JP2001165241A - 防振支持具 - Google Patents

防振支持具

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JP2001165241A
JP2001165241A JP35164399A JP35164399A JP2001165241A JP 2001165241 A JP2001165241 A JP 2001165241A JP 35164399 A JP35164399 A JP 35164399A JP 35164399 A JP35164399 A JP 35164399A JP 2001165241 A JP2001165241 A JP 2001165241A
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JP35164399A
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Koji Dohata
浩司 道畑
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Kitagawa Industries Co Ltd
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Kitagawa Industries Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 物品を板材に対して支持する際に要するスペ
ースを狭めに抑え、物品を板材に対して安定して支持し
ながらも、複数個の緩衝部材における共振倍率を低下さ
せた防振支持具を提供すること 【解決手段】 防振支持具1は、ハードディスク装置4
(物品)の側面にねじ止め固定された2個の固定部材1
0と、固定部材10に固定され、筐体の内壁面5(板
材)にねじ止め固定された4個の緩衝部材20、30
と、からなる。この防振支持具1では、4個の緩衝部材
が、上下方向の変形に対するばね定数が異なる2種類の
緩衝部材、即ち、2個の端面凹凸状緩衝部材20及び2
個の端面平坦状緩衝部材30からなるので、4個の緩衝
部材20、30における上下方向の衝撃・振動に対する
共振倍率が低下する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、物品と板材との間
に配置され、該物品または板材で生じた衝撃・振動を緩
和するよう構成された防振支持具に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、電子機器等の物品とシャーシ
等の板材との間に配置され、この物品と板材との間で衝
撃や振動が伝達されるのを防止する防振支持具として、
複数個のゴム状樹脂製の緩衝部材を備え、該複数個の緩
衝部材を物品と板材との間の複数箇所に夫々介在させて
なるものが知られている。そして、この従来の防振支持
具においては、夫々の緩衝部材で同様の衝撃・振動吸収
性能を奏するよう、複数個の緩衝部材が、夫々、同じ材
質からなり、同じ形状及び内部構造を有している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
に物品と板材との間に配置された防振支持具において
は、例えば、物品または板材のうちの一方(例えば、板
材)で、物品から板材に至る軸方向の衝撃・振動が生じ
た場合に、他方(例えば、物品)に伝播される衝撃・振
動をできるだけ小さくすることが要求される。
【0004】つまり、物品から板材に至る軸方向の衝撃
・振動が生じた入力側(例えば、板材側)における衝撃
・振動の加速度ainと、衝撃・振動が伝播された出力側
(例えば、物品側)における衝撃・振動の加速度aout
とを用いて下記式(1)のように定義される加速度比
(衝撃・振動伝達率)Rができるだけ小さくなるよう、
防振支持具における複数個の緩衝部材を構成する必要が
あるのである。
【0005】R=aout/ain …(1) そして、加速度比Rが特に大きくなるのは、複数個の緩
衝部材夫々の共振周波数foにて入力側に衝撃・振動が
生じた場合であるので、このような場合の加速度比であ
る共振倍率R(fo)が低下するよう複数個の緩衝部材
を構成することが必要不可欠である。
【0006】上記従来の防振支持具において、共振倍率
R(fo)が低下するように複数個の緩衝部材を構成す
る一般的手法としては、複数個の緩衝部材夫々における
物品から板材に至る軸方向の長さを一様に長くすること
や、複数個の緩衝部材夫々をなす材料の硬度を一様に低
くすることが考えられる。
【0007】しかし、複数個の緩衝部材夫々における物
品から板材に至る軸方向の長さを一様に長くするので
は、防振支持具の大きさが大きめになり、当該防振支持
具にて物品を板材に対して支持する際に要するスペース
が増大するという問題があった。
【0008】また、複数個の緩衝部材夫々をなす材料の
硬度を一様に低くするのでは、当該防振支持具にて物品
を板材に対して支持した際に、物品の板材に対する位置
が不安定になるという問題があった。本発明は上記問題
点を解決するためになされたものであり、その目的は、
物品を板材に対して支持する際に要するスペースを狭め
に抑え、物品を板材に対して安定して支持しながらも、
複数個の緩衝部材における共振倍率を低下させた防振支
持具を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】かかる目
的を達成するためになされた請求項1に記載の防振支持
具は、物品を板材に対して支持する防振支持具であっ
て、前記物品と前記板材との間の複数箇所に夫々配置さ
れ、前記物品及び前記板材の一方から他方へ伝わる衝撃
や振動を緩和可能な複数個の緩衝部材を備え、該複数個
の緩衝部材は、前記物品から前記板材に至る軸方向の変
形に対するばね定数が異なる2種類以上の緩衝部材から
なることを特徴とする。
【0010】このように構成された本発明の防振支持具
においては、複数個の緩衝部材が、物品から板材に至る
軸方向の変形に対するばね定数が異なる2種類以上の緩
衝部材からなるので、該複数個の緩衝部材における共振
倍率が低下する。つまり、本発明では、まず、上記のよ
うに、複数個の緩衝部材が、ばね定数が異なる2種類以
上の緩衝部材からなるものであるので、複数個の緩衝部
材夫々の共振周波数は、ばね定数が異なる緩衝部材の種
類毎に異なる。
【0011】従って、例えば、1種類の緩衝部材の共振
周波数にて入力側(例えば、板材側)で物品から板材に
至る軸方向の衝撃・振動が生じたとしても、他の種類の
緩衝部材は共振せず、複数個の緩衝部材夫々が、緩衝部
材の種類毎に異なる加速度、速度、振幅で振動(変形)
することになる。そして、その結果、出力側(例えば、
物品側)では、物品から板材に至る軸方向の衝撃・振動
だけでなく、他の方向の衝撃・振動も誘発されることに
なり、該出力側における物品から板材に至る軸方向の衝
撃・振動は小さくなるのである。
【0012】即ち、入力側で生じた、物品から板材に至
る軸方向の衝撃・振動のエネルギーを、出力側に同じ方
向の衝撃・振動だけを伝播させながら複数個の緩衝部材
にて消費させるより、出力側に多方向の衝撃・振動を誘
発させながら複数個の緩衝部材にて消費させる方が、入
力側における一方向の衝撃・振動のエネルギーが出力側
において多方向の衝撃・振動のエネルギーに分散される
分だけ、出力側における物品から板材に至る軸方向の衝
撃・振動が小さくなり、共振倍率は低下することになる
のである。
【0013】そして、このように本発明の防振支持具で
は、複数個の緩衝部材をばね定数が異なる2種類以上の
緩衝部材からなるものとすることにより、複数個の緩衝
部材における共振倍率を低下させており、複数個の緩衝
部材における共振倍率を低下させるために、複数個の緩
衝部材夫々における物品から板材に至る軸方向の長さを
一様に長くしたり、複数個の緩衝部材夫々をなす材料の
硬度を一様に低くしたりする従来の態様を採っていない
ので、物品を板材に対して支持する際に要するスペース
を増大させることなく、物品を板材に対して安定して支
持することができる。
【0014】つまり、本発明の防振支持具では、複数個
の緩衝部材における共振倍率を低下させながらも、複数
個の緩衝部材夫々における物品から板材に至る軸方向の
長さを一様に長くする態様を採っておらず、当該防振支
持具の大きさを小さめに抑えることができるので、当該
防振支持具にて物品を板材に対して支持する際に要する
スペースを、従来の防振支持具を用いた場合に比べて狭
めに抑えることができる。
【0015】また、本発明の防振支持具では、複数個の
緩衝部材における共振倍率を低下させながらも、複数個
の緩衝部材夫々をなす材料の硬度を一様に低くする態様
を採っていないので、複数個の緩衝部材における共振倍
率を低下させるために複数個の緩衝部材夫々をなす材料
の硬度を一様に低下させた場合に比べ、物品を板材に対
して安定して支持することができる。
【0016】尚、緩衝部材の材質は、当該防振支持具に
て物品を板材に対して支持させた後に、入力側(物品側
または板材側)で生じた衝撃・振動を入力側における衝
撃・振動の周波数に応じて吸収・緩和することができる
低硬度なエラストマー材料であれば、特に具体的なもの
に限定されない。
【0017】具体的には、例えば、発泡樹脂、ゴム状樹
脂、膠化体状樹脂等が緩衝部材の材質として利用し得
る。これらは、弾性変形を伴って衝撃・振動を吸収・緩
