JP2001172515A - 湿気硬化性組成物 - Google Patents
湿気硬化性組成物Info
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Abstract
湿気硬化性組成物を提供する。 【解決手段】 分子末端又は側鎖に、加水分解性基と結
合した珪素原子を1分子中に少なくとも1個有するシリ
ル基含有有機重合体(A)100重量部と硬化触媒
(B)0.1〜10重量部を主要成分とする組成物にお
いて、硬化触媒(B)が、ジアルキル錫化合物80〜5
0重量%とシリケート化合物20〜50重量%との混合
物であることを特徴とする湿気硬化性組成物。
Description
が優れた湿気硬化性組成物に関する。
コーン系ゴム、ウレタン系ゴム、ポリサルファイド系ゴ
ム等が知られている。1液型の湿気硬化性ゴムは、一般
に硬化が速く、2液型のものに比べ液の混合調整等の必
要がない等、作業性の点で優れている。
への汚染の可能性、表面への塗装性の点で問題があり、
ウレタン系ゴムのものは、貯蔵安定性、耐候性、耐発泡
性、変色等の点で問題がある。さらに、ポリサルファイ
ド系ゴムについても、硬化性、周囲への汚染の可能性の
点で問題がある。
を主鎖とする架橋可能な加水分解性珪素官能基を有する
重合体であり、硬化触媒を用いて密封下では長期間安定
であるが、湿気にさらすと急速に硬化してゴム状物質に
変わる1液型組成物である(特公昭62−35421号
公報、特開昭61−141761号公報、特開平1−5
8219号公報)。この重合体は、ポリウレタン系に比
べ貯蔵安定性、耐候性、耐発泡性、耐変色性が良好であ
り、ポリサルファイド系に比べ、硬化性に優れ、周囲へ
の汚染性が少なく、毒性がない。また、通常のシリコー
ン系に比べ周囲への汚染性が少なく、表面への塗装性が
良好である。この加水分解性珪素官能基を有する重合体
の硬化触媒として、チタン酸エステル化合物、錫カルボ
ン酸塩化合物、アミン化合物等が知られているが、一般
的には、ジアルキル錫化合物が硬化触媒として主に使用
されている。
キル錫化合物は、水分に対して安定性が十分でなく、組
成物の貯蔵安定性および接着性、耐水性が著しく劣り、
プライマー等を使用する必要があった。
取り扱い性、安定性に優れた硬化触媒およびこれを主成
分とする変性シリコーン系湿気硬化性組成物について検
討し、本発明に至った。
又は側鎖に、加水分解性基と結合した珪素原子を1分子
中に少なくとも1個有するシリル基含有有機重合体
(A)100重量部と、硬化触媒(B)0.1〜10重
量部を主要成分とする組成物において、硬化触媒(B)
が、ジアルキル錫化合物80〜50重量%とシリケート
化合物20〜50重量%との混合物であることを特徴と
する湿気硬化性組成物に関する。
錫化合物が一般式(1): R1 2SnX2 (1) (式中、R1は炭素原子数1〜12の直鎖状または分岐
鎖状のアルキル基であり、Xは炭素原子数1〜18の直
鎖状または分岐鎖状のアルコキシル基、オルガノシリケ
ート基、炭素原子数1〜8の直鎖状または分岐鎖状のア
セト酢酸アルキルエステル基、アセチルアセトン基より
なる群から選択される基である)で表される化合物であ
る請求項1記載の湿気硬化性組成物に関する。
化合物が一般式(2): R2 mSi(OR3)4-m (2) (式中、R2およびR3はそれぞれ独立に炭素数1〜4の
直鎖状または分岐鎖状のアルキル基であり、m個の
R2、(4−m)個のR3は同一であっても異なっていて
もよく、mは0〜3の整数である)で表される化合物ま
たはその加水分解物である請求項1記載の湿気硬化性組
成物に関する。
は、分子末端又は側鎖に加水分解性基と結合した珪素原
子(以下、加水分解性基と結合した珪素基という場合が
ある)を1分子中に少なくとも1個有するシリル基含有
有機重合体であり、その主鎖としては、アルキレンオキ
シド重合体ないしポリエーテル、エーテル・エステルブ
