JP3035293B1 - 物品の固定方法及び防振支持具 - Google Patents

物品の固定方法及び防振支持具

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JP3035293B1 JP11095196A JP9519699A JP3035293B1 JP 3035293 B1 JP3035293 B1 JP 3035293B1 JP 11095196 A JP11095196 A JP 11095196A JP 9519699 A JP9519699 A JP 9519699A JP 3035293 B1 JP3035293 B1 JP 3035293B1
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Abstract

【要約】 【課題】 膠化体状樹脂の衝撃・振動吸収性を損なうこ
となく、物品を板材に安定して固定することが可能な物
品の固定方法及び防振支持具を提供すること。 【解決手段】 防振支持具1は、保持部材4と、位置決
め部材3とを、膠化体状樹脂からなる緩衝部材2にて一
体成形して連結することにより形成される。この防振支
持具1では、緩衝部材2に一部が埋設された位置決め部
材3により、緩衝部材2の形状が安定化されているの
で、固定片33、33’を筐体の内壁面5(板材)にね
じ止め固定すると共に、嵌合溝41にハードディスク装
置(物品)を嵌め込むことにより、ハードディスク装置
を、筐体の内壁面5に安定して固定することができる。
また、衝撃・振動が生じても、緩衝部材2が、位置決め
部材3を構成する板面がない緩衝部材2の外壁の方向に
変形することができるので、膠化体状樹脂の衝撃・振動
吸収性は損なわれない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、物品を板材に固定
すると共に、該物品または板材で生じた衝撃・振動を緩
和するよう構成された物品の固定方法及び防振支持具に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、振動に弱い電子部品等の物品
をシャーシ等の板材に対して固定すると共に、この物品
と板材との間で衝撃や振動が伝達されるのを防止する防
振支持具として、物品側の面に物品の一部の形状に対応
した嵌合溝を有するゴム状樹脂製の緩衝部材と、一部が
緩衝部材の内部に埋め込まれ、他の部分が緩衝部材の外
部に突出する金属製の固定片と、からなるものが知られ
ている。
【0003】物品を板材に固定する際は、固定片の緩衝
部材外部の部分を板材にねじ止め固定することにより、
この防振支持具を板材に位置決めし、嵌合溝に物品の一
部を嵌め込むことにより、物品を緩衝部材に載置する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の防
振支持具では、ゴム状樹脂である緩衝部材の硬度が高く
(一般に、JIS K6253のA型硬度で40以
上)、外部からの衝撃・振動を十分に吸収できないとい
う問題があった。
【0005】具体的には、例えばハードディスク装置
(物品)を、上記従来の防振支持具を介して、パーソナ
ルコンピュータの筐体の内壁面(板材)に固定した場
合、運搬時等にパーソナルコンピュータを誤って落下さ
せると、緩衝部材でその衝撃を十分に吸収できないた
め、ハードディスク装置の破壊につながった。
【0006】そこで、本出願人は、緩衝部材の材料とし
て膠化体状樹脂が適当であると考えた。膠化体状樹脂
は、ベースポリマーの網目組織の間隙にオイル成分を包
含して流動性を失った状態になっているものである。こ
のような膠化体状樹脂は、いわゆる粘弾性を示し、損失
係数が極めて大きいため、ゴム状樹脂に比べ、衝撃・振
動を速やかに収束することができる。
【0007】また、膠化体状樹脂は、表面に粘着性を有
しているので、膠化体状樹脂からなる緩衝部材を板材に
接触させれば、物品が載置された緩衝部材を板材に対し
て容易に位置決めすることができる。しかし、このよう
に単に緩衝部材を板材に接触させただけでは、物品及び
板材に大きな衝撃・振動が加わり、緩衝部材が大きく変
形すると、緩衝部材が板材から剥離して板材に対する接
触面積が小さくなり、物品を板材に安定して固定するこ
とができなくなる。
【0008】膠化体状樹脂からなる緩衝部材を板材に安
定して位置決めするためには、物品側の面が開口したケ
ースの開口部に緩衝部材を封入し、ケース開口部の内壁
面全体に緩衝部材が当接し、ケース開口部から物品側の
方向に物品が載置された緩衝部材の一部が突出するよう
構成した上、このケースの底面部を板材に固定すること
が考えられるが、この場合は緩衝部材の変形が妨げら
れ、緩衝部材の衝撃・振動吸収性が損なわれることにな
る。
【0009】本発明は上記問題点を解決するためになさ
れたものであり、その目的は、膠化体状樹脂の衝撃・振
動吸収性を損なうことなく、物品を板材に安定して固定
することが可能な物品の固定方法及び防振支持具を提供
することである。
【0010】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】かかる目
的を達成するためになされた本発明の請求項1に記載の
物品の固定方法は、板材に固定された突起片の先端を、
膠化体状樹脂からなる緩衝部材に当接させることによ
り、該緩衝部材を板材に位置決めすると共に、該緩衝部
材に物品を載置することにより、物品を板材に固定する
固定方法であって、 前記緩衝部材の外壁に前記突起片を
挿通可能な透孔を有する変位規制板を設け、該透孔に前
記突起片を通すことにより、前記緩衝部材を前記板材に
位置決めすることを特徴とする。
【0011】まず、緩衝部材を構成する膠化体状樹脂
は、樹脂の構成成分が膠化体状になっている樹脂材料で
あり、より具体的に言えば、ベースポリマーが網目組織
を形成し、その網目組織の間隙にオイル成分を包含して
流動性を失った状態になっているものである。
【0012】ベースポリマーとしては、例えば、スチレ
ン系、エステル系、アミド系、ウレタン系などの各種熱
可塑性エラストマー、並びに、それらの水添、その他に
よる変性物、あるいは、スチレン系、ABS系、オレフ
ィン系、塩化ビニル系、アクリル酸エステル系、メタク
リル酸エステル系、カーボネート系、アセタール系、ア
ミド系、ハロゲン化ポリエーテル系、ハロゲン化オレフ
ィン系、セルロース系、ビニリデン系、ビニルブチラー
ル系、アルキレンオキサイド系などの熱可塑性樹脂、お
よびこれらの樹脂のゴム変性物などが挙げられる。これ
らの各種熱可塑性高分子有機材料は、単独で用いても、
2種以上をブレンドして用いてもよい。
【0013】オイル成分としては、通常、室温で液体ま
たは液状の材料が好適に用いられる。また、親水性、疎
水性のいずれの軟化剤も使用でき、鉱物油系、植物油
系、合成系等の各種ゴム用または樹脂用軟化剤を使用で
きる。これらの軟化剤は1種を単独で用いてもよく、互
いの相溶性が良好であれば2種以上を混合して用いても
よい。また、オイルの添加量が多いほど膠化体状樹脂の
