JP3899599B2 - 画像表示媒体およびその製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばクレジットカード、有価証券、証明書類等の各種物品に利用される画像表示媒体、および転写リボンをサーマルヘッドにより転写せしめるサーマル転写方式により画像を形成して画像表示媒体を製造する方法に係り、特にホログラムや回折格子のような光回折構造(以下、OVD:Optical Variable Deviceと称する)により光学的に画像を表現する画像表示媒体およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、光の干渉を用いて立体画像や特殊な装飾画像を表現し得る、ホログラム画像や回折格子画像のようなOVD画像の開発が進められている。
これらホログラムや回折格子のOVD技術は、高度な製造技術を要し、複製が難しいことから、有効な偽造防止手段として、例えばクレジットカード、IDカード、プリペイドカード等のカード類に利用されてきている。
【0003】
また、最近では、反射型のOVD画像がカラーコピー不可能であるという点に着目して、商品券、小切手、手形、株券、入場券、各種証明書等の紙券類でも、頻繁に利用されてきている。
【0004】
さらには、その装飾性の高さから、包装材、書籍、パンフレット、POP等の物品への利用も少なくない。
なお、ここでは、上記ホログラム画像やまた回折格子画像等の光学的に画像を表現した技術を、OVDと総称して用いることにする。
【0005】
ところで、このようなOVDを物品に貼着するための手段としては、従来から、転写箔を用いて転写形成するという方法が採られている。
この種の転写箔は、基材シート上に、剥離層、ホログラムや回折格子の画像パターンが形成されているレリーフ層と反射層とからなるOVD層、接着層を、順次積層してなる構成のものが知られている。そして、これら転写箔に刻まれたOVDパターン(ホログラムパターンおよび回折格子パターン)は、微小な凹凸パターンをニッケル製のプレス版に複製し、レリーフ層に加熱押圧するという周知の方法により、大量複製が行なわれている。
【0006】
一方、これら大量複製された転写箔等を転写、貼着する方法としては、ホットスタンプによる加熱転写が一般的である。
しかしながら、このような転写箔を用いて、ホログラム画像あるいは回折格子画像等のOVD画像情報を形成する方法は、同一の画像情報を大量複製し、同一形状に転写形成するのに適した方法ではあるが、顔写真やID情報のような各々異なる画像情報を貼着することは不可能である。
【0007】
そのため、最近では、個々に異なる情報を容易にカード類に形成する方法として、転写リボンを用いてサーマルヘッドにより網点画像を形成する方法が提案されている(例えば、“特願昭63−113332号“)。
【0008】
さらに、より意匠性の高い画像情報を得る目的で、RGBの3原色のそれぞれの色に対応したOVD転写リボンを用いて、RGB分解画像情報にそれぞれ対応した網点画像を形成し、カラーホログラム画像またはカラー回折格子画像といったOVD画像を形成する方法も提案されてきている(例えば、“特願平8−24226号”)。
【0009】
以下に、従来のOVD画像の形成方法について簡単に説明する。
図7は、従来の反射型OVD転写リボンの構成例を示す断面図である。
従来の反射型OVD転写リボンは、光を全反射する層である反射層を有しており、カラーコピー防止効果、および優れたアイキャッチ効果を有するOVD画像を容易に製造することができる。
【0010】
すなわち、反射型OVD転写リボンは、図7に示すように、支持体としての基材71の一方の面上に、剥離層(剥離性保護層)72が形成され、この剥離層72上に、ホログラムあるいは回折格子等のOVDパターンを設けたレリーフ形成層73aと反射層73bとからなるOVD層73が形成されている。
【0011】
また、このOVD層73上には、接着層74が形成されている。
さらに、基材71のもう一方の面上には、バックコート層75が形成されている。
【0012】
なお、OVD層73には、特定の視域における観測色がRGBの3原色のいずれかになるような空間周波数を有する3種類のホログラムまたは回折格子等のOVDが形成されている。
【0013】
そして、このRGBの3色の反射型OVD転写リボンを用いて、RGBそれぞれの色に対応した転写リボンを、サーマルヘッドにより網点画像として被転写体に転写し、RGB分解画像情報にそれぞれ対応する網点画像を形成することにより、カラーホログラム画像またはカラー回折格子画像等のカラーOVD画像を容易に形成することが可能である。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような反射型OVD転写リボンを用いて、反射型カラーOVD画像を形成した場合、RGBの3原色を重ねた色表現(混色表現)をすることは難しい。
【0015】
