JP2001179887A - 窓貼用熱線反射フィルム - Google Patents

窓貼用熱線反射フィルム

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JP2001179887A
JP2001179887A JP36944499A JP36944499A JP2001179887A JP 2001179887 A JP2001179887 A JP 2001179887A JP 36944499 A JP36944499 A JP 36944499A JP 36944499 A JP36944499 A JP 36944499A JP 2001179887 A JP2001179887 A JP 2001179887A
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film
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ray reflective
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JP36944499A
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Kiminori Nishiyama
公典 西山
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Teijin Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来のハードコート層を積層した熱線反射フ
ィルムよりも高度の耐擦傷性を有し、且つ、窓に熱線反
射フィルムを貼り合せる際のハンドリング性が確保され
た窓貼用熱線反射フィルムの提供。 【解決手段】 熱可塑性樹脂フィルムの少なくとも片面
に金属薄膜層を積層した透明な熱線反射フィルムと、そ
の一方に積層されたハードコート層および他方の面に積
層されたアクリル系粘着剤層とからなる窓貼用熱線反射
フィルムにおいて、該ハードコート層が、その重量を基
準として、無機微粒子を20重量%以上80重量%未満
含有することを特徴とする窓貼用熱線反射フィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、窓貼用熱線反射フ
ィルムに関し、さらに詳しくは、耐擦傷性と、熱線反射
フィルムを窓の透明開口部に貼り付ける際のハンドリン
グ性とが改善された窓貼用熱線反射フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】透明な熱線反射フィルムは、一般に透明
なポリエステルなどの熱可塑性樹脂フィルムを基材と
し、これに金、銀、銅などからなる金属薄膜層を光学積
層体として貼り合せたものである。このような透明な熱
線反射フィルムは、金属薄膜によって可視光線を高度に
透過しつつ近赤外線や赤外線を高度に反射する熱線反射
特性を有するので、例えば、高温作業場の監視窓に貼っ
て、該監視窓から放出される熱輻射の低減に利用されて
いる。また、熱線反射フィルムは、基材となる熱可塑性
樹脂のフィルムの熱伝導度がガラスなどに比べて低いこ
とから、熱線反射特性に加えて熱遮断特性をも有するの
で、例えば、建物もしくは乗り物などの採光窓、植物な
どを入れる透明ケースまたは冷凍もしくは冷蔵ショーケ
ースに貼って、冷暖房効果の向上や急激な温度変化の抑
制にも利用されている。さらにまた、熱線反射フィルム
は、金属薄膜の低い電気抵抗による電磁波遮蔽効果を利
用して、例えば、ディスプレイなどの映像表示装置の前
面にも貼られている。
【0003】ところで、このような熱線反射フィルム
は、清掃などの際に表面に擦傷キズが入って透明性が低
下するのを防ぐため、熱線反射フィルムの表面に保護層
としてハードコート層が形成される。しかしながら、こ
のハードコート層による耐擦傷性も未だ十分でなく、さ
らなるハードコート層の耐擦傷性向上が望まれていた。
しかも、ハードコート層を表面に形成した熱線反射フィ
ルムは、一般的にハードコート層の樹脂の収縮が基材を
構成する熱可塑性樹脂の収縮よりも大きいため、カール
してしまうという問題があった。なお、ここでいうカー
ルとは、熱線反射フィルムが、それぞれの面の収縮応力
または収縮率の差によって反り返る現象を意味する。
【0004】そして、本発明者らが上述の監視窓、採光
窓、透明ケースまたはショーケースといったいわゆる窓
を有する既製品に貼り合わせたところ、施行工程のハン
ドリング性が極めて悪化することが判明した。通常、熱
線反射フィルムと窓とが接触した瞬間に接合すると、熱
線反射フィルムと窓との間に空気が少しでも入るとその
部分が膨らみやねじれとなったり、また、貼り合せる際
の熱線反射フィルムと窓との位置が少しでもずれるとず
