JPH06332359A - 画像表示体とこの製造に使用される熱転写シート - Google Patents
画像表示体とこの製造に使用される熱転写シートInfo
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- JPH06332359A JPH06332359A JP5116234A JP11623493A JPH06332359A JP H06332359 A JPH06332359 A JP H06332359A JP 5116234 A JP5116234 A JP 5116234A JP 11623493 A JP11623493 A JP 11623493A JP H06332359 A JPH06332359 A JP H06332359A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 IDカード等に適用されその偽造・変造等を
有効に防止できる画像表示体とその製造に使用される熱
転写シートを提供すること。 【構成】 この熱転写シートは、ベースシート1と、こ
の上に設けられた剥離層2と、単色光再生型ホログラム
の縞状記録部3を有する透明樹脂層4と、これより屈折
率が大きい材料から成る透明薄膜層5と、昇華転写手段
により画像パターン7が形成される受像・接着層6とで
その主要部が構成され、また、画像表示体はカード基材
8上へ熱転写シートのベースシートを除く各層を転写し
て形成されたものである。そしてこの画像表示体におい
ては肉眼により目視される画像パターン7に加えて白色
光下では確認が困難で単色光により再生される単色光再
生型ホログラムの縞状記録部3を具備しているため、偽
造・変造がされ難くなり、かつ、偽造・変造がなされた
場合にもその事実をより確実に発見できる効果を有して
いる。
有効に防止できる画像表示体とその製造に使用される熱
転写シートを提供すること。 【構成】 この熱転写シートは、ベースシート1と、こ
の上に設けられた剥離層2と、単色光再生型ホログラム
の縞状記録部3を有する透明樹脂層4と、これより屈折
率が大きい材料から成る透明薄膜層5と、昇華転写手段
により画像パターン7が形成される受像・接着層6とで
その主要部が構成され、また、画像表示体はカード基材
8上へ熱転写シートのベースシートを除く各層を転写し
て形成されたものである。そしてこの画像表示体におい
ては肉眼により目視される画像パターン7に加えて白色
光下では確認が困難で単色光により再生される単色光再
生型ホログラムの縞状記録部3を具備しているため、偽
造・変造がされ難くなり、かつ、偽造・変造がなされた
場合にもその事実をより確実に発見できる効果を有して
いる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、画像データに基づく昇
華転写手段により形成された画像パターンやホログラム
画像を備え、例えばIDカード等に適用される画像表示
体に係り、特に、偽造や変造等を有効に防止できる画像
表示体の改良とこの画像表示体の製造に使用される熱転
写シートに関するものである。
華転写手段により形成された画像パターンやホログラム
画像を備え、例えばIDカード等に適用される画像表示
体に係り、特に、偽造や変造等を有効に防止できる画像
表示体の改良とこの画像表示体の製造に使用される熱転
写シートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種の画像表示体としては、図12
(A)に示すように画像データに基づく昇華転写手段に
より形成された画像パターンsをポリ塩化ビニル等カー
ド基材r上に備えたもの、あるいは、図12(B)に示
すように上記画像パターンsに加えて白色光再生型ホロ
グラム画像tを具備するもの等が知られている。
(A)に示すように画像データに基づく昇華転写手段に
より形成された画像パターンsをポリ塩化ビニル等カー
ド基材r上に備えたもの、あるいは、図12(B)に示
すように上記画像パターンsに加えて白色光再生型ホロ
グラム画像tを具備するもの等が知られている。
【0003】以下、上記白色光再生型ホログラム画像を
備えた後者の画像表示体を熱転写法により製造する方法
について簡単に説明する。
備えた後者の画像表示体を熱転写法により製造する方法
について簡単に説明する。
【0004】まず、この画像表示体の製造に使用される
熱転写シートaは、図14(A)に示すようにポリエチ
レンテレフタレート等から成る耐熱性ベースシートb
と、この耐熱性ベースシートb上に設けられた熱可塑性
アクリル樹脂等から成る剥離層cと、この剥離層c上に
設けられた白色光再生型ホログラムの縞状パターンを有
するホログラム形成層dと、上記縞状パターン面に沿っ
て設けられホログラム形成層よりその屈折率が大きい材
料から成る透明薄膜層eと、この透明薄膜層e上に設け
られ昇華性(熱移行性)染料で染色されると共に画像表
示体の基材に対して熱接着性を有する樹脂材料から成る
受像・接着層fとでその主要部が構成されている。
熱転写シートaは、図14(A)に示すようにポリエチ
レンテレフタレート等から成る耐熱性ベースシートb
と、この耐熱性ベースシートb上に設けられた熱可塑性
アクリル樹脂等から成る剥離層cと、この剥離層c上に
設けられた白色光再生型ホログラムの縞状パターンを有
するホログラム形成層dと、上記縞状パターン面に沿っ
て設けられホログラム形成層よりその屈折率が大きい材
料から成る透明薄膜層eと、この透明薄膜層e上に設け
られ昇華性(熱移行性)染料で染色されると共に画像表
示体の基材に対して熱接着性を有する樹脂材料から成る
受像・接着層fとでその主要部が構成されている。
【0005】そして、この熱転写シートaを図13に示
すようにドラムhとサーマルヘッドiとでその主要部が
構成される昇華転写装置jへ搬送し、色剤が昇華性染料
である転写リボンkの染料層(図示せず)を熱転写シー
トaの受像・接着層fに当接させると共に、転写リボン
k側から上記サーマルヘッドiを圧接し、かつ、画像デ
ータに基づき上記サーマルヘッドiの発熱素子群(図示
せず)を適宜発熱させて画像データに基づく画像パター
ンを受像・接着層fに形成する(図14B参照)。尚、
画像データが多色である場合には、色調の異なる転写リ
ボンを適用し、同様な工程を繰返して上記受像・接着層
fに多色の画像パターンを形成する。
すようにドラムhとサーマルヘッドiとでその主要部が
構成される昇華転写装置jへ搬送し、色剤が昇華性染料
である転写リボンkの染料層(図示せず)を熱転写シー
トaの受像・接着層fに当接させると共に、転写リボン
k側から上記サーマルヘッドiを圧接し、かつ、画像デ
ータに基づき上記サーマルヘッドiの発熱素子群(図示
せず)を適宜発熱させて画像データに基づく画像パター
ンを受像・接着層fに形成する(図14B参照)。尚、
画像データが多色である場合には、色調の異なる転写リ
ボンを適用し、同様な工程を繰返して上記受像・接着層
fに多色の画像パターンを形成する。
【0006】次に、画像パターンが形成された熱転写シ
ートaの上記受像・接着層fを画像表示体の基材mに当
接させ(図14C参照)、かつ、熱転写シートa側から
熱ロール、熱板等の加熱媒体nを圧接・加熱して基材m
へ受像・接着層fを圧着させると共に、熱転写シートa
から耐熱性ベースシートbを剥離させてIDカード等画
像表示体pが製造されるものである(図14D参照)。
ートaの上記受像・接着層fを画像表示体の基材mに当
接させ(図14C参照)、かつ、熱転写シートa側から
熱ロール、熱板等の加熱媒体nを圧接・加熱して基材m
へ受像・接着層fを圧着させると共に、熱転写シートa
から耐熱性ベースシートbを剥離させてIDカード等画
像表示体pが製造されるものである(図14D参照)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、この画像表
示体をクレジットカード、メンバーズカード等のIDカ
ード類に適用した場合、この画像表示体における上記画
像パターンや白色光再生型ホログラム画像は肉眼により
目視されるパターンなため、顔写真やホログラムパター
ンを貼り替える等して偽造・変造がされ易く、かつ、こ
れ等偽造・変造の事実を肉眼により確認することは困難
な問題点があった。
示体をクレジットカード、メンバーズカード等のIDカ
ード類に適用した場合、この画像表示体における上記画
像パターンや白色光再生型ホログラム画像は肉眼により
目視されるパターンなため、顔写真やホログラムパター
ンを貼り替える等して偽造・変造がされ易く、かつ、こ
れ等偽造・変造の事実を肉眼により確認することは困難
な問題点があった。
【0008】本発明はこのような問題点に着目してなさ
れたもので、その課題とするところは、偽造や変造等を
有効に防止できる画像表示体の改良とこの画像表示体の
製造に適用される熱転写シートを提供することにある。
れたもので、その課題とするところは、偽造や変造等を
有効に防止できる画像表示体の改良とこの画像表示体の
製造に適用される熱転写シートを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】すなわち請求項1に係る
発明は、画像データに基づく昇華転写手段により形成さ
れた画像パターンを有する受像層を基材上に備える画像
表示体を前提とし、上記画像パターンを有する受像層上
に、透明薄膜層と、この透明薄膜層より屈折率が小さく
かつ単色光により再生される単色光再生型ホログラムの
縞状記録部を有する透明樹脂層が設けられていることを
特徴とするものであり、他方、請求項2に係る発明は、
白色光により再生される白色光再生型ホログラムの縞状
パターンが設けられたホログラム形成層と、この縞状パ
ターン面に沿って設けられホログラム形成層よりその屈
折率が大きい透明薄膜層と、この透明薄膜層に隣接して
設けられ画像データに基づく昇華転写手段により形成さ
れた画像パターンを有する受像層とを基材上に備え、ホ
ログラム画像と共に上記ホログラム形成層と透明薄膜層
を通して画像パターンが認識される画像表示体を前提と
し、上記ホログラム形成層に白色光再生型ホログラムの
縞状パターンと共に単色光により再生される単色光再生
型ホログラムの縞状記録部が設けられていることを特徴
とするものである。
発明は、画像データに基づく昇華転写手段により形成さ
れた画像パターンを有する受像層を基材上に備える画像
表示体を前提とし、上記画像パターンを有する受像層上
に、透明薄膜層と、この透明薄膜層より屈折率が小さく
かつ単色光により再生される単色光再生型ホログラムの
縞状記録部を有する透明樹脂層が設けられていることを
特徴とするものであり、他方、請求項2に係る発明は、
白色光により再生される白色光再生型ホログラムの縞状
パターンが設けられたホログラム形成層と、この縞状パ
ターン面に沿って設けられホログラム形成層よりその屈
折率が大きい透明薄膜層と、この透明薄膜層に隣接して
設けられ画像データに基づく昇華転写手段により形成さ
れた画像パターンを有する受像層とを基材上に備え、ホ
ログラム画像と共に上記ホログラム形成層と透明薄膜層
を通して画像パターンが認識される画像表示体を前提と
し、上記ホログラム形成層に白色光再生型ホログラムの
縞状パターンと共に単色光により再生される単色光再生
型ホログラムの縞状記録部が設けられていることを特徴
とするものである。
【0010】そして、これ等請求項1〜2に係る画像表
示体においては、肉眼により目視される画像パターンや
白色光再生型ホログラム画像に加えて、白色光下では確
認が困難で単色光により再生される単色光再生型ホログ
ラムの縞状記録部を具備しているため、その分、偽造・
変造がされ難くなり、かつ、偽造・変造がなされた場合
にも肉眼による真偽判定に加えて上記単色光再生型ホロ
グラムによる真偽判定もなされるため、偽造・変造の事
実をより確実に発見することが可能となる。
示体においては、肉眼により目視される画像パターンや
白色光再生型ホログラム画像に加えて、白色光下では確
認が困難で単色光により再生される単色光再生型ホログ
ラムの縞状記録部を具備しているため、その分、偽造・
変造がされ難くなり、かつ、偽造・変造がなされた場合
にも肉眼による真偽判定に加えて上記単色光再生型ホロ
グラムによる真偽判定もなされるため、偽造・変造の事
実をより確実に発見することが可能となる。
【0011】これ等請求項1〜2に係る発明において上
記透明樹脂層又はホログラム形成層に設けられた縞状記
録部により構成される単色光再生型ホログラムは、基本
的にはフレネル型やフーリエ変換型を含むホログラムが
