JP5515519B2 - 緩衝部材 - Google Patents

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Description

本発明は、緩衝部材、特に、電子機器と該電子機器が収容される梱包箱の内周面との間に配置される緩衝部材に関する。
従来の緩衝部材としては、特許文献1に記載の梱包用緩衝部材(以下、単に緩衝部材と称す)が知られている。図9は、特許文献1に記載の緩衝部材500(500a〜500d)、板状部材502(502a,502b)及び画像形成装置510を示した図である。
緩衝部材500a〜500dは、画像形成装置510の底面の4つの角に1つずつ配置される。ただし、画像形成装置510の重心が底面の中心からずれているため、緩衝部材500a〜500dにかかる負荷は不均一である。具体的には、緩衝部材500a,500bには、緩衝部材500c,500dよりも大きな負荷がかかる。そこで、緩衝部材500a,500bと画像形成装置510との間には、緩衝部材500よりも硬い材料からなる板状部材502a,502bが配置される。これにより、緩衝部材500a,500bが損傷することを防止している。
ところで、画像形成装置510のような電子機器は、緩衝部材500及び板状部材502と共に梱包箱に収容され、トラックや電車等の輸送手段により運搬される。この際、例えば、トラックでは、エンジンや路面に起因する低周波の振動が画像形成装置510に伝達される。この低周波の振動の周波数が、画像形成装置510の固有振動数(7Hz〜20Hz程度)と一致すると共振が発生する。共振が発生すると、画像形成装置510、緩衝部材500、梱包箱(図示せず)及び板状部材502は、一体となって振動する。これにより、画像形成装置510には、小さな衝撃が繰り返し加わる。
また、梱包状態の画像形成装置510を誤って落下させると、地面やトラックの荷台等と梱包箱とが衝突し、梱包箱に瞬間的に大きな衝撃が加わる。この際、緩衝部材500が吸収しきれない衝撃が、画像形成装置510に加わる。このように、電子機器の運搬では、低周波の振動に起因する小さな衝撃と、落下に起因する大きな衝撃との2種類の衝撃の吸収を考慮する必要がある。
しかしながら、特許文献1には、このような2種類の衝撃を吸収する構成に関する記載は存在しない。
特開2005−289460号公報
そこで、本発明の目的は、運搬時に発生する小さな衝撃及び大きな衝撃を吸収できる緩衝部材を提供することである。
本発明の第1の形態に係る緩衝部材は、電子機器と該電子機器を収容する梱包箱の内周面との間に配置される緩衝部材であって、前記電子機器の所定のを含む底面に対して接触するように配置される第1の部材であって、該電子機器及び前記梱包箱から伝わってくる力により圧縮される第1の部材と、衝撃が加わっていない通常の状態において、前記電子機器の所定の面に対して隙間が空けられた状態で配置される第2の部材であって、第1の部材が圧縮された際に、該所定の面に接触することによって、該電子機器及び前記梱包箱から伝わってくる力により圧縮される第2の部材と、衝撃が加わっていない通常の状態において、前記電子機器の前記所定の平面に対して隙間が空けられた状態で配置される第3の部材であって、前記第1の部材が圧縮され、かつ、前記第2の部材が該所定の平面に接触していない状態で、該所定の平面に接触して、該電子機器及び前記梱包箱から伝わってくる力により圧縮される第3の部材と、を備え、前記第1の部材が単位長さだけ圧縮されるのに必要な力の大きさは、前記第2の部材が単位長さだけ圧縮されるのに必要な力の大きさよりも小さく、前記第1の部材を構成している材料の硬さは、前記第2の部材を構成している材料の硬さよりも軟らかいこと、を特徴とする。
本発明の第2の形態に係る緩衝部材は、電子機器と該電子機器を収容する梱包箱の内周面との間に配置される緩衝部材であって、前記電子機器の所定の平面に対して接触するように配置される第1の部材であって、該電子機器及び前記梱包箱から伝わってくる力により圧縮される第1の部材と、衝撃が加わっていない通常の状態において、前記電子機器の前記所定の平面に対して隙間が空けられた状態で配置される第2の部材であって、前記第1の部材が圧縮された際に、該所定の平面に接触することによって、該電子機器及び前記梱包箱から伝わってくる力により圧縮される第2の部材と、前記第1の部材及び前記第2の部材を保持する保持部材と、を備え、前記第1の部材が単位長さだけ圧縮されるのに必要な力の大きさは、前記第2の部材が単位長さだけ圧縮されるのに必要な力の大きさよりも小さく、前記第1の部材を構成している材料の硬さは、前記第2の部材を構成している材料の硬さよりも軟らかいこと、を特徴とする。
本発明の第3の形態に係る緩衝部材は、電子機器と該電子機器を収容する梱包箱の内周面との間に配置される緩衝部材であって、前記電子機器の所定の平面に対して接触するように配置される第1の部材であって、該電子機器及び前記梱包箱から伝わってくる力により圧縮される第1の部材と、衝撃が加わっていない通常の状態において、前記電子機器の前記所定の平面に対して隙間が空けられた状態で配置される第2の部材であって、前記第1の部材が圧縮された際に、該所定の平面に接触することによって、該電子機器及び前記梱包箱から伝わってくる力により圧縮される第2の部材と、前記第2の部材を保持する保持部材と、を備え、前記第1の部材が単位長さだけ圧縮されるのに必要な力の大きさは、前記第2の部材が単位長さだけ圧縮されるのに必要な力の大きさよりも小さく、前記第1の部材を構成している材料の硬さは、前記第2の部材を構成している材料の硬さよりも軟らかく、前記第1の部材及び前記保持部材は、同じ材料により一体成形されていること、を特徴とする。