ロック共重合体等が挙げられる。また、エチレン性不飽
和化合物、ジエン系化合物の重合体等が挙げられる。前
記アルキレンオキシド重合体ないしポリエーテルとして
は、 (CH2CH2O)n (CHCH3CH2O)n (CHC2H5CH2O)n (CH2CH2CH2CH2O)n 等の繰り返し単位を有するものが例示される。ここでn
は、2以上の整数である。
化合物の重合体としては、エチレン、プロピレン、アク
リル酸エステル、メタクリル酸エステル、酢酸ビニル、
アクリロニトリル、スチレン、イソブチレン、ブタジエ
ン、イソプレン、クロロプレン等の単独重合体またはこ
れらの2種以上の共重合体等が挙げられる。より具体的
には、ポリブタジエン、スチレン−ブタジエン共重合
体、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、エチレン
−ブタジエン共重合体、エチレン−プロピレン共重合
体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリ
ル酸エステル共重合体、ポリイソプレン、スチレン−イ
ソプレン共重合体、イソブチレン−イソプレン共重合
体、ポリクロロプレン、スチレン−クロロプレン共重合
体、アクリロニトリル−クロロプレン共重合体、ポリイ
ソブチレン、ポリアクリル酸エステル、ポリメタクリル
酸エステル等が挙げられる。
架橋剤の存在下、必要に応じて触媒等を使用することに
より縮合反応を起こす基のことである。具体的には、ハ
ロゲン化シリル基、アルコキシシリル基、アルケニルオ
キシシリル基、アシロキシシリル基、アミノシリル基、
アミノオキシシリル基、オキシムシリル基、アミドシリ
ル基等が挙げられる。ここで、1つの珪素原子に結合し
たこれら加水分解性基の数は1〜3の範囲から選択され
る。また1つの珪素原子に結合した加水分解性基は1種
であってもよく、複数種であってもよい。さらに加水分
解性基と非加水分解性基が1つの珪素原子に結合してい
てもよい。加水分解性基と結合した珪素基としては、取
り扱いが容易である点で、特にアルコキシシリル基(モ
ノアルコキシシリル基、ジアルコキシシリル基、トリア
ルコキシシリル基を含む)が好ましい。加水分解性基と
結合した珪素基は、重合体分子の末端に存在していて
も、側鎖に存在していてもよい。加水分解性基と結合し
た珪素基は、重合体の1分子当たり少なくとも1個あれ
ばよいが、硬化速度、硬化物性の点からは、1分子当た
り平均して1.5個以上あるのが好ましい。加水分解性
基と結合した珪素基を前記主鎖重合体に結合させる方法
としては公知の方法が採用できる。
は、特に制約はないが、過度に高分子のものは高粘度で
あり、硬化性組成物とした場合に使用上困難となるか
ら、数平均分子量として30000以下が望ましい。こ
のような有機重合体は、公知の方法によって製造するこ
とができるが、鐘淵化学工業(株)製のカネカMSポリ
マー等の市販品を使用してもよい。
ジアルキル錫化合物とシリケート化合物の混合物が好ま
しく使用される。ここでジアルキル錫化合物とシリケー
ト化合物の混合比は、両者の合計量に対して、ジアルキ
ル錫化合物80〜50重量%、シリケート化合物20〜
50重量%である。シリケート化合物が、20重量%未
満であると触媒および硬化性組成物の安定化効果が十分
でなく、一方50重量%より多く添加してもそれ以上の
効果は表れない。
錫ジカルボキシレート、ジアルキル錫ジアルコキサイ
ド、ジアルキル錫ビス(トリアルコキシシリケート)、
ジアルキル錫ビス(モノアルキルジアルコキシシリケー
ト)、ジアルキル錫ビス(ジアルキルモノアルコキシシ
リケート)、ジアルキル錫ビス(トリアルキルシリケー
ト)、ジアルキル錫ビス(アセチルアセトナート)、ジ
アルキル錫ビス(アルキルアセトアセテート)等が挙げ
られるが、好ましくは、ジアルキル錫ジアルコキサイ
ド、ジアルキル錫ビス(トリアルコキシシリケート)、
ジアルキル錫ビス(モノアルキルジアルコキシシリケー
