JP2001165069A - スクロール型圧縮機 - Google Patents

スクロール型圧縮機

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JP2001165069A JP34625499A JP34625499A JP2001165069A JP 2001165069 A JP2001165069 A JP 2001165069A JP 34625499 A JP34625499 A JP 34625499A JP 34625499 A JP34625499 A JP 34625499A JP 2001165069 A JP2001165069 A JP 2001165069A
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幹央 梶原
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    • F25B2600/02Compressor control
    • F25B2600/026Compressor control by controlling unloaders

Abstract

(57)【要約】 【課題】 内部リークが低減されるスクロール型圧縮機
を提供する。 【解決手段】 固定スクロール2と可動スクロール4と
により圧縮室16が形成されている。可動スクロール4
の背面には第1背圧室14が形成されている。第1背圧
室には吐出圧力の流体が導かれる。圧縮途中の圧縮室1
6aの冷媒ガスを吸入口13の側に導くためのアンロー
ダ機構11が設けられている。アンローダ機構11を制
御するための制御部31が設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はスクロール型圧縮機
に関し、特に固定スクロールと可動スクロールとのシー
ル性を高め、内部リークの抑制されるスクロール型圧縮
機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のスクロール型圧縮機の一例とし
て、特開平6−330864号公報に記載されたスクロ
ール型圧縮機について説明する。
【0003】図8を参照して、スクロール型圧縮機のケ
ーシング101内の上部には、可動スクロール103と
固定スクロール102とが支持されている。可動スクロ
ール103の鏡板131には可動スクロール歯132が
突設されている。固定スクロール102の鏡板121に
は固定スクロール歯122が突設されている。可動スク
ロール歯132と固定スクロール歯122とが噛合うこ
とで圧縮室が形成される。
【0004】固定スクロール102の外周部分には、吸
入管107から送られた冷媒ガスを、圧縮室へ取込むた
めの吸入口180が設けられている。固定スクロール1
02の中央付近には、圧縮されて高圧となった冷媒ガス
を吐出するための吐出口123が形成されている。
【0005】ケーシング101内の下部には、モータ1
04が設けられている。そのモータ104から延びる駆
動軸141が可動スクロール103の下方に固定された
軸受ハウジング105に軸受支持されている。可動スク
ロール103の鏡板131に設けられたボス部133が
駆動軸141の上端部分に挿嵌されている。
【0006】軸受ハウジング105と可動スクロール1
03との間には背圧室109が形成されている。この背
圧室109には、高圧(吐出圧力)が作用している。可
動スクロール103と軸受ハウジング105との間に
は、シールリング170が設けられている。
【0007】このシールリング170は、高圧の背圧室
109と、可動スクロール103と固定スクロール10
2とが配置されている低圧(吸入圧力)の空間とをシー
ルしている。このため、シールリング170より内側の
可動スクロール103の鏡板131の背面には吐出圧力
が作用し、シールリング170より外側の背面には吸入
圧力が作用することになる。
【0008】固定スクロール102の鏡板121には、
過圧縮を防止するために圧縮途中の圧縮室の冷媒ガスを
吐出室101Aへ逃がすためのリリーフポート110と
リリーフ弁111とが設けられている。
【0009】また、固定スクロール102には、吐出口
123の上部側を覆うカバー体124が固定ボルトによ
り取付けられている。カバー体124はケーシング10
1内上部側に固定された支持板106に連結されてい
る。支持板106には吐出口123に連通する連通孔1
61が設けられている。
【0010】連通孔161が開口しているケーシング1
01の吐出室101Aと、軸受ハウジング105より下
方の空間101Bとが、連絡路101Cで連通されてい
る。その空間101Bには、高圧の冷媒ガスをケーシン
グ101の外へ送出すための吐出管108が開口してい
る。
【0011】次に上述したスクロール型圧縮機の動作に
ついて説明する。モータ104の回転に伴い、可動スク
ロール103が固定スクロール102に対して公転駆動
し、可動スクロール歯132と固定スクロール歯122
とによって形成される圧縮室が、外周部から中心部に向
かって渦巻き状に収縮しながら移動する。
【0012】この動作により、吸入管107から吸入口
180を経て圧縮室に送込まれた低圧の冷媒ガスが圧縮
されて高圧の冷媒ガスになる。高圧の冷媒ガスは、吐出
口123から吐出する。吐出口123から吐出した冷媒
ガスは、連通孔161、吐出室101Aおよび連絡路1
01Cを経て空間101Bに流れ込む。空間101Bに
流れ込んだ冷媒ガスは、吐出管108よりケーシング1
01の外へ送出される。
【0013】次に、この動作における可動スクロール1
03の鏡板131に作用する圧力について説明する。鏡
板131には、一方から圧縮室内の流体の圧力が作用
し、他方から背面圧力が作用する。図9は鏡板131の
位置に対する圧縮室内の圧力分布と背面の圧力分布を模
式的に示したものである。
【0014】上述したように、圧縮室は外周部から中心
部に向かって渦巻き状に収縮しながら移動する。このた
め、吸入行程中の最外周の圧縮室から圧縮途中の圧縮室
を経て、吐出行程中の圧縮室に至るにしたがい、圧縮室
の圧力が上昇する。
【0015】したがって、吸入行程中の圧縮室の圧力が
最も低く吸入圧力Psとなり、吐出行程中の圧力が最も
高く吐出圧力Pdとなる。圧縮途中の圧縮室の圧力は、
吸入圧力Psと吐出圧力Pdとの間の圧力Pmとなる。
【0016】これにより、可動スクロール103の鏡板
131には、上記圧力に基づいて可動スクロールと固定
スクロールとを引離そうとする力(離反力)が作用する
ことになる。
【0017】一方、鏡板131には、上述したように、
鏡板131の背面のシールリング170より内側の領域
では吐出圧力Pdが作用し、外側の領域では吸入圧力P
sが作用している。
【0018】これにより、可動スクロール103の鏡板
131には上記圧力に基づいて、離反力とは反対の向き
に、可動スクロール103を固定スクロール102の側
に押付けようとする力(押付力)が作用することにな
る。
【0019】標準的な運転圧力比でスクロール型圧縮機
が運転される場合には、図9に示すような圧力分布とな
