JP2001167428A - 磁気記録媒体と磁気記録媒体の製造方法 - Google Patents

磁気記録媒体と磁気記録媒体の製造方法

Info

Publication number
JP2001167428A
JP2001167428A JP34799899A JP34799899A JP2001167428A JP 2001167428 A JP2001167428 A JP 2001167428A JP 34799899 A JP34799899 A JP 34799899A JP 34799899 A JP34799899 A JP 34799899A JP 2001167428 A JP2001167428 A JP 2001167428A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
compound
recording medium
magnetic
magnetic recording
ligand
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Abandoned
Application number
JP34799899A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazue Goto
和重 後藤
Minoru Yamaga
実 山鹿
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP34799899A priority Critical patent/JP2001167428A/ja
Publication of JP2001167428A publication Critical patent/JP2001167428A/ja
Abandoned legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Magnetic Record Carriers (AREA)
  • Manufacturing Of Magnetic Record Carriers (AREA)
  • Paints Or Removers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 磁気ヘッドの焼き付きの除去を行い、磁気記
録媒体の繰り返し走行において、磁気記録媒体の出力の
劣化を回避する。 【解決手段】 磁気記録媒体10を構成する磁性層2の
表面に、キレート配位子を有する化合物を供給するキレ
ート配位子化合物供給層3を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気記録媒体と磁
気記録媒体の製造方法に係わる。
【0002】
【従来の技術】近年、放送局等の業務用ビデオ・テープ
・レコーダー(VTR)はもとより、民生用VTR、特
にカメラ一体型VTRにおいては、さらなる高画質化が
要求されており、これら磁気記録媒体の高密度記録化が
進んでいる。また、コンピューター等の情報機器分野で
は、膨大な量のデータをバックアップする必要性から、
テープストリーマー等に用いる磁気記録媒体において
も、更なる高密度記録化が図られている。
【0003】これらの磁気記録媒体の高密度記録化に対
する要求に応じるため、磁気記録媒体の電磁変換特性の
向上が様々な手法で検討されており、例えば電磁変換特
性に優れた蒸着型磁気記録媒体が従来より提案されてい
る。しかし、生産性、信頼性の点においては、蒸着型磁
気記録媒体よりも、強磁性粉末を結合剤等によって分散
して得られた磁性塗料を非磁性支持体上に塗布して作製
できる、いわゆる塗布型の磁気記録媒体の方が優れてい
る。
【0004】いわゆる塗布型の磁気記録媒体において
は、高密度記録化の要請に対応すべく、磁性塗料中の強
磁性粉末を微細化して、比表面積の大きな強磁性粉末が
使用されている。また、磁気特性に優れた金属、例えば
Fe,Ni,Co等や、これらの合金の超微粒子が、強
磁性粉末として塗布型の磁気記録媒体に適用されてい
る。
【0005】例えば、特願平4−274676号におい
ては、α−Feを主体とした強磁性粉末の、磁気特性や
粒子サイズ等を規制することにより短波長の磁気記録に
適した塗布型の磁気記録媒体を得ることが提案されてい
る。
【0006】また、特開平6−36265号公報におい
ては、Feを主体とし、AlあるいはSiと、希土類元
素とを含有した強磁性粉末を用いた塗布型の磁気記録媒
体が提案されている。さらに良好な磁気特性を有する磁
気記録媒体を有効に活用するためには、磁性層と磁気ヘ
ッドのスペーシングを少なくすることが不可欠であり、
これに対応した磁気記録媒体および磁気ヘッドについて
も、従来、種々の提案がなされている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、磁気記
録媒体をVTRで繰り返し走行すると、磁性層と磁気ヘ
ッドとの接触によって、磁気ヘッド上に焼き付きが付着
する。この磁気ヘッドに付着した焼き付きは、磁気ヘッ
ドと磁気記録媒体の表面との間のスペーシングとなり、
磁気ヘッドの走行初期の電磁変換特性に対して、繰り返
し走行後の電磁変換特性が低下して、出力劣化を生じる
こととなり、良質な画質が再現できない場合がある等の
問題を生じる。これは、特に低湿環境下において、その
傾向が著しいことが確かめられている。
【0008】この磁気ヘッドに付着する焼き付きによる
問題を改善するために、従来より種々の工夫がなされて
きている。例えば、磁気記録媒体を構成する磁性層中
に、研磨剤を含有させることにより、磁性層の磁気ヘッ
ドに対する研磨力を高めて、磁気ヘッドに付着した焼き
付きを、走行とともに除去するという方法が提案されて
いる。しかしながら、この方法によると、磁気ヘッド自
体が、研磨されてしまって多数回走行により、磨耗し、
変形してしまうという問題が生じた。
【0009】上述のような問題に鑑みて、磁気ヘッドに
対する研磨力を適正な値に調整するためには、磁性層中
に含有させる研磨剤の種類、硬度、個々の粒の大きさ、
形状等を、個々の場合に応じて選定する必要がある。
【0010】また、一方において、磁性層の磁気ヘッド
の焼き付きに対する研磨力を弱め過ぎると、磁気記録媒
体の走行初期においては、磁気ヘッドに付着した焼き付
きの除去が充分なされるが、多数回繰り返して走行を続
けることにより、研磨力が徐々に低下していき、次第に
磁気ヘッドの焼き付きの除去が困難になってくるという
問題が生じる。また、特開平5−73888号公報に記
載されているように、磁性層の表面のオリゴマーの量を
低減化させることにより、磁気ヘッドの焼き付きを減少
させる技術も提案されているが、これにおいても未だ充
分な効果が得られていない。
【0011】そこで、本発明者は、鋭意研究を重ねた結
果、上記問題点の解決を図るべく、多数回の繰り返し走
行時における出力の劣化が小さい磁気記録媒体を提供す
るに至った。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の磁気記録媒体
は、非磁性支持体と、磁性層と、キレート配位子を有す
る化合物を磁性層に対して供給するようになされている
キレート配位子化合物供給層とを有する構成とし、この
キレート配位子化合物供給層には、キレート配位子を有
する化合物と反応する原子が含まれないようにするもの
とする。
【0013】本発明の磁気記録媒体の製造方法は、非磁
性支持体上の一主面に、磁性層を形成する工程と、無機
粉末と結合剤樹脂とを分散させて無機粉末分散塗液を作
製する工程と、この無機粉末分散塗液中に、キレート配
位子を有する化合物を添加して、キレート配位子を有す
る化合物含有塗料を作製する工程と、このキレート配位
子を有する化合物含有塗料により、キレート配位子化合
物供給層を形成する工程とを有するものとし、キレート
配位子化合物供給層には、キレート配位子を有する化合
物と反応する原子を含ませないようにしたものとする。
【0014】本発明の磁気記録媒体によれば、キレート
配位子化合物供給層から、キレート配位子を有する化合
物が、磁性層の表面に供給され、この磁性層表面に供給
されキレート配位子を有する化合物が、磁気記録媒体の
走行とともに磁気ヘッドに付着した焼き付きを除去する
働きを奏する。これにより、磁気記録媒体の多数回の繰
り返し走行における出力の劣化が回避される。
【0015】本発明の磁気記録媒体の製造方法によれ
ば、特に、予め無機粉末と結合剤樹脂とを分散させて無
機粉末分散塗液を作製しておき、その後、この無機粉末
分散塗液中に、キレート配位子を有する化合物を添加し
て、キレート配位子を有する化合物含有塗料を作製し、
