JP3413139B2 - 物品支持ケース - Google Patents
物品支持ケースInfo
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Description
可能に構成された物品支持ケースに関する。
際等に、物品を収納するため使用される物品支持ケース
として、段ボール製のケースと、該ケースとケース内に
収納される物品との間で伝達される衝撃・振動を緩和す
るため、該ケースと物品との間に介在するよう配置され
た発泡スチロール製の緩衝部材と、からなるものが知ら
れている。
撃・振動に弱いハードディスク装置を物品として上記物
品支持ケース内に収納する場合には、例えば、ケースか
ら物品に伝達される衝撃・振動(詳しくは、当該物品支
持ケースが配置された荷台、シャーシ等の部材からケー
スを介して物品に伝達される衝撃・振動)から物品を確
実に保護するため、緩衝部材の衝撃・振動吸収性を特に
高くする必要がある。
・振動吸収性を高くする一般的手法としては、ケースの
内壁面と物品との間に介在する緩衝部材の厚みを厚くす
ることが考えられる。しかし、このように緩衝部材の厚
みを厚くするのでは、物品支持ケース全体としての大き
さが大きくなるため、物品を大量に運搬する場合等に、
物品の運搬効率が悪化することになる上、物品支持ケー
スを製造する際に必要となる材料コストが増大すること
になるという問題があった。
ケースは、物品の運搬後に通常廃棄されると考えられる
ので、物品支持ケースの大きさが大きくなることは、ゴ
ミの増加を促進することになり、環境衛生上好ましくな
いという問題もあった。本発明は上記問題点を解決する
ためになされたものであり、その目的は、大きさを小さ
めに抑えながらも、緩衝部材の衝撃・振動吸収性を高め
た物品支持ケースを提供することである。
成するためになされた本発明の請求項1に記載の物品支
持ケースは、内部空間を有し、該内部空間に物品を収納
可能に構成されたケースと、該ケースと前記物品との間
に介在して、前記ケースと物品とを直接接触させること
なく、前記物品を前記ケース内で対向する方向から挟持
するとともに、前記物品及び前記ケースの一方から他方
へ伝わる衝撃や振動を緩和可能な緩衝部材と、からなる
物品支持ケースであって、前記ケースの内壁面は、前記
緩衝部材と接する箇所の一部に前記内部空間の外部に通
じる透孔を有し、前記緩衝部材が膠化体状樹脂で形成さ
れたことを特徴とする。
ースにおいては、ケースの内壁面における緩衝部材と接
する箇所の一部に透孔が設けられているので、ケースの
内壁面に透孔が設けられていない従来の物品支持ケース
における緩衝部材に比べ、緩衝部材の衝撃・振動吸収性
が高められている。
孔が設けられていれば、本発明の物品支持ケースの内部
に物品を収納した後、当該物品支持ケースが配置された
部材または物品で衝撃・振動が生じた場合に、緩衝部材
が透孔を介してケース外に突出するように変形すること
ができるので、ケースの内壁面に透孔が設けられていな
い上記従来の物品支持ケースにおける緩衝部材に比べ、
緩衝部材が大きく変形することができる。即ち、緩衝部
材の衝撃・振動吸収性が高められているのである。
スでは、ケースの内壁面に透孔を設けることで緩衝部材
の衝撃・振動吸収性が高められており、緩衝部材の衝撃
・振動吸収性を高めるために緩衝部材の厚みを厚くする
ことを必要としないので、物品支持ケースの大きさを小
さめに抑えることができる。
衝部材の衝撃・振動吸収性を高めながらも、緩衝部材の
厚みを厚くする必要はなく、当該物品支持ケースを構成
する緩衝部材やケースの大きさを小さめに抑えることが
できるので、当該物品支持ケースの全体としての大きさ
を小さめに抑えることができるのである。
ば、緩衝部材の衝撃・振動吸収性を高めるために、緩衝
部材の厚みを厚くする必要がある従来の物品支持ケース
に比べ、物品(詳しくは、物品が収納された物品支持ケ
ース)を大量に運搬する場合等に、物品の運搬効率を向
上させることができる上、当該物品支持ケースを製造す
る際に必要となる材料コストも低めに抑えることができ
る。また、物品の運搬後に当該物品支持ケースを廃棄す
るとしても、発生するゴミの量を必要最低限に抑えるこ
とができるので、環境衛生上好ましいものとなる。
内部に物品を収納した際に、上記のように緩衝部材がケ
ースと物品との間に介在して、ケースと物品とを直接接
触させることなく、物品をケース内で対向する方向から
挟持し、ケースの内壁面に設けられた透孔を介してケー
ス外に突出するように変形することができるよう構成さ
れたものであれば、特に具体的なものに限定されない。
ては、例えば、物品支持ケースの内部に物品を収納した
際に、ケースの内壁面全体が緩衝部材に接すると共に、
物品の外壁全体が緩衝部材に接するよう構成されたもの
であっても良い。しかし、より好ましくは、物品支持ケ
ースの内部に物品を収納した際に、ケースの内壁面また
は物品の外壁のうちの少なくとも一方における一部に緩
衝部材に接しない箇所が存在するよう緩衝部材の形状を
構成することが好ましい。
は物品の外壁のうちの少なくとも一方における一部に緩
衝部材に接しない箇所が存在するよう緩衝部材を構成す
れば、物品支持ケースの内部に物品を収納した際に、ケ
ースの内壁面と物品との間の所定箇所に空隙が存在する
ことになるので、物品支持ケースが配置された部材また
は物品で衝撃・振動が生じた場合に、緩衝部材が、ケー
スの内壁面における透孔の外のみならず、上記空隙内に
突出するように変形することもできることになる。即
ち、物品支持ケースの内部に物品を収納した際に、ケー
スの内壁面全体が緩衝部材に接すると共に、物品の外壁
全体が緩衝部材に接するよう緩衝部材を構成する場合に
比べ、緩衝部材の衝撃・振動吸収性を一層高めることが
できるのである。
ケースの内部に物品を収納した後に、物品支持ケースが
配置された部材または物品で生じた衝撃・振動を吸収・
緩和することができ、ケースの内壁面に設けられた透孔
から突出するように変形することができる低硬度なエラ
ストマー材料である膠化体状樹脂を採用している。
振動を吸収・緩和でき、その後、形状が復元することで
衝撃・振動吸収性を維持できる。膠化体状樹脂は、ベー
スポリマーとしての樹脂成分が相互に架橋して網目状の
組織を形成するとともに、その網目状組織の間隙にオイ
ル成分(流動性成分)を包含したまま、全体としての流
動性を失って膠化体状になっているため、いわゆる粘弾
性を示し、損失係数が極めて大きいため、衝撃・振動を
速やかに収束させることができる。
ポリマーとしては、例えば、スチレン系、エステル系、
アミド系、ウレタン系などの各種熱可塑性エラストマ
ー、並びに、それらの水添、その他による変性物、ある
いは、スチレン系、ABS系、オレフィン系、塩化ビニ
ル系、アクリル酸エステル系、メタクリル酸エステル
系、カーボネート系、アセタール系、アミド系、ハロゲ
ン化ポリエーテル系、ハロゲン化オレフィン系、セルロ
ース系、ビニリデン系、ビニルブチラール系、アルキレ
ンオキサイド系などの熱可塑性樹脂、およびこれらの樹
脂のゴム変性物などが挙げられる。これらの各種熱可塑
性高分子有機材料は、単独で用いても、2種以上をブレ
ンドして用いても良い。
液体または液状の材料が好適に用いられる。また、親水
性、疎水性のいずれの軟化剤も使用でき、鉱物油系、植
物油系、合成系等の各種ゴム用または樹脂用軟化剤を使
用できる。これらの軟化剤は1種を単独で用いてもよ
く、互いの相溶性が良好であれば2種以上を混合して用
いても良い。また、オイルの添加量が多いほど膠化体状
樹脂の硬度は低いものとなるので、所望の硬度となるよ
うに調製すれば良い。
は、上記のようなケースを構成するものとして機能する
ことができるものであれば、特に具体的なものに限定さ
れない。具体的には、例えば、ケース(延いては、物品
支持ケース)の内部に収納する物品の形状や重量、物品
支持ケースの用途等を考慮して、金属、樹脂、紙(段ボ
ール等)等がケースの材質として利用し得る。
物品支持ケースの内部に物品を収納した際に、または物
品支持ケースの内部に物品を収納した後、物品支持ケー
スが配置された部材または物品で衝撃・振動が生じた際
に、物品の形状や位置に応じて変形する緩衝部材の形状
に対応して当該ケースが変形されるよう、柔軟性を有す
るものであっても良い。
性を有するものとすれば、緩衝部材が更に大きく変形で
きるようになるので、緩衝部材の衝撃・振動吸収性を更
に高めることができる。また、ケースを構成する部材
の、ケース内壁面に設けられた透孔近傍の箇所における
板厚(詳しくは、ケースを構成する部材の、透孔近傍の
箇所におけるケース内壁面からケース外壁面に至る板
厚)を比較的薄くし、且つ、物品支持ケースの内部に物
品を収納した段階で緩衝部材が大きく変形するよう、物
品支持ケースの内部における物品の収納スペースを比較
的狭めにすることによって、少なくとも物品支持ケース
の内部に物品を収納した段階(詳しくは、物品支持ケー
スの内部に物品が収納された状態にしたのみで、物品支
持ケースが配置された部材または物品で衝撃・振動が生
じていない段階)で、緩衝部材の一部がケースの内壁面
に設けられた透孔からケースの外部に突出し、該突出し
た緩衝部材の先端部分が、ケースの外壁面よりケースに
対して外側に位置するよう構成されていても良い。
るケース及び緩衝部材を構成すれば、物品(詳しくは、
物品が収納された物品支持ケース)を大量に運搬する際
等に、上記の如く透孔から突出した緩衝部材の先端部分
が、当該物品支持ケースにおけるケースの外壁面と、当
該物品支持ケースが配置される荷台、シャーシ等の部
材、または当該物品支持ケースに接して配置される他の
物品支持ケースにおけるケースの外壁面等との間に介在
した状態となる。
支持ケースに接した部材や他の物品支持ケースにおける
ケースの外壁面等との間で生じる衝撃・振動が、透孔か
ら突出した緩衝部材の先端部分にて吸収・緩和されると
いう効果が得られるのである。
らケースの外部に突出した緩衝部材の先端部分が、ケー
スの外壁面よりケースに対して外側に位置することにな
るよう、物品支持ケースにおけるケース及び緩衝部材を
構成する場合は、緩衝部材を、膠化体状樹脂からなるも
のとすることが好ましい。
有しているので、緩衝部材を膠化体状樹脂からなるもの
として、上記のように、緩衝部材の一部を物品支持ケー
スのケースにおける透孔から突出させ、該突出した緩衝
部材の先端部分を、荷台、シャーシ等の部材や他の物品
支持ケースにおけるケースの外壁面等に接した状態にす
れば、当該物品支持ケースが、荷台、シャーシ等の部材
や他の物品支持ケースにおけるケースの外壁面等に対し
て安定して配置されることになる。