硬度は低いものとなるので、所望の硬度となるように調
製すればよい。
【0014】そして、このような膠化体状樹脂は、いわ
ゆる粘弾性を有し、損失係数が極めて大きいため、ゴム
状樹脂からなる緩衝部材を物品及び板材の間に配置する
従来の固定方法に比べ、物品または板材で生じた衝撃・
振動を速やかに収束させることができる。
【0015】そして、本発明方法においては、変位規制
板によって緩衝部材の形状が安定する。また、本発明方
法においては、板材に固定された突起片を変位規制板の
透孔に通し、該突起片の先端を緩衝部材に当接させる。
この場合、緩衝部材における突起片との当接面は、突起
片先端の形状に対応して凹状に変形され、突起片の先端
部分は緩衝部材の内部に位置することになる。
【0016】従って、物品または板材で大きな衝撃・振
動が生じ、緩衝部材が大きく変形しても、緩衝部材の内
部に位置する突起片の先端部分によって、緩衝部材は板
材において安定した位置に保持され、緩衝部材に載置さ
れた物品は板材に安定して固定される。
【0017】具体的には、例えば、物品または板材で衝
撃・振動が生じ、緩衝部材が緩衝部材に載置された物品
と共に、変位規制板の板面に平行な方向に変位した場合
は、突起片が透孔の内壁面に当接すると、その位置で緩
衝部材の変位は制限されるので、物品の板材に対する位
置は安定し、物品は板材に安定して固定されることにな
る。
【0018】そして、このように、本発明方法では、物
品の板材に対する変位を、透孔の大きさによって制限す
ることができるので、物品周辺の板材に、他の部品等を
搭載する十分なスペースを確保することができる。つま
り、例えば、ハードディスク装置(物品)が載置された
緩衝部材を上記方法にてパーソナルコンピュータの筐体
の内壁面(板材)に位置決めすれば、筐体の内壁面に対
するハードディスク装置の変位を制限することができる
ので、ハードディスク装置周辺の筐体の内壁面に、他の
電子部品等を配置する十分なスペースを確保することが
できる。
【0019】また、この場合、物品または板材で大きな
衝撃・振動が生じても、緩衝部材が、変位規制板が設け
られていない緩衝部材の外壁の方向に変形する、あるい
は透孔から突出するよう変形することができるので、膠
化体状樹脂の衝撃・振動吸収性は損なわれず、物品また
は板材の衝撃・振動を緩衝部材にて十分に吸収すること
ができる。
【0020】一方、物品または板材で大きな衝撃・振動
が生じると想定される場合には、請求項2に記載の態様
を採っても良い。 即ち、請求項2に記載の物品の固定方
法は、 板材に固定された突起片の先端を、膠化体状樹脂
からなる緩衝部材に当接させることにより、該緩衝部材
を板材に位置決めすると共に、該緩衝部材に物品を載置
することにより、物品を板材に固定する固定方法であっ
て、 前記緩衝部材の内部に、該緩衝部材の外壁に沿っ
て、前記突起片を挿通可能な透孔を有する変位規制板を
埋設し、該透孔に前記突起片を通すことにより、前記緩
衝部材を前記板材に位置決めすることを特徴とする。
【0021】このようにすれば、透孔に突起片を通した
際に、突起片の先端と当接する緩衝部材の対応部分は、
透孔を介して、変位規制板の外側から内側への方向(突
起片を通す方向)に、突起片先端の形状に対応して凹状
に変形される。 そのため、例えば、物品または板材で大
きな衝撃・振動が生じ、緩衝部材が緩衝部材に載置され
た物品と共に、変位規制板の板面に平行な方向に変位し
た場合であっても、突起片は、透孔の内壁面に直接当接
せず、緩衝部材の一部である膠化体状樹脂を介して該内
壁面に間接的に当接することになる。
【0022】従って、この場合は、緩衝部材が、緩衝部
材の変形を規制する変位規制板が設けられていない緩衝
部材の外壁の方向に変形する、あるいは透孔から突出す
るように変形することにより、物品または板材の衝撃・
振動を吸収することができる上、突起片と透孔の内壁面
との間に位置する膠化体状樹脂にて、突起片が透孔の内
壁面に当接する際の衝撃も吸収することができる。
【0023】また、この場合、変位規制板が緩衝部材に
埋め込まれていることから、緩衝部材と変位規制板とは
常に一体となって変位する。 具体的には、例えば、突起
片を透孔に通した際に、変位規制板の内側の面(換言す
れば、変位規制板において、変位規制板から一番近い緩
衝部材の外壁側の面と反対側の面)の透孔近傍の箇所に
て緩衝部材の一部分が剥離したとしても、この箇所の膠
化体状樹脂は、透孔を介して変位規制板の外側の面に接
触している膠化体状樹脂と一体となっていることから、
変位規制板から緩衝部材の全体が離れてしまうことはな
く、緩衝部材と変位規制板とは常に一体となって変位す
る。
【0024】従って、上記のように緩衝部材の一部が変
位規制板から剥離した場合であっても、変位規制板によ
って緩衝部材の形状は安定し、物品を板材に安定して固
定することができる上、例えば、緩衝部材が物品と共に
変位規制板の板面に平行な方向に変位し、突起片が緩衝
部材を介して透孔の内壁面に当接した場合、その位置に
て緩衝部材の変位を確実に規制することができる。
お、突起片は、板材に固定され、先端が緩衝部材に当接
するよう構成されているものであれば、特に具体的な限
定はない。つまり、例えば、板材に予め一体成形された
突起片であっても良いし、ねじ、リベット等の突起片を
板材に固定するものであっても良い。
【0025】そして、突起片を緩衝部材に当接させる態
様としては、板材から略垂直に突出するよう突起片を板
材に固定し、この突起片の先端を緩衝部材に当接させる
ものであっても良い。 しかし、この態様では、例えば、
物品が板材から離れる方向に大きく変位するような衝撃
・振動が、物品または板材で生じた場合は、突起片から
緩衝部材が離れる場合がある。
【0026】そこで、このような場合は、請求項3に記
載の態様を採れば良い。 即ち、請求項3に記載の物品の
固定方法は、 前記緩衝部材を、板材に固定された一対の
前記突起片にて挟持させることにより、前記緩衝部材を
前記板材に位置決めすることを特徴とする。
【0027】このようにすれば、例えば、物品が板材か
ら離れる方向へ大きく変位するような衝撃・振動が、物
品または板材で生じた場合であっても、一対の突起片か
ら緩衝部材が離れることはない。つまり、一対の突起片
により、緩衝部材は板材において、より安定した位置に
保持され、緩衝部材に載置された物品は、板材にさらに
安定して固定される。
【0028】そして、板材に一対の突起片を固定する態
様としては、この一対の突起片にて緩衝部材を挟持で
き、緩衝部材を板材に位置決めできるよう構成されてい
るものであれば、特に具体的な限定はない。 つまり、例
えば、板材から略垂直に突出する一対の突起片支持板を
設け、夫々の突起片支持板に突起片を夫々固定すること
により、夫々の突起片が、板材に沿って、他方の突起片
支持板の方向に先端部分を向けるよう構成したものであ
っても良い。
【0029】この場合、緩衝部材を板材に位置決めする
具体的手順としては、緩衝部材を一対の突起片支持板の
間に配置した後、夫々の突起片支持板を介して、一対の