これを用いてキレート配位子化合物供給層を形成するこ
ととしたため、キレート配位子を有する化合物を吸着し
てしまう無機粉末を用いた場合にも、この無機粉末が、
結合剤樹脂により被覆されて、キレート配位子を有する
化合物の吸着が低減される。これにより、磁性層表面に
供給させるキレート配位子を有する化合物の量を、充分
に安定して多く確保でき、磁気記録媒体の走行とともに
磁気ヘッドに付着した焼き付きを、効果的に除去できる
磁気記録媒体を提供できる。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の磁気記録媒体は、少なく
とも、非磁性支持体と、磁性層と、キレート配位子を有
する化合物を磁性層に対して供給するようになされてい
るキレート配位子化合物供給層を有する構成であるもの
とし、このキレート配位子化合物供給層には、キレート
配位子を有する化合物と反応する原子が含まれないよう
にしたものとする。
【0017】また、本発明の磁気記録媒体の製造方法
は、非磁性支持体上の一主面に、磁性層を形成する工程
と、無機粉末と結合剤樹脂とを分散させて無機粉末分散
塗液を作製する工程と、この無機粉末分散塗液中に、キ
レート配位子を有する化合物を添加して、キレート配位
子を有する化合物含有塗料を作製する工程と、このキレ
ート配位子を有する化合物含有塗料により、キレート配
位子化合物供給層を形成する工程とを有するものとし、
キレート配位子化合物供給層には、キレート配位子を有
する化合物と反応する原子を含ませないようにしたもの
とする。
【0018】以下に本発明の磁気記録媒体10につい
て、その一例を挙げ、図を参照して説明するが、本発明
の磁気記録媒体は、以下に示す例に限定されるものでは
なく、従来公知の磁気記録媒体の構造との組み合わせ
や、本発明の要旨の範囲内においては、種々の構造の変
更が可能である。
【0019】図1に、本発明の磁気記録媒体10の一例
の構成の概略断面図を示す。図1に示す磁気記録媒体1
0においては、例えばポリエチレンテレフタレートフィ
ルムよりなる、長尺形状の非磁性支持体1の一主面に、
Fe、Co等を主体とした磁性粉末を分散させた磁性塗
料を塗布することにより形成した磁性層2を有し、この
磁性層2とは反対側の、他の主面に、例えばカーボンブ
ラック等を、例えばポリエステル系ポリウレタン樹脂等
と共に分散させたバックコート層用の塗料を塗布するこ
とにより形成したバックコート層3を有するものであ
る。
【0020】また、この図1に示す磁気記録媒体10に
おいては、バックコート層3には、例えば、2,2'
ビピリジン(分子式:C108 2 )や1,10−フェ
ナントロリン(分子式:C128 2 ・H20)や、オキ
シン(分子式:C9 7 NO)等の、キレート配位子を
有する化合物が含有されてなるものとし、このバックコ
ート層には、キレート配位子を有する化合物と反応して
しまう原子、例えばFeやCoのような金属原子は含ま
れていないようにしたものとする。
【0021】この図1に示す長尺形状の磁気記録媒体1
0が巻回されたときには、図2に示すように、磁性層2
とバックコート層3とが接するようになされる。このよ
うに、磁性層2とバックコート層3とが接すると、バッ
クコート層3から、磁性層2の表面に、キレート配位子
を有する化合物が供給される。
【0022】上述のようにして、磁性層2の表面に、キ
レート配位子を有する化合物が供給されると、このキレ
ート配位子を有する化合物は、FeやCo等の金属原子
と、配位結合を形成することにより化学反応を起こすの
で、磁気記録媒体10を走行させたとき、磁性層2の表
面のキレート配位子を有する化合物によって、磁気ヘッ
ドに付着した焼き付きが除去される。
【0023】なお、従来においては、磁性層2そのもの
に、キレート配位子を有する化合物を含有させる構造の
磁気記録媒体が提案されていたが、これによれば、この
キレート配位子を有する化合物が、磁性層2中に含有さ
れているCoやFe等の金属原子と反応してしまい、磁
性層2の表面中に存在するキレート配位子を有する化合
物の量が著しく減少してしまい、磁気記録媒体を走行さ
せたときに、磁気ヘッドに付着した焼き付きを充分に除
去できないという問題があった。上述したような本発明
の磁気記録媒体10によれば、このような問題を生じる
ことなく、磁性層2の表面に充分な量のキレート配位子
を有する化合物を供給できるので、磁気ヘッドに付着し
た焼き付きを効果的に除去できるのである。
【0024】また、上述した従来構成の磁気記録媒体に
おいて、磁性層2中に、キレート配位子を有する化合物
を含有させる場合に、磁性層2中の金属原子とキレート
配位子を有する化合物とが反応してしまうことを見越し
て、キレート配位子を有する化合物を過剰に含有させる
ことも考案されていたが、これによれば、磁性層2中
に、キレート配位子を有する化合物のような低分子量の
化合物が多量に存在することとなり、磁性層2が可塑化
してしまい、磁気記録媒体の信頼性の低下を招来すると
いう問題があった。これに対し、本発明の磁気記録媒体
は、磁性層2中に、キレート配位子を有する化合物を含
有させる構成としないので、磁気記録媒体の信頼性を向
上させることができた。
【0025】また、本発明の磁気記録媒体の他の例とし
て、図3にその構成の概略断面図を示す。この図3に示
す磁気記録媒体20においては、例えばポリエチレンテ
レフタレートフィルムよりなる、長尺形状の非磁性支持
体1の一主面に、中間層4を有し、この中間層4上に、
Fe、Co等の磁性粉末を分散させた磁性塗料を塗布す
ることにより形成した磁性層2を有し、この磁性層2と
は反対側の主面に、例えばカーボンブラック等の無機粉
末を例えばポリエステル系ポリウレタン樹脂等と共に分
散させて、無機粉末分散塗液とし、キレート配位子を有
する化合物を含させて作製したキレート配位子を有する
化合物含有塗料、この例においては、バックコート層用
の塗料を塗布することにより形成したバックコート層3
を有するものである。
【0026】この中間層4は、特に、カーボンブラック
等の無機粉末と結合剤等とを、分散させて無機粉末分散
塗液を作製し、その後、これにキレート配位子を有する
化合物を添加してキレート配位子を有する化合物含有塗
料を作製して、これを非磁性支持体1上に塗布すること
により形成した。また、図3に示す磁気記録媒体20に
おいては、バックコート層3には、キレート配位子を有
する化合物と、反応してしまう原子、例えばFeやCo
等の金属原子は含有させないものとした。
【0027】この図3に示した磁気記録媒体20におい
ては、磁性層2と非磁性支持体1との間に形成された中
間層が、磁性層2にキレート配位子を有する化合物を供
給する役割を有するのである。この図3においては、キ
レート配位子を有する化合物が、磁性層2の下部から移
入し、磁性層1の表面に供給される。
【0028】次に、本発明の図1に示した磁気記録媒体
10および、図3に示した磁気記録媒体20について、
具体的に、(実施例1)〜(実施例12)および(比較
例1)〜(比較例10)を挙げて、以下に詳細に説明す
る。以下の、(実施例1)〜(実施例12)および(比
較例1)〜(比較例10)においては、キレート配位子
を有する化合物の例として、図4に1,10−フェナン
トロリン、図5に2,2' −ビピリジン、図6にオキシ
ンを適用するものとし、それぞれの化学式を示す。
【0029】(実施例1)この(実施例1)において
は、図1に示す構造の磁気記録媒体10を適用し、作製
するものとする。下記組成からなるバックコート層3用
の塗料を調整する。 〔バックコート層用塗料組成〕 カーボンブラック小(粒径22〔nm〕、DBP吸油量
56〜113〔cc/100〔g〕):97〔重量部〕 カーボンブラック大(粒径260〔nm〕、DBP吸油
量32〜59〔cc/100〔g〕): 3〔重量部〕 ポリエステル系ポリウレタン樹脂(東洋紡(株)製〔バ
イロンUR8300〕):25〔重量部〕 フェノキシ樹脂(U.C.C社製〔PKHH〕75〔重
量部〕 メチルエチルケトン:500〔重量部〕 トルエン:500〔重量部〕 以上の材料を、サンドミル分散し、無機粉末分散塗液を
得た。この無機粉末分散塗液に、硬化剤(日本ポリウレ
タン(株)製、コロネートL)を10〔重量部〕、キレ
ート配位子を有する化合物として、1,10−フェナン
トロリンを5〔重量部〕を添加して攪拌し、キレート配
位子を有する化合物含有塗料、この例においては、バッ
クコート層用の塗料を得た。このバックコート層用塗料
を、非磁性支持体1上に塗布し、例えば厚さ0.6〔μ
m〕程度のバックコート層3を形成する。
【0030】さらに、下記組成からなる磁性層用塗料を
調整する。 〔磁性層用塗料の組成〕 Fe−Co系メタル磁性粉末(比表面積BET値46.