すなわち、各反射型OVD転写リボンに反射層73bが設けてあることから、RGBの3色の転写リボンを重ねて形成した場合に、その部分の色は最表面に形成された転写リボンの色を呈し、混色とはならない。その結果、色彩表現が乏しい画像になってしまうという問題がある。
【0016】
また、色彩表現の豊かな混色表現を、RGBの各色のドットの平面配置にて擬似的に表現するためには、サーマルヘッド転写機自体に高い性能が要求されることになり好ましくない。
【0017】
本発明の目的は、反射型OVD画像においても重ねによる混色表現効果を向上させることができ、装飾効果やコピー防止効果を損なうことなく、より色彩表現の豊かな意匠性の高い画像を得ることが可能な画像表示媒体およびその製造方法を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、請求項1の発明の画像表示媒体では、少なくとも一部に光反射性の反射部を有する支持体上に、光を透過しかつ特定の視域における観測色がRGBの3原色のいずれかになるような空間周波数を有する3種類の光回折構造(OVD)を有する透過型OVD層を微小面積のドット形状で網点画像として設け、観測色が互いに異なるOVD画像を重ねて成る。
【0019】
従って、請求項1の発明の画像表示媒体においては、反射部を有する支持体上に、光を透過しかつRGBの3原色を表現できる3種類の光回折構造(OVD)を有する透過型OVD層を網点画像として設けることにより、光回折構造(OVD)部分は透明であるため、画像の重なる部分ではその色は混色を呈し、より色表現の豊かな画像を得ることができる。
【0020】
また、透過型OVD層の下側に反射部を設けているため、前述した従来の反射型OVD表示媒体と同様に装飾効果が高く、かつカラーコピー防止効果の高い画像を得ることができる。
【0021】
これにより、反射型OVD画像においても重ねによる混色表現が可能となり、反射性OVD画像の利点である、コピー防止効果および優れた装飾性を損なうことなく、より品質の高い意匠性に富んだ画像を得ることができる。
【0022】
一方、請求項2の発明の画像表示媒体の製造方法では、少なくとも一部に光反射性の反射部をあらかじめ設けた支持体上に、光を透過しかつ特定の視域における観測色がRGBの3原色のいずれかになるような空間周波数を有する3種類の光回折構造(OVD)を有する透過型OVD層を備えた透過型OVD転写リボンを用いて、サーマルヘッドによりRGB分解画像情報に対応させて微小面積のドット形状で転写して網点画像を形成する。
【0023】
従って、請求項2の発明の画像表示媒体の製造方法においては、反射部を有する支持体上に、光を透過しかつRGBの3原色を表現できる3種類の光回折構造(OVD)を有する透過型OVD層を備えた透過型OVD転写リボンを用いて、サーマルヘッドでRGB分解画像情報に対応させて網点画像を転写形成することにより、反射型OVD画像においても重ねによる混色表現を可能とし、より品質の高い意匠性に富んだホログラム画像またはカラー回折格子画像等のカラーOVD画像を容易に形成することができる。
【0024】
また、請求項3の発明の画像表示媒体の製造方法では、支持体上の少なくとも一部に、反射層を備えた反射型転写リボンを用いて、サーマルヘッドにより微小面積のドット形状で転写して光反射性の反射部を形成し、しかる後に、光を透過しかつ特定の視域における観測色がRGBの3原色のいずれかになるような空間周波数を有する3種類の光回折構造(OVD)を有する透過型OVD層を備えた透過型OVD転写リボンを用いて、サーマルヘッドによりRGB分解画像情報に対応させて転写して網点画像を形成する。
【0025】
従って、請求項3の発明の画像表示媒体の製造方法においては、反射層を備えた反射型転写リボンと、光を透過しかつRGBの3原色を表現できる3種類の光回折構造(OVD)を有する透過型OVD層を備えた透過型OVD転写リボンとを併用して、サーマルヘッドで反射部と網点画像とを転写形成することにより、反射型OVD画像においても重ねによる混色表現を可能とし、より品質の高い意匠性に富んだホログラム画像またはカラー回折格子画像等のカラーOVD画像を任意の部分に任意の形状で容易に形成することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本実施の形態による画像表示媒体の構成例を示す断面図である。
すなわち、本実施の形態の画像表示媒体は、図1に示すように、支持体としての基材11上に、光反射性の反射部12を全面あるいは一部に設け、この反射部12上に保護層13を設け、さらにこの保護層13上に、光を透過しかつ特定の視域における観測色がRGBの3原色のいずれかになるような空間周波数を有する3種類のOVDを有する透過型OVD層を微小面積のドット形状で網点画像として設けて、赤色OVD画像14R,緑色OVD画像14G,青色OVD画像14Bを有した構成としている。
【0027】
次に、図1に示す本実施の形態の画像表示媒体の製造方法について説明する。
