A JP 2001180192A JP 36972399 A JP36972399 A JP 36972399A JP 36972399 A JP36972399 A JP 36972399A JP 2001180192 A JP2001180192 A JP 2001180192A
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JP36972399A
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Takehide Kita
武秀 喜多
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Toppan Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】一枚毎に異なるイラスト画のOVD画像を表面
が粗面の被転写体に印字・転写した際にみられる画像の
掠れ、歪みのないOVD画像付き媒体、作製方法、作製
システムを提供すること。 【解決手段】OVD画像付き媒体において、OVD画像
が間接転写によって形成された、一枚毎に異なるイラス
ト画のOVD画像を有すること。中間転写媒体30の受
像層33上に、OVD層を印字・転写後、OVD画像及
び受像層を被転写体66に転写すること。画像入力装置
41、画像データ変換装置42、OVD画像出力装置4
3、中間転写媒体転写装置44を具備すること。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、サーマルヘッドの
ごとき熱的手段により加熱、印字せしめるサーマル転写
方式を用いて作製された媒体に係わり、特に、クレジッ
トカード等に代表される各種カード類、有価証券、証明
書類、切手、葉書、シール等に用いられるホログラムや
回折格子あるいは光干渉用薄膜などを適宜利用して構成
される任意のOVD画像を有する媒体、その作製方法、
その作製システム、及びその作製に用いるOVD転写シ
ートに関する。
【0002】
【従来の技術】光の干渉を用いて立体画像や特殊な装飾
画像や色を表現し得る、ホログラムや回折格子あるいは
光干渉用薄膜のようなOVD(Optical Var
iable Device)の開発が進められている。
OVDは高度な製造技術を要し、且つシート状に形成可
能なことから、偽造防止手段としてクレジットカード、
有価証券、証明書類等の一部に貼着して使用されてい
る。そして、OVDをこれらの物品に貼着するための方
法として従来から転写シートを用いてOVDを転写する
方法が用いられている。
【0003】ホログラムや回折格子のごときOVDは、
微細な凹凸パターンや、屈折率の異なる縞状パターンな
どの回折構造からなっており、本発明の説明においては
ホログラムや回折格子などを総称してOVDと称するこ
ととする。
【0004】ホログラムは、一般的に光学的な撮影方法
により微細な凹凸パターンからなるレリーフ型のマスタ
ーホログラムを作製し、これから電気メッキ法により凹
凸パターンを複製したニッケル製のプレス版を複製し、
このプレス版をホログラム形成層上に加熱押圧するとい
う周知の方法により大量複製が行われている。このタイ
プのホログラムは、レリーフ型ホログラムと称されてい
る。
【0005】また、レリーフ型ホログラムとは異なり、
感光性樹脂などの記録材を用いて、体積方向に干渉縞を
記録する体積型ホログラムと称されるものもある。この
型のホログラムではリップマンホログラムと呼ばれるも
のが一般に使用されており、これは感光性樹脂の屈折率
を体積方向に変化させ、反射型ホログラムとしたもので
ある。
【0006】更に、この立体画像を再生し得るホログラ
ム画像とは異なり、微小なエリアに複数種類の単純な回
折格子を配置して画素とし、画像を表現するグレーティ
ングイメージ、ピクセルグラムといった回折格子画像も
また、レリーフ型ホログラムと同様な方法で大量複製が
行われ、偽造防止手段としてクレジットカード、有価証
券、証明書類等の一部に貼着して使用されている。
【0007】また、大量複製されたOVDを有する転写
シートを転写、貼着する方法は、金属の加熱された刻印
と被転写体の間に転写シートを配置し転写シートを刻印
で被転写体に押圧するホットスタンプ方式が一般的であ
り、他にも加熱された刻印の代わりに加熱されたロール
を使用するロール転写方式などが利用されている。ま
た、これらOVDを有する転写シートをカード類のオー
バーコートとして使用する動きも拡がっており、この関
連でサーマルヘッドを用いて転写シートを転写するサー
マルヘッド転写方式も利用されている。
【0008】これら前述したホログラムや回折格子のご
ときOVDは、オリジナルからの同一画像を大量複製し
て貼着するには適しているが、顔写真やID画像、自筆
のイラストなどの一枚一枚異なる画像を貼着することが
できないという問題があった。この問題に対し、発明者
等は特開平9−272255号公報などに、一枚一枚異
なる画像を有する媒体を提案している。
【0009】しかし、前述OVDを有する転写シートか
らOVD層を熱的手段により被転写体に印字・転写せし
めるサーマル転写方式においては、被転写体の表面が平
坦化されておらず粗面であると、その表面に画像などを
印字した際に、画像などが掠れたり、また、画像などの
形状が歪んでしまうといった問題が発生する。
【0010】例えば、カードの中に電磁波を利用するた
めのアンテナコイルと、メモリや演算機能を有するIC
チップを備えている非接触ICカードは、樹脂シート上
に設けられたアンテナ、ICチップからなるICインレ
ットを加熱流動性の高い基材に挟んで貼り合わせ製造さ
れるものである。この際の貼り合わせは、例えば、フェ
ロ板を用いた熱圧によって行われるが、樹脂シート上に
設けられたICチップの上方周辺部分は、加熱流動性の
高い基材によって平坦化されるものの、十分には平坦化