7〔m2 /g〕、軸長0.14μm):100〔重量
部〕 ポリエステル系ポリウレタン樹脂:10〔重量部〕 塩化ビニル共重合体 :6〔重量部〕 α−アルミナ(住友化学工業(株)製〔AKP5
0〕):8〔重量部〕 ステアリン酸:2〔重量部〕 ステアリン酸ブチル:2〔重量部〕 メチルエチルケトン:20〔重量部〕 トルエン:20〔重量部〕 シクロヘキサノン:10〔重量部〕 以上の材料を、ニーダーで混練処理を施し、さらにメチ
ルエチルケトン、トルエン、シクロヘキサノンで希釈し
た後、サンドミル分散し、磁性塗料を作製した。この塗
料へ、硬化剤(日本ポリウレタン(株)製、コロネート
L)を4〔重量部〕添加し、攪拌した後、これを非磁性
支持体上の、バックコート層とは反対側の面に、塗布
し、その後磁場配向処理を行い、乾燥させて巻き取り、
カレンダー処理を施し、硬化処理してい得られた全厚1
0.7〜11.3〔μm〕の広幅テープを8〔mm〕の
幅に裁断して、8〔mm〕用のカセットに組み込んだも
のをサンプルとした。なお、上記磁気記録媒体を作製す
るために、結合剤の塩化ビニル共重合体は、官能基とし
てエポキシ基が0.90〔mmol/g〕、硫酸カリウ
ムが0.07〔mmol/g〕、水酸基が0.26〔m
mol/g〕有するものとし、平均重合度は310のも
のを用いた。また、同じく結合剤のポリエステル系ポリ
ウレタン樹脂は、官能基としてスルホン酸ナトリウム基
を0.12〔mmol/g〕有するものとし、数平均分
子量が21500であるものを用いた。
【0031】(実施例2)キレート配位子を有する化合
物として、1,10−フェナントロリンを2〔重量部〕
を用いること以外は、(実施例1)と同様の手法によ
り、磁気記録媒体を作製し、サンプルとした。
【0032】(実施例3)キレート配位子を有する化合
物として、1,10−フェナントロリンを10〔重量
部〕を用いること以外は、(実施例1)と同様の手法に
より、磁気記録媒体を作製し、サンプルとした。
【0033】(実施例4)キレート配位子を有する化合
物として、1,10−フェナントロリンを15〔重量
部〕を用いること以外は、(実施例1)と同様の手法に
より、磁気記録媒体を作製し、サンプルとした。
【0034】(実施例5)キレート配位子を有する化合
物として、2−2' ビピリジンを5〔重量部〕用いるこ
と以外は、(実施例1)と同様の手法により、磁気記録
媒体を作製し、サンプルとした。
【0035】(実施例6)キレート配位子を有する化合
物として、オキシンを5〔重量部〕用いること以外は、
(実施例1)と同様の手法により、磁気記録媒体を作製
し、サンプルとした。
【0036】(実施例7)キレート配位子を有する化合
物として、1,10−フェナントロリンを5〔重量部〕
を用いて磁気記録媒体を作製し、サンプルとした。な
お、この実施例7において、磁気記録媒体の表面に存在
するキレート配位子を有する化合物を抽出する際には、
エチルエーテルを用いるものとした。
【0037】(実施例8)この(実施例8)において
は、図3に示す構造の磁気記録媒体20を作製するもの
とする。すなわち、非磁性支持体1上に形成されている
中間層4上に、磁性層2が形成され、磁性層2の形成面
とは他の主面に、バックコート層3が形成されてなるも
のとする。中間層4は、キレート配位子を有する化合物
が添加された中間層用塗料を塗布することにより、形成
するものとする。その他の条件は、(実施例1)と同様
として、磁気記録媒体を作製する。なお、この中間層4
には、キレート配位子を有する化合物と反応する原子、
例えば、Fe、Co等の金属原子を含まないものとす
る。 〔中間層4用の塗料組成〕 カーボンブラック(平均粒径35〔nm〕、比表面積7
0〜80〔m2 /g〕:100〔重量部〕 結合剤(塩化ビニル系共重合体(重合度200)):3
3〔重量部〕 結合剤(ポリエステルポリウレタン(重量平均分子量3
5000):33〔重量部〕 溶剤(メチルエチルケトン:400〔重量部〕、トルエ
ン:200〔重量部〕、シクロヘキサノン:200〔重
量部〕、 以上の材料をサンドミル分散し、中間層4用の塗料を作
製し、さらにこれに脂肪酸、脂肪酸エステルを添加し、
さらにこれに1,10−フェナントロリンを4〔重量
部〕添加して、これを非磁性支持体1上に、0.2〜
1.5〔μm〕の厚さに塗布し、中間層4とした。ま
た、上記の材料をサンドミル分散し、これにポリイソシ
アネート(日本ポリウレタン(株)製、コロネートL)
を4〔重量部〕添加し、攪拌後これを中間層4上に、
0.1〜0.5〔μm〕の厚さに塗布し、その後、磁場
配向処理を行い、乾燥させて巻き取りをした。さらにカ
レンダー処理を行い、硬化処理をしてから、0.5〔μ
m〕の厚さにバックコート層3を形成し、このようにし
て作製した全厚10.7〜11.3〔μm〕の広幅テー
プを8〔mm〕幅に裁断し、8〔mm〕カセットに組み
込んで、サンプルとした。
【0038】(実施例9)中間層4用の塗料に添加する
キレート配位子を有する化合物として1,10−フェナ
ントロリンを2〔重量部〕用い、中間層4を形成するこ
と以外は、(実施例8)と同様の手法により、磁気記録
媒体20を作製する。
【0039】(実施例10)中間層4用の塗料に添加す
るキレート配位子を有する化合物として1,10−フェ
ナントロリンを8〔重量部〕用い、中間層4を形成する
こと以外は、(実施例8)と同様の手法により、磁気記
録媒体20を作製する。
【0040】(実施例11)図1に示す構造の磁気記録
媒体10を作製することとし、キレート配位子を有する
化合物、1,10−フェナントロリンを5〔重量部〕用
い、これを含有した塗布膜、この例においてはバックコ
ート層の膜厚を0.3〔μm〕とし、それ以外の条件
は、(実施例1)と同様として磁気記録媒体10を作製
した。
【0041】(実施例12)図1に示す構造の磁気記録
媒体10を作製することとし、キレート配位子を有する
化合物、1,10−フェナントロリンを5〔重量部〕用
い、これを含有した塗布膜、この例においてはバックコ
ート層の膜厚を0.9〔μm〕とし、それ以外の条件
は、(実施例1)と同様として磁気記録媒体10を作製
した。
【0042】(比較例1)キレート配位子を有する化合
物として、1,10−フェナントロリンを15〔重量
部〕用い、これを磁性層中に添加させることとした。こ
れ以外の条件は、(実施例1)と同様として磁気記録媒
体10を作製した。
【0043】(比較例2)キレート配位子を有する化合
物として、1,10−フェナントロリンを5〔重量部〕
用い、これを磁性層中に添加させることとした。これ以
外の条件は、(実施例1)と同様として磁気記録媒体1
0を作製した。
【0044】(比較例3)キレート配位子を有する化合
物として、1,10−フェナントロリンを用い、これを
磁性層用の塗料に5〔重量部〕、バックコート層用の塗
料に5〔重量部〕、それぞれ添加させることとした。こ
の他の条件は、(実施例1)と同様として磁気記録媒体
10を作製した。
【0045】(比較例4)磁性層にもバックコート層に
もキレート配位子を有する化合物を添加しないことと
し、この他の条件は、(実施例1)と同様として、磁気