や、他の物品支持ケースにおけるケースの外壁面等に対
して安定して位置決めされ、物品(詳しくは、物品が収
納された物品支持ケース)を大量に運搬する際等には、
荷崩れ等の問題が発生することを防止することができる
のである。
は、前記ケースは、シート状部材を折り曲げることによ
り形成されるものであることを特徴とする。請求項2に
記載の物品支持ケースによれば、物品をケース内(延い
ては、物品支持ケース内)に収納する段階で、シート状
部材を折り曲げ、ケースを形成することができ、ケース
を形成する前の段階ではケースの保管に要するスペース
を節約することができる。
なる複数のケースを保管するのに要するスペースに比
べ、同数のシート状部材を重ねて保管した際に要するス
ペースは狭いもので済むので、シート状部材からケース
を形成する前の段階において、ケースの保管に要するス
ペースを節約することができるのである。
は、前記緩衝部材は、前記物品側の面に、前記物品の一
部の形状に対応した凹部を有していることを特徴とす
る。請求項3に記載の物品支持ケースによれば、物品支
持ケースの内部に物品を収納する際に、物品を物品支持
ケース内で容易に位置決めすることができる。つまり、
物品の物品支持ケース内での位置決めは、緩衝部材の物
品側の面に設けられた凹部に物品の一部を嵌合するだけ
で行うことができるので、緩衝部材に凹部が設けられて
いない場合に比べ、物品の物品支持ケース内への収納作
業の効率を向上させることができるのである。
状に対応したものなので、上記のように緩衝部材におけ
る凹部に物品を嵌合する手順を踏んで、物品を物品支持
ケースの内部に収納すれば、物品支持ケース内で、物品
が緩衝部材によって確実に支持されることになる。つま
り、物品支持ケース内で、物品が物品支持ケースに対し
て動かないよう確実に保持されることになるのである。
る態様としては、ケースの内壁面に対して、単に緩衝部
材が接した状態にするものであっても良い。この場合、
物品支持ケースの内部に物品を収納すると、緩衝部材
は、緩衝部材におけるケースの内壁面に接した箇所と、
ケースの内壁面における緩衝部材に接した箇所との間に
作用する摩擦力、及び緩衝部材における物品に接した箇
所と、物品における緩衝部材に接した箇所との間に作用
する摩擦力等によって、物品支持ケース内で安定した位
置に保持される。
化体状樹脂からなるものであり、膠化体状樹脂は、表面
に粘着性を有しているので、上記摩擦力は一層大きなも
のとなり、緩衝部材は物品支持ケース内で一層安定した
位置に保持されることになる。
納した後に、物品支持ケースが配置された部材または物
品で大きな衝撃・振動が生じることが想定され、上記の
ようにケースの内壁面に配置された緩衝部材が物品支持
ケース内で移動してしまうことが懸念される場合は、請
求項4の態様を採っても良い。
は、前記ケースの内壁面と前記緩衝部材とが接合された
ことを特徴とする。請求項4に記載の物品支持ケースに
よれば、物品支持ケースの内部に物品を収納した後に、
物品支持ケースが配置された部材または物品で大きな衝
撃・振動が生じても、緩衝部材は、物品支持ケース内で
確実に一定の位置に保持される。
ケースの内部に物品を収納する前にケースの内壁面と緩
衝部材とが接合された状態となっているので、物品支持
ケースの内部に物品を収納する際に、作業者等がケース
内に緩衝部材を配置する必要がない。つまり、物品支持
ケース内への物品の収納を効率良く行うことができるの
である。
る態様としては、ケースの内壁面と緩衝部材とが一体に
固定されたものとすることができるものであれば、特に
具体的な限定はない。なお、例えば、緩衝部材が発泡樹
脂またはゴム状樹脂からなるものであれば、両面テープ
や接着剤等を用いて、ケースの内壁面と緩衝部材とを接
着することが考えられる。
脂からなるものであり、緩衝部材の表面に両面テープや
接着剤が貼り付かないので、この場合は、請求項5のよ
うにケースの内壁面と緩衝部材とを接合しても良い。即
ち、請求項5に記載の物品支持ケースは、前記ケースが
前記緩衝部材を溶着可能な材料で形成され、前記ケース
の内壁面と前記緩衝部材との接合が、前記ケースの内壁
面と前記緩衝部材とを相互に溶着させることによりなさ
れたことを特徴とする。
溶着可能な材料としては、膠化体状樹脂からなる緩衝部
材に溶着するものであれば何でも良く、例えば、熱可塑
性樹脂であれば、ほとんどのものが膠化体状樹脂からな
る緩衝部材に溶着し得ると考えられる。具体的には、オ
レフィン系、エステル系、スチレン系、ウレタン系等の
樹脂が利用可能なものとして挙げられる。また、適当な
方法で膠化体状樹脂からなる緩衝部材と溶着させること
ができれば、熱硬化性樹脂や金属等をケースの材料とし
て用いても良い。例えば、金属をケースの材料として用
いる場合は、膠化体状樹脂からなる緩衝部材が接合され
る面、即ち、ケースの内壁面に予め熱可塑性樹脂をコー
ティングしておくことにより、膠化体状樹脂からなる緩
衝部材を溶着させることができる。
ケースを構成すれば、ケースの内壁面と緩衝部材とが確
実に一体に固定されたものとすることができるのであ
る。また、本発明のように緩衝部材が膠化体状樹脂から
なるものである場合に、ケースの内壁面と緩衝部材とを
接合する他の態様としては、請求項6に記載の態様であ
っても良い。
は、前記ケースの内壁面と前記緩衝部材との接合が、前
記透孔に対応する貫通孔を有し、前記緩衝部材を溶着可
能な材料で形成された中間媒体を用いて、該中間媒体の
片面を、前記ケースの前記透孔周囲の内壁面に接着し、
該中間媒体の他面を、前記緩衝部材に溶着させることに
よりなされたことを特徴とする。
は、請求項5の物品支持ケースにおけるケースの材料と
同様のものが適用される。そして、請求項6に記載のよ
うに物品支持ケースを構成すれば、ケースの内壁面と緩
衝部材とが確実に一体に固定されたものとすることがで
きる。
けられた透孔に対応する貫通孔が設けられているので、
当該物品支持ケースの内部に物品を収納した後、物品支
持ケースが配置された部材または物品で衝撃・振動が生
じた場合等に、緩衝部材が、中間媒体における貫通孔を
介して、透孔からケース外に突出するように、確実に変
形することができる。
スを構成した場合に、ケースの内壁面と緩衝部材とを接
合する手順としては、中間媒体をケースの内壁面に接着
した後に、中間媒体と緩衝部材とを溶着させるものであ
っても良いし、中間媒体と緩衝部材とを予め溶着させた
状態にしておき、その後、中間媒体をケースの内壁面に
接着するものであっても良い。
する態様としては、中間媒体とケースの内壁面とが一体
に固定されたものとすることができるものであれば、特
に具体的な限定はないが、例えば、両面テープや接着剤
等を用いて、中間媒体とケースの内壁面とを接着するこ
とが考えられる。
品支持ケースでは、上記のように、当該物品支持ケース
の内部に物品を収納した後に、当該物品支持ケースが配
置された部材または物品で生じた衝撃・振動を、緩衝部
材にて、吸収・緩和させることができるので、当該物品
支持ケースの内部に収納される物品の態様によっては、
当該物品支持ケースを、単に物品を運搬する際に使用す
るのみならず、該物品が実際に該物品の用途に供される
際にも、使用することができる。
部に収納される物品が、該物品が実際に該物品の用途に
供される際においても、外部から伝達され得る衝撃・振
動から保護される必要のあるもの等である場合には、該
物品が実際に該物品の用途に供される際においても、当
該物品支持ケースの内部に該物品が収納されたままの状
態とするのである。
を物品の運搬後においても使用するようにすれば、物品
の運搬後に当該物品支持ケースを廃棄する必要がなくな
るので、環境衛生上極めて好ましいものとなる。ここ
で、このように、物品を運搬する際のみならず、該物品
が実際に該物品の用途に供される際にも使用され得る物
品支持ケースの態様として、請求項7に記載の態様も考
えられる。
は、前記物品支持ケースは、前記物品として電子機器
を、前記内部空間に収納するためのものであることを特
徴とする。請求項7に記載の物品支持ケースは、物品の
一例として、電子機器を内部に収納するものである。
子機器収納用に用いれば、当該物品支持ケースの内部に
電子機器を収納した後、物品支持ケースが配置された部
材または電子機器で衝撃・振動が生じた場合に、物品支
持ケースにおける緩衝部材にて、該衝撃・振動を吸収・
緩和することができる。
される電子機器の態様によっては、上記のように、単に
該電子機器を運搬する際のみならず、該電子機器が実際
に該電子機器の用途に供される際においても、当該物品
支持ケースの内部に該電子機器が収納されたままの状態
としても良い。そして、このようにすれば、該電子機器
が実際の用途に供される際に物品支持ケースが配置され
るシャーシ、フレーム等の部材と該電子機器との間で伝
達され得る衝撃・振動を、緩衝部材にて、吸収・緩和さ
せることができる。
内部に収納可能に構成されたものであれば、特に具体的
に限定されるものではない。いくつかの具体的な例とし
ては、例えば、コンピュータ(パーソナルコンピュータ
においては、パーソナルコンピュータの内部に収納され
る各種の電子機器(ハードディスク装置、FD装置等の
磁気ディスク装置、CD−ROM装置等の光ディスク装
置等)を含む)、オーディオ機器、計測機器、医療機器
等、機器の性質上、衝撃・振動による悪影響を極力排除
したい電子機器が考えられる。また、該電子機器が実際
に該電子機器の用途に供される際に、各種工作機械等、
振動源となる機構と同一のフレーム内に共存して配置さ
れるような場合には、該電子機器が実際に該電子機器の
用途に供される際においても、該電子機器が当該物品支
持ケースの内部に収納されたままの状態にすることが、
特に有効となる。
子機器が、該電子機器の実際の用途に供される際におい
ても、当該物品支持ケースの内部に収納されたままの状
態とする場合は、必要に応じて、該電子機器と電源との
間や、該電子機器と他の機器との間で接続されるケーブ
ルが該電子機器から当該物品支持ケースの外部に導出可
能となるよう、当該物品支持ケースにおけるケースにケ
ーブル導出用の導出孔を設けると良い。
は、前記ケースの内壁面の前記緩衝部材と接しない箇所
の一部に、前記内部空間の外部に通じる熱逃がし孔を設
けたことを特徴とする。請求項8に記載の物品支持ケー
スによれば、物品支持ケースの内部に収納される電子機
器(物品)が実際の用途に供される際にも、当該物品支
持ケースの内部に収納されたままとする場合等に、該電
子機器を効率良く冷却することができ、該電子機器に誤
動作等の不具合が生じることを防止することができる。
実際の用途に供される際には、通常、該電子機器は、通
電されることにより高温となるので、該電子機器を冷却
