JP2009243538A - 制振装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】小振幅の振動に対しても応答可能であり、より広い周波数域に亘って有効な制振効果を得ることができるようにした制振装置を提供する。
【解決手段】制振装置は、ベース部材1と、ベース部材1に立設されて上下方向に延びるガイド面を有する4本のガイドバー2と、ベース部材1上でガイド部材2に案内されて上下方向へ移動可能に配設されたマス部材3と、マス部材3とベース部材1とに両端が係止されてそれら両部材の間に配設され、ベース部材1に対してマス部材3を弾性支持する4個のコイルばね4と、マス部材3にスペーサ7を介して固定され、ベース部材1との間に微小な隙間を形成した状態に配設されたゴム弾性体5と、ガイドバー2の上端を支持する支持部材6とからなる。
【選択図】 図1
【解決手段】制振装置は、ベース部材1と、ベース部材1に立設されて上下方向に延びるガイド面を有する4本のガイドバー2と、ベース部材1上でガイド部材2に案内されて上下方向へ移動可能に配設されたマス部材3と、マス部材3とベース部材1とに両端が係止されてそれら両部材の間に配設され、ベース部材1に対してマス部材3を弾性支持する4個のコイルばね4と、マス部材3にスペーサ7を介して固定され、ベース部材1との間に微小な隙間を形成した状態に配設されたゴム弾性体5と、ガイドバー2の上端を支持する支持部材6とからなる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、例えば住宅等の建築構造物の振動を抑制するために好適に採用される制振装置に関する。
例えば、木材やFRP、ガラス、鋼板など殆ど減衰性を有しない材料で構成された構造物は、一旦振動を開始するとその振動が収まるまでに長い時間が必要になることから、その構造物に発生した振動を抑制するために種々の制振対策が講じられている。
例えば、一般住宅や集合住宅等の建築構造物における床振動対策及び床衝撃音対策としては、高比重遮音シートや制振シートを付加して床重量の増大や制振性能の向上を図る方法や、或いは梁の補強や追加により剛性を高める方法がある。しかし、何れの場合にも期待するほどの効果が得られず、しかも、躯体の構造変更や部材の付加によるコストアップにつながっている。
また、床衝撃音対策として、ダイナミックダンパ等の制振装置を装着する方法もあるが、床振動及び衝撃音に対する十分な効果が得られ難く、床重量に対して15〜30%程度の付加重量(数量)が必要になることから、コスト及び重量的な問題を内在している。
また、構造物用の制振装置の一種として、例えば特許文献1〜3に開示された制振装置や衝撃ダンパが知られている。これら特許文献1〜3に開示された制振装置や衝撃ダンパは、振動入力により、橋桁や構造体などの振動体に固定されたハウジング(天板、底板)が振動体と共振する際に、ハウジング(天板、底板)に対して衝突マス(独立マス部材、重錘)が衝突(当接)するように構成されている。これにより、衝突マス(独立マス部材、重錘)とハウジング(天板、底板)とが衝突(当接)する際の運動エネルギ(振動エネルギ)のエネルギ損失に基づいて、振動体に対する振幅抑制効果が発揮されることにより、広い周波数域に亘って良好な制振効果が得られるようにされている。
ところで、特許文献1〜3に開示された制振装置や衝撃ダンパにおいては、振動入力時に、衝突マス(独立マス部材、重錘)が自由変位可能あるいは移動自在とされて、且つ衝突マス(独立マス部材、重錘)とハウジング(天板、底板)が衝突(当接)可能とするために、衝突マス(独立マス部材、重錘)とハウジング(天板、底板)との間に所定の隙間が設けられている。
しかし、この隙間は、小さ過ぎると、ハウジング内(天板と底板の間)での衝突マス(独立マス部材、重錘)の変位量(移動量)が少なくなり、それらの衝突(当接)によるエネルギ損失が少なくなってしまうため、良好な制振効果を期待できなくなり、逆に、大き過ぎると、それらが衝突(当接)したときに発生する衝突音が大きくなったり、小振幅の振動に対して応答できなくなってしまう。したがって、この隙間を設定する際には、それぞれの制振装置に応じた適切な範囲に設定することが要求される。なお、特許文献2においては、独立マス部材の往復可動距離が0.1〜1.6mmとなるように設定することが、微小隙間の好ましい範囲とされている。