すなわち、本実施の形態では、まず、支持体としての基材11上の全面あるいは一部に、反射層を備えた反射型転写リボンを用いて、サーマルヘッドにより微小面積のドット形状で転写して光反射性の反射部12を形成する。
【0028】
次に、反射部12の上に、保護層13を形成する。
しかる後に、光を透過しかつ特定の視域における観測色がRGBの3原色のいずれかになるような空間周波数を有する3種類のOVDを有する透過型OVD層を備えた透過型OVD転写リボンを用いて、サーマルヘッドによりRGB分解画像情報に対応させて転写して保護層13上に網点画像を形成することにより、赤色OVD画像14R,緑色OVD画像14G,青色OVD画像14Bを形成する。
【0029】
次に、本実施の形態に係る画像表示媒体を構成する基材11、反射部12、保護層13の役割とその構成材料について詳細に説明する。
基材11は、画像を表示する媒体であり、シートあるいはカードの形態で用いる。
【0030】
その材料としては、例えばポリ塩化ビニル、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリメタクリル酸メチル、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリプロピレン、ポリビニルアルコール等の合成樹脂、天然樹脂、紙、合成紙等から単独で選択されたもの、または上記の中から選択されて組み合わされた複合体を使用することが可能である。
【0031】
これらは、その媒体の利用法により要求される強度、耐熱性等の性能から、適宜選択される。
反射部12は、OVD画像を透過した光を反射し、より高いホログラムの装飾効果を導き出す層であり、Al,Sn,AU,Ag,Cr等の金属およびその酸化物を、単独あるいは複合して用いることができる。
【0032】
その形成方法としては、真空蒸着、スパッタリング、イオンプレーティング等の既知の薄膜形成技術が用いられ、その膜厚が300オングストローム〜2000オングストロームとなるように形成することが好ましい。
【0033】
また、金属薄膜をエッチング処理により部分的に除去する等の公知の手段によって、反射部となる薄膜を部分的に設けることも可能である。
保護層13は、搬送時の傷付きを防止する層であり、その材質としては、熱硬化性樹脂、熱硬化性樹脂、紫外線あるいは電子線硬化性樹脂のいずれであってもよいが、耐摩擦性を考慮して、石油系ワックス、植物系ワックス等の各種ワックス、ステアリン酸等の高級脂肪酸の金属塩、シリコンオイル等の滑剤や、テフロンパウダー、ポリエチレンパウダー、シリコーン系微粒子やアクリルニトリル系微粒子等の有機フィラー、およびシリカ微粒子等の無機フィラーを添加することもできる。
【0034】
図2は、本実施の形態に係る画像表示媒体の製造に用いる透過型OVD転写リボンの構成例を示す断面図である。
図2において、支持体としての基材21の一方の面上には、剥離層22が形成され、この剥離層22の上には、OVD層23が形成されている。
【0035】
本例では、レリーフ型OVDの構成例を示しており、OVD層23は、レリーフホログラムあるいは回折格子パターンを有するレリーフ層23aと、その形成面に設けられた透過性反射層23bとが、蒸着またはスパッタリング等により形成されている。
【0036】
また、透過性反射層23bの上には、接着層24が形成されている。
さらに、基材21のもう一方の面(剥離層22が形成された面と反対側の面)上には、バックコート層25が形成されている。
【0037】
図3は、上記透過型OVD転写リボンの構成例を示す平面図である。
本例では、2光束干渉法で作製した単純回折格子を、OVDパターンとして使用している。
【0038】
また、このOVDパターンは、RGBの3原色の転写リボンに対応した空間周波数を有している必要があり、本例では赤色エリア31Rには、空間周波数114011ne/mmの回折格子が、緑色エリア31Gには、空間周波数131011ne/mmの回折格子が、青色エリア31Bには、空間周波数154011ne/mmの回折格子が、それぞれ形成されている。
【0039】
すなわち、これは、図4に模式図を示すように、画像表示媒体41表面に、その天頂方向45度から白色照射光42を照射し、正面の0度の位置である観察点43で観察することを前提として、RGBそれぞれの色を、620nm、540nm、460nmの波長と規定することにより、空間周波数、波長、入反射角の関係式から、RGBの3原色のそれぞれのエリア31R,31G,31Bに形成される回折格子の空間周波数を決定しているものである。
【0040】
なお、本例では、透過型OVD転写リボンの送り機構を制御するために、図3に示すようにレジスターマーク34が、同様に回折格子で形成されている。
また、本例では、1本の透過型OVD転写リボンにRGB3色分のOVDが形成されているが、それぞれR,G,B3本の透過型OVD転写リボンを作製して、マルチヘッドで転写するようにしてもよい。
【0041】