しなければ、該電子機器は誤動作等する危険性がある
が、上記のように、ケースの内壁面に熱逃がし孔を設け
れば、ケースにおける内部空間内の空気とケース外の空
気とを入れ替えることができ、該電子機器を効率良く冷
却することができるのである。
は、前記ケースの内壁面に、前記ケースの内側に突出す
る突起片を設けたことを特徴とする。請求項9に記載の
物品支持ケースによれば、物品支持ケースの内部に収納
される電子機器(物品)が実際の用途に供される際に
も、当該物品支持ケースの内部に収納されたままとする
場合等に、請求項8に記載の物品支持ケースと同様に、
該電子機器を効率良く冷却することができ、該電子機器
に誤動作等の不具合が生じることを防止することができ
る。
する突起片を設ければ、物品支持ケースの内部に電子機
器(物品)を収納した際に、該突起片のケースの内壁面
と反対側の端部が、ケースの内壁面に比べ、該電子機器
の外壁に近い箇所に配置されることになり、該電子機器
にて発生した熱を、該突起片を介して、効率良くケース
に伝達させる(換言すれば、該電子機器にて発生した熱
を、効率良くケースに逃がす)ことができ、該電子機器
を効率良く冷却することができるのである。
態様としては、物品支持ケースの内部に電子機器(物
品)を収納した後、該電子機器(物品)にて発生する熱
をケースに伝達させる媒体として機能するものであれ
ば、特に具体的な限定はないが、例えば、当該突起片の
ケースの内壁面と反対側の端部(先端)が、ケースの内
壁面と、該電子機器との間の内部空間に配置されるよう
構成されたものであっても良い。
側の端部(先端)が、該電子機器の外壁に接して配置さ
れるよう構成されたものであっても良く、このように構
成すれば、該電子機器で発生した熱をケースに一層効率
良く伝達させることができる。つまり、該電子機器を一
層効率良く冷却することができるのである。
面に対して別部材として設けられた(固定された)もの
であっても良いが、請求項11に記載の態様のように設
けられたものであっても良い。即ち、請求項10に記載
の物品支持ケースは、前記突起片は、前記ケースの一部
を前記ケースの内側に折り曲げることにより形成された
ことを特徴とする。
ケースと突起片とが同一部材として構成されるので、突
起片を設けた場合においても、当該物品支持ケースを構
成する部品点数が増加することはない。次に、請求項1
1に記載の物品支持ケースは、前記ケースは導電材から
なり、前記内部空間に、一端が電気的に前記ケースの内
壁面に連結され、他端が電気的に前記物品の外壁に連結
可能に構成された、導電材からなる接触片を設けたこと
を特徴とする。
ば、物品支持ケースの内部に収納される電子機器(物
品)が実際の用途に供される際にも、当該物品支持ケー
スの内部に収納されたままとする場合等において、該電
子機器にて静電気が発生したとしても、接触片を介し
て、この静電気をケースに逃がすことができる。
の内部に該電子機器(物品)を収納した際に、両端が夫
々ケースの内壁面と該電子機器の外壁とに接続されるも
のなので、請求項9及び請求項10の突起片と同様に、
該電子機器にて発生する熱をケースに伝達させる媒体と
しても機能する。
スの内部に電子機器(物品)を収納した際に、ケースの
内壁面と該電子機器の外壁とを電気的に連結するもので
あれば、特に具体的な限定はないが、例えば、ケースの
内壁面に対して別部材として設けられたものであっても
良い。即ち、例えば、導電材からなる別部材をケースの
内壁面に対して設けた(固定した)ものや、電線用コー
ドにおける内部の導電材を接触片とし、該コード内部の
導電材の一端を予めケースの内壁面に電気的に連結、固
定したもの等が考えられる。
求項12に記載の態様を採っても良い。即ち、請求項1
2に記載の物品支持ケースは、前記接触片は、前記ケー
スの一部を前記ケースの内側に折り曲げることにより形
成されたことを特徴とする。
ケースと接触片とが同一部材として構成されるので、接
触片を設けた場合においても、当該物品支持ケースを構
成する部品点数が増加することはない。次に、請求項1
3に記載の物品支持ケースは、前記ケースに、前記ケー
スを他の部材に固定するためのケース固定手段を設けた
ことを特徴とする。
ば、当該物品支持ケースを、ケース固定手段を介して、
シャーシ、フレーム等の他の部材に確実に位置決めする
ことができる。つまり、物品支持ケースの内部に収納さ
れる物品が実際の用途に供される際にも、当該物品支持
ケースの内部に収納されたままとする場合等において、
当該物品支持ケースを他の部材に配置する態様として
は、単に当該物品支持ケースを上記他の部材に接した状
態とするものであっても良いが、ケース固定手段を介し
て、当該物品支持ケースを上記他の部材に固定するもの
とすれば、当該物品支持ケースを上記他の部材に確実に
位置決めすることができるのである。
は、前記物品支持ケースに前記物品を収納した際に、前
記物品により前記緩衝部材の部分が変形され、前記透孔
を介して前記ケースの外部に突出した状態となるよう構
成されたことを特徴とする。請求項14に記載の物品支
持ケースによれば、物品を物品支持ケースに収納した段
階で、緩衝部材の一部が透孔を介してケース外に突出
し、該突出した緩衝部材の先端部分がケースの外壁面よ
り外側に位置する。従って、例えば、物品支持ケースを
荷台やシャーシ等の部材に配置すると、このように透孔
から突出した緩衝部材の先端部分が、物品支持ケースに
おけるケースの外壁面と、物品支持ケースが配置される
部材との間に介在した状態となる。よって、例えば、物
品支持ケースと物品支持ケースが配置された部材との間
で生じる衝撃・振動が、上記のように介在した緩衝部材
の部分にて吸収・緩和されるという効果が得られる。ま
た、緩衝部材は膠化体状樹脂で形成され、表面に粘着性
を有しているため、透孔を介してケース外に突出した緩
衝部材の部分の粘着性を利用して物品支持ケースを物品
支持ケースが配置される部材に安定して位置決めできる
という効果も得られる。尚、以上の説明においては、膠
化体という用語を用いたが、膠化体はゲルと呼ばれるこ
ともあり、これら2つの用語は置換可能な等価な用語で
ある。
共に説明する。 (実施例1)まず、図1は、本実施例の物品支持ケース
1の内部に物品の一例としてのハードディスク装置5を
収納した状態を示す斜視図である。また、図2は、ハー
ドディスク装置5を収納する前の段階における本実施例
の物品支持ケース1の状態を示す斜視図である。
支持ケース1は、シート状部材2’(図2参照)を折り
曲げることにより形成されるケース2(図1参照)と、
ケース2の内壁面(シート状部材2’の一方の面)に配
置された緩衝部材(上面部側緩衝部材41、底面部前方
側緩衝部材42、及び底面部後方側緩衝部材43)と、
からなり、内部にハードディスク装置5を収納できるよ
う構成されている。
すように、ケース2が有する内部空間にハードディスク
装置5を収納することができ、ケース2の内部にハード
ディスク装置5を収納すると、ケース2の内壁面に配置
された上面部側緩衝部材41と、底面部側緩衝部材(底
面部前方側緩衝部材42及び底面部後方側緩衝部材4
3)との間にハードディスク装置5が挟持され、ハード
ディスク装置5がケース2における内部空間で支持され
た状態となる。
ハードディスク装置5の運搬時のみならず、ハードディ
スク装置5がパーソナルコンピュータの筐体内に配置さ
れた後も使用されるものである。即ち、ハードディスク
装置5の運搬時のみならず、ハードディスク装置5がパ
ーソナルコンピュータの筐体(図示はしない)内に配置
された後においても、物品支持ケース1の内部にハード
ディスク装置5が収納されたままの状態となる。
び緩衝部材41、42、43の構成について説明する。
シート状部材2’は、PET樹脂(ポリエチレンテレフ
タレート)、PS樹脂(ポリスチレン)、PP樹脂(ポ
リプロピレン)、PUR樹脂(ポリウレタン)等で成形
された長方形の板材であり、該長方形における4つの頂
点部分には、面取りが施されている。
底面部21と、底面部21の縁部をなす2つの長辺21
a、21bを介して底面部21に連接された長方形の板
材である一対の側壁部22、23と、一方の側壁部22
の底面部21と反対側の縁部に連接された長方形の板材
である第1上面部24と、他方の側壁部23の底面部2
1と反対側の縁部に連接された長方形の板材である第2
上面部25と、から構成されている。
形の一方の長辺21aと、一方の側壁部22の縁部をな
す長方形の一方の長辺22aとが一致し、底面部21の
縁部をなす長方形の他方の長辺21bと他方の側壁部2
3の縁部をなす長方形の一方の長辺23aとが一致する
よう、底面部21に対して一対の側壁部22、23が折
線26、26’を介して連接されている。また、一方の
側壁部22の一方の長辺22aに対向する他方の長辺2
2bと第1上面部24の縁部をなす長方形の一方の長辺
24aとが一致するよう、一方の側壁部22に対して第
1上面部24が折線27を介して連接されている。ま
た、他方の側壁部23の一方の長辺23aに対向する他
方の長辺23bと第2上面部25の縁部をなす長方形の
一方の長辺25aとが一致するよう、他方の側壁部23
に対して第2上面部25が折線28を介して連接されて
いる。
26’、27、28で曲折可能に構成されており、後述
のように、該折線26、26’、27、28でシート状
部材2’を折り曲げれば、ケース2(図1参照)を形成
することができる。つまり、折線26、26’、27、
28に相当する箇所には、例えば、シート状部材2’の
他の部分に比べて板厚を薄くすることにより形成された
凹部や、ミシン目等が設けられているため、折線26、
26’、27、28でシート状部材2’を容易に折り曲
げることができ、その結果、シート状部材2’からケー
ス2を容易に形成することができるのである。
の形成は、ケース2(延いては、物品支持ケース1)の
内部にハードディスク装置5を収納する段階で行えばよ
く、ケース2を形成する前の段階(特に、シート状部材
2’に緩衝部材41、42、43を配置する前の段階)
では、ケース2の保管に要するスペースを節約すること
ができる。
照)を保管するのに要するスペースに比べ、同数のシー
ト状部材2’(図2参照)を重ねて保管した際に要する
スペースは狭いもので済むので、シート状部材2’から
ケース2を形成する前の段階において、ケース2の保管
に要するスペースを節約することができるのである。
における、底面部21の縁部をなす長方形の4つの頂点
近傍の箇所夫々には、板面を板面に垂直な方向に貫通す
る透孔21cが設けられている。また、第1上面部24
をなす板材の表面における、長辺24a(折線27)の
両端近傍の箇所夫々には、板面を板面に垂直な方向に貫