和でき、その後、形状が復元することで衝撃・振動吸収
性を維持できる。中でも、膠化体状樹脂は、ベースポリ
マーとしての樹脂成分が相互に架橋して網目状の組織を
形成するとともに、その網目状組織の間隙にオイル成分
(流動性成分)を包含したまま、全体としての流動性を
失って膠化体状になっているため、いわゆる粘弾性を示
し、損失係数が極めて大きいため、衝撃・振動を速やか
に収束させることができる点で特に望ましい。
【0018】ここで、上記膠化体状樹脂におけるベース
ポリマーとしては、例えば、スチレン系、エステル系、
アミド系、ウレタン系などの各種熱可塑性エラストマ
ー、並びに、それらの水添、その他による変性物、ある
いは、スチレン系、ABS系、オレフィン系、塩化ビニ
ル系、アクリル酸エステル系、メタクリル酸エステル
系、カーボネート系、アセタール系、アミド系、ハロゲ
ン化ポリエーテル系、ハロゲン化オレフィン系、セルロ
ース系、ビニリデン系、ビニルブチラール系、アルキレ
ンオキサイド系などの熱可塑性樹脂、およびこれらの樹
脂のゴム変性物などが挙げられる。これらの各種熱可塑
性高分子有機材料は、単独で用いても、2種以上をブレ
ンドして用いても良い。
【0019】また、オイル成分としては、通常、室温で
液体または液状の材料が好適に用いられる。また、親水
性、疎水性のいずれの軟化剤も使用でき、鉱物油系、植
物油系、合成系等の各種ゴム用または樹脂用軟化剤を使
用できる。これらの軟化剤は1種を単独で用いてもよ
く、互いの相溶性が良好であれば2種以上を混合して用
いても良い。また、オイルの添加量が多いほど膠化体状
樹脂の硬度は低いものとなるので、所望の硬度となるよ
うに調製すれば良い。
【0020】一方、防振支持具における複数個の緩衝部
材を、上記のように、物品から板材に至る軸方向の変形
に対するばね定数が異なる2種類以上の緩衝部材からな
るものとする具体的態様としては、種々の態様が考えら
れるが、例えば、請求項2〜請求項4に記載の態様を採
っても良い。
【0021】即ち、請求項2に記載の防振支持具は、前
記複数個の緩衝部材は、少なくとも2種類の緩衝部材の
間で緩衝部材をなす材料の硬度が異なることにより、前
記物品から前記板材に至る軸方向の変形に対するばね定
数が異なる2種類以上の緩衝部材からなることを特徴と
する。
【0022】また、請求項3に記載の防振支持具は、前
記複数個の緩衝部材は、少なくとも2種類の緩衝部材の
間で形状が異なることにより、前記物品から前記板材に
至る軸方向の変形に対するばね定数が異なる2種類以上
の緩衝部材からなることを特徴とする。
【0023】また、請求項4に記載の防振支持具は、前
記複数個の緩衝部材は、少なくとも2種類の緩衝部材の
間で内部構造が異なることにより、前記物品から前記板
材に至る軸方向の変形に対するばね定数が異なる2種類
以上の緩衝部材からなることを特徴とする。
【0024】請求項2〜請求項4に記載の態様によれ
ば、上述の請求項1についての作用効果と同様の作用効
果を奏する。そして、請求項2に記載のように、緩衝部
材をなす材料の硬度が少なくとも2種類の緩衝部材の間
で異なるようにする場合は、緩衝部材をなす材料の硬度
が異なる各種類の緩衝部材の間で、更に形状や内部構造
が異なるよう構成しても良いが、該各種類の緩衝部材の
間で形状及び内部構造が同一となるよう構成すれば、緩
衝部材の製造コストを低減することができる。
【0025】つまり、緩衝部材をなす材料の硬度が異な
るが、形状及び内部構造が同一である少なくとも2種類
の緩衝部材を成形するには、例えば、緩衝部材成形用の
金型を1つだけ用意し、緩衝部材の成形時において該金
型内に導入する材料を、緩衝部材の種類毎に変えるだけ
で良いので、金型が1つで足りる分だけ、緩衝部材の製
造コストを低減することができるのである。
【0026】尚、上記のように硬度の異なる少なくとも
2種類の緩衝部材の間で形状及び内部構造が同一である
場合や、内部構造は異なるが形状のみが同一である場合
は、外観だけから緩衝部材の種類を見分けるのが困難と
なる場合があるので、そのような場合には、例えば、種
類毎に異なる色を緩衝部材に着色すると良い。
【0027】また、一方、請求項3に記載のように、緩
衝部材の形状が少なくとも2種類の緩衝部材の間で異な
るようにする場合や、請求項4に記載のように、緩衝部
材の内部構造が少なくとも2種類の緩衝部材の間で異な
るようにする場合は、緩衝部材の形状または内部構造が
異なる各種類の緩衝部材の間で、更に緩衝部材をなす材
料が異なるよう構成しても良いが、該各種類の緩衝部材
の間で緩衝部材をなす材料が同一となるよう構成すれ
ば、緩衝部材の製造コストを低減することができる。
【0028】つまり、形状または内部構造が異なる各種
類の緩衝部材の間で緩衝部材をなす材料を同一とする場
合は、該各種類の緩衝部材を成形する上で使用する材料
の種類が1種類で済むので、異なる材料で各種類の緩衝
部材を成形する場合に比べ、緩衝部材の製造コストを低
減することができるのである。
【0029】尚、請求項3に記載のように、緩衝部材の
形状が少なくとも2種類の緩衝部材の間で異なるように
する具体的態様としては、種々の態様が考えられる。例
えば、各種類の緩衝部材のうちの少なくとも2種類の緩
衝部材の間で太さを変えることにより(換言すれば、物
品から板材に至る軸方向を法線方向とする断面の形状及
び面積を変えることにより)、少なくとも2種類の緩衝
部材の間で形状が異なるようにしても良い。
【0030】つまり、例えば、ある2種類の緩衝部材に
おいて、該2種類の緩衝部材が柱状部材であって、物品
から板材に至る軸方向の長さが同一であり、且つ、該2
種類の緩衝部材をなす材料も同一である場合に、一方の
種類の緩衝部材における上記太さを、他方の種類の緩衝
部材における上記太さよりも太くすれば、該一方の種類
の緩衝部材における物品から板材に至る軸方向の変形に
対するばね定数を、他方の種類の緩衝部材における物品
から板材に至る軸方向の変形に対するばね定数よりも増
加させることができるので、上記のように2種類の緩衝
部材の間で太さを変えれば、複数個の緩衝部材を、物品
から板材に至る軸方向の変形に対するばね定数が異なる
2種類以上の緩衝部材からなるものとすることができる
のである。
【0031】また、緩衝部材の形状が少なくとも2種類
の緩衝部材の間で異なるようにする他の具体的態様とし
ては、例えば、各種類の緩衝部材のうちの少なくとも2
種類の緩衝部材の間で、物品から板材に至る軸方向の長
さを変えることにより、少なくとも2種類の緩衝部材の
間で形状が異なるようにするものであっても良い。
【0032】つまり、例えば、ある2種類の緩衝部材に
おいて、該2種類の緩衝部材が柱状部材であって、太さ
(物品から板材に至る軸方向を法線方向とする断面の形
状及び面積)が同一であり、且つ、該2種類の緩衝部材
をなす材料も同一である場合に、一方の種類の緩衝部材
における上記長さを、他方の種類の緩衝部材における上
記長さよりも長くすれば、該一方の種類の緩衝部材にお
ける物品から板材に至る軸方向の変形に対するばね定数
を、他方の種類の緩衝部材における物品から板材に至る
軸方向の変形に対するばね定数よりも低下させることが
できるので、上記のように2種類の緩衝部材の間で長さ
を変えれば、複数個の緩衝部材を、物品から板材に至る
軸方向の変形に対するばね定数が異なる2種類以上の緩
衝部材からなるものとすることができるのである。
【0033】そして、上記のように少なくとも2種類の
緩衝部材の間で長さを変える場合の具体的態様として、
下記のように、更に2通りの態様が考えられる。即ち、
物品と板材との間に複数個の緩衝部材を配置した後、物
品及び板材で衝撃・振動が生じていない場合に、上記の
ように長さが異なる各種類の緩衝部材全てが物品を板材
に対して支持した状態になる態様と、該各種類の緩衝部
材のうちの一部だけが物品を板材に対して支持した状態
になる態様とが考えられるのである。
【0034】そして、上記2通りの態様のうちの前者の
態様の具体例としては、上記のように各種類の緩衝部材
に物品を支持させた際に、例えば、物品の重量が重いこ
とや緩衝部材の硬度が低いこと等によって、該各種類の
緩衝部材が変形され、該各種類の緩衝部材の物品から板
材に至る軸方向の長さが相互に略等しくなることによ
り、該各種類の緩衝部材全てが物品を支持した状態にな
る態様や、上記各種類の緩衝部材の長さの違いに対応し
て物品が板材に対して傾いて支持された状態になる態様
等が考えられる。
【0035】また、後者の態様の具体例としては、例え
ば、入力側で衝撃・振動が生じていないときは、上記各
種類の緩衝部材のうち、物品から板材に至る軸方向の長
さが長い緩衝部材のみが物品を板材に対して支持し、入
力側で衝撃・振動が生じたときは、出力側に伝播された
衝撃・振動に応じて上記各種類の緩衝部材夫々が物品を
板材に対して支持した状態となる態様等が考えられる。
【0036】そして、例えば、上記のように各種類の緩
衝部材において、太さが同一であり、緩衝部材をなす材
料も同一であれば、前者の態様では、後者の態様に比べ
て、入力側で衝撃・振動が生じていない状態において物
品を支持する緩衝部材の数が多い分だけ、物品を板材に
対して安定して支持することができる。しかし、この場
合、後者の態様では、前者の態様に比べて、入力側で物
品から板材に至る軸方向の衝撃・振動が生じた場合に、
出力側で該軸方向以外の多方向の衝撃・振動が生じやす
くなるので、後者の態様の方が、前者の態様よりも、複
