JP2001171157A - カラー感熱プリンタ - Google Patents

カラー感熱プリンタ

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JP2001171157A
JP2001171157A JP35721999A JP35721999A JP2001171157A JP 2001171157 A JP2001171157 A JP 2001171157A JP 35721999 A JP35721999 A JP 35721999A JP 35721999 A JP35721999 A JP 35721999A JP 2001171157 A JP2001171157 A JP 2001171157A
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JP
Japan
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recording paper
recording
fixing
light
thermal printer
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Application number
JP35721999A
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English (en)
Inventor
Nobuo Miyazaki
紳夫 宮崎
Kanji Nakanishi
寛次 中西
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 定着ムラなく光定着する。 【解決手段】 プリンタ21に、照射部37を備えた光
定着装置36を設ける。照射部37は、定着光を照射す
る発光素子アレイを備えている。発光素子アレイは、1
画面分の大きさを持つ。発光素子アレイの照射面は、そ
の端部が中央部に比べて記録紙10に近接するように変
形されている。光定着は、記録紙10を停止させた状態
で、1画面分の画像が記録された記録エリアに対して一
括して行われる。これにより、定着ムラの発生が防止さ
れる。フイルタ38は、イエロ感熱発色層を定着する紫
外線を透過するイエロー用透過部43と、マゼンタ感熱
発色層を定着する紫外線を透過するマゼンタ用透過部4
4とを備えている。光定着する際には、フイルタ38を
回転させることにより、各光透過部43,44が選択的
に切り換えられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カラー感熱記録紙
を加熱してカラー画像を熱記録し、熱記録したカラー感
熱記録紙に定着光を照射して光定着するカラー感熱プリ
ンタに関するものである。
【0002】
【従来の技術】カラー感熱記録紙(以下、記録紙とい
う)を用いて、この記録紙に三色面順次でフルカラー画
像を発色記録するカラー感熱プリンタが知られている。
記録紙は、支持体上に、シアン感熱発色層,マゼンタ感
熱発色層,イエロー感熱発色層が順次層設されており、
最上層となるイエロー感熱発色層の熱感度が最も高く、
最下層となるシアン感熱発色層の熱感度が最も低い。各
感熱発色層は、最上層から順番に記録されるが、マゼン
タ感熱発色層の記録の際に、イエロー感熱発色層内の未
発色成分が発色しないように、イエロー画像の記録後に
420nmの近紫外線を照射して光定着する。同様に、
マゼンタ感熱発色層の記録後に、365nmの紫外線を
照射してマゼンタ感熱発色層を光定着する。
【0003】カラー感熱プリンタは、給紙された記録紙
を送り出し方向と戻し方向とに搬送を行う搬送ローラ
と、この搬送途中に感熱発色層に対して面順次で熱記録
を行うサーマルヘッドと、熱記録された感熱発色層を光
定着する光定着器とからなる。光定着器は、一般にイエ
ロー用光定着ランプ,マゼンタ用光定着ランプの2本の
定着ランプからなり、この定着ランプは、記録紙の搬送
路と対向する位置にそれぞれ配置される。
【0004】各光定着ランプとしては、通常、直管型の
ランプが使用され、この直管型のランプは、その長手方
向を記録紙の幅方向(主走査方向)に合わせて配置され
る。光定着は、前記記録紙を定着ランプの下で移動させ
ながら、その記録領域の全面に対して行われる。このよ
うな光定着の方法を採用したカラー感熱プリンタとし
て、例えば、特開平8−90798号公報に記載された
プリンタがある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、直管型
のランプの発光照度の分布は、その中央部では、ほぼフ
ラットであるが、その両端部では減少する特性をもって
いる。このため、記録紙の両端部では、その中央部に比
べて受光量が少なくなるので、記録紙の幅方向(主走査
方向)に定着ムラが発生してしまう。また、記録紙を移
動させながら光定着を行うと、記録紙の搬送速度に変動
が生じた場合に、搬送方向(副走査方向)に定着ムラが
発生してしまう。
【0006】本発明は、上記課題を解決するためのもの
であり、記録紙の定着ムラをなくすことを目的とするも
のである。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、請求項1記載のカラー感熱プリンタは、支持体上に
複数の異なる感熱発色層を設けたカラー感熱記録紙に、
カラー画像を複数色面順次に熱記録するサーマルヘッド
と、熱記録された感熱発色層に定着光を照射して光定着
する照射手段と、給紙された前記記録紙を搬送する手段
とを備えたカラー感熱プリンタにおいて、前記照射手段
は、定着光を照射する少なくとも1つの発光素子が備え
られ、この発光素子で構成された照射面の端部のうち少
なくとも前記記録紙の搬送方向と直交する主走査方向の
両端部をその中央部よりも前記記録紙の記録面に近接さ
せたことを特徴とするものである。
【0008】請求項2記載のカラー感熱プリンタは、前
記照射面の端部を屈曲させることにより、その中央部よ
りも前記記録紙の記録面に近接させたものである。
【0009】請求項3記載のカラー感熱プリンタは、前
記照射面を曲面で形成することにより、その端部を中央
部よりも前記記録紙の記録面に近接させたものである。
【0010】請求項4記載のカラー感熱プリンタは、カ
ラー感熱記録紙の搬送路上に配置され、搬送されてきた
前記記録紙と当接してそれを湾曲させる記録紙ガイドを
設け、この記録紙ガイドによって、前記記録紙が前記照
射手段と対向する位置にきたときに、前記記録紙の記録
エリアの搬送方向の両端部が前記照射手段に向かうよう
に前記記録紙を湾曲させることを特徴とするものであ
る。
【0011】請求項5記載のカラー感熱プリンタは、前
記照射手段の照射面の大きさを、1画面分の画像が熱記
録された前記記録紙の記録エリアと同じか又は記録エリ
アよりも大きく形成したものである。
【0012】請求項6記載のカラー感熱プリンタは、前
記記録エリアの全域が前記照射面と対向する位置で前記
記録紙を停止させ、この停止させた記録紙を、前記記録
紙ガイドによって前記記録紙の記録エリアの搬送方向の
両端部がその中央部よりも前記照射手段の照射面に近接
するように湾曲させ、その状態で光定着することを特徴
とするものである。
【0013】請求項7記載のカラー感熱プリンタは、前
記照射面の主走査方向及び搬送方向の各々の両端部をそ
の中央部よりも前記記録紙の記録面に近接させたもので
ある。
【0014】請求項8記載のカラー感熱プリンタは、前