また、上記の制振装置や衝撃ダンパにおいては、衝突マス(独立マス部材、重錘)とハウジング(天板、底板)が、ゴムや樹脂などの弾性体(弾性材)を介して衝突(当接)するように構成することにより、衝突音を低減できることが開示されている。しかし、衝突マス(独立マス部材、重錘)とハウジング(天板、底板)との間に配置される弾性体(弾性材)は、それらの衝突が頻繁に行われるため摩耗し易く、また、経年劣化等により永久変形してしまうこともあることから、衝突マス(独立マス部材、重錘)とハウジング(天板、底板)との間に設定される隙間(特に、特許文献2のような微小隙間)を適切な範囲に維持管理することは、非常に難しい。
特開2002−294626号公報
特許第3772715号公報
特開2006−348996号公報
本発明は上記実状に鑑みてなされたものであり、小振幅の振動に対しても応答可能であり、より広い周波数域に亘って有効な制振効果を得ることができるようにした制振装置を提供することを解決すべき課題とするものである。
以下、上記課題を解決するのに適した各手段について、必要に応じて作用及び効果を付記しつつ説明する。
〔手段1〕 手段1の発明に係る制振装置は、ベース部材と、該ベース部材に一端が固定され、上下方向に延びるガイド面を有するガイド部材と、前記ベース部材上で前記ガイド部材に案内されて上下方向へ移動可能に配設されたマス部材と、該マス部材と前記ベース部材とに両端が係止されてそれら両部材の間に配設され、前記ベース部材に対して前記マス部材を弾性支持するばね部材と、前記マス部材及び前記ベース部材のどちらか一方に固定されると共に、それらのどちらか他方と接触した状態に又はそれらのどちらか他方との間に微小な隙間を形成した状態に配設された弾性部材と、から構成されていることを特徴としている。
手段1の発明に係る制振装置では、振動体からベース部材に上下方向の振動が入力すると、ばね部材に弾性支持されたマス部材がガイド部材に案内されて上下方向に共振する。これにより、マス部材が、マス部材とベース部材の間に配設された弾性部材に繰り返し衝突し、その衝突時に弾性部材が発揮する減衰機能により、振動エネルギが効果的に吸収される。その結果、低周波から高周波の広い周波数域に亘って振動体に対する振幅抑制効果が発揮されることにより、広い周波数域に亘って良好な制振効果が得られる。なお、この制振装置は、ばね部材に弾性支持されたマス部材が弾性部材に衝突することにより発揮される減衰機能を利用して、広い周波数域に亘って有効な制振効果が得られるようにしていることから、マス部材の厳密な共振周波数のチューニングを要求されない。
そして、この制振装置においては、マス部材が上下方向に振動する際にガイド部材に案内されるため、マス部材を弾性部材に確実に衝突させることができる。また、ばね部材は、マス部材とベース部材とに両端が係止されていることから、マス部材の安定した共振状態が得られるため、マス部材と弾性部材との衝突を安定して生起させることができる。そのため、弾性部材による良好な制振効果が得られる。
また、この制振装置は、マス部材とそのマス部材を弾性支持するばね部材とを組み合わせることにより、微小な加速度でマス部材が上下運動を生起するように構成されていると共に、マス部材及びベース部材のどちらか一方に固定される弾性部材は、それらのどちらか他方と接触した状態に又はそれらのどちらか他方との間に微小な隙間を形成した状態に配設されている。これにより、小振幅の振動入力時においても弾性部材の減衰機能を有効に発揮させることができるため、小振幅の振動に対しても応答することが可能となる。
手段1の発明に係る制振装置において、マス部材及びベース部材のどちらか一方に固定される弾性部材は、それらのどちらか他方と接触した状態に又はそれらのどちらか他方との間に微小な隙間を形成した状態に配設される。ここで、弾性部材がマス部材又はベース部材と接触した状態とは、マス部材又はベース部材に対して、弾性部材に押圧力が全く作用していない状態で接触している場合(ゼロタッチ)だけでなく、振動入力時の減衰機能に支障がない程度の押圧力が弾性部材に加わった状態で接触している場合も含まれる。
また、マス部材及びベース部材のどちらか一方に固定された弾性部材とそれらのどちらか他方との間に微小な隙間を設定する場合には、1.0mm以下とするのが好ましく、小振幅の振動に対する応答性を考慮すると、その隙間はより小さい方が好ましい。
したがって、本発明に係る制振装置によれば、小振幅の振動に対しても応答することができ、より広い周波数域に亘って有効な制振効果を得ることができる。また、弾性部材により発揮される減衰機能を利用して、広い周波数域に亘って有効な制振効果が得られるようにしていることから、マス部材の厳密な共振周波数のチューニングを要求されないため、マス部材のチューニングを容易に且つ有利に行うことができる。
