JP2001036107A - 光電変換装置用基板およびこれを用いた光電変換装置 - Google Patents

光電変換装置用基板およびこれを用いた光電変換装置

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JP2001036107A
JP2001036107A JP2000080957A JP2000080957A JP2001036107A JP 2001036107 A JP2001036107 A JP 2001036107A JP 2000080957 A JP2000080957 A JP 2000080957A JP 2000080957 A JP2000080957 A JP 2000080957A JP 2001036107 A JP2001036107 A JP 2001036107A
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glass plate
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conductive film
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Akira Fujisawa
章 藤沢
Masahiro Hirata
昌宏 平田
Koichiro Kiyohara
康一郎 清原
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Nippon Sheet Glass Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光電変換装置の光電変換層の薄膜化に伴い、
導電膜の光透過性能などの改善が求められている。 【解決手段】 ガラス板35上に、適宜下地層31,3
2を形成し、酸化錫を主成分とする導電膜33を成膜す
る。導電膜は、例えば590℃以上のガラスリボン上に
おけるCVD法により成膜され、膜中の塩素濃度は0.
11重量%以下であってフッ素濃度は塩素濃度以上であ
る。ガラス板が厚さ5mmのソーダライムシリカガラス
板であるときに、波長550nmにおける光線透過率は
79%以上であり同波長におけるヘイズ率は4%以上で
ある。導電膜33上に光電変換ユニット37を積層し、
さらに裏面電極39を形成した光電変換装置とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光電変換装置用基
板に関し、またこれを用いた光電変換装置に関する。さ
らに詳しくは、高い光透過率を有する光電変換装置用基
板に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、薄膜光電変換装置は、ガラス板
上に、酸化錫を主成分とする透明導電膜、シリコン系光
電変換層を含む光電変換ユニット、アルミニウムなどか
らなる裏面電極を、この順に形成した構成を有する。こ
のような構成において、光電変換層に光を取り込む窓側
に位置する透明導電膜には、高い光透過性能が要求され
る。また、電極としての機能から、高い導電性(低い抵
抗値)も要求される。また、透明導電膜の表面に凸凹が
形成されていると、いわゆる「光閉じこめ効果」によ
り、取り込んだ光を有効に活用できることも知られてい
る。
【0003】透明導電膜としては、フッ素をドープした
酸化錫(以下、「SnO2:F」という)膜が多用され
ている。この膜は、錫をドープした酸化インジウム(I
TO)膜よりも耐プラズマ性能などの化学的安定性に優
れており、プラズマCVD法が適用される光電変換層な
どの成膜時にも劣化が少ない。SnO2:F膜について
は、光透過性能などを改善する試みが提案されている。
【0004】例えば、特開平1−259572号公報に
は、SnO2:F膜を成膜する際に原料から膜中に取り
込まれる塩素濃度を0.40重量%以下として、透明導
電膜の光吸収を抑制することが記載されている。具体的
に記載されている塩素濃度は0.12〜0.36重量%
である。なお、ここで用いられているガラス板は、予め
所定寸法に切断されたソーダライムガラス板である。
【0005】また、特開平2−181473号公報に
は、SnO2:F膜中の微量成分を調整してSnO2:F
膜の耐プラズマ性を向上させることが記載されている。
上記公報には、膜中のフッ素は、膜中の塩素よりもSn
2:F膜の耐プラズマ性を大きく劣化させることが開
示されている。上記公報には、フッ素濃度を0.04〜
0.2重量%、塩素濃度を0.4重量%以下としたSn
2:F膜が記載されている。また、塩素濃度が低い膜
では、フッ素濃度が塩素濃度よりもさらに低くなるよう