記照射手段から照射される定着光のうち、前記各感熱発
色層に応じた複数の異なる波長域の定着光を透過させる
複数のフイルタを備えたフイルタ部材と、このフイルタ
部材を移動させて前記各フイルタを定着光路内に選択的
に挿入するフイルタ移動手段とを設けたことを特徴とす
るものである。
【0015】請求項9記載のカラー感熱プリンタは、前
記フイルタ部材を可撓性を備えた材料でベルト状に形成
するとともに、それを前記照射手段の周囲を取り囲むよ
うに円環状に配置したものである。
【0016】請求項10記載のカラー感熱プリンタは、
前記フイルタ部材を、透明な支持体と、前記照射手段か
らの光を受けて異なる波長域の定着光を生成する複数の
蛍光体とから構成し、前記支持体上に各蛍光体を塗布し
て前記各フイルタを構成したものである。
【0017】請求項11記載のカラー感熱プリンタは、
前記フイルタ移動手段を、前記フイルタ部材を支持する
ガイドローラと、少なくとも1つのガイドローラを駆動
してフイルタ部材を移動させる駆動モータと、前記フイ
ルタ部材上に設けられたマーカを読みとって各フイルタ
の位置を検出する手段と、この位置検出手段から送られ
た信号に基づいて前記駆動モータを制御する手段とから
構成したものである。
【0018】請求項12記載のカラー感熱プリンタは、
支持体上に複数の異なる感熱発色層を設けたカラー感熱
記録紙に、カラー画像を複数色面順次に熱記録するサー
マルヘッドと、熱記録された感熱発色層に定着光を照射
して光定着する照射手段と、給紙された記録紙を搬送す
る手段とを備えたカラー感熱プリンタにおいて、前記照
射手段から照射される定着光のうち、前記各感熱発色層
に応じた複数の異なる波長域の定着光を透過させる複数
のフイルタを備えたフイルタ部材と、このフイルタ部材
を移動させて前記各フイルタを定着光路内に選択的に挿
入するフイルタ移動手段と、前記記録紙の搬送路上に配
置され、搬送されてきた前記記録紙と当接してそれを湾
曲させる記録紙ガイドとを設け、この記録紙ガイドによ
って、前記記録紙が前記照射手段と対向する位置にきた
ときに、前記記録紙の記録エリアの搬送方向の両端部が
前記照射手段に向かうように前記記録紙を湾曲させるこ
とを特徴とするものである。
【0019】請求項13記載のカラー感熱プリンタは、
前記照射手段を棒状の定着ランプとし、この定着ランプ
の長手方向を前記記録紙の幅方向に合わせて配置すると
ともに、前記記録紙ガイドによって、前記前記定着ラン
プの照射面と前記記録紙の記録面との距離が一定になる
ように前記記録紙を湾曲させることを特徴とするもので
ある。
【0020】請求項14記載のカラー感熱プリンタは、
前記記録エリアの全域が前記定着ランプと対向する位置
で前記記録紙を停止させ、この停止させた記録紙を、前
記記録紙ガイドによって、記録エリアの全域に渡って前
記照射面と記録紙の記録面との距離が一定になるように
湾曲させ、その状態で光定着することを特徴とするもの
である。
【0021】請求項15記載のカラー感熱プリンタは、
前記定着ランプの両端部を屈曲させ前記記録紙の記録面
に近接させたものである。
【0022】請求項16記載のカラー感熱プリンタは、
前記照射手段を、定着光を照射する少なくとも1つの発
光素子で構成したものである。
【0023】請求項17記載のカラー感熱プリンタは、
前記発光素子で構成された照射面の大きさを前記記録エ
リアと同じか又は記録エリアよりも大きく形成したもの
である。
【0024】請求項18記載のカラー感熱プリンタは、
前記記録エリアの全域が前記照射面と対向する位置で前
記記録紙を停止させ、この停止させた記録紙を、前記記
録紙ガイドによって、記録エリアの搬送方向の両端部が
その中央部よりも前記照射手段の照射面に近接するよう
に湾曲させ、その状態で光定着することを特徴とするも
のである。
【0025】請求項19記載のカラー感熱プリンタは、
前記フイルタ部材を可撓性を備えた材料でベルト状に形
成するとともに、それを前記照射手段の周囲を取り囲む
ように円環状に配置したものである。
【0026】請求項20記載のカラー感熱プリンタは、
前記フイルタ部材を、透明な支持体と、前記照射手段か
ら光を受けて異なる波長域の定着光を生成する複数の蛍
光体とから構成し、前記支持体上に各蛍光体を塗布して
前記各フイルタを構成したものである。
【0027】請求項21記載のカラー感熱プリンタは、
前記フイルタ移動手段を、フイルタ部材を支持するガイ
ドローラと、少なくとも1つのガイドローラを駆動して
フイルタ部材を移動させる駆動モータと、前記フイルタ
部材上に設けられたマーカを読みとって各フイルタの位
置を検出する手段と、この位置検出手段から送られた信
号に基づいて前記駆動モータを制御する手段とから構成
したものである。
【0028】請求項22記載のカラー感熱プリンタは、
支持体上に複数の異なる感熱発色層を設けたカラー感熱
記録紙に、カラー画像を複数色面順次に熱記録するサー
マルヘッドと、熱記録された感熱発色層に定着光を照射
して光定着する照射手段と、給紙された記録紙を搬送す
る手段とを備えたカラー感熱プリンタにおいて、前記記
録紙の搬送路上に配置され、搬送されてきた前記記録紙
と当接してそれを湾曲させる記録紙ガイドを設け、この
記録紙ガイドによって、前記記録紙が前記照射手段と対
向する位置にきたときに、前記記録紙の記録エリアの搬
送方向の両端部が前記照射手段に向かうように前記記録
紙を湾曲させるものであり、この記録紙ガイドが配置さ
れた搬送路上を、記録紙を搬送させながら光定着するこ
とを特徴とするものである。
【0029】請求項23記載のカラー感熱プリンタは、
前記照射手段を棒状の定着ランプとし、この定着ランプ
の長手方向を前記記録紙の幅方向に合わせて配置すると
ともに、前記記録紙ガイドは、前記前記定着ランプの照
射面と前記記録紙の記録面との距離が一定になるように
前記記録紙を湾曲させるものであることを特徴とするも
のである。
【0030】請求項24記載のカラー感熱プリンタは、
前記定着ランプの両端部を屈曲させ前記記録紙の記録面
に近接させたものである。
【0031】請求項25記載のカラー感熱プリンタは、
前記照射手段を、定着光を照射する少なくとも1つの発
光素子で構成したものである。
【0032】請求項26記載のカラー感熱プリンタは、
支持体上に複数の異なる感熱発色層を設けたカラー感熱
記録紙に、カラー画像を複数色面順次に熱記録するサー
マルヘッドと、熱記録された感熱発色層に定着光を照射
して光定着する照射手段と、給紙された記録紙を搬送す
る手段とを備えたカラー感熱プリンタにおいて、前記照
射手段から照射される定着光のうち、前記各感熱発色層
に応じた複数の異なる波長域の定着光を透過させる複数
のフイルタを備えたフイルタ部材と、このフイルタ部材
を移動させて前記各フイルタを定着光路内に選択的に挿
入するフイルタ移動手段とを備え、前記フイルタ部材を
可撓性を備えた材料でベルト状に形成するとともに、そ
れを前記照射手段の周囲を取り囲むように円環状に配置
したものである。
【0033】
【発明の実施の形態】カラー感熱記録紙の層構造を示す
図2において、記録紙10は、紙やプラスチックフイル
ム等の支持体11上に、シアン、マゼンタ、イエローの
各感熱発色層12,13,14、及び透明な保護層15
が順に層設されている。各感熱発色層は加熱により各色
に発色するが、その発色に要する熱エネルギーは、層設
された順番に応じて決定される。すなわち、最下層のシ
アン感熱発色層12は、図3に示すように、熱感度が最
も低く、比較的大きな熱エネルギを与えときに、シアン