〔手段2〕 手段2の発明に係る制振装置は、手段1に記載の制振装置において、前記ガイド部材は、前記ベース部材に立設されたガイドバーにより構成され、前記マス部材は、自己に設けられた貫通孔が前記ガイドバーに相対移動可能に嵌着されていることを特徴としている。
手段2によれば、振動入力時にマス部材がガイドバーに案内されて振動する際に、マス部材の姿勢が安定するため、マス部材又はベース部材が弾性部材に衝突する際のマス部材の有効質量を向上させることができる。これにより、良好な制振効果を得ることが可能となる。
〔手段3〕 手段3の発明に係る制振装置は、手段1又は2に記載の制振装置において、前記ベース部材は、前記ガイド部材の他端を支持する支持部材を備えていることを特徴としている。
手段3によれば、ガイド部材の他端が支持部材で支持されることにより、ガイド部材の配置位置やガイド面による案内方向が最適に設定されるため、マス部材を最適な方向へ確実に案内することができる。これにより、良好な制振効果を得ることが可能となる。
〔手段4〕 手段4の発明に係る制振装置は、手段1〜3の何れか一つに記載の制振装置において、前記弾性部材は、粘弾性体又は液体封入ダンパであることを特徴としている。
手段4によれば、マス部材が衝突した時に良好な減衰機能を発揮させ得る弾性部材を実現することができる。なお、粘弾性体としては、例えば、熱可塑性エラストマやブチルゴム等の合成ゴムの加硫または未加硫状態、あるいは天然ゴムの加硫または未加硫状態等の材料を挙げることができる。また、液体封入ダンパとしては、例えば、少なくとも一部に弾性変形可能な可撓部を有する容器部材と、該容器部材の内部に封入された液体とを備えたものなど、従来より公知のものを採用することができる。
〔手段5〕 手段5の発明に係る制振装置は、手段1〜4の何れか一つに記載の制振装置において、前記弾性部材は、振動入力時に前記マス部材又は前記ベース部材と当接する球面状の当接面を有することを特徴としている。
手段5によれば、振動入力時にマス部材がガイドバーに案内されて振動する際に、マス部材が傾いた場合でも、マス部材又はベース部材が弾性部材に確実に衝突するため、マス部材又はベース部材と弾性部材との安定した衝撃力を得ることができる。これにより、良好な制振効果を得ることが可能となる。
〔手段6〕 手段6の発明に係る制振装置は、手段1に記載の制振装置において、前記マス部材及び前記ベース部材のどちらか一方には、前記マス部材又は前記ベース部材と前記弾性部材との間の隙間距離を調節するスペーサが設けられていることを特徴としている。
手段6によれば、マス部材又はベース部材と弾性部材の衝突位置を適切に設定することができるので、弾性部材の減衰効果を効率良く発揮させることができる。なお、このスペーサは、マス部材又はベース部材の一部を利用して設けることができる。例えば、マス部材にスペーサを設ける場合には、マス部材のスペーサを設けるべき部位に、スペーサに相当する突出部をマス部材と一体に形成するようにすればよい。なお、このスペーサは、必要に応じて設けられるものである。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
〔実施形態1〕
図1は実施形態1に係る制振装置の正面図であり、図2は実施形態1に係る制振装置の平面図である。
図1は実施形態1に係る制振装置の正面図であり、図2は実施形態1に係る制振装置の平面図である。
本実施形態の制振装置は、図1及び図2に示すように、支持部材6が組み付けられたベース部材1と、ガイド部材としての4本のガイドバー2、…、2と、ベース部材1上に配設されたマス部材3と、マス部材3とベース部材1との間に配設されたばね部材としての4個のコイルばね4、…、4と、マス部材3にスペーサ7を介して固定された弾性部材としてのゴム弾性体5と、から構成されている。
ベース部材1は、鉄系金属により矩形の板状に形成されている。ベース部材1の所定の部位には、ガイドバー2、…、2が挿通される取付孔1a、…、1aが4箇所に設けられている。そして、ベース部材1には、ガイドバー2、…、2を支持するための支持部材6が組み付けられている。支持部材6は、ベース部材1の両端から上方へ向かって直角に立ち上がる一対の支持側板6a、6bと、支持板6a、6bの上端部に両端がボルトねじ6d、6dで固定されて、上端部同士を連結するように取り付けられた支持基板6cとからなる。支持基板6cには、ベース部材1に設けられた取付孔1a、…、1aと対応して、ガイドバー2、…、2が挿通される挿通孔6e、…6eが設けられている。
ガイドバー2、…、2は、支持側板6a、6bの高さ方向長さよりも少し長いボルトが用いられている。このボルトは、軸部の先端部にのみ雄ねじ部が形成されている。各ガイドバー2、…、2は、ベース部材1の取付孔1a、…、1aと支持基板6cの挿通孔6e、…、6eに、ベース部材1の裏面(図1において下面)側から挿通されて、支持基板6cから突出したねじ部にナット2a、…、2aが螺着されることにより取り付けられている。