数個の緩衝部材における共振倍率を低下させ易くなる。
【0037】また、一方、緩衝部材の形状が少なくとも
2種類の緩衝部材の間で異なるようにする他の具体的態
様としては、例えば、各種類の緩衝部材のうちの少なく
とも1種類における、物品から板材に至る軸方向に沿っ
た両端面のうちの少なくとも一方に凹凸を形成すること
により、少なくとも2種類の緩衝部材の間で形状が異な
るようにするものであっても良い。
【0038】つまり、例えば、ある2種類の緩衝部材に
おいて、該2種類の緩衝部材が柱状部材であって、物品
から板材に至る軸方向の長さや、太さ(物品から板材に
至る軸方向を法線方向とする断面の形状及び面積)が同
一であり、且つ、該2種類の緩衝部材をなす材料も同一
である場合に、一方の種類の緩衝部材における物品から
板材に至る軸方向に沿った両端面のうちの少なくとも一
方に凹凸を形成して、他方の種類の緩衝部材には凹凸を
形成しないようにすれば、該一方の種類の緩衝部材にお
ける物品から板材に至る軸方向の変形に対するばね定数
を、他方の種類の緩衝部材における物品から板材に至る
軸方向の変形に対するばね定数よりも低下させることが
できる。従って、上記のように少なくとも1種類の緩衝
部材における、物品から板材に至る軸方向に沿った両端
面のうちの少なくとも一方に凹凸を形成すれば、他の凹
凸を有していない緩衝部材等との間で、物品から板材に
至る軸方向の変形に対するばね定数を変化させることが
できる。即ち、複数個の緩衝部材を、物品から板材に至
る軸方向の変形に対するばね定数が異なる2種類以上の
緩衝部材からなるものとすることができるのである。
【0039】また、更に、別の具体的態様としては、例
えば、各種類の緩衝部材のうちの少なくとも1種類にお
ける、物品から板材に至る軸方向に沿った両端面に対す
る側面に凹凸を形成することにより、少なくとも2種類
の緩衝部材の間で形状が異なるようにするものであって
も良い。
【0040】つまり、例えば、ある2種類の緩衝部材に
おいて、該2種類の緩衝部材が柱状部材であって、物品
から板材に至る軸方向の長さや、太さ(物品から板材に
至る軸方向を法線方向とする断面の形状及び面積)が同
一であり、且つ、該2種類の緩衝部材をなす材料も同一
である場合に、一方の種類の緩衝部材における物品から
板材に至る軸方向に沿った両端面に対する側面に凹凸を
形成して、他方の種類の緩衝部材には凹凸を形成しない
ようにすれば、該2種類の緩衝部材の間で物品から板材
に至る軸方向の変形に対するばね定数を変化させること
ができる。従って、上記のように少なくとも1種類の緩
衝部材における、物品から板材に至る軸方向に沿った両
端面に対する側面に凹凸を形成すれば、他の凹凸を有し
ていない緩衝部材等との間で、物品から板材に至る軸方
向の変形に対するばね定数を変化させることができる。
即ち、複数個の緩衝部材を、物品から板材に至る軸方向
の変形に対するばね定数が異なる2種類以上の緩衝部材
からなるものとすることができるのである。
【0041】また、一方、請求項4に記載のように、緩
衝部材の内部構造が少なくとも2種類の緩衝部材の間で
異なるようにする具体的態様としては、種々の態様が考
えられる。例えば、各種類の緩衝部材のうちの少なくと
も1種類の緩衝部材の内部に空洞を形成することによ
り、少なくとも2種類の緩衝部材の間で内部構造が異な
るようにするものであっても良い。
【0042】つまり、例えば、ある2種類の緩衝部材に
おいて、形状(外観形状)が同一であり、且つ、該2種
類の緩衝部材をなす材料も同一である場合に、一方の種
類の緩衝部材の内部に空洞を形成して、他方の種類の緩
衝部材の内部には空洞を形成しないようにすれば、該一
方の種類の緩衝部材における物品から板材に至る軸方向
の変形に対するばね定数を、他方の種類の緩衝部材にお
ける物品から板材に至る軸方向の変形に対するばね定数
よりも低下させることができる。従って、上記のように
少なくとも1種類の緩衝部材の内部に空洞を形成すれ
ば、他の空洞を有していない緩衝部材等との間で、物品
から板材に至る軸方向の変形に対するばね定数を変化さ
せることができる。即ち、複数個の緩衝部材を、物品か
ら板材に至る軸方向の変形に対するばね定数が異なる2
種類以上の緩衝部材からなるものとすることができるの
である。
【0043】また、更に、別の具体的態様としては、各
種類の緩衝部材のうちの少なくとも1種類の緩衝部材の
内部に他の材料(樹脂、金属等)からなる芯材を封入す
ることにより、少なくとも2種類の緩衝部材の間で内部
構造が異なるようにするものであっても良い。
【0044】つまり、例えば、ある2種類の緩衝部材に
おいて、形状(外観形状)が同一であり、且つ、該2種
類の緩衝部材(芯材を除く)をなす材料も同一である場
合に、一方の種類の緩衝部材の内部に芯材を封入して、
他方の種類の緩衝部材には芯材を封入しないようにすれ
ば、該芯材の形状や硬度に応じて、該2種類の緩衝部材
の間で物品から板材に至る軸方向の変形に対するばね定
数を変化させることができる。従って、上記のように少
なくとも1種類の緩衝部材の内部に芯材を封入すれば、
他の芯材を有していない緩衝部材等との間で、物品から
板材に至る軸方向の変形に対するばね定数を変化させる
ことができる。即ち、複数個の緩衝部材を、物品から板
材に至る軸方向の変形に対するばね定数が異なる2種類
以上の緩衝部材からなるものとすることができるのであ
る。
【0045】次に、請求項5に記載の防振支持具は、前
記複数個の緩衝部材のうち、少なくとも2個の緩衝部材
を固定することができるよう構成された固定部材を緩衝
部材の個数に応じて1個または複数個備え、該固定部材
に固定された緩衝部材を前記物品と前記板材との間に配
置したことを特徴とする。
【0046】請求項5に記載の防振支持具にように、緩
衝部材が固定部材に固定されるよう構成すれば、固定部
材に緩衝部材が固定された状態にしておくことにより、
当該防振支持具の使用前後における、複数個の緩衝部材
の取り扱いが容易となる。つまり、例えば、当該防振支
持具にて、一旦、物品を板材に対して支持させた後、当
該防振支持具を物品及び板材から取り外す際に、固定部
材に緩衝部材が固定されたままの状態で取り外せば、再
び当該防振支持具にて物品を板材に対して支持させる際
に必要となる作業は、緩衝部材が固定された固定部材を
物品と板材との間に配置することのみとなるので、物品
と板材との間に緩衝部材を1個ずつ配置するより、複数
個の緩衝部材の取り扱いが容易となるのである。
【0047】また、請求項5に記載の防振支持具の具体
的態様として、当該防振支持具を、予め、複数個の緩衝
部材全てが1個の固定部材に接合されてなるものとすれ
ば、作業者等が複数個の緩衝部材を物品と板材との間に
配置する際に、各種類の緩衝部材の位置関係を間違える
ことを確実に防止することができる。
【0048】尚、以上の説明においては、膠化体という
用語を用いたが、膠化体はゲルと呼ばれることもあり、
これら2つの用語は置換可能な等価な用語である。
【0049】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施例を図面と
共に説明する。図1に示すように、本実施例における防
振支持具1は、2個の固定部材10と、透孔13a、1
3bに一部を嵌合することにより固定部材10に固定さ
れる4個の緩衝部材(2個の端面凹凸状緩衝部材20、
及び2個の端面平坦状緩衝部材30)と、からなる。
【0050】そして、防振支持具1は、板材の一例とし
てのパーソナルコンピュータの筐体の内壁面5に対し
て、物品の一例としてのハードディスク装置4を支持す
る(固定する)ことができるよう構成されている(図1
(b)参照)。つまり、固定部材10に緩衝部材20、
30が固定されてなる防振支持具1は、ハードディスク
装置4の側面に固定部材10がねじ止め固定されること
により、ハードディスク装置4に固定され、防振支持具
1が固定されたハードディスク装置4は、筐体の内壁面
5に緩衝部材20、30がねじ止め固定されることによ
り、筐体の内壁面5に固定される。
【0051】まず、図1〜図3を用いて、固定部材10
及び緩衝部材20、30の構成について説明する。2個
の固定部材10は、図1に示すように、金属板をプレス
加工して成形した相互に同一形状を有する部材であり、
ハードディスク装置4における下側(筐体の内壁面5
側)の面に対する左右の側面に夫々固定される。
【0052】固定部材10は、ハードディスク装置4の
側面に密接配置される取付板11と、取付板11の下端
に延出された金属板をハードディスク装置4から離れる
方向に略直角に折り曲げて形成した支持板12と、から
なる。取付板11は、板面の前方及び後方の部分に夫
々、板面を板面に垂直な方向(左右方向)に貫通するね
じ用穴(図示省略)を有している。ねじ用穴は、固定部
材10をハードディスク装置4に固定する際に使用する
ねじ15貫通用の穴である。
【0053】支持板12は、板面の前方及び後方の部分
に夫々、板面を板面に垂直な方向(上下方向)に貫通す
る円形透孔13a、13bを有している。また、支持板
12は、前後の円形透孔13a、13bを夫々起点とし
て、該支持板12の板面を、ハードディスク装置4と反
対側の端部に至るまで切り欠いてなる切欠14a、14
bを有している。
【0054】支持板12における円形透孔13a、13
bには、切欠14a、14bを介して、緩衝部材20、
30を1個ずつ固定することができるよう構成されてい