に発色する。マゼンタ感熱発色層13は、熱感度が中程
度であり、加熱によりマゼンタに発色する。イエロー感
熱発色層14は、熱感度が最も高く、比較的に小さな熱
エネルギを与えた時にイエローに発色する。
【0034】また、各感熱発色層12〜14の間には、
熱感度を調整するための中間層(図示せず)が設けられ
ている。また、支持体11の裏面にはバック層が設けら
れている。なお、各感熱発色層12〜14の順番は入れ
換えてもよい。保護層15は透明な樹脂層であり、各感
熱発色層12〜14に傷が付いたりするのを防止する。
【0035】イエロー感熱発色層14とマゼンタ感熱発
色層13とは、その下層になる感熱発色層を発色記録す
る際に、未発色の発色成分が発色することがないよう
に、光定着性が与えられている。すなわち、マゼンタ感
熱発色層13は、365nm近辺の波長域の紫外線が照
射されると、発色能力が消失する。イエロー感熱発色層
14は、420nm近辺の波長域の近紫外線によって発
色能力が消失する。
【0036】図4に示すカラー感熱プリンタ21には、
長尺の記録紙10がロール状に巻かれた記録紙ロール2
2が給紙部にセットされる。記録紙10は、給紙ローラ
対23によって給紙部から搬送路内に給紙される。給紙
された記録紙10は、搬送ローラ対24にニップされて
プリントが行われる。プリントが行われた記録紙10
は、排紙ローラ26対及びカッタ27に送られて、所定
サイズにカットされて排紙される。
【0037】記録紙ロール22,給紙ローラ対23及び
搬送ローラ対24は、搬送モータ28によって駆動さ
れ、これにより、記録紙10が送り出し方向(矢印A)
と巻き戻し方向(矢印B)とに向けて搬送される。搬送
モータ28は、例えば、パルスモータが使用され、シス
テムコントローラからその回転方向(正転/逆転)の信
号と駆動パルスとを受けて回転する。搬送モータ28が
正転すると、記録紙10が送り出し方向に搬送され、搬
送モータ28が逆転すると、記録紙10が巻き戻し方向
に搬送される。
【0038】また、搬送ローラ対24の上流側には、記
録紙10の先端を検出する先端検出センサ31が設けら
れている。この先端検出センサ31が記録紙10の先端
を検出すると、先端検出信号がシステムコントローラに
出力され、記録紙10の搬送量及び搬送方向の制御が開
始される。また、この先端検出位置が、記録紙10の記
録開始の基準の位置となる。
【0039】記録紙10の搬送路上には、記録紙10を
加熱して、イエロー,マゼンタ,シアンの画像を熱記録
するサーマルヘッド32と、このサーマルヘッド32と
対向して記録紙10を支持するプラテンローラ33と、
サーマルヘッド32の下流側で、熱記録された記録紙1
0を光定着する光定着装置36とが配置される。
【0040】サーマルヘッド32には、周知のように、
多数の発熱素子をライン状に配列した発熱素子アレイ3
4が設けられている。この発熱素子アレイ34は、記録
紙10の幅方向に沿って延びている。サーマルヘッド3
2は、軸32aを中心に回動自在に設けられており、熱
記録時に発熱素子アレイ34を記録紙10に押しつける
位置と、発熱素子アレイ34を記録紙10から離して記
録紙10を通過させる位置との間で回動する。この回動
はシフト機構(図示せず)によって行われる。記録紙1
0を送り出し方向へ搬送させながら、このサーマルヘッ
ド32によって、画像が1ラインずつ熱記録される。
【0041】熱記録は、イエロー画像,マゼンタ画像,
シアン画像のそれぞれが三色面順次に行われる。記録紙
10は、イエロー画像が記録されると、光定着装置36
に向けて送り出され、イエロー感熱発色層14に対する
光定着が終了すると、記録開始位置まで巻き戻される。
次に、マゼンタ画像が記録されると、光定着装置36に
向けて送り出され、再度、記録開始位置まで巻き戻され
る。最後に、シアン画像が記録されてプリント処理が終
了する。
【0042】図1に示すように、光定着装置36は、記
録紙10に対して定着光(紫外線)を照射する照射部3
7と,この照射部37から照射される定着光のうち、イ
エロー及びマゼンタの各感熱発色層13,14に応じた
特定の波長域の紫外線を透過させるフィルタ38とを有
する。光定着は、記録紙10を照射部37と対向する位
置で停止させて行われる。
【0043】照射部37には、定着光を照射する多数の
発光素子がマトリックス状に配列された発光素子アレイ
41が設けられている。発光素子としては、例えば、L
EDが使用される。この発光素子アレイ41は、その大
きさが画像の1画面分の大きさと同じか又はそれよりも
大きく形成されている。また、この発光素子アレイ41
は、365nm近辺から420nm近辺までの波長域の
紫外線を照射する。
【0044】なお、発光素子としては、LEDの代わり
に、EL(エレクトロルミネッセンス)などを使用して
もよい。この他、例えば、ネオンなどのガス放電により
発光するプラズマ光源や、蛍光表示管などを使用しても
よい。
【0045】フイルタベルト38は、可撓性を有しベル
ト状に形成された透明な支持体42と、この支持体42
上に設けられ、それぞれ異なる波長域の定着光を透過さ
せるイエロー用フイルタ43及びマゼンタ用フイルタ4
4とからなる。
【0046】イエロー用フイルタ43は、発光素子アレ
イ41からの定着光のうち、イエロー感熱発色層14を
光定着する420nmの近紫外線だけを透過させる。マ
ゼンタ用フイルタ44は、発光素子アレイ41からの定
着光のうち、マゼンタ感熱発色層13を光定着する36
5nmの紫外線だけを透過させる。なお、照射部37か
ら照射される定着光が、フイルタベルト38から漏れ出
て、未記録の記録紙10に照射されてしまうことがない
ように、各フイルタ43,44以外の部分については、
支持体42にマスキングを施しておくとよい。
【0047】なお、この例では、イエロー用フイルタ4
3及びマゼンタ用フイルタ44として、特定の波長域の
光に対して光透過性を有するフイルタを使用している
が、これ以外にも、例えば、照射部37からの光を受け
て、特定の波長域の定着光を生成する複数の蛍光体を使
用し、この各蛍光体を支持体42上に塗布することによ
り前記各フイルタ43,44を構成してもよい。この場
合、照射部37としては、各蛍光体を励起させる波長成
分を含む光を発光するものが使用される。
【0048】また、フイルタベルト38は、照射部37
の周囲を取り囲むように円環状に配置されている。フイ
ルタ移動機構によってフイルタベルト38を移動する
と、イエロー用フイルタ43とマゼンタ用フイルタ44
とが、それぞれ発光素子アレイ41から記録紙10の記
録面に向けて照射される定着光の光路内に選択的に挿入
される。フイルタベルト38が初期位置にある時には、
イエロー用フイルタ43が定着光路内にセットされる。
【0049】このように、フイルタベルト38を使用す
ることで、照射部37を各感熱発色層13,14毎に複
数設ける必要がないので、プリンタサイズが小型化され
る。また、照射部37を1つ設ければ済むので、プリン
タ21の製造コストを削減することができる。さらに、
フイルタベルト38を照射部37の周囲を取り囲むよう
に円環状に配置することで、光定着装置36を小型化す
ることができる。これにより、さらにプリンタ21の小
型化が可能になる。なお、この例では、照射部37を1
つ設けた例で説明しているが、定着能力を上げる必要が
ある場合には、照射部37を複数個設けてもよい。
【0050】フイルタ移動機構は、フイルタベルト38
を支持する4つのガイドローラ47と、この4つのガイ
ドローラ47のうち少なくともその1つを回転させるこ