ト)、ジアルキル錫ビス(ジアルキルモノアルコキシシ
リケート)、ジアルキル錫ビス(トリアルキルシリケー
ト)、ジアルキル錫ビス(アセチルアセトナート)、ジ
アルキル錫ビス(アルキルアセトアセテート)等であ
る。
キル錫化合物が好ましい。一般式(1)において、R1
で表わされる炭素原子数1〜12の直鎖状または分岐鎖
状のアルキル基としては、メチル、エチル、プロピル、
イソプロピル、ブチル、イソブチル、s−ブチル、t−
ブチル、ペンチル、ヘキシル、へプチル、オクチル、2
−エチルヘキシル、ラウリル等が挙げられる。Xで表わ
される炭素原子数1〜18の直鎖状または分岐鎖状のア
ルコキシル基としては、メトキシ、エトキシ、プロポキ
シ、ブトキシ、イソブトキシ、s−ブトキシ、t−ブト
キシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ、ヘプチルオキ
シ、オクチルオキシ、2−エチルヘキシルオキシ、ラウ
リルオキシ、ステアリルオキシ等が挙げられる。Xで表
わされるオルガノシリケート基としては、トリアルコキ
シシリケート、モノアルキルジアルコキシシリケート、
ジアルキルモノアルコキシシリケート、トリアルキルシ
リケート等が挙げられる。ここで、アルコキシ基として
は炭素原子数1〜4のアルコキシ基が好ましく、具体的
にはメトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキ
シ、ブトキシ、イソブトキシ、s−ブトキシ、t−ブト
キシ等が挙げられ、アルキル基としては炭素原子数1〜
4のアルキル基が好ましく、具体的にはメチル、エチ
ル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、s
−ブチル、t−ブチル等が挙げられる。Xで表わされる
アセト酢酸アルキルエステル基とは、アセト酢酸アルキ
ルエステル中の2位のメチレン基の水素原子が1個取れ
た構造の1価の基を意味する。アセト酢酸アルキルエス
テルにおける炭素原子数1〜8の直鎖状または分岐鎖状
のアルキル基としては、メチル、エチル、プロピル、イ
ソプロピル、ブチル、イソブチル、s−ブチル、t−ブ
チル、ペンチル、ヘキシル、へプチル、オクチル、2−
エチルヘキシル等が挙げられる。Xで表わされるアセチ
ルアセトン基とは、アセチルアセトン中のメチレン基の
水素原子が1個取れた構造の1価の基を意味する。
ルコキサイドとしては、具体的には、ジメチル錫ジメト
キサイド、ジメチル錫ジエトキサイド、ジメチル錫ジプ
ロポキサイド、ジメチル錫ジブトキサイド、ジメチル錫
ビス(2−エチルヘキシルオキサイド)、ジメチル錫ジ
ラウリルオキサイド、ジメチル錫ジステアリルオキサイ
ド、ジブチル錫ジメトキサイド、ジブチル錫ジエトキサ
イド、ジブチル錫ジプロポキサイド、ジブチル錫ジブト
キサイド、ジブチル錫ビス(2−エチルヘキシルオキサ
イド)、ジブチル錫ジラウリルオキサイド、ジブチル錫
ジステアリルオキサイド、ジオクチル錫ジメトキサイ
ド、ジオクチル錫ジエトキサイド、ジオクチル錫ジプロ
ポキサイド、ジオクチル錫ジブトキサイド、ジオクチル
錫ビス(2−エチルヘキシルオキサイド)、ジオクチル
錫ジラウリルオキサイド、ジオクチル錫ジステアリルオ
キサイド、ジラウリル錫ジメトキサイド、ジラウリル錫
ジエトキサイド、ジラウリル錫ジプロポキサイド、ジラ
ウリル錫ジブトキサイド、ジラウリル錫ビス(2−エチ
ルヘキシルオキサイド)、ジラウリル錫ジラウリルオキ
サイド、ジラウリル錫ジステアリルオキサイド等が挙げ
られる。これらのジアルキル錫ジアルコキサイドは、ジ
アルキル錫オキサイドと相当するアルコールを窒素雰囲
気下で加熱して反応させることで得られる。また、ジア
ルキル錫オキサイドとフタル酸オクチルやラウリン酸エ
チル等のエステル化合物とを窒素雰囲気下で加熱して反
応させることで得られる。
(トリアルコキシシリケート)としては、具体的には、
