JP7300524B2 - 触覚呈示装置 - Google Patents

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Description

本発明は、触覚呈示装置に関する。
従来より、タッチパネルに振動素子が取り付けられ、タッチパネルと筐体とが両面テープで固定された電子機器がある(例えば、特許文献1参照)。
国際公開第2014/207855号
従来の電子機器は、振動素子が取り付けられたタッチパネルと筐体とが両面テープで固定されているため、振動素子の振動が筐体のような基部に伝達されやすい。
そこで、基部への振動の伝達を低減した触覚呈示装置を提供することを目的とする。
本発明の実施の形態の触覚呈示装置は、振動体と、前記振動体と弾性的に接続され、前記振動体の振動に応じて加振される加振対象と、前記加振対象と弾性的に接続される基部と、を備え、前記加振対象の振動に基づく触覚を生体に呈示する触覚呈示装置であって、前記基部は、前記振動体から離隔して配置され、前記基部及び前記加振対象を含む第1振動系の共振周波数は、前記加振対象及び前記振動体を含む第2振動系の共振周波数の2/3倍以下である。
基部への振動の伝達を低減した触覚呈示装置を提供することができる。
実施の形態の触覚呈示装置100を示す斜視図である。 図1のA-A矢視断面図である。 触覚呈示装置100の分解図である。 ベース110及びギャップセンサ120を示す図である。 アクチュエータ130及び可動部140を示す図である。 アクチュエータ130を示す分解図である。 触覚呈示装置100の構成を概略的に示す図である。 加振対象及び基部それぞれにおける振動周波数と加速度との関係を示す図である。 加振対象及び基部それぞれにおける振動周波数と加速度との関係を示す図である。 振動体の質量を変化させたときの加振対象の振動周波数と加速度の関係を示す図である。 振動体の質量を変化させたときの基部の振動周波数と加速度の関係を示す図である。 加振対象及び基部それぞれにおける振動周波数に対する加速度の特性を示す図である。 加振対象及び基部それぞれにおける振動周波数に対する加速度の特性を示す図である。
以下、本発明の触覚呈示装置を適用した実施の形態について説明する。
<実施の形態>
図1は、実施の形態の触覚呈示装置100を示す斜視図である。図2は、図1のA-A矢視断面図である。図3は、触覚呈示装置100の分解図である。
以下では、XYZ座標系を定義して説明する。また、以下では、説明の便宜上、平面視とはXY面視をいい、Z軸負方向側を下側又は下、Z軸正方向側を上側又は上と称すが、普遍的な上下関係を表すものではない。
触覚呈示装置100は、ベース110、ギャップセンサ120、アクチュエータ130、可動部140、静電センサ150、操作パネル160、ベゼル170、及びネジ175を含む。
また、以下では、図1乃至図3に加えて、図4乃至図6を用いて説明する。図4は、ベース110及びギャップセンサ120を示す図である。図5は、アクチュエータ130及び可動部140を示す図である。図6は、アクチュエータ130を示す分解図である。
触覚呈示装置100は、さらに、弾性体としてのラバー部材180S、180L、180U(図4及び図5参照)を含む。
ここで、ベース110及びベゼル170は、触覚呈示装置100の基礎として外部の物体に取り付けられる基部の一例である。アクチュエータ130のマグネット134及びホルダ135(図6参照)は、振動体の一例である。アクチュエータ130のマグネット134及びホルダ135以外の部分(トップヨーク131、ボトムヨーク132、駆動コイル133、バネ136、ネジ137、及びワッシャ137A(図6参照))、可動部140、静電センサ150、及び操作パネル160は、加振対象の一例である。
基部と加振対象とを含む振動系を、第1振動系と称する。基部の一例(ベース110及びベゼル170)と、加振対象の一例(アクチュエータ130のトップヨーク131、ボトムヨーク132、駆動コイル133、バネ136、ネジ137、ワッシャ137A、可動部140、静電センサ150、及び操作パネル160)と、基部と加振対象とを弾性的に接続する弾性体の一例(ラバー部材180S、180L、180U)とによる振動系は、第1振動系の一例である。
また、振動体と加振対象とを含む振動系を、第2振動系と称する。振動体の一例(アクチュエータ130のマグネット134及びホルダ135)と、加振対象の一例(アクチュエータ130のトップヨーク131、ボトムヨーク132、駆動コイル133、バネ136、ネジ137、ワッシャ137A、可動部140、静電センサ150、及び操作パネル160)とによる振動系は、第2振動系の一例である。換言すれば、第2振動系の一例は、アクチュエータ130、可動部140、静電センサ150、及び操作パネル160である。
ベース110は、一例として樹脂製である。ベース110は、平面視で矩形状の部材であり、上側から下側に向けて凹んだ収納部110Aを形成する。また、ベース110は、底板111、側壁112、ガイド113、段差部114、突出部115を有する。