に調整されている。上記公報では、ガラス板の加熱温度
として550℃が例示されている。ここで用いられてい
るガラス板も、予め所定寸法に切断されたソーダライム
ガラス板である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、薄膜光電変
換装置では、光の照射によりシリコン系光電変換層に欠
陥準位が形成されて光起電力が低下するという問題があ
る。このため、近年、シリコン系光電変換層の膜厚は薄
く形成される傾向にある。これに伴い、SnO2:F膜
などの透明導電膜にはさらに高い光透過率が要求されて
いる。しかし、上記特開平1−259572号公報およ
び上記特開平2−181473号公報に開示されている
ような従来のSnO2:F膜は、薄膜化されたシリコン
系光電変換層に要求される特性を満たすように、塩素以
外の膜成分や膜特性を調整したものではなかった。
【0007】そこで、本発明は、光電変換層の膜厚を薄
くした場合にも、好適に用い得る光電変換装置用基板を
提供することを目的とする。また、本発明は、この基板
を用いて光電変換装置の光電変換特性を改善することを
目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の第1の光電変換装置用基板は、ガラス板
と、前記ガラス板上に形成した酸化錫を主成分とする導
電膜とを含み、前記導電膜中の塩素濃度が0.11重量
%以下であり、前記導電膜中のフッ素濃度が前記塩素濃
度以上であることを特徴とする。
【0009】また、本発明の第2の光電変換装置用基板
は、ガラス板と、前記ガラス板上に形成した酸化錫を主
成分とする導電膜とを含み、前記導電膜中の塩素濃度が
0.11重量%以下であり、前記導電膜中のフッ素濃度
が0.05重量%以上であることを特徴とする。
【0010】上記光電変換装置用基板によれば、ガラス
板が厚さ5mmのソーダライムシリカガラス板であると
きに、前記ガラス板側からの入射光について、波長55
0nmにおける光線透過率を79%以上、好ましくは8
0%以上とすることができる。ここで、上記光線透過率
は、全光透過率を意味する。このように高い光透過率を
有しながらも、本発明の光電変換装置用基板には、導電
膜中に上記所定量以上のフッ素が含まれているから、膜
の抵抗値を好ましい範囲にまで低下させることが容易で
ある。上記光電変換装置用基板は、具体的には、上記光
線透過率が79%以上となり、かつシート抵抗値が20
Ω/スクエア以下である導電膜を備えていることが好ま
しい。
【0011】上記光電変換装置用基板は、ガラス板が厚
さ5mmのソーダライムシリカガラス板であるときに、
前記ガラス板側からの入射光について、波長550nm
における光線透過率が79%以上であって前記波長にお
けるヘイズ率が4%以上であることが好ましい。この好
ましい例によれば、光電変換層が薄膜化されても、「光
閉じこめ効果」による光の有効活用が可能となる。
【0012】このような光の有効活用を実現する本発明
の第3の光電変換装置用基板は、ガラス板と、前記ガラ
ス板上に形成した酸化錫を主成分とする導電膜とを含
み、前記導電膜中の塩素濃度が0.11重量%以下であ
り、ガラス板が厚さ5mmのソーダライムシリカガラス
板であるときに、前記ガラス板側からの入射光につい
て、波長550nmにおける光線透過率が79%以上、
好ましくは80%以上であって前記波長におけるヘイズ
率が4%以上であることを特徴とする。この基板は、特
に光電変換層が薄膜化した光電変換装置への使用に適し
ている。
【0013】なお、本発明の光電変換装置用基板におい
ては、ガラス板上に下地膜を介して導電膜を形成するこ
とが好ましい。ガラス板に含まれているアルカリ成分が
導電膜中に拡散すると、導電膜の導電性を劣化させるこ
とがある。下地膜を形成すれば、アルカリ成分含有ガラ
ス板から導電膜へのアルカリ成分の侵入を抑制できる。
また、下地膜を反射防止膜として利用すれば、光電変換
装置用基板の光透過率をさらに向上させることも可能と
なる。
【0014】本発明は、上記光電変換装置用基板を用い
た光電変換装置も提供する。この光電変換装置は、上記
光電変換装置用基板の導電膜上に、少なくとも1つの光
電変換ユニットおよび裏面電極がこの順に積層されてい
ることを特徴とする。この光電変換装置は、ガラス板側
を光線入射側として使用される。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施形態
について説明する。上記導電膜は、酸化錫を主成分とす
れば特に限定されないが、具体的には、フッ素が所定濃
度ドープされた酸化錫膜(SnO2:F膜)であること
が好ましい。ただし、膜中のフッ素濃度は、好ましくは
