JP2001166648A - 取替え可能カートリッジのような消耗品の状態を検出するための装置および方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 設置されているカートリッジが新しいか使用
されたものであるかを、能動検知装置の費用を追加せず
に検出することにある。 【解決手段】 トナーカートリッジ１４の動作状態を検
出するための装置１２において、トナーカートリッジ１
４の回転可能部材２５と連絡するよう構成され、回転可
能部材２５を回転させるよう動作する駆動モータ１６
と、モータ１６と結合し、モータ１６により発生するト
ルクを測定するよう動作するトルク検出装置５７と、回
転可能部材２５を回転させるときモータ１６により発生
するトルクを表し且つ回転可能部材２５の動作状態の変
化を表す少なくとも一つの目標値を保存するよう動作す
るデータ記憶装置５６と、トルク検出装置５７およびデ
ータ記憶装置５６と連絡し、トルクの測定値とトルクの
目標値とを比較して回転可能部材２５の動作状態に変化
が生じたことを確認するよう動作する処理回路５８とを
備えている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、レーザプリンタ
・カートリッジのような消耗品に関するものであり、更
に詳しくは、このような消耗品の状態を検出する技術に
関する。

【０００２】

【従来の技術】多数の様々な印刷装置が取替え可能トナ
ーカートリッジを利用している。例えば、レーザプリン
タ、多重機能周辺装置（ＭＦＰ）および複写機械は、装
置がトナーを現存するカートリッジから使い尽くしたと
き、ユーザが迅速且つ効率良くトナーを補給することが
できるようにする取替え可能トナーカートリッジを備え
て設計されている。ユーザが文書を印刷しようとしてい
る間に、カートリッジがトナーを予想外に使い果たすと
取替え可能トナーカートリッジの使用に関連する一つの
問題が生ずる。しばしば、ユーザはカートリッジを取り
替える仕方に習熟していないので、カートリッジを取り
替えたくなく、または文書の出力仕事の作成を完了する
必要のためカートリッジを取り替えるのを急いでいる。
したがって、取替え可能カートリッジのような消耗品の
寿命の終わりを予測する必要性が存在しており、トナー
カートリッジを取り替える必要性をユーザに指示する幾
つかの技術が、この分野の現時点において公知である。

【０００３】以前に手掛けられた一つの問題には、現存
するトナーカートリッジの使用状態、すなわち、トナー
カートリッジが新しいか使用されたものであるかを決定
することが関係している。レーザプリンタおよび複写機
は共に、実施された使用状態の特徴を備えている。取替
え可能トナーカートリッジの使用状態を決定する従来の
解決方法は、光学的または磁気的センサ、ヒューズなど
のような幾つかの技術の一つによるトナーレベルの積極
的検出を必要としている。しかし、これらの解決方法
は、カートリッジに別のハードウエアを追加する必要が
あり、印刷エンジンをこの仕事が達成するよう設計する
必要もある。これら解決方法の利用は、印刷および複写
の技術では理解されている。しかし、これら解決方法
は、製品に複雑さと費用を追加することになる。

【０００４】最近、顧客達は、レーザプリンタ用トナー
カートリッジのような消耗品を管理する能力を望んでき
ている。消耗品を管理するためには、特にネットワーク
の環境において、周辺装置、またはプリンタの動作につ
いて別の情報を得る必要がある。トナーカートリッジが
新しいか使用したものであるかを決定する能力は、消耗
品を管理するときの情報の核心的部分となってきてい
る。プリンタは、トナーカートリッジが新しいか使用し
たものであるかを検出できれば、消耗品の管理を強化す
ることができる。このような能力がなければ、消耗品を
管理するに必要な情報が失われ、トナーカートリッジの
使用モデルが妥協して処理されることになる。