突起片を板材に夫々固定し、この一対の突起片にて緩衝
部材を挟持させるものであっても良い。
【0030】また、予め夫々の突起片支持板に一対の突
起片を夫々固定しておき、双方の突起片の先端部分に触
れないよう、緩衝部材を変形させながら一対の突起片支
持板の間に配置させた後、一対の突起片にて緩衝部材を
挟持させるものであっても良い。
【0031】
【0032】
【0033】次に、請求項4に記載の物品の固定方法
は、前記物品が載置される前記緩衝部材の載置面に、前
記物品を保持可能に形成された保持部材を設け、該保持
部材を介して、前記物品を前記緩衝部材に載置すること
を特徴とする。
【0034】このようにすれば、保持部材にて物品を保
持させることにより、物品を緩衝部材に確実に固定する
ことができる。つまり、物品を緩衝部材に固定する方法
としては、膠化体状樹脂の粘着性を利用して、物品を緩
衝部材に接触させる方法も考えられるが、この場合は、
物品または板材で大きな衝撃・振動が生じると、緩衝部
材が物品から剥離する可能性がある。
【0035】そこで、上記のように物品を保持部材を介
して緩衝部材に載置すれば、単に物品を緩衝部材に接触
させた場合に比べ、物品または板材で大きな衝撃・振動
が生じた場合でも、物品を緩衝部材に確実に固定するこ
とができる。次に、請求項5に記載の物品の固定方法
は、前記緩衝部材のアスカーFP硬度が30〜80であ
ることを特徴とする。
【0036】請求項5は、緩衝部材の最適硬度を示した
ものである。即ち、アスカーFP硬度が30を下回る
と、緩衝部材が容易に変形するため、衝撃・振動を受け
た場合の緩衝部材の変形が大きくなる。つまり、物品の
板材に対する変位が大きくなるため、物品周辺の板材
に、他の部品等を収納する十分なスペースを確保できな
くなる。また、80を上回ると、衝撃吸収能力が低下し
たり、成形性が悪くなったりするおそれがある。
【0037】従って、膠化体状樹脂からなる緩衝部材の
硬度は、アスカーFP硬度で30〜80とすることが望
ましい。なお、アスカーFP硬度は、高分子計器(株)
製のアスカーFP硬度計により測定可能である。また、
アスカーFP硬度で30〜80という硬度は、例えばJ
IS K6253のA型硬度で10よりも小さい低硬度
である。
【0038】一方、請求項6に記載の発明は、請求項1
に記載の発明方法を実現するための構成を備えた防振支
持具の発明であり、物品を板材に固定する防振支持具で
あって、膠化体状樹脂からなる緩衝部材と、該緩衝部材
の外壁に設けられ、該緩衝部材側の面から該緩衝部材と
反対側の面に貫通した透孔を有する変位規制板と、前記
板材に固定され、前記透孔に通されて先端が前記緩衝部
材に当接する突起片と、を備えたことを特徴とする。
【0039】即ち、請求項6に記載の防振支持具によれ
ば、緩衝部材の外壁に変位規制板が設けられているため
緩衝部材の形状が安定する上、板材に固定された突起片
変位規制板に設けられた透孔に通されているので、該
防振支持具板材に位置決めされる
【0040】そして、このように板材に位置決めされた
防振支持具に物品を載置すれば、この防振支持具を介し
て、物品を板材に固定できる上、物品または板材で生じ
た衝撃・振動を緩衝部材にて吸収することができる。ま
た、このように物品を板材に固定した場合、例えば、物
品または板材で衝撃・振動が生じ、緩衝部材が緩衝部材
に載置された物品と共に、変位規制板の板面に平行な方
向に変位した場合、突起片が透孔の内壁面に当接する
と、その位置で緩衝部材の変位は制限される。
【0041】従って、物品の板材に対する位置は安定
し、物品は板材に安定して固定されることになる。そし
て、物品の板材に対する変位を、透孔の大きさによって
制限することができるので、物品周辺の板材に、他の部
品等を搭載する十分なスペースを確保することができ
る。
【0042】また、この場合、物品または板材で大きな
衝撃・振動が生じても、緩衝部材が、変位規制板が設け
られていない緩衝部材の外壁の方向に変形する、あるい
は透孔から突出するよう変形することができるので、膠
化体状樹脂の衝撃・振動吸収性は損なわれず、物品また
は板材の衝撃・振動を緩衝部材にて十分に吸収すること
ができる。
【0043】また、請求項7に記載の発明は、請求項2
に記載の発明方法を実現するための構成を備えた防振支
持具の発明であり、物品を板材に固定する防振支持具で
あって、 膠化体状樹脂からなる緩衝部材と、 該緩衝部材
の外壁に設けられ、該緩衝部材側の面から該緩衝部材と
反対側の面に貫通した透孔を有する変位規制板と、を備
え、前記変位規制板は、前記緩衝部材の内部で、前記緩
衝部材の外壁近傍の位置に、該外壁に沿って埋設された
ことを特徴とする。
【0044】即ち、請求項7に記載の防振支持具によれ
ば、板材に固定された突起片を変位規制板に設けられた
透孔に通すことにより、該防振支持具を板材に位置決め
した場合、突起片の先端と当接する緩衝部材の対応部分
が、透孔を介して、変位規制板の外側から内側への方向
(突起片を通す方向)に、突起片先端の形状に対応して
凹状に変形されるため、例えば、物品または板材で大き
な衝撃・振動が生じ、緩衝部材が緩衝部材に載置された
物品と共に、変位規制板の板面に平行な方向に変位して
も、突起片と透孔の内壁面との間に位置する膠化体状樹
脂にて、突起片が透孔の内壁面に当接する際の衝撃を吸
収することができる。
【0045】また、この場合、変位規制板が緩衝部材に
埋め込まれていることから、緩衝部材と変位規制板とは
常に一体となって変位する。従って、緩衝部材の一部が
変位規制板から剥離した場合であっても、変位規制板に
よって緩衝部材の形状は安定し、物品を板材に安定して
固定することができる上、例えば、緩衝部材が物品と共
に変位規制板の板面に平行な方向に変位した場合、突起
片が緩衝部材を介して透孔の内壁面に当接し、その位置
にて緩衝部材の変位を確実に規制することができる。
【0046】次に、請求項8に記載の防振支持具は、
品を板材に固定する防振支持具であって、 膠化体状樹脂
からなる緩衝部材と、 該緩衝部材の外壁に設けられ、該
緩衝部材側の面から該緩衝部材と反対側の面に貫通した
透孔を有する変位規制板と、を備え、前記変位規制板
は、前記緩衝部材において、前記板材側の外壁及び該外
壁の両端縁に連接される2つの側面である外壁に対して
設けられたことを特徴とする。請求項8に記載の防振支
持具では、例えば変位規制板を緩衝部材の一側面である
外壁に対してのみ設けた場合に比べ、緩衝部材の形状を
さらに安定させることができるので、物品を板材にさら
に安定して固定することができる。
【0047】また、この場合、物品または板材で大きな
衝撃・振動が生じても、緩衝部材が、変位規制板が設け
られていない緩衝部材の前記2つの側面と異なる側面で
ある外壁、あるいは物品側の外壁の方向に変形する、あ
るいは透孔から突出するよう変形することができるの
で、膠化体状樹脂の衝撃・振動吸収性は損なわれず、物
品または板材の衝撃・振動を緩衝部材にて十分に吸収す
ることができる。
【0048】さらに、この場合は、想定される物品また
は板材での衝撃・振動の大きさ、あるいは板材に対する