次に、上記透過型OVD転写リボンを構成する各層の役割とその構成材料について詳細に説明する。
基材21としては、熱転写における熱圧で軟化変形しない耐熱性と強度が要求される。
【0042】
その材料としては、ポリ塩化ビニル、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリメタクリル酸メチル、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリプロピレン、ポリビニルアルコール等の合成樹脂、天然樹脂、紙、合成紙等の単独で選択されたもの、または上記の中から選択されて組み合わされた複合体が使用することが可能である。
【0043】
また、その厚みは、操作性、加工性を考慮して、2〜25μm程度のものが好ましい。
剥離層22としては、基材21から容易に剥がれる材料であれば、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、紫外線あるいは電子線硬化性樹脂のいずれであってもよいが、柔軟性、箔切れ性を考慮して、熱可塑性樹脂が好ましい。
【0044】
その一例として、熱可塑性ポリアクリル酸エステル樹脂、塩化ゴム系樹脂、塩化ビニルー酢酸ビニル共重合樹脂、セルロース系樹脂、塩素化ポリプロピレン系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリエステル系樹脂、ニトロセルロース系樹脂、スチレンアクリレート系樹脂、ポリエーテル系樹脂、ポリカーボネイト系樹脂等を単独あるい複合して用いることができる。
【0045】
また、箔切れ性や耐摩性を考慮して、石油系ワックス、植物系ワックス等の各種ワックス、ステアリン酸等の高級脂肪酸の金属塩、シリコンオイル等の滑剤や、テフロンパウダー、ポリエチレンパウダー、シリコーン系微粒子やアクリルニトリル系微粒子等の有機フィラー、およびシリカ微粒子等の無機フィラーを添加することもできる。
【0046】
なお、剥離層22は、基材21自体が剥離性を有している場合、あるいは基材21自体に離型処理を施してある場合には設ける必要はなく、その場合に、最表面にあたる層(レリーフ層23a)に耐摩擦性付与することや、転写後に保護層を設けることも可能である。
【0047】
OVD層23は、ホログラムや回折格子等のOVDを記録する層であり、表面に凹凸のレリーフとして記録されているレリーフ型ホログラムや、厚み方向に画像が立体的に記録されている体積型ホログラム等の周知の光回折画像を備えた層である。
【0048】
その中でも、量産性やコストを考慮した場合には、レリーフ型のものが好ましい。
すなわち、光学的な撮影方法により、微細な凹凸パターンからなるレリーフ型のOVD(ホログラムあるいは回折格子)を作製し、それをマスター版として、電気メッキ法によりパターンを複製したニッケル製のプレス版を作製する。その後、レリーフ層にプレス版を加熱押圧して凹凸パターンを複製する方法で、大量かつ安価に複製が得られる手法である。
【0049】
このレリーフ型OVDを用いた場合には、回折効率を高めるためにレリーフ面と屈折率の異なる反射層を設けることが好ましい。
また、その反射層には、透明性が必要なことから、透明性および反射性を合わせ持つ材料である高屈折率透明材料を使用することができる。
【0050】
レリーフ層23aは、プレス版にて成形可能であるという性能が要求され、その材質としては、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、紫外線あるいは電子線硬化性樹脂のいずれであってもよい。
【0051】
一例を挙げれば、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、セルロース系樹脂、ビニル系樹脂等の熱可塑性樹脂や、反応性水酸基を有するアクリルポリオールやポリエステルポリオール等に、ポリイソシアネートを架橋剤として添加、架橋したウレタン樹脂や、メラミン系樹脂、フェノ一ル系樹脂等の熱硬化樹脂、エポキシ(メタ)アクリル、ウレタン(メタ)アクリレート等の紫外線あるいは電子線硬化性樹脂を、単独もしくはこれらを混合して使用することができる。
【0052】
また、OVD画像を形成可能であるならば、上記以外のものであっても使用することが可能である。
透過性反射層23bとしては、光の透過性と反射性とを合わせ持つ高屈折率透明材料を使用することができる。
【0053】
すなわち、レリーフ層23a(屈折率n=1.3〜1.5)よりも屈折率が高く、透明性を持つ材料、例えば下記の表1に示すような無機材料を、単独あるいは複合してなる積層体として使用することが可能であり、真空蒸着法、スパッタリング等の公知の薄膜形成技術にて形成する。
【0054】
その膜厚は、透明性と屈折率との問題から、50オングストローム〜10000オングストロームとなるように形成することが好ましい。