【０００５】現存する製品について、カートリッジが新
しいか使用されたものであるかを監視する最近の試みが
幾つか行われている。このような技術の一つとしては、
主として連続する印刷仕事中に使用された画素を数える
ことにより、トナーレベルを決定している。しかし、こ
のような技術は、フィードバック解法を与えていない。
したがって、トナーカートリッジ内の実際のトナーレベ
ルが物理的に決定されないことになる。例えば、紙詰ま
りまたは他の或る機能不良のために、ユーザがトナーカ
ートリッジを取り外して、再設置するたびに、新しいカ
ートリッジが正確に設置されたかを尋ねるため、プリン
タがユーザに催促する必要がある。顧客の答えが正しい
と仮定した場合、プリンタは、ユーザまたは顧客に答え
るという不便が追加して生ずるだけで、画素を正しく数
えて残っているトナーのレベルを決定できる。しかし、
顧客がこの催促に正しく答えなければ、または全く答え
なければ、トナーレベルの機能が不正確になる。したが
って、周辺装置、またはプリンタが、消耗品の管理を強
化するために利用可能なこのような情報を所持するよう
に、トナーカートリッジの状態を正確に監視するための
改良された廉価な手法を提供する必要性が存在する。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】したがって、トナーカ
ートリッジのような消耗品の状態を、センサおよびヒュ
ーズのような能動検知装置の費用を追加せずに、検出す
る必要性が存在する。更に、取替え可能トナーカートリ
ッジの動作状態を、オペレータまたはユーザの誤り、ま
たは不注意を生ずる可能性がないようにして、決定する
ための正確で低価格の技術を提供する必要性が存在す
る。

【０００７】

【課題を解決するための手段】設置されているカートリ
ッジが新しいか使用されたものであるかを、センサおよ
びヒューズのような能動検知装置の費用を追加せずに、
検出する装置および方法が提供されている。更に、トナ
ーカートリッジのような消耗品の状態を決定する装置お
よび方法が提供されている。

【０００８】一つの局面によれば、プリンタ用消耗品の
状態を検出する装置が提供されている。この装置は、消
耗品カートリッジ、駆動モータ、電流測定装置、メモ
リ、および処理回路を備えている。消耗品カートリッジ
は、カートリッジに支持された回転可能部材を有してい
る。モータは、回転可能部材を回転させるよう構成され
ている。電流測定装置は、モータに関連し、モータを流
れる電流を測定するよう動作する。メモリは、モータを
流れる電流に対応し且つ回転可能部材の状態の変化を示
す所定の値を保存するよう構成されている。処理回路
は、電流測定回路およびメモリに結合され、電流測定値
が電流の所定値に対応するときを決定するよう動作す
る。また、この処理回路は、消耗品カートリッジの状態
を識別する。

【０００９】他の局面によれば、トナーカートリッジの
動作状態を検出する装置が提供されている。この装置
は、駆動モータ、トルク検出装置、データ記憶装置およ
び処理回路を備えている。モータは、トナーカートリッ
ジの回転可能部材と連絡し、回転可能部材を回転させる
よう動作すべく構成されている。トルク検出装置は、モ
ータと結合され、モータが発生するトルクを測定するよ
う動作する。データ記憶装置は、回転可能部材を回転さ
せるとき、モータが発生するトルクを表し且つ回転可能
部材の動作状態の変化を示す少なくとも一つの目標値を
保存するよう動作する。処理回路は、トルク検出装置お
よびデータ記憶装置と連絡し、トルクの測定値とトルク
の目標値とを比較し、回転可能部材の動作状態に変化が
生じたことを確認する。

【００１０】更に他の局面によれば、取替え可能カート
リッジの動作状態を決定する方法が提供されている。こ
の方法は、カートリッジの回転可能部材を回転させて駆
動するよう構成された駆動モータおよび回転可能部材を
駆動するとき駆動モータに流れる電流を検出するよう構
成された電流測定装置を準備するステップと、駆動モー
タに流れる電流を電流測定装置を用いて検出するステッ
プと、電流の検出値をカートリッジの動作状態の変化を
表す所定値と比較するステップと、電流の検出値と電流
の所定値との比較に基づきカートリッジの動作状態を決
定するステップとを備えている。