収納部110Aは、ベース110の底板111及び側壁112に囲まれた略直方体状の空間である。収納部110Aには、ギャップセンサ120と、アクチュエータ130と、可動部140の下側の一部とが収納される。これらのうち、ギャップセンサ120は、底板111の上面に設けられる。
底板111は、平面視で矩形状の板状の部分であり、中央に設けられた開口部111A、X方向の両端部に設けられた開口部111B、Y方向の両端部に設けられた開口部111Cを有する。開口部111Aには、アクチュエータ130の下端部が挿入される。アクチュエータ130と底板111は接触しておらず、間にはギャップが形成される。
開口部111Bには、可動部140のガイド145の下端が挿入される。開口部111Bにおいて、ガイド145は底板111と接触しておらず、間にはギャップが形成される。
側壁112は、底板111の四辺から上方向に起立している、平面視で矩形環状の壁部である。±X方向側でY方向に延在する側壁112の内側には、ガイド113が設けられている。また、側壁112の内側と底板111との境界部分には、底板111よりも上側に上面が位置し、側壁112の上面112Aよりも下側に上面が位置する段差部114が設けられている。また、側壁112の上面112Aには、上面112Aから上側に突出する突出部115が設けられている。
ガイド113は、触覚呈示装置100が組み立てられた状態で、可動部140のガイド145の溝145Aに挿入され、ガイド145の下端は、開口部111Bに挿入される。ガイド113は、ベース110と可動部140との位置合わせのために設けられている。触覚呈示装置100が組み立てられた状態で、ベース110のガイド113と、可動部140のガイド145とは当接せず、間にはギャップが形成される。
段差部114は、収納部110A内における底板111と側壁112との境界部分において、平面視で矩形環状に設けられている。段差部114の上面には、ラバー部材180L(図4及び図5参照)が設けられる。ラバー部材180Lは、ラバー(ゴム)製の小さな直方体状の部材であり、弾性を有するゴムの塊である。なお、ラバー部材180Lは、ゴムの塊で構成されるものに限らず、例えばバネを含む構成であってもよい。ただし、ラバー部材180Lから音が発生することは好ましくないため、金属製のバネ等を含む構成とするよりも、ゴムで構成する方が好ましい。
図4及び図5には、一例として、8つのラバー部材180Lを示す。ラバー部材180Lは、矩形環状の段差部114の各辺に相当する区間に、2つずつ設けられている。なお、図3では、ラバー部材180Lを省略する。
ラバー部材180Lは、触覚呈示装置100が組み立てられた状態で、段差部114の上面と、可動部140の下面との間に弾性変形した状態で設けられ、ベース110に対して可動部140を弾性的に支持する。
また、平面視でラバー部材180Lと同じ位置における上方には、ラバー部材180U(図4及び図5参照)が設けられている。ラバー部材180Uは、ラバー(ゴム)製の小さな直方体状の部材であり、弾性を有するゴムの塊である。ラバー部材180Uは、ゴムの塊で構成されるものに限らず、例えばバネを含む構成であってもよい。ただし、ラバー部材180Uから音が発生することは好ましくないため、金属製のバネ等を含む構成とするよりも、ゴムで構成する方が好ましい。図4には、触覚呈示装置100が組み立てられた状態における8つのラバー部材180Uの位置を示す。
ラバー部材180Uは、触覚呈示装置100が組み立てられた状態で、可動部140の上面と、ベゼル170のオフセット面172との間に弾性変形した状態で設けられ、ベゼル170と可動部140との間を弾性的に支持する。図4では、ベゼル170と可動部140を省略するため、ラバー部材180Uが宙に浮いているように示されている。
突出部115は、側壁112の上面112Aから上側に突出する壁状の部分であり、平面視で上面112Aの上に矩形環状に設けられている。突出部115は、平面視で側壁112よりも幅が細く、上面112Aの内側(収納部110A側)に設けられている。
±X方向側でY方向に延在する突出部115の内側の表面には、ラバー部材180S(図2、図4、及び図5参照)が設けられている。ラバー部材180Sは、ラバー(ゴム)製の小さな直方体状の部材であり、弾性を有するゴムの塊である。ラバー部材180Sは、ゴムの塊で構成されるものに限らず、例えばバネを含む構成であってもよい。ただし、ラバー部材180Sから音が発生することは好ましくないため、金属製のバネ等を含む構成とするよりも、ゴムで構成する方が好ましい。図4及び図5では、一例として、±X方向側でY方向に延在する突出部115の内側の表面に4つずつのラバー部材180Sが設けられている。なお、図3では、ラバー部材180Sを省略する。
ラバー部材180Sは、触覚呈示装置100が組み立てられた状態で、±X方向側でY方向に延在する突出部115の内側の表面と、可動部140の±X方向側でY方向に延在する側面との間に弾性変形した状態で設けられ、ベース110に対して可動部140を弾性的に支持する。ラバー部材180Sは、ベース110と可動部140とのX方向における隙間に設けられることで、可動部140をベース110に対して±X方向に振動可能に支持している。