本発明によれば、運搬時に発生する小さな衝撃及び大きな衝撃を吸収できる。
画像形成装置が梱包箱に収容される様子を示した外観斜視図である。 緩衝部材の外観斜視図である。 緩衝部材の外観斜視図である。 緩衝部材を平面視した図である。 図5(a)は、図4(a)のA−Aにおける断面構造図である。図5(b)は、図4(b)のB−Bにおける断面構造図である。 図6(a)は、画像形成装置の側面図である。図6(b)は、画像形成装置の底面図である。 緩衝部材を平面視した図である。 図7(b)のC−Cにおける断面構造図である。 特許文献1に記載の緩衝部材、板状部材及び画像形成装置を示した図である。
以下に、本発明の一実施形態に係る緩衝部材について図面を参照しながら説明する。図1は、画像形成装置100が梱包箱104(104a,104b)に収容される様子を示した外観斜視図である。図面において、画像形成装置100の上下方向(すなわち、鉛直方向)をz軸方向と定義し、画像形成装置100の前後方向をx軸方向と定義する。画像形成装置100の前後方向とは、画像形成装置100においてユーザが対向する面を前面S1とし、該前面に対向する面を背面S2としたときに、前面S1と背面S2とを繋ぐ方向である。また、x軸方向及びz軸方向に直交する方向をy軸方向と定義する。
図1には、緩衝部材10(10a,10b)、画像形成装置(電子機器)100、袋102、梱包箱104(104a,104b)、緩衝部材108(108a〜108c),110及びパレット112が記載されている。画像形成装置100は、原稿の画像を読み取って画像データを生成し、該画像データに基づいて印刷媒体に対して原稿の画像を印刷する複写機である。画像形成装置100は、直方体状をなしており、前面S1、背面S2、側面S3,S4、上面S5及び底面S6(図1では、背面S2、側面S3及び底面S6は隠れている)を有している。前面S1は、ユーザと対向する面であって、画像形成装置100のx軸方向の負方向側の面である。背面S2は、前面S1に対向する面であって、画像形成装置100のx軸方向の正方向側の面である。側面S3は、画像形成装置100のy軸方向の正方向側の面である。側面S4は、画像形成装置100のy軸方向の負方向側の面である。上面S5は、画像形成装置100のz軸方向の正方向側の面である。底面S6は、画像形成装置100のz軸方向の負方向側の面である。なお、画像形成装置100は、一般的な画像形成装置と同じであるので詳細な説明を省略する。
パレット112は、木製の台座であり、梱包箱104bの下に配置される。パレット112は、画像形成装置100をフォークリフトにより搬送する際に用いられる。
袋102は、例えば、ポリエチレンからなる袋であり、画像形成装置100を収容できる大きさを有している。そして、画像形成装置100は、袋102に収容される。梱包箱104a,104bは、図1に示すように、蓋及び底が閉じられた状態で直方体をなしている段ボール箱である。梱包箱104a,104bは、前面S11、背面S12、側面S13,S14、上面S15及び底面S16を有している。前面S11は、梱包箱104a,104bのx軸方向の負方向側の面である。背面S12は、梱包箱104a,104bのx軸方向の正方向側の面である。側面S13は、梱包箱104a,104bのy軸方向の正方向側の面である。側面S14は、梱包箱104a,104bのy軸方向の負方向側の面である。上面S15は、梱包箱104a,104bのz軸方向の正方向側の面である。底面S16は、梱包箱104a,104bのz軸方向の負方向側の面である。梱包箱104aは、前面S11、背面S12、側面S13,S14及び上面S15からなっている。そして、梱包箱104aは、上面S15が開閉可能な構造を有していると共に、底面S16を有していない。一方、梱包箱104bは、底面S16を構成している。
緩衝部材108a〜108cは、図1に示すように、袋102に収容されている画像形成装置100と梱包箱104aの内周面との間に設けられ、落下等による衝撃が画像形成装置100に伝わることを防止する役割を果たしている。よって、緩衝部材108a〜108cは、衝撃を吸収しやすい発泡材料(例えば、発泡ポリスチレン、発泡ポリプロピレンや発泡ポリエチレン等の発泡材料)により作製されている。緩衝部材108aは、上面S5のx軸方向の負方向側の辺に対して、z軸方向の正方向側から取り付けられる。緩衝部材108bは、上面S5のx軸方向の正方向側であってy軸方向の正方向側の角に対して、z軸方向の正方向側から取り付けられる。緩衝部材108cは、上面S5のx軸方向の正方向側であってy軸方向の負方向側の角に対して、z軸方向の正方向側から取り付けられる。
緩衝部材10a,10b,110は、図1に示すように、袋102に収容されている画像形成装置100と梱包箱104a,104bの内周面との間に設けられ、落下等による衝撃が画像形成装置100に伝わることを防止する役割を果たしている。緩衝部材10aは、底面S6のx軸方向の正方向側の辺に対して、z軸方向の負方向側から取り付けられる。緩衝部材10bは、底面S6のx軸方向の負方向側の辺に対して、z軸方向の負方向側から取り付けられる。緩衝部材110は、側面S4に対向し、かつ、緩衝部材10a,10bにはさまれるように、y軸方向の負方向側から取り付けられる。
緩衝部材10a,10b,108a〜108c,110が取り付けられた画像形成装置100は、梱包箱104b上に載置される。そして、z軸方向の正方向側から画像形成装置100に対して梱包箱104aを被せる。そして、梱包箱104aの蓋を閉じて上面S5を形成する。上面S5には、テープ等により封が施される。これにより、画像形成装置100の梱包が完了する。
