JP2001172375A - 改善された常温ソイルリリース性を有する共重合ポリエステルおよび防汚性ポリエステル繊維 - Google Patents

改善された常温ソイルリリース性を有する共重合ポリエステルおよび防汚性ポリエステル繊維

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 繊維用途に、ポリエステルの物性を損なわな
い範囲で改善された常温防汚性を有する共重合ポリエス
テルおよびポリエステル繊維を提供すること。 【解決手段】 トリメチレンテレフタレートを主たる構
成単位とし、該トリメチレンテレフタレート末端基の少
なくとも一部に、分子量6000以下のポリオキシアル
キレン系ポリエーテルを、該共重合ポリエステルの全重
量を基準として0.5〜10重量%共重合する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、共重合ポリエステ
ルおよびそれからなる繊維に関し、さらに詳しくは改善
された常温ソイルリリース性を有する共重合ポリエステ
ルおよびそれからなる防汚性ポリエステル繊維に関す
る。
【0002】
【従来の技術】ポリエステル繊維は寸法安定性に優れ、
強くかつしわになりにくい等の優れた特性を有すること
から、衣料のあらゆる分野で活用されている。その中で
ポリトリメチレンテレフタレートは、低弾性率に由来す
るソフトな風合い、優れた弾性回復性、易染性といった
特長を有し、ナイロンとポリエステルの中間の性能を併
せ持つ画期的なポリマー素材として資材分野のみならず
衣料分野で注目されてきている。
【0003】しかしながら、ポリエステル繊維は疎水性
であるため吸水性、吸湿性に著しく劣り、木綿等の親水
性繊維に比較して油性汚れが付着しやすい、除去が困難
である、洗濯中に再汚染されやすい、といった問題点が
ある。これはポリエステル繊維が衣料分野へ展開されて
以来常に提起されてきた問題であり、これを解消するた
め多くの方法が提案されている。
【0004】ポリエチレンテレフタレートからなるポリ
エステルに対して、上記の課題を解決すべく、特に多く
の提案がおこなわれており、例えば、エチレンオキサイ
ドに特定のオレフィンオキサイドを共重合し水不溶化さ
せたポリオキシエチレン系ポリエーテルをポリエステル
中にブレンドすることにより、得られた組成物の防汚性
が著しく向上することを見いだした(特開平2−269
762号公報、特開平3−182546号公報等参
照)。しかしながらこの方法においては、ポリエーテル
がポリエステル中に単に物理分散されているにすぎない
ため、洗濯耐久性に限界があった。
【0005】一方、ポリエステルに親水性を付与する方
法として、ポリオキシアルキレン系ポリエーテルをポリ
エステルに共重合する方法が知られており、例えばポリ
オキシエチレングリコールフェニルグリシジルエーテル
(特開平1−236236号公報)あるいはポリオキシ
エチレングリコールメチル1,2−ジヒドロキシプロピ
ルエーテル(特開平1−234420号公報)を共重合
することにより吸水性、吸汗性に優れたポリエステルが
得られることが開示されている。この方法によっても通
常のポリエチレンテレフタレート製品に比較してある程
度優れた防汚性を付与することができる。
【0006】しかしながら、上記技術によって得られた
ポリエステル繊維はいずれも、JIS評価法で定められ
た40℃の温水中で洗濯した場合には、優れたソイルリ
リース性を示すものの、一般家庭で実際に行なわれる常
温の水道水で洗濯した場合ソイルリリース性が充分に発
揮されないという問題点があることが判った。
【0007】本発明者らはさらに高度な親水性をポリエ
ステルに付与するべく、スルホン酸基を有するポリエー
テルとして公知であるω−ヒドロキシポリアルキレンベ
ンゼンスルホン酸アルカリ金属塩およびω−ヒドロキシ
ポリアルキレンクレゾールスルホン酸アルカリ金属塩
(英国特許第868150号明細書参照)をポリエステ
ルに共重合し、ソイルリリース性を評価した。しかし、
これらの改質剤は元来、染色性向上を目的とするもので
あって、上記技術と同様、常温水中でのソイルリリース
性は不充分であった。
【0008】そこで本発明者らは、特定の構造のポリエ
ーテルを用いたときにのみ特異的に常温ソイルリリース
性の改善が見られることを知見し、提案した(特許第2