ジメチル錫ビス(トリメトキシシリケート)、ジメチル
錫ビス(トリエトキシシリケート)、ジメチル錫ビス
(トリブトキシシリケート)、ジブチル錫ビス(トリメ
トキシシリケート)、ジブチル錫ビス(トリエトキシシ
リケート)、ジブチル錫ビス(トリブトキシシリケー
ト)、ジオクチル錫ビス(トリメトキシシリケート)、
ジオクチル錫ビス(トリエトキシシリケート)、ジオク
チル錫ビス(トリブトキシシリケート)、ジラウリル錫
ビス(トリメトキシシリケート)、ジラウリル錫ビス
(トリエトキシシリケート)、ジラウリル錫ビス(トリ
ブトキシシリケート)等が挙げられる。
(モノアルキルジアルコキシシリケート)としては、具
体的には、ジメチル錫ビス(メチルジエトキシシリケー
ト)、ジメチル錫ビス(エチルジエトキシシリケー
ト)、ジメチル錫ビス(ブチルジエトキシシリケー
ト)、ジブチル錫ビス(メチルジエトキシシリケー
ト)、ジブチル錫ビス(エチルジエトキシシリケー
ト)、ジブチル錫ビス(ブチルジエトキシシリケー
ト)、ジオクチル錫ビス(メチルジエトキシシリケー
ト)、ジオクチル錫ビス(エチルジエトキシシリケー
ト)、ジオクチル錫ビス(ブチルジエトキシシリケー
ト)、ジラウリル錫ビス(メチルジエトキシシリケー
ト)、ジラウリル錫ビス(エチルジエトキシシリケー
ト)、ジラウリル錫ビス(ブチルジエトキシシリケー
ト)等が挙げられる。
(ジアルキルモノアルコキシシリケート)としては、具
体的には、ジメチル錫ビス(ジメチルエトキシシリケー
ト)、ジメチル錫ビス(ジエチルエトキシシリケー
ト)、ジメチル錫ビス(ジブチルエトキシシリケー
ト)、ジブチル錫ビス(ジメチルエトキシシリケー
ト)、ジブチル錫ビス(ジエチルエトキシシリケー
ト)、ジブチル錫ビス(ジブチルエトキシシリケー
ト)、ジオクチル錫ビス(ジメチルエトキシシリケー
ト)、ジオクチル錫ビス(ジエチルエトキシシリケー
ト)、ジオクチル錫ビス(ジブチルエトキシシリケー
ト)、ジラウリル錫ビス(ジメチルエトキシシリケー
ト)、ジラウリル錫ビス(ジエチルエトキシシリケー
ト)、ジラウリル錫ビス(ジブチルエトキシシリケー
ト)等が挙げられる。
(トリアルキルシリケート)としては、具体的には、ジ
メチル錫ビス(トリメチルシリケート)、ジメチル錫ビ
ス(トリエチルシリケート)、ジメチル錫ビス(トリブ
チルシリケート)、ジブチル錫ビス(トリメチルシリケ
ート)、ジブチル錫ビス(トリエチルシリケート)、ジ
ブチル錫ビス(トリブチルシリケート)、ジオクチル錫
ビス(トリメチルシリケート)、ジオクチル錫ビス(ト
リエチルシリケート)、ジオクチル錫ビス(トリブチル
シリケート)、ジラウリル錫ビス(トリメチルシリケー
ト)、ジラウリル錫ビス(トリエチルシリケート)、ジ
ラウリル錫ビス(トリブチルシリケート)等が挙げられ
る。
は、ジアルキル錫オキサイドやジアルキル錫ジカルボキ
シレートとトリオルガノシシリケート化合物とを窒素雰
囲気下で加熱して反応させることで得られる。
(アセチルアセトナート)及びジアルキル錫ビス(アル
キルアセトアセテート)としては、具体的には、ジメチ
ル錫ビス(アセチルアセトナート)、ジブチル錫ビス
(アセチルアセトナート)、ジオクチル錫ビス(アセチ
ルアセトナート)、ジラウリル錫ビス(アセチルアセト
ナート)等のジアルキル錫ビス(アセチルアセトナー
ト)化合物、ジメチル錫ビス(メチルアセトアセテー
ト)、ジメチル錫ビス(エチルアセトアセテート)、ジ
メチル錫ビス(ブチルアセトアセテート)、ジメチル錫
ビス(オクチルアセトアセテート)、ジブチル錫ビス
(メチルアセトアセテート)、ジブチル錫ビス(エチル
アセトアセテート)、ジブチル錫ビス(ブチルアセトア
セテート)、ジブチル錫ビス(オクチルアセトアセテー
ト)、ジオクチル錫ビス(メチルアセトアセテート)、
ジオクチル錫ビス(エチルアセトアセテート)、ジオク
チル錫ビス(ブチルアセトアセテート)、ジオクチル錫
ビス(オクチルアセトアセテート)、ジラウリル錫ビス