されず凸状となってしまう傾向がある。非接触ICカー
ドの表面に凸状が残った粗面があると、例えば、サーマ
ルヘッドなどで非接触ICカードの表面に画像などを印
字した際に、画像などが掠れたり、また、画像などの形
状が歪んでしまう。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、一枚毎に異
なるイラスト画のOVD画像を、その表面が粗面である
被転写体にサーマルヘッドなどで印字・転写した際にみ
られる、イラスト画のOVD画像が掠れたり、歪んでし
まうことのないOVD画像付き媒体を提供することを課
題とするものである。
【0012】また、本発明は、一枚毎に異なるイラスト
画のOVD画像を、その表面が粗面である被転写体にサ
ーマルヘッドなどで印字・転写した際にみられる、イラ
スト画のOVD画像が掠れたり、歪んでしまうことのな
いOVD画像付き媒体の作製方法を提供することを課題
とするものである。
【0013】また、本発明は、一枚毎に異なるイラスト
画のOVD画像を、その表面が粗面である被転写体にサ
ーマルヘッドなどで印字・転写した際にみられる、イラ
スト画のOVD画像が掠れたり、歪んでしまうことのな
いOVD画像付き媒体の作製システムを提供することを
課題とするものである。
【0014】また、本発明は、上記OVD画像付き媒体
の作製に用いるOVD転写シートを提供することを課題
とするものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明における第一の発
明は、OVD画像が形成されたOVD画像付き媒体にお
いて、OVD画像が間接転写によって形成された、一枚
毎に異なるイラスト画のOVD画像を有することを特徴
とするOVD画像付き媒体である。
【0016】また、OVD画像が形成されたOVD画像
付き媒体において、一枚毎に異なるイラスト画のカラー
画像上に、該一枚毎に異なるイラスト画のOVD画像が
間接転写によって形成された、一枚毎に異なるイラスト
画のOVD画像を有することを特徴とするOVD画像付
き媒体である。
【0017】本発明における第二の発明は、支持体上に
少なくとも受像層を備えた中間転写媒体の該受像層上
に、OVD転写シートからOVD層を熱的手段により印
字・転写せしめた後、該中間転写媒体のOVD層が印字
・転写された面を被転写体に熱圧着することにより、O
VD画像及び少なくとも受像層を被転写体に転写せしめ
てOVD画像付き媒体を作製することを特徴とするOV
D画像付き媒体の作製方法である。
【0018】また、支持体上に少なくとも受像層を備え
た中間転写媒体の該受像層上に、OVD転写シートから
OVD層を熱的手段により印字・転写せしめた後、該中
間転写媒体のOVD層が印字・転写された面上に接着剤
層を積層し、この面を被転写体に熱圧着することによ
り、接着剤層、OVD画像及び少なくとも受像層を被転
写体に転写せしめてOVD画像付き媒体を作製すること
を特徴とするOVD画像付き媒体の作製方法である。
【0019】本発明における第三の発明は、イラスト画
を読み込みイラスト画像データとする画像入力装置と、
このイラスト画像データをOVD画像データに変換する
画像データ変換装置と、要素OVD画像群を具備するO
VD転写シートを用いOVD画像データからOVD画像
を熱的手段により中間転写媒体へ印字・転写するOVD
画像出力装置と、中間転写媒体上のOVD画像を熱的手
段により被転写体(媒体)上へ転写する中間転写媒体転
写装置を少なくとも具備することを特徴とするOVD画
像付き媒体の作製システムである。
【0020】また、イラスト画を読み込みイラスト画像
データとする画像入力装置と、転写リボンを用いこのイ
ラスト画像データからカラー画像を熱的手段により中間
転写媒体へ印字・転写するカラー画像出力装置と、この
イラスト画像データをOVD画像データに変換する画像
データ変換装置と、要素OVD画像群を具備するOVD
転写シートを用いOVD画像データからOVD画像を熱
的手段により中間転写媒体上のカラー画像上へ印字・転
写するOVD画像出力装置と、OVD画像上へ接着剤層
を転写する接着剤層転写装置と、中間転写媒体上の接着
剤層、OVD画像、及びカラー画像を熱的手段により被
転写体(媒体)上へ転写する中間転写媒体転写装置を少
なくとも具備することを特徴とするOVD画像付き媒体
の作製システムである。
【0021】本発明における第四の発明は、前記発明の
OVD画像付き媒体の作製方法で用いるOVD転写シー
トであって、OVD転写シートの剥離強度が、中間転写
媒体の剥離強度よりも大きいことを特徴とするOVD転
写シートである。
【0022】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を詳細
に説明する。図2は、本発明に係るOVD転写シートの
一実施例の一部分の構成を示す断面図である。図2に示
すよに、OVD転写シート(20)は、支持体としての
基材(21)表面上に剥離層(22)、OVD層(2
3)、接着剤層(24)が順次積層して形成されてい
る。また、支持体としての基材(21)の裏面[剥離層
(22)が形成された面と反対側の面]上に、バックコ
ート層(25)が形成されている。
【0023】OVD層(23)は、剥離層(22)とは
反対側の面にOVDレリーフパターンを有するレリーフ
形成層(231)と、このOVDレリーフパターンの表
面上に反射性薄膜層(232)が形成された構成となっ
ている。上記OVDレリーフパターンは、微細な凹凸パ
ターンからなるOVDレリーフパターンを有するニッケ
ル製の金型を、レリーフ形成層(231)上に加熱押圧
するなどの周知の方法により形成可能である。
【0024】なお本実施例では、OVD層(23)はレ
リーフ型ホログラムを例に説明するが、体積型ホログラ
ムを用いても良い。体積型ホログラムの場合、OVD層
(23)は干渉縞記録用感光材料からなる干渉縞形成層
(図示せず)と、回折光を阻害する光の影響を排除する