物品の配置形態等の条件に応じて、防振支持具を、板材
に複数の方法にて位置決めすることができる。具体的に
は、例えば、板材から略垂直に突出するよう突起片を板
材に固定し、この突起片を、緩衝部材の板材側の外壁に
対して設けられた変位規制板の透孔に通せば、防振支持
具を板材に位置決めすることができる。
【0049】また、緩衝部材の前記2つの側面である外
壁に対して設けられた変位規制板夫々の透孔に、板材に
適当な方法で固定された一対の突起片を夫々通し、この
一対の突起片にて防振支持具を挟持させても、防振支持
具を板材に位置決めすることができる。
【0050】また、緩衝部材の板材側の外壁に設けられ
た変位規制板及び前記2つの側面である外壁に対して設
けられた変位規制板全ての透孔に、板材に適当な方法で
固定された突起片を夫々通しても、防振支持具を板材に
位置決めすることができる。なお、緩衝部材の板材側の
外壁に対して設けられた変位規制板と、前記2つの側面
である外壁に対して夫々設けられた変位規制板とは、夫
々個別に設けられていても良いし、一体のものとして設
けられていても良い。但し、一体のものとして設けられ
た場合は、個別に設けられた場合に比べ、緩衝部材の形
状がさらに安定することから、物品を板材に一層安定し
て固定することができる上、防振支持具を構成する部品
点数を少なくすることができる。一方、請求項9に記載
の防振支持具は、請求項6または請求項7に記載の防振
支持具において、前記変位規制板は、前記緩衝部材にお
いて、前記板材側の外壁及び該外壁の両端縁に連接され
る2つの側面である外壁に対して設けられたことを特徴
とする。そして、この請求項9に記載の防振支持具によ
れば、請求項8に記載の防振支持具と同様の効果が得ら
れる。
【0051】次に、請求項10に記載の防振支持具は、
前記変位規制板とは別に、一部が前記緩衝部材の内部に
埋め込まれ、他の部分が前記緩衝部材の外部に突出する
固定片を設けたことを特徴とする。このようにすれば、
防振支持具の板材に対する位置決め方法の選択肢をさら
に増やすことができる。つまり、固定片の緩衝部材外部
の部分を板材に固定すれば、防振支持具を板材に位置決
めすることができる。
【0052】具体的には、例えば、固定片の緩衝部材外
部の部分を板材にねじ止め固定すれば、防振支持具を板
材に位置決めすることができる。また、板材に、固定片
の緩衝部材外部の部分を嵌合可能な差込穴を設け、この
差込穴に固定片の緩衝部材外部の部分を嵌合することに
より、防振支持具を板材に位置決めするようにしても良
い。
【0053】なお、固定片の緩衝部材内部の部分に、有
底穴、溝、貫通穴や切欠き等の凹部、または凸部を設け
れば、この凹部または凸部に緩衝部材をなす膠化体状樹
脂が入り組み、固定片が緩衝部材から抜け難くなること
から、固定片を介して、防振支持具をより安定して板材
に位置決めすることができる。
【0054】次に、請求項11に記載の防振支持具は、
前記固定片は、前記変位規制板と一体形成されたことを
特徴とする。このようにすれば、変位規制板及び固定片
が、個別に設けられた場合に比べ、防振支持具を構成す
る部品点数を少なくすることができる。
【0055】次に、請求項12に記載の発明は、請求項
に記載の発明方法を実現するための構成を備えた防振
支持具の発明であり、前記緩衝部材の前記物品側の面
に、前記物品を保持可能に形成された保持部材を設けた
ことを特徴とする。
【0056】このように、保持部材にて物品を保持させ
れば、物品を緩衝部材に確実に固定することができる。
つまり、物品を緩衝部材に固定する態様としては、膠化
体状樹脂の粘着性を利用して、物品を緩衝部材に接触さ
せるものも考えられるが、この場合は、物品または板材
で大きな衝撃・振動が生じると、緩衝部材が物品から剥
離する可能性がある。
【0057】そこで、緩衝部材の物品側の面に設けられ
た保持部材にて物品を保持させることにより、物品を緩
衝部材に載置すれば、単に物品を緩衝部材に接触させた
場合に比べ、物品または板材で大きな衝撃・振動が生じ
た場合でも、物品を緩衝部材に確実に固定することがで
きる。
【0058】また、保持部材の材質は、上記のように物
品を保持するために必要な材料強度を有するものであれ
ば、特に限定されないが、表面の摩擦係数が小さい樹脂
や金属等にて形成すれば、物品を保持させる操作(装
着)をスムーズに行うことができる。
【0059】そして、緩衝部材に保持部材を設ける態様
としては、緩衝部材の物品側の面に保持部材を嵌合でき
る凹部を設け、この凹部に保持部材を嵌合し、膠化体状
樹脂の粘着性を利用して、保持部材を緩衝部材に固定す
るものであっても良い。また、保持部材の一部を緩衝部
材の内部に埋設することにより、保持部材を緩衝部材に
固定するものであっても良い。
【0060】なお、上記のように保持部材の一部を緩衝
部材の内部に埋設する場合は、緩衝部材に埋め込まれた
保持部材の一部分に、有底穴、溝、貫通穴や切欠き等の
凹部、または凸部を設ければ、この凹部または凸部に緩
衝部材をなす膠化体状樹脂が入り組み、保持部材が緩衝
部材から抜け難くなることから、保持部材を介して、物
品を緩衝部材にさらに確実に固定することができる。
【0061】保持部材の具体的態様としては、保持部材
の物品側の一部分に凸部を形成し、この凸部を物品に設
けられた嵌合穴に嵌合することにより、物品を緩衝部材
に固定するものであっても良いが、請求項13に記載の
ものであっても良い。即ち、請求項13に記載の防振支
持具は、前記保持部材は、前記物品の一部を嵌め込むた
めの凹部を有し、該凹部で前記物品を保持可能に構成さ
れていることを特徴とする。
【0062】このようにすれば、凹部に物品の一部を嵌
合することにより、単に物品を緩衝部材に接触させた場
合に比べ、物品または板材で大きな衝撃・振動が生じた
場合でも、物品を緩衝部材に確実に固定することができ
る。そして、凹部に物品の一部を嵌合する具体的態様と
しては、保持部材の物品側の一部分に嵌合溝を形成し、
この嵌合溝に物品の一部を嵌合することにより、物品を
緩衝部材に固定するものであっても良い。
【0063】また、保持部材の物品側の面に嵌合穴を形
成し、この嵌合穴に物品に設けられた凸部を嵌合するこ
とにより、物品を緩衝部材に固定するものであっても良
い。次に、請求項14に記載の発明は、請求項5に記載
の発明方法を実現するための構成を備えた防振支持具の
発明であり、前記緩衝部材のアスカーFP硬度が30〜
80であることを特徴とする。
【0064】つまり、請求項14は、緩衝部材の最適硬
度を示したものである。即ち、アスカーFP硬度が30
を下回ると、緩衝部材が容易に変形するため、衝撃・振
動を受けた場合の緩衝部材の変形が大きくなる。つま
り、物品の板材に対する変位が大きくなるため、物品周
辺の板材に、他の部品等を収納する十分なスペースを確
保できなくなる。また、80を上回ると、衝撃吸収能力
が低下したり、成形性が悪くなったりするおそれがあ
る。
【0065】従って、膠化体状樹脂からなる緩衝部材の
硬度は、アスカーFP硬度で30〜80とすることが望