以下に、緩衝部材10a,10bの構成について、図面を参照しながらより詳細に説明する。図2は、緩衝部材10aの外観斜視図である。図3は、緩衝部材10bの外観斜視図である。図4(a)は、緩衝部材10aを平面視した図である。図4(b)は、緩衝部材10bを平面視した図である。図5(a)は、図4(a)のA−Aにおける断面構造図である。図5(b)は、図4(b)のB−Bにおける断面構造図である。図6(a)は、画像形成装置100の側面図である。図6(b)は、画像形成装置100の底面図である。
まず、画像形成装置100の底面S6の構成について図6を参照しながら説明する。図6において、画像形成装置100の底面S6は、点線で囲まれた領域を指す。画像形成装置100の底面S6の所定位置B1〜B4には、画像形成装置100の土台となる脚又はキャスターが取り付けられる。本実施形態では、所定位置B1〜B4はそれぞれ、長方形状の底面S6の4つの角近傍に位置している。所定位置B1は、x軸方向の正方向側であって、かつ、y軸方向の負方向側の角近傍に位置している。所定位置B2は、x軸方向の正方向側であって、かつ、y軸方向の正方向側の角近傍に位置している。所定位置B3は、x軸方向の負方向側であって、かつ、y軸方向の正方向側の角近傍に位置している。所定位置B4は、x軸方向の負方向側であって、かつ、y軸方向の負方向側の角近傍に位置している。該所定位置B1〜B4には、例えば、土台が設けられている。このような所定位置B1〜B4の周囲は、土台からの力が加わるために、底面S6の他の部分に比べて、高い剛性を有するように設計されている。更に、本実施形態では、所定位置B1と所定位置B2との間の領域も、底面S6の他の部分に比べて、高い剛性を有するように設計されている。同様に、本実施形態では、所定位置B1と所定位置B4との間の領域も、底面S6の他の部分に比べて、高い剛性を有するように設計されている。同様に、本実施形態では、所定位置B3と所定位置B4との間の領域も、底面S6の他の部分に比べて、高い剛性を有するように設計されている。そこで、緩衝部材10a,10bは、以下に説明するように、所定位置B1〜B4近傍、所定位置B1と所定位置B2との間の領域、所定位置B1と所定位置B4との間の領域、及び、所定位置B3と所定位置B4との間の領域に接触することにより、画像形成装置100を支持する。
緩衝部材10aは、図2に示すように、本体12a及びクッション18(18a〜18c),20(20a,20b),22(22a,22b)を備えている。本体12aは、発泡材料(例えば、発泡倍率30倍の発泡ポリスチレン)からなり、クッション18a〜18c,20a,20b,22a,22bを保持する保持部材として機能する。また、本体12aは、図2に示すように、底面14a及び背面16aを有している。底面14aは、xy平面に平行な長方形状の板状部材であり、クッション18a〜18c,20a,20b,22a,22bを保持している。底面14aは、図1に示すように、画像形成装置100の底面S6と梱包箱104bとの間に位置する。背面16aは、底面14aのx軸方向の正方向側の長辺からz軸方向の正方向側に向かって、該底面14aに対して垂直に立っている長方形状の板状部材である。背面16aは、図1に示すように、画像形成装置100の背面S2と梱包箱104aの背面S12との間に位置する。なお、底面14a及び背面16aには、補強のためのリブ等の構造物が設けられているが、該構造物については一般的な構成であるので説明を省略する。
クッション20a,20bは、図2、図4(a)及び図5(a)に示すように、z軸方向において高さT2(本実施形態では、40mm)を有する直方体状の部材であり、衝撃を吸収しやすい発泡材料(例えば、発泡倍率15倍の発泡ポリプロピレン)により作製されている。クッション20aは、図6に示すように、z軸方向から平面視したときに、所定位置B1の近傍に位置するように、底面14aのz軸方向の正方向側の面(以下、表面と称す)に取り付けられている。クッション20bは、図6に示すように、z軸方向から平面視したときに、所定位置B2の近傍に位置するように、底面14aに取り付けられている。クッション20a,20bは、図5(a)に示すように、底面14aに設けられている貫通孔に嵌め込まれている。よって、クッション20a,20bのz軸方向の負方向側の端部は、底面14aのz軸方向の負方向側の面(以下、裏面と称す)と共に一つの平面を構成している。これにより、クッション20a,20bは、梱包箱104bに接触する。また、クッション20a,20bは、底面14aの表面から高さH2だけ突出している。
更に、クッション20a,20bはそれぞれ、図6に示すように、z軸方向から平面視したときに、所定位置B1,B2の周囲を囲んでいる。具体的には、クッション20a,20bには、図2及び図6に示すように、z軸方向から平面視したときに、所定位置B1,B2と重なる孔h1,h2が設けられている。孔h1,h2は、クッション20a,20bをz軸方向に貫通している。これは、所定位置B1,B2には、土台が設けられており、該土台にクッション20a,20bが接触することを避けるためである。
クッション18a〜18cは、図2、図4(a)及び図5(a)に示すように、z軸方向において高さT1(本実施形態では、25mm)を有する直方体状の部材であり、衝撃を吸収しやすい発泡材料(例えば、発泡倍率30倍の発泡ポリプロピレン)により作製されている。クッション18a〜18cは、図6に示すように、所定位置B1と所定位置B2との間の領域において、y軸方向の正方向側から負方向側へとこの順に並ぶように、底面14aの表面に取り付けられている。クッション18a〜18cは、図5(a)に示すように、底面14aの表面に設けられた凹部に嵌め込まれている。そして、クッション18a〜18cは、底面14aの表面から高さH1だけ突出している。