ために、その下に設けられた黒色の着色層(図示せず)
からなるのが一般的である。本発明の場合は、量産性に
優れてコストが安いこと、薄膜化が可能なことなどか
ら、レリーフ型OVDを用いるのが望ましい。
【0025】基材(21)は、支持体となるフィルム
で、一般的に透明なポリエチレンテレフタレートフィル
ムが用いられる。他にポリ塩化ビニル、ポリエステル、
ポリカーボネート、ポリメタクリル酸メチル、ポリスチ
レン等の合成樹脂、天然樹脂、紙、合成紙などから単独
で選択されたもの、または上記より選択されて組み合わ
された複合体などが使用可能である。基材(21)の厚
みはどの様なものを用いても構わないが、OVDの加工
適性を重視すると厚みの厚いものが良く、印字感度を重
視すると厚みの薄いものが良い。両方の条件を満足させ
る為には、10〜20μm程度の厚みが望ましい。
【0026】剥離層(22)は、レリーフ形成層(23
1)をより効果的に被転写体(後述する図6に示す被転
写体(媒体)(66))に転写するために設けられたも
のであり、熱可塑性アクリル樹脂、塩化ゴム系樹脂、塩
化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂、セルロース系樹脂、
塩素化ポリプロピレン樹脂、ポリエステル樹脂あるいは
これらにオイルシリコン、脂肪酸アミド、ステアリン酸
亜鉛、その他無機物などを添加したものが使用可能とな
っている。
【0027】レリーフ形成層(231)はエンボス成形
性が良好で、プレスムラが生じ難く、明るい再生像が得
られ、剥離層(22)及び反射性薄膜層(232)との
接着性が良好である樹脂であって、ポリカーボネート樹
脂、ポリスチレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂などの熱可
塑性樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、メラミン樹脂、エ
ポキシ樹脂、ウレタン(メタ)アクリレート、ポリエス
テル(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレ
ート、ポリオール(メタ)アクリレート、メラミン(メ
タ)アクリレート、トリアジン(メタ)アクリレートな
どの熱硬化性樹脂あるいはこれらの混合物、さらにはラ
ジカル重合性不飽和基を有する熱成型性材料などが使用
可能であり、また、上記以外のものでも、回折構造を形
成可能な安定性を有する材料であれば使用可能であ
る。。
【0028】また、OVDレリーフパターンは、このよ
うな組成のレリーフ形成層(231)に対し、100〜
200℃に加熱したOVDレリーフパターンを有する金
型を、圧力をかけて押し付けることにより成形を行い形
成されている。このOVDレリーフパターンが、要素O
VD画像(後述する図1に示す要素OVD画像(1
1))となるものである。
【0029】反射性薄膜層(232)は、光線を反射す
る層であって、Al、Au、Ag、Cuなどの金属反射
性を有する物質が使用可能である。反射性薄膜層(23
2)を形成する方法としては、真空蒸着法、スパッタリ
ング法、イオンプレーティング法等の成膜手段が適用可
能であり、膜厚としては10〜1100nmの範囲にあ
ることが好ましい。
【0030】また、反射性薄膜層(232)としては、
反射性と透過性を合わせ持つ高屈折率透明材料を使用す
ることも可能である。すなわち、レリーフ形成層231
(屈折率n=1.3〜1.5)よりも屈折率が高く、透
明性を持つ材料、例えば、表1に示す無機材料が使用可
能となっている。
【0031】
【表1】
【0032】接着剤層(24)は、反射性薄膜層(23
2)を変質させたり冒すものでなければ通常用いられる
ものでよく、塩酢ビ系接着剤、アクリル系接着剤、ポリ
エステル系接着剤などが使用可能であるが、これらに限
定されるものではない。
【0033】支持体としての基材(21)の裏面[剥離
層(22)が形成された面と反対側の面]上に形成され
るバックコート層(25)は、サーマルヘッドで転写す
る際のスティッキングを防ぎ、転写シートがサーマルヘ
ッドに貼り付くのを防止するための層であって、転写シ
ートがサーマルヘッドに貼り付くのを防止する構成であ
れば、通常用いられるものでよく、バインダーとして
は、例えば、熱可塑性アクリル樹脂、セルロース系樹
脂、ポリエステル系樹脂、あるいはアクリルポリオー
ル、ポリエステルポリオールの熱硬化性樹脂、更にシリ
コーン系のEB硬化性樹脂などが使用可能である。これ
らにスリップ剤としての、各種界面活性剤、ポリエチレ
ンワックス、シリコンワックスなどの滑剤、タルクなど
の充填剤を必要に応じて添加したものが使用可能であ
る。
【0034】図1は、本発明に係るOVD転写シートの
一実施例の構成を示す平面図である。図1に示すOVD
転写シート(20)は、複数の要素OVD画像(11)
を有する構成となっており、要素OVD画像(11)と
しては、回折方向や空間周波数を異ならせた複数の単純
な回折格子、回折格子画像、レインボーホログラム画
像、3Dホログラム画像、あるいはこれらの組合せな
ど、あらゆるOVD画像を用いることができる。
【0035】また、要素OVD画像(11)の種類は多
ければ多いほど、これにより構成されるOVD画像の色
数(パターン)が増え、装飾効果の高いOVD画像を得
ることができるが、印字に要する時間などを考慮する
と、現実的には3〜12色(パターン)が適当である。
なお、OVD転写シート(20)の送り機構を制御する
ために、レジスターマーク(12)を回折格子やホログ
ラム、印刷、エッチングパターンなどで形成する必要が
ある。
【0036】図3は、本発明に係る中間転写媒体の構成
例を示す断面図である。図3に示す中間転写媒体(3
0)は、支持体としての基材(31)上に剥離層(3
2)が形成され、剥離層(32)の上には受像層(3
3)が形成されている。