る。したがって、この場合では、離反力に比べて十分な
押付力が得られて、可動スクロール103が固定スクロ
ール102から離反することが防止される。そして、各
スクロール歯122、132がそれぞれ鏡板121、1
31に密着することで、内部リークを抑制することがで
きる。
【0020】なお、運転圧力比とは、スクロール型圧縮
機に蒸発器および凝縮器を含めた冷凍サイクルにより決
まる圧力比であり、具体的には、凝縮圧力で決定される
吐出圧力Pdを蒸発圧力で決定される吸入圧力Psで除
した値である。
【0021】標準的な運転圧力比とは、この値が各スク
ロール歯122、132により決まる設計圧力比と同レ
ベルである状態をいい、具体的には、この値が約2〜5
の範囲にある状態をいう。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、スク
ロール型圧縮機が標準的な運転圧力比で運転される場合
には、離反力に比べて十分な押付力が得られて、内部リ
ークを抑制することができる。
【0023】しかしながら、運転圧力比の値が約2以下
であるような低運転圧力比で運転される場合には、以下
に示すような問題があった。このような運転圧力比は、
設計圧力比よりも小さくなる場合であり、具体的には、
吸入圧力Psが吐出圧力Pdに比べて相対的に高くなる
場合や、吐出圧力Pdが吸入圧力Psに比べて相対的に
低くなる場合である。したがって、この場合には、吐出
圧力が下がるために圧縮途中の圧縮室の圧力が吐出圧力
よりも高くなることがある。
【0024】このような低運転圧力比の場合における鏡
板131の位置に対する圧縮室内の圧力分布と背面の圧
力分布について説明する。図10に示すように、吸入行
程中の圧縮室の圧力が最も低く吸入圧力Psであり、圧
縮途中の圧縮室の圧力が最も高く圧力Pmとなる。吐出
行程中の圧縮室の圧力は、吸入圧力Psと圧力Pmとの
間の吐出圧力Pdとなる。鏡板131には、これらの圧
力に基づいて離反力が作用することになる。
【0025】一方、鏡板131には、背圧力としてシー
ルリング170より内側の領域では吐出圧力Pdが作用
し、外側の領域では吸入圧力Psが作用している。鏡板
131には、これらの圧力に基づいて押付力が作用する
ことになる。
【0026】離反力と押付力とを比べると、吐出圧力P
dが圧縮途中の圧力Pmよりも低くなるため、離反力に
対して押付力が十分ではなくなる。このため、各スクロ
ール歯122、132がそれぞれ鏡板121、131に
良好に密着しなくなり、高圧側の圧縮室から低圧側の圧
縮室に向かって内部リークが発生することがあった。
【0027】また、上記スクロール型圧縮機の場合で
は、圧縮途中の圧縮室において、所定の圧力以上になっ
た場合(過圧縮)に、リリーフ弁111を開いて、その
圧縮室の冷媒ガスをリリーフポート110を経て吐出室
101Aへ流すことができる。これにより、圧縮途中の
圧縮室の圧力は、吐出圧力Pd程度にまで下がることに
なる。
【0028】ところが、リリーフポート110に通じて
いる圧縮室の後(外側)に続く圧縮室の圧力は、吸入圧
力Psよりも高い状態にある。このため、リリーフポー
ト110に通じている圧縮室の圧力が、吐出圧力Pd程
度にまで下がったとはいえ、離反力に対して押付力が十
分ではなく、内部リークが発生することがあった。
【0029】本発明は、上記問題点を解決するためにな
されたものであり、離反力に対して十分な押付力が得ら
れ、内部リークの低減されるスクロール型圧縮機を提供
することを目的とする。
【0030】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載されたス
クロール型圧縮機は、固定スクロールおよび可動スクロ
ールと、吸入口と、吐出口と、アンローダ部と、制御手
段と、第1背圧室とを備えている。固定スクロールおよ
び可動スクロールは圧縮室を形成している。吸入口は圧
縮室に流体を送込んでいる。吐出口は圧縮室にて圧縮さ
れた流体を吐出する。アンローダ部は、圧縮途中の圧縮
室内の流体を吸入口の側へ導く。制御手段はアンローダ
部を動作させる。第1背圧室は固定スクロールおよび可
動スクロールのいずれか一方のスクロールの背面に設け
られ、吐出口より吐出した吐出圧力を有する流体が導か
れる。制御手段は、吸入圧力および吐出圧力を検知、算
出または予測し、検知、算出または予測された吸入圧力
および吐出圧力に基づいて、固定スクロールと可動スク
ロールとを引離そうとする離反力と、一方のスクロール
を他方のスクロールに押付けようとする押付力とを比較
し、そして、押付力が離反力に対して不足した時または
不足しそうな時にアンローダ部を動作させて、圧縮途中
の圧縮室内の流体を吸入口の側へ開放する。
【0031】この請求項1に記載されたスクロール型圧
縮機によれば、たとえば低運転圧力比にて運転される場
合に過圧縮現象が発生するなどして離反力が押付力以上
になろうとする場合には、制御部でこれを検知してアン
ローダ部を動作させることにより、圧縮途中の圧縮室の
流体が吸入口の側へ導かれる。これにより、押付力が下
がっても離反力が下がることで相対的には十分な押付力
が得られて圧縮室の内部リークを抑制することができ
る。また、過圧縮現象も緩和することができる。
【0032】請求項2に記載されたスクロール型圧縮機
の制御手段では、吐出圧力および吸入圧力は、ケーシン
グの外において、吐出した流体を送り出す吐出管と流体
を受入れる吸入管との間に接続される蒸発器および凝縮
器をそれぞれ流れる流体の温度から算出されるのが好ま
しい。
【0033】この請求項2に記載されたスクロール型圧
縮機によれば、蒸発器を流れる流体の温度から得られる
蒸発温度と、凝縮器を流れる流体の温度から得られる凝
縮温度とから、それぞれ蒸発圧力と凝縮圧力とが一意的
に求められる。その蒸発圧力および凝縮圧力は、それぞ
れ吸入圧力および吐出圧力に略等しい。これにより、蒸
発器を流れる流体の温度と凝縮器を流れる流体の温度と
を測定することで、容易に吸入圧力と吐出圧力とを求め
ることができる。
【0034】請求項3に記載されたスクロール型圧縮機
のアンローダ部は、圧縮途中の圧縮室と吸入口の側の領
域とを連通する第1通路の途中に設けられ、吐出圧力の
流体または吸入圧力の流体により第1通路の開閉動作を
行うための第1開閉部を有し、吸入圧力の流体が第1開
閉部に導かれることにより、第1開閉部が開かれ、吐出
圧力の流体が第1開閉部に導かれることにより、第1開
閉部が閉じられるのが好ましい。
【0035】この請求項3に記載されたスクロール型圧
縮機によれば、第1開閉部の開閉動作を、流体の圧力を
利用し吐出圧力の流体と吸入圧力の流体とを切替えるこ
とによって容易に行うことができる。
【0036】請求項4に記載されたスクロール型圧縮機
は、第1背圧室が設けられているスクロールの背面に、
吐出圧力の流体が減圧されて導かれる第2背圧室をさら
に備えていることが好ましい。
【0037】この請求項4に記載されたスクロール型圧
縮機によれば、吐出圧力の流体が減圧されることで、第
2背圧室内の圧力は吐出圧力と吸入圧力との間の圧力に
なる。これにより、第2背圧室内の圧力が吸入圧力であ
る場合と比べて、さらに十分な押付力が得られて、内部