ここで、クッション18a〜18cは、図6に示すように、所定位置B1と所定位置B2との間の領域において、画像形成装置100の底面S6に接触するように配置されている。ただし、高さH2は、図5(a)に示すように、高さH1よりも小さい。そのため、クッション20a,20bはそれぞれ、図6に示すように、所定位置B1,B2の周囲において、画像形成装置の底面S6に対して隙間が空けられた状態(すなわち、接触していない状態)で配置されている。
クッション22a,22bは、図2、図4(a)及び図5(a)に示すように、z軸方向において高さT3(本実施形態では、20mm)を有する直方体状の部材であり、衝撃を吸収しやすい発泡材料(例えば、発泡倍率30倍の発泡ポリプロピレン)により作製されている。クッション22aは、図2に示すように、クッション20aのx軸方向の正方向側に位置するように、底面14aの表面に取り付けられている。クッション22bは、図2に示すように、クッション20bのx軸方向の正方向側に位置するように、底面14aの表面に取り付けられている。すなわち、クッション22a,22bは、図6に示すように、z軸方向から平面視したときに、クッション18a〜18c,20a,20bよりも画像形成装置100の背面S2の近くに配置されている。クッション22a,22bは、図5(a)に示すように、底面14aの表面に設けられた凹部に嵌め込まれている。そして、クッション22a,22bは、底面14aの表面から高さH3だけ突出している。高さH3は、図5(a)に示すように、高さH1よりも小さく、かつ、高さH2より大きい。クッション22a,22bはそれぞれ、以上の構成を有することにより、図6に示すように、クッション18a〜18c,20a,20bよりも画像形成装置100の背面S2の近くにおいて、画像形成装置の底面S6に対して隙間が空けられた状態で配置されている。
緩衝部材10bは、図3に示すように、本体12b及びクッション18(18d〜18g),20(20c,20d)を備えている。本体12bは、発泡材料(例えば、発泡倍率30倍の発泡ポリスチレン)からなり、クッション18d〜18g,20c,20dを保持する保持部材として機能する。また、本体12bは、図3に示すように、底面14b及び背面16bを有している。底面14bは、xy平面に平行な長方形状の板状部材であり、クッション18d〜18g,20c,20dを保持している。底面14bは、図1に示すように、画像形成装置100の底面S6と梱包箱104bとの間に位置する。背面16bは、底面14bのx軸方向の負方向側の長辺からz軸方向の正方向側に向かって、該底面14bに対して垂直に立っている長方形状の板状部材である。背面16bは、図1に示すように、画像形成装置100の前面S1と梱包箱104aの前面S11との間に位置する。なお、底面14b及び背面16bには、補強のためのリブ等の構造物が設けられているが、該構造物については一般的な構成であるので説明を省略する。
クッション20c,20dは、図3、図4(b)及び図5(b)に示すように、z軸方向において高さT2(本実施形態では、40mm)を有する直方体状の部材であり、衝撃を吸収しやすい発泡材料(例えば、発泡倍率15倍の発泡ポリプロピレン)により作製されている。クッション20cは、図6に示すように、z軸方向から平面視したときに、所定位置B4の近傍に位置するように、底面14bの表面に取り付けられている。クッション20dは、図6に示すように、z軸方向から平面視したときに、所定位置B3の近傍に位置するように、底面14bの表面に取り付けられている。クッション20c,20dは、図5(b)に示すように、底面14bの表面に設けられた貫通孔に嵌め込まれている。よって、クッション20c,20dのz軸方向の負方向側の端部は、底面14bのz軸方向の負方向側の面(以下、裏面と称す)と共に一つの平面を構成している。これにより、クッション20c,20dは、梱包箱104bに接触する。また、クッション20c,20dは、底面14bの表面から高さH2だけ突出している。
クッション18d〜18gは、図3、図4(b)及び図5(b)に示すように、z軸方向において高さT1(本実施形態では、25mm)を有する直方体状の部材であり、衝撃を吸収しやすい発泡材料(例えば、発泡倍率30倍の発泡ポリプロピレン)により作製されている。クッション18dは、図6に示すように、z軸方向から平面視したときに、所定位置B1と所定位置B4との間の領域において、クッション20cに対してx軸方向の正方向側に隣接するように、底面14bの表面に取り付けられている。クッション18eは、図6に示すように、z軸方向から平面視したときに、所定位置B4の近傍に位置し、かつ、クッション20cに対してのy軸方向の正方向側に隣接するように、底面14bの表面に取り付けられている。クッション18fは、図6に示すように、z軸方向から平面視したときに、所定位置B3と所定位置B4との間の領域において、クッション20dに対してy軸方向の負方向側に隣接するように、底面14bの表面に取り付けられている。クッション18gは、図6に示すように、z軸方向から平面視したときに、所定位置B3の近傍に位置し、かつ、クッション20dに対してy軸方向の正方向側に隣接するように、底面14bの表面に取り付けられている。クッション18d〜18gは、図5(b)に示すように、底面14bの表面に設けられた凹部に嵌め込まれている。そして、クッション18d〜18gは、底面14bの表面から高さH1だけ突出している。
更に、クッション18e〜18g,20c,20dはそれぞれ、図6に示すように、z軸方向から平面視したときに、所定位置B3,B4の周囲の一部を囲んでいる。具体的には、クッション18e,20cは、図3及び図6に示すように、z軸方向から平面視したときに、所定位置B4と重なる孔h4の内周面の一部を構成している。孔h4は、クッション18e,20c及び底面14bをz軸方向に貫通している。クッション18g,20dは、図3及び図6に示すように、z軸方向から平面視したときに、所定位置B3と重なる孔h3の内周面の一部を構成している。孔h3は、クッション18g,20d及び底面14bをz軸方向に貫通している。これは、所定位置B3,B4には、土台が設けられており、該土台にクッション18e〜18g,20c,20dが接触することを避けるためである。
