JP2001167706A - ディスプレイ用ガラス基板 - Google Patents
ディスプレイ用ガラス基板Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 ガラス基板に含有されるアルカリ成分による
影響を排除した表面抵抗の制御が可能で、かつ、電極と
してAgを用いた場合に着色の起こらない高透過率のデ
ィスプレイ用ガラス基板を提供する。 【解決手段】 アルカリ含有ガラス基板1の表面に、酸
化スズを主成分とする下地膜2と絶縁膜3とをこの順に
形成したガラス基板であって、酸化スズを主成分とする
下地膜2の塩素及びフッ素の含有量が合計で50ppm
以下であるディスプレイ用ガラス基板。
影響を排除した表面抵抗の制御が可能で、かつ、電極と
してAgを用いた場合に着色の起こらない高透過率のデ
ィスプレイ用ガラス基板を提供する。 【解決手段】 アルカリ含有ガラス基板1の表面に、酸
化スズを主成分とする下地膜2と絶縁膜3とをこの順に
形成したガラス基板であって、酸化スズを主成分とする
下地膜2の塩素及びフッ素の含有量が合計で50ppm
以下であるディスプレイ用ガラス基板。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ディスプレイ用ガ
ラス基板に関し、詳しくは、ガラス基板に含有されるア
ルカリ成分による影響を排除した表面抵抗の制御が可能
で、かつ、電極としてAgを用いた場合に着色の起こら
ない高透過率のディスプレイ用ガラス基板に関する。さ
らに詳しくはプラズマディスプレイ(PDP)やフィー
ルドエミッションディスプレイ(FED)等の平面型デ
ィスプレイ用ガラス基板に関する。
ラス基板に関し、詳しくは、ガラス基板に含有されるア
ルカリ成分による影響を排除した表面抵抗の制御が可能
で、かつ、電極としてAgを用いた場合に着色の起こら
ない高透過率のディスプレイ用ガラス基板に関する。さ
らに詳しくはプラズマディスプレイ(PDP)やフィー
ルドエミッションディスプレイ(FED)等の平面型デ
ィスプレイ用ガラス基板に関する。
【0002】
【従来の技術】プラズマディスプレイ(PDP)やフィ
ールドエミッションディスプレイ(FED)、液晶ディ
スプレイ(LCD)、エレクトロルミネセンスディスプ
レイ(ELD)等の平面型ディスプレイでは、通常、2
枚のガラス基板上に電極等の部材を形成した後、貼り合
わせて使用されるが、特に、前面側ガラス基板にはIT
O、SnO2等の透明電極が使用されている。また、特
に大型のディスプレイでは電極の配線抵抗を下げるため
にAg、Cr/Cu/Cr等の金属が補助電極として使
用されている。
ールドエミッションディスプレイ(FED)、液晶ディ
スプレイ(LCD)、エレクトロルミネセンスディスプ
レイ(ELD)等の平面型ディスプレイでは、通常、2
枚のガラス基板上に電極等の部材を形成した後、貼り合
わせて使用されるが、特に、前面側ガラス基板にはIT
O、SnO2等の透明電極が使用されている。また、特
に大型のディスプレイでは電極の配線抵抗を下げるため
にAg、Cr/Cu/Cr等の金属が補助電極として使
用されている。
【0003】従来、PDP用のガラス基板としては、
1.5〜3.5mmの厚さの板状に成形されたソーダラ
イムシリケートガラス基板、もしくは高歪点のアルカリ
含有ガラスが用いられている。通常、このようなガラス
は、大量生産に向き、平滑性に優れたフロート法によっ
て成形される。フロートガラスは、成形過程で水素雰囲
気に晒されるため、ガラス表面に数ミクロンの還元層が
生成し、この層には溶融Sn由来のSn2+が存在する
ことが一般に知られている。
1.5〜3.5mmの厚さの板状に成形されたソーダラ
イムシリケートガラス基板、もしくは高歪点のアルカリ
含有ガラスが用いられている。通常、このようなガラス
は、大量生産に向き、平滑性に優れたフロート法によっ
て成形される。フロートガラスは、成形過程で水素雰囲
気に晒されるため、ガラス表面に数ミクロンの還元層が
生成し、この層には溶融Sn由来のSn2+が存在する
ことが一般に知られている。
【0004】一方、PDPの製造工程においては、一般
に、ガラス基板表面に透明電極を介してAgがバス電極
として塗布された後、550〜600℃で20〜60分
保持するという熱処理が数回繰り返される。
に、ガラス基板表面に透明電極を介してAgがバス電極
として塗布された後、550〜600℃で20〜60分
保持するという熱処理が数回繰り返される。
【0005】この熱処理工程において、Ag+イオンが
透明電極内に拡散してガラス表面に至り、ガラス中のN
a+イオンとの間でイオン交換が生じる。そして、その
結果、ガラス中にAg+イオンが侵入し、侵入したAg
+イオンは還元層に存在するSn2+によって還元さ
れ、金属Agのコロイドを生成する。このため、このA
gコロイドによって基板ガラスに黄色の着色が生じると
いう不具合がある。
透明電極内に拡散してガラス表面に至り、ガラス中のN