【００１１】一つの長所は、能動検知装置に関連する別
の費用および複雑さを追加することなく消耗品の状態を
検出する能力である。他の長所は、使用状態のような取
替え可能消耗品の状態、または取替え可能消耗品に関連
する少なくとも一つの物理的状態を検出できることによ
り与えられる。

【００１２】本発明の好適な実施形態を、本発明を実用
化する最良の態様を実施する例を描いた添付図を参照し
て以下に説明する。

【００１３】

【発明を実施する形態】本発明のこの開示は、合衆国特
許法「科学および有用技術を促進する」という本質的目
的を推進するために提出されるものである。合衆国憲法
第８章第１条。

【００１４】次に、添付図で図示した出願人の発明の好
適実施形態を詳細に参照する。本発明を一つ以上の好適
な実施形態を参照して説明するが、この説明は、本発明
をこのような実施形態に限定するつもりはなく、本発明
は付記した特許請求の範囲の範囲内に入る同等案、修正
案、および変形例を包含するつもりであることが理解さ
れる。出願人の発明の完全な理解を与えるためにこの説
明では別の細目を示しているが、本発明はこれら特定の
細目がなくても実施できることも理解される。

【００１５】図１は、参照数字１２で識別された装置を
備えている本発明による特徴を取り入れたプリンタ１０
の形態を成す周辺装置を示しており、この装置はプリン
タの消耗品の状態を検出するものである。検出装置１２
は、駆動モータ１６および電子装置組立体４８を備えて
いる。検出装置１２は、第１の歯車列１８により消耗品
カートリッジ１４と協働して、印刷動作中、光伝導体
（ＰＣ）ドラム２２を回転可能に駆動する。一つの構造
によれば、光伝導体（ＰＣ）ドラム２２は有機光伝導性
（ＯＰＣ）ドラムである。しかし、他の形態の光伝導体
ドラムを利用できることは理解される。ＯＰＣドラム２
２は、第２の歯車列２０を介して現像剤ロール２４と共
に回転駆動される。第３の歯車列２１が現像剤ロール２
４の回転により複数の混合パドル２８を駆動する。混合
パドル２８は、現像剤ロール２４を介してＯＰＣドラム
２２の表面に分配するためのトナーが入っているトナー
供給品貯蔵ハウジング２６の内部に設置されている。

【００１６】図１に示したように、カートリッジ１４
は、トナーカートリッジの形態に構成された消耗品カー
トリッジである。しかし、消耗品カートリッジ１４は、
光伝導性ドラムを支持する支持構造、少なくとも一つの
混合パドルが設けられたトナーを運ぶハウジング、また
は駆動モータ１６により、直接にまたは間接に、回転駆
動され、モータに関連する動作状態の変化により、およ
び回転可能部材により加えられる回転抵抗の変化から生
ずる駆動モータ１６を介して検出可能な抵抗を加えるこ
とができる回転可能部材を有する他の消耗品とすること
ができることも理解される。

【００１７】図１にも示したように、カートリッジ１４
は、カートリッジにより支持され且つ駆動モータ１６に
より、直接にまたは間接に、回転させられる回転可能部
材２５を有している。一つの構造によれば、回転可能部
材２５は図１で現像剤ロール２４の形態で描かれてい
る。しかし、光伝導性ドラム２２およびパドル２８は、
回転可能部材である他に、（図２に示したように）歯車
７４〜７７でもあることも理解される。

【００１８】本発明は、現像剤ロールがトナーと共に取
り替えるよう支持されている通常のトナーカートリッジ
を用いて教示されているが、本発明を、現像剤ユニット
に関して、カラートナーユニットの内部で、および必ず
しもすべての動作構成要素がカートリッジの内部に支持
されておらず、回転可能部材が関連装置の駆動モータと
回転可能に係合して設置されている他の消耗品カートリ
ッジで実施できることが理解される。したがって、トル
クの変動をモータで監視できるように駆動モータと係合
して共に回転するよう設けられ、且つ回転可能部材（ま
たは他の共に回転する部材）の動作状態の予測を可能と
する回転可能部材を有するどんな装置も出願人の発明を
利用する価値があり、付記した特許請求の範囲内に包含
されていると考えられる。