る。つまり、1個の固定部材10には、2個の緩衝部材
20、30を固定することができるのである。
【0055】具体的には、まず、切欠14a、14bに
は、後述のように、端面凹凸状緩衝部材20(または端
面平坦状緩衝部材30)の前後方向寸法が短くなるよ
う、端面凹凸状緩衝部材20(または端面平坦状緩衝部
材30)を弾性変形させれば、端面凹凸状緩衝部材20
の縮径凹部23(図2参照)(または端面平坦状緩衝部
材30の縮径凹部35(図3参照))を嵌合することが
できる。そして、円形透孔13a、13bの内壁面は、
上記のように切欠14a、14bに嵌合された端面凹凸
状緩衝部材20(または端面平坦状緩衝部材30)を円
形透孔13a、13bに至らせた際に、縮径凹部23に
おける凹部内端面23a(図2参照)(または縮径凹部
35における凹部内端面35a(図3参照))と当接す
るよう構成され、この当接状態で端面凹凸状緩衝部材2
0(または端面平坦状緩衝部材30)が円形透孔13
a、13bに固定されるよう構成されているのである。
【0056】一方、4個の緩衝部材は、形状の異なる2
種類の緩衝部材、即ち、2個の端面凹凸状緩衝部材20
と、2個の端面平坦状緩衝部材30と、からなる。端面
凹凸状緩衝部材20と端面平坦状緩衝部材30夫々の形
状について、図2、図3を用いて説明する。
【0057】まず、図2において、(a)は端面凹凸状
緩衝部材20の平面図であり、(b)はその側面図であ
る。尚、端面凹凸状緩衝部材20の底面図は(a)に示
した平面図と対称であり、正面図は(b)に示した側面
図と対称である。端面凹凸状緩衝部材20は、円柱状の
形状を有しており、該円柱の上下両端面(ハードディス
ク装置4から筐体の内壁面5に至る軸方向に沿った両端
面)には凹凸が形成され、該両端面の略中央には、該両
端面を上下方向に貫通する貫通孔21が形成され、該両
端面に対する側面22には、該円柱の一部の外径を縮径
することにより縮径凹部23が形成されている。
【0058】端面凹凸状緩衝部材20の上下両端面の凹
凸は、該両端面における平坦面27、28夫々に、該平
坦面の円周方向に等間隔となるよう複数個(図2では8
個)の突起片25、26を設けることにより、形成され
ている。複数個の突起片25、26夫々の平坦面27、
28からの突出高さは略同じである。また、複数個の突
起片25、26夫々の平坦面27、28の中心側の端部
25a、26aは貫通孔21の内部に及んでおり、一方
の平坦面27における複数個の突起片25の端部25a
近傍の部分は、夫々、貫通孔21を介して、対応する他
方の平坦面28における突起片26の端部26a近傍の
部分と繋がっている。
【0059】また、端面凹凸状緩衝部材20の側面22
の外径は、縮径凹部23に近づくにつれて、若干拡径さ
れている。縮径凹部23内には、上下方向に沿う外壁面
を有する部分であり、側面22の外径が最も縮径された
部分である凹部内端面23aが形成されており、凹部内
端面23aの上下両端には、筐体の内壁面5に略平行と
なるよう、凹部上端面23b及び凹部下端面23cが連
設されている。
【0060】また、一方、図3において、(a)は端面
平坦状緩衝部材30の平面図であり、(b)はその側面
図である。尚、端面平坦状緩衝部材30の底面図は
(a)に示した平面図と対称であり、正面図は(b)に
示した側面図と対称である。端面平坦状緩衝部材30
は、円柱状の形状を有しており、該円柱の上下両端面3
1、32(ハードディスク装置4から筐体の内壁面5に
至る軸方向に沿った両端面31、32)の略中央には、
該両端面31、32を上下方向に貫通する貫通孔33が
形成され、該両端面31、32に対する側面34には、
該円柱の一部の外径を縮径することにより縮径凹部35
が形成されている。縮径凹部35内には、上下方向に沿
う外壁面を有する部分であり、側面34の外径が最も縮
径された部分である凹部内端面35aが形成されてお
り、凹部内端面35aの上下両端には、筐体の内壁面5
に略平行となるよう、凹部上端面35b及び凹部下端面
35cが連設されている。
【0061】端面凹凸状緩衝部材20及び端面平坦状緩
衝部材30は、いずれもスチレン系の膠化体状樹脂にて
成形されたもので、その硬度はアスカーFP硬度で90
である。尚、アスカーFP硬度は、高分子計器(株)製
のアスカーFP硬度計により測定可能である。アスカー
FP硬度で90という硬度は、例えばJIS K625
3のA型硬度で10よりも小さい低硬度である。
【0062】また、端面凹凸状緩衝部材20及び端面平
坦状緩衝部材30におけるハードディスク装置4から筐
体の内壁面5に至る軸方向の長さは略等しい(換言すれ
ば、端面凹凸状緩衝部材20における上下方向寸法t1
(図2参照)と、端面平坦状緩衝部材30における上下
方向寸法t2(図3参照)とは略等しい)。
【0063】しかし、端面凹凸状緩衝部材20と端面平
坦状緩衝部材30とは、上記のように互いに形状が異な
っているので、ハードディスク装置4から筐体の内壁面
5に至る軸方向の変形に対するばね定数(以下、単に
「上下方向の変形に対するばね定数」とも記載する)が
異なる。具体的には、端面凹凸状緩衝部材20の上下両
端面に凹凸が形成されている分だけ、端面凹凸状緩衝部
材20における上下方向の変形に対するばね定数が、端
面平坦状緩衝部材30における上下方向の変形に対する
ばね定数よりも小さい。つまり、4個の緩衝部材は、上
下方向の変形に対するばね定数が異なる2種類の緩衝部
材、即ち、端面凹凸状緩衝部材20と、端面平坦状緩衝
部材30とからなるのである。
【0064】次に、上記のように構成された固定部材1
0と緩衝部材20、30とからなる防振支持具1を用い
て、ハードディスク装置4が筐体の内壁面5に対して支
持された状態にする際の手順の具体例について説明す
る。まず、図1(a)に示すように、ハードディスク装
置4の左右の側面に、2個の固定部材10を夫々ねじ止
め固定する。具体的には、取付板11が有する前後のね
じ用穴に、対応するねじ15を通し、ハードディスク装
置4の側面が有するねじ穴(図示省略)にねじ15を螺
合することにより、2個の固定部材10をハードディス
ク装置4の左右の側面に夫々固定する。
【0065】次に、2個の固定部材10における円形透
孔13a、13bに4個の緩衝部材20、30の一部を
夫々嵌合固定する。具体的には、2個の固定部材10の
うちの一方(図1では右側の固定部材10)における前
方側の円形透孔13aに1個の端面凹凸状緩衝部材20
の一部を嵌合固定し、後方側の円形透孔13bに1個の
端面平坦状緩衝部材30の一部を嵌合固定する。また、
他方の固定部材10(図1では左側の固定部材10)に
おける前方側の円形透孔13aに1個の端面平坦状緩衝
部材30の一部を嵌合固定し、後方側の円形透孔13b
に1個の端面凹凸状緩衝部材20の一部を嵌合固定す
る。
【0066】つまり、本実施例では、ハードディスク装
置4に固定された2個の固定部材10を筐体の内壁面5
に垂直な方向から見れば、該2個の固定部材10におけ
る計4個の円形透孔13a、13bが四角形の4個の頂
点に相当する箇所に位置するのであるが、この4個の円
形透孔13a、13bに対して、2個の端面凹凸状緩衝
部材20が、該四角形の一方の対角線の両端に相当する
2個の円形透孔13a、13bに夫々固定され、2個の
端面平坦状緩衝部材30が、他方の対角線の両端に相当
する2個の円形透孔13a、13bに夫々固定されるの
である。
【0067】そして、緩衝部材20、30を対応する円
形透孔13a、13bに固定する具体的手順は、以下の
通りである。つまり、まず、端面凹凸状緩衝部材20
(または端面平坦状緩衝部材30)の前後方向寸法が短
くなるよう、該端面凹凸状緩衝部材20(または該端面
平坦状緩衝部材30)を弾性変形させながら、該端面凹
凸状緩衝部材20の縮径凹部23(または該端面平坦状
緩衝部材30の縮径凹部35)を、該緩衝部材が固定さ
れる円形透孔13a(または円形透孔13b)に連設さ
れた切欠14a(または切欠14b)に、ハードディス
ク装置4と反対側の端部から嵌合する。
【0068】次に、上記のように切欠14a(または切
欠14b)に一部が嵌合された端面凹凸状緩衝部材20
(または端面平坦状緩衝部材30)を、ハードディスク
装置4側に移動させて、対応する円形透孔13a(また
は円形透孔13b)に至らせ、該端面凹凸状緩衝部材2
0における凹部内端面23a(または該端面平坦状緩衝
部材30における凹部内端面35a)を、円形透孔13
a(または円形透孔13b)の内壁面に当接させれば、
該端面凹凸状緩衝部材20(または該端面平坦状緩衝部
材30)の固定は完了である。
【0069】このとき、該端面凹凸状緩衝部材20にお
ける凹部上端面23b及び凹部下端面23c(または該
端面平坦状緩衝部材30における凹部上端面35b及び
凹部下端面35c)は、支持板12における上面12a
(筐体の内壁面5と反対側の面)及び下面12b(筐体
の内壁面5側の面)と夫々摩擦係合した状態となる。即
ち、該端面凹凸状緩衝部材20(または該端面平坦状緩
衝部材30)は、固定部材10に一体に固定された状態
となるのである。
【0070】そして、上記のようにして、2個の固定部
材10に4個の緩衝部材20、30を固定した後、4個
の緩衝部材20、30を筐体の内壁面5にねじ止め固定
すれば、防振支持具1にて、ハードディスク装置4が筐
体の内壁面5に対して支持された状態となる(図1
(b)参照)。
【0071】つまり、2個の端面凹凸状緩衝部材20に