通する透孔24bが設けられており、第2上面部25を
なす板材の表面における、長辺25a(折線28)の両
端近傍の箇所夫々には、板面を板面に垂直な方向に貫通
する透孔25bが設けられている。
4から切込み線29aによって分割されてなる円弧状係
止片29bが設けられている。円弧状係止片29bは、
後述のように、シート状部材2’からケース2を形成す
る際に、切込み線29aの両端間を結ぶ直線(図示はし
ない)を折り目にして、若干折り曲げられ、第1上面部
24の表面から突出した状態にすることにより、係止片
として機能するものである。尚、円弧状係止片29b
は、切込み線29aの両端間を結ぶ直線(図示はしな
い)が、第1上面部24の縁部をなす長方形の長辺に略
平行となり、円弧状係止片29bの縁部をなす円弧の中
心(該円弧が属する円の中心)が、切込み線29aの両
端間を結ぶ直線より、第1上面部24の縁部をなす長方
形の一方の長辺24aに対向する他方の長辺24c側に
位置するよう形成されている。また、切込み線29aの
両端には、切込み線29aが該両端から更に進展するの
を防止するため、略円形の小孔29cが連設されてい
る。
面部25の縁部をなす長方形の長辺に略平行となるよう
に切り込まれてなる直線状の切込み線29dが設けられ
ている。切込み線29dは、後述のように、シート状部
材2’からケース2を形成する際に、円弧状係止片29
bを差し込むための係止孔として機能するものである。
尚、切込み線29dの両端には、切込み線29dが該両
端から更に進展するのを防止するため、略円形の小孔2
9eが連設されている。
における、側壁部22と反対側に位置する2つの頂点部
分、及び第2上面部25の縁部をなす長方形における、
側壁部23と反対側に位置する2つの頂点部分は、シー
ト状部材2’の縁部をなす長方形における4つの頂点部
分に当たり、当該部分には面取り24d、25cが施さ
れている。
の形状を有する4つの上面部側緩衝部材41と、直方体
の一面にハードディスク装置5の一部の形状に対応した
凹部42aを形成した形状を有する2つの底面部前方側
緩衝部材42と、直方体の一面にハードディスク装置5
の一部の形状に対応した凹部43a及びハードディスク
装置5から電源や他の機器との接続のために導出される
ケーブル(図示はしない)の一部の形状に対応した凹部
43cを形成した形状を有する2つの底面部後方側緩衝
部材43と、から構成されている。上面部側緩衝部材4
1、底面部前方側緩衝部材42、及び底面部後方側緩衝
部材43は、いずれもスチレン系、ウレタン系等の膠化
体状樹脂からなる。
方側緩衝部材42、及び底面部後方側緩衝部材43は、
夫々、シート状部材2’の一方の面(シート状部材2’
からケース2が形成された際にケース2の内壁面となる
面)に透孔24b、25b、21cを覆うように配置さ
れ、接合されている。即ち、上面部側緩衝部材41、底
面部前方側緩衝部材42、及び底面部後方側緩衝部材4
3の成形時、或いは成形後に、これらの緩衝部材41、
42、43とシート状部材2’の上記所定箇所とが、こ
れらの緩衝部材41、42、43及びシート状部材2’
の一部が溶融する温度で接した状態にされることによ
り、溶着され、接合された状態(一体に固定された状
態)にされているのである。
のうちの2つが、夫々、第1上面部24の2つの透孔2
4b夫々の周囲である箇所に接合され、他の2つが、夫
々、第2上面部25の2つの透孔25b夫々の周囲であ
る箇所に接合された状態にされている。また、2つの底
面部前方側緩衝部材42が、夫々、底面部21の縁部を
なす長方形の一方の短辺31近傍の2つの透孔21c夫
々の周囲である箇所に接合され、2つの底面部後方側緩
衝部材43が、夫々、底面部21の縁部をなす長方形の
一方の短辺31に対向する他方の短辺31’近傍の2つ
の透孔21c夫々の周囲である箇所に接合された状態に
されている。
41におけるシート状部材2’と反対側の端面41a
と、底面部側緩衝部材におけるシート状部材2’と反対
側の端面(底面部前方側緩衝部材42におけるシート状
部材2’と反対側の端面42c及び底面部後方側緩衝部
材43におけるシート状部材2’と反対側の端面43
d)とが、図2の状態から図1に示す物品支持ケース1
を形成した際に当接し、膠化体状樹脂の有する粘着性に
よって、粘着した状態となるよう構成されている。
ート状部材2’側の面からシート状部材2’と反対側の
面である端面41aまでの長さと、底面部前方側緩衝部
材42におけるシート状部材2’側の面からシート状部
材2’と反対側の面である端面42cまでの長さとの
和、及び上面部側緩衝部材41におけるシート状部材
2’側の面からシート状部材2’と反対側の面である端
面41aまでの長さと、底面部後方側緩衝部材43にお
けるシート状部材2’側の面からシート状部材2’と反
対側の面である端面43dまでの長さとの和が、共に、
側壁部22(または側壁部23)における2つの長辺2
2a、22b間の長さ(または2つの長辺23a、23
b間の長さ)に等しくなるよう構成されているのであ
る。
材42の凹部42aにおけるシート状部材2’側の下面
42bから端面42cまでの長さが、図1のように配置
(収納)されるハードディスク装置5の上下方向寸法
(換言すれば、ハードディスク装置5の凹部42aに対
応した部分における底面部21の表面に対して略垂直な
方向の寸法)より僅かに短くなっている。また、底面部
後方側緩衝部材43の凹部43aにおけるシート状部材
2’側の下面43bから端面43dまでの長さが、図1
のように配置(収納)されるハードディスク装置5の上
下方向寸法(換言すれば、ハードディスク装置5の凹部
43aに対応した部分における底面部21の表面に対し
て略垂直な方向の寸法)より僅かに短くなっている。
り曲げて、ハードディスク装置5が収納された、図1に
示す物品支持ケース1を形成する際の手順の具体例につ
いて説明する。まず、2つの底面部前方側緩衝部材42
の凹部42a及び2つの底面部後方側緩衝部材43の凹
部43a夫々にハードディスク装置5の一部を嵌合し
て、ハードディスク装置5の底面部21側の面の一部
が、凹部42aにおける下面42bと、凹部43aにお
ける下面43bとに当接した状態にする。
6’で折り曲げ、一対の側壁部22、23が共に底面部
前方側緩衝部材42及び底面部後方側緩衝部材43の側
面に当接し、一対の側壁部22、23とハードディスク
装置5の側面51(図1参照)とが所定の間隔を置いて
対向した状態にする。
り曲げ、第1上面部24に接合された2つの上面部側緩
衝部材41の端面41aが、底面部21の長辺21a
(折線26)近傍に配置された底面部前方側緩衝部材4
2及び底面部後方側緩衝部材43における端面42c及
び端面43dに、夫々当接した状態にする。
曲げ、第2上面部25に接合された2つの上面部側緩衝
部材41の端面41aが、底面部21の長辺21b(折
線26’)近傍に配置された底面部前方側緩衝部材42
及び底面部後方側緩衝部材43における端面42c及び
端面43dに、夫々当接した状態にする。
円弧状係止片29bを、切込み線29aの両端間を結ぶ
直線を折り目にして、ハードディスク装置5と反対側
(第1上面部24に接合された2つの上面部側緩衝部材
41と反対側)に若干持ち上げ(折り曲げ)た後、第2
上面部25における切込み線29d(係止孔)に差し込
めば、ハードディスク装置5の収納及び物品支持ケース
1の形成は完了である。
ス1におけるケース2においては、底面部21がなすケ
ース2の底面に対する側面は、側壁部22、23がなす
2つの側面だけであって、それ以外の他の2つの対向し
た側面がなく、この対向した2箇所が開口部6、7とな
っている。従って、ハードディスク装置5(延いては、
物品支持ケース1)がパーソナルコンピュータの筐体
(図示はしない)内に配置された際には、底面部後方側
緩衝部材43近傍の開口部7及び底面部後方側緩衝部材
43における凹部43cを介して、ハードディスク装置
5と電源や他の機器とを接続するためのケーブル(図示
はしない)を、ハードディスク装置5から物品支持ケー
ス1外に導出することができる。
うに、底面部前方側緩衝部材42の凹部42aにおける
下面42bから端面42cまでの長さが、ハードディス
ク装置5の凹部42aに対応した部分における上下方向
寸法より僅かに短くなっており、底面部後方側緩衝部材
43の凹部43aにおける下面43bから端面43dま
での長さが、ハードディスク装置5の凹部43aに対応
した部分における上下方向寸法より僅かに短くなってい
るので、物品支持ケース1の内部にハードディスク装置
5を収納した際に、ケース2及び緩衝部材41、42、
43が変形した状態となる。
ディスク装置5を収納した際におけるケース2及び緩衝
部材41、42、43の変形状態について図3を用いて
説明する。図3は、物品支持ケース1の上面部側緩衝部
材41(底面部後方側緩衝部材43の端面43dに端面
41aが当接した上面部側緩衝部材41)及び底面部後
方側緩衝部材43近傍の一部分を開口部7側から見た図
であり、ケース2についてはハードディスク装置5を収
納した際の緩衝部材(上面部側緩衝部材41及び底面部
後方側緩衝部材43)の変形状態を示すため透孔21
c、24bを含んだ断面形状を示す図としたものであ
る。尚、図3では、一部の緩衝部材(図3に示された上
面部側緩衝部材41及び底面部後方側緩衝部材43)近
傍におけるケース2及び緩衝部材の変形状態のみが示さ
れており、以下の説明でも、この一部の緩衝部材近傍に
おけるケース2及び緩衝部材の変形状態について中心に
説明するが、他の緩衝部材(図3に示されていない他の
上面部側緩衝部材41、底面部前方側緩衝部材42、及
び底面部後方側緩衝部材43)近傍でも、ケース2及び
緩衝部材の変形状態は同様である。
物品支持ケース1の内部にハードディスク装置5を収納
する前後で図3に示すように変化する。つまり、物品支
持ケース1の内部にハードディスク装置5を収納してい
ない状態では、図3(a)に示すように、ケース2及び
緩衝部材は変形しないが、物品支持ケース1の内部にハ
ードディスク装置5を収納すると、図3(b)に示すよ
うに、ケース2及び緩衝部材は変形する。
面部側緩衝部材41が接する(接合した)箇所の一部に
透孔24bが設けられ、底面部後方側緩衝部材43が接
する(接合した)箇所の一部に透孔21cが設けられて
いるので、図3(b)に示すように、物品支持ケース1
の内部にハードディスク装置5を収納した段階で、上面
部側緩衝部材41の一部が透孔24bからケース2の外
部に突出し、底面部後方側緩衝部材43の一部が透孔2
1cからケース2の外部に突出した状態となる。
材であるシート状部材2’の板厚(詳しくは、シート状