リークの発生を効果的に抑制することができる。また、
第1背圧室および第2背圧室の圧力をすべて吐出圧力と
する場合よりも、通常の運転圧力比にて運転される場合
の押付力は小さくなるため、一方のスクロールを他方の
スクロールに押付け過ぎることもない。
【0038】請求項5に記載されたスクロール型圧縮機
は、第1背圧室と第2背圧室とをシールするシール部材
を備え、吐出圧力の流体は、第1背圧室からシール部材
近傍の隙間を介して第2背圧室へ流れ込むことで減圧さ
れることが好ましい。
【0039】この請求項5に記載されたスクロール型圧
縮機によれば、複雑な機構を必要とせずに流体を容易に
減圧することができる。
【0040】請求項6に記載されたスクロール型圧縮機
では、可動スクロールを駆動するための電動機は可変速
型電動機であることが好ましい。
【0041】この請求項6に記載されたスクロール型圧
縮機によれば、電動機の回転数を上げることで、たとえ
ばデフロスト運転を短時間で終了させることができる。
【0042】請求項7に記載されたスクロール型圧縮機
は、圧縮途中の圧縮室内の流体を吐出口の側の領域へ直
接導くためのリリーフポートと、リリーフポートの途中
または出口に設けられ、圧縮途中の圧縮室内の圧力が吐
出口側の圧力よりも高くなった場合に、リリーフポート
を開放するリリーフ弁とを有していることが好ましい。
【0043】この請求項7に記載されたスクロール型圧
縮機によれば、アンローダ部を動作させても非常に運転
圧力比が小さい場合には、過圧縮現象が発生することが
あり、この場合に過圧縮を起こしている圧縮室の流体が
吐出口の側の領域に開放されて、過圧縮現象をより緩和
することができる。
【0044】請求項8に記載されたスクロール型圧縮機
は、固定スクロールおよび可動スクロールと、吸入口
と、吐出口と、アンローダ部と、第1背圧室とを備えて
いる。固定スクロールおよび可動スクロールは圧縮室を
形成している。吸入口は圧縮室に流体を吸込んでいる。
吐出口は圧縮室にて圧縮された流体を吐出する。アンロ
ーダ部は、圧縮途中の圧縮室内の流体を吸入口の側へ導
く。第1背圧室は、固定スクロールおよび可動スクロー
ルのいずれか一方のスクロールの背面に設けられ、吐出
口より吐出した吐出圧力を有する流体が導かれる。アン
ローダ部は、ピストン部の一方の側に吐出圧力を作用さ
せ、他方側に吸入圧力および弾性力を作用させることで
開閉が行われる開閉部を含み、吐出圧力が吸入圧力およ
び弾性力よりも小さくなった場合に、圧縮室の流体が吸
入口の側に導かれる。
【0045】この請求項8に記載されたスクロール型圧
縮機によれば、低運転圧力比にて運転される場合に吐出
圧力が下がって過圧縮現象が発生するなどして、吐出圧
力が吸入圧力および弾性力よりも小さくなった場合に開
閉部が自動的に開いてアンローダ部が動作することで、
圧縮途中の圧縮室の流体が吸入口の側へ導かれる。これ
により、押付力が下がっても離反力が下がることで相対
的には十分な押付力が得られて圧縮室の内部リークを抑
制することができる。また、過圧縮現象も緩和すること
ができる。
【0046】請求項9に記載されたスクロール型圧縮機
は、第1背圧室が設けられたスクロールの背面に、吐出
圧力の流体が減圧されて導かれる第2背圧室をさらに備
えていることが好ましい。
【0047】この請求項9に記載されたスクロール型圧
縮機によれば、吐出圧力の流体が減圧されることで、第
2背圧室内の圧力は吐出圧力と吸入圧力との間の圧力に
なる。これにより、第2背圧室内の圧力が吸入圧力であ
る場合と比べて、さらに十分な押付力が得られて、内部
リークの発生を効果的に抑制することができる。また、
第1背圧室および第2背圧室の圧力をすべて吐出圧力と
する場合よりも、通常の運転圧力比にて運転される場合
の押付力は小さくなるため、一方のスクロールを他方の
スクロールに押付け過ぎることもない。
【0048】請求項10に記載されたスクロール型圧縮
機は、第1背圧室と第2背圧室とをシールするシール部
材を備え、吐出圧力の流体は、第1背圧室からシール部
材近傍の隙間を介して第2背圧室へ流れ込むことで減圧
されることが好ましい。
【0049】この請求項10に記載されたスクロール型
圧縮機によれば、複雑な機構を必要とせずに流体を容易
に減圧することができる。
【0050】
【発明の実施の形態】実施の形態1 本発明の実施の形態1に係るスクロール型圧縮機につい
て説明する。まず、スクロール型圧縮機を含めた冷凍サ
イクルの構成について説明する。図1を参照して、一般
に冷凍サイクルは、スクロール型圧縮機1、凝縮器3
5、膨張弁34および蒸発器33の4つの主要な機器に
よって構成されている。
【0051】凝縮器35の一端側がスクロール型圧縮機
の吐出管21に接続され、他端側が膨張弁34を介して
蒸発器33の一端側に接続されている。蒸発器33の他
端側は吸入管20に接続されている。スクロール型圧縮
機1では、吸入管20より吸入した低圧の冷媒ガスをス
クロール圧縮部にて圧縮し、高圧となった冷媒ガスを吐
出管21より送出す。
【0052】そのスクロール型圧縮機1には、圧縮途中
の冷媒ガスを吸入口の側へ導くためのアンローダ機構1
1が設けられている。そのアンローダ機構11を動作さ
せるための制御部31が設けられている。蒸発器33お
よび凝縮器35には、蒸発器33または凝縮器35をそ
れぞれ流れる流体(冷媒)の温度を測定するための温度
センサ37a、37bがそれぞれ取付けられている。そ
して、これらの温度センサ37a、37bは制御部31
に接続されている。
【0053】吐出管21と吸入管20との間にはバイパ
ス30が設けられ、そのバイパス30の途中から分岐さ
せた配管がアンローダ機構11に接続されている。
【0054】その分岐点と吸入管20との間には、高圧
の冷媒ガスをアンローダ機構11に送込むための電磁弁
32が設けられている。電磁弁32には、これを開閉す
るために制御部31からの信号が入力される。電磁弁3
2が閉じていると吐出管21内の吐出圧力が、アンロー
ダ機構11のピストンのスクロールが配置されている側
とは反対側の部分に作用する。電磁弁32が開くとアン
ローダ機構11のピストンのその部分には、吸入圧力が
作用する。また、バイパス30の吐出管21と分岐点と
の間には、減圧キャピラリ36が設けられている。
【0055】次にスクロール型圧縮機1についてさらに
詳しく説明する。図2を参照して、スクロール型圧縮機
のケーシング22内の上部には、可動スクロール4と固
定スクロール2とが支持されている。可動スクロール4
の鏡板4bには可動スクロール歯4aが突設されてい
る。固定スクロール2の鏡板2bには固定スクロール歯
2aが突設されている。可動スクロール歯4aと固定ス
クロール歯2aとが噛合うことで圧縮室16が形成され
る。
【0056】固定スクロール2の外周部分には、吸入管
20から送られた冷媒ガスを、圧縮室16へ送込むため
の吸入口13が設けられている。可動スクロール4の中
央付近には、圧縮されて高圧となった冷媒ガスを吐出す
るための吐出口9が設けられている。
【0057】ケーシング22内のモータ24から延びる
駆動軸5の上端側が、架構6に軸受支持されている。駆
動軸5の偏心軸部5bが、可動スクロール4の鏡板4b