とによりフイルタベルト38を移動させるフイルタ駆動
モータ48とからなる。ガイドローラ47の外周面に
は、例えば、ゴムが被覆されている。フイルタベルト3
8は、このガイドローラ47によって張圧された状態で
支持されており、ガイドローラ47を回転させると、こ
のガイドローラ47との摩擦力によって移動する。
【0051】また、フイルタベルト38には、イエロー
用フイルタ43とマゼンタ用フイルタ44との間にマー
カ49が設けられている。フォトセンサ51は、このマ
ーカ49を読みとって各々のフイルタ43,44の位置
を検出する位置検出手段である。フォトセンサ51とし
ては、例えば、光源とこの光を受ける受光部とからなる
フォトインタラプタが使用される。フォトセンサ51
は、フイルタベルト38の端縁部を光源と受光部とで挟
み込む位置に配置される。
【0052】なお、マーカ49を各フイルタ43,44
の間に設けた例で説明しているが、各フイルタ43,4
4の間になくてもよく、フイルタベルト38上にあれば
よい。また、マーカ49をフイルタベルト38の幅と同
じ長さで形成しているが、同じ長さでなくてもよく、そ
の大きさは、センサで読みとることができる程度の大き
さであればよい。
【0053】支持体42は透明なので、通常時において
は、光源からの光は支持体42を透過し、透過した光を
受光部が受光する。マーカ49がフォトセンサ51を通
過すると、このマーカ49によって光源から受光部に向
かう光が一瞬遮断される。フォトセンサ51は、このマ
ーカ49の通過を検知して、その検出信号をシステムコ
ントローラに送る。システムコントローラは、この検出
信号により各々のフイルタ43,44の位置を検出す
る。なお、フォトインタラプタの代わりに反射型フォト
センサなどを使用してもよい。
【0054】フイルタ駆動モータ48としては、例え
ば、DCモータが使用される。システムコントローラ
は、フォトセンサ51からの検出信号に基づいて、フイ
ルタ駆動モータ48の回転を制御する。フイルタ駆動モ
ータ48としてDCモータを使用することにより、部品
コストを低減している。もちろん、DCモータの代わり
にパルスモータを使用してもよい。
【0055】光定着は、記録紙10の記録エリアの全域
に対して同時になされる。また、照射部37に取り付け
られた発光素子アレイ41は、従来、光定着に使用され
ていた棒状の直管型ランプと比較すると、その全面に渡
ってフラットな照度分布を持つ。このため、記録エリア
の全域に渡ってほぼ一様に定着光を与えることができ
る。
【0056】また、従来、直管型ランプを使用した場合
には、直管型ランプの比較的フラットな照度分布を持つ
中央部だけを利用するために、直管型ランプを記録紙1
0の幅方向の長さよりも長めのものを使用していた。こ
れに対して、発光素子アレイ41を使用する場合には、
発光素子アレイ41を記録紙10の幅方向よりも長くす
る必要がないので、光定着装置の幅を狭くすることがで
きる。
【0057】また、光定着は記録紙10を停止させた状
態でなされるので、発光素子アレイ41の光量の経時変
動や、搬送モータ28の回転数の変動に起因する記録紙
10の搬送量の変動の影響により、記録紙10の搬送方
向(副走査方向)に定着ムラが生じることもない。
【0058】さらに、図5(A)に示すように、発光素
子アレイ41の照射面41aは、平面ではなく、照射面
41aの主走査方向(Y方向)及び搬送方向(X方向)
の両端部がその中央部よりも記録紙10の記録面に近接
するように曲面で形成されている。これは、記録紙10
の記録エリアの端部が受光する受光量とその中央部が受
光する受光量の差を補正するためである。
【0059】すなわち、確かに、発光素子アレイ41は
その全域に渡ってフラットな照度分布を持つので、直管
型の定着ランプが持つ照度分布に起因して生じるその端
部と中央部との間の照射量の差と比較すれば、発光素子
アレイ41が持つその差は少ない。しかし、発光素子ア
レイ41においても、その照射面の端部では照度分布に
寄与する発光素子の数が減るため、照射面の端部での照
射量が中央部のそれに比べて若干少なくなる。このた
め、この発光素子アレイ41の照射面のそれぞれの位置
に対応する記録紙10の記録エリアの端部と中央部とで
は、受光量の差が生じてしまうことになる。
【0060】このため、照射面41aの形状を曲面にす
ることで、照射面41aの端部と記録紙10の記録面と
の間の照射距離と、照射面41aの中央部と記録紙10
の記録面との間の照射距離とに差をつけている。これに
より、記録紙10の記録エリアの端部とその中央部との
それぞれの位置において記録紙10が受光する定着光の
照度が調整され、記録エリアの端部とその中央部との間
における受光量の差が補正される。これにより定着ムラ
の発生を確実に抑えることができる。
【0061】なお、照射面41aの形状を曲面としてい
るが、図5(B)に示す照射部55のように、平面で形
成された照射面55aの主走査方向(Y方向)及び副走
査方向(X方向)の両端部を屈曲させて、両端部が中央
部よりも記録紙10の記録面に近接するようにしてもよ
い。
【0062】図6にプリンタ21の電気構成を示す。シ
ステムコントローラ56には、画像信号処理部57,ヘ
ッド駆動部58,発光素子アレイ駆動部59,フイルタ
駆動部61,カッタ駆動部62,搬送モータドライバ6
3が接続されている。また、プリント指示は、操作部6
5によって行われる。画像信号処理部57は、入力され
た画像データを画像処理してヘッド駆動部58に送る。
【0063】搬送モータドライバ63は、搬送モータ2
8を駆動する。システムコントローラ56は、先端検出
センサ31が記録紙10の先端を検出すると、カウンタ
64を作動させて記録紙10の搬送量を測定する。記録
紙10のプリントサイズ、記録開始位置及び記録終了位
置は、予め所定値が設定されており、カウンタ64のカ
ウント値に基づいて、記録紙10の搬送量が制御され
る。ヘッド駆動部58は、画像信号処理部57で処理さ
れた画像信号に基づいてサーマルヘッド32を駆動する
とともに、ヘッド移動機構を駆動する。また、カッタ駆
動部62はカッタ27を駆動する。
【0064】発光素子アレイ駆動部59は、システムコ
ントローラ56からの信号に基づいて発光素子アレイ4
1を駆動する。フイルタ駆動部61は、フイルタ駆動モ
ータ48を駆動する。また、フォトセンサ51からの検
出信号は、システムコントローラ56に入力される。こ
の検出信号はフイルタ駆動部61に送られて、この信号
に基づいてフイルタ駆動部61がフイルタ駆動モータ4
8の回転を制御する。
【0065】以下、上記構成による作用について図7に
示すフローチャートを参照しながら説明する。プリンタ
21にプリント指示がなされると、搬送モータ28が正
転を開始して、給紙ローラ対23にニップされた記録紙
10が搬送路内に給紙される。記録紙10の先端がサー
マルヘッド32を通過すると、記録紙10の先端が先端
検出センサ31に検出されて、記録紙10の搬送量のカ
ウントが開始される。記録開始位置がサーマルヘッド3
2に達すると搬送モータ28がいったん停止されて、ヘ
ッド移動機構によってサーマルヘッド32が回動し、発
熱素子アレイ34が記録紙10に押し当てられる。
【0066】再度、搬送モータ28が正転し、記録紙1
0の送り出しが開始されるとともに、サーマルヘッド3
2によってイエロー画像の熱記録が開始される。イエロ
ー画像の熱記録が終了すると、さらに、記録紙10は送
り出し方向に搬送される。記録紙10の記録エリアが照
射部37と対向する位置に達すると、搬送モータ28が