【００１９】図１に示したように、紙３０のシートは、
画像がその上に移される光伝導性ドラム２２に対して分
配するために、複数の供給ローラ３２により分配され
る。動作中、プリンタ１０は、光伝導性ドラム２２の各
完全回転で画像形成動作の１完全サイクルを行い、この
場合、電子写真式プリンタ１２は、光伝導性ドラム２２
を横断して走査、露出する固体レーザ４４を利用し、ド
ラム２２の上に潜像を作る。続いて、粉末トナーをハウ
ジング２６から現像剤ロール２４により分配し、トナー
をドラム２２の上にある潜像に沿って付着させるように
する。

【００２０】図１に示したように、プリンタ１０は、光
伝導性ドラム２２の各完全回転で画像形成動作の１完全
サイクルを行う。ドラム２２上のプロセス開始点（図示
せず）から始め、充電コロナ、充電ワイヤ、充電ロー
ラ、または他の充電装置３４が光伝導性ドラム２２を静
電的に充電する。続いて、組合せプリンタ・画像光学配
列、またはレーザ４４が光伝導性ドラム２２を画像光パ
ターンに露出し、前のステップで作った一様帯電区域の
選択的放電を行い、静電画像を生ずる。次に、トナーカ
ートリッジ１４は、静電的に帯電した（黒または着色し
た）粉末トナー粒子をドラム２２の光伝導性表面に配給
し、ドラム２２の上の光伝導体を選択的に付着した粒子
または適切に帯電した領域で現像する。第２のまたは放
電コロナ３６が紙３０の裏側を放電し、トナーが光伝導
性ドラム２２から紙３０の上に移され、そこで紙３０お
よびドラム２２が放電コロナ３６の領域で接触するよう
にする。続いて、一対の熱い融着ローラ３８を備えた融
着ステーションが、移された粉末トナーを紙３０の上に
熱的に融着する。他に、放電ランプ４２がドラム２２の
表面を完全に放電してからコロナワイヤ３４により再放
電するように構成されている。最後に、清掃刃４０を備
えた清掃ステーションが光伝導性ドラム２２の表面から
残留トナーを清掃し、ドラム２２上の初期プロセス開始
点から始まるサイクルを再び開始できるようにしてい
る。

【００２１】動作中、現像剤または現像用ロール２４
は、トナーをハウジング２６の中にあるトナー浴から光
伝導性ドラム２２の上に移す。通常、鉄のような強磁性
材料が含浸されている細かい熱可塑性プラスチック粒子
から成る乾燥トナーが使用されている。現像剤ロール２
４は、トナーを吸引する負極を有する内部磁石を備えて
いる。摩擦電気帯電が粒子に負電荷を生ずる。現像剤ロ
ール２４は、帯電トナーをドラム２２上の画像区域に跳
ね返すように電気的にバイアスされている。このように
して、トナーが光伝導性ドラム２２の上に移され、そこ
にレーザ４４により伝えられた画像を複製するパターン
を形成するようになる。

【００２２】図１に示したように、電子回路組立体４８
は、制御回路５０、フォーマッタ５２およびレーザ駆動
制御器５４を備えている。通常、制御回路５０は、電子
装置が取付けられている制御回路板を備えている。同様
に、フォーマッタ５２は通常、電子装置が取付けられて
いるフォーマッタ板を備えている。制御回路５０は、デ
ータ記憶装置（またはプログラム可能記憶装置）５６お
よびマイクロプロセッサ（または処理回路）５８を備え
ている。同様に、フォーマッタ５２は、プログラム可能
記憶装置６０、マイクロプロセッサ（または処理回路）
６２、可変周波数クロック６４およびページバッファ６
６を備えている。