ここで、クッション18d、18fはそれぞれ、図6に示すように、所定位置B1と所定位置B4との間の領域又は所定位置B3と所定位置B4との間の領域において、画像形成装置100の底面S6に接触するように配置されている。また、クッション18e,18gはそれぞれ、図6に示すように、所定位置B4,B3の周囲において、画像形成装置100の底面S6に接触するように配置されている。ただし、高さH2は、図5(b)に示すように、高さH1よりも小さい。そのため、クッション20c,20dはそれぞれ、図6に示すように、所定位置B4,B3の周囲において、画像形成装置の底面S6に対して隙間が空けられた状態(すなわち、接触していない状態)で配置されている。
以上のように構成された緩衝部材10a,10bは、運搬時に発生する小さな衝撃及び大きな衝撃を吸収できる構造を有している。以下に、緩衝部材10a,10bの構造についてより詳細に説明する。
画像形成装置100は、梱包箱104a,104bに収容された状態でトラックや電車等の輸送手段により運搬される。この際、例えば、トラックでは、エンジンや路面に起因する低周波の振動が画像形成装置100に伝達される。この低周波の振動の周波数が、画像形成装置100の固有振動数(7Hz〜20Hz程度)と一致すると共振が発生する。共振が発生すると、画像形成装置100、緩衝部材10a,10b及び梱包箱104a,104bは、一体となって振動する。これにより、画像形成装置100には、小さな衝撃が繰り返し加わる。更に、梱包箱104a,104bに収容された状態の画像形成装置100を誤って落下させると、地面やトラックの荷台等と梱包箱104a,104bとが衝突し、梱包箱104a,104bに瞬間的に大きな衝撃が加わる。この際、緩衝部材10a,10bが吸収しきれない衝撃が、画像形成装置100に加わる。このように、画像形成装置100の運搬では、低周波の振動に起因する小さな衝撃と、落下に起因する大きな衝撃との2種類の衝撃の吸収を考慮する必要がある。
そこで、緩衝部材10a,10bでは、衝撃が加わっていない通常の状態において、図6に示すように、クッション18a〜18gを画像形成装置100の底面S6に接触させ、かつ、クッション20a〜20dを画像形成装置100の底面S6に接触させていない。更に、緩衝部材10a,10bでは、クッション18a〜18gは、クッション20a〜20dよりも変形しやすい。具体的には、クッション18a〜18gが単位長さだけ圧縮されるのに必要な力の大きさは、クッション20a〜20dが単位長さだけ圧縮されるのに必要な力の大きさよりも小さい。更に、クッション22a,22bはそれぞれ、クッション18a〜18c,20a,20bよりも画像形成装置100の背面S2の近くにおいて、画像形成装置の底面S6に対して隙間が空けられた状態で配置されている。
小さな衝撃を受けた場合には、クッション18a〜18gは、本体12a,12bを介して梱包箱104a,104bから伝わってくる力及び画像形成装置100から伝わってくる力により圧縮される。この際、クッション18a〜18gの圧縮量は、クッション20a〜20dが画像形成装置100の底面S6に接触しない大きさである。このように、低周波の振動に起因する小さな衝撃を受けた場合には、緩衝部材10a,10bは、変形しやすいクッション18a〜18gのみによって、衝撃を吸収している。
また、画像形成装置100の重心Gは、図6に示すように、z軸方向から平面視したときに、前面S1よりも背面S2の近くに位置している。また、所定位置B1,B2は、図6に示すように、所定位置B3,B4よりも背面S2の近くに位置している。よって、所定位置B1,B2は、低周波の振動により、所定位置B3,B4よりも大きく振動しやすい。そこで、クッション22a,22bはそれぞれ、前面S1よりも背面S2の近くに配置されている。具体的には、クッション22a,22bは、クッション18a〜18c,20a,20bよりも画像形成装置100の背面S2の近くにおいて、画像形成装置の底面S6に対して隙間が空けられた状態で配置されている。そして、クッション22a,22bは、クッション18a〜18gが圧縮され、かつ、クッション20a〜20dが画像形成装置100の底面S6に接触していない状態で、画像形成装置100の底面S6に接触して、本体12a,12bを介して梱包箱104a,104bから伝わってくる力及び画像形成装置100から伝わってくる力により圧縮される。すなわち、所定位置B1,B2の振動が大きくなった場合には、クッション18a〜18c,22a,22bによって、所定位置B1,B2の振動が大きくなることを防止している。
更に大きな衝撃を受けた場合には、クッション18a〜18gは、本体12a,12bを介して梱包箱104a,104bから伝わってくる力及び画像形成装置100から伝わってくる力により圧縮される。この際、クッション18a〜18gの圧縮量は、クッション20a〜20dが画像形成装置100の底面S6に接触する大きさである。その結果、クッション20a〜20dは、梱包箱104bから伝わってくる力及び画像形成装置100から伝わってくる力により圧縮される。クッション20a〜20dが圧縮されている間も、クッション18a〜18g,22a,22bは、本体12a,12bを介して梱包箱104a,104bから伝わってくる力及び画像形成装置100から伝わってくる力により圧縮されている。このように、大きな衝撃を受けた場合には、変形しやすいクッション18a〜18g,22a,22bにより吸収しきれない衝撃を、変形しにくいクッション20a〜20dによって吸収している。