停止して、記録紙10の搬送が停止される。
【0067】この状態で、発光素子アレイ41が発光
し、イエロー感熱発色層14の光定着が行われる。フイ
ルタベルト38は初期位置にあるので、イエロー用フイ
ルタ43が定着光路内にセットされている。このため、
発光素子アレイ41からの定着光は、イエロー用フイル
タ43を通ることで、その定着光のうち、波長が420
nm付近の近紫外線だけが記録紙10に照射される。こ
れにより、1画面分の画像が記録されたイエロー感熱発
色層14が、その記録エリアの全域に渡って同時に光定
着される。
【0068】光定着は記録紙10を停止させて行われる
ので、副走査方向に定着ムラが発生することはない。ま
た、照度分布がフラットな発光素子アレイ41を使用し
ているので、記録紙10の全域に渡ってムラなく光定着
される。また、照射面41aの主走査方向及び副走査方
向の両端部をその中央部よりも記録紙10の記録面に近
接させているので、よりムラのない光定着が行われる。
【0069】イエロー感熱発色層14の光定着が終了す
ると、搬送モータ28が逆転を開始して、記録紙10が
記録開始位置まで巻き戻される。この巻き戻しと同時
に、フイルタ駆動モータ48が回転しフイルタベルト3
8を移動させる。これにより、マゼンタ用フイルタ44
が定着光路内にセットされる。記録紙10の巻き戻しが
終了すると、搬送モータ28が正転に切り換えられて、
マゼンタ画像の熱記録が開始される。
【0070】マゼンタ画像の熱記録が終了すると、記録
紙10は、そのまま送り出し方向へ搬送される。記録紙
10の記録エリアが照射部37と対向する位置に達する
と、搬送モータ28が停止して、記録紙10の搬送が停
止される。この状態で、発光素子アレイ41が発光し、
マゼンタ感熱発色層13が光定着される。定着光路内に
はマゼンタ用フイルタ44がセットされているので、波
長が365nm付近の紫外線だけがマゼンタ用フイルタ
44を透過して記録紙10に照射される。
【0071】これにより、1画面分の画像が記録された
マゼンタ感熱発色層13が、その記録エリアの全域に渡
って同時に光定着される。光定着は、記録紙10を停止
した状態で行われるので、イエロー感熱発色層14と同
様に、マゼンタ感熱発色層13は、その記録エリアの全
域に渡って定着ムラなく均一に光定着される。
【0072】マゼンタ感熱発色層13の光定着が終了す
ると、搬送モータ28が逆転を開始して、記録紙10が
記録開始位置まで巻き戻される。巻き戻しが終了する
と、搬送モータ28が正転に切り換えられて、シアン画
像の熱記録が開始される。
【0073】シアン画像の熱記録が終了すると、そのま
ま搬送モータ28は正転を続け、記録紙10は、排紙ロ
ーラ対26に向かう。搬送ローラ対26にニップされた
記録紙10は、カット位置で停止し、カッタ27によっ
て切断され、シートに切り離された記録紙10がプリン
タ21外へ排出される。
【0074】上記例では、1画面分の大きさを持つ発光
素子アレイを備えた照射部を使用して、記録紙を停止さ
せて光定着する例で説明しているが、本発明は、これ以
外でもよく、図8に示すプリンタ71のように、光定着
装置72を、1ライン分の画像の大きさを持つ発光素子
アレイ73を備えた照射部74と、フイルタベルト76
と,このフイルタベルト76を駆動するフイルタ移動機
構とから構成し、記録紙10を搬送しながら1ラインず
つ光定着するものでもよい。なお、同一部材については
同一符号でしめす。
【0075】発光素子アレイ73の照射面73aは、図
9(A)に示すように、曲面で形成されており、その主
走査方向の端部が中央部よりも記録紙10の記録面に近
接するようにしている。このため、記録エリアの主走査
方向に沿ってより均一な光量で光定着を行うことができ
る。また、発光素子アレイ73を1ライン分の大きさに
しているので、プリンタサイズをさらに小型にすること
ができる。また、フイルタベルト76についても、照射
部74の大きさに応じてサイズを小さくしている。
【0076】なお、照射面の形状については、図9
(B)に示す照射部77の照射面78aのように、平面
で構成するとともに、その主走査方向の両端部を屈曲さ
せて中央部よりも記録面に近接させるようにしてもよ
い。
【0077】なお、上述したプリンタ21及びプリンタ
71では、少なくとも照射面の主走査方向の両端部を記
録紙10に近接させているが、照射面が主走査方向に沿
ってフラットな照射部を使用してもよい。こうしても、
フイルタベルト38,71を使用して、それを照射部3
7,74の回りに円環状に配置しているので、プリンタ
の小型化を向上することができる。また、発光素子を使
用しているので、従来の直管型のランプに比べれば、ム
ラの少ない光定着を行うことができる。
【0078】また、図10に示すプリンタ81は、光定
着装置82を、フイルタベルトを設けずに、それぞれ1
ライン分の画像の大きさの発光素子アレイ83,84を
持つイエロー用照射部86と、マゼンタ用照射部87と
で構成し、各照射部86,87を並べて配置した例であ
る。この場合、各照射部86,87は、1画面分の大き
さの発光素子アレイを備えたものと比較してそのサイズ
が小さいので、フイルタベルトを設けなくても、プリン
タが大型化することはない。
【0079】また、図11(A)に示すように、各照射
部86,87の照射面86a,87aを、プリンタ71
の照射面73aと同様に、曲面にして主走査方向の定着
ムラが発生しないようにしている。また、図11(B)
に示すように、平面で形成された照射面89aの両端部
を屈曲させた発光素子アレイ89を持つ照射部88を使
用してもよい。なお、発光素子アレイ73,83,8
4,89の大きさを1ライン分の画像の大きさとしてい
るが、複数ライン分としてもよい。
【0080】図12に示すプリンタ91は、プリンタ2
1と同様に、光定着装置92を、1画面分の発光素子ア
レイ93を備えた照射部94と,フイルタベルト96
と,このフイルタベルト96を駆動するフイルタ移動機
構とから構成し、記録紙10を停止させた状態で光定着
する例である。この例の照射部94の照射面93aは、
図13(A)に示すように、主走査方向(Y方向)の両
端部だけが記録紙10に近接するように曲面で形成され
ている。これにより、記録紙10の主走査方向の定着ム
ラをなくすようにしている。なお、図13(B)に示す
照射部95のように、平面で形成された照射面95aの
主走査方向(Y方向)の両端部を屈曲させたものでもよ
い。
【0081】また、照射面93aの副走査方向の両端部
を記録紙10に近接させない代わりに、記録紙ガイド9
7を設けている。この記録紙ガイド97は、記録紙10
の搬送路上に配置され、搬送されてきた記録紙10と当
接してそれを湾曲させるものである。この記録紙ガイド
97によって、記録紙10が照射部94と対向する位置
にきたときに、記録紙10の記録エリアの副走査方向の
両端部が照射部94に向かうように湾曲される。そし
て、光定着する際には、記録紙10の記録エリアの全域
が勝者面93aと対向する位置で記録紙10を停止さ
せ、記録紙10の記録エリアの副走査方向の両端部がそ
の中央部よりも照射面93aに近接するように湾曲させ
た状態で記録紙10を保持し、この停止させた記録紙1
0に対して光定着する。これにより、副走査方向の定着
ムラの発生を防止している。
【0082】このように、プリンタ91では、照射面の
形状の変更と、記録紙ガイド97とを組み合わせること
で、主走査方向及び副走査方向の定着ムラをなくし、記
録エリアの全域をより均一に光定着できるするようにし