【0037】基材(31)は、支持体となるフィルム
で、一般的に透明なポリエチレンテレフタレートフィル
ムが用いられる。他にポリ塩化ビニル、ポリエステル、
ポリカーボネート、ポリメタクリル酸メチル、ポリスチ
レン等の合成樹脂、天然樹脂、紙、合成紙などから単独
で選択されたもの、または上記より選択されて組み合わ
された複合体などが使用可能である。
【0038】剥離層(32)は、受像層(33)をより
効果的に被転写体(後述する図6に示す被転写体(媒
体)(66))に転写するために設けられたものであ
り、熱可塑性アクリル樹脂、塩化ゴム系樹脂、塩化ビニ
ル−酢酸ビニル共重合樹脂、セルロース系樹脂、塩素化
ポリプロピレン樹脂、ポリエステル樹脂あるいはこれら
にオイルシリコン、脂肪酸アミド、ステアリン酸亜鉛、
その他無機物などを添加したものが使用可能となってい
る。
【0039】受像層(33)は、感熱転写リボンの受像
適性を有するものが用いられ、熱可塑性ポリエステル樹
脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂などの塩化ビニ
ル系樹脂、アクリル系樹脂、ビニル系樹脂などが使用可
能であるが、これらに限定されるものではない。
【0040】また、感熱転写リボンの色材が光により変
褪色することを防ぐために、受像層(33)内に最大吸
収波長250〜400nmの紫外線吸収剤を添加しても
良い。この様な紫外線吸収剤としては、一般的なサリチ
ル酸系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、
ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、シアノアクリレー
ト系紫外線吸収剤などが用いられる。また、TiO2や
ZnO系などの微粉末の無機紫外線遮蔽剤を用いても良
い。また、ここでは中間転写媒体(30)の構成を、転
写箔構成の例をもって説明したが、他にも一般的なシー
ル構成やパッチフィルム構成などの構成を用いることも
可能である。
【0041】図4は、本発明に係るOVD画像付き媒体
の作製システムの構成例を示す模式図である。図4に示
す作製システムは、画像入力装置(41)、画像データ
変換装置(42)、OVD画像出力装置(43)、中間
転写媒体転写装置(44)からなる。画像入力装置(4
1)は、カラーのイラスト画像や線画のイラスト画像な
どのOVD画像の基となる原稿を、画像データとして読
み取る装置である。画像データ変換装置(42)は、読
み取った画像データを要素OVD画像群で構成されるO
VD画像データに変換するための装置である。OVD画
像出力装置(43)は、OVD画像データに応じて適当
な要素OVD画像を中間転写媒体に複数印字し、OVD
画像を形成するための装置である。中間転写媒体転写装
置(44)は、OVD画像が印字された中間転写媒体を
被転写体(媒体)に転写するための装置である。
【0042】具体的には、画像入力装置(41)は、通
常用いられるスキャナー、ビデオカメラ、デジタルカメ
ラなどの画像入力装置や、作成された画像ファイルを読
み込むためのコンピューターなどで構成されている。ま
た画像データ変換装置(42)は、一例としてコンピュ
ータ及び画像ソフトから構成されており、機能としては
画像を構成する部品の任意選択機能(近似色画像の選択
機能)、選択した部品の画像ファイルを作成する分色フ
ァイル作成機能、分色ファイルを印字可能なデータに変
換するデータ変換機能などが必要となる。
【0043】画像データ変換装置(42)は、読み取っ
た画像データを要素OVD画像群で構成されるOVD画
像データに変換する機能があればよく、これらの機能を
持つICチップを作製すれば、これが画像データ変換装
置となる。OVD画像出力装置(43)は、サーマルヘ
ッド、レーザー描画ヘッドなどの通常のサーマル印字ヘ
ッドを用いることができる。中間転写媒体転写装置(4
4)は、サーマルヘッドや熱転写ロール、超音波融着装
置などの熱的に転写する方式の装置であれば、どのよう
な装置でも用いることができる。
【0044】なお、被転写体としてはカード、シール、
商品券、ポスター、パンフレット、葉書、切手、パスポ
ート、各種証明書類など、あらゆる媒体が使用可能であ
る。また、本発明は従来のYMCKカラーリボンによる
公知の印字システムと併用することができ、例えば従来
のカラーリボンによるカラー画像印字システムと組み合
わせたり、ワードプロセッサーの如き文字などを印字す
るシステムと組み合わせることが可能である。
【0045】なお、本発明における間接転写の場合は、
OVD転写シート(20)を中間転写媒体(30)に印
字・転写した際に、OVD転写シート(20)の基材と
剥離層間が剥離し、接着剤層、OVD層、及び剥離層
(22)が中間転写媒体(30)の受像層(33)上に
覆うように転写形成されるため、中間転写媒体(30)
を被転写体に転写する際には、OVD転写シート(2
0)の剥離層(22)が、中間転写媒体(30)の受像
層(33)をも、被転写体に転写させる接着層として機
能する材料を用いることが好ましい。
【0046】すなわち、OVD転写シートの剥離強度
が、中間転写媒体の剥離強度よりも大きいことが好まし
い。従って、OVD転写シート(20)の剥離層(2
2)が、中間転写媒体(30)の受像層(33)を、被
転写体に転写させるための接着層として機能しない場合
は、別な接着層を後から何らかの手段により設けること
が必要となる。
【0047】
【実施例】<実施例1>以下に、OVD画像付き媒体、
およびOVD画像付き媒体の作製方法について詳細に説
明する。
【0048】まず、本実施例1で使用するOVD転写シ
ートの作製方法について、図1、図2、図5を用いて説
明する。図1は、本発明に係るOVD転写シートの一実
施例の構成を示す平面図である。図2は、本発明に係る
OVD転写シートの一実施例の一部分の構成を示す断面
図である。図5は、本発明に係る要素OVD画像群金型