記録媒体10を作製した。
【0046】(比較例5)キレート配位子を有する化合
物として、1,10−フェナントロリンを用い、これを
バックコート層用の塗料に0.5〔重量部〕添加して、
この他の条件は、(実施例1)と同様として、磁気記録
媒体10を作製した。
【0047】(比較例6)キレート配位子を有する化合
物として、1,10−フェナントロリンを用い、これを
バックコート層用の塗料に25〔重量部〕添加して、こ
の他の条件は、(実施例1)と同様として、磁気記録媒
体10を作製した。
【0048】(比較例7)キレート配位子を有する化合
物を用いず、かわりにレシチンをバックコート層用の塗
料に5〔重量部〕添加して、その他の条件は、(実施例
1)と同様として、磁気記録媒体10を作製した。
【0049】(比較例8)キレート配位子を有する化合
物として、1,10−フェナントロリンを用い、これ
を、エタノールで溶解して溶液とした後、磁性層2上へ
オーバーコートして、その他の条件は(実施例1)と同
様として、磁気記録媒体10を作製した。
【0050】(比較例9)キレート配位子を有する化合
物を用いず、図3に示すような構造の磁気記録媒体20
を作製した。
【0051】(比較例10)キレート配位子を有する化
合物として、1,10−フェナントロリンを用い、これ
を、バックコート層用の塗料に20〔重量部)添加し
て、この他の条件は、(実施例1)と同様にして、磁気
記録媒体を作製した。
【0052】(表1)に、上述した(実施例1)〜(実
施例12)および(比較例1)〜(比較例10)の、そ
れぞれにおいて作製した磁気記録媒体のサンプルテープ
において、使用したキレート配位子を有する化合物の名
称、その添加量、キレート配位子を有する化合物を添加
した磁気記録媒体中の位置、および、作製した磁気記録
媒体の表面から、溶剤を使って抽出できたキレート配位
子を有する化合物の量を示す。
【0053】
【表1】
【0054】以上のようにして作製した磁気記録媒体の
サンプルテープについて、所定の環境下における出力劣
化、VTRでの多数回走行後の出力劣化を以下に示す方
法により評価した。
【0055】このとき、所定の環境下における出力劣化
については、Hi8モードで記録再生可能な8ミリVT
Rを用いて、40℃、20%RHの環境下で、磁気テー
プの10分間の部分に、7〔MHz〕の信号を記録し、
7〔MHz〕での再生出力を初期出力とした。さらにこ
の磁気テープを連続で120分間記録再生をしたのち、
再度磁気テープの10分間の部分に、7〔MHz〕の信
号を記録し、7〔MHz〕での再生出力を走行後出力と
した。この走行後出力により、初期出力を差し引いた値
を、出力劣化〔dB〕とした。
【0056】次に、多数回走行後の出力劣化について
は、Hi8モードでの記録再生可能な8ミリVTRを用
いて、40℃、20%RHの環境下で、磁気テープの1
0分間の部分に、7〔MHz〕の信号を記録し、7〔M
Hz〕での再生出力を初期出力とした。さらにこの磁気
テープを連続で120分間記録をしたのち、同一磁気テ
ープを120分間、再生と、巻き戻しとを50回繰り返
して行い、再度磁気テープの10分間の部分に7〔MH
z〕の信号を入力し、7〔MHz〕での再生出力を、多
数回走行後の出力とした。この多数回走行後の出力か
ら、初期出力を差し引いた値を、多数回走行後の出力劣
化〔dB〕とした。各サンプルテープにおける出力劣化
と、多数回走行後の出力劣化についての測定結果を(表
2)に示す。
【0057】
【表2】
【0058】また、(表1)中に示した、キレート配位
子を有する化合物の存在量の表面抽出量〔mg/m2
について、作製した磁気記録媒体の表面からのキレート
配位子を有する化合物を定量するためには、特に断りが
ない限り、抽出溶媒としてエチルアルコール(試薬一
級)を用いた。この測定にあたっては、測定対象の磁気
テープを、0.1〔m2 〕用意し、200〔ml〕のエ
チルアルコール(試薬一級)中に、5〔分間〕浸した
後、この溶液中のキレート配位子を有する化合物の濃度
を、UV分光から得られたピーク強度で計測して行っ
た。なお、磁気記録媒体を構成するバックコート層から
の抽出量と、磁性層からの、それぞれの層からのキレー
ト配位子を有する化合物の抽出量を加算した値を、キレ
ート配位子を有する化合物存在量の表面抽出量とし、単
位面積当たりの抽出重量で評価した。
【0059】なお、キレート配位子を有する化合物の定
量に用いるために分析手段は、UV分光に限らず、従来
公知のいずれのものも適用できる。
【0060】(表1)に示した測定結果から、予め無機
粉末と結合剤樹脂等を分散して得られる無機粉末分散塗
液へ、キレート配位子を有する化合物を添加して、キレ
ート配位子を有する化合物含有塗料を得、これを、非磁
性支持体1上に、バックコート層3として形成した(実
施例1)〜(実施例7)、(実施例11)、(実施例1
2)、および、中間層4として形成した(実施例8)〜
(実施例10)の磁気記録媒体においては、キレート配
位子を有する化合物が、それぞれの層中において、無機
粉末に吸着、吸収されることが回避されるので、キレー
ト配位子を有する化合物が、これらの層から、磁性層の
表面に安定して供給されることがわかり、磁気記録媒体
の表面に、安定して存在している。これにより、キレー
ト配位子を有する化合物を磁性層表面に供給することが
でき、磁気記録媒体を走行させたときに、磁気ヘッドの
焼き付きを効果的に除去できるので、(表2)に示す結
果からも明らかなように、出力劣化〔dB〕、および多
数回走行後の出力劣化〔dB〕についても、実用上、製
品としての信頼性に何ら問題ない範囲に抑えられ、品質
の優れた磁気記録媒体を提供することができることがわ
かった。
【0061】これに対し、キレート配位子を有する化合
物を、磁性層中に添加した(比較例1)、(比較例2)
においては、キレート配位子を有する化合物が、磁性層
中の金属原子と反応してしまうので、(表1)の結果か
らも明らかなように、キレート配位子を有する化合物の
添加量に比較して、磁気記録媒体の表面からは著しく少
量のキレート配位子を有する化合物の存在しか抽出する
ことができなかった。すなわち、この(比較例1)、
(比較例2)の磁気記録媒体においては、磁性層の表面
に充分な量のキレート配位子を有する化合物を確保する
ことができないので、磁気記録媒体を走行させたとき
に、磁気ヘッドの焼き付きを充分に除去することができ
ず、(表2)の測定結果からわかるように、クロッグが
生じたり、出力劣化が大きくなったりし、磁気記録媒体
の信頼性が悪化した。
【0062】また、キレート配位子を有する化合物を、
磁性層とバックコート層の双方にそれぞれ添加した(比
較例3)の磁気記録媒体においては、キレート配位子を
有する化合物を磁気記録媒体の表面から多く抽出するこ
とができるが、一方において、この例においては、磁性
層自体に存在するキレート配位子を有する化合物の他、
バックコート層からもキレート配位子を有する化合物が
磁性層に供給されるので、過剰量となり、磁性層の可塑
化を招来し、磁気記録媒体の品質が低下し、製品として
の信頼性が悪化した。