a+イオンとの間でイオン交換が生じる。そして、その
結果、ガラス中にAg+イオンが侵入し、侵入したAg
+イオンは還元層に存在するSn2+によって還元さ
れ、金属Agのコロイドを生成する。このため、このA
gコロイドによって基板ガラスに黄色の着色が生じると
いう不具合がある。
【0006】なお、ソーダライムガラスではアルカリの
含有量が十数%と多く、PDPのような同一表面に配置
されている電極間で通電を行うディスプレイの場合、ア
ルカリの移動により電極間でリーク電流が生じる。ま
た、FEDのような電子ビームを発生させる素子が基板
表面に配置されているディスプレイの場合には、基板表
面が帯電し、素子寿命が短くなる。
含有量が十数%と多く、PDPのような同一表面に配置
されている電極間で通電を行うディスプレイの場合、ア
ルカリの移動により電極間でリーク電流が生じる。ま
た、FEDのような電子ビームを発生させる素子が基板
表面に配置されているディスプレイの場合には、基板表
面が帯電し、素子寿命が短くなる。
【0007】ところで、Agイオンのガラス基板への拡
散を防止するために、ガラス基板表面に、SiO2、Z
rO2、Al2O3又はTiO2の金属酸化物膜を設け
ること(特開平10−302648号公報)、あるいは
ZnO膜を設けること(同11−130471号公報)
が提案されている。
散を防止するために、ガラス基板表面に、SiO2、Z
rO2、Al2O3又はTiO2の金属酸化物膜を設け
ること(特開平10−302648号公報)、あるいは
ZnO膜を設けること(同11−130471号公報)
が提案されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】このような金属酸化物
膜として酸化スズ(SnO2)膜も好適であるが、この
SnO2膜をCVD法等の熱分解法によって形成する場
合、SnO2膜中に塩素(Cl)又はフッ素(F)が存
在すると、ガラス中のNaとの反応によりNaCl,N
aFが局所的に析出する。そして、このNaCl,Na
Fの析出部分にはSnO2が成膜されないために、Sn
O2膜にピンホールが生じ、このピンホールを通してA
gが拡散し、ガラス基板が着色するという不具合があ
る。また、このピンホールからNaCl,NaF等のア
ルカリ成分が絶縁膜側へ拡散し、絶縁膜の表面抵抗値に
影響を及ぼし、絶縁膜の抵抗値の制御が困難になるとい
う不具合もある。
膜として酸化スズ(SnO2)膜も好適であるが、この
SnO2膜をCVD法等の熱分解法によって形成する場
合、SnO2膜中に塩素(Cl)又はフッ素(F)が存
在すると、ガラス中のNaとの反応によりNaCl,N
aFが局所的に析出する。そして、このNaCl,Na
Fの析出部分にはSnO2が成膜されないために、Sn
O2膜にピンホールが生じ、このピンホールを通してA
gが拡散し、ガラス基板が着色するという不具合があ
る。また、このピンホールからNaCl,NaF等のア
ルカリ成分が絶縁膜側へ拡散し、絶縁膜の表面抵抗値に
影響を及ぼし、絶縁膜の抵抗値の制御が困難になるとい
う不具合もある。
【0009】本発明は、かかるピンホールが防止され、
Agの基板側への拡散及びNaCl,NaF等のアルカ
リ成分の絶縁側への拡散が確実に防止されたディスプレ
イ用ガラス基板、即ち、ガラス基板に含有されるアルカ
リ成分による影響を排除した表面抵抗の制御が可能で、
かつ、電極としてAgを用いた場合に着色の起こらない
高透過率のディスプレイ用ガラス基板を提供することを
目的とする。
Agの基板側への拡散及びNaCl,NaF等のアルカ
リ成分の絶縁側への拡散が確実に防止されたディスプレ
イ用ガラス基板、即ち、ガラス基板に含有されるアルカ
リ成分による影響を排除した表面抵抗の制御が可能で、
かつ、電極としてAgを用いた場合に着色の起こらない
高透過率のディスプレイ用ガラス基板を提供することを
目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明のディスプレイ用
ガラス基板は、アルカリ含有ガラス基板の表面に、酸化
スズを主成分とする下地膜と絶縁膜とをこの順に形成し
たガラス基板であって、前記酸化スズを主成分とする下
地膜の塩素及びフッ素の含有量が合計で50ppm以下
であることを特徴とするものである。
ガラス基板は、アルカリ含有ガラス基板の表面に、酸化
スズを主成分とする下地膜と絶縁膜とをこの順に形成し
たガラス基板であって、前記酸化スズを主成分とする下
地膜の塩素及びフッ素の含有量が合計で50ppm以下
であることを特徴とするものである。
【0011】このようにCl及びFの含有量の少ないS
nO2系下地膜では、ピンホールの発生が防止され、A
g拡散によるガラス基板の黄色着色を確実に防止するこ
とができる。また、NaCl,NaF等のアルカリ成分
の拡散による抵抗値の変動を確実に防止して、比較的高
い表面抵抗値を容易に制御することができる。
nO2系下地膜では、ピンホールの発生が防止され、A
g拡散によるガラス基板の黄色着色を確実に防止するこ