また、上記屈折率の条件を満たすならば、有機系、有機無機系複合体、有機系材料に無機系フィラーを分散したもの等の材料を、グラビアコート、ロールコート、ダイコート、スクリーン印刷等の公知のコーティング法や印刷法により、1000オングストローム〜100000オングストローム(0.1μm〜10μm)の厚さに形成することも可能である。
さらに、光の透過性と反射性とを有した材料であれば、上記以外のものであっても適宜使用することが可能である。
【0055】
【表1】
Figure 0003899599
【0056】
接着層24としては、透過性反射層23bと画像表示媒体10とを接着させるという性能が要求される。
その材質としては、熱可塑性樹脂が好ましく、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ビニル系樹脂等の単体あるいは共重合体を、単独もしくは複合して使用することが可能であるが、これらに限定されるものではない。
【0057】
また、ブロッキングの防止および箔切れ性を考慮して、石油系ワックス、植物系ワックス等の各種ワックス、ステアリン酸等の高級脂肪酸の金属塩、シリコンオイル等の滑剤や、テフロンパウダー、ポリエチレンパウダー、シリコーン系微粒子やアクリルニトリル系微粒子等の有機フィラー、およびシリカ微粒子等の無機フィラーを添加することもできる。
【0058】
バックコート層25としては、転写リボンがサーマルヘッドに貼り付くのを防止する構成であれば、通常用いられるものでよく、バインダーとしては、一例を挙げれば、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、セルロース系樹脂、ビニル系樹脂等の熱可塑性樹脂や、反応性水酸基を有するアクリルポリオールやポリエステルポリオール等に、ポリイソシアネートを架橋剤として添加、架橋したウレタン樹脂や、メラミン系樹脂、フェノ一ル系樹脂等の熱硬化樹脂、エポキシ(メタ)アクリル、ウレタン(メタ)アクリレート、シリコーン系等の紫外線あるいは電子線硬化樹脂を、単独もしくはこれらを混合して使用することができる。
【0059】
また、これらに、スリップ剤としての各種界面活性剤、ポリエチレンWAX、シリコンWAX等の滑剤、タルク等の充填剤を必要に応じて添加したものを使用することが可能である。
【0060】
さらに、サーマルヘッドとの貼り付きを防ぐことができる材料であれば、上記以外のものであっても使用することが可能である。
図5は、本実施の形態に係る画像表示媒体の製造に用いる反射型転写リボンの構成例を示す断面図である。
【0061】
図5において、支持体としての基材61の一方の面上には、剥離層62が形成され、この剥離層62の上には、反射層63が形成されている。
また、反射層63の上には、接着層64が形成されている。
【0062】
さらに、基材61のもう一方の面(剥離層62が形成された面と反対側の面)上には、バックコート層65が形成されている。
ここで、基材61、剥離層62、接着層64、バックコート層65は、前述した透過型OVD転写リボンの基材21、剥離層22、接着層24、バックコート層25と同様の役割を有しており、その構成材料としても、前記透過型OVD転写リボンと同一の材質を用いることができる。
【0063】
一方、反射層63としては、OVD画像を透過した光を反射し、より高いホログラムの装飾効果を導き出す層であり、Al,Sn,AU,Ag,Cr等の金属およびその酸化物を、単独あるいは複合して用いることができる。
【0064】
その形成方法としては、真空蒸着、スパッタリング、イオンプレーティング等の既知の薄膜形成技術が用いられ、その膜厚が300オングストローム〜2000オングストロームとなるように形成することが好ましい。
【0065】
また、金属薄膜をエッチング処理により部分的に除去する等の公知の手段によって、反射部となる薄膜を部分的に設けることも可能である。
次に、以上のような方法により製造した本実施の形態による画像表示媒体においては、反射部12を形成した支持体上に、光を透過しかつRGBの3原色を表現できる3種類のOVDを有する透過型OVD層を微小面積のドット形状で網点画像として設けて、赤色OVD画像14R,緑色OVD画像14G,青色OVD画像14Bを有した構成としていることにより、画像表示媒体41を上面から観察した場合、OVD部分は透明であるため、画像の重なる部分ではその色は混色を呈し、より色表現の豊かな画像を得ることができる。
【0066】
すなわち、本実施の形態の方法で製造したOVD画像14R,14G,14Bを有する画像表示媒体41は、従来のグレーティングイメージ、ピクセルグラムといった回折格子画像と同様の装飾効果を持ち、かつ前述した方法で特定視域にて観察することにより、RGB画像データに応じたカラー画像を観察することができる。
【0067】
また、透過型OVD層の下側に反射部12を設けているため、前述した従来の反射型OVD表示媒体と比べて同様に装飾効果が高く、かつカラーコピー防止効果の高い画像を得ることができる。
【0068】