おける貫通孔21、及び2個の端面平坦状緩衝部材30
における貫通孔33に、夫々、上側からボルト6を通
し、筐体の内壁面5が有するボルトねじ穴(図示省略)
にボルト6を螺合すれば、夫々のボルト6におけるボル
ト頭6aと筐体の内壁面5との間に、対応する緩衝部材
(端面凹凸状緩衝部材20または端面平坦状緩衝部材3
0)が挟持された状態となり、防振支持具1にて、ハー
ドディスク装置4が筐体の内壁面5に対して支持された
状態となるのである。
【0072】そして、このようにハードディスク装置4
と筐体の内壁面5との間の4箇所に配置された4個の緩
衝部材20、30にてハードディスク装置4を支持する
構成を採る防振支持具1においては、上記のように、4
個の緩衝部材20、30が、上下方向の変形に対するば
ね定数が異なる2種類の緩衝部材からなるので、該4個
の緩衝部材20、30における、上下方向の衝撃・振動
に対する共振倍率(ハードディスク装置4から筐体の内
壁面5に至る軸方向の衝撃・振動に対する共振倍率)が
低下する。
【0073】つまり、本実施例では、まず、上記のよう
に、4個の緩衝部材20、30が、ばね定数が異なる2
種類の緩衝部材からなるものであるので、4個の緩衝部
材20、30夫々の共振周波数は、ばね定数が異なる緩
衝部材の種類毎に(つまり、端面凹凸状緩衝部材20で
あるか、端面平坦状緩衝部材30であるかに応じて)異
なる。
【0074】従って、例えば、端面凹凸状緩衝部材20
と端面平坦状緩衝部材30とのうちの一方の緩衝部材の
共振周波数にて入力側(例えば、筐体の内壁面5側)で
上下方向の衝撃・振動が生じたとしても、他の種類の緩
衝部材は共振せず、4個の緩衝部材20、30夫々が、
緩衝部材の種類毎に異なる加速度、速度、振幅で振動
(変形)することになる。そして、その結果、出力側
(例えば、ハードディスク装置4側)では、上下方向の
衝撃・振動だけでなく、他の方向の衝撃・振動も誘発さ
れることになり、該出力側における上下方向の衝撃・振
動は小さくなるのである。
【0075】即ち、入力側で生じた、上下方向の衝撃・
振動のエネルギーを、出力側に同じ方向の衝撃・振動だ
けを伝播させながら4個の緩衝部材20、30にて消費
させるより、出力側に多方向の衝撃・振動を誘発させな
がら4個の緩衝部材20、30にて消費させる方が、入
力側における一方向の衝撃・振動のエネルギーが出力側
において多方向の衝撃・振動のエネルギーに分散される
分だけ、出力側における上下方向の衝撃・振動が小さく
なり、共振倍率は低下することになるのである。
【0076】そして、このように本実施例の防振支持具
1では、4個の緩衝部材20、30をばね定数が異なる
2種類の緩衝部材からなるものとすることにより、4個
の緩衝部材20、30における共振倍率を低下させてお
り、4個の緩衝部材20、30における共振倍率を低下
させるために、4個の緩衝部材20、30夫々における
上下方向寸法(ハードディスク装置4から筐体の内壁面
5に至る軸方向の長さ)を一様に長くしたり、4個の緩
衝部材20、30夫々をなす材料の硬度を一様に低くし
たりする従来の態様を採っていないので、ハードディス
ク装置4を筐体の内壁面5に対して支持する際に要する
スペースを増大させることなく、ハードディスク装置4
を筐体の内壁面5に対して安定して支持することができ
る。
【0077】つまり、本実施例の防振支持具1では、4
個の緩衝部材20、30における共振倍率を低下させな
がらも、4個の緩衝部材20、30夫々における上下方
向寸法を一様に長くする態様を採っておらず、当該防振
支持具1の大きさを小さめに抑えることができるので、
当該防振支持具1にてハードディスク装置4を筐体の内
壁面5に対して支持する際に要するスペースを、従来の
防振支持具を用いた場合に比べて狭めに抑えることがで
きる。
【0078】また、本実施例の防振支持具1では、4個
の緩衝部材20、30における共振倍率を低下させなが
らも、4個の緩衝部材20、30夫々をなす材料の硬度
を一様に低くする態様を採っていないので、4個の緩衝
部材20、30における共振倍率を低下させるために4
個の緩衝部材20、30夫々をなす材料の硬度を一様に
低下させた場合に比べ、ハードディスク装置4を筐体の
内壁面5に対して安定して支持することができる。
【0079】また、本実施例の防振支持具1では、1個
の固定部材10に2個の緩衝部材20、30が固定され
るよう構成されているので、該固定部材10に緩衝部材
20、30が固定された状態にしておくことにより、当
該防振支持具1の使用前後における、4個の緩衝部材2
0、30の取り扱いが容易となる。
【0080】つまり、例えば、当該防振支持具1にて、
一旦、ハードディスク装置4を筐体の内壁面5に対して
支持させた後、当該防振支持具1をハードディスク装置
4及び筐体の内壁面5から取り外す際に、固定部材10
に緩衝部材20、30が固定されたままの状態で取り外
せば、再び当該防振支持具1にてハードディスク装置4
を筐体の内壁面5に対して支持させる際に必要となる作
業は、緩衝部材20、30が固定された固定部材10
を、図1(b)に示すように、ハードディスク装置4と
筐体の内壁面5との間に固定することのみとなるので、
例えば、固定部材10がなく、ハードディスク装置4と
筐体の内壁面5との間に4個の緩衝部材20、30を他
の方法で1個ずつ固定する態様を採るより、4個の緩衝
部材20、30の取り扱いが容易となるのである。
【0081】尚、本実施例の防振支持具1では、4個の
緩衝部材20、30における共振倍率を低下させるため
に、4個の緩衝部材20、30夫々における上下方向寸
法を一様に長くしたり、4個の緩衝部材20、30夫々
をなす材料の硬度を一様に低くしたりする態様を採って
いないのは上述の通りであるが、4個の緩衝部材20、
30夫々における上下方向寸法を敢えて長くしたり、4
個の緩衝部材20、30夫々をなす材料の硬度を敢えて
低くしたりすれば、更に、4個の緩衝部材20、30に
おいて、加速度比Rが比較的大きくなる周波数自体を低
下させることが可能となるのは言うまでもない。
【0082】以上、本発明の一実施例について説明した
が、本発明は、上記実施例に限定されるものではなく、
種々の態様を採ることができる。例えば、上記実施例の
防振支持具1では、計4個の円形透孔13a、13bが
四角形の4個の頂点に相当する箇所に位置しており、2
個の端面凹凸状緩衝部材20が、該四角形の一方の対角
線の両端に相当する2個の円形透孔13a、13bに夫
々固定され、2個の端面平坦状緩衝部材30が、他方の
対角線の両端に相当する2個の円形透孔13a、13b
に夫々固定されたが、必要に応じて、2個の端面凹凸状
緩衝部材20が、該四角形の一辺の両端に相当する2個
の円形透孔に夫々固定され、2個の端面平坦状緩衝部材
30が、残りの2個の円形透孔に夫々固定されるように
しても良い。
【0083】また、上記実施例では、端面凹凸状緩衝部
材20と端面平坦状緩衝部材30とをなす材料を同一と
し、該2種類の緩衝部材20、30をなす材料の硬度を
同一としたが、ハードディスク装置4の重量や想定され
る衝撃・振動の周波数等に応じて、例えば、該2種類の
緩衝部材20、30をなす材料を天然ゴム(NR)、ス
チレンブタジエンゴム(SBR)、ニトリルブタジエン
ゴム(NBR)、ブチルゴム(IIR)、エチレンプロ
ピレンゴム(EPDM)、ウレタンゴム、シリコーンゴ
ム等のゴム状樹脂等としても良いし、該2種類の緩衝部
材20、30をなす材料を上記実施例のように膠化体状
樹脂としながらも、オイルの添加量を変えることによ
り、硬度の異なるものとしても良い。
【0084】また、例えば、該2種類の緩衝部材20、
30の間で材料(材料硬度)が異なるよう構成しても良
く、例えば、端面凹凸状緩衝部材20をなす材料を上記
実施例と同様とし、端面平坦状緩衝部材30をなす材料
を上記のようなゴム状樹脂とすれば、上記のようなゴム
状樹脂の硬度は一般にJIS K6253のA型硬度で
40以上であるので、端面凹凸状緩衝部材20における
上下方向の変形に対するばね定数と、端面平坦状緩衝部
材30における上下方向の変形に対するばね定数との間
の差を一層大きくすることができる。
【0085】そして、このように2種類の緩衝部材2
0、30の間でばね定数が大きく異なるようにすれば、
緩衝部材20、30の上下方向寸法等によっては、入力
側で上下方向の衝撃・振動が生じた場合に、出力側で該
方向以外の多方向の衝撃・振動が生じやすくなる場合が
あり、このような場合には、4個の緩衝部材20、30
における共振倍率を一層大きく低下させることができ
る。
【0086】また、上記のように2種類の緩衝部材2
0、30の間で材料(材料硬度)が異なるよう構成する
場合は、この材料の違いのみによって上下方向の変形に
対するばね定数を変えることができるので、該2種類の
緩衝部材の間で形状を同一としても良い。
【0087】そして、このように2種類の緩衝部材の間
で材料(材料硬度)のみが異なるようにする場合には、
該2種類の緩衝部材の間で形状及び内部構造を同一とす
ることによって、緩衝部材の製造コストを低減すること
ができる。つまり、緩衝部材をなす材料(緩衝部材をな
す材料の硬度)が異なるが、形状及び内部構造が同一で
ある2種類の緩衝部材を成形するには、例えば、緩衝部
材成形用の金型を1つだけ用意し、緩衝部材の成形時に
おいて該金型内に導入する材料を、緩衝部材の種類毎に
変えるだけで良いので、金型が1つで足りる分だけ、緩
衝部材の製造コストを低減することができるのである。