(メチルアセトアセテート)、ジラウリル錫ビス(エチ
ルアセトアセテート)、ジラウリル錫ビス(ブチルアセ
トアセテート)、ジラウリル錫ビス(オクチルアセトア
セテート)等のジアルキル錫ビス(アルキルアセトアセ
テート)が挙げられる。これらのジアルキル錫ビス(ア
セチルアセトナート)及びジアルキル錫ビス(アルキル
アセトアセテート)は、ジアルキル錫オキサイドとアセ
チルアセトンまたはアセト酢酸アルキルエステルを窒素
雰囲気下で加熱して反応させることで得られる。
のほか、他の公知の方法で製造できるが、日東化成
(株)製のネオスタンU−8、ネオスタンU−100、
ネオスタンU−200、ネオスタンU−220、ネオス
タンU−810、ネオスタンU−820等の市販品を使
用してもよい。
と組み合わせて使用されるシリケート化合物としては、
一般式(2)で表わされるシリケート化合物およびその
加水分解物が好適に使用される。一般式(2)におい
て、R2、R3で表される炭素原子数1〜4の直鎖状また
は分岐鎖状のアルキル基としては、メチル、エチル、プ
ロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、s−ブチ
ル、t−ブチル等のアルキル基等が挙げられる。m個の
R2は同一であってもよく、異なっていてもよい。また
(4−m)個のR3は同一であっても、異なっていても
よい。
およびその加水分解物としては、具体的には、テトラメ
トキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラプロポキ
シシラン、テトライソプロポキシシラン、テトラブトキ
シシラン等のテトラアルコキシシラン、およびそれらの
加水分解物、トリエトキシメチルシラン、トリエトキシ
エチルシラン、トリエトキシプロピルシラン、トリエト
キシイソプロピルシラン、トリエトキシブチルシラン等
のモノアルキルトリアルコキシシラン、およびそれらの
加水分解物、ジエトキシジメチルシラン、ジエトキシジ
エチルシラン、ジエトキシジプロピルシラン、ジエトキ
シジイソプロピルシラン、ジエトキシジブチルシラン等
のジアルキルジアルコキシシラン、およびそれらの加水
分解物、エトキシトリメチルシラン、エトキシトリエチ
ルシラン、エトキシトリプロピルシラン、エトキシトリ
イソプロピルシラン、エトキシトリブチルシラン等のト
リアルキルモノアルコキシシラン、およびそれらの加水
分解物が挙げられる。加水分解物は取扱い性及び混合の
しやすさ等から5量体以下が好ましい。これらの内、テ
トラアルコキシシランまたはその加水分解物が好まし
く、さらに好ましくはテトラエトキシシランである。
化触媒(B)の含有量は、シリル基含有有機重合体
(A)100重量部に対して0.1〜10重量部が好ま
しい。硬化触媒(B)の量が前記範囲未満では、硬化性
能が不十分であり、一方前記範囲を超えると、硬化後の
硬化物の復元率、耐候性等の物性が悪くなることがあ
る。
進し基材への密着性を良くするため、公知の種々のアミ
ノ基置換アルコキシシラン化合物、またはその縮合物を
使用することができ、具体的には、γ−アミノプロピル
トリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシ
シラン、N−(トリメトキシシリルプロピル)エチレン
ジアミン、δ−アミノブチル(メチル)ジエトキシシラ
ン、N,N′−ビス(トリメトキシシリルプロピル)エ
チレンジアミンおよびこれらの部分加水分解物等が挙げ
られる。
に充填剤、着色剤、可塑剤、硬化促進剤、硬化遅延剤、
タレ防止剤、老化防止剤、溶剤等、硬化性組成物に通常
添加される添加剤を加えてもよい。例えば充填剤として
は、具体的には、炭酸カルシウム、カオリン、タルク、
ヒュームドシリカ、沈降性シリカ、無水ケイ酸、含水ケ
イ酸、クレー、焼成クレー、ガラス、ベントナイト、有
機ベントナイト、シラスバルーン、ガラス繊維、石綿、