部材2’の透孔24b、25b、21c近傍の箇所にお
ける板厚)を比較的薄くし、且つ、物品支持ケース1の
内部にハードディスク装置5を収納した段階で緩衝部材
41、42、43が大きく変形するよう、物品支持ケー
ス1の内部におけるハードディスク装置5の収納スペー
スを比較的狭めにする(詳しくは、底面部前方側緩衝部
材42の凹部42aにおける下面42bから端面42c
までの長さ、及び底面部後方側緩衝部材43の凹部43
aにおける下面43bから端面43dまでの長さをハー
ドディスク装置5の上下方向寸法に比べ短くする)こと
によって、物品支持ケース1の内部にハードディスク装
置5を収納した段階で、緩衝部材41、42、43の一
部が透孔24b、25b、21cからケース2外に突出
し、該突出した緩衝部材41、42、43の先端部分
(図3(b)では、上面部側緩衝部材41の先端部分4
1b、及び底面部後方側緩衝部材43の先端部分43
e)が、ケース2の外壁面よりケース2に対して外側に
位置するよう構成されている。
ケース1では、上面部側緩衝部材41と底面部後方側緩
衝部材43とが、端面41aと端面43dとで当接した
状態になっているが、他の緩衝部材(他の上面部側緩衝
部材41、底面部前方側緩衝部材42、及び底面部後方
側緩衝部材43)とは所定の間隔を置いてケース2の内
壁面に配置されているので、物品支持ケース1の内部に
ハードディスク装置5を収納した際(図3(b)参照)
に、ケース2の内壁面とハードディスク装置5との間に
緩衝部材が介在しない空隙8、9が存在することにな
る。
ディスク装置5を収納した段階で、上面部側緩衝部材4
1及び底面部後方側緩衝部材43が、空隙8、9内に突
出するように変形した状態となる。また、物品支持ケー
ス1におけるケース2を構成するシート状部材2’の板
厚は薄く、ケース2は、物品支持ケース1の内部にハー
ドディスク装置5を収納した際に、ハードディスク装置
5の形状や位置に応じて変形する緩衝部材(図3(b)
では、上面部側緩衝部材41及び底面部後方側緩衝部材
43)の形状に対応して変形される程度の柔軟性を有し
ている。
ディスク装置5を収納した段階で、ケース2は、緩衝部
材(図3(b)では、上面部側緩衝部材41及び底面部
後方側緩衝部材43)の形状に対応して外側に広がるよ
うに変形した状態となる。また、図3に図示はしない
が、物品支持ケース1におけるケース2は、開口部6、
7を有している(図1参照)ので、物品支持ケース1の
内部にハードディスク装置5を収納した段階で、緩衝部
材41、42、43は、開口部6、7からケース2の外
部に突出するように変形した状態となる。
の物品支持ケース1では、ケース2の内壁面における緩
衝部材41、42、43が接する箇所の一部に透孔24
b、25b、21cが設けられているので、ケース2の
内壁面に透孔24b、25b、21cが設けられていな
い場合に比べ、緩衝部材41、42、43の衝撃・振動
吸収性が高められている。
は、ハードディスク装置5が収納された物品支持ケース
1)の運搬時に物品支持ケース1が配置される荷台や、
ハードディスク装置5が収納された物品支持ケース1が
パーソナルコンピュータの筐体内に配置される際に物品
支持ケース1に接するパーソナルコンピュータの筐体内
壁面等の部材、またはハードディスク装置5で衝撃・振
動が生じた場合に、緩衝部材41、42、43が透孔2
4b、25b、21cを介してケース2外に突出するよ
うに変形することができるので、ケース2の内壁面に透
孔24b、25b、21cが設けられていない場合に比
べ、緩衝部材41、42、43が大きく変形することが
できる。即ち、緩衝部材41、42、43の衝撃・振動
吸収性が高められているのである。
ース1の内部には空隙8、9が存在しており、ケース2
は、ハードディスク装置5の形状や位置に応じて変形す
る緩衝部材41、42、43の形状に対応して変形され
る程度の柔軟性を有する上、開口部6、7を備えてい
る。
ケース1の内部に空隙8、9が存在せず、ケース2に上
記のような柔軟性がなく、開口部6、7が備えられてい
ない場合に比べ、緩衝部材41、42、43の衝撃・振
動吸収性が高められている。つまり、上記のように物品
支持ケース1が配置される部材、またはハードディスク
装置5で衝撃・振動が生じた場合に、緩衝部材41、4
2、43が、ケース2の内壁面における透孔24b、2
5b、21c外のみならず、空隙8、9内に突出するよ
うに変形することができ、ケース2の変形を伴って大き
く変形することができ、開口部6、7を介してケース2
外に突出するように変形することができるので、空隙
8、9が存在せず、ケース2に上記のような柔軟性がな
く、開口部6、7が備えられていない場合に比べ、緩衝
部材41、42、43が大きく変形することができる。
即ち、緩衝部材41、42、43の衝撃・振動吸収性が
高められているのである。
ケース1では、ケース2の内壁面とハードディスク装置
5との間に介在する緩衝部材41、42、43の厚みを
厚くすることなく、緩衝部材41、42、43の衝撃・
振動吸収性が高められているので、物品支持ケース1の
大きさを小さめに抑えることができる。
は、緩衝部材41、42、43の衝撃・振動吸収性を高
めながらも、緩衝部材41、42、43の厚みを厚くす
る必要はなく、当該物品支持ケース1を構成する緩衝部
材41、42、43やケース2の大きさを小さめに抑え
ることができるので、当該物品支持ケース1の全体とし
ての大きさを小さめに抑えることができるのである。
れば、緩衝部材の衝撃・振動吸収性を高めるために、緩
衝部材の厚みを厚くする必要がある従来の物品支持ケー
スに比べ、ハードディスク装置5(詳しくは、ハードデ
ィスク装置5が収納された物品支持ケース1)を大量に
運搬する場合等に、ハードディスク装置5の運搬効率を
向上させることができ、ハードディスク装置5が収納さ
れた物品支持ケース1がパーソナルコンピュータの筐体
内に配置される際に必要となる物品支持ケース1の省ス
ペース化を図ることができる上、物品支持ケース1を製
造する際に必要となる材料コストも低めに抑えることが
できる。
述のように、ハードディスク装置5の運搬後においても
使用されるものなので、ハードディスク装置5の運搬後
に、通常、廃棄される従来の物品支持ケースと異なり、
環境衛生上好ましいものである。
上述のように、物品支持ケース1の内部にハードディス
ク装置5を収納した段階で、緩衝部材41、42、43
の一部が透孔24b、25b、21cからケース2外に
突出し、該突出した緩衝部材41、42、43の先端部
分(例えば、図3(b)の先端部分41b、43e)が
ケース2の外壁面よりケース2に対して外側に位置す
る。
荷台やパーソナルコンピュータの筐体内壁面等の部材に
配置された際には、上記緩衝部材41、42、43の先
端部分が、物品支持ケース1におけるケース2の外壁面
と物品支持ケース1が配置された上記部材との間に介在
した状態となる。
ース1では、物品支持ケース1と、物品支持ケース1が
配置された上記部材との間で生じる衝撃・振動を、上記
緩衝部材41、42、43の先端部分にて吸収・緩和さ
せることができる。また、緩衝部材41、42、43は
表面に粘着性を有しているので、物品支持ケース1は、
当該物品支持ケース1が配置された上記部材に対して安
定して配置(位置決め)されることになる。
収納された物品支持ケース1を大量に運搬する際等にお
いても、夫々の物品支持ケース1が他の物品支持ケース
1や荷台等に対して安定して位置決めされることにな
り、荷崩れ等の問題が発生することが確実に防止され
る。
物品支持ケース1をパーソナルコンピュータの筐体内に
専用の固定治具等(図示はしない)を介して固定する際
においても、該固定に先立って、物品支持ケース1をパ
ーソナルコンピュータの筐体内壁面に安定して仮止め固
定することができる。
1では、底面部前方側緩衝部材42及び底面部後方側緩
衝部材43のハードディスク装置5側の面にハードディ
スク装置5の一部の形状に対応した凹部42a、43a
が設けられているので、物品支持ケース1の内部にハー
ドディスク装置5を収納する際に、ハードディスク装置
5を物品支持ケース1内で容易に位置決めすることがで
きる。
ケース1内での位置決めは、底面部前方側緩衝部材42
及び底面部後方側緩衝部材43のハードディスク装置5
側の面に設けられた凹部42a、43aにハードディス
ク装置5の一部を嵌合するだけで行うことができるの
で、底面部前方側緩衝部材42及び底面部後方側緩衝部
材43に凹部42a、43aが設けられていない場合に
比べ、ハードディスク装置5の物品支持ケース1内への
収納作業の効率を向上させることができるのである。
ドディスク装置5の一部の形状に対応したものなので、
上記のように底面部前方側緩衝部材42及び底面部後方
側緩衝部材43における凹部42a、43aにハードデ
ィスク装置5を嵌合する手順を踏んで、ハードディスク
装置5を物品支持ケース1の内部に収納すれば、物品支
持ケース1内で、ハードディスク装置5が緩衝部材4
1、42、43によって確実に支持されることになる。
つまり、物品支持ケース1内で、ハードディスク装置5
が物品支持ケース1に対して動かないよう確実に保持さ
れることになるのである。
のように、ケース2の内壁面(シート状部材2’の一方
の面)に接合されているので、物品支持ケース1の内部
にハードディスク装置5を収納した後に、物品支持ケー
ス1が配置された上記部材またはハードディスク装置5
で大きな衝撃・振動が生じても、緩衝部材41、42、
43がケース2の開口部6、7から抜け落ちる等の問題
が生じることはない。つまり、緩衝部材41、42、4
3は、物品支持ケース1内で確実に一定の位置に保持さ
れるのである。
支持ケース1の内部にハードディスク装置5を収納する
前の段階で、ケース2の内壁面(シート状部材2’の一
方の面)に接合された状態となっているので、物品支持
ケース1の内部にハードディスク装置5を収納する際
に、作業者等がケース2内に緩衝部材41、42、43
を配置する必要がない。つまり、物品支持ケース1内へ
のハードディスク装置5の収納を効率良く行うことがで
きるのである。
るケース2は開口部6、7を有しているので、物品支持
ケース1の内部に収納されたハードディスク装置5が実
際の用途に供される際に、ハードディスク装置5を効率
良く冷却することができ、ハードディスク装置5に誤動
作等の不具合が生じることを防止することができる。
は、ハードディスク装置5が収納された物品支持ケース
1)がパーソナルコンピュータの筐体内に収納された
後、実際の用途に供される際には、通常、ハードディス
ク装置5は、通電されることにより高温となるので、ハ