ギャップセンサ120は、操作パネル160の-Z方向への押圧を検出する検出部の一例である。ギャップセンサ120は、可動部140の下面とのZ方向のギャップを検出するセンサである。ギャップセンサ120は、一例として、光源と受光素子を内蔵する光学タイプのセンサであり、可動部140の下面に照射した光の反射光を受光し、受光素子で反射光が結像する位置の変化に基づいて、可動部140の-Z方向への変位を検出する。可動部140が-Z方向に変位する際には、静電センサ150及び操作パネル160も-Z方向に変位するため、可動部140の下面の-Z方向の変位を検出することで、静電センサ150及び操作パネル160の-Z方向の押圧を検出することができる。操作パネル160が-Z方向に押圧されると、可動部140は、-Z方向に数10μm変位する。
操作パネル160の-Z方向への押圧を検出する検出部は、ギャップセンサ120には限定されない。検出部は、静電センサ等の非接触の位置検出センサであってもよい。検出部は、操作パネル160の上面に加えられた圧力を検出する感圧センサであってもよい。
アクチュエータ130は、可動部140の下面側にネジ137によって固定されている。可動部140の下面には、上側に凹んだ凹部が設けられており、アクチュエータ130は凹部に取り付けられている。なお、可動部140は、凹部を備えていなくてもよく、下面にアクチュエータ130が取り付けられていてもよい。
アクチュエータ130は、図6に示すように、トップヨーク131、ボトムヨーク132、駆動コイル133、マグネット134、ホルダ135、バネ(スプリング)136、ネジ137、及びワッシャ137Aを有する。図5では、トップヨーク131は、可動部140の下面の凹部の内部にあり、隠れている。
トップヨーク131は、磁性体であり、可動部140の下面の凹部に取り付けられる板状のヨークである。トップヨーク131には、ネジ137をZ方向に挿通させる貫通孔131AがX方向の両端に形成されている。
ボトムヨーク132は、磁性体であり、XZ面視でコの字型のヨークである。ボトムヨーク132は、トップヨーク131と同じ磁性体であることが好ましい。ボトムヨーク132の底板132Aの部分には、2つの駆動コイル133がX方向に並べられた状態で固定される。ボトムヨーク132の側壁132Bの内側の面には、上側のX方向の厚さが薄くなるように段差部132B1が設けられている。ボトムヨーク132の側壁132Bの上端は、トップヨーク131の両端側に固定される。これにより、トップヨーク131とボトムヨーク132は、XZ面視でループ状に閉じた磁路を構築する。
また、アクチュエータ130の構成要素の中で最も下方に位置するボトムヨーク132の底板132Aは、触覚呈示装置100が組み立てられた状態で、ベース110の底板111の開口部111Aの内部に挿入される。この状態で、ボトムヨーク132は、ベース110に接触していない。このため、アクチュエータ130は、ベース110から離隔して配置されており、換言すれば、ベース110は、アクチュエータ130から離隔して配置されている。アクチュエータ130を振動させたときに、ベース110に振動が伝わりにくい構成にするためである。
駆動コイル133は、XY平面内で巻回されたコイルであり、接着又はネジ留め等によってボトムヨーク132の底板132Aの上面に固定されている。駆動コイル133に平面視で時計回りの電流を流すと、駆動コイル133の中心を下向きに貫通する磁束が発生する。また、駆動コイル133に平面視で反時計回りの電流を流すと、駆動コイル133の中心を上向きに貫通する磁束が発生する。
マグネット134は、多極着磁型の永久磁石であり、-X方向側から+X方向側にかけて、配列される4つの極(N極134A、S極134B、N極134C、S極134D)を有する。N極134AとS極134Bとの境界は、-X方向側の駆動コイル133のX方向の中心よりも+X方向側にオフセットしている。また、N極134CとS極134Dとの境界は、+X方向側の駆動コイル133のX方向の中心よりも-X方向側にオフセットしている。
ホルダ135は、非磁性体で構成され、マグネット134を保持する部材である。ホルダ135は、マグネット134を保持した状態で、バネ136を介してボトムヨーク132の側壁132Bの段差部132B1にネジ留め等で固定される。
バネ136は、ホルダ135をボトムヨーク132に対して弾性的に保持しており、X方向に伸縮可能である。
ネジ137は、トップヨーク131を可動部140の下面の凹部に固定するために設けられており、ワッシャ137Aを介して可動部140の下面の凹部にネジ留めされる。
このようなアクチュエータ130において、駆動コイル133に平面視で時計回りの電流を流すと、駆動コイル133の中心を下向きに貫通する磁束が発生する。このため、駆動コイル133の上端側がS極になり、N極134A及びN極134Cとの間に磁気的な吸引力が発生し、マグネット134には+X方向の力が作用する。