に設けられたボス部4cに固定された軸受ピンメタル5
1内面に回転可能に挿入されたスライドブシュ52の内
孔に挿嵌されている。
【0058】駆動軸5には、吐出口9から吐出する冷媒
ガスを導くための吐出ガス通路5aと吐出ガス出口(図
示せず)とが形成されている。ケーシング22内に流れ
出た高圧の冷媒ガスを、ケーシング22の外へ送出すた
めの吐出管21が設けられている。
【0059】架構6と可動スクロール4との間には第1
背圧室14、第2背圧室15が形成されている。第1背
圧室14はクランク室7であり、ボス部4および偏心軸
部5bが収容されている。第2背圧室は、第1背圧室の
外周に形成されている。第1背圧室と第2背圧室とは、
シールリング8によってシールされている。第1背圧室
14には、高圧(吐出圧力)が作用している。第2背圧
室には、連通孔10を介して吸入圧力の冷媒ガスが流れ
込み、吸入圧力が作用している。
【0060】したがって、シールリング8より内側の可
動スクロール4の鏡板4bの背面には吐出圧力が作用
し、シールリング8より外側の背面には吸入圧力が作用
することになる。
【0061】固定スクロール2の鏡板2bには、圧縮途
中の圧縮室16aの冷媒ガスを吸入口13の側へ導くた
めのアンローダ機構11が設けられている。鏡板2bに
は、ドーム22a内の空間を介してその圧縮室16aと
吸入口13の側とを結ぶための通路12a、12bが設
けられている。通路12aの途中にはシリンダ11aが
形成され、ピストン11bが装着されている。そのピス
トン11bの一方側にはばね11cが配置され、ピスト
ン11bの他方側には、バイパス30から分岐した配管
が接続されている。
【0062】次に上述したスクロール型圧縮機の動作に
ついて説明する。モータ24の回転に伴い、可動スクロ
ール4が固定スクロール2に対して公転駆動し、可動ス
クロール歯4aと固定スクロール歯2aとによって形成
される圧縮室16が、外周部から中心部に向かって渦巻
き状に収縮しながら移動する。
【0063】これにより、吸入管20から吸入口13を
経て圧縮室16に送込まれた低圧の冷媒ガスが圧縮され
て高圧の冷媒ガスになる。高圧の冷媒ガスは、吐出口8
から吐出する。吐出口8から吐出した冷媒ガスは、駆動
軸5に設けられた吐出ガス通路5aを通り、吐出ガス出
口(図示せず)からケーシング22内に流れ込む。
【0064】ケーシング22内に流れ込んだ冷媒ガス
は、吐出管21よりケーシング101の外へ送出され
る。スクロール型圧縮機では、このような一連の圧縮動
作が行われる。
【0065】次に、この一連の圧縮動作における制御部
31の処理について、図3に示すフローチャートに基づ
いて詳しく説明する。制御部31では、ステップS1に
おいて、吸入圧力と吐出圧力の検出、算出または予測が
行われる。これには、まず蒸発器33に設けられた温度
センサ37aによって得られる蒸発温度Teのデータか
ら蒸発圧力Peが求められる。また、凝縮器35に設け
られた温度センサ37bによって得られる凝縮温度Tc
から凝縮圧力Pcが求められる。吸入圧力Psは蒸発圧
力Peにほぼ等しい。吐出圧力Pdはほぼ凝縮圧力Pc
にほぼ等しい。このようにして、吸入圧力Psと吐出圧
力Pdとが求められる。
【0066】次に、求められた吸入圧力Psと吐出圧力
Pdに基づいて、ステップS2において押付力と離反力
が算出される。第1背圧室14により、吐出圧力Pdが
作用する鏡板4bの面積(駆動軸方向の投影面積)をS
dとし、第2背圧室15により、吸入圧力Psが作用す
る鏡板4bの面積をSs1とすると、押付力Fbpは、
次の式で与えられる。
【0067】Fbp=Pd・Sd+Ps・Ss1 一方、離反力は、各圧縮室に作用する圧力と、その圧力
が作用する面積との積の総和として求められる。すなわ
ち、可動スクロール4と固定スクロール2とで形成され
る圧縮室内の圧力をPcとし、その圧力が作用する鏡板
4bの面積(駆動軸方向の投影面積)をScとし、吸入
圧力Psが作用する鏡板4bの面積をSs2とすると、
離反力Fthは、次の式で与えられる。
【0068】Fth=ΣPc・Sc+Ps・Ss2 なお、圧縮室内の圧力Pcは、概ね次の式で与えられ
る。
【0069】Pc=(Vs/Vc)k・Ps ここで、Vcは圧力が吸入圧力Pcになっている圧縮室
の体積であり、Vsは吸入完了時点(圧縮開始時点)の
圧縮室の体積である。この体積Vc、Vsは、スクロー
ル歯の形状により幾何学的に決定される。また、kは比
熱比である。このようにして、吸入圧力Psと吐出圧力
Pdとに基づいて、押付力Fbpと離反力Fthとが求
められる。
【0070】次に、ステップS3において離反力が押付
力以上であるか否かが判断される。離反力が押付力より
も小さいと判断される場合にはステップS4に進み、電
磁弁32に対してこれを閉じる信号が送られる。
【0071】一方、ステップS3において、離反力が押
付力以上であると判断される場合にはステップS5に進
み、電磁弁32に対してこれを開ける信号が送られる。
制御部31では、このような処理が適当な周期をもって
繰り返し行われる。
【0072】スクロール型圧縮機の圧縮動作において、
標準的な運転圧力比にて運転される場合には、従来の技
術の項において説明したように離反力に対して押付力が
十分に大きい。このため、制御部31ではステップ3か
らステップ4に進み、電磁弁32は閉じられるか、ある
いは閉じられた状態が維持される。
【0073】この場合には、ピストン11bには背圧と
して吐出圧力Pdが作用するためピストン11bは下方
に押付けられてアンローダ機構11は動作しない。そし
て、離反力に対して押付力が十分に大きいことで、各ス
クロール歯2a、4aと鏡板2b、4bとの密着性が確
保され、内部リークの発生が抑制される。
【0074】次に、スクロール型圧縮機が、低運転圧力
比にて運転される場合には、過圧縮現象が発生して離反
力が押付力以上になってアンローダ機構11が動作す
る。この場合について詳しく説明する。
【0075】低運転圧力比とは、前述したように、運転
圧力比が設計圧力比よりも小さい状態で運転される場合
であり、その値が約3以下であるような状態である。こ
の場合には、吐出圧力Pdが下がるために、圧縮途中の
圧縮室の圧力が最も高くなって、過圧縮現象が発生する
ことがある。特に、その値が2以下であるような運転状
態では、過圧縮現象が非常に顕著になる。
【0076】このときの、可動スクロール4の鏡板4b
に作用する力の分布について説明する。まず、鏡板4b
の背面側においては、シールリング8よりも内側の領域
では、吐出圧力Pdが作用し、外側の領域では吸入圧力
Psが作用している。鏡板4bにはこれらの力に基づい
て押付力が作用する。そして、低運転圧力比の場合には
吐出圧力が下がるため、標準的な運転圧力比の場合より
も押付力が低下する。
【0077】一方、鏡板4bには、吸入行程中の吸入圧
力Ps、圧縮途中の圧力Pmおよび吐出行程中の吐出圧
力Pdに基づいて離反力が作用する。吐出圧力Pdが圧
縮途中の圧力Pmよりも下がるため、離反力に対して押
付力が十分ではなくなる。
【0078】このとき、離反力が押付力以上になろうと
すると、制御部31から電磁弁32に対してこれを開に