828567号参照)。しかしながら、防汚剤を、ポリ
エチレンテレフタレートを主体とするポリエステル(以
後、PETと略記することがある。)に共重合させる場
合、PETのガラス転移点が高いことから、親水性のポ
リオキシエチレン基で汚れ成分を除去するには自ずと限
界があった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
従来技術が有していた問題点を解消し、改善された常温
ソイルリリース性を有する共重合ポリエステルを提供す
ることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、ポリエチ
レンテレフタレートを主鎖とする構造には限界があると
考え、物性を損なわない範囲でガラス転移点の低い主鎖
構造を有するポリエステルと防汚剤とを組み合わせるこ
とで防汚効果が格段に改善されることを見出し、本発明
を完成するに至った。
【0011】すなわち、本発明の目的は、トリメチレン
テレフタレートを主たる構成単位とする共重合ポリエス
テルであって、該ポリエステル末端基の少なくとも一部
に、下記一般式(I)で表わされる分子量6000以下
のポリオキシアルキレン系ポリエーテルが、該共重合ポ
リエステルの全重量を基準として0.5〜10重量%共
重合されていることを特徴とする、改善された常温ソイ
ルリリース性を有する共重合ポリエステルによって達成
される。
【0012】
【化2】
【0013】
【発明の実施の形態】本発明において用いられるポリオ
キシアルキレン系ポリエーテル(以下、ポリエーテルと
略記することもある。)は下記一般式(I)で表わされ
る。
【0014】
【化3】
【0015】式中、R1は炭素数1〜20の炭化水素基
であるが、該炭化水素基としてはメチル基、エチル基等
のアルキル基、シクロヘキシル基等の環状基、フェニル
基、ナフチル基等の芳香族基が好ましく、なかでも炭素
数6〜14のフェニル基または置換フェニル基となると
きに防汚性が好適となり熱安定性にも優れ好ましい。
【0016】ここで、置換フェニル基とは、フェニル基
上に置換基を有する化学基を指し、スルホン基等の親水
性基を有しても、炭素数が1〜20の範囲のアルキル基
を有しても一向にかまわない。また、その置換位置また
は、置換基の数も特に制約されない。親水性の観点から
1または2つのスルホン酸ナトリウム基で置換されてい
ると、より好ましい。
【0017】R2は炭素数1〜21の炭化水素基である
が、該炭化水素基としては、アルキル基、芳香属基のい
ずれであってもよいが、防汚剤であるポリエーテル分子
鎖の規則性を乱し運動性を上げるため、メチル基、エチ
ル基、ヘキシル基となるときに親水性−疎水性のバラン
スが好適であり好ましい。
【0018】mはポリエーテル中のオキシエチレン単位
の数を表わし、nはポリエーテル中のオキシエチレン基
以外のオキシアルキレン単位の数を表す。mおよびn
は、mは1以上の整数、nは0または1以上の整数であ
って、かつm+n=15〜120を満たす整数である。
【0019】m+nが15未満のポリエーテルをポリエ
ステルに共重合させようとすると、十分なソイルリリー
ス性を得るためには多量のポリエーテルが必要となり、
このような場合ポリエステルの末端基が完全に封鎖され
るためにポリエステル自体の重合度を十分に上げること
ができず、得られる繊維の力学的特性を確保できない。
【0020】一方、m+nが120より大きい場合に
は、ポリエーテルとポリエステルとの反応が十分に進ま
ず結局はポリエーテルがポリエステルに混合、分散した
ものと同一の結果となり高度な洗濯耐久性を維持できな
い。
【0021】また、mおよびnの好ましい量比はm/n
=(1/0.0)〜(1/0.5)である。m/nが
(1/0.5)を越えると疎水性が高くなる傾向にあ
り、効果が必ずしも向上しなくなる。なお、ポリエーテ
ルの分子量は6000以下、好ましくは5000以下、
特に好ましくは4500以下である。
【0022】さらに、本発明においては、一般式(I)
で表わされるポリエーテルは、アルコキシドと適当な塩
基触媒を用いて高温高圧化でエチレンオキサイドを開環
重合させることにより容易に製造することができる。こ
の重合過程は段階的に進行することが知られており、エ
チレンオキサイドの仕込み量を調節することにより目的