その対象となり、その一例として、公知の2ステップ型
ホログラムの作成工程において1ステップ目に作成され
るホログラム(一般にマスターホログラムと称されてい
る)がこれに相当する。すなわち、このマスターホログ
ラムと称されるホログラムの縞状記録部に対し白色光を
照射しても、1ステップ目にて撮影された被写体の画像
は肉眼では再生・観察されずただ虹彩色を呈するだけで
ある。これに対し、可視光レーザ等の単色光を照射する
と、1ステップ目にて撮影された被写体の画像を肉眼で
再生・観察することが可能となる。
記透明樹脂層又はホログラム形成層に設けられた縞状記
録部により構成される単色光再生型ホログラムは、基本
的にはフレネル型やフーリエ変換型を含むホログラムが
その対象となり、その一例として、公知の2ステップ型
ホログラムの作成工程において1ステップ目に作成され
るホログラム(一般にマスターホログラムと称されてい
る)がこれに相当する。すなわち、このマスターホログ
ラムと称されるホログラムの縞状記録部に対し白色光を
照射しても、1ステップ目にて撮影された被写体の画像
は肉眼では再生・観察されずただ虹彩色を呈するだけで
ある。これに対し、可視光レーザ等の単色光を照射する
と、1ステップ目にて撮影された被写体の画像を肉眼で
再生・観察することが可能となる。
【0012】尚、上記単色光再生型ホログラムは白色光
下での確認が困難なため白色光再生型ホログラムに較べ
て偽造・変造がされ難い利点を有しているが、上記縞状
記録部に設けられた干渉縞の方向性が単一であるとデッ
ドコピーによる偽造の可能性を若干有している。すなわ
ち、ホログラムの知識を有する人間にとって上記縞状記
録部にレーザ光を当てて記録された情報パターンを他の
感光材料に複写する、いわゆるデッドコピーによる偽造
は比較的容易に行えるからである。
下での確認が困難なため白色光再生型ホログラムに較べ
て偽造・変造がされ難い利点を有しているが、上記縞状
記録部に設けられた干渉縞の方向性が単一であるとデッ
ドコピーによる偽造の可能性を若干有している。すなわ
ち、ホログラムの知識を有する人間にとって上記縞状記
録部にレーザ光を当てて記録された情報パターンを他の
感光材料に複写する、いわゆるデッドコピーによる偽造
は比較的容易に行えるからである。
【0013】請求項3〜6に係る発明はこのような弊害
を回避するためになされており上記デッドコピーによる
偽造を有効に防止する手段を提供するものである。
を回避するためになされており上記デッドコピーによる
偽造を有効に防止する手段を提供するものである。
【0014】すなわち、請求項3に係る発明は、請求項
1又は2記載の発明に係る画像表示体を前提とし、単色
光再生型ホログラムの縞状記録部が複数の領域に分割さ
れており、かつ、分割された個々の領域にその干渉縞の
方向性が相互に相違する複数のホログラム情報群が別々
に記録されていると共に、各ホログラム情報群が再生さ
れて各々独立の情報パターンを構成することを特徴とす
るものであり、他方、請求項4に係る発明は、請求項1
又は2記載の発明に係る画像表示体を前提とし、単色光
再生型ホログラムの縞状記録部が複数の領域に分割され
ており、かつ、分割された個々の領域にその干渉縞の方
向性が相互に相違する複数のホログラム情報群が別々に
記録されていると共に、各ホログラム情報群が同時に再
生されて1つの情報パターンを構成することを特徴とす
るものである。
1又は2記載の発明に係る画像表示体を前提とし、単色
光再生型ホログラムの縞状記録部が複数の領域に分割さ
れており、かつ、分割された個々の領域にその干渉縞の
方向性が相互に相違する複数のホログラム情報群が別々
に記録されていると共に、各ホログラム情報群が再生さ
れて各々独立の情報パターンを構成することを特徴とす
るものであり、他方、請求項4に係る発明は、請求項1
又は2記載の発明に係る画像表示体を前提とし、単色光
再生型ホログラムの縞状記録部が複数の領域に分割され
ており、かつ、分割された個々の領域にその干渉縞の方
向性が相互に相違する複数のホログラム情報群が別々に
記録されていると共に、各ホログラム情報群が同時に再
生されて1つの情報パターンを構成することを特徴とす
るものである。
【0015】そして、請求項3〜4記載の発明に係る画
像表示体においては上記縞状記録部の分割された個々の
領域にその干渉縞の方向性が相互に相違する複数のホロ
グラム情報群が別々に記録されているため、上記縞状記
録部に一方向からレーザ光を入射しても請求項3に係る
画像表示体では各々独立の情報パターンを構成するホロ
グラム情報群の一部しかデッドコピーができず、また、
請求項4に係る画像表示体においては1つの情報パター
ンを構成するホログラム情報群の一部しかデッドコピー
ができず、従って、上記縞状記録部に記録された情報パ
ターンの完全なデッドコピーを困難にさせることが可能
となる。
像表示体においては上記縞状記録部の分割された個々の
領域にその干渉縞の方向性が相互に相違する複数のホロ
グラム情報群が別々に記録されているため、上記縞状記
録部に一方向からレーザ光を入射しても請求項3に係る
画像表示体では各々独立の情報パターンを構成するホロ
グラム情報群の一部しかデッドコピーができず、また、
請求項4に係る画像表示体においては1つの情報パター
ンを構成するホログラム情報群の一部しかデッドコピー
ができず、従って、上記縞状記録部に記録された情報パ
ターンの完全なデッドコピーを困難にさせることが可能
となる。
【0016】また、請求項5に係る発明は、請求項1又
は2記載の発明に係る画像表示体を前提とし、単色光再
生型ホログラムの縞状記録部にその干渉縞の方向性が相
互に相違する複数のホログラム情報群が多重記録されて
おり、かつ、各ホログラム情報群が再生されて各々独立
の情報パターンを構成することを特徴とするものであ
り、他方、請求項6に係る発明は、請求項1又は2記載
の発明に係る画像表示体を前提とし、単色光再生型ホロ
グラムの縞状記録部にその干渉縞の方向性が相互に相違
する複数のホログラム情報群が多重記録されており、か
つ、各ホログラム情報群が同時に再生されて1つの情報
パターンを構成することを特徴とするものである。
は2記載の発明に係る画像表示体を前提とし、単色光再
生型ホログラムの縞状記録部にその干渉縞の方向性が相
互に相違する複数のホログラム情報群が多重記録されて
おり、かつ、各ホログラム情報群が再生されて各々独立
の情報パターンを構成することを特徴とするものであ
り、他方、請求項6に係る発明は、請求項1又は2記載
の発明に係る画像表示体を前提とし、単色光再生型ホロ
グラムの縞状記録部にその干渉縞の方向性が相互に相違
する複数のホログラム情報群が多重記録されており、か
つ、各ホログラム情報群が同時に再生されて1つの情報
パターンを構成することを特徴とするものである。
【0017】そして、請求項5〜6記載の発明に係る画
像表示体においても上記縞状記録部にその干渉縞の方向
性が相互に相違する複数のホログラム情報群が多重記録
されているため、上記縞状記録部に一方向からレーザ光
を入射しても請求項5に係る画像表示体では各々独立の
情報パターンを構成するホログラム情報群の一部しかデ
ッドコピーができず、また、請求項6に係る画像表示体
においては1つの情報パターンを構成するホログラム情
報群の一部しかデッドコピーができず、上記縞状記録部
に記録された情報パターンの完全なデッドコピーを困難
にさせることが可能となる。
像表示体においても上記縞状記録部にその干渉縞の方向
性が相互に相違する複数のホログラム情報群が多重記録
されているため、上記縞状記録部に一方向からレーザ光
を入射しても請求項5に係る画像表示体では各々独立の
情報パターンを構成するホログラム情報群の一部しかデ
ッドコピーができず、また、請求項6に係る画像表示体
においては1つの情報パターンを構成するホログラム情
報群の一部しかデッドコピーができず、上記縞状記録部
に記録された情報パターンの完全なデッドコピーを困難
にさせることが可能となる。
【0018】また、上記縞状記録部に記録される情報パ
ターンとしては、例えば、文字パターン(文字、数字、
アルファベット等)、バーコード、カルラコード等比較
的単純な識別マークがその対象となる。そして、請求項
4及び6記載の発明に係る画像表示体においては各ホロ
グラム情報群が同時に再生されて1つの情報パターン
(例えば、『OK』『真正』『凸』等の文字パターン)
を構成することから、各ホログラム情報は上記情報パタ
ーンの分割パターン(上記例で『OK』『真正』等の場
合には、『O』『K』『真』『正』等の2分割パターン
や更に再分割した多分割パターンが挙げられる)で構成
されるものである。
ターンとしては、例えば、文字パターン(文字、数字、
アルファベット等)、バーコード、カルラコード等比較
的単純な識別マークがその対象となる。そして、請求項
4及び6記載の発明に係る画像表示体においては各ホロ
グラム情報群が同時に再生されて1つの情報パターン
(例えば、『OK』『真正』『凸』等の文字パターン)
を構成することから、各ホログラム情報は上記情報パタ
ーンの分割パターン(上記例で『OK』『真正』等の場
合には、『O』『K』『真』『正』等の2分割パターン
や更に再分割した多分割パターンが挙げられる)で構成
されるものである。
【0019】次に、請求項7〜8に係る発明は、請求項
1〜6記載の発明に係る画像表示体を熱転写法により製
造する際に適用される熱転写シートに関するものであ
る。
1〜6記載の発明に係る画像表示体を熱転写法により製
造する際に適用される熱転写シートに関するものであ
る。
【0020】すなわち請求項7に係る発明は、請求項
1、3、4、5又は6記載の画像表示体を熱転写法によ
り製造する際に使用される熱転写シートを前提とし、耐
熱性ベースシートと、このベースシート上に剥離可能に
設けられた剥離層と、この剥離層上に設けられ単色光再
生型ホログラムの縞状記録部を有する透明樹脂層と、こ
の透明樹脂層上に設けられ透明樹脂層よりその屈折率が
大きい透明薄膜層と、この透明薄膜層上に設けられ画像
データに基づく昇華転写手段により画像パターンが形成
されると共に上記画像表示体の基材に対して熱接着性を
有する受像・接着層を備えることを特徴とし、また、請
求項8に係る発明は、請求項2、3、4、5又は6記載
の画像表示体を熱転写法により製造する際に使用される
熱転写シートを前提とし、耐熱性ベースシートと、この
ベースシート上に剥離可能に設けられた剥離層と、この
剥離層上に設けられ白色光再生型ホログラムの縞状パタ
ーンと単色光再生型ホログラムの縞状記録部を有するホ
ログラム形成層と、ホログラム形成層の縞状パターン面
に沿って設けられホログラム形成層よりその屈折率が大
きい透明薄膜層と、この透明薄膜層上に設けられ画像デ
ータに基づく昇華転写手段により画像パターンが形成さ
れると共に上記画像表示体の基材に対して熱接着性を有
する受像・接着層を備えることを特徴とするものであ
る。
1、3、4、5又は6記載の画像表示体を熱転写法によ
り製造する際に使用される熱転写シートを前提とし、耐
熱性ベースシートと、このベースシート上に剥離可能に
設けられた剥離層と、この剥離層上に設けられ単色光再
生型ホログラムの縞状記録部を有する透明樹脂層と、こ
の透明樹脂層上に設けられ透明樹脂層よりその屈折率が
大きい透明薄膜層と、この透明薄膜層上に設けられ画像
データに基づく昇華転写手段により画像パターンが形成
されると共に上記画像表示体の基材に対して熱接着性を
有する受像・接着層を備えることを特徴とし、また、請
求項8に係る発明は、請求項2、3、4、5又は6記載
の画像表示体を熱転写法により製造する際に使用される
熱転写シートを前提とし、耐熱性ベースシートと、この
ベースシート上に剥離可能に設けられた剥離層と、この
剥離層上に設けられ白色光再生型ホログラムの縞状パタ
ーンと単色光再生型ホログラムの縞状記録部を有するホ
ログラム形成層と、ホログラム形成層の縞状パターン面
に沿って設けられホログラム形成層よりその屈折率が大
きい透明薄膜層と、この透明薄膜層上に設けられ画像デ
ータに基づく昇華転写手段により画像パターンが形成さ
れると共に上記画像表示体の基材に対して熱接着性を有
する受像・接着層を備えることを特徴とするものであ
る。
【0021】これ等請求項7〜8に係る発明において、
上記耐熱性ベースシートとしては転写時の熱圧で軟化変
形しない耐熱性を有する、例えば、二軸延伸されたポリ
エチレンテレフタレートフィルムやポリエチレンナフタ
レートフィルム等が挙げられる。
上記耐熱性ベースシートとしては転写時の熱圧で軟化変