する信号が送られる。電磁弁32が開くと、ピストン1
1bには背圧として吸入圧力Psが作用する。そして、
ピストン11bはばね11cの弾性力により上昇して、
圧縮途中の圧縮室16aと吸入口13側とが通路12a
およびドーム22a内空間を通じて繋がることになる。
【0079】これにより、鏡板4bの位置に対する圧縮
室内の圧力分布は、図4に示すように、圧縮途中の圧縮
室16a内の圧力が吸入圧力Ps程度にまで下がって、
離反力が下がる。
【0080】一方、アンローダ機構11が動作する前後
において鏡板の位置に対する背面の圧力分布には変化が
ない。このため、押付力が低下しても、離反力が下がる
ことで相対的には十分な押付力が得られ、各スクロール
歯2a、4aが対向する鏡板2b、4bに良好に密着し
て内部リークの発生を抑制することができる。
【0081】また、アンローダ機構11の動作により、
圧縮の開始が遅れ各スクロール歯2a、4aで決まる設
計圧力比も小さくなるため、過圧縮が低減してスクロー
ル型圧縮機の運転効率を向上することができる。
【0082】なお、制御部31では、吸入圧力Psおよ
び吐出圧力Pdを求めるために、蒸発温度Teおよび凝
縮温度Tcを求めたが、この他に、スクロール型圧縮機
内や冷凍サイクル内の所定の位置に適当な圧力センサを
設置することで、吸入圧力Psと吐出圧力Pdを直接検
出してもよい。
【0083】また、上記制御部31では、離反力と押付
力の比較によりアンローダ機構11を動作させたが、さ
らに、固定スクロールに対して可動スクロールが傾こう
とするモーメントを考慮して、アンローダ機構11を動
作させてもよい。このことについて説明する。
【0084】上述したスクロール型圧縮機の場合、可動
スクロール4の鏡板4bの一方側に可動スクロール歯4
aが形成され、他方側にボス部4cが形成されている。
そして、可動スクロール4を公転駆動する部分が、可動
スクロール歯4aに作用する冷媒ガスの圧力荷重や可動
スクロール4の重心に作用する遠心力の作用する点から
離れている。このため、可動スクロール4には固定スク
ロール2に対して可動スクロール4を傾けるようなモー
メントが発生する。
【0085】通常、可動スクロール4に作用する押付力
は、圧縮室内の圧力に基づいた離反力に対抗できるだけ
でなく、このモーメントに十分対抗できるように幾分大
きめに設定されるが、押付力がこのモーメントに対抗す
ることができない場合にアンローダ機構11を動作させ
るように制御してもよい。すなわち、可動スクロール4
が固定スクロール2に対して傾きはじめる前にアンロー
ダ機構11を動作させる。
【0086】これにより、圧縮途中の圧縮室の圧力が吸
入圧力Ps程度にまで下がるため、このモーメントが小
さくなり、可動スクロール4が固定スクロール2に対し
て傾くことが防止される。その結果、可動スクロール4
が固定スクロール2に対して傾くことに伴う内部リーク
を防止することができる。
【0087】また、冷凍サイクルにおける蒸発温度Te
や凝縮温度Tcが時間的に変化していく状態を検知し
て、押付力が不足する運転状態がこれから起こりそうに
なった状態で、アンローダ機構11を動作させてもよ
い。
【0088】さらに、上述したスクロール型圧縮機で
は、デフロスト運転の場合のように吸入圧力Psと吐出
圧力Pdがともに低い場合には制御部31にてアンロー
ダ機構11を動作させて吐出する流量を低下させないよ
うに、低い吐出圧力でもアンロード機構11のばね11
cの弾性力に打ち勝って、ピストン11bを押し下げら
れるように、ばね11cの弾性力を比較的小さいものに
設定しておくことが望ましい。アンローダ機構11を動
作させないことで、デフロスト運転が長時間に及ぶのを
防止することができる。
【0089】実施の形態2 本発明に実施の形態2に係るスクロール型圧縮機につい
て説明する。図5を参照して、本スクロール型圧縮機で
は、特に第2背圧室15には吐出圧力Pdを減圧した中
間圧力Pmbの冷媒ガス等が導かれる。固定スクロール
2には、吸入圧力室16bまたはスクロール最外周の吸
入圧力に近い圧力の圧縮室へ第2背圧室15の冷媒ガス
を導くための通路42が形成されている。
【0090】通路42の途中にはシリンダ40が形成さ
れ、ピストン41が装着されている。そのピストン41
の一方側には、ばね43が配置され、吸入圧力Psとば
ね43の弾性力が作用している。ピストン41の他方側
には、ピストン背圧として第2背圧室15の圧力が作用
している。
【0091】その第2背圧室15には、第1背圧室14
内の高圧の冷媒ガスがシールリング8近傍の隙間から減
圧されて流れ込む。また、冷媒ガスの他に、ボス部4c
等へ供給されたほぼ吐出圧力を有する潤滑油も流れ込
む。なお、このスクロール型圧縮機には、図1に示され
た制御部等が接続されている。
【0092】これ以外の構成については、実施の形態1
において説明した図1および図2に示すスクロール型圧
縮機と同様なので、同一部材には同一符号を付しその説
明を省略する。
【0093】次にこのスクロール型圧縮機の一連の圧縮
動作は、実施の形態1において説明したスクロール型圧
縮機の圧縮動作と同様である。その圧縮動作において
は、制御部31により図3に示すフローチャートにした
がって所定の処理が行われる。
【0094】ここで、スクロール型圧縮機が標準的な運
転圧力比にて運転される場合には、実施の形態1におい
て説明したように、離反力に対して押付力が十分に大き
いため、アンローダ機構11は動作しない。そして、離
反力に対して押付力が十分に大きいことで、各スクロー
ル歯2a、4aと鏡板2b、4bとの密着性が確保さ
れ、内部リークの発生が抑制される。
【0095】次に、スクロール型圧縮機が低運転圧力比
にて運転される場合には、アンローダ機構11が動作す
る。この場合について詳しく説明する。
【0096】本スクロール型圧縮機の場合では、特に第
1背圧室14内の高圧の冷媒ガスが、シールリング8近
傍の隙間から減圧されて第2背圧室に流入する。冷媒ガ
スの流入により、第2背圧室内の圧力が上昇する。
【0097】そして、第2背圧室内の圧力が、ばね43
の弾性力とピストン41に作用する吸入圧力Psとの和
よりも大きくなると、ピストン41が上昇して第1背圧
室15と吸入圧力室16bまたはスクロール最外周の吸
入圧力に近い圧力の圧縮室とが通路42を介して繋がる
ことになる。そして、第2背圧室15内の冷媒ガスが吸
入圧力室16bへ流れ込む。
【0098】冷媒ガスが吸入圧力室16bに流れ込むこ
とで第2背圧室内の圧力が下がり、ピストン41が下降
して通路42が閉じられる。そして、第2背圧室15に
は、シールリング8の隙間を介して冷媒ガスが流れ込
む。以下同様の動作が繰り返されることで、第2背圧室
の圧力は、吐出圧力Pdと吸入圧力Psとの間の中間圧
力Pmbに維持される。
【0099】スクロール型圧縮機が低運転圧力比で運転
される場合には、アンローダ機構11が動作して、圧縮
室16a内の冷媒ガスが吸入口13の側へ導かれる。こ
れにより、鏡板4bには、図6に示すように、吸入行程
中の吸入圧力Psおよび吐出行程中の吐出圧力Pdに基
づいて離反力が作用する。
【0100】一方の鏡板4bの背面には、第1背圧室内