とができる。また、NaCl,NaF等のアルカリ成分
の拡散による抵抗値の変動を確実に防止して、比較的高
い表面抵抗値を容易に制御することができる。
【0012】本発明では、この下地膜の上に形成する絶
縁膜の表面抵抗値をPDP用ガラス基板の場合で1.0
×1015Ω/□以上、FED用ガラス基板の場合で
1.0×106〜1.0×1012Ω/□とすることに
より、上述のPDPにおけるリーク電流や、FEDにお
ける基板の帯電の問題を解消できる。
縁膜の表面抵抗値をPDP用ガラス基板の場合で1.0
×1015Ω/□以上、FED用ガラス基板の場合で
1.0×106〜1.0×1012Ω/□とすることに
より、上述のPDPにおけるリーク電流や、FEDにお
ける基板の帯電の問題を解消できる。
【0013】本発明においては、特に、基板のアルカリ
成分の拡散による抵抗への影響を防止することができる
ため、上記所望の表面抵抗を容易に実現することができ
る。
成分の拡散による抵抗への影響を防止することができる
ため、上記所望の表面抵抗を容易に実現することができ
る。
【0014】この絶縁膜の表面抵抗は、Ag電極形成時
等の一般的な焼成条件である550℃、1時間の熱処理
後も上記の範囲にあることが好ましい。
等の一般的な焼成条件である550℃、1時間の熱処理
後も上記の範囲にあることが好ましい。
【0015】また、この絶縁膜の屈折率を下地膜の屈折
率よりも低いものとすることにより、このディスプレイ
用ガラス基板の光彩が防止され、ディスプレイ用ガラス
基板の光透過率がさらに高いものとなる。
率よりも低いものとすることにより、このディスプレイ
用ガラス基板の光彩が防止され、ディスプレイ用ガラス
基板の光透過率がさらに高いものとなる。
【0016】特に、PDP用途のディスプレイ用ガラス
基板においては、この絶縁膜上に透明導電膜としてFを
含有する酸化スズ膜を形成してもよく、この膜の上にA
gを含む電極を形成してもよい。また、絶縁膜上に直接
Agを含む電極を形成しても良い。
基板においては、この絶縁膜上に透明導電膜としてFを
含有する酸化スズ膜を形成してもよく、この膜の上にA
gを含む電極を形成してもよい。また、絶縁膜上に直接
Agを含む電極を形成しても良い。
【0017】これらの膜は、CVD法等の熱分解反応に
より、好ましくはガラス製造工程で形成されるのが望ま
しい。
より、好ましくはガラス製造工程で形成されるのが望ま
しい。
【0018】
【発明の実施の形態】以下に図面を参照して本発明の好
ましい実施の形態について説明する。
ましい実施の形態について説明する。
【0019】図1は本発明の実施の形態に係るディスプ
レイ用ガラス基板の断面図であり、ガラス基板1上にS
nO2を主成分とする下地膜2が形成され、この下地膜
2上に絶縁膜3が形成されている。
レイ用ガラス基板の断面図であり、ガラス基板1上にS
nO2を主成分とする下地膜2が形成され、この下地膜
2上に絶縁膜3が形成されている。
【0020】このガラス基板1はアルカリ含有ガラスよ
りなる。このアルカリ含有ガラスの好適な主要組成とし
ては次が例示される。
りなる。このアルカリ含有ガラスの好適な主要組成とし
ては次が例示される。
【0021】 SiO2 50〜73重量% Al2O3 0〜15重量% R2O 6〜24重量% R’O 6〜27重量% なお、R2OはLi2O,Na2O,K2Oの合計であ
り、R’OはCaO,MgO,SrO,BaOの合計で
ある。
り、R’OはCaO,MgO,SrO,BaOの合計で
ある。
【0022】下地膜2はSnO2を主成分としており、
Cl及びFの含有量が合計で50ppm以下である。こ
の下地膜中のCl及びFの合計含有量が50ppmを超
えるとSnO2系下地膜のピンホールが発生し易くな
り、Agによる着色、アルカリ成分による表面抵抗値へ
の影響を防止し得ない。下地膜2は特にCl及びFを実
質的に含有しない膜であることが好ましい。
Cl及びFの含有量が合計で50ppm以下である。こ
の下地膜中のCl及びFの合計含有量が50ppmを超
えるとSnO2系下地膜のピンホールが発生し易くな
り、Agによる着色、アルカリ成分による表面抵抗値へ
の影響を防止し得ない。下地膜2は特にCl及びFを実
質的に含有しない膜であることが好ましい。
【0023】この下地膜2の膜厚は、Ag及びアルカリ
成分の拡散の防止の観点からは厚い方が好ましいが、過
度に厚くてもそれ以上の効果はなく、徒にコスト高とな
ることから、5〜200nm、特に50〜200nmの
範囲とするのが好ましい。
成分の拡散の防止の観点からは厚い方が好ましいが、過
度に厚くてもそれ以上の効果はなく、徒にコスト高とな
ることから、5〜200nm、特に50〜200nmの
範囲とするのが好ましい。
【0024】絶縁膜3は、表面抵抗が1.0×106〜
1.0×1016Ω/□の範囲、特に、リーク電流が問
題となるPDP用としては1.0×1015Ω/□以上
の高抵抗、例えば1.0×1015〜1.0×1016
Ω/□、基板の帯電が問題となるFED用としては1.