ましい。なお、アスカーFP硬度は、高分子計器(株)
製のアスカーFP硬度計により測定可能である。また、
アスカーFP硬度で30〜80という硬度は、例えばJ
IS K6253のA型硬度で10よりも小さい低硬度
である。
【0066】なお、以上の説明においては、膠化体とい
う用語を用いたが、膠化体はゲルと呼ばれることもあ
り、これら2つの用語は置換可能な等価な用語である。
【0067】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施例を図面と共
に説明する。図1は、本発明の一実施例としての防振支
持具1の全体的構成を示す斜視図である。また、図2は
本実施例の防振支持具1の正面図であり、防振支持具1
がパーソナルコンピュータの筐体の内壁面5に位置決め
された状態を示す図である。
【0068】図1及び図2に示す如く、本実施例の防振
支持具1は、緩衝部材2と、位置決め部材3と、保持部
材4と、を備え、物品の一例としてのハードディスク装
置(図示はしない)を、板材の一例としての筐体の内壁
面5に固定できるよう構成されている。つまり、防振支
持具1は、防振支持具1の筐体の内壁面5側の部分に配
置された位置決め部材3が有する固定片33、33’を
筐体の内壁面5にねじ止め固定することにより、筐体の
内壁面5に位置決めされ、ハードディスク装置は、防振
支持具1のハードディスク装置側の部分に配置された保
持部材4が有する嵌合溝41にその一部が嵌め込まれる
ことにより、防振支持具1(緩衝部材2)に固定され
る。
【0069】まず、図3及び図4を用いて、位置決め部
材3及び保持部材4の構成について説明する。図3にお
いて、(a)は位置決め部材3の平面図、(b)はその
側面図、(c)はその底面図、及び(d)はその正面図
である。
【0070】位置決め部材3は、図3に示すように、金
属板をプレス加工して成形したもので、防振支持具1の
筐体の内壁面5側の面に沿って配置される底面部変位規
制板31と、底面部変位規制板31の左右両端に延出さ
れた金属板を略直角にハードディスク装置側に折り曲げ
て形成された一対の側面部変位規制板32と、底面部変
位規制板31の前後両端(換言すれば、底面部変位規制
板31の板面に沿って、左右方向に対して垂直な方向の
両端)に底面部変位規制板31と一体のものとして設け
られた金属板で、左右方向の両端部が共に底面部変位規
制板31の左右両端よりも外側に延出されて形成された
前端側の固定片33及び後端側の固定片33’と、後端
側の固定片33’の後端に底面部変位規制板31よりも
狭い幅で延出された金属板を略直角に側面部変位規制板
32と同じ側に折り曲げて形成された後端部規制板34
と、からなる。
【0071】底面部変位規制板31は、板面の前方及び
後方の部分に夫々、板面を板面に垂直な方向に貫通する
底面部円形透孔31a、31bを有し、この2つの底面
部円形透孔31a、31bの間には、これらの底面部円
形透孔31a、31bと同様に板面を貫通する底面部四
角形透孔31cを有している。
【0072】また、一対の側面部変位規制板32は共
に、板面の前方及び後方の部分に夫々、板面を板面に垂
直な方向に貫通する側面部円形透孔32a、32bを有
している。そして、固定片33、33’は共に、底面部
変位規制板31の左右両端よりも外側に位置する左右両
側の板面に、板面を板面に垂直な方向に貫通するねじ用
穴33aを有している。また、前端側の固定片33は、
正面から見て左端の前方部分に切欠33bを有し、後端
側の固定片33’は、右端の後方部分に切欠33cを有
している。
【0073】また、図4において、(a)は保持部材4
の平面図、(b)はその側面図、(c)はその底面図、
及び(d)はその正面図である。保持部材4は、ポリオ
キシメチレンで成形されたもので、図4に示すように、
嵌合溝41と、一対の円弧状片42と、からなる。
【0074】嵌合溝41は、ハードディスク装置の一部
を嵌め込めるよう形成された断面コの字状の溝部であ
り、防振支持具1成形後に底面部変位規制板31と略平
行に配置される底板41aと、底板41aの左右両端
に、底板41aに対して略垂直でハードディスク装置側
に延出して設けられた一対の側板41bと、からなる。
【0075】一対の円弧状片42は、嵌合溝41の左右
両端に夫々設けられたもので、円弧状に湾曲した板材で
あり、隣に位置する側板41bに前端及び後端の部分で
のみ連結され、連結箇所以外の部分と隣に位置する側板
41bとの間には間隙(貫通穴)43を有している。な
お、円弧状片42と隣に位置する側板41bとの間隔
(間隙43)は、前端及び後端近傍の箇所で広く、中間
の箇所では狭くなっている。
【0076】そして、防振支持具1は、図1及び図2に
示すように、上記のように成形された位置決め部材3及
び保持部材4を、保持部材4が、一対の側面部変位規制
板32の間に、底面部変位規制板31及び後端部規制板
34と所定の間隔を開けて、位置決め部材3よりハード
ディスク装置側に位置するよう、底面部変位規制板31
と底板41aとが略平行となるよう、並べた上、緩衝部
材2にて一体成形して連結することにより形成されてい
る。
【0077】ここで、緩衝部材2は、スチレン系の膠化
体状樹脂にて成形されたもので、その硬度はアスカーF
P硬度で55である。このような膠化体状樹脂は、いわ
ゆる粘弾性を示し、損失係数が極めて大きいため、伝達
された衝撃・振動エネルギーの大部分を、内部で熱エネ
ルギーに変換して消費させることができ、ゴム状樹脂に
比べ、優れた衝撃・振動緩衝性能を発揮する。
【0078】上記のように成形された防振支持具1にお
いて、位置決め部材3は緩衝部材2の内部に一部が埋設
され、固定片33、33’夫々の左右両端の部分のみが
緩衝部材2の外部に突出している。具体的には、底面部
変位規制板31は、緩衝部材2の筐体の内壁面5側の外
壁近傍の位置に、この筐体の内壁面5側の外壁に沿って
埋め込まれ、一対の側面部変位規制板32は、緩衝部材
2の筐体の内壁面5側の外壁の左右両側面である外壁近
傍の位置に、この左右両側面である外壁に沿って埋め込
まれ、後端部規制板34は、緩衝部材2の筐体の内壁面
5側の外壁の後方側面である外壁近傍の位置に、この後
方側面である外壁に沿って埋め込まれており、固定片3
3、33’夫々の底面部変位規制板31の左右両端より
も外側に位置する左右両側の部分のみが緩衝部材2の外
部に突出した状態となっている。
【0079】そして、上記のように緩衝部材2の内部に
一部が埋設された位置決め部材3では、底面部変位規制
板31が有する底面部円形透孔31a、31bと底面部
四角形透孔31c、及び一対の側面部変位規制板32が
共に有する側面部円形透孔32a、32bに、対応する
緩衝部材2の一部が入り組んだ状態となっていることか
ら、位置決め部材3は、緩衝部材2と一体となってお
り、緩衝部材2は、このように一部が埋設された位置決
め部材3によって、形状が安定化されている。
【0080】一方、保持部材4は、防振支持具1におい
て、底板41aの筐体の内壁面5側の面、及び一対の側
板41b夫々の円弧状片42側の面に緩衝部材2の対応