形しない耐熱性を有する、例えば、二軸延伸されたポリ
エチレンテレフタレートフィルムやポリエチレンナフタ
レートフィルム等が挙げられる。
【0022】また、上記ベースシート上に形成される剥
離層は、画像表示体の基材に受像・接着層を熱転写させ
る際に上記ベースシートから容易に剥離すると共に、転
写された受像・接着層やホログラム形成層について外部
からの化学的、機械的損傷を防止する保護膜の機能を有
することが必要である。この両者の機能を具備させるた
め、熱可塑性樹脂と耐摩擦剤の混合物が適用される。
離層は、画像表示体の基材に受像・接着層を熱転写させ
る際に上記ベースシートから容易に剥離すると共に、転
写された受像・接着層やホログラム形成層について外部
からの化学的、機械的損傷を防止する保護膜の機能を有
することが必要である。この両者の機能を具備させるた
め、熱可塑性樹脂と耐摩擦剤の混合物が適用される。
【0023】そして、上記熱可塑性樹脂は、可塑剤や薬
品等の透過を防止すると共に引っ掻きによる傷の発生を
減少させるものである。このような熱可塑性樹脂として
は、ポリメチルメタアクリレート又はエポキシ樹脂が適
用できる。ポリメチルメタアクリレート及びエポキシ樹
脂は既存の熱可塑性樹脂の中で耐可塑剤性が優れている
と共にベースシートからの剥離が容易な物質である。こ
れ等の樹脂材料を適用することにより、転写後の画像上
に軟質塩化ビニルシートやプラスチック消しゴム等を接
触させたときにこれ等に含まれる可塑剤の移行を防止す
ることができる。また、酸、アルカリ、アルコール、灯
油等の薬品の浸透を防ぎ、かつ、画像への影響を防止す
ることが可能になる。
品等の透過を防止すると共に引っ掻きによる傷の発生を
減少させるものである。このような熱可塑性樹脂として
は、ポリメチルメタアクリレート又はエポキシ樹脂が適
用できる。ポリメチルメタアクリレート及びエポキシ樹
脂は既存の熱可塑性樹脂の中で耐可塑剤性が優れている
と共にベースシートからの剥離が容易な物質である。こ
れ等の樹脂材料を適用することにより、転写後の画像上
に軟質塩化ビニルシートやプラスチック消しゴム等を接
触させたときにこれ等に含まれる可塑剤の移行を防止す
ることができる。また、酸、アルカリ、アルコール、灯
油等の薬品の浸透を防ぎ、かつ、画像への影響を防止す
ることが可能になる。
【0024】また、上記耐摩擦剤は、耐摩耗性や耐スク
ラッチ性向上のために添加するものである。この耐摩擦
剤としては、例えば、テフロンパウダー、ポリエチレン
パウダー、動物系ワックス、植物系ワックス、鉱物系ワ
ックス、石油系ワックス等の天然ワックス、合成炭化水
素系ワックス、脂肪族アルコールと酸系ワックス、脂肪
酸エステルとグリセライト系ワックス、水素化ワック
ス、合成ケトン系ワックス、アミン及びアマイド系ワッ
クス、塩素化炭化水素系ワックス、合成動物ロウ系ワッ
クス、アルファーオレフィン系ワックス等の合成ワック
ス、及び、ステアリン酸亜鉛等の高級脂肪酸の金属塩な
どが挙げられる。
ラッチ性向上のために添加するものである。この耐摩擦
剤としては、例えば、テフロンパウダー、ポリエチレン
パウダー、動物系ワックス、植物系ワックス、鉱物系ワ
ックス、石油系ワックス等の天然ワックス、合成炭化水
素系ワックス、脂肪族アルコールと酸系ワックス、脂肪
酸エステルとグリセライト系ワックス、水素化ワック
ス、合成ケトン系ワックス、アミン及びアマイド系ワッ
クス、塩素化炭化水素系ワックス、合成動物ロウ系ワッ
クス、アルファーオレフィン系ワックス等の合成ワック
ス、及び、ステアリン酸亜鉛等の高級脂肪酸の金属塩な
どが挙げられる。
【0025】尚、上記熱可塑性樹脂と耐摩擦剤の配合割
合は、これ等熱可塑性樹脂と耐摩擦剤の合計量100重
量部に対して熱可塑性樹脂が85〜95重量部、耐摩擦
剤が5〜15重量部の範囲に設定される。また、その塗
布量は1〜3g/m2 程度に設定される。
合は、これ等熱可塑性樹脂と耐摩擦剤の合計量100重
量部に対して熱可塑性樹脂が85〜95重量部、耐摩擦
剤が5〜15重量部の範囲に設定される。また、その塗
布量は1〜3g/m2 程度に設定される。
【0026】また、上記剥離層には、上記成分の外、熱
転写時の切れ性を向上させる線状飽和ポリエステル樹脂
等の剥離改善剤を配合してもよい。但し、この配合割合
は上記熱可塑性樹脂と耐摩擦剤の合計量100重量部に
対し0〜3重量部程度に設定することが望ましい。ま
た、剥離層にはこの他の添加物、例えば紫外線吸収剤等
を添加しないことが望ましい。これ等の添加により耐薬
品性が低下したり、あるいは可塑剤の侵入が容易になり
剥離層の機械的強度が劣化してしまう原因となるからで
ある。
転写時の切れ性を向上させる線状飽和ポリエステル樹脂
等の剥離改善剤を配合してもよい。但し、この配合割合
は上記熱可塑性樹脂と耐摩擦剤の合計量100重量部に
対し0〜3重量部程度に設定することが望ましい。ま
た、剥離層にはこの他の添加物、例えば紫外線吸収剤等
を添加しないことが望ましい。これ等の添加により耐薬
品性が低下したり、あるいは可塑剤の侵入が容易になり
剥離層の機械的強度が劣化してしまう原因となるからで
ある。
【0027】そして上記剥離層を塗工する方法は、ま
ず、剥離層を構成する組成物を適当な溶剤により塗料化
すると共に、この塗料をグラビア塗布、ロールコーティ
ング塗布、バーコード塗布等の塗布手段により上記耐熱
性ベースシート上に塗布・乾燥させて形成することがで
きる。
ず、剥離層を構成する組成物を適当な溶剤により塗料化
すると共に、この塗料をグラビア塗布、ロールコーティ
ング塗布、バーコード塗布等の塗布手段により上記耐熱
性ベースシート上に塗布・乾燥させて形成することがで
きる。
【0028】次に、請求項7に係る熱転写シートにおい
ては上記剥離層上に表面レリーフ型スタンパにより形成
された単色光再生型ホログラムの縞状記録部を有する透
明樹脂層が設けられ、また、請求項8に係る転写シート
においては上記剥離層上に表面レリーフ型ホログラムス
タンパにより形成された白色光再生型ホログラムの縞状
パターンと単色光再生型ホログラムの縞状記録部を有す
るホログラム形成層が設けられる。この透明樹脂層又は
ホログラム形成層に適用される樹脂材料として2液反応
型ウレタン樹脂を使用することにより極めて良い結果が
得られる。すなわち、2液反応型ウレタン樹脂はエンボ
ス成形性が良好でプレスむらが生じ難く、かつ、上記透
明薄膜層との接着性も良好である。
ては上記剥離層上に表面レリーフ型スタンパにより形成
された単色光再生型ホログラムの縞状記録部を有する透
明樹脂層が設けられ、また、請求項8に係る転写シート
においては上記剥離層上に表面レリーフ型ホログラムス
タンパにより形成された白色光再生型ホログラムの縞状
パターンと単色光再生型ホログラムの縞状記録部を有す
るホログラム形成層が設けられる。この透明樹脂層又は
ホログラム形成層に適用される樹脂材料として2液反応
型ウレタン樹脂を使用することにより極めて良い結果が
得られる。すなわち、2液反応型ウレタン樹脂はエンボ
ス成形性が良好でプレスむらが生じ難く、かつ、上記透
明薄膜層との接着性も良好である。
【0029】このような2液反応型ウレタン樹脂は、耐
溶剤性、耐熱性、加工性等の諸物性から、ポリエーテル
ポリオール、ポリエステルポリオール、アクリルポリオ
ール等のポリオール成分と、イソシアネート基をもつプ
レポリマーとから成るポリオール硬化型ウレタン樹脂が
適している。中でもポリオール成分がガラス転移点70
〜105℃の範囲でかつOH基が50〜150の範囲に
あるアクリルポリオール樹脂を適用することにより、塗
工適性が良好でかつ熱転写シートに要求されるエンボス
成形性、耐熱性ベースシートとの剥離性が極めて良好な
熱転写シートを得ることができる。上記イソシアネート
成分としては、トルエンジイソシアネート(TDI)、
キシレンジイソシアネート(XDI)、ヘキサメチレン
イソシアネート(HMDI)等が適用できる。
溶剤性、耐熱性、加工性等の諸物性から、ポリエーテル
ポリオール、ポリエステルポリオール、アクリルポリオ
ール等のポリオール成分と、イソシアネート基をもつプ
レポリマーとから成るポリオール硬化型ウレタン樹脂が
適している。中でもポリオール成分がガラス転移点70
〜105℃の範囲でかつOH基が50〜150の範囲に
あるアクリルポリオール樹脂を適用することにより、塗
工適性が良好でかつ熱転写シートに要求されるエンボス
成形性、耐熱性ベースシートとの剥離性が極めて良好な
熱転写シートを得ることができる。上記イソシアネート
成分としては、トルエンジイソシアネート(TDI)、
キシレンジイソシアネート(XDI)、ヘキサメチレン
イソシアネート(HMDI)等が適用できる。
【0030】また、塗工適性の向上と転写性の調整剤と
して、ニトロセルロース、アセチルセルロース、セルロ
ースアセテートブチレート、セルロースアセテートプロ
ピオネート、エチルセルロース、メチルセルロース等の
セルロース系樹脂を上記2液反応型ウレタン樹脂に対し
て最大で30重量%添加してもよい。
して、ニトロセルロース、アセチルセルロース、セルロ
ースアセテートブチレート、セルロースアセテートプロ
ピオネート、エチルセルロース、メチルセルロース等の
セルロース系樹脂を上記2液反応型ウレタン樹脂に対し
て最大で30重量%添加してもよい。
【0031】このような透明樹脂層又はホログラム形成
層を塗工するには、塗料化した樹脂をロールコート、ブ
レードコート等の方法により塗布・乾燥して形成するこ
とができ、その膜厚は0.5〜5μm程度に設定され
る。
層を塗工するには、塗料化した樹脂をロールコート、ブ
レードコート等の方法により塗布・乾燥して形成するこ
とができ、その膜厚は0.5〜5μm程度に設定され
る。
【0032】このようにして形成された透明樹脂層又は
ホログラム形成層は剥離層が塗工された耐熱性ベースシ
ートと適度に接着し、かつ、エンボス成形時の加熱・加
圧により優れた成形性を有すると共に表面にニッケル、
金、クロム等がメッキされた表面レリーフ型スタンパ又
はホログラムスタンパに対し接着性を示さず、しかも透
明薄膜層に対しては良好な接着性を示し、基材への転写
時に要求される皮膜の切れ性も良好である。
ホログラム形成層は剥離層が塗工された耐熱性ベースシ
ートと適度に接着し、かつ、エンボス成形時の加熱・加
圧により優れた成形性を有すると共に表面にニッケル、
金、クロム等がメッキされた表面レリーフ型スタンパ又
はホログラムスタンパに対し接着性を示さず、しかも透
明薄膜層に対しては良好な接着性を示し、基材への転写
時に要求される皮膜の切れ性も良好である。
【0033】次に、上記透明薄膜層を構成する材料とし
ては、透明樹脂層又はホログラム形成層よりも屈折率が
高くかつ可視光領域において透過率が高い材料が使用さ
れる。屈折率が高い透明薄膜層を透明樹脂層又はホログ
ラム形成層の縞状パターン面に沿って設けると、ホログ
ラムの特徴である再生の角度依存性により、ホログラム
画像の再生可能な角度範囲内では上記透明薄膜層におけ
る光の反射率が最大となり『反射型ホログラム』として
機能する一方、ホログラム画像の再生可能な角度範囲外
では単なる透明体として機能し被転写体側の上記画像パ
ターンを透視させることが可能になるからである。
ては、透明樹脂層又はホログラム形成層よりも屈折率が
高くかつ可視光領域において透過率が高い材料が使用さ
れる。屈折率が高い透明薄膜層を透明樹脂層又はホログ
ラム形成層の縞状パターン面に沿って設けると、ホログ
ラムの特徴である再生の角度依存性により、ホログラム
画像の再生可能な角度範囲内では上記透明薄膜層におけ
る光の反射率が最大となり『反射型ホログラム』として
機能する一方、ホログラム画像の再生可能な角度範囲外
では単なる透明体として機能し被転写体側の上記画像パ
ターンを透視させることが可能になるからである。
【0034】このような透明薄膜層を構成する材料とし
ては、以下の表1記載の無機材料を例示できる。
ては、以下の表1記載の無機材料を例示できる。
【0035】
【表1】 また、上記透明薄膜層を形成する方法としては、真空蒸
着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等の
製膜手段が適用でき、その膜厚としては、100オング
ストローム〜10000オングストロームの範囲が適当
である。
着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等の
製膜手段が適用でき、その膜厚としては、100オング
ストローム〜10000オングストロームの範囲が適当