【0088】尚、このように材料(材料硬度)の異なる
2種類の緩衝部材の間で形状及び内部構造を同一とする
場合は、外観だけから緩衝部材の種類を見分けるのが困
難となる場合があるので、そのような場合には、例え
ば、種類毎に異なる色を緩衝部材に着色すると良い。
【0089】また、一方、上記実施例の防振支持具1で
は、4個の緩衝部材20、30を、2個の固定部材10
の夫々に対して2個ずつ固定するよう構成したが、2個
の固定部材10を1個の一体型の固定部材とし、該一体
型の固定部材に4個の緩衝部材20、30全てを固定す
るよう構成しても良い。
【0090】具体的には、例えば、固定部材を平板状の
部材からなるものとして、ハードディスク装置4の下側
の面に該固定部材を固定(ねじ止め固定、接着剤等によ
る接着固定等)するよう構成し、該平板状部材の左右両
端部分に、上記実施例の支持板12に対して設けられた
円形透孔13a、13b及び切欠14a、14bに相当
する部分を設ければ、該1個の一体型の固定部材に4個
の緩衝部材20、30全てを固定することができる。
【0091】そして、このように、1個の固定部材に4
個の緩衝部材20、30全てが固定されるようにすれ
ば、防振支持具1を構成する部品の数を減らすことがで
きる。また、固定部材に緩衝部材を固定する態様として
は、固定部材に予め緩衝部材を接合しておくものであっ
ても良く、上記のように固定部材の個数を1個とするよ
うな場合も、更に、防振支持具を、一体型の固定部材に
4個の緩衝部材全てが予め接合されてなるものとしても
良い。
【0092】つまり、例えば、防振支持具の製造時にお
いて、4個の緩衝部材夫々の内部に一体型の固定部材の
一部が入り組んだ状態となるよう構成したり、4個の緩
衝部材夫々を一体型の固定部材に接着したりすることに
よって、4個の緩衝部材全てと一体型の固定部材とが予
め接合された状態にするのである。
【0093】尚、4個の緩衝部材を上記実施例のように
膠化体状樹脂からなるよう構成する場合は、緩衝部材の
表面に両面テープや接着剤が直接貼り付かないので、上
記のうち、4個の緩衝部材を一体型の固定部材に接着す
る態様を採る場合には、例えば、一体型の固定部材を、
熱可塑性樹脂(オレフィン系、エステル系、スチレン
系、ウレタン系等の樹脂)等の膠化体状樹脂に溶着可能
な材料で形成して、該一体型の固定部材の表面に緩衝部
材を溶着させることにより、緩衝部材と固定部材とを接
着させても良い。また、或いは、上記のような膠化体状
樹脂に溶着可能な材料からなる板を緩衝部材の表面に予
め溶着させておき、該板の緩衝部材と反対側の面を金属
製等の固定部材の表面に接着剤や両面テープ等で接着す
るようにしても良い。
【0094】そして、このように、防振支持具を、予
め、4個の緩衝部材全てが1個の固定部材に接合されて
なるものとすれば、作業者等が4個の緩衝部材をハード
ディスク装置4と筐体の内壁面5との間に配置する際
に、各種類の緩衝部材の位置関係を間違えることを確実
に防止することができる。
【0095】また、上記実施例では、防振支持具1にお
ける4個の緩衝部材を、形状の異なる2種類の緩衝部材
20、30からなるものとすることにより、該2種類の
緩衝部材20、30の間で、上下方向の変形に対するば
ね定数が異なるよう構成したが、緩衝部材の種類毎に形
状等を変えて、緩衝部材の種類毎に上記のようにばね定
数が異なるようにする態様としては、上記実施例の態様
以外に種々の態様が考えられる。
【0096】以下、図4〜図8を用いて、これら種々の
態様の防振支持具について説明する。図4は、平板状の
固定部材61の一方の面の4箇所に直方体状の柱状形状
を有する4個の緩衝部材(2個の長寸法緩衝部材62、
及び2個の短寸法緩衝部材63)が夫々接合されてなる
防振支持具60を示す図である。
【0097】図4に示すように、固定部材61は表面が
略四角形の形状を有する板状部材であり、4個の緩衝部
材62、63は、該四角形の4個の頂点近傍の箇所に夫
々接合されている。4個の緩衝部材は、固定部材61の
表面に垂直な軸方向の長さ(上下方向寸法)が異なる2
種類の緩衝部材、即ち、上下方向寸法h1が比較的長い
2個の長寸法緩衝部材62と、上下方向寸法h2が比較
的短い2個の短寸法緩衝部材63と、からなる(図4参
照)。そして、2個の長寸法緩衝部材62は、固定部材
61の表面がなす四角形の一方の対角線の両端に相当す
る2個の頂点近傍の箇所に夫々接合され、2個の短寸法
緩衝部材63は、該四角形の他方の対角線の両端に相当
する2個の頂点近傍の箇所に夫々接合されている。
【0098】また、上記2種類の緩衝部材62、63で
は、互いに、上下方向を法線方向とする断面の形状及び
面積(換言すれば、太さ)が同一である。即ち、長寸法
緩衝部材62の上記断面をなす四角形の2辺の長さl
1,w1が、短寸法緩衝部材63の上記断面をなす四角形
の2辺の長さl2,w2に夫々等しいのである(図4参
照)。
【0099】尚、この防振支持具60において、固定部
材61は上記実施例の固定部材10と同じ材料で形成さ
れ、4個の緩衝部材62、63は上記実施例の4個の緩
衝部材20、30と同じ材料で形成されている。そし
て、この防振支持具60は、図5(a)に示すように配
置され、ハードディスク装置4を筐体の内壁面5に対し
て支持する。
【0100】具体的には、図5(a)に示すように、固
定部材61における4個の緩衝部材62、63と反対側
の面である固定面61aが筐体の内壁面5に固定(ねじ
止め固定、接着剤等による接着固定等)され、4個の緩
衝部材62、63における固定部材61と反対側の面で
ある端面62a、63aがハードディスク装置4の下側
の面に粘着されることにより、防振支持具60は、ハー
ドディスク装置4を筐体の内壁面5に対して支持した状
態となる。
【0101】つまり、4個の緩衝部材62、63上にハ
ードディスク装置4を載置する際には、まず、2個の長
寸法緩衝部材62における端面62aがハードディスク
装置4に接するが、ハードディスク装置4の重量が比較
的重いことや、該緩衝部材62の硬度が比較的低いこと
によって、該長寸法緩衝部材62が変形され、更には短
寸法緩衝部材63における端面63aにもハードディス
ク装置4が接するので短寸法緩衝部材63も変形され、
該2種類の緩衝部材62、63における上下方向寸法
(ハードディスク装置4から筐体の内壁面5に至る軸方
向の長さ)が相互に略等しくなる。そして、このよう
に、4個の緩衝部材62、63全ての端面62a、63
aがハードディスク装置4に接触すると、4個の緩衝部
材62、63をなす膠化体状樹脂が表面に有する粘着性
によって、ハードディスク装置4が防振支持具60によ
って動かないよう支持されることになるのである。
【0102】そして、このように形状が異なる2種類の
緩衝部材62、63を備えた防振支持具60において
は、該2種類の緩衝部材62、63の間で上下方向寸法
が元々異なり、h1>h2であるので、長寸法緩衝部材6
2における上下方向の変形に対するばね定数が、短寸法
緩衝部材63における上下方向の変形に対するばね定数
より小さい。
【0103】従って、この防振支持具60においても、
上記実施例の防振支持具1と同様に、4個の緩衝部材6
2、63における上下方向の衝撃・振動に対する共振倍
率が低くなっている。尚、4個の緩衝部材62、63上
にハードディスク装置4を載置する態様としては、ハー
ドディスク装置4の下面及び端面62a、63aのうち
の一方に凸部を設け、他方に凹部を設けて、該凸部と凹
部とを嵌合させるものであっても良い。
【0104】また、ハードディスク装置4の重量に対し
て4個の緩衝部材62、63をなす材料の硬度を比較的
高くし、図5(b)に示すように、入力側で衝撃・振動
が生じていないときは、2個の長寸法緩衝部材62のみ
がハードディスク装置4を筐体の内壁面5に対して支持
し、入力側で衝撃・振動が生じたときは、出力側に伝播
された衝撃・振動に応じて上記各種類の緩衝部材62、
63夫々が物品を板材に対して支持した状態となるよう
構成しても良い。
【0105】そして、図5(a)の態様では、図5
(b)の態様に比べて、入力側で衝撃・振動が生じてい
ない状態においてハードディスク装置4を支持する緩衝
部材の数が多い分だけ、ハードディスク装置4を筐体の
内壁面5に対して安定して支持することができる。しか
し、逆に、図5(b)の態様では、図5(a)の態様に
比べて、入力側で上下方向の衝撃・振動が生じた場合
に、出力側で該方向以外の多方向の衝撃・振動が生じや
すくなるので、図5(b)の態様の方が、図5(a)の
態様よりも、4個の緩衝部材62、63における共振倍
率を低下させ易くなる。
【0106】尚、2個の長寸法緩衝部材62が、固定部
材61の表面がなす四角形の一辺の両端に相当する2個
の頂点近傍の箇所に夫々接合され、2個の短寸法緩衝部
材63が、残りの2個の頂点近傍の箇所に夫々接合され
た態様も可能である。この態様では、図5(b)の態様
の緩衝部材のように緩衝部材をなす材料の硬度が比較的
高い場合は、各種類の緩衝部材62、63における上下
方向寸法の違いに対応して、ハードディスク装置4が筐
体の内壁面5に対して傾いて支持された状態となるが、
上記図5(a)の態様と同様の作用効果を奏する。
【0107】また、一方、緩衝部材の種類毎に形状等を
変えて、緩衝部材の種類毎に上記のようにばね定数が異
なるようにする別の態様としては、図6に示すように、
4個の緩衝部材を、太さ(上下方向を法線方向とする断