0×106〜1.0×1012Ω/□、好ましくは1.
0×108〜1.0×1012Ω/□の範囲とするのが
好ましい。
1.0×1016Ω/□の範囲、特に、リーク電流が問
題となるPDP用としては1.0×1015Ω/□以上
の高抵抗、例えば1.0×1015〜1.0×1016
Ω/□、基板の帯電が問題となるFED用としては1.
0×106〜1.0×1012Ω/□、好ましくは1.
0×108〜1.0×1012Ω/□の範囲とするのが
好ましい。
【0025】なお、これらの用途において、リーク電流
や基板の帯電はディスプレイとしての使用時に問題とな
るため、上記表面抵抗は、パネル製造工程における処理
温度の影響、例えばAg電極の焼成条件等においても変
化せず、上記範囲を維持することが好ましく、550
℃、1時間の熱処理後においても上記範囲内であること
が望まれる。
や基板の帯電はディスプレイとしての使用時に問題とな
るため、上記表面抵抗は、パネル製造工程における処理
温度の影響、例えばAg電極の焼成条件等においても変
化せず、上記範囲を維持することが好ましく、550
℃、1時間の熱処理後においても上記範囲内であること
が望まれる。
【0026】このような絶縁膜3の膜厚は過度に厚いと
クラック発生やコスト高の問題があり、過度に薄いと安
定した表面抵抗を得ることができないことから25〜2
00nmの範囲とするのが好ましい。
クラック発生やコスト高の問題があり、過度に薄いと安
定した表面抵抗を得ることができないことから25〜2
00nmの範囲とするのが好ましい。
【0027】なお、絶縁膜3の膜材質としては、所望の
表面抵抗を実現できるものであれば良く、特に制限はな
いが、特にPDP用途の場合、この絶縁膜3は、下地膜
2よりも屈折率が低い材料で形成することにより、ディ
スプレイ用ガラス基板の光彩が防止され、ディスプレイ
用ガラス基板の光透過率がより一層高くなり、ディスプ
レイの品質を向上させることができ、好ましい。
表面抵抗を実現できるものであれば良く、特に制限はな
いが、特にPDP用途の場合、この絶縁膜3は、下地膜
2よりも屈折率が低い材料で形成することにより、ディ
スプレイ用ガラス基板の光彩が防止され、ディスプレイ
用ガラス基板の光透過率がより一層高くなり、ディスプ
レイの品質を向上させることができ、好ましい。
【0028】なお、図1に示すディスプレイ用ガラス基
板は本発明のディスプレイ用ガラス基板の実施の形態の
一例であって、本発明はその要旨を超えない限り、何ら
図示のものに限定されるものではない。
板は本発明のディスプレイ用ガラス基板の実施の形態の
一例であって、本発明はその要旨を超えない限り、何ら
図示のものに限定されるものではない。
【0029】例えば、本発明のディスプレイ用ガラス基
板は更に他の層が形成されていても良く、具体的にはガ
ラス基板1と下地膜2との間にSiO2,TiO2やA
l2O3等の酸化物膜が形成されていても良い。
板は更に他の層が形成されていても良く、具体的にはガ
ラス基板1と下地膜2との間にSiO2,TiO2やA
l2O3等の酸化物膜が形成されていても良い。
【0030】本発明のディスプレイ用ガラス基板はPD
P等のディスプレイ用途の場合、絶縁膜3上に更に透明
導電膜が形成され、場合によって更にこの透明導電膜上
にAg等の金属電極が形成される。また、絶縁膜3上に
直接Ag等の金属電極が形成される場合もある。
P等のディスプレイ用途の場合、絶縁膜3上に更に透明
導電膜が形成され、場合によって更にこの透明導電膜上
にAg等の金属電極が形成される。また、絶縁膜3上に
直接Ag等の金属電極が形成される場合もある。
【0031】この場合、透明導電膜としては、SnO2
を主成分とする膜、具体的には、Fなどの不純物を例え
ば400〜2500ppm程度ドープしたSnO2膜が
好適である。F含有SnO2膜が用いられる場合、透明
導電膜は、F以外に他の成分を含んでいても構わない。
例えば、導電性を向上させるために、アンチモンをドー
プしても良い。また、この膜には、シリコン、アルミニ
ウム、亜鉛、銅、インジウム、ビスマス、カリウム、ホ
ウ素、バナジウム、マンガン、ジルコニウムなど他の微
量成分が含まれていても構わない。ただし、これらの微
量成分の濃度は0.02重量%以下とすることが好まし
い。
を主成分とする膜、具体的には、Fなどの不純物を例え
ば400〜2500ppm程度ドープしたSnO2膜が
好適である。F含有SnO2膜が用いられる場合、透明
導電膜は、F以外に他の成分を含んでいても構わない。
例えば、導電性を向上させるために、アンチモンをドー
プしても良い。また、この膜には、シリコン、アルミニ
ウム、亜鉛、銅、インジウム、ビスマス、カリウム、ホ
ウ素、バナジウム、マンガン、ジルコニウムなど他の微
量成分が含まれていても構わない。ただし、これらの微
量成分の濃度は0.02重量%以下とすることが好まし
い。
【0032】この透明導電膜の膜厚は、ディスプレイの
種類によって必要とする抵抗により適宜定めればよい
が、導電性とパターンのし易さから、100〜400n
m、特に100〜250nmの範囲とすることが好まし