これにより、4本のガイドバー2、…、2は、ベース部材1に一端(下端)が固定されると共に、他端(上端)が支持基板6cに固定され、互いに所定距離を隔てて平行となるように立設されている。この場合、各ガイドバー2、…、2の、ベース部材1と支持基板6cとの間に位置する部位(雄ねじが形成されていない)が、ガイド部として機能する部位となっている。各ガイドバー2、…、2は、制振装置が振動体に設置されるときには、ガイド面となる外周面が上下方向に延びるようにされる。
マス部材3は、鉄系金属により所定の質量を有するようにして方体に形成されている。マス部材3には、ガイドバー2、…、2が嵌挿される4個の貫通孔3a、…、3aが設けられている。4個の貫通孔3a、…、3aは、ガイドバー2、…、2の直径よりも少し大きい直径をもち、マス部材3の矩形の水平断面内において均等配置されている。このマス部材3は、各貫通孔3a、…、3aが各ガイドバー2、…、2に相対移動可能に嵌着されて、ベース部材1と支持基板6cの間に配置されている。これにより、マス部材3は、上下方向の振動が入力した際には、ガイドバー2、…、2に案内されて上下方向に振動することが可能である。
コイルばね4、…、4は、各ガイドバー2、…、2の外周側に装着されて、マス部材3とベース部材1との間に配設されている。各コイルばね4、…、4は、マス部材3とベース部材1に両端が溶接等で接合されることにより係止されている。これにより、マス部材3は、ベース部材1に対して、4個のコイルばね4、…、4により安定した状態で弾性支持されている。
ゴム弾性体5は、高減衰ゴムにより円錐台形状に形成されている。ゴム弾性体5は、マス部材3の下面中央部にスペーサ7を介して固定されている。ゴム弾性体5の下方先端面とベース部材1との間には、微小な隙間(約0.3mm)が形成されている。この微小な隙間は、スペーサ7を設けることにより調節されており、接触(微小な圧接状態も含む)させて隙間が無い状態にしてもよい。
以上のように構成された本実施形態の制振装置は、例えば住宅の床などの制振すべき振動体に対して、ガイドバー2、…、2が上下方向を向くように設置されて使用される。そして、振動体からベース部材1に上下方向の振動が入力すると、コイルばね4、…、4に弾性支持されたマス部材3がガイドバー2、…、2に案内されて上下方向に共振する。これにより、マス部材3が、マス部材3とベース部材1の間に配設されたゴム弾性体5に繰り返し衝突し、その衝突時にゴム弾性体5が発揮する減衰機能により、振動エネルギが効果的に吸収される。その結果、低周波から高周波の広い周波数域に亘って振動体に対する振幅抑制効果が発揮されることにより、広い周波数域に亘って良好な制振効果が得られる。
本実施形態の制振装置においては、マス部材3が上下方向に振動する際にガイドバー2、…、2に案内されるため、マス部材3をゴム弾性体5に確実に衝突させることができる。また、コイルばね4,…、4は、マス部材3とベース部材1とに両端が係止されていることから、マス部材3の安定した共振状態が得られるため、マス部材3とゴム弾性体5との衝突を安定して生起させることができる。そのため、ゴム弾性体5による良好な制振効果が得られる。
また、本実施形態の制振装置は、マス部材3とこれを弾性支持するコイルばね4、…、4とを組み合わせることにより、微小な加速度でマス部材3が上下運動を生起するように構成されていると共に、マス部材3に固定されたゴム弾性体5は、ベース部材1との間に微小な隙間を形成した状態に配設されている。これにより、小振幅の振動入力時においてもゴム弾性体5の減衰機能を有効に発揮させることができるため、小振幅の振動に対しても応答することが可能となる。
以上のように、本実施形態の制振装置によれば、小振幅の振動に対しても応答することができ、より広い周波数域に亘って有効な制振効果を得ることができる。また、ゴム弾性体5の発揮する減衰機能を利用して、広い周波数域に亘って有効な制振効果が得られるようにしていることから、マス部材3の固有振動数の厳密なチューニングを要求されないため、そのチューニングを容易に且つ有利に行うことができる。
また、本実施形態では、ガイド部材としてベース部材1に立設されたガイドバー2、…、2が採用され、マス部材3は、自己に設けられた貫通孔3a、…、3aがガイドバー2、…、2に相対移動可能に嵌着されている。これにより、振動入力時にマス部材3がガイドバー2、…、2に案内されて振動する際に、マス部材3の姿勢が安定するため、マス部材が3ゴム弾性体5に衝突する際のマス部材3の有効質量を向上させることができ、良好な制振効果を得ることができる。