れたまま接合されたりして、正確な貼り合せは望めな
い。なお、ディスプレイなど精密機器に用いる場合だ
と、ローラーなどで熱線反射フィルムをベースとなる基
材に押さえつけながら貼り合せるため、上記のような問
題はない。
【0005】そのため、既製品の窓に熱線反射フィルム
を貼り合せる場合、熱線反射フィルムの貼り合される側
の面は、水などが存在する湿潤下にすると接合力が弱い
アクリル系粘着剤層が形成されている。そして、アクリ
ル系粘着剤の上記特性を利用して、一般に水などを吹き
付けた濡れた状態の窓に、窓の形状に合わせて裁断され
た熱線反射フィルムを貼り付け、窓上で熱線反射フィル
ムを滑らせて熱線反射フィルムと窓の位置を合わせた
後、水を蒸発させて窓にアクリル系粘着剤層を接合させ
る。換言すれば、熱線反射フィルムと窓との位置を修正
したり、熱線反射フィルムと窓との間の空気を除去する
ための極めて熱線反射フィルムと窓との接合力が弱い疑
似的な接合状態を介しているので、熱線反射フィルムと
窓との位置が極めて正確に合わされるのである。ところ
が、熱線反射フィルムがカールを有すると、接合力が弱
い疑似的な接合状態の間は窓とアクリル系粘着剤層との
結合力が弱いため、その間に例えば、熱線反射フィルム
の端部が捲れあがったりして、極めてハンドリング性が
悪化するのである。
【0006】このように、従来のハードコート層よりも
高度の耐擦傷性を有し、且つ、窓に熱線反射フィルムを
貼り合せる際のハンドリング性が確保された窓貼用熱線
反射フィルムは未だ提供されていないのが現状である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、かか
る従来技術の問題を解消し、従来のハードコート層より
も高度の耐擦傷性を有し、且つ、窓に熱線反射フィルム
を貼り合せる際のハンドリング性が確保された窓貼用熱
線反射フィルムの提供にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者は、これらの問
題を解決すべく鋭意検討した結果、熱線反射フィルムの
表面を保護するハードコート層の少なくとも20wt%
を無機微粒子とするとき、ハードコート層の耐擦傷性が
向上するだけでなく、窓に熱線反射フィルムを貼り合せ
る際のハンドリング性をも改善できることを見出した。
【0009】かくして本発明によれば、熱可塑性樹脂フ
ィルムの少なくとも片面に金属薄膜層を積層した透明な
熱線反射フィルムと、その一方の面に積層されたハード
コート層および他方の面に積層されたアクリル系粘着剤
層とからなる窓貼用熱線反射フィルムにおいて、該ハー
ドコート層が、その重量を基準として、無機微粒子を2
0重量%以上80重量%未満含有することを特徴とする
窓貼用熱線反射フィルムが提供される。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の窓貼用熱線反射フ
ィルムを説明する。 [熱線反射フィルム]本発明における熱線反射フィルム
とは、基材として熱可塑性樹脂フィルムを用い、それの
少くとも片面に金属薄膜層を積層したものである。熱可
塑性樹脂フィルムとしては、透明であって、可撓性を有
し、スパッタ法や真空蒸着法等により薄膜層を形成し得
る耐熱性を備えたものである。具体的には、ナイロンや
ポリエステルなどのフィルムがあげられ、その中でも、
ポリエチレンテレフタレートやポリエチレンナフタレー
トやポリエチレンナフタレートなどのポリエステルフィ
ルムが好ましい。特に、耐熱性、機械的強度に優れる二
軸延伸ポリエチレンテレフタレートフイルムが好まし
い。
【0011】かかるポリエステルフィルムは、従来から
知られている方法で製造することができる。例えば、二
軸延伸ポリエステルフィルムは、ポリエステルを乾燥
後、Tm〜(Tm+70)℃の温度(但し、Tm:ポリ
エステルの融点)で押出機にて溶融し、ダイ(例えばT
−ダイ、I−ダイ等)から回転冷却ドラム上に押出し、
40〜90℃で急冷して未延伸フィルムを製造し、つい
で該未延伸フィルムを(Tg−10)〜(Tg+70)
℃の温度(Tg:ポリエステルのガラス転移温度)で、
縦方向と横方向にそれぞれ2.5〜8.0倍の倍率で延
伸し、必要に応じて、180〜250℃の温度で1〜6
0秒間熱固定することにより製造できる。フィルムの厚
みは5〜200μmの範囲が好ましい。
【0012】本発明において、熱可塑性樹脂フィルム
は、透明性を維持しつつハンドリング特性を付与するた
めに、平均粒径が0.3〜1.0μm、好ましくは0.
5〜0.7μmの不活性粒子が、最終の熱可塑性樹脂組
成物の重量を基準として、0.001〜0.01重量
%、好ましくは0.002〜0.005重量%添加され
る。
【0013】粒子の平均粒径が1.0μmを超えるかあ
るいは添加量が0.01重量%を超えると熱線反射フィ
ルムの透明度や曇り度が低下し、他方、平均粒径が0.
