JP2001294826A - 光学用易接着性フィルム及びそれを用いた光学用積層体 - Google Patents

光学用易接着性フィルム及びそれを用いた光学用積層体

Info

Publication number
JP2001294826A
JP2001294826A JP2000114927A JP2000114927A JP2001294826A JP 2001294826 A JP2001294826 A JP 2001294826A JP 2000114927 A JP2000114927 A JP 2000114927A JP 2000114927 A JP2000114927 A JP 2000114927A JP 2001294826 A JP2001294826 A JP 2001294826A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
fatty acid
adhesive
coating film
optically
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000114927A
Other languages
English (en)
Inventor
Masayuki Fukuda
雅之 福田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Teijin Ltd
Original Assignee
Teijin Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Teijin Ltd filed Critical Teijin Ltd
Priority to JP2000114927A priority Critical patent/JP2001294826A/ja
Publication of JP2001294826A publication Critical patent/JP2001294826A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Laminated Bodies (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Adhesive Tapes (AREA)
  • Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)
  • Surface Treatment Of Optical Elements (AREA)
  • Coating Of Shaped Articles Made Of Macromolecular Substances (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ディスプレイ等の表面反射を小さくし、認視
性を向上させるための防眩性フィルム用等に有用な、光
学用易接着性フィルム及びそれを用いた光学用積層体を
提供する。 【解決手段】 ポリエステルフィルムの少なくとも片面
に、二次転移点が40〜85℃の水性ポリエステル樹脂
と脂肪酸アミド及び/又は脂肪酸ビスアミドとを主成分
とし、イオン性低分子化合物の含有量が1,000pp
m以下の組成物からなる易接着性塗膜が形成されたフィ
ルムであって、フィルムのヘーズ値が4%以下であり、
易接着性塗膜面の裏面反射率が0.1%以下、かつ摩擦
係数(μs)が0.8以下であることを特徴とする光学
用易接着性フィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光学用易接着性フィ
ルム及びそれを用いた光学用積層体に関し、更に詳しく
はディスプレイ等の表面反射を小さくし、認視性を向上
させるための防眩性フィルムに有用な易接着性フィルム
及びそれを用いた光学用積層体に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリエステルフィルム、特にポリエチレ
ンテレフタレートやポリエチレン−2,6−ナフタレー
トの二軸延伸フィルムは、優れた機械的性質、耐熱性、
耐薬品性を有するため、種々の用途に広く用いられてい
る。
【0003】特に、近年、窓ガラス、ショーケース、メ
ガネ、計器類、ディスプレイ、ランブなどの表面保護材
としての用途が注目されており、かかる用途では表面硬
度、耐摩耗性などに優れていると共に、十分な透明性、
反射防止能を有していることが要求される。
【0004】このような要求を満たすために、ポリエス
テルフィルムにハードコート(HC)層、アンチリフレ
クション(AR)層を積層することが試みられている
が、ポリエステルフィルムとの接着性が不十分であるこ
とから満足な結果が得られていない。
【0005】ポリエステルフィルムの接着性を改善する
方法としては、例えば、インモールド用転写フィルムの
べースフィルムに二次転移点が40〜85℃の水性ポリ
エステルの被膜を形成してメジューム層との接着性を向
上させる方法が知られている(特開平7−156358
号公報)。
【0006】しかしながら、この方法では、インモール
ド用転写フィルムにおけるべースフィルムとメジューム
層との接着性は向上するものの、その他の用途における
接着性は十分満足できるレベルまで改善されないことが
多い。
【0007】一方、表面が平坦な易滑性ポリエステルフ
ィルムを得る目的で、ポリウレタン又はアクリル系樹脂
と脂肪酸アミド又はビスアミドを含む組成物からなる塗
膜をポリエステルフィルムの表面に形成することも知ら
れている(特開昭63−194948号公報)。
【0008】しかし、脂肪酸アミド又はビスアミドを用
いることによって、接着性が向上することについては示
唆されていない。
【0009】更に、ポリエチレンテレフタレートフィル
ムにポリエステル樹脂層を形成し、その上に特定組成の
放射線硬化性層を形成することにより、表面硬度や耐摩
耗性などの良好な積層体を得ることも知られている(特
公平7−80281号公報)が、特殊な硬化性層を用い
るため汎用性がなく、しかも接着性の点でも十分満足で
きるものではない。
【0010】また近年、パーソナルコンピュータ(以下