【００２３】図２は、（図１）第２の歯車列２０により
与えられる機械的抵抗器、または抵抗要素６８を示して
いる。しかし、このような形体を第１の歯車列１８また
は第３の歯車列２１、または他の（図１の）トナーカー
トリッジ１４に関連する回転可能構成要素にすることが
できることが理解される。更に詳細に述べれば、機械的
抵抗器６８は、好適にはトナーカートリッジ・ハウジン
グと一体に成形される剛い構造的フィンガ７０により形
成され、光伝導性ドラム２２の端に沿って歯車７４の最
も端の表面から半径方向内側に突出している。歯車７４
はプラスチック材料から形成され、それと一体に形成さ
れた分離タブ７２が直接成形されている。駆動モータお
よび歯車類（図示せず）により歯車７４を介してドラム
２２が回転すると、ドラム２２および歯車７４が回転
し、タブ７２がフィンガ７０と接触係合し、そこからタ
ブ７２を分離するようになっている。タブ７２は歯車７
４に形成されているが、フィンガ７０を歯車７４に設
け、分離タブ７２をトナーカートリッジ・ハウジングと
一体に成形できることが理解される。更に随意に、タブ
７２および/または剛い構造的フィンガ７０を歯車７５
〜７７のいずれかに、または駆動モータにより使用され
る電流が増加するにつれて明らかになる物理的抵抗を加
えることができるトナーカートリッジ上のどれか別の移
動部材に取付け、トナーカートリッジの「新しい状態」
を検出するようにすることができる。

【００２４】このような機械的抵抗器６８は、駆動モー
タを回転させるのに必要なトルクの増大に対応する、主
駆動モータにより使用される電流引き出しのスパイクを
発生するために使用される。このような電流引き出しの
増大は、（図１の）出願人の検出装置１２の処理回路に
より検出可能である。したがって、図１の処理回路５８
は、駆動モータと結合し、駆動モータが発生するトルク
を主駆動モータが使用する電流引き出しを検出すること
により測定するよう動作するトルク検出装置５７を与え
る。したがって、処理回路５８も電流測定装置５９を与
える。図２に示したように、歯車列２０は共に回転する
ように結合された複数の歯車７４〜７７で示されてい
る。歯車７４は光伝導性ドラム２２の一端に取付けら
れ、歯車７５は現像剤ロール２４の対応する端に取付け
られている。別の歯車７６および７７は、トナーカート
リッジ内の関連構成要素を駆動するのに適する別の歯車
を備えている。例えば、歯車７６および７７を使用して
混合パドル２８および現像剤ロール２４を共に結合し、
第３の歯車列２１に対応させることができる。歯車７４
〜７７の特定の大きさおよび構成は、ドラム２２、ロー
ル２４の直径および付随する構成要素を駆動する必要の
ある速度によって変わることが理解される。歯車７４〜
７７を必ずしも実際の大きさおよび構成に合わせて図示
してはないが、機械的抵抗器６８の動作を図解する目的
で簡略形態で図示してあることが理解される。例えば、
歯車７４〜７７は、それぞれの関連回転部材の相対回転
速度を調節するよう構成された数組の減速歯車を備える
ことができる。したがって、個別歯車７４〜７７を、隣
接共回転歯車間に歯車減速を加えるよう構成された、様
々な直径の隣接部分を有する複合歯車として形成できる
ことが理解される。したがって、歯車７４〜７７の特定
の構造は、機械的抵抗器６８の特徴を出願人の発明の実
施に分与するようにタブ７２を特に設けること以外、出
願人の発明の実施に密接な関係があるものではない。

【００２５】歯車列の一つの構造の詳細は、現時点で当
該技術に理解されている構造に従い米国特許第５，８１
２，１８３号に開示されている。このような米国特許第
５，８１２，１８３号を、現時点で当該技術に理解され
ている一つの構造を例示するものとして、ここに参考の
ために記載しておく。