すなわち、前述した従来の反射型OVDリボンで転写したものに比べて、混色表現効果を向上させることが可能となり、よりカラー表現が多彩な高品質な画像を得ることができる。
【0069】
さらに、反射層63を備えた反射型転写リボンと、光を透過しかつRGBの3原色を表現できる3種類のOVDを有する透過型OVD層を備えた透過型OVD転写リボンとを併用して、サーマルヘッドで反射部12と網点画像(OVD画像14R,14G,14B)とを転写形成していることにより、反射型OVD画像においても重ねによる混色表現を可能とし、より品質の高い意匠性に富んだホログラム画像またはカラー回折格子画像等のカラーOVD画像を、任意の部分に任意の形状で容易に形成することができる。
【0070】
以上により、反射型OVD画像においても重ねによる混色表現が可能となり、反射性OVD画像の利点である、コピー防止効果および優れた装飾性を損なうことなく、より品質の高い意匠性に富んだ画像を得ることができる。
【0071】
(他の実施の形態)
前記実施の形態では、支持体としての基材11上の全面あるいは一部に、反射層を備えた反射型転写リボンを用いて、サーマルヘッドにより微小面積のドット形状で転写して光反射性の反射部12を形成し、その上に保護層13を形成した後に、光を透過しかつ特定の視域における観測色がRGBの3原色のいずれかになるような空間周波数を有する3種類のOVDを有する透過型OVD層を備えた透過型OVD転写リボンを用いて、サーマルヘッドによりRGB分解画像情報に対応させて転写して保護層13上に網点画像を形成することにより、赤色OVD画像14R,緑色OVD画像14G,青色OVD画像14Bを形成したが、何らこれに限定されるものではない。
【0072】
すなわち、少なくとも一部に光反射性の反射部をあらかじめ設けた支持体上に、光を透過しかつ特定の視域における観測色がRGBの3原色のいずれかになるような空間周波数を有する3種類のOVDを有する透過型OVD層を備えた透過型OVD転写リボンを用いて、サーマルヘッドによりRGB分解画像情報に対応させて微小面積のドット形状で転写して網点画像を形成することにより、赤色OVD画像14R,緑色OVD画像14G,青色OVD画像14Bを形成して、画像表示媒体を製造することも可能である。
【0073】
図6は、この種の画像表示媒体の製造に用いる反射部を有する支持体の構成例を示す断面図である。
図6において、基材51上には、光反射性の反射部52が全面あるいは一部に形成され、この反射部52上には、保護層53が形成されており、少なくとも一部に光反射性の反射部52をあらかじめ設けた支持体が構成されている。
【0074】
ここで、基材51は、画像を表示する媒体であり、シートあるいはカードの形態で用いる。
その材料としては、例えばポリ塩化ビニル、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリメタクリル酸メチル、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリプロピレン、ポリビニルアルコール等の合成樹脂、天然樹脂、紙、合成紙等から単独で選択されたもの、または上記の中から選択されて組み合わされた複合体を使用することが可能である。
【0075】
これらは、その媒体の利用法により要求される強度、耐熱性等の性能から、適宜選択される。
反射部52は、OVD画像を透過した光を反射し、より高いホログラムの装飾効果を導き出す層であり、Al,Sn,AU,Ag,Cr等の金属およびその酸化物を、単独あるいは複合して用いることができる。
【0076】
その形成方法としては、真空蒸着、スパッタリング、イオンプレーティング等の既知の薄膜形成技術が用いられ、その膜厚が300オングストローム〜2000オングストロームとなるように形成することが好ましい。
【0077】
また、金属薄膜をエッチング処理により部分的に除去する等の公知の手段によって、反射部となる薄膜を部分的に設けることも可能である。
保護層53は、搬送時の傷付きを防止する層であり、その材質としては、熱硬化性樹脂、熱硬化性樹脂、紫外線あるいは電子線硬化性樹脂のいずれであってもよいが、耐摩擦性を考慮して、石油系ワックス、植物系ワックス等の各種ワックス、ステアリン酸等の高級脂肪酸の金属塩、シリコンオイル等の滑剤や、テフロンパウダー、ポリエチレンパウダー、シリコーン系微粒子やアクリルニトリル系微粒子等の有機フィラー、およびシリカ微粒子等の無機フィラーを添加することもできる。
【0078】
次に、以上のような方法により製造した本実施の形態による画像表示媒体においては、光反射性の反射部12をあらかじめ設けた支持体上に、光を透過しかつRGBの3原色を表現できる3種類のOVDを有する透過型OVD層を備えた透過型OVD転写リボンを用いて、サーマルヘッドでRGB分解画像情報に対応させて網点画像を転写形成していることにより、反射型OVD画像においても重ねによる混色表現を可能(例えば、顔写真のすり替え防止が可能)とし、より品質の高い意匠性に富んだホログラム画像またはカラー回折格子画像等のカラーOVD画像を容易に形成することができる。