『パソコン』と略記する)の急速な普及により、長時間
見続けても認視性が良く、疲労しにくいパソコンディス
プレイ用の防眩(反射防止)透明板への希求も高まって
おり、上記技術の進歩が望まれている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる従来
技術の問題点を解消し、接着性に優れ、表面硬度、耐摩
耗性等が良好であり、しかも十分な透明性、反射防止能
を備えた、特にパソコン用CRTディスプレイの表面に
適したポリエステルフィルム積層体を提供しようとする
ものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、ポリエステルフィ
ルムの表面に、水性ポリエステルと脂肪酸のアミド及び
/又は脂肪酸のビスアミドを主成分とする組成物からな
る塗膜を形成して、ハードコート層、アンチリフレクシ
ョン層、特にフィルム裏面からの反射と裏面の表層に塗
布した易接着層表面からの反射とを干渉させて打ち消す
ような層を積層すればよいことを見出し、本発明を完成
するに至った。
【0013】すなわち、本発明は、ポリエステルフィル
ムの少なくとも片面に、二次転移点が40〜85℃の水
性ポリエステル樹脂と脂肪酸アミド及び/又は脂肪酸ビ
スアミドとを主成分とし、イオン性低分子化合物の含有
量が1,000ppm以下の組成物からなる易接着性塗
膜が形成されたフィルムであって、フィルムのヘーズ値
が4%以下であり、易接着性塗膜面の裏面反射率が0.
1%以下、かつ摩擦係数(μs)が0.8以下であるこ
とを特徴とする光学用易接着性フィルムである。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明について更に詳細に
説明する。 [ポリエステル]本発明においてポリエステルフィルム
を構成するポリエステルとは、芳香族二塩基酸またはそ
のエステル形成性誘導体とジオールまたはそのエステル
形成性誘導体とから合成される線状飽和ポリエステルで
ある。かかるポリエステルの具体例として、ポリエチレ
ンテレフタレート、ポリエチレンイソフタレート、ポリ
プロピレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレー
ト、ポリ(1,4−シクロヘキシレンジメチレンテレフ
タレート)、ポリエチレン−2,6−ナフタレート等が
例示でき、これらの共重合体またはこれと小割合の他樹
脂とのブレンド組成物なども含まれる。
【0015】これらのポリエステルには、必要により、
適当な粗面化物質(フィラー)を含有させることができ
る。このフィラーとしては、従来からポリエステルフィ
ルムの滑り性付与剤として知られているものを用いるこ
とができるが、例えば炭酸カルシウム、酸化カルシウ
ム、酸化アルミニウム、カオリン、酸化珪素、酸化亜
鉛、カーボンブラック、炭化珪素、酸化錫、架橋アクリ
ル樹脂粒子、架橋ポリスチレン樹脂粒子、メラミン樹脂
粒子、架橋シリコーン樹脂粒子等を挙げることができ
る。これらの中では、透明性を保持しながら滑り性が得
られる多孔質シリカが好ましい。多孔質シリカの添加量
は透明性を保持しながら滑り性が得られるためには、
0.01〜0.005重量%であることが好ましい。
【0016】さらにポリエステル中には、着色剤、帯電
防止剤、酸化防止剤、有機滑剤、触媒等も適宜添加する
ことができる。
【0017】[ポリエステルフィルム]ポリエステルフ
ィルムは、かかるポリエステルを常法により溶融押出し
て、フィルム状とし、必要に応じて延伸、熱処理するこ
とにより得ることができ、特に二軸延伸したフィルムが
好ましい。
【0018】[フィルムの裏面反射率]本発明の光学用
易接着性フィルム(以下『易接着性フィルム』と略記す
ることがある)は、易接着性塗膜塗布面を裏面(両面塗
布の場合は任意の片面)とするとき、光の裏面における
反射率(裏面反射率)が0.1%以下であることを必要
とする。裏面反射率が0.1%を超えると、表面反射へ
の影響が無視できなくなる。すなわち、光学用積層体と
して、例えばディスプレイの防眩フィルムとして用いた
場合、外来光の反射が表面反射と裏面反射の干渉で虹模
様となって目障りになり、認視性を損う。
【0019】[ヘーズ値]本発明の易接着性フィルム
は、易接着性塗膜を塗布した状態でのフィルムのヘーズ
値が4%以下であることを必要とする。ヘーズ値は、2
%以下、特に1%以下であることが好ましい。フィルム
のヘーズ値が4%を超えると、認視性が損われる。
【0020】[摩擦係数]本発明の易接着性フィルムの
易接着性塗膜面の摩擦係数は、0.8%以下であること
が必要である。摩擦係数は、0.6%以下であることが
好ましい。フィルムの摩擦係数が0.8%を超えると、
巻き取り性や加工作業性が悪く、円滑な製膜と加工がで
きない。
【0021】[水性ポリエステル]本発明の光学用易接
着性フィルム及びそれを用いた光学用積層体において
は、上記ポリエステルフィルムの少なくとも片面に、水
性ポリエステルと脂肪酸のアミド及び/又は脂肪酸のビ
スアミドとを主成分とする組成物からなる易接着性塗膜
(以下、単に『塗膜』と略記することがある)が形成さ
れる。
【0022】この塗膜を形成する成分である水性ポリエ
ステルは、二次転移点(Tg)が40〜85℃の水溶性
または水分散性のポリエステル重合体または共重合体で
ある。二次転移点の上限は80℃であることが好まし
く、下限は45℃であることが好ましい。水性ポリエス
テルの二次転移点(Tg)が40℃未満の場合、得られ
た易接着性塗膜は耐熱性が低くなり、また耐ブロツキン
グ性が劣るので不都合が生じ、一方85℃を超えると接
着性が劣る。
【0023】本発明における水性ポリエステルは、ポリ
カルボン酸成分とポリヒドロキシ化合物成分からなるポ
リエステル重合体または共重合体である。このポリカル
ボン酸成分としては、テレフタル酸、イソフタル酸、フ
タル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、ヘキサヒド
ロテレフタル酸、4,4’−ジフェニルジカルボン酸、
フェニルインダンジカルボン酸、アジピン酸、セバシン
酸、5−Naスルホイソフタル酸、トリメリット酸、ジ