0.15重量%以下である。この範囲とすると、低い塩
素濃度と相俟って良好な光透過率を得やすくなる。上記
導電膜では、塩素を含む被膜形成原料を熱分解して成膜
する際に取り込まれる塩素の濃度が低い範囲に抑制され
ている。塩素の濃度は、0重量%を超え0.11重量%
以下、特に0.07重量%以下が好ましい。
【0016】この導電膜は、他の微量成分を含んでいて
も構わない。例えば、導電性を向上させるために、アン
チモンを添加してもよい。また、導電膜には、シリコ
ン、アルミニウム、亜鉛、銅、インジウム、ビスマス、
ガリウム、ホウ素、バナジウム、マンガン、ジルコニウ
ムなどが含まれていても構わない。ただし、これらの微
量成分の濃度は0.02重量%以下が好ましい。
【0017】導電膜のシート抵抗値は、具体的には、5
Ω/スクエア(Ω/□)以上18Ω/スクエア以下が好
ましい。このシート抵抗値の好ましい範囲を考慮する
と、導電膜の膜厚は、好ましくは0.3μm以上1.2
μm以下、さらに好ましくは0.4μm以上1.2μm
以下である。
【0018】また、本発明の光電変換装置用基板は、導
電膜以外に他の膜を含んでいてもよい。上記のように、
ガラス板と導電膜との間には、下地膜を形成することが
好ましい。下地膜としては、例えばシリコン、アルミニ
ウム、錫、チタン、ジルコニウム、タンタルおよびニオ
ブから選ばれる少なくとも一つの金属の酸化物を主成分
とする膜が好ましい。下地膜としては酸化シリコンを主
成分とする膜または酸化アルミニウムを主成分とする膜
が好適である。下地膜は、例えば珪素と錫の酸化物(S
iSnO)のように2以上の金属を含む酸化物を主成分
としていてもよい。下地膜の別の好ましい例としては、
例えば酸炭化珪素(SiOC)のような上記金属の酸炭
化物や酸窒化物を主成分とする膜が挙げられる。炭素や
窒素の導入により、酸炭化物膜や酸窒化物膜では酸化物
膜よりも屈折率がやや高くなる。下地膜の膜厚は、5n
m以上100nm以下が好ましい。
【0019】下地膜は、単層に限らず複層としてもよ
い。下地膜を複層とする場合には、例えば、ガラス板側
から順に、酸化錫を主成分とする第1の下地層と、上記
に例示した金属の酸化物を主成分とする第2の下地層を
形成した構成が好ましい。このような2層構成の下地膜
を含む導電膜付きガラス板の断面図を図1に示す。
【0020】図1に示した構成において、ガラス板5の
表面上に形成された、第1の下地層1の好ましい膜厚は
5nm以上100nm以下であり、好ましい屈折率は
1.6以上2.5以下である。第1の下地層1は、好ま
しくは、酸化錫、酸化チタンおよび酸化アルミニウムか
ら選ばれる少なくとも一つから構成される。第2の下地
層2の好ましい膜厚は5nm以上100nm以下であ
り、好ましい屈折率は1.4以上2.0以下である。第
2の下地層2は、好ましくは、酸化シリコン、酸化アル
ミニウムおよび酸化錫から選ばれる少なくとも一つから
構成される。また、第1の下地層の屈折率は、第2の下
地層の屈折率よりも高いことが好ましい。
【0021】本発明の導電膜の成膜には、スパッタリン
グ法、イオンプレーティング法、真空蒸着法などのいわ
ゆる物理蒸着法を用いてもよいが、化学気相法(以下、
「CVD法」という)やスプレー法などのいわゆる化学
蒸着法を用いることが好ましい。物理蒸着法では、膜厚
の均一性には優れているが、量産時の製造効率や被膜の
耐久性を考慮すると、原料の熱分解酸化反応を伴う化学
蒸着法が優れている。
【0022】スプレー法としては、金属化合物を含む溶
液を高温のガラス板上に噴霧する溶液スプレー法、上記
溶液に代えて金属化合物の微粒子を液体に分散させた分
散液を用いる分散液スプレー法、上記溶液に代えて金属
化合物の粉末を用いる粉末スプレー法などが挙げられ
る。これに対し、CVD法では、少なくとも錫を含む被
膜形成用の蒸気が用いられる。
【0023】スプレー法は、比較的簡便な装置で実施で
きるという利点があるが、液滴の制御や排気されるべき
生成物(反応生成物、未分解生成物など)の制御が難し
いために均一な膜厚を得にくい。また、ガラスの歪みも
大きくなる。このため、酸化錫を主成分とする導電膜の
成膜法としては、総合的にはCVD法が優れている。
【0024】CVD法による導電膜の成膜は、所定の大
きさに切断し、加熱したガラス板にガス状の原料が吹き
つけることにより行うことができる。例えば、ガラス板
をメッシュベルトに乗せて加熱炉を通過させる間に原料
を供給し、高温のガラス板の表面で原料を反応させれ
ば、導電膜を成膜できる。
【0025】しかし、CVD法による導電膜の成膜は、
フロート法によるガラス製造工程における高温のガラス
リボン上に導電膜を成膜して、ガラス成形時の熱エネル
ギーを利用することが好ましい。この好ましい製法は、