ードディスク装置5を冷却しなければ、ハードディスク
装置5は誤動作等する危険性があるが、本実施例では、
ケース2が有する開口部6、7を介して、ケース2内の
空気とケース2外の空気とを入れ替えることができ、ハ
ードディスク装置5を効率良く冷却することができる。
尚、開口部6、7は、本発明(請求項8)の熱逃がし孔
に相当する。
2、43を、ケース2の内壁面(シート状部材2’の一
方の面)に直接溶着させて接合したが、例えば、ケース
2(シート状部材2’)が金属等からなるものであり、
膠化体状樹脂からなる緩衝部材41、42、43をケー
ス2(シート状部材2’)に直接溶着させることが困難
である場合には、緩衝部材41、42、43と溶着可能
な材料(例えば、PET樹脂等)で形成された板材であ
る中間媒体を用いて、緩衝部材41、42、43とケー
ス2の内壁面(シート状部材2’の一方の面)とを接合
しても良い。
るケース2の内壁面(シート状部材2’の一方の面)と
接合すべき面を、中間媒体の一方の面に溶着させ、該中
間媒体の緩衝部材41、42、43と反対側の面をケー
ス2の内壁面(シート状部材2’の一方の面)における
透孔24b、25b、21c周囲の箇所に接着するので
ある。尚、この場合、中間媒体の表面には、ケース2
(シート状部材2’)における透孔24b、25b、2
1cに対応した貫通孔を設けて、緩衝部材41、42、
43が該貫通孔を介して透孔24b、25b、21cか
ら突出するように変形できるよう構成する必要がある。
を用いて、緩衝部材41、42、43をケース2の内壁
面(シート状部材2’の一方の面)に接合する具体例に
ついて、図4を用いて説明する。図4は、上面部側緩衝
部材41及び底面部後方側緩衝部材43を中間媒体4
4、45を用いてシート状部材2’の一方の面に接合し
た状態を示す図であり、中間媒体44、45及びシート
状部材2’については、中間媒体44、45とシート状
部材2’における透孔24b、21cとの位置関係を示
すため、透孔24b、21cを含んだ断面形状を示す図
としたものである。尚、図4では、一部の緩衝部材(図
4に示された上面部側緩衝部材41及び底面部後方側緩
衝部材43)の接合状態のみが示されており、以下の説
明でも、この一部の緩衝部材の接合状態について中心に
説明するが、中間媒体を用いる場合は、他の緩衝部材
(図4に示されていない他の上面部側緩衝部材41、底
面部前方側緩衝部材42、及び底面部後方側緩衝部材4
3)も同様に接合されるのは言うまでもない。
々をなす板材の略中央には、板面を板面に垂直な方向に
貫通する貫通孔44a、45aが夫々設けられており、
該貫通孔44a、45aは、夫々、シート状部材2’に
おける透孔24b、21cに対応した形状を有してい
る。
2’の一方の面に接着する際には、図4に示すように、
中間媒体44における貫通孔44aが透孔24bに対応
した箇所に位置し、中間媒体45における貫通孔45a
が透孔21cに対応した箇所に位置するよう、中間媒体
44、45をシート状部材2’の一方の面に接着するの
である。そして、このように中間媒体44、45を接着
することによって、図4に示すように、中間媒体44に
溶着された上面部側緩衝部材41が貫通孔44aを介し
て透孔24bから突出するように、確実に変形できるよ
うになり、中間媒体45に溶着された底面部後方側緩衝
部材43が貫通孔45aを介して透孔21cから突出す
るように、確実に変形できるようになるのである。
(図4では、上面部側緩衝部材41及び底面部後方側緩
衝部材43)と溶着可能な材料で形成されているので、
上面部側緩衝部材41と中間媒体44との溶着、及び底
面部後方側緩衝部材43と中間媒体45との溶着は、上
記実施例1における緩衝部材41、42、43とシート
状部材2’との溶着と同様に行うことができる。
2’の一方の面に対する接着は、接着剤を用いても容易
に行うことができるが、両面テープ46を用いて行って
も良い。つまり、中間媒体44、45の表面には、緩衝
部材(図4では、上面部側緩衝部材41及び底面部後方
側緩衝部材43)の表面と異なり、両面テープ46が貼
り付くので、両面テープ46を介して、中間媒体44、
45をシート状部材2’の一方の面に接着することがで
きるのである。
面部側緩衝部材41及び底面部後方側緩衝部材43をシ
ート状部材2’の一方の面に接合する手順としては、例
えば、中間媒体44、45をシート状部材2’の一方の
面に接着した後に、中間媒体44と上面部側緩衝部材4
1とを溶着し、中間媒体45と底面部後方側緩衝部材4
3とを溶着するものであっても良い。
1とを予め溶着させた状態にすると共に、中間媒体45
と底面部後方側緩衝部材43とを予め溶着させた状態に
しておき、その後、中間媒体44、45をシート状部材
2’の一方の面に接着するものであっても良い。 (実施例2)次に、実施例2について説明する。
省略又は簡略化する。本実施例における物品支持ケース
60は、図5に示すように、ケース70と、ケース70
の内壁面に配置された緩衝部材(蓋側緩衝部材81及び
底面側緩衝部材82)と、からなる。
施例1の物品支持ケース1と同様に、内部にハードディ
スク装置5を収納できるよう構成され、ハードディスク
装置5の運搬時のみならず、ハードディスク装置5がパ
ーソナルコンピュータの筐体内に配置された後も使用さ
れるものである。尚、図5では、本発明の要部に直接関
係しないので、上記実施例1における開口部7及び凹部
43cに対応する導出孔(ハードディスク装置5と電源
や他の機器とを接続するためのケーブル導出用の孔)の
図示を省略してあるが、ケース70(或いは、ケース7
0及び緩衝部材81、82)には、ハードディスク装置
5からのケーブル導出用の導出孔が形成されている。
の構成について説明する。ケース70は上側の面が開口
した筐体であるケース本体部71と、ケース本体部71
の開口部分に対する蓋として機能する蓋体77と、蓋体
77をケース本体部71に対して固定するための複数本
(図5では4本)のボルト91とからなり、ケース本体
部71及び蓋体77は、導電材(導電性を有する金属
等)で成形されている。
方形の底面72を有しており、該底面72の表面におけ
る、底面72の縁部をなす長方形の4つの頂点近傍の箇
所夫々には、ケース本体部71外に垂直に貫通する透孔
72aが設けられている。また、底面72及び底面72
に対する側面73には、ケース本体部71外に貫通する
複数(本実施例では4つ)の穴74が設けられている。
おける緩衝部材(底面側緩衝部材82)と接しない部分
における2箇所に設けられ、他の2つは、底面72に対
する側面73における緩衝部材(蓋側緩衝部材81及び
底面側緩衝部材82)と接しない部分における2箇所に
設けられている。
緩衝部材82)と接しない箇所には、底面72に略コの
字状の切込みを入れることによって、底面72から分割
されてなる突起片75が設けられている。つまり、突起
片75は、この略コの字状の切込みに囲まれた部分(ケ
ース70の一部)をケース本体部71が有する開口部分
内(ケース70の内側)に折り曲げ、当該突起片75の
先端75aを該開口部分内に突出させることにより形成
されている。そして、このように突起片75を形成する
ことにより、底面72には、切込み穴75bが形成され
る。切込み穴75bは、上記略コの字状の切込み部分及
び突起片75の底面72側部分を縁部とする穴である。
縁部(底面72をなす部材と反対側の縁部)には、横方
向に張り出して形成された一対の板材であるフランジ部
76が設けられている。フランジ部76をなす板材に
は、板面を垂直に貫通する複数(図5では合計4個)の
ボルト91螺合用のねじ穴76aが設けられている。
及びフランジ部76を上側から覆うよう構成された板材
である。蓋体77は、図5(b)のようにケース本体部
71に固定された際に、ケース本体部71における4つ
の透孔72aと対向する4箇所に、当該蓋体77をなす
板材を垂直に貫通する4つの透孔77aを備えている。
また、蓋体77の縁部であり、フランジ部76に当接し
て配置される部分である固定縁部77bの、フランジ部
76におけるねじ穴76aに対応した箇所には、板面を
垂直に貫通するボルト91螺合用のねじ穴(図示はしな
い)を備えている。
1及び4つの底面側緩衝部材82(図5参照)は、夫
々、直方体の一面にハードディスク装置5の一部の形状
に対応した凹部81a、82aを形成した形状を有して
おり、実施例1の緩衝部材41、42、43と同じ材料
で成形されている。
部材82は、夫々、ケース70の内壁面となる面におけ
る透孔77a、72a周囲の箇所に、表面の粘着性を利
用して配置される。つまり、緩衝部材81、82をなす
膠化体状樹脂は、表面に粘着性を有しているので、膠化
体状樹脂からなる緩衝部材81、82を上記所定箇所に
接触させれば、緩衝部材81、82は、上記所定箇所に
安定して位置決めされることになるのである。
蓋体77のケース本体部71側の面における4つの透孔
77aを覆うように夫々配置され、4つの底面側緩衝部
材82が、ケース本体部71の有する開口部分内の底面
72における4つの透孔72aを覆うように夫々配置さ
れる。
における蓋体77と反対側の端面81bと、底面側緩衝
部材82における底面72と反対側の端面82bとが、
図5(b)に示すように、物品支持ケース60の内部に
ハードディスク装置5を収納した際に当接し、膠化体状
樹脂の有する粘着性によって、粘着した状態となるよう
構成されている。
凹部81aにおける蓋体77側の上面81cから端面8
1bまでの長さと、底面側緩衝部材82の凹部82aに
おける底面72側の下面82cから端面82bまでの長
さとの合計長さが、図5(b)のように配置(収納)さ
れるハードディスク装置5の凹部81a、82aに対応
した部分における上下方向寸法より僅かに短くなってい
る。
は、例えば、以下の手順で内部にハードディスク装置5
が収納される。まず、ケース本体部71における底面7
2に、上述のように4つの底面側緩衝部材82を配置
し、図5(a)の状態にする。
2a夫々にハードディスク装置5の一部を嵌合して、ハ
ードディスク装置5の底面72側の面の一部が、凹部8
2aにおける下面82cに当接した状態にする。次に、
4つの蓋側緩衝部材81が上述のように配置された蓋体
77をケース本体部71の上側に被せ、4つの蓋側緩衝
部材81の凹部81a夫々にハードディスク装置5の一
部が嵌合され、ハードディスク装置5の蓋体77側の面
の一部が凹部81aにおける上面81cに当接した状態
にし、蓋体77における固定縁部77bがフランジ部7
6の上側の面に当接した状態にする。
びフランジ部76におけるねじ穴76aを貫通するよう
に、ボルト91を螺合し、蓋体77とケース本体部71
とが一体に固定された状態にすれば、図5(b)の状態