また、駆動コイル133に平面視で反時計回りの電流を流すと、駆動コイル133の中心を上向きに貫通する磁束が発生する。このため、駆動コイル133の上端側がN極になり、S極134B及びS極134Dとの間に磁気的な吸引力が発生し、マグネット134には-X方向の力が作用する。
駆動コイル133に平面視で時計回りの電流と反時計回りの電流とを交互に流せば、マグネット134に+X方向の力と、-X方向の力とを交互に作用させることができる。また、マグネット134は、ホルダ135と一体となって、バネ136を介してボトムヨーク132に取り付けられており、バネ136はX方向に伸縮可能である。
このため、駆動コイル133に平面視で時計回りの電流と反時計回りの電流とを交互に流せば、トップヨーク131及びボトムヨーク132に対して、マグネット134及びホルダ135をX方向に振動させることができる。
アクチュエータ130のトップヨーク131は、可動部140の下面側に固定されており、可動部140を加振する。可動部140の上側には、静電センサ150及び操作パネル160が取り付けられているため、アクチュエータ130は、可動部140、静電センサ150、及び操作パネル160で構成される加振対象を加振する。
可動部140は、一例として樹脂製であり、平面視で矩形状で薄板状の部材である。可動部140は、下面にアクチュエータ130が取り付けられ、上面側に静電センサ150及び操作パネル160がこの順に重ねて設けられる。
また、可動部140のX方向の両側面と、ベース110の±X方向側の突出部115の内側の表面との間には、ラバー部材180Sが圧縮された状態で設けられている。このため、可動部140の平面視における四辺に沿った側面は、±X方向側の側面のみがラバー部材180Sのみを介してベース110に接している。
また、可動部140の下面の四辺に沿った端部と、ベース110の段差部114との間には、ラバー部材180Lが設けられている。このため、可動部140の下面は、ラバー部材180Lのみを介してベース110に接している。
また、可動部140の上面の四辺に沿った端部と、ベゼル170のオフセット面172との間には、ラバー部材180Uが設けられている。このため、可動部140の上面は、ラバー部材180Uのみを介してベゼル170に接している。
なお、可動部140のガイド145の溝145Aには、ベース110との位置合わせのためにガイド113が挿入され、ガイド145の下端は、ベース110の開口部110Bに挿入されるが、ガイド145及びガイド113が接触していない。
このため、可動部140は、ラバー部材180S、180L、180Uのみを介してベース110及びベゼル170に接触している。すなわち、ベース110は、可動部140と弾性的に接続されている。
静電センサ150は、可動部140の上面に固定されている。静電センサ150の上面及び側面は操作パネル160によって覆われており、操作パネル160が可動部140に対してネジ留め等によって固定されることによって、静電センサ150は、可動部140の上面に固定されている。
静電センサ150は、一例としてタッチパッドであり、操作体による操作パネル160への操作の有無と、操作が行われた位置とを静電容量の変化に基づいて検出する。操作体は、例えば、生体の指又は手やスタイラスペンのような道具である。
操作パネル160への操作は、操作体によって操作パネル160に対して直接行われる場合と、操作パネル160の上にさらにカバー等が設けられる場合には、カバー等を介して間接的に行われる場合とがある。
操作パネル160は、平面視で矩形状の樹脂製のパネルであり、静電センサ150の上面と側面とを覆うように設けられている。静電センサ150は、操作パネル160を介して操作を検出する。このため、操作パネル160は、非金属製であり、一例として樹脂製である。
ベゼル170は、平面視で矩形環状の枠状の部材であり、図2に示すように断面はL字型である。ベゼル170は、下面171と、オフセット面172とを有する。オフセット面172は、下面171よりも内側で上側にオフセットしている。下面171及びオフセット面172は、ともに-Z方向側から見て矩形環状の面である。
ベゼル170は、操作パネル160から離間して操作パネル160を囲むように、ベース110の側壁112の上面112Aに図示しないラバー部材を介してオフセット面172が当接した状態で取り付けられている。ベゼル170は、操作パネル160から離間しているため、操作パネル160には接触していない。また、ベゼル170は、可動部140にも接触していない。
ベゼル170は、ベース110の側壁112の上面112Aにオフセット面172が当接した状態で、ネジ175によってベース110に固定されている。図3には、一例として、ベース110とベゼル170の四隅を固定する4つのネジ175を示すが、さらに多くのネジ175によって固定されていてもよいし、より少ないネジ175によって固定されていてもよい。