大面積の導電膜付きガラス板の製造には有利であり、屋
根材用などとして大面積のガラス板への成膜も求められ
る光電変換装置用導電膜の成膜には特に適している。ま
た、CVD法を錫フロート槽空間で行えば、軟化点以上
の温度を有するガラス表面で成膜が行えるので、膜の性
能および成膜反応速度、成膜反応効率の向上が可能とな
る。さらに、ピンホール(膜抜け)などの欠点も抑制さ
れる。
【0026】導電膜を成膜する場合、ガラス板等基板の
好ましい温度範囲は、590℃以上、特に610℃以上
である。このように、従来適用されてきた温度よりも高
温での成膜により、導電膜中の塩素濃度をさらに容易に
低減することができる。この高温での成膜は、ガラスリ
ボン上で成膜を実施することにより容易に実現できる。
【0027】なお、導電膜中の塩素濃度は、原料ガス
に、水蒸気や炭素数が1〜4のアルコールを混入するこ
とによっても低減することができる。原料ガスにおける
水蒸気は、25体積%以上65体積%以下、特に40体
積%以上65体積%以下が好ましい。
【0028】また、高い温度での成膜は、導電膜のヘイ
ズ率向上にも有効である。導電膜を厚くすればヘイズ率
は向上するが、同時に光透過率が低下する。590℃以
上の成膜温度は、高い光透過率と高いヘイズ率を両立さ
せるためには有利である。
【0029】フロート法におけるガラスリボン上にCV
D法により成膜するための装置の一形態を図2に示す。
図2に示したように、この装置では、溶融炉(フロート
窯)11から錫フロート槽12内に流れ出し、錫浴15
上を移動するガラスリボン10の表面から所定距離を隔
て、所定個数のコータ16(図示した形態では3つのコ
ータ16a,16b,16c)が配置されている。コー
タの数や配置は、形成する被膜の種類や厚さに応じて適
宜選択される。これらのコータからは、ガス状の原料が
供給され、ガラスリボン10上に連続的に被膜が形成さ
れていく。また、複数のコータを利用すれば、ガラスリ
ボン10上に、下地膜と導電膜とをCVD法により連続
的に形成することもできる。導電膜を含む被膜が形成さ
れたガラスリボン10は、ローラ17により引き上げら
れて、徐冷窯13へと送り込まれる。なお、徐冷窯13
で徐冷されたガラスリボンは、図示を省略する切断装置
により切断され、所定の大きさのガラス板となる。
【0030】なお、ガラスリボン上への成膜は、CVD
法とスプレー法とを併用して行ってもよい。例えば、C
VD法とスプレー法とをこの順に実施することにより
(例えば、錫フロート槽空間内においてCVD法による
成膜を実施し、錫フロート槽空間よりガラスリボン進行
方向下流側においてスプレー法による成膜を実施するこ
とにより)、所定の積層構造を実現してもよい。
【0031】CVD法を用いる場合の錫原料としては、
四塩化錫、ジメチル錫ジクロライド、ジブチル錫ジクロ
ライド、テトラメチル錫、テトラブチル錫、ジオクチル
錫ジクロライド、モノブチル錫トリクロライドなどが挙
げられ、特にジメチル錫ジクロライド、モノブチル錫ト
リクロライドが好ましい。また、錫原料から酸化錫を得
るために用いられる酸化原料としては、酸素、水蒸気、
乾燥空気などが挙げられる。また、フッ素原料として
は、フッ化水素、トリフルオロ酢酸、ブロモトリフルオ
ロメタン、クロロジフルオロメタンなどが挙げられる。
また、アンチモンを添加する場合には、五塩化アンチモ
ン、三塩化アンチモンなどを用いてもよい。
【0032】下地膜として好適な酸化シリコン膜をCV
D法で成膜する場合のシリコン原料としては、モノシラ
ン、ジシラン、トリシラン、モノクロロシラン、ジクロ
ロシラン、1,2-ジメチルシラン、1,1,2-トリメチルジシ
ラン、1,1,2,2-テトラメチルジシラン、テトラメチルオ
ルソシリケート、テトラエチルオルソシリケートなどが
挙げられる。また、この場合の酸化原料としては、酸
素、水蒸気、乾燥空気、二酸化炭素、一酸化炭素、二酸
化窒素、オゾンなどが挙げられる。なお、シランを使用
した場合にガラス表面に到達するまでにシランの反応を
防止する目的で、エチレン、アセチレン、トルエンなど
の不飽和炭化水素ガスを併用しても構わない。
【0033】同じく下地膜として好適な酸化アルミニウ
ム膜をCVD法で成膜する場合のアルミニウム原料とし
ては、トリメチルアルミニウム、アルミニウムトリイソ
ポプロポキサイド、塩化ジエチルアルミニウム、アルミ
ニウムアセチルアセトネート、塩化アルミニウムなどが
挙げられる。また、この場合の酸化原料としては、酸素
水蒸気、乾燥空気などが挙げられる。
【0034】本発明の光電変換装置用基板を用いた光電
変換装置の一形態の断面を図3に示す。
【0035】この光電変換装置では、ガラス板35上に