メチロールプロピオン酸等を挙げることができる。ま
た、ポリヒドロキシ化合物成分としては、エチレングリ
コール、ジエチレングリコール、ネオペンチルグリコー
ル、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオー
ル、1,4−シクロヘキサンジメタノール、グリセリ
ン、トリメチロールプロパン、ビスフェノールAのアル
キレンオキシド付加物等を挙げることができる。
【0024】上記水性ポリエステルは、さらに親和性を
付与することが必要な場合、ポリエステル中にSO3
a基やCOONa基を導入してもよく、またポリエーテ
ル成分を導入することもできる。
【0025】[脂肪酸のアミド、脂肪酸のビスアミド]
本発明において、塗膜を形成する成分である脂肪酸のア
ミド、脂肪酸のビスアミドはそれぞれR1CONH2、R
1CONHR3NHOCR2で表されるものであり、R1
O−及びR2CO−は脂肪酸残基、−NHR3NH−はジ
アミン残基である。この脂肪酸としては炭素数6〜22
の飽和又は不飽和脂肪酸が好ましく、またこのジアミン
としては炭素数1〜15のジアミン、特にアルキレンジ
アミンが好ましい。また、ビスアミドとしては、炭素数
が13〜15で分子量が200〜800のN,N’−ア
ルキレンビスアミドが好ましい。
【0026】更に具体的には、N,N’−メチレンビス
ステアリン酸アミド、N,N’−エチレンビスパルミチ
ン酸アミド、N,N’−メチレンビスラウリン酸アミ
ド、リノール酸アミド、カプリル酸アミド、ステアリン
酸アミド等を例示することができる。これらのうち、特
に下記式(1)で示されるビスアミドが好ましく用いら
れる。
【0027】
【化2】RCONH(CH2nNHOCR……(1) (但し、RCO−は脂肪酸残基を示し、nは1又は2で
ある。) これらの脂肪酸のアミド及び/又は脂肪酸のビスアミド
は、塗膜を形成する組成物中に、3〜10重量%含まれ
ていることが好ましい。脂肪酸のアミド及び/又は脂肪
酸のビスアミドの含有量が少なすぎると十分な接着力が
得られず、滑り性、耐ブロッキング性が低下する傾向が
あり、逆に多すぎると、フィルムと塗膜との密着性が低
下したり、塗膜とガラス用接着剤との接着性が低下した
り、塗膜の脆化を招いたりすると共に、へーズが高くな
るので好ましくない。
【0028】[イオン性低分子化合物]本発明におい
て、塗膜を形成する成分中のイオン性低分子化合物の含
有量が1,000ppm以下であることが必要である。
このイオン性低分子化合物は、原料等から不純物等とし
て混入することがある。
【0029】本発明におけるイオン性の低分子化合物と
は、分子量1,000以下の下記イオン性官能基を有す
る化合物であり、イオン性の低分子化合物が塗膜中に
1,000ppmを超えて存在すると、塗液をフィルム
に塗工するに際し、塗液のフィルムに対する濡れ性が低
下し、一定した厚みの塗膜が得られなくなる上に、接着
剤に対する接着性が低下するので好ましくない。
【0030】本発明におけるイオン性官能基とは、アル
カリ金属塩基、アンモニウム塩基であり、例えば下記式
(2)〜式(5)で示される官能基である。
【0031】
【化3】−SO3X …(2) −COOX …(3) −PO4X …(4) >NO−X …(5) (式(2)〜式(5)中のXはアルカリ金属またはアン
モニウム基を表す)イオン性低分子化合物は、フィルム
面に塗膜を形成した後、その塗膜面をXPS(X線光電
子分光)で表面分析することにより測定する。
【0032】[粗面化物質]本発明において、易接着性
塗膜を構成する組成物には、さらに、平均粒径が0.1
5μm以下の粗面化物質が含まれていることが好まし
い。粗面化物質の平均粒径の上限は0.1μmであるこ
とが特に好ましく、下限は0.01μmであることが特
に好ましい。
【0033】この粗面化物質の具体例としては、炭酸カ
ルシウム、炭酸マグネシウム、酸化カルシウム、酸化亜
鉛、酸化マグネシウム、酸化ケイ素、ケイ酸ソーダ、水
酸化アルミニウム、酸化鉄、酸化ジルコニウム、硫酸バ
リウム、酸化チタン、酸化錫、三酸化アンチモン、カー
ボンブラック、二硫化モリブデン等の無機微粒子、アク
リル系架橋重合体、スチレン系架橋重合体、架橋シリコ
ーン樹脂、フッ素樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、フェノ
ール樹脂、ナイロン樹脂、ポリエチレンワックス等の有
機微粒子などを例示することができる。これらのうち、
水不溶性の固体物質は、水分散液中で沈降するのを避け
るため、比重が3を超えない超微粒子を選ぶことが好ま
しい。
【0034】これら粗面化物質は、塗膜表面を粗面化す
ると共に、微粉末自体による塗膜の補強作用があり、さ
らには塗膜への耐ブロツキング性付与作用、ポリエステ
ルフィルムヘの滑り性付与作用を奏する。
【0035】この粗面化物質は、塗膜を形成する組成物
中に、5〜30重量%含まれていることが好ましい。特
に、平均粒径が0.1μm以上の比較的大きな粒子を用
いるときには5〜10重量%範囲から、また平均粒径が
0.01〜0.1μmの粒子を用いるときには8〜30
重量%の範圏内から選定するのが好ましい。これら粗面
化物質の塗膜中の含有量が多くなり過ぎると、得られる
積層体のへーズ値が3%を超え、透明性が悪化するので
注意を要する。
【0036】[中心線表面粗さ(Ra)]上記粗面化物
質により、塗膜表面の中心線表面粗さ(Ra)は2〜1
0nmであることが好ましい。Raが2nm未満である
と、フィルム巻取り時に滑り性不足のため巻き姿が悪
く、更にフィルムの加工を施す際の作業に支障をきた
す。また、中心線表面粗さが10nmを超えると透明性
が悪化するので好ましくない。
【0037】[易接着性塗膜(塗膜)厚さ]本発明にお
ける、塗膜の厚さは70〜100nmの範囲であること
が好ましい。塗膜の厚さの上限は95nmであること
が、下限は75nmであることが特に好ましい。塗膜の
厚さが70nm未満であると、接着力が不足することが
あり、逆に厚過ぎて100nmを超えると、ブロッキン
グを起こしたり、へーズ値が高くなる可能性がある。
【0038】[フィルムの屈折率]本発明における、フ
ィルムの屈折率は易接着性塗膜面側で測定した厚み方向