する部分が当接し、一対の円弧状片42は共に緩衝部材
2の内部に埋め込まれた状態となっているため、緩衝部
材2により安定した位置に保持されている。
【0081】つまり、保持部材4は、上記のように一対
の円弧状片42が共に緩衝部材2の内部に埋め込まれて
いる上、間隙43に緩衝部材2の一部が入り組んだ状態
となっていることから、緩衝部材2から抜けることはな
く、緩衝部材2に対して相対的に変位し難い状態となっ
ている。
【0082】そして、上記のように構成された防振支持
具1にて、ハードディスク装置を筐体の内壁面5に固定
する際は、図2に示すように、固定片33、33’を筐
体の内壁面5にねじ止め固定すると共に、嵌合溝41に
ハードディスク装置を嵌め込むことにより行う。
【0083】つまり、固定片33、33’が有するねじ
用穴33aに、対応するねじ51を通し、筐体の内壁面
5が有するねじ穴(図示はしない)にねじ51を螺合す
れば、防振支持具1を筐体の内壁面5に確実に位置決め
することができ、嵌合溝41にハードディスク装置の対
応部分を嵌め込んで、ハードディスク装置を緩衝部材2
に載置すれば、ハードディスク装置を防振支持具1に確
実に固定することができる。
【0084】なお、緩衝部材2は表面に粘着性を有して
いるので、防振支持具1を筐体の内壁面5にねじ止め固
定する際に、緩衝部材2の筐体の内壁面5側の外壁を、
対応する筐体の内壁面5に接触させれば、防振支持具1
をその状態で筐体の内壁面5に仮止め固定することがで
き、上記のねじ止め固定を容易に行うことができる。
【0085】また、予め筐体の内壁面5に、固定片3
3、33’に設けられた切欠33b、33cと係合可能
な係合片(図示はしない)を形成しておけば、上記のよ
うに防振支持具1を筐体の内壁面5に仮止め固定する
際、この係合片に切欠33b、33cを夫々係合させれ
ば良く、防振支持具1の筐体の内壁面5に対する位置決
めがさらに容易となる。
【0086】また、保持部材4は、前述のようにポリオ
キシメチレン製であり、従来の防振支持具のように緩衝
部材と同じ材質で設けられたゴム状樹脂製の嵌合溝内壁
面と異なり、嵌合溝41内壁面の摩擦係数は小さいの
で、ハードディスク装置を嵌合溝41にスムーズに嵌め
込むことができる。
【0087】そして、上記のように筐体の内壁面5に固
定されたハードディスク装置、防振支持具1、及び筐体
の内壁面5からなる系においては、ハードディスク装置
または筐体の内壁面5で大きな衝撃・振動が生じた場合
であっても、ハードディスク装置が、保持部材4を介し
て、防振支持具1(緩衝部材2)に確実に固定され、緩
衝部材2が、固定片33、33’を介して筐体の内壁面
5に位置決めされた位置決め部材3と一体となってお
り、位置決め部材3によって形状が安定化されているこ
とから、ハードディスク装置は、筐体の内壁面5に安定
して固定される。
【0088】また、ハードディスク装置と筐体の内壁面
5との間には、膠化体状樹脂からなる緩衝部材2が配置
されているので、ゴム状樹脂からなる緩衝部材にてハー
ドディスク装置または筐体の内壁面5で生じた衝撃・振
動を吸収させる従来の防振支持具に比べ、該衝撃・振動
を速やかに収束させることができる。つまり、ハードデ
ィスク装置または筐体の内壁面5で衝撃・振動が生じた
場合、緩衝部材2が、位置決め部材3を構成する板面が
ない緩衝部材2の外壁の方向、即ち底面部変位規制板3
1、側面部変位規制板32、及び後端部規制板34がな
い緩衝部材2の外壁の方向に変形する、あるいは底面部
円形透孔31a、31b、底面部四角形透孔31c、及
び側面部円形透孔32a、32bから突出するように変
形することができるので、膠化体状樹脂の衝撃・振動吸
収性は損なわれず、ハードディスク装置または筐体の内
壁面5の衝撃・振動を緩衝部材2にて十分に吸収するこ
とができる。
【0089】従って、例えば誤ってパーソナルコンピュ
ータを落下させ、パーソナルコンピュータの筐体に大き
な衝撃が加わった場合であっても、緩衝部材2にてその
衝撃を十分に吸収することができるので、落下時の衝撃
にてハードディスク装置が破壊されることはない。ま
た、ハードディスク装置内部のモータ等による振動も、
緩衝部材2にて吸収することができるので、パーソナル
コンピュータの筐体が振動して騒音の原因となったり、
筐体の内壁面5に搭載された他の電子部品等が、振動に
より悪影響を受けること等を防止することができる。
【0090】以上説明したように、本実施例の防振支持
具1においては、位置決め部材3と保持部材4とが、膠
化体状樹脂からなる緩衝部材2を介して連結され、緩衝
部材2の形状が位置決め部材3によって安定化されてい
るので、固定片33、33’を筐体の内壁面5にねじ止
め固定すると共に、嵌合溝41にハードディスク装置を
嵌め込むことにより、ハードディスク装置を、筐体の内
壁面5に安定して固定することができる。
【0091】また、本実施例の防振支持具1を介して、
ハードディスク装置を筐体の内壁面5に固定した場合、
ハードディスク装置または筐体の内壁面5で衝撃・振動
が生じても、緩衝部材2が、位置決め部材3を構成する
板面がない緩衝部材2の外壁の方向に変形することがで
きるので、膠化体状樹脂の衝撃・振動吸収性は損なわれ
ず、ハードディスク装置または筐体の内壁面5の衝撃・
振動を緩衝部材2にて十分に吸収することができる。
【0092】以上、本発明の一実施例について説明した
が、本発明は、上記実施例に限定されるものではなく、
種々の態様を採ることができる。まず、上記実施例で
は、位置決め部材3の材質を金属製としたが、上記態様
を満足するものであれば、これに限定されるものではな
く、例えば樹脂製としても良い。また、保持部材4の材
質についても同様で、ポリオキシメチレン製に限らず、
ポリプロピレン等の樹脂製あるいは金属製としても良
い。
【0093】また、上記実施例では、固定片33、3
3’を筐体の内壁面5にねじ止め固定することにより、
防振支持具1を筐体の内壁面5に位置決めしたが、筐体
の内壁面5に固定された突起片を、位置決め部材3に設
けられた透孔(即ち、底面部円形透孔31a、31b、
底面部四角形透孔31c、及び側面部円形透孔32a、
32bのうちいずれか)に通すことにより、防振支持具
1を筐体の内壁面5に位置決めするものであっても良
い。
【0094】ここで、位置決め部材3が有する透孔のう
ち、底面部円形透孔31a、31b及び側面部円形透孔
32a、32bに突起片を通すことにより、防振支持具
1を筐体の内壁面5に位置決めする具体例を図5を用い
て説明する。図5は防振支持具1の底面部円形透孔31
a(31b)及び側面部円形透孔32a(32b)を含
んだ縦断面図であり、筐体の内壁面5に固定された突起
片、即ち、既設突起片52及び板固定具54により、防
振支持具1が筐体の内壁面5に位置決めされた状態を表
したものである。
【0095】既設突起片52は、筐体の内壁面5の底面
部円形透孔31a、31bに対応する2箇所に、底面部
円形透孔31a、31bに通すことが可能な大きさにて
予め設けられた2つの突起片である。また、筐体の内壁