下地膜(第1、第2の下地層31,32)および導電膜
33がこの順に形成された光電変換装置用基板(導電膜
付きガラス板)30上に、光電変換ユニット37が形成
され、さらに裏面電極39が形成されている。
【0036】光電変換ユニットは図示したように単層と
してもよいが、複数層を積層してもよい。光電変換ユニ
ットとしては、非晶質シリコン系薄膜や結晶質シリコン
系薄膜を光電変換層としたユニット(以下、各ユニット
を「非晶質シリコン系薄膜光電変換ユニット」、「結晶
質シリコン系薄膜光電変換ユニット」のように光電変換
層の種類を引用して表記する)が挙げられる。
【0037】非晶質シリコン系薄膜光電変換ユニット
は、pin型の順にプラズマCVD法により各半導体層
を堆積して形成される。具体的には、例えば、導電型決
定不純物原子であるボロンが0.01原子%以上ドープ
されたp型微結晶シリコン系層、光電変換層となる真性
非晶質シリコン層、および導電型決定不純物原子である
リンが0.01%以上ドープされたn型微結晶シリコン
系層をこの順に堆積すればよい。しかし、これら各層は
上記に限定されず、例えばp型微結晶シリコン系層にお
いて不純物原子をアルミニウムなどとしてもよく、p型
層として非晶質シリコン系層を用いてもよい。また、p
型層として、非晶質または微結晶のシリコンカーバイ
ド、シリコンゲルマニウムなどの合金材料を用いてもよ
い。
【0038】なお、導電型(p型、n型)微結晶シリコ
ン系層の膜厚は、3nm以上100nm以下が好まし
く、5nm以上50nm以下がさらに好ましい。
【0039】真性非晶質シリコン層は、プラズマCVD
法によって下地温度を450℃以下として形成すること
が好ましい。この層は、導電型決定不純物原子の密度が
1×1018cm-3以下である実質的に真性半導体である
薄膜として形成される。真性非晶質シリコン層の膜厚は
0.05μm以上0.5μm以下が好ましい。ただし、
非晶質シリコン系薄膜光電変換ユニットでは、真性非晶
質シリコン層に代えて、合金材料である非晶質シリコン
カーバイド層(例えば10原子%以下の炭素を含有する
非晶質シリコンからなる非晶質シリコンカーバイド層)
や非晶質シリコンゲルマニウム層(例えば30原子%以
下のゲルマニウムを含有する非晶質シリコンからなる非
晶質シリコンゲルマニウム層)などを形成してもよい。
【0040】結晶質シリコン系薄膜光電変換ユニット
も、非晶質シリコン系薄膜光電変換ユニットと同様の手
順でpin型各半導体層をこの順にプラズマCVD法に
より堆積して形成されうる。
【0041】裏面電極としては、Al,Ag,Au,C
u,PtおよびCrから選ばれる少なくとも1つの材料
からなる少なくとも1層の金属層をスパッタリング法ま
たは蒸着法により形成することが好ましい。また、光電
変換ユニットと金属電極との間に、ITO、SnO2
ZnOなどの導電性酸化物からなる層を形成しても構わ
ない。
【0042】本発明の光電変換装置は、結晶質シリコン
系薄膜光電変換ユニットを含むことが好ましい。このユ
ニットは、非晶質シリコン系光電変換ユニットと比較し
て発生する開放端電圧が低く、発生する短絡電流密度が
高いため、ガラス板上の導電膜のシート抵抗値よりも光
線透過率が光電変換効率により大きく寄与するからであ
る。
【0043】なお、本明細書では、部分的に非晶質を含
んでいても体積結晶化分率50%以上であれば「結晶
質」に相当するものとする。また、「シリコン系」の材
料には、非晶質または結晶質のシリコンに加え、非晶質
シリコンゲルマニウムなどシリコンを50原子%以上含
む半導体材料も該当するものとする。また、本発明の基
板は、膜厚が上記上限以下の薄い光電変換ユニットを含
む光電変換装置への使用に適しているが、これに制限さ
れるわけではない。
【0044】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明は以下の実施例に制限されるものでは
ない。
【0045】まず、以下の実施例により得た導電膜付き
ガラス板のヘイズ率および導電膜中のフッ素等元素濃度
の測定方法について説明する。 (ヘイズ率の測定)ヘイズ率(曇率)は、積分球を備え
た分光光度計を用いて測定した。測定波長は550nm
とした。この波長での全透過率に対する拡散透過率の比
により、ヘイズ率を算出した。なお、光線は、膜を形成
した面とは反対側のガラス板表面から入射させた。
【0046】(元素濃度の測定)フッ素濃度および塩素
濃度は、電子線マイクロアナライザーの特性X線の強度
から算出した。
【0047】(ガラス温度の測定)導電膜(SnO2
F膜)成膜時のガラスリボンまたはガラス板の温度を、
パイロメーターを用い、膜が形成される部分よりもやや
ガラス搬送上流側の位置で測定した。