の吐出圧力Pdと第2背圧室内の中間圧力Pmbに基づ
いて押付力が作用する。離反力は実施の形態1における
スクロール型圧縮機の場合と実質的に同じである。とこ
ろが、押付力は第2背圧室15内の圧力が吐出圧力Pd
と吸入圧力Psとの間の中間圧力Pmbである。
【0101】このため、対応する圧力が吸入圧力Psで
ある実施の形態1の場合のスクロール型圧縮機と比べる
と、押付力がより強くなり、各スクロール歯2a、4a
が対向する鏡板2b、4bにさらに良好に密着して、内
部リークの発生を効果的に抑制することができる。
【0102】なお、このスクロール型圧縮機では、第2
背圧室15内の圧力をばね43のばね定数を選択するこ
とで適当な圧力に調整するとともに、第1背圧室14お
よび第2背圧室の受圧面積を調整することにより、特
に、高運転圧力比の場合に、押付力が離反力に比べて過
大になって、圧縮効率が低下したり、各スクロール歯2
a、4aが対向する鏡板2b、4bに焼付くなどの不都
合を防止することができる。
【0103】このスクロール型圧縮機でも、可動スクロ
ールの傾きに関するモーメントやデフロスト運転などを
考慮してアンローダ機構11を制御することで、実施の
形態1において説明した効果と同様の効果を得ることが
できる。
【0104】実施の形態3 本実施の形態では、自動的にアンロード機構を動作させ
ることのできるスクロール型圧縮機について説明する。
【0105】図7を参照して、アンローダ機構11は固
定スクロール2の鏡板2bに設けられている。鏡板2b
には、ドーム22a内の空間を介して圧縮室16aと吸
入口側とを結ぶための通路12dが設けられている。通
路12dの途中にはシリンダ11aが形成され、ピスト
ン11bが装着されている。
【0106】そのピストン11bの一方側にはばね11
cが配置され、吸入圧力Psとばね11cによる弾性力
が作用している。ピストン11bの他方側は、吐出行程
中の圧縮室と連通され、ピストン背圧として概ね吐出圧
力Pdが作用している。固定スクロール2には、第2背
圧室15と吸入口側とを連通する連通路が設けられてい
る。これ以外の構成については、実施の形態1において
説明したスクロール型圧縮機と同様なので、同一部材に
は同一符号を付しその説明を省略する。
【0107】このスクロール型圧縮機の一連の圧縮動作
も、実施の形態1において説明したスクロール型圧縮機
の圧縮動作と同様である。
【0108】このスクロール型圧縮機が標準的な運転圧
力比にて運転される場合には、吐出圧力Pdが比較的大
きいために、吐出圧力Pdと吸入圧力Psとの差圧に基
づいてピストン11bの受圧面に作用する力が、ばね1
1cに基づく弾性力よりも大きい。
【0109】したがって、この場合には、ピストン11
bは紙面に向かって左の端に位置して、アンローダ機構
11は動作しない。このため、圧縮室16aは密閉され
た状態であり、圧縮室16aの圧力は圧縮途中の中間圧
力Pmになる。
【0110】そして、離反力に対して押付力が十分に大
きいことで、各スクロール歯2a、4aと鏡板2b、4
bとの密着性が確保され、内部リークの発生が抑制され
る。
【0111】次に、スクロール型圧縮機が低運転圧力比
にて運転される場合には、アンローダ機構11が自動的
に動作する。この場合について詳しく説明する。
【0112】低運転圧力比の運転状況では、吐出圧力P
dが下がるために、圧縮途中の圧縮室の圧力が最も高く
なって、過圧縮現象が発生することがある。
【0113】吐出圧力Pdが圧縮途中の圧力Pmよりも
下がることで、吐出圧力Pdと吸入圧力Psとの差圧に
基づいてピストン11bの受圧面に作用する力が、ばね
11cに基づく弾性力よりも小さくなれば、ピストン1
1bは紙面に向かって右の方向に自動的に変位してアン
ローダ機構11が動作する。これにより、圧縮室16a
と吸入口13の側とが繋がり、圧縮室16aの圧力はほ
ぼ吸入圧力Psになる。
【0114】したがって、この場合の可動スクロール4
の鏡板4bに作用する圧縮室の圧力分布は、図3に示す
分布と実質的に同じになる。
【0115】一方、鏡板4bに作用する背面室の圧力分
布においては、実施の形態1において説明したように、
シールリング8よりも内側の領域では、吐出圧力Pdが
作用し、外側の領域では吸入圧力Psが作用している。
鏡板4bにはこれらの力に基づいて押付力が作用する。
この押付力は、アンローダ機構11が動作する前後にお
いて変化がない。
【0116】このように圧縮室16a内の圧力Pmが吸
入圧力Ps程度にまで下がることで、離反力も下がる。
また、圧縮室16a内の圧力が下がることで、過圧縮現
象も緩和される。
【0117】したがって、押付力が低下しても離反力が
下がることで相対的には十分な押付力が得られて、各ス
クロール歯2a、4aが対向する鏡板2b、4bに良好
に密着して内部リークの発生を抑制することができる。
【0118】ところで、このアンローダ機構11におけ
るばね11cとしては、弾性力が比較的小さいものが望
ましい。このことについて説明する。
【0119】たとえば、デフロスト運転の場合のよう
に、吐出圧力Pdおよび吸入圧力Psがともに低い場合
に、ばねの弾性力がこれらの圧力に基づく力に比較して
大きい場合には、ばねの弾性力が支配的になる。
【0120】この場合には、運転圧力比がたとえ大きく
てもばねの弾性力によって自動的にピストン11cが紙
面に向かって右端に移動して、アンローダ機構11が動
作してしまう。
【0121】そうすると、デフロスト運転に長時間を要
することになる。また、この場合に、インバータ制御に
より高速運転を行おうとすると、デフロスト運転では吐
出量も少ないため、モータを非常に高速回転させる必要
があり、モータの信頼性、騒音および振動が問題にな
る。
【0122】そこで、ばね11cとしては、低運転圧力
比の運転状況下で各スクロール歯2a、4aと対向する
鏡板4b、2bとが大きく離反しない程度まで、アンロ
ーダ機構11が動作しないような小さい弾性力を有して
いるものを選択するのが望ましい。
【0123】このようなばね11cを設けることで、デ
フロスト運転時にも、アンローダ機構11が動作するこ
とはなく、デフロスト運転を短時間で終えることができ
る。
【0124】また、実施の形態2において説明したスク
ロール型圧縮機のように、第2背圧室15に、シールリ
ング8近傍の隙間を介して第1背圧室14内の流体を減
圧して導くとともに、第2背圧室15内の圧力を吸入圧
力Psと吐出圧力Pdとの間の圧力に保持するための所
定の機構を設けてもよい。
【0125】この場合にも、第2背圧室15に対応する
背圧が大きくなることで押付力がより強くなり、各スク
ロール歯2a、4aが対向する鏡板2b、4bにさらに
良好に密着して、内部リークの発生を効果的に抑制する
ことができる。
【0126】なお、上記各実施の形態においては、可動
スクロールを固定スクロールの側に押付ける場合につい
て説明したが、固定スクロールを可動スクロールの側に
押付けるような構成に対しても、上述した制御部やアン
ローダ機構等を設けることによって、内部リークを抑制
することができる。
【0127】また、上述した各スクロール型圧縮機にお
いて、従来のスクロール型圧縮機のように、圧縮途中の