面5には、2つの既設突起片52を中心として、防振支
持具1を配置可能な間隔を有して、一対の突起片支持板
53が設けられている。突起片支持板53は、筐体の内
壁面5から略垂直に突出する一対の板であり、夫々の突
起片支持板53には、側面部円形透孔32a、32bに
対応する2箇所に、板固定具54を夫々貫通させ嵌合で
きるよう、嵌合穴53aが設けられている。
【0096】板固定具54(意匠登録第701402
号)は、本来、貫通穴を有する2枚の板を一定間隔を隔
てて固定するためのものであり、前記貫通穴に先端部を
挿入すると、先端近傍部分及び後端近傍部分が、貫通穴
の内壁面に当接することにより弾性変形されて軸径が縮
小されるようになっており、このように弾性変形される
2箇所の後方に夫々設けられた2箇所の凹状係止部に
て、貫通穴径の異なる2枚の板面を夫々保持できるよう
構成されている。
【0097】そして、この場合、防振支持具1は、以下
の手順にて筐体の内壁面5に位置決めされる。まず、底
面部円形透孔31a、31bに2つの既設突起片52を
夫々通して、防振支持具1を筐体の内壁面5に仮止め固
定する。そして、4つの板固定具54を、4つの嵌合穴
53aに夫々嵌合し、板固定具54の2箇所の凹状係止
部のうち後方の凹状係止部と突起片支持板53とを係合
させ、板固定具54を突起片支持板53に固定する。こ
のとき、板固定具54の先端部分は側面部円形透孔32
a、32bに通されており、防振支持具1は筐体の内壁
面5に位置決めされた状態となる。
【0098】つまり、上記のように底面部円形透孔31
a、31bに通された既設突起片52、及び側面部円形
透孔32a、32bに通された板固定具54の先端部分
は、該先端部分と当接する緩衝部材2の対応部分が、底
面部円形透孔31a、31b、及び側面部円形透孔32
a、32bを介して、底面部変位規制板31及び側面部
変位規制板32の外側から内側への方向(つまり、既設
突起片52及び板固定具54を、底面部円形透孔31
a、31b、及び側面部円形透孔32a、32bに夫々
通す際の方向)に、該先端部分の形状に対応して凹状に
変形されることにより、緩衝部材2の内部に位置され
る。
【0099】従って、保持部材4を介して緩衝部材2に
載置されたハードディスク装置または筐体の内壁面5で
大きな衝撃・振動が生じ、防振支持具1が筐体の内壁面
5に対して変位した場合であっても、緩衝部材2の内部
に位置する既設突起片52及び板固定具54の先端部分
が、緩衝部材2(膠化体状樹脂)と係合し、緩衝部材の
一部である膠化体状樹脂を介して底面部円形透孔31
a、31b及び側面部円形透孔32a、32bの内壁面
と夫々間接的に当接することから、防振支持具1は筐体
の内壁面5において安定した位置に保持され、ハードデ
ィスク装置は筐体の内壁面5に安定して固定される。
【0100】また、上記のように防振支持具1の変位
が、既設突起片52と底面部円形透孔31a、31bの
内壁面との当接、板固定具54と側面部円形透孔32
a、32bの内壁面との当接によって、規制される際に
は、既設突起片52と底面部円形透孔31a、31bの
内壁面との間、及び板固定具54と側面部円形透孔32
a、32bの内壁面との間に位置する膠化体状樹脂に
て、当接時の衝撃を吸収することができるので、ハード
ディスク装置及び筐体の内壁面5に大きな衝撃が伝わる
ことはない。
【0101】また、このように筐体の内壁面5に位置決
めされた防振支持具1では、変位規制板(即ち、底面部
変位規制板31及び一対の側面部変位規制板32)の内
側の面(換言すれば、変位規制板31、32において、
変位規制板31、32夫々から一番近い緩衝部材2の外
壁側の面と反対側の面)の透孔(即ち、底面部変位規制
板31及び一対の側面部変位規制板32夫々における底
面部円形透孔31a、31b及び側面部円形透孔32
a、32b)近傍の箇所にて緩衝部材2の一部分が剥離
するが、この箇所の膠化体状樹脂は、透孔31a、31
b及び32a、32bを介して変位規制板31、32の
外側の面に接触している膠化体状樹脂と一体となってい
ることから、変位規制板31、32から緩衝部材2の全
体が離れてしまうことはなく、緩衝部材2と変位規制板
31、32とは常に一体となって変位する。
【0102】なお、嵌合穴53aに嵌合される突起片と
しては、板固定具54の他に、基板スペーサ(意匠登録
第701382号。図示はしない。板固定具54と異な
り、上記のように弾性変形される箇所及び凹状係止部は
後端近傍部分にのみ設けられ、先端は平面状に形成され
たもの)、ねじ、リベット等、嵌合穴53aに嵌合して
突起片支持板53に固定できるものであれば、板固定具
54と同様に適用可能である。
【0103】また、防振支持具1を突起片にて筐体の内
壁面5に位置決めする方法、及び防振支持具1の構成と
しては、その防振支持具1の使用条件(想定されるハー
ドディスク装置または筐体の内壁面5での衝撃・振動の
大きさ、あるいは筐体の内壁面5に対するハードディス
ク装置の配置形態等の条件)において、ハードディスク
装置が筐体の内壁面5に安定して固定され、防振支持具
1にてハードディスク装置または筐体の内壁面5での衝
撃・振動を十分吸収できるものであれば、種々の態様を
採ることができる。
【0104】従って、例えば、図5に示した位置決め方
法において、既設突起片52を除き、板固定具54のみ
で防振支持具1を位置決めするものであっても良い。な
お、この場合は、防振支持具1を板固定具54にて筐体
の内壁面5に位置決めした際に、緩衝部材2の底面部変
位規制板31側の外壁が、筐体の内壁面5に接触するよ
う構成すれば、板固定具54を側面部円形透孔32a、
32bに通す前に、緩衝部材2(膠化体状樹脂)の粘着
性を利用して、防振支持具1を筐体の内壁面5に仮止め
固定することができる上、位置決めした後も、防振支持
具1が板固定具54及び筐体の内壁面5にて変位を規制
されるので、防振支持具1を安定して筐体の内壁面5に
固定することができる。
【0105】また、突起片支持板53及び板固定具54
を除き、既設突起片52のみで防振支持具1を位置決め
するものであっても良い。なお、この場合は、防振支持
具1を既設突起片52にて筐体の内壁面5に位置決めし
た際に、緩衝部材2の底面部変位規制板31側の外壁
が、筐体の内壁面5に接触するよう構成すれば、防振支
持具1が既設突起片52及び筐体の内壁面5にて変位を
規制されるので、防振支持具1を安定して筐体の内壁面
5に固定することができる。
【0106】そして、上記のように突起片にて、防振支
持具1を筐体の内壁面5に位置決めする場合は、防振支
持具1の構成から固定片33、33’(具体的には、固
定片33、33’のうち、緩衝部材2の外部に突出した
部分)を除いても良い。また、防振支持具1の構成とし
ては、位置決め部材3に対して、緩衝部材2が、底面部
変位規制板31、一対の側面部変位規制板32及び後端
部規制板34の内側の面に接触して設けられたものであ
っても良い。
【0107】この場合、緩衝部材2と位置決め部材3と
が、緩衝部材2表面の粘着性を利用して一体とされたも
のであっても良いし、位置決め部材3を例えば樹脂製と