【００２６】図１に描いた出願人の発明の検出装置１２
は、主駆動モータ１６により引き出される電流を測定
し、このような電流引き出し測定値を（図１の）トナー
カートリッジ１４の特性トルク/電流寿命曲線の知識お
よび典拠と比較するプリンタ１０の能力から構成されて
いる。新しいカートリッジをプリンタに挿入すると、図
１のプリンタは当該技術で現時点で理解されている多数
の技術のどれによってでもカートリジの存在を検出で
き、駆動モータ１６が引き出す電流を熟視する検出計画
を或る時間長にわたり実行する。一つの手法には、駆動
モータ１６に結合している印刷エンジンにより引き出さ
れる電流を監視することがある。このようなデータを集
めると、それをプリンタ１０内に入っている、例えば、
（図１の）フォーマッタ５２の記憶装置６０の中にある
特性ルックアップ・テーブルと比較する。

【００２７】図２に示したように、機械的抵抗は、特性
トルク/電流曲線がトナーカートリッジを新しいトナー
カートリッジであるとして容易に識別するスパイクを備
えているように歯車列２０の回転抵抗の人工的スパイク
を発生する構造的フィンガ７０と分離タブ７２が係合す
ると、加えられる。タブ７２が分離すると、機械的抵抗
器６８は使用不能になり、トナーカートリッジの正常ト
ルク/電流曲線が実現される。多数の機械的抵抗器のど
れでも図２の機械的抵抗器６８の代わりに置き換えるこ
とができることが理解される。例えば、多数の分離タ
ブ、ブラケット、カム抵抗などのどれでもこのような抵
抗を加えるのに使用できる。このような回転抵抗を加え
る能力は、トナーカートリッジが「新しい」状態にある
か、「使った」状態にあるかをプリンタが決定できるよ
うにする。このような情報は、プリンタおよび/または
付随するホストコンピュータ（図示せず）の中にある現
時点で利用できる多数の消耗品管理モジュールのどれに
でも入力可能となっている。

【００２８】動作中、有機光伝導性（ＯＰＣ）ドラム２
２の表面状態が、該ドラム２２の正しい機能遂行に対し
て致命的になる。ドラム２２の表面レオロジーは、該ド
ラム２２の全表面状態を決定する際の一因子である。ド
ラム２２の表面レオロジーは、ドラム２２が歯車列１
８，２０および２１を介して駆動するとき、駆動モータ
１６に必要な電流を監視することが本発明により測定で
きる。駆動モータにより引き出される電流の監視は、フ
ォーマッタ５２に入っている印刷エンジンを監視するこ
とにより行われる。印刷エンジン内部のこのようなパラ
メータを監視すれば、光伝導性ドラム２２の寿命、およ
びドラム２２の表面状態のような因子の予測が可能とな
る。

【００２９】ヒューレット・パッカードのＬａｓｅｒＪ
ｅｔ ５Ｓｉレーザプリンタを用いた初期の実験研究か
ら、トナーカートリッジを駆動するのに必要なトルクは
トナーカートリッジの年令とともに増大することが示さ
れている。このようなトナーカートリッジは、光伝導性
ドラム２２を回転させるのに使用される、図１および図
２に示したような歯車、および（図１の）混合パドル２
８のような撹拌機構を備えている。この観察は、トナー
カートリッジの寿命の終わり近くでは、存在するトナー
が少なく、それにより混合パドル２８により撹拌機構へ
加えられる抵抗が少ないので、最初は直感的には現れな
い。寿命の初期に、混合パドル２８は、トナーカートリ
ッジの使用の始めに必要なトルクを増大させるのに十分
な抵抗を増大させると考えられる。

【００３０】しかし、研究によれば、混合パドル２８が
光伝導性ドラム２２の表面状態の変化から生ずる、トナ
ーカートリッジの使用中に加わる追加トルクによる相殺
よりも多いため、追加トルクが必要であることがわかっ
た。更に詳細に記せば、光伝導性ドラム２２の表面状態
の劣化は、終始、トナーレベルが減少するにつれて混合
パドル２８がトルクを減らすよりも多く必要トルクを増
大させる。図３および図４は、以下に説明するが、試験
した二つの異なる形式のカートリッジについて、トルク
のこのような増大を示すトルク対時間のプロットを備え
ている。このような結果は、現在試験中のトナーカート
リッジの更に大きい母集団の実験的表現を示すものであ
る。