面の形状及び面積)が異なる2種類の緩衝部材、即ち、
太さが比較的太い2個の大断面緩衝部材71と、太さが
比較的細い2個の小断面緩衝部材72と、からなるもの
とする態様であっても良い。
【0108】図6に示す防振支持具70は、図4に示し
た防振支持具60に対して緩衝部材の形状だけを若干変
えたものである。具体的には、大断面緩衝部材71は長
寸法緩衝部材62(図4等参照)と同じ形状を有してお
り、l1’=l1,w1’=w1,h1’=h1であるが、小
断面緩衝部材72については直方体状の柱状部材である
ものの、各部分の寸法が、l3<l1’,w3<w1’,h
3=h1’となっており、短寸法緩衝部材63(図4等参
照)の形状と異なっている(図6参照)。
【0109】そして、このように形状が異なる2種類の
緩衝部材71、72を備えた防振支持具70において
は、該2種類の緩衝部材71、72の間で太さが異なる
ので(即ち、l3<l1’,w3<w1’であるので)、大
断面緩衝部材71における上下方向の変形に対するばね
定数が、小断面緩衝部材72における上下方向の変形に
対するばね定数より大きい。
【0110】従って、この防振支持具70においても、
上記実施例の防振支持具1と同様に、4個の緩衝部材7
1、72における上下方向の衝撃・振動に対する共振倍
率が低くなっている。また、緩衝部材の種類毎に形状等
を変えて、緩衝部材の種類毎に上記のようにばね定数が
異なるようにする別の態様としては、図7に示すよう
に、4個の緩衝部材のうちの1種類(2個)の緩衝部材
における上下方向に沿った両端面に対する側面に凹凸を
形成することにより、4個の緩衝部材が、形状の異なる
2種類の緩衝部材(2個の側面平坦状緩衝部材81、及
び2個の側面凹凸状緩衝部材82)からなるものとする
態様であっても良い。
【0111】図7に示す防振支持具80は、図4に示し
た防振支持具60に対して緩衝部材の形状だけを変えた
ものである。つまり、4個の緩衝部材は、円柱状の形状
を有する2個の側面平坦状緩衝部材81と、側面平坦状
緩衝部材81と同様の形状を有する円柱の側面に複数個
(図7では2個)の凹部82aを形成した形状を有する
2個の側面凹凸状緩衝部材82と、からなる。
【0112】そして、このように形状が異なる2種類の
緩衝部材81、82を備えた防振支持具80において
は、該2種類の緩衝部材81、82のうち、側面凹凸状
緩衝部材82だけに凹部82aが形成されているので、
側面凹凸状緩衝部材82における上下方向の変形に対す
るばね定数が、側面平坦状緩衝部材81における上下方
向の変形に対するばね定数より小さい。
【0113】従って、この防振支持具80においても、
上記実施例の防振支持具1と同様に、4個の緩衝部材8
1、82における上下方向の衝撃・振動に対する共振倍
率が低くなっている。尚、図7の防振支持具80におい
ては、上記のように、側面凹凸状緩衝部材82の側面に
凹部82aを形成することにより、側面凹凸状緩衝部材
82における上下方向の変形に対するばね定数を、側面
平坦状緩衝部材81における上下方向の変形に対するば
ね定数より小さくしたが、凹部82aの代わりに凸部を
形成すれば、逆に、側面凹凸状緩衝部材82における上
下方向の変形に対するばね定数を、側面平坦状緩衝部材
81における上下方向の変形に対するばね定数より大き
くすることができる。
【0114】また、2種類の緩衝部材81、82の間で
内部構造が異なるよう構成することにより、側面凹凸状
緩衝部材82における上下方向の変形に対するばね定数
と、側面平坦状緩衝部材81における上下方向の変形に
対するばね定数との間の差を一層大きくすることも可能
である。
【0115】つまり、例えば、側面凹凸状緩衝部材82
の内部に空洞82bを形成することにより、2種類の緩
衝部材81、82の間で内部構造が異なるようにしても
良く、この場合は、側面凹凸状緩衝部材82における上
下方向の変形に対するばね定数を一層大きく低下させる
ことができる。即ち、2種類の緩衝部材81、82の間
で、上下方向の変形に対するばね定数の差を一層大きく
することができるのである。
【0116】尚、空洞82bに相当する部分に他の材料
(樹脂、金属等)からなる芯材(図示省略)を封入する
ことにより、2種類の緩衝部材81、82の間で内部構
造が異なるようにしても良く、この場合は、該芯材の形
状や硬度に応じて、該2種類の緩衝部材81、82の間
で、上下方向の変形に対するばね定数の差を変化させる
ことができる。
【0117】一方、以上の説明においては、防振支持具
における緩衝部材の個数を4個として説明したが、必要
に応じて、4個以外の複数個の緩衝部材としても良いの
は勿論である。また、緩衝部材の形状も上述のような直
方体状や円柱状等の柱状に限定する必要はなく、ハード
ディスク装置4を筐体の内壁面5に対して支持すべくハ
ードディスク装置4と筐体の内壁面5との間に配置可能
な形状であれば特に限定されない。
【0118】そして、防振支持具における緩衝部材の個
数を4個以外の個数とし、少なくとも一部の緩衝部材の
形状を直方体状や円柱状としない態様として、例えば、
図8に示す態様が考えられる。図8に示す防振支持具9
0は、図4に示した防振支持具60に対して緩衝部材の
個数及び形状を変えたものである。
【0119】つまり、この防振支持具90は、3個の緩
衝部材が固定部材61に接合されてなるものであり、3
個の緩衝部材は、形状の異なる2種類の緩衝部材、即
ち、同一形状を有する2個の円柱状緩衝部材91と、該
2個の円柱状緩衝部材91を取り囲むように配置された
円環状緩衝部材92と、からなる。
【0120】そして、このように構成された2種類の緩
衝部材91、92の間では、形状の違い等により、上下
方向の変形に対するばね定数が異なるよう構成されてい
る。従って、この防振支持具90においても、上記実施
例の防振支持具1と同様に、複数個(3個)の緩衝部材
91、92における上下方向の衝撃・振動に対する共振
倍率が低くなっているのである。
【0121】尚、図4〜図8に示した防振支持具では、
固定部材61の固定面61aが筐体の内壁面5に固定さ
れる旨説明したが、ハードディスク装置4の下面に固定
するようにしても良いのは勿論である。また、固定部材
61の形状は、複数個の緩衝部材を一体に接合すること
ができるものであれば何でも良く、図4〜図8に示した
固定部材61のような板状部材に限定されない。
【0122】次に、上述した上記実施例の防振支持具が
有する効果を裏付ける実験例について図9〜図13を用
いて説明する。 [実験例]この実験では、図9に示すような実験装置を
用いて、入力側としての台座101(板材に相当)を所
定の加速度で上下方向に加振し、4個の緩衝部材からな
る防振支持具にて台座101に対して支持された出力側
としての荷重物102(物品に相当)における上下方向
の振動加速度を測定し、加速度比Rを算出(測定)し
た。そして、防振支持具の緩衝部材における共振倍率が
本発明を適用した場合に低下するか否かを検証した。
【0123】まず、図9に示すこの実験に用いた実験装
置の構成について説明する。この実験装置では、まず、
図9に示すように、200gの重量を有する直方体状の
荷重物102の下面102aに、スチレン系の膠化体状
樹脂からなる4個の緩衝部材を夫々粘着させ、該4個の
緩衝部材夫々における荷重物102と反対側の面を台座
101に粘着させた。4個の緩衝部材夫々の下面102
aにおける配置(粘着)箇所は、該下面102aがなす
四角形の4個の頂点近傍の箇所とした。また、荷重物1
02の上面102bには加速度ピックアップ103を取
り付けた。
【0124】台座101は、所望の加速度ain(図9参
照)で上下方向に加振することができるよう構成されて
おり、この実験では、加速度ainの振幅を0.4G(一
定値)とし、加振周波数fを5Hzから500Hzに
2.5minかけて漸増させた。
【0125】加速度ピックアップ103では、4個の緩
衝部材を介して荷重物102に伝播された上下方向の振
動加速度aout(図9参照)を検出することができる。
そして、この実験では、図示しない計算装置を介して、
out及びainから式(1)(「発明が解決しようとす
る課題」の項参照)を用いて加速度比Rを算出(測定)
し、ディスプレイやプリンタ等の出力装置に、加速度比
R(但し、デシベル(dB)表示値)と加振周波数fと
の関係をグラフとして出力した。
【0126】次に、図10を用いて、この実験に用いた
4仕様の防振支持具(4個の緩衝部材)の態様について
説明する。まず、図10において、「緩衝部材の配置」
の列に記載されているのは、荷重物102の下面102
aに対する緩衝部材(図10中にP〜Vで示されている
部材)の配置である。また、「l×w×h(mm)」の
列に記載されているのは、各仕様の防振支持具における
P〜Vで示された緩衝部材の寸法であり、「アスカーF
P硬度」の列に記載されているのは、P〜Vで示された
緩衝部材の硬度をアスカーFP硬度で示した数値であ
る。
【0127】尚、図10中の「l×w×h(mm)」の
列の数値のうち、lに対応する寸法は、例えば、図4中
の長寸法緩衝部材62におけるl1に相当する寸法であ
る。また、他のwやhに対応する寸法は、該緩衝部材6
2におけるw1やh1に夫々相当する寸法である。
【0128】そして、図10と上記説明とから判るよう
に、仕様1の防振支持具では、4個の緩衝部材の寸法及
び硬度が相互に等しい(具体的には、寸法が、10×1
0×3(mm)であり、硬度がアスカーFP硬度で55