に応じた分子量を有するポリエーテルを生成させること
が可能である。生成したポリエーテルの分子量は末端水
酸基量を定量することにより容易に求めることができ
る。
【0023】本発明において上記ポリエーテルを共重合
するポリエステルは、テレフタル酸を主たる酸成分と
し、トリメチレングリコールを主たるグリコール成分と
するポリエステルを対象とする。このポリエステルの物
性を損なわない範囲は、ポリエステル成分の80モル%
以上がトリメチレンテレフタレートである必要がある。
しかしこのポリエステルは、その酸成分であるテレフタ
ル酸の20モル%以内を他の二官能性カルボン酸で置き
換えてもよい。
【0024】このような他のカルボン酸としては、例え
ばイソフタル酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸、
ナフタレンジカルボン酸、ジフェニルジカルボン酸、ジ
フェノキシエタンジカルボン酸、β−オキシエトキシ安
息香酸、p−オキシ安息香酸のごとき二官能性芳香族カ
ルボン酸、セバシン酸、アジピン酸、シュウ酸のごとき
二官能性脂肪族カルボン酸等を挙げることができる。
【0025】また、エチレングリコール成分の20モル
%以内を他のグリコール成分で置き換えてもよく、この
グリコール成分としては、例えばエチレングリコール、
テトラメチレングリコール、ペンタメチレングリコー
ル、ヘキサメチレングリコール等、及び他のジオール化
合物例えばシクロヘキサン−1,4−ジメタノール、ネ
オペンチルグリコール、ビスフェノールA、ビスフェノ
ールSのような脂肪族、脂環式、芳香族のジオール化合
物、両末端が未封鎖のポリオキシアルキレングリコール
等が挙げられる。なお、他のポリエステル成分の共重合
量が20モル%を越えると熱安定性等の物性に劣り、風
合いも損なわれるので好ましくない。
【0026】このようなポリエステルは任意の方法によ
って製造することができる。テレフタル酸とトリメチレ
ングリコールとを直接エステル化反応させるか、テレフ
タル酸ジメチルのようなテレフタル酸の低級アルキルエ
ステルとトリエチレングリコールとをエステル交換反応
させるか、またはテレフタル酸とトリメチレンオキサイ
ドとを反応させるかして、テレフタル酸のグリコールエ
ステル及び/またはその低重合体を生成させる第1段の
反応、ついで得られた生成物を減圧下加熱して所望の重
合度になるまで重縮合反応させる第2段の反応とによっ
て容易に製造される。
【0027】本発明において、上記のポリエーテルをポ
リエステル鎖の末端に導入するには、前述したポリエス
テルの合成が完成する以前の任意の段階、例えば第1段
の反応開始前、反応中、反応終了後、第2段の反応中な
どの任意の段階で添加し添加後に製造反応を完結すれば
よい。
【0028】この際のポリエーテルの使用量は、あまり
少ないと最終的に得られるポリエステル繊維のソイルリ
リース性およびその洗濯耐久性が不十分になり、逆にあ
まり多いと重縮合反応の過程においてポリエステルの重
合度が低いレベルで頭打ちになるため、最終的に得られ
るポリエステル繊維の強度等の糸物性が悪化するように
なる。また、ポリエーテルを多量に含むようになると、
得られる繊維の耐光性が悪化するので、共重合量は可及
的に少量にすることが望ましい。
【0029】本発明においてポリエーテルの共重合量
は、ポリエステルの全重量を基準としてに対し0.5〜
10重量%の範囲にすべきであり、特に2〜5重量%の
範囲が好ましい。このように、本発明ではポリエーテル
の共重合量を少量に抑制できるため、得られる繊維は充
分な耐光性をも保持することができる。
【0030】なお、必要に応じて安定剤、艶消剤、酸化
防止剤、蛍光増白剤、触媒、着色防止剤、耐熱剤、着色
剤、無機粒子等を併用してもよい。特に、ポリエーテル
は溶融紡糸条件下のような高温に放置されると、容易に
酸化されて重合度低下や着色といった問題を発生しやす
いため、酸化防止剤や蛍光増白剤等の併用は好ましい場
合が多い。さらに、本発明における常温ソイルリリース
性を有するポリエステルは他の付加機能と併用すること
も容易で、例えばイオン性帯電防止剤を併用すれば、制
電性に優れた繊維を得ることもでき、その利用分野はさ
らに増大する。
【0031】このようにして得られた本発明のポリエス
テルの重合度は、充分な繊維特性を発揮するため、極限