となり、物品支持ケース60内へのハードディスク装置
5の収納は完了である。
ように、蓋側緩衝部材81の凹部81aにおける上面8
1cから端面81bまでの長さと、底面側緩衝部材82
の凹部82aにおける下面82cから端面82bまでの
長さとの合計長さが、ハードディスク装置5の凹部81
a、82aに対応した部分における上下方向寸法より僅
かに短くなっているので、図5(b)に示すように、緩
衝部材81、82が変形した状態となる。
蓋側緩衝部材81が接する箇所の一部に透孔77aが設
けられ、底面側緩衝部材82が接する箇所の一部に透孔
72aが設けられているので、物品支持ケース60の内
部にハードディスク装置5を収納した段階で、蓋側緩衝
部材81の一部が透孔77aからケース70の外部に突
出し、底面側緩衝部材82の一部が透孔72aからケー
ス70の外部に突出した状態となる。
に、物品支持ケース60の内部にハードディスク装置5
を収納した段階で、透孔77a、72aから突出した緩
衝部材81、82の先端部分81d、82dがケース7
0の外壁面よりケース70に対して外側に位置するよう
構成されている(図5(b)参照)。
(詳しくは、蓋体77を構成する部材の透孔77a近傍
の箇所における板厚、及びケース本体部71を構成する
部材の透孔72a近傍の箇所における板厚)を比較的薄
くし、且つ、物品支持ケース60の内部にハードディス
ク装置5を収納した段階で緩衝部材81、82が大きく
変形するよう、物品支持ケース60の内部におけるハー
ドディスク装置5の収納スペースを比較的狭めにする
(詳しくは、蓋側緩衝部材81の凹部81aにおける上
面81cから端面81bまでの長さと、底面側緩衝部材
82の凹部82aにおける下面82cから端面82bま
での長さとの合計長さをハードディスク装置5の上下方
向寸法に比べ短くする)ことによって、物品支持ケース
60の内部にハードディスク装置5を収納した段階で、
緩衝部材81、82の一部が透孔77a、72aからケ
ース70外に突出し、該突出した緩衝部材81、82の
先端部分81d、82dが、ケース70の外壁面よりケ
ース70に対して外側に位置するよう構成されているの
である。
品支持ケース60では、上下の対応した箇所に配置され
た蓋側緩衝部材81と底面側緩衝部材82とが、端面8
1bと端面82bとで当接した状態になっているが、他
の緩衝部材(他の蓋側緩衝部材81及び底面側緩衝部材
82)とは所定の間隔を置いてケース70の内壁面に配
置されているので、物品支持ケース60の内部にハード
ディスク装置5を収納した際に、ケース70の内壁面と
ハードディスク装置5との間に緩衝部材81、82が介
在しない空隙61、62が存在することになる。
ディスク装置5を収納した段階で、蓋側緩衝部材81及
び底面側緩衝部材82が、空隙61、62内に突出する
ように変形した状態となる。そして、このように構成さ
れた図5(b)の状態の物品支持ケース60では、ケー
ス70の内壁面における緩衝部材81、82が接する箇
所の一部に透孔77a、72aが設けられているので、
ケース70の内壁面に透孔77a、72aが設けられて
いない場合に比べ、緩衝部材81、82の衝撃・振動吸
収性が高められている。
は、ハードディスク装置5が収納された物品支持ケース
60)の運搬時に物品支持ケース60が配置される荷台
や、ハードディスク装置5が収納された物品支持ケース
60がパーソナルコンピュータの筐体内に配置される際
に物品支持ケース60に接するパーソナルコンピュータ
の筐体内壁面等の部材、またはハードディスク装置5で
衝撃・振動が生じた場合に、緩衝部材81、82が透孔
77a、72aを介してケース70外に突出するように
変形することができるので、ケース70の内壁面に透孔
77a、72aが設けられていない場合に比べ、緩衝部
材81、82が大きく変形することができる。即ち、緩
衝部材81、82の衝撃・振動吸収性が高められている
のである。
ース60の内部には空隙61、62が存在しているの
で、物品支持ケース60の内部に空隙61、62が存在
しない場合に比べ、緩衝部材81、82の衝撃・振動吸
収性が高められている。つまり、上記のように物品支持
ケース60が配置される部材、またはハードディスク装
置5で衝撃・振動が生じた場合に、緩衝部材81、82
が、ケース70の内壁面における透孔77a、72a外
のみならず、空隙61、62内に突出するように変形す
ることもできるので、空隙61、62が存在しない場合
に比べ、緩衝部材81、82が大きく変形することがで
きる。即ち、緩衝部材81、82の衝撃・振動吸収性が
高められているのである。
ケース60では、ケース70の内壁面とハードディスク
装置5との間に介在する緩衝部材81、82の厚みを厚
くすることなく、緩衝部材81、82の衝撃・振動吸収
性が高められているので、物品支持ケース60の大きさ
を小さめに抑えることができる。
は、緩衝部材81、82の衝撃・振動吸収性を高めなが
らも、緩衝部材81、82の厚みを厚くする必要はな
く、当該物品支持ケース60を構成する緩衝部材81、
82やケース70の大きさを小さめに抑えることができ
るので、当該物品支持ケース60の全体としての大きさ
を小さめに抑えることができるのである。
よれば、緩衝部材の衝撃・振動吸収性を高めるために、
緩衝部材の厚みを厚くする必要がある従来の物品支持ケ
ースに比べ、ハードディスク装置5(詳しくは、ハード
ディスク装置5が収納された物品支持ケース60)を大
量に運搬する場合等に、ハードディスク装置5の運搬効
率を向上させることができ、ハードディスク装置5が収
納された物品支持ケース60がパーソナルコンピュータ
の筐体内に配置される際に必要となる物品支持ケース6
0の省スペース化を図ることができる上、物品支持ケー
ス60を製造する際に必要となる材料コストも低めに抑
えることができる。
上述のように、ハードディスク装置5の運搬後において
も使用されるものなので、ハードディスク装置5の運搬
後に、通常、廃棄される従来の物品支持ケースと異な
り、環境衛生上好ましいものである。
は、上述のように、物品支持ケース60の内部にハード
ディスク装置5を収納した段階で、緩衝部材81、82
の一部が透孔77a、72aからケース70外に突出
し、該突出した緩衝部材81、82の先端部分81d、
82dがケース70の外壁面よりケース70に対して外
側に位置する。
に荷台やパーソナルコンピュータの筐体内壁面等の部材
に配置された際には、上記緩衝部材81、82の先端部
分81d、82dが、物品支持ケース60におけるケー
ス70の外壁面と物品支持ケース60が配置された上記
部材との間に介在した状態となる。
ース60では、物品支持ケース60と、物品支持ケース
60が配置された上記部材との間で生じる衝撃・振動
を、上記緩衝部材81、82の先端部分81d、82d
にて吸収・緩和させることができる。
を有しているので、物品支持ケース60は、当該物品支
持ケース60が配置された上記部材に対して安定して配
置(位置決め)されることになる。従って、例えば、ハ
ードディスク装置5が収納された物品支持ケース60を
大量に運搬する際等においても、夫々の物品支持ケース
60が他の物品支持ケース60や荷台等に対して安定し
て位置決めされることになり、荷崩れ等の問題が発生す
ることが確実に防止される。
物品支持ケース60をパーソナルコンピュータの筐体内
に専用の固定治具等(図示はしない)を介して固定する
際においても、該固定に先立って、物品支持ケース60
をパーソナルコンピュータの筐体内壁面に安定して仮止
め固定することができる。
けるフランジ部76と、蓋体77における固定縁部77
bと、ボルト91との組合せが、本発明(請求項13)
のケース固定手段に相当するものとして機能する。つま
り、ハードディスク装置5が収納された物品支持ケース
60をパーソナルコンピュータの筐体内に固定する際に
は、例えば、パーソナルコンピュータの筐体内に設けら
れた固定治具で、ボルト91螺合用のねじ穴を備えたも
の(図示はしない)に、フランジ部76または固定縁部
77bを当接させ、固定縁部77bにおけるねじ穴、フ
ランジ部76におけるねじ穴76a、及び上記固定治具
におけるねじ穴を貫通するようにボルト91を螺合する
ことによって、ケース本体部71と、蓋体77と、上記
固定治具とを一体に固定するのである。そして、このよ
うに固定すれば、物品支持ケース60をパーソナルコン
ピュータの筐体内に確実に位置決めすることができる。
60では、蓋側緩衝部材81及び底面側緩衝部材82の
ハードディスク装置5側の面にハードディスク装置5の
一部の形状に対応した凹部81a、82aが設けられて
いるので、物品支持ケース60の内部にハードディスク
装置5を収納する際に、ハードディスク装置5を物品支
持ケース60内で容易に位置決めすることができる。
ケース60内での位置決めは、蓋側緩衝部材81及び底
面側緩衝部材82のハードディスク装置5側の面に設け
られた凹部81a、82aにハードディスク装置5の一
部を嵌合するだけで行うことができるので、蓋側緩衝部
材81及び底面側緩衝部材82に凹部81a、82aが
設けられていない場合に比べ、ハードディスク装置5の
物品支持ケース60内への収納作業の効率を向上させる
ことができるのである。
ドディスク装置5の一部の形状に対応したものなので、
上記のように蓋側緩衝部材81及び底面側緩衝部材82
における凹部81a、82aにハードディスク装置5を
嵌合する手順を踏んで、ハードディスク装置5を物品支
持ケース60の内部に収納すれば、物品支持ケース60
内で、ハードディスク装置5が緩衝部材81、82によ
って確実に支持されることになる。つまり、物品支持ケ
ース60内で、ハードディスク装置5が物品支持ケース
60に対して動かないよう確実に保持されることになる
のである。
は、上記実施例1のケース2が有する開口部6、7に対
応した開口部をケース70が有していないので、物品支
持ケース60の内部にハードディスク装置5を収納した
後に、緩衝部材81、82がケース70内で移動してし
まうことはない。
ドディスク装置5を収納した後においては、緩衝部材8
1、82はケース70の内壁面と凹部81a、82aに
一部が嵌合されたハードディスク装置5との間に挟持さ
れた状態になる上、緩衝部材81、82は表面に粘着性
を有しているので、物品支持ケース60の内部にハード
ディスク装置5を収納した後に、物品支持ケース60が
配置された上記部材またはハードディスク装置5で大き
な衝撃・振動が生じても、緩衝部材81、82がケース
70内で移動してしまう等の問題が生じることはない。
つまり、緩衝部材81、82は、物品支持ケース60内
で確実に一定の位置に保持されるのである。