3μm未満かあるいは添加量が0.001重量%未満で
あると、ハンドリング活性粒子の種類としては、例えば
炭酸カルシウム、酸化カルシウム、酸化アルミニウム、
カオリン、酸化珪素、酸化亜鉛、カーボンブラック、炭
化珪素、酸化錫、架橋アクリル樹脂粒子、架橋ポリスチ
レン樹脂粒子、メラミン樹脂粒子、架橋シリコーン樹脂
粒子等が好ましい。
【0014】次に、本発明における金属薄膜層(以下、
“熱線反射層”と称することもある。)は、Au、A
g、Cu等の金属を薄膜化したものが例示される。これ
らの中、可視光線の吸収がほとんど無いAgを薄膜化し
たものが特に好ましい。勿論、金属薄膜層は必要に応じ
て金属物質を2種以上併用してもよい。かかる金属層の
形成方法としては気相成長法が好ましく、特に真空蒸着
法、スパッター法またはプラズマCVD法が好ましい。
金属層の厚みは、本発明の熱線反射フィルムの波長40
0〜750nmにおける可視光透過率が少くとも70%
になるように5〜1000nmの範囲にあることが好ま
しい。厚みが5nm未満であると近赤外線および赤外線
透過率が高くなって十分な熱線反射効果が発揮難く、他
方、1000nmを超えると可視光透過率が低下して透
明性が悪くなる。
【0015】ところで、熱線反射層は、可視光線の反射
を抑制し透過特性を高めるために、透明且つ高屈折率で
ある誘電体層と、前述の金属薄膜層とを交互に積層して
なる層であることが好ましい。このような誘電体層とし
ては、TiO2、Ta25、ZrO2、SnO、Si
2、In23およびZnO等を薄膜化したものが好ま
しく挙げられる。この中でもアルキルチタネート又はア
ルキルジルコニウムの加水分解により得られる有機化合
物由来のTiO2又はZrO2が加工性に優れるので好ま
しい。誘電体層の形成方法としては、気相成長法が好ま
しく、特に真空蒸着法、スパッター法またはプラズマC
VD法が好ましい。なお、誘電体層は、前述の金属薄膜
層をサンドイッチ状に挟む積層形態をとることで、透明
性を増すことができる。かかる誘電体層の厚みは、積層
体の光学特性範囲を満足するように前述の金属層と併せ
て設定すれば良く、好ましい誘電体層の厚みは0.1〜
750nmの範囲である。
【0016】[ハードコート層]本発明の窓貼用熱線反
射フィルムは、前述の熱可塑性樹脂フィルムまたは熱線
反射層の上層に、耐擦傷性を高めるための表面保護層と
して、熱や紫外線などで硬化する樹脂からなるハードコ
ート層が積層される。そして、本発明の最大の特徴は、
該ハードコート層にあり、詳しくは、該硬化型の樹脂
に、ハードコート層の重量を基準として、無機微粒子を
20重量以上80重量%未満含有させることで、ハード
コート層の耐擦傷性の向上と収縮の低減とを同時に達成
したことにある。これは、無機微粒子を含有させること
でハードコート層の膜高度を高めたところ、元々体積収
縮がほとんどない無機微粒子の存在によって、該硬化型
の樹脂の体積収縮が緩和されるためと考えられる。無機
微粒子が、20重量%未満では、ハードコート層の耐擦
傷性の向上や収縮の低減といった効果が十分に発揮され
ず、他方、80重量%以上添加すると、ハードコート層
の屈曲性が過度に低下し、熱線反射フイルムを屈曲させ
た際に、クラックなどの欠陥が発生する。
【0017】本発明で使用する無機微粒子としては、チ
タン、シリカ、ジルコニウム、アルミニウム、マグネシ
ウム、亜鉛または錫などを含む無機化合物の微粒子が挙
げられる。この無機微粒子の粒径は、可視光線の透過性
を確保することから、高々1000nm、特に10〜5
00nmの範囲にあるものが好ましい。また、無機微粒
子は、ハードコート層を形成する硬化型の樹脂との結合
カが高いほうがハードコート層からの脱落を抑制できる
ことから、単官能または多官能のアクリレートなどの光
重合反応性を有する感光性基を、表面に導入しているこ
とが好ましい。
【0018】本発明で使用する硬化型の樹脂としては、
熱や紫外線で硬化するものであり、成形が容易なことか
ら、紫外線硬化型樹脂、特にその中でも鉛筆硬度が少な
くとも2Hのものが好ましい。
【0019】このような紫外線硬化型樹脂としては、例
えば、多価アルコールを有するアクリル酸又はメタクリ
ル酸エステルのような多官能性のアクリレート樹脂、並
びに、ジイソシアネートおよび多価アルコールを有する
アクリル酸やメタクリル酸から合成されるような多官能
性のウレタンアクリレート樹脂などを挙げることができ
る。さらにアクリレート系の官能基を有するポリエーテ
ル樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、アルキッド
樹脂、スピロアセタール樹脂、ポリブタジエン樹脂また
はポリチオールポリエン樹脂等も好適に使用することが
できる。
【0020】また、これらの樹脂の反応性希釈剤として
は、比較的低粘度である1,6―ヘキサンジオールジ
(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ
(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、ヘキサンジオール(メタ)アクリレ
ート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレー
ト、トリメチロールプロパントリ(メ夕)アクリレー
ト、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレー
ト、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート等
の2官能以上のモノマーやオリゴマー、並びに、N―ビ
ニルピロリドン、エチルアクリレート、プロピルアクリ
レート等のアクリル酸エステル類、エチルメタクリレー
ト、プロピルメタクリレート、イソプロピルメタクリレ
ート、ブチルメタクリレート、ヘキシルメタクリレー
ト、イソオクチルメタクリレート、2―ヒドロキシエチ
ルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、ノ
ニルフェニルメタクリレート等のメタクリル酸エステル
類、テトラヒドロフルフリルメタクリレート、及ビその
カプロラクトン変成物などの誘導体、スチレン、α一メ
チルスチレンまたはアクリル酸等の単官能モノマーが挙
げられ、これらは1種に限らず、2種以上を併用しても良
い。
【0021】さらにまた、これらの樹脂の光増感剤(ラ
ジカル重合開始剤)としては、ペンゾイン、べンゾイン
メチルエーテル、べンゾインエチルエーテル、ベンゾイ
ンイソプロピルエーテル、べンジルメチルケタールなど
のべンゾインとそのアルキルエーテル類;アセトフェノ
ン、2,2―ジメトキシ―2―フェニルアセトフェノ
ン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンなど
のアセトフェノン類;メチルアントラキノン、2―エチ
ルアントラキノン、2―アミルアントラキノンなどのア
ントラキノン類;チオキサントン、2,4―ジエチルチ
オキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン
などのチオキサントン類;アセトフェノンジメチルケタ
ール、ベンジルジメチルケタールなどのケタール類;ベ
ンゾフェノン、4,4―ビスメチルアミノべンゾフェノ
ンなどのベンゾフェノン類及びアゾ化合物などがある。
これらは単独または2種以上の混合物として使用でき、
さらにはトリエタノールアミン、メチルジエタノールア
ミンなどの第3級アミン;2―ジメチルアミノエチル安
息香酸、4―ジメチルアミノ安息香酸エチルなどの安息
香酸誘導体等の光開始助剤などと組み合わせて使用する
ことができる。これらの有機過酸化物や光重合開始剤の
使用量は、前記樹脂組成物の重合性成分100重量部に
対して0.5〜20重量部、好ましくは1〜15重量部
である。
【0022】なお、上述の硬化型の樹脂は、必要に応じ
て公知の一般的な塗料添加剤を配合しても良い。例えば
レベリングや表面スリップ性等を付与するシリコーン系
やフッソ系の添加剤は硬化膜表面の傷つき防止性に効果
があることに加えて、活性エネルギー線として紫外線を
利用する場合は前記添加剤の空気界面へのブリードによ
って、酸素による樹脂の硬化阻害を低下させることがで
き、低照射強度条件下に於いても有効な硬化度合を得る
ことができる。これらの添加量は、活性エネルギー線硬
化型樹脂100重量部に対し0.01〜0.5重量部が
適当である。
【0023】ハードコート層の形成方法としては、バー
コート法、ドクターブレード法、リバースロールコート
法、グラビアロールコート法等の公知の塗布方法で上記
成分を含む塗布液を塗布する方法を用いることができ、
塗膜厚みは0.5〜10μm特に、1〜5μmが好まし
い。厚みが0.5μm未満ではハードコート層としての
耐擦傷性の機能が不十分になり易く、他方、10μmを
越えると過剰特性でコストアップとなる。
【0024】このようにして得られるハードコート層と
しては、スチールウールによる摩耗前後のヘーズ値の差
(△H)が、高々5%、特に高々1%であることが好ま
しい。なお、本発明におけるスチールウールによる摩耗
前後のヘーズ値の差(△H)とは、表面保護層であるハ
ードコート層の表面を、スチールウール♯0000を用
いて、荷重300gで100往復擦って摩耗させ、摩耗
前後のヘーズ値を、それぞれ日本電色工業社製のヘーズ
測定器(NDH−20)を使用して測定し、摩耗後のヘ
ーズ値から摩耗前のヘーズ値を差し引いたものである。
【0025】[アクリル系粘着剤]本発明では、熱線反
射フィルムを窓などに貼り付けるために、ハードコート
層が形成されている側とは、反対側の熱線反射フィルム
の表面には、アクリル系粘着剤が積層されている。
【0026】本発明で使用するアクリル系粘着剤は、溶
剤系およびエマルジョン系どちらでも良いが、粘着力等
を高め易いことから、溶剤系粘着剤が好ましく、その中
でも溶液重合で得られたものが好ましい。このようなア
クリル溶剤系粘着剤を溶液重合で製造する場合の原料と