粘度で0.58以上が好ましく、0.6以上が特に好ま
しい。
【0032】得られたポリエステルを繊維化する場合に
は特別の方法を採用する必要はなく、ポリエステル繊維
の溶融紡糸法を任意の条件で採用することができる。例
えば、500〜2500m/分の速度で溶融紡糸し、延
伸、熱処理する方法、1500〜5000m/分の速度
で溶融紡糸し延伸と仮撚加工とを同時にまたは続いて行
う方法、5000m/分以上の高速で溶融紡糸し、用途
によっては延伸工程を省略する方法等任意の製糸条件が
採用される。ここで、紡出する繊維は中空部のない中実
繊維であっても、中空部を有する中空繊維であってもよ
い。また、紡出する繊維の横断面における外形や中空部
の形状は、円形であっても異形であってもよい。
【0033】紡出された繊維は、充分な繊維性能を発揮
するため、好ましくは伸度が40%以下、強度が4.4
4g/dtex以上になるように延伸され、必要に応じ
て熱処理される。
【0034】
【発明の効果】本発明のポリエステル繊維は、例えばユ
ニフォーム等の洗濯頻度の高い衣類となした場合に、特
にその特徴が発揮され、過酷に繰り返される洗濯処理、
とりわけ20℃以下の低温水を用いた洗濯においても耐
久性の優れた防汚性を呈する。このため本発明のポリエ
ステル繊維は、テキスタイルユニフォーム分野において
きわめて有用である。またリネンサプライ分野への応用
も有効である。
【0035】さらに、本発明のポリエステル繊維は必要
に応じて、綿、羊毛等の天然繊維、レーヨン、アセテー
ト等の再生繊維及び本発明のポリエステル以外の合繊と
の混紡、交織等に使用することもできる。
【0036】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的
に説明するが、本発明はこれにより何等限定を受けるも
のではない。実施例中の部および%はそれぞれ重量部お
よび重量%を示す。ポリマーの極限粘度[η]は35℃
のオルトクロロフェノール溶液で測定した値から求めた
結果、いずれの実施例においても0.62〜0.70で
あった。実施例のうち洗濯処理、汚染処理および汚染率
の求め方は下記の方法を採用した。
【0037】(1)洗濯処理:家庭用洗濯機に液温10
℃の水を入れ、これに水1リットルに対して2gの割合
で衣料用合成洗剤を添加して溶解し洗濯液とした。この
洗濯液に浴比が、1対30になるように試料および負荷
布を投入し運転を開始した。50分間処理した後、運転
を止め、試料および負荷布を脱水機で脱水し、次いでオ
ーバーフロー水洗を15分行い脱水した。上記洗濯処理
をLL5と定義し、これを連続して5回繰り返した。
【0038】(2)汚染処理:下記組成の人工汚れ液に
ホルダーにはさんだ10cm×13cmの織物を浸漬さ
せ汚れを付与した。 人工汚れ液組成: ・モーターオイル 99.335重量% (Dia Queen Motor Oil M−2)
三菱自動車工業製 ・C重油 0.634重量% ・カーボンブラック 0.031重量% その後、試料を濾紙の間に挟んで余分の汚染液を除き、
乾燥機中80℃で8時間静置した。この汚染処理した試
料を家庭洗濯機の弱条件でマルセル石鹸を2g/リット
ル含む15℃の水中で20分間洗濯した。その後、下記
方法によってソイルリリース性を評価した。
【0039】(3)ソイルリリース性の評価:ミノルタ
色彩色差計CR−200(ミノルタカメラ販売(株))
を用い、常法に従って試料のCIE表色計のΔE*を求
め、ソイルリリース性を下記式により計算した。
【0040】
【数1】
【0041】[実施例1]テレフタル酸ジメチル100
部、トリメチレングリコール60部、触媒としてチタン
テトラブトキシド0.078部を、撹拌機、精留塔およ
びメタノール留出コンデンサーを備えたエステル交換反
応缶に仕込み、この反応物を窒素ガス雰囲気下で4時間
かけて140℃から210℃まで昇温し、反応缶中に生
成するメタノールを系外に留去しながらエステル交換反
応させた。エステル交換反応終了後、反応混合物に安定
剤としてのリン酸トリメチル0.058部および消泡剤
としてのジメチルポリシロキサンを0.024部加え
た。その後、反応混合物を重合反応缶に移し、この反応
混合物に、下記式(II)、
【0042】
【化4】
【0043】で表される平均分子量230のポリエーテ