けるケース70の内壁面には、4つの穴74と、切込み
穴75bと、突起片75とが設けられているので、物品
支持ケース60の内部に収納されたハードディスク装置
5が実際の用途に供される際に、ハードディスク装置5
を効率良く冷却することができ、ハードディスク装置5
に誤動作等の不具合が生じることを防止することができ
る。
は、ハードディスク装置5が収納された物品支持ケース
60)がパーソナルコンピュータの筐体内に収納された
後、実際の用途に供される際には、通常、ハードディス
ク装置5は、通電されることにより高温となるので、ハ
ードディスク装置5を冷却しなければ、ハードディスク
装置5は誤動作等する危険性があるが、本実施例では、
ケース70の内壁面に設けられた4つの穴74と、切込
み穴75bとを介して、ケース70内の空気とケース7
0外の空気とを入れ替えることができ、ハードディスク
装置5を効率良く冷却することができる。また、突起片
75の先端75aは、図5(b)に示すように、物品支
持ケース60の内部にハードディスク装置5を収納した
際に、ケース70の内壁面に比べ、ハードディスク装置
5の外壁に近い箇所に配置されるので、ハードディスク
装置5にて発生した熱を、突起片75を介して、効率良
くケース70に伝達させる(換言すれば、ハードディス
ク装置5にて発生した熱を、効率良くケース70に逃が
す)ことができ、ハードディスク装置5を効率良く冷却
することができる。尚、上記のうち、4つの穴74と、
切込み穴75bとは、夫々、本発明(請求項8)の熱逃
がし孔に相当する。
ように、突起片75の先端75aが、ケース70の内壁
面とハードディスク装置5との間の空間(ケース70が
有する内部空間)に配置されたものとしたが、該先端7
5aがハードディスク装置5の外壁に接して配置される
よう構成しても良い。そして、このように構成すれば、
ハードディスク装置5で発生した熱を、突起片75を介
して、一層効率良くケース70に伝達させることができ
る。つまり、ハードディスク装置5を一層効率良く冷却
することができるのである。
aがハードディスク装置5の外壁に接して配置されるよ
うにした場合は、当該突起片75は本発明(特に請求項
12)の接触片に相当するものとしても機能する。つま
り、ケース本体部71及び蓋体77は導電材からなり、
突起片75も導電材からなるものであるので、ハードデ
ィスク装置5にて静電気が発生した場合に、突起片75
を介して、この静電気をケース70に逃がすことができ
るようになるのである。
(突起片75の先端75aをハードディスク装置5の外
壁に接するようにする場合は、上記のように接触片とし
ても機能する突起片75)を設ける態様としては、上記
実施例2のように、底面72に切込みを入れ、該切込み
に囲まれた部分を折り曲げることによって、形成するも
のであっても良いが、底面72に切込みを入れることな
く、ケース70の一部(ケース70を構成する部材の一
部)をケース70の内側に折り曲げて、凸部(図示はし
ない)を形成するものであっても良い。また、或いは、
部品点数が増加することになるものの、ケース70の内
壁面に対して、別部材として突起片75に相当する突起
片を設けるものであっても良い。
1におけるフランジ部76と、蓋体77における固定縁
部77bと、ボルト91との組合せが、本発明(請求項
13)のケース固定手段に相当するものとして機能する
旨説明したが、ケース固定手段の態様としては、例え
ば、ケース70の外壁面に所定形状を有する凸部(また
は凹部)を設け、該凸部(または凹部)をケース固定手
段に相当するものとするものであっても良い。
ータの筐体内に、ケース70の外壁面に設けられた上記
凸部(または凹部)に対応した嵌合凹部(または嵌合凸
部)を有する固定治具を設け、該固定治具の嵌合凹部
(または嵌合凸部)に、ケース70の外壁面に設けられ
た上記凸部(または凹部)を嵌合すれば、物品支持ケー
ス60をパーソナルコンピュータの筐体内に確実に位置
決めすることができる。
におけるケース70は、上記実施例1の物品支持ケース
1におけるケース2と異なり、開口部6、7に対応する
開口部を有していないので、ケース70に設けられた4
つの穴74夫々の大きさ及び切込み穴75bの大きさを
小さくする(或いは、4つの穴74及び切込み穴75b
をなくす)ことによって、ケース70の密閉性を高く
し、緩衝部材81、82のハードディスク装置5に対す
る接触面積を大きめにすれば、ハードディスク装置5が
実際の用途に供される際に、ハードディスク装置5から
ケース70外に伝播するハードディスク装置5の動作音
の大きさを抑えることも可能となる。
が、本発明は、上記実施例1、2に限定されるものでは
なく、種々の態様を採ることができる。例えば、上記実
施例1、2では、物品支持ケース1(物品支持ケース6
0)が、内部にハードディスク装置5を収納するための
ものであるとして説明したが、ケース2(ケース70)
内に収まる大きさの物品であれば、そのような物品を収
納するために物品支持ケース1(物品支持ケース60)
を用いることも可能である。
材41、42、43、及び物品支持ケース60における
緩衝部材81、82は、共に膠化体状樹脂からなり、表
面に接する物品の形状に応じて大きく変形することがで
きるので、ハードディスク装置5と形状が異なる他の物
品であっても、ケース2(ケース70)の内部に収納可
能な大きさのものであれば、該他の物品に対応する形状
に緩衝部材41、42、43(緩衝部材81、82)を
変形させることにより、該他の物品を物品支持ケース1
(物品支持ケース60)の内部に収納することが可能と
なるのである。
く、ケース2(ケース70)に収納可能な大きさを有す
る他の物品を運搬する際にも、物品支持ケース1(物品
支持ケース60)を繰り返し使用する態様も可能なので
ある。
ィスク装置が収納された状態を示す斜視図である。
持ケースを形成する前の段階におけるシート状部材及び
緩衝部材の状態を示す斜視図である。
ィスク装置を収納する前後におけるケース及び緩衝部材
の変形状態を示す説明図であり、(a)は物品支持ケー
スの内部にハードディスク装置を収納する前の状態を示
す説明図、(b)は物品支持ケースの内部にハードディ
スク装置を収納した後の状態を示す説明図である。
接合した状態を示す説明図である。
(a)はその斜視図(但し、蓋体と蓋側緩衝部材を除
く)、(b)は透孔を含んだ縦断面図である。
材、5…ハードディスク装置、6、7…開口部、21
c、24b、25b…透孔、41…上面部側緩衝部材、
42…底面部前方側緩衝部材、42a…凹部、43…底
面部後方側緩衝部材、43a…凹部、44…中間媒体、
44a…貫通孔、45…中間媒体、45a…貫通孔、4
6…両面テープ、60…物品支持ケース、70…ケー
ス、71…ケース本体部、72a…透孔、74…穴、7
5…突起片、75b…切込み穴、76…フランジ部、7
7…蓋体、77a…透孔、77b…固定縁部、81…蓋
側緩衝部材、81a…凹部、82…底面側緩衝部材、8
2a…凹部、91…ボルト
Claims (14)
- 【請求項1】 内部空間を有し、該内部空間に物品を収
納可能に構成されたケースと、 該ケースと前記物品との間に介在して、前記ケースと物
品とを直接接触させることなく、前記物品を前記ケース
内で対向する方向から挟持するとともに、前記物品及び
前記ケースの一方から他方へ伝わる衝撃や振動を緩和可
能な緩衝部材と、からなる物品支持ケースであって、 前記ケースの内壁面は、前記緩衝部材と接する箇所の一
部に前記内部空間の外部に通じる透孔を有し、前記緩衝
部材が膠化体状樹脂で形成されたことを特徴とする物品
支持ケース。 - 【請求項2】 前記ケースは、シート状部材を折り曲げ
ることにより形成されるものであることを特徴とする請
求項1に記載の物品支持ケース。 - 【請求項3】 前記緩衝部材は、前記物品側の面に、前
記物品の一部の形状に対応した凹部を有していることを
特徴とする請求項1または請求項2に記載の物品支持ケ
ース。 - 【請求項4】 前記ケースの内壁面と前記緩衝部材とが
接合されたことを特徴とする請求項1〜請求項3のいず
れかに記載の物品支持ケース。 - 【請求項5】 前記ケースが前記緩衝部材を溶着可能な
材料で形成され、 前記ケースの内壁面と前記緩衝部材との接合が、 前記ケースの内壁面と前記緩衝部材とを相互に溶着させ
ることによりなされたことを特徴とする請求項4に記載
の物品支持ケース。 - 【請求項6】 前記ケースの内壁面と前記緩衝部材との
接合が、 前記透孔に対応する貫通孔を有し、前記緩衝部材を溶着
可能な材料で形成された中間媒体を用いて、 該中間媒体の片面を、前記ケースの前記透孔周囲の内壁
面に接着し、 該中間媒体の他面を、前記緩衝部材に溶着させることに
よりなされたことを特徴とする請求項4に記載の物品支
持ケース。 - 【請求項7】 前記物品支持ケースは、前記物品として
電子機器を、前記内部空間に収納するためのものである
ことを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれかに記載
の物品支持ケース。 - 【請求項8】 前記ケースの内壁面の前記緩衝部材と接
しない箇所の一部に、前記内部空間の外部に通じる熱逃
がし孔を設けたことを特徴とする請求項7に記載の物品
支持ケース。 - 【請求項9】 前記ケースの内壁面に、前記ケースの内
側に突出する突起片を設けたことを特徴とする請求項7
または請求項8に記載の物品支持ケース。 - 【請求項10】 前記突起片は、前記ケースの一部を前
記ケースの内側に折り曲げることにより形成されたこと
を特徴とする請求項9に記載の物品支持ケース。 - 【請求項11】 前記ケースは導電材からなり、 前記内部空間に、一端が電気的に前記ケースの内壁面に
連結され、他端が電気的に前記物品の外壁に連結可能に
構成された、導電材からなる接触片を設けたことを特徴
とする請求項7〜請求項10いずれかに記載の物品支持
ケース。 - 【請求項12】 前記接触片は、前記ケースの一部を前
記ケースの内側に折り曲げることにより形成されたこと
を特徴とする請求項11に記載の物品支持ケース。 - 【請求項13】 前記ケースに、前記ケースを他の部材
に固定するためのケース固定手段を設けたことを特徴と
する請求項1〜請求項12のいずれかに記載の物品支持
ケース。 - 【請求項14】 前記物品支持ケースに前記物品を収納
した際に、前記物品により前記緩衝部材の部分が変形さ
れ、前記透孔を介して前記ケースの外部に突出した状態
となるよう構成されたことを特徴とする請求項1〜請求
項13のいずれかに記載の物品支持ケース。
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