しては、例えば、骨格となる主モノマーとして、エチル
アクリレート、ブチルアクリレート、2−エチルヘキシ
ルアクリレート、オクリルアクリレート等のアクリル酸
エステル、凝集力を向上させるためのコモノマーとし
て、酢酸ビニル、アクリルニトリル、スチレン、メチル
メタクリレート等、さらに架橋を促進し、安定した粘着
力を付与させ、また水の存在下でもある程度の粘着力を
保持するために官能基含有モノマーとして、メタクリル
酸、アクリル酸、イタコン酸、ヒドロキシエチルメタク
リレート、グリシジルメタクリレート等が挙げられる。
該積層フィルムの粘着剤層には、主ポリマーとして、特
に高タック性を要するため、ブチルアクリレート等のよ
うな低いガラス転移温度(Tg)を有するものが特に有
用である。
【0027】粘着剤の合成においては、公知の方法で行
うことができる。例えば、酢酸エチルやトルエン等の有
機溶剤の存在下で、反応窯内に必要な原料を投入し、ベ
ンゾイルパーオキサイド等のパーオキサイド系やアゾビ
スイソブチロニトリル等のアゾビス系を触媒として、加
熱下で重合できる。分子量を上げるためには、例えば、
初期にモノマーを一括投入する方法や、また、使用する
有機溶剤種では、トルエンは連鎖移動係数が大きいため
ポリマー成長を抑制するので酢酸エチルを使用すると良
い。この時、重量平均分子量(Mw)は40万以上が好
ましく、50万以上が更に好ましい。分子量が40万未
満では、イソシアネート硬化剤で架橋されても、凝集力
が十分なものが得られず、荷重をかけての保持力評価で
もすぐに落下したり、またガラス板に貼り合せた後経時
後に剥がした時、粘着剤がガラス板に残ることがある。
分子量の向上には、重合段階での制御が重要であるが、
一般に溶剤系では十分な粘着力は得られても分子量は高
くならないため、使用時の硬化剤の添加量により分子量
の向上ないしは架橋率の向上をはかる必要がある。粘着
剤の硬化剤としては、アクリル溶剤系では一般的なイソ
シアネート系硬化剤やエポキシ系硬化剤が使用できる
が、均一な皮膜を得るためには経時による粘着剤の流動
性と架橋が必要なため、イソシアネート系硬化剤が好ま
しい。この粘着剤には、添加剤として、例えば安定剤、
紫外線吸収剤、難燃剤、帯電防止剤等を含有させること
もできる。特に、本発明のように窓貼用として使用する
場合は、紫外線による該熱線反射フィルムの劣化を抑制
するためにも、紫外線吸収剤の添加は有効である。
【0028】粘着剤溶液の熱線反射フィルムへの塗布
は、任意の段階で行うことができる。また、その塗液を
熱線反射フィルムに塗布する際には、必要に応じて、密
着性、塗工性を向上させるための予備処理として、熱線
反射フィルム表面に火炎処理、コロナ放電処理、プラズ
マ放電処理などの物理的表面処理を施すか、あるいは、
製膜中または製膜後において、有機樹脂系や無機樹脂系
の塗料を塗布する化学的表面処理を施すことにより、粘
着剤と熱線反射フィルムの密着性を強固にすることがで
きる。かかる粘着剤層の厚みは、1〜500μmの範囲
が好ましく、5〜50μmの範囲がさらに好ましい。粘
着力は粘着剤の厚みに依存するため、粘着層の厚みはあ
る程度必要であり、1μm未満であると、熱線反射フィ
ルムの厚み斑とあいまって、部分的に、例えば窓ガラス
との接触が不十分となり、必要な粘着力が得られにく
い。また、粘着剤の厚みが500μmより大きい場合、
コストが高くなるだけでなく、加工中に十分な硬化が行
われず、窓ガラスに貼り付けた後、剥がした時に粘着剤
層間で凝集破壊が生じ、粘着剤が残ってしまう。
【0029】粘着剤の塗工方法としては、任意の公知の
方法が使用でき、例えばダイコーター法、グラビアロー
ルコーター法、ブレードコーター法、スプレーコーター
法、エアーナイフコート法、デップコート法等が好まし
く挙げられ、単独または組合せて用いることができる。
プラスチックフィルムへの粘着剤の塗布は、先の塗工方
式にて、直接フィルムに塗布しても良く、また、一度剥
離紙に塗工して乾燥させた後、プラスチックフィルムを
貼り合せて粘着剤を転写させても良い。この時の乾燥温
度は、残留溶剤ができるだけ少なくなることが好まし
く、そのためには乾燥温度や時間は特定されないが、好
ましくは50〜150℃の温度で、10秒〜5分の乾燥
時間を設けることが良い。また、粘着剤は流動性がある
ため、加熱乾燥直後はまだ反応が完結しておらず、その
反応を完了させ、安定した粘着力を得るためにも養生が
必要である。一般的には、室温で約1週間以上、加熱し
た場合、例えば50℃位であると3日以上が好ましい。
加熱の場合、温度を上げすぎるとプラスチックフィルム
の平面性が悪化するおそれがあるため、あまり上げすぎ
ない方が良い。
【0030】[易滑易接着層]本発明においては、ハー
ドコート層と熱線反射フィルムとの接合力を高めるため
に、両者の間に、ガラス転移点が40〜85℃のポリエ
ステル樹脂、平均粒径0.15μm以下の微粒子および
脂肪酸アミドもしくは脂肪酸ビスアミドから選ばれる少
なくとも1種のアミド化合物を含む易滑易接着層を設け
ることが好ましい。