ルを4部添加し、反応缶内の圧力を1時間かけて常圧か
ら133Paまで減圧し、同時に反応混合物の温度を2
10℃から265℃まで昇温した。133Paの減圧下
でさらに重合し、この段階で反応混合物に酸化防止剤と
してスミライザーGA−80(住友化学工業(株)製)
およびアデカスタブAO−412S(旭電化(株)製)
をそれぞれ0.2部ずつ添加し、その後、系内の溶融粘
度が所定の値に達するまで重合した。得られたポリマー
は常法によりチップ化した。
【0044】得られたチップを常法により乾燥した後、
孔径0.3mmの円形紡糸孔を24個穿設した紡糸口金
を有する押出紡糸機を用いて260℃で溶融し、吐出量
37.5g/分、引取り速度1500m/分で紡糸し、
得られた未延伸糸を、60℃の加熱ローラーと120℃
のプレートヒーターとを有する延伸処理機に供し、その
伸度が30%になるような延伸倍率で、延伸熱処理し、
83.25dtex/24filamentの延伸糸を
得た。
【0045】得られた延伸糸を用いてメリヤス編地を製
造し、これを常法により精練、プリセット(180℃×
1分)して編地を得た。これに前記の汚染処理を施し汚
れ除去性を評価した。結果を表1に示す。
【0046】[実施例2〜7]実施例1において、表1
で示されるポリエーテルを用いたこと以外は、同様の操
作を行った。結果と併せて表1に示す。
【0047】[比較例1]実施例1において、ポリエス
テルとしてトリメチレンテレフタレートから代えてポリ
エチレンテレフターレートを用い、表1で示されるポリ
エーテルを用いたこと以外は同様の操作を行った。結果
と併せて表1に示す。
【0048】
【表1】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4J029 AA03 AB01 AB02 AC02 AC03 AD10 AE02 BA03 BA04 BA05 BA10 BB13A BD07A BF25 BF27 BF28 BH02 CB05A CB05B CB06A DB02 DB13 HA01 HB01 HB03A KB15 KB16 KH01 4L035 BB33 BB40 BB77 BB89 EE20 FF10 HH01

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トリメチレンテレフタレートを主たる構
    成単位とする共重合ポリエステルであって、 該ポリエステル末端基の少なくとも一部に、下記一般式
    (I)で表わされる分子量6000以下のポリオキシア
    ルキレン系ポリエーテルが、該共重合ポリエステルの全
    重量を基準として0.5〜10重量%共重合されている
    ことを特徴とする、改善された常温ソイルリリース性を
    有する共重合ポリエステル。 【化1】
  2. 【請求項2】 共重合ポリエステルを基準として、さら
    に5−ナトリウムスルホイソフタル酸、5−スルホイソ
    フタル酸テトラブチルホスホニウム塩、イソフタル酸、
    ブタンジオール、エチレングリコールの群から選ばれた
    少なくとも1種の化合物を20モル%以下の範囲で共重
    合された、請求項1記載の共重合ポリエステル。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の共重合ポリエステルより
    なる、防汚性ポリエステル繊維。
JP35559999A 1999-12-15 1999-12-15 改善された常温ソイルリリース性を有する共重合ポリエステルおよび防汚性ポリエステル繊維 Pending JP2001172375A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016047876A (ja) * 2014-08-27 2016-04-07 住化スタイロンポリカーボネート株式会社 帯電防止性ポリカーボネート樹脂組成物及びそれからなる成形品
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CN117328161A (zh) * 2023-10-08 2024-01-02 吴江市兴业纺织有限公司 一种超疏水纺织面料及其制备方法

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