ガラスフィラメント、粉砕石英、ケイソウ土、ケイ酸ア
ルミニウム、水酸化アルミニウム、酸化亜鉛、酸化マグ
ネシウム、二酸化チタン等が挙げられる。着色剤として
は、具体的には、酸化鉄、カーボンブラック、フタロシ
アニンブルー、フタロシアニングリーン等が挙げられ
る。可塑剤としては、具体的には、ジブチルフタレー
ト、ジオクチルフタレート、ブチルベンジルフタレート
等のフタル酸エステル類、アジピン酸ジオクチル、コハ
ク酸ジオクチル、コハク酸ジイソデシル、セバシン酸ジ
イソデシル、オレイン酸ブチル等の脂肪族カルボン酸エ
ステル類、ペンタエリスリトールエステル等のグリコー
ルエステル類、リン酸トリオクチル、リン酸トリクレジ
ル等のリン酸エステル類、エポキシ化大豆油、エポキシ
ステアリン酸ベンジル等のエポキシ系可塑剤、塩素化パ
ラフィン等が挙げられる。タレ防止剤としては、具体的
には、水添ヒマシ油、無水ケイ酸、有機ベントナイト、
コロイド状シリカ等が使用される。また他の添加剤とし
ては、フェノール樹脂、エポキシ樹脂等の接着付与剤、
紫外線吸収剤、ラジカル連鎖禁止剤、過酸化物分解剤、
各種の老化防止剤等が挙げられる。
明するが、本発明の範囲はこれによって限定されるもの
ではない。
ツ口フラスコに窒素気流下で、ジブチル錫オキシド4
9.8g(0.2mol)、2−エチルヘキサノール5
2.1g(0.4mol)、及びトルエン200gを仕
込み、112℃で2時間反応させ、生成した水を共沸脱
水した後、減圧下でトルエンを留去して、淡黄色透明液
体A 92.4g(収率94%)を得た。この化合物
は、FT−IRにてアルコールのO−Hの吸収(330
0〜3400cm-1)の消失とSn−O−Cの吸収(6
05cm-1)の出現により、ジブチル錫ビス(2−エチ
ルヘキシルオキサイド)の生成が確認できた。
9.8g(0.2mol)、酢酸24.0g(0.4m
ol)、及びトルエン200gを仕込み、製造例1と同
様に反応処理した後、ついで正珪酸エチル(テトラエト
キシシラン)83.3g(0.4mol)を仕込み、1
20℃にて3時間反応させ、生成した酢酸エチルを減圧
留去して淡黄色透明液体B 114.7g(収率97
%)を得た。この化合物は、FT−IRにて錫カルボニ
ルの吸収(1638cm-1、1559cm-1)の消失と
次の元素分析の結果より、ジブチル錫ビス(トリエトキ
シシリケート)の生成が確認できた。
9.8g(0.2mol)、アセチルアセトン40.0
g(0.4mol)、及びトルエン200gを仕込み、
製造例1と同様に反応、処理して淡黄色透明液体C 8
1.1g(収率94%)を得た。この化合物は、FT−
IRにてSn−O−Cの吸収(547cm-1)の出現に
より、ジブチル錫ビス(アセチルアセトナート)の生成
が確認できた。
9.8g(0.2mol)、アセト酢酸エチル52.1
g(0.4mol)、及びトルエン200gを仕込み、
製造例1と同様に反応、処理して淡黄色透明液体D 9
8.8g(収率97%)を得た。この化合物は、FT−
IRにてSn−O−Cの吸収(550cm-1)の出現に
より、ジブチル錫ビス(エチルアセトアセテート)の生
成が確認できた。
9.8g(0.2mol)、フタル酸ジオクチル15
6.2g(0.4mol)、及びトルエン200gを仕
込み、製造例1と同様に反応、処理して淡黄色透明液体
E 199.8g(収率97%)を得た。この化合物
は、FT−IRにてSn−O−Cの吸収(550c
m-1)の出現により、ジブチル錫ジオクチルオキサイド
の生成が確認できた。
錫オキシド72.2g(0.2mol)を使用し、製造
例2と同様の配合で反応、処理し、淡黄色液体F 13
6.5g(収率97%)を得た。この化合物は、FT−
IRにて錫カルボニルの吸収(1638cm-1、155
9cm-1)の消失と次の元素分析の結果より、ジオクチ
ル錫ビス(トリエトキシシリケート)の生成が確認でき
た。
錫オキシド72.2g(0.2mol)を使用し、製造