の屈折率nzが1.50〜1.60であることが好まし
い。塗膜の厚み方向の屈折率nzがこの範囲で、かつ塗
膜の厚みが上記の範囲であると、フィルム裏面からの反
射光と該塗膜表面の反射光が干渉し、可視光領域の裏面
反射が0.1%以下となり、認視性が向上するので好ま
しい。nzが上記範囲を逸脱すると、可視光領域の裏面
反射が0.1%を超えるようになり、表面反射と干渉し
てディスプレイ表面に虹模様が現れ、認視性を損うので
好ましくない。更に、後述の反射防止層を表層に施すに
際し、裏面反射の影響が顕在化し、反射防止が困難にな
るという不都合が生じる。
【0039】[易接着性塗膜の塗設]本発明において、上
記の易接着性塗膜用組成物は、塗膜を形成させるため
に、水溶液、水分散液或いは乳化液の形態で使用され
る。塗膜を形成するために、必要に応じて、前記水性ポ
リエステル以外の他の樹脂、帯電防止剤、着色剤、界面
活性剤、紫外線吸収剤などを添加することができる。
【0040】塗布液のポリエステルフィルムヘの塗布
は、任意の段階で行なうことができるが、ポリエステル
フィルムの製造過程で行なうのが好ましく、さらには配
向結晶化が完了する前のポリエステルフィルムに塗布液
を塗布するのが好ましい。
【0041】ここで、結晶配向が完了する前のポリエス
テルフィルムとは、未延伸フィルム、未延伸フィルムを
縦方向または横方向の何れか一方に配向せしめた一軸配
向フィルム、さらには縦方向および横方向の二方向に低
倍率延伸配向せしめたもの(最終酌に縦方向また横方向
に再延伸せしめて配向緒晶化を完了せしめる前の二軸延
伸フィルム)等を含むものである。
【0042】なかでも、一方向に配向せしめた一軸延伸
フィルムに上記組成物の塗布液を塗布し、そのまま横延
伸と熱固定とを施すのが好ましい。
【0043】塗布液をフィルムに塗布する際には、塗布
性を向上させるための予備処理としてフィルム表面にコ
ロナ表面処理、火炎処理、ブラズマ処理等の物理処理を
施すか、あるいは塗膜組成物と共にこれと化学的に不活
性な界面活性剤を併用することが好ましい。
【0044】この界面活性剤は、ポリエステルフィルム
ヘの水性塗液の濡れを促進するものであり、例えば、ポ
リオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキ
シエチレン−脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステ
ル、グリセリン脂肪酸エステル、脂肪酸金属石鹸、アル
キル硫酸塩、アルキルスルホン酸塩、アルキルスルホコ
ハク酸塩等のアニオン型、ノニオン型界面活性剤を挙げ
ることができる。
【0045】塗布方法としては、公知の任意の塗工法が
適用できる。例えばロールコート法、グラビアコート
法、ロールブラッシュ法、スプレーコート法、エアーナ
イフコート法、含浸法、カーテンコート法などを単独又
は組合せて用いることができる。なお、塗膜は、必要に
応じ、フィルムの片面のみに形成してもよいし、両面に
形成してもよい。
【0046】[ハードコート層]本発明においては、易
接着性塗膜の一面上にハードコート層を積層することが
でき、これによって防眩フィルムの表層の耐擦傷性を向
上することができる。
【0047】このハードコート層としては、放射線硬化
系、シラン系など通常用いられるハードコート層が用い
ることができる。特に放射線硬化系のハードコート層が
好ましく、なかでもUV(紫外線)硬化系のハードコー
ト層が好ましく用いられる。
【0048】ハードコート層の形成に用いられるUV硬
化系組成物としては、ウレタン−アクリレート系、エポ
キシ−アクリレート系、ポリエステル−アクリレート系
などのUV硬化性組成物が挙げられる。
【0049】易接着性ポリエステルフィルムの塗膜上に
ハードコート層を積層するには、該塗膜上に組成物を塗
布し、加熱、放射線(例えば紫外線)照射等により該組
成物を硬化させればよい。ハードコート層の厚さは、特
に限定されないが通常、1〜15μm程度が適当であ
る。
【0050】[アンチリフレクション(反射防止)層]
このように形成したハードコート層の上に、更にアンチ
レフクション層を形成することができる。アンチリフレ
クション層は、屈折率の異なる複数の層を交互に積層し
たもので、その構成は一般によく知られている。例え
ば、低屈折率層(SiO2、30nm)−高屈折率層
(TiO2、30nm)−低屈折率層(SiO 2、30n
m)−高屈折率層(TiO2、100nm)−低屈折率
層(SiO2、100nm)の層構成を有するもの、高
屈折率層(ITO、20nm)−低屈折率層(AlSi
O、20nm)−高屈折率層(ITO、88nm)−低
屈折率層(AlSiO、88nm)の層構成を有するも
の、高屈折率導電層(ITO、20nm)−低屈折率層
(SiO2、20nm)−高屈折率導電層(ITO、9
3nm)−低屈折率層(SiO2、93nm)の層構成
を有するものなどが知られている。
【0051】本発明においては、任意のアンチリフレク
ション層を適用することができ、通常、スパッタリング
によってハードコート層上に積層される。このアンチリ
フレクション層により、ディスプレイの認視性を妨げる
外来光の反射を抑制することができる。
【0052】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説
明する。なお、以下の実施例、比較例において、各特性
値は下記の方法により評価した。
【0053】1.へーズ値 日本電色工業社製のへーズ測定器(NDH−20)を使
用してへーズ値を測定した。へーズ値は次の基準で評価
した。 ◎:へーズ値≦1.0% ……へ一ズ値極めて良好 ○:1.0%<へーズ値≦4.0%……へーズ値良好 ×:4.0%<へーズ値 ……へーズ値不良
【0054】2.接着力 a.対接着剤 易接着性ポリエステルフィルムの塗膜形成面に厚さ10
μmのアクリル系の粘着剤を塗設する。60℃、80%
RHの恒温恒湿槽中に24時間経時後、エポキシ樹脂系
の接着剤で貼り合せ、引き剥がし試験により、次の基準
で評価する。 ◎:基材フィルムが破断する程度に接着力が強い ○:剥離するが、実用性はある ×:たやすく剥離し、実用性無し