以上のような動作を行うための緩衝部材10a,10bの具体的な構成について以下に説明する。まず、クッション20a〜20dは、クッション18a〜18g,22a,22bよりも小さな発泡倍率を有している。具体的には、クッション20a〜20dは、発泡倍率15倍の発泡ポリプロピレンにより構成されている。クッション18a〜18g,22a,22bは、発泡倍率30倍の発泡ポリプロピレンにより構成されている。発泡倍率15倍の発泡ポリプロピレンでは、25%の圧縮を生じさせるのに必要な応力(以下、圧縮応力と称す)は、0.86kg/cm2である。また、発泡倍率30倍の発泡ポリプロピレンでは、圧縮応力は、0.42kg/cm2である。したがって、クッション18a〜18gを構成している材料は、クッション20a〜20dを構成している材料よりも軟らかい。
また、z軸方向から平面視したときにおいて、クッション18a〜18gの総面積は、334cm2である。z軸方向から平面視したときにおいて、クッション20a〜20dの総面積は、218cm2である。z軸方向から平面視したときにおいて、クッション22a,22bの総面積は、100cm2である。更に、クッション18a〜18gのz軸方向の高さT1は、25mmである。クッション20a〜20dのz軸方向の高さT2は、40mmである。クッション22a,22bのz軸方向の高さT3は、20mmである。
以上のような条件下では、クッション18(18a〜18g),20(20a〜20d),22(22a,22b)のそれぞれを1mm(単位長さ)だけ圧縮するのに必要な力F1〜F3は、以下の通りである。
F1=(0.42(kg/cm2)×334(cm2))/(25(mm)×0.25)=22.4448(kg)
F2=(0.86(kg/cm2)×218(cm2))/(40(mm)×0.25)=29.9968(kg)
F3=(0.42(kg/cm2)×100(cm2))/(20(mm)×0.25)=8.4(kg)
以上のように、クッション18a〜18gが1mm(単位長さ)だけ圧縮されるのに必要な力F1の大きさは、クッション20a〜20dが1mm(単位長さ)だけ圧縮されるのに必要な力F2の大きさよりも小さいことが分かる。すなわち、クッション18a〜18gの方がクッション20a〜20dよりも変形しやすいことが分かる。
次に、緩衝部材10a,10bの動作の一例について説明する。画像形成装置100の質量を100kgとする。
まず、衝撃が加わっていない場合の緩衝部材10a,10bの動作について説明する。衝撃が加わっていない場合には、クッション18a〜18gのみにより画像形成装置100を支持している。このときクッション18a〜18gには、100kgの力が加わっている。そして、クッション18a〜18gの圧縮量d1は、以下の通りである。
d1=(100(kg)×25(mm)×0.25)/(0.42(kg/cm2)×334(cm2))=4.45mm
ここで、クッション18a〜18gの高さH1とクッション20a〜20bの高さH2との差は、5mmであり、クッション18a〜18gの高さH1とクッション22a,22bの高さH3との差は、10mmである。よって、衝撃が加わっていない場合では、画像形成装置100の底面S6は、クッション18a〜18gには接触しており、クッション20a〜20d,22a,22dには接触していないことが分かる。そして、低周波の振動による小さな衝撃が緩衝部材10a,10bに加わった際には、クッション18a〜18gのみによって、衝撃が吸収される。
次に、所定位置B1,B2が大きく振動した場合の緩衝部材10a,10bの動作について説明する。一例として、所定位置B1,B2が5mmの振幅で振動した場合について説明する。衝撃が加わっていない場合には、クッション18a〜18gの圧縮量は、4.45mmである。よって、画像形成装置100の底面S6とクッション22a,22bとの間の隙間の大きさは、0.55mmである。そして、所定位置B1,B2が5mmの振幅で振動した場合には、クッション22a,22bの圧縮量は、4.45mmとなる。また、この場合に、クッション18a〜18gの圧縮量は、9.45mmとなる。このとき、クッション18(18a〜18g),22(22a,22b)のそれぞれが画像形成装置100の底面S6を押す力F4,F5は、以下の通りである。
F4=(9.45(mm)×0.42(kg/cm2)×334(cm2))/(25(mm)×0.25)=212.10336(kg)
F5=(4.45(mm)×0.42(kg/cm2)×100(cm2))/(20(mm)×0.25)=37.38(kg)
このように、力F5は、力F4に比べて小さい。よって、クッション22a,22bは、クッション18a〜18gのように画像形成装置100を支持するのではなく、所定位置B1,B2が大きく振動した場合に、所定位置B1,B2の振動を抑制する役割を果たしている。
次に、大きな衝撃が加わった場合の緩衝部材10a,10bの動作について説明する。一例として、クッション18a〜18gの圧縮量が15mmとなった場合について説明する。なお、クッション18a〜18gのz軸方向おける高さT1は、25mmである。よって、クッション18a〜18gの圧縮量が15mmであることは、クッション18a〜18gが40%の高さまで圧縮されたことを意味する。クッション18a〜18gが40%の高さまで圧縮された場合には、クッション18a〜18gは、力がかからなくなった場合には、元の高さT1まで戻ることができる。