このような触覚呈示装置100では、条件(1)として、第1振動系の共振周波数が、第2振動系の共振周波数の2/3倍以下になるようにする。アクチュエータ130を振動させたときに、加振対象を十分に加振しつつ、ベース110に伝達される振動を低減するためである。
また、このような効果を増大させるために、条件(2)として、振動体の質量を、加振対象の質量以下にしてもよい。
また、条件(3)として、第1振動系の共振周波数を50Hz以上にしてもよい。一例として触覚呈示装置100を車両に搭載することを考えると、車両の走行中に発生するロードノイズ(振動)は50Hz以下の周波数が主体であることが分かっている。そこで、ベース110を車両の室内のセンターコンソール等に取り付けることによって触覚呈示装置100を車両に搭載しても、ロードノイズが第1振動系の加振対象の振動に伝達されることを抑制するために、第1振動系の共振周波数を50Hz以上にする。換言すれば、第1振動系の振動がロードノイズを起因とする車両振動の影響を受けないようするためである。
また、条件(4)として、第2振動系の共振周波数を80Hz以上、320Hz以下の範囲に設定してもよい。人間の感覚器は、80Hzから320Hzの周波数帯の振動を最も知覚しやすいからである。
また、条件(5)として、加振対象をX方向に加振し、第1振動系と第2振動系とをX方向に沿って振動する振動系にしてもよい。X方向は、所定の方向の一例である。
また、条件(6)として、第1振動系の共振周波数が、第2振動系の共振周波数の1/3倍以下になるようにしてもよい。これは、条件(1)よりも第1振動系の共振周波数をより好ましい範囲に設定する条件であり、アクチュエータ130を振動させたときに、加振対象をより効果的に加振しつつ、ベース110に伝達される振動をより効果的に低減するために設ける条件である。
また、条件(7)として、第1振動系におけるばね定数K、粘性損失C、加振対象の質量Mを用いて次式(1)で表されるQ値(Quality Factor)が、1以上10以下であってもよい。
Q=(MK)1/2/C (1)
図7は、触覚呈示装置100の構成を概略的に示す図である。第1振動系10は、基部11、加振対象12、及び弾性体13を含む振動系である。基部11に対して加振対象12は弾性体13を介して接続されている。基部11は、一例として、ベース110及びベゼル170を含む。ここでは、基部11を1枚の板状部材として示す。加振対象12は、一例として、トップヨーク131、ボトムヨーク132、駆動コイル133、バネ136、ネジ137、ワッシャ137A、可動部140、静電センサ150、及び操作パネル160を含む。ここでは、加振対象12のうちのトップヨーク131、ボトムヨーク132、駆動コイル133、ネジ137、ワッシャ137AをまとめてXZ面視で中央に開口部12Aを有する枠状の部材として示す。加振対象12のうちのバネ136をコイル及びダンパのペアとして示す。また、加振対象12のうちの可動部140、静電センサ150、及び操作パネル160を板状の部材として示す。可動部140、静電センサ150、及び操作パネル160を含む板状の部材の下に、トップヨーク131、ボトムヨーク132、駆動コイル133、ネジ137、ワッシャ137Aを含む枠状の部材が固定されている。弾性体13は、基部11と加振対象12とを弾性的に接続しており、一例として、ラバー部材180S、180L、180Uを含む。ここでは、ラバー部材180S、180L、180Uをコイル及びダンパのペアとして示す。
また、第2振動系20は、振動体21と加振対象12とを含む振動系である。振動体21は、一例として、マグネット134、ホルダ135を含む。ここでは、振動体21を1つの部材として示し、振動体21は、加振対象12の開口部12Aの中でバネ136によって保持されているように示す。加振対象12は、一例として、トップヨーク131、ボトムヨーク132、駆動コイル133、バネ136、ネジ137、ワッシャ137A、可動部140、静電センサ150、及び操作パネル160を含むため、第2振動系20は、アクチュエータ130(図6等参照)、可動部140、静電センサ150、及び操作パネル160によって構成される。
駆動コイル133に平面視で時計回りの電流を流すと、上述したようにマグネット134には+X方向の力が作用し、駆動コイル133に平面視で反時計回りの電流を流すと、上述したようにマグネット134には-X方向の力が作用する。駆動コイル133に平面視で時計回りの電流と反時計回りの電流を交互に流すことにより、マグネット134に+X方向と-X方向の力が交互に作用し、加振対象12を±X方向に加振することができる。
図8A及び図8Bは、加振対象及び基部それぞれにおける振動周波数と加速度との関係を示す図である。図8Aには、加振対象の振動周波数Faに対する加振対象の加速度を示し、図8Bには、基部の振動周波数Fbに対する基部の加速度を示す。加振対象の振動周波数Faは、加振対象がX方向に振動するときの周波数である。また、基部の振動周波数Fbは、基部がX方向に振動するときの周波数である。