【0055】b.対ハードコート 易接着性ポリエステルフィルムの塗膜形成面に厚さ5μ
mのハードコート層を形成して碁盤目のクロスカツト
(1mmのマス目を100個)を施し、その上に24m
m幅のセロハンテープ(ニチバン社製)を貼り付け、1
80度の剥離角度で急激に剥がした後、剥離面を観察
し、下記の基準で評価した。 5:剥離面積が10%未満 ……接着力極めて良好 4:剥離面積が10%以上20%未満……接着力良好 3:剥離面積が20%以上30%未満……接着力やや良好 2:剥離面積が30%以上40%未満……接着力不良 1:剥離面積が40%以上 ……接着力極めて不良
【0056】3.裏面反射率 フィルムの易接剤塗布面を裏面(両面塗布の場合は任意
の片面)とするとき、フィルム表面から45°の角度で
点光源を照射し、主反射から、フィルム厚みをdとする
とき、d/0.707だけ離れた反射光を裏面反射とす
る。これを次の基準で評価した。 ○:裏面反射率が0.1%以下 ……良好 ×:裏面反射率が0.1%を超える ……不良
【0057】4.イオン性低分子化合物の検出 フィルム表面に塗設された易接着層をXPS(X線光電
子分光)により表面分析する。その結果により、次のよ
うに表示した。 ○:イオン性低分子化合物の含有量が1,000ppm
以下 ×:イオン性低分子化合物の含有量が1,000ppm
を超える
【0058】5.フィルム/フィルム摩擦係数 表面と裏面面を重ね合せた2枚のフィルムの下側に固定
したガラスを置き、重ね合せたフィルムの下側(ガラス
板と接しているフィルム)のフィルムを定速ロールにて
引取り(約10cm/分)、上側のフィルムの一端(下
側フィルムの引取り方向と逆端)に検出機を固定してフ
ィルム/フィルム間の引張力(F)を検出する。なお、
その時に用いる上側のフィルムの上に載せてあるスレッ
ドは下側面積が50cm2(80mm×62.5mm)
であり、フィルムに接する面は80°のネオプレン(登
録商標)ゴムであり、その重さ(W)は1.2kgとす
る。静摩擦係数μSは下記式で算出される。
【0059】
【数1】μS=F(g)/W(g)
【0060】6.易接着層の厚み方向の屈折率 アッベ屈折率計を用い、ナトリウムD線を光源として測
定した。なお、マウント液にはヨウ化メチレンを用い、
測定雰囲気は25℃、65%RHとした。
【0061】7.防眩フィルムとして表面反射の評価 試験用CRTに700lxの外光を照射し、反射光1を
測定する。次に、供試フィルムをCRTに粘着剤で貼付
し、再度反射光2を測定した。(反射光2/反射光1)
×100%の値を次の区分で評価した。 ◎:(反射光2/反射光1)×100%が20%未満 ○:(反射光2/反射光1)×100%が20%以上3
0%未満 △:(反射光2/反射光1)×100%が30%以上4
0%未満 ×:(反射光2/反射光1)×100%が40%以上
【0062】8.防眩フィルムとしての耐摩耗性 スチールウール#0000でハードコートの表面を摩擦
し、傷がつくかどうかを調べ、傷がつかないものを耐摩
耗性良好、傷がつくものを耐摩耗性不良とした。
【0063】9.二次転移温度(Tg) サンプル10mgをDSC(デュポン社製・V4.OB
2000型器)を用いて300℃で5分間溶融した後室
温以下に急冷し、次いで20℃/分の昇温速度で昇温さ
せて二次転移温度を測定する。
【0064】10.防眩フィルムとしての総合評価 ○:光学用易接着フィルムとして各評価項目を満足し、
防眩フィルムとしての各評価項目を満足するもの ×:光学用易接着フィルムとして各評価項目のいずれか
で不合格であるか、防眩フィルムとしての各評価項目の
いずれかで不合格であるもの
【0065】[実施例1]多孔質シリカを0.007重
量%含有した溶融ポリエチレンテレフタレート([η]
=0.65)をダイより押出し、常法により冷却ドラム
で冷却して未延伸フィルムとし、次いで縦方向に3.6
倍に延伸した後、その両面に下記塗膜用組成物の濃度8
%の水性液をロールコーターで均一に塗布した。
【0066】 [塗膜用組成物] 酸成分がテレフタル酸(90モル%)、イソフタル酸(6モル%)および5− スルホイソフタル酸カリウム(4モル%)、グリコール成分がエチレングリコー ル(95モル%)およびネオペンチルグリコール(5モル%)の共重合ポリエス テル(Tg=68℃) 80重量% N,N’−エチレンビスカプリル酸アミド 5重量% アクリル系樹脂微粒子(平均粒径0.03μm) 10重量% ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル 5重量% その後、引き続いて95℃で乾燥しながら横方向に12
0℃で3.8倍に延伸し、220℃で熱固定して、厚さ
40μmの光学用易接着性フィルムを得た。なお、塗膜
の厚さは0.15μmであった。フィルムの評価結果を
表1に示す。
【0067】[実施例2〜9]実施例1において、塗膜
用組成物の組成を表1に示すように変更した以外は、実
施例1と同様にして厚さ40μmの光学用易接着性フィ
ルムを得た。なお、塗膜の厚さは0.15μmであっ
た。フィルムの評価結果を表1に示す。
【0068】[実施例10〜18]実施例1〜9の片面
の塗膜上に、下記組成からなるUV硬化系組成物をロー
ルコータを用いて、硬化後の膜厚が5μmとなるように
均一に塗布した。
【0069】 [UV硬化組成物] ペンタエリスリトールアクリレート 45重量% N−メチロールアクリルアミド 40重量% N−ビニルピロリドン 10重量% 1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン 5重量% その後、80W/cmの強度を有する高圧水銀灯で30
秒間紫外線を照射して硬化させ、ハードコート層を形成
した。このハードコート層の上に、低屈折率層(SiO
2、30nm)、高屈折率層(TiO2、30nm)、低
屈折率層(SiO2、30nm)、高屈折率層(Ti
2、100nm)、低屈折率層(SiO2、100n
m)を、この順にスパッタリングによって形成した。得
られた光学用積層体の評価結果を表2に示す。
【0070】[比較例1]実施例1において、N,N’
−エチレンビスカプリル酸アミドを含まない塗膜用組成
物を用い、その他は実施例1と同一条件で厚さ40μm