例4と同様の配合で反応、処理し、淡黄色液体G 10
4.3g(収率96%)を得た。この化合物は、FT−
IRにてSn−O−Cの吸収(547cm-1)の出現に
より、ジオクチル錫ビス(エチルアセトアセテート)の
生成が確認できた。
オキシド33.0g(0.2mol)を使用し、製造例
2と同様の配合で反応、処理し、淡黄色液体H99.4
g(収率98%)を得た。この化合物は、FT−IRに
て錫カルボニルの吸収(1638cm-1、1559cm
-1)の消失と次の元素分析の結果よりジメチル錫ビス
(トリエトキシシリケート)の生成が確認できた。
A〜Hのそれぞれ50重量部に対し、正珪酸エチル(テ
トラエトキシシラン)50重量部を混合したもの(実験
例1、3、5、7、9〜12)、および製造例1〜4で
得られた錫化合物A〜Dのそれぞれ50重量部に対し、
エチルシリケート40(多摩化学工業(株)製ポリ珪酸
エチルエステル(4〜5量体))50重量部を混合した
もの(実験例2、4、6、8)、並びに比較例として製
造例1〜8で得られた錫化合物A〜Hにテトラエトキシ
シラン、エチルシリケート40を添加しないもの(比較
実験例1〜8)を、透明なガラス瓶に入れ、室温にて静
置して、状態を経時にて比較した。状態の判定は下記の
基準に基づいて行った。結果を表1に示す。 ○:クリアーな状態。 △:増粘または白濁が生じた。 ×:ゲル化または沈殿が生じた。
定性試験3日終了後の触媒を、実施例5、6及び比較例
3は安定性試験21日終了後の触媒を、実施例3、4、
9、10、12及び比較例2、5、6、8は安定性試験
3ヵ月終了後の触媒を各種材料と表2に示す配合比で室
温25℃、湿度60%の恒温室にて混錬した後放置し、
スナップタイム(半ゲル化状になるまでの時間)とタッ
クフリータイム(表面タックのなくなるまでの時間)を
測定した。結果を表2に示す。表2における材料は次ぎ
のものを表わす。
を含む重合体(鐘淵化学工業(株)製) ノクラックNS−6 :老化防止剤(大内新興化学工業
(株)製) DOP :ジオクチルフタレート A−1100 :アミノ基置換アルコキシシラン
化合物(日本ユニカー(株)製)
ジアルキル錫化合物とシリケート化合物からなる触媒を
使用する硬化性組成物(実施例1〜12)は、触媒とし
てジアルキル錫化合物のみを含有する硬化性組成物(比
較例1〜8)に比べ、空気中で安定であり、長期間触媒
活性が失活しないことがわかる。
期間触媒活性が失われず、シーリング剤、コーティング
剤、弾性接着剤として有用である。
Claims (3)
- 【請求項1】 分子末端又は側鎖に、加水分解性基と結
合した珪素原子を1分子中に少なくとも1個有するシリ
ル基含有有機重合体(A)100重量部と硬化触媒
(B)0.1〜10重量部を主要成分とする組成物にお
いて、硬化触媒(B)が、ジアルキル錫化合物80〜5
0重量%とシリケート化合物20〜50重量%との混合
物であることを特徴とする湿気硬化性組成物。 - 【請求項2】 ジアルキル錫化合物が一般式(1): R1 2SnX2 (1) (式中、R1は炭素原子数1〜12の直鎖状または分岐
鎖状のアルキル基であり、Xは炭素原子数1〜18の直
鎖状または分岐鎖状のアルコキシル基、オルガノシリケ
ート基、炭素原子数1〜8の直鎖状または分岐鎖状のア
セト酢酸アルキルエステル基、アセチルアセトン基より
なる群から選択される基である)で表される化合物であ
る請求項1記載の湿気硬化性組成物。 - 【請求項3】 シリケート化合物が一般式(2): R2 mSi(OR3)4-m (2) (式中、R2およびR3はそれぞれ独立に炭素数1〜4の
直鎖状または分岐鎖状のアルキル基であり、m個の
R2、(4−m)個のR3は同一であっても異なっていて
もよく、mは0〜3の整数である)で表される化合物ま
たはその加水分解物である請求項1記載の湿気硬化性組
成物。
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