い。
種類によって必要とする抵抗により適宜定めればよい
が、導電性とパターンのし易さから、100〜400n
m、特に100〜250nmの範囲とすることが好まし
い。
【0033】また、このような透明導電膜上又は絶縁膜
上にAg等の金属電極を形成する場合、その膜厚は3〜
12μm程度とするのが好ましい。
上にAg等の金属電極を形成する場合、その膜厚は3〜
12μm程度とするのが好ましい。
【0034】本発明のディスプレイ用ガラス基板のガラ
ス基板上の各積層膜の成膜には、スパッタリング法、イ
オンプレーティング法、真空蒸着法などのいわゆる物理
蒸着法を用いてもよいが、化学気相法(以下、「CVD
法」という)やスプレー法などのいわゆる化学蒸着法を
用いることが好ましい。即ち、物理蒸着法では、膜厚の
均一性には優れているが、量産時の製造効率や被膜の耐
久性を考慮すると、原料の熱分解反応を伴う化学蒸着法
が優れている。
ス基板上の各積層膜の成膜には、スパッタリング法、イ
オンプレーティング法、真空蒸着法などのいわゆる物理
蒸着法を用いてもよいが、化学気相法(以下、「CVD
法」という)やスプレー法などのいわゆる化学蒸着法を
用いることが好ましい。即ち、物理蒸着法では、膜厚の
均一性には優れているが、量産時の製造効率や被膜の耐
久性を考慮すると、原料の熱分解反応を伴う化学蒸着法
が優れている。
【0035】スプレー法としては、金属化合物を含む溶
液を高温のガラス板上に噴霧する溶液スプレー法、上記
溶液に代えて金属化合物の微粒子を液体に分散させた分
散液を用いる分散液スプレー法、上記溶液に代えて金属
化合物の粉末を用いる粉末スプレー法などが挙げられ
る。
液を高温のガラス板上に噴霧する溶液スプレー法、上記
溶液に代えて金属化合物の微粒子を液体に分散させた分
散液を用いる分散液スプレー法、上記溶液に代えて金属
化合物の粉末を用いる粉末スプレー法などが挙げられ
る。
【0036】これに対し、CVD法では、成膜用の原料
蒸気が用いられる。
蒸気が用いられる。
【0037】スプレー法は、比較的簡便な装置で実施で
きるという利点があるが、液滴の制御や排気されるべき
生成物(反応生成物、未分解生成物など)の制御が難し
いために均一な膜厚を得にくい。またガラスの歪みも大
きくなる。
きるという利点があるが、液滴の制御や排気されるべき
生成物(反応生成物、未分解生成物など)の制御が難し
いために均一な膜厚を得にくい。またガラスの歪みも大
きくなる。
【0038】このため、上記各膜の成膜法としては、総
合的にはCVD法が優れている。
合的にはCVD法が優れている。
【0039】CVD法による各積層膜の成膜は、所定の
大きさに切断し、加熱したガラス板にガス状の原料が吹
きつけることにより行うことができる。例えば、ガラス
板をメッシュベルトに乗せて加熱炉を通過させる間に原
料ガスを供給し、高温のガラス板の表面で原料を反応さ
ることにより成膜することができる。
大きさに切断し、加熱したガラス板にガス状の原料が吹
きつけることにより行うことができる。例えば、ガラス
板をメッシュベルトに乗せて加熱炉を通過させる間に原
料ガスを供給し、高温のガラス板の表面で原料を反応さ
ることにより成膜することができる。
【0040】しかし、CVD法による成膜は、フロート
法によるガラス製造工程における高温のガラスリボン上
に直接原料ガスを供給し、ガラス成形時の熱エネルギー
を利用して成膜する方法が好ましい。この好ましい成膜
法は、大面積の膜の成膜には有利である。CVD法をス
ズフロート槽空間で行えば、軟化点以上の温度を有する
ガラス表面で成膜が行えるので、膜の性能及び成膜反応
速度、成膜反応効率の向上が可能となる。更に、ピンホ
ール(膜抜け)などの欠陥も抑制されるという利点があ
る。
法によるガラス製造工程における高温のガラスリボン上
に直接原料ガスを供給し、ガラス成形時の熱エネルギー
を利用して成膜する方法が好ましい。この好ましい成膜
法は、大面積の膜の成膜には有利である。CVD法をス
ズフロート槽空間で行えば、軟化点以上の温度を有する
ガラス表面で成膜が行えるので、膜の性能及び成膜反応
速度、成膜反応効率の向上が可能となる。更に、ピンホ
ール(膜抜け)などの欠陥も抑制されるという利点があ
る。
【0041】以下に、このフロート法におけるガラスリ
ボン上に、CVD法により各積層膜を成膜する方法を図
2を参照して説明する。図2に示す装置では、溶融炉
(フロート窯)11からスズフロート槽12内に流れ出
し、スズ浴15上を帯状に移動するガラスリボン10の
表面から所定距離を隔てた位置に所定個数のコータ16
(図示した形態では3つのコータ16a,16b,16
c)が配置されている。これらのコータ16からは、ガ
ス状の原料が供給され、ガラスリボン10上に連続的に
被膜が形成されていく。このように、複数のコータを利
用すれば、ガラスリボン10上に、下地膜となるSnO
2膜、絶縁膜、更には必要に応じて透明導電膜を、CV
D法により連続的に形成することができる。各膜が形成
されたガラスリボン10は、ローラ17により引き上げ
られて、徐冷窯13へと送り込まれる。この徐冷窯13