図8A、図8Bに示す特性は、シミュレーションにおいて、第1振動系の共振周波数Fc1を50Hz、75Hz、100Hz、150Hzの4種類の共振周波数に設定し、第2振動系の共振周波数Fc2を150Hzに設定することによって得た特性である。すなわち、第1振動系の共振周波数Fc1が50Hz、75Hz、100Hz、150Hzのとき、それぞれ、第2振動系の共振周波数Fc2に対して1/3倍、1/2倍、2/3倍、1倍となる。図8A、図8Bには、振動体の質量を0.06kg、加振対象の質量を0.4kg、基部の質量を1kgとした場合のシミュレーション結果を示す。
第1振動系の共振周波数Fc1を所定の周波数、例えば50Hz、75Hz、100Hz、150Hzの4種類の周波数に設定することは、主に、第1振動系に含まれる加振対象と基部とを弾性的に接続する弾性体(例えば、ラバー部材180S、180L、180U)のバネ定数を設定することによって実現される。また、第1振動系の振動方向はX軸方向であるため、第1振動系の共振周波数Fc1は、ラバー部材180S、180L、180Uのうち、X方向に弾性変形し易いラバー部材180Sのバネ定数によって主に決まる。ラバー部材180L、180Uは、X方向には剪断方向の変形になり、X方向のバネ定数は、ラバー部材180SのX方向のバネ定数の1/10倍程度だからである。また、厳密には、第1振動系に含まれる加振対象及び基部(例えば、可動部140、静電センサ150、及び操作パネル160)も弾性を有するが、ラバー部材180S、180L、180Uの弾性に比べると無視できる程度である。
また、第2振動系の共振周波数Fc2を所定の周波数、例えば150Hzに設定することは、主に、アクチュエータ130の振動特性と、可動部140、静電センサ150、及び操作パネル160のサイズ及びヤング率等の設定とによって実現される。
図8Aに示すように、加振対象の加速度は、振動周波数Faが40Hz以上65Hz以下で極大値を取り、50Hz以上160Hz以下で極小値を取り、200Hz以上500Hz以下で2つ目の極大値(ピーク)を約30dBの値で取り、さらに高周波数側ではなだらかに低下する特性を示した。加振対象の加速度は、ピークよりも振動周波数Faが高周波数側において、ピークに対する減少が6dB~8dB程度に抑えられ、かつ、振動周波数Faの変化による加振対象の加速度の変化が比較的小さいため、加振対象を十分に加振できるとともに、所望の強度で加振させるように設計することが容易である。すなわち、振動周波数Faがピーク付近から高周波数の領域が、加振対象の加振に適した周波数帯である。また、共振周波数Fc1を50Hz、75Hz、100Hz、150Hzと増大するにつれて、極大値、極小値、及びピークをとる振動周波数Faが高周波数側にシフトする傾向を示した。
人間の感覚器は、80Hzから500Hzの周波数帯の振動を知覚しやすく、80Hzから320Hzの周波数帯の振動をより知覚しやすい。共振周波数Fc1が150Hzの振動パターンは、極小値が約150Hzに生じ、人間の感覚器が知覚しやすい周波数帯で加振対象を加振し難いため、好ましくない。一方、共振周波数Fc1が100Hz、75Hz、50Hzの順に小さくなるにつれて、振動周波数Faの極小値が80Hz未満に向かって減少するため、人間が知覚しやすい周波数帯で加振対象を加振しやすくなる点でより好ましくなる。また、共振周波数Fc1が小さくなるにつれて、振動周波数Faのピークが500Hz以下の範囲で減少するため、加振対象の加振に適したピーク付近から高周波の領域を、より広い周波数帯に亘って活用することができる。換言すれば、加振対象を効果的に加振する観点では、共振周波数Fc1が100Hz以下であることが好ましく、75Hz以下であることがより好ましく、50Hz以下であることがより一層好ましい。
また、図8Bに示すように、基部の加速度は、基部の振動周波数Fbが40Hz以上65Hz以下で極大値を取り、90Hz以上200Hz以下で極小値を取り、200Hz以上500Hz以下で2つ目の極大値を約10dBの値で取り、さらに高周波数側では減少する特性を示した。共振周波数Fc1が50Hz、75Hz、100Hzのときの基部の加速度は、振動周波数Fbが80Hz以上500Hz以下では、10dB以下であった。
人間の感覚器が知覚しやすい80Hzから500Hzの周波数帯では、基部の振動強度は、加振対象の振動強度に比べて20dB程度減衰することが分かった。すなわち、第2振動系の共振周波数Fc2が150Hzのとき、第1振動系の共振周波数Fc1は、50Hz、75Hz、100Hzの場合に、基部の振動が減衰されることが分かった。
また、図8Bに示すように、人間の感覚器が知覚しやすい80Hzから500Hzの周波数帯では、第1振動系の共振周波数Fc1が小さくなるにつれて、基部の振動強度が減少することが分かった。換言すれば、基部への振動伝達を低減する観点では、共振周波数Fc1が100Hz以下であることが好ましく、75Hz以下であることがより好ましく、50Hz以下であることがより一層好ましい。