【００３１】図３および図４に示したように、トルク
は、トナーカートリッジ駆動組立体を回転させるため
に、一実施形態ではステッパモータから成る（図１の）
駆動モータ１６が必要とする電流を測定することにより
推論された。図３および図４の双方で見ることができる
ように、トルクの量は一般にプリンタにより印刷される
ページの数とともに、終始、増大する。

【００３２】例えば、図３は、終始連続的に分配されて
いる印刷仕事に対するトルク対時間を示している。特性
トルク対時間の曲線を作成するために、単純な曲線が最
も良く適合する。すなわち、トルク対時間の曲線の局部
的ふらつきを平坦化するために図３のデータを通じて最
小二乗曲線が適合する。

【００３３】図４に示したように、連続印刷モードで印
刷している印刷エンジンについてトルクは時間に対して
プロットされている。今度も、特性トルク対時間の曲線
は、図４からのデータを図４に提示されているデータに
最良適合曲線を適合させることにより平滑にすることに
より作成されている。

【００３４】法令に従い、本発明を構造および方法の特
徴に関して多かれ少なかれ特有の言語で説明してきた。
しかし、ここに開示した手段が本発明を有効にする好適
形態から構成されているので、本発明は、図示して説明
した特定の特徴に限定去れないことを理解すべきであ
る。したがって、本発明は、同等性の原理に従って適切
に解釈される付記した特許請求の正しい範囲内にあるそ
の形態または修正案のいずれについても権利を主張する
ものである。

【００３５】

【発明の効果】十分な印刷品質を確保するためには、光
伝導性ドラムの表面状態を清掃し、妥当な限界を越えて
磨耗することのないようにする必要がある。現時点にお
いて、光伝導性ドラムの表面状態を決定するのに利用で
きる唯一つの方法は、校正技術によるものである。この
ような技術は、電子写真式プロセス全体を調節する閉ル
ープ系に基づき行う二次的決定から構成されている。し
かし、光学的光伝導性ドラムの故障修理を考慮した特定
の決定は行なわれていない。印刷品質が失敗と考えられ
るほどに粗末である場合には、特に多重構成要素システ
ムがカラーを使用されている場合には、顧客が現像剤カ
ートリッジ、トナーカートリッジ、または光学的光伝導
体カートリッジを変えることを任される。本発明の追加
により、光学的光伝導体ドラムの問題を一層直接的に取
り扱うことができる。

【００３６】本発明により、光伝導性ドラムの光学的光
伝導体（ＯＰＣ）の表面状態は、光伝導体の表面に関し
て独特の測定を行う必要のある、他の電子写真式パラメ
ータによる混乱効果を生ずることなく、決定される。本
発明の方法は、プリンタにハードウェアを追加する必要
がなく、現存するプロセッサに関して少量のデータ処理
が必要なだけであるから、低価格の解法を与える。デー
タ処理には、図３および図４に描いたトルク曲線の「平
滑化」、および「平滑化」曲線と限界との比較の他に形
状および挙動のかなりな変更がある。

【００３７】光学的光伝導体の磨耗を検出する他に、本
発明の技術は、光伝導性ドラムの表面に存在する汚染の
検出を可能とする。汚染物は、光伝導性ドラムの表面の
妨害または潤滑により特性トルク対時間の曲線の一般的
形状の変化を生ずる。いずれの場合でも、ユーザは、光
学的光伝導体表面の不適正な動作により印刷品質（Ｐ
Ｑ）に伴って生ずることのある可能な問題について警告
を受けることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施形態に係るトナーカートリッジ
の動作状態を検出するための装置を利用した電子写真式
（ＥＰ）プリンタの形態を成す周辺装置の概略的部分垂
直断面図である。