【0048】各実施例では、上記で説明したようなガラ
スリボン上への成膜装置を用い、CVD法により、ガラ
スリボン上に導電膜を含む膜を成膜した。なお、成膜
中、錫フロート槽内が槽外よりもやや高圧に維持される
ように、錫フロート槽空間内には98体積%の窒素と2
体積%の水素とを供給し、槽内を非酸化性雰囲気に保持
した。また、この錫フロート槽内には、フロート窯で溶
融した通常の板ガラス組成のソーダライムシリカガラス
を流し込んだ。また、成膜後、徐冷窯で徐冷したガラス
リボンは、さらに下流側に配置した切断装置により切断
した。なお、ガラスリボンまたはガラス板の厚さは、い
ずれも5mmとした。また、ガラス組成は、通常の板ガ
ラス組成(ソーダライムシリカガラス)とした。このガ
ラスは、波長550nmにおける透過率が90.5%、
屈折率が1.52である。以下、具体的な成膜法につい
て説明する。
【0049】(実施例1)最上流側に位置するコータか
ら、モノシラン、エチレン、酸素および窒素からなる混
合ガスを供給し、ガラスリボン上に、膜厚が約30nm
の酸化シリコン膜を成膜した。続いて、下流側のコータ
から、ジメチル錫ジクロライド(蒸気)、酸素、水蒸
気、窒素、ヘリウム、メチルアルコールおよびフッ化水
素からなる混合ガスを供給し、酸化シリコン膜上に、膜
厚が約700nmのSnO2:F膜を成膜した。
【0050】(実施例2)最上流側のコータから、モノ
シラン、エチレン、酸素および窒素からなる混合ガスを
供給し、ガラスリボン上に、膜厚が約30nmの酸化シ
リコン膜を成膜した。続いて、下流側のコータから、モ
ノブチル錫トリクロライド(蒸気)、酸素、水蒸気、窒
素、ヘリウム、およびトリフルオロ酢酸からなる混合ガ
スを供給し、酸化シリコン膜上に、膜厚が約600nm
のSnO2:F膜を成膜した。
【0051】(実施例3)最上流側のコータから、ジメ
チル錫ジクロライド(蒸気)、酸素、ヘリウムおよび窒
素からなる混合ガスを供給し、ガラスリボン上に、膜厚
が約30nmの酸化錫(SnO2)膜を成膜した。次い
で、下流側のコータから、モノシラン、エチレン、酸素
および窒素からなる混合ガスを供給し、酸化錫膜上に、
膜厚が約30nmの酸化シリコン膜を成膜した。引き続
いて、さらに下流側のコータから、モノブチル錫トリク
ロライド(蒸気)、酸素、水蒸気、窒素、ヘリウム、メ
チルアルコールおよびトリフルオロ酢酸からなる混合ガ
スを供給し、酸化シリコン膜上に、膜厚が約700nm
のSnO2:F膜を成膜した。
【0052】(実施例4)SnO2:F膜を成膜すると
きの混合ガスにメチルアルコールを添加せず水蒸気濃度
を増加した点を除いては、実施例3とほぼ同一の条件
で、ガラスリボン上に、膜厚が約30nmの酸化錫、膜
厚が約30nmの酸化シリコン膜および膜厚が約650
nmのSnO2:F膜を順次成膜した。
【0053】(実施例5)最上流側のコータから、モノ
ブチル錫トリクロライド(蒸気)、酸素、ヘリウムおよ
び窒素からなる混合ガスを供給し、ガラスリボン上に、
膜厚が約65nmの酸化錫(SnO2)膜を成膜した。
次いで、下流側のコータから、モノシラン、エチレン、
酸素および窒素からなる混合ガスを供給し、酸化錫膜上
に、膜厚が約7nmの酸化シリコン膜を成膜した。引き
続いて、さらに下流側のコータから、ジメチル錫ジクロ
ライド(蒸気)、酸素、水蒸気、窒素およびトリフルオ
ロ酢酸からなる混合ガスを供給し、酸化シリコン膜上
に、膜厚が約450nmのSnO2:F膜を成膜した。
【0054】(実施例6)最上流側のコータから、モノ
シラン、エチレン、酸素および窒素からなる混合ガスを
供給し、酸化錫膜上に、膜厚が約60nmのSiOC膜
を成膜した。ここでは、エチレンの含有率を増やして膜
に炭素を導入した。次いで、下流側のコータから、ジメ
チル錫ジクロライド(蒸気)、酸素、水蒸気、窒素およ
びトリフルオロ酢酸からなる混合ガスを供給し、SiO
C膜上に、膜厚が約560nmのSnO2:F膜を成膜
した。
【0055】(実施例7)最上流側のコータから、モノ
ブチル錫トリクロライド(蒸気)、酸素、ヘリウム、窒
素およびテトラエトキシシラン(蒸気)からなる混合ガ
スを供給し、ガラスリボン上に、膜厚が約55nmの錫
と珪素の酸化物(SnSiO)膜を成膜した。次いで、
下流側のコータから、テトラエトキシシラン(蒸気)、
酸素、窒素およびモノブチル錫トリクロライド(蒸気)
からなる混合ガスを供給し、SnSiO膜上に、膜厚が
約35nmの珪素と錫の酸化物(SiSnO)膜を成膜
した。引き続いて、さらに下流側のコータから、ジメチ
ル錫ジクロライド(蒸気)、酸素、水蒸気、窒素および
フッ化水素からなる混合ガスを供給し、SiSnO膜上
に、膜厚が約480nmのSnO2:F膜を成膜した。