【0063】また、キレート配位子を有する化合物を、
バックコート層、磁性層のいずれにも含有させなかっ
た、(比較例4)、(比較例9)の磁気記録媒体におい
ては、磁気記録媒体を走行させたときに、磁気ヘッドの
焼き付きが充分に除去することができず、(表2)に示
すように、出力劣化が大きくなった。
【0064】磁気記録媒体の表面から抽出されたキレー
ト配位子を有する化合物の量が、0.5〔mg/m2
に満たない(比較例5)の磁気記録媒体においては、磁
気記録媒体を走行させたときに、磁気ヘッドの焼き付き
が充分に除去することができないので、(表2)に示す
ように、出力劣化が大きくなった。
【0065】一方において、(比較例6)の磁気記録媒
体のように、磁気記録媒体の表面から抽出できたキレー
ト配位子を有する化合物の量が、20.0〔mg/
2 〕よりも多い、26.8〔mg/m2 〕である例に
おいては、バックコート層中に、キレート配位子を有す
る化合物を主とした低分子成分が多く存在することにな
り、バックコート層の可塑化を招来し、(表2)の結果
からも明らかなように、走行時にヘッドとの張り付きを
生じてしまい、磁気記録媒体の品質が著しく低下し、製
品としての信頼性が悪化した。なお、磁気記録媒体の表
面から抽出できたキレート配位子を有する化合物の量
が、20.0〔mg/m2 〕である〔実施例4〕の磁気
テープにおいては、(表2)の結果からわかるように、
出力劣化が実用上、何ら問題がない値に抑えられてい
る。このことから、磁気記録媒体の表面から抽出される
キレート配位子を有する化合物は、0.5〔mg/
2 〕〜20.0〔mg/m2 〕の範囲にあることが、
磁気記録媒体の出力劣化を防止し、磁気記録媒体の品質
の信頼性を向上させるために必要であることが分かっ
た。
【0066】キレート配位子を有する化合物ではない、
レシチンをバックコート層に含有させた(比較例7)の
磁気記録媒体においては、磁気記録媒体を走行させたと
きに、磁気ヘッドの焼き付きを充分に除去することがで
きず、(表2)に示すように、出力劣化が大きくなっ
た。
【0067】また、キレート配位子を有する化合物を、
磁性層形成後に、磁性層表面にオーバーコートした(比
較例8)の磁気記録媒体においては、この磁気記録媒体
を走行させたとき、走行初期においては、このキレート
配位子を有する化合物が磁性層の表面に充分に存在する
ため、磁気ヘッドに生じた焼き付きを除去することがで
きるが、(表2)に示すように、多数回走行後の出力劣
化の値が大きくなっている。これは、多数回走行させる
に従い、オーバーコートされたのみのキレート配位子を
有する化合物が、表面から減少していくので、走行時間
とともに徐々に、磁気ヘッドに生じた焼き付きを除去す
ることが困難になり、磁気記録媒体の出力劣化が生じる
ためである。
【0068】また、キレート配位子を有する化合物を、
バックコート層用の塗料を作製する際に、無機粉末、結
合剤とともに混合、分散して、キレート配位子を有する
化合物含有塗料を作製して、これを用いてバックコート
層を形成した(比較例10)の磁気記録媒体において
は、バックコート層中の無機粉末によって、キレート配
位子を有する化合物が吸着されてしまうことから、添加
したキレート配位子を有する化合物の量に比較して、磁
気記録媒体の表面から抽出できるキレート配位子を有す
る化合物の量が少ないことがわかった。これにより、結
果として、充分な磁気ヘッドの焼き付きの除去を行うこ
とができなくなることがわかる。上述したように、本発
明の磁気記録媒体を作製する際には、無機粉末と、結合
剤樹脂とを分散させて、予め無機粉末分散塗液を作製
し、この無機粉末分散塗液中に、キレート配位子を有す
る化合物を添加して、キレート配位子を有する化合物含
有塗料を作製し、このキレート配位子を有する化合物含
有塗料を用いて、キレート配位子化合物供給層を形成す
ることが必要であることがわかった。
【0069】図1及び図3に示した本発明の磁気記録媒
体10、20においては、磁性層2にキレート配位子を
有する化合物を供給するキレート配位子化合物供給層す
なわち上述の例においては、バックコート層3、中間層
4を形成する際に用いる無機粉末は、キレート配位子を
有する化合物と配位結合を形成することにより化学反応
してキレート化合物を生成するものでなければ、通常、
従来の磁気記録媒体に適用されるいずれの無機粉末も使
用することができる。例えば、シリカ、カーボンブラッ
ク等が挙げられ、特に、カーボンブラックが好適であ
る。これらを単独でも、もしくは混合して用いてもよ
い。カーボンブラックとしては、ファーネスブラック、
アセチレンブラック、サーマルカーボン等が挙げられ
る。
【0070】また、上述の例に示した本発明の磁気記録
媒体においては、磁性層にキレート配位子を有する化合
物を供給するキレート配位子化合物供給層を形成する際
に用いる結合剤樹脂としては、特に種類は限定されず、
従来公知のものをいずれも適用可能である。例えば、塩
化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニ
ル−ビニルアルコール共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニ
ル−マレイン酸共重合体、塩化ビニル−塩化ビニリデン
共重合体、塩化ビニル−アクリロニトリル共重合体、ア
クリル酸エステル−塩化ビニリデン共重合体、メタクリ
ル酸エステル−塩化ビニリデン共重合体、メタクリル酸
エステル−スチレン共重合体、熱可塑性ポリウレタン樹
脂、ポリフッ化ビニル、塩化ビニリデン−アクリロニト
リル共重合体、ブタジエン−アクリロニトリル共重合
体、アクリロニトリル−ブタジエン−メタクリル酸共重
合体、ポリビニルブチラール、ポリビニルアセタール、
セルロース誘導体、スチレン−ブタジエン共重合体、ポ
リエステル樹脂、フェノール樹脂、フェノキシ樹脂、エ
ポキシ樹脂、熱硬化性ポリウレタン樹脂、尿素樹脂、メ
ラミン樹脂、アルキド樹脂、尿素−ホルムアルデヒド樹
脂等である。
【0071】なお、上記無機粉末との親和力を向上させ
る目的で、この種の結合剤に付加される官能基は、その
種類を限定されるものではなく、従来公知のものをいず
れも適用可能である。代表的な官能基としては、例え
ば、−COOM、−SO3 M、−OSO3 M、−P=O
(OM)2 、−OP=O(OM)2 (Mは水素原子、ま
たはアルカリ金属原子)、−OH、−NR2 、−N+
3 (Rは炭化水素基)、−SH、−CN等が挙げられ
る。結合剤樹脂中に含まれる官能基の存在量は、無機粉
末の表面積1〔m2 〕当たり0.2〜0.8〔μmo
l〕であることが望ましい。また、これらは、単独で用
いてもよいし、あるいは2種類以上組み合わせて用いて
もよい。
【0072】また、本発明の磁気記録媒体における、キ
レート配位子化合物供給層へ、必要に応じて、脂肪酸、
脂肪酸エステル等の潤滑剤を加えてもよい。この潤滑剤
に用いる材料としては従来公知の潤滑剤のいかなるもの
も適用することができる。脂肪酸としては、例えばカプ
リン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ス