【0031】易滑易接着層を構成するポリエステルは、
ガラス転移点(以下Tgと略することがある)が40〜
85℃、好ましくは45〜80℃のものである。Tgが
40℃未満の場合、得られたハードコートフィルムの耐
熱性が低くなり、また滑り性が劣る。一方、Tgが85
℃を超えると易滑易接着層の接着性が劣る。上記ポリエ
ステルは、水に可溶性または分散性のポリエステルであ
る。かかるポリエステルとしては、テレフタル酸、イソ
フタル酸、フタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン
酸、ヘキサヒドロテレフタル酸、4,4’−ジフェニル
ジカルボン酸、フェニルインダンジカルボン酸、アジピ
ン酸、セバシン酸、5−Naスルホイソフタル酸、トリ
メリット酸、ジメチロールプロピオン酸等のポリカルボ
ン酸成分と、エチレングリコール、ジエチレングリコー
ル、ネオペンチルグリコール、1,4−ブタンジオー
ル、1,6−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサ
ンジメタノール、グリセリン、トリメチロールプロパ
ン、ビスフェノールAのアルキレンオキシド付加物等の
ポリヒドロキシ化合物成分とからなるポリエステルを挙
げることができる。上記ポリエステルは、さらに水親和
性を付与することが必要な場合、ポリエステル中にSO
3Na基やCOONa基を導入してもよく、またポリエ
ーテル成分を導入することができる。かかるポリエステ
ルは、易滑易接着層中、60〜92重量%含まれること
が好ましい。
【0032】また、易滑易接着層を構成する脂肪酸アミ
ドおよび脂肪酸ビスアミドは、それぞれR1CONH2
2CONHR4NHOCR3で表されるものであり、R1
CO−、R2CO−およびR3CO−は脂肪酸残基、−N
HR4NH−はジアミン残基である。これらを構成する
脂肪酸としては、炭素数6〜22の飽和または不飽和脂
肪酸が好ましい。かかる脂肪酸アミド、脂肪酸ビスアミ
ドとしては、例えば、炭素数13〜15で分子量200
〜800のN,N’−アルキレンビスアミド等を好まし
く挙げることができる。さらに具体的には、N,N’−
メチレンビスステアリン酸アミド、N,N’−エチレン
ビスパルミチン酸アミド、N,N’−メチレンビスラウ
リン酸アミド、リノール酸アミド、カプリル酸アミド、
ステアリン酸アミド等を例示することができる。これら
の中、特に下記式(I)で示されるビスアミドが好まし
く用いられる。 RCONH(CH2nNHOCR ……(I)
【0033】但し、式(I)中のRCO−は脂肪酸残基
を示し、nは1または2である。ここでRは、炭素数5
〜21のアルキル基または炭素数5〜21のアルケニル
基が好ましい。これらの脂肪酸アミド、脂肪酸ビスアミ
ドは、易滑易接着層を形成する組成物中に、3〜10重
量%含まれていることが好ましい。脂肪酸アミド、脂肪
酸ビスアミドの含有量が少なすぎると十分な接着力が得
られず、滑り性、耐ブロッキング性が低下する傾向があ
り、逆に多すぎると、フィルムと塗膜との密着性が低下
したり、塗膜の脆化を招いたりすると共に、ヘーズが高
くなったりすることがある。
【0034】また、易滑易接着層を構成する微粒子は、
平均粒径が0.15μm以下の微粒子が好ましく、例え
ば、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化カルシウ
ム、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化ケイ素、ケイ酸
ソーダ、水酸化アルミニウム、酸化鉄、酸化ジルコニウ
ム、硫酸バリウム、酸化チタン、酸化錫、三酸化アンチ
モン、カーボンブラック、二硫化モリブデン等の無機微
粒子、アクリル系架橋重合体、スチレン系架橋重合体、
シリコーン樹脂、フッ素樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、
フェノール樹脂、ナイロン樹脂、ポリエチレンワックス
等の有機微粒子等を挙げることができる。これらの中、
固体物質が水不溶性の場合は、水分散液中で微粒子が沈
降するのを避けるため、比重が3を超えない超微粒子を
選ぶことが好ましい。かかる微粒子は、塗膜表面を粗面
化すると共に、微粒子自体による塗膜の補強作用があ
り、さらには塗膜への耐ブロッキング性付与作用を有
し、フィルムに優れた滑り性を与えることになる。これ
らの微粒子は、易滑易接着層中に、5〜30重量%含ま
れていることが好ましく、特に、平均粒径が0.1μm
以上の比較的大きな粒子を用いるときには5〜10重量
%の範囲から、また、平均粒径が0.01〜0.1μm
の粒子を用いるときには、8〜30重量%の範囲から選
定するのが好ましい。
【0035】本発明で用いられる上記3成分を主成分と
する組成物は、塗膜を形成させるために、水溶液、水分
散液あるいは乳化液の形態で使用される。塗膜を形成す
るために、必要に応じて、前記ポリエステル以外の他の
樹脂、帯電防止剤、着色剤、界面活性剤、紫外線吸収剤