である)。また、仕様2の防振支持具では、4個の緩衝
部材が、硬度が異なる2種類の緩衝部材からなる。つま
り、仕様1の緩衝部材Pと寸法及び硬度が同じである2
個の緩衝部材Qが、下面102aがなす四角形の一方の
対角線の両端に相当する2個の頂点近傍の箇所に夫々配
置され、該緩衝部材Qと寸法は同じだが該緩衝部材Qよ
り硬度が高い(具体的には、硬度がアスカーFP硬度で
80である)2個の緩衝部材Rが、該四角形の他方の対
角線の両端に相当する2個の頂点近傍の箇所に夫々配置
されているのである。
【0129】また、仕様3の防振支持具では、4個の緩
衝部材が、荷重物102から台座101に至る軸方向の
長さhが異なる2種類の緩衝部材からなる。つまり、仕
様1の緩衝部材Pと寸法及び硬度が同じである2個の緩
衝部材Sが、下面102aがなす四角形の一方の対角線
の両端に相当する2個の頂点近傍の箇所に夫々配置さ
れ、該緩衝部材Sと硬度は同じだが該緩衝部材Sより上
下方向寸法hが短い(具体的には、h=2mmである)
2個の緩衝部材Tが、該四角形の他方の対角線の両端に
相当する2個の頂点近傍の箇所に夫々配置されているの
である。
【0130】また、仕様4の防振支持具では、4個の緩
衝部材が、上下方向寸法h及び硬度が異なる2種類の緩
衝部材からなる。つまり、仕様1の緩衝部材Pと寸法及
び硬度が同じである2個の緩衝部材Uが、下面102a
がなす四角形の一辺の両端に相当する2個の頂点近傍の
箇所に夫々配置され、該緩衝部材Uより硬度が高く該緩
衝部材Uより上下方向寸法hが短い(具体的には、硬度
がアスカーFP硬度で80であり、h=2mmである)
2個の緩衝部材Vが、残りの2個の頂点近傍の箇所に夫
々配置されているのである。
【0131】そして、上記の説明から判るように、仕様
1の防振支持具は従来の防振支持具であり、仕様2〜仕
様4の防振支持具は本発明を適用した防振支持具であ
る。尚、仕様3及び仕様4の防振支持具では、荷重物1
02を支持させた際に各種類の緩衝部材が変形され、4
個の緩衝部材の上下方向寸法が相互に略等しくなること
により、各種類の緩衝部材全てが荷重物102を支持し
た状態になる。
【0132】次に、図11〜図13を用いて、この実験
の結果について説明する。図11〜図13は、各仕様の
防振支持具を用いて測定した加速度比R(デシベル表示
値)と加振周波数fとの関係を示す図である。そして、
図11は仕様1及び仕様2についての実験結果を比較す
る図であり、図12は仕様1及び仕様3についての実験
結果を比較する図であり、図13は仕様1及び仕様4に
ついての実験結果を比較する図である。
【0133】そして、図11〜図13に示す実験結果か
ら、本発明を適用した防振支持具(仕様2〜仕様4)で
は、従来の防振支持具(仕様1)の場合より、4個の緩
衝部材における共振倍率が低下することが判った。具体
的には、まず、図11に示すように、仕様1では、加振
周波数fが46Hz前後であるときに加速度比R(共振
倍率)が17dB程度となり、仕様2では、加振周波数
fが43Hz前後であるときに加速度比R(共振倍率)
が14dB程度となり、本発明を適用した仕様2の場合
において共振倍率が低下することが判った。
【0134】これは、仕様2では、4個の緩衝部材が、
上下方向の変形に対するばね定数が異なる2種類の緩衝
部材(2個の緩衝部材Qと2個の緩衝部材R)からなる
ので、入力側(台座101)から入力された上下方向
(一方向)の振動のエネルギーが、出力側(荷重物10
2)における多方向の振動のエネルギーに分散される分
だけ、出力側における上下方向の振動が小さくなり、そ
の結果、共振倍率が低下することになることを示す。
尚、仕様2では、加振周波数fが68Hz前後であると
きや110Hz前後であるときに加速度比Rが極小値を
とっているが、これは、これらの加振周波数が、上下方
向以外の他の方向の振動に消費されるエネルギーが極大
値をとる周波数であることを示す。
【0135】また、図12に示すように、本発明を適用
した仕様3では、加振周波数fが34Hz前後であると
きに加速度比R(共振倍率)が13dB程度となり、仕
様1に比べて共振倍率が低下することが判った。これ
は、仕様3では、4個の緩衝部材が、上下方向の変形に
対するばね定数が異なる2種類の緩衝部材(2個の緩衝
部材Sと2個の緩衝部材T)からなるので、仕様2の場
合と同様の作用によって、共振倍率が低下することにな
ることを示す。尚、仕様3では、加振周波数fが52H
z前後であるときに加速度比Rが極小値をとっている
が、これは、この加振周波数が、上下方向以外の他の方
向の振動に消費されるエネルギーが極大値をとる周波数
であることを示す。
【0136】また、図13に示すように、本発明を適用
した仕様4では、加振周波数fが40Hz前後であると
きに加速度比R(共振倍率)が13dB程度となり、仕
様1に比べて共振倍率が低下することが判った。これ
は、仕様4では、4個の緩衝部材が、上下方向の変形に
対するばね定数が異なる2種類の緩衝部材(2個の緩衝
部材Uと2個の緩衝部材V)からなるので、仕様2及び
仕様3の場合と同様の作用によって、共振倍率が低下す
ることになることを示す。
【0137】従って、図11〜図13に示した実験結果
から、本発明を適用した防振支持具では、従来の防振支
持具の場合に比べて緩衝部材における共振倍率が低下す
ることが確認できた。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例の防振支持具を示す図であり、(a)
はハードディスク装置に実施例の防振支持具(但し、緩
衝部材を除く)が固定された状態を示す斜視図であり、
(b)は実施例の防振支持具にてハードディスク装置を
筐体の内壁面に対して支持させた状態を説明する説明図
である。
【図2】 実施例の防振支持具における端面凹凸状緩衝
部材を説明するための説明図である。
【図3】 実施例の防振支持具における端面平坦状緩衝
部材を説明するための説明図である。
【図4】 他の実施例としての防振支持具を示す図であ
る。
【図5】 他の実施例としての防振支持具にてハードデ
ィスク装置を筐体の内壁面に対して支持させた状態を説
明する説明図である。
【図6】 他の実施例としての防振支持具を示す図であ
る。
【図7】 他の実施例としての防振支持具を示す図であ
る。
【図8】 他の実施例としての防振支持具を示す図であ
る。
【図9】 実験例で用いた実験装置の構成を示す説明図
である。
【図10】 実験例で用いた4仕様の防振支持具の態様
を示す説明図である。
【図11】 仕様1及び仕様2についての実験結果を表
すグラフである。
【図12】 仕様1及び仕様3についての実験結果を表
すグラフである。
【図13】 仕様1及び仕様4についての実験結果を表
すグラフである。
【符号の説明】
1…防振支持具、4…ハードディスク装置、5…筐体の
内壁面、10…固定部材、20…端面凹凸状緩衝部材、
25,26…突起片、30…端面平坦状緩衝部材、60
…防振支持具、61…固定部材、62…長寸法緩衝部
材、63…短寸法緩衝部材、70…防振支持具、71…
大断面緩衝部材、72…小断面緩衝部材、80…防振支
持具、81…側面平坦状緩衝部材、82…側面凹凸状緩
衝部材、82a…凹部、82b…空洞、90…防振支持
具、91…円柱状緩衝部材、92…円環状緩衝部材、1
01…台座、102…荷重物、Q,R,S,T,U,V
…緩衝部材

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 物品を板材に対して支持する防振支持具
    であって、 前記物品と前記板材との間の複数箇所に夫々配置され、
    前記物品及び前記板材の一方から他方へ伝わる衝撃や振
    動を緩和可能な複数個の緩衝部材を備え、 該複数個の緩衝部材は、前記物品から前記板材に至る軸
    方向の変形に対するばね定数が異なる2種類以上の緩衝
    部材からなることを特徴とする防振支持具。
  2. 【請求項2】 前記複数個の緩衝部材は、少なくとも2
    種類の緩衝部材の間で緩衝部材をなす材料の硬度が異な
    ることにより、前記物品から前記板材に至る軸方向の変
    形に対するばね定数が異なる2種類以上の緩衝部材から
    なることを特徴とする請求項1に記載の防振支持具。
  3. 【請求項3】 前記複数個の緩衝部材は、少なくとも2
    種類の緩衝部材の間で形状が異なることにより、前記物
    品から前記板材に至る軸方向の変形に対するばね定数が
    異なる2種類以上の緩衝部材からなることを特徴とする
    請求項1または請求項2に記載の防振支持具。
  4. 【請求項4】 前記複数個の緩衝部材は、少なくとも2
    種類の緩衝部材の間で内部構造が異なることにより、前
    記物品から前記板材に至る軸方向の変形に対するばね定
    数が異なる2種類以上の緩衝部材からなることを特徴と
    する請求項1〜請求項3のいずれかに記載の防振支持
    具。
  5. 【請求項5】 前記複数個の緩衝部材のうち、少なくと
    も2個の緩衝部材を固定することができるよう構成され
    た固定部材を緩衝部材の個数に応じて1個または複数個
    備え、該固定部材に固定された緩衝部材を前記物品と前
    記板材との間に配置したことを特徴とする請求項1〜請
    求項4のいずれかに記載の防振支持具。
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