ている。
【0083】記録紙ガイド97は、例えば、透明なプラ
スチック製のケース部材で構成されており、フイルタベ
ルト96を透過した定着光が記録紙ガイド97を透過し
て記録紙10に照射されるようにしている。なお、記録
紙ガイド97の上面に記録紙10の記録面を露呈する露
光開口を設ければ、透明な材料でなくてもよい。また、
記録紙ガイド97はケース部材でなくてもよく、例え
ば、記録紙10の幅方向の両側に、記録紙10の端縁を
ガイドするガイド溝を備えたガイド部材を設けて記録紙
10をガイドするようにしてもよい。
【0084】なお、この例では、照射面93a,95a
を変形させて、その主走査方向の両端部を記録紙10の
記録面に近接させているが、記録紙ガイド97を設ける
場合には、照射部の照射面を変形させずに平面のまま使
用してもよい。この場合には、記録紙ガイド97によっ
て記録紙10が副走査方向に湾曲されるだけなので、定
着ムラの発生を防止する効果は副走査方向のみとなる。
しかし、照射面を変形させない場合には、従来から使用
されている照射部をそのまま流用することができる等、
プリンタの製造コストの削減に一定の効果がある。
【0085】図14に示すプリンタ98は、上述の光定
着装置72と、記録紙ガイド97とを組み合わせたもの
である。記録紙ガイド97を設ける場合、この例のよう
に、副走査方向の幅を画像1ライン分の幅とした発光素
子73を備えた照射部74を使用してもよい。この場
合、光定着は、記録紙10を搬送させながら行われる。
これによれば、記録紙10が照射部74と対向する位置
において、記録紙10の搬送距離が長くなり、照射部7
4から定着光を受けている受光時間が長くなるので、照
射効率が向上する。
【0086】なお、照射部74の照射面73aは、その
主走査方向の両端部を記録紙10の記録面に近接させて
いるが、端部が近接していない主走査方向にフラットな
照射面をもつ照射部を使用してもよい。また、発光素子
アレイ73の副走査方向の幅を画像1ライン分の幅とし
ているが、もちろん、複数ライン分の幅としてもよい。
記録紙ガイド97の大きさもこの発光素子アレイ73の
副走査方向の幅に応じて決められる。
【0087】また、図15に示すプリンタ99のよう
に、フイルタベルト76を設けずに、イエロー及びマゼ
ンタの各感熱発色層13,14のそれぞれに対応した複
数の照射部100,101を配置したものでもよい。こ
の場合、各照射部100,101のそれぞれに対向する
位置で、記録紙が湾曲されるように記録紙ガイド102
が設けられる。
【0088】なお、上記例の照射部は、いずれも、発光
素子を多数個配列した発光素子アレイを使用している
が、アレイでなくてもよく、図16に示す照射部11
1,112,113,114,115,116のよう
に、1画面分の大きさ又は、1ライン分若しくは複数ラ
イン分の大きさを持つ1つの発光素子で構成してもよ
い。
【0089】図17に示すプリンタ121の光定着装置
122は、発光素子アレイを備えた照射部の代わりに、
棒状の定着ランプ123を設けたものである。定着ラン
プ123は、その長手方向を記録紙10の幅方向に合わ
せて配置される。イエロー用フイルタ,マゼンタ用フイ
ルタを備えたフイルタベルト124は、定着ランプ11
3の周囲を取り囲むように配置され、フイルタ移動機構
によって各フイルタが定着光路内に選択的に挿入され
る。
【0090】記録紙ガイド126は、搬送されてきた記
録紙10が定着ランプ123と対向する位置にきたとき
に、定着ランプ123の照射面と、記録紙10の記録面
との距離が一定距離Lとなるように、記録紙10を湾曲
させるものである。光定着は、記録紙10を搬送させな
がら行ってもよいし、また、記録紙10を、その記録面
と定着ランプ123の照射面と距離がその記録エリアの
全域に渡って一定距離Lとなった位置で記録紙10を停
止させて、その停止させた記録紙10に対して行っても
よい。
【0091】記録紙10を搬送させながら光定着する場
合には、記録紙10が定着ランプ123と対向する位置
において、記録紙10の搬送距離が長くなり、定着ラン
プ123から定着光を受けている受光時間が長くなるの
で、照射効率が向上する。他方、記録紙10を停止させ
て行う場合には、副走査方向の定着ムラの発生が防止さ
れる。このように、照射手段として従来から使用されて
きた定着ランプ123と、記録紙ガイド126とを組み
合わせることで、照射効率を向上させたり、定着ムラを
軽減させたりすることができる。
【0092】また、フイルタベルト124を使用するこ
とにより、プリンタが小型化される。なお、この例で
は、フイルタベルト124と、記録紙ガイド116とを
組み合わせているが、いずれか一方だけ設けたものでも
よい。
【0093】また、棒状の定着ランプでは、その長手方
向の両端部がその中央部に比べて、照射量が少なくなる
ことが知られている。このため、図18に示すプリンタ
131に設けられた定着ランプ132のように、その主
走査方向の両端部を屈曲させることで、主走査方向の定
着ムラの発生を防ぐようにしてもよい。
【0094】また、上記例では、フイルタを使用するも
のには、フイルタ部材としてフイルタベルトを例に説明
してきたが、フイルタ部材としてはフイルタベルトでな
くてもよく、複数のフイルタを備えたフイルタ板を使用
してもよい。また、フイルタベルトを使用する場合で
も、それを照射部の回りに円環状に配置しなくてもよ
い。
【0095】上記例は、いずれもカラー感熱プリンタの
例で説明してきたが、照射面を変形させることと記録紙
ガイドを使用することについては、光定着型のモノクロ
感熱プリンタに実施してもよい。また、記録紙として
は、長尺の記録紙ではなく、予め所定サイズにカットさ
れた記録紙を使用してもよい。
【0096】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明のカ
ラー感熱プリンタは、熱記録された記録紙に光定着する
照射手段として、定着光を照射する少なくとも1つの発
光素子を備えたものを使用し、この発光素子で構成され
た照射面の端部のうち少なくとも前記記録紙の搬送方向
と直交する主走査方向の両端部をその中央部よりも前記
記録紙の記録面に近接させたから、記録紙の記録エリア
の全域に渡って定着ムラなく光定着することができる。
また、少なくとも照射面の主走査方向の両端部を記録面
に近接させたことにより、特に、主走査方向の定着ムラ
の発生を防ぐことができる。
【0097】また、前記照射手段の照射面を1画面分の
画像が熱記録された前記記録紙の記録エリアとほぼ同じ
大きさで形成するとともに、前記記録エリアの全域が前
記照射面と対向する位置で前記記録紙を停止させ、その
状態で定着光を照射して光定着するようにしたから、記
録紙の搬送速度の変動による影響がなくなるので、記録
エリアの全域に渡ってより均一に光定着することができ
る。さらに、照射面の主走査方向及び搬送方向の各々の
両端部をその中央部よりも記録紙の記録面に近接させれ
ば、より均一に光定着することができる。
【0098】また、前記照射手段から照射される定着光
のうち、前記各感熱発色層に応じた複数の異なる波長域
の定着光を透過させる複数のフイルタを備えたフイルタ
部材と、このフイルタ部材を移動させて前記各フイルタ
を定着光路内に選択的に挿入するフイルタ移動手段とを
設けたことにより、プリンタサイズの小型化及びプリン
タの製造コストを低減することができる。さらに、前記
フイルタ部材を可撓性を備えた材料でベルト状に形成す
るとともに、それを前記照射手段の周囲を取り囲むよう