などを添加することができる。塗布液の基材フィルムへ
の塗布は、ポリエステルフィルムの製造過程で行なうこ
とが好ましい。さらに、ポリエステルフィルムが二軸配
向ポリエステルフィルムの場合、結晶配向が完了する前
のフィルムに塗布液を塗布することが好ましい。ここ
で、結晶配向が完了する前のフィルムとは、未延伸フィ
ルム、未延伸フィルムを縦方向または横方向の何れか一
方に配向せしめた一軸配向フィルム、さらには縦方向お
よび横方向の二方向に低倍率延伸配向せしめたもの(最
終的に縦方向また横方向に再延伸せしめて配向結晶化を
完了せしめる前の二軸延伸フィルム)等を含むものであ
る。特に、未延伸フィルムまたは一方向に配向せしめた
一軸延伸フィルムに、上記組成物の塗布液を塗布し、そ
のまま縦延伸および/または横延伸と熱固定処理(加熱
処理)とを施す方法が好ましい。
【0036】塗布方法としては、公知の任意の塗工法が
適用できる。例えばロールコート法、グラビアコート
法、ロールブラッシュ法、スプレーコート法、エアーナ
イフコート法、含浸法、カーテンコート法などを単独ま
たは組合せて用いることができる。塗布液の塗布量は、
塗膜の乾燥後の厚みで、0.02〜0.3μm、好まし
くは0.07〜0.25μmの範囲となる量が好まし
い。塗膜の厚さが薄過ぎると接着力が不足し、逆に厚過
ぎるとブロッキングを起こしたり、ヘーズ値が高くなっ
たりする可能性がある。本発明における易滑易接着層
は、かかる方法により薄くて均一でしかも工程を増やす
ことなく安価に形成することができる。
【0037】塗布液をフィルムに塗布する際には、塗布
性を向上させるための予備処理としてフィルム表面にコ
ロナ表面処理、火炎処理、プラズマ処理等の物理処理を
施すか、あるいは塗膜組成物と共にこれと化学的に不活
性な界面活性剤を併用することが好ましい。かかる界面
活性剤は、フィルムへの水性塗液の濡れを促進するもの
であり、例えば、ポリオキシエチレンアルキルフェニル
エーテル、ポリオキシエチレン−脂肪酸エステル、ソル
ビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、脂
肪酸金属石鹸、アルキル硫酸塩、アルキルスルホン酸
塩、アルキルスルホコハク酸塩等のアニオン型、ノニオ
ン型界面活性剤を挙げることができる。
【0038】
【実施例】以下、本発明を実施例により詳述する。な
お、フィルムの特性の測定は、以下の方法にしたがって
実施した。
【0039】(1)鉛筆硬度 JISのK5401に準じ、フィルム表面の硬度を種々
の硬度の鉛筆により評価する。
【0040】(2)スチールウールによる摩耗前後のヘ
ーズ値の差(△H) 表面保護層であるハードコート層の表面を、スチールウ
ール♯0000を用いて、荷重300gで100往復擦
って摩耗させた。そして、摩耗前後のヘーズ値を、日本
電色工業社製のヘーズ測定器(NDH−20)を使用し
て測定し、摩耗後のヘーズ値から摩耗前のヘーズ値を差
し引いたものを、ヘーズ値の差とした。
【0041】(3)密着性 ハードコート層を積層した熱線反射フィルムを以下の条
件で処理した後、カッターナイフで2mm間隔で縦横各
6本の切り目を入れ25個の碁盤目を作り、碁盤目上に
ニチバンセロテープをハードコート層のある表面に貼付
し、このセロテープを90°の角度で高速で剥離した後
の、ハードコート層の残留碁盤目の数から下記の基準で
評価した。 〇:25(剥離無し) △:20〜24 ×:19以下 <処理条件> 100℃の熱水に2時間浸漬処理 200℃×30分熱処理
【0042】(4)カール性 熱線反射フィルムをA4サイズに切り出して、ハードコ
ート層が熱可塑性樹脂フィルムの上側になるように水平
な台の上に置き、水平な台からカールによって浮いてい
る熱線反射フィルムの端面の高さを測定して、以下のよ
うに評価した。 ○:浮きなし △:浮きによる高さが10mm未満 ×:浮きによる高さが10mm以上
【0043】[実施例1]平均粒径が0.8μmのカオ
リンを0.005重量%添加された溶融状態のポリエチ
レンテレフタレート(固有粘度、0.65)をダイより
押し出し、常法により冷却ドラムで冷却して未延伸フィ
ルムとし、次いで縦方向に3.6倍に延伸した後、下記
塗膜用組成物の濃度8%の水性液を、乾燥後の塗膜厚み
が0.10μmとなる量、ロールコーターで片面に均一
に塗布した。
【0044】 <塗膜用組成物> 水性ポリエステル:酸性分がテレフタル酸、イソフタル酸、5−スルホイソフタ ル酸カリウム、グリコール成分がエチレングリコールおよびネオペンチルグリコ ールよりなる共重合ポリエステル(Tg=68℃) 80重量% N,N’−エチレンビスカプリル酸アミド 5重量% 架橋アクリル微粒子(平均粒径0.03μm) 10重量% ポリオキシエチレンノニフェニルエーテル 5重量%
【0045】次いでこのフィルムを引き続いて95℃で
乾燥しながら横方向に120℃で3.8倍に延伸し、2
20℃で熱固定して、厚さ150μmの易滑易接着性ポ
リエチレンテレフタレートフィルム(以下易接着性PE
Tフィルムと記述することがある)を得た。この厚さ2