クッション18a〜18gの圧縮量が15mmの場合には、クッション20a〜20dの圧縮量は5mmであり、クッション22a,22bの圧縮量は10mmである。このとき、クッション18(18a〜18g),20(20a〜20d),22(22a,22b)のそれぞれが画像形成装置100の底面S6を押す力F6〜F8は、以下の通りである。
F6=(15(mm)×0.42(kg/cm2)×334(cm2))/(25(mm)×0.25)=336.672(kg)
F7=0.86(kg/cm2)×218(cm2)=187.48(kg)
F8=(10(mm)×0.42(kg/cm2)×100(cm2))/(20(mm)×0.25)=84(kg)
なお、大きな衝撃が緩衝部材10a,10bに加わった場合には、クッション20a〜20dには、瞬間的に大きな力が加わる。この場合には、クッション20a〜20dには圧縮応力がそのまま加わる。よって、力F7は、クッション20a〜20dの圧縮量に依存していない。
力F6〜F8の合計は、608.152kgである。すなわち、クッション18a〜18gの圧縮量が15mmであるときには、クッション18a〜18g,20a〜20d,22a,22bは、約600kgの力で画像形成装置100の底面S6をz軸方向の正方向側に向かって押している。これは、6Gの加速度で加速された画像形成装置100をクッション18a〜18g,20a〜20d,22a,22bが支持できることを意味している。
なお、大きな衝撃が加わる時間は、数10msec程度である。そのため、実際には、クッション18a〜18g,20a〜20d,22a,22bは、6Gよりも大きな加速度で加速された画像形成装置100を支持することができる。ちなみに、本願発明者は、20Gの加速度で加速された画像形成装置100をクッション18a〜18g,20a〜20d,22a,22bが支持できることを実験により確認している。
なお、緩衝部材10a,10bでは、クッション20a〜20dを構成している材料は、クッション18a〜18gを構成している材料よりも硬い材料を用いている。これにより、クッション20a〜20dの面積を大きくすることなく、クッション18a〜18gが復元不可能な状態に圧縮されることを防止できる。より詳細には、クッション20a〜20dを構成する材料がクッション18a〜18gを構成する材料と同じである場合には、大きな衝撃が加わったときに、例えば、クッション18a〜18gが10%程度の高さまで圧縮されることがある。その結果、クッション18a〜18gは、力がかからなくなっても、元の高さT1まで戻ることができない。
このような問題に対して、クッション20a〜20dの面積を大きくすることが考えられる。これにより、クッション20a〜20dが大きく圧縮されることが防止されるようになる。しかしながら、クッション20a〜20dが大型化してしまい、緩衝部材10a,10bの設計自由度が低くなってしまう。
そこで、緩衝部材10a,10bでは、クッション18a〜18gを構成している材料を、クッション20a〜20dを構成している材料よりも硬くしている。これにより、クッション20a〜20dの面積を大きくすることなく、クッション20a〜20dが画像形成装置100の底面S6を押す力を大きくできる。その結果、緩衝部材10a,10bの設計自由度を高く保ちつつ、クッション18a〜18gが復元不可能な状態に圧縮されることを防止できる。
また、クッション20は、底面14をz軸方向に貫通している。そのため、クッション14のz軸方向の厚みを厚くすることなく、クッション20の高さT2を高くすることができる。その結果、緩衝部材10a,10bを大型化させることなく、緩衝部材10a,10bの衝撃吸収性を高くすることができる。
(変形例)
以下に、変形例に係る緩衝部材について図面を参照しながら説明する。図7(a)は、緩衝部材10'aを平面視した図である。図7(b)は、緩衝部材10'bを平面視した図である。図8は、図7(b)のC−Cにおける断面構造図である。
緩衝部材10'a,10'bは、図7及び図8に示すように、本体12'a,12'bとクッション18'a〜18'g,22'a,22'bとが同じ材料により一体成形されている点において、緩衝部材10a,10bと相違点を有している。本体12'a,12'b及びクッション18'a〜18'g,22'a,22'bは、クッション18a〜18g,22a,22bと同じ発泡材料(例えば、発泡倍率15倍の発泡ポリプロピレン)により作製されている。これにより、本体12'a,12'bに対してクッション18'a〜18'g,22'a,22'bを取り付ける工程が不要となる。
なお、緩衝部材10a,10b,10'a,10'bにおいて、クッション18,20,22,18',22'は、発泡ポリプロピレンにより作製されるとしたが、発泡ポリプロピレン以外の材料により作製されてもよい。クッション18,20,22,18',22'に用いるのに適した発泡材料としては、例えば、発泡ポリスチレンや発泡ポリエチレンが挙げられる。また、発泡ポリプロピレン、発泡ポリスチレン又は発泡ポリエチレンから2種類以上の材料が選択されて混合された材料が、クッション18,20,22,18',22'の材料に用いられてもよい。
なお、クッション18,20,22,18',22'は、底面S6に接触又は隙間が空けられた状態で対向している。しかしながら、クッション18,20,22,18',22'は、底面S6以外の面に接触又は隙間が空けられた状態で対向していてもよい。
また、クッション20は、底面14をz軸方向に貫通する孔に挿入されているが、底面14の凹部に嵌め込まれていてもよい。また、クッション18,22,18',22'は、底面14の凹部に嵌め込まれているが、底面14をz軸方向に貫通する孔に挿入されていてもよい。
なお、クッション18は、クッション20a〜20dにより囲まれている領域外に配置されていてもよい。クッション18は、底面S6に接触するので、画像形成装置100を安定して支持するためには、底面S6の外縁近傍において接触していることが好ましい。