テアリン酸、オレイン酸、エライジン酸、リノール酸、
リノレン酸等が挙げられる。また、脂肪酸エステルとし
ては、例えば、カプリル酸ブチル、カプリル酸オクチ
ル、ラウリン酸エチル、ラウリン酸ブチル、ラウリン酸
オクチル、ミリスチン酸エチル、ミリスチン酸ブチル、
ミリスチン酸オクチル、ミリスチン酸−2−エチルヘキ
シル、パルミチン酸エチル、パルミチン酸ブチル、パル
ミチン酸オクチル、パルミチン酸−2−エチルヘキシ
ル、ステアリン酸エチル、ステアリン酸ブチル、ステア
リン酸イソブチル、ステアリン酸オクチル、ステアリン
酸−2−エチルヘキシル、ステアリン酸アミル、ステア
リン酸イソアミル、ステアリン酸−2−エチルペンチ
ル、ステアリン酸−2−ヘキシルデシル、ステアリン酸
−イソトリデシル、ステアリン酸アミド、ステアリン酸
アルキルアミド、ステアリン酸ブトキシエチル用があ
り、これらを単独で用いてもよいし、2種類以上組み合
わせて用いることもできる。これら潤滑剤として用いる
ことのできる化合物は、化学工業日報社「12695の
化学商品」(1995年、1月発行)等の成書に記載さ
れている。
【0073】また、本発明の磁気記録媒体における、キ
レート配位子化合物供給層の耐久性を向上させるため
に、例えばポリイソシアネート化合物、ポリエポキシ化
合物に代表されるような、熱硬化性樹脂や電子線反応型
硬化性樹脂などが挙げられる。例えば、p−フェニレン
ジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、ジフェ
ニルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシ
アネート、イソホロン系ポリイソシアネート、ポリメチ
レンポリメチレンポリイソシアネート、等の1分子中に
2個以上のイソシアネート基を有するイソシアネート化
合物、テトラグリジシルメタキシレンジアミン、テトラ
グリシジル−1、3−ビスアミノメチルシクロヘキサ
ン、テトラグリシジルアミノジフェニルメタン、トリグ
リシジル−p−アミノフェノール等のポリグリシジルア
ミン化合物、2−ジブチルアミノ−4、6−ジメチルカ
プト置換トリアジン等のポチチオール化合物、トリグリ
シジルイソシアヌレート等のエポキシ化合物、エポキシ
化合物とイソシアネート化合物の混合物、エポキシ化合
物とオキサゾリン化合物との混合物、イミダゾール化合
物とイソシアネート化合物の混合物、無水メチルナジン
酸等、従来公知のものがいずれも適用可能である。
【0074】また、本発明の磁気記録媒体を構成するキ
レート配位子化合物供給層を、非磁性支持体上に塗布す
る塗液を作製するために用いる有機溶剤は、エステル
類、ケトン類、芳香族炭化水素、脂肪族炭化水素、有機
塩素化合物系溶剤等の、従来公知のものが適用すること
ができ、例えば、アセトン、メチルイソブチルケトン、
シクロヘキサノン、等のケトン類、酢酸メチル、酢酸エ
チル、酢酸ブチル、乳酸エチル、エチレングリコールモ
ノアセテート等のエステル類、ベンゼン、トルエン、キ
シレン等の芳香族炭化水素、メチレンクロライド、エチ
レンクロライド、四塩化炭素、クロロホルム、ジクロル
ベンゼン等のハロゲン化炭化水素等がいずれも適用可能
である。
【0075】上述した本発明の磁気記録媒体のキレート
配位子化合物供給層を作製する際に用いる塗液を作製す
るための分散機や混練機としては、ロールミルの他、ボ
ールミル、サンドミル、アジター、ニーダー、エクスト
ルーダー、ホモジナイザー、超音波分散機等、従来公知
のいかなるものも適用することができる。
【0076】上述した本発明の磁気記録媒体を構成する
非磁性支持体としては、ポリエチレンテレフタレートの
他、ポリエチレンナフタレート、ポリエチレン−2、6
−ナフタレート等のポリエステル類、ポリエチレン、ポ
リプロピレン等のポリオレフィン類、セルローストリア
セテート、セルロースダイセテート等のセルロース誘導
体、ポリ塩化ビニル等のビニル系樹脂、ポリ塩化ビニリ
デン等のビニリデン樹脂、ポリカーボネート、ポリイミ
ドアミド、ポリイミド等の従来公知の有機高分子がいず
れも使用可能である。また、これらの非磁性支持体の表
面を、接着性を向上させるために、適宜従来公知の材料
を用いて接着層を形成することもできる。
【0077】また、本発明の磁気記録媒体を構成するバ
ックコート層(無機粉末、結合剤樹脂から構成される)
において、その耐久性を向上させるために、硬化性樹脂
を添加することもできる。例えば、ポリイソシアネート
化合物、ポリエポキシ化合物に代表されるような熱硬化
性樹脂や、電子線反応型硬化樹脂等が挙げられる。これ
らは単独で用いてもよいし、あるいは2種以上を併用し
てもよい。さらにバックコート層には、必要に応じて脂
肪酸エステル等の潤滑剤が添加されてもよく、潤滑剤の
材料としては、従来公知のいかなるものも適用すること
ができる。具体的には、ラウリン酸、ミリスチン酸等の
炭素原子数12〜18の脂肪酸と、この脂肪酸の炭素原
子数と合計して20〜25の炭素数の一価アルコールと
からなる脂肪酸エステル等をいずれも適用することがで
きる。
【0078】本発明の磁気記録媒体を構成する磁性層
は、強磁性粉末と結合剤樹脂、その他各種添加剤を分散
して得られる強磁性粉末分散液、すなわち磁性塗料を、
バックコート層と反対側の面に塗布することにより形成
できるが、この磁性層を形成するために用いる強磁性粉
末としては、従来より公知のものを使用可能であって、
酸化磁性粉末でもよいし、金属磁性粉末であってもよ
い。酸化磁性粉末としては、例えば、γ−Fe2 3
Co含有γ−Fe2 3 、Fe3 4 、Co含有Fe3
4 、Co被着γ−Fe2 3 、Co被着Fe3 4
CrO2 等が挙げられる。金属磁性粉末としては、例え
ば、Fe、Co、Ni、Fe−Co、Fe−Ni、Fe
−Co−Ni、Co−Ni、Fe−Co−B、Fe−C
o−Cr−B、Mn−Bi、Mn−Al、Fe−Co−
V等が挙げられ、さらには、これらの種々の特性を改善
する目的で、Al、Si、Ti、Cr、Mn、Cu、Z
n等の金属成分や、Y、Nd等の希土類元素を添加した
ものであってもよい。また、バリウムフェライト等の六
方晶径フェライトや、炭化鉄や窒化鉄等も使用可能であ
る。
【0079】また、磁性層を形成する際に用いる結合剤
樹脂としては、特に種類は限定されず、従来公知のもの
をいずれも適用可能である。例えば、塩化ビニル−酢酸
ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアル
コール共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−マレイン酸
共重合体、塩化ビニル−塩化ビニリデン共重合体、塩化
ビニル−アクリロニトリル共重合体、アクリル酸エステ
ル−塩化ビニリデン共重合体、メタクリル酸エステル−
塩化ビニリデン共重合体、メタクリル酸エステル−スチ
レン共重合体、熱可塑性ポリウレタン樹脂、ポリフッ化
ビニル、塩化ビニリデン−アクリロニトリル共重合体、
ブタジエン−アクリロニトリル共重合体、アクリロニト