で徐冷されたガラス板は、図示を省略するフロート法汎
用の切断装置により切断され、所定の大きさのガラス板
となる。
ボン上に、CVD法により各積層膜を成膜する方法を図
2を参照して説明する。図2に示す装置では、溶融炉
(フロート窯)11からスズフロート槽12内に流れ出
し、スズ浴15上を帯状に移動するガラスリボン10の
表面から所定距離を隔てた位置に所定個数のコータ16
(図示した形態では3つのコータ16a,16b,16
c)が配置されている。これらのコータ16からは、ガ
ス状の原料が供給され、ガラスリボン10上に連続的に
被膜が形成されていく。このように、複数のコータを利
用すれば、ガラスリボン10上に、下地膜となるSnO
2膜、絶縁膜、更には必要に応じて透明導電膜を、CV
D法により連続的に形成することができる。各膜が形成
されたガラスリボン10は、ローラ17により引き上げ
られて、徐冷窯13へと送り込まれる。この徐冷窯13
で徐冷されたガラス板は、図示を省略するフロート法汎
用の切断装置により切断され、所定の大きさのガラス板
となる。
【0042】なお、ガラスリボン上への成膜は、CVD
法とスプレー法とを併用して行ってもよい。例えば、C
VD法とスプレー法とをこの順に実施することにより
(例えば、スズフロート槽空間内においてCVD法によ
る成膜を実施し、スズフロート槽空間よりガラスリボン
進行方向下流側においてスプレー法による成膜を実施す
ることにより)、所定の積層構造を実現しても良い。
法とスプレー法とを併用して行ってもよい。例えば、C
VD法とスプレー法とをこの順に実施することにより
(例えば、スズフロート槽空間内においてCVD法によ
る成膜を実施し、スズフロート槽空間よりガラスリボン
進行方向下流側においてスプレー法による成膜を実施す
ることにより)、所定の積層構造を実現しても良い。
【0043】なお、CVD法による成膜において使用さ
れるスズ原料としては、四塩化スズ、ジメチルスズジク
ロライド、ジブチルスズジクロライド、テトラメチルス
ズ、テトラブチルスズ、ジオクチルスズジクロライド、
モノブチルスズトリクロライドなどが挙げられるが、本
発明において、下地膜2のSnO2系膜を形成する場
合、好ましくはCl及びFを実質的に含有しない膜を成
膜することから、下地膜用スズ原料としては、テトラメ
チルスズ、テトラブチルスズなどのCl及びFを含まな
い有機スズ化合物を用いる。
れるスズ原料としては、四塩化スズ、ジメチルスズジク
ロライド、ジブチルスズジクロライド、テトラメチルス
ズ、テトラブチルスズ、ジオクチルスズジクロライド、
モノブチルスズトリクロライドなどが挙げられるが、本
発明において、下地膜2のSnO2系膜を形成する場
合、好ましくはCl及びFを実質的に含有しない膜を成
膜することから、下地膜用スズ原料としては、テトラメ
チルスズ、テトラブチルスズなどのCl及びFを含まな
い有機スズ化合物を用いる。
【0044】また、絶縁膜3としてSiO2膜を成膜す
る場合、シリコン原料としては、モノシラン、ジシラ
ン、トリシラン、モノクロロシラン、ジクロロシラン、
1,2−ジメチルシラン、1,1,2−トリメチルジシ
ラン、1,1,2,2−テトラメチルジシラン、テトラ
メチルオルソシリケート、テトラエチルオルソシリケー
トなどが挙げられ、Al2O3膜を成膜する場合、アル
ミニウム原料としては、トリメチルアルミニウム、アル
ミニウムトリイソポプロポキサイド、塩化ジエチルアル
ミニウム、アルミニウムアセチルアセトネート、塩化ア
ルミニウムなどが挙げられる。
る場合、シリコン原料としては、モノシラン、ジシラ
ン、トリシラン、モノクロロシラン、ジクロロシラン、
1,2−ジメチルシラン、1,1,2−トリメチルジシ
ラン、1,1,2,2−テトラメチルジシラン、テトラ
メチルオルソシリケート、テトラエチルオルソシリケー
トなどが挙げられ、Al2O3膜を成膜する場合、アル
ミニウム原料としては、トリメチルアルミニウム、アル
ミニウムトリイソポプロポキサイド、塩化ジエチルアル
ミニウム、アルミニウムアセチルアセトネート、塩化ア
ルミニウムなどが挙げられる。
【0045】更に、透明導電膜として例えばF含有Sn
O2膜を成膜する場合には,スズ原料としては、ジメチ
ルスズジクロライド、モノブチルスズトリクロライド等
の有機スズ塩化物が好適に使用され、フッ素原料として
は、フッ化水素、トリフルオロ酢酸、ブロモトリフルオ
ロメタン、クロロジフルオロメタンなどが挙げられる。
また、更にアンチモンを添加する場合には、五塩化アン
チモン、三塩化アンチモンなどを用いても良い。
O2膜を成膜する場合には,スズ原料としては、ジメチ
ルスズジクロライド、モノブチルスズトリクロライド等
の有機スズ塩化物が好適に使用され、フッ素原料として
は、フッ化水素、トリフルオロ酢酸、ブロモトリフルオ
ロメタン、クロロジフルオロメタンなどが挙げられる。
また、更にアンチモンを添加する場合には、五塩化アン
チモン、三塩化アンチモンなどを用いても良い。
【0046】いずれの成膜原料においても酸化原料とし
て、酸素、水蒸気、乾燥空気、二酸化炭素、一酸化炭