の光学用易接着性フィルムを得た。なお、塗膜の厚さは
0.15μmであった。フィルムの評価結果を表1に示
す。この光学用易接着性は、接着力が劣るものであっ
た。また塗膜の粗面化物質が多く、透明性が不満足であ
った。
【0071】[比較例2〜4]実施例1において、塗膜
用組成物の組成を表1に示すように変更した以外は実施
例1と同様にして厚さ40μmの光学用易接着性フィル
ムを得た。なお、塗膜の厚さは0.15μmであった。
評価結果を表1に示す。比較例2は用いた水性ポリエス
テルの二次転移点が85℃以上であり、接着力が劣るも
のであった。比較例3は二次転移点が40℃未満の水性
ポリエステルを用いたため、光学用易接着性フィルムと
して、耐ブロッキング性が劣り、扱い難い上に、接着性
が不十分であった。比較例4は脂肪酸のアミド、ビスア
ミドを含まない場合で接着力が劣る。
【0072】[比較例5]実施例1において、塗膜用組
成物の組成は同一であったが、イオン性低分子化合物で
ある5−スルホイソフタル酸カリウム(水性ポリエステ
ル重合用原料の未反応物と同じ化合物)が1,500p
pm含有されていた以外は実施例1と同様にして厚さ4
0μmの光学用易接着性フィルムを得た。なお、塗膜の
厚さは0.15μmであった。評価結果を表1に示す。
接着力が低く、特にハードコートの表面を摩耗テストす
ると、ハードコートが一部剥離した。
【0073】[比較例6〜10]比較例1〜5の片面の
塗膜上に、実施例10と同一記組成からなるUV硬化系
組成物をロールコータを用いて、硬化後の膜厚が5μm
となるように均一に塗布した。得られた光学用積層体の
評価結果を表2に示す。尚、表1において塗膜用組成物
の記号(P、Q、R、S、T、A、B、C、D、E、
G、H、YおよびZ)は、それぞれ下記の重合体または
化合物であることを示す。
【0074】[水性ポリエステル] P:酸成分がテレフタル酸(90モル%)、イソフタル
酸(6モル%)および5−スルホイソフタル酸カリウム
(4モル%)、グリコール成分がエチレングリコール
(95モル%)およびネオペンチルグリコール(5モル
%)の共重合ポリエステル(Tg=68℃) Q:酸成分が2,6−ナフタレンジカルボン酸(50モ
ル%)、テレフタル酸(46モル%)および5−スルホ
イソフタル酸ナトリウム(4モル%)、グリコール成分
がエチレングリコール(70モル%)およびビスフェノ
ールAのエチレンオキシド2モル付加物(30モル%)
の共重合ポリエステル(Tg=80℃) R:酸成分がテレフタル酸(85モル%)およびイソフ
タル酸(15モル%) 、グリコール成分がエチレングリコール(57モル
%)、1,4−ブタンジオール(40モル%)、ジエチ
レングリコール(2モル%)およびポリエチレングリコ
ール(分子量600)(1モル%)の共重合ポリエステ
ル(Tg=47℃) S:酸成分がテレフタル酸(70モル%)、イソフタル
酸(28モル%)および5−スルホイソフタル酸ナトリ
ウム(2モル%)、グリコール成分がエチレングリコー
ル(70モル%)およびビスフェノールAのエチレンオ
キサイド4モル付加物(30モル%)の共重合ポリエス
テル(Tg=30℃) T:酸成分が2,6−ナフタレンジカルボン酸(81モ
ル%)、イソフタル酸(15モル%)および5−スルホ
イソフタル酸ナトリウム(4モル%)、グリコール成分
がエチレングリコール(70モル%)およびビスフェノ
ールAのエチレンオキサイド2モル付加物(30モル
%)の共重合ポリエステル(Tg=90℃)
【0075】[脂肪酸のアミド、脂肪酸のビスアミド] A:N,N’−メチレンビススアテリン酸アミド B:N,N’−エチレンビスパルミチン酸アミド C:N,N’−エチレンビスカプリル酸アミド D:カプリル酸アミド E:ステアリン酸アミド
【0076】[粗面化物質] G:アクリル系樹脂微粒子(平均粒径0.03μm) H:シリカ(平均粒径0.12μm)
【0077】[界面活性剤] Y:ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル Z:ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレン共重合
体 表1、2に示した結果から明らかなように、本発明の光
学用易接性フィルム及びそれを用いた光学用積層体(実
施例1〜18)は透明性、接着力、耐摩耗性、反射防止
能のいずれも良好であったが、本発明の要件のいずれか
を満たしていない場合(比較例1〜10)は、欠点のた
め実用に供し得ないものである。
【0078】
【表1】
【0079】
【表2】
【0080】
【発明の効果】本発明によれば、接着力に優れ、裏面反
射率の小さいポリエステルフィルムを提供することがで
きるので、表面硬度、耐摩耗性等が良好であり、しかも
十分な透明性、防眩性を備えたポリエステルフィルム積
層体を堤供することができ、特にパソコンディスプレイ
の表面保護板として有用である。また、窓ガラス、ショ
ーケース、眼鏡、計器類、写真、絵画、イラスト、看板
等の表面保護シートとして適用範囲が広く、工業的価値
の高いものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G02B 1/10 G02B 1/10 Z 1/11 A Fターム(参考) 2K009 AA07 AA08 AA15 BB24 CC03 CC42 DD02 DD05 4F006 AA35 AA55 AB35 AB65 AB69 AB73 BA01 BA14 CA05 EA03 4F100 AH02B AH02H AH03B AH03H AK01C AK41A AK41B AL05B BA02 BA03 BA07 BA10A BA10B BA10C BA15 BA16 CC00C GB90 JA20B JB05B JB14C JK12C JK15B JK16 JN01 JN06B YY00 YY00B 4J002 BC012 BG002 CF033 CF061 CF063 CF071 CF081 CF083 CP002 DA036 DE086 DE106 DE146 DE236 DF008 DG048 DH048 DJ016 DJ036 EP017 EP027 GP00 4J004 AA15 AA17 CA06