である。
【0036】次に、上記透明薄膜層上に設けられる受像
・接着層は、昇華転写手段により画像パターンが形成さ
れると共に画像表示体の基材に対して熱接着性を有する
熱可塑性樹脂から成る皮膜であり、上記基材に熱転写さ
れて画像表示体の一部を構成するものである。
・接着層は、昇華転写手段により画像パターンが形成さ
れると共に画像表示体の基材に対して熱接着性を有する
熱可塑性樹脂から成る皮膜であり、上記基材に熱転写さ
れて画像表示体の一部を構成するものである。
【0037】尚、上記熱可塑性樹脂の熱溶融温度が低い
場合、色剤が昇華性染料である転写リボンを用いた画像
パターン形成時において受像・接着層の一部が上記転写
リボン側に転写(熱融着)してしまう恐れがある。この
転写リボンへの転写を防ぐためには、受像・接着層とし
て熱溶融温度の高い熱可塑性樹脂の適用が考えられる
が、上記受像・接着層の被転写体への熱転写工程におい
て熱ロール、熱板等加熱媒体の温度設定を上昇させなけ
ればならず、昇華性染料から成る画像パターンの劣化
(褪色)や上記基材に熱によるダメージが発生する問題
がある。また、上記転写リボンに対する受像・接着層の
接着性を下げるために上記受像・接着層中にシリコン等
の添加剤を混入することも考えられるが、受像・接着層
の上記基材に対する接着性が悪くなる問題を生ずる。
場合、色剤が昇華性染料である転写リボンを用いた画像
パターン形成時において受像・接着層の一部が上記転写
リボン側に転写(熱融着)してしまう恐れがある。この
転写リボンへの転写を防ぐためには、受像・接着層とし
て熱溶融温度の高い熱可塑性樹脂の適用が考えられる
が、上記受像・接着層の被転写体への熱転写工程におい
て熱ロール、熱板等加熱媒体の温度設定を上昇させなけ
ればならず、昇華性染料から成る画像パターンの劣化
(褪色)や上記基材に熱によるダメージが発生する問題
がある。また、上記転写リボンに対する受像・接着層の
接着性を下げるために上記受像・接着層中にシリコン等
の添加剤を混入することも考えられるが、受像・接着層
の上記基材に対する接着性が悪くなる問題を生ずる。
【0038】このような問題を解消するためガラス転移
点が50℃以上の熱可塑性樹脂とこの熱可塑性樹脂に添
加されたフィラーとで上記受像・接着層を構成すること
が望ましい。
点が50℃以上の熱可塑性樹脂とこの熱可塑性樹脂に添
加されたフィラーとで上記受像・接着層を構成すること
が望ましい。
【0039】このように受像・接着層に適用する熱可塑
性樹脂はそのガラス転移点(Tg)が50℃以上のもの
が望ましい。50℃未満の熱可塑性樹脂を適用した場
合、上記基材に転写された後、この樹脂により染料のマ
イグレーションを生じ画像パターンのにじみが発生して
しまうからである。また、上記ガラス転移点が110℃
以上の熱可塑性樹脂を適用した場合、上記加熱媒体によ
りこの受像・接着層を上記基材へ熱転写させる際の温度
上昇を招いてしまい、カード等基材が熱により変形して
しまう恐れがある。このため、ガラス転移点が110℃
以下の熱可塑性樹脂を適用することが好ましい。
性樹脂はそのガラス転移点(Tg)が50℃以上のもの
が望ましい。50℃未満の熱可塑性樹脂を適用した場
合、上記基材に転写された後、この樹脂により染料のマ
イグレーションを生じ画像パターンのにじみが発生して
しまうからである。また、上記ガラス転移点が110℃
以上の熱可塑性樹脂を適用した場合、上記加熱媒体によ
りこの受像・接着層を上記基材へ熱転写させる際の温度
上昇を招いてしまい、カード等基材が熱により変形して
しまう恐れがある。このため、ガラス転移点が110℃
以下の熱可塑性樹脂を適用することが好ましい。
【0040】このような熱可塑性樹脂としては、例え
ば、線状飽和ポリエステル等のポリエステル、ポリ塩化
ビニルや塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂等の塩化ビ
ニル系樹脂、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸−2−メ
トキシエチル、ポリアクリル酸メチル、ポリアクリルサ
ン−2−ナフチル、ポリアクリル酸イソボルニル、ポリ
メタクリロメチル、ポリアクリロニトリル、ポリメチル
クロロアクリレート、ポリメタクリル酸メチル、ポリメ
タクリル酸エチル、ポリメタクリル酸−tert−ブチ
ル、ポリメタクリル酸イソブチル、ポリメタクリル酸フ
ェニル、メタクリル酸メチルとメタクリル酸アルキル
(但しアルキル基の炭素数は2〜6)の共重合樹脂等の
アクリル系樹脂、ポリスチレン、ポリジビニルベンゼ
ン、ポリビニルベンゼン、スチレン−ブタジエン共重合
樹脂、スチレンとメタクリル酸アルキル(但しアルキル
基の炭素数は2〜6)等のビニル系樹脂等が挙げられ
る。
ば、線状飽和ポリエステル等のポリエステル、ポリ塩化
ビニルや塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂等の塩化ビ
ニル系樹脂、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸−2−メ
トキシエチル、ポリアクリル酸メチル、ポリアクリルサ
ン−2−ナフチル、ポリアクリル酸イソボルニル、ポリ
メタクリロメチル、ポリアクリロニトリル、ポリメチル
クロロアクリレート、ポリメタクリル酸メチル、ポリメ
タクリル酸エチル、ポリメタクリル酸−tert−ブチ
ル、ポリメタクリル酸イソブチル、ポリメタクリル酸フ
ェニル、メタクリル酸メチルとメタクリル酸アルキル
(但しアルキル基の炭素数は2〜6)の共重合樹脂等の
アクリル系樹脂、ポリスチレン、ポリジビニルベンゼ
ン、ポリビニルベンゼン、スチレン−ブタジエン共重合
樹脂、スチレンとメタクリル酸アルキル(但しアルキル
基の炭素数は2〜6)等のビニル系樹脂等が挙げられ
る。
【0041】ここで、上記受像・接着層表面に転写リボ
ンを介しサーマルヘッドにより画像パターンを形成する
際、受像・接着層の主成分が熱可塑性樹脂により構成さ
れているため、このままではサーマルヘッドの熱により
受像・接着層が転写リボンの染料層に熱融着して画像パ
ターンが不鮮明となる。このため、上記熱可塑性樹脂内
にブロッキング防止性を有するフィラー、特に、熱溶融
温度(有機フィラーの場合は軟化点若しくは分解点、無
機フィラーの場合は融点)200℃以上の無機又は有機
フィラーを添加して熱融着を防止する。
ンを介しサーマルヘッドにより画像パターンを形成する
際、受像・接着層の主成分が熱可塑性樹脂により構成さ
れているため、このままではサーマルヘッドの熱により
受像・接着層が転写リボンの染料層に熱融着して画像パ
ターンが不鮮明となる。このため、上記熱可塑性樹脂内
にブロッキング防止性を有するフィラー、特に、熱溶融
温度(有機フィラーの場合は軟化点若しくは分解点、無
機フィラーの場合は融点)200℃以上の無機又は有機
フィラーを添加して熱融着を防止する。
【0042】このような有機フィラーとしては、例え
ば、ポリテトラフロロエチレン微粒子、デンプン、シリ
コーン樹脂微粒子、ポリアクリルニトリル系微粒子、ベ
ンゾグアナミン樹脂及びメラミン樹脂を原料とする硬化
樹脂微粒子等が挙げられる。また、無機フィラーとして
は、炭酸カルシウム、タルク、カオリン、酸化亜鉛、酸
化チタン、酸化珪素、水酸化アルミニウム、及び、酸化
マグネシウム等を例示できる。
ば、ポリテトラフロロエチレン微粒子、デンプン、シリ
コーン樹脂微粒子、ポリアクリルニトリル系微粒子、ベ
ンゾグアナミン樹脂及びメラミン樹脂を原料とする硬化
樹脂微粒子等が挙げられる。また、無機フィラーとして
は、炭酸カルシウム、タルク、カオリン、酸化亜鉛、酸
化チタン、酸化珪素、水酸化アルミニウム、及び、酸化
マグネシウム等を例示できる。
【0043】また、熱可塑性樹脂とフィラーの配合割合
は、熱可塑性樹脂100重量部に対しフィラー1〜20
重量部の範囲でよい。また、受像・接着層を塗工する方
法は、まず、受像・接着層組成物を適当な溶剤により塗
料化し、この塗料をグラビア塗布、ロールコーティング
塗布、バーコート塗布等の手段により塗布・乾燥して形
成することができる。塗布量は1〜3g/m2 程度に設
定される。
は、熱可塑性樹脂100重量部に対しフィラー1〜20
重量部の範囲でよい。また、受像・接着層を塗工する方
法は、まず、受像・接着層組成物を適当な溶剤により塗
料化し、この塗料をグラビア塗布、ロールコーティング
塗布、バーコート塗布等の手段により塗布・乾燥して形
成することができる。塗布量は1〜3g/m2 程度に設
定される。
【0044】尚、上記受像・接着層と透明薄膜層との接
着性を改善させるためこれ等間にプライマー層を設けて
もよい。このような材料としてはウレタン樹脂が適当で
あり、具体的には、ポリウレタンアイオノマー樹脂、ポ
リエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、アク
リルポリオール等のポリオール成分と、イソシアネート
基を有するプレポリマーとから成るウレタン樹脂が適用
できる。
着性を改善させるためこれ等間にプライマー層を設けて
もよい。このような材料としてはウレタン樹脂が適当で
あり、具体的には、ポリウレタンアイオノマー樹脂、ポ
リエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、アク
リルポリオール等のポリオール成分と、イソシアネート
基を有するプレポリマーとから成るウレタン樹脂が適用
できる。
【0045】また、上記画像パターンを構成する染料の
光による変褪色を防止するため、受像・接着層内に最大
吸収波長250〜400nmの紫外線吸収剤を添加して
もよい。このような紫外線吸収剤としては、例えば、フ
ェニルサリシレート、p−tert−ブチルフェニルサ
リシレート、p−オクチルフェニルサリシレート等のサ
リチル酸系紫外線吸収剤、2,4−ジヒドロキシベンゾ
フェノン、2−ヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロ
キシ−4−オクトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ
−4−ドデシルオキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒ
ドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2’−ジ
ヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、2
−ヒドロキシ−4−メトキシ−5−スルホベンゾフェノ
ン等のベンゾフェノン系紫外線吸収剤、2−(2’−ヒ
ドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾー
ル、2−(2’−ヒドロキシ−5’−tert−ブチル
フェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキ
シ−3’−tert−ブチル−5’−メチルフェニル)
ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,
5’−ジtert−ブチルフェニル)−5−クロロベン
ゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’
−ジtert−アミルフェニル)ベンゾトリアゾール等
のベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、2−エチルヘキ
シル−2−シアノ−3,3’−ジフェニルアクリレー
ト、エチル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレ
ート等のシアノアクリレート系紫外線吸収剤等が挙げら
れる。
光による変褪色を防止するため、受像・接着層内に最大
吸収波長250〜400nmの紫外線吸収剤を添加して
もよい。このような紫外線吸収剤としては、例えば、フ
ェニルサリシレート、p−tert−ブチルフェニルサ
リシレート、p−オクチルフェニルサリシレート等のサ
リチル酸系紫外線吸収剤、2,4−ジヒドロキシベンゾ
フェノン、2−ヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロ
キシ−4−オクトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ
−4−ドデシルオキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒ
ドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2’−ジ
ヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、2
−ヒドロキシ−4−メトキシ−5−スルホベンゾフェノ
ン等のベンゾフェノン系紫外線吸収剤、2−(2’−ヒ
ドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾー
ル、2−(2’−ヒドロキシ−5’−tert−ブチル
フェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキ
シ−3’−tert−ブチル−5’−メチルフェニル)
ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,
5’−ジtert−ブチルフェニル)−5−クロロベン
ゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’
−ジtert−アミルフェニル)ベンゾトリアゾール等
のベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、2−エチルヘキ
シル−2−シアノ−3,3’−ジフェニルアクリレー
ト、エチル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレ
ート等のシアノアクリレート系紫外線吸収剤等が挙げら
れる。
【0046】尚、紫外線吸収剤の配合割合は、熱可塑性
樹脂とフィラーから成る混合物100重量部に対して、
5〜40重量部の範囲でよい。
樹脂とフィラーから成る混合物100重量部に対して、
5〜40重量部の範囲でよい。
【0047】また、本発明に係る画像表示体の用途につ
いては任意であり、例えば、株券、小切手、印紙、切
手、手形、証券、通帳類、乗車券、観賞券等の金券類;
キャッシュカード、クレジットカード、テレホンカー
ド、メンバーズカード、ICカード、光カード等のID
カード類;パスポート、チケット類等が挙げられる。
いては任意であり、例えば、株券、小切手、印紙、切
手、手形、証券、通帳類、乗車券、観賞券等の金券類;
キャッシュカード、クレジットカード、テレホンカー
ド、メンバーズカード、ICカード、光カード等のID
カード類;パスポート、チケット類等が挙げられる。
【0048】
【作用】請求項1〜2記載の発明に係る画像表示体によ
れば、肉眼により目視される画像パターンや白色光再生
型ホログラム画像に加えて、白色光下では確認が困難で
単色光により再生される単色光再生型ホログラムの縞状
記録部を具備しているため、その分、偽造・変造がされ
難くなり、かつ、偽造・変造がなされた場合にも肉眼に
よる真偽判定に加えて上記単色光再生型ホログラムによ
る真偽判定もなされるため、偽造・変造の事実をより確
実に発見することが可能となる。
れば、肉眼により目視される画像パターンや白色光再生
型ホログラム画像に加えて、白色光下では確認が困難で
単色光により再生される単色光再生型ホログラムの縞状
記録部を具備しているため、その分、偽造・変造がされ
難くなり、かつ、偽造・変造がなされた場合にも肉眼に
よる真偽判定に加えて上記単色光再生型ホログラムによ
る真偽判定もなされるため、偽造・変造の事実をより確
実に発見することが可能となる。
【0049】また、請求項3〜4記載の発明に係る画像
表示体によれば、縞状記録部の分割された個々の領域に
その干渉縞の方向性が相互に相違する複数のホログラム
情報群が別々に記録されていることから、上記縞状記録
部に一方向からレーザ光を入射しても請求項3に係る画
像表示体では各々独立の情報パターンを構成するホログ
ラム情報群の一部しかデッドコピーができず、また、請
求項4に係る画像表示体においては1つの情報パターン
を構成するホログラム情報群の一部しかデッドコピーが
できないため、上記縞状記録部に記録された情報パター
ンの完全なデッドコピーを困難にさせることが可能とな
る。
表示体によれば、縞状記録部の分割された個々の領域に
その干渉縞の方向性が相互に相違する複数のホログラム
情報群が別々に記録されていることから、上記縞状記録
部に一方向からレーザ光を入射しても請求項3に係る画
像表示体では各々独立の情報パターンを構成するホログ
ラム情報群の一部しかデッドコピーができず、また、請
求項4に係る画像表示体においては1つの情報パターン
を構成するホログラム情報群の一部しかデッドコピーが
できないため、上記縞状記録部に記録された情報パター
ンの完全なデッドコピーを困難にさせることが可能とな
る。
【0050】他方、請求項5〜6記載の発明に係る画像
表示体によれば、縞状記録部にその干渉縞の方向性が相
互に相違する複数のホログラム情報群が多重記録されて
いることから、上記縞状記録部に一方向からレーザ光を
入射しても請求項5に係る画像表示体では各々独立の情
報パターンを構成するホログラム情報群の一部しかデッ
ドコピーができず、また、請求項6に係る画像表示体に
おいては1つの情報パターンを構成するホログラム情報
群の一部しかデッドコピーができないため、上記縞状記
録部に記録された情報パターンの完全なデッドコピーを
困難にさせることが可能となる。
表示体によれば、縞状記録部にその干渉縞の方向性が相
互に相違する複数のホログラム情報群が多重記録されて
いることから、上記縞状記録部に一方向からレーザ光を
入射しても請求項5に係る画像表示体では各々独立の情
報パターンを構成するホログラム情報群の一部しかデッ
ドコピーができず、また、請求項6に係る画像表示体に
おいては1つの情報パターンを構成するホログラム情報
群の一部しかデッドコピーができないため、上記縞状記
録部に記録された情報パターンの完全なデッドコピーを
困難にさせることが可能となる。
【0051】次に、請求項7記載の発明に係る熱転写シ
ートによれば、耐熱性ベースシートに設けられた剥離層
上に、単色光再生型ホログラムの縞状記録部を有する透
明樹脂層と、これよりその屈折率が大きい透明薄膜層が
設けられ、また、請求項8記載の発明に係る熱転写シー
トによれば、耐熱性ベースシートに設けられた剥離層上
に、白色光再生型ホログラムの縞状パターンと単色光再
生型ホログラムの縞状記録部を有するホログラム形成層
と、これよりその屈折率が大きい透明薄膜層が設けられ
ているため、請求項1〜6記載の発明に係る画像表示体
を確実かつ簡便に製造することが可能となる。
ートによれば、耐熱性ベースシートに設けられた剥離層
上に、単色光再生型ホログラムの縞状記録部を有する透
明樹脂層と、これよりその屈折率が大きい透明薄膜層が
設けられ、また、請求項8記載の発明に係る熱転写シー
トによれば、耐熱性ベースシートに設けられた剥離層上
に、白色光再生型ホログラムの縞状パターンと単色光再
生型ホログラムの縞状記録部を有するホログラム形成層
と、これよりその屈折率が大きい透明薄膜層が設けられ
ているため、請求項1〜6記載の発明に係る画像表示体
を確実かつ簡便に製造することが可能となる。
【0052】
【実施例】以下、本発明の実施例について詳細に説明す
る。
る。
【0053】[実施例1]この実施例に係る熱転写シー
トは、図1(A)に示すように二軸延伸された厚さ25
μmのポリエチレンテレフタレートフィルムより成るベ
ースシート1と、このベースシート1上に設けられた剥
離層2と、この剥離層2上に設けられ単色光再生型ホロ
グラムの縞状記録部3を有する透明樹脂層4と、この透
明樹脂層4上に設けられ透明樹脂層4よりその屈折率が
大きい材料(ZnS)から成る透明薄膜層5と、この透
明薄膜層5上に設けられた受像・接着層6とでその主要
部が構成されている。尚、上記縞状記録部3には単色光
を照射することにより再生される『OK』の文字から成
る1つのホログラム情報が記録されている。
トは、図1(A)に示すように二軸延伸された厚さ25
μmのポリエチレンテレフタレートフィルムより成るベ
ースシート1と、このベースシート1上に設けられた剥
離層2と、この剥離層2上に設けられ単色光再生型ホロ
グラムの縞状記録部3を有する透明樹脂層4と、この透
明樹脂層4上に設けられ透明樹脂層4よりその屈折率が
大きい材料(ZnS)から成る透明薄膜層5と、この透
明薄膜層5上に設けられた受像・接着層6とでその主要
部が構成されている。尚、上記縞状記録部3には単色光
を照射することにより再生される『OK』の文字から成
る1つのホログラム情報が記録されている。
【0054】そして、この熱転写シートは以下の工程を
経て製造されたものである。
経て製造されたものである。
【0055】 {熱転写シートの製造} (剥離層塗料) アクリル樹脂 30重量部 トルエン 40重量部 メチルエチルケトン 40重量部 メチルイソブチルケトン 20重量部 (透明樹脂層塗料) 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂とウレタン樹脂の混合物 25重量部 メチルエチルケトン 70重量部 トルエン 30重量部 (受像・接着層塗料) ポリエステル樹脂 40重量部 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂 5重量部 メチルエチルケトン 40重量部 トルエン 40重量部 二軸延伸された厚さ25μmのポリエチレンテレフタレ
ートフィルムより成るベースシート1上に、グラビアコ
ータを用い上記剥離層塗料を乾燥温度110℃、塗布厚
1.5μmで塗布して剥離層2を形成した。この上に上
記透明樹脂層塗料をグラビアコーターを用い乾燥温度1
10℃、塗布厚2.0μmで塗布・乾燥して透明樹脂層
4を形成した後、『OK』の文字から成る単色光再生型
ホログラムの縞状記録部3が形成されたニッケル製のス
タンパ(図示せず)の干渉縞形成面と上記透明樹脂層4
をプレス機にて重ね合せ、160℃の加熱条件にてエン
ボス加工を行い透明樹脂層4に上記縞状記録部3を形成
した。
ートフィルムより成るベースシート1上に、グラビアコ
ータを用い上記剥離層塗料を乾燥温度110℃、塗布厚
1.5μmで塗布して剥離層2を形成した。この上に上
記透明樹脂層塗料をグラビアコーターを用い乾燥温度1
10℃、塗布厚2.0μmで塗布・乾燥して透明樹脂層
4を形成した後、『OK』の文字から成る単色光再生型
ホログラムの縞状記録部3が形成されたニッケル製のス
タンパ(図示せず)の干渉縞形成面と上記透明樹脂層4
をプレス機にて重ね合せ、160℃の加熱条件にてエン
ボス加工を行い透明樹脂層4に上記縞状記録部3を形成
した。
【0056】次に、この透明樹脂層4上に厚さ約800
オングストロームのZnSを真空蒸着して透明薄膜層5
を形成し、かつ、この上からグラビアコータを用い上記
受像・接着層塗料を乾燥温度110℃、塗布厚2.0μ
mで塗布して受像・接着層6を形成し、図1(A)に示
すような熱転写シートを製造した。
オングストロームのZnSを真空蒸着して透明薄膜層5
を形成し、かつ、この上からグラビアコータを用い上記
受像・接着層塗料を乾燥温度110℃、塗布厚2.0μ
mで塗布して受像・接着層6を形成し、図1(A)に示
すような熱転写シートを製造した。
【0057】{転写リボンの製造}3つの色の染料(イ
エロー、マゼンタ、シアン)を各々ポリビニルブチラー
ルに分散させて染料インキを調合し、グラビアコーター
を用いて厚さ6μmのポリエステルフィルム上に各色が
交互に配置されるように塗布・乾燥して3色の染料層を
有する転写リボンを製造した。
エロー、マゼンタ、シアン)を各々ポリビニルブチラー
ルに分散させて染料インキを調合し、グラビアコーター
を用いて厚さ6μmのポリエステルフィルム上に各色が
交互に配置されるように塗布・乾燥して3色の染料層を
有する転写リボンを製造した。
【0058】そして、このようにして製造された熱転写
シートと転写リボンを図13において示した装置内にセ
ットし、従来法と同様にサーマルヘッドの発熱素子群を
画像データに基づき発熱させて熱転写シートの受像・接
着層6に上記染料から成る多色の画像パターン7を形成
すると共に、ポリ塩化ビニルから成るカード基材8へ上
記熱転写シートの受像・接着層6を当接し、熱転写シー
ト側から加熱媒体を加圧・加熱(加熱温度:150℃)
して上記カード基材上へ受像・接着層6を圧着させると
共に、熱転写シートから上記ベースシート1を剥離させ
て図1(B)に示すような画像パターン7と縞状記録部
3を有するカード(画像表示体)を製造した。
シートと転写リボンを図13において示した装置内にセ