5μmの易接着性PETフィルムの前述の易滑易接着層
を形成した面とは別の面に、厚さ10nmの酸化インジ
ウム層(誘電体層:第1層)−厚さ12nmの銀薄膜層
(金属薄膜層:第2層)−厚さ20nmの酸化インジウ
ム層(誘電体層:第3層)をこの順に積層して、熱線反
射フィルムを得た。なお、第1層〜第3層の形成は、い
ずれも6.65×10-3Pa(5×10 -5torr)の
真空下でのスパッタリング法で実施した。
【0046】この熱線反射フィルムの易滑易接着層を形
成した面に、ハードコート剤として無機微粒子を40重
量%含むアクリル系UVハードコート剤(JSR社製ハ
ードコート剤:Z7501)を乾燥後の膜厚が5μmと
なるよう塗布し、ハードコート層を形成した。
【0047】また、ブチルアクリレートとメチルアクリ
レートとを3:1のモル比で共重合した重量平均分子量
65万の粘着剤用ポリマーに、イソシアネート架橋剤を
添加したアクリル系粘着剤を準備し、前述のハードコー
ト層が形成された面とは反対側の熱線反射フィルムの表
面に、該粘着剤を15重量%溶解した塗液を10g/m
2の割合で塗布・乾燥した。得られた熱線反射フィルム
の特性を表1に示す。
【0048】[実施例2〜4および比較例1、2]実施
例1のハードコート剤中の無機微粒子を、表1に示すよ
うに10・20・60・80・90重量%に変更した以
外は、実施例1と同様な操作を繰り返した。得られた熱
線反射フィルムの特性を表1に示す。
【0049】[実施例5]実施例1の易滑易接着層を形
成しなかった以外は実施例1と同様な操作を繰り返し
た。得られた熱線反射フィルムの特性を表1に示す。
【0050】
【表1】
【0051】
【発明の効果】本発明によれば、従来のハードコート層
よりも高度の耐擦傷性を有し、且つ、窓に熱線反射フィ
ルムを貼り合せる際のハンドリング性が確保された窓貼
用熱線反射フィルムを提供することができる。しかも、
本発明で使用する易滑易接着層を熱線反射フィルムとハ
ードコート層との間に設ければ、ハードコート層の密着
性に優れた窓貼用熱線反射フィルムを提供することもで
きる。
フロントページの続き Fターム(参考) 4F100 AA20H AA33 AB01B AB01C AB10H AB12H AB18H AB19H AB21H AB33B AB33C AH03G AK01A AK25G AK41G AK42 AS00D BA03 BA04 BA07 BA10B BA10D DE01A DE01D EH17 EH172 EH46 EH462 EH66 EH662 EJ38 EJ382 GB08 GB33 JB16A JK14D JL05 JN02D YY00D 4G059 AA01 AC06 FA15 FA27 GA01 GA02 GA04 GA17

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性樹脂フィルムの少なくとも片面
    に金属薄膜層を積層した透明な熱線反射フィルムと、そ
    の一方の面に積層されたハードコート層および他方の面
    に積層されたアクリル系粘着剤層とからなる窓貼用熱線
    反射フィルムにおいて、 該ハードコート層が、その重量を基準として、無機微粒
    子を20重量%以上80重量%未満含有することを特徴
    とする窓貼用熱線反射フィルム。
  2. 【請求項2】 無機微粒子が、チタン、シリカ、ジルコ
    ニウム、アルミニウム、マグネシウム、亜鉛、錫よりな
    る群から選ばれた少なくとも1種であり、その平均粒径
    が高々1μmである請求項1記載の窓貼用熱線反射フィ
    ルム。
  3. 【請求項3】 無機微粒子が、その表面に反応性官能基
    を導入したものである請求項1記載の窓貼用熱線反射フ
    ィルム。
  4. 【請求項4】 ハードコート層の鉛筆硬度が少なくとも
    2Hで、且つ、スチールウールによる摩耗前後のヘーズ
    値の差(△H)が高々5%である請求項1記載の窓貼用
    熱線反射フィルム。
  5. 【請求項5】 熱可塑性樹脂が、その重量を基準とし
    て、平均粒径が0.3〜1.0μmの不活性粒子を0.
    001〜0.01重量%含有したものである請求項1記
    載の窓貼用熱線反射フィルム。
  6. 【請求項6】 ハードコート層と熱線反射フィルムと
    が、下記の(イ)〜(ニ)を同時に具備する易滑易接着
    層を介して接合している請求項1記載の窓貼用熱線反射
    フィルム。 (イ)ガラス転移点が40〜85℃のポリエステル樹脂
    を60〜92重量%含有すること; (ロ)平均粒径が高々0.15μmの微粒子を5〜30
    重量%含有すること; (ハ)脂肪酸アミドまたは脂肪酸ビスアミドから選ばれ
    る少なくとも1種のアミド化合物を3〜10重量%含有
    すること (ニ)厚みが0.02〜0.3μmの範囲にあること。
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