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリエステルフィルムの少なくとも片面
    に、二次転移点が40〜85℃の水性ポリエステル樹脂
    と脂肪酸アミド及び/又は脂肪酸ビスアミドとを主成分
    とし、イオン性低分子化合物の含有量が1,000pp
    m以下の組成物からなる易接着性塗膜が形成されたフィ
    ルムであって、フィルムのヘーズ値が4%以下であり、
    易接着性塗膜面の裏面反射率が0.1%以下、かつ摩擦
    係数(μs)が0.8以下であることを特徴とする光学
    用易接着性フィルム。
  2. 【請求項2】 フィルムの易接着性塗膜面側で測定した
    厚み方向の屈折率nzが1.50〜1.60であり、易
    接着性塗膜の厚みが70〜100nmである請求項1に
    記載の光学用易接着性フィルム。
  3. 【請求項3】 易接着性塗膜表面の中心線平均粗さ(R
    a)が2〜10nmである請求項1に記載の光学用易接
    着性フィルム。
  4. 【請求項4】 易接着性塗膜を形成する組成物が平均粒
    径0.15μm以下の粗面化物質を5〜30重量%含有
    する請求項3に記載の光学用易接着性フィルム。
  5. 【請求項5】 易接着塗膜を形成する組成物が脂肪酸ア
    ミド及び/又は脂肪酸ビスアミドを3〜10重量%含有
    する請求項1乃至4のいずれか1項に記載の光学用易接
    着性フィルム。
  6. 【請求項6】 易接着性塗膜を形成する組成物が水性ポ
    リエステル樹脂と脂肪酸ビスアミドとを主成分とする請
    求項1乃至5のいずれか1項に記載の光学用易接着性フ
    ィルム。
  7. 【請求項7】 脂肪酸ビスアミドが、下記式(1)で表
    される脂肪酸ビスアミドである請求項1乃至6のいずれ
    か1項に記載の光学用易接着性フィルム。 【化1】RCONH(CH2nNHOCR……(1) (但し、式(1)中のRCO−は脂肪酸残基を示し、n
    は1又は2である。)
  8. 【請求項8】 光学用途が表示面の防眩用である請求項
    1乃至7のいずれか1項に記載の光学用易接着性フィル
    ム。
  9. 【請求項9】 両面に易接着性塗膜を設けた請求項1乃
    至7のいずれか1項に記載の易接着性フィルムの片面の
    上に、ハードコート層を積層した光学用積層体。
  10. 【請求項10】 ハードコート層が、放射線硬化性樹脂
    を放射線照射により硬化させて得られるハードコート層
    である請求項9記載の光学用積層体。
  11. 【請求項11】 光学用途が表示面の防眩用である請求
    項9または10に記載の光学用積層体。
JP2000114927A 2000-04-17 2000-04-17 光学用易接着性フィルム及びそれを用いた光学用積層体 Pending JP2001294826A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000114927A JP2001294826A (ja) 2000-04-17 2000-04-17 光学用易接着性フィルム及びそれを用いた光学用積層体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000114927A JP2001294826A (ja) 2000-04-17 2000-04-17 光学用易接着性フィルム及びそれを用いた光学用積層体