さらに、本実施形態においては、ベース部材1に組み付けられた支持部材6により、ガイドバー2、…、2の他端(上端)が支持されるようにしていることから、ガイドバー2、…、2の配置位置やガイド面による案内方向を最適に設定することができるため、マス部材3を最適な方向へ確実に案内することができる。これにより、良好な制振効果を得ることができる。
〔実施形態2〕
図3は実施形態2に係る制振装置の正面図であり、図4はその制振装置の平面図である。本実施形態の制振装置は、図3及び図4に示すように、実施形態1のものと基本的構成が同じであり、マス部材3の下面にスペーサ7を介して固定されているゴム弾性体5が、振動入力時にベース部材1と当接する凸球面状の当接面を有する点でのみ構成が異なる。この場合、ゴム弾性体5の先端の凸球面部は、ベース部材1と当接した状態にされている。
図3は実施形態2に係る制振装置の正面図であり、図4はその制振装置の平面図である。本実施形態の制振装置は、図3及び図4に示すように、実施形態1のものと基本的構成が同じであり、マス部材3の下面にスペーサ7を介して固定されているゴム弾性体5が、振動入力時にベース部材1と当接する凸球面状の当接面を有する点でのみ構成が異なる。この場合、ゴム弾性体5の先端の凸球面部は、ベース部材1と当接した状態にされている。
本実施形態の制振装置によれば、振動入力時にマス部材3がガイドバー2、…、2に案内されて振動する際に、マス部材3が傾いた場合でも、マス部材3がゴム弾性体5に確実に衝突するため、マス部材3とゴム弾性体5との安定した衝撃力を得ることができる。これにより、良好な制振効果を得ることが可能となる。
なお、その他の構成は実施形態1の制振装置と同じであるので、共通する主要な部材等について、図3及び図4に同じ符号を付すのみに止めて詳しい説明は省略する。
1…ベース部材 2…ガイドバー(ガイド部材) 3…マス部材 3a…貫通孔 4…コイルばね(ばね部材) 5…ゴム弾性体(弾性部材) 6…支持部材 7…スペーサ
Claims (6)
- ベース部材と、
該ベース部材に一端が固定され、上下方向に延びるガイド面を有するガイド部材と、
前記ベース部材上で前記ガイド部材に案内されて上下方向へ移動可能に配設されたマス部材と、
該マス部材と前記ベース部材とに両端が係止されてそれら両部材の間に配設され、前記ベース部材に対して前記マス部材を弾性支持するばね部材と、
前記マス部材及び前記ベース部材のどちらか一方に固定されると共に、それらのどちらか他方と接触した状態に又はそれらのどちらか他方との間に微小な隙間を形成した状態に配設された弾性部材と、
から構成されていることを特徴とする制振装置 - 前記ガイド部材は、前記ベース部材に立設されたガイドバーにより構成され、前記マス部材は、自己に設けられた貫通孔が前記ガイドバーに相対移動可能に嵌着されていることを特徴とする請求項1に記載の制振装置。
- 前記ベース部材は、前記ガイド部材の他端を支持する支持部材を備えていることを特徴とする請求項1又は2に記載の制振装置。
- 前記弾性部材は、粘弾性体又は液体封入ダンパであることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の制振装置。
- 前記弾性部材は、振動入力時に前記マス部材又は前記ベース部材と当接する球面状の当接面を有することを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載の制振装置。
- 前記マス部材及び前記ベース部材のどちらか一方には、前記マス部材又は前記ベース部材と前記弾性部材との間の隙間距離を調節するスペーサが設けられていることを特徴とする請求項1〜5の何れか一項に記載の制振装置。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2017198228A (ja) * | 2016-04-25 | 2017-11-02 | 株式会社大林組 | チューンドマスダンパー |
JP2019007503A (ja) * | 2017-06-21 | 2019-01-17 | 株式会社大林組 | チューンドマスダンパー、チューンドマスダンパーの設置構造、及び、チューンドマスダンパーの設置方法 |
CN113931794A (zh) * | 2020-06-29 | 2022-01-14 | 北京金风科创风电设备有限公司 | 弹性模块和抑振组件 |
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