ットし、従来法と同様にサーマルヘッドの発熱素子群を
画像データに基づき発熱させて熱転写シートの受像・接
着層6に上記染料から成る多色の画像パターン7を形成
すると共に、ポリ塩化ビニルから成るカード基材8へ上
記熱転写シートの受像・接着層6を当接し、熱転写シー
ト側から加熱媒体を加圧・加熱(加熱温度:150℃)
して上記カード基材上へ受像・接着層6を圧着させると
共に、熱転写シートから上記ベースシート1を剥離させ
て図1(B)に示すような画像パターン7と縞状記録部
3を有するカード(画像表示体)を製造した。
【0059】このようにして製造されたカード(画像表
示体)を肉眼により目視すると、図1(C)に示すよう
に顔写真から成る画像パターン7は確認されたが、上記
縞状記録部3は虹彩色を呈する模様と認識されるに過ぎ
ないものであった。
示体)を肉眼により目視すると、図1(C)に示すよう
に顔写真から成る画像パターン7は確認されたが、上記
縞状記録部3は虹彩色を呈する模様と認識されるに過ぎ
ないものであった。
【0060】他方、このカード(画像表示体)を読取装
置の所定の位置にセットし、図1(D)に示すように上
記縞状記録部3に対しその干渉縞の方向性に対応する方
向から例えば670nmの可視光レーザを照射すると、
このレーザ光はレンズ100を介してスリガラス製のス
クリーン101上に結像し『OK』の文字から成るホロ
グラム情報が写し出される。従って、カード(画像表示
体)を読取装置にセットし、そのホログラム情報の有無
を確認することで偽造されたカードであるか否かを機械
的に瞬時に判読することが可能となる。尚、この実施例
において可視光レーザ光源Lとしては、そのピーク波長
が633nmであるHe−Ne可視光レーザが適用され
ている。
置の所定の位置にセットし、図1(D)に示すように上
記縞状記録部3に対しその干渉縞の方向性に対応する方
向から例えば670nmの可視光レーザを照射すると、
このレーザ光はレンズ100を介してスリガラス製のス
クリーン101上に結像し『OK』の文字から成るホロ
グラム情報が写し出される。従って、カード(画像表示
体)を読取装置にセットし、そのホログラム情報の有無
を確認することで偽造されたカードであるか否かを機械
的に瞬時に判読することが可能となる。尚、この実施例
において可視光レーザ光源Lとしては、そのピーク波長
が633nmであるHe−Ne可視光レーザが適用され
ている。
【0061】[実施例2]この実施例に係る熱転写シー
トは、図2(A)に示すように二軸延伸された厚さ25
μmのポリエチレンテレフタレートフィルムより成るベ
ースシート1と、このベースシート1上に設けられた剥
離層2と、この剥離層2上に設けられ白色光再生型ホロ
グラムの縞状パターン91と単色光再生型ホログラムの
縞状記録部3を有するホログラム形成層9と、このホロ
グラム形成層9上に設けられホログラム形成層9よりそ
の屈折率が大きい材料(ZnS)から成る透明薄膜層5
と、この透明薄膜層5上に設けられた受像・接着層6と
でその主要部が構成されている。尚、上記縞状記録部3
には実施例1と同様に『OK』の文字から成るホログラ
ム情報が記録されている。
トは、図2(A)に示すように二軸延伸された厚さ25
μmのポリエチレンテレフタレートフィルムより成るベ
ースシート1と、このベースシート1上に設けられた剥
離層2と、この剥離層2上に設けられ白色光再生型ホロ
グラムの縞状パターン91と単色光再生型ホログラムの
縞状記録部3を有するホログラム形成層9と、このホロ
グラム形成層9上に設けられホログラム形成層9よりそ
の屈折率が大きい材料(ZnS)から成る透明薄膜層5
と、この透明薄膜層5上に設けられた受像・接着層6と
でその主要部が構成されている。尚、上記縞状記録部3
には実施例1と同様に『OK』の文字から成るホログラ
ム情報が記録されている。
【0062】そして、この熱転写シートは以下の工程を
経て製造されたものである。
経て製造されたものである。
【0063】 {熱転写シートの製造} (ホログラム形成層塗料) 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂とウレタン樹脂の混合物 25重量部 メチルエチルケトン 70重量部 トルエン 30重量部 二軸延伸された厚さ25μmのポリエチレンテレフタレ
ートフィルムより成るベースシート1上に、グラビアコ
ータを用い実施例1において適用した剥離層塗料を乾燥
温度110℃、塗布厚1.5μmで塗布して剥離層2を
形成した。この上に上記ホログラム形成層塗料をグラビ
アコーターを用い乾燥温度110℃、塗布厚2.0μm
で塗布・乾燥してホログラム形成層9を形成した後、上
記縞状パターン91と縞状記録部3が形成されたニッケ
ル製スタンパ(図示せず)の干渉縞形成面と上記ホログ
ラム形成層9をプレス機にて重ね合せ、160℃の加熱
条件にてエンボス加工を行いホログラム形成層9に上記
縞状パターン91と縞状記録部3を形成した。
ートフィルムより成るベースシート1上に、グラビアコ
ータを用い実施例1において適用した剥離層塗料を乾燥
温度110℃、塗布厚1.5μmで塗布して剥離層2を
形成した。この上に上記ホログラム形成層塗料をグラビ
アコーターを用い乾燥温度110℃、塗布厚2.0μm
で塗布・乾燥してホログラム形成層9を形成した後、上
記縞状パターン91と縞状記録部3が形成されたニッケ
ル製スタンパ(図示せず)の干渉縞形成面と上記ホログ
ラム形成層9をプレス機にて重ね合せ、160℃の加熱
条件にてエンボス加工を行いホログラム形成層9に上記
縞状パターン91と縞状記録部3を形成した。
【0064】次に、このホログラム形成層9上に厚さ約
800オングストロームのZnSを真空蒸着して透明薄
膜層5を形成し、かつ、この透明薄膜層5上へグラビア
コータを用い実施例1において適用した受像・接着層塗
料を乾燥温度110℃、塗布厚2.0μmで塗布して受
像・接着層6を形成し、図2(A)に示すような熱転写
シートを製造した。
800オングストロームのZnSを真空蒸着して透明薄
膜層5を形成し、かつ、この透明薄膜層5上へグラビア
コータを用い実施例1において適用した受像・接着層塗
料を乾燥温度110℃、塗布厚2.0μmで塗布して受
像・接着層6を形成し、図2(A)に示すような熱転写
シートを製造した。
【0065】そして、このようにして製造された熱転写
シートと実施例1において適用した転写リボンを図13
において示した装置内にセットし、実施例1と同様にサ
ーマルヘッドの発熱素子群を画像データに基づき発熱さ
せて熱転写シートの受像・接着層6に多色の画像パター
ン7を形成すると共に、実施例1と同様にポリ塩化ビニ
ルから成るカード基材8へ上記熱転写シートの受像・接
着層6を当接し、熱転写シート側から加熱媒体を加圧・
加熱(加熱温度:150℃)して上記カード基材8上へ
受像・接着層6を圧着させると共に、熱転写シートから
上記ベースシート1を剥離させて図2(B)に示すよう
な白色光再生型ホログラムの縞状パターン91、画像パ
ターン7、及び、縞状記録部3を有するカード(画像表
示体)を製造した。
シートと実施例1において適用した転写リボンを図13
において示した装置内にセットし、実施例1と同様にサ
ーマルヘッドの発熱素子群を画像データに基づき発熱さ
せて熱転写シートの受像・接着層6に多色の画像パター
ン7を形成すると共に、実施例1と同様にポリ塩化ビニ
ルから成るカード基材8へ上記熱転写シートの受像・接
着層6を当接し、熱転写シート側から加熱媒体を加圧・
加熱(加熱温度:150℃)して上記カード基材8上へ
受像・接着層6を圧着させると共に、熱転写シートから
上記ベースシート1を剥離させて図2(B)に示すよう
な白色光再生型ホログラムの縞状パターン91、画像パ
ターン7、及び、縞状記録部3を有するカード(画像表
示体)を製造した。
【0066】このようにして製造されたカード(画像表
示体)を白色光下において肉眼により目視すると、図2
(C)に示すように白色光再生型ホログラムパターンと
顔写真から成る画像パターン7は確認されたが、上記縞
状記録部3は虹彩色を呈する模様と認識されるに過ぎな
いものであった。
示体)を白色光下において肉眼により目視すると、図2
(C)に示すように白色光再生型ホログラムパターンと
顔写真から成る画像パターン7は確認されたが、上記縞
状記録部3は虹彩色を呈する模様と認識されるに過ぎな
いものであった。
【0067】また、このカード(画像表示体)を実施例
1と同様に読取装置の所定の位置にセットし、その縞状
記録部3に対し干渉縞の方向性に対応する方向から67
0nmの可視光レーザを照射すると、スリガラス製のス
クリーン上に『OK』の文字から成るホログラム情報が
写し出されるため実施例1と同様に適正なカード(画像
表示体)か否かの機械的確認が可能なものであった。
1と同様に読取装置の所定の位置にセットし、その縞状
記録部3に対し干渉縞の方向性に対応する方向から67
0nmの可視光レーザを照射すると、スリガラス製のス
クリーン上に『OK』の文字から成るホログラム情報が
写し出されるため実施例1と同様に適正なカード(画像
表示体)か否かの機械的確認が可能なものであった。
【0068】[実施例3]この実施例に係る熱転写シー
ト並びにこの熱転写シートを用いて製造されるカード
(画像表示体)は、上記縞状記録部3にその干渉縞の方
向性が相互に相違する2つのホログラム情報群が多重記
録されている点を除き実施例2に係る熱転写シート並び
にカード(画像表示体)と略同一である。
ト並びにこの熱転写シートを用いて製造されるカード
(画像表示体)は、上記縞状記録部3にその干渉縞の方
向性が相互に相違する2つのホログラム情報群が多重記
録されている点を除き実施例2に係る熱転写シート並び
にカード(画像表示体)と略同一である。
【0069】尚、多重記録された2つのホログラム情報
群を有する縞状記録部3が形成されたニッケル製のスタ
ンパは、以下のような工程を経てマスターホログラムを
作成しこのマスターホログラムを用いて公知の電鋳作業
により製造されている。
群を有する縞状記録部3が形成されたニッケル製のスタ
ンパは、以下のような工程を経てマスターホログラムを
作成しこのマスターホログラムを用いて公知の電鋳作業
により製造されている。
【0070】{マスターホログラムの作成}図3は、1
つの情報パターン(OKの文字から成る)と分割画像
(パターン)との関係を図解的に示した説明図である。
この実施例においては情報パターンをA、B2つの分割
画像として透過原稿を作成した。尚、上記情報パターン
については、網点画像あるいは連続調画像のいずれでも
よい。
つの情報パターン(OKの文字から成る)と分割画像
(パターン)との関係を図解的に示した説明図である。
この実施例においては情報パターンをA、B2つの分割
画像として透過原稿を作成した。尚、上記情報パターン
については、網点画像あるいは連続調画像のいずれでも
よい。
【0071】図5は、上記透過原稿を用いたホログラム
の撮影方法の一例を示す説明図である。この図におい
て、上方側には上述したOの文字から成る分割画像
(A)の透過原稿104と拡散板105が重ねられた状
態で配置され、下方側には感光材料102が塗布された
支持体110が配置されている。そして、拡散板105
の上方から入射光111を入射すると、拡散板105で
拡散され透過原稿104を選択的に透過する。尚、上記
透過原稿104を透過した光を物体光112という。こ
の物体光112は、感光材料102が塗布された上記支
持体110を上方から見て12時の方向でかつ側面から
見て斜め上から照射された参照光113と干渉を起こ
し、上記感光材料102に干渉縞を記録する。尚、この
1回目の露光時間は約3秒間に設定されている。
の撮影方法の一例を示す説明図である。この図におい
て、上方側には上述したOの文字から成る分割画像
(A)の透過原稿104と拡散板105が重ねられた状
態で配置され、下方側には感光材料102が塗布された
支持体110が配置されている。そして、拡散板105
の上方から入射光111を入射すると、拡散板105で
拡散され透過原稿104を選択的に透過する。尚、上記
透過原稿104を透過した光を物体光112という。こ
の物体光112は、感光材料102が塗布された上記支
持体110を上方から見て12時の方向でかつ側面から
見て斜め上から照射された参照光113と干渉を起こ
し、上記感光材料102に干渉縞を記録する。尚、この
1回目の露光時間は約3秒間に設定されている。
【0072】次に、Kの文字から成る分割画像(B)の
透過原稿104に置換え、かつ、感光材料102が塗布