し、緩衝部材2と位置決め部材3とが溶着されることに
より一体とされたものであっても良い。
【0108】また、上記のように板固定具54のみで防
振支持具1を筐体の内壁面5に位置決めする場合、位置
決め部材3は、一対の側面部変位規制板32のみからな
るものであっても良い。また、上記のように既設突起片
52のみで防振支持具1を筐体の内壁面5に位置決めす
る場合は、位置決め部材3が、底面部変位規制板31の
みからなるものであっても良い。
【0109】また、上記のように突起片にて防振支持具
1を筐体の内壁面5に位置決めする場合は、防振支持具
1は、位置決め部材3を有さないものであっても良い。
また、上記実施例では、保持部材4に嵌合溝41を設
け、この嵌合溝41にハードディスク装置を嵌め込むこ
とにより、ハードディスク装置を防振支持具1に固定し
たが、例えば、保持部材4のハードディスク装置側の一
部分に凸部を形成し、この凸部をハードディスク装置に
設けられた嵌合穴に嵌合するものであっても良い。
【0110】そして、この場合、保持部材4の凸部をハ
ードディスク装置の嵌合穴に嵌合すれば、上記実施例と
同様に、ハードディスク装置を防振支持具1に固定する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例の防振支持具1の全体的構成を示す斜
視図である。
【図2】 実施例の防振支持具1をパーソナルコンピュ
ータの筐体の内壁面5に位置決めした状態を説明する説
明図である。
【図3】 実施例の防振支持具1における位置決め部材
3を説明するための説明図である。
【図4】 実施例の防振支持具1における保持部材4を
説明するための説明図である。
【図5】 実施例の防振支持具1を突起片にてパーソナ
ルコンピュータの筐体の内壁面5に位置決めした状態を
説明する縦断面図である。
【符号の説明】
1…防振支持具、2…緩衝部材、4…保持部材、5…筐
体の内壁面(板材)、31…底面部変位規制板(変位規
制板)、31a、31b…底面部円形透孔(透孔)、3
1c…底面部四角形透孔(透孔)、32…側面部変位規
制板(変位規制板)、32a、32b…側面部円形透孔
(透孔)、33、33’…固定片、41…嵌合溝(凹
部)、52…既設突起片(突起片)、54…板固定具
(突起片)。

Claims (14)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 板材に固定された突起片の先端を、膠化
    体状樹脂からなる緩衝部材に当接させることにより、該
    緩衝部材を板材に位置決めすると共に、該緩衝部材に物
    品を載置することにより、物品を板材に固定する固定方
    法であって、 前記緩衝部材の外壁に前記突起片を挿通可能な透孔を有
    する変位規制板を設け、該透孔に前記突起片を通すこと
    により、前記緩衝部材を前記板材に位置決めすることを
    特徴とする物品の固定方法。
  2. 【請求項2】 板材に固定された突起片の先端を、膠化
    体状樹脂からなる緩衝部材に当接させることにより、該
    緩衝部材を板材に位置決めすると共に、該緩衝部材に物
    品を載置することにより、物品を板材に固定する固定方
    法であって、 前記緩衝部材の内部に、該緩衝部材の外壁に沿って、前
    記突起片を挿通可能な透孔を有する変位規制板を埋設
    し、該透孔に前記突起片を通すことにより、前記緩衝部
    材を前記板材に位置決めすることを特徴とする物品の固
    定方法。
  3. 【請求項3】 前記緩衝部材を、板材に固定された一対
    の前記突起片にて挟持させることにより、前記緩衝部材
    を前記板材に位置決めすることを特徴とする請求項1ま
    たは請求項2に記載の物品の固定方法。
  4. 【請求項4】 前記物品が載置される前記緩衝部材の載
    置面に、前記物品を保持可能に形成された保持部材を設
    け、該保持部材を介して、前記物品を前記緩衝部材に載
    置することを特徴とする請求項1〜請求項3いずれか記
    載の物品の固定方法。
  5. 【請求項5】 前記緩衝部材のアスカーFP硬度が30
    〜80であることを特徴とする請求項1〜請求項4いず
    れかに記載の物品の固定方法。
  6. 【請求項6】 物品を板材に固定する防振支持具であっ
    て、 膠化体状樹脂からなる緩衝部材と、 該緩衝部材の外壁に設けられ、該緩衝部材側の面から該
    緩衝部材と反対側の面に貫通した透孔を有する変位規制
    板と、 前記板材に固定され、前記透孔に通されて先端が前記緩
    衝部材に当接する突起片と、を備えたことを特徴とする
    防振支持具。
  7. 【請求項7】 物品を板材に固定する防振支持具であっ
    て、 膠化体状樹脂からなる緩衝部材と、 該緩衝部材の外壁に設けられ、該緩衝部材側の面から該
    緩衝部材と反対側の面に貫通した透孔を有する変位規制
    板と、を備え 前記変位規制板は、前記緩衝部材の内部で、前記緩衝部
    材の外壁近傍の位置に、該外壁に沿って埋設され たこと
    を特徴とする防振支持具。
  8. 【請求項8】 物品を板材に固定する防振支持具であっ
    て、 膠化体状樹脂からなる緩衝部材と、 該緩衝部材の外壁に設けられ、該緩衝部材側の面から該
    緩衝部材と反対側の面に貫通した透孔を有する変位規制
    板と、を備え、 前記変位規制板は、前記緩衝部材において、前記板材側
    の外壁及び該外壁の両端縁に連接される2つの側面であ
    る外壁に対して設けられたことを特徴とする防振支持
    具。
  9. 【請求項9】 前記変位規制板は、前記緩衝部材におい
    て、前記板材側の外壁及び該外壁の両端縁に連接される
    2つの側面である外壁に対して設けられたことを特徴と
    する請求項6または請求項7に記載の防振支持具。
  10. 【請求項10】 前記変位規制板とは別に、一部が前記
    緩衝部材の内部に埋め込まれ、他の部分が前記緩衝部材
    の外部に突出する固定片を設けたことを特徴とする請求
    項6〜請求項9いずれかに記載の防振支持具。
  11. 【請求項11】 前記固定片は、前記変位規制板と一体
    形成されたことを特徴とする請求項10に記載の防振支
    持具。
  12. 【請求項12】 前記緩衝部材の前記物品側の面に、前
    記物品を保持可能に形成された保持部材を設けたことを
    特徴とする請求項6〜請求項11いずれかに記載の防振
    支持具。
  13. 【請求項13】 前記保持部材は、 前記物品の一部を嵌め込むための凹部を有し、該凹部で
    前記物品を保持可能に構成されていることを特徴とする
    請求項12に記載の防振支持具。
  14. 【請求項14】 前記緩衝部材のアスカーFP硬度が3
    0〜80であることを特徴とする請求項6〜請求項13
    いずれかに記載の防振支持具。
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