なお、SnSiO膜では、錫原子が珪素原子よりも多
く、SiSnO膜では、その逆となるように、原料比を
調整した。
【0056】(比較例1)予め450mm×450mm
の大きさに切断した通常の板ガラス組成を有するソーダ
ライムガラス板をメッシュベルトに載せて加熱炉を通過
させ、約600℃にまで加熱した。この加熱したガラス
板をさらに搬送しながら、ガラス搬送路上方に設置した
コータから、モノブチル錫トリクロライド(蒸気)、酸
素、水蒸気、窒素、ヘリウム、メチルアルコールおよび
トリフルオロ酢酸からなる混合ガスを供給し、膜厚が約
700nmのSnO2:F膜を成膜した。
【0057】(比較例2)予め450mm×450mm
の大きさに切断した通常の板ガラス組成を有するソーダ
ライムガラス板をメッシュベルトに載せて加熱炉を通過
させ、約570℃にまで加熱した。この加熱したガラス
板をさらに搬送しながら、ガラス搬送路上方に設置した
コータから、モノシラン、酸素および窒素からなる混合
ガスを供給し、ガラス板上に、膜厚が約30nmの酸化
シリコン膜を成膜した。引き続いて、上記コータの下流
側のガラス板搬送路上に配置したコータから、モノブチ
ル錫トリクロライド(蒸気)、酸素、水蒸気、窒素、ヘ
リウムおよびトリフルオロ酢酸からなる混合ガスを供給
し、膜厚が約730nmのSnO2:F膜を成膜した。
【0058】(比較例3)スパッタリング法により、一
方の表面に酸化シリコン膜を適用した通常の板ガラス組
成を有するソーダライムガラス板を450mm×450
mmの大きさに切断した。このガラス板をメッシュベル
トに載せて加熱炉を通過させ、約630℃にまで加熱し
た。この加熱したガラス板をさらに搬送しながら、ガラ
ス搬送路上方に設置したコータから、モノブチル錫トリ
クロライド(蒸気)、酸素、水蒸気、窒素、ヘリウム、
メチルアルコールおよびトリフルオロ酢酸らなる混合ガ
スを供給し、酸化シリコン膜上に、膜厚が約650nm
のSnO2:F膜を成膜した。
【0059】以上の実施例および比較例から得られた導
電膜付きガラス板(光電変換装置用基板)について、導
電膜中のフッ素および塩素の濃度、シート抵抗値および
成膜ガス中の酸素および水蒸気の濃度、被膜のシート抵
抗値を表1に示す。
【0060】 (表1) ―――――――――――――――――――――――――――――――――― 塩素 フッ素 ヘイズ率 全透過率 水蒸気 メチルアルコール 濃度 濃度 濃度 濃度 (重量%)(重量%)(%) (%) (体積%)(体積%) ―――――――――――――――――――――――――――――――――― 実施例1 0.008 0.07 8.3 80.8 47.6 2.1 実施例2 0.07 0.07 11.6 79.1 51.1 - 実施例3 0.04 0.06 6.9 80.4 48.6 1.5 実施例4 0.012 0.05 5.2 81.1 49.5 - 実施例5 0.07 0.08 4.2 82.8 43.6 - 実施例6 0.03 0.06 4.8 81.6 46.5 - 実施例7 0.05 0.06 4.3 82.4 45.8 - ―――――――――――――――――――――――――――――――――― 比較例1 0.16 0.09 9.7 78.9 32.0 1.5 比較例2 0.30 0.11 3.4 78.4 35.5 - 比較例3 0.18 0.06 4.7 78.8 37.6 1.5 ――――――――――――――――――――――――――――――――――
【0061】
【0062】表1に示したように、実施例1〜7の導電
膜では、塩素濃度が0.07重量%以下となり、フッ素
濃度は塩素濃度以上となった。また、波長550nmに
おける光線透過率(全透過率)が79%以上であって同
波長におけるヘイズ率が約4%以上(実施例1〜4では
5%以上)となった。さらに、シート抵抗値を約20Ω
/□以下(実施例1〜3では8.5Ω/□以下)とする
こともできた。
【0063】(実施例8)実施例4の導電膜付きガラス
板に非晶質シリコン光電変換ユニットからなる薄膜光電
変換装置をプラズマCVD法により形成した。非晶質シ
リコン光電変換ユニットに含まれるpin接合におい
て、用いたp型非晶質シリコンカーバイド層の厚さは1
5nm、n型非晶質シリコン層の厚さは30nmとし
た。また、真性非晶質シリコン層(i型)はRFプラズ
マCVD法により形成した。成膜条件としては、シラン
の反応ガス、約40Paの反応室内圧力、15mW/c
2のRFパワー密度、および150℃の成膜温度を用
いた。このような成膜条件と同じ条件でガラス基板上に
直接300nmの厚さまで堆積された真性非晶質シリコ
ン膜の暗導電率は5×10-10S/cmであった。な
お、真性非晶質シリコン層の膜厚は300nmとした。