を示す模式図である。
【0049】最初に、厚み12μmの透明ポリエチレン
テレフタレート(PET)フィルムから成る基材(2
1)に剥離層塗料をグラビア法を用いて、乾燥温度11
0℃、塗布厚0.8μmで塗布し、剥離層(22)を形
成した。この上層にレリーフ形成層塗料をグラビア法を
用いて、乾燥温度110℃、塗布厚0.5μmで塗布
し、レリーフ形成用原反を得た。
【0050】次いで、要素OVD画像Rパターン(51
1)、要素OVD画像Yパターン(512)、要素OV
D画像Gパターン(513)、要素OVD画像Bパター
ン(514)およびレジスターマーク(52)のOVD
レリーフパターンを有するニッケル製の要素OVD画像
群金型(50)を165℃に加熱し、公知のロールエン
ボス法により、レリーフ形成層(231)上に押圧する
ことで、レリーフ形成層上にOVDレリーフパターンを
形成した。
【0051】本実施例1では、EB描画による回折格子
を要素OVD画像(11)に用いた。すなわち、要素O
VD画像Rパターン(511)は、右下がり−21度の
格子方向で、45度の角度から照明された場合に観察色
が赤色(波長620nm)になる空間周波数1140l
ine/mmの回折格子を、要素OVD画像Yパターン
(512)は、右下がり−7度の格子方向で、45度の
角度から照明された場合に観察色が黄色(波長570n
m)になる空間周波数1240line/mmの回折格
子を、要素OVD画像Gパターン(513)は、右上が
り+7度の格子方向で、45度の角度から照明された場
合に観察色が緑色(波長510nm)になる空間周波数
1390line/mmの回折格子を、要素OVD画像
Bパターン(514)は、右上がり+21度の格子方向
で、45度の角度から照明された場合に観察色が青色
(波長460nm)になる空間周波数1540line
/mmの回折格子をそれぞれ用いた。
【0052】次いで、上記方法でOVDレリーフパター
ンを形成したレリーフ形成層(231)上に、真空蒸着
法を用いて膜厚0.05μmのAl層を形成して反射性
薄膜層(232)を設けた。この上層に接着層塗料をグ
ラビア法を用いて、乾燥温度110℃、塗布厚0.5μ
mで塗布し、接着剤層(24)を設けた。最後に、支持
体としての基材(21)の裏面[剥離層(22)が形成
された面と反対側の面]上に、バックコート層塗料をグ
ラビア法を用いて、乾燥温度110℃、塗布厚0.7μ
mで塗布し、バックコート層(25)を設けてOVD転
写シート(20)を得た。
【0053】以下に、OVD転写シートの作製に使用し
た塗料について示す。 (剥離層塗料) アクリル樹脂 …30部 ポリエステル樹脂 … 5部 トルエン …40部 メチルエチルケトン …40部 メチルイソブチルケトン …20部 (レリーフ形成層塗料) 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 …25部 ウレタン樹脂 …10部 メチルエチルケトン …70部 トルエン …30部 (接着剤層塗料) 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 …30部 ポリエステル樹脂 …20部 メチルエチルケトン …50部 トルエン …50部 (バックコート層塗料) ビニル系樹脂 …50部 イソシアネート硬化剤 … 5部 シリコーンWAX … 1部 メチルエチルケトン …50部 トルエン …50部
【0054】次に、本実施例1で使用する中間転写媒体
の作製方法について、図3を用いて説明する。図3は、
本発明に係る中間転写媒体の構成例を示す断面図であ
る。
【0055】まず、厚み16μmの透明ポリエチレンテ
レフタレート(PET)フィルムから成る基材(31)
に剥離層塗料をグラビア法を用いて、乾燥温度110
℃、塗布厚1.5μmで塗布し、剥離層(32)を形成
した。この上層に受像層塗料をグラビア法を用いて、乾
燥温度110℃、塗布厚1.0μmで塗布し、受像層
(33)を形成し、中間転写媒体(30)を得た。
【0056】以下に、中間転写媒体製造に使用した塗料
について示す。 (剥離層塗料) アクリル樹脂 …30部 トルエン …40部 メチルエチルケトン …40部 メチルイソブチルケトン …20部 (受像層塗料) ポリエステル樹脂 …30部 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 … 5部 メチルエチルケトン …50部 トルエン …50部
【0057】次に、本実施例1のOVD画像付き媒体の
作製システム、及び作製方法について、図1、図4、図
6を用いて説明する。図1は、本発明に係るOVD転写
シートの一実施例の構成を示す平面図である。図4は、
本発明に係るOVD画像付き媒体の作製システムの構成
例を示す模式図である。図6は、本発明に係るOVD画
像付き媒体の作製システムを示す模式図である。本実施
例1では、カラーのイラスト画を基にOVD画像付きカ
ードを作製する例を説明する。
【0058】まず、最初にイラスト画を準備し、この画
像を画像入力装置(41)にて読み込みイラスト画像デ
ータとし、このイラスト画像データを画像データ変換装
置(42)にてOVDを印字するためのOVD画像デー
タに変換する。これらの作業は、一般的なスキャナーと
一般的な画像作成、加工ソフトを用いて行った。
【0059】図6に示すOVD画像付き媒体の作製シス
テム(60)は、中間転写媒体(61)にサーマルヘッ
ド(63)にてOVD転写シート(62)からOVD画
像を印画するOVD画像出力装置(601)と、OVD
画像が印画された中間転写媒体(61)を被転写体(媒
体)(66)に転写する中間転写媒体転写装置(60
2)から構成されている。
【0060】OVD画像出力装置(601)において、
中間転写媒体(61)をドラム(64)に巻き付けて固
定し、ドラム(64)の外周面にその一面が圧接された
フラットヘッド型のサーマルヘッド(63)とドラム