に円環状に配置すれば、プリンタをより小型化すること
ができる。
【0099】また、前記フイルタ移動手段を、前記フイ
ルタ部材を支持するガイドローラと、少なくとも1つの
ガイドローラを駆動してフイルタ部材を移動させる駆動
モータと、前記フイルタ部材上に設けられたマーカを読
みとって各フイルタの位置を検出する手段と、この位置
検出手段から送られた信号に基づいて前記駆動モータを
制御する手段とから構成しているから、簡単な構成でフ
イルタ移動手段を実現することができる。
【0100】また、カラー感熱記録紙の搬送路上に配置
され、記録紙が前記照射手段と対向する位置にきたとき
に、前記記録紙と当接して、前記記録紙の搬送方向の両
端部が前記照射手段に向かうよう記録紙を湾曲させる記
録紙ガイド手段を設けたから、簡単な構成で副走査方向
の定着ムラの発生を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】プリンタの光定着装置の構成を示す斜視図であ
る。
【図2】カラー感熱記録紙の層構造を示す説明図であ
る。
【図3】カラー感熱記録紙の発色特性を示すグラフであ
る。
【図4】プリンタの概略を示す説明図である。
【図5】図1の照射部の照射面の形状を示す平面図及び
断面図である。
【図6】プリンタの電気構成を示すブロック図である。
【図7】プリント処理の流れを示すフローチャートであ
る。
【図8】1ライン分の大きさの発光素子アレイを備えた
照射部と、フイルタベルトとで光定着装置を構成したプ
リンタの例を示す概略図である。
【図9】図8の照射部の照射面の形状を示す平面図及び
断面図である。
【図10】1ライン分の大きさの発光素子アレイを備え
た照射部を2個設けて、光定着装置を構成したプリンタ
の例を示す概略図である。
【図11】図10のプリンタの照射部の照射面の形状を
示す平面図及び断面図である。
【図12】光定着時に記録紙を湾曲させて支持する記録
紙ガイドを設けたプリンタの例を示す概略図である。
【図13】図12のプリンタの照射部の照射面の形状を
示す平面図及び断面図である。
【図14】1ライン分の画像の大きさの発光素子アレイ
を備えた照射部と、フイルタベルトと、記録紙ガイドと
を組み合わせたプリンタの例を示す概略図である。
【図15】1ライン分の画像の大きさの発光素子アレイ
を備えた照射部と、記録紙ガイドとを組み合わせたプリ
ンタの例を示す概略図である。
【図16】1つの発光素子を使用した照射部の例を示す
平面図である。
【図17】棒状の定着ランプと、フイルタベルトとから
光定着装置を構成したプリンタの例を示す斜視図であ
る。
【図18】図17の例の定着ランプの端部を屈曲させた
プリンタの例を示す斜視図である。
【符号の説明】
10 カラー感熱記録紙 21,71,81,91,98,99,121,131
カラー感熱プリンタ 36,72,82,92,122 光定着装置 37,55,74,77,86,88,94,95,1
11,112,113,114,115,116 照射
部 41,73,83,84,93 発光素子アレイ 41a,55a,73a,78a,86a,87a,8
9a,93a,95a照射面 38,76,96,124 フイルタベルト 97,102,126 記録紙ガイド 123,132 定着ランプ

Claims (26)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に複数の異なる感熱発色層を設
    けたカラー感熱記録紙に、カラー画像を複数色面順次に
    熱記録するサーマルヘッドと、熱記録された感熱発色層
    に定着光を照射して光定着する照射手段と、給紙された
    前記記録紙を搬送する手段とを備えたカラー感熱プリン
    タにおいて、 前記照射手段は、定着光を照射する少なくとも1つの発
    光素子が備えられ、この発光素子で構成された照射面の
    端部のうち少なくとも前記記録紙の搬送方向と直交する
    主走査方向の両端部をその中央部よりも前記記録紙の記
    録面に近接させたことを特徴とするカラー感熱プリン
    タ。
  2. 【請求項2】 前記照射面の端部を屈曲させることによ
    り、その中央部よりも前記記録紙の記録面に近接させた
    ことを特徴とする請求項1記載のカラー感熱プリンタ。
  3. 【請求項3】 前記照射面を曲面で形成することによ
    り、その端部を中央部よりも前記記録紙の記録面に近接
    させたことを特徴とする請求項1記載のカラー感熱プリ
    ンタ。
  4. 【請求項4】 カラー感熱記録紙の搬送路上に配置さ
    れ、搬送されてきた前記記録紙と当接してそれを湾曲さ
    せる記録紙ガイドを設け、この記録紙ガイドによって、
    前記記録紙が前記照射手段と対向する位置にきたとき
    に、前記記録紙の記録エリアの搬送方向の両端部が前記
    照射手段に向かうように前記記録紙を湾曲させることを
    特徴とする請求項1〜3いずれか記載のカラー感熱プリ
    ンタ。
  5. 【請求項5】 前記照射手段の照射面の大きさを、1画
    面分の画像が熱記録された前記記録紙の記録エリアと同
    じか又は記録エリアよりも大きく形成したことを特徴と
    する請求項1〜4記載のカラー感熱プリンタ。
  6. 【請求項6】 前記記録エリアの全域が前記照射面と対
    向する位置で前記記録紙を停止させ、この停止させた記
    録紙を、前記記録紙ガイドによって前記記録紙の記録エ
    リアの搬送方向の両端部がその中央部よりも前記照射手
    段の照射面に近接するように湾曲させ、その状態で光定
    着することを特徴とする請求項5記載のカラー感熱プリ
    ンタ。
  7. 【請求項7】 前記照射面の主走査方向及び搬送方向の
    各々の両端部をその中央部よりも前記記録紙の記録面に
    近接させたことを特徴とする請求項5又は6記載のカラ
    ー感熱プリンタ。
  8. 【請求項8】 前記照射手段から照射される定着光のう
    ち、前記各感熱発色層に応じた複数の異なる波長域の定
    着光を透過させる複数のフイルタを備えたフイルタ部材
    と、このフイルタ部材を移動させて前記各フイルタを定
    着光路内に選択的に挿入するフイルタ移動手段とを設け
    たことを特徴とする1〜7いずれか記載のカラー感熱プ
    リンタ。
  9. 【請求項9】 前記フイルタ部材を可撓性を備えた材料
    でベルト状に形成するとともに、それを前記照射手段の
    周囲を取り囲むように円環状に配置したことを特徴とす
    る請求項8記載のカラー感熱プリンタ。
  10. 【請求項10】 前記フイルタ部材は、透明な支持体
    と、前記照射手段からの光を受けて異なる波長域の定着
    光を生成する複数の蛍光体とからなり、前記支持体上に
    各蛍光体を塗布して前記各フイルタを構成したことを特
    徴とする請求項8又は9記載のカラー感熱プリンタ。
  11. 【請求項11】 前記フイルタ移動手段は、前記フイル
    タ部材を支持するガイドローラと、少なくとも1つのガ
    イドローラを駆動してフイルタ部材を移動させる駆動モ
    ータと、前記フイルタ部材上に設けられたマーカを読み
    とって各フイルタの位置を検出する手段と、この位置検
    出手段から送られた信号に基づいて前記駆動モータを制
    御する手段とからなることを特徴とする請求項9〜10
    いずれか記載のカラー感熱プリンタ。