【図２】図１のプリンタの拡大概略部分垂直断面図であ
り、トナーカートリッジの有機光伝導性（ＯＰＣ）ドラ
ムに結合している歯車列を示している。

【図３】連続印刷モードで動作する特性トナーカートリ
ッジを使用する連続印刷仕事に対するトルク対時間の特
性プロットである。

【図４】連続印刷モードで動作するプリンタエンジンに
対するトルク対時間の特性プロットである。

【符号の説明】

１０ プリンタ １２ 検出装置 １４ トナーカートリッジ １６ 駆動モータ ２２ 光伝導性ドラム ２４ 現像剤ロール ２５ 回転可能部材 ５６ データ記憶装置 ５７ トルク検出装置 ５９ 電流測定装置

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 キンティン・ティ・フィリップス アメリカ合衆国アイダホ州 83713，ボイ ジー ゴールデンロット 11720

Claims (10)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 トナーカートリッジの動作状態を検出す
   るための装置において、 トナーカートリッジの回転可能部材と連絡するよう構成
   され、前記回転可能部材を回転させるよう動作する駆動
   モータと、 前記モータと結合し、前記モータにより発生するトルク
   を測定するよう動作するトルク検出装置と、 前記回転可能部材を回転させるとき前記モータにより発
   生するトルクを表し且つ前記回転可能部材の動作状態の
   変化を表す少なくとも一つの目標値を保存するよう動作
   するデータ記憶装置と、 前記トルク検出装置および前記データ記憶装置と連絡
   し、前記トルクの測定値と前記トルクの目標値とを比較
   して前記回転可能部材の動作状態に変化が生じたことを
   確認するよう動作する処理回路と、を備えていることを
   特徴とする装置。
2. 【請求項２】 前記回転可能部材が光伝導性ドラムと共
   に回転するよう係合している現像剤ロールを備えてお
   り、前記少なくとも一つの目標値が前記光伝導性ドラム
   の表面状態を表していることを特徴とする請求項１に記
   載の装置。
3. 【請求項３】 前記少なくとも一つの目標値が、前記ト
   ナーカートリッジを駆動するときの前記駆動モータに対
   するトルク対時間値を表すデータの入っているルックア
   ップテーブルを構成していることを特徴とする請求項１
   に記載の装置。
4. 【請求項４】 前記少なくとも一つの目標値が、前記ト
   ナーカートリッジの使用状態を表していることを特徴と
   する請求項１に記載の装置。
5. 【請求項５】 前記トナーカートリッジには、新しい状
   態および使用された状態を含む少なくとも二つの使用状
   態が与えられていることを特徴とする請求項４に記載の
   装置。
6. 【請求項６】 前記回転可能部材に関連し、前記駆動モ
   ータに連絡し、且つ前記トナーカートリッジが新しい使
   用状態にあるとき前記駆動モータが発生するトルクを最
   初に増大させるよう動作する機械的抵抗要素を更に別に
   備えていることを特徴とする請求項１に記載の装置。
7. 【請求項７】 取替え可能カートリッジの動作状態を決
   定する方法であって、 前記カートリッジの回転可能部材を回転駆動するよう構
   成されている駆動モータ、および前記回転可能部材を駆
   動するとき前記駆動モータを流れる電流を検出するよう
   構成されている電流測定装置を設けるステップと、 前記電流測定装置を用いて前記駆動モータを流れる電流
   を検出するステップと、 検出した電流を前記カートリッジの動作状態の変化を表
   す電流の所定値と比較するステップと、 検出した電流と電流の所定値との比較に基づき前記カー
   トリッジの動作状態を決定するステップと、を備えてい
   ることを特徴とする方法。
8. 【請求項８】 前記回転可能部材は光伝導性ドラムと共
   に回転するよう係合しており、電流の前記所定値は前記
   光伝導性ドラムの表面状態を表していることを特徴とす
   る請求項７に記載の方法。
9. 【請求項９】 電流の前記所定値は前記カートリッジの
   前記使用状態を表していることを特徴とする請求項７に
   記載の方法。
10. 【請求項１０】 前記使用状態は、前記カートリッジの
    新しい状態、使用中状態、および完全に使用した状態の
    一つから成ることを特徴とする請求項９に記載の方法。