(64)の間にOVD転写シート(62)を挿通し、O
VD画像データに基づきサーマルヘッド(63)を発熱
させて中間転写媒体(61)にOVD画像の転写・印画
を行った。中間転写媒体(61)は搬送並びに引き戻し
搬送の操作を行いつつ、前記4種の要素OVD画像パタ
ーンを用い、上記OVD画像データに基づき印画した。
【0061】次に、中間転写媒体転写装置(602)に
おいて、OVD画像が形成された中間転写媒体(61)
を被転写体(媒体)(66)と転写ロール(65)の間
に挿通し、160℃に熱した転写ロール(65)により
中間転写媒体(61)を加熱押圧し、OVD画像ごと中
間転写媒体(61)の剥離層(32)と受像層(33)
を被転写体(媒体)(66)に転写してOVD画像付き
媒体を作製した。なお、被転写体(媒体)(66)とし
ては白紙の塩ビカード及び凹凸のあるカードを使用し
た。
【0062】上記方法によりOVD画像付き媒体を作製
し、原稿を任意の柄に変えることで、任意のOVD画像
を具備するカード媒体を作製することができた。また、
従来のカラー画像と比較して装飾性の高いOVD画像が
印字されたカード媒体を作製することができた。更に、
非接触ICカードのごとき凹凸のあるカードを使用して
も、任意のOVD画像を具備するカード媒体を作製する
ことができた。
【0063】<実施例2>実施例2は、OVD転写シー
トの反射性薄膜層(232)に透明性を合わせ持つZn
Sを使用したこと、YMCK4色のカラー画像の印画と
OVD画像の印画を併用したこと、及び中間転写媒体に
OVD画像を転写した後、OVD画像が転写された面上
に接着剤層を積層したことが実施例1と異なる点で、そ
の他の構成、作製方法などは全て実施例1と同じであ
る。
【0064】まず、本実施例2において用いるOVD転
写シート及び接着剤層転写シートに関し、主に実施例1
と異なる部分について、図1、図2、図7を用いて説明
する。図7は、本発明に係る接着剤層転写シートの構成
例を示す断面図である。
【0065】反射性薄膜層(232)は、ホログラムや
回折格子を光らせるための反射性材料であり、且つ被転
写体(媒体)上に予め設けられた画像情報を透過するた
めの透明材料であって、ここでは厚さ80nmのZnS
が真空蒸着法により形成されている。
【0066】また、接着剤層を積層するための接着剤層
転写シート(70)は、厚み25μmのシリコン離型処
理が施された透明ポリエチレンテレフタレート(PE
T)フィルムからなる基材(71)上に接着剤層塗料を
グラビア法を用いて、乾燥温度110℃、塗布厚1.5
μmで塗布して得た。
【0067】以下に、接着剤層転写シート製造に使用し
た塗料について示す。 (接着剤層塗料) ポリエステル樹脂 …30部 メチルエチルケトン …50部 トルエン …50部
【0068】次に、本実施例2のYMCK4色のカラー
画像及びOVD画像付き媒体の作製システムおよび作製
方法に関し、主に実施例1と異なる部分について、図
8、図9を用いて説明する。図8は、本発明に係る接着
剤層インライン転写方式のYMCK4色のカラー画像及
びOVD画像付き媒体の作製システムを示す模式図であ
る。図9は、本発明に係るOVD画像付き媒体の作製シ
ステムの構成例を示す模式図である。
【0069】まず最初に、イラスト画像を準備し、この
画像データを画像入力装置(41)にて読み込みイラス
ト画像データとする。このイラスト画像データを画像デ
ータ変換装置(42)にてOVDを印字するためのOV
D画像データに変換する。これらの作業は、一般的なス
キャナーと一般的な画像作成、加工ソフトを用いて行っ
た。なお、OVD画像データは、ある特定の角度で観察
するとイラスト画像データと同色になるOVDが、イラ
スト画像に重ねて印画されるようなデータとした。
【0070】次いで、イラスト画像データ、及びOVD
画像データに基づいてYMCK4色のカラー画像、及び
OVD画像付き媒体を作製する方式について説明する。
YMCK4色のカラー画像及びOVD画像付き媒体作製
装置(80)は、中間転写媒体(81)にサーマルヘッ
ド(93)にてYMCK4色のカラー転写リボン(9
2)からYMCK4色のカラー画像を印画するカラー画
像出力装置(803)と、サーマルヘッド(83)にて
OVD転写シート(82)からOVD画像を印画するO
VD画像出力装置(801)と、中間転写媒体(81)
のYMCK4色のカラー画像上のOVD画像印画面に転
写ローラ(96)にて接着剤層転写シート(95)から
接着剤層を転写する接着剤層転写装置(804)と、Y
MCK4色のカラー画像及びOVD画像が印画された中
間転写媒体(81)を被転写体(媒体)(86)に転写
する中間転写媒体転写装置(802)から構成されてい
る。
【0071】カラー画像出力装置(803)において、
中間転写媒体(81)をドラム(94)に巻き付けて固
定し、ドラム(94)の外周面にその一面が圧接された
フラットヘッド型のサーマルヘッド(93)とドラム
(94)の間にYMCK4色のカラー転写リボン(9
2)を挿通し、中間転写媒体(81)について搬送並び
に引き戻し搬送の操作を行いつつ、イラスト画像データ
に基づきサーマルヘッド(93)を発熱させて中間転写
媒体(81)にYMCK4色のカラー画像の転写・印画
を行った。なお、YMCK4色のカラー転写リボンは一
般的な熱昇華性のリボンを使用した。
【0072】次に、OVD画像出力装置(801)にお
いて、YMCK4色のカラー画像が形成された中間転写
媒体(81)をドラム(84)に巻き付けて固定し、ド
ラム(84)の外周面にその一面が圧接されたフラット
ヘッド型のサーマルヘッド(83)とドラム(84)の
間にOVD転写シート(82)を挿通し、中間転写媒体
(81)について搬送並びに引き戻し搬送の操作を行い
つつ、OVD画像データに基づきサーマルヘッド(8
3)を発熱させて中間転写媒体(81)にOVD画像の
転写・印画を行った。
【0073】続いて、接着剤層転写装置(804)にお