リル−ブタジエン−メタクリル酸共重合体、ポリビニル
ブチラール、ポリビニルアセタール、セルロース誘導
体、スチレン−ブタジエン共重合体、ポリエステル樹
脂、フェノール樹脂、フェノキシ樹脂、エポキシ樹脂、
熱硬化性ポリウレタン樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、
アルキド樹脂、尿素−ホルムアルデヒド樹脂等である。
【0080】また、本発明の磁気記録媒体を構成する磁
性層2へ、必要に応じて脂肪酸エステル等の潤滑剤、カ
ーボンブラック等の帯電防止剤、アルミナ等の研磨剤、
各種防錆剤、各種分散剤等を必要に応じて加えてもよ
い。これらの潤滑剤、帯電防止剤、研磨剤、防錆剤およ
び分散剤は、従来公知のものをいずれも使用することが
できる。
【0081】具体的には、帯電防止剤としては、カーボ
ンブラック、グラファイト、酸化錫−酸化アンチモン複
合酸化物、酸化チタン−酸化錫−酸化アンチモン複合酸
化物、サポニン等の天然界面活性剤、アルキレンオキサ
イド系、グリセリン系、グリシドール系等のノニオン系
界面活性剤、高級アルキルアミン、第4級アンモニウム
塩類、ピリジンその他の複素環類、ホスホニウムまたは
スルホニウム等のカチオン系界面活性剤、カルボン酸、
スルホン酸、リン酸、硫酸エステル等の酸性基を含むア
ニオン系界面活性剤、アミノ酸類、アミノスルホン酸
類、アミノアルコールの硫酸またはリン酸オエステル等
の両性界面活性剤等が挙げられる。
【0082】また、研磨剤としては、溶融アルミナ、α
−アルミナ等の各種アルミナ、炭化珪素、酸化チタン、
酸化クロム、コランダム、人造コランダム、人造ダイヤ
モンド、ザクロ石、エメリ、シリカ等がいずれも使用可
能である。これらの研磨剤は、平均粒子径0.05〜
1.0〔μm〕で、0.08〜0.5〔μm〕の大きさ
のものが望ましい。
【0083】また、磁性層に用いる潤滑剤としては、例
えばカプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチ
ン酸、ステアリン酸、オレイン酸、エライジン酸、リノ
ール酸、リノレン酸等の脂肪酸が挙げられる。また、脂
肪酸エステルとしては、カプリル酸ブチル、カプリル酸
オクチル、ラウリン酸エチル、ラウリン酸ブチル、ラウ
リン酸オクチル、ミリスチン酸エチル、ミリスチン酸ブ
チル、ミリスチン酸オクチル、ミリスチン酸2エチルヘ
キシル、パルミチン酸エチル、パルミチン酸ブチル、パ
ルミチン酸オクチル、パルミチン酸2エチルヘキシル、
ステアリン酸エチル、ステアリン酸ブチル、ステアリン
酸イソブチル、ステアリン酸オクチル、ステアリン酸2
エチルヘキシル、ステアリン酸アミル、ステアリン酸イ
ソアミル、ステアリン酸2エチルペンチル、ステアリン
酸2ヘキシルデシル、ステアリン酸イソトリデシル、ス
テアリン酸アミド、ステアリン酸アルキルアミド、ステ
アリン酸ブトキシエチル等があり、これらを単独で用い
てもよいし、あるいは複数個組み合わせて用いてもよ
い。
【0084】なお、磁性層2の耐久性を向上させるため
に、硬化剤を添加することもできる。具体的には、ポリ
イソシアネート系化合物、ポリエポキシ化合物に代表さ
れるような熱硬化性樹脂や、電子線反応型硬化性樹脂等
が挙げられる。これらを単独で用いてもよいし、あるい
は、複数を組み合わせて用いてもよい。
【0085】また、本発明の磁気記録媒体を構成する磁
性層を形成するには、用いる結合剤の種類に応じて有機
溶媒を加える。このとき有機溶剤としては、エステル
類、ケトン類、芳香族炭化水素、脂肪族炭化水素、有機
塩素化合物系溶剤等の、従来公知のものが適用すること
ができ、例えば、アセトン、メチルイソブチルケトン、
シクロヘキサノン、等のケトン類、酢酸メチル、酢酸エ
チル、酢酸ブチル、乳酸エチル、エチレングリコールモ
ノアセテート等のエステル類、ベンゼン、トルエン、キ
シレン等の芳香族炭化水素、メチレンクロライド、エチ
レンクロライド、四塩化炭素、クロロホルム、ジクロル
ベンゼン等のハロゲン化炭化水素等がいずれも適用可能
である。
【0086】本発明の磁気記録媒体を構成する磁性層
や、その他の各層の材料を、分散させたり、混合したり
するために用いる分散機や混練機は、従来公知のものを
いずれも使用することができる。例えば、ロールミル、
ボールミル、サンドミル、アジター、ニーダー、エクス
トルーダー、ホモジナイザー、超音波分散機等を適用す
ることができる。
【0087】本発明の磁気記録媒体の磁性層は、所要の
材料を分散して得られた磁性塗料を、非磁性支持体上に
塗布し、乾燥し、カレンダー処理を行って形成する。こ
の磁性塗料を塗布する方法としては、従来公知の方法を
いずれも適用することができる。具体的には、グラビア
コーター、キスコーター、ワイヤーバーコーター、リバ
ースコーター、ディッピングコーター、ダイコーター等
が使用可能である。
【0088】
【発明の効果】本発明の磁気記録媒体によれば、磁性層
に供給されたキレート配位子を有する化合物が、磁気ヘ
ッドに生じた焼き付きを除去するので、磁気記録媒体の
多数回の繰り返し走行における出力の劣化を回避でき
た。
【0089】また、本発明の磁気記録媒体においては、
磁性層に供給されたキレート配位子を有する化合物が、
磁気ヘッドに生じた焼き付きを除去するので、磁気ヘッ
ドの磨耗を回避することができ、製品の信頼性を向上さ
せることができた。
【0090】本発明の磁気記録媒体においては、キレー
ト配位子化合物供給層の中に、このキレート配位子を有
する化合物と反応する原子を含ませない構成としたの
で、磁性層の表面に、充分な量のキレート配位子を有す
る化合物を供給することができ、磁気ヘッドに生じた焼
き付きを除去するので、磁気記録媒体の多数回の繰り返
し走行における出力の劣化を効果的に回避できた。
【0091】本発明の磁気記録媒体の製造方法によれ
ば、特に、予め無機粉末と結合剤樹脂とを分散させて無
機粉末分散塗液を作製しておき、その後、この無機粉末
分散塗液中に、キレート配位子を有する化合物を添加し
て、キレート配位子を有する化合物含有塗料を作製し、
これを用いてキレート配位子化合物供給層を形成するこ
ととしたため、キレート配位子を有する化合物を吸着し
てしまう無機粉末を用いた場合にも、この無機粉末を、
結合剤樹脂により被覆してしまうことができ、キレート
配位子を有する化合物の吸着を低減させることができ
た。これにより、磁性層表面に供給させるキレート配位
子を有する化合物の量を、充分に安定して多く確保で
き、磁気記録媒体の走行とともに磁気ヘッドに付着した
焼き付きを、効果的に除去できる磁気記録媒体が得られ
た。
【0092】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の磁気記録媒体の一例の概略断面図を示
す。
【図2】本発明の磁気記録媒体を巻回したときの、積層
状態の一部の概略断面図を示す。
【図3】本発明の磁気記録媒体の他の一例の概略断面図
を示す。
【図4】キレート配位子を有する化合物の一例の化学式
を示す。
【図5】キレート配位子を有する化合物の一例の化学式
を示す。