  12. 【請求項12】 支持体上に複数の異なる感熱発色層を
    設けたカラー感熱記録紙に、カラー画像を複数色面順次
    に熱記録するサーマルヘッドと、熱記録された感熱発色
    層に定着光を照射して光定着する照射手段と、給紙され
    た記録紙を搬送する手段とを備えたカラー感熱プリンタ
    において、 前記照射手段から照射される定着光のうち、前記各感熱
    発色層に応じた複数の異なる波長域の定着光を透過させ
    る複数のフイルタを備えたフイルタ部材と、このフイル
    タ部材を移動させて前記各フイルタを定着光路内に選択
    的に挿入するフイルタ移動手段と、 前記記録紙の搬送路上に配置され、搬送されてきた前記
    記録紙と当接してそれを湾曲させる記録紙ガイドとを設
    け、 この記録紙ガイドによって、前記記録紙が前記照射手段
    と対向する位置にきたときに、前記記録紙の記録エリア
    の搬送方向の両端部が前記照射手段に向かうように前記
    記録紙を湾曲させることを特徴とするカラー感熱プリン
    タ。
  13. 【請求項13】 前記照射手段は棒状の定着ランプであ
    り、この定着ランプの長手方向を前記記録紙の幅方向に
    合わせて配置するとともに、 前記記録紙ガイドによって、前記前記定着ランプの照射
    面と前記記録紙の記録面との距離が一定になるように前
    記記録紙を湾曲させることを特徴とする請求項12記載
    のカラー感熱プリンタ。
  14. 【請求項14】 前記記録エリアの全域が前記定着ラン
    プと対向する位置で前記記録紙を停止させ、この停止さ
    せた記録紙を、前記記録紙ガイドによって、記録エリア
    の全域に渡って前記照射面と記録紙の記録面との距離が
    一定になるように湾曲させ、その状態で光定着すること
    を特徴とする請求項13記載のカラー感熱プリンタ。
  15. 【請求項15】 前記定着ランプの両端部を屈曲させ前
    記記録紙の記録面に近接させたことを特徴とする請求項
    13又は14記載のカラー感熱プリンタ。
  16. 【請求項16】 前記照射手段は、定着光を照射する少
    なくとも1つの発光素子を備えていることを特徴とする
    請求項12記載のカラー感熱プリンタ。
  17. 【請求項17】 前記発光素子で構成された照射面の大
    きさを前記記録エリアと同じか又は記録エリアよりも大
    きく形成したことを特徴とする請求項16記載のカラー
    感熱プリンタ。
  18. 【請求項18】 前記記録エリアの全域が前記照射面と
    対向する位置で前記記録紙を停止させ、この停止させた
    記録紙を、前記記録紙ガイドによって、記録エリアの搬
    送方向の両端部がその中央部よりも前記照射手段の照射
    面に近接するように湾曲させ、その状態で光定着するこ
    とを特徴とする請求項17記載のカラー感熱プリンタ。
  19. 【請求項19】 前記フイルタ部材を可撓性を備えた材
    料でベルト状に形成するとともに、それを前記照射手段
    の周囲を取り囲むように円環状に配置したことを特徴と
    する請求項12〜18いずれか記載のカラー感熱プリン
    タ。
  20. 【請求項20】 前記フイルタ部材は、透明な支持体
    と、前記照射手段から光を受けて異なる波長域の定着光
    を生成する複数の蛍光体とからなり、前記支持体上に各
    蛍光体を塗布して前記各フイルタを構成したことを特徴
    とする請求項12〜19記載のカラー感熱プリンタ。
  21. 【請求項21】 前記フイルタ移動手段は、フイルタ部
    材を支持するガイドローラと、少なくとも1つのガイド
    ローラを駆動してフイルタ部材を移動させる駆動モータ
    と、前記フイルタ部材上に設けられたマーカを読みとっ
    て各フイルタの位置を検出する手段と、この位置検出手
    段から送られた信号に基づいて前記駆動モータを制御す
    る手段とからなることを特徴とする請求項12〜20い
    ずれか記載のカラー感熱プリンタ。
  22. 【請求項22】 支持体上に複数の異なる感熱発色層を
    設けたカラー感熱記録紙に、カラー画像を複数色面順次
    に熱記録するサーマルヘッドと、熱記録された感熱発色
    層に定着光を照射して光定着する照射手段と、給紙され
    た記録紙を搬送する手段とを備えたカラー感熱プリンタ
    において、 前記記録紙の搬送路上に配置され、搬送されてきた前記
    記録紙と当接してそれを湾曲させる記録紙ガイドを設
    け、 この記録紙ガイドによって、前記記録紙が前記照射手段
    と対向する位置にきたときに、前記記録紙の記録エリア
    の搬送方向の両端部が前記照射手段に向かうように前記
    記録紙を湾曲させるものであり、 この記録紙ガイドが配置された搬送路上を、記録紙を搬
    送させながら光定着することを特徴とするカラー感熱プ
    リンタ。
  23. 【請求項23】 前記照射手段は棒状の定着ランプであ
    り、この定着ランプの長手方向を前記記録紙の幅方向に
    合わせて配置するとともに、 前記記録紙ガイドは、前記前記定着ランプの照射面と前
    記記録紙の記録面との距離が一定になるように前記記録
    紙を湾曲させるものであることを特徴とする請求項22
    記載のカラー感熱プリンタ。
  24. 【請求項24】 前記定着ランプの両端部を屈曲させ前
    記記録紙の記録面に近接させたことを特徴とする請求項
    23記載のカラー感熱プリンタ。
  25. 【請求項25】 前記照射手段は、定着光を照射する少
    なくとも1つの発光素子を備えていることを特徴とする
    請求項22記載のカラー感熱プリンタ。
  26. 【請求項26】 支持体上に複数の異なる感熱発色層を
    設けたカラー感熱記録紙に、カラー画像を複数色面順次
    に熱記録するサーマルヘッドと、熱記録された感熱発色
    層に定着光を照射して光定着する照射手段と、給紙され
    た記録紙を搬送する手段とを備えたカラー感熱プリンタ
    において、 前記照射手段から照射される定着光のうち、前記各感熱
    発色層に応じた複数の異なる波長域の定着光を透過させ
    る複数のフイルタを備えたフイルタ部材と、このフイル
    タ部材を移動させて前記各フイルタを定着光路内に選択
    的に挿入するフイルタ移動手段とを備え、 前記フイルタ部材を可撓性を備えた材料でベルト状に形
    成するとともに、それを前記照射手段の周囲を取り囲む
    ように円環状に配置したことを特徴とするカラー感熱プ
    リンタ。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6870558B2 (en) * 2002-01-28 2005-03-22 Fuji Photo Film Co., Ltd. Optical fixing unit, illuminance correcting method for the same, and thermal printer
US6943815B2 (en) 2002-03-01 2005-09-13 Fuji Photo Film Co., Ltd. Thermal printer and electromagnetic wave source device

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