圧縮室の冷媒ガスを吐出口の側へ開放するリリーフポー
トとリリーフ弁(いずれも図示せず)を設けてもよい。
【0128】リリーフポートおよびリリーフ弁により過
圧縮が抑制されるとともに、アンローダ機構11によ
り、通路12a、12dに通じている圧縮室の後(外
側)に続く圧縮室の圧力が吸入圧力程度にまで下がるこ
とで、離反力に対して十分な押付力が得られて、従来の
スクロール型圧縮機の場合よりも確実に内部リークの発
生を抑制することができる。
【0129】また、アンローダ機構11を動作させても
非常に運転圧力比が小さい場合には、過圧縮現象が発生
することがあり、この場合に過圧縮を起こしている圧縮
室の冷媒ガスが吐出口13の側の領域に開放されて、過
圧縮現象をより緩和することができる。
【0130】さらに、スクロール型圧縮機を駆動する電
動機を可変速型電動機(インバータ制御)とし、アンロ
ード機構を動作させずに、デフロスト運転時に電動機の
回転数を上げて、スクロール型圧縮機の吐出量を増加さ
せることで、より短時間で終了させることができる。
【0131】また、一般的に運転圧力比が低いときに
は、冷凍空調機では熱負荷も小さく、スクロール型圧縮
機の吐出量が少ないほうが消費電力低減の観点から好ま
しく、本スクロール型圧縮機では、インバータ制御によ
りモータ24の回転数を低くし、しかも、アンロード機
構11を動作させることにより、適正な吐出量が得られ
て過圧縮が少ない効率の高い圧縮が可能になる。
【0132】さらに、各実施の形態では、アンローダ機
構は圧縮途中の圧縮室16aと吸入圧力室または吸入口
側の領域とを連絡する通路に設けたと説明してきたが、
この通路は、スクロールの最外周で形成される圧縮が開
始する状態の部屋から、ある程度圧縮が進行した状態の
部屋までを連絡するように設けられるのが、予圧縮損失
を最小限に抑えるうえで望ましい。
【0133】今回開示された実施の形態はすべての点で
例示であって制限的なものではないと考えられるべきで
ある。本発明の範囲は上記した説明ではなく、特許請求
の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味お
よびすべての変更が含まれることが意図される。
【0134】
【発明の効果】請求項1に記載されたスクロール型圧縮
機によれば、たとえば低運転圧力比にて運転される場合
に過圧縮現象が発生するなどして離反力が押付力以上に
なろうとする場合には、制御部でこれを検知してアンロ
ーダ部を動作させることにより、圧縮途中の圧縮室の流
体が吸入口の側へ導かれる。これにより、押付力が下が
っても離反力が下がることで相対的には十分な押付力が
得られて圧縮室の内部リークを抑制することができる。
また、過圧縮現象も緩和することができる。
【0135】請求項2に記載されたスクロール型圧縮機
によれば、蒸発器を流れる流体の温度から得られる蒸発
温度と、凝縮器を流れる流体の温度から得られる凝縮温
度とから、それぞれ蒸発圧力と凝縮圧力とが一意的に求
められる。その蒸発圧力および凝縮圧力は、それぞれ吸
入圧力および吐出圧力に略等しい。これにより、蒸発器
を流れる流体の温度と凝縮器を流れる流体の温度とを測
定することで、容易に吸入圧力と吐出圧力とを求めるこ
とができる。
【0136】請求項3に記載されたスクロール型圧縮機
によれば、第1開閉部の開閉動作を、流体の圧力を利用
し吐出圧力の流体と吸入圧力の流体とを切替えることに
よって容易に行うことができる。
【0137】請求項4に記載されたスクロール型圧縮機
によれば、吐出圧力の流体が減圧されることで、第2背
圧室内の圧力は吐出圧力と吸入圧力との間の圧力にな
る。これにより、第2背圧室内の圧力が吸入圧力である
場合と比べて、さらに十分な押付力が得られて、内部リ
ークの発生を効果的に抑制することができる。また、第
1背圧室および第2背圧室の圧力をすべて吐出圧力とす
る場合よりも、通常の運転圧力比にて運転される場合の
押付力は小さくなるため、一方のスクロールを他方のス
クロールに押付け過ぎることもない。
【0138】請求項5に記載されたスクロール型圧縮機
によれば、複雑な機構を必要とせずに流体を容易に減圧
することができる。
【0139】請求項6に記載されたスクロール型圧縮機
によれば、電動機の回転数を上げることで、たとえばデ
フロスト運転を短時間で終了させることができる。
【0140】請求項7に記載されたスクロール型圧縮機
によれば、アンローダ部を動作させても非常に運転圧力
比が小さい場合には、過圧縮現象が発生することがあ
り、この場合に過圧縮を起こしている圧縮室の流体が吐
出口の側の領域に開放されて、過圧縮現象をより緩和す
ることができる。
【0141】請求項8に記載されたスクロール型圧縮機
によれば、低運転圧力比にて運転される場合に吐出圧力
が下がって過圧縮現象が発生するなどして、吐出圧力が
吸入圧力および弾性力よりも小さくなった場合に開閉部
が自動的に開いてアンローダ部が動作することで、圧縮
途中の圧縮室の流体が吸入口の側へ導かれる。これによ
り、押付力が下がっても離反力が下がることで相対的に
は十分な押付力が得られて圧縮室の内部リークを抑制す
ることができる。また、過圧縮現象も緩和することがで
きる。
【0142】請求項9に記載されたスクロール型圧縮機
によれば、吐出圧力の流体が減圧されることで、第2背
圧室内の圧力は吐出圧力と吸入圧力との間の圧力にな
る。これにより、第2背圧室内の圧力が吸入圧力である
場合と比べて、さらに十分な押付力が得られて、内部リ
ークの発生を効果的に抑制することができる。また、第
1背圧室および第2背圧室の圧力をすべて吐出圧力とす
る場合よりも、通常の運転圧力比にて運転される場合の
押付力は小さくなるため、一方のスクロールを他方のス
クロールに押付け過ぎることもない。
【0143】請求項10に記載されたスクロール型圧縮
機によれば、複雑な機構を必要とせずに流体を容易に減
圧することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1に係るスクロール型圧
縮機を含む冷凍サイクルの構成を示す図である。
【図2】 同実施の形態において、図1に示すスクロー
ル型圧縮機の部分縦断面図である。
【図3】 同実施の形態において、制御部のフローチャ
ートを示す図である。
【図4】 同実施の形態において、可動スクロールの位
置に対する圧縮室圧力と背圧力の分布を示す図である。
【図5】 本発明の実施の形態2に係るスクロール型圧
縮機の部分縦断面図である。
【図6】 同実施の形態において、可動スクロールの位
置に対する圧縮室圧力と背圧力の分布を示す図である。
【図7】 本発明の実施の形態3に係るスクロール型圧
縮機の部分縦断面図である。
【図8】 従来のスクロール型圧縮機の部分縦断面図で
ある。
【図9】 従来のスクロール型圧縮機において、可動ス
クロールの位置に対する圧縮室圧力と背圧力の分布を示
す図である。
【図10】 従来のスクロール型圧縮機において、問題
点を説明するための可動スクロールの位置に対する圧縮
室圧力と背圧力の分布を示す図である。
【符号の説明】
1 スクロール型圧縮機、2 固定スクロール、2a
固定スクロール歯、2b鏡板、4 可動スクロール、4