【0079】
以上により、前記実施の形態の場合と同様に、反射型OVD画像においても重ねによる混色表現が可能となり、反射性OVD画像の利点である、コピー防止効果および優れた装飾性を損なうことなく、より品質の高い意匠性に富んだ画像を得ることができる。
【0080】
【実施例】
次に、前述した各実施の形態に係る画像表示媒体の製造に用いられる透過型OVD転写リボン、反射部を有する支持体、および反射型転写リボンについて、その具体的な実施例を挙げてより詳細に説明する。
【0081】
[透過型OVD転写リボン]
本実施例では、基材21としては、厚さ12μmの透明なポリエチレンテレフタレートフィルムを用いた。
【0082】
剥離層22は、OVD層23をより効果的に被転写体(図示せず)に転写するために、基材21との剥離性、および箔切れ性を考慮して設けるものであり、以下のような配合比からなる組成物を、グラビア印刷法により、乾燥温度110゜C、厚さ0.8μmで形成した。
【0083】
アクリル樹脂 …30部
ポリエチレンパウダー … 1部
トルエン …40部
メチルエチルケトン …40部
メチルイソブチルケトン …20部
本実施例では、レリーフ層23aは、以下のような配合比からなる組成物を、グラビア印刷法により、乾燥温度110゜C、厚さ0.5μmで形成した。
【0084】
塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 …25部
ウレタン樹脂 …10部
メチルエチルケトン …70部
トルエン …80部
また、レリーフ層23aに対し、版面温度が165゜Cのプレス成型を行なうことにより形成した。
【0085】
その後、透過性反射層23bを、真空蒸着法にてZnSを厚さ300オングストローム〜500オングストロームに形成した。
接着層24は、以下のような配合比からなる組成物を、グラビア印刷法により、乾燥温度110゜C、厚さ1.0μmで形成した。
【0086】
塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 …30部
ポリエステル樹脂 …20部
メチルエチルケトン …50部
トルエン …50部
バックコート層25は、サーマルヘッドで転写する際のスティッキングを防ぎ、転写リボンがサーマルヘッドに貼り付くのを防止するための層であり、以下のような配合比からなる組成物を、グラビア印刷法により、乾燥温度110゜C、厚さ1.0μmで形成した。
【0087】
ビニル系樹脂 …50部
イソシアネート硬化剤 … 5部
シリコーンWAX … 1部
メチルエチルケトン …50部
トルエン …50部
[反射部を有する支持体]
本実施例では、基材51としては、厚さ188μmの透明なポリエステルシートを用いた。
【0088】
次に、反射部52として、真空蒸着法にてAlを厚さ500オングストローム〜800オングストロームに形成した後に、保護層53として、以下のような配合比からなる組成物を、バーコーターにて厚さ2μmに塗布した。
【0089】
アクリル樹脂 …30部
ポリエチレンパウダー … 1部
トルエン …40部
メチルエチルケトン …40部
メチルイソブチルケトン …20部
その後、54mm×85mmのカードサイズに打ち抜いて、反射部52を有する支持体(支持体カード)を得た。
【0090】
[反射型転写リボン]
基材61、剥離層62、接着層64、バックコート層65としては、前記透過型OVD転写リボンの基材21、剥離層22、接着層24、バックコート層25と同一の材質を用いた。
【0091】
一方、反射層63としては、前記反射部を有する支持体の反射部52と同様に、真空蒸着法にてAlを厚さ500オングストローム〜700オングストロームに形成した。
【0092】
[反射型OVD転写リボン(比較例)]
比較例の画像表示媒体を製造するために用いる比較例の反射OVD転写リボンは、前記図7に断面図を示したように、前記透過型OVD転写リボン(図2)と反射層73bの材質が異なり、透過性を有しない反射膜で反射層73bを形成した。
【0093】
一方、この反射層73b以外の各層については、前記透過型OVD転写リボンと同一の材料を用いて同一の方法にて形成した。
なお、反射層73bとしては、真空蒸着法にて、Alを厚さ500オングストローム〜700オングストロームに形成した。
【0094】
以上のようにして得られた、各種転写リボンと支持体とを用いて、本実施の形態の画像表示媒体および比較例の画像表示媒体を作製した。
この場合、転写リボンの転写は、公知のサーマル転写プリンターにて行なった。
【0095】
また、RGB分解画像情報の濃淡は、網点面積の大小で表現するようにデータ変換を行ない、それぞれ転写する網点面積に応じて、サーマルヘッドの発熱ドット数を増減させることで、RGB網点分解画像の転写、印字を行なった。
【0096】
(具体例1)