いて、接着剤層転写シート(95)の接着剤層面と、Y
MCK4色のカラー画像とOVD画像が形成された中間
転写媒体(81)の画像面が接するように、接着剤層転
写シート(95)と中間転写媒体(81)を140℃に
加熱した加熱ロール(96)と弾性ロール(97)の間
に挿通し、加熱ロール(96)と弾性ロール(97)を
圧接させて接着剤層(72)を中間転写媒体(81)の
OVD画像上に転写した。
【0074】最後に、中間転写媒体転写装置(802)
において、YMCK4色のカラー画像、OVD画像、及
び接着剤層が形成された中間転写媒体(81)を被転写
体(媒体)(86)と転写ロール(85)の間に挿通
し、160℃に熱した転写ロール(85)により中間転
写媒体(81)を加熱押圧し、YMCK4色のカラー画
像、OVD画像、及び接着剤層ごと中間転写媒体(8
1)の剥離層(82)と受像層(83)を被転写体(媒
体)(86)に転写してYMCK4色のカラー画像及び
OVD画像付き媒体を作製した。なお、被転写体(媒
体)(86)としては白紙のPET−Gカード及び凹凸
のあるカードを使用した。
【0075】上記方法によりYMCK4色のカラー画像
及びOVD画像付き媒体を作製し、原稿を任意の柄に変
えることで、任意のYMCK4色のカラー画像及びOV
D画像を具備するカード媒体を作製することができた。
また、従来のカラー画像と比較して装飾性の高いYMC
K4色のカラー画像上にOVD画像が設けられたカード
媒体を作製することができた。更に、非接触ICカード
のごとき凹凸のあるカードを使用しても、画像などが掠
れたり、歪んでしまうことなく、任意のYMCK4色の
カラー画像とOVD画像を具備するカード媒体を作製す
ることができた。
【0076】
【発明の効果】本発明における第一の発明は、OVD画
像が形成されたOVD画像付き媒体において、OVD画
像が間接転写によって形成された、一枚毎に異なるイラ
スト画のOVD画像を有するので、その表面が粗面であ
る被転写体にサーマルヘッドなどで印字・転写した際に
みられる、イラスト画のOVD画像が掠れたり、歪んで
しまうことのないOVD画像付き媒体となる。また、O
VD画像が形成されたOVD画像付き媒体において、一
枚毎に異なるイラスト画のカラー画像上に、該一枚毎に
異なるイラスト画のOVD画像が間接転写によって形成
された、一枚毎に異なるイラスト画のOVD画像を有す
るので、その表面が粗面である被転写体にサーマルヘッ
ドなどで印字・転写した際にみられる、イラスト画のO
VD画像が掠れたり、歪んでしまうことのないOVD画
像付き媒体となる。
【0077】本発明における第二の発明は、支持体上に
少なくとも受像層を備えた中間転写媒体の該受像層上
に、OVD転写シートからOVD層を熱的手段により印
字・転写せしめた後、該中間転写媒体のOVD層が印字
・転写された面を被転写体に熱圧着することにより、O
VD画像及び少なくとも受像層を被転写体に転写せしめ
てOVD画像付き媒体を作製するので、その表面が粗面
である被転写体にサーマルヘッドなどで印字・転写した
際にみられる、イラスト画のOVD画像が掠れたり、歪
んでしまうことのないOVD画像付き媒体の作製方法と
なる。
【0078】また、支持体上に少なくとも受像層を備え
た中間転写媒体の該受像層上に、OVD転写シートから
OVD層を熱的手段により印字・転写せしめた後、該中
間転写媒体のOVD層が印字・転写された面上に接着剤
層を積層し、この面を被転写体に熱圧着することによ
り、接着剤層、OVD画像及び少なくとも受像層を被転
写体に転写せしめてOVD画像付き媒体を作製するの
で、その表面が粗面である被転写体にサーマルヘッドな
どで印字・転写した際にみられる、イラスト画のOVD
画像が掠れたり、歪んでしまうことのないOVD画像付
き媒体の作製方法となる。
【0079】本発明における第三の発明は、イラスト画
を読み込みイラスト画像データとする画像入力装置と、
このイラスト画像データをOVD画像データに変換する
画像データ変換装置と、要素OVD画像群を具備するO
VD転写シートを用いOVD画像データからOVD画像
を熱的手段により中間転写媒体へ印字・転写するOVD
画像出力装置と、中間転写媒体上のOVD画像を熱的手
段により被転写体(媒体)上へ転写する中間転写媒体転
写装置を少なくとも具備するので、その表面が粗面であ
る被転写体にサーマルヘッドなどで印字・転写した際に
みられる、イラスト画のOVD画像が掠れたり、歪んで
しまうことのないOVD画像付き媒体の作製システムと
なる。
【0080】また、イラスト画を読み込みイラスト画像
データとする画像入力装置と、転写リボンを用いこのイ
ラスト画像データからカラー画像を熱的手段により中間
転写媒体へ印字・転写するカラー画像出力装置と、この
イラスト画像データをOVD画像データに変換する画像
データ変換装置と、要素OVD画像群を具備するOVD
転写シートを用いOVD画像データからOVD画像を熱
的手段により中間転写媒体上のカラー画像上へ印字・転
写するOVD画像出力装置と、OVD画像上へ接着剤層
を転写する接着剤層転写装置と、中間転写媒体上の接着
剤層、OVD画像、及びカラー画像などを熱的手段によ
り被転写体(媒体)上へ転写する中間転写媒体転写装置
を少なくとも具備するので、その表面が粗面である被転
写体にサーマルヘッドなどで印字・転写した際にみられ
る、イラスト画のOVD画像が掠れたり、歪んでしまう
ことのないOVD画像付き媒体の作製システムとなる。
【0081】本発明における第四の発明は、前記発明の
OVD画像付き媒体の作製方法で用いるOVD転写シー
トであって、OVD転写シートの剥離強度が、中間転写
媒体の剥離強度よりも大きいので、その表面が粗面であ
る被転写体にサーマルヘッドなどで印字・転写した際に
みられる、イラスト画のOVD画像が掠れたり、歪んで
しまうことのないOVD画像付き媒体の作製に用いるO