された上記支持体110をその支持体面の中心を軸にし
て90度回転させ透過原稿104との相対位置を変化さ
せると共に、1回目の露光と同様に上記物体光112と
参照光113を4秒間照射して1回目に形成されたOの
文字に対応する干渉縞40aとその方向性が90度相違
するKの文字に対応する干渉縞40bを上記感光材料1
02に多重記録した(図6参照)。尚、上記支持体11
0の回転角度は90度に限らず別の角度で回転させても
当然のことながらよい。また、上記支持体110を回転
させる方法に代えて、2回目の参照光113の入射条
件、すなわち、感光材料102が塗布された上記支持体
110を上方から見て3時の方向でかつ側面から見て斜
め上から照射させてもよい。また、この実施例において
はOの文字から成る分割画像(A)とKの文字から成る
分割画像(B)が二重記録されているが、更に多くの分
割画像をその方向性を相互に変えて多重記録してもよ
い。
透過原稿104に置換え、かつ、感光材料102が塗布
された上記支持体110をその支持体面の中心を軸にし
て90度回転させ透過原稿104との相対位置を変化さ
せると共に、1回目の露光と同様に上記物体光112と
参照光113を4秒間照射して1回目に形成されたOの
文字に対応する干渉縞40aとその方向性が90度相違
するKの文字に対応する干渉縞40bを上記感光材料1
02に多重記録した(図6参照)。尚、上記支持体11
0の回転角度は90度に限らず別の角度で回転させても
当然のことながらよい。また、上記支持体110を回転
させる方法に代えて、2回目の参照光113の入射条
件、すなわち、感光材料102が塗布された上記支持体
110を上方から見て3時の方向でかつ側面から見て斜
め上から照射させてもよい。また、この実施例において
はOの文字から成る分割画像(A)とKの文字から成る
分割画像(B)が二重記録されているが、更に多くの分
割画像をその方向性を相互に変えて多重記録してもよ
い。
【0073】このような二重露光処理を施した後、感光
材料102を現像処理して多重記録された2つのホログ
ラム情報群を有する縞状記録部3を有するマスターホロ
グラムを作成した。
材料102を現像処理して多重記録された2つのホログ
ラム情報群を有する縞状記録部3を有するマスターホロ
グラムを作成した。
【0074】そして、この実施例に係るカード(画像表
示体)を白色光下において肉眼により目視すると、実施
例2に係るカード(画像表示体)と同様に白色光再生型
ホログラムパターンと顔写真から成る画像パターンは確
認されたが、上記縞状記録部3は虹彩色を呈する模様と
認識されるに過ぎないものであった。
示体)を白色光下において肉眼により目視すると、実施
例2に係るカード(画像表示体)と同様に白色光再生型
ホログラムパターンと顔写真から成る画像パターンは確
認されたが、上記縞状記録部3は虹彩色を呈する模様と
認識されるに過ぎないものであった。
【0075】また、このカード(画像表示体)を実施例
1と同様に読取装置の所定の位置にセットし、図7に示
すようにその縞状記録部3に対し2つのホログラム情報
群の干渉縞の方向性に対応させた各々の方向から2つの
可視光レーザ光源L1、L2を用いて670nmの可視
光レーザをそれぞれ照射すると、スリガラス製のスクリ
ーン101に2つのホログラム情報群が合成された『O
K』の文字から成るホログラム情報が写し出され、従っ
て、実施例1と同様に適正なカード(画像表示体)か否
かの機械的確認が可能なものであった。
1と同様に読取装置の所定の位置にセットし、図7に示
すようにその縞状記録部3に対し2つのホログラム情報
群の干渉縞の方向性に対応させた各々の方向から2つの
可視光レーザ光源L1、L2を用いて670nmの可視
光レーザをそれぞれ照射すると、スリガラス製のスクリ
ーン101に2つのホログラム情報群が合成された『O
K』の文字から成るホログラム情報が写し出され、従っ
て、実施例1と同様に適正なカード(画像表示体)か否
かの機械的確認が可能なものであった。
【0076】尚、この実施例に係るカード(画像表示
体)の縞状記録部3に対し一方向からレーザ光を入射し
てそのデッドコピーを試みたところ、『OK』の文字か
ら成る情報パターンの一部しか再現できなかった。従っ
て、実施例1〜2に係るカード(画像表示体)に較べて
更に偽造・変造が困難なものであった。
体)の縞状記録部3に対し一方向からレーザ光を入射し
てそのデッドコピーを試みたところ、『OK』の文字か
ら成る情報パターンの一部しか再現できなかった。従っ
て、実施例1〜2に係るカード(画像表示体)に較べて
更に偽造・変造が困難なものであった。
【0077】[実施例4]この実施例に係る熱転写シー
ト並びにこの熱転写シートを用いて製造されるカード
(画像表示体)は、上記縞状記録部3にその干渉縞の方
向性が相互に相違しかつ各々独立の情報パターンを構成
する2つのホログラム情報群が多重記録されている点を
除き実施例3に係る熱転写シート並びにカード(画像表
示体)と略同一である。
ト並びにこの熱転写シートを用いて製造されるカード
(画像表示体)は、上記縞状記録部3にその干渉縞の方
向性が相互に相違しかつ各々独立の情報パターンを構成
する2つのホログラム情報群が多重記録されている点を
除き実施例3に係る熱転写シート並びにカード(画像表
示体)と略同一である。
【0078】尚、図4は、2つの情報パターン(互いに
直交する方向に設けられたOKの文字から成る2つのパ
ターン)と分割画像(一方のOKの文字から成るパター
ンAと、他方のOKの文字から成るパターンB)との関
係を図解的に示した説明図である。
直交する方向に設けられたOKの文字から成る2つのパ
ターン)と分割画像(一方のOKの文字から成るパター
ンAと、他方のOKの文字から成るパターンB)との関
係を図解的に示した説明図である。
【0079】そして、このカード(画像表示体)を実施
例3と同様に読取装置の所定の位置にセットし、図8に
示すようにその縞状記録部3に対し2つのホログラム情
報群の干渉縞の方向性に対応させた各々の方向から2つ
の可視光レーザ光源L1、L2を用いて670nmの可
視光レーザをそれぞれ照射すると、スリガラス製のスク
リーン101に『OK』の文字から成る2つのホログラ
ム情報が各々写し出されるため、実施例1と同様に適正
なカード(画像表示体)か否かの機械的確認が可能なも
のであり、かつ、実施例3に係るカード(画像表示体)
と同様に偽造・変造が極めて困難なものであった。
例3と同様に読取装置の所定の位置にセットし、図8に
示すようにその縞状記録部3に対し2つのホログラム情
報群の干渉縞の方向性に対応させた各々の方向から2つ
の可視光レーザ光源L1、L2を用いて670nmの可
視光レーザをそれぞれ照射すると、スリガラス製のスク
リーン101に『OK』の文字から成る2つのホログラ
ム情報が各々写し出されるため、実施例1と同様に適正
なカード(画像表示体)か否かの機械的確認が可能なも
のであり、かつ、実施例3に係るカード(画像表示体)
と同様に偽造・変造が極めて困難なものであった。
【0080】[実施例5]この実施例に係る熱転写シー
ト並びにこの熱転写シートを用いて製造されるカード
(画像表示体)は、上記縞状記録部3が3つの領域に分
割されかつ個々の領域にその干渉縞の方向性が相互に相
違する3つのホログラム情報群が別々に記録されている
点を除き実施例3に係る熱転写シート並びにカード(画
像表示体)と略同一である。
ト並びにこの熱転写シートを用いて製造されるカード
(画像表示体)は、上記縞状記録部3が3つの領域に分
割されかつ個々の領域にその干渉縞の方向性が相互に相
違する3つのホログラム情報群が別々に記録されている
点を除き実施例3に係る熱転写シート並びにカード(画
像表示体)と略同一である。
【0081】尚、図9は、1つの情報パターン(凸の文
字から成るパターン)と3つの分割画像(パターン)と
の関係を図解的に示した説明図である。
字から成るパターン)と3つの分割画像(パターン)と
の関係を図解的に示した説明図である。
【0082】また、この実施例においては、そのマスタ
ーホログラムを作成するに際し、図10に示すように透
過原稿104と感光材料102との間に上記3つの分割
画像に対応した図11に示すような分割画像用マスク1
15を介在させており、この分割画像用マスク115作
用により上記縞状記録部3が3つの領域に分割されかつ
各々の領域に3つのホログラム情報群が別々に記録され
ている。
ーホログラムを作成するに際し、図10に示すように透
過原稿104と感光材料102との間に上記3つの分割
画像に対応した図11に示すような分割画像用マスク1
15を介在させており、この分割画像用マスク115作
用により上記縞状記録部3が3つの領域に分割されかつ
各々の領域に3つのホログラム情報群が別々に記録され
ている。
【0083】そして、このカード(画像表示体)を実施
例3と同様に読取装置の所定の位置にセットし、その縞
状記録部3に対し3つのホログラム情報群の干渉縞の方
向性に対応させた各々の方向から3つの可視光レーザ光
源を用いて670nmの可視光レーザをそれぞれ照射す
ると、スリガラス製のスクリーンに3つのホログラム情
報群が合成された『凸』の文字から成る1つのホログラ
ム情報が写し出されるため、実施例1と同様に適正なカ
ード(画像表示体)か否かの機械的確認が可能なもので
あり、かつ、実施例3に係るカード(画像表示体)と同
様に偽造・変造が極めて困難なものであった。
例3と同様に読取装置の所定の位置にセットし、その縞
状記録部3に対し3つのホログラム情報群の干渉縞の方
向性に対応させた各々の方向から3つの可視光レーザ光
源を用いて670nmの可視光レーザをそれぞれ照射す
ると、スリガラス製のスクリーンに3つのホログラム情
報群が合成された『凸』の文字から成る1つのホログラ
ム情報が写し出されるため、実施例1と同様に適正なカ
ード(画像表示体)か否かの機械的確認が可能なもので
あり、かつ、実施例3に係るカード(画像表示体)と同
様に偽造・変造が極めて困難なものであった。
【0084】
【発明の効果】請求項1〜2に係る発明によれば、肉眼
により目視される画像パターンや白色光再生型ホログラ
ム画像に加えて、白色光下では確認が困難で単色光によ
り再生される単色光再生型ホログラムの縞状記録部を具
備しているため、その分、偽造・変造がされ難くなり、
かつ、偽造・変造がなされた場合にも肉眼による真偽判
定に加えて上記単色光再生型ホログラムによる真偽判定
もなされるため、偽造・変造の事実をより確実に発見で
きる効果を有している。
により目視される画像パターンや白色光再生型ホログラ
ム画像に加えて、白色光下では確認が困難で単色光によ
り再生される単色光再生型ホログラムの縞状記録部を具
備しているため、その分、偽造・変造がされ難くなり、
かつ、偽造・変造がなされた場合にも肉眼による真偽判
定に加えて上記単色光再生型ホログラムによる真偽判定
もなされるため、偽造・変造の事実をより確実に発見で
きる効果を有している。
【0085】また、請求項3〜4に係る発明によれば、
縞状記録部の分割された個々の領域にその干渉縞の方向
性が相互に相違する複数のホログラム情報群が別々に記
録されていることから、上記縞状記録部に一方向からレ
ーザ光を入射しても請求項3に係る画像表示体では各々
独立の情報パターンを構成するホログラム情報群の一部
しかデッドコピーができず、また、請求項4に係る画像
表示体においては1つの情報パターンを構成するホログ
ラム情報群の一部しかデッドコピーができないため、上
記縞状記録部のデッドコピーによる偽造・変造を確実に
防止できる効果を有している。
縞状記録部の分割された個々の領域にその干渉縞の方向
性が相互に相違する複数のホログラム情報群が別々に記
録されていることから、上記縞状記録部に一方向からレ
ーザ光を入射しても請求項3に係る画像表示体では各々
独立の情報パターンを構成するホログラム情報群の一部
しかデッドコピーができず、また、請求項4に係る画像
表示体においては1つの情報パターンを構成するホログ
ラム情報群の一部しかデッドコピーができないため、上
記縞状記録部のデッドコピーによる偽造・変造を確実に
防止できる効果を有している。
【0086】他方、請求項5〜6に係る発明によれば、
縞状記録部にその干渉縞の方向性が相互に相違する複数
のホログラム情報群が多重記録されていることから、上
記縞状記録部に一方向からレーザ光を入射しても請求項
5に係る画像表示体では各々独立の情報パターンを構成
するホログラム情報群の一部しかデッドコピーができ
ず、また、請求項6に係る画像表示体においては1つの