本実施の形態に係る透過型OVD転写リボンを用いて、反射部を有する前記PETカードに画像を転写し、本実施の形態の画像表示媒体を得た。
【0097】
(具体例2)
本実施の形態に係る反射型転写リボンを用いて、厚さ188μmの白色PETカードに反射部を転写形成した後、透過型OVD転写リボンを用いて画像を転写し、本実施の形態の画像表示媒体を得た。
【0098】
(比較例)
前記反射型OVD転写リボンを用いて、厚さ188μmの白色PETカードに画像を転写し、比較例の画像表示媒体を得た。
【0099】
特に、具体例2のような方法にて製造したOVD画像を有する画像表示媒体では、支持体の任意の部分に、任意の形でカラー表現が多彩な反射型OVD画像を形成することが可能であった。
さらには、2個以上のサーマルヘッドを有するマルチヘッドプリンターを使用すれば、反射層とOVD画像とを同時に形成することが可能である。
【0100】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1の発明によれば、反射型OVD画像においても重ねによる混色表現効果を向上させることができ、装飾効果やコピー防止効果を損なうことなく、より色彩表現の豊かな意匠性の高い画像を得ることが可能な画像表示媒体が提供できる。
【0101】
一方、請求項2の発明によれば、反射型OVD画像においても重ねによる混色表現を可能とし、より品質の高い意匠性に富んだホログラム画像またはカラー回折格子画像等のカラーOVD画像を容易に形成することが可能な画像表示媒体の製造方法が提供できる。
【0102】
また、請求項3の発明によれば、反射型転写リボンと透過型OVD転写リボンとを併用して、反射型OVD画像においても重ねによる混色表現を可能とし、より品質の高い意匠性に富んだホログラム画像またはカラー回折格子画像等のカラーOVD画像を任意の部分に任意の形状で容易に形成することが可能な画像表示媒体の製造方法が提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による画像表示媒体の一実施の形態を示す断面図。
【図2】同一実施の形態に係る画像表示媒体の製造に用いる透過型OVD転写リボンの構成例を示す断面図。
【図3】同一実施の形態に係る画像表示媒体の製造に用いる透過型OVD転写リボンの構成例を示す平面図。
【図4】同一実施の形態に係る画像表示媒体の観察方法を示す模式図。
【図5】同一実施の形態に係る画像表示媒体の製造に用いる反射型転写リボンの構成例を示す断面図。
【図6】同一実施の形態に係る画像表示媒体の製造に用いる反射部を有する支持体の構成例を示す断面図。
【図7】従来の反射型OVD転写リボンの構成例を示す断面図。
【符号の説明】
11…基材、
12…反射部、
13…保護層、
14R…赤色OVD画像、
14B…青色OVD画像、
14G…緑色OVD画像、
21…基材、
22…剥離層、
23…OVD層、
23a…レリーフ層、
23b…透過性反射層、
24…接着層、
25…バックコート層、
31R…赤色エリア、
31G…緑色エリア、
31B…青色エリア、
34…レジスターマーク、
41…画像表示媒体、
42…白色照射光、
43…観察点、
51…基材、
52…反射部、
53…保護層、
61…基材、
62…剥離層、
63…反射層、
64…接着層、
65…バックコート層、
71…基材、
72…剥離層、
73…OVD層、
73a…レリーフ層、
73b…反射層、
74…接着層、
75…バックコート層。

Claims (3)

  1. 少なくとも一部に光反射性の反射部を有する支持体上に、光を透過しかつ特定の視域における観測色がRGBの3原色のいずれかになるような空間周波数を有する3種類の光回折構造(OVD)を有する透過型OVD層を微小面積のドット形状で網点画像として設け、前記観測色が互いに異なるOVD画像を重ねて成ることを特徴とする画像表示媒体。
  2. 少なくとも一部に光反射性の反射部をあらかじめ設けた支持体上に、光を透過しかつ特定の視域における観測色がRGBの3原色のいずれかになるような空間周波数を有する3種類の光回折構造(OVD)を有する透過型OVD層を備えた透過型OVD転写リボンを用いて、サーマルヘッドによりRGB分解画像情報に対応させて微小面積のドット形状で転写して網点画像を形成したことを特徴とする画像表示媒体の製造方法。
  3. 支持体上の少なくとも一部に、反射層を備えた反射型転写リボンを用いて、サーマルヘッドにより微小面積のドット形状で転写して光反射性の反射部を形成し、しかる後に、光を透過しかつ特定の視域における観測色がRGBの3原色のいずれかになるような空間周波数を有する3種類の光回折構造(OVD)を有する透過型OVD層を備えた透過型OVD転写リボンを用いて、サーマルヘッドによりRGB分解画像情報に対応させて転写して網点画像を形成したことを特徴とする画像表示媒体の製造方法。
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