【図6】キレート配位子を有する化合物の一例の化学式
を示す。
【符号の説明】
1 非磁性支持体、2 磁性層、3 バックコート層、
4 中間層、10,20 磁気記録媒体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // C09D 175/06 C09D 175/06 Fターム(参考) 4J038 DG111 HA026 JB29 JB31 KA02 KA08 5D006 BA19 CA04 CC02 EA01 FA05 5D112 AA03 AA08 AA22 BD07

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非磁性支持体と、磁性層と、キレート配
    位子を有する化合物を上記磁性層に対して供給するよう
    になされているキレート配位子化合物供給層とを有し、 上記キレート配位子化合物供給層には、キレート配位子
    を有する化合物と反応する原子が含まれないようになさ
    れていることを特徴とする磁気記録媒体。
  2. 【請求項2】 非磁性支持体上の一主面に、磁性層を形
    成する工程と、 無機粉末と、結合剤樹脂とを分散させて無機粉末分散塗
    液を作製する工程と、 上記無機粉末分散塗液中に、キレート配位子を有する化
    合物を添加して、キレート配位子を有する化合物含有塗
    料を作製する工程と、 上記キレート配位子を有する化合物含有塗料により、キ
    レート配位子化合物供給層を形成する工程とを有し、上
    記キレート配位子化合物供給層には、キレート配位子を
    有する化合物と反応する原子を含ませないようにしたこ
    とを特徴とする磁気記録媒体の製造方法。
  3. 【請求項3】 上記キレート配位子を有する化合物と反
    応する原子が、Co原子あるいはFe原子であることを
    特徴とする請求項1に記載の磁気記録媒体。
  4. 【請求項4】 上記キレート配位子化合物供給層が、上
    記非磁性支持体上の一主面に形成された磁性層とは反対
    側の、他の主面に形成されて成るバックコート層である
    ことを特徴とする請求項1に記載の磁気記録媒体。
  5. 【請求項5】 上記キレート配位子化合物供給層は、上
    記磁性層と、上記非磁性支持体との間に形成された中間
    層であることを特徴とする請求項1に記載の磁気記録媒
    体。
  6. 【請求項6】 磁気記録媒体の表面から、キレート配位
    子を有する化合物の量を、炭素数1以上5以下の1級ア
    ルコールを用いて抽出させたとき、上記キレート配位子
    を有する化合物の抽出量が、0.5〔mg/m2 〕以上
    20.0〔mg/m2 〕以下であることを特徴とする請
    求項1に記載の磁気記録媒体。
  7. 【請求項7】 磁気記録媒体の表面から、キレート配位
    子を有する化合物の量を、エチルエーテルを用いて抽出
    させたとき、上記キレート配位子を有する化合物の抽出
    量が、0.5〔mg/m2 〕以上20.0〔mg/
    2 〕以下であることを特徴とする請求項1に記載の磁
    気記録媒体。
  8. 【請求項8】 上記キレート配位子を有する化合物が、
    2,2' −ビピリジンであることを特徴とする請求項1
    に記載の磁気記録媒体。
  9. 【請求項9】 上記キレート配位子を有する化合物が、
    1,10−フェナントロリンであることを特徴とする請
    求項1に記載の磁気記録媒体。
JP34799899A 1999-12-07 1999-12-07 磁気記録媒体と磁気記録媒体の製造方法 Abandoned JP2001167428A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP34799899A JP2001167428A (ja) 1999-12-07 1999-12-07 磁気記録媒体と磁気記録媒体の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP34799899A JP2001167428A (ja) 1999-12-07 1999-12-07 磁気記録媒体と磁気記録媒体の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001167428A true JP2001167428A (ja) 2001-06-22

Family

ID=18394057

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP34799899A Abandoned JP2001167428A (ja) 1999-12-07 1999-12-07 磁気記録媒体と磁気記録媒体の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001167428A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6927405B2 (ja) 磁気記録媒体
JP2005228377A (ja) 磁気テープ
JPH11250449A (ja) 磁気テープ
US20040185227A1 (en) Magnetic recording medium
JP2002183942A (ja) 磁気テープ
JP4335998B2 (ja) 磁気記録媒体および磁気記録再生方法
JP2007265547A (ja) 磁気記録媒体
JP2001167428A (ja) 磁気記録媒体と磁気記録媒体の製造方法
JP3852198B2 (ja) 磁気記録媒体
JP2001006148A (ja) 磁気記録媒体およびその製造方法
JP2002367152A (ja) 磁気記録媒体およびその製造方法
JPH10134337A (ja) コンピュータデータ記録用磁気テープ
JP4335093B2 (ja) 磁気記録媒体
JP2622760B2 (ja) 磁気記録媒体の製造方法
JP3195836B2 (ja) 磁気記録媒体
JP3850106B2 (ja) 磁気記録媒体
JP2000155935A (ja) 磁気記録媒体
JP2000090431A (ja) 磁気テープ及びその製造方法
JP2002123928A (ja) 磁気テープ
JP2002123934A (ja) 磁気テープの製造方法
JP2000011355A (ja) 磁気記録媒体
JP2006323892A (ja) 磁気記録媒体
JPH1069628A (ja) コンピュータデータ記録用磁気テープ
JP2000090430A (ja) 磁気テープ
JPH1021522A (ja) 磁気記録媒体

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060313

A762 Written abandonment of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A762

Effective date: 20070629