情報パターンを構成するホログラム情報群の一部しかデ
ッドコピーができないため、請求項3〜4に係る発明と
同様に、縞状記録部のデッドコピーによる偽造・変造を
確実に防止できる効果を有している。
縞状記録部にその干渉縞の方向性が相互に相違する複数
のホログラム情報群が多重記録されていることから、上
記縞状記録部に一方向からレーザ光を入射しても請求項
5に係る画像表示体では各々独立の情報パターンを構成
するホログラム情報群の一部しかデッドコピーができ
ず、また、請求項6に係る画像表示体においては1つの
情報パターンを構成するホログラム情報群の一部しかデ
ッドコピーができないため、請求項3〜4に係る発明と
同様に、縞状記録部のデッドコピーによる偽造・変造を
確実に防止できる効果を有している。
【0087】次に、請求項7〜8に係る発明によれば、
請求項1〜6記載の発明に係る画像表示体を確実かつ簡
便に製造できる効果を有している。
請求項1〜6記載の発明に係る画像表示体を確実かつ簡
便に製造できる効果を有している。
【図1】図1(A)は実施例1に係る熱転写シートの断
面説明図、図1(B)はこの熱転写シートを用いて製造
された画像表示体の断面説明図、図1(C)はこの画像
表示体の正面図、図1(D)はこの画像表示体に設けら
れた縞状記録部に可視光レーザを照射してそのホログラ
ム情報を読取る方法を示す説明図。
面説明図、図1(B)はこの熱転写シートを用いて製造
された画像表示体の断面説明図、図1(C)はこの画像
表示体の正面図、図1(D)はこの画像表示体に設けら
れた縞状記録部に可視光レーザを照射してそのホログラ
ム情報を読取る方法を示す説明図。
【図2】図2(A)は実施例2に係る熱転写シートの断
面説明図、図2(B)はこの熱転写シートを用いて製造
された画像表示体の断面説明図、図2(C)はこの画像
表示体の正面図をそれぞれ示す。
面説明図、図2(B)はこの熱転写シートを用いて製造
された画像表示体の断面説明図、図2(C)はこの画像
表示体の正面図をそれぞれ示す。
【図3】実施例3に係る情報パターンと分割画像の関係
を示す説明図。
を示す説明図。
【図4】実施例4に係る情報パターンと分割画像の関係
を示す説明図。
を示す説明図。
【図5】実施例3に係るホログラム撮影方法の一例を示
す説明図。
す説明図。
【図6】多重記録されたマスターホログラムの概略斜視
図。
図。
【図7】実施例3に係る画像表示体のホログラム情報を
読取る方法を示す説明図。
読取る方法を示す説明図。
【図8】実施例4に係る画像表示体のホログラム情報を
読取る方法を示す説明図。
読取る方法を示す説明図。
【図9】実施例5に係る情報パターンと分割画像の関係
を示す説明図。
を示す説明図。
【図10】実施例5に係るホログラム撮影方法の一例を
示す説明図。
示す説明図。
【図11】実施例5において適用された分割画像用マス
クの平面図。
クの平面図。
【図12】図12(A)及び(B)は従来例に係る画像
表示体の正面図。
表示体の正面図。
【図13】熱転写シートを用いて画像表示体を製造する
ための装置の説明図。
ための装置の説明図。
【図14】図14(A)〜(D)は熱転写シートを用い
て画像表示体を製造する工程を示す説明図。
て画像表示体を製造する工程を示す説明図。
1 ベースシート 2 剥離層 3 縞状記録部 4 透明樹脂層 5 透明薄膜層 6 受像・接着層 7 画像パターン 8 カード基材 9 ホログラム形成層 91 縞状パターン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 多田 芳昭 東京都台東区台東一丁目5番1号 凸版印 刷株式会社内 (72)発明者 佐藤 高志 東京都台東区台東一丁目5番1号 凸版印 刷株式会社内
Claims (8)
- 【請求項1】画像データに基づく昇華転写手段により形
成された画像パターンを有する受像層を基材上に備える
画像表示体において、 上記画像パターンを有する受像層上に、透明薄膜層と、
この透明薄膜層より屈折率が小さくかつ単色光により再
生される単色光再生型ホログラムの縞状記録部を有する
透明樹脂層が設けられていることを特徴とする画像表示
体。 - 【請求項2】白色光により再生される白色光再生型ホロ
グラムの縞状パターンが設けられたホログラム形成層
と、この縞状パターン面に沿って設けられホログラム形
成層よりその屈折率が大きい透明薄膜層と、この透明薄
膜層に隣接して設けられ画像データに基づく昇華転写手
段により形成された画像パターンを有する受像層とを基
材上に備え、ホログラム画像と共に上記ホログラム形成
層と透明薄膜層を通して画像パターンが認識される画像
表示体において、 上記ホログラム形成層に白色光再生型ホログラムの縞状
パターンと共に単色光により再生される単色光再生型ホ
ログラムの縞状記録部が設けられていることを特徴とす
る画像表示体。 - 【請求項3】上記単色光再生型ホログラムの縞状記録部
が複数の領域に分割されており、かつ、分割された個々
の領域にその干渉縞の方向性が相互に相違する複数のホ
ログラム情報群が別々に記録されていると共に、各ホロ
グラム情報群が再生されて各々独立の情報パターンを構
成することを特徴とする請求項1又は2記載の画像表示
体。 - 【請求項4】上記単色光再生型ホログラムの縞状記録部
が複数の領域に分割されており、かつ、分割された個々
の領域にその干渉縞の方向性が相互に相違する複数のホ
ログラム情報群が別々に記録されていると共に、各ホロ
グラム情報群が同時に再生されて1つの情報パターンを
構成することを特徴とする請求項1又は2記載の画像表
示体。 - 【請求項5】上記単色光再生型ホログラムの縞状記録部
にその干渉縞の方向性が相互に相違する複数のホログラ
ム情報群が多重記録されており、かつ、各ホログラム情
報群が再生されて各々独立の情報パターンを構成するこ
とを特徴とする請求項1又は2記載の画像表示体。 - 【請求項6】上記単色光再生型ホログラムの縞状記録部
にその干渉縞の方向性が相互に相違する複数のホログラ
ム情報群が多重記録されており、かつ、各ホログラム情
報群が同時に再生されて1つの情報パターンを構成する
ことを特徴とする請求項1又は2記載の画像表示体。 - 【請求項7】請求項1、3、4、5又は6記載の画像表
示体を熱転写法により製造する際に使用される熱転写シ
ートにおいて、 耐熱性ベースシートと、このベースシート上に剥離可能
に設けられた剥離層と、この剥離層上に設けられ単色光
再生型ホログラムの縞状記録部を有する透明樹脂層と、
この透明樹脂層上に設けられ透明樹脂層よりその屈折率
が大きい透明薄膜層と、この透明薄膜層上に設けられ画
像データに基づく昇華転写手段により画像パターンが形
成されると共に上記画像表示体の基材に対して熱接着性
を有する受像・接着層を備えることを特徴とする熱転写
シート。 - 【請求項8】請求項2、3、4、5又は6記載の画像表
示体を熱転写法により製造する際に使用される熱転写シ
ートにおいて、 耐熱性ベースシートと、このベースシート上に剥離可能
に設けられた剥離層と、この剥離層上に設けられ白色光
再生型ホログラムの縞状パターンと単色光再生型ホログ
ラムの縞状記録部を有するホログラム形成層と、ホログ
ラム形成層の縞状パターン面に沿って設けられホログラ
ム形成層よりその屈折率が大きい透明薄膜層と、この透
明薄膜層上に設けられ画像データに基づく昇華転写手段
により画像パターンが形成されると共に上記画像表示体
の基材に対して熱接着性を有する受像・接着層を備える
ことを特徴とする熱転写シート。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5116234A JPH06332359A (ja) | 1993-05-18 | 1993-05-18 | 画像表示体とこの製造に使用される熱転写シート |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5116234A JPH06332359A (ja) | 1993-05-18 | 1993-05-18 | 画像表示体とこの製造に使用される熱転写シート |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06332359A true JPH06332359A (ja) | 1994-12-02 |
Family
ID=14682143
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5116234A Pending JPH06332359A (ja) | 1993-05-18 | 1993-05-18 | 画像表示体とこの製造に使用される熱転写シート |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06332359A (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001272903A (ja) * | 2000-03-06 | 2001-10-05 | Illinois Tool Works Inc <Itw> | 紙サポートを含むホログラフィック要素及びホログラフィックイメージを紙サポートへ転写するプロセス |
JP2006047721A (ja) * | 2004-08-05 | 2006-02-16 | Dainippon Printing Co Ltd | 画像形成方法、及び画像形成装置 |
JP2006244097A (ja) * | 2005-03-03 | 2006-09-14 | National Printing Bureau | 認証媒体の作製方法及びその認証方法 |
JP2008501553A (ja) * | 2004-06-03 | 2008-01-24 | データカード・コーポレイシヨン | セキュリティが強化された身分証明用文書 |
JP2009139676A (ja) * | 2007-12-07 | 2009-06-25 | Dainippon Printing Co Ltd | リップマンホログラムの真贋判定方法及びリップマンホログラムの真贋判定装置 |
JP4580573B2 (ja) * | 2001-03-13 | 2010-11-17 | 大日本印刷株式会社 | 偽造防止媒体及びその真偽判別装置 |
JP2016501493A (ja) * | 2012-12-10 | 2016-01-18 | ウエイハイ ホアリン オプト−エレクトロニクス カンパニー リミテッド | 画像識別装置及び画像読取装置 |
-
1993
- 1993-05-18 JP JP5116234A patent/JPH06332359A/ja active Pending
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001272903A (ja) * | 2000-03-06 | 2001-10-05 | Illinois Tool Works Inc <Itw> | 紙サポートを含むホログラフィック要素及びホログラフィックイメージを紙サポートへ転写するプロセス |
JP4580573B2 (ja) * | 2001-03-13 | 2010-11-17 | 大日本印刷株式会社 | 偽造防止媒体及びその真偽判別装置 |
JP2008501553A (ja) * | 2004-06-03 | 2008-01-24 | データカード・コーポレイシヨン | セキュリティが強化された身分証明用文書 |
JP2006047721A (ja) * | 2004-08-05 | 2006-02-16 | Dainippon Printing Co Ltd | 画像形成方法、及び画像形成装置 |
JP2006244097A (ja) * | 2005-03-03 | 2006-09-14 | National Printing Bureau | 認証媒体の作製方法及びその認証方法 |
JP2009139676A (ja) * | 2007-12-07 | 2009-06-25 | Dainippon Printing Co Ltd | リップマンホログラムの真贋判定方法及びリップマンホログラムの真贋判定装置 |
JP2016501493A (ja) * | 2012-12-10 | 2016-01-18 | ウエイハイ ホアリン オプト−エレクトロニクス カンパニー リミテッド | 画像識別装置及び画像読取装置 |
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