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001294826A true JP2001294826A (ja) 2001-10-23

Family

ID=18626654

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000114927A Pending JP2001294826A (ja) 2000-04-17 2000-04-17 光学用易接着性フィルム及びそれを用いた光学用積層体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001294826A (ja)

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003049943A1 (fr) 2001-12-10 2003-06-19 Teijin Dupont Films Japan Limited Film en polyester adhesif pour utilisation optique
JP2004010875A (ja) * 2002-06-12 2004-01-15 Mitsubishi Polyester Film Copp ディスプレイ用ポリエステルフィルム
JP2006077148A (ja) * 2004-09-10 2006-03-23 Mitsubishi Polyester Film Copp 光学フィルム用ポリエテルフィルム
JP2006201650A (ja) * 2005-01-24 2006-08-03 Toray Ind Inc 反射防止フィルムおよび画像表示装置
JP2007253512A (ja) * 2006-03-24 2007-10-04 Toray Ind Inc 光学用積層二軸延伸ポリエステルフィルム及びそれを用いたハードコートフィルム
US7541087B2 (en) 2006-05-10 2009-06-02 Fujifilm Corporation Multilayer film and image display device
US8000012B2 (en) 2007-01-31 2011-08-16 Fujifilm Corporation Optical multilayer film and image display device
JP6120936B1 (ja) * 2015-11-28 2017-04-26 三菱樹脂株式会社 粘着ポリエステルフィルム積層体
CN108504297A (zh) * 2017-02-28 2018-09-07 松下知识产权经营株式会社 保护膜和膜层叠体
CN109863431A (zh) * 2016-12-28 2019-06-07 日本瑞翁株式会社 相位差膜、其制造方法、偏振片和显示装置

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07232419A (ja) * 1994-02-25 1995-09-05 Teijin Ltd 易接着性ポリエステルフイルム
JPH09300566A (ja) * 1996-05-20 1997-11-25 Teijin Ltd ポリエステルフィルム積層体
JPH09314775A (ja) * 1996-05-27 1997-12-09 Teijin Ltd 易接着性フィルム及びそれを用いた積層体
JPH11216825A (ja) * 1998-01-30 1999-08-10 Teijin Ltd 易接着性フィルムおよびそれを用いた積層体

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07232419A (ja) * 1994-02-25 1995-09-05 Teijin Ltd 易接着性ポリエステルフイルム
JPH09300566A (ja) * 1996-05-20 1997-11-25 Teijin Ltd ポリエステルフィルム積層体
JPH09314775A (ja) * 1996-05-27 1997-12-09 Teijin Ltd 易接着性フィルム及びそれを用いた積層体
JPH11216825A (ja) * 1998-01-30 1999-08-10 Teijin Ltd 易接着性フィルムおよびそれを用いた積層体

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003049943A1 (fr) 2001-12-10 2003-06-19 Teijin Dupont Films Japan Limited Film en polyester adhesif pour utilisation optique
US7005176B2 (en) 2001-12-10 2006-02-28 Teijin Dupont Films Japan Limited Optical adhesive polyester film
JP2004010875A (ja) * 2002-06-12 2004-01-15 Mitsubishi Polyester Film Copp ディスプレイ用ポリエステルフィルム
JP2006077148A (ja) * 2004-09-10 2006-03-23 Mitsubishi Polyester Film Copp 光学フィルム用ポリエテルフィルム
JP2006201650A (ja) * 2005-01-24 2006-08-03 Toray Ind Inc 反射防止フィルムおよび画像表示装置
JP2007253512A (ja) * 2006-03-24 2007-10-04 Toray Ind Inc 光学用積層二軸延伸ポリエステルフィルム及びそれを用いたハードコートフィルム
US7541087B2 (en) 2006-05-10 2009-06-02 Fujifilm Corporation Multilayer film and image display device
US8000012B2 (en) 2007-01-31 2011-08-16 Fujifilm Corporation Optical multilayer film and image display device
JP6120936B1 (ja) * 2015-11-28 2017-04-26 三菱樹脂株式会社 粘着ポリエステルフィルム積層体
JP2017094689A (ja) * 2015-11-28 2017-06-01 三菱樹脂株式会社 粘着ポリエステルフィルム積層体
CN109863431A (zh) * 2016-12-28 2019-06-07 日本瑞翁株式会社 相位差膜、其制造方法、偏振片和显示装置
CN109863431B (zh) * 2016-12-28 2021-09-03 日本瑞翁株式会社 相位差膜、其制造方法、偏振片和显示装置
CN108504297A (zh) * 2017-02-28 2018-09-07 松下知识产权经营株式会社 保护膜和膜层叠体

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4210434B2 (ja) ガラス飛散防止のための積層フィルム
US5910356A (en) Adherent polyester film laminate
EP1418197B1 (en) Biaxially oriented layered polyester film and film with hard coat layer
JP4816183B2 (ja) 光学用積層二軸延伸ポリエステルフィルム及びそれを用いたハードコートフィルム
JP6957885B2 (ja) 有機エレクトロルミネッセンス表示装置用フィルムおよび積層シート
JP2008183882A (ja) 光学用積層フィルム及びその製造方法、反射防止フィルム並びに画像表示装置
JP2008246780A (ja) 光学用積層ポリエステルフィルム
JP2002212317A (ja) 光学用フィルムおよび積層体
JP2009300658A (ja) 光学用易接着性ポリエステルフィルム及び光学用積層ポリエステルフィルム
JP2001294826A (ja) 光学用易接着性フィルム及びそれを用いた光学用積層体
JP2001109388A (ja) ディスプレイ用ハードコートフィルムおよびその製造方法
JP2007047517A (ja) 反射防止フィルム用ポリエステルフィルムおよび反射防止フィルム
JP4692819B2 (ja) 積層ポリエステルフィルム
JP2002210906A (ja) 光学用ポリエステルフィルムおよび積層体
JP2001179887A (ja) 窓貼用熱線反射フィルム
JP2007045024A (ja) 積層ポリエステルフィルム
JP2006281731A (ja) 積層フィルム
JP4703179B2 (ja) 積層ポリエステルフィルム
JP2004149551A (ja) 光学用易接着性フィルムおよび積層体
JP2003291290A (ja) 光学用易接着性ポリエステルフィルム
JP6515445B2 (ja) 表面保護フィルム用ポリエステルフィルムロールおよび導電性フィルム積層体
JP2011068120A (ja) 多層ポリエステルフィルム
JP3732574B2 (ja) ポリエステルフィルム積層体
JPH11216825A (ja) 易接着性フィルムおよびそれを用いた積層体
JP2012000823A (ja) 積層ポリエステルフィルム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060901

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20091201

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20091208

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20100406