以上より、条件(1)として示したように、第1振動系の共振周波数Fc1が、第2振動系の共振周波数Fc2の2/3倍以下、すなわち第1振動系の共振周波数Fc1を100Hz以下になるようにすれば、アクチュエータ130を駆動して振動体を振動させたときに、加振対象を十分に加振しつつ、基部に伝達される振動を低減することができることが分かった。
また、第1振動系の共振周波数Fc1が第2振動系の共振周波数Fc2の1/2倍以下、すなわち第1振動系の共振周波数Fc1を75Hz以下になるようにすれば、加振対象をより効果的に加振しつつ、基部に伝達される振動をより低減できることが分かった。さらに、条件(6)として示したように、第1振動系の共振周波数Fc1が第2振動系の共振周波数Fc2の1/3倍以下、すなわち第1振動系の共振周波数Fc1が50Hz以下になるようにすれば、加振対象をより一層効果的に加振しつつ、基部に伝達される振動をより一層低減できることが分かった。
また、人間の感覚器は、80Hzから500Hzの周波数帯の振動を知覚でき、80Hzから320Hzの周波数帯の振動を最も知覚しやすい。このため、第2振動系の共振周波数Fc2を80Hz以上、500Hz以下の範囲に設定するとよいが、条件(4)として示したように、第2振動系の共振周波数Fc2を80Hz以上、320Hz以下の範囲に設定するとさらによい。
また、触覚呈示装置100は、加振対象がX方向に加振され、第1振動系と第2振動系とがX方向に沿って振動する振動系を有する。これは、条件(5)として示した通りである。アクチュエータ130は、図6のように配置される駆動コイル133とマグネット134を有するため、加振対象がX方向に加振され、第1振動系と第2振動系とをX方向に沿って振動する構成を容易に実現することができる。
図9は、振動体の質量を変化させたときの加振対象の振動周波数Faと加速度の関係を示す図である。図10は、振動体の質量を変化させたときの基部の振動周波数Fbと加速度の関係を示す図である。図9及び図10に示す特性は、シミュレーションにおいて、第1振動系の共振周波数Fc1を50Hz、75Hz、100Hz、150Hzの4種類に設定し、第2振動系の共振周波数Fc2を150Hzに設定することによって得た特性である。
図9及び図10には、振動体の質量を0.01kg、0.05kg、0.2kg、0.8kg、4kgに段階的に増大させて得た5つのシミュレーション結果をそれぞれ示す。なお、基部の質量は車両に取り付けることを想定して10kgに設定し、加振対象の質量を0.2kgに設定した。
図9に示すように、振動体の質量を0.01kg、0.05kg、0.2kg、0.8kg、4kgに段階的に増大させたところ、第1振動系の共振周波数Fc1の変化に対して加振対象の加速度が変化するのは、0.2kgまでで、0.8kgと4kgの場合には殆ど変化が見られなかった。これは、振動体の質量が0.2kgを超えると、すなわち振動体の質量が加振対象の質量を超えると、第1振動系の共振周波数Fc1を決める主体要因である、基部と加振対象とを弾性的に接続する弾性体(ラバー部材180S、180L、180U)のバネ定数の影響が得られにくくなることを表している。
また、振動体の質量が増大するほど、振動周波数Faに関わらず、加振対象の加速度が全体的に減少する。これは、振動体の質量が加振対象の質量に対して大きくなるほど、振動体に蓄積されるエネルギーが加振対象に蓄積されるエネルギーに対しても大きくなるためと考えられる。
よって、加振対象を効果的に加振する観点では、振動体の質量が加振対象の質量に対して小さいほど好ましく、振動体の質量が加振対象の質量以下であることが特に好ましい。
図10に示すように、振動体の質量を0.01kg、0.05kg、0.2kg、0.8kg、4kgに段階的に増大させたところ、すべての質量において、第1振動系の共振周波数Fc1の変化に対して基部の加速度に変化が生じることが分かった。また、80Hzから500Hzの帯域では、図9に示す加振対象の加速度に対して、図10に示す基部の加速度は、十分に低減されていることが分かった。このため、ベース110の振動周波数Fbと加速度の関係においては、振動体の質量を0.01kg、0.05kg、0.2kg、0.8kg、4kgのいずれに設定してもよいことが分かった。
したがって、図9及び図10より、条件(2)として示したように、振動体の質量は、加振対象の質量以下であることが好ましいことが分かった。
図11A及び図11Bは、加振対象及び基部それぞれにおける振動周波数に対する加速度の特性を示す図である。図11A及び図11Bには、第1振動系のQ値を15、10、5、2、1と段階的に変化させたときに得られる複数の特性を示す。また、図11A及び図11Bに示す特性は、シミュレーションにおいて、第1振動系の共振周波数Fc1を50Hz、第2振動系の共振周波数Fc2を150Hzにそれぞれ設定することによって得た特性である。
第1振動系のQ値は、第1振動系におけるばね定数K、粘性損失C、加振対象の質量Mを用いて次式(1)で表される。
Q=(MK)1/2/C (1)