VD転写シートとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るOVD転写シートの一実施例の構
成を示す平面図である。
【図2】本発明に係るOVD転写シートの一実施例の一
部分の構成を示す断面図である。
【図3】本発明に係る中間転写媒体の構成例を示す断面
図である。
【図4】本発明に係るOVD画像付き媒体の作製システ
ムの構成例を示す模式図である。
【図5】本発明に係る要素OVD画像群金型を示す模式
図である。
【図6】本発明に係るOVD画像付き媒体の作製システ
ムを示す模式図である。
【図7】本発明に係る接着剤層転写シートの構成例を示
す断面図である。
【図8】本発明に係る接着剤層インライン転写方式のY
MCK4色のカラー画像及びOVD画像付き媒体の作製
システムを示す模式図である。
【図9】本発明に係るOVD画像付き媒体の作製システ
ムの構成例を示す模式図である。
【符号の説明】
11…要素OVD画像 12、52…レジスターマーク 20、62、82…OVD転写シート 21、31、71…基材(支持体) 22、32…剥離層 23…OVD層 24…接着剤層 25…バックコート層 30、61、81…中間転写媒体 33…受像層 41…画像入力装置 42…画像データ変換装置 43、801…OVD画像出力装置 44、802…中間転写媒体転写装置 50…要素OVD画像群金型 60…OVD画像付き媒体の作製システム 63、83、93…サーマルヘッド 64、84、94…ドラム 65、85…転写ロール 66、86…被転写体(媒体) 70、95…接着剤層転写シート 72…接着剤層 80…YMCK4色のカラー画像及びOVD画像付き媒
体の作製システム 92…YMCK4色のカラー転写リボン 96…加熱ロール 97…弾性ロール 231…レリーフ形成層 232…反射性薄膜層 511…要素OVD画像Rパターン 512…要素OVD画像Yパターン 513…要素OVD画像Gパターン 514…要素OVD画像Bパターン 803…カラー画像出力装置 804…接着剤層転写装置

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】OVD画像が形成されたOVD画像付き媒
    体において、OVD画像が間接転写によって形成され
    た、一枚毎に異なるイラスト画のOVD画像を有するこ
    とを特徴とするOVD画像付き媒体。
  2. 【請求項2】OVD画像が形成されたOVD画像付き媒
    体において、一枚毎に異なるイラスト画のカラー画像上
    に、該一枚毎に異なるイラスト画のOVD画像が間接転
    写によって形成された、一枚毎に異なるイラスト画のO
    VD画像を有することを特徴とするOVD画像付き媒
    体。
  3. 【請求項3】支持体上に少なくとも受像層を備えた中間
    転写媒体の該受像層上に、OVD転写シートからOVD
    層を熱的手段により印字・転写せしめた後、該中間転写
    媒体のOVD層が印字・転写された面を被転写体に熱圧
    着することにより、OVD画像及び少なくとも受像層を
    被転写体に転写せしめてOVD画像付き媒体を作製する
    ことを特徴とするOVD画像付き媒体の作製方法。
  4. 【請求項4】支持体上に少なくとも受像層を備えた中間
    転写媒体の該受像層上に、OVD転写シートからOVD
    層を熱的手段により印字・転写せしめた後、該中間転写
    媒体のOVD層が印字・転写された面上に接着剤層を積
    層し、この面を被転写体に熱圧着することにより、接着
    剤層、OVD画像及び少なくとも受像層を被転写体に転
    写せしめてOVD画像付き媒体を作製することを特徴と
    するOVD画像付き媒体の作製方法。
  5. 【請求項5】イラスト画を読み込みイラスト画像データ
    とする画像入力装置と、このイラスト画像データをOV
    D画像データに変換する画像データ変換装置と、要素O
    VD画像群を具備するOVD転写シートを用いOVD画
    像データからOVD画像を熱的手段により中間転写媒体
    へ印字・転写するOVD画像出力装置と、中間転写媒体
    上のOVD画像を熱的手段により被転写体(媒体)上へ
    転写する中間転写媒体転写装置を少なくとも具備するこ
    とを特徴とするOVD画像付き媒体の作製システム。
  6. 【請求項6】イラスト画を読み込みイラスト画像データ
    とする画像入力装置と、転写リボンを用いこのイラスト
    画像データからカラー画像を熱的手段により中間転写媒
    体へ印字・転写するカラー画像出力装置と、このイラス
    ト画像データをOVD画像データに変換する画像データ
    変換装置と、要素OVD画像群を具備するOVD転写シ
    ートを用いOVD画像データからOVD画像を熱的手段
    により中間転写媒体上のカラー画像上へ印字・転写する
    OVD画像出力装置と、OVD画像上へ接着剤層を転写
    する接着剤層転写装置と、中間転写媒体上の接着剤層、
    OVD画像、及びカラー画像を熱的手段により被転写体
    (媒体)上へ転写する中間転写媒体転写装置を少なくと
    も具備することを特徴とするOVD画像付き媒体の作製
    システム。
  7. 【請求項7】前記OVD画像付き媒体の作製に用いるO
    VD転写シートであって、OVD転写シートの剥離強度
    が、中間転写媒体の剥離強度よりも大きいことを特徴と
    するOVD転写シート。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2004108433A1 (ja) * 2003-06-04 2004-12-16 Dai Nippon Printing Co., Ltd. ホログラム転写シート及び中間転写記録媒体
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