本発明は、緩衝部材に有用であり、特に、運搬時に発生する小さな衝撃と大きな衝撃を吸収できる点において優れている。
B1〜B4 所定位置
S1,S11 前面
S2,S12 背面
S3,S4,S13,S14 側面
S5,S15 上面
S6,S16 底面
10a,10b,10'a,10'b 緩衝部材
12a,12b,12'a,12'b 本体
14a,14b 底面
16a,16b 背面
18a〜18g,20a〜20d,22a,22b,18'a〜18'g,22'a,22'b クッション
100 画像形成装置
104a,104b 梱包箱

Claims (8)

  1. 電子機器と該電子機器を収容する梱包箱の内周面との間に配置される緩衝部材であって、
    前記電子機器の所定のを含む底面に対して接触するように配置される第1の部材であって、該電子機器及び前記梱包箱から伝わってくる力により圧縮される第1の部材と、
    衝撃が加わっていない通常の状態において、前記電子機器の所定の面に対して隙間が空けられた状態で配置される第2の部材であって、第1の部材が圧縮された際に、該所定の面に接触することによって、該電子機器及び前記梱包箱から伝わってくる力により圧縮される第2の部材と、
    衝撃が加わっていない通常の状態において、前記電子機器の前記所定の平面に対して隙間が空けられた状態で配置される第3の部材であって、前記第1の部材が圧縮され、かつ、前記第2の部材が該所定の平面に接触していない状態で、該所定の平面に接触して、該電子機器及び前記梱包箱から伝わってくる力により圧縮される第3の部材と、
    を備え、
    前記第1の部材が単位長さだけ圧縮されるのに必要な力の大きさは、前記第2の部材が単位長さだけ圧縮されるのに必要な力の大きさよりも小さく、
    前記第1の部材を構成している材料の硬さは、前記第2の部材を構成している材料の硬さよりも軟らかいこと、
    を特徴とする緩衝部材。
  2. 前記電子機器は、画像形成装置であり、
    前記底面の所定位置には、前記画像形成装置の土台が取り付けられ、
    前記第1の部材及び/又は前記第2の部材は、前記所定位置の周囲の少なくとも一部を囲んでいること、
    を特徴とする請求項に記載の緩衝部材。
  3. 前記電子機器は、画像形成装置であり、
    前記画像形成装置は、ユーザと対向する前面と該前面に対向する背面とを有しており、
    前記画像形成装置の重心は、鉛直方向から平面視したときに、前記前面よりも前記背面の近くに位置しており、
    前記第3の部材は、鉛直方向から平面視したときに、前記第1の部材及び前記第2の部材よりも背面の近くに配置されること、
    を特徴とする請求項1又は2のいずれかに記載の緩衝部材。
  4. 電子機器と該電子機器を収容する梱包箱の内周面との間に配置される緩衝部材であって、
    前記電子機器の所定の面に対して接触するように配置される第1の部材であって、該電子機器及び前記梱包箱から伝わってくる力により圧縮される第1の部材と、
    衝撃が加わっていない通常の状態において、前記電子機器の前記所定の面に対して隙間が空けられた状態で配置される第2の部材であって、前記第1の部材が圧縮された際に、該所定の面に接触することによって、該電子機器及び前記梱包箱から伝わってくる力により圧縮される第2の部材と、
    前記第1の部材及び前記第2の部材を保持する保持部材と、
    を備え、
    前記第1の部材が単位長さだけ圧縮されるのに必要な力の大きさは、前記第2の部材が単位長さだけ圧縮されるのに必要な力の大きさよりも小さく、
    前記第1の部材を構成している材料の硬さは、前記第2の部材を構成している材料の硬さよりも軟らかいこと、
    を特徴とする緩衝部材。
  5. 前記第2の部材は、前記保持部材を貫通して前記梱包箱に接触すること、
    を特徴とする請求項に記載の緩衝部材。
  6. 電子機器と該電子機器を収容する梱包箱の内周面との間に配置される緩衝部材であって、
    前記電子機器の所定の面に対して接触するように配置される第1の部材であって、該電子機器及び前記梱包箱から伝わってくる力により圧縮される第1の部材と、
    衝撃が加わっていない通常の状態において、前記電子機器の前記所定の面に対して隙間が空けられた状態で配置される第2の部材であって、前記第1の部材が圧縮された際に、該所定の面に接触することによって、該電子機器及び前記梱包箱から伝わってくる力により圧縮される第2の部材と、
    前記第2の部材を保持する保持部材と、
    を備え、
    前記第1の部材が単位長さだけ圧縮されるのに必要な力の大きさは、前記第2の部材が単位長さだけ圧縮されるのに必要な力の大きさよりも小さく、
    前記第1の部材を構成している材料の硬さは、前記第2の部材を構成している材料の硬さよりも軟らかく、
    前記第1の部材及び前記保持部材は、同じ材料により一体成形されていること、
    を特徴とする緩衝部材。
  7. 前記第1の部材及び前記第2の部材は、発泡材料により構成されており、
    前記第2の部材を構成する発泡材料は、前記第1の部材を構成する発泡材料よりも小さな発泡倍率を有していること、
    を特徴とする請求項1ないし請求項のいずれかに記載の緩衝部材。
  8. 前記発泡材料は、発泡ポリプロピレン、発泡ポリスチレン、発泡ポリエチレン、又は、これらの材料から2種類以上の材料が選択されて混合された材料であること、
    を特徴とする請求項に記載の緩衝部材。
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