最後に、裏面電極として厚さ80nmのITO膜と厚さ
300nmのAg膜とをこの順にスパッタリング法によ
り堆積した。
【0064】こうして作製した薄膜光電変換装置(光電
変換面積1cm2)に入射光としてAM1.5の光を1
00mW/cm2の光量で照射したときの出力特性を測
定した。その結果、開放端電圧が0.90V、短絡電流
密度が16.1mW/cm2、曲線因子が71.2%、
そして変換効率が10.3%であった。さらに48℃に
おいてAM1.5の光を100mW/cm2の光量で照
射して光劣化試験を行ったところ、550時間の照射後
に変換効率が8.5%まで劣化した。
【0065】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
従来よりも低い塩素濃度により高い光透過率が実現され
ながらも、導電性、ヘイズ率などの特性にも優れた光電
変換装置用基板を提供することができる。本発明により
提供される光電変換装置は、従来よりも光電変換特性に
優れたものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の光電変換装置用基板の一形態を示す
断面図である。
【図2】 本発明の光電変換装置用基板を製造するため
に用い得る装置の構成を示す図である。
【図3】 本発明の光電変換装置の一形態を示す断面図
である。
【符号の説明】
1,31 (第1の)下地層 2,32 (第2の)下地層 3,33 導電膜 5,35 ガラス板 10 ガラスリボン 11 溶融炉 12 錫フロート槽 13 徐冷炉 16 コータ 17 ローラ 30 光電変換装置用基板 37 光電変換ユニット 39 裏面電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 清原 康一郎 大阪府大阪市中央区道修町3丁目5番11号 日本板硝子株式会社内 Fターム(参考) 5F051 AA05 CB27 DA04 FA03 FA08 FA22 FA24 GA03 GA11

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガラス板と、前記ガラス板上に形成した
    酸化錫を主成分とする導電膜とを含み、前記導電膜中の
    塩素濃度が0.11重量%以下であり、前記導電膜中の
    フッ素濃度が前記塩素濃度以上であることを特徴とする
    光電変換装置用基板。
  2. 【請求項2】 ガラス板と、前記ガラス板上に形成した
    酸化錫を主成分とする導電膜とを含み、前記導電膜中の
    塩素濃度が0.11重量%以下であり、前記導電膜中の
    フッ素濃度が0.05重量%以上であることを特徴とす
    る光電変換装置用基板。
  3. 【請求項3】 導電膜中のフッ素濃度が塩素濃度以上で
    ある請求項2に記載の光電変換装置用基板。
  4. 【請求項4】 ガラス板が厚さ5mmのソーダライムシ
    リカガラス板であるときに、前記ガラス板側からの入射
    光について、波長550nmの光線透過率が79%以上
    となり、かつシート抵抗値が20Ω/スクエア以下であ
    る導電膜を備えた請求項1〜3のいずれかに記載の光電
    変換装置用基板。
  5. 【請求項5】 ガラス板が厚さ5mmのソーダライムシ
    リカガラス板であるときに、前記ガラス板側からの入射
    光について、波長550nmにおける光線透過率が79
    %以上であって前記波長におけるヘイズ率が4%以上で
    ある請求項1〜4のいずれかに記載の光電変換装置用基
    板。
  6. 【請求項6】 ガラス板と、前記ガラス板上に形成した
    酸化錫を主成分とする導電膜とを含み、前記導電膜中の
    塩素濃度が0.11重量%以下であり、ガラス板が厚さ
    5mmのソーダライムシリカガラス板であるときに、前
    記ガラス板側からの入射光について、波長550nmに
    おける光線透過率が79%以上であって前記波長550
    nmにおけるヘイズ率が4%以上であることを特徴とす
    る光電変換装置用基板。
  7. 【請求項7】 ガラス板上に下地膜を介して導電膜を形
    成した請求項1〜6のいずれかに記載の光電変換装置用
    基板。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7のいずれかに記載の光電変
    換装置用基板を含み、導電膜上に、少なくとも1つの光
    電変換ユニットおよび裏面電極がこの順に積層されてい
    ることを特徴とする光電変換装置。
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