素、二酸化窒素、オゾンなどが使用される。なお、シラ
ンを使用した場合にガラス表面に到達するまでにシラン
の反応を防止する目的で、エチレン、アセチレン、トル
エンなどの不飽和炭化水素ガスを併用しても構わない。
て、酸素、水蒸気、乾燥空気、二酸化炭素、一酸化炭
素、二酸化窒素、オゾンなどが使用される。なお、シラ
ンを使用した場合にガラス表面に到達するまでにシラン
の反応を防止する目的で、エチレン、アセチレン、トル
エンなどの不飽和炭化水素ガスを併用しても構わない。
【0047】
【実施例】以下に実施例及び比較例を挙げて本発明をよ
り具体的に説明する。
り具体的に説明する。
【0048】実施例1〜4 図2に示すフロート法によるガラス製造工程において、
CVD法により、ソーダライムガラス上にSnO2膜、
SiO2膜及びF含有SnO2膜(F含有量500pp
m)をこの順で形成した。即ち、SnO2膜の成膜に
は、テトラメチルスズ、酸素、窒素及び水蒸気の混合ガ
スを、SiO2膜の成膜にはモノシラン、エチレン、酸
素及び窒素からなる混合ガスを、F含有SnO2膜の成
膜にはジメチルスズジクロライド、酸素、窒素及び水蒸
気からなる混合ガスを、600〜650℃に加熱された
ガラス表面にそれぞれ供給してそれぞれ表1に示す厚さ
に成膜を行った。
CVD法により、ソーダライムガラス上にSnO2膜、
SiO2膜及びF含有SnO2膜(F含有量500pp
m)をこの順で形成した。即ち、SnO2膜の成膜に
は、テトラメチルスズ、酸素、窒素及び水蒸気の混合ガ
スを、SiO2膜の成膜にはモノシラン、エチレン、酸
素及び窒素からなる混合ガスを、F含有SnO2膜の成
膜にはジメチルスズジクロライド、酸素、窒素及び水蒸
気からなる混合ガスを、600〜650℃に加熱された
ガラス表面にそれぞれ供給してそれぞれ表1に示す厚さ
に成膜を行った。
【0049】次に、F含有SnO2膜上にAgペースト
を印刷し、550℃で1時間焼成して厚さ10μmのA
g電極を形成した後、ガラスの着色の程度を目視により
観察し、結果を表1に示した。
を印刷し、550℃で1時間焼成して厚さ10μmのA
g電極を形成した後、ガラスの着色の程度を目視により
観察し、結果を表1に示した。
【0050】なお、絶縁膜としてのSiO2膜表面抵抗
値は表1に示す通りであった。
値は表1に示す通りであった。
【0051】実施例5 絶縁膜の成膜に当たり、トリメチルアルミニウム、酸
素、窒素及び水蒸気からなる混合ガスを供給してAl2
O3膜を形成したこと以外は実施例1と同様にして成膜
及び電極の形成を行い、絶縁膜の表面抵抗値とガラスの
着色の程度を調べ、結果を表1に示した。
素、窒素及び水蒸気からなる混合ガスを供給してAl2
O3膜を形成したこと以外は実施例1と同様にして成膜
及び電極の形成を行い、絶縁膜の表面抵抗値とガラスの
着色の程度を調べ、結果を表1に示した。
【0052】比較例1 下地膜の成膜に当たり、ジメチルスズジクロライド、酸
素、窒素及び水蒸気からなる混合ガスを供給してCl含
有SnO2膜(Cl含有量100ppm)を成膜したこ
と以外は実施例1と同様にして成膜及び電極の形成を行
い、絶縁膜の表面抵抗値とガラスの着色の程度を調べ、
結果を表1に示した。
素、窒素及び水蒸気からなる混合ガスを供給してCl含
有SnO2膜(Cl含有量100ppm)を成膜したこ
と以外は実施例1と同様にして成膜及び電極の形成を行
い、絶縁膜の表面抵抗値とガラスの着色の程度を調べ、
結果を表1に示した。
【0053】比較例2 下地膜の成膜に当たり、フッ化水素、ジメチルスズジク
ロライド、酸素、窒素及び水蒸気からなる混合ガスを供
給してCl,F含有SnO2膜(Cl含有量200pp
m,F含有量50ppm)を成膜したこと以外は実施例
1と同様にして成膜及び電極の形成を行い、絶縁膜の表
面抵抗値とガラスの着色の程度を調べ、結果を表1に示
した。
ロライド、酸素、窒素及び水蒸気からなる混合ガスを供
給してCl,F含有SnO2膜(Cl含有量200pp
m,F含有量50ppm)を成膜したこと以外は実施例
1と同様にして成膜及び電極の形成を行い、絶縁膜の表
面抵抗値とガラスの着色の程度を調べ、結果を表1に示
した。
【0054】
【表1】
【0055】表1より、本発明によれば、Agによる着
色がなく、幅広い表面抵抗値を有するディスプレイ用ガ
ラス基板を得ることができることがわかる。
色がなく、幅広い表面抵抗値を有するディスプレイ用ガ
ラス基板を得ることができることがわかる。
【0056】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明によれば、ガ
ラス基板に含有されるアルカリ成分による影響を排除し
た表面抵抗の制御が可能で、かつ、電極としてAgを用
いた場合に着色の起こらない高透過率のディスプレイ用
ガラス基板が提供される。
ラス基板に含有されるアルカリ成分による影響を排除し
た表面抵抗の制御が可能で、かつ、電極としてAgを用
いた場合に着色の起こらない高透過率のディスプレイ用
ガラス基板が提供される。
【図1】本発明の実施の形態に係るディスプレイ用ガラ
ス基板の断面図である。