a 可動スクロール歯、4b 鏡板、4c ボス部、5
駆動軸、5a 吐出ガス通路、5b 偏心軸部、6
架構、7 クランク室、8 シールリング、9 吐出
口、10 連通路、11 アンローダ機構、11a シ
リンダ、11b ピストン、11c ばね、12a〜1
2d 通路、13 吸入口、14 第1背圧室、15
第2背圧室、16,16a、16b圧縮室、20 吸入
管、21 吐出管、22 ケーシング、22a ドー
ム、24 モータ、30 バイパス、31 制御部、3
2 電磁弁、33 蒸発器、34 膨張弁、35 凝縮
器、36 減圧キャピラリ、37a、37b 温度セン
サ、40 シリンダ、41 ピストン、42 通路、4
3 ばね、51 ピンメタル、52 スライドブシュ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 北浦 洋 大阪府堺市築港新町3丁12番地 ダイキン 工業株式会社堺製作所臨海工場内 (72)発明者 石黒 傑 大阪府堺市築港新町3丁12番地 ダイキン 工業株式会社堺製作所臨海工場内 Fターム(参考) 3H029 AA02 AA14 AA21 AB03 BB16 BB47 BB51 CC15 CC19 CC24 CC25 CC53 CC54 CC56 CC85 3H039 AA03 AA04 AA12 BB15 BB17 BB21 CC28 CC29 CC30 CC31 CC40

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧縮室(16、16a)を形成するため
    の固定スクロール(2)および可動スクロール(4)
    と、 前記圧縮室(16、16a)に流体を吸込むための吸入
    口(13)と、 前記圧縮室(16、16a)にて圧縮された流体を吐出
    するための吐出口(9)と、 圧縮途中の圧縮室(16a)内の流体を、前記吸入口
    (13)の側へ導くためのアンローダ部(11)と、 前記アンローダ部(11)を動作させうる制御手段(3
    1)と、 前記固定スクロール(2)および前記可動スクロール
    (4)のいずれか一方のスクロールの背面に設けられ、
    前記吐出口(9)より吐出した吐出圧力を有する流体が
    導かれる第1背圧室(14)とを備え、 前記制御手段(31)は、 前記吸入圧力および前記吐出圧力を検知、算出または予
    測し、 検知、算出または予測された前記吸入圧力および前記吐
    出圧力に基づいて、固定スクロール(2)と可動スクロ
    ール(4)とを引離そうとする離反力と、一方のスクロ
    ールを他方のスクロールに押付けようとする押付力とを
    比較し、 前記押付力が前記離反力に対して不足した時または不足
    しそうな時に、前記アンローダ部(11)を動作させ
    て、圧縮途中の前記圧縮室(16a)内の流体を前記吸
    入口(13)の側へ開放する、スクロール型圧縮機。
  2. 【請求項2】 前記制御手段(31)では、前記吐出圧
    力および前吸入圧力は、前記ケーシング(22)の外に
    おいて、吐出した流体を送り出す吐出管(21)と流体
    を受入れる吸入管(20)との間に接続される蒸発器
    (33)および凝縮器(35)をそれぞれ流れる流体の
    温度から算出または予測される、請求項1記載のスクロ
    ール型圧縮機。
  3. 【請求項3】 前記アンローダ部(11)は、 圧縮途中の前記圧縮室(16a)と前記吸入口(13)
    の側の領域とを連通する第1通路(12a、12b)の
    途中に設けられ、前記吐出圧力の流体または前記吸入圧
    力の流体により前記第1通路(12a)の開閉動作を行
    うための第1開閉部(11)を有し、 前記吸入圧力の流体が前記第1開閉部(11)に導かれ
    ることにより、前記第1開閉部(11)が開かれ、 前記吐出圧力の流体が前記第1開閉部(11)に導かれ
    ることにより、前記第1開閉部(11)が閉じられる、
    請求項1または2に記載のスクロール型圧縮機。
  4. 【請求項4】 前記いずれか一方のスクロールの背面
    に、前記吐出圧力の流体が減圧されて導かれる第2背圧
    室(15)をさらに備えた、請求項1〜3のいずれかに
    記載のスクロール型圧縮機。
  5. 【請求項5】 前記第1背圧室(14)と前記第2背圧
    室(15)とをシールするシール部材(8)を備え、 前記吐出圧力の流体は、前記第1背圧室(14)から前
    記シール部材(8)近傍の隙間を介して前記第2背圧室
    (15)へ流れ込むことで減圧される、請求項4記載の
    スクロール型圧縮機。
  6. 【請求項6】 前記可動スクロール(4)を駆動するた
    めの電動機(24)は可変速型電動機(24)である、
    請求項1〜5のいずれかに記載のスクロール型圧縮機。
  7. 【請求項7】 圧縮途中の前記圧縮室内の流体を前記吐
    出口(9)の側の領域へ直接導くためのリリーフポート
    と、 前記リリーフポートの途中または出口に設けられ、圧縮
    途中の前記圧縮室内の圧力が前記吐出口(9)側の圧力
    よりも高くなった場合に、前記リリーフポートを開放す
    るリリーフ弁とを有する、請求項1〜6のいずれかに記
    載のスクロール型圧縮機。
  8. 【請求項8】 圧縮室(16、16a)を形成するため
    の固定スクロール(2)および可動スクロール(4)
    と、 前記圧縮室(16、16a)に流体を吸込むための吸入
    口(13)と、 前記圧縮室(16、16a)にて圧縮された流体を吐出
    するための吐出口(9)と、 圧縮途中の圧縮室(16a)内の流体を、前記吸入口
    (13)の側へ導くためのアンローダ部(11)と、 前記固定スクロール(2)および前記可動スクロール
    (4)のいずれか一方のスクロールの背面に設けられ、
    前記吐出口(9)より吐出した吐出圧力を有する流体が
    導かれる第1背圧室(14)とを備え、 前記アンローダ部(11)は、 ピストン部(11b)の一方の側に吐出圧力を作用さ
    せ、他方側に吸入圧力および弾性力を作用させることで
    開閉が行われる開閉部(11)を含み、 吐出圧力が吸入圧力および弾性力よりも小さくなった場
    合に、前記開閉部(11)が開かれて前記圧縮室(16
    a)の流体が前記吸入口(13)の側へ開放される、ス
    クロール型圧縮機。
  9. 【請求項9】 前記いずれか一方のスクロールの背面
    に、前記吐出圧力の流体が減圧されて導かれる第2背圧
    室をさらに備えた、請求項8記載のスクロール型圧縮
    機。
  10. 【請求項10】 前記第1背圧室(14)と前記第2背
    圧室(15)とをシールするシール部材(8)を備え、 前記吐出圧力の流体は、前記第1背圧室(14)から前
    記シール部材(8)近傍の隙間を介して前記第2背圧室
    (15)へ流れ込むことで減圧される、請求項9記載の
    スクロール型圧縮機。
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