図11Aには、加振対象の振動周波数Faに対する加速度の特性を示す。図11Aでは、Q値を15、10、5、2、1と段階的に変化させると、Q値が大きい方が大きな加速度が得られる傾向が分かった。また、Q値が15と10のときは、殆ど差がないことが分かった。これらの傾向は、人間の感覚器が知覚しやすい80Hzから500Hzの範囲内で特に顕著であった。よって、加振対象の振動周波数Faに対する加速度の特性からは、Q値が大きいほど好ましいが、Q値を10より大きくしても効果は小さく、Q値が1でも十分に加振可能であることが分かった。
図11Bには、基部の振動周波数Fbに対する加速度の特性を示す。図11Bでは、Q値を15、10、5、2、1と段階的に変化させると、Q値が大きい方が基部の加速度が減少する傾向が分かった。この傾向は、人間の感覚器が知覚しやすい80Hzから500Hzの範囲内で特に顕著であった。しかし、ロードノイズの影響を受けやすい、50Hz以下の帯域において、Q値が15の場合に大きな加速度となる極大値が生じることが分かった。また、80Hzから500Hzの範囲内において、図11Aに示す加振対象の加速度に対して、図11Bに示す基部の加速度が十分に低減できていることが分かった。よって、基部の振動周波数Fbに対する加速度の特性からは、Q値が10以下の範囲で大きいほど好ましいが、Q値が1でも基部の振動が低減できていることが分かった。
以上、図11A、図11Bの結果より、条件(7)として示したように、第1振動系のQ値は、1以上、10以下であることが好ましいことが分かった。
以上のように、第1振動系の共振周波数Fc1を第2振動系の共振周波数Fc2の2/3倍以下になるようすることで、加振対象を十分に加振しつつ、基部に振動が伝わりにくい構成を実現することができる。
したがって、加振対象を十分に加振しつつ、基部への振動の伝達を低減した触覚呈示装置100を提供することができる。
なお、以上では、静電センサ150を用いる形態について説明したが、静電センサ150の代わりに光を透過可能なタッチパネルを用いるとともに、タッチパネルにディスプレイパネルを重ねて設け、ディスプレイパネルに表示するGUI(Graphical User Interface)を押圧操作するようにしてもよい。
また、図8A乃至図11Bでは、第2振動系の共振周波数Fc2を150Hzに設定した場合における加振対象及び/又は基部における振動周波数Fbと加速度について説明したが、共振周波数Fc2が150Hz以外の場合でも同様であった。
また、以上では、アクチュエータ130の振動方向がX方向である形態について説明したが、アクチュエータ130の振動方向は、X方向に限られない。例えば、Z方向であってもよいし、その他の方向であってもよい。
以上、本発明の例示的な実施の形態の触覚呈示装置について説明したが、本発明は、具体的に開示された実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲から逸脱することなく、種々の変形や変更が可能である。
なお、本国際出願は、2019年12月27日に出願した日本国特許出願2019-239833号に基づく優先権を主張するものであり、その全内容は本国際出願にここでの参照により援用されるものとする。
100 触覚呈示装置
110 ベース
130 アクチュエータ
131 トップヨーク
132 ボトムヨーク
133 駆動コイル
134 マグネット
135 ホルダ
136 バネ
137 ネジ
137A ワッシャ
140 可動部
150 静電センサ
180S、180L、180U ラバー部材

Claims (7)

  1. 振動体と、
    前記振動体と弾性的に接続され、前記振動体の振動に応じて加振される加振対象と、
    前記加振対象と弾性的に接続される基部と、
    を備え、前記加振対象の振動に基づく触覚を生体に呈示する触覚呈示装置であって、
    前記基部は、前記振動体から離隔して配置され、
    前記基部及び前記加振対象を含む第1振動系の共振周波数は、前記加振対象及び前記振動体を含む第2振動系の共振周波数の2/3倍以下である、触覚呈示装置。
  2. 前記振動体の質量は、前記加振対象の質量以下である、請求項1記載の触覚呈示装置。
  3. 前記第1振動系の共振周波数は、50Hz以上である、請求項1又は2記載の触覚呈示装置。
  4. 前記第2振動系の共振周波数は、80Hz以上、320Hz以下である、請求項1乃至3のいずれか一項記載の触覚呈示装置。
  5. 前記加振対象は、所定の方向を含む方向に加振され、
    前記第1振動系及び前記第2振動系は、前記所定の方向に沿って振動する振動系である、請求項1乃至4のいずれか一項記載の触覚呈示装置。
  6. 前記第1振動系の共振周波数は、前記第2振動系の共振周波数の1/3倍以下である、請求項1乃至5のいずれか一項記載の触覚呈示装置。
  7. 前記第1振動系におけるばね定数K、粘性損失C、前記加振対象の質量Mを用いて次式(1)で表されるQ値が、1以上10以下である、請求項1乃至6のいずれか一項記載の触覚呈示装置。
    Q=(MK)1/2/C (1)
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