ス基板の断面図である。
【図2】フロート法によるガラス製造工程におけるCV
D法による成膜方法を示す断面図である。
D法による成膜方法を示す断面図である。
1 ガラス基板 2 下地膜 3 絶縁膜 10 ガラスリボン 11 溶融炉 12 スズフロート槽 13 徐冷窯 15 スズ浴 16 コータ 17 ローラ
フロントページの続き (72)発明者 平田 昌宏 大阪府大阪市中央区道修町3丁目5番11号 日本板硝子株式会社内 (72)発明者 水野 俊明 大阪府大阪市中央区道修町3丁目5番11号 日本板硝子株式会社内
Claims (9)
- 【請求項1】 アルカリ含有ガラス基板の表面に、酸化
スズを主成分とする下地膜と絶縁膜とをこの順に形成し
たガラス基板であって、前記酸化スズを主成分とする下
地膜の塩素及びフッ素の含有量が合計で50ppm以下
であることを特徴とするディスプレイ用ガラス基板。 - 【請求項2】 前記絶縁膜の表面抵抗が1.0×10
15Ω/□以上であることを特徴とする請求項1に記載
のディスプレイ用ガラス基板。 - 【請求項3】 前記絶縁膜の表面抵抗が1.0×106
〜1.0×1012Ω/□であることを特徴とする請求
項1に記載のディスプレイ用ガラス基板。 - 【請求項4】 前記絶縁膜の表面抵抗が、550℃、1
時間の熱処理後も前記の範囲にあることを特徴とする請
求項2又は3に記載のディスプレイ用ガラス基板。 - 【請求項5】 前記絶縁膜上にAgを含む電極を形成し
たことを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に
記載のディスプレイ用ガラス基板。 - 【請求項6】 前記絶縁膜上にフッ素を含有する酸化ス
ズ膜を形成したことを特徴とする請求項2又は4に記載
のディスプレイ用ガラス基板。 - 【請求項7】 前記絶縁膜の屈折率が該下地膜の屈折率
よりも低いことを特徴とする請求項2,4,5又は6に
記載のディスプレイ用ガラス基板。 - 【請求項8】 前記各膜が熱分解反応により形成された
ものであることを特徴とする請求項1ないし7のいずれ
か1項に記載のディスプレイ用ガラス基板。 - 【請求項9】 前記フッ素含有酸化スズ膜上にAgを含
む電極を形成したことを特徴とする請求項6ないし8の
いずれか1項に記載のディスプレイ用ガラス基板。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34783099A JP2001167706A (ja) | 1999-12-07 | 1999-12-07 | ディスプレイ用ガラス基板 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34783099A JP2001167706A (ja) | 1999-12-07 | 1999-12-07 | ディスプレイ用ガラス基板 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001167706A true JP2001167706A (ja) | 2001-06-22 |
Family
ID=18392902
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP34783099A Pending JP2001167706A (ja) | 1999-12-07 | 1999-12-07 | ディスプレイ用ガラス基板 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001167706A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006324076A (ja) * | 2005-05-18 | 2006-11-30 | Japan Pionics Co Ltd | ガラスパネル及びその製造方法、並びにそれを用いたプラズマディスプレイパネル |
-
1999
- 1999-12-07 JP JP34783099A patent/JP2001167706A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006324076A (ja) * | 2005-05-18 | 2006-11-30 | Japan Pionics Co Ltd | ガラスパネル及びその製造方法、並びにそれを用いたプラズマディスプレイパネル |
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Legal Events
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A977 | Report on retrieval |
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A02 | Decision of refusal |
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